JP2015112213A - 被検体情報取得装置および被検体情報取得装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光音響測定と超音波測定の双方を行う被検体情報取得装置において、測定の精度を向上させる。【解決手段】光照射手段103と、光音響波に対応する光音響波信号を取得する光音響波探触子104と、被検体に対して超音波を送信し、超音波信号を取得する超音波探触子105と、光音響波探触子および超音波探触子を走査させる走査手段112と、光照射手段および光音響波探触子によって光の照射と光音響波信号の取得を行う第一の測定と、超音波探触子によって超音波の送信と超音波信号の取得を行う第二の測定とを行う制御手段と、取得した信号に基づいて被検体内の情報を生成する信号処理手段108、109と、を有し、制御手段は、第一の測定を実施していないタイミングにおいて第二の測定を実施し、第一の測定を行った際の超音波探触子の位置に対応する超音波信号を、第二の測定において取得するように、第一および第二の測定のタイミングを制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、被検体内の情報を取得する被検体情報取得装置に関する。
レーザ光等の計測光を被検体に照射し、入射した光に基づいて得られる被検体内の情報を画像化する光イメージング技術の研究が、医療分野で積極的に進められている。この光イメージング技術の一つに、光音響トモグラフィ(PAT:PhotoAcoustic Tomography)が
ある。
パルスレーザ光などの計測光を被検体である生体に照射すると、計測光が被検体内の生体組織で吸収される際に音響波が発生する。この現象を光音響効果と呼び、光音響効果により発生した音響波を光音響波と呼ぶ。被検体を構成する組織は、光エネルギーの吸収率がそれぞれ異なるため、発生する光音響波の音圧も異なったものとなる。PATでは、発生した光音響波を探触子で検出し、受信信号を数学的に解析することにより、被検体内で発生した光音響波の音圧分布を表す画像を生成することができる。
また、得られた音圧分布に基づいて、被検体内の光学特性分布、特に、吸収係数分布を得ることができる。これらの情報は、被検体内の特定物質、例えば血液中に含まれるグルコースやヘモグロビンなどの定量的計測にも利用できる。また、乳がんなどの診断に応用できることが期待されている。
このような背景により、近年、PATを用いて生体内の血管像をイメージングする技術と、当該技術を用いた測定装置(以下、光音響測定装置)の研究が積極的に進められている。
この他に、被検体を非侵襲で測定する装置として、超音波測定装置がある。超音波測定装置では、超音波を被検体に照射し、被検体からのエコー信号を受信して解析することにより、被検体内の音響インピーダンスの違いを表す画像を生成することができる。
このように、光音響測定装置では、被検体内の光学特性に関連した情報(機能情報)を取得することができ、超音波測定装置では、被検体内の音響特性に関連した情報(形状情報)を取得することができる。
これらに関連する技術として、特許文献1には、光音響波と超音波エコーをそれぞれ取得し、得られた画像を重畳表示する被検体情報取得装置が記載されている。当該装置では、パルス光と超音波をそれぞれ被検体に照射し、被検体内から到来する光音響波と超音波エコーをそれぞれ取得して解析することで、被検体内の情報を表す三次元画像データを取得することができる。
一方で、同じ被検体に対して、光音響波を用いた測定(以下、光音響測定)と、超音波エコーを用いた測定(以下、超音波測定)を行おうとした場合、干渉が発生するという問題がある。例えば、被検体にパルス光を照射すると、その瞬間、超音波エコーの受信信号にスパイク状のノイズが発生する。また、超音波エコーを受信している最中に光音響波を受信すると、超音波画像に無関係のノイズが混入してしまう。
したがって、パルス光を照射してから光音響波を受信し終えるまでの時間(以下、光音響波受信時間)と、超音波の送受信を行う時間(以下、超音波送受信時間)とは、時間的に分離されていなければならない。
特開2010−22812号公報
光音響測定と超音波測定の双方を行う装置においては、前述したように、光音響測定と、超音波測定を独立した時間にそれぞれ実施する必要がある。
例えば、特許文献1に記載の装置では、パルス光の発光間隔を一定にし、光音響波を受信し終わった時刻から、次のパルス光が発光する時刻までに、一つ以上の超音波送受信時間を割り当てるような制御を行っている。
このような制御を行った場合、どちらかの測定条件を変更すると、他方の測定に影響を及ぼしてしまうことがある。例えば、測定時間を短縮するため、パルス光の発光間隔を短くすると、十分な回数の超音波を送受信することができなくなり、その結果、超音波画像の主走査方向(探触子が移動する方向。以下、エレベーション方向)の解像度が低下してしまう。
また、超音波画像の主走査方向の解像度低下を抑えるために、一回あたりの超音波送受信時間を短くするという方法もあるが、この方法を用いると、超音波の深達長が短くなり、被検体深部の情報が取得できなくなってしまう。また、超音波の送受信ビームの本数を削減すると、副走査方向(探触子における超音波ビームの走査方向。以下、ラテラル方向)の解像度が低下してしまう。
この他にも、光音響波受信時間と超音波送受信時間が時間的に分離していることから、探触子を動かしながら走査をする場合、光音響測定を行った箇所に対しては超音波測定を行うことができない。すなわち、各々の測定を行う場所がずれるため、光音響波画像と超音波画像とを比較する場合の精度が低下してしまうという問題がある。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、光音響測定と超音波測定の双方を行う被検体情報取得装置において、測定の精度を向上させる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る被検体情報取得装置は、
