JP2015529858A - 低温超分解能蛍光顕微鏡法および他の用途のための冷却システムおよび方法 - Google Patents

低温超分解能蛍光顕微鏡法および他の用途のための冷却システムおよび方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015529858A
JP2015529858A JP2015532093A JP2015532093A JP2015529858A JP 2015529858 A JP2015529858 A JP 2015529858A JP 2015532093 A JP2015532093 A JP 2015532093A JP 2015532093 A JP2015532093 A JP 2015532093A JP 2015529858 A JP2015529858 A JP 2015529858A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
temperature
assembly
fluid
circulation system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015532093A
Other languages
English (en)
Inventor
チャールズ・ジー・インガーソル
デイビッド・ジェイ・デロシア
ジーナ・ターリジャーノ
マーク・ナーマニ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Charles G Ingersoll
Brandeis University
Original Assignee
Charles G Ingersoll
Brandeis University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Charles G Ingersoll, Brandeis University filed Critical Charles G Ingersoll
Publication of JP2015529858A publication Critical patent/JP2015529858A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/24Base structure
    • G02B21/28Base structure with cooling device
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/24Base structure
    • G02B21/26Stages; Adjusting means therefor
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/32Micromanipulators structurally combined with microscopes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/33Immersion oils, or microscope systems or objectives for use with immersion fluids

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Abstract

2つの物体間の所望の定常状態の温度差を維持しなければ、熱的定常状態を回復させるよう熱伝達が発生し得る2つの物体間の所望の定常状態の温度差を維持するための新規のシステムおよび方法について記載する。1つの用途において、超分解能画像化の達成のための冷却顕微鏡アセンブリおよびその従来の光学顕微鏡との使用が記載される。このアセンブリにより、循環システムおよび結合流体をサンプルと対物レンズとの間に用いることにより、対物レンズの温度を凍結を上回る温度で維持しつつ、低温におけるサンプルの高分解能の画像化を行うことが可能になる。【選択図】図1

