JP2014143308A - 仮固定用組成物及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

仮固定用組成物及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Masanori Natsukawa
昌典 夏川
Akiyasu Kawai
紀安 河合
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Abstract

【課題】低接着力面を有する支持部材に対して、塗膜形成可能であり、半導体ウェハと支持部材とを十分固定することができ、十分な耐熱性を有し、なおかつ、加工後の半導体ウェハを支持部材から容易に分離することができる仮固定用樹脂組成物及び仮固定用樹脂組成物を用いた半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】支持部材及び半導体ウェハの間に介在させ、半導体ウェハを加工し個片化して得られる半導体素子を備える半導体装置の製造方法に用いられる仮固定用樹脂組成物で、芳香族トリカルボン酸又はその反応性酸誘導体とα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサン及び芳香族ジアミンを重縮合して得られるポリアミドイミド樹脂を含んでなる仮固定用樹脂組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、仮固定用樹脂組成物及び半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の分野では、複数の半導体素子を積み重ねたSIP(System in Package)と呼ばれるパッケージに関する技術の成長が著しい。SIP型のパッケージでは半導体素子を多数積層するため、半導体素子はできるだけ厚さの薄いものが要求される。薄厚の半導体素子は、例えば、一定の厚みを有する半導体ウェハに集積回路を組み込んだ後、半導体ウェハの裏面を研削することによって薄化した半導体ウェハを個片化することにより作製される。半導体ウェハの加工は仮固定材によって半導体ウェハを支持部材に仮固定して行われる(例えば、特許文献1及び2を参照)。仮固定材料として、特許文献1にはシリコーン粘着剤が開示され、特許文献2にはゴムを主成分とする組成物が開示されている。
半導体素子の接続に関しては、従来ワイヤボンディング法が主流であったが、近年TSV(through-silicon via、シリコン貫通電極)と呼ばれる接続方法が注目を集め、盛んに検討されている。貫通電極を有する半導体素子を作製する場合、半導体ウェハの薄化後に更に貫通電極を形成する加工が施される。この場合、半導体ウェハを300℃程度まで加熱する高温プロセスを伴う。
そのため、上記の製造工程で使用される仮固定材に対しては、半導体ウェハの研削等の際に支持部材と半導体ウェハとを強固に固定する接着性と、高温プロセスにおける耐熱性とが求められる。その一方で仮固定材には、加工後の半導体ウェハを支持部材から容易に分離できる剥離性が要求されている。特に半導体チップへのダメージや反りの問題が生じないようになるべく低温で半導体ウェハと支持部材とを分離できることが求められている。
特開2011−225814号公報 特開2012−62372号公報
上記特許文献1、2に記載の仮固定材は、半導体ウェハに貫通電極を形成するときの高温プロセス、及び貫通電極を形成した半導体ウェハ同士の接続を行うときの高温プロセスに対する耐熱性が十分でない傾向がある。仮固定材の耐熱性が不十分であると、高温プロセス中に仮固定材が熱分解して半導体ウェハが支持部材から剥がれるといった不具合が生じやすい。
ところで上記従来技術では、低接着力面を有する支持部材を用いた場合、支持部材上にワニスを塗布すると、支持部材との濡れ性が悪いため、はじいてしまい、支持部材上に仮固定用材料の塗膜を形成できないといった不具合が生じやすい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低接着力面を有する支持部材に対して、塗膜形成可能であり、半導体ウェハと支持部材とを十分固定することができ、十分な耐熱性を有し、なおかつ、加工後の半導体ウェハを支持部材から容易に分離することができる仮固定用組成物及び仮固定用組成物を用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、支持部材及び半導体ウェハの間に介在させ、半導体ウェハを加工し個片化して得られる半導体素子を備える半導体装置の製造方法に用いられる仮固定用樹脂組成物で、芳香族トリカルボン酸又はその反応性酸誘導体と下記一般式(I)で表されるα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサン及び芳香族ジアミンを重縮合して得られるポリアミドイミド樹脂を含んでなる仮固定用樹脂組成物に関する。
