JP2015150369A - ステント検出装置、ステント画像表示装置、およびそのプログラムと方法。 - Google Patents

ステント検出装置、ステント画像表示装置、およびそのプログラムと方法。 Download PDF

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康博 中島
教夫 伊能
Michio Ino
教夫 伊能
木村 仁
Hitoshi Kimura
仁 木村
圭佑 有田
Keisuke Arita
圭佑 有田
誉之 岡村
Yoshiyuki Okamura
誉之 岡村
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Abstract

【課題】検出用の光等を一部透過するステントを精度よく検出できるステント検出装置、ステント画像表示装置、およびそのプログラムと方法を提供する。【解決手段】ステント検出装置を、ラインデータからステントである確度が高い高確度ステントエッジ点を高輝度の閾値を用いて検出する高確度検出処理と、高確度の閾値よりも輝度の低い低輝度の閾値を用いてステントエッジ候補点を検出する低確度検出処理と、高確度ステントエッジ点の近傍の前記ステントエッジ候補点を高確度ステントエッジ点と判定する処理を繰り返して高精度のステントエッジ検出を行う。【選択図】図5

Description

この発明は、例えば管状器官内部に留置したステントを検出するようなステント検出装置、ステント画像表示装置、およびそのプログラムと方法に関する。
従来、冠状動脈等の血管の狭窄を解消する治療として、血管内にステントを留置するステント治療が行われている。このステント治療では、治療前に最適なステントを決定すること、治療後のステントが適切に留置されて狭窄が解消しているかを確認することが求められる。
ここで、「光ファイバ撮像ガイドワイヤ、カテーテルまたは内視鏡を用いて工学測定を行う方法および装置」が提案されている(特許文献1参照)。この装置は、光学撮像による回転走査と縦方向走査を行い、断面画像を生成するものである。この文献には、ステントを留置した後に、血管造影図を得ることが記載されている。
このように光学撮像を用いる場合、金属材料によって形成されているステントは、光学撮像用の光を殆ど反射する。このため、ステントの向こう側にある血管からの反射は殆どなくなる。従って、血管とステントの輝度差が大きく、血管とステントを区別するための閾値を大きくとれる。
一方、近年は、術後に生体に吸収される素材で形成された生体吸収性ステントが提供されている。この生体吸収性ステントのように、非金属性であって金属よりも光の透過性に優れている素材で形成されたステントをOCTにより撮像すると、血管との輝度差が金属ステントに比べて相当少ない。また、一部の光がステントを透過するために、装置から見てステントの向こう側に位置している血管部分も検出される。
従来の方法では、このような透過性のあるステントを適切に検出することはできず、またこのようなステントを適切に視覚化することもできなかった。
特表2000−503237号公報
この発明は、上述した問題に鑑み、検出用の光等を一部透過するステントを精度よく検出できるステント検出装置、ステント画像表示装置、およびそのプログラムと方法を提供することを目的とする。
この発明は、ステントが留置されている管状器官の内部に挿入したプローブの軸径方向(以下、半径方向という)に検出値を記録したラインデータを前記管状器官の全周でまとめた二次元断層データとして軸方向へ複数集めた走査データを取得するデータ取得手段と、前記ラインデータからステントを検出するステント検出手段とを備え、前記ステント検出手段は、ステントである確度が高い高確度ステントエッジ点を高輝度の閾値を用いて検出する高確度検出処理と、前記高確度の閾値よりも輝度の低い低輝度の閾値を用いてステントエッジ候補点を検出する低確度検出処理と、前記高確度ステントエッジ点の近傍の前記ステントエッジ候補点を高確度ステントエッジ点と判定する処理を繰り返して高精度のステントエッジ検出を行う精度向上処理とを実行する構成であるステント検出装置であることを特徴とする。またこの発明は、ステント検出装置を用いたステント画像表示装置、ステント検出処理プログラム、あるいはステント検出方法とすることができる。走査データを軸方向へ複数集める範囲は、プローブがプルバックできる距離や、操作者が定めた距離など、適宜定めた所定範囲とすることができる。
この発明により、検出用の光等を一部透過するステントを精度よく検出することができる。
光干渉断層撮影の基本構造の説明図。 検出装置と画像処理装置の構成を示すブロック図。 血管内壁境界とステントエッジを検出する様子の説明図。 ステントエッジ点の検出精度を向上するアルゴリズムの説明図。 ステント装着率を算出する様子の説明図。 ステントとステント装着率を表示する画面の説明図。
本発明者らは、光干渉断層撮影(OCT:Optical Coherence Tomography)による検出データを用いて、生体吸収性ステントのように検出用の光を一部透過する非金属性のステントを精度よく検出する方法を研究した。この実施形態では、ポリマー性樹脂によって形成され、2年程度で生体に完全に吸収される生体吸収性ステントを検出する。図1は、光干渉断層撮影の基本構造と、光干渉断層撮影による二次元断層画像を説明する説明図である。
図1(A)の拡大断面図に示すように、光干渉断層撮影は、管状器官である血管Bの内部にカテーテルKを挿入し、カテーテルK内のプローブPから半径方向(軸径方向)W2へ照射する近赤外線によってラインデータを取得し、このラインデータを半径方向W2の360°の全周について軸方向W1へ所定範囲集めた検出データを得る。360°分の検出データは、1ページの二次元断層画像を構成することができる。従って、検出データは、二次元断層画像が複数ページ集まっているデータである。本方法では、ステントSを留置した後の血管B内で検出データを取得する。
