JP2015071510A - 流動化コンクリート用流動化材およびその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】単位水量および単位セメント量を実質的に変動させることなく、コンクリートの流動性を向上させ施工性を改善させるとともに、ベースコンクリートに所望の機能ないし性能を付与、向上させることが可能なコンクリート用流動化材を提供する。【解決手段】(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジ及び鋳物ダストの少なくとも1種と、(B)高炉スラグ細骨材と、(C)流動化剤とを含んでなることを特徴とする流動化コンクリート用流動化材、及びその製造法。【選択図】なし

Description

本発明は、流動化コンクリート用流動化材およびその製造法に関するものである。
流動化コンクリートは、あらかじめ練り合わされたコンクリート(所謂、ベースコンクリート)に流動化剤を添加して流動性を高めたコンクリートのことである。
コンクリートの流動性が十分でない場合、コンクリートの施工性、例えば、コンクリートの型枠への充填が良好に行われなかったり、振動や型固め作業が必須となったり、ポンプ移送等が困難になることがある。
コンクリートの流動性は、例えば、単位水量(即ち、コンクリート1m中に含まれる水量(kg))や、単位セメント量(即ち、コンクリート1m中に含まれるセメント量(kg))によって調整することができ、一般的に、単位水量を増大あるいは単位セメント量を増大させることによって流動性が向上する。しかしながら、水およびセメントは、硬化後のコンクリートの性能(例えば、硬化特性、強度や耐久性等)に影響を与えることから、単位水量および単位セメント量の範囲には一定の制限がある。例えば、単位水量が過剰である場合には、粘性低下や材料分離が生じやすく、コンクリートの乾燥収縮の増大、水密性の低下などが生じることがあって、硬化後のコンクリート強度の低下や耐久性が問題になる場合がある。一方、単位セメント量が過剰である場合には、水和熱による温度ひび割れが生じやすくなり、そして経済性的に不利となる。
コンクリートは、その用途や目的等に適するように各成分(例えば、セメント、骨材、水、その他の各種の混和材料等)の種類ないし量などについて配合設定がなされるが、特に水量およびセメント量は硬化後のコンクリートの性能に大きな影響を与えることから、具体的な用途、目的に適したコンクリートが得られるような単位水量や単位セメント量を保持したままで施工に適した流動性を実現することには制約があった。
そこで、単位水量や、単位セメント量もしくは水セメント比(即ち、セメントに対する水の重量比(W/C))を実質的に変動させることなくコンクリートの流動性向上等を主な目的として、例えば減水剤、AE剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤等の化学混和剤を配合することが行われている。これらの化学混和剤は、それらの配合量および配合操作の制御が容易にできるように、多くの場合、コンクリート製造工場においてコンクリートの練り混ぜ時に配合されている。
しかしながら、コンクリートの流動性は、例えば、温度や湿度、天候、現場にて施工されるまでの時間等によって大きな影響を受けるので、コンクリート製造工場において、いかに上記の化学混和剤の量や単位水量、単位セメント量、水セメント比等を、気温、湿度、時間等を考慮したうえで厳密に定めたとしても、現場にて実際にコンクリート施工する際に所望の流動性を実現ないし維持することは容易ではなかった。
このようなことから、あらかじめ練り合わされたコンクリート(所謂、ベースコンクリート)に流動化剤を配合し混練することによって、コンクリートの流動性を調整することが行われている。なお、この流動化剤の配合は、コンクリート製造工場から出荷される際になされる場合もあるが、コンクリート製造工場から施工現場に運搬される間になされたり、施工現場にコンクリートが到着した後に行われることの方が多い。
しかしながら、流動化剤の配合、混練によって流動性の向上がみられる場合でも、その後にコンクリートの流動性が低下するという所謂スランプロスの問題は十分に解決されているとは言えなかった。とりわけ、実際の施工現場では、工場でのコンクリート製造からある程度の時間が経っており、その間に温度や湿度変化の影響を受けているので、流動化剤の配合対象であるベースコンクリートの性状が多様でありかつ安定していないこと、ならびに、実際のコンクリート施工現場では設備的および人的な要因もあって、コンクリートの要求性能に応じた適切な流動化剤の配合および混合作業を確保しにくいことから、流動化剤の使用も必ずしも容易とは言えなかった。
特に、近年の骨材事情の悪化や、コンクリート技術の高度化等伴う要求性能の高度化、多様化に対応したコンクリートをより経済的に得ることはますます重要になってきているものの、そのようなコンクリートを施工段階において安定的に得ることは上記理由から容易とは言えなかった。
なお、コンクリートの流動性は、化学混和剤の種類および配合量の選定などによってある程度制御することは可能である。例えば、遅延型、促進型あるいは標準型の化学混和剤を用いることによって行なうことも可能である。遅延型の化学混和剤を用いることよって流動性を比較的長期間維持できるようになるが、しかし、このような混和剤を用いたコンクリートは、一般的にコンクリート硬化時の初期強度が小さいために早期の強度が求められる構造物、例えば桁や床、建物躯体には適さなかったり、冬季の施工には適当でない等の問題が見られることがある。
