JP2016114319A - 暖房システム - Google Patents

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康介 白鳥
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Abstract

【課題】蒸発器の除霜に要する時間を短縮する。【解決手段】換気熱交換器34から流出した排気と暖房用熱交換器35から流出した熱媒体とを熱交換させて換気熱交換器34から流出した排気を加熱する除霜用熱交換器44と、除霜用熱交換器44により加熱された排気を蒸発器14へ導く通風路を形成する通風路形成部材36と、を備える。換気熱交換器34から流出した排気を除霜用熱交換器44で加熱して蒸発器14の除霜を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプサイクルを備えた暖房システムに関するものである。
従来、ヒートポンプサイクルによって加熱された給湯水を貯留する貯湯タンクと、貯湯タンクに貯湯された給湯水を熱源として換気熱交換器から流出した給気を加熱するヒータコアと、換気熱交換器から流出した排気をヒートポンプサイクルの蒸発器へ導くダクトを備え、換気熱交換器から流出した排気で蒸発器の除霜を行うようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−152985号公報
上記特許文献1に記載されたシステムのように、換気熱交換器から流出した排気でヒートポンプサイクルの蒸発器の除霜を行う構成では、換気熱交換器から流出した排気の温度が低く除霜に時間がかかるといった問題がある。
本発明は上記問題に鑑みたもので、蒸発器の除霜に要する時間を短縮することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)、圧縮機から吐出された冷媒と熱媒体とを熱交換させて熱媒体を加熱する熱媒体−冷媒熱交換器(12)、熱媒体−冷媒熱交換器から流出した冷媒を減圧させる減圧手段(13)、および減圧手段にて減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器(14)を有するヒートポンプサイクル(10)と、熱媒体−冷媒熱交換器にて加熱された熱媒体を貯留する熱媒体タンク(20)と、暖房対象空間から室外へ排出される排気と室外から暖房対象空間へ取り入れられる給気とを熱交換させる換気熱交換器(34)と、熱媒体タンクに貯留された熱媒体を熱源として、換気熱交換器から流出した給気を加熱する暖房用熱交換器(35)と、換気熱交換器から流出した排気と暖房用熱交換器から流出した熱媒体とを熱交換させて換気熱交換器から流出した排気を加熱する除霜用熱交換器(44)と、除霜用熱交換器により加熱された排気を蒸発器へ導く通風路を形成する通風路形成部材(36)と、を備えたことを特徴としている。
このような構成によれば、換気熱交換器から流出した排気と暖房用熱交換器から流出した熱媒体とが熱交換されて換気熱交換器から流出した排気を加熱する除霜用熱交換器(44)を備え、除霜用熱交換器により加熱された排気が通風路形成部材により形成された通風路を通って蒸発器へ導かれるので、蒸発器の除霜に要する時間を短縮することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る暖房システムの模式的な全体構成図である。 本発明の第1実施形態に係る暖房システムの制御装置のフローチャートである。 暖房システムの各部の温度について説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る暖房システム1の模式的な全体構成図である。 本発明の第2実施形態に係る暖房システムの制御装置のフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る暖房システム1の模式的な全体構成図である。 本発明の第3実施形態に係る暖房システムの制御装置のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、図1を用いて、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態の暖房システム1は、住宅用家屋に適用されており、リビング、キッチン、寝室等の各室内(暖房対象空間)の暖房を行うものである。さらに、この住宅用家屋は、いわゆる高気密住宅と呼ばれる気密性の高い家屋であって、定常的な換気が必要とされる。
暖房システム1は、図1の模式的な全体構成図に示すように、給湯水を加熱するヒートポンプサイクル10、このヒートポンプサイクル10にて加熱された給湯水を貯留する貯湯タンク20、室内の換気時に室外から室内へ取り入れられる給気(外気)を加熱する給気加熱ユニット30等を備えている。
まず、ヒートポンプサイクル10は、圧縮機11、水−冷媒熱交換器12、電気式膨張弁13、蒸発器14等を順次冷媒配管で接続することによって構成された蒸気圧縮式の冷凍サイクルである。
さらに、このヒートポンプサイクル10は、冷媒として二酸化炭素を採用しており、圧縮機11の吐出口側から電気式膨張弁13の入口側へ至るサイクルの高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界冷凍サイクルを構成している。また、この冷媒には圧縮機11を潤滑するための冷凍機油が混入されており、冷凍機油の一部は冷媒とともにサイクルを循環している。
圧縮機11は、ヒートポンプサイクル10において冷媒を吸入し、臨界圧力以上となるまで圧縮して吐出するものである。本実施形態では、圧縮機11として、吐出容量が固定された固定容量型圧縮機構を電動モータにて駆動する電動圧縮機を採用している。圧縮機11の電動モータは、後述する制御装置から出力される制御信号によって、その作動(回転数)が制御される。