図1(B)は、血管内に生体吸収性のステントSを半径方向のある位置でプローブPを360°回転させて取得した検出データによる二次元断層画像を示す。図示するように、検出データによる二次元断層画像は、検出データ表示画像G1(二次元断層データ)として表示され、プローブP、ガイドワイヤGY、ステントS、および血管Bの存在する部分が、反射信号の強い高輝度画素として明るく表示されている。また、ステントSの外側も血管Bが高輝度で映っている。
図示する生体吸収性のステントSは、全体が図1(A)に示したように網目状で円筒形に形成されている。そして、ステントSの網目を構成している一本一本の線状部分は、図1(B)に示すように断面が略長方形となる形状に形成されている。従って、二次元断層画像で確認されるステントSは、図1(B)に示すように、長方形の線状部分断面が円周状に配置された形となる。これ以降、ステントSとして二次元断層画像に写る長方形の外周部分をステントエッジSeと呼び、ステントエッジSeの内面部分をインナーエッジSiと呼び、ステントエッジSeの外面部分をアウターエッジSoと呼び、ステントエッジSeの側面部分をサイドエッジSsと呼ぶ。
図1(C)は、参考用の図面であり、金属製ステントZを同じ様に撮像した二次元断層画像を示す。図示するように、金属製ステントZが赤外線を全て反射するため、金属製ステントZの外側が暗く表示されている。
すなわち、金属製ステントZは、図1(C)に示すようにコントラストが明瞭に現われる金属製ステントZではなく、図1(B)に示すようにステントSの外側の血管Bも高輝度に検出されるような生体吸収性のステントSの位置を検出する。
本発明者らは、このようなデータについて鋭意研究した。その結果、生体吸収性のステントSを精度よく検出する方法と、装着率を精度よく評価する方法を発明した。
本発明の検出方法は、大別すると、血管内壁境界の検出と、ステントのエッジ部の検出で構成される。血管内壁境界の検出では、血管内壁境界検出用の処理で血管内壁境界を検出し、これによって同時に検出されるステントエッジ部分を除外して、血管内壁境界を求める。ステントのエッジ部の検出では、検出数が少なくともステントエッジである可能性の高い検出点を求める高確度検出と、検出数が多くなるがノイズも含まれる低確度検出を行う。そして、高確度検出によって求めた検出点を利用して、低確度検出の中からステントエッジと判定できる点を抽出することで、検出点の数と精度を高める。
以下、本発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図2は、ステント画像表示システム1のシステム構成を示すブロック図である。ステント画像表示システム1は、検出装置3と、画像処理装置5とで構成されている。このステント画像表示システム1は、人体の管状の部分(血管、気管、食道、十二指腸、大腸、胆道など)の断層画像を得るものとすることができ、この実施例では血管の断層画像を得るものについて説明する。
検出装置3は、光源11、分光器12、スキャニング部13、リファレンス部14、検出器15、増幅器16、信号処理部17、およびデータ出力部18を備えている。
光源11は、近赤外線による光信号を発振する。分光器12は、光源11の光信号を分光する。スキャニング部13は、分光器12を介して供給される光信号をプローブで90°反射し、供給される光信号と垂直方向に360°回転してスキャニングし、対象物からの反射光により対象物の内部の層構造を示す二次元情報を取得する。これを軸方向に移動して多層構造を成す複数の二次元情報を取得する。リファレンス部14は、リファレンスミラーを備えている。このリファレンスミラーから分光器12までの光学距離と、スキャニング部13のスキャニングミラーから分光器12までの光学距離は、等しい距離となっている。検出器15は、反射光を検出して検出信号を得る。増幅器16は、検出器15で検出した検出信号を増幅する。信号処理部17は、検出信号を信号処理して検出データ51(走査データ)に変換する。データ出力部18は、検出データ51を画像処理装置5等の外部機器に出力する。
検出データ51は、血管組織等により近赤外線が反射した反射光を利用した解析による半径方向の輝度データであり、ステントが留置されている血管内部から半径方向に検出したラインデータを血管全周について軸方向へ所定範囲(所定ページ数分)集めた走査データである。ラインデータは、半径方向の各深度(プローブ中心からの距離)の輝度データである。360°分のラインデータが1ページ分のデータ(1断層データ)となり、この1ページ分のデータが軸方向へ複数(複数ページ分)集まって走査データが構成されている。従って、1ページ分のデータからステントを含む血管の二次元の断層画像を得ることができ、軸方向の任意の位置を指定することで該当ページの二次元の断層画像を得ることができる。
画像処理装置5はコンピュータで構成されている。この画像処理装置5は、ハードウェアとして、各種制御と各種演算を実行する制御部30、データやプログラムを記憶する記憶部50、画像を表示するディスプレイ等の表示部56、入力操作を受け付けるマウスおよびキーボード等の入力部57、および、CD−ROM等の記録媒体59に対して情報を読み書きする媒体処理部58を備えている。制御部30は、記録媒体59に記録されたステント検出表示プログラム52等の各種プログラムを媒体処理部58から読み込み記憶部50にインストールして、インストールした各種プログラムを実行することができる。検出装置3から検出データ51を取得して記憶部50に記憶する制御部30は、データ取得手段として機能する。
