JP2014012038A - 多水管路及びこの多水管路を備えた内視鏡洗浄消毒装置 - Google Patents

多水管路及びこの多水管路を備えた内視鏡洗浄消毒装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、二種類の液体が流れる管路において、管路内に残留した液体と、次に流れる液体とが混ざらないようにする。
【解決手段】多水管路1は、非金属からなる管状の管部2と、可撓性を有し、管部2の内部を軸O方向に沿って仕切る仕切り部3と、仕切り部3の両端に設けられた片寄せ部4と、を具備し、片寄せ部4は、磁場を受けてあるいは電流の供給を受けて、片寄せ部4の、管部2の軸Oに直交する方向の一方側の面、又は他方側の面を管部2の内周面に対して液密に密着するように構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、多水管路、及びこの多水管路を備えた、内視鏡を自動的に洗浄消毒する内視鏡洗浄消毒装置に関する。
従来、内視鏡は医療分野等において広く利用されている。医療分野において用いられる内視鏡は、特に検査及び治療を目的として体内に挿入部を挿入して使用されるため、使用後、再度使用するためには洗浄消毒が必要となる。この使用済みの内視鏡の洗浄消毒は、周知の内視鏡洗浄消毒装置によって行われている。
このような内視鏡洗浄消毒装置は、使用済みの内視鏡を洗浄、消毒、濯ぎ等するために、水道水、洗浄液、消毒液等の液体が装置内部に供給されて、液体を、装置内部に配設された管やチューブ等の管路を用いて装置内で循環させている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−71017号公報
上記したように装置内部に管路を有する従来の内視鏡洗浄消毒装置は、使用済みの内視鏡を洗浄、消毒、濯ぎする等の各種工程を行っているが、装置内の管路の配管形状によっては液体を循環させる管路の一部が曲がったりするなど変形箇所が存在する。そして、このような変形箇所などの管路内に、前工程における液体が残留してしまうことがある。
一般に、消毒工程の前後では、水道水を用いた濯ぎ工程が行われるが、装置内の管路の変形箇所などの一部に前の濯ぎ工程における濯ぎ液が残留した状態で、消毒工程を行うとすると、消毒工程に用いられる消毒液が管路内に残留している濯ぎ液と混ざってしまう。このため、消毒液が希釈されることになるので、予め決められた消毒液の所定の濃度を確保するには、さらに多くの消毒液を供給しなくてはならず、コスト高になってしまう。
前の濯ぎ行程にて残留した濯ぎ液と、次の消毒工程により供給する消毒液とが混ざってしまうことを防止するためには、従来の内視鏡洗浄消毒装置において、例えば、前の濯ぎ工程と次の消毒工程とのそれぞれの液体供給用の2つの管路を用いて配管したり、あるいは管路内部に他の管路を有する二重管を用いて配管するように構成すればよい。
しかしながら、このような構成では、内視鏡洗浄消毒装置自体が大型化してしまい、管路や弁などの部品点数も増加するため、コスト高となってしまう。
そこで、本発明は前記問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、二種類の液体が流れる管路において、管路内に残留した液体と、次に流れる液体とが混ざらないようにできる多水管路及びこの多水管路を用いた内視鏡洗浄消毒装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の多水管路は、非金属からなる管状の管部と、可撓性を有し、前記管部の内部を軸方向に沿って仕切る仕切り部と、前記仕切り部の両端に設けられた片寄せ部と、を具備し、前記片寄せ部は、磁場を受けてあるいは電流の供給を受けて、前記片寄せ部の、前記管部の軸に直交する方向の一方側の面、又は他方側の面を前記管部の内周面に対して液密に密着することを特徴とする。
また、本発明の他の一様態の内視鏡洗浄消毒装置は、前記一様態の多水管路を備えたことを特徴とする。
本発明の多水管路及びこの多水管路を用いた内視鏡洗浄消毒装置によれば、簡単な構成で、二種類の液体が流れる管路において、管路内に残留した液体と、次に流れる液体とが混ざらないようにできる。
本発明の第1の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図 図1のII−II線断面図で、仕切り部の片寄せ部を管部の下部内周面に接触した状態を示す図 図1のII−II線断面図で、仕切り部の片寄せ部を管部の上部内周面に接触した状態を示す図 図1の管部の両端側の構造を説明するための断面図 図1の管部が一体成型により形成された構成の管部の斜視図 図1の管部の他の成型方法を説明するための管部の斜視図 図1の管部の具体的な構成を説明するための断面の斜視図 図1の磁場発生部が有する磁石ホルダの分解組立斜視図 図8のホルダ本体の断面図 図1の磁場発生部が有するソレノイド外装部の斜視図 図10のソレノイド外装部の管部への他の取り付け方法を示す図 図1の磁場発生部が有するソレノイド機構部の構成を示す図 図12の可動鉄心の組立分解斜視図 図12のソレノイド機構部に接続される制御部の具体的な回路構成を示すブロック図 多水管路を用いた内視鏡洗浄消毒装置により行われる各種処理工程を示すフローチャート 内視鏡洗浄消毒装置の問題点を説明するための内視鏡洗浄消毒装置内の配管構成を示す図 図16の内視鏡洗浄消毒装置内の配管の形状を示す図 本発明の第2の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図 図18の多水管路の磁石部と仕切り部との位置関係を示す断面図 図18の多水管路の仕切り部の移動状態を説明する断面図 図18の磁場発生部が有する駆動部の変形例を示す斜視図 図18の駆動部に接続される制御部の具体的な回路構成を示すブロック図 本発明の第3の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図 図23の磁場発生部が有する電磁ケースの分解組み立て図 図24の電磁石に接続される制御部の具体的な回路構成を示すブロック図 本発明の第4の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図 図26の多水管路の断面図 本発明の第5の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図 図28の仕切り部を管部の下部内周面に接触させた状態を示す断面図 図28の仕切り部を管部の中間位置に配置させた状態を示す断面図 図28の仕切り部を管部の上部内周面に接触させた状態を示す断面図 各実施形態の内視鏡洗浄消毒装置の洗浄槽に設置される保持網の構成を示す図 図32の保持網に2つの内視鏡を用いて配置した状態を示す図
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図、図2は、図1のII−II線断面図で、仕切り部の片寄せ部を管部の下部内周面に接触した状態を示す図、図3は、図1のII−II線断面図で、仕切り部の片寄せ部を管部の上部内正面に接触した状態を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の多水管路1は、管部2と、仕切り部3と、片寄せ部4と、磁場発生部5と、を有して構成される。後述するように、多水管路1は、内部に2つのチャンネルを有する2流路管である。
管部2は、非金属からなる管状の部材であり、非金属としては、例えばゴム等の弾性体を用いて形成される。仕切り部3は、可撓性を有し、管部2の内部空間を軸O方向に沿って連続して仕切るように設けられている。この仕切り部3は、例えば管部2と一体成形される。
片寄せ部4は、仕切り部3の両端に設けられている。この片寄せ部4は、後述する磁場発生部5により磁場が発生したときに、この磁場を受けて、該片寄せ部4の、管部2の軸Oに直交する方向の一方側の面、又は他方側の面を管部2の内周面2BA(図2)に対して液密に密着するように構成されている。
