JP2016025454A - 回路装置、送信モジュール、電子機器及び移動体 - Google Patents

回路装置、送信モジュール、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】 高速通信を要求されるシリアル信号の通信と、低速通信でよい送信データの通信とで異なる経路を設けることで、効率的な通信を行う回路装置、送信モジュール、電子機器及び移動体等を提供すること。
【解決手段】 回路装置20は、コントローラー10から第1の通信速度で送信されるシリアル信号を受けるシリアルインターフェース部251と、コントローラー10から、第1の通信速度よりも遅い第2の通信速度で送信される送信データを受ける送信データの入力端子TXDATと、シリアル信号と送信データに基づいて、送信データに対応する送信信号を出力する送信回路205を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回路装置、送信モジュール、電子機器及び移動体等に関する。
自動車のキーレスエントリーモジュール(鍵側)のように、RF帯域での送信信号を出力するRFトランスミッターが知られている。このような機器では、通信用の回路装置(例えば半導体集積回路、IC)を、制御用IC(コントローラー、マイクロコンピューター)により制御することで、送信信号の生成、出力を行っている。
例えば、特許文献1には、制御用IC(ベースバンドIC)とのインターフェースを持ち、フラクショナル−N型PLL回路(シグマデルタ変調器を有するPLL回路)により搬送波信号を生成し、パワーアンプでアンテナをドライブし無線を行う回路装置が開示されている。
特開2006−261714号公報
回路装置は搬送波の周波数や変調方式等を設定するための情報(送信動作設定情報)と、実際にRF帯域での送信信号に載せて伝送したい送信データの2つの情報を、コントローラーから受ける。送信動作設定情報は、当該情報がなくては所望の送信信号を生成できないため、送信開始前のタイミングでできるだけ高速に受信したいという要求がある。一方、送信データの通信速度は、送信信号を受信する機器(キーレスエントリーモジュールの例であれば自動車側の受信装置)の実装による制約があり、一般的に通信速度は数kHz程度でよい。つまり、回路装置とコントローラーとの間では、望ましい送信スピードが異なる複数の情報が送受信されることになる。
しかし特許文献1では、コントローラーと回路装置との間の通信を3線式シリアル通信で行っており、望ましい送信スピードの異なる動作設定通信(送信動作設定情報の通信)とRF送信データ通信(送信データの通信)を、一つのシリアル通信で行っている。このため、通信の送信レートの遅い方に合わせ通信を行うことが必要になり、効率の悪い通信となってしまう。具体的には、送信動作設定情報の通信に時間を要するため、回路装置がアクティブとなってから通信を終了してパワーダウンするまでの時間が長くなり、消費電力が大きくなってしまう。
本発明の幾つかの態様によれば、高速通信を要求されるシリアル信号の通信と、低速通信でよい送信データの通信とで異なる経路を設けることで、効率的な通信を行う回路装置、送信モジュール、電子機器及び移動体等を提供することができる。
[適用例1]
本適用例は、コントローラーから第1の通信速度で送信されるシリアル信号を受けるシリアルインターフェース部と、前記コントローラーから、前記第1の通信速度よりも遅い第2の通信速度で送信される送信データを受ける送信データの入力端子と、前記シリアル信号と前記送信データに基づいて、前記送信データに対応する送信信号を出力する送信回路と、を含む回路装置に関係する。
本適用例では、シリアル信号(狭義には送信動作設定情報)は比較的早い第1の通信速度によりシリアルインターフェース部で受信し、送信データは比較的遅い第2の通信速度により入力端子を介して受信する。これにより、通信速度の異なる2つの受信経路を設けることができるため、受信対象の情報に合わせて効率的な通信を行うこと等が可能になる。
[適用例2]
本適用例では、前記送信信号の送信クロック信号の生成用の発振クロック信号を生成する発振回路を含み、前記シリアルインターフェース部は、前記発振回路の発振起動期間において、前記コントローラーから前記シリアル信号を受けてもよい。
これにより、適切なタイミングでシリアル信号を受信することで、効率的な通信を行うこと等が可能になる。
[適用例3]
本適用例では、発振回路は、発振用容量回路を有し、前記発振回路の前記発振用容量回路の容量は、前記発振起動期間において、通常動作時よりも小さい容量に設定されてもよい。
これにより、発振回路に接続される振動片を短時間で発振させること等が可能になる。
[適用例4]
本適用例では、発振回路は、バッファーを有し、前記発振回路が有する前記バッファーの電流供給能力は、前記発振起動期間において、通常動作時よりも大きな電流供給能力に設定されてもよい。
これにより、発振回路に接続される振動片を短時間で発振させること等が可能になる。
[適用例5]
本適用例では、前記発振回路は、1つのパッケージに収納されている振動片を発振させてもよい。
これにより、振動片の特性が既知となるため、発振回路を当該振動片の特性に合わせて制御すること等が可能になる。
[適用例6]
本適用例では、前記入力端子を介して、前記送信データを受ける第2のシリアルインターフェース部を含んでもよい。
これにより、送信データ受信用のインターフェースを設けることが可能になる。
[適用例7]
本適用例では、前記シリアルインターフェース部が前記コントローラーから前記送信データの送信開始指示を受けた場合に、前記第2のシリアルインターフェース部は、前記送信データを受けてもよい。
これにより、シリアルインターフェース部での送信開始指示の受信をトリガーとして、第2のシリアルインターフェース部での送信データの受信を開始するというシーケンスを実行すること等が可能になる。
[適用例8]
本適用例では、前記シリアルインターフェース部が、送信コマンドを前記コントローラーから受けて、その後に前記送信開始指示を検出してもよい。
これにより、送信コマンドを受けた後のタイミングにおいて送信開始指示を検出すること等が可能になる。
[適用例9]
本適用例では、前記第2のシリアルインターフェース部は、同期モードでの前記送信データの受信と、非同期モードでの前記送信データの受信を行ってもよい。
これにより、送信データを同期通信で受信すること、及び非同期通信で受信することが可能になる。
[適用例10]
本適用例では、前記送信回路は、前記シリアル信号として受信する前記送信動作設定情報と前記送信データに基づいて、送信波形を生成する送信波形生成部と、生成された前記送信波形の前記送信信号を出力するパワーアンプと、を含んでもよい。
これにより、送信波形生成部で生成された送信波形の送信信号を、パワーアンプを介して出力することが可能になる。
[適用例11]
本適用例では、前記シリアル信号として受信する前記送信動作設定情報が書き込まれる設定レジスターを含んでもよい。
これにより、シリアルインターフェース部が受けた送信動作設定情報を設定レジスターに保持すること等が可能になる。
[適用例12]
本適用例では、前記シリアル信号として受信する前記送信動作設定情報は、前記送信信号の送信クロック信号の周波数、及び前記送信信号の生成に用いられる変調方式の少なくとも一方を設定する情報であってもよい。
これにより、送信動作設定情報を受けることで、送信クロック信号の周波数及び変調方式の少なくとも一方を設定することが可能になる。
[適用例13]
本発明の他の適用例は、上記の回路装置と、前記コントローラーと、を含み、前記コントローラーは、前記入力端子に接続している出力端子を有する送信モジュールに関係する。
[適用例14]
本発明の他の適用例は、上記の回路装置を含む電子機器に関係する。
[適用例15]
本発明の他の適用例は、上記の回路装置を含む移動体に関係する。