被検体にパルス光を照射する光照射手段と、前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した光音響波に対応する光音響波信号を取得する光音響波探触子と、前記被検体に超音波を送信し、前記被検体内で反射した超音波に対応する超音波信号を取得する超音波探触子と、前記光音響波探触子および超音波探触子を走査させる走査手段と、前記光照射手段および光音響波探触子によってパルス光の照射と光音響波信号の取得を行う第一の測定と、前記超音波探触子によって超音波の送信と超音波信号の取得を行う第二の測定と、を行う制御手段と、前記取得した光音響波信号および超音波信号に基づいて、被検体内の情報を生成する信号処理手段と、を有し、前記制御手段は、第一の測定を実施していないタイミングにおいて第二の測定を実施し、かつ、第一の走査において第一の測定を行った際の前記超音波探触子の位置に対応する超音波信号を、前記第一の走査とは異なる第二の走査において取得するように、第一および第二の測定のタイミングを制御することを特徴とする。
また、本発明の第二の形態に係る被検体情報取得装置は、
被検体にパルス光を照射する光照射手段と、前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した光音響波に対応する光音響波信号を取得する光音響波探触子と、前記被検体に超音波を送信し、前記被検体内で反射した超音波に対応する超音波信号を取得する超音波探触子と、前記光音響波探触子および超音波探触子を走査させる走査手段と、前記超音波探触
子で取得した超音波信号に基づいて、被検体内の断層画像を生成する信号処理手段と、前記光照射手段および光音響波探触子によってパルス光の照射と光音響波信号の取得を行う第一の測定と、前記超音波探触子によって超音波の送信と超音波信号の取得を行う第二の測定と、を行う制御手段と、を有し、前記超音波探触子は、第一の走査および第二の走査によって、複数の断層画像にそれぞれ対応する複数の超音波信号を取得し、前記制御手段は、前記複数の断層画像のうち、離散的な断層画像の組に対応する超音波信号を第一の走査によって取得し、前記複数の断層画像に対応する超音波信号のうち、第一の走査によって取得されていない超音波信号を第二の走査によって取得し、第一の走査および第二の走査において超音波信号を取得しない位置で光音響波信号を取得することを特徴とする。
また、本発明に係る被検体情報取得装置の制御方法は、
被検体にパルス光を照射する光照射手段と、前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した光音響波に対応する光音響波信号を取得する光音響波探触子と、前記被検体に超音波を送信し、前記被検体内で反射した超音波に対応する超音波信号を取得する超音波探触子と、前記光音響波探触子および超音波探触子を走査させる走査手段と、を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、前記光照射手段および光音響波探触子によってパルス光の照射と光音響波信号の取得を行う第一の測定と、前記超音波探触子によって超音波の送信と超音波信号の取得を行う第二の測定と、を行う制御ステップと、前記取得した光音響波信号および超音波信号に基づいて、被検体内の情報を生成する信号処理ステップと、を含み、前記制御ステップでは、第一の測定を実施していないタイミングにおいて第二の測定を実施し、かつ、第一の走査において第一の測定を行った際の前記超音波探触子の位置に対応する超音波信号を、前記第一の走査とは異なる第二の走査において取得するように、第一および第二の測定の実行タイミングを制御することを特徴とする。
本発明によれば、光音響測定と超音波測定の双方を行う被検体情報取得装置において、測定の精度を向上させることができる。
第一の実施形態に係る被検体情報取得装置の構成を示す図。 第一の実施形態における測定タイミングを示す図。 第一の実施形態における超音波画像と被検体位置の関係を説明する図。 第一の実施形態における超音波送受信ビームの走査を説明する図。 第二の実施形態に係る被検体情報取得装置の構成を示す図。 第三の実施形態における測定タイミングを示す図。 第三の実施形態における超音波画像と被検体位置の関係を説明する図。 第四の実施形態における測定タイミングを示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。また、実施形態の説明で用いる数値や材料等は、発明の範囲を限定するものではない。
(第一の実施形態)
第一の実施形態に係る被検体情報取得装置は、パルス光を被検体に照射し、当該パルス光に起因して被検体内で発生した光音響波を受信および解析することで、被検体内の光学特性に関連した機能情報を可視化、すなわち画像化する光音響撮像機能を有している。また、超音波を被検体に照射し、被検体内で反射した超音波エコーを受信および解析することで、被検体内の音響特性に関連した形状情報を画像化する超音波撮像機能を有している。また、それぞれ得られた画像を重畳合成し、表示する機能を有している。
<システム構成>
まず、図1を参照しながら、第一の実施形態に係る被検体情報取得装置の構成を説明する。本実施形態に係る被検体情報取得装置は、光源101、導光部102、測定ユニット106、超音波送信制御部107、超音波信号処理部108、光音響波信号処理部109、画像合成部114、画像表示部115を有している。また、測定ユニット106は、光照射部103、光音響波探触子104、超音波探触子105を内蔵している。
また、測定ユニット106は、リニアガイド111、モータ112、駆動制御部113によってその位置が制御される。
なお、符号116は、被検体である生体の一部であり、保持板110aおよび110bによって保持される。被検体116は、本実施形態では人の乳房である。
以下、第一の実施形態に係る被検体情報取得装置を構成する各手段を説明しながら、測定の方法について概要を説明する。
<<光源101>>
光源101は、被検体に照射するパルス光を発生させる装置である。光源は、大出力を得るためレーザ光源であることが望ましいが、レーザの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプ等を用いることもできる。光源としてレーザを用いる場合、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なものが使用できる。照射のタイミング、波形、強度等は不図示の光源制御部によって制御される。この光源制御部は、光源と一体化されていても良い。