Description

関連出願
本出願は、2012年9月13日に出願した米国仮特許出願第61/700,501号の内容全体に対する優先権を主張し、その内容全体を参照により援用する。
本技術は、短距離における温度差の維持に概して関する。より詳細には、本技術は、顕微鏡法に関する。詳細には、本技術は、低温高分解能光学顕微鏡法に関する。
分解能が約200nmである従来の光学顕微鏡法は、寸法が概して10nm未満である生体分子(例えば、タンパク質)の組織の調査には不適切である。超分解能の蛍光顕微鏡法方法を用いれば、従来の分解能を蛍光色素分子のために収集された光子数の平方根で除算した値に主に依存する誤差で、蛍光光子の分布中心を決定することにより、分離された切り換え可能な蛍光色素分子(対象サンプルをラベル付けする際に用いられる蛍光化合物)の位置を特定することが可能になる。よって、100個の光子を収集すれば、分離された蛍光色素分子を約20nmへ局所化することができる。光子数が多いほど、誤差が低減するかまたは「分解能」が高くなる。
超分解能蛍光顕微鏡法のプロセスは、限られた数の光切り換え可能な蛍光タグを活性化すること(すなわち、蛍光をオンにすること)と、その位置をマッピングすることと、その後全蛍光色素分子が活性化されかつその蛍光が測定されるまでサイクルを繰り返すこととからなる。収集された光子の合計数に依存する局所化の精度は、励起数の関数である、蛍光色素分子が漂白される(すなわち、破壊される)確立に依存する。1組のサンプル分子の位置を全画像から決定し、疑似画像上にプロットすることにより、超分解能画像を生成する。
収集された光子数に加えて、活性化およびマッピングを繰り返すサイクルにおける蛍光色素分子の動きにより、分解能が制限される。局所化の精度を最高にする(分解能を最大化する)ためには、サンプル分子間の相対運動を排除する必要がある。理論的分解能としては数ナノメートルが理論的に可能であるものの、現在、平均的にはわずか約20nmの分解能しか可能になっていない。
例えば−135℃を下回る低温において顕微鏡法を用いる場合、画像分解能の向上に関連していくつかの有益な効果が得られる。このような温度においては、分子の動きが室温の場合に比べて鈍くなる。サンプルが高速または高圧で凍結された場合、−135℃を下回って(例えば、アモルファス氷中において)保存されれば自然構造を保持する。さらに、蛍光色素分子が漂白される速度も大幅に低下する。観測温度を室温から−135℃まで低下させることにより、漂白速度を約50倍低下させることができ、その結果分解能が約7倍増加する。
サンプルを光学顕微鏡中で視認しつつ低温で保持するために、いくつかの異なるアプローチがとられている。市販のデバイス(例えば、Instec Inc.(Boulder,CO)またはLinkam Scientific Instruments(Guildford,Surrey,U.K.)から入手可能なもの)は、標準的な光学顕微鏡上に適合して、空隙によって分離された1組の窓部によって対物レンズを低温サンプルから隔離する。このようなデバイスの場合、試料から対物レンズへ送られる光の角度が窓部(すなわち、カバースリップ)と空気界面との間の全内面反射によって制限されるため、比較的低い開口数(NA)(システムが光を受容または発光することが可能な角度範囲を特徴付ける無次元数)で対物レンズを用いる必要がある。従来の分解能は、NAに逆比例して変化し、収集された光子数の平方根はNAと共に変化する。そのため、超分解能は、NAの2乗に逆比例して変化する。市販の低温ステージの場合のように数ミリメートルの隙間が必要な場合、最高のNAのレンズのNAは約0.4となるため、NAが約1.2である液浸レンズと比較して、分解能が約9倍低下する。液浸レンズは、標準的な超分解能顕微鏡法において室温で用いられるため、この標準を設定する。そのため、低NAの対物レンズの使用を用いることにより、低温によって達成される約7倍の増加が完全に相殺される。隙間が1ミリメートル未満に低下すると、より高NAのレンズの使用が可能になるものの、それでも損失は液浸対物レンズと比較して約3〜4倍になる。
空気結合レンズを用いた他のデバイスの場合、場合によっては、より高NA(例えば、0.75)のレンズの利用が可能になるように、作動距離が短くなっている。このようなシステムの場合でも、約60%の光子の損失が発生する。
低温でサンプルホルダを提供するための別の報告されている試行によれば、ほぼ水の屈折率を有する低温流体中に対物レンズを浸漬することにより、サンプルを高NAの対物レンズで視認しつつ低温で保持することが可能になる。このデバイスは、2つの欠陥を有する:すなわち、このデバイスは従来の光学顕微鏡と共に用いることができないため、対物レンズを同一の極めて低温で作動させる必要がある。この後者の条件は、最高の性能を提供するように設計された距離および寸法が低温中の対物レンズの部分の収縮によって変化することを意味する。高NA対物レンズは接合ダブレットを有するため、収縮および膨張のサイクルが繰り返されるうちにダブレットを保持する接着剤が機能しなくなると、対物レンズに不具合が発生し得る。
そのため、現時点では、顕微鏡の画像化分解能または性能に妥協をきたすこと無く従来の光学顕微鏡と共に用いることが可能な超分解能低温顕微鏡アセンブリは存在しない。
標準〜高性能を可能にする作動温度で維持された対物レンズでサンプルを視認しつつ低温で維持するための試行は全て、小さな作動距離において温度差を維持するというより大きな問題に対処する必要がある。熱(すなわち、物質の作動または移動以外による、システムと周囲物との間で移動するエネルギー)は、(例えば、伝導、対流および/または放射を介して)より高温のシステムからより低温のシステムへ自然流動する。例えば2つ以上のシステムまたは物体が有る場合、サンプルおよび従来の光学顕微鏡が熱接触し、構成粒子の微視的相互作用を通じてエネルギーを交換する。これらのシステムが異なる温度にある場合、システムが熱的に安定する(例えば、温度が等しくなる)まで続くエネルギーの正味の流れが自然発生する。熱伝達の速度は、システム間の距離に逆比例する(すなわち、距離が小さいほど、伝達が速くなる)。特に相互間の作動距離が比較的小さい2つ以上のシステム間(例えば、顕微鏡法サンプルと液浸液体との間)の温度差を安定して維持することは、いまだに困難なままである。
物体間の熱伝達が可能となる距離に配置された2つの物体間の温度差を維持するためのアセンブリおよび方法が記載される。
超分解能画像化の達成のための、冷却顕微鏡アセンブリと、従来の光学顕微鏡とのその利用とについても記載される。
1つの態様において、物体間の熱伝達が可能となる距離に配置された2つの物体間の温度差を維持するためのアセンブリは、第1の物体を第1の温度以上に維持することが可能な液浸流体のための第1の循環システムと、2つの物体間で温度差が維持されるように第2の物体を第1の温度よりも低い第2の温度以下で維持することが可能な冷却流体のための第2の循環システムと、第1の循環システムを第2の循環システムと接続させる接触媒質とを含む。
1つ以上の実施形態において、第1の温度は、液浸流体の氷点よりも高い。
1つ以上の実施形態において、第2の温度は、氷の非晶質−結晶転移温度よりも低い。
1つ以上の実施形態において、液浸流体の流量は、約1mL/分〜10mL/分である。
1つ以上の実施形態において、接触媒質は外気である。
1つ以上の実施形態において、2つの物体間の距離は約0.1mm〜1mmである。
1つ以上の実施形態において、第1の物体は液浸対物レンズであり、第2の物体は対象サンプルである。
別の態様において、物体間の熱伝達が可能となる距離に配置された2つの物体間の温度差を維持する方法は、アセンブリを提供することであって、アセンブリは、第1の物体を第1の温度以上で維持することが可能な第1の循環システムと、第2の物体を第1の温度よりも低い第2の温度以下で維持することが可能な第2の循環システムと、第1の循環システムを第2の循環システムと接続させる接触媒質とを含む、提供することと、2つの物体間で温度差が維持されるように、液浸流体を第1の循環システム中に循環させ、冷却流体を第2の循環システム中に循環させることとを含む。
別の態様において、顕微鏡のための冷却アセンブリは、対物レンズのための第1の循環システムであって、この第1の循環システムは、光透過部およびカラーを含み、カラーは、対物レンズと密閉係合することが可能な上面および光透過部と密閉係合する下面を備え、カラーの上面および光透過部により、液浸流体を収容する領域が画定され、カラーは、領域内外からの液浸流体の移動のための1つ以上のポートとを含む第1の循環システムと、サンプルステージのための第2の循環システムであって、サンプル配置のための低温ブロックを含む絶縁筺体と、絶縁筺体内外からの冷却流体の移動のための1つ以上のポートを含む第2の循環システムと、光透過部をサンプルへ光学的に結合させる結合流体とを含む。