本実施形態に係る回路装置の基本的な構成例。 本実施形態の回路装置を適用したシステムの構成例。 回路装置の詳細な構成例の機能ブロック図。 図4(A)、図4(B)はSPIを用いて設定レジスターの書き込み、読み出しを行う場合の制御タイミングの例。 第2のシリアルインターフェース部の詳細な構成例。 回路装置とコントローラーの間の通信シーケンスの説明図。 非同期モードで送信データの受信、送信信号の出力を行う場合のタイミング例。 同期モードで送信データの受信、送信信号の出力を行う場合のタイミング例。 発振回路の詳細な構成例。 振動片と回路装置がマウントされたパッケージの詳細な構成例。 振動片と回路装置がマウントされたパッケージの詳細な構成例。 電子機器の構成例。 移動体の構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.本実施形態の手法
まず本実施形態の手法について説明する。上述したように、RF帯域の送信信号を出力する回路装置は、コントローラー(マイクロコンピューター)と通信を行って動作する。具体的には、送信信号を用いて受信側に対して送信する対象となる送信データを受ける必要があるし、当該送信信号の生成に用いられる搬送波の周波数や、変調方式等、種々の設定を行うための送信動作設定情報を受ける必要がある。
その際、送信動作設定情報は、当該情報がなくては所望の送信信号を生成できないため、送信開始前のタイミングでできるだけ高速に(例えば数MHzのレートで)受信したいという要求がある。一方、送信データの通信速度は、送信信号を受信する機器(キーレスエントリーモジュールの例であれば自動車側の受信装置)の実装による制約があり、一般的に通信速度は数kHz程度でよい。つまり、回路装置とコントローラーとの間では、望ましい送信スピードが異なる複数の情報が送受信されることになる。
しかし特許文献1では、3線式シリアルインターフェース(SPI、Serial Peripheral Interface)を用いて、送信動作設定情報と送信データの両方の通信を行っている。上述したように、送信データの通信速度は、送信信号を受信する機器の実装による制約がある。ここで想定している回路装置のユースケースとは、回路装置を購入したユーザーが自らコントローラーを用意(自作、或いは条件にあうコントローラーを別途購入)することで、図12や図13を用いて後述する電子機器、移動体を実現するというものである。つまり、送信データをユーザーの望む通信速度で受け手側に出力するには、コントローラーと回路装置との間での送信データの通信速度を、上記制約により定まる通信速度に基づき設定すればよい。このようにすれば、回路装置は受け取った送信データをそのままRF帯域の送信信号にのせて出力することになるため、コントローラーの実装、選択等におけるユーザーの自由度を高くできるためである。
このような点を鑑みれば、回路装置とコントローラーの間のシリアルインターフェースを用いた通信は、より低速である送信データの通信速度を基準として設定することになる。そのため、送信動作設定情報についても例えば数kHzといったレートで通信を行うことになるため、非効率的な通信となる。具体的には回路装置による送信動作設定情報の受信に時間を要する。
自動車のキーレスエントリーモジュールを考えればわかりやすいように、RF帯域での送信信号を出力する回路装置は、小型軽量であり、持ち運びを前提とした電子機器に用いられるケースが多い。このような場合、当該電子機器はバッテリー等の二次電池により駆動されるため、省電力の重要性が高い。そのため、本実施形態に係る回路装置は、データ送信時等、必要な状況においてアクティブとなり、それ以外の状況ではパワーダウンしていることが望ましい。さらに、そのような制御による効率的な省電力化を実現するのであれば、データの送信に要する時間をできるだけ短縮するとよい。1回の通信に時間がかかってしまうと、結果として回路装置がアクティブとなる割合が高くなってしまうためである。
図6を用いて後述するように、送信信号の出力完了までに回路装置はいくつかの状態を遷移していくことになる。そのうち、図6のTransmitter Activeで示した部分は、コントローラーから受けた送信データを送信信号にのせて出力している時間となる。この時間に関しては、上述したように送信データの通信速度に制約がある以上、短縮は容易でない。それに対して、送信動作設定情報の送信時間が短くなれば、通信を行うための準備フェーズの1つであるATOSC-Activeの期間を短縮することが可能になる。つまり、送信動作設定情報を高速で通信することは効率的な通信、特に省電力化という観点から重要であるのに対して、特許文献1の手法ではそれが困難であった。
それに対して本出願人は、送信動作設定情報の通信と、送信データの通信とで異なる通信経路を設ける手法を提案する。具体的には、本実施形態に係る回路装置20は図1に示したように、コントローラー10から第1の通信速度で送信されるシリアル信号を受けるシリアルインターフェース部251と、コントローラー10から、第1の通信速度よりも遅い第2の通信速度で送信される送信データを受ける送信データの入力端子TXDATと、シリアル信号と送信データに基づいて、送信データに対応する送信信号を出力する送信回路205を含む。
このようにすれば、高速通信が望まれる送信動作設定情報は、比較的高速なシリアルインターフェース部251を用いてシリアル信号として受信し、上記制約により低速通信となる送信データの通信は、比較的低速な入力端子TXDATを介した通信とすることが可能になる。そのため、通信対象となる情報に合わせた通信速度により通信を行うことが可能になるため、効率的な通信を実現できる。特に、送信動作設定情報を高速(数MHz)で通信できるため、データ送信に要する時間の短縮や、回路装置20の省電力化等も可能になる。なお、シリアル信号の具体例は上述したように送信動作設定情報であるが、シリアル信号はこれに限定されず、シリアルインターフェース部251により受信可能であり、比較的高速での通信が望まれる種々の信号であってもよい。また、以下ではシリアル信号として送信動作設定情報を受信するものとして説明を行うが、当該送信動作設定情報を他のシリアル信号に拡張して考えることが可能である。
また、ここでの送信信号はRF帯域の信号であってもよい。ここでRF(Radio Frequency)とは、無線通信に利用される周波数の電磁波や電気信号を表す。具体的には、300Hz〜3THz程度の範囲が無線通信によって利用可能であるため、本実施形態に係るRF帯域の送信信号も、この範囲のいずれかの周波数の信号となる。なお、無線通信に用いる周波数には規格等による制限もあるため、本実施形態の送信信号の周波数は状況に応じて決定されることになる。
なお、本実施形態の手法に対する比較例としては、コントローラーにおいてボーレート(通信レート)を切り替える手法が考えられる。例えば、第1のレジスターと第1のカウンターにより実現される第1のプリスケーラーと、第2のレジスターと第2のカウンターにより実現される第2のプリスケーラーをコントローラーに持たせればよい。ここで第1のプリスケーラーの分周比を小さくし、第2のプリスケーラーの分周比を大きくすれば、第1のプリスケーラーを用いた通信は高速で行われ、第2のプリスケーラーを用いた通信は低速で行われる。このようにすれば、送信動作設定情報の通信を行う際に第1のプリスケーラーを用い、送信データの通信を行う際に第2のプリスケーラーを用いれば、それぞれの情報に適した速度での通信が可能になる。なお、ボーレートの切り替え手法は種々の変形実施が可能であり、例えば2つのプリスケーラーでレジスターを共通とし、当該レジスターに書き込まれる値を切り替えること等が可能である。
しかし、全てのコントローラーがこのようなボーレートの切り替えを行えるものではない。そのため、ユーザーはコントローラーを用意する際に、ボーレートの切り替えが可能なものを選択する必要があり、コントローラーの選択の幅を狭めてしまう。
具体的には、シリアルインターフェースを用いた通信(特にSPI)は本来数MHzといったオーダーでの高速通信を行うことを前提としている。RF帯域での通信を想定した場合、上述したように送信信号を受信する機器の実装による送信データの通信速度の制約があるため、SPIを用いて数kHzでの通信を行う前提で上記の説明をしたのであり、本来SPIはその数倍〜千倍程度、高速で通信することを想定している。そのため、ボーレートの切替を行うためには、通常想定されるMHzオーダーの通信速度をkHzオーダーまで落とすプリスケーラー、すなわち分周比が非常に大きい(例えば1000分周するような)プリスケーラーを用いなくてはならない。そのため、そもそもそのような分周比が大きいプリスケーラーを有さないコントローラーは、上述したボーレート切り替えが不可能となる。逆に上記切り替えを可能にするには、非常に分周比の大きいプリスケーラーをコントローラーに実装する必要があり、回路構成の負担が大きい。