磁場発生部5は、片寄せ部4に与える磁場を発生するものであって、この磁場を発生させることにより、片寄せ部4の、管部2の軸Oに直交する方向の一方側の面、又は他方側の面を管部2の内周面2BAに対して液密に密着させる。
このような、多水管路1の構成要素である、管部2、仕切り部3,片寄せ部4、及び磁場発生部5の具体的な構成について図1〜図12を用いて説明する。
まず、管部2及び仕切り部3の構成について図1〜図7を用いて説明する。なお、図4は、図1の管部の両端側の構造を説明するための断面図、図5は、図1の管部が一体成型により形成された構成の管部の斜視図、図6は、図1の管部の他の成型方法を説明するための管部の斜視図、図7は、図1の管部の具体的な構成を説明するための断面の斜視図である。
管部2は、図2及び図7に示すように、本体部2Aと、この本体部2Aより細径で、該本体部2Aの両側に形成された磁場発生部取付部(以下、取付部と称す)2Bと、を有する。
管部2と仕切り部3は、図5に示すように、例えばゴム等の弾性体を用いて一体成形、例えば射出成形、することにより形成される。なお、図5では、後述するOリング2bは省略し、図示していない。この場合、仕切り部3の両端部に設けられた片寄せ部4は、例えば金属箔などの柔軟性を有する金属部4aを有する。この金属部4aは、図5に示すように、管部2の軸Oに対して直交する仕切り部3の幅方向の全体に亘って配置され、例えば四角形状を有する。
この金属部4aは、仕切り部4の表面に貼り付けられた後、金属部4aの表面は、図示しないコーティング材によりコーティングされる。本実施形態では、後述するが磁場発生部5には、磁場を発生させるための磁石が設けられているので、金属部4aは金属箔でなく、磁石を用いて構成してもよい。
なお、管部2と仕切り部3は、例えば、図6の変形例に示すように、筒状の管部2を軸O方向に沿って2つに分割し、さらに、同じ材質で構成された可撓性を有するシート状の仕切り部3を挟み込み、管部2との接触面を、接着剤を用いて固定するように、構成してもよい。なお、図6では、後述するOリング2bは省略し、図示していない。
その後、管部2の外周面からはみ出している仕切り部3のはみ出し部分3xを切断する。なお、片寄せ部4については、同様に金属部4aを形成すればよい。こうして、仕切り部3を有する管部2が形成される。
本体部2Aは、仕切り部3とこの仕切り部3上部の本体部内周面2CAとの間に形成される上部残液逃げ領域2Cと、仕切り部3とこの仕切り部3下部の本体部内周面2DAとの間に形成される下部残液逃げ領域2Dと、を有する。
取付部2Bは、本体部2Aよりも細径であり、これらの取付部2Bには、磁場発生部5が装着される。また、取付部2Bの内周面2BAには、仕切り部3の片寄せ部4が密着されるようになっている。
なお、管部2の本体部2Aと取付部2Bの径の大きさ、及び下部残液逃げ領域2Cと下部残液逃げ領域2Dの大きさは、図2、図3及び図7に示す構成に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更可能である。なお、下部残液逃げ領域2Cと下部残液逃げ領域2Dは、ブロー成形もしくはガスインジェクション成形で形成することが可能である。
また、各取付部2Bの開口の内側には、内周溝2aが形成され、この内周溝2aには、図4に示すようにOリング2bが設けられている。このOリング2bは、管部2の開口部からの液体が仕切り部3と管部2の内周面との間に浸入しないように液密に設けられて液体の浸入を防止する。
次に、管部2の取付部2Bに装着される磁場発生部5の具体的な構成について、図1、図8〜図13を用いて説明する。
なお、図8は、図1の磁場発生部が有する磁石ホルダの分解組立斜視図、図9は、図8のホルダ本体の断面図、図10は、図1の磁場発生部が有するソレノイド外装部の斜視図、図11は、図10のソレノイド外装部の管部への他の取り付け方法を示す図、図12は、図1の磁場発生部が有するソレノイド機構部の構成を説明するための図、図13は、図12の可動鉄心の組立分解斜視図である。
磁場発生部5は、管部2外周で磁場を発生させるための磁場を発生するものであって、磁場を発生した場合に、片寄せ部4の金属部4a(または磁石)を引き寄せて片寄せ部4の一方側又は他方側の面を管部2の取付部2Bの内周面2BAに対して液密に密着させる。
この磁場発生部5は、図1に示すように、磁石ホルダ7と、磁場を発生させる磁石部8と、管部2の取付部2Bの外周に取り付けられる取り付け部であるソレノイド外装部9と、磁石部8を管部2に沿って摺動させる摺動部7A(図8)とを有する。
この磁石ホルダ7は、摺動部7Aを有し、図8に示すように、例えば樹脂を用いて形成された管状部材であり、この摺動部7Aの外周には、第1の段差部7a、第2の段差部7bが形成されている。
第1の段差部7aは、摺動部7Aの一方側の外周の下側半円部分に形成された凹状の段差部である。この第1の段差部7aには、この第1の段差部7aに嵌め込み可能な円弧形状に形成された第1の磁石8aが接着剤等によって固定される。
第2の段差部7bは、摺動部7Aの他方側の外周の上側半円部分に形成された凹状の段差部である。この第2の段差部7bには、この第2の段差部7bに嵌め込み可能な円弧形状に形成された第2の磁石8bが接着剤等によって固定される。なお、第1の磁石8aと第2の磁石8bとは磁石部8を構成している。
また、摺動部7Aの、第1の段差部7aとは逆側の外周面の上部には、後述する鉄心に接続するための接続部7Bが設けられている。
さらに、摺動部7Aは、管部2の外周上を長手方向に摺動可能にするために、内部に摺動管7Cが圧入されて嵌装される。この摺動管7Cの内周面には、図8及び図9に示すように、長手方向に沿って例えば4列の複数のベアリング7xが設けられている。複数のベアリング7xは、図9に示すように、上下左右の対向する位置に少なくとも4列で設けられことが望ましい。すなわち、これら4つの列の複数のベアリング7xを設けることによって、摺動部7Aを管部2の外周面に保持することができるとともに、管部2の外周面を長手方向にそって円滑に摺動させることができる。
次に、磁気ホルダ7が装着されるソレノイド外装部9の具体的な構成について図1、図2及び図10を用いて説明する。
図10に示すように、ソレノイド外装部9は、管部2の外周に固定される管状の本体9Aと、この本体9Aの上部に設けられ、内部にソレノイド13を備えるとともに、磁石ホルダ7がスプリング7z(図12)を介して接続される腕部9Bと、本体9Aを管部2の外周に固定するための取付部6と、を有する。
本体9Aは、軸O方向に沿って外周面に形成された切り込み部を回動中心としてその一部が軸Oから離れる方向(外側方向)に回動自在な円弧部9A1を有する。取付部6である円弧部9A1には延出部9A2が設けられ、この延出部9A2は、管部2への固定時には、本体9Aの延出部9A3と、それぞれの平面部同士が面接触する。すなわち、ソレノイド外装部9は、管部2の取付部2Bに取り付けて、延出部9A2と延出部9A3とを面接触させた状態にて、ネジ9bをバカ穴(ネジなしで、ネジ穴9cよりも大きい穴)を介して挿通しネジ穴9cにネジ9bを螺合することにより、該取付部2Bに固定される。
なお、ソレノイド外装部9の管部2への固定方法は、ネジ9bに限定されるものではなく、例えば、図11に示すようなクィックファスナーなどの締め付け具を用いて固定してもよい。また、第1の段差部7aおよび第2の段差部7b、磁石部、接続部7Bは、本例に限らず、片寄せ部4の金属部4a(または磁石)を引き寄せて片寄せ部4の一方側又は他方側の面を管部2の取付部2Bの内周面2BAに対して液密に密着させることが可能であれば、どのような取付位置や形状でもよい。
次に、このソレノイド外装部9内のソレノイド機構の具体的な構成、及び、ソレノイド外装部9と磁石ホルダ7との接続方法について、図1〜図3、図8、図12、図13及び図14を用いて説明する。
