JP2015142676A - 光プローブおよび光プローブの取り付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタとアダプタとの自動嵌合を容易に実現できる光プローブおよび光プローブの取り付け方法を提供する。【解決手段】光プローブ20は、回転軸線周りに回転し、光を伝送する光ファイバと、光ファイバの一の端面に接続され、光ファイバとともに回転するコネクタ21と、光ファイバを包囲し、光ファイバとともに回転するサポートチューブと、サポートチューブを覆うジャケットチューブ24と、サポートチューブに取り付けられ、回転軸線R周りにコネクタ21を囲み、光ファイバ22とともに回転するインナーシェル43と、ジャケットチューブ24に取り付けられ、インナーシェル43を囲むアウターシェル44と、インナーシェル43とアウターシェル44との間で弾性変形する弾性体43cと、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、光プローブおよび光プローブの取り付け方法に関するものである。
光干渉断層撮像(OCT)は、血管などの管腔形状を有する生体対象物の内腔の断層構造を測定する技術であり、光プローブが生体対象物の内腔に挿入される(例えば、特許文献1〜3参照)。光プローブは、例えば光ファイバと、該光ファイバの先端に設けられた集光レンズとしてのグレーデットインデックス光ファイバとを備えており、長さ1mmを超えるワーキングディスタンス及び100μm以下のスポットサイズとを有するように構成される。これにより、OCTは、内半径が1mmより大きな生体対象物の断層画像を、100μmより小さい空間分解能で提供することができる。また、OCT技術は、血管内の病変部を診断して治療方法を選択する際に用いられる。OCT技術によれば、病変部の断層画像が得られる。この断層画像は、例えば、病変部の内部において光の散乱が強い部分が明るく、弱い部分が暗い階調の単色画像として提供される。この断層画像の明暗の分布のパターンが病変の種類によって異なることを利用し、病変の種類をある程度推定することができる(例えば、非特許文献1参照)。
W. M. Suh et al., "Intravascular Detection of the Vulnerable Plaque",Circ Cardiovasc Imaging, USA, American Heart Association, April 2011, pp.169-178.
通常、光プローブは、回転スキャン及びプルバック動作を行うための駆動装置に取り付けられるが、一回限りの使用で使い捨てされるので、撮影毎に操作者によって駆動装置に取り付けられる必要がある。また、駆動装置は患者の近くに配置されるので、通常は滅菌カバーを掛けて使用される。従って、細かい手作業を要することなく容易に、光プローブの取り付けがなされることが望まれる。そのため、光プローブの取り付けに際し、駆動装置内のアダプタが、自動的に光プローブの光コネクタに接近後、アダプタと光コネクタとが当接して光結合するという自動嵌合が行われることが望ましい。しかしながら、このような自動嵌合では、アダプタと光コネクタとの光結合が十分なレベルに達しない場合があり、頻繁に必要とされる光プローブの取り付け作業が困難となる場合がある。本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、コネクタとアダプタとの自動嵌合を容易に実現することができる光プローブおよび光プローブの取り付け方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光プローブは、回転軸線周りに回転し、光を伝送する光ファイバと、光ファイバの一の端面に接続され、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するコネクタと、光ファイバを包囲し、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するサポートチューブと、サポートチューブを覆うジャケットチューブと、サポートチューブに取り付けられ、回転軸線周りにコネクタを囲み、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するインナーシェルと、ジャケットチューブに取り付けられ、回転軸線周りにインナーシェルを囲むアウターシェルと、インナーシェルおよびアウターシェルのいずれか一方に取り付けられ、インナーシェルとアウターシェルとの間で弾性変形する弾性体と、を備える。
本発明による光プローブおよび光プローブの取り付け方法によれば、コネクタとアダプタとの自動嵌合を容易に実現することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。本願発明による光プローブは、(1)回転軸線周りに回転し、光を伝送する光ファイバと、光ファイバの一の端面に接続され、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するコネクタと、光ファイバを包囲し、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するサポートチューブと、サポートチューブを覆うジャケットチューブと、サポートチューブに取り付けられ、回転軸線周りにコネクタを囲み、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するインナーシェルと、ジャケットチューブに取り付けられ、回転軸線周りにインナーシェルを囲むアウターシェルと、インナーシェルおよびアウターシェルのいずれか一方に取り付けられ、インナーシェルとアウターシェルとの間で弾性変形する弾性体と、を備える。
