JP2014025720A - 含水率粒径測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】下水汚泥粉粒体の含水率および粒径を、近赤外線による一枚の撮影画像を用いて一度に測定することが可能な含水率粒径測定装置1を提供する。
【解決手段】含水率粒径測定装置1は、測定対象の粉粒体50に光を照射する光源10と、光源10から粉粒体50に照射された光の、粉粒体50における反射光または透過光を撮像するカメラ20と、カメラ20の撮像による撮像データにおける輝度情報に基づき、粉粒体50の含水率を測定する含水率測定モジュール340と、撮像データを二値化することにより、撮像データのうち粉粒体50に相当する部分とそれ以外の部分とを識別し、当該境界情報に基づき粉粒体50の粒径を測定する粒径測定モジュール330と、を備える。ここで、粉粒体50に照射される光の波長が、750nm以上かつ940nm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、含水率粒径測定装置に関するものである。
下水汚泥造粒乾燥設備において、製品及び半製品状態の下水汚泥粉粒体の含水率および粒径は、下水汚泥造粒乾燥設備を安定運転するために測定、監視すべき重要な項目である。
従来、対象物の水分計測技術の一つとして赤外線水分計が知られている。これは近赤外線のうち、水分の吸収波長(0.96μm、1.2μm、1.45μm、1.94μmなど)における被測定対象からの反射光ないし透過光の測定信号と、水分の非吸収波長帯における反射光ないし透過光の比較信号とを比較することにより、被測定対象の含水率を求めるものである(例えば、特許文献1および2を参照)。また、近赤外線は水分の非吸収波長帯であっても被測定対象の水分量により反射率が変化することが知られており、被測定対象物からの近赤外線反射光画像により含水率を測定する技術が知られている(例えば、特許文献3を参照)。
また、粉粒体等の粒径計測方法として、画像処理技術を用いた計測方法が知られている。一般的には、被測定対象物の画像をある閾値によって二値化して被測定対象とそれ以外とを分離し、その境界情報から被測定対象の大きさ等を計算するものである(例えば、特許文献4を参照)。
特開昭58−7547号公報 特開平4−328449号公報 特開2006−98095号公報 特許第3525355号公報
前述のように粉粒体の含水率および粒径を各々測定する技術は既に知られているが、これらを一度に測定する技術については知られていない。したがって、含水率および粒径を一度に測定しようとした場合、従来技術のままでは二台以上の計測装置を設置するか、または二つ以上の画像や信号データを採取し、それらの複数の画像や信号データを用いて含水率および粒径をそれぞれ別々に計測しなければならず、一つの装置で粉粒体の含水率および粒径を一度に計測することはできない。また各々の測定計器を単純に組み合わせただけでは、計測設備点数が増え、設備構成が複雑化し、これらの測定を経済的に行えない。
そこで、本発明は、下水汚泥造粒乾燥設備を安定運転するために測定および監視すべき重要な項目である下水汚泥粉粒体の含水率および粒径を、近赤外線による一枚の撮影画像を用いて一度に測定することが可能な含水率粒径測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の含水率粒径測定装置は、測定対象の粉粒体に光を照射する光源と、前記光源から前記粉粒体に照射された前記光の、前記粉粒体における反射光または透過光を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の前記撮像による撮像データにおける輝度情報に基づき、前記粉粒体の含水率を測定する含水率測定手段と、前記撮像データを二値化することにより、前記撮像データのうち前記粉粒体に相当する部分とそれ以外の部分とを識別し、当該境界情報に基づき前記粉粒体の粒径を測定する粒径測定手段と、を備え、前記粉粒体に照射される前記光の波長が、750nm以上かつ940nm以下であることを特徴とする。
このような本発明の含水率粒径測定装置によれば、750nm以上かつ940nm以下の波長範囲の近赤外線を測定対象の粉粒体に照射することにより、含水率および粒径を一枚の撮影画像を用いて一度に測定することができる。これにより、従来のように含水率および粒径の両方を測定するために、二台以上の計測装置を設置しなくても済むことになる。また、一台の計測装置を用いた場合でも、二つ以上の画像や信号データを採取し、それらの複数の画像や信号データを用いて含水率および粒径をそれぞれ別々に計測しなければならないという不便さも無くすことができる。また、従来のように各々の測定計器を単純に組み合わせることではなく、測定対象の粉粒体に照射する近赤外線の波長範囲を一定の範囲に調整することにより、一台の計測装置を用いて、含水率および粒径の両方を一枚の撮影画像で一度に測定できるので、計測設備点数が増えたり、設備構成が複雑化されたりすることなく、含水率および粒径の両方の測定を経済的に行うことができる。
また、本発明においては、前記光源が発する前記光の波長を調節する波長調節手段を更に備え、前記波長調節手段は、前記光源が発する前記光の波長を750nm以上かつ940nm以下の波長範囲に調節しても良い。