図1に示すソレノイド外装部9の腕部9Bの内部には、磁石ホルダ7を管部2の長手方向に摺動させるためのソレノイド機構10が設けられている。
このソレノイド機構10は、図12に示すように、磁石ホルダ7の接続部7Bに接続されて固定される鉄心11と、この鉄心11が挿通可能であり、腕部9B内に設けられた筒状の鉄心ケース12と、鉄心11を鉄心ケース12内において長手方向に移動させる駆動力のための磁界を発生するソレノイド13と、鉄心ケース12の基端側に設けられ、鉄心11の移動を規制するストッパ14と、を有する。
ソレノイド13の両端部がそれぞれ接続される接続端子部9dには、ソレノイドの接続線10aが接続され、これらソレノイドの接続線10aは、内視鏡洗浄消毒装置内の制御部20に電気的に接続される(図14参照)。すなわち、制御部20内のスイッチ(SW)がオンすると、ソレノイド機構10には電源10bにより所定の電圧が印加され、ソレノイドの接続線10aを介してソレノイド13に電流が流れる。これにより、ソレノイド13は、磁界を発生し、この発生した磁界により、鉄心11を図12中A矢印方向に移動させることができる。
一方、この鉄心11の、鉄心ケース12に挿通されていない側の端部には、図13に示すように係合溝11aが形成されている。この係合溝11aを磁石ホルダ7の接続部7Bに嵌め入れ、その後、鉄心11の端部に設けられた孔11bと、接続部7Bに設けられた一方の孔7yを介して固定ピン11Aを嵌入し、この固定ピン11Aの他端にピン留め11Bを留めることにより、鉄心11が磁石ホルダ7の接続部7Bに固定される。
また、磁石ホルダ7の接続部7Bの他方側に設けられた孔7yには、スプリング7zの一端が係止され、このスプリング7zの他端は、腕部9Bの折曲部9B1に設けられた孔9eに係止される。この構成により、鉄心11は、磁石ホルダ7の接続部7Bに係止されるスプリング7zによって、常に腕部9Bの折曲部9B1方向、すなわち、図12中のB矢印方向に付勢される。
なお、このような構成のソレノイド機構10は、図14に示す制御部20に電気的に接続される。図14は、図12のソレノイド機構部に接続される制御部の具体的な回路構成を示すブロック図である。
図14に示すように、管部2の両端に設けられた2つのソレノイド機構10のソレノイド13は、それぞれソレノイドの接続線10aを介して内視鏡洗浄消毒装置内に設けられた制御部20のコネクタ20aに電気的に接続される。制御部20は、内視鏡洗浄使用毒装置内全体を制御するものであって、ROM21a及びRAM21bを備えたCPU21と、駆動回路22とを有する。
ROM21aは、例えば、複数のソレノイド機構のソレノイド13に応じた電流値等の設定値や、内視鏡洗浄消毒装置全体を制御するのに必要なプログラム等を格納している。
CPU21は、内視鏡洗浄消毒装置内の図示しない操作パネルからあるいはプログラムの実行に応じた、ソレノイド機構10をオンする操作信号が供給されると、予め設定された設定値に基づき駆動回路22を制御することにより、最適な電流値を所定の管部2の各ソレノイド機構10の各ソレノイド13に流して駆動させる。これにより、各ソレノイド機構10の鉄心11は、図12中に示す矢印A方向に移動することになるので、磁石ホルダ7を同方向に移動させることができる。
また、CPU21は、内視鏡洗浄消毒装置内の図示しない操作パネル等からソレノイド機構10をオフする操作信号が供給されると、管部2の各ソレノイド機構10に供給していた電流の供給を停止するように駆動回路22を制御する。これにより、各ソレノイド機構10の各ソレノイド13により発生した磁界はなくなり、鉄心11がスプリング7zによる付勢力により図12中に示す矢印B方向に引き戻されるので、磁石ホルダ7を同方向に移動させることができる。
このように、制御部20により、ソレノイド機構10の各ソレノイド13への電流の供給をオフ、またはオンしたときの制御状態が図2及び図3に示されている。
制御部20により電源をオフして、各ソレノイド機構10の各ソレノイド13に流れる電流を停止させるように駆動回路22を制御すると、図2に示すように、鉄心11がスプリング7zによる付勢力により図2中の管部2の開口方向に引き戻されることで、磁石ホルダ7は同方向に移動することになる。
すると、磁石ホルダ7は、その移動により摺動部7Aの第1の段差部7a(図8)に設けられた第1の磁石8aが管部2の片寄せ部4の金属部4aに近接することになる。このため、第1の磁石8aの金属などの強磁性体を引き寄せる性質により金属部4aを引き寄せることで、図2に示すように、仕切り部3の片寄せ部4は管部2の下部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触する。
また、他方の磁石ホルダ7についても同様に動作することで、仕切り部3の片寄せ部4が管部2の下部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触される。
したがって、本実施形態の多水管路1は、両側のソレノイド機構10が駆動して仕切り部4の片寄せ部4を管部2の下部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触させることにより、仕切り部3は、長手方向全体に亘り、管部2内の下部へと移動する。
また、管部2の管路内に残液Wがあったとしても、この残液Wを仕切り部3の面にて下部残液逃げ領域2D内に封止することができ、この残液Wと、管部2内に形成される管路に流れる他の液体との混合を防止できる。
次に、図2の示す状態から、制御部20によりSWをオンして、各ソレノイド機構10の各ソレノイド13に電流を流すように駆動回路22を制御する。すると、図3に示すように、鉄心11がソレノイド13による磁界の発生により図3中の管部2の開口方向とは逆方向(図中に示す矢印方向)に移動することにより、磁石ホルダ7は同方向に移動することになる。
すると、磁石ホルダ7は、その移動により摺動部7Aの第2の段差部7bに設けられた第2の磁石8bが管部2の片寄せ部4の金属部4aに近接することになる。このため、第2の磁石8bの金属などの強磁性体を引き寄せる性質により金属部4aを引き寄せることで、図3に示すように、仕切り部3の片寄せ部4は管部2の上部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触する。
また、他方の磁石ホルダ7についても同様に動作することで、仕切り部3の片寄せ部4が管部2の上部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触される。
したがって、本実施形態の多水管路1は、両側のソレノイド機構10が駆動して仕切り部4の片寄せ部4を管部2の上部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触させることにより、仕切り部3は、長手方向全体に亘り、管部2内の上部へと移動する。
これにより、管部2の管路内に残液があったとしても、この残液を仕切り部3の面にて上部残液逃げ領域2C内に封止することができ、この残液と、管部2内に形成される管路に流れる他の液体との混合を防止できる。
次に、このような本実施形態における多水管路の作用について図15〜図16を用いて説明する。なお、図15は、多水管路を用いた内視鏡洗浄消毒装置により行われる各種処理工程を示すフローチャート、図16は、内視鏡洗浄消毒装置の問題点を説明するための内視鏡洗浄消毒装置内の配管構成を示す図、図17は、図16の内視鏡洗浄消毒装置内の配管の形状を示す図である。
通常、内視鏡洗浄消毒装置は、例えば、図15のフローチャートに示すように、各種処理工程が行われる。
内視鏡洗浄消毒装置は、ステップS1にて電源がオンされると、続くステップS2の処理にて洗浄槽に内視鏡がセットされる。次に、内視鏡洗浄消毒装置は、続くステップS3の洗浄工程にて、内視鏡に洗剤を噴射して外表面及び各チャンネル内に付着した体液や汚物等の汚れを洗浄し、続くステップS4のすずき工程により、内視鏡に付着した洗浄後の洗剤や水を清浄な水で洗い流す。