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。本願発明による光プローブは、(1)回転軸線周りに回転し、光を伝送する光ファイバと、光ファイバの一の端面に接続され、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するコネクタと、光ファイバを包囲し、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するサポートチューブと、サポートチューブを覆うジャケットチューブと、サポートチューブに取り付けられ、回転軸線周りにコネクタを囲み、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するインナーシェルと、ジャケットチューブに取り付けられ、回転軸線周りにインナーシェルを囲むアウターシェルと、インナーシェルおよびアウターシェルのいずれか一方に取り付けられ、インナーシェルとアウターシェルとの間で弾性変形する弾性体と、を備える。
この光プローブでは、コネクタを介して光ファイバおよびサポートチューブが回転するので、光プローブの周囲に位置する体内(例えば血管)の断層画像を好適に取得することができる。また、この光プローブと駆動装置との自動嵌合においてコネクタが光結合される際には、インナーシェルとアウターシェルとの間に備えられる弾性体が押圧され、弾性体の反力が生じる。これによって、コネクタが確実に光結合されるので、自動嵌合が容易に実現される。
(2)上記の光プローブでは、回転軸線周りに回転し、光を伝送する光ファイバと、光ファイバの一の端面に接続され、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するコネクタと、光ファイバを包囲し、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するサポートチューブと、サポートチューブを覆うジャケットチューブと、サポートチューブに取り付けられ、回転軸線周りに前記コネクタを囲み、回転軸線周りに、光ファイバとともに回転するインナーシェルと、ジャケットチューブに取り付けられ、回転軸線周りにインナーシェルを囲むアウターシェルと、を備え、インナーシェルおよびアウターシェルの少なくとも一方は、当該インナーシェルまたは当該アウターシェルと一体として成形され、インナーシェルおよびアウターシェルが互いに接触することにより、少なくとも一部が弾性変形する弾性構造を含む。
この光プローブでは、コネクタを介して光ファイバおよびサポートチューブが回転するので、光プローブの周囲に位置する体内(例えば血管)の断層画像を好適に取得することができる。また、この光プローブと駆動装置との自動嵌合においてコネクタが光結合される際には、インナーシェルおよびアウターシェルの少なくとも一方に一体として成形された弾性構造の有する反力によって、コネクタが確実に光結合されるので、自動嵌合が容易に実現される。
(3)上記の光プローブでは、インナーシェルは、フランジを備え、フランジは、アウターシェルに対向する対向面を有し、弾性体は、対向面に設けられることが好ましい。この光プローブでは、インナーシェルにフランジが設けられることによって、例えば、Oリングなどの弾性体が、インナーシェルとアウターシェルとの間に容易に設置される。
(4)上記の光プローブは、駆動装置に取り付けられる光プローブであって、駆動装置は、自動嵌合用可動部およびアダプタを有する自動嵌合部と、自動嵌合部を収容する筐体と、を備え、自動嵌合用可動部は、アダプタを回転軸線に沿って移動させるステージと、アダプタを回転軸線周りに回転させるモータとを有し、アダプタは、ステージの回転軸線に沿った移動によって、コネクタと結合され、インナーシェルは、モータの回転軸線周りの回転とともに、回転軸線周りに回転し、アウターシェルは、筐体に着脱可能に固定されることが好ましい。
この光プローブでは、この光プローブを用いたOCT装置によって断層イメージを取得する際、モータが、アダプタ及びコネクタを介して、光ファイバおよびサポートチューブを回転させる。このため、光プローブの周囲に位置する体内(例えば血管)が好適にスキャンされる。また、アウターシェルが駆動装置の筐体に容易に取り付けられる上、容易に自動嵌合が行われるように、ステージが、アダプタを回転軸線に沿ってコネクタ側に移動させ、コネクタと当接させる。
(5)また、本発明による光プローブの取り付け方法は、本発明の光プローブを駆動装置に取り付ける方法であって、アウターシェルを、駆動装置の筐体に取り付ける第一ステップと、アダプタを、自動嵌合用可動部のステージにより、回転軸線に沿ってコネクタ側に移動して、コネクタと自動嵌合する第二ステップと、を有する。この取り付け方法では、操作者がアウターシェルを駆動装置の筐体に取り付けると、その後は自動嵌合用可動部のステージによってアダプタが回転軸線に沿ってコネクタ側に移動し、コネクタと当接する。このとき、インナーシェルとアウターシェルとの間に設けられる弾性体の反力が利用され、自動嵌合が容易に実現される。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態にかかる光プローブおよび光プローブの取り付け方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明の実施形態にかかる光プローブおよび光プローブの取り付け方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一実施形態に係る光プローブを備えるOCT装置の構成を示す図である。OCT装置1は、駆動装置10、光プローブ20および検出部30を備え、生体対象物3の断層イメージを得る装置である。図1では、後述のインナーシェルおよびアウターシェルは省略されている。光プローブ20は、長手方向における一方の端部20A及び他方の端部20Bを備える。端部20Aは、コネクタ21を有する。光プローブ20は、コネクタ21を介して、駆動装置10に光学的に接続される。端部20Bは、光測定部20Cを有する。