制御部30は、記憶部50に記憶されたステント検出表示プログラム52により、輝度平滑化部31、検出機器除外部32、内壁検出部33(血管内壁境界検出手段)、内壁ノイズ除外部34(ステントエッジ除外手段)、ステントエッジ検出部35(ステント検出手段)、ステント精度向上部36、データ保存部37、ステント厚集計部38、ステントエッジ補充部39(ステントエッジ補充手段)、線形補間部40(ステントエッジ補間手段)、平滑化部41、ステント厚補正部42(ステント厚補正手段)、血管面積算出部43、ステント面積算出部44、装着率算出部45(距離算出手段及び装着率算出手段)、及びデータ保存部46として機能する。
記憶部50は、検出データ51、ステント検出表示プログラム52、テンプレートデータ53、検出済データ54、及び装着率データ55等、各種のデータとプログラムを記憶している。検出データ51は、検出装置3から受信したか、媒体処理部58により記録媒体59から読み取ったものである。
以下、制御部30内の各部が実行する動作について、図3〜図6を併用して詳細に説明する。
図3は、検出データ51から血管内壁境界とステントエッジを検出する様子を説明する説明図である。図3(A)は、検出データ51の一部であるラインデータ21を表示するグラフ図である。図3(B)〜図3(F)は、OCT輝度分布による二次元断層画像である検出データ表示画像G1の画像図である。図3(B)は検出データ51をそのまま示す。図3(C)は血管内壁境界点候補71を検出した状態を示す。図3(D)は血管内壁境界点候補71からサイドエッジ点71bを除外した状態を示す。図3(E)は高確度ステントエッジ点72とステントエッジ候補点73を検出した状態を示す。図3(F)は精度向上後のステントエッジ点74の状態を示す。
図4は、ステントエッジ点74の検出精度を向上するアルゴリズムを説明する説明図である。図4(A)〜図4(C)は、それぞれ二次元断層画像におけるステント部分を一部拡大した拡大図であり、高確度ステントエッジ点72とステントエッジ候補点73からステントエッジ点74を求めていく様子を示している。
図5は、ステント装着率を算出する様子を説明する説明図である。図5(A1)は、注目ページの1つ後ろであるn−1番目の二次元断層画像G(n−1)を示す画像図である。図5(A2)は、注目ページであるn番目の二次元断層画像G(n)を示す画像図である。図5(A3)は、注目ページの1つ前であるn+1番目の二次元断層画像G(n+1)を示す画像図である。図5(B)は、前後の二次元断層画像を用いてステントエッジ点74を補充した状態を示す画像図である。図5(C)は、ステントSの厚みを考慮したステント補間曲線81を示す画像図である。図5(D)は、血管内壁境界(血管内壁境界点71a)の曲線とステントとして検出した点(ステントエッジ点74)との距離を示す距離データを集計したグラフ図である。図5(E)は、距離データを短い距離から並び替えたグラフ図である。図5(F)は、rθ座標系でステントエッジの補間状態を示す画像図である。図5(G)は、XY座標系でステントエッジの補間状態を示す画像図である。
図6は、ステントとステント装着率を表示する画面を説明する説明図である。図6(A)は、ステントS全体と、ステントSより向こう側の血管内壁Nを血管の外から見た状態を示す画面構成図である。図6(B)は、ステントSと血管内壁Nの縦断面を示す画面構成図である。図6(C)は、ステントSの内側からステントSと血管内壁Nを見た状態を示す画面構成図である。図6(D)は、ステントSのみを内側から見た状態を示す画面構成図である。図6(E)及び図6(F)は、血管の伸びる方向に沿って縦断したステントSを見た状態を示す画面構成図である。図6(G)、図6(H)、図6(I)は、図6(J)に示す装着率グラフ90で指定された位置の二次元断層画像である検出データ表示画像G1を示す画面構成図である。図6(J)は、装着率グラフ90を表示する画面を示す画面構成図である。
[平滑化処理]
図2に示す輝度平滑化部31は、ラインデータの平滑化を行う。この平滑化は、平滑化後のラインデータが、輝度の立ち上がりが鈍すぎず、かつ、急激に値が低下するノイズを抑制する形になるように行うことが望ましい。具体的には、注目点を含めた複数のデータ(例えば注目点の前後5個ずつで計11個のデータ)を用いた移動平均を求めることで平滑化する。このように平滑化したラインデータによる画像は、内壁検出部33による血管内壁境界の検出でのみ使用される。なお、平滑化せずに元のラインデータを使って血管内壁境界を検出することも可能である。この場合は、輝度平滑化部31を省略して平滑化処理を実行しない構成とすると良い。
図3(A)は、縦軸を輝度、横軸を半径方向W2(図1(A)参照)の距離として、ラインデータ21を表示するグラフである。図示するように、加工していないラインデータ21のグラフが、輝度平滑化部31の平滑化によって、平滑化後データ22のグラフとなる。図示するように、平滑化後データ22のグラフは、急激な立ち上がりや急激な低下を抑制したなだらかな形状になる。なお、ラインデータ21および平滑化後データ22のうち、範囲24は、ステントSの反射によって輝度が上がっている部分であり、それより半径方向外側(図示右側)で幅広の範囲25は、血管壁での反射により輝度が上がっている部分である。
[検出機器除外処理]
検出機器除外部32は、図3(B)に示す検出データ表示画像G1に映っている検出機器(カテーテルKおよびガイドワイヤGY)を除外するべく、カテーテルKの外周領域およびガイドワイヤGYに相当する領域を検出データから除外する。
