以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図37は、本実施形態の伝送システムの概略的な動作を説明する図の一例である。
I.医師側の通話端末(以下、医師端末という)10bbはオフラインである。医師端末10bbがオフラインであることは、サーバ(不図示。後述する通話管理システム。)により検出されており、患者側の通話端末(以下、患者端末という)10aaがサーバを経由して医師端末10bbと通信しようとすると、患者端末10aaは医師端末がオフラインであることを検出する。
II.医師端末10bbがオフラインであることを検出した患者端末10aaは会議モードでなく画像撮像モードに切り替わる。
III.画像撮像モードの患者端末10aaは、カメラで撮像した患者の画像(動画、音声データ)をストレージサーバ100に送信する。ストレージサーバ100は、患者端末又は患者の識別情報に対応づけて画像等を蓄積する。また、患者は問診票などの文書データを送信することもできる。
IV.医師端末10bbがオンラインになると、医師端末10bbはストレージサーバ100に患者端末10aaから送信された画像等が蓄積されていることを検出する。この検出方法には2通りあるが、下記の実施形態では1つ目の方法を先に説明し2つ目の方法は後述する。
V.医師端末10bbはストレージサーバから画像データを取得する。
このように、本実施形態の伝送システム1は、相手端末がオフラインの場合、画像データなどをストレージサーバ100に送信しておき、相手端末がオンラインになった時に画像データを確認できる。このため、患者が予約を取ったり予約した時刻に医師端末にアクセスするなどの煩雑な手続が不要になる。
なお、医師は、画像データを目視したり必要であれば画像解析することで患者を診察する。診察した結果、患者に伝えることがあれば、医師端末は会議モードでサーバ(不図示)を介して患者端末と通信する。患者端末がオフラインの場合、医師端末は同じく画像撮像モードに切り替わり、診断結果などをストレージサーバ100に蓄積するので、患者端末は任意の時刻に診断結果を受信できる。したがって、本実施形態の伝送システム1は、相手端末がオフラインであっても、静止画、音声、動画などを用いた双方向の診断が可能になる。
以下、本実施形態の用語を定義する。
通信先ID…伝送システム1を介して通信する通話端末10又はユーザ(患者や医師)の識別情報である。通話端末10が通信する場合は通話端末10が記憶する固有の識別情報であり、PC(Personal Computer)のような汎用的な情報処理装置が通話端末として通信する場合、伝送システム1の管理者からユーザに割り当てられたユーザの識別情報である。以下では、ことわらない限り通話端末10と汎用的な情報処理装置を単に「通話端末」という。
通信できない状態…主に、相手先の通話端末10がオフラインの状態をいうが、通話端末10がオンラインであってもすでに別の通話端末と通信中の場合は通信できない場合がある。また、オフラインの状態の通話端末10はサーバにログインすることでオンラインの状態となり、電源がOFFされることでオフラインの状態になる。ログインは電源のONで自動的に行われる。したがって、電源ONにより通信可能な状態になる装置であれば、何らかの認証が行われるか否かを問わずに、電源がONの状態が通信可能な状態である。
なお、通話端末10の符号は「10」であるが、以下では説明のため、原則的に通話先IDを符号の代わりに付けて説明する場合がある。例えば、通話端末10aaの場合、通話端末AAA又は患者端末AAAと記載する。
<<実施形態の全体構成>>
図1は、本発明の一実施形態に係る伝送システムの概略図である。図1に示されているように、伝送システム1は、複数の通話端末(10aa,10ab,…)、各通話端末(10aa,10ab,…)用のディスプレイ(120aa,120ab,…)、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)、通話管理システム50、プログラム提供システム90、及びストレージサーバ100によって構築されている。この伝送システム1によって、通話データの一例としての画像データ及び音声データの通信が行われることで、遠隔地間のテレビ会議等を実現することができる。なお、複数のルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)は、通話データの最適な経路の選択を行う。
また、通話端末(10aa,10ab,…)、中継装置30a、及びルータ70aは、LAN2aによって通信可能に接続されている。通話端末(10ba,10bb,…)、中継装置30b、及びルータ70bは、LAN2bによって通信可能に接続されている。また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって通信可能に接続されている。更に、LAN2a、LAN2b、及び専用線2abは、所定の地域X内で構築されている。例えば、地域Xは日本であり、LAN2aは東京の事業所内で構築されており、LAN2bは大阪の事業所内で構築されている。
一方、通話端末(10ca,10cb,…)、中継装置30c、及びルータ70cは、LAN2cによって通信可能に接続されている。通話端末(10da,10db,…)、中継装置30d、及びルータ70dは、LAN2dによって通信可能に接続されている。また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって通信可能に接続されている。更に、LAN2c、LAN2d、及び専用線2cdは、所定の地域Y内で構築されている。例えば、地域Yはアメリカ合衆国であり、LAN2cはニューヨークの事業所内で構築されており、LAN2dはワシントンD.C.の事業所内で構築されている。地域X及び地域Yは、それぞれルータ(70ab,70cd)からインターネット2iを介して通信可能に接続されている。
なお、以下では、「通話管理システム」は単に「管理システム」として表されている。また、複数の通話端末(10aa,10ab,…)のうち任意の通話端末は、「通話端末10」と表され、複数のディスプレイ(120aa,120ab,…)のうち任意のディスプレイは「ディスプレイ120」と表され、また、複数の中継装置(30a,30b,…)のうち任意の中継装置は「中継装置30」と表されている。更に、テレビ会議の開始を要求する要求元としての端末は「要求元端末」と表され、要求先である宛先(中継先)としての端末は「宛先端末」と表されている。また、ルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)のうち任意のルータは、「ルータ70」と表されている。
また、管理システム50、プログラム提供システム90、及びストレージサーバ100は、インターネット2iに接続されている。なお、管理システム50、プログラム提供システム90、及びストレージサーバ100は、地域X又は地域Yに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
また、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c、及びLAN2dによって、本実施形態の通信ネットワーク2が構築されている。この通信ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)やBluetooth(登録商標)、TransferJet(登録商標)、NFC等の無線による通信が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、通話端末10、中継装置30、管理システム50、各ルータ70、プログラム提供システム90、及びストレージサーバ100の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、通話端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明している。
なお、各通話端末10は、複数の事業所間での通話や、同じ事業所内の異なる部屋間での通話だけでなく、同じ部屋内での通話や、屋外と屋内又は屋外と屋外での通話で使われてもよい。各通話端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話通信網等の無線による通信が行われる。
ここで、図1に示されている通話端末10は、通話データの送受信により、利用者の通話を実現する端末であり、例えば、テレビ会議端末である。
また、中継装置30は、複数の通話端末10の間で、通話データの中継を行うコンピュータシステムである。管理システム50、通話端末10からのログイン認証、通話端末10の稼動状態や通信状況の管理、宛先リストの管理、及び中継装置30の通信状況等を一元的に管理するコンピュータシステムである。なお、画像データの画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画の両方であってもよい。
プログラム提供システム90は、通話端末10、中継装置30、管理システム50、ストレージサーバ100に、それぞれで使用されるプログラムを、通信ネットワーク2を介してそれぞれに提供するコンピュータシステムである。
メンテナンスシステム(不図示)は、通話端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、又は保守を行うためのコンピュータシステムである。例えば、メンテナンスシステムが国内に設置され、通話端末10、中継装置30、管理システム50、ストレージサーバ100、又はプログラム提供システム90が国外に設置されている場合、メンテナンスシステムは、通信ネットワーク2を介して遠隔的に、通話端末10、中継装置30、管理システム50、ストレージサーバ100及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行う。また、メンテナンスシステムは、通信ネットワーク2を介さずに、通話端末10、中継装置30、管理システム50、ストレージサーバ100及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つにおける機種番号、製造番号、販売先、保守点検、又は故障履歴の管理等のメンテナンスを行う。
ストレージサーバ100は、通話端末10から送信された画像などを記憶するサーバである。ストレージサーバ100には、相手先の通話端末10が通信できない状態の場合に画像などが記憶される。
続いて、図2を用いて、2つの通話端末の間で通話を実現する場合の通信状況について説明する。なお、図2は、通話端末間で通話を実現する場合の通信状況を示す概念図である。