この発明によれば、750nm以上かつ940nm以下の波長範囲の近赤外線が光源から直接測定対象の粉粒体に照射される場合のみならず、測定対象の粉粒体に照射される光の波長を波長調節手段(例えばフィルターなど)を用いて750nm以上かつ940nm以下の範囲で調整する装置構成にすることができる。これにより、750nm以上かつ940nm以下の波長範囲の近赤外線専用の光源を使わなくて済むため、装置構成の自由度が向上する。
また、本発明においては、前記粉粒体に照射される前記光の波長が、800nm以上かつ940nm以下であっても良い。
この発明によれば、波長範囲を800nm以上かつ940nm以下にすることにより、含水率および粒径の測定精度が向上する。例えば、800nm近傍の波長の近赤外線を選択的に透過する干渉フィルター(KL−80)を使った場合に、良好なヒストグラムが作成できる。また、940nm以下の範囲で、高含水率かつ濃色の下水汚泥を精度よく測定できる。
また、本発明においては、前記粒径測定手段は、二値化閾値輝度に基づき前記二値化を行い、前記二値化閾値輝度は、前記撮像データにおける最大輝度および最小輝度に基づき計算される閾値であっても良い。
この発明によれば、粒径測定手段による粒径測定の具体的な手法が提供される。
また、本発明においては、前記二値化閾値輝度は、下記の数式(1)により計算されても良い。
Itre=(Imax−Imin)×a+b…(1)
(ここで、Itreは前記二値化閾値輝度であり、Imaxは前記最大輝度であり、Iminは前記最小輝度であり、aおよびbは係数である。)
この発明によれば、粒径測定手段による粒径測定の更に具体的な手法が提供される。
また、本発明においては、前記含水率測定手段は、前記撮像データにおける代表輝度および予め作成した検量線に基づき、前記粉粒体の前記含水率を測定しても良い。
この発明によれば、撮像データにおける代表輝度および予め作成した検量線を用いることにより、精度高く含水率測定を行うことができる。例えば、画素毎に測定対象物の水分を求める方法に比べて、含水率測定を精度高く行うことができる。また、含水率測定のための処理の単位が個々の画素ではなく、撮像データにおける代表輝度であることから、行われるべき処理の数を低減させることができる。したがって、メモリの増設や高性能の処理装置を備えなくて済むため、装置構成が経済的に行える。また、処理スピードの面からみても、行われるべき処理の数が低減された分、処理スピードが向上される。
また、本発明においては、前記撮像データの画素毎の前記輝度情報に基づき、画素数最大値に対応する輝度情報を元に前記撮像データにおける前記代表輝度を算出する代表輝度算出手段と、前記撮像データそれぞれにおける前記粉粒体の実際の含水率を示す情報を格納する含水率格納手段と、前記代表輝度算出手段が算出した前記代表輝度、および前記含水率格納手段に格納された前記実際の含水率の複数の対に基づき、前記検量線を作成する検量線作成手段と、を更に備え、前記含水率測定手段は、前記代表輝度算出手段が算出した前記代表輝度を前記検量線作成手段が作成した前記検量線に代入することにより、前記測定対象の前記粉粒体の前記含水率を測定しても良い。
この発明によれば、代表輝度を算出する具体的な手法、検量線を作成する具体的な手法、更に代表輝度および検量線を用いて含水率を測定する具体的な手法が提供される。
本発明によれば、下水汚泥造粒乾燥設備を安定運転するために測定および監視すべき重要な項目である下水汚泥粉粒体の含水率および粒径を、近赤外線による一枚の撮影画像を用いて一度に測定することが可能な含水率粒径測定装置を提供することができる。
含水率粒径測定装置1の構成概要図である。 画像処理装置30のハードウェア構成図である。 画像処理装置30の構成概要図である。 波長ごとに、含水率測定の可否、および粒径測定の可否、並びに含水率と粒径の同時測定の可否をまとめた表である。 粉粒体50への照射光の波長が940nmの場合の輝度と含水率の関係を示す図である。 粉粒体50への照射光の波長が950nmの場合の輝度と含水率の関係を示す図である。 波長ごとの、カメラの相対感度、照射光の水による反射率、および撮像明るさ係数を示す図である。 含水率粒径測定装置1を用いて含水率および粒径が同時測定される手順を説明するためのフローチャートである。 ヒストグラム作成部341が作成したヒストグラムの一例を示す図である。 ヒストグラム作成部341が作成したヒストグラムの一例を示す図である。 含水率測定部345の含水率測定方法を説明するための図である。 検量線作成プロセスを説明するためのフローチャートである。 図11に示した検量線に基づき含水率粒径測定装置1が含水率を測定した結果、および既存の方法により含水率を測定した結果を示す図である。 本実施形態の粒径測定手順における三つの前提条件を説明するための図である。 含水率および粒径同時測定の一例において、サンプルペレット群の粒度分布を示すための図である。 含水率および粒径同時測定の一例において、撮像データ全体、および粒径測定のために切り出した撮像データを示す図である。 含水率および粒径同時測定の一例において、粒径測定の結果を示す図である。 含水率および粒径同時測定の一例において、撮像データ全体、含水率測定のために切り出した撮像データ等を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明にかかる含水率粒径測定装置の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(含水率粒径測定装置1の全体構成)