また、パルス光の波長は、被検体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される特定の波長であって、被検体内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、被検体が生体である場合、500nm以上1200nm以下であることが望ましい。
また、光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体である場合、光源から発生するパルス光のパルス幅は10ナノから50ナノ秒程度が好適である。
光源101が発するパルス光のエネルギーは、例えば30mJとすることができる。
<<導光部102>>
導光部102は、光源103で発生したパルス光を測定ユニット106に導く手段であり、光学素子や光ファイバといった光学部材からなる。光ファイバを用いて導光する場合、大光量の伝送と可撓性を両立できるバンドルファイバを用いることが好ましい。また、ミラーやプリズムを用いて空間中を伝搬させるタイプを用いてもよい。
<<測定ユニット106>>
測定ユニット106は、導光部102に接続され、光照射部103と、光音響波探触子104と、超音波探触子105を内蔵したユニットである。光照射部103からパルス光を照射し、被検体内で発生した光音響波を光音響波探触子104にて取得する。また、超音波探触子105から被検体に超音波を送信し、反射した超音波エコーを受信する。
測定ユニットの構成要素を説明する。
光照射部103は、導光部102によって導かれたパルス光を被検体の表面に照射する手段である。具体的には、光ファイバやレンズ、ミラー、光を集光したり拡大したり形状を変化させるレンズ、光を拡散させる拡散板などで構成された光学部品である。これらの光学部品は、被検体上で所望のビーム形状、光強度分布を得られるように調整されていることが望ましい。光照射部103によって、パルス光の照射形状、光密度、被検体への照射方向などの照射条件を設定することができる。
光音響波探触子104は、被検体内部で発生した音響波を検出し、電気信号(以下、光
音響波信号)に変換する手段である。音響波探触子は、単に探触子あるいは音響波検出器、トランスデューサとも呼ばれる。なお、本発明における音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、光音響波、光超音波と呼ばれる弾性波を含む。
生体から発生する光音響波は、100KHzから100MHzの超音波であるため、光音響波探触子104には上記の周波数帯を受信できる超音波検出器を用いる。具体的には、圧電セラミックス(PZT)を利用した変換素子や、マイクロフォン静電容量型の変換素子などが使用される。また、静電容量型のCMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)、磁性膜を用いるMMUT(Magnetic MUT)なども用いることができる。また、圧電薄膜を用いるPMUT(Piezoelectric MUT)など、音響波信号を取得で
きるものであれば、どのようなものを用いてもよい。
また、光音響波探触子104は、複数の受信素子が一次元、或いは二次元に配置されたものであってもよい。多次元配列素子を用いると、同時に複数の場所で音響波を受信することができるため、測定時間を短縮することができ、被検体の振動などの影響を低減することができる。
本実施形態では、光音響波探触子104として、素子サイズ1.4mm角、素子ピッチ1.5mm、中心検出周波数2MHzの圧電素子からなるトランスデューサを横12個、縦16個の二次元アレイ状に並べたものを用いる。
超音波探触子105は、光音響波探触子104と同様に、音響波を受信して電気信号(以下、超音波信号)に変換する手段であるが、超音波源(音響素子)を内蔵しており、被検体に対して超音波ビームの送信を行うことができるという点で相違する。
超音波探触子105は、複数の音響素子が一次元に配置されたものが好ましい。一次元配列素子を用いることで、いわゆるビームフォーミングと呼ばれる手法により、超音波ビームをある焦点位置で収束するように送信し、また、同一の焦点位置から発散する超音波ビームを受信できる。ビームフォーミングによって送受信した信号は、超音波ビームに沿ったライン上の被検体情報を反映している。さらに、超音波の送受信ビームを、音響素子の配列方向(ラテラル方向)に移動させることにより、二次元の被検体情報(スライス画像)を取得できる。
本実施形態では、超音波探触子105として、素子サイズ0.45mm×2mm角、素子ピッチ0.5mm、中心検出周波数5MHzの圧電素子からなるトランスデューサを70個の一次元アレイ状に並べたものを用いる。
なお、実施形態の説明では、超音波ビームをラテラル方向に移動させながら走査を行うことを副走査と称し、ラテラル方向と直交する方向(エレベーション方向)に光音響波探触子および超音波探触子を移動させながら走査を行うことを主走査と称する。
<<超音波送信制御部107>>
超音波送信制御部107は、超音波探触子105に内蔵された各々の音響素子に印加する信号を生成し、送信される超音波の周波数及び音圧を制御する手段である。具体的には、被検体に送信する超音波ビームのタイミング、および送信する方向と焦点位置を制御する(送信ビームフォーミング)。
<<超音波信号処理部108>>
超音波信号処理部108は、超音波探触子105によって得られた電気信号をデジタル信号に変換し、画像(以下、超音波画像)を生成する手段である。
具体的には、超音波エコーを受信するタイミング、受信する方向と焦点位置および受信時間を制御し(受信ビームフォーミング)、被検体に超音波ビームを照射した時刻から、所望の深度に対応する時刻までの超音波信号を取得する。また、受信した超音波信号をA/D変換し、包絡線検波アルゴリズム等の既知の手法によって画像化する。なお、信号レベルの低い領域を強調するためにLOG圧縮等の追加処理を施してもよい。