詳述すると、検出機器除外部32は、スケール決定のためのキャリブレーションポイント62を1枚の二次元断層画像内で3か所利用して円領域を作成し、この円領域の範囲を検査領域から除外する。これにより、カテーテルKを除外することができる。なお、キャリブレーションポイント62は、画面上でのマウスクリック等でカテーテルKの外周付近にて手動選択された3点を基準に円を作成する、プローブ中心61から所定距離の位置としてカテーテルKの外周位置より少し外側を予め設定する等、適宜の方法によって定めることができる。
また、検出機器除外部32は、二次元断層画像の画面上で最も輝度が高く、後方に閾値の低い領域が続く性質を利用してガイドワイヤGYの領域を検出し、検出したガイドワイヤGYの領域を利用して除外する。具体的には、予め定めたガイドワイヤ判定閾値以上の輝度値(検出値)をもつ点のうち、当該点から所定値分だけ半径方向外側の点(少し外側の点)から後ろすべてが前記ガイドワイヤ判定閾値以下になるという条件を満たした点を検索する。そして、この条件を満たす点の中で最も輝度値が高い点をガイドワイヤ基準点63(図3(B)参照)とし、このガイドワイヤ基準点63を基準にガイドワイヤGY部に相当する領域を除去する。ガイドワイヤ基準点63の探索範囲をプローブ周辺に絞ることで、探索時間の削減と誤検出の低減を両立させることができる。
このとき用いるガイドワイヤ判定閾値は、低輝度で暗く視認される背景領域Eに存在する背景ノイズの輝度値よりも大きい(明るい)値とすることが好ましい。
また、ガイドワイヤGY部に相当する領域は、ガイドワイヤ基準点63からガイドワイヤ除外用距離だけ半径方向外側の点を中心とし、予め定めたガイドワイヤ除外用半径を半径とする円領域64とすることができる。これに限らず、ガイドワイヤGY部に相当する領域は、ガイドワイヤ基準点63が存在する角度の、前後一定角度内の扇形領域とするなど、適宜の方法で決定することができる。
なお、後述する内壁検出部33又は/及びステントエッジ検出部35でテンプレートを用いて判定する構成とする場合、検出機器除外部32による検出機器の除外が完了すると、テンプレート選択部46が動作する構成とすると良い。この場合、テンプレート選択部46は、血管内壁境界検出用のテンプレートと、ステントエッジ検出用のテンプレートを、テンプレートデータ53の中から選択する。これにより、検出装置3の種類やプローブP(図1(A)参照)の種類等に応じて、内壁検出部33又は/及びステントエッジ検出部35が適切なテンプレートを用いて判定できるようにしている。テンプレートを用いずに血管内壁境界検出やステントエッジ検出を行う構成とする場合には、このテンプレート選択部46とテンプレートデータ53を省略すればよい。
[血管内壁境界検出処理]
内壁検出部33は、平滑化後データ22から、血管Bの内側境界である血管内壁境界60(図3(B)参照)を検出する。詳述すると、内壁検出部33は、まず、図3(A)に示した平滑化後データ22を半径方向中心から外側方向へ輝度値を調べる。内壁検出部33は、輝度値が立ち上がる箇所を基準として、予め設定された内壁判定用閾値以上の輝度値の領域が、予め設定された内壁判定用長さ以上続くことを判定条件とする。ここで内壁判定用長さ以上続くこととは、条件を満たすための所定量として内壁判定用長さの全ての点を設定していることを指している。この判定条件に該当する場合に、内壁検出部33は、立ち上がり箇所またはその近傍点を血管内壁境界点候補71(図3(C)参照)と判断する。立ち上がり箇所の近傍点を血管内壁境界点候補71とする場合は、立ち上がり箇所から所定画素だけ中心側の位置とする、あるいは所定画素だけ外側の位置とするなど、適宜の規則によって定めればよい。
前記内壁判定用長さは、ステントSのサイドエッジSsの幅(若しくはステントSの半径方向の厚み)より長く設定されている。これにより、ステントエッジSeを血管内壁境界であるとして誤検知することを抑制している。
前記輝度値が立ち上がる箇所は、例えば所定範囲の内側の輝度値と外側の輝度値が予め定めた立ち上がり判定値以上の箇所とするなど、適宜の方法によって定める。この判定によって内壁検出部33は、ステントの有無によらず血管内壁境界を検出することができる。
このように求めた段階の血管内壁境界点候補71は、図3(C)に示すように、血管内壁境界点71aに加えてステントのサイドエッジ点71bが含まれている。
なお、内壁検出部33による血管内壁境界点候補71の検出は、平滑化後データ22ではなく、平滑化前のラインデータ21を用いて行うこともできる。この場合、例えば、輝度値が立ち上がる箇所を基準として、基準より半径方向外側の所定長さの範囲内に、閾値を超えるデータ点が相当量以上存在する場合に、基準の位置を血管内壁境界とすることができる。この場合、例えば所定長さが40で相当量が80%であれば、基準から一つずつデータ点の輝度値を調べていき、閾値を下回るデータ点の数が全体の20%以下(この例では8個以下)であれば血管内壁境界と判定するとよい。
相当量(この例では8)を超えた場合は、基準を左右の一方(例えば右)へずらして同じ判定を実行する。なお、この例では長さ1がおよそ4μmに相当するが、これに限らず、画像解像度に応じて相当量等を適宜の値に設定すればよい。
また、血管内壁境界点候補71の検出は、テンプレートデータ53を用いて行う構成としてもよい。この場合、例えば、同じ内壁判定用閾値を内壁判定用長さまで続けたテンプレートとする、あるいは半径方向中心側から外側へ向かって少しずつ輝度値が下がり、かつ、ステントSのサイドエッジSsの幅より長く設定したテンプレートとする等、適宜の構成とすることができる。
[内壁ノイズ除外処理]
内壁ノイズ除外部34は、ステントSのサイドエッジ点71bを判定し、血管内壁境界点候補71からサイドエッジ点71bを除外する。