流動化コンクリートは、流動化剤を用いて単位水量や単位セメント量を実質的に変動させることなくコンクリートの流動性を向上させてコンクリートの施工性を改善することを主目的とするものである。そうすると、当然に、流動化材が配合される対象となるコンクリートは、通常のコンクリートに比較してセメントペーストが少ないこと、水セメント比が同じであってもセメント自体の流動性が著しく大きくなっていることになります。したがって、この二点を考慮に入れないまま従来の流動剤を添加すると、その流動化向上効果によってコンクリートのスランプは増大するものの、コンクリート成分が遊離ないし分離したりして施工性が悪く、ブリーディング量が異常発生したりすることがある。
本発明による流動化材は、流動化材成分として特定の資材を用いることにより、単位水量および単位セメント量を実質的に変動させることなく、コンクリートの流動性を向上させて、施工性を改善することを目的とする。
従来より、コンクリートの製造にあたり、使用材料および調合が不適切な場合にコンクリートの粘性が不足して分離しやすくなったり、ブリーディング量が異常に多くなったりすることがあるが、本発明は、そのような不具合が起きないように従来の液体の流動化材の代わりに、コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種と、高炉スラグ細骨材と、流動化剤とを含んでなる流動化材を提供するものである。
したがって、本発明による流動化コンクリート用流動化材は、(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種と、(B)高炉スラグ細骨材と、(C)流動化剤とを含んでなることを特徴とするもの、である。
このような本発明による流動化材は、好ましい態様として、前記の(B)高炉スラグ細骨材が、粒度区分BFS5−0.3(JIS A5011−1(2003))のものであるもの、を包含する。
そして、本発明による流動化材は、好ましい態様として、前記の(C)流動化剤がJASS 5T−402の品質基準に適合するものであるもの、を包含する。
本発明による流動化材は、さらに、(D)砕石粉、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微粉末およびゼオライトの少なくとも1種とを含んでなるもの、を包含する。
本発明による流動化材は、好ましい態様として、さらに、(E)早強材、膨張材、防水材、収縮低減剤および高強度混和材の少なくとも1種を含んでなるもの、を包含する。
また、本発明による流動化コンクリート用流動化材の製造法は、ミキサ内に導入された(B)高炉スラグ細骨材に、当該ミキサによる撹拌条件下、(C)流動化剤を添加し、更に(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種を添加することを特徴とするもの、である。
このような本発明による流動化コンクリート用流動化材の製造法は、好ましい態様として、前記の(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種を添加した後に、再度(C)流動化剤を添加するもの、を包含する。
そして、本発明による流動化コンクリート用流動化材の製造法は、好ましい態様として、霧状で前記の(C)流動化剤の添加を行うもの、を包含する。
さらに、本発明による流動化コンクリート用流動化材の製造法は、好ましい態様として、前記のミキサを加熱して当該ミキサ内にて撹拌物の乾燥を行うもの、を包含する。
本発明によれば、コンクリートスラッジ、ペーパースラッジ、鋳物ダストおよび高炉スラグ細骨材と流動化剤とを接触させ混合したものを流動化材として用い、これをベースコンクリートに配合し、混練することによって、ベースコンクリートの流動性を著しく向上させることができる。これは、コンクリートスラッジ、ペーパースラッジ、鋳物ダストおよび高炉スラグ細骨材等の材料と流動化剤とが共存し、かつ両者が予め互いに緊密かつ均一的に分散もしくは付着ないし被覆されていることから、ベースコンクリート中のセメント成分や骨材成分等と物理的ないし化学的な親和性が高く、流動化材をベースコンクリートに配合し混練した際にベースコンクリート中への分散拡散作用が促進されていることによると推測されている。
本発明においては、上記の(A)、(B)および(C)を、予め接触させ混合したものを、ベースコンクリートに添加することが肝要である。上記各成分を予め接触させることなく、別々にベースコンクリートに添加した場合には、たとえ各成分を同時にベースコンクリートに添加したとしても本発明の効果を十分に得ることは不可能である。
そして、本発明による流動化材は、粉状ないし顆粒状のものであるので、ベースコンクリートに対する混和性に優れたものであると同時に、ベースコンクリートへの添加および混練作業に際し周囲環境へ飛散することが抑制されている。
なお、上記のコンクリートスラッジ、ペーパースラッジ、鋳物ダスト、高炉スラグ細骨材等の資材は、各資材内容に応じた所定の機能をベースコンクリートに付与することができるものである。したがって、本発明による流動化材は、単にベースコンクリートの流動性を向上させてワーカビリティーを向上させる流動化材としてだけでなく、ベースコンクリートに所望の機能ないし性能を付与あるいは向上させる機能性材料として捉えることもできる。
