JP2014114066A - Icタグ付きキャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キャップ1には、ヒンジ30によって連結され上蓋4を半開させる第1開閉部21と、該第1開閉部と共に全開させる第2開閉部22とを備え、第1開閉部21には該第1開閉部21の半開動作に連動して移動するカッター28を設け、該カッター28の移動によってICタグのICチップから外部に引き出されたリード線37を切断することによって、該リード線37の切断後に生じたICチップの新たな記録情報をさらに検知するようにした。
【選択図】図3
Description
このようなICタグを、容器の開封履歴の表示のために使用することも提案されている。また、特許文献2には、容器蓋を開封したとき、ICタグ中のICチップとアンテナとを結ぶリード線が断線することにより、開封を検出する方法が提案されている。特許文献3には、容器口部に装着されるキャップ本体に連結された上蓋を開封した時、オーバーキャップに設けられているアンテナ回路が切断され、これにより、開封の事実を認識できることが開示されている。
これら特許文献2及び3の何れも、ICタグの回路が切断されているという事実を外部読取り装置により検知することにより、開封の事実を認識できるというものであるが、未だ解決すべき課題が残されている。
特に、商品の販売後、ユーザに容器が渡った後に、製品等のキャンペン情報や、懸賞の当否、あるいはキャップの回収後に、該キャップの材質などの記録が認識できれば、リサイクルの仕分けなどが可能になる。
上記ICタグ付きキャップの前記ICタグの回路は、前記ICチップから外部に引き出されたリード線を形成するとともに、該リード線を前記切断部の下方に配置し、前記ICタグの回路の切断時に前記リード線を切断することによって、該リード線の切断後に変更された前記ICチップの新たな記録情報をさらに検知できることが好ましい。
上記ICタグ付きキャップの前記第1開閉部と第2開閉部とはヒンジによって連結され、前記第1開閉部のカッターは、前記第1開閉部から前記ヒンジを越えて第2開閉部側に延び、前記切断部が前記カッターの突出端から下方に突出するように形成することができる。
上記ICタグ付きキャップの前記上蓋は、前記第2開閉部と前記スカート壁とを連結する連結バンドで連結され、前記スカート壁には該連結バンドの一端を挟んで上端部から下端部にわたって形成された破断可能な一対の弱化ラインが設けることができる。
よって、商品の購入前のみならず、購入後もICタグの情報を検知できるとともに、最終ユーザに新たな情報をもたらすことができる。
図1は、本発明の実施形態におけるICタグ付きキャップと容器口部を前方から見た斜視図、図2はそれを後方から見た斜視図、図3はICタグ付きキャップ、容器口部、及びICタグの分解斜視図である。なお、ICタグ付きキャップ1は、開放する側である係止部46がある側(図1参照)を先(前)方側とし、連結バンド40がある側(図2参照)を後方側とする。
ICタグ付きキャップ1(以下、単にキャップともいう)は、内容物が充填される容器本体2の口部7の上部側に被せられ、該口部7の開口を閉塞する容器蓋3、さらに該容器蓋3の上に設けられている上蓋4と、任意の情報が記録されているICタグ5とを備えている。
円筒状のスカート壁12の下部には、周方向に延びるミシン目のような破断ライン15が形成されており、破断ライン15よりも下方に破断ベルト16が区画されている。破断ライン15には、周方向に間隔をおいて複数個の橋絡部14が形成されている。そして、破断ベルト16の内周面側下部には、図4に示すように、容器蓋3の内周側上方へ突出した複数のフラップ17が等間隔に形成されている。キャップ1が口部7に装着されている状態では、フラップ17は、環状凸部8の下面8bに位置し、キャップ1を上方へ移動させると、フラップ17の先端が下面8bに当接し、キャップ1の上方への移動を阻止する役割をする。
カッター28は、第1開閉部21がヒンジ30を回転中心として上方へ回転すると、該第1開閉部21と連動して反対側の下方へ回転する。
第2周壁26の後端側には連結バンド40(図2,図4参照)が設けられ、連結バンド40は、第2周壁26とスカート壁12とを連結することによって、上蓋4と容器本体2とを連結する。