<<光音響波信号処理部109>>
光音響波信号処理部109は、光音響波探触子104によって得られた電気信号をデジタル信号に変換し、画像(以下、光音響波画像)を生成する手段である。
具体的には、光音響波を受信するタイミングおよび受信時間を制御し、被検体にパルス光を照射した時刻から、所望の深度に対応する時刻までの光音響波信号を取得する。また、受信した光音響波信号をA/D変換し、ディレイアンドサム等の既知の手法によって画像化(画像再構成)する。なお、光音響波信号処理部109は、複数の受信信号を同時に処理できることが望ましい。
画像合成部114は、生成された光音響波画像と超音波画像とを重畳合成し、利用者に提示する画像を生成する手段である。光音響波画像と超音波画像は、データ収集の手法や画像再構成の手法が異なることから、若干の位置ずれが起きる場合がある。従って、画像合成部114は、位置ずれを考慮して画像を重畳合成することが好ましい。
また、画像表示部115は、画像合成部114が生成した画像を表示する装置であり、典型的には液晶ディスプレイなどである。なお、画像表示部115は、必ずしも被検体情報取得装置の一部である必要は無く、外部に接続されていてもよい。
<<被検体保持手段>>
次に、被検体116を保持する手段について説明する。本実施形態では、被検体116が二枚の保持板110aおよび110bによって保持される。保持板によって被検体を保持することで、測定中に被検体が動き、測定位置が変化することを防ぐことができる。また、圧迫によって被検体を薄くすることで、被検体の深部までパルス光や超音波が到達するようになるため、より広範囲の情報を取得することができる。
なお、被検体116と測定ユニット106との間に位置する保持板である保持板110aは、パルス光および音響波の吸収率が小さく、かつ、被検体との音響インピーダンスの差が小さい素材であることが望ましい。このような素材として、例えばポリメチルペンテン樹脂などが挙げられる。保持板の厚さは、保持圧によって変形しない程度の厚さが必要であり、例えば10mmとすることができる。
また、測定ユニット106と保持板110aとの間に、被検体との音響インピーダンスの整合をとるための音響マッチング材を配置してもよい。音響マッチング材としては、水やひまし油などが挙げられる。音響マッチング材を配置することで、被検体内から到来する光音響波や超音波の減衰および反射を低減することができる。
<<走査手段>>
次に、測定ユニット106を移動させる手段について説明する。
測定ユニット106は、リニアガイド111上に設置されており、モータ112の動力によって往復運動が可能な構成となっている。モータ112は、典型的にはDCモータ、ACモータ、ステッピングモータなどである。測定ユニット106の位置は駆動制御部113によって制御される。
なお、被検体に対する走査は、等速で連続して行うようにしてもよいし、ステップアンドリピート(停止状態で行う測定と移動とを繰り返す方法)で行うようにしてもよい。
なお、図1中に図示した各手段は、不図示の制御部によって制御される。制御部は、CPUと主記憶装置、および補助記憶装置を有するコンピュータであってもよいし、専用に設計されたハードウェアであってもよい。
<測定処理>
次に、本実施形態に係る被検体情報取得装置が行う測定処理の概要について説明する。
測定を開始すると、まず、光源101から発せられたパルス光が、導光部102を経由して被検体116に照射される。被検体内部を伝搬した光のエネルギーの一部が、ヘモグ
ロビンを多く含む血管などの光吸収体に吸収されると、熱膨張により当該光吸収体から音響波が発生する。被検体内で発生した音響波は、光音響波探触子104で受信され、電気信号に変換されたのちに光音響波信号処理部109で処理される。解析結果は、被検体内の機能情報を表す光音響波画像に変換される。
また、超音波探触子105から発せられた超音波が被検体116に照射される。被検体内部にて反射した超音波エコーは、超音波探触子105で受信され、電気信号に変換されたのちに超音波信号処理部108で処理される。解析結果は、被検体内の形状情報を表す超音波画像に変換される。
前述したように、光音響測定と超音波測定は、同時期に行うことができないため、探触子を動かしながら走査を行うと、それぞれ測定を行えない位置が発生する。特に、超音波測定では、音響素子の配列を用いてビームフォーミングを行う関係上、探触子の位置が主走査方向にずれると、所望の領域から情報を取得することが困難となる。
そこで、本実施形態に係る被検体情報取得装置は、第一の走査と第二の走査を行い、測定時期をそれぞれずらすことによって、不足している情報を補完する。
具体的には、第一の走査において、離散的な複数の位置で超音波測定(すなわち超音波の送受信)を行い、超音波測定を行わない位置において光音響測定(すなわちパルス光の照射と光音響波の受信)を行う。このようにすると、光音響測定を実施した位置において、超音波画像が抜けた状態となるため、当該位置を記憶しておき、第二の走査において当該抜けた超音波画像を取得する。第二の走査においても、超音波測定を行わない位置において同様に光音響測定を行う。
このような制御を行うことで、光音響測定のタイミングに制限されることなく、所望の位置で超音波測定を行うことができる。なお、本実施形態では、第二の走査とは、第一の走査と方向のみが異なる走査である。すなわち、探触子が同一の軌跡を往復することによって、第一の走査および第二の走査が行われる。
以下、測定タイムチャートの一例である図2(A)を参照しながら、具体的な方法について説明する。
本例では、パルス光源として、繰り返し周波数10Hz、周波数パルス幅20ns、波長800nmのチタンサファイアレーザを用いた場合を例にとり説明する。
乳房内の音速は約1.5mm/μsであるため、画像化したい被検体の最大深さを80mmとすると、光音響波受信時間は、パルス光を被検体に照射してから約53.3μsの間となる。
