JP2016001773A - データ転送システム、送信機、受信機、プログラム及びデータ転送方法 - Google Patents

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Tadahiko Kitamura
匡彦 北村
博之 君山
Hiroyuki Kimiyama
博之 君山
白井 大介
Daisuke Shirai
大介 白井
喜秀 外村
Yoshihide Tonomura
喜秀 外村
藤井 竜也
Tatsuya Fujii
竜也 藤井
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Abstract

【課題】本発明は、通信路上における過度な冗長データの送信を防止することによって、転送速度の低下を防止することを目的とする。【解決手段】本発明に係るデータ転送システムは、複数のデータパケットをまとめて送信し、その後に複数の誤り訂正パケットの送信を開始する送信機と、送信機からのデータパケットを受信すると、受信できた誤り訂正パケットを用いて順次誤り訂正復号を行い、再送の必要なデータパケットを再送してもらい、受信の不要になった誤り訂正パケットの送信を送信機に停止させる受信機20と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、インターネットプロトコルをはじめとする消失通信路上でファイルデータ等のディジタル情報を高速に転送する技術に関する。
本発明に関連するデータ転送方式では、TCP(Transmission Control Protocol)のような適応ウィンドウサイズ調整と再送制御を組み合わせた転送方式がとられる。ただし、この方式では、パケットロスが発生した場合に極端な転送速度低下が発生する。また、送受信機間の転送遅延が大きい場合に、パケットロスが発生しない場合でも転送速度が低下する。
こうした問題に対して、TCPのウィンドウサイズを実質的に伝送するファイルサイズに一致させることで転送速度を向上させる手段[特許文献1]が提案されているが、パケットロスに対しては選択的なパケットの再送制御にとどまっており、送信機が再送制御パケットを受信するまで送信が滞るため、転送速度の低下が発生する。
一方で、誤り訂正符号とARQ(Automatic Repeat―request)を組み合わせた手段[特許文献2]が提案されており、ここでは(1)「データ本体に冗長データを付加する前方誤り訂正符号化機能」および(2)「観測されたネットワーク状態情報に基づいて、不達パケットの再送のみで達成される受信端末側の誤り訂正後ロス率が許容誤り訂正後ロス率を満たすように、データ本体に付加する冗長データの冗長度を動的に決定する冗長度決定機能」の方法によって冗長データであるパリティパケットの送信の抑制を行っている。ただし、ここでは通信路の状況によってパリティパケットの量を送信時以前に決定し処理を行う必要があり、ダイナミックに変化する通信路で用いる場合には、誤り訂正符号で回復できない状況や、逆に過度な冗長度のパリティパケットを送信してしまう状況が生じる。
特開2001−249857号公報 特開2010−119133号公報
そこで、本発明は、通信路上における過度な冗長データの送信を防止することによって、転送速度の低下を防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願発明は、データパケットと誤り訂正パケットを完全に分離して扱うことで、通信路上でのパケットロスが変化した場合においても過度な誤り訂正パケットの送信を抑制する。
具体的には、本願発明のデータ転送システムは、複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ通信システムであって、前記送信機は、前記複数のデータパケットを蓄積するデータパケットバッファと、前記データパケットバッファに蓄積されている前記複数のデータパケットの誤り訂正パケットを生成する誤り訂正符号部と、前記データパケットバッファに蓄積されている前記複数のデータパケットのうちの送信予定のデータパケットを優先キューに蓄積し、前記誤り訂正符号部の生成した誤り訂正パケットを非優先キューに蓄積する送信キューと、前記優先キューにデータパケットが蓄積されている場合にはデータパケットを送信し、前記優先キューが空の場合には前記非優先キューに蓄積されている誤り訂正パケットを送信する送信部と、復号が不可能であるデータパケットの再送信要求信号を受信する送信側メッセージ交換部と、前記送信側メッセージ交換部が前記再送信要求信号を受信すると、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットのなかから再送信要求信号のあったデータパケットを前記優先キューに入力する制御部と、を備え、前記受信機は、前記送信機から送信されたデータパケット及び誤り訂正パケットを受信する受信部と、前記受信部の受信した誤り訂正パケットを用いて、前記受信部の受信したデータパケットの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号部と前記誤り訂正復号部においての復号が不可能であるデータパケットについて、データパケットの再送信要求信号を前記送信機に送信する受信側メッセージ交換部と、を備える。
本願発明のデータ転送システムは、複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ通信システムであって、前記送信機は、データパケットを蓄積するデータパケットバッファと、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの誤り訂正パケットを生成する誤り訂正符号部と、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケット及び前記誤り訂正符号部の生成した誤り訂正パケットを蓄積する送信キューと、前記送信キューに蓄積されているデータパケットを送信した後に、前記送信キューに蓄積されている誤り訂正パケットの送信を開始する送信部と、前記受信機からの誤り訂正パケット送信停止通知を受信する送信側メッセージ交換部と、前記送信側メッセージ交換部が前記再送信要求信号を受信すると、前記送信部に誤り訂正パケットの送信を停止させる制御部と、を備え、前記受信機は、前記送信機から送信されたデータパケット及び誤り訂正パケットを受信する受信部と、前記受信部の受信した誤り訂正パケットを用いて、前記受信部の受信したデータパケットの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号部と、前記誤り訂正復号部において更なる誤り訂正パケットが必要か否かを判断し、更なる誤り訂正パケットが不要になった時に誤り訂正パケット送信停止を前記送信機に通知する受信側メッセージ交換部と、を備える。