Figure 2014143308
一般式(I)中、nは5〜10の整数を示す。
上記特定の仮固定用樹脂組成物を用いることにより、低接着力を有する支持部材に対して、塗膜形成可能であり、半導体ウェハと支持部材とを十分固定することができ、なおかつ加工後にはそれらを容易に分離することができる。また、上記特定の仮固定用樹脂組成物は十分な耐熱性を有することから、半導体ウェハの加工に高温プロセスが含まれる場合であっても半導体ウェハの剥がれを十分防止することができる。
また、本発明は、上記芳香族ジアミンが下記式(II)で表されるものであることが好ましい。
Figure 2014143308
係るポリアミドイミド樹脂を含む仮固定用樹脂組成物は、接着性が高く、耐熱性にも優れ、有機溶剤への溶解性に優れるという特性を得ることができる。これにより、半導体ウェハを十分固定しつつ、高温での半導体ウェハの加工と、半導体ウェハと支持部材との分離が更に容易にできる。
また、本発明は、芳香族ジアミンが下記式(III)で表されるものであることが好ましい。さらに、本発明は、芳香族ジアミンをα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサンと芳香族ジアミンの総量に対して70〜99モル%使用することが好ましい。
Figure 2014143308
係るポリアミドイミド樹脂を含む仮固定用樹脂組成物は、接着性が高く、耐熱性にも優れ、有機溶剤への溶解性に優れるという特性を得ることができる。これにより、半導体ウェハを十分固定しつつ、高温での半導体ウェハの加工と、半導体ウェハと支持部材との分離が更に容易にできる。
さらに、本発明は、半導体ウェハを加工し個片化して得られる半導体素子を備える半導体装置の製造方法であって、支持部材及び半導体ウェハの間に、上記の仮固定用樹脂組成物を介在させ、前記支持部材に前記半導体ウェハを仮固定する工程と、前記支持部材に仮固定された前記半導体ウェハに所定の加工を施す工程と、有機溶剤を前記仮固定用樹脂組成物に接触させて前記仮固定用樹脂組成物の一部又は全部を溶解し、前記支持部材から加工された前記半導体ウェハを分離する工程と、加工された前記半導体ウェハを個片化する工程と、を有する、半導体装置の製造方法に関する。
本発明によれば、低接着力を有する支持部材に対して、はじきなどの濡れ性が改善され塗膜形成可能であり、加工する部材と支持部材とを十分固定することができ、かつ十分な耐熱性を有し、なおかつ加工後の半導体ウェハを支持部材から容易に分離することができる仮固定用樹脂組成物及び仮固定用樹脂組成物を用いた半導体装置の製造方法を提供することができる。
図1(A)、図1(B)及び図1(C)は、本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図であり、図1(D)は、加工後の半導体ウェハを示す上面図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。
まず、本発明に係る仮固定用樹脂組成物について説明する。
仮固定材用樹脂組成物は有機溶剤に溶解して使用してもよく、有機溶媒として、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも一種の有機溶媒を用いると好ましい。
図1、2に示した仮固定用樹脂組成物10は、芳香族トリカルボン酸又はその反応性酸誘導体と下記一般式(I)で表されるα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサン及び芳香族ジアミンを重縮合して得られるポリアミドイミド樹脂を含んでなる。
Figure 2014143308
一般式(I)中、nは5〜10の整数を示す。
仮固定用樹脂組成物10は、アミドイミド骨格を有する熱可塑性樹脂として上記反応により得られるポリアミドイミド樹脂を含むことにより、低接着力を有する支持部材に対して、塗膜形成可能であり、加工する部材(半導体ウェハ)と支持部材とを十分固定することができ、加工後には有機溶剤を用いて溶解できることから加工後の部材と支持部材とを容易に分離することができる。
一般式(I)中のnが5〜10のであるα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサンとしては、例えば、KF8010(信越化学工業株式会社製、官能基当量430)が挙げられる。
全ジアミンに対し上記α,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサンの配合量は、全ジアミンに対し、1モル%以上、30モル%以下であることが好ましく、2モル%以上、25モル%以下であることがより好ましく、3モル%以上、20モル%以下であることがさらに好ましい。一般式(I)で表されるα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサンの配合量を上記の範囲とすることにより、仮固定用樹脂組成物を容易に合成でき、さらに低接着力を有する支持部材に対して、塗膜形成が可能となる。