まず、本発明の実施形態に係る含水率粒径測定装置1の構成について、図1を参照しながら説明する。含水率粒径測定装置1は、含水率のみならず粒径までを一枚の撮影画像を用いて一つの装置内において一度に測定することができる装置である。図1は、含水率粒径測定装置1の構成概要図である。図1に示すように、含水率粒径測定装置1は、光源10、カメラ20(特許請求の範囲における「撮像手段」に相当)、および画像処理装置30から構成され、カメラ20と画像処理装置30とは通信ネットワーク40により互いに接続されている。
光源10は測定対象の粉粒体50に光を照射するものである。光源10は750nm以上かつ940nm以下の波長範囲の近赤外線を測定光として測定対象の粉粒体50に直接照射可能な近赤外線LEDであっても良い。例えば、株式会社ダイナテックのLR−F60/32IR−940(940nm)を光源10として用いることができる。または、光源10として白熱電球や蛍光灯を用い、光源10と測定対象50との間、または測定対象50とカメラ20との間に、750nm以上かつ940nm以下の波長範囲の測定光のみを透過させるフィルター11(特許請求の範囲における「波長調節手段」に相当)を設けても良い。フィルター11は光源10が発する光(または光源10から発され測定対象50より反射もしくは透過される光)の波長を調節するものであって、光源10が発する光(または光源10から発され測定対象50より反射もしくは透過される光)の波長を750nm以上かつ940nm以下の波長範囲に調節するものである。ただし、光源10として白熱電球や蛍光灯を用いる場合には、通常の蛍光灯や白熱電球は可視光の光量が大きく、近赤外線の光量は小さいため、近赤外線の光量を大きくすると、可視光の光量が非常に大きくなり、白熱電球やフィルターが短期間に損傷される可能性があることに注意が必要である。白熱電球としては、例えば東芝ライテック株式会社の赤外線家畜用電球100/110V(150WRE)を用いることができ、フィルター11としては、例えば日本真空光学株式会社の全誘電体干渉フィルターを用いることができる。
カメラ20は、光源10から粉粒体50に照射された光の、粉粒体50における反射光または透過光を撮像するものである。カメラ20は、撮像した撮像データを画像処理装置30に通信ネットワーク40を通じて送信する。
画像処理装置30は、測定対象の粉粒体50の含水率および粒径を一つの装置内において近赤外線による一枚の撮影画像を用いて一度に測定するためのものである。図2は、画像処理装置30のハードウェア構成図である。図2に示すように、画像処理装置30は、物理的には、CPU31、ROM32及びRAM33等の主記憶装置、キーボード及びマウス等の入力デバイス34、ディスプレイ等の出力デバイス35、他の装置との間でデータの送受信を行うためのネットワークカード等の通信モジュール36、ハードディスク等の補助記憶装置37などを含む通常のコンピュータシステムとして構成される。後述する画像処理装置30の各機能は、CPU31、ROM32、RAM33等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU31の制御の元で入力デバイス34、出力デバイス35、通信モジュール36を動作させると共に、主記憶装置32,33や補助記憶装置37におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
図3は、画像処理装置30の構成概要図である。画像処理装置30は、機能的な構成要素として、撮像データ受信部310、撮像データ格納部320、粒径測定モジュール330(特許請求の範囲における「粒径測定手段」に相当)、含水率測定モジュール340を備えて構成される。撮像データ受信部310は、カメラ20の撮像により生成された撮像データを通信ネットワーク40を通じて受信するものである。撮像データ格納部320は、撮像データ受信部310が受信した撮像データを格納するものである。
粒径測定モジュール330は、撮像データ格納部320に格納されている撮像データを二値化することにより、撮像データのうち粉粒体50に相当する部分とそれ以外の部分とを識別し、当該境界情報に基づき粉粒体50の粒径を測定するものである。粒径測定モジュール330は、二値化閾値輝度に基づき二値化を行い、二値化閾値輝度は、撮像データにおける最大輝度および最小輝度に基づき計算される閾値である。二値化閾値輝度は、例えば下記の数式(1)により計算されても良い。
Itre=(Imax−Imin)×a+b…(1)
ここで、Itreは二値化閾値輝度であり、Imaxは撮像データにおける最大輝度であり、Iminは撮像データにおける最小輝度であり、aおよびbは係数である。なお、輝度は、256階調での明るさを示した無単位の数値である。
含水率測定モジュール340は、機能的な構成要素として、ヒストグラム作成部341、代表輝度算出部342(特許請求の範囲における「代表輝度算出手段」に相当)、含水率格納部343(特許請求の範囲における「含水率格納手段」に相当)、検量線作成部344(特許請求の範囲における「検量線作成手段」に相当)、含水率測定部345(特許請求の範囲における「含水率測定手段」に相当)を備えて構成される。