つまり、ボーレートを切り替える比較例も、効率的な通信を実現するには問題が残ることとなるため、本実施形態では送信動作設定情報の通信と、送信データの通信とで異なる通信経路を設けるものである。
以下、本実施形態に係る回路装置の具体的な構成例について説明した後、コントローラーと回路装置の間の通信シーケンスの詳細について説明する。さらに、回路装置に含まれる発振回路の構成や動作例を詳細に説明した後、当該発振回路により発振される振動片を、本実施形態の回路装置とワンパッケージで実現する例を説明する。その後、設定レジスターについて説明した後、本実施形態の手法を適用可能な他の例を説明する。
2.回路装置の構成例
図2に、本実施形態に係る回路装置を適用したシステムの構成例を示す。図2のシステムは、コントローラー10、回路装置20、整合回路30、アンテナ40、電池BAT(電源、バッテリー)を含む。このシステムは、例えば無線送信器(RFトランスミッター)である。
回路装置20は、コントローラー10からの制御に基づいて無線送信信号(RF帯域の送信信号)を生成し、整合回路30とアンテナ40を介して無線送信を行う装置である。具体的には、回路装置20には水晶振動子(狭義には後述するように回路装置20とワンパッケージ化された振動片50)が接続され、回路装置20に内蔵された発振回路100により振動片50を発振させる。回路装置20は、その発振信号から生成したクロック信号を端子TCKQからコントローラー10へ供給してもよい。
コントローラー10は、そのクロック信号に基づいて動作し、回路装置20のイネーブル端子TEN、データ入出力端子TSDIO、データ入出力クロック端子TSCKを介して制御信号や、無線送信データを入出力する。
回路装置20は、発振信号をPLL回路210により逓倍して無線通信の搬送波信号を生成し、その搬送波信号を送信データに基づいて変調して送信信号を生成し、その送信信号を、出力端子(無線送信端子)TRFC、TPAQ等を用いて出力する。整合回路30は、回路装置20とアンテナ40の間のインピーダンスマッチングを行う回路である。送信信号は、その整合回路30を介してアンテナ40から送信される。
図2の例では、回路装置20の複数の端子のうち、アナログ用端子であるTVDD、TVSS、TRFC、TPAQ、TVSPAを第1の方向側の第1の辺に設け、デジタル用端子であるTXDAT、TEN、TSCK、TSDIO、TCKQを第1の方向の反対方向である第2の方向側の第2の辺に設けている。
この場合、コントローラー10は、回路装置20のデジタル用端子が設けられる辺に対向して実装される。一方、整合回路30やアンテナ40(例えばプリント基板の配線パターンで形成したパターンアンテナ)は、回路装置20のアナログ用端子が設けられる辺に対向して実装される。
このような実装配置は、デジタル用端子とアナログ用端子を2辺に分離したことで可能となっている。すなわち、回路装置20から、パッケージ外の実装基板上に至るまで、デジタル部とアナログ部を明確に分離(図2では左右に分離)することができる。実装基板上における配線も、コントローラー10から対向する辺のデジタル用端子へ接続し、整合回路30から対向する辺のアナログ用端子へ接続するだけであり、実装基板上での配線引き回しが非常にシンプルである。以上から、通常では小型化によりクロストークが生じやすい条件となるにも関わらず、図2に示した構成ではデジアナ間のクロストークが生じる余地が非常に少ない無線通信システムを構築できる。
ただし、本実施形態に係る回路装置20や、回路装置20を含むシステムの構成は図2に限定されず、種々の変形実施が可能である。
図3に、回路装置20の詳細な構成例の機能ブロック図を示す。回路装置20は、振動片の発振回路100と、発振回路100からの発振信号に基づいて無線通信処理を行う送信回路205と、を含む。そして送信回路205は、シリアル信号として受信する送信動作設定情報と送信データに基づいて、送信波形を生成する送信波形生成部と、生成された送信波形の送信信号を出力するパワーアンプ220を含む。ここでの送信波形生成部は、図3に示したように、フラクショナル−N型PLL回路210(以下、PLL回路210とも記載する)により実現できる。また、送信回路205は図3に示したように、アンテナチューニング回路280を含んでもよい。
また、回路装置20は制御回路250を含む。ここでの制御回路250は、図3に示したようにシリアルインターフェース部251、第2のシリアルインターフェース部252を含む。また回路装置20は、クロック分周器260、電源回路300を含む。
PLL回路210は、発振回路100からの発振信号を基準クロック信号として分数逓倍(整数逓倍を含む)を行って搬送波信号を生成し、その搬送波信号を変調して送信信号を生成する。
具体的には、PLL回路210は、位相比較回路211、チャージポンプ回路212、ローパスフィルター213、電圧制御発振器214(VCO)、出力分周器215、フラクショナル分周器216(フィードバック分周器)を含む。
位相比較回路211は、フラクショナル分周器216を介してフィードバックされたPLL発振信号の位相と基準クロックの位相とを比較し、その位相差に基づく電圧信号を出力する。チャージポンプ回路212は、位相比較回路211からの電圧信号を電流信号に変換する。ローパスフィルター213は、チャージポンプ回路212からの電流信号を電圧信号に変換するとともにローパスフィルター処理を行う。電圧制御発振器214は、ローパスフィルター213からの電圧値に応じた周波数で発振する。フラクショナル分周器216は、電圧制御発振器214からのPLL発振信号を分数(整数+小数)の分周比で分周する。この分数分周によって基準クロックの分数逓倍が可能となる。
この分数の分周比は、例えば次のようにして行う。すなわち、フラクショナル分周器216は、複数の整数分周比を切り替えられる分周器と、デルタシグマ変調器とを有する。デルタシグマ変調器は、平均値が所望の分数となるような切り替え信号をデルタシグマ変調によって生成し、その切り替え信号によって複数の整数分周比を切り替える。例えば、N分周とN+1分周を1:1で切り替えれば、平均としてN+0.5の分数分周比となる。
出力分周器215は、電圧制御発振器214からのPLL発振信号を分周し、送信信号として出力する。すなわち、出力分周器215が出力する信号の周波数が搬送波周波数となる。
無線通信を行うには、上記の搬送波を変調する必要があるが、例えば次のようにして変調を行う。すなわち、制御回路250がコントローラー10から送信データを受け取り、その送信データに基づいてフラクショナル分周器216の分周比を変調させる。これによってPLLの発振周波数(逓倍率)が変調されるので、いわゆるFSK変調による無線通信が可能となる。
無線通信では、例えば各国の法令によって通信に使える周波数が異なっている。そのため、多数の周波数の搬送波を生成する必要があり、従来は搬送波の周波数に対応して、発振周波数の異なる水晶振動子を組み合わせて用いていた。この組み合わせのため、水晶振動子は外付けのものを用いる必要があった。この点、本実施形態では、フラクショナル−N型PLL回路210を用いることで、同一発振周波数の水晶振動子であっても分数逓倍によって多数の周波数の搬送波を発生させることが可能である。これにより、図10、図11を用いて後述するように、振動片50と回路装置20をワンパッケージ化することも可能となった。
また、図3に示したように、回路装置20は設定レジスター150を含む。設定レジスター150は、動作設定や制御に用いられる。設定レジスター150へのデータの書き込みや、設定レジスター150からのデータの読み出しは、シリアルインターフェース部251を介した通信(狭義にはSPIを用いた通信)により行われる。なお、シリアルインターフェース部251を介した通信は、設定レジスター150の書き込み、読み出しを行うものに限定されず、送信コマンドの受信等に用いられる。送信コマンドの詳細については後述する。