光プローブ20は、光ファイバ22、サポートチューブ23およびジャケットチューブ24を有する。サポートチューブ23は、筒状を呈しており、光ファイバ22と光偏向部材25とを内包する。サポートチューブ23は、光ファイバ22の少なくとも一部分およびコネクタ21に固定されている。このため、コネクタ21が回転すると、その回転トルクがサポートチューブ23を通して光ファイバ22、光偏向部材25に伝達され、これらが一体となって回転する。この回転により、光偏向部材25から出射される照射光L2が、生体対象物3に照射される。ジャケットチューブ24は、筒状を呈し、光ファイバ22、光偏向部材25およびサポートチューブ23を包囲し、光プローブ20の最外部を構成する。ジャケットチューブ24は、回転せず常に静止している。光ファイバ22、光偏向部材25およびサポートチューブ23は、回転に際して、生体対象物3に接触しない態様がとられるので、生体対象物3の損傷が防止される。
検出部30は、光源31、2×2光カプラ32、光検出器33、光端末34、反射鏡35、分析部36、および出力ポート37を有する。また、検出部30は、ケーブル38および導波路301〜304を有する。ケーブル38は、検出部30と駆動装置10とを互いに結合する。導波路301は、光源31と2×2光カプラ32とを互いに光学的に結合する。導波路302は、2×2光カプラ32と光検出器33とを互いに光学的に結合する。導波路303は、2×2光カプラ32とロータリジョイント15(図4参照)とを互いに光学的に結合する。駆動装置10は、コネクタ21と光学的に結合される。導波路304は、2×2光カプラ32と光端末34とを互いに光学的に結合する。光検出器33と分析部36とは信号配線305によって互いに電気的に接続され、分析部36と出力ポート37とは信号配線306によって互いに電気的に接続される。
光源31は、低コヒーレンス光L1を発生する。低コヒーレンス光L1は、導波路301を導波後、2×2光カプラ32によって、照射光L2および参照光L3に分岐される。照射光L2は、導波路303を導波後、ケーブル38、駆動装置10およびコネクタ21を介して、光プローブ20内の光ファイバ22の一端に入射する。照射光L2は、光ファイバ22の他端から出射した後、光偏向部材25によって偏向され、ジャケットチューブ24を透過して、例えば血管などの生体対象物3に照射される。生体対象物3では、照射光L2が反射されて反射光L4が生じる。反射光L4は、光偏向部材25を経て、照射光L2と逆方向に光ファイバ22を導波する。反射光L4は、コネクタ21、駆動装置10およびケーブル38を介して導波路303に入射した後、2×2光カプラ32に導入される。反射光L4は、2×2光カプラ32から導波路302へ導かれ、光検出器33に導入される。一方、参照光L3は、導波路304を導波した後、光端末34から出射され、反射鏡35において反射され、折返参照光L5となる。折返参照光L5は、光端末34および導波路304を経て、2×2光カプラ32に導入される。そして、2×2光カプラ32において反射光L4と折返参照光L5とが互いに干渉し、干渉光L6が生じる。干渉光L6は、2×2光カプラ32から導波路302に導かれ、光検出器33に導入される。
光検出器33は、干渉光L6の波長毎の光強度(スペクトル)を検出する。干渉光L6のスペクトルに関する検出信号は、信号配線305を介して分析部36に入力される。分析部36は、干渉光L6のスペクトルを解析し、生体対象物3の内部の各点における反射効率の分布を計算する。分析部36は、その計算結果に基づいて、生体対象物3の断層イメージを求め、その断層イメージに関する画像信号を出力する。画像信号は、出力ポート37からOCT装置1の外部へ出力される。
生体対象物3からの反射光L4と参照光L3とは、異なる光路を経由するため、光路上の波長分散が異なる場合がある。波長分散が異なると、光の群遅延時間が波長によって異なってくる。一方、OCT装置の本体は、波長の関数であるスペクトルをフーリエ解析することで自己相関関数を群遅延時間の関数として計算し、その計算結果に基づいて断層画像を生成する。このため、波長によって群遅延時間が異なると、断層画像の空間分解能が低下する。本実施形態では、生体対象物3の測定前に、鏡などの基準物体が測定される。これにより、波長分散の影響が見積もられ、波長分散を補償するようなデータ処理が行われる。
なお、照射光L2が生体対象物3に照射された後、再び光偏向部材25に戻ってくるメカニズムには、生体対象物3における反射のほか、屈折や散乱等がある。しかし、メカニズムの違いは、本実施形態における画像信号の取得には影響を及ぼさないので、図1では、光偏向部材25に戻ってくる光を、一括して反射光L4と表記している。
光プローブ20を構成する光ファイバ22は、1m〜2mの光ファイバ長を有し、例えば、石英ガラスなどから成る。光ファイバ22は、波長1.6μm〜1.8μmにおいて、伝送損失1dB以下を示す。また、光ファイバ22は、1.53μm以下のカットオフ波長を有し、波長域1.6μm〜1.8μmで、シングルモード動作が可能である。光ファイバ22としては、ITU−T G.652、G.654、およびG.657に準拠した光ファイバが好適である。さらに、ITU−T G.654AまたはCに準拠した光ファイバが、より好適である、ITU−T G.654AまたはCに準拠した光ファイバは、波長1.45μmにおいて伝送損失が0.22dB/km以下と低く、また、主に純石英ガラスから成るコア部を有する。このため、非線形光学係数が低く、自己位相変調などの非線形光学効果による雑音を低減できる。
光偏向部材25は、集光レンズの機能を併せて有してもよい。例えば、グレーデッドインデックス(GRIN)レンズとしての屈折率分布を有するように調整されることにより、集光レンズの機能が好適に実現される。照射光L2が小スポット化されるので、生体対象物3の微細領域の断層イメージが得られる。光偏向部材25は、例えば、石英ガラスまたはホウケイ酸ガラスで構成され、波長域1.6μm〜1.8μmにおいて2dB以下の伝送損失を有する。光偏向部材25の反射面25Aは、円柱形のガラスに、軸に対して35〜55度の角度をなす平坦な反射面を形成した構造をとる。反射面25Aは、全反射によって光を反射させることができるが、さらにアルミニウムまたは金が蒸着することで、波長1.6〜1.8μmにおける反射率を高められることが好適である。