ヒストグラム作成部341は、撮像データ格納部320に格納されている撮像データを元に、ピクセル毎の輝度情報に基づくヒストグラムを作成するものである。代表輝度算出部342は、撮像データ格納部320に格納されている撮像データの画素毎の輝度情報に基づき、またはヒストグラム作成部341が作成したヒストグラムに基づき、画素数最大値に対応する輝度情報を元に当該撮像データにおける代表輝度を算出するものである。含水率格納部343は、撮像データそれぞれにおける粉粒体50の実際の含水率を示す情報を格納するものである。検量線作成部344は、代表輝度算出部342が算出した代表輝度、および含水率格納部343に格納された実際の含水率の複数の対に基づき、検量線を作成するものである。含水率測定部345は、撮像データ格納部320に格納されている撮像データにおける輝度情報に基づき、粉粒体の含水率を測定(算出)するものであって、当該撮像データにおける代表輝度および予め作成した検量線に基づき、粉粒体50の含水率を測定(算出)するものである。より具体的に、含水率測定部345は、代表輝度算出部342が算出した代表輝度を検量線作成部344が作成した検量線に代入することにより、測定対象の粉粒体50の含水率を測定(算出)する。
(粉粒体50に照射される光の波長範囲について)
本実施形態では、測定対象の粉粒体50に照射される光の波長範囲を750nm以上かつ940nm以下としている。以下、その理由について詳細に説明する。
図4は、波長ごとに、含水率測定の可否、および粒径測定の可否、並びに含水率と粒径の同時測定の可否をまとめた表である。図4に示されるように、750nm以上かつ940nm以下の波長範囲では、含水率および粒径の両方が測定可能であることがわかる。したがって、本実施形態では、測定対象の粉粒体50に照射される光の波長範囲を750nm以上かつ940nm以下とすることにより(フィルター11を使用する場合も含む。)、含水率および粒径を一つの装置内において近赤外線による一枚の撮影画像を用いて一度に測定することを可能としている。
図4において、含水率の測定は、測定対象の粉粒体50に照射される光が近赤外線であれば測定可能であるため、750nm以上の範囲において「○」の「測定良」となっている。また、粒径の測定は、水分75%までを含む粉粒体を粒径測定の対象とする場合、撮像データでの輝度が35以上であることが粒径測定可能の条件であると本発明者の実験により明らかになったので、その実験結果に基づき、380nm〜630nmの範囲、および950nm以上の範囲では「×」の「測定不適」となっている。なお、図4において、波長範囲を380nm〜1000nmの範囲で選定している理由は、水の吸収帯域近傍の波長で、カメラを経済的に入手可能な波長範囲が380nm〜1000nmの範囲であるからである。つまり、380nm〜1000nmの範囲の波長であれば、対応するカメラの価格が安価になるからである。
図5は粉粒体50への照射光の波長が940nmの場合の輝度と含水率の関係を示しており、図6は粉粒体50への照射光の波長が950nmの場合の輝度と含水率の関係を示している。上述したように、水分75%までを含む粉粒体を粒径測定の対象とする場合、水分の最大値である75%での撮像データの輝度が35以上であることが粒径測定可能の条件である。図5では、グラフAが示すように、水分の最大値である75%の場合であっても輝度が35以上であるため、波長940nmは粒径測定に適切であることがわかる。一方で、図6では、グラフBが示すように、水分の最大値である75%の場合の輝度は30ぐらいにとどまるに過ぎないため、波長950nmは粒径測定に適切でないことがわかる。図5および図6でのグラフAおよびBは二値化閾値輝度を示すグラフであり、これらグラフの作成は上記式(1)に基づくことになるが、グラフ作成方法の詳細については後述する。
測定対象の粉粒体50に照射される近赤外線の波長が、800nm以上かつ940nm以下であっても良い。例えば、800nm近傍の波長の近赤外線を選択的に透過する干渉フィルター(KL−80)を使った場合に、良好なヒストグラムが作成できる。また、940nm以下の範囲で、高含水率かつ濃色の下水汚泥を精度よく測定できる。
以上、測定対象の粉粒体50に照射される近赤外線の波長範囲について、撮像データの輝度に着眼し説明したが、画像処理における輝度は単に近赤外線の水による反射強度だけでなく、カメラの感度の影響も受ける。したがって、本実施形態では撮像明るさ係数というのを下記の式(2)のように定義する。
撮像明るさ係数=反射率×カメラの相対感度…(2)
図7は、波長ごとの、カメラの相対感度、照射光の水による反射率、および撮像明るさ係数を示す。図7(A)は400nm〜1000nmの波長範囲でのそれぞれを示し、図7(B)は900nm〜960nmの波長範囲でのそれぞれをより詳細に示す。図7におけるカメラの相対感度は、一例として、ソニー製の近赤外線対応のアナログビデオカメラであるXC−EI50の相対感度である。粒径の測定は、水分75%までを含む粉粒体を粒径測定の対象とする場合、撮像明るさ係数が8以上であることが粒径測定可能の条件であると本発明者の実験により明らかになったので、その実験結果に基づき、図7(B)において940nm以下の範囲までは粒径測定可能な範囲と判断され、950nm以上の範囲は粒径測定不可能な範囲と判断される。同様に、図7(A)において500nm以下の範囲は粒径測定不可能な範囲と判断されるので、結局、撮像明るさ係数に基づいた場合には600nm〜940nmの範囲が粒径測定可能な範囲と判断される。
(含水率および粒径同時測定の手順)
以下、本実施形態の含水率粒径測定装置1を用いて含水率および粒径が同時測定される手順について、図8のフローチャートを参照しながら説明する。