本実施形態に係るポリアミドイミド樹脂は、酸と反応させるα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサンとして一般式(I)を用いるが、上記α,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサンの他に既知のα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサン、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサン、X−22−161A(信越化学工業株式会社製、官能基当量800)、X−22−161B(信越化学工業株式会社製、官能基当量1500)等を併用することができる。これらの配合量は、全ジアミンに対し30モル%以下であることが好ましく、20モル%以下であることがより好ましく、10モル%以下であることがさらにより好ましい。
本発明においては、芳香族ジアミンとして、式(II)の2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン又は式(III)の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを用いると好ましい。これらの芳香族ジアミンを用いることにより優れた接着性と耐熱性、及び有機溶剤への溶解性を得ることができる。これにより、半導体ウェハを十分固定しつつ、高温での半導体ウェハの加工と、半導体ウェハと支持部材との分離が更に容易にできる。
上記芳香族ジアミンの他に既知の芳香族ジアミン、例えば、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)]ヘキサフルオロプロパン、4,4´−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルアニリン)等の芳香族ジアミンを併用することができる。
式(III)の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、又は式(II)の2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンの芳香族ジアミン類全体に対する割合は特に限定されないが、10〜100モル%であることが好ましく、50〜100モル%であることがより好ましく、80〜100モル%であることが特に好ましい。上記した芳香族ジアミン類の割合が少ないと接着性及び溶剤に対する溶解性が低下しやすい。
本発明においては、接着性を高める観点で芳香族ジアミンとα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサンの他に、1,12−ジアミノドデカン、1,6−ジアミノヘキサン等のα,ω−ジアミノアルカン等を併用することができる。
本発明に使用する酸としては、トリメリット酸もしくはその反応性誘導体を使用する。
本発明におけるトリメリット酸の反応性誘導体としては、その酸無水物、ハライド、エステル、アミド、アンモニウム塩等を意味する。これらの例としては、トリメリット酸無水物、トリメリット酸無水物モノクロライド及びそのアンモニア、ジメチルアミン、トリエチルアミンなどからなるアンモニウム塩等が挙げられる。これらのうちでは、樹脂の分子量を十分高くするためにトリメリット酸無水物、トリメリット酸無水物モノクロライドが好ましい。
本発明において、トリメリット酸もしくはその反応性誘導体は、ジアミンの総量に対して、80〜120モル%使用するのが好ましく、特に、95〜105モル%が好ましい。これらを等モル使用したときに最も高分子量の樹脂が得られる。ジアミンに対して上記酸成分が多すぎても少なすぎても分子量が低下して機械的強度、耐熱性等が低下しやすい。
本発明において、反応に際しては既に公知のアミンと酸との反応に用いられている方法をそのまま採用することができ、諸条件についても特に限定されるものではない。
本発明において、トリメリット酸もしくはその反応性誘導体とジアミンとの重縮合反応においては公知の方法が利用できる。
本発明においては、上記により得られる樹脂にセラミック粉、ガラス粉、銀粉、銅粉、樹脂粒子、ゴム粒子等のフィラーを添加してもよい。
フィラーを添加する場合、その添加量は、樹脂100質量部に対して1〜30質量部が好ましく、5〜15質量部がより好ましい。
本発明においては、基材(支持部材、半導体ウェハ)と仮固定用樹脂組成物の密着性を高め、なおかつ耐熱性を高めるために上記により得られる仮固定用樹脂組成物にカップリング剤を添加しても良い。