上述の通り、光ファイバ22、光偏向部材25およびサポートチューブ23は、一体となって回転する。そのため、光ファイバ22だけが回転する場合に比べて、光ファイバ22に負荷されるトルクが低減され、トルクによる光ファイバ22の破断が防止される。サポートチューブ23は、厚みが0.15mm以上であるとともに、ステンレスと同等程度の100GPa〜300GPaの範囲内のヤング率を持つことが望ましい。サポートチューブ23は、必ずしも周方向に連結していなくともよく、5〜20本程度の線を撚り合わせた構造をとり、その撚り合わせた構造によって、柔軟性が調整される形態を有しても良い。
ジャケットチューブ24は、例えば、フッ素樹脂(FEP、PFAあるいはPTFEなど)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、または、ナイロンなどで構成されることが好ましい。また、ジャケットチューブ24は、10μm〜50μmの厚みを有し、波長1.6μm〜1.8μmにおいて2dB以下の透過損失を示すことが好ましい。なお、サポートチューブ23とジャケットチューブ24との間には、緩衝流体が充填されることが好ましい。緩衝流体は、回転するサポートチューブ23の外面とジャケットチューブ24の内面との間の摩擦を低減する。また、光偏向部材25とジャケットチューブ24の間の光路における屈折率変化量を調整する。緩衝流体は、波長域1.6μm〜1.8μmにおいて、2dB以下の透過損失を示すものが好ましい。緩衝流体には、例えば、生理食塩水またはデキストラン水溶液またはシリコーンオイルなどが用いられる。
図2(a)は、光プローブ20の全体構成を具体的に示す平面図である。光プローブ20の使用は一回限りなので、光プローブ20は駆動装置10に対して着脱可能となっており、使用毎に交換される。光プローブ20は、シース46を有し、また、インナーシェル43、アウターシェル44、及びコネクタ21を有している。光プローブ20は、アウターシェル44を介して駆動装置10に対し着脱可能に取り付けられる。図2(b)は、光プローブ20の端部20Aを光プローブ20のアウターシェル44の開口側から見た側面図である。
図1に示されたように、光プローブ20は、光ファイバ22、サポートチューブ23、光偏向部材25、および、これらを囲むジャケットチューブ24を備えており、その先端には患者の体内に光を照射するための光測定部20Cが設けられている。図2(a)に示されるシース46は、ジャケットチューブ24とアウターシェル44との間に設けられる管状の部材であって、光ファイバ22を収容する。光ファイバ22は、回転スキャン動作およびプルバック動作の為、シース46の管内に長手方向に移動可能な状態で収容されている。シース46は、光プローブ20の回転スキャン動作およびプルバック動作の際に、静止状態を維持する。図3は、光ファイバ22がプルバックされた状態を示している。図3に示されるように、プルバックされたときにシース46から露出する光ファイバ22の部分は、金属管42によって保護されている。金属管42は、プルバック時の回転スキャン動作の際には回転軸(シャフト)として機能する。金属管42の構成材料は、強い曲げ応力が生じても降伏することなく復元させるために、超弾性であるNiTi合金等が好適である。
インナーシェル43、アウターシェル44、及びコネクタ21は、光プローブ20において駆動装置10に接続される側の端部に設けられている。コネクタ21は、光ファイバ22の駆動装置10側の一端に取り付けられ、駆動装置10のアダプタ(後述)と結合されることにより、該アダプタと光ファイバ22との間に介在して光の授受を行う。また、コネクタ21は、シース46に対して固定されておらず、光ファイバ22と共に回転し、また図3に示されるように矢印Pに沿って移動可能となっている。コネクタ21としては、例えば押し込み動作のみによって嵌合するSCコネクタが用いられる。また、コネクタ21には、反射防止のための斜めPC研磨(APC)が施されていることが好ましい。
インナーシェル43は、コネクタ21の回転軸線R周りにコネクタ21を囲むシェルである。インナーシェル43は、光プローブ20の長手方向に延びており且つ金属管42側の一端が半球状に閉じた略円筒形状を呈している。インナーシェル43は、コネクタ21と同様、シース46に対して固定されておらず、光ファイバ22及びコネクタ21と共に回転し、また矢印Pに沿って移動可能となっている。
また、インナーシェル43は、光プローブ20の長手方向に沿って延びる切り欠き43aを有している。切り欠き43aは、インナーシェル43の駆動装置10側の端部に形成されている。この切り欠き43aには、後述するストッパ機構19(図4を参照)のキー部材19aが挿入される。
また、インナーシェル43は、フランジ43bを有する。フランジ43bは、インナーシェル43の外周面に沿って設けられ、光プローブ20の長手方向と垂直な面上に広がる。フランジ43bの外径は、後述するアウターシェル44の内径よりも大きい。そのため、駆動装置10に接続される側におけるインナーシェル43の先端部は、アウターシェル44の先端部から常に突き出ている。フランジ43bは、アウターシェル44へのインナーシェル43の入り込む長さを規定する。
フランジ43bには、インナーシェル43の外周面、すなわち、アウターシェル44に対向する対向面において、弾性体43cが取り付けられている。弾性体43cは、インナーシェル43とアウターシェル44との間で弾性変形する。弾性体43cの材料としては、例えば、フッ素ゴムまたはシリコンゴムなどが好適である。弾性体43cの硬度(ショアA)は、A50〜A90の範囲内にあることが好ましく、フッ素ゴムおよびシリコンゴムの硬度は、ともにA70である。弾性体43cには、ショアAが、A50〜A90の範囲内であれば、基本的には、どのような材料でも用いられることが出来る。弾性体43cの材料としては、例えば、バイトンなどのフッ素ゴム(A60〜A80)、シリコン(A50〜A70)、ニトリルゴム(A50〜A70)、ウレタン(A50〜A90)などが好適である。弾性体43cの形態としては、例えば、Oリングなどが好適である。