具体的には、まず、血管内壁境界点候補71から移動平均によって血管壁形状を決める。そして、この血管壁形状を基準にして元の血管内壁境界点候補71を調査し、血管内壁境界点候補71のうち血管壁形状からノイズ判定距離以上離れている箇所を除去する。このノイズ判定距離は、予め定めた所定の値とすることができる。
これにより、二次元断層画像においてステントSの両サイドに存在し、半径方向に長さを有するサイドエッジSsが、血管内壁として誤検知される問題を解消できる。従って、図3(D)に示すように、サイドエッジ点71bを除外した血管内壁境界点71aを得ることができる。
なお、上記の方法に限らず、例えば、血管内壁境界点候補71に対して半径方向と垂直な近傍点を調べ、この近傍点の輝度が低い場合はサイドエッジ点71bと判定して除去する方法を採用してもよい。
[ステントエッジ検出処理]
ステントエッジ検出部35は、二次元断層画像における前記血管内壁境界点候補71の内側(血管内壁境界の内側)を検査領域として、ステントエッジSeを検出する。
ここで、ステントSが存在する場合、最初にステントエッジSeの立ち上がりが輝度分布として現れる特性がある。この立ち上がりが血管内壁境界でない場合は、ステントエッジSeである。従って、この立ち上がりが存在し、かつ、当該立ち上がりが血管内壁境界によるものではないものを検出する。これにより、ステントエッジSeとして、主に内側にあるインナーエッジSiを検出できる。なお、血管内壁境界の外側にはステントエッジが存在しないため、血管内壁境界点候補71の外側を除外してステントエッジを検出する。これにより誤検出を抑制できる。
ステントエッジ検出部35は、高確度閾値(ステントエッジ基準値)を超える輝度値の点を高確度ステントエッジ点72(図3(E)参照)として検出する高確度検出処理を実行する。さらに、ステントエッジ検出部35は、高輝度閾値で何も検出できなかった角度について、高確度閾値より低い値に設定されている低確度閾値(ステントエッジ候補値)を超える輝度値の点をステントエッジ候補点73(図3(E)参照)として検出する低確度検出処理を実行する。
前記高確度閾値は、ステントエッジSeの四角い形状の角部分Sa(図3(B)参照)を検出できる程度(角部分Saの輝度値より低い値)で、できるだけ大きな値(高輝度)に設定する。これにより、角部分Saが比較的明るく写る傾向を利用してステントエッジSeである確実性の高い点を検出できる。
前記低確度閾値は、背景ノイズよりも大きく(明るく)、かつ、できるだけ小さな値(低い輝度値)に設定する。
このように2種類の閾値を用いて検出することで、高確度閾値では検出数が少ないものの信頼性の高い検出を行い、低確度閾値では信頼性が低いものの数多く検出することができる。
なお、この方法に限らず、ステントエッジ検出部35は、例えば、テンプレートデータ53に記憶されているステント検出用のテンプレートを用いてステントエッジSeを検出してもよい。この場合、輝度の立ち上がりを基準として、設定した閾値以上の領域が半径方向に一定幅あり、その後方で輝度が低下して輝度の低い領域が半径方向に一定幅(ステント厚さ相当)存在し、再び高い輝度分布となれば、ステントエッジSeと判断する。このようにしても、高確度度閾値と低確度閾値を使う場合と同様に信頼性を向上させることができる。
[ステント精度向上処理]
ステント精度向上部36は、ステントエッジ検出部35により高確度閾値で検出した高確度ステントエッジ点72と、ステントエッジ検出部35により低確度閾値で検出したステントエッジ候補点73を用いて、ステントエッジの検出精度を向上する処理を実行する。これにより、図3(F)に示すように、高確度で検出数の多いステントエッジ点74を得ることができる。
詳述すると、まず、上述したステントエッジ検出部35による検出結果は、二次元断層画像における1つのステントエッジSe近辺を拡大して示す図4(A)に示すようになっている。つまり、ステントエッジ検出部35による検出結果には、少ない数だがステントエッジである可能性が非常に高い高確度ステントエッジ点72と、ノイズの可能性もあるが数多く検出しているステントエッジ候補点73が存在している。
ステント精度向上部36は、図4(A)に示すように、高確度ステントエッジ点72をステントエッジ点74と確定する確定処理とともに、高確度ステントエッジ点72を調査基準点75とする基準点追加処理を実行する。
ステント精度向上部36は、調査基準点75の近傍部79(予め定められた所定範囲)内に存在するステントエッジ候補点73を検出する候補点追加処理を実行する。
ステント精度向上部36は、図4(B)に示すように、検出したステントエッジ候補点73をステントエッジ点74と確定すると確定処理ともに、検出したステントエッジ候補点73を調査基準点75とする基準点追加処理を実行する。
このように、ステント精度向上部36は、確定処理と基準点追加処理を実行し、候補点追加処理を実行する一連の処理を繰り返す。これにより、図4(B)から図4(C)に示すように、ステントエッジ点74が増加していき、調査基準点75が移動していく。
そして、一連の処理を繰り返す毎に移動していく近傍部79内にステントエッジ候補点73が存在しなくなると、一連の処理を終了する。この終了時点で、図4(D)に示すように、高確度で数の多いステントエッジ点74が得られる。
データ保存部37は、内壁ノイズ除外部34による処理後に得られた血管内壁境界点71aを血管内壁境界データとし、ステント精度向上部36による処理後に得られたステントエッジ点74をステントデータとして、この血管内壁境界データおよびステントデータを検出済みデータ54として記憶部50に保存する。
[ステント厚集計処理]