カップリング剤としては、ビニルシラン、エポキシシラン、アミノシラン、メルカプトシラン、チタネート、アルミキレート、ジルコアルミネート等のカップリング剤が使用できるが、シランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の末端に有機反応基を有するシランカップリング剤で、これらの内、エポキシ基を有するエポキシシランカップリング剤が好ましく用いられる。なお、ここで有機反応性基とは、エポキシ基、ビニル基、アミノ基、メルカプト基等の官能基である。カップリング剤の添加量は、樹脂100質量部に対して、0〜5質量部が好ましく、0〜3質量部がより好ましく、0〜1質量部がさらに好ましい。カップリング剤の添加量が多いと、上記により得られる仮固定用樹脂組成物がカップリング剤と反応して架橋し不溶化するため、キャリアウエハやガラス等の支持部材を除去した後の溶剤洗浄が困難になりやすい。
本発明においては、上記により得られるポリアミドイミド樹脂にエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂などの熱硬化性樹脂を添加してもよい。熱硬化性樹脂を添加する場合、上記ポリアミドイミド樹脂100質量部に対し、熱硬化性樹脂0〜10質量部とすることが好ましく、0〜5質量部とすることがより好ましく、0〜1質量部とすることがさらに好ましい。
本発明において、上記により得られる仮固定用樹脂組成物を有機溶剤中に溶解して仮固定用材料を得ることができる。
有機溶剤の種類は特に限定されないが、樹脂組成物の溶解性の点で、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒からなる群から選ばれることが好ましく、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノンがより好ましく、N−メチル−2−ピロリドンがさらに好ましい。
本発明において、塗布性、塗布面の安定性からアミド基、イミド基またはエーテル基を生成する反応により得られる熱可塑性樹脂(ポリアミドイミド樹脂)100質量部に対して、有機溶剤200〜3500質量部を使用することが好ましい。
熱可塑性樹脂100質量部に対して有機溶剤200〜1500質量部で使用されることがより好ましく、300〜900質量部使用することがさらに好ましい。
また、本発明において、有機溶剤中に溶解させた仮固定用材料の粘度(25℃)は、塗布性、塗布面の安定性から100〜20000mPa・sが好ましく、200〜15000mPa・sがより好ましく、400〜10000mPa・sがさらに好ましい。
本発明において、支持部材上への仮固定用樹脂組成物の形成方法は、スクリーン印刷法、スピンコート法、ロールコート等が挙げられるが、特に制限されず、どのような形成方法でも可能である。スピンコート法を用いると膜厚のバラツキが小さく、好ましい。
本発明においては、支持部材上への仮固定用樹脂組成物の厚さは特に限定されないが、十分な接着力を得るために厚さが1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることがさらに好ましい。また、塗布膜の均一性や材料コストの点から、厚さが100μm以下であることが好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下であることがさらに好ましい。
本発明においては、支持部材上への仮固定用樹脂組成物の厚みの均一性は特に限定されないが、研磨したウェハの平坦性の低下を防ぐため、厚み均一性で3μm以下であることが好ましく、2μm以下がより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましい。
本発明において、支持部材上の仮固定用樹脂組成物は、レジストや現像等のプロセスを経る場合に用いられる薬品に対して、樹脂が劣化しないことが好ましい。薬品としては特に制限はないが、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、イソプロピルアルコール、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、20質量%過酸化水素水が挙げられる。
次に、上述した仮固定用樹脂組成物10を用いて半導体装置を製造する方法について説明する。
支持部材への仮固定用樹脂組成物10の塗膜形成は、スピンコーターによって、ガラス或いはシリコンウェハからなる円形の支持部材20上に仮固定用樹脂組成物含有ワニスを塗布し、その後加熱乾燥する。このときの塗布条件として、低接着力処理された支持部材側に容易に塗布、形成することができる。これにより、半導体ウェハへの加熱加工工程を減らすことができる。