本願発明のデータ転送システムは、前記送信機の前記制御部は、伝送速度の異なる複数の計測用パケットを前記送信部に送信させ、前記受信部は、前記送信機から受信した複数の計測用パケットの損失率を計測する計測部と、前記計測部の計測した損失率を比較し、前記受信部の受信した計測用パケットの伝送速度のうちの損失率の低い伝送速度を選択する伝送速度決定部と、を備え、前記受信側メッセージ交換部は、前記伝送速度決定部の選択した伝送速度を前記送信部へ通知し、前記送信側メッセージ交換部は、前記受信側メッセージ交換部から通知された伝送速度を受信し、前記送信部は、前記送信側メッセージ交換部の受信した伝送速度を用いて、データパケット及び誤り訂正パケットを送信する。
本願発明の送信機は、複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機に転送するデータ転送システムの前記送信機であって、データパケットを蓄積するデータパケットバッファと、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの誤り訂正パケットを生成する誤り訂正符号部と、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットのうちの送信予定のデータパケットを優先キューに蓄積し、前記誤り訂正符号部の生成した誤り訂正パケットを非優先キューに蓄積する送信キューと、前記優先キューにデータパケットが蓄積されている場合にはデータパケットを送信し、前記優先キューが空の場合に前記非優先キューに蓄積されている誤り訂正パケットを送信する送信部と、復号が不可能であるデータパケットの再送信要求信号を受信する送信側メッセージ交換部と、前記送信側メッセージ交換部が前記再送信要求信号を受信すると、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの中から再送信要求信号のあったデータパケットを前記優先キューに入力する制御部と、を備える。
本願発明の送信機は、複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ転送システムの前記送信機であって、データパケットを蓄積するデータパケットバッファと、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの誤り訂正パケットを生成する誤り訂正符号部と、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケット及び前記誤り訂正符号部の生成した誤り訂正パケットを蓄積する送信キューと、前記受信機から通知された伝送速度を用いて、前記送信キューに蓄積されているデータパケットを送信した後に、前記送信キューに蓄積されている誤り訂正パケットの送信を開始する送信部と、前記受信機からの誤り訂正パケット送信停止通知を受信する送信側メッセージ交換部と、前記送信側メッセージ交換部が前記誤り訂正パケット送信停止通知を受信すると、前記送信部に誤り訂正パケットの送信を停止させる制御部と、を備える。
本願発明の受信機は、複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機に転送するデータ転送システムの前記受信機であって、前記送信機から送信されたデータパケット及び誤り訂正パケットを受信する受信部と、前記受信部の受信した誤り訂正パケットを用いて、前記受信部の受信したデータパケットの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号部と、前記送信機に伝送速度を通知するとともに、前記誤り訂正復号部において更なる誤り訂正パケットが必要か否かを判定し、更なる誤り訂正パケットが不要になった時に誤り訂正パケット送信停止を前記送信機に通知する受信側メッセージ交換部と、を備える。
本願発明の送信プログラムは、コンピュータに、誤り訂正符号部、送信部、送信側メッセージ交換部及び制御部として機能させるためのプログラムである。
本願発明の受信プログラムは、コンピュータに、受信部、誤り訂正復号部及び受信側メッセージ交換部として機能させるためのプログラムである。
本願発明のデータ転送方法は、複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ転送システムのデータ転送方法であって、送信機が、データパケットをデータパケットバッファに蓄積し、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの誤り訂正パケットを生成し、データパケットを優先キューに蓄積し、誤り訂正パケットを非優先キューに蓄積するパケット生成手順と、送信機が、前記優先キューに蓄積されたデータパケットを前記受信機に送信し、前記優先キューが空になった後で前記非優先キューに蓄積されている誤り訂正パケットの前記受信機への送信を開始するデータ転送手順と、前記受信機が、複数の誤り訂正パケットの受信完了前に、前記送信機から受信したデータパケットを誤り訂正パケットを用いて誤り訂正を行って復号し、復号が不可能であるデータパケットについての再送信要求を前記送信機に送信し、前記再送信要求信号を受信した前記送信機が、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットのうちの再送信要求信号のあったデータパケットを前記優先キューに入力し、前記非優先キューに蓄積されている誤り訂正パケットよりも先に前記優先キューに蓄積されたデータパケットを受信機に送信するデータ再送手順と、を順に有する。
本願発明のデータ転送方法は、複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ転送システムのデータ転送方法であって、前記送信機が、データパケット及び誤り訂正パケットを生成して送信キューに蓄積するパケット生成手順と、送信機が、前記送信キュー蓄積されたデータパケットを前記受信機から通知された伝送速度を用いて前記受信機に送信し、当該データパケットの送信後に誤り訂正パケットの送信を開始するデータ転送手順と、前記受信機が、複数の誤り訂正パケットの受信完了前に、前記送信機から受信したデータパケットを誤り訂正パケットを用いて誤り訂正を行って復号し、更なる誤り訂正パケットが必要か否かを判定し、更なる誤り訂正パケットが不要になった時に誤り訂正パケット送信停止を前記送信機に通知する訂正パケット送信停止手順と、を順に有する。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明によれば、通信路上における過度な冗長データの送信を防止することによって、転送速度の低下を防止することができる。