1つ以上の実施形態において、冷却流体は、冷却窒素ガスおよび液体窒素のうち少なくとも1つを含む。
1つ以上の実施形態において、液浸流体は、水およびアルコール水混合物のうち少なくとも1つである。
1つ以上の実施形態において、液浸流体の流量は、約1mL/分〜10mL/分である。
1つ以上の実施形態において、光透過部の厚さは、約0.15mm〜0.19mmである。
1つ以上の実施形態において、光透過部と対物レンズとの間の距離は、約0.1mm〜1mmである。
1つ以上の実施形態において、結合流体の氷結温度は135℃未満である。
1つ以上の実施形態において、結合流体は、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび2−ペンテンからなる群から選択される。
1つ以上の実施形態において、冷却アセンブリは、対物レンズを含む。
1つ以上の実施形態において、光透過部と対物レンズとの間の距離は、約0.1mm〜1mmである。
1つ以上の実施形態において、カラーは、対物レンズを実質的に包囲するようなサイズの上側環状リングも含み、上側環状リングは、任意選択的にカラーと一体化される。
1つ以上の実施形態において、第1の循環システムは、対物レンズを実質的に包囲するようなサイズにされたクランプリングと、上側環状リングをクランプリングへ固定する接合部材も含む。
1つ以上の実施形態において、冷却アセンブリは、カラーの上面と対物レンズとの間のガスケットおよび/またはカラーの下面と光透過部との間のガスケットも含む。
1つ以上の実施形態において、冷却アセンブリは、光透過部の下側に配置された下側環状リングも含み、下側環状リングは、カラーへ固定される。
1つ以上の実施形態において、少なくともカラーは、ポリスルホンプラスチックを含む。
別の態様において、高分解能の顕微鏡アセンブリは、液浸流体の氷結よりも高い温度で維持される液浸対物レンズと、氷の非晶質−結晶転移温度よりも低い温度で維持されるサンプルステージと、液浸対物レンズをサンプルステージと光学的に結合させる結合流体とを含む。
1つ以上の実施形態において、顕微鏡の分解能は、約200ナノメートル〜300ナノメートルである。
1つ以上の実施形態において、対物レンズの開口数は、約0.4〜1.4である。
別の態様において、サンプルを観察する方法は、顕微鏡アセンブリを提供することであって、顕微鏡アセンブリは、液浸流体の氷結温度よりも高い温度で維持される液浸対物レンズおよび氷の非晶質−結晶転移温度よりも低い温度で維持されるサンプルステージを含む、ことと、サンプルステージ上にサンプルを配置することと、対物レンズをサンプルと光学的に結合させる結合流体を導入することと、サンプルを対物レンズを通じて視認することとを含む。
1つ以上の実施形態において、視認時におけるステージのドリフトは、5ミクロン未満である。
1つ以上の実施形態において、視認時における振幅は20ナノメートル未満である。
1つ以上の実施形態において、サンプルの温度は、約−135℃〜155℃で維持される。
別の態様において、顕微鏡のための冷却アセンブリは、対物レンズのための第1の循環システムであって、この第1の循環システムは、光透過部およびカラーを含み、カラーは、対物レンズと密閉係合することが可能な上面および光透過部と密閉係合する下面を備え、カラーの上面および光透過部により、液浸流体を収容する領域が画定され、カラーは、領域内外からの液浸流体の移動のための1つ以上のポートを含む、第1の循環システムと、試料低温搬送装置カートリッジを受容するように構成された、サンプルステージのための第2の循環システムであって、カートリッジ内外への冷却流体の移動のための1つ以上のポートを含む、第2の循環システムと、光透過部をサンプルへ光学的に結合させる結合流体とを含む。
別の態様において、顕微鏡冷却アセンブリを用いたサンプルの保存、移動および/または視認のための試料低温搬送装置カートリッジは、サンプル配置のための低温ブロックおよび絶縁筺体内外からの冷却流体の移動のための1つ以上のポートを有する絶縁筺体を含み、低温ブロックは、サンプルの温度を維持しつつサンプルを顕微鏡冷却アセンブリで保存、移動および/または視認するためにサンプルが装填されるように、構成される。
1つ以上の実施形態において、試料低温搬送装置カートリッジは、銅フォームを含む。
本開示のこれらおよび他の態様ならびに実施形態について、以下に例示および記載する。他のシステム、プロセス、および特徴は、以下の図面および詳細な記載を鑑みれば、当業者にとって明らかである。全てのこのようなさらなるシステム、プロセスおよび特徴が本記載に含まれ、本発明の範囲内であり、また添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
本発明について、以下の図面を参照して説明する。以下の図面は、ひとえに例示目的のためのものであり、限定的なものではない。
1つ以上の実施形態による、光学顕微鏡と共に用いられる低温ステージおよび対物レンズアセンブリの模式図である。 1つ以上の実施形態による、光学顕微鏡と共に用いられる冷却アセンブリの詳細な模式図である。 1つ以上の実施形態による、対物レンズのための閉型再循環システム(「カラー」)の写真である。 1つ以上の実施形態による、閉型再循環システム(「カラー」)および対物レンズアセンブリの模式図である。 1つ以上の実施形態による低温ステージアセンブリの写真である。 1つ以上の実施形態による、光学顕微鏡と共に用いられる低温ステージアセンブリの一部の写真である。 1つ以上の実施形態による、光学顕微鏡と共に用いられる冷却アセンブリの一部の写真である。 1つ以上の実施形態による、低温ステージアセンブリの一部の模式図である。 1つ以上の実施形態による、低温ステージアセンブリのx方向およびy方向における空間ドリフト(単位:ミクロン)を時間(単位:分)の関数としてプロットしたものである。 1つ以上の実施形態による、冷却アセンブリにおいて用いられるサンプルの温度安定性(単位:℃)を時間(単位:秒)の関数としてプロットしたものである。 1つ以上の実施形態による、冷却アセンブリと共に使用されるように構成された試料低温搬送装置の模式図である。
他に明記無き限り、本明細書において用いられる全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者が一般的に理解する意味と同じ意味を有する。本明細書中に記載の方法および材料と同様のまたはそのような方法および材料に相当するものを本発明の実践または試験において利用することが可能であるが、適切な方法および材料について以下に述べる。本明細書において言及される全ての公開文献、特許出願、特許および他の参考文献全体を参照により援用する。記載に矛盾が有る場合、定義を含む本明細書が優先される。加えて、材料、方法および例はあくまで例示的なものであり、制限的なものではない。
本開示は、2つのシステムまたは物体間の所望の温度差を維持しなければ、熱的定常状態をもたらす熱伝達が発生し得る2つのシステムまたは物体間の所望の温度差を維持するための新規のシステム、アセンブリおよび方法を導入する。いくつかの実施形態において、アセンブリは、第1の物体の少なくとも一部を収容する筺体を備えた第1の循環システムと、液浸流体をリザーバ内外から循環させるためのポートを備えたリザーバとを含む。いくつかの実施形態において、第1の循環システムは、第2の物体とずっと低温(例えば、氷の非晶質−結晶転移温度)以下で接触および/または比較的近接しているのにも関わらず、第1の物体を所望の温度(例えば、液浸流体の氷点)以上に維持する。いくつかの実施形態において、アセンブリは、第2の物体の少なくとも一部を収容する絶縁筺体ハウジングを備えた第2の循環システムと、低温ブロックと、リザーバ内外から冷却流体を循環させるためのポートを備えたリザーバとを含む。いくつかの実施形態において、第2の循環システムは、第1の物体とずっと高温(例えば、液浸流体の氷点)以上で接触および/または比較的近接しているのにも関わらず、第2の物体を所望の温度(例えば、氷の非晶質−結晶転移温度)以下で維持する。いくつかの実施形態において、アセンブリは、接触媒質を含む。この接触媒質は、第1の物体および/または第1の循環システムならびに第2の物体および/または第2の循環システムが接触および/または比較的近接しているにも関わらず2つの物体の温度が異なるように、2つの物体を光学的に結合させる。
よって、本開示の実施形態は、2つのシステムまたは物体(特に、短距離だけで分離されているため熱伝達が発生し易い物体)間において所望の温度差を維持する。