水−冷媒熱交換器12は、圧縮機11から吐出された冷媒と給湯水とを熱交換させて給湯水を加熱するものである。給湯水は、ヒートポンプサイクル10の加熱対象流体であり、後述する貯湯タンク20内に貯留された後、調理場や風呂等に給湯される。さらに、本実施形態の給湯水は、ヒートポンプサイクル10にて発生した熱を貯湯タンク20内に貯留された給湯水へ移動させる熱媒体としての機能も果たす。
従って、本実施形態の水−冷媒熱交換器12は、特許請求の範囲に記載された熱媒体−冷媒熱交換器を構成している。このような水−冷媒熱交換器12としては、冷媒通路12aとして冷媒を流通させる複数本のチューブを設け、隣り合うチューブ間に水通路12bを形成し、水通路12b内に冷媒と冷却水との間の熱交換を促進するインナーフィンを配置して構成された熱交換器等を採用することができる。
さらに、本実施形態では、水−冷媒熱交換器12として、冷媒通路12aを流れる冷媒の流れ方向と水通路12bを流れる給湯水の流れ方向が対向流となる対向流型の熱交換器を採用している。
対向流型の熱交換器では、冷媒通路12a入口側の冷媒と水通路12b出口側の給湯水とを熱交換させ、冷媒通路12a出口側の冷媒と水通路12b入口側の給湯水とを熱交換させることができるので、熱交換領域の全域に亘って給湯水と冷媒との温度差を確保して熱交換効率を向上させることができる。
また、本実施形態のヒートポンプサイクル10は、前述したように、超臨界冷凍サイクルを構成しているので、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12aでは、冷媒は凝縮することなく超臨界状態のまま放熱して、そのエンタルピを低下させる。
電気式膨張弁13は、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12aから流出した冷媒を減圧させる減圧手段である。具体的には、電気式膨張弁13は、絞り開度を変更可能に構成された弁体と、この弁体の絞り開度を変化させる電動アクチュエータを有して構成される可変絞り機構である。さらに、この電動アクチュエータは、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
蒸発器14は、電気式膨張弁13にて減圧された冷媒を、図示しない送風ファンから送風される外気あるいは後述する給気加熱ユニット30の換気熱交換器34から流出した排気と熱交換させて蒸発させるものである。このような蒸発器14としては、フィンアンドチューブ型の熱交換器等を採用することができる。蒸発器14の冷媒出口側には、圧縮機11の吸入口側が接続されている。
なお、ヒートポンプサイクル10の各構成機器11〜14(図1の一点鎖線で囲まれた範囲の構成機器)は、1つの筐体内に収容され、もしくは、1つのフレーム構造内に収容され、ヒートポンプユニットとして一体的に構成されている。
次に、貯湯タンク20について説明する。貯湯タンク20は、耐食性に優れた金属(例えば、ステンレス)で形成され、その外周を断熱材で覆う断熱構造あるいは二重タンクによる真空断熱構造等を有し、高温の給湯水を長時間保温することができる熱媒体タンクである。また、この貯湯タンク20は室外に配置されている。
貯湯タンク20に貯留された給湯水は、貯湯タンク20の上部に設けられた出湯口から出湯され、図示しない温調弁において水道からの冷水と混合されて温度調節された後、室内(具体的には調理場や風呂等)に給湯される。また、貯湯タンク20の下部に設けられた給水口からは水道水が給水されて、室内へ給湯された分の給湯水が補充される。
さらに、貯湯タンク20は、第1水循環回路21によってヒートポンプサイクル10の水−冷媒熱交換器12の水通路12bと接続されている。第1水循環回路21は、貯湯タンク20と水−冷媒熱交換器12との間で給湯水を循環させる水循環回路である。この第1水循環回路21には、給湯水を循環させる第1水循環ポンプ22が配置されている。
第1水循環ポンプ22は、貯湯タンク20の下方側に設けられた給湯水出口から流出した給湯水を吸入して、水−冷媒熱交換器12の水通路12bへ給湯水を圧送する電動式の水ポンプである。さらに、この第1水循環ポンプ22は、制御装置から出力される制御信号によって、その作動(回転数)が制御される。
従って、第1水循環ポンプ22を作動させると、給湯水は、貯湯タンク20の下方側に設けられた給湯水出口→第1水循環ポンプ22→水−冷媒熱交換器12の水通路12b→貯湯タンク20の上方側に設けられた給湯水入口の順に循環する。これにより、水−冷媒熱交換器12にて加熱された給湯水は貯湯タンク20の上方側に流出し、貯湯タンク20内では上方側から下方側へ向かって給湯水の温度が低くなる温度分布が生じる。
さらに、本実施形態では、水−冷媒熱交換器12として対向流型の熱交換器を採用しているので、貯湯タンク20の下方側に設けられた給湯水出口から流出した給湯水は、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12aのうち冷媒流れ下流側を流通する比較的エンタルピの低い冷媒と熱交換することになる。つまり、貯湯タンク20の下方側の低温の給湯水は、水−冷媒熱交換器12にて、冷媒通路12a下流側の電気式膨張弁13へ流入する冷媒と直接的に熱交換する熱媒体となる。
一方、水−冷媒熱交換器12の水通路12bから流出する給湯水は、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12aのうち冷媒流れ上流側を流通する比較的エンタルピの高い冷媒と熱交換して加熱される。つまり、貯湯タンク20の上方側の高温の給湯水は、水−冷媒熱交換器12にて、ヒートポンプサイクル10の圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒によって直接的に加熱された熱媒体となる。
次に、給気加熱ユニット30は、室内の換気を行う際に、室内から室外へ排出される排気が流通する排気通風路32および室外から室内へ取り入れられる給気が流通する給気通風路33が形成されたケーシング31を有し、このケーシング31内に、排気送風ファン32a、給気送風ファン33a、換気熱交換器34、暖房用熱交換器35および除霜用熱交換器44を収容して構成されたものである。