環状壁45の前方側では、上蓋4の係止爪27を係止する係止部46が形成され、係止爪27が係止部46に引っ掛けられることによって、係止爪27は係止される。係止部46は、左右の環状壁45及び下部の連結が薄肉などの弱肉部で形成され、人手によって、裂くことができる程度の強さに形成されている。
ここで、注意すべきことは、環状溝44に対する肉薄部43の嵌合状態と、第1周壁24に対する凹部47の嵌合状態について、前者の環状溝44に対する肉薄部43の嵌合状態を、後者の第1周壁24に対する凹部47の嵌合状態よりも強く嵌合させる必要がある。すなわち、上蓋4が容器蓋3に装着された状態において、上蓋4を外す際に、先に第1開閉部21がヒンジ30を回転中心にして半開し、その後第1開閉部21と第2開閉部22とが共働することによって、第1及び第2開閉部21,22を全開させることが必要である。
図2に示すように、スカート壁12の後方側は、連結バンド40の下端側を挟んで、スカート壁12の上下に一対の弱化ライン50を形成している。弱化ライン50は、連結バンド40を引くことによって、弱化ライン50を破断することができる。
フィルム基材33は、一般に熱溶着可能な熱可塑性樹脂から形成されている。このような熱可塑性樹脂は特に制限されないが、一般には、このICタグ5が取付けられる容器蓋3や上蓋4を構成する樹脂基材と同様の樹脂が使用される。例えば、ポリオレフィン製のキャップ1にICタグ5を設ける場合には、ポリオレフィンによりフィルム基材33を形成するのがよい。また、ICチップ34や金属アンテナ35がポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムに設けられた状態で市販されているICタグもあるが、このような場合には、適宜、酸変性オレフィン系樹脂などの接着剤を用いて、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム基材33の裏面にポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂層を積層させておくことが、キャップにICタグを取付ける上で好ましい。
また、フィルム基材33としては、紙を使用することもできる。
なお、上記のICチップ34は、一般に、ポリイミド、ビスマレイミド樹脂などの電気絶縁性の硬化樹脂等により、封止されて保護されている。さらに、紙の貼り合わせによりICチップ34を封止することもできる。
このようなICチップ34には、既に述べた通り、包装容器に充填されている内容物に関する情報(例えば生産者、製造業者、生産年月日、出荷日時など)や容器、キャンペンに関する情報などが入力されており、抵抗、電圧変化などで開封の有無などを知る情報も入力されている。このような情報の入力や出力は、高周波信号により行われ、一般に900MHz付近のUHF帯や13.56MHzの周波数帯が主として利用される。
また、開封検出用のリード線37は、これが切断したときの抵抗変化によりICチップ34での電圧変化などをもたらすものであればよい。
上記のようなアンテナ35やリード線37は、通常、アルミニウム、銅、銀、金などの低抵抗金属の薄膜(厚みが5乃至50μm程度)からなるものであり、例えば金属箔の貼り合わせやメッキ、エッチング、銀ペーストなどの導電性インキを用いての印刷により形成することができる。
また、図6のAでは、フィルム基材33は円形状を有しているが、その取り付け形態や回路の破断位置などに応じて適当な形状を有していればよく、円形状である必要はない。
ICタグ5は、リード線37が、溝13の形成された部分の上、さらに詳しくはカッター28の切断部29が設けられている部分の下方に配置される。よって、上蓋4の第1開閉部21がヒンジ30を回転軸として半開きした状態で、カッター28の後部が下方に回転移動し、リード線37が切断部29によって切断される構造になっている。
ICタグ5には、予め製品情報などが記録される。例えば、容器本体2の内容物である飲料の製造年月日、生産地、消費期限、開封履歴情報などの基本的な製品情報やその他、製品のキャンペン情報などを記録できる。さらには、容器が飲料や食品でない場合は、例えば、洗剤などであれば使用方法や注意書きなどが記録できる。よって、ユーザは、容器の購入前には、店頭に備えた読取り装置や、携帯電話などの読取器などで商品情報を知ることができる。