本発明の実施形態1に係るデータ転送システムの一例の構成図を示す。 本発明の実施形態1に係る送信部10のうち、誤り訂正及び符号部12と送信部11の内部構成の一例を示す。 本発明の実施形態1に係るデータ転送方法の一例の構成図を示す。 本発明の実施形態2に係るデータ転送システムの一例の構成図を示す。 本発明の実施形態2での送信機10と受信機20のデータの交換の処理過程の一例を示す。 本発明の実施形態3に係るデータ転送システムの一例の構成図を示す。 本発明の実施形態3での送信機10と受信機20のデータの交換の処理過程の一例を示す。 本発明の実施形態3での可用帯域推定の一例を示す。 本発明の実施形態3での可用帯域推定のうち、初期化処理の一例を示す。 本発明の実施形態3での可用帯域推定のうち、ノンリニアモードでの処理の一例を示す。 本発明の実施形態3での可用帯域推定のうち、リニアモードでの処理の一例を示す。 本発明の実施形態3の可用帯域推定を行った結果の一例を示す。 本発明の実施形態4に係るデータ転送システムの一例の構成図を示す。 本発明の実施形態5に係るデータ転送システムの一例の構成図を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
本実施形態に係るデータ転送システムは、ソースデータSDからソースパケットSP及びパリティパケットPPを生成し、ソースパケットSPを優先的に送信し、パリティパケットPPは非優先的に送信する。ここで、ソースデータSDはデータパケットとして機能し、パリティパケットPPは誤り訂正パケットとして機能する。
図1に実施形態1に係るデータ転送システムの模式図を示す。本実施形態に係るデータ転送システムは、送信機10と、受信機20と、データストレージ30と、データストレージ40とを備える。データストレージ30は、送信の対象なるソースデータSDを格納する。
送信機10は、データストレージ30から読み出したデータを変換して、受信機20へと送信する。具体的には、送信機10は、誤り訂正符号部として機能する誤り訂正及び符号部12と、送信側メッセージ交換部として機能するメッセージ交換部13と、制御部14と、データ読込部15と、送信部11とを備える。制御部14は、送信機10が有する全てのブロックを制御する。
送信機10は、コンピュータを、誤り訂正及び符号部12、メッセージ交換部13、制御部14、データ読込部15及び送信部11として機能させることで実現してもよい。この場合、送信機10内のCPU(Central Processing Unit)が、記憶部(不図示)に記憶されたコンピュータプログラムを実行することで、各構成を実現する。
受信機20は、送信機10から送信されたデータを受信して復号し、データストレージ40に格納する。具体的には、受信機20は、受信部21と、誤り訂正復号部として機能する逐次誤り訂正復号部22と、受信側メッセージ交換部として機能するメッセージ交換部23と、制御部24と、データ書出部25とを備える。制御部24は、受信機20が有する全てのブロックを制御する。
受信機20は、コンピュータを、受信部21、逐次誤り訂正復号部22、メッセージ交換部23、制御部24及びデータ書出部25として機能させることで実現してもよい。この場合、受信機20内のCPUが、記憶部(不図示)に記憶されたコンピュータプログラムを実行することで、各構成を実現する。
図2に、誤り訂正及び符号部12及び送信部11の内部構成を示す。本実施形態では、誤り訂正及び符号部12は、データパケットバッファとして機能するソースパケットバッファ121と、誤り訂正符号器122と、パリティパケットバッファ123と、インタリーバ124とを備える。送信部11は、送信回路161と、送信キュー164とを備える。送信キュー164は、優先キュー162と、非優先キュー163とを備える。
図3を用いて、本実施形態に係るデータ送信方法について説明する。本実施形態に係るデータ送信方法は、パケット生成手順と、データ転送手順と、データ再送手順と、を順に有する。
パケット生成手順では、送信機10が、ソースパケットSPをソースパケットバッファ121に蓄積し、ソースパケットバッファ121に蓄積されているソースパケットSPのパリティパケットPPを生成し、ソースパケットSPを優先キュー162に蓄積し、パリティパケットPPを非優先キュー163に蓄積する。例えば、データ読込部15は、データストレージ30からソースデータSDを読み出し、ソースデータSDをインターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)とUDP(User Datagram Protocol)を用いて伝送可能であるようなサイズにパケット化して、ソースパケットSPを生成する(S101)。生成したソースパケットSPは、ソースパケットバッファ121に格納する。
ソースパケットバッファ121は、ソースパケットSPを格納し、誤り訂正及び符号部12が備える誤り訂正符号器122と、送信部11とにソースパケットSPを送る。送信部11へ送信されたソースパケットSPは、ランダム置換されずに、送信キュー164である優先キュー162に追加される(S103)。
誤り訂正符号器122は、ソースパケットバッファ121に格納されているソースパケットSPに対して誤り訂正符号を施し、パリティパケットPPを生成する(S102)。ここで、本実施形態における誤り訂正符号は、例えば、LDPC−IRA(low density parity check codes−irregular repeat and accumulate)符号又はLDGM(Low Density Generator Matrix)符号などの組織符号である。パリティパケットバッファ123は、誤り訂正符号器122で生成したパリティパケットPPを格納し、インタリーバ124へパリティパケットPPを送信する。インタリーバ124は、パリティパケットバッファ123から受信したパリティパケットPPを、時間領域でランダムに順序置換して送信キュー164である非優先キュー163に追加する(S104)。