塗膜形成には、スピンコーターのほか、スクリーン印刷機、ロールコーターを用いてもよい。また、支持部材ではなく、加工する半導体ウェハ側に仮固定用樹脂組成物含有ワニスを塗布してもよい。
次に、真空プレス機又は真空ラミネーター上に、仮固定用樹脂組成物を塗布した支持部材をセットし、半導体ウェハをプレスで押圧して貼り付ける。なお、半導体ウェハ側に仮固定用樹脂組成物を形成した場合には、真空プレス機又は真空ラミネーター上に、仮固定用樹脂組成物を貼り合せたウェハをセットし、支持部材をプレスで押圧して貼り付ける。
こうして、図1(A)に示すように、支持部材20及び半導体ウェハ30の間に、仮固定用樹脂組成物10を介在させ、支持部材20に半導体ウェハ30を仮固定する。
本実施形態においては、支持部材20が表面に低接着処理面22を有している。この低接着処理面22は、離型剤などの低接着処理剤で支持部材20の表面の一部を離型処理することにより形成されている。低接着処理剤としては、例えばポリオレフィン系ワックスやフッ素系ワックス、シリコーン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、長鎖アルキル基を有するアクリル系離型剤等を用いることができる。低接着処理の方法としては、例えばディップ、スピンコート、真空蒸着等を用いることができる。
図1(A)に示すように、低接着処理は支持部材20の中央に施して縁には施さないことが好ましい。こうすることで、半導体ウェハの加工中には仮固定用樹脂組成物層との接着強度を確保しつつ、加工後に仮固定用樹脂組成物層を有機溶剤で溶解するときに溶解時間を短縮することが可能となる。
次に、図1(B)に示すように、グラインダー50によって半導体ウェハの裏面(本実施形態においては半導体ウェハの配線パターンを有する面とは反対側)を研削し、例えば700μm程度の厚みを100μm以下にまで薄厚化する。
次に、薄厚化した半導体ウェハ40の裏面側にドライイオンエッチング又はボッシュプロセス等の加工を行い、貫通孔42を形成した後、銅めっきなどの処理を行い、貫通電極46を形成する(図1(C)、図3(A)を参照)。
こうして半導体ウェハに所定の加工が施される。図1(D)は、加工後の半導体ウェハの上面図である。
その後、加工された半導体ウェハ40を支持部材20から分離し、さらにダイシングライン44に沿ったダイシングによって半導体素子に個片化される。得られた半導体素子を他の半導体素子又は半導体素子搭載用基板に接続することにより半導体装置が得られる。
他の態様として、上記と同様の工程を経て得られた半導体ウェハ又は半導体素子を、それらの貫通電極同士が接続するように複数積層して、半導体装置を得ることもできる。複数の半導体ウェハを積層した場合は、積層体をダイシングによって切断して半導体装置を得ることができる。
さらに他の態様として、予め貫通電極を作製した厚膜の半導体ウェハを用意し、このウェハの回路面に仮固定用樹脂組成物を形成し、グラインダーによって半導体ウェハの裏面(本実施形態においては半導体ウェハの配線パターンを有する面とは反対側)を研削し、例えば700μm程度の厚みを100μm以下にまで薄厚化することができる。次に、薄厚化した半導体ウェハをエッチングし、貫通電極の頭出しを行い、パッシベーション膜を形成する。その後、イオンエッチングなどで銅電極の頭出しを再度行い、回路を形成する。こうして加工された半導体ウェハを得ることができる。
加工された半導体ウェハ40と支持部材20との分離は、仮固定用樹脂組成物10に有機溶剤を接触させて仮固定用樹脂組成物10の一部又は全部を溶解することで容易に行うことができる。本実施形態においては、図2(A)に示すように、仮固定用樹脂組成物10を、支持部材20の離型処理面22のところまで溶解させることにより、支持部材20から加工された半導体ウェハ40を分離することができる。この場合、分離に要する処理時間を短縮することができる。
有機溶剤としては、例えば、N−メチル−2―ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、シクロヘキサノンが挙げられる。さらに、トリメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液、水酸化カリウム(KOH)水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ性水溶液を有機溶剤に混合した混合溶剤が挙げられる。さらに、これらのうちの1種以上と、トリエタノールアミン及びアルコール類のうちの1種以上との混合溶剤が挙げられる。有機溶剤は、1種の化合物からなるものであってもよく、2種以上の化合物の混合物であってもよい。好ましい溶剤としては、NMP、DMSO/NMP/TMAH水溶液、NMP/TMAH水溶液、NMP/KOH水溶液、が挙げられる。