さらなる実施形態によれば、冷却顕微鏡アセンブリと、超分解能画像化の達成のための従来の光学顕微鏡とのその使用とが記載される。いくつかの実施形態において、顕微鏡の分解能を約20nmから約2nmへ増加させることができ、これにより、タンパク質分子の分子分解能が達成される。いくつかの実施形態において、高分解能の高開口数(NA)対物レンズを備えた従来の顕微鏡をこのアセンブリにおいて用いることができる。よって、本開示の冷却顕微鏡アセンブリは、従来の光学顕微鏡と共に機能する他のデバイスよりも達成可能な分解能を増加させる。
図1は、1つ以上の実施形態による、光学顕微鏡と共に用いられる低温ステージおよび対物レンズアセンブリ100の模式図である。アセンブリにおいて用いられる低熱伝導率の結合流体は、比較的高温(例えば、室温)で維持された液浸層と低温で維持された低温冷却サンプルとの間に配置される。透明な光学要素(例えば、カバースリップ)により、これら2つの流体が分離される。少なくとも1つの実施形態において、凍結サンプル102は、高熱伝導率を有する表面(例えば、銅表面104)に隣接して配置される。高熱伝導率表面を、1つ以上の低温流体(例えば、液体窒素または低温窒素ガス106)によって氷の非晶質−結晶転移温度(約−135℃)よりも低い温度まで冷却することができる。約−140℃〜約−150℃の範囲が最適である。サンプルを、液浸流体(例えば、液浸水110)中において(例えば、凍結を超える温度で)動作する液体(例えば、水)液浸レンズ108を用いて視認することができる。液浸レンズは、標準的な超分解能顕微鏡法において室温において(いくつかの実施形態において約1.2のNAで)用いられる従来のレンズであり得る。従来の光学顕微鏡法の典型的な実施形態において、水液浸対物レンズのNAは、0.3よりも大きいかまたは0.5よりも大きいかまたは0.8よりも大きいかまたは1.0よりも大きいかまたは1.1よりも大きいかまたは1.2よりも大きいかであり、1.4を上限とする。結合流体112(例えば、低温流体)を用いて、光学的に透明な要素(例えば、カバースリップ114)を介して低温サンプルを液体浸潤対物レンズを接続させる。よって、デバイスは、標準的な市販の光学顕微鏡上に適合し得る。本実施形態において、約200℃の温度降下のうちほとんどすべては、約0.25ミリメートル未満の距離にわたって発生する。
レンズの液浸流体は典型的には水であるが、単純なアルコールまたはアルコール水混合物であってもよく、その場合、液浸流体の氷結温度が必要ならば低下させられる。
本明細書において用いられる「低温流体」という用語は、サンプルのために典型的に用いられる温度において液体状態に留まる流体を指し、液浸流体に典型的に用いられる温度においては沸騰せず、カバースリップとサンプルとの間の光学的結合を維持する。すなわち、流体の屈折率は、水(または液浸流体)の屈折率に近い。顕微鏡アセンブリ中における使用に適切な低温流体は液体であり、すなわち、顕微鏡アセンブリの作動範囲(例えば、約−135℃〜−150℃)において沸点を下回り、氷点を上回る。加えて、低温流体は、水に合理的に適合する屈折率を有する。屈折率は、約1.3〜1.4の範囲に収まるべきである。水の屈折率から不整合がある場合、PSF(従来の光学顕微鏡の分解能にほぼ等しい点広がり関数)が若干広がり、その結果レンズの分解能が低下する。加えて、低温流体は、液浸水からサンプルへの熱伝達の低下を支援するように低い熱伝導率を持つべきである。1つ以上の実施形態において、低温流体の熱伝導率は、0.22(W/M*°K)未満であるかまたは0.1(W/M*°K)未満である。他の実施形態において、低温流体の熱伝導率は、0.3(W/M*°K)の範囲である。例示的な低温流体を挙げると、伝導率が約0.1〜0.3の4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび2−ペンテンである。
以下の方程式は、(図1中に模式体に示す)デバイスの層中を熱が流れ、温度が層間の界面において計算される例示的な定常状態を記述する。液浸流体(例えば、水)の層は、20℃で保持されているものと仮定し、銅ブロックの底部は、低温窒素ガスによって−155℃に冷却される。i番目の層上の温度降下は、以下によって得られる。
Figure 2015529858
式中、ΔTは温度降下合計であり、Δxはi番目の層の厚さであり、kはi番目の層の伝導率である。以下のように、表1は、典型的な層厚さおよび伝導率における各層上における予測される温度降下を方程式(1)を用いて計算した値である。
Figure 2015529858
(表1)
よって、この計算により、サンプル構造を保存するのに必要な最低温度よりも低い、サンプルの下部が−155+3=−152℃にあり、サンプルの上部が−152+6=146℃にあることが予測される。また、この計算により、最大温度勾配が低温流体上に確立されることも予測される。この温度勾配を保持する能力は、低温流体の低熱伝導率およびサンプルの厚さの関数である。
図2は、光学顕微鏡と共に用いられる冷却アセンブリ200の少なくとも1つの実施形態の詳細な模式図である。図2は、アセンブリの2つのコンポーネントを示す。
いくつかの実施形態によれば、第1のコンポーネントは、閉型再循環システムまたは「カラー」202であり、従来の液浸顕微鏡対物レンズ(例えば、水液浸対物レンズ204)へ取り付けられる。水液浸対物レンズは、顕微鏡の分解能を高めるために用いられる対物レンズである。これは、レンズおよび試料双方を空気よりも屈折率が高い液体中に浸漬することにより達成され、これにより、対物レンズのNAが増加する。カラー202は、ポリスルホンプラスチックを含み得、対物レンズ205と透明な要素(例えば、カバースリップ208)との間に隙間を画定する。液浸流体(例えば、水)206は、隙間を通じて流れて、対物レンズ205を透明な要素(例えば、カバースリップ)208の上部へ光学的に結合させる。いくつかの実施形態において、対物レンズと透明な要素との間の隙間は約0.05mmであり、典型的には約0.05mm〜約0.1mmであり得る。いくつかの実施形態において、1mmまでの隙間が可能である。液浸流体206を(例えば、ポンプおよびリザーバの設定により)対物レンズ204と透明な要素208の上部との間に循環させて、温度を凍結を上回る温度に維持する。水の熱流および熱容量に基づいた計算によれば、流量が約10cc/分または10mL/分であれば、液浸水の凍結を回避するのに十分であり得ることが示される。いくつかの実施形態において、アルコールを循環する液浸流体206へ付加して、その氷点を低下させる。いくつかの実施形態において、単純な抵抗ヒーターをカラー202と接触した様態で配置することにより、対物レンズ204の過冷却を回避する。カラー202の下部を対物レンズ205の高さよりも低い位置で伸張させることにより、分離用「シュラウド」209をサンプル212の周囲に形成して、サンプル212を外気(例えば、放射熱伝達)から隔離する。
いくつかの実施形態によれば、アセンブリの第2のコンポーネントは低温ステージ210であり、試料(例えば、凍結サンプル212)が載置される隆起低温ブロック211(例えば、窒素ガスで冷却された銅ブロック)を含む。少なくとも1つの実施形態において、隆起低温ブロック211の下面は、冷却流体(例えば、低温窒素ガス214)によって冷却されて、隆起低温ブロック(例えば、銅ブロック)211を正確な温度で保持する。低熱伝導率の断熱材(例えば、箱)(例えば、閉型気泡フォーム、真空デュワー、他の高抵抗筺体)216を包囲することにより、冷却流体流れのための配管を環境(例えば、外気)から隔離する。温度制御を可能にするため、サンプル212の近隣に設けられたサーモカップル218により、温度を記録することができる。いくつかの実施形態において、サンプル温度を135℃未満に維持することにより、サンプル212が埋設されたアモルファス氷の結晶化が回避される。(−135℃を超える温度において、アモルファス氷中の水が結晶化し得、サンプルの構造を変化させ得る)。いくつかの実施形態によれば、サンプル212は、結合流体(例えば、低温流体)220により、透明な要素(例えば、カバースリップ)208の下部へ光学的に結合される。いくつかの実施形態において、透明な要素208および結合流体220が接触しかつ/またはサンプル視認時においてサンプルの焦点が合うまで、結合流体220はサンプル212上に配置され、顕微鏡の焦点(例えば、高さ)が調節される。好適な実施形態において、接触および焦点双方が十分に得られるまで、顕微鏡の焦点が調節される。