一方、超音波測定においては、超音波探触子から送信された超音波ビームが深さ80mmに到達し、反射して再び探触子に戻るまでの時間が必要となるため、超音波ビーム一つあたり107μsの時間が必要となる。ここで、超音波探触子の配列方向(ラテラル方向)における画像幅を25mm、解像度(超音波ビームピッチ)を0.25mmとすると、断層画像(以下、フレーム)一枚分の超音波信号を得るための超音波ビームの本数は100本となる。
したがって、一フレーム分の超音波信号を得るために必要な超音波送受信時間は、約10.7msとなる。仮に、ひとつの走査線のデータを得るために焦点位置の異なる最大三つの超音波ビームを送信する場合、一フレーム分の超音波信号を得るために必要な超音波送受信時間は、最大約32msとなる。
一方、光音響波受信時間はパルス光源の繰り返し周波数と同期するため、10Hzで繰り返される。前述したように、超音波送受信時間は光音響波受信時間と時間的に分離される必要があるため、本例では、光音響測定を行っていない時間に、三フレーム分(32ms×3)の超音波画像を取得することができる。しかし、送受信の切り替えやモードの切り替え時間が必要であるため、取得可能な超音波画像は、実用的には二フレーム分となる
そこで、ある方向への走査(第一の走査)において、一周期(繰り返し周波数が10Hzであるため、一周期は100ms)を三分割し、そのうち一番目の期間にて光音響測定を行い、二番目と三番目の期間で超音波測定を行う。
なお、走査速度は、超音波画像の走査方向(エレベーション方向)の解像度によって決まる。例えば、エレベーション方向の解像度を0.25mmとしたい場合は、等速制御であれば、走査速度を7.5mm/sとすればよい。また、ステップアンドリピート制御であれば、0.25mmステップで、30Hzの繰り返し周波数で動かせばよい。
走査速度は、駆動制御部113がモータ112の速度を制御することで調整される。本例では、ステップアンドリピート制御を行うものとする。
以上のように構成すると、エレベーション方向の解像度が0.25mmである超音波画像を得ることができるが、前記一番目の期間においては、超音波測定を行うことができず、当該時間において取得すべきフレームは欠けた状態となる。
そこで、本実施形態に係る被検体情報取得装置では、第一の走査と同じ経路で、逆方向に測定ユニットを走査させ(第二の走査)、第二の走査において、欠けたフレームに対応する超音波画像を取得する。
測定処理の詳細について、図2を用いて説明する。前述したように、本実施形態に係る被検体情報取得装置は、被検体に沿って所定の方向に測定ユニット106を走査する第一の走査と、第一の走査と同じ経路を第一の走査とは逆の方向に走査する第二の走査を行うことができる。
まず、第一の走査において、光源101が、10Hzの周波数でパルス光を被検体116に照射する。そして、光音響波信号処理部109が、パルス光を被検体に照射してから約53.3μsの間に光音響波を取得する。
超音波探触子105は、ひとつの超音波ビームを送信した瞬間から、107μs間の超音波エコーを受信するように制御される。また、焦点位置の異なる最大三つの超音波ビームを用いてひとつの走査線のデータを形成し、ラテラル方向に0.25mmずつ走査線を走査しながら送受信を100回繰り返す。超音波ビームの焦点位置は、例えば体表から10mm,30mm,50mmの位置とすることができる。このように構成すると、一フレーム分の超音波信号を得るために必要な超音波送受信時間は、最大約32msとなる。これにより、最大深さ80mmまでの超音波画像を得ることができる。
本実施形態では、不図示の制御部が、光音響波受信時間以外の時間に、約32msの超音波送受信時間を二つ配置する。
第一の走査が終わると、第一の走査とは反対方向に測定ユニット106を動かす第二の走査を開始する。第二の走査においては、第一の走査で被検体にパルス光を照射した際の超音波探触子の位置と同じ位置に超音波探触子があるときに、超音波の送受信を行う。第二の走査においては、まず、前述した位置で超音波測定が行えるように超音波送受信時間を配置し、残りの時間に光音響波受信時間を配置する。従って、第二の走査における測定タイミングは、図2(B)のようになる。
なお、図2(B)では、超音波送受信の時間と空間的な位置との対応を容易にするため、第一の走査と第二の走査で時間軸を逆方向に取っている。
図2では、測定の実行タイミングを時間軸で表現したが、測定を行う位置に着目した場合の、超音波画像と被検体位置の関係を、図3を用いて説明する。
ここでは、模式的に12枚の超音波画像から被検体116の三次元超音波画像を構成する例を示す。符号151から162は、各フレームに対応する超音波送受信時間で得られ
る超音波画像である(以下、フレーム画像)。第一の走査においては、符号151および152の二枚のフレーム画像を取得し、符号153に相当する位置では、光音響波信号を受信するため、フレーム画像の取得をスキップする。同様に、符号154および155に相当する位置で、二枚のフレーム画像を取得し、次の一枚のフレーム画像の取得はスキップする。第一の走査では、当該動作を繰り返す。
一方、第二の走査においては、第一の走査でスキップしたフレーム画像(符号162,159,156,153)を取得する。この結果、12枚の超音波フレーム画像を連続して取得とした場合と等価の三次元超音波画像を取得することができる。
第一の実施形態によると、パルス光の照射や光音響波の受信を行う時間に制限されることなく、エレベーション方向の解像度が0.25mmである超音波画像を得ることができる。また、複数の位置で受信された光音響波信号を再構成することで、三次元の光音響波画像を生成することができ、被検体内の任意の位置の情報を取得することができる。また、第二の走査においても光音響測定を行うため、光音響波画像のSN比を向上させることができる。
また、取得した超音波画像の位置に対応した光音響波画像を生成すれば、超音波画像と光音響波画像の合成が容易になり、精度の高い重畳画像を得ることができる。なお、超音波画像と光音響波画像のボクセル単位や位置が異なる場合は、どちらかのボクセル位置を基準として、もう一方の画像のデータを近傍のボクセルデータから補完して生成したものを合成するようにしてもよい。
(第一の実施形態の変形例)