排気送風ファン32aは、室内から室外へ排気を送風する電動送風機であって、排気通風路32の排気流れ最上流側に配置されている。給気送風ファン33aは、室外から室内へ給気を送風する電動送風機であって、給気通風路33の給気流れ最上流側に配置されている。また、排気送風ファン32aおよび給気送風ファン33aは、いずれも制御装置から出力される制御電圧によって稼働率、すなわち回転数(送風空気量)が制御される。
換気熱交換器34は、室内の換気を行う際に、排気と給気とを熱交換させるものである。従って、換気熱交換器34は、例えば、室内の暖房時には、高温の排気と低温の給気とを熱交換させて、給気を加熱することができる。つまり、換気熱交換器34は、暖房時に排気とともに室外へ排出されてしまう熱エネルギを回収して給気を加熱することによって、換気による室内の温度低下を抑制する機能を果たす。なお、換気熱交換器34は、例えば、室内の冷房時には、高温の給気と低温の排気とを熱交換させて、給気を冷却することもできる。
暖房用熱交換器35は、内部に温水を流通させ、この温水を熱源として換気熱交換器34から流出する給気(換気熱交換器34下流側の給気)を加熱する加熱用熱交換器である。また、暖房用熱交換器35は、温水を循環させる第2水循環回路37に配置されており、貯湯タンク20内に配置された温水通路38に接続されている。
第2水循環回路37は、温水通路38と暖房用熱交換器35との間で温水を循環させる水循環回路である。さらに、第2水循環回路37には、蒸発器14の除霜に用いられる除霜用熱交換器44と、温水を循環させる第2水循環ポンプ39が配置されている。
また、第2水循環回路37を循環する温水は、貯湯タンク20内に貯留された給湯水の有する熱を給気へ移動させる熱媒体であって、給湯水と同じ水道水あるいはエチレングリコール水溶液等を採用することができる。つまり、本実施形態の暖房システム1では、給湯水と温水との2種類の熱媒体を介して、ヒートポンプサイクル10にて発生した熱を吸気へ移動させている。
温水通路38は、貯湯タンク20内を蛇行しながら上下方向に伸びるように配置された温水配管で構成されている。従って、温水を温水通路38に流通させることで、貯湯タンク20内に貯留された給湯水を熱源として温水を加熱することができる。
さらに、本実施形態の温水通路38の温水入口は貯湯タンク20の下方側に設けられ、温水通路38の温水出口は貯湯タンク20の上方側に設けられている。前述の如く、貯湯タンク20内の給湯水には下方側から上方側へ向かって温度が高くなる温度分布が生じているので、温水通路38を流通する温水についても下方側(温水入口側)から上方側(温水出口側)へ向かって温度が上昇することになる。
除霜用熱交換器44は、換気熱交換器34から流出した排気と暖房用熱交換器35から流出した熱媒体とを熱交換させて換気熱交換器34から流出した排気を加熱するものである。除霜用熱交換器44で加熱された排気は、ダクト36を介して蒸発器14へと送風される。なお、ダクト36は、除霜用熱交換器44により加熱された排気を蒸発器14へ導く通風路を形成する通風路形成部材である。
第2水循環ポンプ39は、暖房用熱交換器35から流出した温水を吸入して、温水通路38の温水入口側へ圧送する電動式の水ポンプである。この第2水循環ポンプ39は、制御装置から出力される制御信号によってその作動(回転数)が制御される。
従って、第2水循環ポンプ39を作動させると、温水は、第2水循環ポンプ39→貯湯タンク20の下方側に配置された温水通路38の温水入口→温水通路38→貯湯タンク20の上方側に配置された温水通路38の温水出口→暖房用熱交換器35→除霜用熱交換器44の順に循環する。
さらに、本実施形態の給気加熱ユニット30には、排気通風路32の下流側に、換気熱交換器34から除霜用熱交換器44を通って流出した排気を、図1の太破線矢印に示すように、ヒートポンプサイクル10の蒸発器14側へ導く通風路を形成するダクト36が接続されている。これにより、蒸発器14では、電気式膨張弁13にて減圧された低圧冷媒を排気と熱交換させて蒸発させることができる。
ダクト36は、外気を導入するための開口部36aを有している。ダクト36の開口部36aには、図示しない制御装置からの制御により開閉する切替ドア45が設けられている。切替ドア45は、開口部を開閉する開閉手段である。
通常時、切替ドア45は開状態となるように制御され、換気熱交換器34から流出した排気と、室外からの空気がダクト36側へ導入される。また、蒸発器14の除霜運転時には、切替ドア45は閉状態となるように制御され、換気熱交換器34から流出した排気がダクト36側へ導入され、室外からの空気はダクト36側へ導入されなくなる。
次に、本実施形態の電気制御部の概要を説明する。図示しない制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。この制御装置は、ROMに記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って、上述の各種電気式のアクチュエータ等の作動を制御する。
制御装置の入力側には、圧縮機11から吐出された高圧冷媒の高圧側冷媒圧力Pdを検出する高圧側圧力検出手段としての高圧側圧力センサ、水−冷媒熱交換器12の水通路から流出する給湯水の沸上温度Twoを検出する沸上温度検出手段としての沸上温度センサ、蒸発器14における冷媒蒸発温度(蒸発器14の蒸発器温度)Tsを検出する蒸発器温度検出手段としての蒸発器温度センサ41、外気温Tamを検出する外気温検出手段としての外気温センサ、温水通路38から流出する温水の出口温度Toutを検出する出口側温水温度検出手段としての出口側温水温度センサ、貯湯タンク20内に貯留された給湯水の温度を検出するタンク内温度センサ42、換気熱交換器34から流出した排気の出口側排気温度Texoを検出する出口側排気温度センサ43といった各種制御用のセンサ群が接続され、これらのセンサ群の検出信号が制御装置へ入力される。