仮固定用樹脂組成物10に有機溶剤を接触させる方法としては、例えば、浸漬、スプレー、超音波処理等が挙げられる。有機溶剤の温度は25℃以上であることが好ましく、40℃以上であることがより好ましく、60℃以上であることがさらに好ましい。有機溶剤との接触時間は1分以上が好ましく、10分以上がより好ましく、30分以上がさらに好ましい。
半導体ウェハ40と支持部材20との分離は、例えば、仮固定用樹脂組成物と低接着処理面との界面に鍵型の形をした冶具を引っ掛けるように設置し、上方向に応力を加えることによって行うことができる。
こうして所定の加工が施された半導体ウェハを得ることができる(図2(B))。なお、分離した半導体ウェハ40に仮固定用樹脂組成物10が残存している場合には、再度有機溶剤等で洗浄することができる。
加工された半導体ウェハ40は、上記と同様にして貫通電極が形成され、ダイシングによって半導体素子に個片化される。
上述した方法により、貫通電極46が形成され、個片化された半導体素子60が得られる(図3(A))。
半導体素子60は、例えば、配線基板70上に複数積層される。こうして、半導体素子60を備える半導体装置80を得ることができる(図3(B))。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び分留塔をとりつけた5リットルの4つ口フラスコに窒素雰囲気下、式(II)の2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン390.0g(0.95モル)、一般式(I)のKF8010(信越化学工業株式会社製、官能基当量430)を43.0g(0.05モル)入れ、N−メチル−2−ピロリドン3659gに溶解した。さらにこの溶液を0℃に冷却し、この温度で芳香族トリカルボン酸反応性酸誘導体として無水トリメリット酸クロライド212.7g(1.01モル)を添加した。無水トリメリット酸クロライドが溶解したら、室温(25℃)で1時間撹拌を続けた後、トリエチルアミン111gを添加した。室温で1時間撹拌を続けた後、得られた反応液をメタノール中に投入して重合体を単離させた。これを乾燥した後、N−メチル−2−ピロリドンに溶解し、反応液を180℃に昇温して6時間反応させてイミド化を完結させた。得られた反応液をメタノール中に投入して重合体を単離させた。その後、減圧乾燥して精製されたポリエーテルアミドイミド粉末を得た。得られたポリエーテルアミドイミド粉末100gを、N−メチル−2−ピロリドン342g及びブチルセロソルブアセテート146gの混合溶媒に溶解し、芳香族ポリエーテルアミドイミドの仮固定用組成物ワニスaを得た。本芳香族ポリエーテルアミドイミドのガラス転移温度は220℃で5%質量減少温度は430℃であった。得られた仮固定用組成物について、低接着処理したウェハへの塗布性、接着力、耐熱性及び溶解性試験を評価した。結果を表1に示した。
(実施例2)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び分留塔をとりつけた5リットルの4つ口フラスコに窒素雰囲気下、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン369.5g(0.90モル)、KF8010(信越化学工業株式会社製、官能基当量430)を86.0g(0.10モル)入れ、N−メチル−2−ピロリドン3786gに溶解した。さらにこの溶液を0℃に冷却し、この温度で無水トリメリット酸クロライド212.7g(1.01モル)を添加した。無水トリメリット酸クロライドが溶解したら、室温で1時間撹拌を続けた後、トリエチルアミン107gを添加した。室温で1時間撹拌を続けた後、得られた反応液をメタノール中に投入して重合体を単離させた。これを乾燥した後、N−メチル−2−ピロリドンに溶解し、反応液を180℃に昇温して6時間反応させてイミド化を完結させた。得られた反応液をメタノール中に投入して重合体を単離させた。その後、減圧乾燥して精製されたポリエーテルアミドイミド粉末を得た。得られたポリエーテルアミドイミド粉末100gを、N−メチル−2−ピロリドン342g及びブチルセロソルブアセテート146gの混合溶媒に溶解し、芳香族ポリエーテルアミドイミドの仮固定用組成物ワニスbを得た。本芳香族ポリエーテルアミドイミドのガラス転移温度は200℃で5%質量減少温度は420℃であった。得られた仮固定用組成物について、低接着処理したウェハへの塗布性、接着力、耐熱性及び溶解性試験を評価した。結果を表1に示した。