データ転送手順では、送信回路161が、優先キュー162に蓄積されたソースパケットSPを受信機20に送信し、優先キュー162が空になった後で非優先キュー163に蓄積されているパリティパケットPPの受信機20への送信を開始する。
ここで、送信回路161は、優先キュー162が空でない場合に、優先キュー162の先頭に登録されているソースパケットPPを送信する。送信回路161は、優先キュー162が空である場合に、非優先キュー163の先頭に登録されているパリティパケットPPを送信する。これにより、ソースパケットSPと再送要求のあったソースパケットSPが優先的に送信され、そうでない場合はパリティパケットPPが送信される。
このように、送信機10は、優先キュー162と非優先キュー163を備える。優先キュー162には、ソースパケットSPをパケットの順序に従って先頭から順に格納しておき、その後に、受信機20から選択的再送要求があったソースパケットSPを格納し、非優先キュー163には、パリティパケットPPをランダムな順序で格納しておく。送信部11は、優先キュー162を優先的に選択し、優先キュー162が空になった場合は非優先キュー163を選択し、選択された送信キュー164に格納されているパケットを先頭から順に送信する。
受信部21は、送信機10から送信されたソースデータSD及び誤り訂正パケットPPを受信する。逐次誤り訂正復号部22は、受信部21の受信したソースパケットSP及びパリティパケットPPを取得し、送信機10から送信され受信部21で受信されたソースパケットSPの逐次誤り訂正及び復号を、受信部21の受信したパリティパケットPPを用いて行う。ソースパケットSPの逐次誤り訂正及び復号では、パリティパケットPPを用いる。ここで、逐次誤り訂正復号部22で受信したソースパケットSPの誤り訂正及び復号が出来ない場合、逐次誤り訂正復号部22は、メッセージ交換部23に、誤り訂正及び復号が出来なかったソースパケットSPの番号を通知する。その後、データ再送手順を行う。
一方、ソースパケットSPの誤り訂正及び復号ができた場合には、逐次誤り訂正復号部22は、逐次誤り訂正及び復号したソースデータSDを、受信部21を介してデータ書出部25に渡す。データ書出部25は、逐次誤り訂正復号部22で誤り訂正及び復号がされたソースデータをデータ書出部25を介してストレージ40に書きだす。これにより、ソースデータSDの転送が完了する。
データ再送手順では、受信機20が、複数のパリティパケットPPの受信完了前に、送信機10から受信したソースパケットSPをパリティパケットPPを用いて誤り訂正を行って復号し、復号が不可能であるソースパケットSPについての再送信要求を送信機10に送信する。例えば、メッセージ交換部23は、逐次誤り訂正復号部22から通知されたソースパケットSPの番号を用いて、送信機10のメッセージ交換部13との間で制御メッセージを用いた通信を行いソースパケットSPの選択的再送要求を行う。
メッセージ交換部13は、選択的再送要求が含まれる制御メッセージを受信する。選択的再送要求には、選択的再送要求の対象となるパケット番号が含まれる。制御部14は、メッセージ交換部13が再送信要求信号を受信すると、後述するソースパケットバッファ121に蓄積されているソースデータSDのなかから再送信要求信号のあったソースパケットSPの出力指示をソースパケットバッファ121に出力する。ソースパケットバッファ121は、再送要求の対象となるパケット番号のソースパケットSPを優先キュー162に出力する。送信回路161は、非優先キュー163に蓄積されているパリティパケットPPよりも先に優先キュー162に蓄積されたソースパケットSPを受信機20に送信する。
このように、データ再送手順では、ソースパケットSPの送信開始後に受信機20から選択的再送要求があった場合には、該当ソースパケットSPを優先キュー162に追加する。そして、送信回路161は、優先キュー162にソースパケットSPが蓄積されると、非優先キュー163にパリティパケットPPが残っている場合であっても、優先キュー162に蓄積されている再送要求のあったソースパケットSPを優先的に送信する。
以上説明したように、本実施形態に係る発明は、受信機20から選択的再送要求があったパケットをパリティパケットより優先的に伝送する。送信機10から受信機20までの通信路において伝送遅延が大きい場合には、送信機10において受信機20から送信される選択的再送要求のパケットの到着が遅れ、その分アイドル状態が生じる。本実施形態に係るデータ転送システムは、そのアイドル状態のときにパリティパケットPPを送信することで、受信機20側でのソースパケットSPの回復成功率を高め、結果として転送速度を高めることが可能である。したがって、本実施形態に係る発明は、通信路の伝送遅延が大きい場合であっても、再送パケットの到着の遅延を最小限に抑えることができる。
(実施形態2)
本実施形態に係るデータ転送システムは、図1に示すように、送信機10と、受信機20と、データストレージ30と、データストレージ40とを備える。本実施形態に係るデータ転送システムは、誤り訂正符号と逐次復号による適応冗長化可能なデータ転送方式を用いる。
図4に、本実施形態に係る誤り訂正及び符号部12及び送信部11の内部構成を示す。メッセージ交換部13は、受信機20からの誤り訂正パケット送信停止通知を受信する。制御部14は、メッセージ交換部13が誤り訂正パケット送信停止通知を受信すると、送信部11にパリティパケットPP送信を停止させる。
転送の対象なる元のファイルをソースデータSDと呼ぶ。データ読込部15で、ソースデータはインターネットプロトコル(IP)とUDPを用いて伝送可能であるようなサイズにパケット化され、ソースパケットSPが生成される。このソースパケットSPに対して誤り訂正符号器122で誤り訂正符号を施し、パリティパケットPPが生成される。続いて、ソースパケットSPは置換されずに送信キュー164に追加されて、先頭パケットから送信回路161によって順次送信される。ソースパケットSPがすべて送信された後にパリティパケットPPはランダムに順序置換されて送信キュー164に追加され、送信回路161によって送信される。
本実施形態に係るデータ転送方法について説明する。本実施形態に係るデータ転送方法は、パケット生成手順と、データ転送手順と、訂正パケット送信停止手順と、を順に有する。
パケット生成手順では、実施形態1と同様に、ソースパケットSP及びパリティパケットPPを生成する。このとき、すべてのソースパケットSPが送信キュー164の先頭に蓄積された後に、パリティパケットPPが送信キュー164に蓄積される。また、本実施形態では、誤り訂正符号器122の用いる誤り訂正は、実施形態1と同様であり、例えば、組織符号である。