なお、本実施形態の蒸発器温度センサ41は、具体的には、蒸発器14の熱交換フィン温度を検出している。もちろん、蒸発器温度センサ41として、蒸発器14のその他の部位の温度を検出する温度検出手段を採用してもよいし、蒸発器14を流通する冷媒自体の温度を直接検出する温度検出手段を採用してもよい。
また、本実施形態のタンク内温度センサ42は、貯湯タンク20内に上下方向に並んで配置された複数個(本実施形態では、5つ)の温度センサによって構成されている。これにより、制御装置では、複数のタンク内温度センサ42の出力信号によって、貯湯タンク20内の水位レベルに応じた給湯水の温度および温度分布を検出することができる。
さらに、制御装置では、タンク内温度センサ42の検出値から算定される貯湯タンク20内の給湯水の水レベルとその温度分布から、貯湯タンク20に貯留された給湯水(熱媒体)の熱量Qtを求めることができる。従って、本実施形態の複数の温度センサからなるタンク内温度センサ42は、熱量検出手段を構成している。
また、制御装置の入力側には、図示しない操作パネルが接続されている。この操作パネルには、暖房システム1の作動を要求する作動要求信号を出力する作動スイッチ、給湯水の沸上温度(目標加熱温度)を設定する温度設定スイッチ等が設けられ、これらのスイッチの操作信号が制御装置へ入力される。
なお、本実施形態の制御装置は、その出力側に接続された各種制御対象機器を制御する制御手段が一体的に構成されたものであるが、制御装置のうちそれぞれの制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が、それぞれの制御対象機器の作動を制御する制御手段を構成している。
例えば、制御装置のうち、圧縮機11の作動(圧縮機11の冷媒吐出能力)を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が吐出能力制御手段を構成し、電気式膨張弁13の作動(電気式膨張弁13の絞り開度)を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が絞り開度制御手段を構成している。もちろん、吐出能力制御手段および絞り開度制御手段を制御装置に対して別の装置で構成してもよい。
次に、上記構成における本実施形態の暖房システム1の作動を説明する。本実施形態の暖房システム1は、室内の暖房を行う通常暖房運転モードと、蒸発器14の除霜を行う除霜運転モードを有している。
まず、通常暖房運転モードについて説明する。通常暖房運転モードでの運転は、暖房システム1に外部電源から電力が供給された状態で、操作パネルの作動スイッチから作動要求信号が出力されると、制御装置が予めROM(記憶回路)に記憶している制御処理(制御プログラム)を実行することによって開始される。
この制御処理では、操作パネルの操作信号および上述した制御用のセンサ群により検出された検出信号を読み込み、読み込まれた操作信号および検出信号に基づいて、制御装置の出力側に接続された各種制御対象機器の制御状態(具体的には、各種制御対象機器へ出力される制御信号あるいは制御電圧)を決定する。
例えば、圧縮機11へ出力される制御信号については、操作パネルからの給湯温度設定信号および外気温センサにより検出された外気温Tamに基づいて、制御装置のROMに記憶された制御マップを参照して決定される。具体的には、給湯温度設定信号による設定温度の上昇および外気温Tamの低下に伴って、圧縮機1の回転数(冷媒吐出能力)が増加するように決定される。
また、電気式膨張弁13の電動アクチュエータに出力される制御信号については、ヒートポンプサイクル10の高圧側冷媒圧力Pdが目標高圧となるように決定される。この目標高圧は、外気温Tamおよび圧縮機11の回転数に基づいて、制御装置のROMに記憶された制御マップを参照して、ヒートポンプサイクル10の成績係数(COP)が最大となるように決定される。
また、第1水循環回路21の第1水循環ポンプ22へ出力される制御電圧については、フィードバック制御手法等を用いて、水−冷媒熱交換器12の水通路12bから流出する給湯水の沸上温度Twoが温度設定スイッチによって設定された目標加熱温度(例えば、80℃〜90℃)に近づくように決定される。
また、排気送風ファン32aおよび給気送風ファン33aへ出力される制御電圧については、排気送風ファン32aおよび給気送風ファン33aが予め定めた所定送風能力を発揮できるように決定される。
また、第2水循環回路37の第2水循環ポンプ39へ出力される制御電圧については、フィードバック制御手法等を用いて、温水通路38から流出する温水の出口温度Tout(暖房用熱交換器35へ流入する温水温度)が予め定めた基準加熱温度KTh(本実施形態では、40℃〜50℃)となるように決定される。この基準加熱温度KThは、暖房用熱交換器35にて温水通路38から流出した温水と熱交換した給気が、室内の暖房を適切に実現可能な温度(例えば、30℃〜40℃)となるように定められた値である。
そして、制御装置は、上記の如く決定された制御信号および制御電圧を各種制御対象機器へ出力する。さらに、制御装置は、タンク内温度センサ42の検出値から求められた貯湯タンク20に貯留された給湯水の熱量Qtが、後述する基準熱量KQt以上となるように、ヒートポンプサイクル10を作動させる。
その後、制御装置は、操作パネルの作動スイッチがOFFされて暖房システム1の作動停止が要求されるまで、所定の制御周期毎に、上述の検出信号および操作信号の読み込み→各種制御対象機器の制御状態の決定→各種制御対象機器への制御電圧および制御信号の出力といった制御ルーチンを繰り返す。
従って、通常暖房運転モード時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒が、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12aへ流入し、水通路12bを流通する給湯水へ放熱する。これにより、水通路12bを流通する給湯水が加熱される。