次に、内視鏡洗浄消毒装置は、続くステップS5の消毒工程を行う。この消毒工程は、消毒液中に内視鏡を浸漬させ、洗浄工程で除去されなかった病原菌やウイルスを除去し、病原性を消失させる。この消毒工程で使用された消毒液は、消毒液が貯えられている消毒液タンクに戻される。
その後、内視鏡洗浄消毒装置は、続くステップS6のすずき工程により、内視鏡に付着した内視鏡の消毒後の消毒液を清浄な水で洗い流す。ステップS4及びステップS6のすすぎ行程で使用された水は、同様に内視鏡洗浄消毒装置の外に排出される。
そして、内視鏡洗浄消毒装置は、ステップS7の乾燥工程にて、内視鏡にアルコールを噴射した後、送気等を行うことにより外表面及び各チャンネル内を乾燥させる。このように各種工程が実施されることで、ステップS8にて洗浄槽から洗浄、消毒済みの内視鏡を取り出すことができ、処理を完了する。なお、図15中の下段には、各種工程で用いられる液体の種類が示されている。
ここで、通常、内視鏡洗浄消毒装置に行われる洗浄消毒工程、消毒工程では、水と消毒液とが混合するタイミングは、図15に示すように、時刻t1と、時刻t2との2回存在することになる。
時刻t2のタイミングでは、内視鏡洗浄消毒装置内の管路内に残留した消毒液とすすぎ水とが混合することになるが、すすぎ工程に用いられた液体は消毒液タンクには戻らず外に排出されるため、特に問題ではない。
ところが、すすぎ工程から消毒工程が実施される時刻t1のタイミングでは、内視鏡洗浄消毒装置内の管路の形状によっては、該管路内の残水によって、循環中の消毒液が希釈される虞がある。そして循環が終了した消毒液が消毒液タンクに戻ることにより、消毒液タンク内の消毒液全体が希釈されてしまう。
ここで、図16及び図17を用いてこのような、内視鏡洗浄消毒装置の配管構成における問題点と、本実施形態における多水管路の作用・効果を説明する。
まず、一般に使用される内視鏡洗浄消毒装置の概略構成および配管構成を説明すると、内視鏡洗浄消毒装置28は、例えば、図16に示すように構成されている。
図16に示すように、内視鏡洗浄消毒装置28の洗浄槽31の下面には、ラバーヒータ64が取り付けられている。ラバーヒータ64は、洗浄槽31を介して、洗浄槽31内に貯えられた洗浄液または消毒液を加熱する。
洗浄槽31内には、洗浄液または消毒液の温度を計測する温度センサ(TE)65と、液面を検出する液面センサ(LS)66とが設けられている。液面センサ66は、例えば液面に応じてフロートが上下動するフロート式レベルセンサが用いられる。
通気孔58には、洗浄槽31内に供給された消毒液の臭気を活性炭によって消臭するエアフィルタ(以下、AFと省略)67が設けられている。
給水ノズル44には、水、洗浄液、消毒液が流される給液路68が接続されている。給液路68の他端は、電動三方弁99の一端に接続されている。電動三方弁99の他端には、給水路70が接続されている。
給水路70は、装置本体30の外部に露呈されて水道水の蛇口に接続されている。給水路70には、蛇口に接続される側から電磁弁72、ウォータフィルタ(以下、WFと略す)73が設けられている。電磁弁72は、給水路70に対する水道水の供給/停止を切り換える。WF73は、水道水に含まれる異物や細菌を捕捉する。電動三方弁99は、洗浄槽31内に水を供給する際に、給液路68と給水路70とを接続する。
洗剤供給ノズル45には、洗剤(例えば、液状酵素洗剤等)75を供給する洗剤供給路76が接続されている。洗剤供給路76の他端は、洗剤75が貯えられた洗剤タンク77に接続されている。洗剤供給路76には、ウォータポンプ(以下、WPと省略)78が設けられている。WP78は、洗剤タンク77内の洗剤75を吸引し、洗剤供給ノズル45から吐出させる。
消毒液供給ノズル46には、消毒液80を供給する消毒液供給路81が接続されている。消毒液供給路81の他端は、消毒液80が収容された消毒液タンク82に接続されている。消毒液供給路81には、消毒液80を吸引して消毒液供給ノズル46から吐出させるWP83が設けられている。消毒液タンク82には、使用済みの消毒液80を排出する排出路82aと、通気孔82bとが設けられている。通気孔82bには、消毒液80の臭気を活性炭で消臭するAF84が設けられている。
廃液口63には、下流側で分岐している廃液路91が接続されている。分岐された一方の第1廃液路92は、内視鏡の洗浄で使用された洗浄液、水をWP93によって装置本体30の外に排出する。他方の第2廃液路94は、内視鏡の消毒に使用された消毒液80を消毒液タンク82に戻す。消毒液80は、数回の使用では消毒効果が消失しないので、消毒液タンク82に戻されて繰り返し使用される。第1廃液路92及び第2廃液路94は、各々に設けられた電磁弁95、96の開閉により切り換えられる。
第2廃液路94には、給水路70から分岐した希釈路98が接続されている。希釈路98には、電磁弁99が接続されている。希釈路98は、第2廃液路94を介して消毒液タンク82内に水を供給し、図示しないカセットボトルから供給された高濃度の過酢酸を内視鏡の消毒に適した濃度まで希釈する。
廃液口63には、洗浄槽31に貯えられた洗浄液、消毒液80、水を循環させる循環路101も接続されている。循環路101は、下流側で第1循環路102と第2循環路103とに分岐している。第1循環路102には、洗浄槽31内の液体を吸引するWP104が設けられている。第1循環路102は、電磁弁69に接続されている。第2循環路103には、WP105と、液体及び気体の逆流を防止する逆止弁106とが設けられている。第2循環路103は、四方弁107の一端に接続されている。

四方弁107の他端には、チャンネル洗浄路109が接続されている。チャンネル洗浄路109には、電磁弁110〜113が設けられた送気・送水路114〜117がそれぞれ接続されている。各送気・送水路114〜117は、チャンネル洗浄ポート48の各カプラ49〜51と、かご用ノズル60とに接続されている。
電動三方弁99は、洗浄槽31に貯えられた液体を循環させる際に、第1循環路102と給液路68とを接続する。四方弁107は、図示しない内視鏡の送気・送水チャンネル、鉗子チャンネル及び吸引チャンネル内に洗浄槽31に貯えられた液体を流す際に、第2循環路103とチャンネル洗浄路109とを接続する。
四方弁107の別の他端には、送気路119が接続されている。送気路119には、エアポンプ(以下、APと省略)120と、2つのAF121、122と、逆止弁123とが設けられている。四方弁107は、内視鏡の各チャンネル内の水滴を除去する際に、チャンネル洗浄路109と送気路119とを接続する。AP120は、2つのAF121、122より異物や細菌が捕捉された清浄な空気を圧縮し、この圧縮エアを各チャンネル内に送風する。
四方弁107の更に別の他端には、アルコール供給路125が接続されている。アルコール供給路125の端部は、アルコール126が貯えられたアルコールタンク127に接続されている。アルコール供給路125には、アルコールタンク127内に貯えられているアルコール126を吸引するWP128と、電磁弁129とが設けられている。四方弁107は、内視鏡の各チャンネルにアルコールを流して各チャンネル内を乾燥させる際に、チャンネル洗浄路109とアルコール供給路125とを接続する。
気密試験ポート57には、試験送気路131が接続されている。試験送気路131には、外気から異物を捕捉するAF132と、異物が捕捉された清浄な空気を圧縮して試験送気路131に送気するAP133とが設けられている。
また、内視鏡洗浄消毒装置28では、図示しない内視鏡の送気・送水チャンネル、吸引チャンネル、鉗子チャンネルの各々が接続されるチャンネル洗浄ポート48の送気・送水チャンネル用カプラ49、吸引チャンネル用カプラ50、鉗子チャンネル用カプラ51、かご用ノズル60へと洗浄液や消毒液等を流すチャンネル洗浄路109には、ラバーヒータ等のヒータ109aと温度センサ109bが設置されている。このヒータ109a及び温度センサ109bを用いて内視鏡の送気・送水チャンネル、吸引チャンネル、鉗子チャンネルに流れる洗浄液や消毒液等の温度調整が行われるようになっている。