この伝送システム1では、通話開始の要求元である要求元端末(通話端末10)と、この要求元端末の通信相手としての宛先端末(通話端末10)との間で、通話のための各種データの送受信が行われる。通話端末10は主に通話するための機能を有する。
また、要求元端末と管理システム50との間、宛先端末(通話端末10)と管理システム50との間、及び、宛先端末と管理システム50との間では、それぞれ各種の管理情報を送受信するための管理用の通信セッションseiが確立される。また、この通信セッションseiは、呼制御用の通信セッションでもある。
また、各通話端末10は、中継装置30を介して、所定の呼制御方式と符号化方式による通信方式を利用して、通話データの通信を行う。
呼制御方式の例としては、(1)SIP(Session Initiation Protocol)、(2)H.323、(3)SIPを拡張したプロトコル、(4)インスタントメッセンジャーのプロトコル、(5)SIPのMESSAGEメソッドを利用したプロトコル、(6)インターネットリレーチャットのプロトコル(IRC(Internet Relay Chat))、(7)インスタントメッセンジャーのプロトコルを拡張したプロトコル等が挙げられる。このうち、(4)インスタントメッセンジャーのプロトコルは、例えば、(4-1)XMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol)、又は(4-2)ICQ(登録商標)、AIM(登録商標)、若しくはSkype(登録商標)などで利用されるプロトコルである。また、(7)インスタントメッセンジャーのプロトコルを拡張したプロトコルは、例えば、Jingleである。
符号化方式の例としては、H.264/SVC(Scalable Video Coding)や、H.264/AVC(Advanced Video Coding)等が挙げられる。具体的には、符号化方式がH.264/SVCの場合には、要求元端末としての通話端末10と中継装置30との間では、高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ、及び音声データの4つの通話データを送受信するための通話用の第1の通信セッションsed1が確立されている。更に、中継装置30と宛先端末としての通話端末10との間では、高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ、及び音声データの4つの通話データを送受信するための通話用の第2の通信セッションsed2が確立されている。
<<実施形態のハードウェア構成>>
次に、本実施形態のハードウェア構成を説明する。図3は、本実施形態に係る通話端末の外観図である。図3に示されているように、通話端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音声、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音声出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図3は、チルト角θ1が90度の状態を示している。カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ112が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図3で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
通話端末10は次述する図4のハードウェア構成を備えていればよく、図3の外観に限られるものではない。したがって、ユーザは汎用的な情報処理装置を通話端末として使用することができる。汎用的な情報処理装置が通信する場合、情報処理装置としてはPC(ノートPC、タブレットPCを含む)、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、タブレットなどがある。これらはブラウザソフトウェアや所定のアプリ(APP)が動作すればよく、どのようなOSを搭載していてもよい。
なお、中継装置30、管理システム50、プログラム提供システム90、及びストレージサーバ100は、それぞれ一般のサーバ・コンピュータの外観と同じであるため、外観の説明を省略する。
図4は、本実施形態に係る通話端末のハードウェア構成図である。図5に示されているように、本実施形態の通話端末10は、通話端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、通話端末10用のプログラム、画像データ、及び音声データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、通話端末10の宛先を指定する場合などに操作される操作ボタン108、通話端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また、通話端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音声を入力する内蔵型のマイク114、音声を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音声信号の入出力を処理する音声入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117、各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、通話端末10の各種機能の異常を知らせるアラームランプ119、及び上記各構成要素を図5に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、図4に示されている筐体1100の接続口1132に差し込まれたUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ電気的に接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、通話端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
図5は、本実施形態に係る管理システム50のハードウェア構成図である。管理システム50は、管理システム50全体の動作を制御するCPU501、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM502、CPU501のワークエリアとして使用されるRAM503、管理システム50用のプログラム等の各種データを記憶するHD504、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)505、フラッシュメモリ等の記録メディア506に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ507、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ508、通信ネットワーク2を利用してデータ通信するためのネットワークI/F509、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード511、各種選択又は指定の実行及びカーソルの移動などを行うマウス512、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ514、及び、上記各構成要素を図7に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン510を備えている。
一方、中継装置30、プログラム提供システム90、及びストレージサーバ100は、管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、各HD504には、中継装置30、プログラム提供システム90、及びストレージサーバ100をそれぞれ制御するためのプログラム等の各種データが記憶されている。
なお、通話端末10、中継装置30、プログラム提供システム90、及びストレージサーバ100用の各プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルによって、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(記録メディア106等)に記録されて流通されるようにしてもよい。また、上記記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等が挙げられる。
<<実施形態の機能構成>>
次に、本実施形態の機能構成について説明する。図6は、本実施形態の伝送システム1の一部を構成する通話端末10、ストレージサーバ100、及び管理システム50の機能ブロック図である。図6では、通話端末10、ストレージサーバ100、及び、管理システム50が、通信ネットワーク2を介してデータ通信することができるように接続されている。
<通話端末の機能構成>
通話端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、撮像部13、キャプチャ部14、音声入力部15a、音声出力部15b、表示制御部16、ログイン要求部17、宛先リスト作成部18、及び、記憶・読出処理部19を有している。これら各部は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された通話端末10用のプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
また、通話端末10は、図4に示されているRAM103、及びフラッシュメモリ104によって構築される記憶部1000を有している。記憶部1000には、管理システム50からダウンロードした端末状態管理DB5007が保持される。
図6に示されている通話端末10の送受信部11は、図4に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F111によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。この送受信部11は、所望の宛先端末と通話を開始する前から、管理システム50より、通信相手の候補としての各端末の状態を示す各状態情報の受信を開始する。