最初に、光源10およびカメラ20による画像撮像が行われる。測定対象の粉粒体50に照射される光の波長範囲は750nm以上かつ940nm以下である。または、800nm以上かつ940nm以下であっても良い。光源10が直接当該波長の近赤外線を測定対象の粉粒体50に照射しても良く、当該波長の近赤外線がフィルター11を通じて照射されても良い(ステップS1)。次に、ステップS1で撮像された画像が撮像データとしてキャプチャされ、画像処理装置30に送信される(ステップS2)。
次に、ステップS2にて送信された撮像データを元に、ピクセル毎の輝度情報に基づくヒストグラムが作成される(ステップS3)。次に、ステップS3にて作成されたヒストグラムにおけるピクセル数のピーク値が算出される(ステップS4)。次に、ヒストグラムピーク値に対応する算出輝度(代表輝度)が算出される(ステップS5)。次に、予め作成した検量線と、ステップS5で算出した代表輝度から含水率が算出される(ステップS6)。
ステップS3〜S6と並行して、ピクセル毎の輝度情報と予め設定された閾値(二値化閾値輝度)からステップS2にて送信された撮像データが二値化される(ステップS7)。次に、各測定対象の境界が検出される(ステップS8)。次に、各測定対象の境界内のピクセル数より粉粒体50の粒径が算出される(ステップS9)。次に、粉粒体50の粒度分布が算出される(ステップS10)。
以上に説明されたように、750nm以上かつ940nm以下(または800nm以上かつ940nm以下)の波長範囲の近赤外線を測定対象の粉粒体50に照射することにより、含水率および粒径を一枚の撮影画像を用いて一つの装置内において一度に測定することができる。以下では、含水率および粒径の測定方法の詳細について説明する。
(含水率測定手順の詳細)
図8のステップS3〜S6の含水率測定手順は図3に示した含水率測定モジュール340によって行われる。すなわち、まず、ヒストグラム作成部341が、カメラ20から送信され撮像データ格納部320に格納されている撮像データを元に、ピクセル毎の輝度情報に基づくヒストグラムを作成する(ステップS3)。
図9はヒストグラム作成部341が作成したヒストグラムの一例を示す図であり、図9(A)はカメラ20から送信された撮像データにおける輝度分布を示し、図9(B)は図9(A)の輝度分布に基づき作成したヒストグラムを示す。図9(B)は、含水率11.5%の測定対象を撮影した画像の輝度−画素数曲線である。図9において、画素数が最多である輝度は70であり、このときの画素数は6,864個である。また、最大輝度は115であり、最小輝度は40である。
図10はヒストグラム作成部341が作成した別のヒストグラムの一例を示す図であり、図10(A)はカメラ20から送信された撮像データにおける輝度分布を示し、図10(B)は図10(A)の輝度分布に基づき作成したヒストグラムを示す。図10(B)は、含水率32.09%の測定対象を撮影した画像の輝度−画素数曲線である。図10において、画素数が最多である輝度は55であり、このときの画素数は5,811個である。また、最大輝度は90であり、最小輝度は30である。
次に、代表輝度算出部342が、撮像データ格納部320に格納されている撮像データの画素毎の輝度情報に基づき、またはヒストグラム作成部341が作成したヒストグラムに基づき、画素数最大値に対応する輝度情報を元に当該撮像データにおける代表輝度を算出する。代表輝度算出部342は、撮像データの画素毎の輝度情報におけるピクセル数のピーク値を算出し、更にこのピーク値に対応する輝度を代表輝度として算出しても良い(ステップS4、S5)。一実施例においては、代表輝度算出部342はピーク値の両隣に対して加重平均を求めることにより代表輝度を算出する。つまり、図9の例において、画素数のピーク値は6,864個であり、このときの輝度は70である。また、両隣において、輝度65での画素数は6,048個であり、輝度75での画素数は6,256個である。ここで、代表輝度算出部342は下記の数式(3)により代表輝度を算出する。
代表輝度=Σ(画素数×画素輝度)÷Σ画素数…(3)
上記の数式(3)に基づき図9の場合を計算すると、代表輝度算出部342は代表輝度として72.43を算出する。なお、上記の数式(3)における画素輝度は実際の各画素の輝度情報である。つまり、図9では、便宜上、5ごとに輝度と画素数を表しているが、数式(3)を用いて代表輝度を計算する際には各輝度に相当する画素数(輝度1ごとの画素数)を用いる。
同様に、図10の例において、画素数のピーク値は5,811個であり、このときの輝度は55である。また、両隣において、輝度50での画素数は5,306個であり、輝度60での画素数は4,961個である。上記の数式(3)に基づき図10の場合を計算すると、代表輝度算出部342は代表輝度として63.65を算出する。
次に、含水率測定部345が、検量線作成部344が予め作成した検量線と、代表輝度算出部342が算出した代表輝度から含水率を算出する。より具体的に、含水率測定部345は、代表輝度算出部342が算出した代表輝度を検量線作成部344が作成した検量線に代入することにより、測定対象の粉粒体50の含水率を測定する(ステップS6)。
図11は、含水率測定部345の含水率測定方法を説明するための図である。代表輝度算出部342が算出した代表輝度が例えば66.99であった場合に、含水率測定部345は輝度66.99を図11に示す検量線Kに代入し、含水率24.23%を測定する。図11において、測定対象の実際の含水率(画像からではなく水分計で図った実際の含水率)が26.08であったため、約−7.6%の少ない誤差で含水率測定部345が含水率測定を行っていることがわかる。