このような内視鏡洗浄消毒装置28において、洗浄槽31に供給された液体は、循環路101、第1の循環路102、第2の循環路103、チャンネル洗浄路109、送気・送水路114〜117を介して循環する。そして、循環終了後には、すすぎ水は、WP93により装置本体30の外に排出され、消毒液は、第2廃液路94を介して消毒タンク82に回収される。
このような内視鏡洗浄消毒装置28は、装置内の管路の配管形状によっては液体を循環させる管路の一部が曲がったりするなど変形箇所が存在し、このような変形箇所などの管路内に、前工程における液体が残留してしまうことがある。
具体的には、WP104、105の一次側の管路で液体が残留しないものと仮定した場合、図16に示す内視鏡洗浄消毒装置28内の破線で囲った各管路200〜210において、図15にて示す時刻t1のタイミングにてすすぎ水等の液体が残留してしまう虞がある。
図16に示す内視鏡洗浄消毒装置28の配管系は、簡略化したものであるが、実際には前記各管路200〜210の形状は、例えば、図17(a)に示すように管路が長くなってしまったり、あるいは図17(b)に示すように管路が曲がったりするなどの変形箇所が存在してしまう。
このため、前述したように、装置内の管路200〜210の変形箇所などの一部にすすぎ工程(図15のステップS4参照)における濯ぎ液が残留した状態で、消毒工程(図15のステップS5参照)を行うとすると、消毒工程に用いられる消毒液が管路内に残留している濯ぎ液と混ざってしまう。その後、濯ぎ液と混ざった消毒液は、消毒液タンク82に回収されるため、残水による消毒液の希釈がされてしまう虞がある。
そこで、このような問題を解消するために、図16に示す内視鏡洗浄消毒装置28の例えば各管路200〜210に、本実施形態の多水管路1を配管して構成する。
そして、内視鏡洗浄消毒装置28内の制御部20は、図15に示すステップS4のすすぎ工程を行う場合には、図12に示すように、SWをオフして、各ソレノイド機構10の各ソレノイド13に流れる電流を停止させるように駆動回路22を制御する。
これにより、管路200〜210に設けられた多水管路1は、図2に示すように、両側のソレノイド機構10が駆動して仕切り部3の片寄せ部4を管部2の下部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触させることで、仕切り部3が長手方向全体に亘り、管部2内の下部へと移動する。このため、管部2内の管路は、管路の長手方向に渡って開通して、すすぎ工程に用いられる水を円滑に通過させ、効果的にすすぎ工程が行われる。
その後、図15に示す時刻t1から時刻t2の期間において、ステップS4のすすぎ工程からステップS5の消毒工程に移行するが、このステップS5の消毒工程が行われる前に、制御部20は、制御部20によりSWをオンして、各ソレノイド機構10の各ソレノイド13に電流を流すように駆動回路22を制御する。
すると、図3に示すように、仕切り部3の片寄せ部4は管部2の上部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触する。また、同時に他方の磁石ホルダ7についても同様に仕切り部3の片寄せ部4が管部2の上部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触される。
このため、多水管路1は、両側のソレノイド機構10が駆動して仕切り部3の片寄せ部4を管部2の上部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触させることで、仕切り部3が長手方向全体に亘り、管部2内の上部へと移動する。
このため、管部2の管路内にすすぎ水等の残液があったとしても、この残液を仕切り部3の面にて上部残液逃げ領域2C内に封止することができ、続くステップS5により消毒工程を行った場合に、この残液と、管部2内に形成される管路に流れる他の液体との混合を防止できる。
すなわち、消毒液の希釈を防止できるので、消毒液のコストの上昇を防止できる、また、本実施形態の2流路管である多水管路1は、濯ぎ工程の次の消毒工程により供給する消毒液とが混ざってしまうことを防止するための、例えば、前の濯ぎ工程と次の消毒工程とのそれぞれの液体供給用の2つの管路や、管路内部に他の管路を有する二重管を用いなくても、配管することができるので、内視鏡洗浄消毒装置自体の小型化を図ることができ、また、安価で構成できる。
従って、第1の実施形態によれば、簡単な構成で、二種類の液体が流れる管路において、管路内に残留した液体と、次に流れる液体とが混ざらないようにできる多水管路を実現することができる。特に、簡単な構成で、前工程にて残留した濯ぎ液と、次の消毒工程の消毒液とが混ざらないようにして消毒液の希釈を防止することができるとともに、装置の小型化を図ることができる多水管路及びこの多水管路を用いた内視鏡洗浄消毒装置を実現できる。
(第2の実施形態)
図18〜図22は、本発明の第2の実施形態に係り、図18は第2の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図である。なお、図18〜22は、第1の実施形態と同様な構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
第1の実施形態の多水管路1は、磁場発生部5として磁石ホルダ7及びソレノイド機構10を設けて構成したが、第2の実施形態の多水管路1Aは、永久磁石8Aを有する磁石ホルダ7D、及び駆動モータ301を有する磁場発生部5Aを設けて構成されている。
図18に示すように、多水管路1Aが有する磁場発生部5Aは、永久磁石8Aを有する磁石ホルダ7D、及び駆動モータ301を有する。
磁石ホルダ7Dは、管部2の取付部2Bの外周面上を回転可能に設けられた、管状の回転部材7Eと、この回転部材7Eの外周上の上側半分に設けられた永久磁石8Aと、を有する。
回転部材7Eの内面には、図示はしないがベアリングが圧入されており、このため、回転部材7Eは、管部2の取付部2Bの外周面を周方向に円滑に回転することができる。
回転部材7Eの後端側には、ギア部303が形成されており、このギア部303には、後述する駆動モータ301のギア部302が噛合される。このため、駆動モータ301の回転駆動力がギア部302、303を介して伝達されることにより、回転部材7Eは回転することになる。
また、回転部材7Eの、永久磁石8Aと対向する外周縁部には、回転位置を検出するための遮光板7eが設けられている。なお、内視鏡洗浄消毒装置28の装置本体内には、この遮光板7eを検出するための一対のフォトセンサ304、305が配設されており、これらフォトセンサ304、305は、フォトセンサの接続線7dによって制御部400(図22参照)に電気的に接続されている。これらのフォトセンサ304、305は、光の送受によって遮光板7eを検知し、検知結果を、フォトセンサの接続線7dを介して制御部400に出力する。
磁場発生部5Aは、駆動モータ301を有し、この駆動モータ301は制御部400によって駆動が制御される。この駆動モータ301の回転駆動力は、前述したようにギア部302、303を介して伝達されて、磁石ホルダ7Dの回転部材7Eを回転させる。
なお、磁場発生部5Aの磁石ホルダ7D、駆動モータ301、及びギア部302は、管部2の両端部に設けられている。内視鏡洗浄消毒装置28の装置本体側のフォトセンサ304、305についても同様に配設されている。
また、管部2内の仕切り部3、片寄せ部4の構成は、前記第1の実施形態と同様でもよいが、図19に示すように、片寄せ部4を含み仕切り部3の管部2の内周面に接続される側の両側部分は、仕切り部3が上下方向に移動する際の固定端3xを有するようにしてもよい。なお、固定端3xは第1の実施例にあってもよい。