(実施例3)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び分留塔をとりつけた5リットルの4つ口フラスコに窒素雰囲気下、式(III)の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン277.7g(0.95モル)、KF8010(信越化学工業株式会社製、官能基当量430)を43.0g(0.05モル)入れ、N−メチル−2−ピロリドン3023gに溶解した。さらにこの溶液を0℃に冷却し、この温度で無水トリメリット酸クロライド212.7g(1.01モル)を添加した。無水トリメリット酸クロライドが溶解したら、室温で1時間撹拌を続けた後、トリエチルアミン133gを添加した。室温で1時間撹拌を続けた後、得られた反応液をメタノール中に投入して重合体を単離させた。これを乾燥した後、N−メチル−2−ピロリドンに溶解し、反応液を180℃に昇温して6時間反応させてイミド化を完結させた。得られた反応液をメタノール中に投入して重合体を単離させた。その後、減圧乾燥して精製されたポリエーテルアミドイミド粉末を得た。得られたポリエーテルアミドイミド粉末100gを、N−メチル−2−ピロリドン210g及びブチルセロソルブアセテート90gの混合溶媒に溶解し、芳香族ポリエーテルアミドイミドの仮固定用組成物ワニスcを得た。本芳香族ポリエーテルアミドイミドのガラス転移温度は180℃で5%質量減少温度は445℃であった。得られた仮固定用組成物について、低接着処理したウェハへの塗布性、接着力、耐熱性及び溶解性試験を評価した。結果を表1に示した。
(比較例1)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び分留塔をとりつけた5リットルの4つ口フラスコに窒素雰囲気下、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン390.0g(0.95モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを12.4g(0.05モル)入れ、N−メチル−2−ピロリドン3486gに溶解した。さらにこの溶液を0℃に冷却し、この温度で無水トリメリット酸クロライド212.7g(1.01モル)を添加した。無水トリメリット酸クロライドが溶解したら、室温で1時間撹拌を続けた後、トリエチルアミン118gを添加した。室温で1時間撹拌を続けた後、反応液を180℃に昇温して6時間反応させてイミド化を完結させた。得られた反応液をメタノール中に投入して重合体を単離させた。これを乾燥した後、N−メチル−2−ピロリドンに溶解しメタノール中に投入して再度重合体を単離した。その後、減圧乾燥して精製されたポリエーテルアミドイミド粉末を得た。得られたポリエーテルアミドイミド粉末100gを、N−メチル−2−ピロリドン342g及びブチルセロソルブアセテート146gの混合溶媒に溶解し、芳香族ポリエーテルアミドイミドの仮固定用組成物ワニスdを得た。本芳香族ポリエーテルアミドイミドのガラス転移温度は225℃で5%質量減少温度は445℃であった。得られた仮固定用組成物について、低接着処理したウェハへの塗布性、接着力、耐熱性及び溶解性試験を評価した。結果を表1に示した。
(比較例2)
アクリル系粘着剤(綜研化学株式会社製SKダイン1435、トルエンと酢酸エチルの混合溶剤)を仮固定用樹脂組成物ワニスfとした。得られた仮固定用樹脂組成物について、低接着処理したウェハへの塗布性、接着力、耐熱性及び溶解性試験を評価した。結果を表1に示した。
実施例1〜3、比較例1、2で評価した低接着処理したウェハへの塗布性、接着力、耐熱性及び溶解性の試験方法を下記に示す。
[低接着処理したウェハへの塗布性試験]
周辺部10mm以外の中央部をフッ素系化合物オプツールHD−1100TH(ダイキン工業株式会社製)でコーティングし、乾燥させ低密着処理したウェハ(6インチ径、厚さ625μm)を準備した。支持台上にそのシリコンウェハを載せ、ウェハの裏面(支持台と反対側の面)に、フッ素系化合物を塗布した面に上記で得た仮固定用樹脂組成物ワニスを300回転/分(rpm)、20秒+1000回転/分(rpm)、25秒でスピンコートし、100℃のホットプレート上に置き、10分経過してもはじかなかったものを「A」、はじいたものを「C」として評価した。
[接着力(密着力)試験]
支持台上に載せたシリコンウェハ(6インチ径、厚さ625μm)の裏面(支持台と反対側の面)に、仮固定用樹脂組成物ワニスを300回転/分(rpm)、20秒+1000回転/分(rpm)、25秒でスピンコートし、100℃、10分、220℃、30分加熱乾燥させることで塗膜を形成した。この塗膜である仮固定用樹脂組成物上に、感圧型のダイシングテープをラミネートした。その後、ダイサーを用いてウェハを10mm×10mmサイズのチップに個片化した。こうして得られた仮固定用樹脂組成物付きチップを、20mm×20mm×0.625mm厚のシリコン基板上に、仮固定用樹脂組成物を挟んで、330℃の熱盤上で1分保持後、330℃、1.5MPa、300秒の条件で加熱圧着した。得られたサンプルについて、デイジ(Dage)社製接着力試験機Dage−4000を用いて、25℃の熱盤上で、測定速度:50μm/秒、測定高さ:50μmの条件でチップ側にせん断方向の外力を加えたときの接着力を測定し、これを25℃におけるせん断接着力とした。25℃でのせん断接着力が5MPa以上のものを「A」、5MPa未満のものを「C」として評価した。