(検量線作成プロセス)
以上では含水率測定部345が検量線を用いて含水率を測定することについて説明した。以下では、検量線を作成するプロセスについて、図12のフローチャートを参照しながら説明する。
最初に、光源10およびカメラ20にて、含水率の異なる測定対象物を二つ以上撮影する(ステップS11)。
次に、既存の他方式の水分計を用い、撮影した測定対象物の含水率を求める(ステップS12)。他方式の水分計として、加熱乾燥式水分計である株式会社エー・アンド・デイ製のMS−70などを用いても良い。ここで求めた含水率は、含水率格納部343に、撮像データそれぞれにおける粉粒体50の実際の含水率を示す情報として格納される。
次に、撮影した近赤外線画像の測定領域内の各画素の輝度値(例えば図9(A)または図10(A)を参照)を用い、横軸を輝度値、縦軸を画素数としたヒストグラム(例えば図9(B)または図10(B)を参照)を作成する(ステップS13)。ステップS13は実質的にステップS3と同様である。
次に、ステップS13のヒストグラムにおいて、画素数が最大となる範囲とその両隣の範囲に含まれる画素について輝度の加重平均をとり、その加重平均値(輝度値)をその撮影領域の代表輝度とする(ステップS14)。ステップS14は実質的にステップS4およびS5と同様である。
次に、ステップS13〜S14の手順を繰り返し、全ての撮影画像の代表輝度を求める(ステップS15)。
次に、上記ステップS12、S14、S15で求めた各撮影画像に対する含水率と代表輝度を、横軸を輝度値、縦軸を含水率としたグラフ上にプロットし、それらを一次関数で近似する、つまり直線で結ぶ(ステップS16)。そして、ステップS16で求めた直線(一次関数)を検量線とする(ステップS17)。ステップS16およびS17は検量線作成部344により行われる。つまり、検量線作成部344は、ステップS16およびS17を実行することにより、代表輝度算出部342が算出した代表輝度、および含水率格納部343に格納された実際の含水率の複数の対に基づき、検量線を作成する。
図11は検量線作成部344が作成した検量線Kを示す。代表輝度:実際の含水率の対として、代表輝度72.43:実際の含水率11.45%の対(図9の場合)、および代表輝度63.65:実際の含水率32.09%の対(図10の場合)が計算され、これらに基づき一次関数の直線Kが作成されている。なお、図11には、代表輝度66.99:実際の含水率26.08%の対、代表輝度68.75:実際の含水率22.01%の対、代表輝度69.32:実際の含水率15.80%の対も計算されており、これらの何れか二つに基づいて検量線を作成しても良く、これらを全て反映して近似式として検量線を作成しても良い。また、検量線は直線に限らず、折れ線や曲線であっても良い。
(既存の方法との比較)
以上説明した本実施形態における検量線を用いた含水率測定の結果を既存の方法による測定結果と比較して説明する。既存の方法とは、上記の特許文献2に記載された方法であり、検量線を用いず、画素毎に測定対象物の水分を求める方法である。
図13(A)は、図11に示した検量線(代表輝度72.43:実際の含水率11.5%の対、および代表輝度63.65:実際の含水率32.09%の対に基づき作成された検量線)に基づき、本実施形態の含水率粒径測定装置1が含水率を測定した結果を示す。一方、図13(B)は、既存の方法により含水率が測定された結果を示す。図13において、「水分計で測定した実際の含水率」を含水率測定の正解とし、この正解と「画像から測定した含水率」との誤差を確認することにより、各方法による測定結果の精度が判断できる。つまり、図13(A)の本実施形態による測定結果では、実際の含水率15.80、22.01、26.08に対する誤差がそれぞれ15.77、−9.55、−7.64と少ない反面、図13(B)の既存方法による測定結果では、誤差がそれぞれ27.52、9.65、11.61と大きい。以上により、本実施形態によれば含水率をより精度高く測定できることがわかる。
(粒径測定手順の詳細)
本実施形態の含水率粒径測定装置1での粒径測定は図3に示した粒径測定モジュール330により行われる。粒径測定モジュール330は、撮像データ格納部320に格納されている撮像データを二値化することにより、撮像データのうち粉粒体50に相当する部分とそれ以外の部分とを識別し、当該境界情報に基づき粉粒体50の粒径を測定する(ステップS7〜S10)。このような粒径測定手順は、第一に、光源はペレット(粉粒体50)の頭上より一様に照らされていること、第二に、測定対象の粉粒体50は球体であること、第三に、測定対象の粉粒体50の拡散反射は球体のlambert反射モデル(中心=1(最大輝度)、エッジ=0(最小輝度)、中間=cosθの分布)であること(図14参照)、の三つを前提とする測定方法である。このような粒径測定手順は、全体の流れとしては、特許文献4と同様であるため、ここでは粒径測定手順そのものについては説明を省略するが、二値化閾値輝度については詳細に説明する。
上述したように、粒径測定モジュール330は、二値化閾値輝度に基づき二値化を行い、二値化閾値輝度は、撮像データにおける最大輝度および最小輝度に基づき計算される閾値である。二値化閾値輝度は、例えば下記の数式(1)により計算されても良い。