図19は、図18の多水管路の磁石部と仕切り部との位置関係を示す断面図、図20は、図18の多水管路の仕切り部の移動状態を説明する断面図である。
上記構成の多水管路1Aにおいて、磁石ホルダ7Dの回転部材7Eは、図19に示すように、永久磁石8Aが管部2の取付部2Bの上方向に配置されるように回転したとする。すると、磁石ホルダ7Dは、永久磁石8Aの金属などの強磁性体を引き寄せる性質により金属部4aを引き寄せることで、仕切り部3の片寄せ部4が管部2の上部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触される。
その後、磁石ホルダ7Dの回転部材7Eは、図19に示すように、永久磁石8Aが管部2の取付部2Bの下方向に配置されるように回転したとする。すると、磁石ホルダ7Dは、永久磁石8Aの金属などの強磁性体を引き寄せる性質により金属部4aを引き寄せることで、仕切り部3の片寄せ部4が管部2の下部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触される。
このように回転部材7Eの回転により仕切り部3が磁場を受けて管部2の上側と下側に配置されるが、その間の仕切り部3の移動状態が図20に示されている。
すなわち、図20に示すように、回転部材7Eの回転に伴い、永久磁石8Aの引き寄せる性質により、片寄せ部3は、固定端3xを基点として少しずつ変形しながら移動し、そして、完全に永久磁石8Aに最も近接する位置で管部2の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触する。
また、同時に他方の磁石ホルダ7Dについても同様に動作することで、仕切り部3の片寄せ部4が管部2の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触される。
なお、図21は、図18の磁場発生部が有する駆動部の変形例を示す斜視図である。本実施形態の多水管路1Aは、図21の変形例に示すように、管部2が曲がりのない直管である場合には、駆動モータ301を一つにして多水管路1Bを構成してもよい。この場合、多水管路1Bは、この駆動モータ301の回転駆動力を、回転軸302Bの両側に設けられたギア部302Aを介してそれぞれの磁石ホルダ7Dのギア部303に与えて同方向に回転部材7Eを回転させる。
このような変形例とすることで、駆動モータ301を一つにでき、また、第2の実施形態のフォトセンサの数が4つであるのに対し、本変形例では2つで構成できるので、装置を安価にでき、また、内視鏡洗浄消毒装置28の小型化にも寄与する。
また、駆動モータ301が電気的に接続される制御部400の具体的な構成を図22に示す。図22は、図18の駆動モータに接続される制御部の具体的な回路構成を示すブロック図である。
図22に示すように、制御部400は、6つの接続端子部400a〜400cと、2つの駆動回路401と、4つの入力検出回路402、403と、ROM404a及びRAM404bを備えたCPU404と、を有する。
制御部400の2つの接続端子部400aには、駆動モータの接続線7fを介して駆動モータ301がそれぞれ電気的に接続される。これらの接続端子部400aには、制御部400の駆動回路401がそれぞれ電気的に接続されており、これらの駆動回路401からの駆動信号は、接続端子部400a、駆動モータの接続線7fを介して駆動モータ301にそれぞれ供給される。
また、2つの接続端子部400bには、フォトセンサの接続線7dを介してフォトセンサ304がそれぞれ電気的に接続される。これらの接続端子部400bには、入力検出回路402がそれぞれ電気的に接続されており、フォトセンサ304からの検出結果は、フォトセンサの接続線7d、接続端子部400bを介して制御部400内の入力検出回路402に取り込まれる。
さらに、2つの接続端子部400cには、フォトセンサの接続線7dを介してフォトセンサ305がそれぞれ電気的に接続される。これらの接続端子部400cには、入力検出回路403がそれぞれ電気的に接続されており、フォトセンサ305からの検出結果は、フォトセンサの接続線7d、接続端子部400cを介して制御部400内の入力検出回路403に取り込まれる。
制御部400内において、駆動回路401は、CPU404の制御により駆動信号を生成し、生成した駆動信号を、駆動モータの接続線7fを介して駆動モータ301に供給して該駆動モータ301をそれぞれ駆動させる。
入力検出回路402、403は、フォトセンサ304、305からの検出結果を検知し、Lレベル/Hレベルの二値化信号等の検知信号を生成し、CPU404に出力する。
CPU404は、内視鏡洗浄消毒装置28全体の各ブロックを制御するものである。
ROM404aは、各種工程に必要なプログラムや、各種設定値等を格納している。また、RAM76bは、各プログラムを実行するための作業領域である。
CPU404は、図22に示す構成において、各入力回路402、403からの検知信号に基づき、磁石ホルダ7Dの回転部材7Eに設けられた遮光板7eがフォトセンサ304、305を通過したことを判断したときに、駆動モータ301の駆動を停止するように各駆動回路401を制御する。
すなわち、遮光板7eが管部2の下部に配設されたフォトセンサ304を通過したときには、駆動モータ301の駆動の停止により、回転部材7Eは、図19に示すように永久磁石8Aが管部2の取付部2Bの上部に配置された状態で保持される。一方、遮光板7eが管部2の上部に配設されたフォトセンサ305を通過したときには、駆動モータ301の駆動の停止により、回転部材7Eは、図19に示すように永久磁石8Aが管部2の取付部2Bの下部に配置された状態で保持されることになる。
従って、第2の実施形態によれば、永久磁石8Aを有する磁石ホルダ7D、及び駆動モータ301を有する磁場発生部5Aを設けて構成した場合でも、前記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図23〜図25は、本発明の第3の実施形態に係り、図23は、第3の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図、図24は、図23の磁場発生部が有する電磁ケースの分解組み立て図、図25は、図24の電磁石に接続される制御部の具体的な回路構成を示すブロック図である。なお、図23〜図25は、第1の実施形態と同様な構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
第1の実施形態の多水管路1は、磁場発生部5の磁石ホルダ7による磁力によって片寄せ部4の金属部4aを引き寄せたが、第3の実施形態の多水管路1Cは、電磁力を発生させる磁場発生部5Bを設け、この磁場発生部5Bによる電磁力により片寄せ部4の金属部4aを引き寄せるように構成している。
具体的には、図23に示すように、多水管路1Cは、第1の実施形態の磁石ホルダ7に替えて、管部2の両側の取付部2Bに装着される電磁ケース500を設けて構成される。
この電磁ケース500は、図24に示すように、筒状の管状部材で、内部に2つの収容部501aが形成された本体部501と、これら2つの収容部501aに収容される円弧状の電磁石部502、503と、この電磁石部502、503を収容した状態で2つの収容部501aをカバーするカバー部501Aと、を有する。
電磁石部502、503は、例えば円弧状の鉄心504の外周面にソレノイド505を用いて巻回することによって形成される。そしてこのソレノイド505の両端は、電磁ケース500の本体部501の外周上に引き出された後、本体部501の外周上に設けられた接続端子部506に接続される。この接続端子部506には、接続線506aが接続され、接続線506aは、内視鏡洗浄消毒装置28内の制御部400に電気的に接続される(図25参照)。