送受信部11は、管理システム50、ストレージサーバ100、中継装置30、プログラム提供システム90などと通信する。また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFにすると、送受信部11が管理システム50へ電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、操作入力受付部12が電源を完全にOFFにする。これにより、管理システム50側では、通話端末10が電源オンから電源オフになったことを把握することができる。
操作入力受付部12は、図4に示されているCPU101からの命令、操作ボタン108及び電源スイッチ109によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。例えば、利用者が、図4に示されている電源スイッチ109をONにすると、図6に示されている操作入力受付部12が電源オンを受け付けて、電源をONにする。
撮像部13は、図4に示されているCPU101からの命令、並びに図4に示されているカメラ112及び撮像素子I/F113によって実現され、被写体を撮像して、この撮像して得た画像データを出力する。
音声入力部15aは、図4に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されている音声入出力I/F116によって実現され、マイク114によって利用者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号に係る音声データを入力する。音声出力部15bは、図4に示されているCPU101からの命令、及び図4に示されている音声入出力I/F116によって実現され、音声データに係る音声信号をスピーカに出力し、スピーカ115から音声を出力させる。
表示制御部16は、図4に示されているCPU101からの命令、及び図4に示されているディスプレイI/F117によって実現され、後述のように、受信された解像度の異なる画像データを組み合わせ、この組み合わされた画像データをディスプレイ120に送信するための制御を行う。また、表示制御部16は、管理システム50から受信した宛先リストの情報をディスプレイ120に送信して、ディスプレイ120に宛先リスト画面を表示させることができる。宛先リスト画面には、送受信部11によって受信された、各通話端末10のそれぞれの稼動状態情報で示される稼動状態が表示される。また、宛先リスト画面には、各通話端末10のそれぞれが通信困難な状態でデータを受信することを許可している否かがアイコン(特許請求の範囲の表示物の一例である)で表示される。
ログイン要求部17は、上記電源オンの受け付けを契機とし、通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報、及び、要求元端末の現時点のIPアドレスを自動的に送信する。なお、ログインの要求は電源オンが契機ではなく、通話端末10に対する利用者の指示入力を契機としてもよい。
宛先リスト作成部18は、管理システム50から受信した、後述の宛先リスト情報及び各通信相手の候補としての通話端末10の状態情報に基づいて、図20に示されているような通信相手の候補の状態が視覚的にアイコンで示された宛先リスト画面の作成及び更新を行う。また、宛先リスト作成部18は、各通話端末10のそれぞれが通信困難な状態でデータを受信することを許可している否かを示すアイコンを表示する。
記憶・読出処理部19は、図4に示されているCPU101からの命令及び図4に示すSSD105によって実行され、又はCPU101からの命令によって実現され、記憶部1000に各種データを記憶したり、記憶部1000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。この記憶部1000には、通話端末10を識別するための通信先ID(Identification)、及びパスワード等が記憶される。また、記憶部1000には画像や問診票が一時的に記憶される。
記憶部1000には、通話端末10用のプログラム(会議アプリ、画像撮像アプリ、問診アプリ、診断アプリ)が記憶されている。
なお、通話端末が汎用的な情報処理装置の場合、通信先IDやパスワードは情報処理装置のユーザが情報処理装置を操作して入力する。少なくとも通信先IDはRAM103やSSD105に記憶される。
<管理システムの機能構成>
管理システム50は、送受信部51、端末認証部52、状態管理部53、判断部54、セッション管理部55、及び記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM203上に展開された管理システム50用のプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。また、管理システム50は、図5に示されているHD204により構築される記憶部5000を有している。この記憶部5000には、以下に示すような各テーブルによって構成されているDB(5001〜5008)が構築される。
(中継装置管理テーブル)
図7は、中継装置管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図7に示されているような中継装置管理テーブルによって構成されている中継装置管理DB5001が構築されている。この中継装置管理テーブルでは、各中継装置30の中継装置ID毎に、各中継装置30の稼動状態、稼動状態が示される状態情報が管理システム50で受信された受信日時、中継装置30のIPアドレス、及び中継装置30における最大データ通話速度(Mbps)が関連付けられて管理される。例えば、図7に示されている中継装置管理テーブルにおいて、中継装置IDが「111a」の中継装置30aは、稼動状態が「オンライン」で、管理システム50で状態情報が受信された日時が「2013年02月10日の13時42分」で、この中継装置30aのIPアドレスが「1.2.1.2」で、この中継装置30aにおける最大データ通話速度が100Mbpsであることが示されている。
(端末認証管理テーブル)
図8は、端末認証管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図8に示されているような端末認証管理テーブルによって構成されている端末認証管理DB5002が構築されている。この端末認証管理テーブルでは、管理システム50によって管理される全ての端末10の各通信先IDに対して、認証用のパスワードが関連付けられて管理される。例えば、図8に示されている端末認証管理テーブルにおいて、端末10aaの通信先IDは「01aa」で、パスワードは「aaaa」であることが示されている。
(端末状態管理テーブル)
図9は、端末状態管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図9に示されているような端末状態管理テーブルによって構成されている端末状態管理DB5007が構築されている。この端末状態管理テーブルでは、各通話端末10の通信先ID毎に、端末の種類、各端末を宛先とした場合の宛先名、各端末の稼動状態、後述のログイン要求情報が管理システム50で受信された受信日時、及び各端末のIPアドレスが関連付けられて管理される。例えば、図9に示されている端末状態管理テーブルにおいて、通信先IDが「AAA」の通話端末AAAは、宛先名が「患者A」で、稼動状態が「オンライン(通話可能)」で、管理システム50でログイン要求情報が受信された日時が「2013年02月10日の13時40分」で、この通話端末AAAのIPアドレスが「1.2.1.3」であることが示されている。なお、通信先ID、端末の種類、及び宛先名は、各通話端末10が、伝送システム1を利用して通信するために、管理システム50に登録される際に、記憶されて管理される。
また、端末状態管理テーブルには、通話端末が後述する参加者制限会議を開催中か否かが登録される。
(宛先リスト管理テーブル)
図10は、宛先リスト管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図10に示されているような宛先リスト管理テーブルによって構成されている宛先リスト管理DB5004が構築されている。この宛先リスト管理テーブルでは、通話の開始を要求する要求元端末の通信先IDに対して、通信相手の候補として登録されている宛先端末の通信先IDが全て関連付けられて管理される。例えば、図10に示されている宛先リスト管理テーブルにおいて、通信先IDが「AAA」である要求元端末AAAから通話の開始を要求することができる通信相手の候補は、通信先IDが「BBB、CCC、DDD」の端末等であることが示されている。この通信相手の候補は、任意の要求元端末から管理システム50に対する追加又は削除の要請により、追加又は削除されることで更新される。
(セッション管理テーブル)
図11は、セッション管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図11に示されているようなセッション管理テーブルによって構成されているセッション管理DB5005が構築されている。このセッション管理テーブルでは、通話データ(画像データ及び音声データ)の中継に使用される中継装置30の中継装置ID、要求元端末の通信先ID、宛先端末の通信先ID、宛先端末において画像データが受信される際の受信の遅延時間(ms)、及びこの遅延時間を示す遅延時間情報を宛先端末から送られて来て管理システム50で受信された受信日時が関連付けられて管理される。
例えば、図11に示されているセッション管理テーブルにおいて、中継装置30a(中継装置ID「111a」)は、通信先IDが「AAA」の要求元端末と、通信先IDが「BBB」の宛先端末との間で、画像データ及び音声データを中継しており、宛先端末BBBにおいて「2013年02月10日の13時50分」時点における画像データの遅延時間が200(ms)であることが示されている。なお、2つの通話端末10の間で通話を行う場合には、上記宛先端末ではなく要求元端末から送信されてきた遅延時間情報に基づいて、遅延時間情報の受信日時を管理してもよい。但し、3つ以上の通話端末10の間で通話を行う場合には、画像データ及び音声データの受信側の端末10から送信されてきた遅延時間情報に基づいて、遅延時間情報の受信日時を管理する。
(受信許可テーブル)
図12は、受信許可テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図12に示されているような受信許可テーブルによって構成されている受信許可管理DB5006が構築されている。受信許可テーブルには、医師端末BBBの通信先IDに対して、通信が困難な状態(例えばオフラインの状態)で撮像された画像データの受信を許可する端末の通信先IDが保存されている。すなわち、医師端末BBBがオフラインの場合、AAA、FFF、HHHの通話端末10は画像等をストレージサーバに登録できる。