図3は、対物レンズのための閉型再循環システムまたはカラー300の少なくとも1つの実施形態の写真である。いくつかの実施形態によれば、カラーは、多数の形状(およびサイズを持ち得る。いくつかの実施形態において、異なるサイズの対物レンズに適合するように、内径を調節することができる。好適な実施形態において、カラーは環状であり、従来の光学顕微鏡中の液浸対物レンズを包囲し得、この液浸対物レンズへ固定され得る。図示の実施形態において、カラー300は、クランプリングにより、対物レンズへ取り付けられる。このクランプリングは、対物レンズのいかなる変更を必要としないが、カラーおよび対物レンズを接合するための任意の方法が用いられ得る。いくつかの実施形態において、他の取り付け方法も可能であり、例えば、カラーがねじにより対物レンズの本体内に取り付けることが可能なように、対物レンズを変更することができる。好適な実施形態において、使用時において、カラーおよび対物レンズは、固定ユニットとしてサンプル(およびステージ)に対して移動して、サンプルに対して焦点および画像化を達成する。
(例えば、ゴムまたは他の材料の薄片から構成された)1つ以上のガスケットを用いて、対物レンズと透明な要素(例えば、カバースリップ)との間に水密シールを形成することができる。対物レンズと透明な要素との間の隙間は、任意のガスケットの厚さに応じて約0.05mm〜約0.1mmであればよい。いくつかの実施形態において、この隙間は、約1mmまで増加させられる。いくつかの実施形態において、材料306(例えば、耐水プラスチックまたはラミネート(例えば、Garolite(登録商標)(Omya UK Chemicals(Chaddesden,Derby,U.K.)から市販)の一片(例えば、リング)をカラー300の下部へ取り付けて、透明な要素および任意のガスケットを対物レンズ(少なくとも1つの実施形態によるより詳細については、図4中の例示的なガスケット406および409ならびに固定材料410を参照)へ固定する。
カラー300上の入力302および出力304のポートは、いくつかの実施形態に従って、循環している液浸流体を供給および除去する。液浸流体は典型的には水であるが、他の液体(例えば、水−アルコール混合物)が利用可能である。アルコール(例えば、エタノール、メタノールまたはプロパノール)がいくつかの実施形態において用いられ得る。水−アルコール混合物の体積百分率は、0%から100%まで変化し得る。ポンプおよび/または他の方法/デバイス(例えば、自重送り)を用いて、液浸流体をカラーを通じて押し出すまたは引き出すことができる。
いくつかの実施形態において、カラーの下部(すなわち、対物レンズから最も離隔位置にある部分)を伸張させることにより、保護バリアまたは「シュラウド」をサンプル周囲に形成して、サンプルを環境(例えば、外気)から保護することができる。カラーのシュラウド部分は、さらに低温ブロックを包囲して、サンプル空洞を画定することができる。カラー202をサンプル212の上方に配置した場合、図2に示すように、低温(例えば、−155℃)の乾性ガス214をサンプル空洞中に供給することができる。
図4は、1つ以上の実施形態における閉型再循環システムまたはカラーおよび対物レンズアセンブリ400の模式図である。本例において、カラー402は、1つ以上の締結具(例えば、ねじ405)を用いたクランプリング404により、対物レンズ403へ取り付けられる。いくつかの実施形態において、1つ以上のねじ405は、クランプリング404中の開口部(図示せず)を通過し、カラー402中の1つ以上の補完穴部416中へねじこまれることにより、カラーを対物レンズ上へ固定する。
(例えばゴムまたは他の薄い材料から構成された)1つ以上のガスケットを用いて、水密シールを例えばカラー412の中間部分の下面と透明な要素407(例えば、カバースリップ)(すなわち、下側ガスケット406)との間および/またはカラー412の中間部分の内面と対物レンズ403(すなわち、上側ガスケット409)との間に構成することができる。対物レンズ403と透明な要素407(例えば、ガラスカバースリップ)との間の隙間408は、ガスケット406および409の厚さに応じて約0.05mm〜約0.1mmである。いくつかの実施形態において、この隙間は、約1mmまで増加させられる。図4に示す実施形態において、耐水プラスチックのリングまたはラミネート(例えば、Garolite(登録商標))410を用いて、カバースリップ407および下側ガスケット406を第2の1組の1つ以上の締結具(例えば、ねじ414)を介してカラー412の中間部分へ固定する。いくつかの実施形態によれば、ねじ414は、ラミネート410をラミネート410および/またはカラーを貫通する開口部416を通じてカラー412の中間部分へ固定する。いくつかの実施形態において、ラミネート410は、中空の環状領域418を中間部内に有するように設計される。ある特定の実施形態において、カラーアセンブリ400が冷却ステージの上方にアライメントされた場合(例えば図2を参照)、ラミネート410中の中空領域418により、結合流体(すなわち、図2中のサンプル212と接触する結合流体220)が透明な要素407(すなわち、図2中のカバースリップ208)と直接接触することが可能になる。加えて、リングは、低温ブロックを包囲しかつ低温ステージを雰囲気温度から隔離することを支援するように、構成され得る。よって、いくつかの実施形態によれば、リングは、上記したシュラウドとして機能することができる。
図5は、1つ以上の実施形態による低温ステージアセンブリの写真である。低温ブロックは、高熱伝導率(例えば、銅)である。図5に示す実施形態において、低温ステージ500は、サンプル(例えば、サンプル505)が台座上に載置されるように構成された銅低温ブロックまたは台座501を有する。いくつかの実施形態において、小型キャップ504は、サンプル505を低温ブロック501上に保持する。キャップ504の端部は、薄く(例えば、約0.05mm)かつ/またはサンプル505への光通過を可能にするための穴部を画定し得る。
台座501は、冷却流体502により下側から冷却される。加えて、冷却流体は、サンプルの冷却、カラー上のカバースリップの冷却、および水蒸気によるサンプルの汚染の回避(すなわち、サンプル上の外気水の凝縮の回避)を行うように機能し得る。いくつかの実施形態によれば、−135℃よりも低い温度において循環し得る任意の流体(例えば、窒素ガス)を冷却流体として用いることができる。さらなる実施形態において、流体は、−155℃の温度において循環する。冷却流体のための配管は、低熱伝導率の周囲の筺体(例えば、箱)(例えば、閉型気泡フォーム、真空デュワーまたは他の低伝導率の筺体)によって外気から遮蔽され得る。他の標準的な既存のおよび/または将来の絶縁材料も利用可能である。冷却流体の源(例えば、低温窒素ガス)は、流体を通過させる液体窒素のコイルであり得る。冷却流体を大型の液体ガス容器から直接供給してもよい。いくつかの実施形態によれば、冷却流体は、低温に耐えるように構成された管(例えば、シリコンゴム管)により、低温ステージアセンブリへおよび/または低温ステージアセンブリ内へ移動させることができる。この管は、フォームまたは低熱伝導率の他の材料によって遮蔽することもできる。冷却流体の流量を調節して、低温ブロックまたは台座(およびこれによりサンプル)の温度を制御することができる。いくつかの実施形態において、流れ制御器を用いて、ガス流量を制御することができる。温度を例えばサーモカップル506によって記録することができる。サーモカップル506は、いくつかの実施形態において、温度調節の支援のために試料の下側に配置される。いくつかの実施形態によれば、第2の冷却流体の流れは、例えばさらなる出口508を通じてサンプルの周囲の空間中へ送られる。
いくつかの実施形態によれば、低温ステージアセンブリは、実験時において最小のドリフト(例えば、約10ミクロン未満)および/または露出時において最小の振動(例えば、約20nm未満)を有する。ある特定の実施形態において、液体窒素ではなく窒素ガスを冷却流体として用いて、約15分間の実験時において低温ステージのドリフト速度を数ミリメートルからわずか数ミクロンまで低下させる。いくつかの実施形態において、低温ステージを締結具(例えば、ねじ)により顕微鏡アセンブリの1つ以上の部分へ係合(例えば、固定取り付け)することによっても、ドリフトおよび/または振動を低減させることができる。いくつかの実施形態において、低温ステージを約30分間以上の期間にわたって温度定常状態のために約25℃から約−140℃へ冷却することにより、ドリフトおよび/または振動を低減させることができる。
いくつかの実施形態によれば、結合流体(例えば、低温液体)の層により、光透過部(例えば、カバースリップ)がサンプルへ光学的に結合される。この結合により、高分解能が得られる。いくつかの実施形態において、結合流体は液体であり、対物レンズの焦点決めの間の透明な要素とサンプルとの間の隙間の変化に対応することができる。いくつかの実施形態において、結合流体は、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび2−ペンテンからなり得る。好適な実施形態において、結合流体は、−135℃よりも低い氷結温度およびできるだけ高い沸点を有する。