アウターシェル44は、インナーシェル43を収容する部材であって、インナーシェル43、コネクタ21といった回転部分に操作者が直接触れないための保護手段である。アウターシェル44は、シース46の駆動装置10側の一端に取り付けられており、光プローブ20の回転スキャン動作およびプルバック動作の際に、シース46と共に静止状態を維持する。アウターシェル44は、回転軸線R周りにインナーシェル43を囲む形状を有しており、一例では、インナーシェル43と同軸に延びており且つシース46側の一端が半球状に閉じた略円筒形状を呈している。そして、該円筒形状の開口端側においてインナーシェル43が出入可能となっている。
また、アウターシェル44は、本実施形態における接続部材であって、駆動装置10に対して着脱可能に接続される。その為に、アウターシェル44は、鍔部44a及び爪部44bを有している。
鍔部44aは、光プローブ20の長手方向と垂直な面上に拡がる略円板状の部分であって、アウターシェル44の外周面に沿って設けられている。鍔部44aは、その外径が駆動装置10の接続孔12e(図4を参照)の内径よりも大きく形成されており、アウターシェル44が接続孔12eに挿入される際に、接続孔12eの周囲に当接してアウターシェル44の挿入方向の位置決めを行う。
爪部44bは、アウターシェル44の端部と鍔部44aとの間において、アウターシェル44の外周面から光プローブ20の長手方向と垂直な方向に突出して設けられている。爪部44bは、駆動装置10の接続孔12eに設けられた爪係止部(後述)に係止されることにより、駆動装置10からのアウターシェル44の脱落を防止する。なお、図では周方向に180°間隔で配置された2つの爪部44bが例示されているが、爪部44bの個数は任意であり、複数の場合は周方向に並んで配置されるとよい。
図4は、駆動装置10の詳細な構成を示す側断面図であって、駆動装置10に光プローブ20が接続された状態を示している。駆動装置10は、自動嵌合部10Aと、自動嵌合部10Aを収容する筐体12とを備える。自動嵌合部10Aは、自動嵌合用可動部10bおよびアダプタ53を備える。自動嵌合用可動部10bは、ステージ13と、ロータリジョイント15と、モータ16と、回転伝達ベルト17、制御部18と、ストッパ機構19と、回転角度センサ51とを備えている。制御部18は、ステージ13、モータ16、及びストッパ機構19を制御するための部分であって、ケーブル38(図1を参照)に含まれる配線38bを介して検出部30と接続されている。
筐体12は、略直方体状の外観を有する中空の部材であって、底板12a及び天板12d、並びに前板12b及び背板12cを有している。天板12dの表面には、操作者が操作するための操作パネル11が配置されており、操作パネル11は、制御部18と電気的に接続されている。接続孔12eは前板12bに形成されている。
ステージ13は、アダプタ53をアウターシェル44から後退させる機構であって、筐体12内部の底板12a上に配置されている。ステージ13は、送りネジ13cを回転させる前後進駆動モータ13bと、送りネジ13cの回転量に応じて移動する前後進駆動ステージ13aとを有している。前後進駆動モータ13bの回転量は、制御部18によって制御される。前後進駆動ステージ13a上には、アダプタ53及び該アダプタ53を覆うアダプタヘッド52が取り付けられたロータリジョイント15、モータ16、及び回転角度センサ51が載置されている。ステージ13は、光プローブ20のプルバック動作の際、及び光プローブ20が駆動装置10から取り外される際に、アダプタ53をアウターシェル44から後退させる。
ロータリジョイント15は、ケーブル38(図1を参照)に含まれる光ファイバ38aとアダプタ53とを光学的に結合するための部分である。ロータリジョイント15のアダプタ53との結合軸15aは、回転軸線R周りに回転可能となっている。結合軸15aには、回転伝達ベルト17を介してモータ16の回転軸が連結されており、モータ16の動力が結合軸15aに伝えられる。モータ16はロータリジョイント15上に載置されており、モータ16の回転は制御部(回転制御部)18によって制御される。
回転角度センサ51は、本実施形態における回転角検出部であって、回転軸線R周りのアダプタ53の回転角を検出する。回転角度センサ51は、例えば結合軸15aに取り付けられたロータリエンコーダによって好適に構成される。回転角度センサ51は、検出したアダプタ53の回転角を示す信号を、制御部18へ送る。制御部18は、回転角度センサ51からの信号に基づいて、モータ16の回転を制御する。
アダプタ53は、光プローブ20のコネクタ21と結合され、光プローブ20の光ファイバ22との間で光の授受を行う。アダプタ53は、ロータリジョイント15の結合軸15aの先端に取り付けられており、結合軸15aと共に回転し、その回転力を光プローブ20のサポートチューブ23に伝える。また、アダプタ53は、前後進駆動ステージ13aによって移動し、それによりサポートチューブ23を矢印Pに沿って移動させる。アダプタ53は、回転軸線R周りにアダプタ53を囲む円筒状のアダプタヘッド52に覆われている。