冷媒通路12aから流出した高圧冷媒は、電気式膨張弁13へ流入して低圧冷媒となるまで減圧される。電気式膨張弁13にて減圧された低圧冷媒は、蒸発器14へ流入し、給気加熱ユニット30の排気通風路32から流出した排気から吸熱して蒸発する。蒸発器14から流出した冷媒は、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
また、第1水循環回路21では、第1水循環ポンプ22から圧送された貯湯タンク20の下方側の比較的低温の給湯水が、水−冷媒熱交換器12の水通路12bを流通する際に加熱される。水−冷媒熱交換器12にて加熱されて高温となった給湯水は、貯湯タンク20の上方側へ貯留される。
また、第2水循環回路37では、第2水循環ポンプ39が作動しているので、温水通路38の上方側の温水出口から温水が流出する。この際、温水通路38の温水出口から流出する温水は、貯湯タンク20の上方側の比較的高い温度の給湯水によって加熱され、基準加熱温度KThとなるまで温度上昇する。
そして、基準加熱温度KThとなるまで温度上昇した温水は、暖房用熱交換器35へ流入して、換気熱交換器34から流出した給気と熱交換して放熱する。これにより、換気熱交換器34から流出した給気が室内の暖房を適切に実現可能な温度となるまで加熱される。
つまり、本実施形態の暖房用熱交換器35では、貯湯タンク20に貯留された給湯水(熱媒体)を熱源として、換気熱交換器34から流出した空気を温水を介して間接的に加熱している。暖房用熱交換器35にて給気に放熱して温度低下した温水は、さらに除霜用熱交換器44にて排気に放熱して、第2水循環ポンプ39へ吸入されて、貯湯タンク20内の下方側に配置された温水通路38の温水入口側へ圧送される。
また、給気加熱ユニット30では、給気送風ファン33aから送風された給気(外気)が換気熱交換器34の給気通路へ流入する。換気熱交換器34の給気通路へ流入した給気は、排気送風ファン32aから送風されて換気熱交換器34の排気通路を流通する排気(内気)と熱交換する。
換気熱交換器34から流出した給気は、暖房用熱交換器35にてさらに加熱されて、図示しないダクトを介して暖房対象空間である各室内へ送風される、一方、換気熱交換器34から流出した排気は、排気通風路32およびダクト36を介してヒートポンプサイクル10の蒸発器14側へ送風される。
以上の如く、通常暖房運転モードでは、ヒートポンプサイクル10の水−冷媒熱交換器12にて加熱された給湯水を貯湯タンク20に貯留することができる。さらに、暖房用熱交換器35にて加熱された給気を、各室内へ送風することによって、各室内の暖房を実現することができる。
次に、除霜運転モードについて説明する。除霜運転モードでの運転は、通常暖房運転モード時に図2のフローチャートの制御処理が実行されることによって、通常暖房運転モードから除霜運転モード切り替えられる。
なお、図2に示すフローチャートは、通常暖房運転モード時に実行される制御処理のメインルーチンに対してサブルーチンとして実行される制御処理である。制御装置は、図2に示す処理を定期的に実施する。また、図2の各制御ステップは、制御装置が有する各種機能実現手段を構成している。
まず、除霜運転を行う必要があるか否かを判定するための情報を取得して除霜運転を行う必要があるか否かを判定する(S100)。具体的には、メインルーチンで読み込まれた蒸発器温度Tsを取得し、蒸発器温度Tsが予め定めた着霜基準温度KTs1(例えば、−10℃)以下で所定時間経過した場合に、蒸発器14に着霜が生じて除霜運転を行う必要があると判定している。
ここで、除霜運転を行う必要がないと判定された場合は、メインルーチンへ戻り、通常暖房運転モードの制御処理を実行する。一方、S100にて、除霜運転を行う必要があると判定された場合は、次に、ヒートポンプサイクル10の圧縮機11を停止させる(S102)。このように、除霜運転を行う際に圧縮機11を停止させることで圧縮機11で消費される電力を低減することができる。
次に、切替ドア45を閉状態にする(S104)。すなわち、ダクト36に外気が導入されないよう切替ドア45を制御する。これにより、換気熱交換器34から流出した排気がダクト36側へ導入され、室外からの低温の外気はダクト36側へ導入されなくなる。
次に、除霜が完了したか否かを判定する(S106)。具体的には、蒸発器温度Tsの検出信号を読み込み、蒸発器温度Tsが予め定めた除霜終了基準温度KTs2(例えば、5℃)よりも高くなっている場合、除霜が完了したと判定する。
ここで、S106にて、除霜が完了していないと判定された場合、S102へ戻り、除霜運転を継続する。また、S106にて、除霜が完了したと判定されると、切替ドア45を開状態にする(S108)。これにより、換気熱交換器34から流出した排気だけでなく、室外からの空気もダクト36側へ導入されるようになる。次に、メインルーチンへ戻り、除霜運転を終了する。
次に、除霜運転中の各部の温度について説明する。図3に、各部の温度の一例を示す。ここでは、貯湯タンク20から暖房用熱交換器35へ流入する温水の温度が40℃となっているものとする。この温水は暖房用熱交換器35で熱交換して室内に給気する空気に熱を与える。このため、暖房用熱交換器35から除霜用熱交換器44へ流入する温水の温度は低下して、例えば20℃となる。
また、室内から排出される空気の温度は25℃となっており、室外の空気の温度は、2℃となっているものとする。この場合、室内から排出される空気と室外の空気が換気熱交換器34により熱交換され、換気熱交換器34から暖房用熱交換器35へ流入する空気の温度は上昇して、例えば23℃となる、また、換気熱交換器34から除霜用熱交換器44へ流入する空気の温度は低下して、例えば10℃となる。
また、除霜用熱交換器44には暖房用熱交換器35から、例えば20℃の温水が流入する。また、除霜用熱交換器44には換気熱交換器34から、例えば、10℃の空気が流入する。この場合、除霜用熱交換器44から流出する温水の温度は低下して、例えば15℃となる。また、換気熱交換器34から流出した空気は除霜用熱交換器44で加熱され、例えば16℃となる。そして、この空気がダクト36を通って蒸発器14へと送風される。すなわち、16℃の空気で蒸発器14の除霜が行われる。