図5に、本実施形態における送信機10および受信機20のデータの交換の処理過程を示す。データ転送手順ではステップS111〜S114を行い、訂正パケット送信停止手順ではステップS116、S117、S115を順に行う。
データ転送手順では、実施形態1と同様に、送信回路161が、受信機20にソースパケットSP及びパリティパケットPPを送信する。このとき、送信回路161は、受信機20から通知された伝送速度を用いて、ソースパケットSP及びパリティパケットPPを送信する。例えば、送信機10のメッセージ交換部13は受信機20のメッセージ交換部23に対して転送可否の問い合わせ(HELLO)を行い(S111)、それに対して受信機20のメッセージ交換部23が転送許可のメッセージ(TRY SEND)を発信する(S112)。送信機10のメッセージ交換部13が転送許可のメッセージを受信すると、送信機10の送信部11は、ソースパケットSPからUDPで送信を開始する(S113)。そして、送信部11は、ソースパケットSPの送信が終了した後、パリティパケットPPの送信を開始する(S114)。受信部21は、送信部11から送信されたソースパケットSP及びパリティパケットPPを受信する。
訂正パケット送信停止手順では、受信機20が、複数のパリティパケットPPの受信完了前に、送信機10から受信したソースパケットSPをパリティパケットPPを用いたた誤り訂正を行って復号し、更なるパリティパケットPPが必要か否かを判定し、更なるパリティパケットPPが不要になった時に誤り訂正パケット送信停止である送信停止リクエスト(STOP SEND)を送信機10に通知する。
例えば、受信機20の受信部21はソースパケットSPを受信した後、パリティパケットPPを受信開始する。逐次誤り訂正復号部22は、逐次復号器を用いて受信した全パケットで誤り訂正による復号が可能か否かを検査する(S116)。逐次誤り訂正復号部22が、全てのソースパケットSPを復号可能な状態になった時点(S117)で、受信機20のメッセージ交換部23は、送信機10側に送信停止リクエスト(STOP SEND)を発信する(S115)。
送信機10のメッセージ交換部13が、受信機20のメッセージ交換部23からの送信停止リクエスト(STOP SEND)を受信した時点で、送信機10の送信回路161はパリティパケットPPの送信を停止する。これによりソースデータSDの転送が完了する。
本実施形態では、送信機10は、ソースパケットSPの後にパリティパケットPPを送信し、全てのソースパケットSPを復号可能な状態になった時点でパリティパケットPPの送信を停止する。そのため、送信機10側で符号化時点でパリティパケットPPを多く生成した場合でも、実際に送信されるパリティパケットPPの数は受信機20側で、ソースパケットPPが復号可能になる量だけ送信される。よって、無駄なパリティパケットPPの送信を抑えることが可能になり、送信機10から受信機20までの通信路でのパケットロス率を考慮せずに実質的に最適な冗長率(符号化率)の設定がなされる。
(実施形態3)
図6に、本実施形態に係るデータ転送システムを示す。本実施形態に係るデータ転送システムは、送信機10と、受信機20とを備える。本実施形態に係るデータ転送システムは、可用帯域推定方式を用いて送信機10から受信機20への伝送速度を決定する。
送信機10は、送信部11と、メッセージ交換部13と、制御部14とを備える。受信機20は、受信部21と、メッセージ交換部23と、制御部24と、伝送速度決定部として機能する帯域推定部26と、パケットロス計測部27とを備える。本実施形態に係るデータ転送システムは、図1に示すように、データストレージ30と、データストレージ40とを備えていてもよい。
制御部14は、伝送速度の異なる複数のパイロットパケットを送信部11に送信させる。パイロットパケットは、計測用パケットとして機能する。パケットロス計測部27は、送信機10から受信した複数のパイロットパケットの損失率を計測する。パケットロス計測部27は計測部として機能する。帯域推定部26は、パケットロス計測部27の計測した損失率を比較し、受信部20の受信したパイロットパケットの伝送速度のうちの損失率の低い伝送速度を選択する。
メッセージ交換部23は、帯域推定部26の選択した伝送速度をメッセージ交換部13へ通知し、メッセージ交換部13は、メッセージ交換部23から通知された伝送速度を受信し、送信部11は、メッセージ交換部13の受信した伝送速度を用いて、ソースパケットSP及びパリティパケットPPを送信する。
図7に、本実施形態における送信機10と受信機20のデータの交換の流れを示す。本実施形態では、送信機10と受信機20間でパイロットパケットを一定の速度で転送し、パケットロス率から可用帯域を推定する。可用帯域の推定は、実施形態2において、受信装置20から送信装置10に通知する伝送速度を決定するために行う。先ず、送信機10のメッセージ交換部13から受信機20のメッセージ交換部23に対して受付可否の問い合わせ(HELLO)(S121)を行い、それに対して受信機20のメッセージ交換部23が受付許可のメッセージを試験転送速度とともに発信する(TRY SPEED1)(S122)。
送信器10の送信部11は、受付許可のメッセージ(S122)に基づいて、指定された転送速度(SPEED1)で受信機20に向けてパイロットパケットの送信を開始する(S123)。パイロットパケットの送信数は送信機10と受信機20であらかじめ共有されている。受信機20のパケットロス計測部27は、受信部21が受信したパイロットパケットの消失率(パケットロス率)を計測する。受信機20のメッセージ交換部23は、送信機10から転送速度SPEED1で届いたパイロットパケットのパケットロス率に基づいて、次期の試験転送速度(SPEED2)を決定し送信器10側に通知する(S124)。以上の、試験転送の単位をTRY_SPEEDと呼ぶ。試験転送速度SPEED2でのTRY_SPEEDが終了した後、受信機20のメッセージ交換部23は、次期の試験転送速度(SPEED3)を決定し送信器10側に通知してもよい(S126)。
受信機20において、受信されたパイロットパケットのパケットロス率に基づいて次期の試験転送速度を決定するアルゴリズムを図8に示す。初期値の試験転送速度(speed)等を設定する初期化処理を行った後(S130、S131)、初めはノンリニアモードで粗い帯域推定を行ったあと(S132、S133)、リニアモードに移行して正確な帯域推定を行う(S134、S135)。