このとき、容器蓋3と上蓋4との係合は、連結バンド40のみによる連結となる。ユーザは、容器蓋3を容器本体2から外すため、さらに連結バンド40でスカート壁12に形成されている弱化ライン50(図2参照)を引き裂くことによって、スカート壁12が分断される。スカート壁12が分断されると、スカート壁12が周方向に拡げることができ、ユーザは、容器本体2の凸部8とスカート壁12の下部内周に形成されているフラップ17との係合を解除することができ、キャップ1を口部7から外すことができる。
なお、弱化ライン50を下端まで引き裂くことなく、弱化ライン50の下端と破断ライン15とを連結し、破断ライン15を引き裂くようにしてもよい。
よって、ユーザは容器(商品)の購入後に携帯電話などの読取り装置で、商品の製造年月日や消費期限を確認できる。リード線37の切断によって、切断前と切断後におけるICチップ34の情報を変更することができるので、例えば、キャップ1の未開封情報を開封済み情報に変更することもできる。必要があれば、ユーザに対して不必要なデーターは、リード線37の切断時に除去するようにしてもよい。
なお、リード線37の部分でICタグ5の切断を容易にするため、リード線37の位置に対応する部分のフィルム基材33に弱化部を形成し、リード線37をさらに破断し易くしてもよい。
また、ユーザは、キャップ1の開封後、詳しくは、リード線37の切断後に、ICタグ5に記録されている、当たりくじやキャンペン情報を知ることができる。
さらには、キャップ1が廃棄されて回収された後には、リサイクルにおいてキャップ1の種類や、色別情報を記録することで、識別、種類毎の自動的な仕分けなども可能となる。
このように、従来では、アンテナを断線していたので、容器蓋の開栓後は容器蓋からICタグ情報を得ることができなかったが、本実施形態では、容器蓋3の開栓後にICタグ情報を得ることができる。
以上、説明したように、本実施形態のICタグ付きキャップ1は、容器本体2に帯状の凸部8を形成することによって、容器本体の種類にこだわることなく後付けできるので、汎用性が大きく使い勝手がよい。
例えば、本実施形態では、リード線37を切断し、オーバーキャップ4の破断後でもICタグ5の情報を知るようにしたが、図6のBに示すように、リード線37を省略して、アンテナ35の回路を切断しても良い。ただし、アンテナ35の回路の破断後に、ICチップの情報を読取ることはできない。また、カッター28と溝13の位置をアンテナ35を切断できる位置に対応させて形成する必要がある。
2 容器本体
3 容器蓋
4 上蓋
5 ICタグ
7 口部
8 凸部(係止部)
8a 下面
11 頂壁
12 スカート壁
13 溝
14 橋絡部
15 破断ライン
17 フラップ(係合部)
21 第1開閉部
22 第2開閉部
28 カッター
29 切断部
33 フィルム基材
34 ICチップ
35 アンテナ
37 リード線
Claims (4)
- 頂壁とスカート壁を有し、容器本体の開口を閉塞し容器口部の周りに被せられる容器蓋と、
前記頂壁の上面に装着され、任意の情報が記録されたICタグと、
前記頂壁の上側に配設され前記ICタグを覆う上蓋とを備えたICタグ付きキャップにおいて、
前記上蓋は、該上蓋を半開させる第1開閉部と、該第1開閉部に連結され前記第1開閉部が開いた後に前記第1開閉部と共に前記上蓋を全開させる第2開閉部とを設け、
前記第1開閉部には該第1開閉部の半開動作に連動して移動するカッターを設け、
該カッターの移動によって切断部が前記ICタグの回路を切断するようにしたことを特徴とするICタグ付きキャップ。 - 前記ICタグの回路は、前記ICチップから外部に引き出されたリード線を形成するとともに、該リード線を前記切断部の下方に配置し、前記ICタグの回路の切断時に前記リード線を切断することによって、該リード線の切断後に変更された前記ICチップの新たな記録情報をさらに検知できるようにした請求項1に記載のICタグ付きキャップ。
- 前記第1開閉部と第2開閉部とはヒンジによって連結され、前記第1開閉部のカッターは、前記第1開閉部から前記ヒンジを越えて第2開閉部側に延び、前記切断部が前記カッターの突出端から下方に突出するように形成した請求項1又は2に記載のICタグ付きキャップ。
- 前記上蓋は、前記第2開閉部と前記スカート壁とを連結する連結バンドで連結され、前記スカート壁には該連結バンドの一端を挟んで上端部から下端部にわたって形成された破断可能な一対の弱化ラインが設けられた請求項3に記載のICタグ付きキャップ。
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