そして、このような本発明による流動化材は、コンクリート施工現場において用いることが容易であるので、コンクリートの流動性向上とともに、流動化材中の上記資材に応じた機能を、施工現場においてコンクリートに付与することが可能である。
このことから、本発明によれば、例えばコンクリート製造工場では汎用性が高いコンクリートを製造しておき、各施工現場においては、本発明による流動化材を用いることにより、必要量の最適なコンクリートを得ることができる。この際、内容が異なる計量された複数種の本発明による流動化材を予め用意しておけば、施工現場では単にそれらの中から適当な物を選択使用するだけで、それぞれの施工現場に対応した必要量の最適なコンクリートを容易に得ることができる。
<流動化コンクリート用流動化材>
本発明による流動化コンクリート用流動化材は、(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種と、(B)高炉スラグ細骨材と、(C)流動化剤とを含んでなること、を特徴とするものである。
ここで、流動化材とは、「あらかじめ練り混ぜられたコンクリートに添加し、これをかくはんすることによって、その流動性を増大させることを主たる目的とする混和材」を意味する。
なお、コンクリートの流動性は、一般的にスランプ値によって評価することができる。本発明による流動化コンクリート用流動化材も、従来と同様に、コンクリートのスランプ量の測定により流動性向上効果を確かめることができる。
産業廃棄物清掃法によれば、主にレディーミクストコンクリート工場から排出されるコンクリートスラッジは、汚泥に分類され、そのまま最終処分として管理型の埋め立て処分が義務付けられている。また、製紙工場から排出されるペーパースラッジも汚泥に分類され、そのまま最終処分として管理型の埋め立て処分が義務付けられている。同様に、鋳物工場から排出される鋳物ダストも、ほとんどが埋め立て処分されている。しかし、管理型産業廃棄物の最終処分場を将来にわたって確保、増設していくことは極めて困難なため、それぞれのスラッジの有効利用や処理方法の新しい開発が急がれている。
そのような状況のもと、本発明は、これらのスラッジに新しい有効利用方法を提案するものである。その分野は、流動化コンクリートの流動化後のフレッシュコンクリートの品質改善のために有効再利用するものである。
コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストは、乾燥状態においては微粒粉体であることから飛散しやすく、また湿潤状体から多量の水分の存在下では泥状から懸濁液状となることから、廃棄物管理に配慮が要求される。
本発明による流動化材は、流動化コンクリートの特質である細骨材の微粒粉不足を、従来産業廃棄物として捉えられていたコンクリートスラッジ、ペーパースラッジならびに鋳物ダストがその不足分を補って、ワーカビリティーを良好にし、ブリーディング量を低減させ、ひび割れの低減にも貢献する。
もともとは必ずしも耐久性向上効果が十分ではない産業廃棄物のコンクリートスラッジ、ペーパースラッジならびに鋳物ダストと、産業副産物の高炉スラグ微粉末を用い、そして必要に応じて、砕石粉、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微粉末およびゼオライト等の各々の機能を材料設計した流動化材による機能付加効果により、多機能流動化材、高性能流動化が提供される。
本発明による流動化材では、ベースコンクリートに添加投入することで、流動化を実施するすべてのコンクリートに常に流動化機能と同時に目標とする粉体量が必ず付与されるので、微粒粉体不足をなくし、したがって分離現象、ブリーディング量の異常現象等の不具合を未然に防止し、硬化後のコンクリートのひび割れ発生を低減し、そして、目標とする適正なワーカビリティーが得られる。
レディーミクストコンクリートの製造過程で発生するコンクリートスラッジを流動化コンクリート用に流動化材としてコンクリートの品質に影響を及ぼすことなく再利用することで、セメント資源を削減し、レディーミクストコンクリート工場のゼロエミッション化の一助となる。
(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジ、鋳物ダスト
本発明においてコンクリートスラッジとは、産業廃棄物清掃法による「汚泥」扱い「管理型」区分による処理必要物をいう。本発明におけるコンクリートスラッジには、例えばコンクリート製造工程や、ミキサやアジテータ車の洗い排水や、戻りコンクリート、残コンから骨材を回収した残さ等がコンクリートスラッジに包含される。
一般的に、コンクリートスラッジは、乾燥状態において、比表面積4540〜6570cm/g、特に4920〜6050m/g、であり、密度2.17〜2.25g/cm、特に2.19〜2.21g/cm、のものが好ましい。
コンクリートスラッジは、主として、流動化材の微粉末効果とともに、特にコンクリートのブリーディング量の削減に寄与する。