第一の実施形態では、ステップアンドリピート制御によって測定ユニット106を走査させたが、走査は略一定の速度で行う(等速制御)ようにしてもよい。例えば、超音波画像の主走査方向の解像度を0.25mmとする場合、7.5mm/sの速度で測定ユニット106を動かせばよい。本変形例では、等速制御による走査方法について説明する。
図4を参照しながら、超音波の送受信時における、ラテラル方向の超音波ビームの送信方向(副走査の方向)の違いについて説明する。
図4(A)は、超音波探触子104が第一の走査を行う際の、ラテラル方向の超音波ビームの走査方向を示すイメージ図であり、図4(B)は、第二の走査を行う際のイメージ図である。
まず、図4(A)を参照しながら、第一の走査について説明する。第一の走査では、超音波探触子104は、等速で左から右に移動するため、図中の上方から下方に向けて副走査を行った場合、超音波ビームの焦点は左上から右下に移動することになる。その結果、取得される超音波画像は若干傾いたものとなる。
また、第二の走査において、超音波ビームを同様に上方から下方に向けて走査すると、超音波探触子104の移動方向が逆であるため、超音波ビームの焦点は右上から左下に移動することになる。その結果、取得される超音波画像は、第一の走査で得られる超音波画像とは逆方向に傾くことになる。
そこで、図4(B)のように、第二の走査時には、超音波探触子104から発せられる超音波ビームを下方から上方に向けて走査するようにする。この結果、得られる超音波画像は、第一の走査で得られた超音波画像と同じ傾きを有する画像となる。
すなわち、超音波探触子を等速で移動させる場合、ラテラル方向の超音波ビームの移動方向を、第一の走査と第二の走査とで逆にすることにより、それぞれの走査で取得された超音波画像の位置合わせを容易にすることができる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態は、第一の実施形態と同様に、光音響測定と超音波測定を同時に行う被検体情報取得装置であるが、被検体の反対側に光照射部を設け、測定ユニット106と同期して走査可能としたという点において相違する。
図5に、第二の実施形態に係る被検体情報取得装置のシステム構成図を示す。なお、符号の百の位のみが第一の実施形態と異なる構成要素は、基本的に第一の実施形態と同じ機能を提供するものであるため、相違点以外については説明を省略する。
第二の実施形態においては、光照射部203が、測定ユニット106の内部ではなく、被検体を挟んだ反対側に配置され、リニアガイド111bおよびモータ112bによって移動可能に構成される。リニアガイド111bおよびモータ112bについては、第一の実施形態におけるリニアガイド111およびモータ112と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、駆動制御部213は、モータ112aおよび112bを同期して制御する。すなわち、光照射部203の動きは測定ユニット106と同期する。
他の手段については、第一の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
第二の実施形態によると、光照射部を独立させることで、測定ユニット106を小型化することができる。なお、第二の実施形態では、測定ユニット106から光照射部203を独立させたが、第一の実施形態と組み合わせ、被検体の両側からパルス光を照射するようにしてもよい。
(第三の実施形態)
第三の実施形態は、第一の実施形態と比較して、超音波送受信時間をより長く取り、より高精細な超音波画像を取得する実施形態である。第三の実施形態に係る被検体情報取得装置のシステム構成は、第一の実施形態と同様であるため、相違点についてのみ説明を行う。
第三の実施形態は、一回の超音波測定において取得できるラテラル方向の画像幅が25mmではなく30mmであるという点において第一の実施形態と相違する。
また、光音響波探触子104として、素子サイズ0.9mm角、素子ピッチ1.0mm、中心検出周波数2MHzの圧電素子からなるトランスデューサを横20個、縦30個の2次元アレイ状に並べたものを用いる。
第三の実施形態では、第一の実施形態と同様に10Hzの周期で光音響測定を行うが、超音波送受信時間が異なる。具体的には、ラテラル方向の幅が1.2倍となるため、一フレームあたりの超音波ビームの送受信回数が120回となる。また、これに伴い、一フレーム分の超音波エコー信号を得るために必要な超音波送受信時間が、最大約38.4msとなる。
図6を参照して、第三の実施形態における測定タイミングを説明する。
なお、第三の実施形態では、一回の走査におけるエレベーション方向の解像度を0.5mmとし、往復走査によって0.25mmの解像度を得る構成とする。これにより、測定ユニット106の移動速度は10mm/sとなる。
本実施形態では、光音響測定のタイミングは第一の実施形態と同様であり、超音波測定のタイミングのみが異なる。具体的には、超音波測定を20Hzの周期で周期的に行う。それぞれの測定タイミングは、第一の実施形態と同様に、超音波測定が光音響測定と同時刻に行われないように設定される。
また、第二の走査においては、第一の実施形態と同様に、第一の走査で被検体にパルス光を照射した際の超音波探触子の位置と同じ位置に超音波探触子があるときに、超音波の
送受信を行う。また、第一の走査における超音波画像のフレームの中間位置において超音波画像を取得できるように、第二の走査における超音波測定のタイミングを制御する。また、第二の走査においても、超音波測定が光音響測定と同時刻に行われないようにそのタイミングが制御される。
図6では、測定のタイミングを時間軸で表現したが、測定を行う位置に着目した場合の、超音波画像と被検体位置の関係を、図7を用いて説明する。ここでは、模式的に12枚の超音波フレーム画像から、被検体116の三次元超音波画像を構成する例を示す。符号251から262は、各フレームに対応する超音波送受信時間で得られるフレーム画像である。第一の走査では、符号251,253,255,257,259,261の六枚のフレーム画像を取得する。同様に、第二の走査では、第一の走査で取得できなかったフレームを補完する形で、符号252,254,256,258,260,262の六枚のフレーム画像を取得する。その結果、12枚の超音波フレーム画像を連続して取得とした場合と等価の三次元超音波画像を取得することができる。
