JP2013254201A - 量子テレポーテーションのためのシステム及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力光子の量子状態の量子テレポーテーションのためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】偏光エンタングルメント光子対を生成発光ダイオード1と、光子対の一方の光子を第1の、他方を第2の経路に沿って、導くビームスプリッタと、入力光子のための入力と、第1の経路の光子対の一方の光子と入力光子に対して合同測定を実行する測定部9と、第1の遅延を測定するように構成される計時部であって、第1の遅延は、入力光子とエンタングルメント光子対の光子が合同測定部を通過するときの、入力光子と光子対の光子との間の遅延であり、第2の遅延は発光ダイオードを出るときの2つの光子間の遅延時間である、計時部と、第1の遅延が第1の所定のタイミングウィンドウ内にあり、かつ、第2の遅延が第2の所定のタイミングウィンドウ内にある場合に、テレポーテーション測定が有効であることを決定するコントローラと、を具備する。
【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2012年5月16日に出願された英国特許出願第1208640.1号に基づいており、この英国特許出願の優先権の利益を主張する。この英国特許出願の全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
ここに説明される実施形態は、一般に、量子テレポーテーションのためのシステム及び方法に関する。
「量子複製不可能」定理は、量子情報は複製することができないことを提示し、それは量子情報技術にとって深い含蓄を持つ。量子暗号の安全性は、単一光子に情報を符号化することに関して、それに直接に依存している。しかしながら、情報を複製する能力なしに、単純な量子通信ネットワークを構築するオプションは制限され、量子計算では、不完全な測定又は確率的論理ゲートに起因する喪失は量子アルゴリズムを終結させることがあり得る。量子情報が破壊されるとそれが他の場所に同時に転送される量子テレポーテーションは、素晴らしい解決策として提案されている。量子通信ネットワークでは、テレポーテーションは、2つのノード間の量子チャネルを確立することを可能にする。線形光学に基づく量子計算では、いわゆるフィードフォワード技術は、成功するまで確率的論理演算をオフラインで犠牲的(sacrificial)量子ビットに対して実行することを可能にし、その後に、意図された入力量子ビットが1に任意に近い成功確率でテレポートされることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るテレポーテーションシステムの概略図である。 図2は、測定部がより詳細に示されている図1の実施形態のより詳細な概略図である。 図3は、光子経路がより詳細に示されている図2のさらに詳細な概略図である。 図4aは、光子検出イベント間の時間遅延に対する二次相関のプロットである。 図4bはポアンカレ球である。 図5aは、第1の遅延時間及び第2の遅延時間に対する状態のテレポーテーションの忠実度のプロットである。 図5bは、ゼロの第1の遅延時間における第2の遅延時間に対するテレポーテーションの忠実度である。 図6は、本発明の他の実施形態に係るテレポーテーションシステムの概略図である。
本発明の実施形態は、入力光子の量子状態の量子テレポーテーションのためのシステムであって、
入力光子の量子状態の量子テレポーテーションのためのシステムであって、
偏光エンタングルメント光子対を生成するように構成される発光ダイオードと、
エンタングルメント光子対の一方の光子を第1の経路(path)に沿って、前記エンタングルメント対の他方の光子を第2の経路に沿って、導くように構成されるビームスプリッタと、
前記入力光子のための入力(input)と、
前記第1の経路に沿って導かれたエンタングルメント光子対の一方の光子と前記入力光子に対して合同測定を実行する測定部であって、合同測定が実行された2つの光子を検出する第1の検出部を備える測定部と、
前記第2の経路に沿って導かれた前記エンタングルメント光子対の前記光子を検出する第2の検出部と、
第1の遅延を測定するように構成される計時部であって、前記第1の遅延は、前記入力光子及び前記エンタングルメント光子対の前記光子が前記合同測定部を通過するときの、光子の最大の識別不可能性の点での前記入力光子及び前記エンタングルメント光子対の前記光子との間の遅延の大きさであり、該計時部は、第2の遅延をさらに測定し、前記第2の遅延は、前記エンタングルメント光子対の前記2つの光子が前記発光ダイオードを出るときの前記エンタングルメント光子対の前記2つの光子間の時間の大きさである、計時部と、
前記第1の遅延が第1の所定のタイミングウィンドウ(timing window)内にあり、かつ、前記第2の遅延が所定のタイミングウィンドウ内にある場合に、テレポーテーション測定が有効であることを決定するコントローラと、
を具備するシステムを提供する。
一実施形態では、前記システムは、前記発光ダイオードのための電源をさらに具備し、前記電源は直流源である。そのような駆動源は、アンチバンチングされた光子の準連続的ストリーム(quasi continuous streams)をもたらす。