コンクリートスラッジは、その固形分の配合量が、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、40〜90重量部、好ましくは50〜80重量部、特に好ましくは60〜70重量部、である。40重量部未満であるとブリーディング量低減効果が小さくなり、一方、90重量部超過では、単位水量が過度に増大する点で好ましくない。
本発明においてペーパースラッジとは、ペーパースラッジは、例えば製紙工程や、工場内排水中に発生しているが、本発明では、いずれのペーパースラッジを用いることができる。典型的なペーパースラッジは、セルロースを含む繊維物を主成分として含むものであって、例えば産業廃棄物清掃法による「汚泥」扱い「管理型」区分による処理必要物として分類されているものである。
ペーパースラッジは、乾燥状態において、密度が1.80〜1.90g/cm、特に1.83〜1.87cm、のものが好ましい。
ペーパースラッジは、流動化材のコンクリートスラッジとともに、コンクリートの流動性改善に寄与する。
ペーパースラッジの配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、160〜500重量部、好ましくは310〜350重量部、特に好ましくは320〜340重量部、である。160重量部未満であると、ブリーディング量の低減効果が小さくなり、一方、500重量部超過では 粘性が過度に高くなり、単位水量が過度に増大させる場合がある点で好ましくない。
本発明において鋳物ダストとは、鋳型砂型の造形、解枠、再生などの工程から発生する鋳型砂の粉じんと集じん回収したものを総称するものである。
鋳物ダストとは、例えば鋳型砂型の造形、解砕あるいは再生等の工程において、あるいは鉄のショット粉じん、砂の集じん機、粉じん循環に際して発生しているが、本発明では、いずれの鋳物ダストを用いることができる。鋳物ダストは、珪砂によるSiOを主成分とし、その他Alや鋳物から混入するFe等を含むことがある。
鋳物ダストは、主成分が珪砂であることから粒子の形状が角張っているため、いくぶん水分量の増加を伴うことが懸念されるが、フライアッシュ等と併用することで流動性の向上がはかれる。
鋳物ダストは、密度が、2.45〜2.65g/cm、特に2.50〜2.60g/cm、であり、平均粒径が、30〜100μm、特に35〜60μm、のものが好ましい。
鋳物ダストの配合量は、所望とするコンクリートの特性ないし性状等に応じて適宜決定することができる。一般的には、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、50〜650重量部、好ましくは200〜500重量部、特に好ましくは300〜400重量部、である。50重量部未満であると、ブリーディング低減効果が十分でなく、一方、650重量部超過では、単位水量がいくぶん増加する点で好ましくない。
(B)高炉スラグ細骨材
本発明において高炉スラグ細骨材とは、JIS A5011−1(2003)に規定されるものであって、粒度区分BFS5−0.3に規格分類されるものが対象になる。
このような高炉スラグ細骨剤は、天然砂に比べれば、粒度は荒目であるが、バラツキが小さく安定した品質を保ち、また天然砂に比較して保水率も小さめの高炉スラグ細骨材を使用することは、資源の有効利用の観点からも好ましい。
高炉スラグ細骨材の配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中のコンクリートスラッジ100重量部に対して、50〜300重量部、好ましくは100〜200重量部、特に好ましくは140〜160重量部、である。50重量部未満であると、コンクリートスラッジ量が過多であり、一方、300重量部超過では、十分なブリーディング低減効果が十分得られない場合があって好ましくない。
(C)流動化剤
本発明における流動化剤としては、従来よりコンクリートの流動化剤として用いられてきたものを用いることができ、好ましくは、例えば、JASS 5T−402の品質基準に適合するものを用いることができる。本発明において特に好ましい流動化剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸系化合物、ポリカルボン酸系化合物、ポリカルボン酸系化合物とオキシカルボン酸系化合物等を挙げることができる。本発明では、これらの中では、特にナフタレンスルホン酸系化合物が好ましい。
ナフタレンスルホン酸系化合物の流動剤としては、例えば「フローリックFBF」(商品名)(フローリック社製)、「フローリックPSR110」(商品名)(フローリック社製)があり、ポリカルボン酸系化合物の流動化剤としては、例えば「フローリックSF500S」(商品名)(フローリック社製)があり、ポリカルボン酸系化合物とオキシカルボン酸系化合物の流動化剤としては、例えば「フローリックFBP」(商品名)(フローリック社製)がある。
流動化剤の配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、180〜220重量部、好ましくは190〜210重量部、特に好ましくは195〜205重量部、である。180重量部未満であると、スランプ不足であり、一方、220重量部超過では、スランプが所要以上に増大して好ましくない。
(D)砕石粉、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微粉末およびゼオライト