これまでに検出しているステントエッジ点74がインナーエッジSiであることから、二次元断層画像においてステントSの厚み分だけ外側に補正した補正後ステントエッジ点を算出する必要がある。このために、ステント厚集計部38は、まずステント厚を集計する。
詳述すると、ステント厚集計部38は、ステントエッジ点74から血管内壁境界点71aまでの半径方向距離を計算する。これを検出データ51として記録されているステント装着されたOCT画像すべてにわたって集計する。そして、ステント厚集計部38は、図5(D)に示すように集計された距離データを、図5(E)に示すように短い距離から順に並び替え、その中央値を補正量(ステント厚さ)とする。
[ステントエッジ補充処理]
ステントエッジ補充部39は、プローブの軸方向前後の二次元断層画像を用いて、対象としている二次元断層画像に映っていないステントエッジSeを前後の二次元断層画像を用いて補充する。詳述すると、ステントエッジ補充部39は、図5(A1),図5(A2),図5(A3)の説明図に示すように、注目する二次元断層画像G(n)をn枚目とすると、その前の画像であるn+1枚目の二次元断層画像G(n+1)から検出したステントエッジ点74と、その後の画像であるn−1枚目の二次元断層画像G(n−1)から検出したステントエッジ点74を注目画像に追加する。このとき、同じ角度θに複数のステントエッジ点74が重複して存在すれば、同じ角度θに1つのステントエッジ点74となるように次の優先順位で決定する。
(1)角度θのn枚目の二次元断層画像G(n)にステントエッジ点74が存在する場合。
n枚目の二次元断層画像G(n)にステントエッジ点74を優先して採用する。
(2)角度θのn枚目の二次元断層画像G(n)にステントエッジ点74が存在しない場合。
前後の二次元断層画像G(n+1),G(n−1)を用いて次の(2−1)か(2−2)を採用する。
(2−1)角度θのn+1枚目とn−1枚目の両方にステントエッジ点74が存在する場合。
角度θのn+1枚目のステントエッジ点74とn−1枚目のステントエッジ点74の中間位置をn枚目のステントエッジ点74とする。
(2−2)角度θのn+1枚目とn−1枚目のどちらか一方にのみステントエッジ点74が存在する場合。
存在するステントエッジ点74をn枚目のステントエッジ点74とする。
これにより、ステントエッジ点74が広い範囲で検出されていない部分であっても、図5(B)に示すように、精度よくステントエッジSeの形状を把握することができ、信頼性を高めることができる。
[線形補間処理]
線形補間部40は、補正後ステントエッジ点を用いて二次元断層画像におけるrθ座標系にて線形補間を行う。これにより、図5(F)に示すように、補正後ステントエッジ点76が存在しない角度にステントエッジ補間点77が得られ、一枚の二次元断層画像における全ての角度θに補正後ステントエッジ点76またはステントエッジ補間点77が存在する状態となる。線形補間には、一般的な線形補間用の計算処理を用いればよい。
[平滑化処理]
平滑化部41は、図5(F)に示すrθ座標系で、前記線形補間後の補正後ステントエッジ点を平滑化する。この平滑化は、注目点の前後(二次元断層画像で半径方向の前後)所定数(例えば5点)の移動平均フィルタを用いて実行される。これにより、図5(G)のXY座標系に示すようなステント補間曲線81を得ることができる。
[ステント厚補正処理]
ステント厚補正部42は、ステント厚に基づいてステント補間曲線81を補正する。詳述すると、ステント装着直後はステント部が血管壁内に埋没することはないため、ステント補間曲線が血管内壁曲線からはみ出さないように、補正後ステントエッジ点が血管内壁境界点71aより外側とならない補正量とする。
これにより、二次元断層画像上でアウターエッジSo(図5(A)参照)に沿ったステント補間曲線を作成することが可能となる。
なお、ステント厚補正部42は、この方法に限らず、様々な方法によってステント厚に応じた補正を行う構成とすることができる。例えば、製品データから得られたステントの厚さをOCT解像度に反映させた補正量として、外側へ位置変更する長さ(ピクセル数)を決定し、この外側へ位置変更する長さを補正量として補正後ステントエッジ点を求めることができる。
[血管面積算出処理]
血管面積算出部43は、二次元断層画像におけるrθ座標系で、血管内壁境界点71a内の面積(血管内面積)を求める。この面積は、プローブ中心点と2つの血管内壁境界点71aで構成される三角形の微小面積を角度毎に算出し、この微小面積を合算して得ることができる。
[ステント面積算出処理]
ステント面積算出部44は、二次元断層画像におけるrθ座標系で、ステント補間曲線81内の面積(ステント面積)を求める。この面積は、プローブ中心点と2つのステント補間曲線81内の点(補正後ステントエッジ点76またはステントエッジ補間点77)で構成される三角形の微小面積を角度毎に算出し、この微小面積を合算して得ることができる。
[装着率算出処理]
装着率算出部45は、1ページの二次元断層画像内で血管内面積とステント面積との差からステント装着率を算出する処理を、全てのページについて実行する。ステント装着率は、血管内面積とステント面積が完全に一致すれば100%であり、不一致であれば面積差が大きくなるほどステント装着率が低くなる。
データ保存部46は、算出したステント装着率を装着率データ55として記憶する。
三次元表示部47、二次元表示部48(二次元断層画像表示手段)、および表示位置調整部49(装着率グラフ表示手段及び位置指定入力許容手段)は、検出データ51、検出済データ54、および装着率データ55を記憶部50から読み出し、それぞれ三次元画像や二次元画像を表示部56に表示する。