図9に可用帯域推定方法の初期化処理(S131)の詳細を示す。処理開始(S140)後、試験転送速度speedを初期値に設定する(S141)。次に、試験転送速度(speed)動作モード(mode)をノンリニアモードに設定する(S142)。次に、実施回数(cnt)を0にする(S143)。次に、試験転送速度変化値(speed_step)、実施回数の上限(MAX_TRY)、リニアモードにおける次ステップまでの実施回数(NEXT_STEP_CNT)、ノンリニアモードでの試験転送速度変化増加率(up_rate1)、リニアモード内での試験転送速度変化増加率(up_rate2)、および、パケットロス許容値(PKTLOSS_MAX)の初期値を与える(S144)。
図10に可用帯域推定のノンリニアモードでの処理過程(S133)の詳細を示す。処理開始(S150)後、試験転送の単位であるTRY_SPEEDを転送速度speedで行う(S151)。次に、ノンリニアモードでは、試験転送実施毎にパケットロスを算出し(S152)、それをパケットロス許容値と比較する(S153)。パケットロス許容値よりも低い場合は次期の試験転送速度speedに対して試験転送速度変化値speed_stepを加算し、その後、試験転送速度変化値speed_step自体もup_rate1によって増加させる(S154)。試験転送速度変化値speed_step自身も増加するため、試験転送速度speed自体も非線形的に増加し、可用帯域推定の範囲を広く調べることが可能である。一方、パケットロスがパケットロス許容値よりも大きい場合、speedをパケットロスに応じて減少させ、動作モードをリニアモードに設定する(S155)。以上で、可用帯域推定方法の初期化処理(S131)は終了する(S156)。
図11に可用帯域推定のリニアモードでの処理過程(S135)での詳細を示す。処理開始(S160)後、リニアモードでの実施回数linear_trycntを0とし、試験転送速度変化値(speed_step)を初期値とする(S161)。次に、試験転送の単位であるTRY_SPEEDを転送速度speedで行う(S162)。次に、パケットロスpktlossをTRY_SPEED中の平均パケットロス率とする(S163)。次に、パケットロスpktlossがパケットロス許容値(PKTLOSS_MAX)以内であるかを判定する(S164)。
パケットロスpktlossがパケットロス許容値(PKTLOSS_MAX)以内である場合には、実施回数linear_trycntがリニアモードにおける次ステップまでの実施回数(NEXT_STEP_CNT)以下であるかを判定する(S165)。実施回数linear_trycntがリニアモードにおける次ステップまでの実施回数(NEXT_STEP_CNT)以下である場合には、転送速度speedにspeed_stepを加算し、実施回数linear_trycntに1を加える(S166)。
S165の判定で、実施回数linear_trycntがリニアモードにおける次ステップまでの実施回数NEXT_STEP_CNT以上である場合には、speed_stepをspeed_stepとup_rate2の積とし、転送速度speedをspeedとspeed_stepの和とし、実施回数linear_trycntを0とする(S167)。リニアモードでは、正確な帯域推定をするために、ノンリニアモードとは異なり、speedを線型的に変化させていく。そのため、リニアモードにおける次ステップまでの実施回数(NEXT_STEP_CNT)の値分の試験を行い、すべて成功(パケットロスなし)の場合にはspeed_stepをup_rate2分増加させる。つまり、リニアモードにおける次ステップまでの実施回数NEXT_STEP_CNT回数内は線型にspeedが推移することになる。
S164の判定で、パケットロスpktlossがパケットロス許容値(PKTLOSS_MAX)を超えている場合には、転送速度speedをパケットロスpktlossの割合だけ低下させ、実施回数linear_trycntを0とする(S168)。次に、speed_stepをspeed_stepの初期値とする(S169)。S166、S167、S169が終了するとcntに1を加え(S170)、処理を終了させる(S171)。つまり、リニアモードでは試験転送実施回数に上限(MAX_TRY)を設けて、それによって可用帯域推定を終了する。
本実施形態に係る可用帯域推定方式を用いて帯域推定を行った結果を図12に示す。図12にある通り、変動する実際の可用帯域に対して、適応的に帯域推定がなされている。図12において、131が実際のスピード、132が実際の可用帯域、133が試験転送速度変化値speed_step、134がパケットロス率である。また、推定に関わるパケットロス特性もノンリニアモードとリニアモードで分けられる。リニアモードでのパケットロス率は低く抑えられており、誤り訂正符号で回復可能な範囲にとどまっている。
(実施形態4)
図13に、本実施形態に係るデータ転送システムを示す。本実施形態に係るデータ転送システムは、実施形態3の可用帯域推定においてパリティパケットを用いる。
本実施形態に係るデータ転送システムは、送信機10と、受信機20と、データストレージ30と、データストレージ40とを備える。送信機10は、送信部11と、誤り訂正及び符号部12と、メッセージ交換部13と、制御部14と、データ読込部15とを備える。受信機20は、受信部21と、逐次誤り訂正復号部22と、メッセージ交換部23と、制御部24と、帯域推定部26と、パケットロス計測部27とを備える。
本実施形態では、可用帯域推定機能を付加させた、誤り訂正符号と逐次復号による適応冗長化可能なデータ転送において、ファイル転送対象のソースパケットSPとパリティパケットPPを可用帯域推定のパイロットパケットとして用いる。可用帯域の推定は、受信装置20から送信装置10に通知する伝送速度を決定するために行う。また、送信機において、ノンリニアモードの動作中はではパリティパケットPPを送信し、リニアモードに移行した時点でパリティパケットPPの送信を中断し、ソースパケットSPを送信し、ソースパケットSPの送信が終了した時点で、残りのパリティパケットPPの送信を再開する。
可用帯域推定機能を付加させた、誤り訂正符号と逐次復号による適応冗長化可能なデータ転送において、可用帯域推定の過程は遅延を伴い、無駄なパケット送信が生じてしまう。そのため、ファイル転送対象のソースパケットSPとパリティパケットPPを可用帯域推定のパイロットパケットとして用いることで、ファイル転送の過程で帯域推定を行うことが可能である。ただし、可用帯域推定においは、ノンリニアモードにおけるパケットロスが大きく、リニアモードではパケットロスが小さい特徴を持つ。一方で、誤り訂正符号として組織LDPC符号を用いる場合、パリティパケットPPよりもソースパケットSPの転送おけるパケットロスを最小する方が符号特性がよくなり、結果として転送される総パケット数も小さくなる。