本発明による流動化材は、必要に応じて、砕石粉、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微粉末およびゼオライトの少なくとも1種を含むことができる。
本発明の砕石粉としては、好ましくは、例えば、TR A0015:2002の品質基準に適合するものを用いることができる。好ましい砕石粉は、比表面積が、2600〜2700cm/g、特に2610〜2630m/g、であり、密度が、2.65〜2.75g/cm、特に2.68〜2.73g/cm、であるものが好ましい。
砕石粉は、流動化材の流動性の向上とともに、特に圧縮強度の向上に寄与する。
砕石粉の配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、50〜650重量部、好ましくは200〜500重量部、特に好ましくは300〜400重量部、である。50重量部未満であると、流動性の向上効果が十分でなく、一方、650重量部超過では 流動化材の粘性が過度に大きくなる点で好ましくない。
本発明のフライアッシュとしては、好ましくは、例えば、JIS A6201(1996)の品質基準に適合するものを用いることができる。好ましいフライアッシュは、比表面積が、3000〜4500cm/g、特に3500〜4500m/g、であり、密度が、2.10〜2.40g/cm、特に2.20〜2.40g/cm、のものが好ましい。
フライアッシュは、流動化材の流動性向上とともに、特に減水性の向上と長期強度の向上に寄与する。
フライアッシュの配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、50〜650重量部、好ましくは200〜500重量部、特に好ましくは300〜400重量部、である。50重量部未満であると、流動性の向上効果が十分でなく、一方、650重量部超過では粘性の点で好ましくない。
本発明のシリカフュームとしては、例えば、JIS A6207(2000)の品質基準に適合するものを用いることができる。好ましいシリカフュームは、比表面積が、150000〜250000cm/g、平均的には200000m/g程度であり、密度が、2.1〜2.2g/cmであり、平均粒径が、0.05〜0.5μm、特に0.1〜0.3μm、のものが好ましい。
シリカフュームは、流動化材の流動性の向上とともに、特に高強度の向上に寄与する。
シリカフュームの配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、100〜1300重量部、好ましくは400〜1000重量部、特に好ましくは600〜800重量部、である。100重量部未満であると、コンクリート強度が不足することがあり、一方、1300重量部超過では 単位水量が増加する点で好ましくない。
本発明の石灰石微粉末としては、例えば、JCI−SLPの品質基準に適合するものを用いることができる。
好ましい石灰石微粉末は、比表面積が、3000〜7000cm/g、特に3980〜4200m/g、であり、密度が、2.50〜2.80g/cm、特に2.68〜2.72cm/cm、であるものが好ましい。
石灰石微粉末は、流動化材の流動性の向上とともに、特にブリーディングの発生低減に寄与する。
石灰石微粉末の配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、50〜650重量部、好ましくは200〜500重量部、特に好ましくは300〜400重量部、である。50重量部未満であると、ブリーディングの発生低減の効果が小さくなり、一方、650重量部超過では 細骨材の微粒分の調整が適正でなくなるの点で好ましくない。
そして、本発明による流動化コンクリート用流動化材は、必要に応じて、上記以外の成分を含むことができる。そのような成分(成分(E))としては、例えば、早強材、膨張材、防水材、収縮低減剤、高強度混和材等を挙げることができる。早強材としては、例えば「パルエース」(商品名)(昭和KDE社製)を、膨張材としては、「ハイパーエクスパン」(商品名)(太平洋マテリアル社製)、「デンカパワーCSA」(商品名)(電気化学工業社製)を、防水材としては、例えば「ベストンA」(商品名)(ベストン社製)、「NN−P」(商品名)(太平洋マテリアル社製)を、 収縮低減剤としては、例えば「シュリングガード」(商品名)(フローリック社製)を、高強度混和材としては、例えば「Σ1000」(商品名)(電気化学工業社製)を、挙げることができる。
上記の各成分の好ましい配合量について例示すると下記の通りである。
早強材の配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、250〜950重量部、特に好ましくは500〜700重量部。
膨張材の配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、750〜1950重量部、特に好ましくは1250〜1450重量部。
防水材の配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、100〜1000重量部、特に好ましくは500〜600重量部。
収縮低減剤の配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、50〜250重量部、特に好ましくは100〜200重量部。