設定レジスター150で保持されるデータの詳細については後述するものとし、ここでは図4(A)、図4(B)を用いて設定レジスター150の書き込み、読み出しの制御タイミングについて説明する。図4(A)はSPIにより設定レジスター150に対してデータを書き込む場合の制御タイミングを表し、図4(B)はSPIにより設定レジスター150からデータを読み込む場合の制御タイミングを表す。
データの書き込みは、シリアルクロックSCK(端子TSCKで受信される信号)の立ち下がりに同期する。具体的には、シリアルインターフェース部251は、EN(イネーブル信号、端子TENで受信される信号)の立ち上がり後、シリアルクロックSCKに同期させて2ビットのコマンドビットを受信する。具体的には端子TSDIOで送受信される信号SDIOのうち、図4(A)の”01”の2ビットがコマンドビットである。図4(A)では設定レジスター150の書き込みコマンドを”01”とする例を示している。そして、コマンドビットの次に、書き込みたい設定レジスター150のアドレスを6ビットでコントローラー10から受信する。アドレスは図4(A)のA5〜A0に相当する。続けてA5〜A0で表されるアドレスに書き込みたいデータを8ビットで受信する。図4(A)の例ではD7〜D0が書き込まれるデータである。回路装置20では、上記の制御によって、設定レジスター150に対してデータを書き込むことになる。
一方、データの読み出しはシリアルクロックSCKの立ち下がりに同期する。図4(B)に示したとおり、読み出しの場合もまず2ビットのコマンドビットを受信し、その後読み出したい設定レジスター150のアドレスを6ビットで受信する。ここでは、設定レジスター150の読み出しコマンドを”00”とする例を示している。また、アドレスは図4(A)と同様にA5〜A0である。アドレスの送信後、指定したアドレスのデータが設定レジスター150から読み出されるため、回路装置20は当該データをコントローラー10に対して送信する。図4(B)の例ではD7〜D0のデータが設定レジスター150のA5〜A0に対応するアドレスから読み出されることになる。
図3からわかるように、本実施形態の回路装置20は、入力端子TXDATを介して、送信データを受ける第2のシリアルインターフェース部252を含む。これにより、端子TSCK、TSDIO(パッドPSCK、PSDIO)を介したシリアルインターフェース部251によるシリアル通信(狭義には3線シリアルインターフェースによる通信)とは異なる経路を用いて、コントローラー10からデータを受けることが可能になる。つまり、入力端子TXDAT(パッドPXDAT)と第2のシリアルインターフェース部252を用いて送信データを受信することで、上述したように効率的な通信が可能になる。
また、第2のシリアルインターフェース部252は、同期モードでの送信データの受信と、非同期モードでの送信データの受信を行う。つまり第2のシリアルインターフェース部252による送信データの受信では、同期通信を行ってもよいし非同期通信を行ってもよく、状況に応じて適切なモードを選択可能である。
図5に第2のシリアルインターフェース部252の構成例を示す。第2のシリアルインターフェース部252は、セレクター2521と、ステータスレジスター2522と、ラッチ回路2523を含む。セレクター2521は、シリアルインターフェース部251への入力に用いられる端子TSDIOと、入力端子TXDATからのデータを受け付け、設定レジスター150の状態に応じて一方を選択する。上述してきたように、本実施形態では基本的にTXDATが選択されることになる。ただし、場合によっては特許文献1等の従来手法と同様に、SPIを用いて受信したデータを送信信号にのせて出力してもよい。つまり図5のセレクター2521は、本実施形態の手法により入力端子TXDATを介して送信データを受信するモードであれば、TXDATからのデータを選択し、従来手法のようにSPIにより送信データを受信するモードであれば、SDIOの信号(端子TSDIOを介して受信した信号)を選択するものである。なお、どちらのモードを選択するかは、例えば設定レジスター150に記憶された選択用データにより決定すればよい。
そして、ステータスレジスター2522は、シリアルインターフェース部251から入力されるTx−StartとTxModeを記憶する。Tx−Startとは送信の開始を表すフラグデータであり、具体的には図6を用いて後述するシリアルクロック(SCK)のエッジが検出された場合に1となる信号である。また、TxModeは同期モードか非同期モードかを決定するフラグデータであり、後述する図7や図8の例であればSDIOのAに示したビットに対応する。
ラッチ回路2523は、セレクター2521の出力信号そのままを出力するか、ラッチをかけたものを出力するかを決定する。具体的には、Tx−Startに基づいて、ステータスレジスター2522からイネーブル信号が読み出された場合にラッチ回路2523が動作を開始する。そして、TxModeの信号に基づいて決定されるステータスレジスター2522のModeSelectのフラグを読み出す。当該フラグが非同期モードを表す場合には、セレクター2521の出力信号をそのまま出力する。ここで「非同期」とは、コントローラー10から入力されセレクター2521から出力される信号(TXDAT、SDIOの信号)は回路装置20内部のクロックとは同期しないことを表している。
一方、同期モードである場合には、ラッチされた信号から送信信号を生成する。ラッチを行うクロック信号は回路装置20内部のクロックを分周して生成すればよく、この場合精度の高い通信が可能になる。このクロック信号は、具体的には図8を用いて後述するBitrate Signal(ビットレートシグナル)である。TxMode信号は、例えば図6の「送信コマンド」においてコントローラー10からシリアルインターフェース部251に対して送信される情報を、第2のシリアルインターフェース部252に対して転送すればよい。同期モード、非同期モードにおける通信タイミングの詳細(各端子でコントローラー10から受信する信号の時間変化の例)については図7や図8を用いて後述する。
第2のシリアルインターフェース部252からは、以上の制御に従って信号XMDATが出力される。この信号XMDATは、実際に送信信号にのせて出力する対象データであり、送信信号の作成(搬送波の変調)に用いられる信号である。つまり、XMDATは送信信号の生成に用いられる信号であり、送信回路205の波形生成部(例えばPLL回路210であり、さらに具体的にはフラクショナル分周器216)に対して出力されることになる。
上記の例であれば、XMDATとしては4種類の信号が考えられ、第1がSDIOの信号そのままのケース、第2がTXDATの信号そのままのケース、第3がSDIOの信号をラッチした信号のケース、第4がTXDATの信号をラッチした信号のケースである。これらは上述したように、送信データの受信において端子TSDIOと端子TXDATのどちらを用いるか、及び同期モードと非同期モードのどちらを用いるかに応じて決定されることになる。
なお、図3では電源回路300は、アナログ回路にアナログ用電源電圧VRAを供給する第1のレギュレーター310と、デジタル回路にデジタル用電源電圧VRDを供給する第2のレギュレーター320と、を含むものとした。これは電源電圧(電源ライン)を介したデジアナ間のクロストーク(ノイズのカップリング)を抑制することを考慮したものである。
3.コントローラーと回路装置の通信シーケンス
回路装置20から送信信号を出力するためには、いくつかの段階を経る必要がある。具体的には、第1に、回路装置20自体をイネーブルにし、第2に、発振回路100により振動片50を発振させて基準クロックを生成し、第3に、当該基準クロックを用いて送信波形生成部(PLL回路210)で送信波形を生成、出力する。また、上記第3の段階をさらに細分化すれば、PLL回路210における搬送波周波数(クロック周波数)を所望の値にロックし、その後に送信データを受信して送信波形を生成する必要がある。さらに、送信波形を生成するためには、それより前のタイミングにおいて搬送波周波数や変調方式等、必要な情報(すなわち送信動作設定情報)を取得しておく必要がある。