ストッパ機構19は、光プローブ20のプルバック動作の際にコネクタ21がアダプタ53とともに移動することを許容し、光プローブ20が駆動装置10から取り外される際にコネクタ21がアダプタ53により引き出されることを妨げる。ストッパ機構19は、キー部材19a及びキー駆動部19bを有している。キー部材19aは、インナーシェル43の切り欠き43a(図2,図3を参照)に挿通されることで、インナーシェル43及びコネクタ21がアダプタ53により引き出されることを妨げる。また、キー部材19aが切り欠き43aから抜出されると、インナーシェル43及びコネクタ21は矢印Pに沿って移動可能となり、アダプタ53と共に移動する。キー部材19aは、光プローブ20のプルバック動作の際、切り欠き43aに挿通されずに抜出状態とされ、コネクタ21及びジャケットチューブ24のプルバック動作を許容する。また、キー部材19aは、光プローブ20が駆動装置10から取り外される際、切り欠き43aに挿通されてインナーシェル43及びコネクタ21の移動を妨げる。
キー駆動部19bは、キー部材19aの移動を実現するためのアクチュエータである。キー駆動部19bは、制御部18からの指令に応じて、キー部材19aを回転軸線Rと交差する方向に移動させる。
図5は、光プローブ20の挿入側から見た接続孔12eの形状を示す図である。図5に示されるように、接続孔12eは、略円筒状であるアウターシェル44に合わせて、アダプタ53の中心軸線(すなわち図4の回転軸線R)と同心の略円形状を呈している。キー部材19aは、光プローブ20が駆動装置10から取り外される際、図5に示されるように接続孔12eの内側に突出して、インナーシェル43を係止する。
また、図5には、接続孔12eの縁に形成された2つの爪係止部12fが示されている。爪係止部12fは、アウターシェル44の爪部44bの形状に合わせて接続孔12eの外縁に形成された爪通し溝12gと、爪通し溝12gと繋がっており周方向に延びる爪掛かり部12hとを有している。アウターシェル44が接続孔12eに挿入される際、アウターシェル44が押し込まれることで爪部44bが爪通し溝12gを通過し、その後、アウターシェル44が例えば15°〜45°回転されることで、爪部44bが爪掛かり部12hに止まり固定され、その状態でロックされ得る。
以上の構成を備えるOCT装置1の動作を説明する。図6〜図10は、駆動装置10及び光プローブ20の動作を説明するための図である。まず、図6に示されるように、交換用の光プローブ20が用意される。このとき、光プローブ20が接続されていない駆動装置10において、制御部18は、ステージ13によってアダプタ53が後退した状態を維持させる。また、制御部18は、キー部材19aを、インナーシェル43の切り欠き43aに相当する位置まで移動させる。更に、制御部18は、回転角度センサ51により検出されるアダプタ53の角度が、キー部材19aが切り欠き43aに挿通された状態におけるコネクタ21の角度と合致するように(換言すれば、周方向での切り欠き43aの位置がキー部材19aの位置と合致した状態において、アダプタ53及びコネクタ21の角度が互いに合致するように)、モータ16の回転角度を制御する。
次に、図7に示されるように、光プローブ20のインナーシェル43及びアウターシェル44が、操作者によって駆動装置10の接続孔12eに挿入される。同時に、コネクタ21が筐体12の内部に挿入される。アウターシェル44は、図2に示された爪部44bが爪係止部12fに係止されることにより、筐体12に固定される。また、このとき、インナーシェル43の切り欠き43aの位置とキー部材19aの位置とが合致するようにインナーシェル43が挿入されることにより、コネクタ21の回転位置を決めることができる。このような動作は、コネクタ21及びアダプタ53の結合時の向きが限定されており、これらの向きを揃える必要がある場合に好適である。
続いて、図8に示されるように、制御部18は、ステージ13によってアダプタ53を前進させることにより、アダプタ53とコネクタ21とを互いに接合させる。その際、インナーシェル43は、アダプタ53によって、アダプタ53とは反対の方向(挿入方向とは逆の方向)に押される。インナーシェル43のフランジ43bには弾性体43cが設けられているので、アダプタ53および自動嵌合用可動部10bによって押されると、弾性体43cがアウターシェル44とフランジ43bとの間で弾性変形する(図2を参照)。弾性体43cが弾性変形すると、力を受けた方向と逆の方向に物を押し返す力(反力)が発生する。すなわち、弾性体43cによって、インナーシェル43は、アダプタ53に向けて押し返される。この反力の発生は、光プローブ20の取り付けに際し、アダプタ53とコネクタ21との自動嵌合を容易にする。なお、本実施形態では、弾性体43cは、インナーシェル43に取り付けられているが、アウターシェル44に取り付けられてもよい。
上述した自動嵌合の動作は、例えばインナーシェル43及びアウターシェル44を接続孔12eに挿入し終えた操作者が、操作パネル11を操作することにより行われる。或いは、駆動装置10においてインナーシェル43及びアウターシェル44の挿入を検知し、制御部18が自動的に行ってもよい。
上述した自動嵌合の動作後、制御部18は、モータ16を回転させることによりコネクタ21と金属管42に収容された光ファイバ22とを回転させ、スキャン動作を開始する。このスキャン動作は、操作者が操作パネル11を操作することにより開始される。そして、このスキャン動作の間、図9に示されるように、制御部18は、ステージ13によってアダプタ53を徐々に後退させることにより、コネクタ21及び金属管42(光ファイバ22)を引き出す(プルバック動作)。また、このプルバック動作に際し、制御部18は、キー部材19aを、インナーシェル43の切り欠き43aから外れる位置(待避位置)まで移動させておく。これにより、インナーシェル43及びコネクタ21が切り欠き43aに係止されないので、コネクタ21及び金属管42(光ファイバ22)を引き出すことができる。スキャン動作が終了した後、制御部18は、モータ16を停止させる。
続いて、光プローブ20が駆動装置10から取り外される際の動作を説明する。まず、図10に示されるように、制御部18は、ステージ13によってアダプタ53を前進させて、インナーシェル43及びコネクタ21を元の位置(図8を参照)に戻す。次に、制御部18は、回転角度センサ51により検出されるアダプタ53の角度を、切り欠き43aの回転位置がキー部材19aの位置と合致するように制御する。その後、制御部18は、キー部材19aを、インナーシェル43の切り欠き43aに挿入される位置まで移動させる。