高強度混和材の配合量は、本発明による流動化コンクリート用流動化材中の(B)高炉スラグ細骨材100重量部に対して、100〜1300重量部、特に好ましくは600〜800重量部。
<流動化コンクリート用流動化材の製造法>
本発明による流動化コンクリート用流動化材は、好ましくは、例えば、ミキサ内に導入された(B)高炉スラグ細骨材に、当該ミキサによる撹拌条件下、(C)流動化剤を添加し、更に(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種を添加することによって製造することができる。
ここで、ミキサとは、例えば、JIS A8603に規定されるもので、特に、重力式の傾銅式ミキサ、強制式ミキサ、重力式と強制式ミキサの複合ミキサ、および移動式のトラックアジテータのようなミキサを含めて言うものである。本発明では、移動式のミキサが好ましく、特にトラックアジテータが好ましい。
このようなミキサ自体あるいはミキサの近辺には、本発明による流動化コンクリート用流動化材を形成する各成分の供給手段および取出し手段を配置することができる。また、後述のように、ミキサを加熱して当該ミキサ内にて撹拌物の乾燥を行う場合には加熱手段を設けることができる。
ミキサによる撹拌は、ミキサ内に(B)高炉スラグ細骨材が導入された以降、上記の加熱乾燥が終了するまでの間、継続して行うことが好ましいが、必要に応じて撹拌を一時中断することもできる。
(C)流動化剤は、ミキサ内で導入された(B)高炉スラグ細骨材に、当該ミキサによる撹拌条件下に、添加する。この際、流動化剤は、液状で添加することができるし、霧状で添加することもできる。本発明では、霧状で添加することが好ましく、特にドライミストで添加することが好ましい。必要に応じて、ドライミストで添加する流動化剤は、水で希釈して添加することもできる。その希釈率は10%程度が好ましい。
そして、(C)流動化剤は、その全量を一度にまとめて添加することもできるし、少しずつ連続してその全量を添加することもできるし、複数回に分割して添加することもできる。複数回に分割して添加する場合、ミキサ内で導入された(B)高炉スラグ細骨材に、当該ミキサによる撹拌条件下に、第1回目の添加を行い、更に(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種を添加した後に、当該ミキサによる撹拌条件下に、再度の添加(2回目の添加または2回目以降の添加)を行うことが好ましい。このことによって、(B)高炉スラグ細骨材に対しても、(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストに対しても、(C)流動化剤を施すことが容易になる。
この場合、最初の添加の際に(C)流動化剤の全添加量の50〜90重量%、再度の添加の際に10〜50重量%の割合で添加することが好ましい。
この再度の添加の際も、流動化剤を霧状で添加することが好ましく、特にドライミストで添加することが好ましい。
本発明においては、上述のように、ミキサ内で導入された(B)高炉スラグ細骨材に、当該ミキサによる撹拌条件下、(C)流動化剤を添加し、更に(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種が添加されることによって、(B)高炉スラグ細骨材と(C)流動化剤と(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジ、鋳物ダストを含んでなる本発明による流動化コンクリート用流動化材を、例えば、粉体混合物として、またはこの粉体混合物が造粒された顆粒状物として、あるいは前記の粉体混合物と前記顆粒状物の混在物として、得ることができる。
上述のように、流動化剤を最初の添加の際に全添加量の50〜90重量%を、再度の添加の際に10〜50重量%の割合で添加することで、(B)高炉スラグ細骨材に対しても、(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストに対しても、(C)流動化剤を均一的かつ効果的に施すこと容易になる。
ついで、上記(A)〜(C)の混合物を乾燥させる。乾燥温度は、好ましくは50〜70℃、特に好ましくは60〜70℃、の範囲内である。一般に、温度が高い方が乾燥時間を短くすることができるので、上記混合物を加熱することが好ましい。
なお、乾燥時の温度は、常に一定である必要はなく、途中で変化してもよい。
ミキサ内に(B)高炉スラグ細骨材を導入してから(C)流動化剤を添加するまでの時間、更に(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種を添加するまでの時間、再度(C)流動化剤を添加するまでの時間、ならびにミキサを加熱するまでの時間などは、適宜定めることができる。
ミキサ内に(B)高炉スラグ細骨材を導入してから(C)流動化剤を添加するまでの時間は、20〜50秒、好ましくは40〜50秒であり、更に(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種を添加するまでの時間は、35〜65秒、好ましくは55〜65秒であり、再度(C)流動化剤を添加するまでの時間、は、90〜130秒、好ましくは110〜130秒であり、ミキサを加熱するまでの時間は、110〜190秒、好ましくは130〜170秒である。
これらの各時間が上記範囲より少ない場合は十分な混合が実現されない場合がある。