三次元表示部47は、検出済データ54の血管内壁境界データおよびステントデータを半径方向および軸方向に配置して三次元画像を再構築した三次元画像を表示する。この三次元画像は、任意の方向から構築でき、図6(A)〜図6(F)に示すように、様々な形で表示できる。
二次元表示部48は、図6(G)〜図6(I)に示すように、検出データ51における軸方向の各位置(ページ番号)での全周の輝度データ(ラインデータ)を360°回転配置した二次元断層画像を検出データ表示画像G1として表示部56に表示する。また、二次元表示部48は、ステントデータ54に記憶されているデータのうち、軸方向の同じ位置(ページ番号)のデータでステントが存在している位置に、図3(E)に示したようにステント画像(例えば赤色の点や白色の点等の色または輝度の異なる画像)を重ねて表示する。これにより、血管の二次元断層画像(二次元表示部48)上に、血管内に留置されているステントがよりはっきりと表示される。
表示位置調整部49は、図6(J)に示す装着率グラフ90を表示する。この装着率グラフ90は、横軸をページ数、縦軸を装着率としたグラフである。図に示す装着率が20%以上も急激に低下している装着率低下部91,92は、血管の分岐部分であり、装着率が10%程度低下している装着率低下部93は、ステントの装着状態の悪い部分である。この装着率グラフ90の上で、マウスカーソルをページ数方向(図示左右方向)に動かしてクリックすると、二次元表示部48により表示する二次元断層画像のページを選択されたページとする。図6(G)は装着率低下部91での二次元断層画像であり、図6(H)は装着率低下部92での二次元断層画像であり、図6(I)は装着率低下部93での二次元断層画像である。
このように、グラフから俯瞰的に血管分岐やステントの装着状態の悪い部分がわかる。
なお、ステント検出表示プログラム52のうち、輝度平滑化部31からデータ保存部37まではステント検出処理プログラムであり、ステントエッジ補充部39からデータ保存部46までが装着率算出処理プログラムである。そして、ステント検出表示プログラム52による一連のアルゴリズムは、現在の一般的のパソコンで30秒程度で実行可能できるため、手術中に確認することができる。
このように構成された画像処理装置5は、ステント検出装置およびステント画像表示装置として機能する。
以上の構成と動作により、検出用の光等を一部透過するステントを精度よく検出できる。また、精度よく検出したステントを三次元画像として視覚化できるため、生体吸収性のステントの装着状態を手術中に任意の角度から観察することができる。従って、術者は、金属ステントよりも生体負荷が小さい生体吸収性のステントを、血管内で適切な装着状態に留置することを確実に実施できる。
また、高確度検出処理と低確度検出処理を利用した精度向上処理を行うことで、ステントである確度の高い位置を数多く検出できる。これにより、検出が難しい生体吸収性のステントを精度よく検出することができる。
また、血管内壁境界点候補からステントエッジ部分を除外して血管内壁境界を求めるため、血管内壁の形状を精度よく検出することができる。
また、ステントの厚みを考慮してステント装着率を求めるため、ステントが血管内壁に接触している点は装着率を100%(若しくはほぼ100%)とすることができる。従って、ステント装着率を精度よく求めることができる。
また、rθ座標でステントエッジ点が存在しない角度については、前後の二次元断層画像を参照してステントエッジ点を補充する。これにより、線形補間を行う距離を短くすることができ、実際のステントエッジの位置に近い値を用いることができる。従って、ステントエッジと血管内壁境界との距離を精度よく求めることができる。
また、ステントエッジを補充してもまだステントエッジ点の存在しない角度については、rθ座標上で線形補間によりステントエッジを補間するため、ステントエッジと血管内壁境界との距離を高い推定精度で算出することができる。
また、装着率グラフ90上でマウスクリックやタッチパネルのタッチ等の入力操作によって指定された位置の二次元断層画像を表示するため、装着率の低い部分がどのようになっているのかを、迅速かつ的確に確認することができる。
また、術者がステントの展開状態を手術中に確認できるため、術者の治療成績に大きく貢献することができる。
また、血管内壁境界の検出の際に、輝度平滑化部31によって平滑化したデータを用いるため、検出精度を向上させることができる。すなわち、検出データ51をそのまま利用すると、輝度値の振れ幅が大きくなるが、平滑化することによって極端な輝度値の触れがなくなり、精度良い検出が可能となる。
また、ステントの装着率を算出するため、ステントの装着状態を定量評価することができる。
また、装着率計算のための面積算出前にステント補間曲線81と血管内壁境界曲線を平滑化しておくことで、装着率の計算精度を向上させることができる。
なお、吸収性のステントSの線状部分の内部(略長方形に写るエッジ部の内側)は、エッジ部に比べて、OCT画像上で輝度値が暗く映る。この暗い領域を検出することによって経時的なステント残存量を算出することができる。具体的には、ラインデータにおける一方向のステントの線状部分内部の厚さ検出を実行し、これを全方向で検出すれば、二次元断層画像毎のステント線状部分内部面積を算出できる。そして、この二次元断層画像を積層した積層画像からステント体積も算出できる。この方法によってステント吸収過程を追跡可能になり、経過観察として有用である。
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明は、狭窄した血管を拡張するステント治療後のステントの位置や大きさ、広がりを確認できるステント画像表示装置に利用できる。他にも、人体の管状の部分(血管、気管、食道、十二指腸、大腸、胆道など)に留置したステントを検出し表示する装置に利用することができる。