(実施形態5)
図14に、本実施形態に係るデータ転送システムを示す。本実施形態に係るデータ転送システムは、実施形態1で説明したシステムに、実施形態4で説明した可用帯域推定を用いる。
本実施形態に係るデータ転送システムは、送信機10と、受信機20と、データストレージ30と、データストレージ40とを備える。送信機10は、誤り訂正及び符号部12と、メッセージ交換部13と、制御部14と、データ読込部15と、送信部11とを備える。受信機20は、受信部21と、逐次誤り訂正復号部22と、メッセージ交換部23と、制御部24と、帯域推定部26と、パケットロス計測部27とを備える。
送信機10は、受信機20から現在の動作モード(ノンリニアモードまたはリニアモード)を取得し、ノンリニアモード動作中は非優先キュー163にあるパリティパケットを送信する。リニアモードに移行した時点で、優先キュー162を優先的に送信し、優先キュー162が空である場合は非優先キュー163からのパケットを送信する。
本実施形態では、可用帯域推定を行い、パケットロスを小さく保ちながら最高の速度でファイル転送を行い、再送制御を組み合わせることで、最小のパケット転送量でファイル転送が実現される。可用帯域の推定は、受信機20から送信機10に通知する伝送速度を決定するために行う。
なお、本発明の装置はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
本発明のデータ転送システム、送信機、受信機、プログラム、データ転送方法は、通信産業に適用することができる。
10:送信機
11:送信部
12:誤り訂正及び符号部
13:メッセージ交換部
14:制御部
15:データ読み込み部
20:受信機
21:受信部
22:逐次誤り訂正復号部
23:メッセージ交換部
24:制御部
25:データ書出部
26:帯域推定部
27:パケットロス計測部
30:データストレージ
40:データストレージ
121:ソースパケットバッファ
122:誤り訂正符号器
123:パリティパケットバッファ
124:インタリーバ
131:実際のスピード
132:実際の可用帯域
133:試験転送速度変化値
134:パケットロス率
161:送信回路
162:優先キュー
163:非優先キュー
164:送信キュー

Claims (10)

  1. 複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ通信システムであって、
    前記送信機は、
    前記複数のデータパケットを蓄積するデータパケットバッファと、
    前記データパケットバッファに蓄積されている前記複数のデータパケットの誤り訂正パケットを生成する誤り訂正符号部と、
    前記データパケットバッファに蓄積されている前記複数のデータパケットのうちの送信予定のデータパケットを優先キューに蓄積し、前記誤り訂正符号部の生成した誤り訂正パケットを非優先キューに蓄積する送信キューと、
    前記優先キューにデータパケットが蓄積されている場合にはデータパケットを送信し、前記優先キューが空の場合には前記非優先キューに蓄積されている誤り訂正パケットを送信する送信部と、
    復号が不可能であるデータパケットの再送信要求信号を受信する送信側メッセージ交換部と、
    前記送信側メッセージ交換部が前記再送信要求信号を受信すると、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットのなかから再送信要求信号のあったデータパケットを前記優先キューに入力する制御部と、
    を備え、
    前記受信機は、
    前記送信機から送信されたデータパケット及び誤り訂正パケットを受信する受信部と、
    前記受信部の受信した誤り訂正パケットを用いて、前記受信部の受信したデータパケットの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号部と、
    前記誤り訂正復号部においての復号が不可能であるデータパケットについて、データパケットの再送信要求信号を前記送信機に送信する受信側メッセージ交換部と、
    を備える、
    データ転送システム。
  2. 複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ通信システムであって、
    前記送信機は、
    データパケットを蓄積するデータパケットバッファと、
    前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの誤り訂正パケットを生成する誤り訂正符号部と、
    前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケット及び前記誤り訂正符号部の生成した誤り訂正パケットを蓄積する送信キューと、
    前記送信キューに蓄積されているデータパケットを送信した後に、前記送信キューに蓄積されている誤り訂正パケットの送信を開始する送信部と、
    前記受信機からの誤り訂正パケット送信停止通知を受信する送信側メッセージ交換部と、
    前記送信側メッセージ交換部が誤り訂正パケット送信停止通知を受信すると、前記送信部に誤り訂正パケットの送信を停止させる制御部と、
    を備え、
    前記受信機は、
    前記送信機から送信されたデータパケット及び誤り訂正パケットを受信する受信部と、
    前記受信部の受信した誤り訂正パケットを用いて、前記受信部の受信したデータパケットの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号部と、
    前記誤り訂正復号部において更なる誤り訂正パケットが必要か否かを判断し、更なる誤り訂正パケットが不要になった時に誤り訂正パケット送信停止を前記送信機に通知する受信側メッセージ交換部と、
    を備える、
    データ転送システム。
  3. 前記送信機の前記制御部は、伝送速度の異なる複数の計測用パケットを前記送信部に送信させ、
    前記受信部は、
    前記送信機から受信した複数の計測用パケットの損失率を計測する計測部と、
    前記計測部の計測した損失率を比較し、前記受信部の受信した計測用パケットの伝送速度のうちの損失率の低い伝送速度を選択する伝送速度決定部と、