したがって、電磁ケース500は、管部2の取付部2Bの外周を、上下に2分割するように電磁石部502、503が配置されることになる。
図25に、1つの電磁ケース500に電気的に接続される制御部400の電気的な回路構成を示す。図25に示すように、電磁石部502、503は、それぞれ接続線506aを介して制御部400の接続端子部400d、400eに電気的に接続される。
制御部400は、接続端子部400d、400eに接続される2つの駆動回路405、406と、これら2つの駆動回路405、406を制御するCPU404と、を有する。CPU404は、前記実施形態と同様に各プログラムを格納したROM404aを有する。
CPU404は、ROM404aに格納したプログラムに基づいて、2つの電磁石部502、503の内、いずれか一方を駆動して磁界(磁場)を発生させるように駆動回路405、406を制御する。勿論、CPU404は、他方の電磁ケース500についても同じように制御する。
例えば、管部2の両端に設けられた電磁ケース500の下側の電磁石部503に電流を流してオンさせた場合には、上側の電磁石部502は駆動を停止させる。これにより、電磁石部503に発生した電磁力により、仕切り部3の片寄せ部4はこの磁場を受けて管部2の下部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触する。このため、すすぎ工程における水を円滑に通すことができる。
一方、管部2の両端に設けられた電磁ケース500の上側の電磁石部502に電流を流してオンさせた場合には、下側の電磁石部503は駆動を停止させる。これにより、電磁石部502に発生した電磁力により、仕切り部3の片寄せ部4は磁場を受けて管部2の上部の取付部2Bにおける内周面2BAに液密に接触する。このため、仮に管部2内に残水があったとしても、前記第1の実施形態と同様に、残液逃げ領域2Cに残水を封止できるので、次の消毒工程における消毒液が残水と混合することもなく、消毒液を円滑に通すことができる。
その他の構成・作用は、第1の実施形態と同様である。
従って、第3の実施形態によれば、電磁力を発生させる磁場発生部5Bを用いて構成した場合でも、前記第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
図26は、本発明の第4の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図、図27は、図26の多水管路の断面図である。なお、図26、図27は、第1の実施形態と同様な構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
第1の実施形態の多水管路1は、仕切り部3の片寄せ部4に金属部4aを設けて構成したが、第4の実施形態に多水管路1Dは、片寄せ部4の金属部4aに替えて電流の供給の有無により伸縮する積層型の圧電素子407を設けて構成するとともに、この圧電素子407に電圧を印加して電流を流すための磁場発生部5Cを設けて構成している。
具体的には、図26に示すように、仕切り部4の片寄せ部4の内部には、圧電素子407が設けられている。この圧電素子407の両端側は、管部2の取付部2Bの外周面に取り付けられた接続端子部407Aにそれぞれ電気的に接続されている。これらの接続端子部407Aは、接続線5cを介して内視鏡洗浄消毒装置28内の制御部400に電気的に接続されており、制御部400による電圧のスイッチ制御によって、接続線5cを介して正/負の電流が供給されるようになっている。
接続端子407A間に電流を流すことにより、圧電素子407は伸びるように変形する。この場合、電流の正/負によって、圧電素子407の変形方向、つまり、上方向か下方向かを制御できる。
また、電流が流れていない場合、圧電素子407は変形しないため、図27に示すように、管部2内の管路を仕切り部3によって2分割するように管路が形成されることになる。このため、この2つの管路をそれぞれ異なる液体を流すことも可能となり、配管の自由度を拡大できる。
なお、磁場発生部5C及び圧電素子407は、管部2の基端側の取付部2Bについても同様に設けられている。
このような構成の多水管路1Dは、接続端子間407Aに正/負の電流を供給することにより、前記第1の実施形態と同様に、仕切り部4を管部2上側、または下側の内周面2BAに液密に接触させることができる。
なお、本実施形態の多水管路1Dが有する圧電素子407は、変位が小さい特性を有しているので、本実施形態の多水管路1Dを、特に内径の小さな管路に用いるのに適している。
その他の構成・作用は、前記第1の実施形態と同様である。
従って、第4の実施形態によれば、仕切り部3の片寄せ部4内の金属部4aに替えて圧電素子407を設けた場合でも、第1の実施形態と同様の効果が得られる他、磁石ホルダ7を不要にすることができるので、コストを安価にでき、また内視鏡洗浄消毒内の小型化に大きく寄与する。
(第5の実施形態)
図28〜図31は、本発明の第5の実施形態に係り、図28は、第5の実施形態に係る多水管路の構成を示す斜視図、図29は、図28の仕切り部を管部の下部内周面に接触させた状態を示す断面図、図30は、図28の仕切り部を管部の中間位置に配置させた状態を示す断面図、図31は、図28の仕切り部を管部の上部内周面に接触させた状態を示す断面図である。なお、図28〜図31は、第1の実施形態と同様な構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
第4の実施形態の多水管路1Dは、仕切り部3の片寄せ部4に積層型の圧電素子407を設けて構成したが、第5の実施形態に多水管路1Eは、片寄せ部4の圧電素子407に替えて電流の供給の有無により伸縮する人工筋肉600を設けて構成している。また、磁場発生部5Cは、前記第4の実施形態と同様に片寄せ部4の人工筋肉600に電流を供給して片寄せを発生させるものである。
具体的には、図28及び図29に示すように、仕切り部3の片寄せ部4の内部には、人工筋肉600が設けられている。この人工筋肉600は、図29に示すように、2つの人工筋肉部601と、人工筋肉部602とが積層されて構成されている。これらの人工筋肉部601、602の両端側は、管部2の取付部2Bの外周面に取り付けられた接続端子部600aにそれぞれ電気的に接続されている。これらの接続端子部600aは、接続線5c1、5c2を介して内視鏡洗浄消毒装置28内の制御部400に電気的にそれぞれ接続されており、制御部400による電圧のスイッチ制御によって、接続線5c1、5c2を介して電流がそれぞれ供給されるようになっている。
接続端子600a間に電流を流すことにより、人工筋肉部601、602は収縮するように変形する。また、電流が流れていない場合、人工筋肉部601、602は伸びて収縮以前の状態に戻るように変形する。
このような人工筋肉600の特性を利用した、人工筋肉部601,602の変形状態が図29〜図31に示されている。
上記構成の人工筋肉600を有する多水管路1Eにおいて、図29に示すように、上側の人工筋肉部602に電流を流し、下側の人工筋肉部601に電流を流さないように制御すると、上側の人工筋肉部602は、収縮して最小の長さとなるように変形する。同時に、下側の人工筋肉部601は、自然長の最大の長さとなる。このことにより、仕切り部4は、図29に示すように、人工筋肉600の作用により、管部2の取付部2Bの下側の内周面2BAに液密に接触する。
次に、図30に示すように、上側の人工筋肉部602と下側の人工筋肉部601との両方に電流を流すように制御する。すると、上側と下側の人工筋肉部602、602は、収縮して最小の長さとなるように変形する。このことにより、双方の収縮力が相殺し合い、その結果、仕切り部4は、図30に示すように、管部2の管路内を仕切り部4で2分割するような位置に配置することができる。