以上の点を踏まえたコントローラー10と回路装置20の通信シーケンスを表したものが図6である。図6の横軸は時間の経過を表す。図6からわかるように、ここでは4つのフェーズを設定しており、Power downは回路装置20の必要最低限の回路のみ動作させ、最小限の消費電流に設定される状態、ATOSC-Activeは発振回路100により振動片を発振させている状態、PLL-ActiveはPLL回路210をアクティブとしている状態、Transmitter Activeは実際に送信信号を出力している状態を表す。図6は各状態においてシリアルインターフェース部251が受ける信号(SPIによる通信)と、第2のシリアルインターフェース部252が受ける信号を表している。
まず、Power downの状態において、イネーブル信号(端子ENからの信号)が入力された場合に、回路装置20はATOSC-Activeに移行する。具体的には、イネーブル信号の受信後に、電源電圧に基づいてレギュレーターを介して基準電圧が供給され、発振回路100により振動片50の発振が開始される。振動片50の発振には所定時間が必要であり、ここでは当該時間を発振起動期間tXTALとしている。tXTALは例えば500μsec程度の時間である。
PLL回路210が適切な送信波形を生成するためには、発振回路100により振動片50が所定の周波数で発振している、すなわち発振回路100から所定周波数である基準クロックが供給されている必要がある。そのため、ATOSC-ActiveからPLL-Activeへの移行は、少なくともtXTAL経過後となる。
しかしこの間であっても、シリアルインターフェース部251を用いたシリアル通信は可能である。つまり、PLL動作用の情報である送信動作設定情報を発振起動期間tXTALに受信することで、効率的な動作が可能になる。具体的には、本実施形態に係る回路装置20は送信信号の送信クロック信号(搬送波周波数の信号)の生成用の発振クロック信号(上記で言う基準クロック)を生成する発振回路100を含み、シリアルインターフェース部251は、発振回路100の発振起動期間tXTALにおいて、コントローラー10からシリアル信号を受ける。
さらに具体的には、シリアルインターフェース部251は、発振回路100の発振起動期間tXTALにおいて、コントローラー10から送信動作設定情報を受けてもよい。これは図6において「送信動作設定情報」と記載した箇所に相当し、端子TSCK、TSDIOを用いた通信により、tXTALの期間内に送信動作設定情報の受信が行われる。
仮に送信動作設定情報の受信に要する時間がtXTALに比べて非常に長くなってしまう場合、tXTALにおいて送信動作設定情報の受信を開始したとしても、結局送信動作設定情報の受信完了まではPLL回路210の動作に移行できないため、動作時間の短縮(及びそれによる省電力)という観点からは効果が十分でない。具体的には、振動片50の発振は完了しているのに、送信動作設定情報の受信完了を待機している状態となる。
その点、本実施形態では上述してきたように、シリアルインターフェース部251を用いた通信(例えばSPIによる通信)で送信動作設定情報を受信するため、送信レートはMHzオーダーと比較的高速である。そのため、振動片50の発振と、送信動作設定情報の受信を平行して行うことによる動作の効率化の効果が大きい。
なお、同様の観点から考えれば、送信動作設定情報の受信に要する時間に比べてtXTALが非常に長くなってしまう場合についても、効率化の効果は十分でない。そのため、送信動作設定情報を高速通信するのに合わせて、振動片50を短時間で発振させることも考慮するとよい。この点については図9を用いて後述する。
発振回路100から発振クロック信号の供給が開始され、またシリアルインターフェース部251により送信動作設定情報の受信が完了した場合には、PLL回路210が動作可能となる。そこで図6に示したように、シリアルインターフェース部251を用いた通信により設定レジスター150のPLL_EN(PLL回路210のイネーブル、ディスエーブルを制御するデータアドレス)に1を書き込む。具体的には、コントローラー10から設定レジスター150への書き込み命令が送られ、回路装置20はシリアルインターフェース部251により当該命令を受信し、設定レジスター150への書き込みを行う。
PLL_ENに1が書き込まれると、PLL-Activeに遷移し、PLL回路210がアクティブとなる。そしてPLL回路210が所定周波数でロックされた後に、Transmitter Activeに遷移し送信信号を用いて送信データの送信を開始する。
ただし送信動作設定情報を受信することで、少なくともPLL回路210の動作を開始できるだけの情報(例えば搬送波の周波数に関する情報)は取得されているが、実際に送信信号の出力を開始するには種々の設定データが必要となる。例えば、第2のシリアルインターフェース部252を用いた送信データの受信を、同期モードで行うか非同期モードで行うか、送信時の符号形式をどのようにするかといった設定である。
また、回路装置20の1回の動作中に、搬送波の周波数や変調方式を変更する可能性もある。例えば、所与の周波数を用いた場合に通信を失敗した、或いはユーザーから周波数の変更を指示する操作があったといった場合である。その場合、Transmitter Activeに遷移した後にも、再度PLL-Activeに戻り設定を変更できることが望ましい。ここでの「1回の動作」とは、電源がコントローラー10及び回路装置20に供給され(Power downからアクティブ状態に移行して)、送信データの出力を行い、出力完了後に再度Power downに戻るまでの動作を表す。なお、アクティブ状態からPower down状態への遷移手法は種々考えられるが、例えばTransmitter Activeの状態でENを立ち下げることでパワーアンプ220をオフにしてPLL-Activeに遷移し、PLL-Activeに遷移後、所定期間の経過でPower downに移行するものとしてもよい。
そこで本実施形態では、送信動作設定情報としては、搬送波周波数の候補及び、変調方式の候補をそれぞれ所定数だけ設定する情報を受信し、その後の送信コマンドにおいて、当該候補のうちのいずれを用いるかを決定するものとする。そして送信コマンドにおいて、上述した同期非同期のモード等を設定する付加情報を合わせて受信すればよい。
この場合、PLL-Activeのフェーズは、とりあえず何らかの設定を用いて(例えば送信動作設定情報に含まれる周波数候補のうちの1つを用いて)動作を開始し、その後送信コマンドを受信して、実際の送信信号の出力に用いられる周波数にPLL回路210をロックし、その後送信を開始するという手順を経ることになる。
つまり、シリアルインターフェース部251がコントローラー10から送信データの送信開始指示を受けた場合に、第2のシリアルインターフェース部252は、送信データを受ける。具体的には上述したように、第2のシリアルインターフェース部252による送信データの受信は、入力端子TXDATを介して行えばよい。図6からわかるように、本実施形態では送信が実際に開始される前の準備フェーズ(設定情報の受信フェーズ)では、シリアルインターフェース部251を用いてコントローラー10と回路装置20間の通信を行い、実際の送信信号の出力フェーズでは、第2のシリアルインターフェース部252を用いて通信を行う。そして準備フェーズ(PLL-Active)から出力フェーズ(Transmitter Active)への遷移は、図6に示したようにシリアルインターフェース部251による送信開始指示の受信となる。
さらに具体的には、本実施形態の回路装置20では、シリアルインターフェース部251が、送信コマンドをコントローラー10から受けて、その後に送信開始指示を検出する。ここでの送信開始指示とは、狭義にはシリアルクロックのエッジであってもよい。
つまり、送信開始指示はシリアルクロック(SCK)のエッジを用いればよい。ここでのエッジは立ち上がりでもよいし立ち下がりでもよい。ただし、上述したように送信信号の出力を開始するには送信コマンドの受信が必要となる。そのため、送信開始指示として検出するのは、送信コマンド受信後のシリアルクロックのエッジに限定される。また、送信コマンドの受信後には、当該コマンドに含まれる情報を用いてPLL回路210を安定化(ロック)する必要がある。そのため、シリアルクロックのエッジの受信は、送信コマンドの受信後であって、安定化に必要な時間の経過後となることが望ましい。