図6は、例えば図5に示すようないくつかの実施形態による、低温ステージアセンブリ600の一部の写真である。図6中の写真は、サンプルまたは試料604が視認のために載置される低温ブロック(例えば、円筒型銅ブロック)602を示す。いくつかの実施形態によれば、試料604は、キャップ606によって所定位置に保持される。キャップ604は、試料604を保持している低温ブロック602上の下方スライドを回避するためのリップを備えた金属円筒であり得る。さらなる実施形態において、リップは、薄く(例えば、厚さ約0.05mm)あり得る。いくつかの実施形態において、試料604は、金属ディスク(例えば、電子顕微鏡法グリッド)上にキャップ604と共に取り付けられ得る。キャップ604は、試料を保持する金属ディスクの外側を被覆し得、試料の上方に穴を画定し得る。いくつかの実施形態において、この穴の直径は、約2.8mmであり得る。いくつかの実施形態において、試料は、顕微鏡分析の後に例えば任意選択の光学顕微鏡からのさらなる取り付けおよび/または例えば相関調査のための電子顕微鏡への移動無しに試料を送ることが可能なように、グリッド上に配置され得る。
いくつかの実施形態によれば、結合流体(例えば、低温流体)のためのリザーバ608は、ベローズ610によって画定される。ベローズ610と低温ブロック602との間の環状空間608は、結合流体によって充填され得る。いくつかの実施形態において、例えばリザーバ中に管を付加することにより、結合流体の補給を行うことができる。いくつかの実施形態において、ベローズ610の上部は、試料の上方に突き出し得る。対物レンズを接触および/または焦点を達成するために下降させる場合、ベローズは、結合流体リザーバを維持しつつカラーおよび/または透明な光学要素(例えば、カバースリップ)によって圧縮されるように構成され得、これにより、流体変位を制限する。いくつかの実施形態による、ガス冷却のための出口ポート612も図示される。
図7は、1つ以上の実施形態による、光学顕微鏡と共に用いられる冷却アセンブリ700の写真である。対物レンズ702およびカラーアセンブリ704がサンプルステージ706との垂直アライメントから離隔方向に傾斜される様子が図示されている。本例において、カラー704は、クランプリング708によって対物レンズへ取り付けられる。流れる液浸流体は、カラー704上の出力ポート710および入力ポート712それぞれによって除去および供給される。図7はまた、サンプルまたは試料716が視認のために載置される低温ブロック714を示す。試料716は、キャップ718によって所定位置に保持され得る。温度制御を通知するように試料716の下側に配置されたサーモカップル720により、温度記録を行うことができる。
図8は、1つ以上の実施形態による、光学顕微鏡と共に用いられる低温ステージアセンブリ800の部分の模式図である。サンプル801がベローズ802によって包囲されている様子が図示されている。ベローズ802は、結合流体のためのリザーバ803を形成する。ベローズ802は、低温ブロック806(例えば、銅ブロック)を収容する(例えばTeflon(登録商標)を含む)絶縁シールド804へ直接取り付けられ、冷却ガス配管808をサンプルの下側に封入して、冷却ガスの均等な分布を可能にする。
図9は、1つ以上の実施形態による、光学顕微鏡と共にx方向およびy方向において用いられる低温ステージアセンブリの空間ドリフト(単位:ミクロン)を時間(単位:分)の関数としてプロットしたものである。いくつかの実施形態によれば、蛍光ビード懸濁液を低温ステージ上に配置し、ステージを冷却した。対物レンズおよび低温流体を、懸濁液の顕微鏡分析のために配置した。温度定常状態になって約30分後、同一領域の一連の数百枚の蛍光写真を15分間キャプチャした。相互相関アルゴリズムにより、全画像の平均からの各画像のx方向およびy方向における変位を決定した。平均変位に相対する各画像の変位(すなわち、ドリフト)を図9中にプロットした。視野中のサンプルの領域内の超分解能データを収集するのに十分な15分間の期間では、x方向およびy方向における変位範囲は1ミクロン未満であった。よって、図9中にプロットした例は、いくつかの実施形態による冷却アセンブリによって優れた空間安定性が達成されることを示す。
図10は、1つ以上の実施形態による、光学顕微鏡と共に用いられる冷却アセンブリにおいて用いられるサンプルの温度安定性(℃)を時間(単位:秒)の関数としてプロットしたものである。低温ステージを冷却し、少なくとも30分にわたって定常状態にさせた。次に、サンプルの下側に配置されたプローブ(すなわち、サーモカップル)の温度と、サンプルを被覆するキャップ中に配置されたプローブ(すなわち、サーモカップル)とを約60分間(すなわち、視野内のサンプルの領域中の超分解能データの収集に十分な期間)にわたって測定した。各プローブの精度は1度であった。温度は、+/−1℃の範囲内において安定していた。よって、図10中にプロットする例は、いくつかの実施形態による冷却アセンブリによる優れた温度安定性を示す。
冷却アセンブリの部分は、他の目的を達成しつつ類似の空間および温度安定性を達成するように、異なる様態で製造され得る。例えば、光学顕微鏡と共に用いられる冷却アセンブリは、サンプルの装填、移動および/または保存のための取り外し可能な試料低温搬送装置を持ち得る。試料低温搬送装置は、試料を冷却アセンブリ中へ取り付けるユーザの能力を向上させ得る。また、カートリッジと同様に、顕微鏡法調査を簡素化するために、1つよりも多くの試料低温搬送装置(すなわち、複数のサンプル)をあらかじめ作製しておくことが可能になる。いくつかの実施形態において、試料低温搬送装置は使い捨て型であるが、他の実施形態において、試料低温搬送装置は再利用可能である。
図11は、1つ以上の実施形態による冷却アセンブリと共に用いられるように構成された、取り外し可能な試料低温搬送装置1100の切り欠き図である。取り外し可能な試料低温搬送装置1100は、試料が例えば位置1102に載置される低温ブロック1101を含み得る。試料低温搬送装置中の低温ブロックは、銅製であり得るが、高熱伝導率を有する他の任意の材料によって構成してもよい。いくつかの実施形態において、試料低温搬送装置(特に低温ブロック)の全てまたは一部は、銅フォームを含む。いくつかの実施形態において、低温ブロック1101の下面を冷却流体1103によって冷却して、低温ブロックを所望の温度で維持する。低温ブロック1101および冷却流体1103は、低熱伝導率の周囲の断熱材1つ以上の層(例えば、閉型気泡フォーム、真空デュワー、他の高抵抗筺体)1104および1105により、環境(例えば、外気)から遮蔽される。
1つ以上の実施形態によれば、低温搬送装置に調査対象試料を装填した後、低温搬送装置を冷却ステージアセンブリへ挿入または差し込む。試料は、低温伝達ステーション中において遠隔に低温搬送装置中に装填してもよいし、あるいは、冷却ステージアセンブリの場所で装填してもよい。装填後、低温搬送装置は、事前冷却されたステージ(例えば、カートリッジ)中に挿入または差し込まれて、試料が載置された絶縁および隆起低温ブロックとして機能する。1つ以上の実施形態によれば、低温搬送装置/ブロックの温度(すなわち、冷たさ)は、冷却流体(例えば、窒素ガス)を循環させることにより、維持され得る。
本開示の発明の用途は、本記載中に記載されたまたは図面中に例示された構成要素の構成および配置の詳細に限定されないことが理解されるべきである。説明目的のため特定の順序のステップを図示および記載してきたが、所望の構成を得つつ、この順序を特定の点において変更することが可能であるかまたはステップを組み合わせることが可能であることが理解されるべきである。本開示の発明は、他の実施形態が可能であり、多様な様態で実行され得る。また、本明細書において用いられる表現および用語は、説明目的のためのものであり、制限的なものとして解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
よって、当業者であれば、本開示を元にする概念は、本開示の発明のいくつかの目的の実行のために他の構造、方法およびシステムを設計する際の基盤として用いることが可能であることを理解する。よって、特許請求の範囲は、本開示の発明の意図および範囲から逸脱しない限り、このような均等の構造を含むものとしてみなされることが重要である。
本開示の発明について上記の例示的な実施形態において記載および例示してきたが、本開示はひとえに例示目的のためのものであり、特許請求の範囲のみによって限定される本開示の発明の意図および範囲から逸脱することなく本開示の発明の実行の詳細において多数の変更が可能であることが理解される。