Itre=(Imax−Imin)×a+b…(1)
ここで、Itreは二値化閾値輝度であり、Imaxは撮像データにおける最大輝度であり、Iminは撮像データにおける最小輝度であり、aおよびbは係数である。
最大輝度Imaxは撮像データ内の輝度分布において輝度の最大値をいい、例えば図9においては輝度値115、図10においては輝度値90に相当する。最小輝度Iminは撮像データ内の輝度分布において輝度の最小値をいい、例えば図9においては輝度値40、図10においては輝度値30に相当する。
数式(1)における係数aの求め方は以下の通りである(図14を参照)。すなわち、測定対象粉粒体の検出精度を2%とした場合に、lambert反射モデルより測定対象粉粒体50の半径Rの98%となる点rの輝度を求める。r=0.98Rとなる球上の点と球の中心との角度はφであり、cosφ=0.98より、φ≒11.48である。従って、θ=90−11.48=78.52であり、求める係数a=cos78.52≒0.2である。
また、係数bは、所定の閾値以下の輝度の部分については影として排除する際に、当該閾値の値を係数bとすることができる。例えば、本実施形態では上述したように輝度35を粒径測定可能の条件としており、輝度35以下の部分を影として排除しているため、係数bの値を35とすることができる。
以上により、最大輝度Imax、最小輝度Imin、係数aおよびbそれぞれを求め、二値化閾値輝度Itreをグラフで示したのが図5および図6のグラフAおよびグラフBである。
(含水率および粒径同時測定の一例)
以上により本実施形態の含水率粒径測定装置1が詳細に説明された。以下では、含水率粒径測定装置1を用いて実際に含水率および粒径が同時測定できた実例を紹介する。
最初に、光源10およびカメラ20による画像撮像が行われ、撮像された画像が撮像データとしてキャプチャされ、画像処理装置30に送信された(ステップS1およびS2)。このときの光源10としては波長0.94μmの近赤外線LEDが使用され、粒径分布測定対象サンプル50のペレット群情報は以下の通りである。
サンプルペレット群合計重量:50g
サンプルペレット群におけるペレット個数:4,653個
サンプルペレット群粒度分布:図15を参照
次に、サンプルペレット群撮影画像から、一部エリア(4×4cm/520×520pixel)を切出した。図16は、撮像データ全体(図16(A))、および切り出した撮像データ(図16(B))を示す。次に、当該一部エリアの画像より、ペレット個数と粒径を測定した。次に、測定完了後、サンプルペレット群を掻き混ぜ、以上の手順を4回繰り返した。以上の測定方法による測定結果を図17に示す。図17(A)は測定結果を数値で示しており、図17(B)は4回目の測定結果をグラフで分かりやすく表示している。図17に示されるように、測定毎に測定精度に若干の差異はあるものの、概ね±5%以内の誤差におさまっており、粒径が精度よく測定できていることがわかる。
以上の処理と並行して、同じサンプルペレット群撮影画像から、一部エリア(200×200pixel)を切出した。図18は、撮像データ全体(図18(A))、および切り出した撮像データ(図18(B))を示す。図18(C)は図18(B)を拡大した一部分を示す。画像は拡大すると図18(C)のように、小さな画素(ピクセル)の集まりで出来ている。この一つ一つの明るさ(輝度)情報を集めて図18(D)に示すようにリスト化し、ヒストグラムを作成する。図9および図10はこのように作成したヒストグラムの一例である。次に、ヒストグラムにおけるピクセル数のピーク値、および代表輝度が算出され、予め作成した検量線に代表輝度を代入することにより、含水率が測定される。含水率測定結果を図11および図13に示す。粒径を測定した撮像データと同じ撮像データを用いて、含水率を既存の方法よりも精度高く測定できたことがわかる。なお、図16(B)と図18(B)で切り出したデータのサイズが異なっているが、これに限らず、データを同じサイズに切り出してもかまわない。
続いて、本実施形態にかかる含水率粒径測定装置1の作用及び効果について説明する。本実施形態の含水率粒径測定装置1によれば、750nm以上かつ940nm以下の波長範囲の近赤外線を測定対象の粉粒体50に照射することにより、含水率および粒径を一枚の撮影画像を用いて一度に測定することができる。これにより、従来のように含水率および粒径の両方を測定するために、二台以上の計測装置を設置しなくても済むことになる。また、一台の計測装置を用いた場合でも、二つ以上の画像や信号データを採取し、それらの複数の画像や信号データを用いて含水率および粒径をそれぞれ別々に計測しなければならないという不便さも無くすことができる。また、従来のように各々の測定計器を単純に組み合わせることではなく、測定対象の粉粒体50に照射する近赤外線の波長範囲を一定の範囲に調整することにより、一台の計測装置を用いて、含水率および粒径の両方を一枚の撮影画像で一度に測定できるので、計測設備点数が増えたり、設備構成が複雑化されたりすることなく、含水率および粒径の両方の測定を経済的に行うことができる。
また、本実施形態によれば、750nm以上かつ940nm以下の波長範囲の近赤外線が光源から直接測定対象の粉粒体50に照射される場合のみならず、測定対象の粉粒体50に照射される光の波長をフィルター11を用いて750nm以上かつ940nm以下の範囲で調整する装置構成にすることができる。これにより、750nm以上かつ940nm以下の波長範囲の近赤外線専用の光源を使わなくて済むため、装置構成の自由度が向上する。