(保存管理テーブル)
図13は、保存管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図13に示されているような保存管理テーブルによって構成されている保存管理DB5008が構築されている。保存管理テーブルには、医師端末の通信先IDに対して、受信許可テーブルの通信先ID毎に保存フラグが登録されている。保存フラグが1以上の場合、画像と問診票が(両者をまとめてデータという場合がある)ストレージサーバ100に登録されていることを示し、数値が登録数を示す。保存フラグが"0"の場合、画像と問診票が登録されていないことを示す。なお、画像と問診票は少なくとも一方が登録されていればよい。
(管理システムの各機能構成)
次に、管理システム50の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、管理システム50の各機能構成を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、管理システム50の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。 送受信部51は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F509によって実行され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
端末認証部52は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている通信先ID及びパスワードを検索キーとして、端末認証管理テーブルを検索し、この端末認証管理テーブルに同一の通信先ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う。
状態管理部53は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態を管理すべく、端末状態管理テーブルに、この要求元端末の通信先ID、要求元端末の稼動状態、管理システム50でログイン要求情報が受信された受信日時、及び要求元端末のIPアドレスを関連付けて記憶して管理する。また、状態管理部53は、通話端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の状態情報に基づいて、端末状態管理テーブルのオンラインを示す稼動状態をオフラインに変更する。
判断部54は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、稼動状態情報で示される稼動状態が「オンライン」であるか否かを判断する。更に、判断部54は、「オンライン」と判断した場合には、所定の通話端末10に対して、稼動状態情報を送信可能と判断し、「オンライン」ではないと判断した場合には、所定の通話端末10に対して、稼動状態情報を送信不可と判断する。
セッション管理部55は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、記憶部5000のセッション管理テーブルに、通話データの中継に使用される中継装置30の中継装置ID、要求元端末の通信先ID、宛先端末の通信先ID、宛先端末において画像データが受信される際の受信の遅延時間(ms)、及びこの遅延時間が示されている遅延時間情報を宛先端末から送られて来て管理システム50で受信された受信日時が関連付けて記憶して管理する。また、セッション管理部55は、通信セッションを確立するために使用されるセッションIDを作成する。
記憶・読出処理部59は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているHDD505によって実行され、記憶部5000に各種データを記憶したり、記憶部5000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<ストレージサーバの機能構成>
ストレージサーバ100は、送受信部21、通知部22、テーブル更新部23、閲覧提供部24、及び、記憶・読出処理部29を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM203上に展開された管理システム50用のプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。また、管理システム50は、図5に示されているHD204により構築される記憶部2000を有している。この記憶部2000には、既読管理DB2001、画像データDB2002、問診票DB2003、診断結果DB2004が構築される。
(既読管理テーブル)
図14は、既読管理テーブルを示す概念図である。記憶部2000には、図14に示されているような既読管理テーブルによって構成されている既読管理DB2001が構築されている。既読管理テーブルには、画像データがストレージサーバ100に送信された日時、画像データ又は問診票のファイル名、医師端末BBBがダウンロードしたか否かを意味する既読フラグが登録されている。既読管理テーブルは、医師端末毎に専用のストレージ領域に確保される。図14は、医師端末BBBのストレージ領域に患者端末AAAから送信されたファイル名「AAA_20130707_145023」の画像と問診票は未読であり、ファイル名「AAA_20120630_467834」の画像と問診票は既読であることを示している。
(画像データDB)
図15は、画像データDB2002に保存されている画像データを示す概念図である。画像データDB2002には医師端末毎に、患者端末から送信された画像データの画像ファイルが保存されている。図15は、医師端末BBBへ送信された画像データの例を示している。ストレージサーバ100がデータ受信できる医者端末BBBの通信先ID毎にフォルダわけされている。"hoge/BBB/patients/image/"の"BBB"が、医師端末BBBがアクセスできる専用のストレージ領域を示す。
患者端末AAAから送信された画像データは、「「患者の送信元端末の通信先ID」_「日付」_「ランダムな数字」.jpg」というファイル名が付与される。この「「患者の送信元端末の通信先ID」_「日付」_「ランダムな数字」」が既読管理テーブルのファイル名である。なお、画像データには、静止画、動画、音声データを含み、ファイルの拡張子は適宜変えればよい。
(問診票DB)
図16は、問診票DB2003に保存されている問診票データを示す概念図である。問診票DB2003には医師端末毎に、患者端末AAAから送信された問診票データのファイルが保存されている。図16は、医師端末BBBへ送信された画像データの例を示している。ストレージサーバ100がデータ受信できる医師端末の通信先ID毎にフォルダわけされている。"hoge/BBB/patients/html/"の"BBB"が、医師端末BBBがアクセスできる問診票DB2003の専用のストレージ領域を示す。
患者端末AAAから送信された問診票データは、「「患者の送信元端末の通信先ID」_「日付」_「ランダムな数字」.html」というファイル名が付与される。この「「患者の送信元端末の通信先ID」_「日付」_「ランダムな数字」」が既読管理テーブルのファイル名である。したがって、拡張子を除くとファイル名は画像と問診票で同じになっている。
(診断結果DB)
図17は、診断結果DB2004に保存されている診断結果データを示す概念図である。問診票DB2003には患者端末毎に、医師端末から送信された診断結果データのファイルが保存されている。図17は、医師端末BBBから患者端末AAAへ送信された診断結果データの例を示している。
画像は図17(a)に示すように"hoge/AAA/medical/image/"に登録され、文書データは図17の(b)に示すように"hoge/AAA/medical/html/"に登録される。"hoge/AAA/medical/image/"や"hoge/AAA/medical/html/"の"AAA"が患者端末AAAがアクセスできる診断結果DB2004のストレージ領域を示す。医師端末BBBから送信された診断結果データは、「「医師の送信元端末の通信先ID」_「日付」_「ランダムな数字」.html」というファイル名が付与される。このファイル名は、既読管理DB2001の患者端末AAAの専用領域にある既読管理テーブルに登録されるが、図14では省略されている。
(ストレージサーバの各機能構成)
次に、ストレージサーバ100の各機能構成について詳細に説明する。
送受信部21は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F509によって実行され、通信ネットワーク2を介して通話端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
通知部22は、ストレージサーバ100に画像と問診票が登録されたことを管理システム50に通知する。これにより、管理システム50は保存管理テーブルに保存フラグを設定できる。
テーブル更新部23は、既読管理DB2001の既読管理テーブルを更新する。閲覧提供部24は、通話端末や汎用的な情報処理装置から閲覧要求があった場合に、既読管理テーブルのファイル名の一覧をhtmlファイルなどで作成し、通話端末10や汎用的な情報処理装置に送信する。また、通話端末や汎用的な情報処理装置から指定されたファイル名に応じて、画像と問診票が記述されたhtmlファイルを作成し、通話端末10や汎用的な情報処理装置に送信する。
記憶・読出処理部29は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているHDD505によって実行され、記憶部2000の既読管理DB2001、画像データDB2002、問診票DB2003及び診断結果DB2004に各種データを記憶したり、記憶部2000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<<実施形態の処理または動作>>
続いて、本実施形態の処理または動作について説明する。
<宛先リスト画面の表示>
図18は、通話端末間で通話を開始する準備段階の処理を示すシーケンス図である。まず、要求元端末(患者端末AAA)10aaの利用者が、電源スイッチ109をONにすると、操作入力受付部12が電源オンを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。