なお、上記特許文献1に記載されたシステムのように、換気熱交換器34から流出した空気でヒートポンプサイクル10の蒸発器14の除霜を行うよう構成では、換気熱交換器34から流出する、例えば10℃の空気で蒸発器14の除霜が行われる。
上記した構成によれば、換気熱交換器34から流出した排気と暖房用熱交換器35から流出した温水とを熱交換して換気熱交換器34から流出した排気を加熱する除霜用熱交換器44を備え、除霜用熱交換器44により加熱された排気が通風路形成部材36により形成された通風路を通って蒸発器14へ導かれるので、蒸発器14の除霜に要する時間を短縮することができる。すなわち、除霜用熱交換器44により、貯湯タンク20に貯湯された温水の排熱を利用して蒸発器14の除霜を速やかに行うことができる。
また、本暖房システム1のヒートポンプサイクル10は、冷媒として二酸化炭素を採用している。冷媒として二酸化炭素を採用した場合、沸上温度と水−冷媒熱交換器12の入水温度との温度差が大きいほど、沸上時の効率が高くなる。なお、水−冷媒熱交換器12の入水温度は、貯湯タンク20の下方側の給湯水の温度、すなわち、除霜用熱交換器44より流出して貯湯タンク20へ流入する給湯水の温度とほぼ等しくなる。
本暖房システム1は除霜用熱交換器44を有しており、この除霜用熱交換器44により貯湯タンク20の下方側の給湯水の温度が低下し、水−冷媒熱交換器12の入水温度も低下するので、沸上温度と水−冷媒熱交換器12の入水温度との温度差を大きくすることができ、沸上時の効率を向上することができる。
また、制御装置は、除霜運転を行う必要があるか否かを判定するための情報を取得して除霜運転を行う必要があるか否かを判定し、除霜運転を行う必要があると判定した場合、圧縮機11を停止させるので、圧縮機11で消費される電力を低減することができる。
また、ダクト36は、外気を導入するための開口部36aを有しており、ダクト36には、開口部36aを開閉する切替ドア45が設けられており、制御装置は、除霜運転を行う必要があると判定された場合、ダクト36に外気が導入されないよう切替ドア45を制御するので、外気によってダクト36内を通って蒸発器14へ導かれる排気の温度を低下させないようにすることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る暖房システム1の模式的な全体構成図を図4に示す。本実施形態の暖房システム1は、上記第1実施形態の暖房システム1と比較して、更に、温水迂回路48、流路切替弁46および温水温度センサ47を備えた点が異なる。
温水迂回路48は、暖房用熱交換器35より流出した温水を、除霜用熱交換器44を迂回させて流す通路である。
流路切替弁46は、第2水循環回路37を流れる温水の流路を、除霜用熱交換器44へ向かう流路と、温水迂回路48へ向かう流路へ切り替える第1流路切替弁である。流路切替弁46は、制御装置から出力される制御電圧によって動作する。
温水温度センサ47は、暖房用熱交換器35より流出した温水の温度T1を検出する第1温度検出手段である。また、本実施形態において、出口側排気温度センサ43は、換気熱交換器34から流出した排気の温度T2を検出する第2温度検出手段に相当する。温水温度センサ47および出口側排気温度センサ43の検出信号はそれぞれ制御装置へ入力される。
次に、本実施形態の暖房システム1の制御装置の処理について説明する。図5に、この処理のフローチャートを示す。本実施形態の制御装置は、通常暖房運転モードから除霜運転モード切り替わると、図2に示した処理と並行して、図5に示す処理を実施する。
まず、暖房用熱交換器35より流出した温水の温度T1が、換気風(換気熱交換器34より排出された排気)の温度T2よりも高いか否かを判定する(S200)。暖房用熱交換器35より流出した温水の温度T1は、温水温度センサ47の検出信号に基づいて特定することができる。また、換気風の温度T2は、出口側排気温度センサ43の検出信号に基づいて特定することができる。
ここで、温水の温度T1が、換気風の温度T2よりも高い場合、S200の判定はYESとなり、暖房用熱交換器35より流出した温水が除霜用熱交換器44へ流入するように流路切替弁46を制御する(S202)。これにより、暖房用熱交換器35より流出した温水により換気風(換気熱交換器34より排出された排気)が加熱され、蒸発器14の除霜を効率良く行うことが可能となる。
また、温水の温度T1が、換気風の温度T2以下となった場合には、S200の判定はNOとなり、暖房用熱交換器35より流出した温水が温水迂回路48へ流入するように流路切替弁46を制御する(S204)。
なお、温水の温度T1が、換気風の温度T2以下となった場合、暖房用熱交換器35より流出した温水が除霜用熱交換器44へ流入すると、かえって換気熱交換器34より排出された排気を冷却してしまう。しかし、上記したように換気風の温度T2以下となった場合、暖房用熱交換器35より流出した温水が除霜用熱交換器44へ流入しなくなるため、蒸発器14へ送風する空気を冷却してしまうといったことを防止することができる。
次に、除霜が完了したか否かを判定する(S206)。具体的には、蒸発器温度Tsの検出信号を読み込み、蒸発器温度Tsが予め定めた除霜基準温度KTs2(例えば、5℃)よりも高くなっている場合、除霜が完了したと判定する。
ここで、除霜が完了していない場合、S206の判定はNOとなり、S200へ戻り、蒸発器14の除霜が継続される。そして、除霜が完了すると、S206の判定はYESとなり、次に、暖房用熱交換器35より流出した温水が、除霜用熱交換器44へ流入することなく温水迂回路48へ流入するように流路切替弁46を制御し(S208)、メインルーチンへ戻り、除霜運転を終了する。