また、本実施形態によれば、波長範囲を800nm以上かつ940nm以下にすることにより、含水率および粒径の測定精度が向上する。例えば、800nm近傍の波長の近赤外線を選択的に透過する干渉フィルター(KL−80)を使った場合に、良好なヒストグラムが作成できる。また、940nm以下の範囲で、高含水率かつ濃色の下水汚泥を精度よく測定できる。
また、本実施形態によれば、二値化閾値輝度を用いた粒径測定モジュール330による粒径測定の具体的な手法が提供される。
また、本実施形態によれば、撮像データにおける代表輝度および予め作成した検量線を用いることにより、精度高く含水率測定を行うことができる。例えば、画素毎に測定対象物の水分を求める方法に比べて、含水率測定を精度高く行うことができる。また、含水率測定のための処理の単位が個々の画素ではなく、撮像データにおける代表輝度であることから、行われるべき処理の数を低減させることができる。したがって、メモリの増設や高性能の処理装置を備えなくて済むため、装置構成が経済的に行える。また、処理スピードの面からみても、行われるべき処理の数が低減された分、処理スピードが向上される。
また、本実施形態によれば、代表輝度を算出する具体的な手法、検量線を作成する具体的な手法、更に代表輝度および検量線を用いて含水率を測定する具体的な手法が提供される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、上記実施形態においては、粒径測定可能の条件を輝度35とし、係数bの値を35としたが、これに限られることなく、装置の仕様や操作環境等にあわせて、粒径測定可能の条件を例えば輝度30とし、係数bの値を例えば30としても良い。
1…含水率粒径測定装置、10…光源、11…フィルター、20…カメラ、30…画像処理装置、310…撮像データ受信部、320…撮像データ格納部、330…粒径測定モジュール、340…含水率測定モジュール、341…ヒストグラム作成部、342…代表輝度算出部、343…含水率格納部、344…検量線作成部、345…含水率測定部、40…通信ネットワーク、50…測定対象の粉粒体。

Claims (7)

  1. 測定対象の粉粒体に光を照射する光源と、
    前記光源から前記粉粒体に照射された前記光の、前記粉粒体における反射光または透過光を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段の前記撮像による撮像データにおける輝度情報に基づき、前記粉粒体の含水率を測定する含水率測定手段と、
    前記撮像データを二値化することにより、前記撮像データのうち前記粉粒体に相当する部分とそれ以外の部分とを識別し、当該境界情報に基づき前記粉粒体の粒径を測定する粒径測定手段と、
    を備え、
    前記粉粒体に照射される前記光の波長が、750nm以上かつ940nm以下であることを特徴とする含水率粒径測定装置。
  2. 前記光源が発する前記光の波長を調節する波長調節手段を更に備え、
    前記波長調節手段は、前記光源が発する前記光の波長を750nm以上かつ940nm以下の波長範囲に調節することを特徴とする請求項1に記載の含水率粒径測定装置。
  3. 前記粉粒体に照射される前記光の波長が、800nm以上かつ940nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の含水率粒径測定装置。
  4. 前記粒径測定手段は、二値化閾値輝度に基づき前記二値化を行い、
    前記二値化閾値輝度は、前記撮像データにおける最大輝度および最小輝度に基づき計算される閾値であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の含水率粒径測定装置。
  5. 前記二値化閾値輝度は、下記の数式(1)により計算されることを特徴とする請求項4に記載の含水率粒径測定装置。
    Itre=(Imax−Imin)×a+b…(1)
    (ここで、Itreは前記二値化閾値輝度であり、Imaxは前記最大輝度であり、Iminは前記最小輝度であり、aおよびbは係数である。)
  6. 前記含水率測定手段は、前記撮像データにおける代表輝度および予め作成した検量線に基づき、前記粉粒体の前記含水率を測定することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の含水率粒径測定装置。
  7. 前記撮像データの画素毎の前記輝度情報に基づき、画素数最大値に対応する輝度情報を元に前記撮像データにおける前記代表輝度を算出する代表輝度算出手段と、
    前記撮像データそれぞれにおける前記粉粒体の実際の含水率を示す情報を格納する含水率格納手段と、
    前記代表輝度算出手段が算出した前記代表輝度、および前記含水率格納手段に格納された前記実際の含水率の複数の対に基づき、前記検量線を作成する検量線作成手段と、
    を更に備え、
    前記含水率測定手段は、前記代表輝度算出手段が算出した前記代表輝度を前記検量線作成手段が作成した前記検量線に代入することにより、前記測定対象の前記粉粒体の前記含水率を測定することを特徴とする請求項6に記載の含水率粒径測定装置。
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