超音波フレーム画像を連続して取得する場合、超音波送受信時間の長さはフレームレートによって制限される。一方、第三の実施形態では、一回の主走査における解像度を0.5mmとし、二回目の主走査でこれを補完するため、制限された時間の最大二倍(パルス光の照射および光超音波の受信時間を無視した場合)まで超音波送受信時間を長くとることができる。これにより、ラテラル方向の測定幅を広げ、または、被検体内における測定深度を深くすることができる。
第三の実施形態では、一回の走査で得られる超音波画像の解像度は第一の実施形態よりも低いが、超音波画像の取得ピッチが一定であるため、ムラのない画像を得ることができる。これを応用し、例えば、広い範囲に対して第一の走査を行い、高い解像度が必要な領域に対してのみ第二の走査を行うといったことも可能である。
なお、第三の実施形態では、第一の測定の周期と第二の測定の周期を2対1としたが、周期は整数倍であれば他の値であってもよい。例えば、光音響測定を10Hzで行い、超音波測定を30Hzで行ってもよい。
(第四の実施形態)
第四の実施形態は、第三の実施形態と比較して、光音響測定を行う頻度を倍にした実施形態である。第四の実施形態に係る被検体情報取得装置のシステム構成は、第三の実施形態と同様であり、光音響測定のタイミングのみが相違する。
本実施形態では、20Hzの周期で光音響測定を行う。
図8は、第四の実施形態における測定のタイムチャートである。超音波測定の周期は20Hzであるため、第三の実施形態と同一のタイミングで第一の走査および第二の走査を行った場合であっても、互いが干渉することなく測定を行うことができる。
第四の実施形態によると、パルス光の繰り返し周波数を高くし、光音響波画像の解像度を向上させた場合であっても、光音響波受信の時間に制限されることなく、第三の実施形態と同様の解像度を持つ超音波画像を取得することができる。
(変形例)
なお、各実施形態の説明は本発明を説明する上での例示であり、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。
例えば、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得装置として実施することもできる。また、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得装置の制御方法として実施することもできる。上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
また、実施形態の説明では、光音響波探触子104と超音波探触子105を一つの測定ユニットに収納したが、別個に設けて、それぞれを移動させる制御を行ってもよい。
また、実施形態の説明では、10Hzや20Hzといった繰り返し周波数を基準として、光音響測定や超音波測定のタイミングを決定したが、これに限ったものではなく、例えば、キャリッジの位置を基準としてタイミングを決定してもよい。この場合、キャリッジの位置を検出する位置検出手段を設け、検出した位置情報を利用して制御を行うようにしてもよい。位置検出手段はモータに設けてもよいし、別途リニアゲージ等に設けてもよい。
また、実施形態の説明では、往復走査が可能な被検体情報取得装置について述べたが、第一の走査および第二の走査は必ずしも往復走査でなくてもよい。例えば、同じ経路を同じ方向に走査してもよいし、往路と復路で走査領域をずらして走査してもよい。また、第一の走査と第二の走査が連続していてもよい。第一の走査と第二の走査が、時間的に分離しており、音響波の取得に干渉が発生しなければ、走査経路はどのように設定してもよい。
101・・・光源、103・・・光照射部、104・・・光音響波探触子、105・・・超音波探触子、111・・・リニアガイド、112・・・モータ、113・・・駆動制御部

Claims (15)

  1. 被検体にパルス光を照射する光照射手段と、
    前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した光音響波に対応する光音響波信号を取得する光音響波探触子と、
    前記被検体に超音波を送信し、前記被検体内で反射した超音波に対応する超音波信号を取得する超音波探触子と、
    前記光音響波探触子および超音波探触子を走査させる走査手段と、
    前記光照射手段および光音響波探触子によってパルス光の照射と光音響波信号の取得を行う第一の測定と、前記超音波探触子によって超音波の送信と超音波信号の取得を行う第二の測定と、を行う制御手段と、
    前記取得した光音響波信号および超音波信号に基づいて、被検体内の情報を生成する信号処理手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、第一の測定を実施していないタイミングにおいて第二の測定を実施し、かつ、第一の走査において第一の測定を行った際の前記超音波探触子の位置に対応する超音波信号を、前記第一の走査とは異なる第二の走査において取得するように、第一および第二の測定のタイミングを制御する
    ことを特徴とする、被検体情報取得装置。
  2. 前記制御手段は、前記第二の走査において、前記第一の走査と方向のみが異なる経路で走査を行う
    ことを特徴とする、請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記制御手段は、前記第一および第二の走査において、所定の周期で第一の測定を実施し、かつ、前記所定の周期の整数倍の周期で第二の測定を実施する
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記超音波探触子は、複数の音響素子の配列を有し、
    前記制御手段は、第二の測定において、前記配列の方向に沿って超音波の送受信ビームを移動させる副走査を行い、かつ、第二の走査における副走査の方向を、第一の走査における副走査の方向と反対にする
    ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記走査手段は、前記光音響波探触子および超音波探触子の位置を検出する手段を備えており、
    前記制御手段は、前記走査手段が検出した位置に基づいて、前記第一および第二の測定タイミングを制御する
    ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記制御手段は、前記光音響波探触子および超音波探触子を略一定の速度で移動させながら走査を行う
    ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記制御手段は、前記光音響波探触子および超音波探触子を、測定中に停止させ、測定を行っていない期間に移動させることで走査を行う
    ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  8. 被検体にパルス光を照射する光照射手段と、
    前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した光音響波に対応する光音響波信号を取
    得する光音響波探触子と、
    前記被検体に超音波を送信し、前記被検体内で反射した超音波に対応する超音波信号を取得する超音波探触子と、
    前記光音響波探触子および超音波探触子を走査させる走査手段と、
    前記超音波探触子で取得した超音波信号に基づいて、被検体内の断層画像を生成する信号処理手段と、
    前記光照射手段および光音響波探触子によってパルス光の照射と光音響波信号の取得を行う第一の測定と、前記超音波探触子によって超音波の送信と超音波信号の取得を行う第二の測定と、を行う制御手段と、
    を有し、
    前記超音波探触子は、第一の走査および第二の走査によって、複数の断層画像にそれぞれ対応する複数の超音波信号を取得し、
    前記制御手段は、前記複数の断層画像のうち、離散的な断層画像の組に対応する超音波信号を第一の走査によって取得し、前記複数の断層画像に対応する超音波信号のうち、第一の走査によって取得されていない超音波信号を第二の走査によって取得し、第一の走査および第二の走査において超音波信号を取得しない位置で光音響波信号を取得する
    ことを特徴とする、被検体情報取得装置。
  9. 被検体にパルス光を照射する光照射手段と、
    前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した光音響波に対応する光音響波信号を取得する光音響波探触子と、
    前記被検体に超音波を送信し、前記被検体内で反射した超音波に対応する超音波信号を取得する超音波探触子と、
    前記光音響波探触子および超音波探触子を走査させる走査手段と、
    を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記光照射手段および光音響波探触子によってパルス光の照射と光音響波信号の取得を行う第一の測定と、前記超音波探触子によって超音波の送信と超音波信号の取得を行う第二の測定と、を行う制御ステップと、
    前記取得した光音響波信号および超音波信号に基づいて、被検体内の情報を生成する信号処理ステップと、
    を含み、
    前記制御ステップでは、第一の測定を実施していないタイミングにおいて第二の測定を実施し、かつ、第一の走査において第一の測定を行った際の前記超音波探触子の位置に対応する超音波信号を、前記第一の走査とは異なる第二の走査において取得するように、第一および第二の測定の実行タイミングを制御する
    ことを特徴とする、被検体情報取得装置の制御方法。
  10. 前記制御ステップでは、前記第二の走査において、前記第一の走査と方向のみが異なる経路で走査を行う
    ことを特徴とする、請求項9に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
  11. 前記制御ステップでは、所定の周期で第一の測定を実施し、かつ、前記所定の周期の整数倍の周期で第二の測定を実施する
    ことを特徴とする、請求項9または10に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
  12. 前記超音波探触子が、複数の音響素子の配列を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記制御ステップでは、第二の測定において、前記配列の方向に沿って超音波の送受信ビームを移動させる副走査を行い、かつ、第二の走査における副走査の方向を、第一の走査における副走査の方向と反対にする
    ことを特徴とする、請求項9から11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
  13. 前記走査手段が、前記光音響波探触子および超音波探触子の位置を検出する手段を備えた被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記制御ステップでは、前記走査手段が検出した位置に基づいて、前記第一および第二の測定の実行タイミングを制御する
    ことを特徴とする、請求項9から12のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
  14. 前記制御ステップでは、前記光音響波探触子および超音波探触子を略一定の速度で移動させながら走査を行う
    ことを特徴とする、請求項9から13のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
  15. 前記制御ステップでは、前記光音響波探触子および超音波探触子を、測定中に停止させ、測定を行っていない期間に移動させることで走査を行う
    ことを特徴とする、請求項9から13のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
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