以上の通信シーケンスのうち、コントローラー10から送信コマンドを受信してから、実際に送信データを用いた送信信号の出力が実行されるまでの通信タイミングの詳細について、非同期モードと同期モードに分けて図7、図8を用いて説明する。
図7が入力端子TXDAT(及び第2のシリアルインターフェース部252)において、非同期モードで送信データを受信する場合の通信タイミングの例である。この場合、イネーブル信号ENの立ち上げ後、図7に示したようにシリアルインターフェース部251により、送信コマンドを受信する。具体的には、シリアルクロックSCKに合わせて、2ビットのコマンドビットを受信する。コマンドビットを受信する点は、設定レジスター150の書き込み、読み出し時と同様である。ただし、コマンドビットの内容は、書き込み時(図4(A)の例では”01”)と、読み出し時(図4(B)の例では”00”)のいずれとも異なる必要があり、図7の例では”11”としている。
そして、コマンドビットの後には、6ビットの送信コマンドを受信する。送信コマンドの具体例は上述したとおりであり、A〜Fの各ビットは、同期モード非同期モードを決定するビット、符号化方式を決定するビット、搬送波周波数を決定するビット、変調方式を決定するビット等に対応する。図7の例では、Aが1の場合に同期モード、0の場合に非同期モードとなるビットであり、図7ではA=0であるため、ここで非同期モードが選択されることになる。
送信コマンドの受信後には、第2のシリアルインターフェース部252を介して送信データを受信する。ただし、上述したように送信コマンドで決定された内容でPLL回路210を安定化させる必要があり、図7では当該安定化に要する時間tFSTEの間は送信信号の出力が行われないようにしている。
図5を用いて上述したように、非同期モードではXDATの信号をラッチすることなく、そのまま送信信号の生成(搬送波の変調)に用いられる。つまり、非同期モードは、送信データが直接、送信信号生成に使われるモードである。よって、送信コマンド受信後のシリアルクロックSCKのエッジ(ここでは立ち上がり)を送信開始指示として、XDATは送信データ(d1〜)の受信を開始する。XDATの信号はラッチされないため、送信信号にのせて出力されるデータは、XDATに対する遅延が無いものと考えてよい。
一方、同期モードが選択された場合の例が図8である。イネーブル信号ENの立ち上げ後、シリアルインターフェース部251により、2ビットのコマンドビットと6ビットの送信コマンドを受信する点は同様である。ただし、図8ではA=1であるため、同期モードが選択されることになる。
同期モードでは、Bitrate Signal(回路装置20内部のクロックであり、振動片50の出力を分周して生成される)でXDATの信号をラッチし、そのラッチした信号を用いて送信信号の生成(搬送波の変調)が行われる。つまり、同期モードは、送信データを回路装置20内部のクロックで生成し直して、その生成されたデータを送信信号生成に使うモードである。具体的には、図8に示したように、送信コマンド受信後のシリアルクロックSCKのエッジにより、Bitrate Signalがイニシャライズされる。そして、XDATの信号はそのBitrate Signalによりラッチされ、そのラッチされたXDATの信号が送信されるデータとなる。そのため、XDATでの送信データの受信と、送信信号での出力とがラッチされる分だけずれることになる。同期モードでは、周波数精度のよいクロック信号(Bitrate Signal)を用いるため、ジッタの少ない送信信号とすることが可能になる。
また、以上で説明してきたとおり、シリアル信号として受信する送信動作設定情報は、送信信号の送信クロック信号の周波数(搬送波の周波数)、及び送信信号の生成に用いられる変調方式の少なくとも一方を設定する情報である。ここで、送信動作設定情報は送信クロック信号の周波数そのものを設定する情報に限定されない。例えば、送信動作設定情報はPLL回路210に含まれる複数の分周器の分周比や、その切り替えを設定する情報であってもよい。
4.発振回路の詳細
図9に本実施形態に係る回路装置20に含まれる発振回路100の構成例を示す。図9に示したように、発振回路100は、発振用容量回路CA1及びCA2と、トランジスターTAと電流源ISにより構成されるバッファーBF(帰還用バッファー)を含み、端子XGとXDにより、振動片50に接続される。振動片50の発振開始時には、発振回路100に電圧パルスが供給され、振動片50は発振起動期間tXTAL内に所定周波数で発振する。
上述したように、回路装置20(及び回路装置20を含む電子機器等)の省電力化を考慮した場合、図6に示したPower downからATOSC-Activeへの遷移後、再度Power downとなるまでの期間を短くするとよく、当該期間のうち短縮が容易なのはATOSC-Activeである。ATOSC-Activeでは、振動片50の発振と、送信動作設定情報の受信を行う必要があり、そのうち送信動作設定情報は上述の手法により短時間での受信が可能となる。よってここでは、発振起動期間tXTALを短くすることを考える。
具体的には、発振回路100は発振用容量回路CA1、CA2を有し、発振回路100の発振用容量回路CA1、CA2の容量は、発振起動期間において、通常動作時よりも小さい容量に設定される。また、発振回路100はバッファーBFを有し、発振回路100が有するバッファーBFの電流供給能力は、発振起動期間において、通常動作時よりも大きな電流供給能力に設定される。具体的にはバッファーBFが有する電流源ISの電流が、発振起動期間において、通常動作時よりも大きな電流に設定される。
このようにすれば、より発振しやすい状態とできるため、発振起動期間tXTALを短くし、回路装置20の省電力化等が可能になる。なお、上記設定は回路装置20の制御回路250により行われればよい。具体的には図9に示したように、制御回路250は、可変容量回路CA1、CA2、電流源ISを制御可能に構成され、発振起動期間ではそれぞれを上記設定とする制御を行う。なお、ここでの通常動作時とは、振動片50が自身の特性により決定される周波数で安定的に動作している状態を表し、具体的には図6のPLL-ActiveやTransmitter ActiveにおいてPLL回路210に対して基準クロックを供給している状態である。すなわち、発振回路100の発振信号により生成された搬送波信号で、無線通信が通常に行われている状態である。
5.ワンパッケージ化
また、本実施形態では回路装置20と振動片50を1つのパッケージで構成してもよい。その場合、発振回路100は、1つのパッケージに収納されている振動片50を発振させることになる。
このようにすれば、振動片50の特性を既知とした上で発振回路100の構成や、制御回路250による発振回路100の制御手法を決定することが可能になる。そのため、種々の振動片が接続可能であり、接続される振動片の特性を事前に知ることができない場合に比べて制御の最適化が可能になる。具体的には、上述したように発振起動期間tXTALにおいて発振用容量回路の容量を低く設定する、或いはバッファーISの電流供給能力を大きな電流供給能力に設定するといった制御を、振動片50の特性に合わせて行うことができ、発振起動期間tXTALのより効率的な短縮が可能になる。
図10、図11に、振動片50と回路装置20がマウントされたパッケージ60の詳細な構成例を示す。図10は、パッケージ60を上(方向DZ側)から見た平面視図であり、パッケージ60の上蓋が開いた状態の平面視図である。図11は、パッケージ60を第2の方向D2側から見た断面図である。ここで、方向DZは、第1〜第4の方向D1〜D4に直交する方向であり、パッケージ60を回路基板に実装したときに、その実装した面の法線方向に相当する。なお、図10、図11は図2と同様にアナログ信号とデジタル信号のカップリングが起こりにくい構成としているが、回路装置20と振動片50をワンパッケージ化した際の構成はこれに限定されるものではない。