5…画像処理装置
21…ラインデータ
30…制御部
33…内壁検出部
34…内壁ノイズ除外部
35…ステントエッジ検出部
36…ステント精度向上部
39…ステントエッジ補充部
40…線形補間部
42…ステント厚補正部
45…装着率算出部
48…二次元表示部
49…表示位置調整部
51…検出データ
71a…血管内壁境界点
71b…サイドエッジ点
72…高確度ステントエッジ点
74…ステントエッジ点
77…ステントエッジ補間点
B…血管
G1…検出データ表示画像
P…プローブ
S…ステント
W1…軸方向
W2…半径方向

Claims (8)

  1. ステントが留置されている管状器官の内部に挿入したプローブの軸径方向に検出値を記録したラインデータを前記管状器官の全周でまとめた二次元断層データとして軸方向へ複数集めた走査データを取得するデータ取得手段と、
    ステントを検出するステント検出手段とを備え、
    前記ステント検出手段は、
    前記ラインデータからステントである確度が高い高確度ステントエッジ点を高輝度の閾値を用いて検出する高確度検出処理と、
    前記高確度の閾値よりも輝度の低い低輝度の閾値を用いてステントエッジ候補点を検出する低確度検出処理と、
    前記高確度ステントエッジ点の近傍の前記ステントエッジ候補点を高確度ステントエッジ点と判定する処理を繰り返して高精度のステントエッジ検出を行う精度向上処理とを実行する構成である
    ステント検出装置。
  2. 前記ステントの軸径方向の厚みよりも長い範囲で所定の輝度値を所定量有することを条件とする判定条件により血管内壁境界点候補を検出する血管内壁境界検出手段と、
    検出した血管内壁境界点候補からステントエッジ部分を除外して血管内壁境界点を求めるステントエッジ除外手段を備え、
    前記ステント検出手段による高確度検出処理および低確度検出処理は、前記血管内壁境界点より前記プローブ側で高確度ステントエッジ点およびステントエッジ候補点を検出する構成である
    請求項1記載のステント検出処理装置。
  3. 前記二次元断層データにおいて、前記ステントの厚みを考慮して検出済みの高確度ステントエッジ点を外側に移動させるステント厚補正手段と、
    移動後のステントエッジ点と前記血管内壁境界点に基づいて、ステント装着率を算出する装着率算出手段を備えた
    請求項2記載のステント検出装置。
  4. 前記移動後のステントエッジ点が存在しない角度については、当該二次元断層データの前または/および後ろの二次元断層データの前記高確度ステントエッジ点をもとにステントエッジ点を補充するステントエッジ補充手段を備え、
    前記装着率算定手段は、前記補充したステントエッジ点も含めて前記ステント厚補正手段により移動したステントエッジ点を用いてステント装着率の算定を実行する構成である
    請求項3記載のステント検出装置。
  5. 前記ステント検出手段により検出した高確度ステントエッジ点と、前記ステントエッジ補充手段によって補充したステントエッジ点に基づいて、ステントエッジの検出も補充もできなかった角度にステントエッジの補間を行うステントエッジ補間手段を備え、
    前記装着率算出手段は、前記ステントエッジ補間手段により補間されたステントエッジを用いてステント装着率の算定を実行する構成である
    請求項4記載のステント検出装置。
  6. ステントと血管内壁境界の一致度を表すステント装着率を算出する装着率算出手段と、
    前記ステント装着率を軸方向に並べてグラフ表示する装着率グラフ表示手段と、
    前記装着率グラフ表示手段に表示されたグラフ上で軸方向の任意の位置の指定入力を受け付ける位置指定入力許容手段と、
    前記位置指定入力手段で入力された位置の二次元断層画像を表示する二次元断層画像表示手段とを備えた
    ステント画像表示装置。
  7. コンピュータを
    ステントが留置されている管状器官の内部に挿入したプローブの軸径方向に検出値を記録したラインデータを前記管状器官の全周でまとめた二次元断層データとして軸方向へ複数集めた走査データを取得するデータ取得手段と、
    前記ラインデータからステントを検出するステント検出手段として機能させ、
    前記ステント検出手段に、
    ステントである確度が高い高確度ステントエッジ点を高輝度の閾値を用いて検出する高確度検出処理と、
    前記高確度の閾値よりも輝度の低い低輝度の閾値を用いてステントエッジ候補点を検出する低確度検出処理と、
    前記高確度ステントエッジ点の近傍の前記ステントエッジ候補点を高確度ステントエッジ点と判定する処理を繰り返して高精度のステントエッジ検出を行う精度向上処理とを実行させる
    ステント検出プログラム。
  8. ステントが留置されている管状器官の内部に挿入したプローブの軸径方向に検出値を記録したラインデータを前記管状器官の全周でまとめた二次元断層データとして軸方向へ複数集めた走査データをデータ取得手段により取得し、
    前記ラインデータからステント検出手段によりステントを検出するステント検出方法であって、
    前記ステント検出手段は、
    ステントである確度が高い高確度ステントエッジ点を高輝度の閾値を用いて検出する高確度検出処理と、
    前記高確度の閾値よりも輝度の低い低輝度の閾値を用いてステントエッジ候補点を検出する低確度検出処理と、
    前記高確度ステントエッジ点の近傍の前記ステントエッジ候補点を高確度ステントエッジ点と判定する処理を繰り返して高精度のステントエッジ検出を行う精度向上処理とを実行する
    ステント検出方法。
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