また、本発明による流動化コンクリート用流動化材は、前述のようにトラックアジテータにより製造することが好ましい。トラックアジテータには、各成分の投入口や、温度制御手段および流動化コンクリート用流動化材の取り出し口などを設けることができる。
<流動化コンクリート用流動化材の使用>
本発明による流動化コンクリート用流動化材は、これをベースコンクリートに配合し混練することによって、ベースコンクリートの流動性を高めてワーカビリティーを向上させることができるものである。
本発明による流動化コンクリート用流動化材の混合対象となるベースコンクリートは、特に制限されることなく広範であって、例えば、高強度コンクリート、軽量骨材コンクリート、水密コンクリート、マスコンクリート、繊維補強コンクリート等が包含される。
本発明による流動化コンクリート用流動化材は、コンクリート工場にてベースコンクリートを製造した後、現場にてコンクリート施工を行う直前までの任意の段階で、1回または必要に応じて複数回、ベースコンクリートに配合することができる。
本発明による流動化コンクリート用流動化材の配合量は、例えば、配合対象物であるベースコンクリートの特性や性状、目的とする流動化コンクリートの流動性やワーカビリティの程度、あるいは流動化材の具体的な添加目的や効果、その他経済性等を考慮して適宜定めることができる。
例えば、建築に適したベースコンクリート(27−18−20N)のスランプ値を21cm程度にする際の本発明による流動化コンクリート用流動化材(コンクリートスラッジ、BFS5−0.3、フローリックPSR110)の配合量は、ベースコンクリート100重量部に対して1.2〜2.4重量部であり、
土木に適したベースコンクリート(27−8−20N)のスランプ値を18cm程度にする際の本発明による流動化コンクリート用流動化材(コンクリートスラッジ、BFS5−0.3、フローリックPSR110)の配合量は、ベースコンクリート100重量部に対して4.6〜7.0重量部である。
<参考例1>(第一のベースコンクリートの製造)
下記の各材料を用いて、ベースコンクリートの製造を行った。
具体的には、強制式ミキサで撹拌操作を継続しつつ、下記の材料を、[表1]に示される割合で、以下の添加順序で添加することによって製造した。
材料
・細骨材:砂:密度2.56(g/cm) 茨城産
・粗骨材:砂利:密度2.61(g/cm) 最大寸法20mm 茨城産
・水:上水道水または水道法第4条(水質基準)に適合するもの。
・AE減水剤:「フローリックSV10」(フローリック社製)、密度1.08(g/cm
添加順序
強制式ミキサに、細骨材の 1/2量を添加し5秒間撹拌の後、セメントの全量を添加し10秒間撹拌の後、細骨材の1/2量を添加し5秒間撹拌の後、水にAE減水剤をあらかじめ混入して水の全量としその水の全量を添加し、30秒間撹拌の後、粗骨材の全量を添加し60秒間撹拌した。
得られたベースコンクリートの性状(試験条件:スランプおよび空気量)は、表1に示される通りである。そして、得られたベースコンクリートから3つサンプルを採取して、圧縮強度試験(材齢7日、28日)を実施した。その結果は、表2に示される通りである。
<参考例2>(第二のベースコンクリートの製造)
下記の各材料を用いて、ベースコンクリートの製造を行った。
具体的には、強制式ミキサで撹拌操作を継続しつつ、下記の材料を、[表1]に示される割合で、以下の添加順序で添加することによって製造した。
材料
・細骨材:砂:密度2.56(g/cm) 茨城産
・粗骨材:砂利:密度2.61(g/cm) 最大寸法20mm 茨城産
・水:上水道水または水道法第4条(水質基準)に適合するもの。
・AE減水剤:「フローリックSV10」(フローリック社製)、密度1.08(g/cm
添加順序
強制式ミキサに、細骨材の1/2量を添加し5秒間撹拌の後、セメントの全量を添加し10秒間撹拌の後、細骨材の1/2量を添加し5秒間撹拌の後、水にAE減水剤をあらかじめ混入して水の全量とし、その水の全量を添加し、30秒間撹拌の後、粗骨材の全量を添加し60秒間撹拌した。
得られたベースコンクリートの性状(試験条件:スランプおよび空気量)は、表1に示される通りである。そして、得られたベースコンクリートから3つサンプルを採取して、圧縮強度試験(材齢3日、7日、28日)を実施した。その結果は、表2に示される通りである。
<実施例1>
コンクリートスラッジ 0.300kgと、BFS5−0.3に規定される高炉スラグ細骨材 0.450kgと、流動化剤(「フローリックPSR110」(商品名)(フローリック社製) 1.098kgとを含む本発明によるコンクリート用流動化材 1.848kgを、前記の参考例1のベースコンクリートに混合して、流動化コンクリートを製造した。
得られた流動化コンクリートから2つサンプルを採取して、圧縮強度試験(材齢7日、28日)を実施した。結果は、表2および表3に示される通りである。
<実施例2>
ペーパースラッジ 1.500kgと、BFS5−0.3に規定される高炉スラグ細骨材 0.450kgと、流動化剤(「フローリックPSR110」(商品名)(フローリック社製) 1.098kgとを含む本発明によるコンクリート用流動化材 3.048kgを、前記の参考例1のベースコンクリートに混合して、流動化コンクリートを製造した。