図10に示すように、パッケージ60内には、アナログ用パッドPANAとアナログ用端子TANAとを接続するための第1のワイヤー群WG1と、デジタル用パッドPDGとデジタル用端子TDGとを接続するための第2のワイヤー群WG2と、振動片50と振動片用パッドPXG、PXDとを接続するための第3のワイヤー群WG3と、が設けられる。
具体的には、第1のワイヤー群WG1は、回路装置20のアナログ用パッドPRFC、PPAQ、PVSPAと、パッケージ60に設けられたアナログ用電極パッドSRFC、SPAQ、SVSPAとを接続する。また、第2のワイヤー群WG2は、回路装置20のデジタル用パッドPTXDAT、PEN、PSCK、PSDIO、PSCQと、パッケージ60に設けられたデジタル用電極パッドSTXDAT、SEN、SSCK、SSDIO、SCKQとを接続する。
これらアナログ用電極パッドSRFC、SPAQ、SVSPA、デジタル用電極パッドSTST、SEN、SSCK、SSDIO、SSCKQは、パッケージ60のパッケージ内配線によって、アナログ用端子TRFC、TPAQ、TVSPA、デジタル用端子TTST、TEN、TSCK、TSDIO、TCKQに接続される。
また、パッケージ60内には、回路装置20の電源用パッドPVDD、PVSSとパッケージ60の電源用電極パッドSVDD、SVSSとを接続するワイヤー群が設けられる。電源用電極パッドSVDD、SVSSは、パッケージ60のパッケージ内配線によって、電源用端子TVDD、TVSSに接続される。
また、振動片50と振動片用パッドPXG、PXDとは、第3のワイヤー群WG3及びパッケージ60のパッケージ内配線により接続される。
すなわち、図11に示すように、第3のワイヤー群WG3は、回路装置20の振動片用パッドPXG、PXDと、パッケージ60に設けられた第1の振動片用電極パッドSXG、SXDとを接続する。第1の振動片用電極パッドSXG、SXDは、パッケージ内配線によって、パッケージ60に設けられた第2の振動片用電極パッドSXG2、SXD2に接続される。そして、導電性の接着剤により第2の振動片用電極パッドSXG2、SXD2と振動片50の端子が接続される。
以上の実施形態によれば、アナログ用の第1のワイヤー群WG1は、回路装置20の第1の辺HS1から外側に向かってパッケージ60の電極パッドに接続され、デジタル用の第2のワイヤー群WG2は、回路装置20の第2の辺HS2から外側に向かってパッケージ60の電極パッドに接続される。これにより、アナログ用のボンディングワイヤーとデジタル用のボンディングワイヤーが反対方向を向いて離れていくとともに、その先の電極パッド、及びその電極パッドと端子を接続するパッケージ配線についてもデジタルとアナログで更に遠く離れた位置に設けられることになる。
また、振動片用の第3のワイヤー群WG3は、回路装置20の第3の辺HS3から外側に向かってパッケージ60の電極パッドに接続される。これにより、振動片用のボンディングワイヤーはアナログ用のボンディングワイヤーから離れていく(ワイヤーは交差しないが、方向としては交差する方向)とともに、その先の電極パッド、及びその電極パッドと端子を接続するパッケージ配線についてもアナログ用の電極パッドやパッケージ配線から離れていく。
このように、回路装置20を起点として外側に向かってアナログ、デジタル、振動片の信号が離れていく構成となり、パッケージ60の内外においてアナログ信号とデジタル信号のカップリングが非常に起こりにくい構成となっている。
また、振動片50と振動片用パッドPXG、PXDを接続するためのパッケージ内配線が設けられることで、パッケージ60内において回路装置20と振動片50を効率良く配置し、パッケージ60の小型化(実装面積の縮小)を実現できる。具体的には、以下に述べるようにパッケージ60内において立体的な配置が可能となる。
すなわち、図10及び図11に示すように、パッケージ60には、その平面視において振動片50が回路装置20に重なるように配置されている。
具体的には、振動片50と回路装置20はパッケージ60の底面からの高さ(方向DZにおける位置)が異なっており、振動片50は回路装置20に接触しないように配置されている。図11において振動片50は振動することが可能である。平面視において振動片50と回路装置20がどの程度重なるかは任意であるが、例えば図10のように回路装置20の一部に振動片50が重なってもよいし、回路装置20の全部に振動片50が重なってもよい。また、基本的には振動片50のうち回路装置20に重なるのは、その一部であるが、これに限定されるものではない。
振動片50と回路装置20が配置される高さの違いはセラミック製シートの成形によって実現されている。例えば、回路装置20を設置する第1層のシートを設け、回路装置20を囲む枠状の第2層のシート、第3層のシートを第1層の上に設け、その第3層のシート上に振動片50が設置される。振動片用の第1の電極パッドSXD、SXGは例えば第2層のシート上に設けられ、そこから第3層のシート上の第2の電極パッドSXD2、SXG2までパッケージ内配線が設けられる。
以上のようにして、平面視において振動片50と回路装置20を重ねて配置することが可能となり、振動片50をワンパッケージ化するとともにパッケージ60の実装面積を小さくすることができる。また、振動片50を内蔵しつつも振動片50と回路装置20の間の配線はシンプル(引き回しが少ない)であり、パッケージ60内でのクロストークの抑制に寄与している。また、振動片50をワンパッケージ化したことによって、発振信号を通す配線を実装基板上に設ける必要がなくなる。配線が長いほど、その配線からの輻射は大きくなる傾向であるため、パッケージ60内での短い配線で発振信号を伝達できることは、発振信号の配線から輻射されるEMCノイズを削減することに貢献する。
6.設定レジスター
図3等に示したとおり、回路装置20はシリアル信号として受信する送信動作設定情報が書き込まれる設定レジスター150を含んでもよい。設定レジスター150は送信動作設定情報が書き込まれるため、送信信号の送信クロック信号の周波数を設定する情報や、変調方式を設定する情報が書き込まれることになる。
具体的には、設定レジスター150は、PLL回路210の分数分周、整数分周に関するデータを書き込む領域を有する。上述したように、送信動作設定情報において周波数の候補を複数設定する場合には、当該候補の数だけの領域を有する。また、変調方式を設定する情報として、ASKやFSK等の種々の変調方式のいずれを用いるかを決定するデータ、FSKを用いる場合の変調幅を設定するデータ、ASKを用いる場合のパワー(パワーアンプ220の出力電力レンジ等)を設定するデータを書き込む領域を有する。
また、設定レジスター150には他の情報を書き込んでもよく、例えば状態遷移に関するコマンドを書き込んでもよい。例えば、設定レジスター150は、図6に示したようにPLL_ENを書き込み可能であり、対応するアドレスに1が書き込まれた場合に、ATOSC-ActiveからPLL-Activeへ遷移させるものとしてもよい。その他、エラー検知に関する情報を設定レジスター150に書き込む等、設定レジスター150に記憶される情報は種々の変形実施が可能である。
7.本実施形態の適用例
以上の本実施形態の手法は回路装置20に適用されるものに限定されない。例えば、本実施形態の手法は、上述してきた回路装置20と、コントローラー10を含み、コントローラー10は、入力端子TXDATに接続している出力端子(図2のTSTに対応)を有する送信モジュールに適用することができる。
また、本実施形態の手法は上述してきた回路装置20を含む電子機器に適用できる。図12に、電子機器の構成例を示す。以下では、電子機器がキーレスエントリーシステムである場合を例にとって説明するが、本実施形態の回路装置20は種々の電子機器に適用可能である。
キーレスエントリーシステムは、キーレスエントリーモジュール400と車体500を含む。キーレスエントリーモジュール400は、送信用のアンテナ440と、アンテナ440を介して無線電波を送信する回路装置420と、無線送信を制御するコントローラー410(マイクロコンピューター)と、を含む。車体500は、受信用のアンテナ540と、アンテナ540を介して無線電波を受信する回路装置520(無線受信装置、RFレシーバー)と、無線受信や受信データに基づく処理等を制御するコントローラー510(マイクロコンピューター)と、コントローラー510と車体500の各部を接続するインターフェース部530と、ドアの施錠・解錠を制御するドアロック制御部550と、トランクの施錠・解錠を制御するトランクロック制御部560と、ライト(例えばウィンカーライトやヘッドライト等)の点等・消灯・点滅等を制御するライト制御部570と、を含む。