こうしてインナーシェル43の移動を妨げた状態で、制御部18は、ステージ13によってアダプタ53を再び後退させる。これにより、コネクタ21とアダプタ53との結合状態が解除され、アダプタ53がコネクタ21から離される(図7を参照)。なお、これらの一連の動作は、操作者が操作パネル11の「UNLOAD」スイッチを操作することにより自動的に行われる。
以上の動作を経たのち、操作者がアウターシェル44を回転させ、インナーシェル43及びアウターシェル44を接続孔12eから抜き取ることにより、光プローブ20の取り外し作業が完了する。
なお、図11は、光プローブ20を駆動装置10に取り付ける手順を示すフローチャートである。本実施形態では、初めに、操作者によって、アウターシェル44が駆動装置10の接続孔12eへの挿入されることにより、アウターシェル44が駆動装置10に取り付けられる(ステップS11、第一ステップ)。次に、操作者によって、操作パネル11が操作される(ステップS12)。最後に、アダプタ53が、自動嵌合用可動部10bのステージ13により、回転軸線Rに沿ってコネクタ21側に移動させられ、弾性体43cの反力を利用して、コネクタ21と自動嵌合される(ステップS13、第二ステップ)。
以上に説明した光プローブ20によって得られる効果について説明する。本実施形態の光プローブ20では、コネクタ21を介して光ファイバ22およびサポートチューブ23が回転するので、光プローブの周囲に位置する体内(例えば血管)の断層画像を好適に取得することができる。また、コネクタ21とアダプタ53とが結合される際に、インナーシェル43とアウターシェル44との間に位置する弾性体43cが押圧されて弾性変形するので、弾性体43cの反力によって、コネクタ21とアダプタ53とが確実に結合される。従って、本実施形態の光プローブ20によれば、コネクタ21とアダプタ53との確実な自動嵌合を容易に実現することができる。
また、本実施形態の光プローブ20では、インナーシェル43にフランジ43bが設けられることによって、例えば、Oリングなどの弾性体43cが、インナーシェル43とアウターシェル44との間に容易に設置される。
また、本実施形態の光プローブ20では、この光プローブ20を用いたOCT装置1によって断層イメージを取得する際、モータ16が、アダプタ53及びコネクタ21を介して、光ファイバ22およびサポートチューブ23を回転させる。このため、光プローブの周囲に位置する体内(例えば血管)が好適にスキャンされる。また、アウターシェル44が駆動装置10の筐体12に容易に取り付けられる上、容易に自動嵌合が行われるように、ステージ13が、アダプタ53を回転軸線Rに沿ってコネクタ21側に移動させ、コネクタ21と当接させる。駆動装置10のこのような構成によって、自動嵌合を更に容易に実現することができる。
また、本実施形態の光プローブ20の取り付け方法では、操作者が、アウターシェル44を、駆動装置10の筐体12に取り付けると、その後は、アダプタ53が、自動嵌合用可動部10bのステージ13により、回転軸線Rに沿ってコネクタ21側に移動し、コネクタ21と当接する。そして、インナーシェル43とアウターシェル44との間に設けられる弾性体43cの反力が利用されて確実に自動嵌合が行われる。このように、本実施形態の光プローブ20の取り付け方法によれば、自動嵌合を容易に実現することができる。
(第1の変形例)
図12および図13は、上記実施形態の第1の変形例を表す図である。図12(a)および図13(a)は、光プローブ20の端部をアウターシェル44の開口側から見た正面図であり、図12(b)および図13(b)は、図12(a)および図13(a)それぞれのXII−XII線及びXIII−XIII線それぞれに沿った断面図である。図12は、アダプタ53とコネクタ21とが互いに当接する前の図であり、図13は、アダプタ53とコネクタ21とが嵌合した状態を表す図である。
図12および図13は、上記実施形態の第1の変形例を表す図である。図12(a)および図13(a)は、光プローブ20の端部をアウターシェル44の開口側から見た正面図であり、図12(b)および図13(b)は、図12(a)および図13(a)それぞれのXII−XII線及びXIII−XIII線それぞれに沿った断面図である。図12は、アダプタ53とコネクタ21とが互いに当接する前の図であり、図13は、アダプタ53とコネクタ21とが嵌合した状態を表す図である。
本変形例では、インナーシェル43が切り欠き43aを有していない。そして、インナーシェル43のフランジ43bは、インナーシェル43の開口端部43Dに沿って設けられており、フランジの端面とインナーシェル43の開口面との軸方向位置が互いに一致している。フランジ43bは、光プローブ20の長手方向と垂直な面上に広がる。フランジ43bの外径は、アウターシェル44の内径よりも大きくなっている。
本変形例の形態であっても、アダプタ53とコネクタ21との確実な自動嵌合が可能である。すなわち、アダプタ53とコネクタ21とが自動的に接近した後、弾性体43cの弾性変形に基づく反力によって、確実な自動嵌合を容易に実現することができる。
(第2の変形例)
図14および図15は、上記実施形態の第2の変形例を表す図である。図14(a)および図15(a)は、光プローブ20の端部をアウターシェル44の開口側から見た正面図であり、図14(b)および図15(b)は、図14(a)および図15(a)それぞれのXIV−XIV線及びXV−XV線それぞれに沿った断面図である。図14は、アダプタ53とコネクタ21とが互いに当接する前の図であり、図15は、アダプタ53とコネクタ21とが嵌合した状態を表す図である。
図14および図15は、上記実施形態の第2の変形例を表す図である。図14(a)および図15(a)は、光プローブ20の端部をアウターシェル44の開口側から見た正面図であり、図14(b)および図15(b)は、図14(a)および図15(a)それぞれのXIV−XIV線及びXV−XV線それぞれに沿った断面図である。図14は、アダプタ53とコネクタ21とが互いに当接する前の図であり、図15は、アダプタ53とコネクタ21とが嵌合した状態を表す図である。