    を備え、
    前記受信側メッセージ交換部は、前記伝送速度決定部の選択した伝送速度を前記送信側メッセージ交換部へ通知し、
    前記送信側メッセージ交換部は、前記受信側メッセージ交換部から通知された伝送速度を受信し、
    前記送信部は、前記送信側メッセージ交換部の受信した伝送速度を用いて、データパケット及び誤り訂正パケットを送信する、
    請求項1又は2に記載のデータ転送システム。
  4. 複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機に転送するデータ転送システムの前記送信機であって、
    データパケットを蓄積するデータパケットバッファと、
    前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの誤り訂正パケットを生成する誤り訂正符号部と、
    前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットのうちの送信予定のデータパケットを優先キューに蓄積し、前記誤り訂正符号部の生成した誤り訂正パケットを非優先キューに蓄積する送信キューと、
    前記優先キューにデータパケットが蓄積されている場合にはデータパケットを送信し、前記優先キューが空の場合に前記非優先キューに蓄積されている誤り訂正パケットを送信する送信部と、
    復号が不可能であるデータパケットの再送信要求信号を受信する送信側メッセージ交換部と、
    前記送信側メッセージ交換部が前記再送信要求信号を受信すると、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの中から再送信要求信号のあったデータパケットを前記優先キューに入力する制御部と、
    を備える送信機。
  5. 複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ転送システムの前記送信機であって、
    データパケットを蓄積するデータパケットバッファと、
    前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの誤り訂正パケットを生成する誤り訂正符号部と、
    前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケット及び前記誤り訂正符号部の生成した誤り訂正パケットを蓄積する送信キューと、
    前記受信機から通知された伝送速度を用いて、前記送信キューに蓄積されているデータパケットを送信した後に、前記送信キューに蓄積されている誤り訂正パケットの送信を開始する送信部と、
    前記受信機からの誤り訂正パケット送信停止通知を受信する送信側メッセージ交換部と、
    前記送信側メッセージ交換部が前記誤り訂正パケット送信停止通知を受信すると、前記送信部に誤り訂正パケットの送信を停止させる制御部と、
    を備える送信機。
  6. 複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機に転送するデータ転送システムの前記受信機であって、
    前記送信機から送信されたデータパケット及び誤り訂正パケットを受信する受信部と、
    前記受信部の受信した誤り訂正パケットを用いて、前記受信部の受信したデータパケットの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号部と、
    前記送信機に伝送速度を通知するとともに、前記誤り訂正復号部において更なる誤り訂正パケットが必要か否かを判定し、更なる誤り訂正パケットが不要になった時に誤り訂正パケット送信停止を前記送信機に通知する受信側メッセージ交換部と、
    を備える受信機。
  7. コンピュータに、請求項4又は5に記載の誤り訂正符号部、送信部、送信側メッセージ交換部及び制御部として機能させるための送信プログラム。
  8. コンピュータに、請求項6に記載の受信部、誤り訂正復号部及び受信側メッセージ交換部として機能させるための受信プログラム。
  9. 複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ転送システムのデータ転送方法であって、
    送信機が、データパケットをデータパケットバッファに蓄積し、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットの誤り訂正パケットを生成し、データパケットを優先キューに蓄積し、誤り訂正パケットを非優先キューに蓄積するパケット生成手順と、
    送信機が、前記優先キューに蓄積されたデータパケットを前記受信機に送信し、前記優先キューが空になった後で前記非優先キューに蓄積されている誤り訂正パケットの前記受信機への送信を開始するデータ転送手順と、
    前記受信機が、複数の誤り訂正パケットの受信完了前に、前記送信機から受信したデータパケットを誤り訂正パケットを用いて誤り訂正を行って復号し、復号が不可能であるデータパケットについての再送信要求を前記送信機に送信し、前記再送信要求信号を受信した前記送信機が、前記データパケットバッファに蓄積されているデータパケットのうちの再送信要求信号のあったデータパケットを前記優先キューに入力し、前記非優先キューに蓄積されている誤り訂正パケットよりも先に前記優先キューに蓄積されたデータパケットを受信機に送信するデータ再送手順と、
    を順に有するデータ転送方法。
  10. 複数のデータパケット及び当該複数のデータパケットの誤り訂正を行うための複数の誤り訂正パケットを送信機から受信機へ転送するデータ転送システムのデータ転送方法であって、
    前記送信機が、データパケット及び誤り訂正パケットを生成して送信キューに蓄積するパケット生成手順と、
    送信機が、前記送信キューに蓄積されたデータパケットを前記受信機から通知された伝送速度を用いて前記受信機に送信し、当該データパケットの送信後に誤り訂正パケットの送信を開始するデータ転送手順と、
    前記受信機が、複数の誤り訂正パケットの受信完了前に、前記送信機から受信したデータパケットを誤り訂正パケットを用いて誤り訂正を行って復号し、更なる誤り訂正パケットが必要か否かを判定し、更なる誤り訂正パケットが不要になった時に誤り訂正パケット送信停止を前記送信機に通知する訂正パケット送信停止手順と、
    を順に有するデータ転送方法。
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