そして、ログイン要求部は電源オンの受け付けを契機とし、送受信部11により通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログイン要求を示すログイン要求情報を送信する(ステップS22)。このログイン要求情報には、要求元端末である端末10aaを識別するための通信先ID、及びパスワードが含まれている。これら通信先ID、及びパスワードは、記憶・読出処理部19を介して記憶部1000から読み出される。
なお、要求元端末(端末10aa)から管理システム50へログイン要求情報が送信される際は、受信側である管理システム50は、送信側である端末10aaのIPアドレスを把握することができる。また、ログイン要求は、上述のように、電源オンではなく、利用者の指示入力を契機としてもよい。更に、通信先ID及びパスワードは、要求元端末に対して利用者が入力できるようにしてもよい。
次に、管理システム50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている通信先ID及びパスワードを検索キーとして、端末認証管理テーブルを検索し、この端末認証管理テーブルに同一の通信先ID及び同一のパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う(ステップS23)。
この端末認証部52によって、同一の通信先ID及び同一のパスワードが管理されているため、正当な利用権限を有する通話端末10からのログイン要求であると判断された場合には、状態管理部53は、端末状態管理テーブルに、通話端末10aaの通信先ID、端末の種類及び宛先名で示されるレコード毎に、稼動状態、上記ログイン要求情報が受信された受信日時、及び端末10aaのIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS24)。これにより、端末状態管理テーブルには、通信先ID「01aa」に、稼動状態「オンライン」、受信日時「2013.02.10.13:40」及び端末IPアド
レス「1.2.1.3」が関連付けて管理されることになる。
そして、管理システム50の送受信部51は、上記端末認証部52によって得られた認証結果が示された認証結果情報を、通信ネットワーク2を介して、上記ログイン要求してきた要求元端末(通話端末10aa)に送信する(ステップS25)。本実施形態では、端末認証部52によって正当な利用権限を有する端末であると判断された場合につき、以下続けて説明する。
管理システム50の記憶・読出処理部59は、ログイン要求してきた要求元端末(通話端末10aa)の通信先ID「01aa」に基づいて宛先リスト管理テーブルを検索することにより、上記要求元端末(通話端末10aa)の通信先ID「01aa」を通信相手の候補として登録している他の要求元端末の通信先IDを抽出する(ステップS26)。ここでは、説明の簡略化のため、ステップS26で抽出された通信先IDが、通話端末10caの通信先ID「01ca」の場合について、以下続けて説明する。
次に、管理システム50の記憶・読出処理部59は、上記ログイン要求して来た要求元端末(通話端末10aa)の通信先ID「01aa」を検索キーとして、端末状態管理テーブルを検索し、ログイン要求してきた要求元端末(通話端末10aa)の稼動状態を抽出する(ステップS27)。
次に、送受信部51は、端末10caに対して、要求元端末(通話端末10aa)の通信先ID「01aa」と、要求元端末(通話端末10aa)の稼動状態を示した稼動状態情報とが含まれた「端末の状態情報」を送信する(ステップS28)。これにより、通話端末10caの送受信部11は、端末の状態情報を受信する。よって、通話端末10caでは、後述のステップS28の処理と同様に、通話端末10aaの最新の稼動状態が反映された宛先リストが作成され、ディスプレイ120caに表示される。なお、通話端末10caがオフラインの場合は「端末の状態情報」が送信されない。
図19は、ステップS25の処理後、宛先リスト画面を表示するまでの処理について説明するシーケンス図の一例である。また、図20は、宛先リスト画面を示す概念図である。図19では、要求元端末の通信先IDを01aa、通信相手の通信先IDを01caとしているが、本実施形態では、要求元端末の通信先IDは患者端末AAA、通信相手の通信先IDは医師端末BBBとなる。
まず、要求元端末(通話端末10aa)では、上記ステップS25によって、正当な利用権限を有する端末であると判断された結果が示された認証結果情報を受信すると、送受信部11が通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、宛先リストを要求する旨が示された宛先リスト要求情報を送信する(ステップS41)。これにより、管理システム50の送受信部51は、宛先リスト要求情報を受信する。
次に、管理システム50の記憶・読出処理部59は、ログイン要求した要求元端末(通話端末10aa)の通信先ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理テーブルを検索し、要求元端末(通話端末10aa)と通話することができる通信相手の候補の通信先IDを抽出すると共に、この通信先IDを検索キーとして、端末状態管理テーブルを検索し、対応する種類情報及び宛先名情報を抽出する(ステップS42)。ここでは、説明の簡略化のため、通信相手の候補の通話端末10として、通話端末10caの通信先IDを抽出した場合について、以下続けて説明する。
次に、記憶・読出処理部59は、記憶部5000から宛先リスト枠のデータを読み出す(ステップS43)。
そして、送受信部51は、宛先リスト枠並びに上記ステップS42によって抽出された通信先ID、種類情報及び宛先名情報を含めた「宛先リスト情報(宛先リスト枠、通信先ID、種類情報、宛先名)」を、要求元端末(通話端末10aa)に送信する(ステップS44)。これにより、要求元端末(通話端末10aa)では、送受信部11が宛先リスト情報を受信する。
次に、要求元端末(通話端末10aa)の記憶・読出処理部19は、記憶部1000へ宛先リスト情報を記憶する(ステップS45)。
このように、本実施形態では、各通話端末10で宛先リスト情報を管理するのではなく、管理システム50が全ての通話端末10の宛先リスト情報を一元管理している。よって、伝送システム1で新たな通話端末10が利用されるようになったり、既に利用されている通話端末10に替えて新機種の通話端末10を含めるようになったり、宛先リスト枠の見栄え等を変更することになった場合でも、管理システム50側で一括して対応するため、各通話端末10側で宛先リスト情報の変更を行う手間を省くことができる。
続いて、管理システム50側では、記憶・読出処理部59が、通信相手の候補の通話端末10の稼動状態を抽出する(ステップS46)。
次に、送受信部51は、上記ステップS42で使用された検索キーとしての通信先ID「01ca」と、対応する宛先端末(端末10ca)の稼動状態「オフライン」とが含まれた「端末の状態情報」を、通信ネットワーク2を介して要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS47)。なお、送受信部51が、要求元端末(端末10aa)に対して、この要求元端末(端末10aa)自体の通信先IDと稼動状態を示す「端末の状態情報」を送信するようにしてもよい。
次に、要求元端末(端末10aa)の記憶・読出処理部19は、順次、管理システム50から受信した通話端末10の状態情報を記憶部1000に記憶する(ステップS48)。よって、要求元端末(端末10aa)は、各状態情報を受信することで、要求元端末(端末10aa)と通話することができる他の通話端末10の現時点の稼動情報を取得することができる。
次に、要求元端末(端末10aa)の宛先リスト作成部18は、利用者が通信相手の候補としての通話端末10を指定することができるように、図20に示されるように、通信相手の候補を特定するための特定情報が含まれた宛先リストを作成する(ステップS49)。
この場合、宛先リスト作成部18は、記憶部1000に記憶されている宛先リスト情報、及び端末の状態情報に基づいて、通信相手の候補としての通話端末10の状態を反映させた各特定情報を作成する。また、ここでは、要求元端末(通話端末10aa)が他の通話端末10との通話を開始する前であるため、宛先リスト作成部18は、「通話端末」を示す種類情報に係る通話端末10の各特定情報を作成する。宛先リスト画面の作成手順は図21にて詳述する。
次に、表示制御部16は、図1に示されているディスプレイ120aaに対して、図20に示されているような宛先リスト画面を表示させる(ステップS50)。この宛先リスト画面には、各端末がオンラインかオフラインかが表示されている。
また、宛先リスト画面には、オフラインの宛先に対応づけて、データ送信可アイコン201が表示される。データ送信可アイコン201は、受信許可テーブルの医師端末BBBの通信先IDに、患者端末AAAの通信先IDが登録されていることを示している。つまり、図20のように医師端末BBBがオフラインの場合、患者端末AAAのディスプレイ120aaにはデータ送信可アイコン201が表示される。
<受信許可テーブルへの通信先IDの登録>
図21は、医師端末BBBが受信許可テーブルへ患者端末AAAの通信先IDを登録する処理を説明する図の一例である。
I.医師は予めいくつかの患者端末(AAA、CCC、DDD)のストックを保有している。患者が来院し診察した場合に、経過を診断する必要があると判断すると、医師はストックしている患者端末AAAを患者に貸与する。
II.医師は受信許可管理DB5006に構築されている受信許可テーブルに、医師端末の通信先ID(BBB)を登録する。すでに登録されている場合は不要である。
III.医師は、医師端末の通信先ID(BBB)に対応づけて、患者端末の通信先ID(AAA)を登録する。患者端末は医師が管理しているため、貸与の前に医師端末の通信先ID(BBB)に対応づけて患者端末の通信先ID(AAA)を登録しておいてもよい。
また、通話端末でなく患者が汎用的な情報処理装置で医師端末と通信する場合、医師は、通信先IDとパスワードを患者に知らせる。これにより、患者は任意の情報処理装置から管理システム50にログインして医師端末BBBと通信できる。なお、パスワードは変更できるので、元の患者の診断が終われば、別の患者に同じ通信先IDと異なるパスワードを知らせることで、元の患者から通信先IDを引き上げることができる。
<宛先リスト画面の表示手順>
図22は、宛先リスト作成部18が宛先リスト画面を表示する手順を示すフローチャート図の一例を示す。
宛先リスト作成部18は、図19のステップS44に示すように患者端末AAAがオンラインになった後、管理システム50から宛先リスト情報(宛先リスト枠、通信先ID、種類情報、宛先名)」を取得する(S210)。本実施形態では、この宛先リスト情報と共に又は宛先リスト情報を受信した後、受信許可テーブルを取得する。