上記実施形態及び第1変形例では、弾性体43cが、インナーシェル43の外周部に別部材として取り付けられていたが、弾性変形を行う部分がインナーシェル43またはアウターシェル44の一部として構成されても良い。すなわち、そのような弾性構造は、インナーシェル43またはアウターシェル44と一体として成形される。例えば、図14及び図15に示されるように、インナーシェル43の開口端部43D付近において、インナーシェル43のフランジ43bを削って当該部分の厚みを薄くし、薄くなった部分を弾性構造43eとすることができる。このような形態では、自動嵌合の際にインナーシェル43およびアウターシェル44が互いに接触すると、弾性構造43eが弾性変形するので、上記実施形態及び第1変形例に示されたОリングなどの弾性体43cと同様の反力を生じさせることができる。
従って、本変形例の形態であっても、弾性構造43eが有する反力によって、コネクタ21とアダプタ53とが確実に結合される。従って、コネクタ21とアダプタ53との確実な自動嵌合を容易に実現することができる。
図16(a)および図17(a)は、第2変形例の更なる変形例に係る光プローブ20の端部をアウターシェル44の開口側から見た正面図である。図16(b)および図17(b)は、インナーシェル43およびアウターシェル44の斜視図である。図16および図17は、弾性構造43e(図14および図15を参照)の弾性変形をさらに調整する構造例を表している。図16および図17では、フランジ43bにおいて、インナーシェル43の内周面から外周面に向かって、それぞれスリット43fおよび切り欠き43gが設けられている。スリット43fおよび切り欠き43gは、弾性変形を調整することができる。このため、弾性構造43e(図14および図15を参照)の弾性変形が調整される構造としては、例えば、フランジ43bにスリット43fまたは切り欠き43gが設けられるのが好適である。
1…OCT装置、3…生体対象物、10…駆動装置、10A…自動嵌合部、10b…自動嵌合用可動部、12…筐体、13…ステージ、15…ロータリジョイント、16…モータ、17…回転伝達ベルト、18…制御部、19…ストッパ機構、20…光プローブ、20A、20B…端部、21…コネクタ、22…光ファイバ、23…サポートチューブ、24…ジャケットチューブ、30…検出部、38…ケーブル、43…インナーシェル、43b…フランジ、43c…弾性体、43e…弾性構造、43D…開口端部、44…アウターシェル、51…回転角度センサ、52…アダプタヘッド、53…アダプタ、L2…照射光、L4…反射光、R…回転軸線。
Claims (5)
- 回転軸線周りに回転し、光を伝送する光ファイバと、
前記光ファイバの一の端面に接続され、前記回転軸線周りに、前記光ファイバとともに回転するコネクタと、
前記光ファイバを包囲し、前記回転軸線周りに、前記光ファイバとともに回転するサポートチューブと、
前記サポートチューブを覆うジャケットチューブと、
前記サポートチューブに取り付けられ、前記回転軸線周りに前記コネクタを囲み、前記回転軸線周りに、前記光ファイバとともに回転するインナーシェルと、
前記ジャケットチューブに取り付けられ、前記回転軸線周りに前記インナーシェルを囲むアウターシェルと、
前記インナーシェルおよび前記アウターシェルのいずれか一方に取り付けられ、前記インナーシェルと前記アウターシェルとの間で弾性変形する弾性体と、
を備える、光プローブ。 - 回転軸線周りに回転し、光を伝送する光ファイバと、
前記光ファイバの一の端面に接続され、前記回転軸線周りに、前記光ファイバとともに回転するコネクタと、
前記光ファイバを包囲し、前記回転軸線周りに、前記光ファイバとともに回転するサポートチューブと、
前記サポートチューブを覆うジャケットチューブと、
前記サポートチューブに取り付けられ、前記回転軸線周りに前記コネクタを囲み、前記回転軸線周りに、前記光ファイバとともに回転するインナーシェルと、
前記ジャケットチューブに取り付けられ、前記回転軸線周りに前記インナーシェルを囲むアウターシェルと、
を備え、
前記インナーシェルおよび前記アウターシェルの少なくとも一方は、当該インナーシェルまたは当該アウターシェルと一体として成形され、前記インナーシェルおよび前記アウターシェルが互いに接触することにより、少なくとも一部が弾性変形する弾性構造を含む、光プローブ。 - 前記インナーシェルは、フランジを備え、
前記フランジは、前記アウターシェルに対向する対向面を有し、
前記弾性体は、前記対向面に設けられる、請求項1に記載の光プローブ。 - 駆動装置に取り付けられる光プローブであって、
前記駆動装置は、
自動嵌合用可動部およびアダプタを有する自動嵌合部と、
前記自動嵌合部を収容する筐体と、
を備え、
前記自動嵌合用可動部は、前記アダプタを前記回転軸線に沿って移動させるステージと、前記アダプタを前記回転軸線周りに回転させるモータとを有し、
前記アダプタは、前記ステージの前記回転軸線に沿った移動によって、前記コネクタと結合され、
前記インナーシェルは、前記モータの前記回転軸線周りの回転とともに、前記回転軸線周りに回転し、
前記アウターシェルは、前記筐体に着脱可能に固定される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光プローブ。 - 請求項4に記載の光プローブを前記駆動装置に取り付ける方法であって、
前記アウターシェルを、前記駆動装置の前記筐体に取り付ける第一ステップと、
前記アダプタを、前記自動嵌合用可動部の前記ステージにより、前記回転軸線に沿って前記コネクタ側に移動して、前記コネクタと自動嵌合する第二ステップと、
を有する光プローブの取り付け方法。
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