Claims (32)

  1. 顕微鏡のための冷却アセンブリであって、
    (a)対物レンズのための第1の循環システムであって、
    光透過部と、
    カラーであって、
    対物レンズと密閉係合することが可能な上面および前記光透過部と密閉係合する下面であって、前記カラーの前記上面および前記光透過部により、液浸流体を収容する領域が画定される、上面および下面と、
    前記領域内外からの液浸流体の移動のための1つ以上のポートと
    を含む、カラーと
    を含む、第1の循環システムと、
    (b)サンプルステージのための第2の循環システムであって、
    絶縁筺体であって、
    サンプル配置のための低温ブロックと、
    前記絶縁筺体内外からの冷却流体の移動のための1つ以上のポートと
    を含む、絶縁筺体と
    を含む、第2の循環システムと、
    (c)前記光透過部をサンプルへ光学的に結合させる結合流体と
    を含む、冷却アセンブリ。
  2. 前記冷却流体が、冷却窒素ガスおよび液体窒素のうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の冷却アセンブリ。
  3. 前記液浸流体が、水およびアルコール水混合物のうち少なくとも1つである、請求項1に記載の冷却アセンブリ。
  4. 前記液浸流体の流量が、約1mL/分〜10mL/分である、請求項1に記載の冷却アセンブリ。
  5. 前記光透過部の厚さは、約0.15mm〜0.19mmである、請求項1に記載の冷却アセンブリ。
  6. 前記結合流体の氷結温度が−135℃よりも低い、請求項1に記載の冷却アセンブリ。
  7. 前記結合流体が、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび2−ペンテンからなる群から選択される、請求項1に記載の冷却アセンブリ。
  8. 対物レンズをさらに含む、請求項1に記載の冷却アセンブリ。
  9. 前記光透過部と前記対物レンズとの間の距離が、約0.1mm〜1mmである、請求項8に記載の冷却アセンブリ。
  10. 前記カラーが、前記対物レンズを実質的に包囲するようなサイズの上側環状リングをさらに含み、前記上側環状リングは、前記カラーへ任意選択的に一体化される、請求項8に記載の冷却アセンブリ。
  11. 前記第1の循環システムが、前記対物レンズを実質的に包囲するようなサイズにされたクランプリングと、前記上側環状リングを前記クランプリングへ固定する接合部材をさらに含む、請求項10に記載の冷却アセンブリ。
  12. 前記カラーの前記上面と前記対物レンズとの間のガスケット、および前記カラーの前記下面と前記光透過部との間のガスケットのうち少なくとも1つをさらに含む、請求項8に記載の冷却アセンブリ。
  13. 前記光透過部の下側に配置された下側環状リングをさらに含み、前記下側環状リングが前記カラーへ固定される、請求項1に記載の冷却アセンブリ。
  14. 少なくとも前記カラーがポリスルホンプラスチックを含む、請求項1に記載の冷却アセンブリ。
  15. 高分解能の顕微鏡アセンブリであって、
    前記液浸流体の氷結よりも高い温度で維持される液浸対物レンズと、
    氷の非晶質−結晶転移温度よりも低い温度で維持されるサンプルステージと、
    前記液浸対物レンズを前記サンプルステージと光学的に結合させる結合流体と
    を含む、顕微鏡アセンブリ。
  16. 前記顕微鏡の分解能が、約200ナノメートル〜300ナノメートルである、請求項15に記載の顕微鏡アセンブリ。
  17. 前記対物レンズの開口数が、約0.4〜1.4である、請求項15に記載の顕微鏡アセンブリ。
  18. サンプルを観察する方法であって、
    (a)顕微鏡アセンブリを提供することであって、
    前記液浸流体の氷結温度よりも高い温度で維持される液浸対物レンズと、
    氷の非晶質−結晶転移温度よりも低い温度で維持されるサンプルステージと
    を含む、顕微鏡アセンブリを提供することと、
    (b)前記サンプルステージ上にサンプルを配置することと、
    (c)前記対物レンズを前記サンプルと光学的に結合させる結合流体を導入することと、
    (d)前記サンプルを、前記対物レンズを通じて視認することと
    を含む、方法。
  19. 視認時における前記ステージのドリフトは5ミクロン未満である、請求項18に記載の方法。
  20. 視認時における振幅は20ナノメートル未満である、請求項18に記載の方法。
  21. 前記サンプルの温度は、約−135℃〜155℃で維持される、請求項18に記載の方法。
  22. 2つの物体間の熱伝達が可能となる距離に配置された前記物体間の温度差を維持するためのアセンブリであって、
    第1の物体を第1の温度以上で維持することが可能な液浸流体のための第1の循環システムと、
    第2の物体を第2の温度以下で維持することが可能な、冷却流体のための第2の循環システムであって、前記2つの物体間で温度差が維持されるように、前記第2の温度が前記第1の温度を下回る、第2の循環システムと、
    前記第1の循環システムを前記第2の循環システムと結合させる接触媒質と
    を含む、アセンブリ。
  23. 前記第1の温度が、前記液浸流体の氷点を上回る、請求項22に記載のアセンブリ。
  24. 前記第2の温度が、氷の非晶質−結晶転移温度を下回る、請求項22に記載のアセンブリ。
  25. 前記液浸流体の流量が、約1mL/分〜10mL/分である、請求項22に記載のアセンブリ。
  26. 前記接触媒質が外気である、請求項22に記載のアセンブリ。
  27. 前記2つの物体間の前記距離が、約0.1mm〜1mmである、請求項22に記載のアセンブリ。
  28. 前記第1の物体が液浸対物レンズであり、前記第2の物体が対象サンプルである、請求項22に記載のアセンブリ。
  29. 2つの物体間の熱伝達が可能となる距離に配置された前記物体間の温度差を維持する方法であって、
    アセンブリを提供することであって、
    第1の物体を第1の温度以上で維持することが可能な第1の循環システムと、
    第2の物体を第2の温度以下で維持することが可能な第2の循環システムであって、前記第2の温度が前記第1の温度よりも低い、第2の循環システムと、
    前記第1の循環システムを前記第2の循環システムと結合させる接触媒質と
    を含む、アセンブリを提供することと、
    前記2つの物体間で温度差が維持されるように、液浸流体を前記第1の循環システム中に循環させ、冷却流体を前記第2の循環システム中に循環させることと
    を含む、方法。
  30. 顕微鏡のための冷却アセンブリであって、
    (a)対物レンズのための第1の循環システムであって、
    光透過部と、
    カラーであって、
    対物レンズと密閉係合することが可能な上面および前記光透過部と密閉係合する下面であって、前記カラーの前記上面および前記光透過部により、液浸流体を収容する領域が画定される、上面および下面と、
    前記領域内外からの液浸流体の移動のための1つ以上のポートと
    を含む、カラーと
    を含む、第1の循環システムと、
    (b)サンプルステージのための第2の循環システムであって、試料低温搬送装置カートリッジを受容するように構成され、前記カートリッジ内外への冷却流体の移動のための1つ以上のポートを含む、第2の循環システムと、
    (c)前記光透過部をサンプルと光学的に結合させる結合流体と
    を含む、冷却アセンブリ。
  31. 顕微鏡冷却アセンブリを用いたサンプルの保存、移動および/または視認のうちの少なくとも1つのための試料低温搬送装置カートリッジであって、前記カートリッジは、
    絶縁筺体であって、
    サンプル配置のための低温ブロックと、
    前記絶縁筺体内外からの冷却流体の移動のための1つ以上のポートと
    を含む絶縁筺体
    を含み、
    前記低温ブロックが、前記サンプルの前記温度を維持しつつ前記サンプルを顕微鏡冷却アセンブリで保存、移動および/または視認のうちの少なくとも1つのために前記サンプルが装填されるように構成される、
    試料低温搬送装置カートリッジ。
  32. 前記カートリッジが銅フォームを含む、請求項31に記載の試料低温搬送装置カートリッジ。
JP2015532093A 2012-09-13 2013-09-13 低温超分解能蛍光顕微鏡法および他の用途のための冷却システムおよび方法 Pending JP2015529858A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261700501P 2012-09-13 2012-09-13
US61/700,501 2012-09-13
PCT/US2013/059748 WO2014043526A2 (en) 2012-09-13 2013-09-13 Cooling systems and methods for cyro super-resolution fluorescence light microscopy and other applications