次いで、宛先リスト作成部18は、宛先リスト情報から通信先IDを1つ抽出する(S220)。
宛先リスト作成部18は、宛先リストから抽出した通信先ID(BBB,CCC,DDD, ・・・)が、受信許可テーブルに登録されているかどうか検索する(S230)。
通信先IDが受信許可テーブルに登録されている場合(S230のYes)、医師端末BBBに対応づけられている「データを受信許可した端末の通信先ID」に自端末(患者端末AAA)の通信先IDが含まれているか否かを判定する(S240)。
自端末(患者端末AAA)の通信先IDが含まれていた場合(S240のYes)、宛先名にデータ送信可アイコン201を表示する(S250)。
ステップS230において、通信先IDが受信許可テーブルに登録されていない場合(S230のNo)、宛先リスト作成部18は宛先名のみを表示し、データ送信可アイコン201を表示しない(S260)。自端末(患者端末AAA)の通信先IDが含まれていない場合(S240のNo)もデータ送信可アイコン201を表示しない(S260)。
1つの宛先についてデータ送信可アイコン201を表示すると、宛先リスト作成部18は宛先リスト情報の全ての宛先を表示したか否かを判定し(S270)、全ての宛先を表示すると処理を終了する。
なお、図22の手順では、データ送信可アイコン201は通信可能か否かに関係なく表示されるが、データ送信可アイコン201は通信困難な場合にだけ表示してもよい。この場合、ステップS250でデータ送信可アイコン201を表示する前に、医師端末が通信可能か否かが端末状態管理テーブルにより判定する。通信困難な状態でだけデータ送信可アイコン201を表示することで、医師端末BBBが通信可能な状態なのに、ストレージサーバ100に画像や問診票を送信することを抑制できる。一方、医師端末BBBが通信可能な状態でもデータ送信可アイコン201を表示する場合、患者端末AAAは医師端末BBBが通信できるか否かの状態に応じて、通信を開始するかストレージサーバに登録かを自動的に切り替える。この切り替えは動作モードの切り替えにより行われる。医師端末BBBが通信可能な状態でもデータ送信可アイコン201を表示することで、患者は医師端末BBBがデータの送信を許可していることを把握しやすくなる。
<モードの切り替え>
患者が宛先を選択することでセッションが確立し、カメラが撮像した映像とマイクが集音した音声が送受信されると会議が始まる。以下、端末同士が映像と音声を送受信する動作モードを会議モードという。
一方、患者が、データ送信可アイコン201が表示されている宛先又はデータ送信可アイコン201を選択した場合、患者端末AAAは会議モードとならず、画像データを送信するための画像撮像モードとなる。この他の動作モードとしては、問診モード、診断モードなどがある。
このような動作モードを決定するのは、端末が起動するアプリである。
会議アプリ:会議モード
画像撮像アプリ:画像撮像モード
問診アプリ:問診モード
診断アプリ:診断モード
各アプリは、プログラム提供システム90から提供され通話端末内に保持される。予め通話端末10が保持していてもよいし、任意のタイミングでプログラム提供システム90から取得してもよい。
患者端末AAAは選択された宛先にデータ送信可アイコン201が付与されているか否かに応じて起動させるアプリを切り替える。また、データ送信可アイコン201が相手先がオフライン・オンラインに関わらず表示される場合、医師端末がオフラインかオンラインかが考慮される。
図23は、起動されるアプリの選択について説明する図の一例である。
・まず、オンラインの場合は、アイコン有無に関わらず会議アプリを起動する(会議モードになる)。
・データ送信可アイコン201が表示されている宛先については、オフラインの場合、画像撮像アプリが起動する(画像撮像モードになる)。また、データ送信可アイコン201が表示されていない宛先については、会議もデータ送信もできないので、アプリが起動しない。
・また、宛先の医師端末が参加制限会議を行っている場合がある。参加制限会議は、特定の端末しか参加できない会議である。参加制限会議に参加している医師端末はオンラインとなるが、患者端末AAAは会議に参加できない。このため、データ送信可アイコン201が表示されている場合は画像撮像アプリが起動する(画像撮像モードになる)。また、データ送信可アイコン201が表示されていない場合はアプリが起動しない。
なお、問診アプリは、画像撮像モードの後、ユーザ操作によって又は自動的に起動するアプリである。問診アプリにより、患者は問診に加筆して回答することができる。診断アプリは、医師端末BBBで起動されるアプリである。医師は患者端末AAAがオフラインなどで通信準備ができない状態の場合、自動的に又は操作により診断アプリを起動して患者に対し診断結果(注意事項や更に聞きたい内容や画像を求める内容)を動画などで撮像し患者端末に送信する。
〔経過報告の流れ〕
患者端末による経過報告の流れについて図24、25を用いて説明する。図24は、患者端末による経過報告の流れを模式的に説明する図の一例であり、図25は患者端末とストレージサーバ100の通信手順を示すシーケンス図の一例である。
患者端末AAAがオンラインになり、宛先リスト画面が表示されている状態から説明する。患者は、医師から指示された期日になると経過の報告を開始する。
I.患者は患者端末AAAを操作して、データ送信可アイコン201が添付されて表示されている医師端末BBBを宛先リスト画面から選択する。患者端末AAAは、医師端末BBBに対して受信許可テーブルのデータを受信許可した通話端末として登録されているので、患者端末AAAは画像撮像アプリを起動する。
II.患者端末AAAでは画像撮像アプリが起動し、画像撮像モードになる。患者は患者端末AAAのカメラ112(または外部接続カメラ)を用いて診察対象となる部分(患部)を撮像する。患者が撮像する患部は、例えば外科手術を縫った跡、目(充血の有無)、咽頭(のどの腫れ)などである。また、患部以外を撮像することも可能である。また、体温計で体温を計った場合は体温計の温度表示を撮像することが好ましい。この他、血圧計、脈拍計などの測定結果を撮像できる。また、撮像は静止画でもよいし、動画でもよい。動画の場合、患者は気になった点を動画と共に音声で記録できる。
III.画像(静止画、動画、音声を含む)を撮像すると、画像撮像アプリは画像を保存するか否かを問い合わせるダイアログを表示する。患者端末AAAは一時的に画像を端末内の記憶部1000に保存する。この画像は、ストレージサーバ100に送信された後、動画撮像アプリにより(または任意のアプリで)削除される。キャンセルボタンが押下されると、患者端末AAAに保存されている画像データは削除され、画像撮像モードが継続する。
IV.画像を一時保存後、動画撮像アプリは問診アプリを起動する。問診アプリは問診内容を表示したり、回答を受け付けたりするプログラムである。図24の例では、「痛みはありますか?」「発熱はありますか?」などの問診内容に対し患者が「Yes、No」を選択できる。患者は端末の上下左右キーを使ったり、タッチパネルを操作して回答する。
なお、問診内容は、例えばHTMLなどで記述されており問診票DB2003の「http://hoge/AAA/medical_interview.html」などのアドレスに登録されている。"AAA"は患者端末に専用の領域であり、事前に医師が登録している。ストレージサーバ100でなく医師端末BBBにローカルに接続されたメモリに保存されていてもよいし、LANに接続された記憶装置に保存されていてもよい。
患者が「報告完了」キーを押下すると、問診票はhtmlファイルなどの文書データで患者端末AAAの記憶部1000に一時保存される。
キャンセルボタンが押下されると、患者端末AAAに保存されている画像データは削除され、画像撮像モードに戻る。
なお、画像撮像モードの前に問診モードになってもよく、2つのモードの順番はどちらが先でもよい。また、画像撮像モードと問診モードが1つに統合されたモードがあってもよい。
V.「報告完了」キーを押下すると、問診アプリ(又は画像撮像アプリでもよい)は一時保存された画像と問診票の送信を行なうか否かを確認するダイアログを表示する。患者が「OK」ボタンを押下すると、問診アプリが画像と問診票をストレージサーバ100に送信する。送信先のURLは「ストレージサーバのURL」+「医師端末の通信先ID」などの固定である。一方、ストレージサーバ100にURLを問い合わせてもよい。図15の画像データDB2002の例では、画像は「http://hoge/BBB/patient/image/」に登録され、図16の問診票DB2003の例では問診票は「http://hoge/BBB/patient/html」に登録される。
また、この時、ストレージサーバ100は既読管理DB2001の既読管理テーブルにファイル名と既読フラグを登録するが、詳細は後述する。
ストレージサーバ100から保存完了の通知が送信されると、問診アプリなどが通話端末で一時保存していたデータを削除して、問診アプリが終了する。
キャンセルボタンが押下されると、通話端末に保存されている画像データと問診票は削除され、画像撮像モードに戻る。
図25について説明する。手順は図24の説明と同様であり説明に重複した部分がある。
S1-1:画像撮像アプリが起動して画像撮像モードになる。
S1-2:画像撮像アプリが画像(静止画、動画、音声を含む)を撮像し通話端末に一次保存する。この手順は図26にて説明する。
S1-3:問診アプリが起動する。
S1-4:問診アプリが問診内容を表示する。
S1-5:問診アプリが問診票をファイルとして患者端末AAAに一時保存する。
S1-6:問診アプリなどが画像と問診票をストレージサーバ100に送信する。
S1-7:ストレージサーバ100は画像と問診票を保存して、保存完了通知を通話端末AAAに送信する。
S1-8:問診アプリなどが通話端末の画像、問診票を削除し、アプリを終了する。
図26は、図25のS1-2において、画像撮像アプリが画像を撮像し通話端末に一次保存する手順を示すフローチャート図の一例である。
画像撮像アプリは、操作入力受付部12から画像の撮像の操作が入力されたか否かを判定する(S121)。画像の撮像の操作はスクリーンショットのように1回だけの場合と、動画の撮像のため、記録開始と終了の2回の場合がある。なお、画像や動画は何回撮像してもよい。
操作入力受付部12から画像の撮像の操作が入力された場合(S121のYes)、キャプチャ部14は撮像部13が撮像した画像を取り込む(S122)。
キャプチャ部14はスクリーンショット又は動画を作成し、記憶部1000の画像保存領域に保存する(S123)。