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本暖房システム1は、暖房用熱交換器35より流出する温水を、除霜用熱交換器44を迂回させる温水迂回路48と、暖房用熱交換器35より流出する熱媒体の流路を、除霜用熱交換器44側または温水迂回路48側に切り替える流路切替弁46と、暖房用熱交換器35より流出した温水の温度T1を検出する温水温度センサ47と、換気熱交換器34から流出した排気の温度(T2)を検出する出口側排気温度センサ43と、を備えている。更に、本暖房システム1は、温水温度センサ47により検出された温水の温度T1が出口側排気温度センサ43により検出された排気の温度T2未満の場合、暖房用熱交換器35より流出した温水が温水迂回路48へ流入するように流路切替弁46を切り替える(S200、S204)ので、暖房用熱交換器35より流出した温水が除霜用熱交換器44へ流入しなくなり、蒸発器14へ送風する空気を冷却してしまうといったことを防止することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る暖房システム1の模式的な全体構成図を図6に示す。本実施形態の暖房システム1は、上記第1実施形態の暖房システム1と比較して、更に、排気迂回路50、流路切替弁49および温水温度センサ47を備えた点が異なる。
排気迂回路50は、換気熱交換器34から流出した排気を、除霜用熱交換器44を迂回させて流す通路である。
流路切替弁49は、換気熱交換器34より排出される排気の流路を、除霜用熱交換器44へ向かう流路と、排気迂回路50へ向かう流路へ切り替える第2流路切替弁である。流路切替弁49は、制御装置から出力される制御電圧によって動作する。
温水温度センサ47は、暖房用熱交換器35より流出した温水の温度T1を検出する第1温度検出手段である。また、本実施形態において、出口側排気温度センサ43は、換気熱交換器34から流出した排気の温度T2を検出する第2温度検出手段に相当する。温水温度センサ47および出口側排気温度センサ43の検出信号はそれぞれ制御装置へ入力される。
次に、本実施形態の暖房システム1の制御装置の処理について説明する。図7に、この処理のフローチャートを示す。本実施形態の制御装置は、通常暖房運転モードから除霜運転モード切り替わると、図2に示した処理と並行して、図5に示す処理を実施する。
まず、暖房用熱交換器35より流出した温水の温度T1が、換気風(換気熱交換器34より排出された排気)の温度T2よりも高いか否かを判定する(S300)。暖房用熱交換器35より流出した温水の温度T1は、温水温度センサ47の検出信号に基づいて特定することができる。また、換気風の温度T2は、出口側排気温度センサ43の検出信号に基づいて特定することができる。
ここで、温水の温度T1が、換気風の温度T2よりも高い場合、S300の判定はYESとなり、換気熱交換器34より排出される排気の流路を除霜用熱交換器44へ向かう流路に切り替わるように流路切替弁49を制御する(S302)。これにより、換気熱交換器34より排出された排気は、除霜用熱交換器44へ流入して除霜用熱交換器44で加熱され、蒸発器14の除霜を効率良く行うことが可能となる。
また、温水の温度T2が、換気風の温度T2以下となった場合には、S300の判定はNOとなり、換気熱交換器34より排出される排気の流路を、排気迂回路50へ向かう流路に切り替わるように流路切替弁49を制御する(S304)。これにより、換気熱交換器34より排出された排気は、排気迂回路50へ流入し、除霜用熱交換器44へ流入しなくなる。
次に、除霜が完了したか否かを判定する(S306)。具体的には、蒸発器温度Tsの検出信号を読み込み、蒸発器温度Tsが予め定めた除霜終了基準温度KTs2(例えば、5℃)よりも高くなっている場合、除霜が完了したと判定する。
ここで、除霜が完了していない場合、S206の判定はNOとなり、S300へ戻り、蒸発器14の除霜が継続される。そして、除霜が完了すると、S306の判定はYESとなり、次に、暖房用熱交換器35より流出した温水が、除霜用熱交換器44へ流入することなく温水迂回路48へ流入するように流路切替弁46を制御し(S308)、メインルーチンへ戻り、除霜運転を終了する。
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本暖房システム1は、換気熱交換器34より排出される排気を、除霜用熱交換器44を迂回させる排気迂回路50と、換気熱交換器34より排出される排気の流路を、除霜用熱交換器44側または排気迂回路50側に切り替える流路切替弁46と、暖房用熱交換器35より流出した温水の温度T1を検出する温水温度センサ47と、換気熱交換器34から流出した排気の温度T2を検出する出口側排気温度センサ43と、を備えている。更に、本暖房システム1は、温水温度センサ47により検出された温水の温度T1が出口側排気温度センサ43により検出された排気の温度T2未満の場合、換気熱交換器34から流出した排気が、排気迂回路50へ流入するように流路切替弁46を切り替える(S300、S304)ので、換気熱交換器34から流出した排気が除霜用熱交換器44へ流入しなくなり、蒸発器14へ送風する空気を冷却してしまうといったことを防止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々なる形態で実施することができる。
例えば、上記第2実施形態では、圧縮機11を停止させて蒸発器14の除霜運転を実施するようにしたが、圧縮機11を動作させながら蒸発器14の除霜を行うようにしてもよい。この場合、暖房用熱交換器35より流出した温水を、除霜用熱交換器44を迂回させずに除霜運転を行うのが好ましい。
また、上記第3実施形態についても、圧縮機11を動作させながら蒸発器14の除霜を行うようにしてもよい。この場合、換気熱交換器34から流出した排気を、除霜用熱交換器44を迂回させずに除霜運転を行うのが好ましい。