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015529858A true JP2015529858A (ja) 2015-10-08

Family

ID=50278860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015532093A Pending JP2015529858A (ja) 2012-09-13 2013-09-13 低温超分解能蛍光顕微鏡法および他の用途のための冷却システムおよび方法

Country Status (4)

Country Link
US (2) US9784962B2 (ja)
EP (1) EP2895909B1 (ja)
JP (1) JP2015529858A (ja)
WO (1) WO2014043526A2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3175279B1 (de) * 2014-07-29 2023-02-15 Leica Mikrosysteme GmbH Lichtmikroskop mit einem probentisch für die kryo-mikroskopie
DE102015221044A1 (de) * 2015-10-28 2017-05-04 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Probenbegrenzungselement, Mikroskopierverfahren und Mikroskop
DE102015118641A1 (de) * 2015-10-30 2017-05-04 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Vorrichtung zum optischen Untersuchen einer Probe, Verfahren zum Untersuchen einer Probe und Verfahren zum Versetzen einer Vorrichtung in einen betriebsbereiten Zustand
US11125663B1 (en) 2016-03-11 2021-09-21 Montana Instruments Corporation Cryogenic systems and methods
US10775285B1 (en) 2016-03-11 2020-09-15 Montana Intruments Corporation Instrumental analysis systems and methods
US10451529B2 (en) 2016-03-11 2019-10-22 Montana Instruments Corporation Cryogenic systems and methods
GB201704275D0 (en) 2017-03-17 2017-05-03 Science And Tech Facilities Council Super-resolution microscopy
WO2019016048A1 (en) * 2017-07-17 2019-01-24 Novartis Ag DIP DECK FOR MICROSCOPE, MICROSCOPE, AND METHOD FOR MICROSCOPIC IMAGING SAMPLE
EP3460558A1 (en) * 2017-09-20 2019-03-27 Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Cryo-light microscope and immersion medium for cryo-light microscopy
JP7137422B2 (ja) * 2018-09-28 2022-09-14 シスメックス株式会社 顕微鏡装置
DE102019118948A1 (de) * 2019-07-12 2021-01-14 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Kryomikroskopanordnung, Dichtung und Mikroskopobjektiv für eine Kryomikroskopanordnung sowie Verfahren zum Betreiben einer Kryomikroskopanordnung
US11956924B1 (en) 2020-08-10 2024-04-09 Montana Instruments Corporation Quantum processing circuitry cooling systems and methods
CN115236852B (zh) * 2022-08-16 2024-01-26 中国科学院上海技术物理研究所 一种全光路低温系统光学补偿装置及设计方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS463915B1 (ja) * 1967-09-21 1971-01-30
JPS62125211U (ja) * 1986-01-30 1987-08-08
JPH04165320A (ja) * 1990-10-30 1992-06-11 Clarion Co Ltd 光学装置
JPH04245211A (ja) * 1991-01-31 1992-09-01 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光学評価装置
US5598888A (en) * 1994-09-23 1997-02-04 Grumman Aerospace Corporation Cryogenic temperature gradient microscopy chamber
JPH11507514A (ja) * 1995-06-05 1999-07-06 セック,リミテッド 薄膜の化学的、生化学的ならびに生物学的加工方法
WO2005078503A1 (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Olympus Corporation 液浸対物レンズ、液浸媒質の保持機構及びその製造方法
WO2006113916A2 (en) * 2005-04-20 2006-10-26 The Regents Of The University Of California Crytogenic immersion microscope
JP2011058969A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Takaoka Electric Mfg Co Ltd 光学計測器用断熱装置
JP2011180375A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd 顕微鏡用の検査装置および顕微鏡による検査方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62125211A (ja) 1985-11-27 1987-06-06 Sanki Kogyo Kk 溶接用安全器
US5870223A (en) * 1996-07-22 1999-02-09 Nikon Corporation Microscope system for liquid immersion observation
EP0853238B1 (de) * 1997-01-13 2002-09-18 Daniel Dr. Studer Probenhalter für wasserhaltige Proben sowie Verfahren zu deren Verwendung
WO1999043994A1 (en) * 1998-02-26 1999-09-02 Lucid, Inc. Confocal microscope for facilitating cryosurgery of tissue
US6672739B1 (en) * 1999-08-30 2004-01-06 International Business Machines Corp. Laser beam homogenizer
DE10123027B4 (de) * 2001-05-11 2005-07-21 Evotec Oai Ag Vorrichtung zur Untersuchung chemischer und/oder biologischer Proben
DE10333326B4 (de) * 2003-07-23 2007-03-15 Evotec Technologies Gmbh Vorrichtung und Verfahren zur Untersuchung chemischer und/oder biologischer Proben sowie Objektivaufsatz
US20100073766A1 (en) * 2005-10-26 2010-03-25 Angros Lee H Microscope slide testing and identification assembly
US7602471B2 (en) * 2006-05-17 2009-10-13 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Apparatus and method for particle monitoring in immersion lithography
JP5597868B2 (ja) * 2006-09-07 2014-10-01 ライカ マイクロシステムズ ツェーエムエス ゲーエムベーハー 液浸対物レンズ、液浸膜を形成する装置及び方法
DE102006052142B4 (de) * 2006-11-06 2014-10-09 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Immersions-Mikroskopobjektiv
US20100275912A1 (en) * 2006-11-20 2010-11-04 Cipla Limited aerosol device
JP4936934B2 (ja) * 2007-03-02 2012-05-23 株式会社日立ハイテクノロジーズ ステージ機構、及びそれを備えた電子顕微鏡、並びにステージ機構の位置決め制御方法
JP2010026218A (ja) 2008-07-18 2010-02-04 Nikon Corp 液体供給装置及び顕微鏡
US8144406B2 (en) * 2009-12-23 2012-03-27 Intel Corporation Thermal management for a solid immersion lens objective in optical probing
US9541476B2 (en) * 2012-04-04 2017-01-10 National University Of Singapore Cryo-preparation systems and methods for near-instantaneous vitrification of biological samples

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS463915B1 (ja) * 1967-09-21 1971-01-30
JPS62125211U (ja) * 1986-01-30 1987-08-08
JPH04165320A (ja) * 1990-10-30 1992-06-11 Clarion Co Ltd 光学装置
JPH04245211A (ja) * 1991-01-31 1992-09-01 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光学評価装置
US5598888A (en) * 1994-09-23 1997-02-04 Grumman Aerospace Corporation Cryogenic temperature gradient microscopy chamber
JPH11507514A (ja) * 1995-06-05 1999-07-06 セック,リミテッド 薄膜の化学的、生化学的ならびに生物学的加工方法
WO2005078503A1 (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Olympus Corporation 液浸対物レンズ、液浸媒質の保持機構及びその製造方法
WO2006113916A2 (en) * 2005-04-20 2006-10-26 The Regents Of The University Of California Crytogenic immersion microscope
JP2011058969A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Takaoka Electric Mfg Co Ltd 光学計測器用断熱装置
JP2011180375A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd 顕微鏡用の検査装置および顕微鏡による検査方法

Also Published As

Publication number Publication date
US10678039B2 (en) 2020-06-09
WO2014043526A2 (en) 2014-03-20
EP2895909A4 (en) 2016-10-05
WO2014043526A3 (en) 2014-05-08
US20170248779A1 (en) 2017-08-31
EP2895909B1 (en) 2022-07-06
US9784962B2 (en) 2017-10-10
EP2895909A2 (en) 2015-07-22
US20150248002A1 (en) 2015-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10678039B2 (en) Cooling systems and methods for cryo super-resolution fluorescence light microscopy and other applications
Briegel et al. Correlated light and electron cryo-microscopy
Le Gros et al. High‐aperture cryogenic light microscopy
US9016943B2 (en) X-ray microscope system with cryogenic handling system and method
Schorb et al. Correlated cryo-fluorescence and cryo-electron microscopy with high spatial precision and improved sensitivity
KR101741650B1 (ko) 현미경 관찰용 배양장치 및 그 사용 방법
Le Gros et al. Biological soft X-ray tomography on beamline 2.1 at the Advanced Light Source
US20170123198A1 (en) Device for optical examination of a specimen, method for examining a specimen and method for transferring a device into an operation-ready state
Li et al. Ultra-stable and versatile widefield cryo-fluorescence microscope for single-molecule localization with sub-nanometer accuracy
WO2006113908A2 (en) Crytomography x-ray microscope stage
JP4731847B2 (ja) ペトリディッシュ、チャンバー装置、光学顕微鏡観察方法及び試料分析方法
US20080174862A1 (en) Specimen Holder For Microscopy
WO2016015580A1 (zh) 一种光镜电镜关联成像用光学真空冷台
US7852554B2 (en) Cryogenic immersion microscope
CN105474348B (zh) 防污染阱以及真空应用装置
US20210110991A1 (en) Cryotransfer holder and workstation
US20160223803A1 (en) Mounting device for a sample and method for removing a sample
CN106707489A (zh) 冷冻显微镜用超低温样品台
US20200285036A1 (en) Cryo-Light Microscope and Immersion Medium for Cryo-Light Microscopy
CN206671670U (zh) 冷冻显微镜用超低温样品台
CN115704827A (zh) 用于在样品转移装置中装载和/或操纵样品的系统
JP2022013917A (ja) 試料を検鏡するための顕微鏡
Bateman et al. Super-resolution microscopy at cryogenic temperatures using solid immersion lenses
US20230056421A1 (en) Flow chamber for microscopy
Nakasako et al. Specimen preparation for X-ray diffraction imaging experiments at cryogenic temperature

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160721

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20161205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170620

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170919

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180220