〔既読管理テーブルへの登録〕
図27は、患者端末がストレージサーバ100に画像と問診票を登録した際に、ストレージサーバ100が既読管理テーブルを更新する手順を示すシーケンス図の一例である。
S2-1:患者端末AAAは、ストレージサーバ100の医師端末BBBの専用領域(例えばフォルダやディレクトリ)に画像と問診票を送信する。
S2-2:ストレージサーバ100の記憶・読出処理部29は画像を画像データDB2002に、問診票を問診票DB2003に保存する。
S2-3:これらを保存すると、ストレージサーバ100のテーブル更新部23は、患者端末AAAの既読管理テーブルに「受信日時、ファイル名、既読フラグ(未読)」の情報(レコード)を追加する。
S2-4:ストレージサーバ100の通知部22は管理システム50に対し、医師端末BBBの専用領域に患者端末AAAからのデータが保存されたことを通知する。
S2-5:管理システム50は保存管理テーブルに、医師端末BBBの通信先ID、データを受信許可した患者端末の通信先IDを登録し、保存フラグの数値を1つ大きくする。
S2-6:管理システム50は保存管理テーブルのフラグを設定したことをストレージサーバ100に通知する。
S2-7:ストレージサーバ100は画像と問診票の保存完了を患者端末AAAに通知する。
以上のようにして、医師端末BBBがオフラインの場合、患者端末AAAはストレージサーバ100に画像と問診票を登録できる。また、既読管理テーブルには患者端末のデータ(画像と問診票)が既読でないことが登録される。また、保存管理テーブルには患者端末の通信先IDと保存フラグが登録される。
〔医師端末について〕
続いて、医師端末について、主に患者端末とは異なる点について説明する。
医師は任意のタイミングで医師端末BBBの電源をONにする。これにより、医師端末BBBが管理システム50にログインするので医師端末BBBはオンラインになる。また、医師端末BBBは、患者端末AAAと同様に宛先リスト画面を表示する。
図28は、医師端末BBBがオンラインになった時に表示される宛先リスト画面の一例を示す。これらの通話端末10は患者端末の場合もあるし、例えば他の医師の通話端末の場合もある。
通信可能か否かを問わず、データ受信可能となっている通話端末の宛先には、データ送信可アイコン201が表示される。そして、医師端末BBBがデータ受信可能な通話端末10からデータを受信している場合は、「未読データ保存アイコン202」が表示される。未読データ保存アイコン202は丸で囲まれた数字部分である。未読データ保存アイコン202には、ストレージサーバ100に保存されているデータの数が表示される。数は、例えば、画像と問診票の組で1つとカウントしているが、画像と問診票の数を別々に表示してもよい。また、数を表示しないとしても、医師端末BBBは全てのデータを受信できる。
例えば、患者端末AAA(通話先AAA)は1回、画像と問診票の組を医師端末BBBを宛先にしてストレージサーバ100に送信している。また、通話先HHHは3回、画像と問診票の組を医師端末Bを宛先にしてストレージサーバ100に送信している。
医師がデータ送信可アイコン201が表示された宛先を選択すると、医師端末BBBは患者端末AAAと同様にデータをストレージサーバ100に登録できる。また、未読データ保存アイコン202が表示された宛先を選択すると、ストレージサーバ100に登録されている画像と問診票を表示できる。
図29は、医師端末BBBが宛先リスト画面を表示する手順を示すシーケンス図の一例である。
S3-1:医師が医師端末BBBの電源をONにすることで、医師端末BBBの送受信部11がパスワードと通信先IDを送信するので、管理システム50にログインできる。これにより、医師端末BBBはオンラインになる。
S3-2:医師端末BBBは、図19のステップS44,47と同様に宛先リスト管理テーブル等を受信する。そして、この時、受信許可テーブルと保存管理テーブルを受信する。以降の処理は、図30にて詳述する。
S3-3:宛先リスト作成部18は、宛先リスト管理テーブルから医師端末BBBに対応づけられた通信先IDを読み出す。
S3-4:宛先リスト作成部18は、ステップS3-3で読み出した通信先IDを、受信許可テーブルから検索する。
S3-5:宛先リスト作成部18は、受信許可テーブルで検索に適合した通信先IDにデータ送信可アイコン201を表示する。
S3-6:宛先リスト作成部18は、保存管理テーブルから、受信許可テーブルで検索に適合した通信先IDに対応づけられている保存フラグを読み込む。
S3-7:宛先リスト作成部18は、宛先に、未読データ保存アイコン202を表示する。
図30は、宛先リスト作成部18がデータ送信可アイコン201と未読データ保存アイコン202を表示する手順を説明する図の一例である。図30では、医師端末BBBがオンラインになるところからスタートする。なお、参考に、フローチャート図の右に図10の宛先管理テーブル、図12の受信許可管理テーブル、図13の保存管理テーブルを示した。
医師端末BBBは管理システム50から、宛先リスト管理テーブル、受信許可テーブル、及び、保存管理テーブルを取得する(S310)。
医師端末BBBの宛先リスト作成部18は、宛先リスト管理テーブルからBBBという通信先IDに対応づけられた通信先IDを取得する(320)。
次に、宛先リスト作成部18は、受信許可テーブルにおいてBBBという通信先IDに対応づけて、ステップS320で取得した通信先IDが存在するか検索する(S330)。
通信先IDが検索に適合しない場合(S330のNo)、データ送信可アイコン201も未読データ保存アイコン202も表示する必要がないので、通信先IDと宛先名(例えば、図28の患者G)のみ表示する(S380)。
通信先IDが検索に適合した場合(S330のYes)、宛先リスト作成部18は宛先の横にデータ送信可アイコン201を表示する(S340)。図12では、通話先AAA、FFF、HHHが登録されているので、図28に示すようにこれらにデータ送信可アイコン201が表示される。
次に、宛先リスト作成部18は、ステップS320で取得した通信先IDの通話端末がデータをストレージサーバ100に保存したか否かを判定する(S350)。すなわち、宛先リスト作成部18は保存管理テーブルから、ステップS320で取得した通信先IDの保存フラグを取得する。
保存フラグが0の場合(S350のNo)、ステップS320で取得した通信先IDの通話端末はデータを保存していないので未読データ保存アイコン202は表示しない。
保存フラグが1以上の場合(S350のYes)、ステップS320で取得した通信先IDの通話端末はデータを保存したので宛先名の横に未読データ保存アイコン202を表示する(S360)。
また、宛先リスト作成部18は、未読データ保存アイコン202に、データ(画像と問診票)にアクセスするストレージサーバ100のURLのリンクを貼り付ける。閲覧先であるストレージサーバ100のURLは、
「ストレージサーバURL」+「医師端末BBBの通信先ID」+「画像送信元である端末AのCID」+「固定文字列」で求めることができる。後述の例では「http://hoge/BBB/AAA/browser/index」である。
宛先リスト作成部18は、宛先リスト管理テーブルの全ての通信先IDについてステップS330〜S360の処理を繰り返し、全ての通信先IDについて処理が終わると終了する。
これにより、図28に示すようにデータ送信可アイコン201と未読データ保存アイコン202と共に宛先が表示された宛先リスト画面を表示できる。医師が患者端末AAAの通信先IDに対応づけられたデータ保存アイコンを選択すると、「http://hoge/BBB/AAA/browser/index」にアクセスし、画像と問診票を閲覧することができる。また、データ送信可アイコン201を選択すると、診断結果をストレージサーバ100に登録できる。
〔閲覧システム〕
続いて、図31を用いて、医師端末BBBが画像と問診票を閲覧する手順を説明する。
ストレージサーバ100は例えばHTMLサーバとして閲覧システムを実現している。
I.医師が未読データ保存アイコン202を選択すると、医師端末BBBは未読データ保存アイコン202に埋め込まれた専用の閲覧URL「http://hoge/BBB/AAA/browser/index」にアクセスする。この時、送受信部11が自動的に通信先IDとパスワードを送信することが好ましく、これによりストレージサーバ100にログインすることができる。汎用的な情報処理装置の場合、専用の閲覧URLにアクセス後に医師が通信先IDとパスワードを入力する。
II.「http://hoge/BBB/AAA/browser/index」にアクセスされた閲覧提供部24は、まず、医師端末BBBの専用領域「http://hoge/BBB/」にある患者端末AAAの既読管理テーブルを参照し、患者端末AAAの問診票一覧をhtmlファイルで作成し医師端末BBBに送信する。閲覧提供部24は、問診票一覧で表示する全ての問診票にURLをリンクさせる。例えば、「未読 AAA 2012/07/07」の「2012/07/07」は、図14のファイル名の「日付」から抽出してhtmlファイルに記述される。「未読 AAA 2012/07/07」の文字列は、図16にて説明した問診票DB2003の「http://hoge/BBB/patients/html/AAA_20120707_145023.html」とリンクされる。図16に示すように、このURLは固定文字列「http://hoge/BBB/patients/html/」に既読管理テーブルに記載されているファイル名を結合したものである。
III.したがって、医師が「未読 AAA 2012/07/07」を選択すると、医師端末BBBは「http://hoge/BBB/patients/html/AAA_20120707_145023.html」をストレージサーバ100に要求する。閲覧提供部24は、この要求に対し、問診票DB2003にある該当の問診票「http://hoge/BBB/patients/html/AAA_20120707_145023.html」を読み出して医師端末BBBに送信する。
IV.医師端末BBBは問診票を表示する。画像データは、問診票に貼り付ける態様で表示される。すなわち、「AAA_20120707_145023.html」にはImageタグで「http://hoge/BBB/patients/image/AAA_20120707_145023.jpg」が埋め込まれている。したがって、医師端末が「http://hoge/BBB/patients/html/AAA_20120707_145023.html」を表示すると、ブラウザがImageタグを解釈して「AAA_20120707_145023.jpg」をストレージサーバ100に要求し、ブラウザが問診票内に表示する。