得られた流動化コンクリートから2つサンプルを採取して、圧縮強度試験(材齢7日、28日)を実施した。結果は、表2および表3に示される通りである。
<実施例3>
コンクリートスラッジ 1.000kgと、BFS5−0.3に規定される高炉スラグ細骨材 1.500kgと、流動化剤(「フローリックPSR110」(商品名)(フローリック社製) 3.320kgとを含む本発明によるコンクリート用流動化材 5.820kgを、前記の参考例2のベースコンクリートに混合して、流動化コンクリートを製造した。
得られた流動化コンクリート用流動化材の品質を、建築学会のコンクリート用流動化剤品質規準に準じて評価したところ、本発明による流動化コンクリート用流動化材は、JASS 5T−402の品質規準の全ての項目に適合していることが確認された。
さらに、得られた流動化コンクリートから3つサンプルを採取して、圧縮強度試験(材齢3日、7日、28日)を実施した。結果は、表2および表3に示される通りである。
<比較例1>
実施例3による本発明による流動化コンクリート用流動化材の代わりに、「フローリックPSR110」(フローリック社製) 3.320kgを上記参考例2のベースコンクリートに配合した以外は、実施例3と同様にしてコンクリートを製造した。
得られたコンクリートから3つサンプルを採取して、実施例3と同様に、圧縮強度試験を実施した。結果は、表2および表3に示される通りである。
<比較例2>
コンクリートスラッジを用いない以外は、実施例3と同様にしてコンクリート用流動化材を製造した。すなわち、BFS5−0.3に規定される高炉スラグ細骨材 1.500kgと、流動化剤(「フローリックPSR110」(商品名)(フローリック社製) 3.320kgとを含むコンクリート用流動化材 4.820kgを製造した。
この流動化材を、前記の参考例2のベースコンクリートに混合して、コンクリートを製造した。
得られた流動化コンクリートから3つサンプルを採取して、実施例3と同様に、圧縮強度試験を実施した。結果は、表2および表3に示される通りである。
<比較例3>
高炉スラグ骨材を用いない以外は、実施例3と同様にしてコンクリート用流動化材を製造した。すなわち、コンクリートスラッジ 1.000kgと、流動化剤(「フローリックPSR110」(商品名)(フローリック社製) 3.320kgとを含むコンクリート用流動化材 4.320kgを製造した。
この流動化材を、前記の参考例2のベースコンクリートに混合して、コンクリートを製造した。
得られた流動化コンクリートから3つサンプルを採取して、実施例3と同様に、圧縮強度試験を実施した。結果は、表2および表3に示される通りである。
Figure 2015071510
Figure 2015071510
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参考例2、実施例3、比較例1、比較例2および比較例3は、JASS 5T−402のコンクリート用流動化剤品質規準の試験条件のもとに試験を行った。
参考例1、実施例1および実施例2は、建築現場で汎用されているスランプ18cmからスランプ21cmに増大させる仕様に沿った試験条件のもとに試験を行った。

Claims (9)

  1. (A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種と、(B)高炉スラグ細骨材と、(C)流動化剤とを含んでなることを特徴とする、流動化コンクリート用流動化材。
  2. 前記の(B)高炉スラグ細骨材が、粒度区分BFS5−0.3(JIS A5011−1(2003))のものである、請求項1に記載の流動化コンクリート用流動化材。
  3. 前記の(C)流動化剤が、JASS 5T−402の品質基準に適合するものである、請求項1または2に記載の流動化コンクリート用流動化材。
  4. さらに、(D)砕石粉、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微粉末およびゼオライトの少なくとも1種を含んでなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の流動化コンクリート用流動化材。
  5. さらに、(E)早強材、膨張材、防水材、収縮低減剤および高強度混和材の少なくとも1種を含んでなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の流動化コンクリート用流動化材。
  6. ミキサ内に導入された(B)高炉スラグ細骨材に、当該ミキサによる撹拌条件下、(C)流動化剤を添加し、更に(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種を添加することを特徴とする、流動化コンクリート用流動化材の製造法。
  7. 前記の(A)コンクリートスラッジ、ペーパースラッジおよび鋳物ダストの少なくとも1種を添加した後に、再度(C)流動化剤を添加する、請求項7に記載の流動化コンクリート用流動化材の製造法。
  8. 霧状で前記の(C)流動化剤の添加を行う、請求項6または7に記載の流動化コンクリート用流動化材の製造法。
  9. 前記のミキサを加熱して当該ミキサ内にて撹拌物の乾燥を行う、請求項6〜8のいずれか1項に記載の流動化コンクリート用流動化材の製造法。
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