キーレスエントリーモジュール400には、不図示のボタン等が設けられており、ユーザーがボタンを操作すると、その操作情報が無線通信によって車体500側に通知される。そして、コントローラー510が操作情報を解釈し、ドアやトランクの解錠・施錠や、それをユーザーに報知するためのウィンカーライト点滅等を行う。
なお、図12における回路装置420が、本実施形態に係る回路装置20に対応する。つまり、図12に示したキーレスエントリーシステム全体を本実施形態に係る電子機器としてもよいがこれに限定されず、図12のキーレスエントリーモジュール400単体を、本実施形態に係る電子機器としてもよい。
また、本実施形態の手法は上述してきた回路装置20を含む移動体に適用できる。図13に移動体の例を示す。本実施形態の回路装置20は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。
図13は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には、振動片50と回路装置20を有する無線通信装置と、自動車206の各部(例えばエンジンやブレーキ、エアコンディショナー、電動ウィンドウ等)を制御するECU208(Electronic Control Unit)が組み込まれている。ECU208にも別の無線通信装置が接続されており、ECU208は、無線通信装置から受信した情報に基づいて自動車206の制御を行う。或いは、ECU208から制御情報を無線通信装置へ送信し、無線通信装置に接続された機器の動作を制御する。例えば、室温等の何らかのセンシング信号を取得して無線通信装置からECU208へ送信してもよいし。或いは、ドアロック解除等の指示をECU208から無線通信装置へ送信してもよい。このように無線通信を用いることでハーネスレスの通信が可能となり、ハーネス設置が困難な可動部を飛び越える通信や、製造工程でのハーネス設置作業の省略等が可能となる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また回路装置、送信モジュール、パッケージ、電子機器、移動体等の構成・動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
TA トランジスター、CA1、CA2 発振用容量回路、BF バッファー、
IS 電流源、10 コントローラー、20 回路装置、30 整合回路、
40 アンテナ、50 振動片、60 パッケージ、100 発振回路、
150 設定レジスター、205 送信回路、206 自動車、210 PLL回路、
211 位相比較回路、212 チャージポンプ回路、213 ローパスフィルター、
214 電圧制御発振器、215 出力分周器、216 フラクショナル分周器、
220 パワーアンプ、250 制御回路、251 シリアルインターフェース部、
252 第2のシリアルインターフェース部、260 クロック分周器、
280 アンテナチューニング回路、300 電源回路、
310 第1のレギュレーター、320 第2のレギュレーター、
400 キーレスエントリーモジュール、410 コントローラー、420 回路装置、
440 アンテナ、500 車体、510 コントローラー、520 回路装置、
530 インターフェース部、540 アンテナ、550 ドアロック制御部、
560 トランクロック制御部、570 ライト制御部、2521 セレクター、
2522 ステータスレジスター、2523 ラッチ回路

Claims (15)

  1. コントローラーから第1の通信速度で送信されるシリアル信号を受けるシリアルインターフェース部と、
    前記コントローラーから、前記第1の通信速度よりも遅い第2の通信速度で送信される送信データを受ける送信データの入力端子と、
    前記シリアル信号と前記送信データに基づいて、前記送信データに対応する送信信号を出力する送信回路と、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1において、
    前記送信信号の送信クロック信号の生成用の発振クロック信号を生成する発振回路を含み、
    前記シリアルインターフェース部は、
    前記発振回路の発振起動期間において、前記コントローラーから前記シリアル信号を受けることを特徴とする回路装置。
  3. 請求項2において、
    前記発振回路は、発振用容量回路を有し、
    前記発振回路の前記発振用容量回路の容量は、
    前記発振起動期間において、通常動作時よりも小さい容量に設定されることを特徴とする回路装置。
  4. 請求項2又は3の1項において、
    前記発振回路は、バッファーを有し、
    前記発振回路が有する前記バッファーの電流供給能力は、
    前記発振起動期間において、通常動作時よりも大きな電流供給能力に設定されることを特徴とする回路装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項において、
    前記発振回路は、
    1つのパッケージに収納されている振動片を発振させることを特徴とする回路装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項において、
    前記入力端子を介して、前記送信データを受ける第2のシリアルインターフェース部を含むことを特徴とする回路装置。
  7. 請求項6において、
    前記シリアルインターフェース部が前記コントローラーから前記送信データの送信開始指示を受けた場合に、
    前記第2のシリアルインターフェース部は、
    前記送信データを受けることを特徴とする回路装置。
  8. 請求項7において、
    前記シリアルインターフェース部が、送信コマンドを前記コントローラーから受けて、その後に前記送信開始指示を検出する、
    ことを特徴とする回路装置。
  9. 請求項6乃至8のいずれか1項において、
    前記第2のシリアルインターフェース部は、
    同期モードでの前記送信データの受信と、非同期モードでの前記送信データの受信を行うことを特徴とする回路装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項において、
    前記送信回路は、
    前記シリアル信号として受信する送信動作設定情報と、前記送信データに基づいて、送信波形を生成する送信波形生成部と、
    生成された前記送信波形を前記送信信号として出力するパワーアンプと、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項において、
    前記シリアル信号として受信する送信動作設定情報が書き込まれる設定レジスターを含むことを特徴とする回路装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項において、
    前記シリアル信号として受信する送信動作設定情報は、
    前記送信信号の送信クロック信号の周波数、及び前記送信信号の生成に用いられる変調方式の少なくとも一方を設定する情報であることを特徴とする回路装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の回路装置と、
    前記コントローラーと、
    を含み、
    前記コントローラーは、
    前記入力端子に接続している出力端子を有することを特徴とする送信モジュール。
  14. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  15. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の回路装置を含むことを特徴とする移動体。
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