また、上記第1〜第3実施形態では、S100にて、除霜運転を行う必要があるか否かを判定するための情報として、蒸発器温度Tsを取得し、この蒸発器温度Tsに基づいて除霜運転を行う必要があるか否かを判定するようにしたが、このような情報に限定されるものではなく、例えば、蒸発器14より流出した冷媒の温度を検出す温度センサを設け、この温度センサで検出された温度を、除霜運転を行う必要があるか否かを判定するための情報として取得し、除霜運転を行う必要があるか否かを判定するようにしてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、換気熱交換器34、暖房用熱交換器35等を備えた暖房システムについて説明したが、更に、貯湯タンク20に貯湯された給湯水を利用した給湯機能を有する給湯・暖房システムや、冷房機能を有する空調・給湯システムとして構成することもできる。
また、上記第1〜第3実施形態では、ヒートポンプサイクル10の冷媒として二酸化炭素を採用したが、例えば、フロン系冷媒など、二酸化炭素以外の冷媒を採用してもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
なお、上記実施形態における構成と特許請求の範囲の構成との対応関係について説明すると、S100が除霜判定手段に相当し、S102が圧縮機停止手段に相当し、S104が開閉制御手段に相当し、S200、S204が第1切替制御手段に相当し、S300、S304が第2切替制御手段に相当する。
1 暖房システム
10 ヒートポンプサイクル
11 圧縮機
12 水−冷媒熱交換器
14 蒸発器
20 貯湯タンク
30 給気加熱ユニット
34 換気熱交換器
35 暖房用熱交換器
36 ダクト
44 除霜用熱交換器
45 切替ドア

Claims (6)

  1. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)、前記圧縮機から吐出された冷媒と熱媒体とを熱交換させて熱媒体を加熱する熱媒体−冷媒熱交換器(12)、前記熱媒体−冷媒熱交換器から流出した冷媒を減圧させる減圧手段(13)、および前記減圧手段にて減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器(14)を有するヒートポンプサイクル(10)と、
    前記熱媒体−冷媒熱交換器にて加熱された熱媒体を貯留する熱媒体タンク(20)と、
    暖房対象空間から室外へ排出される排気と室外から暖房対象空間へ取り入れられる給気とを熱交換させる換気熱交換器(34)と、
    前記熱媒体タンクに貯留された熱媒体を熱源として、前記換気熱交換器から流出した前記給気を加熱する暖房用熱交換器(35)と、
    前記換気熱交換器から流出した前記排気と前記暖房用熱交換器から流出した前記熱媒体とを熱交換させて前記換気熱交換器から流出した前記排気を加熱する除霜用熱交換器(44)と、
    前記除霜用熱交換器により加熱された前記排気を前記蒸発器へ導く通風路を形成する通風路形成部材(36)と、を備えたことを特徴とする暖房システム。
  2. 前記暖房用熱交換器より流出する熱媒体を、前記除霜用熱交換器(44)を迂回させる温水迂回路(48)と、
    前記暖房用熱交換器より流出する熱媒体の流路を、前記除霜用熱交換器側または前記温水迂回路側に切り替える第1流路切替弁(46)と、
    前記暖房用熱交換器より流出した熱媒体の温度(T1)を検出する第1温度検出手段(47)と、
    前記換気熱交換器から流出した排気の温度(T2)を検出する第2温度検出手段(43)と、
    前記第1温度検出手段により検出された前記熱媒体の温度(T1)が前記第2温度検出手段により検出された前記排気の温度(T2)未満の場合、前記暖房用熱交換器より流出した熱媒体が前記温水迂回路へ流入するように前記第1流路切替弁を切り替える第1切替制御手段(S200、S204)と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の暖房システム。
  3. 前記換気熱交換器より排出される前記排気を、前記除霜用熱交換器(44)を迂回させる排気迂回路(50)と、
    前記換気熱交換器より排出される前記排気の流路を、前記除霜用熱交換器側または前記排気迂回路側に切り替える第2流路切替弁(46)と、
    前記暖房用熱交換器より流出した熱媒体の温度(T1)を検出する第1温度検出手段(47)と、
    前記換気熱交換器から流出した排気の温度(T2)を検出する第2温度検出手段(43)と、
    前記第1温度検出手段により検出された前記熱媒体の温度(T1)が前記第2温度検出手段により検出された前記排気の温度(T2)未満の場合、前記換気熱交換器から流出した排気が前記排気迂回路へ流入するように前記第2流路切替弁を切り替える第2切替制御手段(S300、S304)と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の暖房システム。
  4. 除霜運転を行う必要があるか否かを判定するための情報を取得して除霜運転を行う必要があるか否かを判定する除霜判定手段(S100)と、
    前記除霜判定手段により前記除霜運転を行う必要があると判定された場合、前記圧縮機を停止させる圧縮機停止手段(S102)と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の暖房システム。
  5. 前記通風路形成部材は、外気を導入するための開口部(36a)を有しており、
    前記開口部を開閉する開閉手段(45)と、
    前記除霜判定手段により前記除霜運転を行う必要があると判定された場合、前記通風路形成部材に外気が導入されないよう前記開閉手段を制御する開閉制御手段(S104)と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の暖房システム。
  6. 前記冷媒は二酸化炭素が用いられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の暖房システム。
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