なお、画像を問診票と同様の仕組みで表示してもよい(問診票と画像を別々に表示してもよい)。
〔保存管理テーブル、既読管理テーブルの更新〕
ストレージサーバ100の画像と問診票が医師端末BBBで表示されると、画像と問診票が既読されたことになるので、ストレージサーバ100は既読管理テーブルを更新する。また、既読管理テーブルの更新に伴い、管理システム50は保存管理テーブルを更新する。
図32は、ストレージサーバ100のテーブル更新部23が既読管理テーブルを更新する手順を示すフローチャート図の一例である。
閲覧提供部24は、医師端末BBBから要求されたファイル名「AAA_20120707_145023」と医師端末の通信先ID(BBB)をテーブル更新部23に通知する。これにより、テーブル更新部23は、既読管理テーブルにアクセスしファイル名「AAA_20120707_145023」の既読フラグを「既読」に変更する(S510)。
テーブル更新部23は、未読から既読に変更した場合、通知部22にファイル名「AAA_20120707_145023」と医師端末の通信先ID(BBB)を通知する。通知部22は、ファイル名から患者端末AAAのデータが既読になったと判断し、AAAという患者端末の通信先IDとBBBという医師端末の通信先IDを管理システム50に通知する(S520)。
これにより、管理システム50は、保存管理テーブルの「データを受信許可した通話端末の通信先ID」であるAAAの保存フラグから1を引く(S530)。
管理システム50は、医師端末BBBに、患者端末AAAの保存フラグが変更されたことを通知する(S540)。通知の際には、変更後の保存フラグの状態(ゼロになる)を通知する。
医師端末BBBの宛先リスト作成部18は、通知された保存フラグの状態に基づき宛先リスト画面を更新する(S550)。すなわち、患者端末AAAの未読データはゼロとなったので未読データ保存アイコン202を表示しない。またはゼロを表示する。
図33は更新後の既読管理テーブルを、図34は更新後の保存管理テーブルをそれぞれ示す。既読管理テーブルは、図14と比較すると、ファイル名「AAA_20120707_145023」の既読フラグが「既読」に変更されている。また、保存管理テーブルは、図13と比較すると、患者端末AAAの保存フラグがゼロになっている。
〔代替処理〕
以上の説明では、ストレージサーバ100は、画像と問診票が登録されると管理システム50にデータが保存されたことを通知していた(例えば図27のS2−4)。そして、保存管理テーブルの保存フラグを更新している(S2−5)。しかしながら、このステップS2−4,S2−5は省略することができる。
この場合、医師端末BBBは、図29のステップS3−2で説明したように、管理システム50から保存管理テーブルを受け取れないので、医師端末BBBは、起動すると、ストレージサーバ100に未読のデータがあるか問い合わせる。
また、ストレージサーバ100は医師端末BBBの既読管理テーブルから「未読」となっているものを全て検索し、未読になっているもののファイル名(保存先URL)を読み込む。これにより、未読ファイルの数が分かり、医師端末BBBは未読データ保存アイコン202を表示できる。
図35は、医師端末BBBが宛先リスト画面を表示する手順を示すシーケンス図の一例である。この図は、本代替処理を採用した場合に図29を代替して処理される。
図29と異なるのは、ステップS3-5の後である。
S3-11:医師端末BBBの宛先リスト作成部18は、取得した通信先IDに対し未読フラグが存在するかストレージサーバ100に問い合わせる。
S3-12:ストレージサーバ100の閲覧提供部24は、医師端末BBBの専用領域にある既読管理テーブルから「未読」のファイルを検索する。
S3-13:ストレージサーバ100の閲覧提供部24は、未読フラグの数を医師端末BBBに通知する。
S3-14:宛先リスト作成部18は、宛先に未読フラグの数を表示することで未読データ保存アイコン202を表示する。したがって、このような処理でも図28に示すように、未読データ保存アイコン202を表示することができる。
〔医師端末の診断〕
図36は、医師端末による診断の流れを模式的に説明する図の一例である。医師端末BBBがオンラインになり、宛先リスト画面が表示されている状態から説明する。
I.医師は医師端末BBBを操作して、データ送信可アイコン201が添付されて表示されている患者端末AAAを宛先リスト画面から選択する。図34に示したように保存管理テーブルにおける患者端末AAAの保存フラグはゼロになっているので、未読データ保存アイコン202は表示されない。
II.画像撮像アプリが起動し画像撮像モードになる。医師は医師端末BBBのカメラ112(または外部接続カメラ)を用いて自身を撮像する。そして、画像や問診票に基づく診断内容を説明する。なお、動画でなく静止画を撮像してもよいし、画像の撮像を省き、下記の診断のみを行ってもよい。
III.画像(静止画、動画、音声を含む)を撮像すると、画像撮像アプリは画像を保存するか否かを問い合わせるダイアログを表示する。医師端末BBBは一時的に画像を端末内の記憶部1000に保存する。この画像は、ストレージサーバ100に送信された後、動画撮像アプリにより(または任意のアプリで)削除される。キャンセルボタンが押下されると、通話端末に保存されている画像データは削除され、画像撮像モードが継続する。
IV.画像を一時保存後、動画撮像アプリは診断アプリを起動する。診断アプリは診断内容を表示したり、次回の経過報告を患者に指示するためのプログラムである。図36の例では、「経過は順調です」「次回は図の部分を撮像してください」などの文章が表示されている。この文章は患者端末AAAが表示するので、患者は図を見てどこを撮像すべきかを確認で期す。
なお、診断内容の雛形(テンプレート)は、例えばHTMLなどで記述されており診断結果DB2004の「http://hoge/BBB/medical_result.html」などのアドレスに登録されている。"BBB"は医師端末BBBに専用の領域であり、事前に医師が登録している。
医師が「診断完了」キーを押下すると、診断結果はhtmlファイルなどで通話端末の記憶部1000に一時保存される。
キャンセルボタンが押下されると、通話端末に保存されている画像データは削除され、画像撮像モードに戻る。
V.「診断完了」キーを押下すると、診断アプリ(又は画像撮像アプリでもよい)は一時保存された画像と診断結果の送信を行なうか否かを確認するダイアログを表示する。患者が「OK」ボタンを押下すると、診断アプリが画像と診断結果をストレージサーバ100に送信する。画像は画像データDB2002の「http://hoge/AAA/medical/image/」に登録され、診断結果は例えば診断結果DB2004の「http://hoge/AAA/medecal/html」に登録される。送信先のURLは「ストレージサーバのURL」+「患者端末の通信先ID」などである。ストレージサーバ100にURLを問い合わせてもよい。
このように、医師も動画と診断結果をストレージサーバ100に登録するので、患者端末AAAは診断結果と画像を表示することができる。患者端末AAAの既読管理テーブルには、医師端末から送信された画像や診断結果のファイル名が登録され、保存管理テーブルには患者端末AAAに対応づけて保存フラグが登録される。したがって、患者端末AAAがオンラインになると未読データ保存アイコン202が表示され、患者が選択すると、未読データ保存アイコン202に埋め込まれた専用の閲覧URL「http://hoge/AAA/BBB/browser/index」にアクセスする。
したがって、閲覧提供部は、図31のように、既読管理テーブルのファイル名のリストが記述されたhtmlファイルを患者端末AAAに送信する。ファイル名には診断結果のhtmlファイルがリンクされている。患者がファイル名を選択すると、閲覧提供部は診断結果に画像が埋め込まれた(imageタグでリンクされた)HTMLファイルを患者端末AAAに送信する。患者は、それを参考にして図24のように次回の経過報告を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態の伝送システムは、相手端末が通信できない状態の場合、画像データなどをストレージサーバ100に送信しておき、相手端末がオンラインになった時に相手端末は画像データを確認できる。患者が画像と問診票をストレージサーバ100に登録し、医師が画像等を閲覧する仕組みと、医師が診断結果をストレージサーバ100に登録し、患者が診断結果を閲覧する仕組みをほぼ共通にできる。したがって、医師が多くの患者を診る場合でも効率的な診断が可能になる。また、端末は常時電源をONにしておく必要がないので(オンラインにしておく必要がないので)、消費電力も低減できる。
なお、本実施形態は本発明の範囲を限定するものではなく、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、医師端末は、対象の人間から報告を受ける立場の人間が操作する端末を意味し、医師が操作する端末には限られない。例えば、法律が許可する範囲であれば医師でなく看護師が報告を受けることも可能である。また、一人暮らしや外出が困難な高齢者が通話端末で日常生活を報告する場合、医師端末として説明された通話端末は地方自治体や民間のケアハウスの人間により操作される。この他、例えば出張先に時差があるなどの理由で、オンラインの報告が困難な場合、営業日報などを画像と文書データで報告する業務に使用できる。
また、ストレージサーバ100には、相手先の通話端末10が通信できない状態の場合に画像などが記憶されると説明したが、相手先が通信可能な状態で画像等を記憶してもよい。例えば、医師端末BBBがログインしており他の通話端末と通信していないため通信可能な状態であるが、医師がログインしたまま離席したい場合に医師端末BBBに所定の操作をしたことが管理システム50に登録される。この場合、患者端末AAAは、医師端末BBBが通信可能な状態でもストレージサーバに画像等を登録できる。
また、本実施形態では、管理システム50とストレージサーバ100を別体の情報処理装置として示したが、管理システム50とストレージサーバ100は一体でもよい。また、管理システム50とストレージサーバ100の少なくとも一方が複数の情報処理装置で構成されていてもよい。
また、管理システム50が有する記憶部5000は管理システム50がアクセス可能なネットワーク上にあればよく、通話端末10が有する記憶部1000は通話端末10がアクセス可能なネットワーク上にあればよい。ストレージサーバ100が有する記憶部2000はストレージサーバ100がアクセス可能なネットワーク上にあればよい。