その後、図31に示すように、上側の人工筋肉部602に電流を流さないようにし、下側の人工筋肉部601に電流を流すように制御すると、上側の人工筋肉部602は、自然長の最大の長さとなる。同時に、下側の人工筋肉部601は、収縮して最小の長さとなるように変形する。このことにより、仕切り部4は、図31に示すように、人工筋肉600の作用により、管部2の取付部2Bの上側の内周面2BAに液密に接触する。
なお、磁場発生5C及び人工筋肉600は、管部2の基端側の取付部2Bについても同様に設けられている。
このような構成の多水管路1Eは、人工筋肉600を構成する2つの人工筋肉部601、602に流れる電流を制御することにより、前記第1の実施形態と同様に、仕切り部3を管部2の上側または下側の内周面2BAに液密に接触させることができる。
その他の構成・作用は、前記第1の実施形態と同様である。
従って、第5の実施形態によれば、仕切り部3の片寄せ部4内の金属部4aに替えて2つの人工筋肉部601、602を有して構成される人工筋肉600を設けた場合でも、第1の実施形態と同様の効果が得られる他、磁石ホルダ7を不要にすることができるので、コストを安価にでき、また内視鏡洗浄消毒内の小型化に大きく寄与する。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態として、片寄せ部4内に、通電により発生する熱により変形する形状記憶合金部を設け、磁場発生部5Cによって、片寄せ部4の形状記憶合金部に通電して熱を生じさせることにより片寄せを発生させて、片寄せ部4を管部2の取付部2Bの内周面に液密に接触させるように構成してもよい。
従って、仕切り部3の片寄せ部4内の金属部4aに替えて形状記憶合金部を設けた場合でも、第1の実施形態と同様の効果が得られる他、磁石ホルダ7を不要にすることができるので、コストを安価にでき、また内視鏡洗浄消毒内の小型化に大きく寄与する。
ところで、上記したように多水管路1を備えた内視鏡洗浄消毒装置28は、小型化が望まれる一方、複数の内視鏡を洗浄槽31内に効率良く収容した要求がある。この場合、単に複数の内視鏡を洗浄槽31内に収容するだけでなく、洗浄、消毒工程による洗浄、消毒効果を損なわないようにしたい。
そこで、本実施形態の内視鏡洗浄消毒装置28では、効率良く2つの内視鏡を洗浄槽31に収容するための保持網700を設けている。このような保持網700の構成について図32、及び図33を用いて開示する。
図32は、各実施形態の内視鏡洗浄消毒装置の洗浄槽に設置される保持網の構成を示す図、図33は、図32の保持網に2つの内視鏡を用いて配置した状態を示す図である。
各実施形態にて用いられる保持網700は、図32に示すように、内視鏡を保持するもので、細径の複数のパイプを用いて円弧形状に形成された本体701と、この本体701の円周上の所定箇所に複数設けられ、挿入部及びユニバーサルコードを係止するための係止部702と、一方の内視鏡の電気コネクタを保持するための第1の保持バー704と、他方の内視鏡の電気コネクタを保持するための第2の保持バー705と、この他方の内視鏡の電気コネクタのユニバーサルより側を保持する係止部703と、を有して構成している。
また、第1の保持バー704には、一つ目の内視鏡を保持するものであることを示す指標704A及び指標704Bが設けられている。
このような構成の保持網700に、実際に2つの内視鏡800、801を保持して洗浄槽31に収容された状態を図33に示す。
図33に示すように、図32に示す構成の保持網700において、第1の保持バー704には、一つ目の内視鏡800の電気コネクタ800Bが保持され、この内視鏡800の操作部800Aは、二つ目の内視鏡801の操作部801Aと、電気コネクタ800Bとの間に配置される。
また、第2の保持バー705には、二つ目の内視鏡801の電気コネクタ801Bが保持され、この内視鏡801の操作部801Aは、内視鏡800の操作部800Aの左側に配置される。
このように、2つの内視鏡800、801を洗浄槽31内に収容する場合に、図33に示すように、本例の保持網700を用いることにより、効果的に2つの内視鏡800、801を保持して洗浄槽31内に収容することができる。また、確実に2つの内視鏡800、801を洗浄槽31内に収容することができるので、洗浄、消毒性能を損うことなく、効果的に洗浄、消毒を行うことができる。
なお、本例の保持網700における第1、第2の保持バー704、705は、洗浄槽31の形状によって、適宜配置位置をずらしてもよく、図32に示す構成に限定されるものではない。
以上のように、上述した各実施の形態によれば、簡単な構成で、二種類の液体が流れる管路において、管路内に残留した液体と、次に流れる液体とが混ざらないようにできる多水管路及びこの多水管路を用いた内視鏡洗浄消毒装置を提供することができる。
本発明は、上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
1、1A〜1E…多水管路
2…管部
2A…本体部
2B…取付部
2BA…内周面
2C…上部残液逃げ領域
2CA…上部の本体部内周面
2D…下部残液逃げ領域
2DA…下部の本体部内周面
3…仕切り部
4…片寄せ部
4a…金属部
5、5A、5B、5C…磁場発生部
6…本体0Aを管部2の外周に固定するための取付部
7…磁石ホルダ
7A…摺動部
7B…接続部
7C…摺動管
7E…回転部材
7a…第1の段差部
7b…第2の段差部
7d…フォトセンサの接続線
7e…遮光板
7f…駆動モータの接続線
7x…ベアリング
7y…孔
7z…スプリング
8…磁石部
8A…永久磁石
8a…第1の磁石
8b…第2の磁石
9…ソレノイド外装部
9A…本体
9A1…円弧部
9A2、9A3…延設面
9B…腕部
9B1…折曲部
10…ソレノイド機構
10a…ソレノイドの接続線
10b…電源
11…鉄心
12…鉄心ケース
13…ソレノイド
20…制御部
22…駆動回路
28…内視鏡洗浄消毒装置
30…装置本体
31…洗浄槽
81…消毒液供給路
82…消毒液タンク

Claims (6)

  1. 非金属からなる管状の管部と、
    可撓性を有し、前記管部の内部を軸方向に沿って仕切る仕切り部と、
    前記仕切り部の両端に設けられた片寄せ部と、
    を具備し、
    前記片寄せ部は、磁場を受けてあるいは電流の供給を受けて、前記片寄せ部の、前記管部の軸に直交する方向の一方側の面、又は他方側の面を前記管部の内周面に対して液密に密着することを特徴とする多水管路。
  2. 前記片寄せ部が前記磁場を受けることにより、前記片寄せ部の前記一方側の面又は前記他方側の面が前記管部の内周面に対して液密に密着する場合、前記磁場を生じさせる磁場発生部を有し、
    前記片寄せ部は、金属または磁石を有して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の多水管路。
  3. 前記磁場発生部は、
    前記管部の外周に取り付けられる取付け部と、前記磁場を発生させる磁石部と、前記磁石部を前記管路に沿って摺動させる摺動部とを有する磁石ホルダを用いて構成したことを特徴とする請求項2に記載の多水管路。
  4. 前記片寄せ部が前記電流の供給を受けて、前記片寄せ部の前記一方側の面又は前記他方側の面が前記管部の内周面に対して液密に密着する場合、前記片寄せ部は、前記電流により伸縮する圧電素子または人工筋肉を有して構成されることを特徴とする請求項1に記載の多水管路。
  5. 前記片寄せ部が前記電流の供給を受けて、前記片寄せ部の前記一方側の面又は前記他方側の面が前記管部の内周面に対して液密に密着する場合、前記片寄せ部は、前記電流の供給により発生する熱により変形する形状記憶合金部を有して構成されることを特徴とする請求項1に記載の多水管路。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の多水管路を備えたことを特徴とする内視鏡洗浄消毒装置。
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