[耐熱性試験]
支持台上に載せたシリコンウェハ(6インチ径、厚さ625μm)の裏面(支持台と反対側の面)に、仮固定用樹脂組成物ワニスを300回転/分(rpm)、20秒+1000回転/分(rpm)、25秒でスピンコートし、100℃、10分、220℃、30分加熱乾燥させることで塗膜を形成した。仮固定用樹脂組成物上に、感圧型のダイシングテープをラミネートした。その後、ダイサーを用いてウェハを10mm×20mmサイズのチップに個片化した。こうして得られた仮固定用樹脂組成物付きチップを、20mm×30mm×0.700mm厚のガラス基板上に、仮固定用組成物を挟んで、330℃の熱盤上で1分保持後、330℃、1.5MPa、300秒の条件で加熱圧着した。得られたサンプルについて、オーブン内で150℃、15分、260℃、10分間加熱した。その後、サンプルを観察し、発泡が見られなかったサンプルを「A」、発泡が観察されたサンプルを「C」として評価した。
[溶解性試験]
支持台上に載せたシリコンウェハ(6インチ径、厚さ625μm)の裏面(支持台と反対側の面)に、仮固定用樹脂組成物ワニスを300回転/分(rpm)、20秒+1000回転/分(rpm)、25秒でスピンコートし、100℃、10分、220℃、30分加熱乾燥させることで塗膜を形成した。仮固定用樹脂組成物上に、感圧型のダイシングテープをラミネートした。その後、ダイサーを用いてウェハを20mm×40mmサイズのチップに個片化した。その後、NMPを満たしたプラスチック容器にサンプルを入れ、超音波洗浄機を用いて仮固定用樹脂組成物を溶解させた。仮固定用樹脂組成物が溶解したサンプルを「A」、溶解しなかったサンプルを「C」として評価した。
Figure 2014143308
一般式(I)で表されるα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサン(n=5〜10)を用いない比較例1は、低接着力ウェハへの塗布性に劣るが、それと芳香族ジアミンを併用した実施例1〜3では、低接着力ウェハへの塗布性に優れ、はじきのない塗膜を形成でき接着力、耐熱性、溶剤溶解剥離性にも優れる。
実施例1〜3及び比較例1、2の結果より、本発明の仮固定用樹脂組成物は、低接着力処理した保持材料上に塗膜形成可能であり、ウェハ裏面を研磨して薄厚化する際の、研磨用ウェハと保持用ウェハ間の接着力が良好で、なおかつ耐熱性に優れ、さらには研磨後のウェハ間の分離が容易で、溶剤により残存した仮固定用組成物を容易に除去できることが示される。
10 仮固定用樹脂組成物
20 支持部材
22 低接着処理面(離型処理面)
30 半導体ウェハ
40 薄厚化した半導体ウェハ
42 貫通孔
44 ダイシングライン
46 貫通電極
50 グラインダー
60 半導体素子
70 配線基板
80 半導体装置

Claims (5)

  1. 支持部材及び半導体ウェハの間に介在させ、半導体ウェハを加工し個片化して得られる半導体素子を備える半導体装置の製造方法に用いられる仮固定用樹脂組成物で、芳香族トリカルボン酸又はその反応性酸誘導体と下記一般式(I)で表されるα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサン及び芳香族ジアミンを重縮合して得られるポリアミドイミド樹脂を含んでなる仮固定用樹脂組成物。
    Figure 2014143308
    一般式(I)中、nは5〜10の整数を示す。
  2. 芳香族ジアミンが下記式(II)で表されるものである、請求項1に記載の仮固定用樹脂組成物。
    Figure 2014143308
  3. 芳香族ジアミンが、下記式(III)で表されるものである、請求項1に記載の仮固定用樹脂組成物。
    Figure 2014143308
  4. 芳香族ジアミンをα,ω-ビス(3−アミノプロピル)−ポリジメチルシロキサンと芳香族ジアミンの総量に対して70〜99モル%使用する請求項1〜3のいずれか一項に記載の仮固定用樹脂組成物。
  5. 半導体ウェハを加工し個片化して得られる半導体素子を備える半導体装置の製造方法であって、支持部材及び半導体ウェハの間に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の仮固定用樹脂組成物を介在させ、前記支持部材に前記半導体ウェハを仮固定する工程と、前記支持部材に仮固定された前記半導体ウェハに所定の加工を施す工程と、有機溶剤を前記仮固定用樹脂組成物に接触させて前記仮固定用樹脂組成物の一部又は全部を溶解し、前記支持部材から加工された前記半導体ウェハを分離する工程と、加工された前記半導体ウェハを個片化する工程と、を有する、半導体装置の製造方法。
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