前記第1の遅延は多数の方法で測定することができ、一実施形態では、前記計時部は前記第1の検出部による前記2つの光子の検出時間から前記第1の遅延時間を決定するように構成される。さらなる実施形態では、前記計時部は、前記2つの光子のそれぞれの空間モードが前記合同測定部内で会う点から前記第1の検出部までの経路長の変化を補うようにさらに構成される。例えば、一実施形態では、前記第1の検出部内に2つの検出器があり、前記2つの光子のそれぞれの空間モードが前記合同測定部内で会う点から前記第1の検出部内の各検出器まで導く光出力経路である。前記計時部は、前記出力経路間の遅延を決定し、この遅延を補うように構成される。
いくつかの実施形態では、前記合同測定部は、2光子干渉を可能にするビームスプリッタを備え、前記計時部は、前記第1の検出部による前記2つの光子の検出時間から前記第1の遅延時間を決定するように構成され、前記計時部は、さらに、前記ビームスプリッタから前記第1の検出部への前記2つの光子が取る経路長間の変化を補うように構成される。しかしながら、いくつかのさらなる実施形態では、ビームスプリッタが使用される場合、前記合同測定部は前記2つの光子のそれぞれの空間モードが合う点が前記ビームスプリッタと一致しないように構成されることができる。
一実施形態では、前記第1のタイミングウィンドウは0からt1maxであり、ここでt1maxは前記第1の経路を移動する光子のコヒーレンス時間である。これは、いくつかの実施形態では400ps以下であり、他の実施形態では200ps以下である。通常はどの光子が最初に到着するかがわからないので、ある場合には、遅延の大きさは測定される。
さらなる実施形態では、前記計時部は、前記第2の経路を移動する前記光子が前記第2の検出器で受信される時間から前記第2の遅延を測定するように構成され、前記計時部は前記エンタングルメント光子対の前記2つの光子が取る経路長における差を補うようにさらに構成される。
さらなる実施形態では、システムは、前記第2の経路に設置される遮断部をさらに具備し、前記計時部は、前記第2の遅延時間が前記第2のタイミングウィンドウ以下である場合に前記第2の経路に沿う光子の伝送を可能にするように、前記遮断部を動作させるように構成される。
いくつかの実施形態では、前記第2のタイミングウィンドウは0からt2maxであり、t2maxは励起子放射寿命のオーダーである。例えば、t2maxは1ns以下であり得る。エンタングルメント光子は双励起子の崩壊から生成され、第1の光子は双励起子の崩壊により放射され、そして第2の光子は残りの励起子の崩壊により放射される。双励起子の崩壊により放射される光子は、励起子崩壊により放射される光子と同時に又は励起子崩壊により放射される光子の前に放射される。しかしながら、システムは、前記第1又は第2の光子のいずれか一方が前記第1の経路に沿って導かれ得るように構成されることができる。
さらなる実施形態では、システムは、前記第2の経路に設置される遮断部をさらに具備し、前記計時部は、前記第1の遅延時間が前記第1のタイミングウィンドウ内であることを前記コントローラが決定する場合を除いて、前記第2の経路に沿った光子の伝送を遮断するように、前記遮断部を動作させるように構成される。この実施形態では、合同測定からの光子の検出が最初に行われ、第1の遅延時間が、合同測定が入力光子の状態のテレポーテーションに帰着するかもしれないことを示唆するのに十分に短い場合、前記遮断部は前記第2の経路を移動する光子の伝送を可能にするために開放するように構成される。
電動式エンタングルメント光源が使用される。そのような光源の放射された光子は、短いコヒーレンス時間を有し得る。これは、合同測定を経験する光子間の不完全な識別可能性に帰着することができ、これは、成功したテレポーテーションの確率に影響することができ、従って、テレポートされた光子の全体的な質又は忠実度が低下する。一実施形態では、テレポーテーション忠実度を改善するために、システムは、前記合同測定部を通過する光子の両方に対して状態測定を行うように構成される状態測定部をさらに具備し、前記コントローラは、追加として両方の光子に対する状態測定が結果の所定のセットのうちの少なくとも1つと一致する場合に前記テレポーテーション測定が有効であると決定する。例えば、合同テレポーテーション測定を経験する光子は、偏光ビームスプリッタを通過され、それらの偏光が測定されるだろう。
さらなる実施形態では、第1の遅延時間が前記第1のタイミングウィンドウ内にある場合にだけ第2の光子の通過を許可するように構成される遮断部が使用される場合、前記遮断部は、前記第1の遅延時間が前記第1のタイミングウィンドウ内にありかつ前記状態測定部の結果がテレポーテーションが起こったことを示す場合にだけ前記第2の光子の通過を許可するように構成される。
一実施形態では、前記合同測定は、ベル状態又はベル状態の混合に関係する測定である。
さらなる実施形態では、前記コントローラは、有効な測定の事後測定選択を可能にするように構成される。
前記第1の検出部は第1及び第2の検出器を備え、前記第1及び第2の検出器は超伝導検出器である。これらのタイプの検出器は、高時間分解を達成することを可能にする。
前記システムは、前記光源が前記入力光子をさらに提供するように構成されてもよい。例えば、前記システムは、入力光子遅延部と、前記第1の経路から前記入力光子遅延部に光子を導くように構成されるスイッチと、をさらに具備してもよく、前記入力光子遅延部では、前記光源からの光子は、前記光源によって出力されるさらなる光子と同時に起こるように遅延され、前記遅延される光子が前記入力光子になる。前記入力光子の偏光状態は、テレポートされる状態が選択されるために、合同測定の前に所望されるように修正されてもよい。
いくつかの実施形態では、テレポートされる状態は重ね合せ状態である。
前記発光ダイオードは量子ドットを含んでいてもよい。さらなる実施形態では、量子ドットはp−i−nダイオードに設けられる。
上記のテレポーテーションシステムは、量子コンピュータ、量子リレー(quantum relay)などの多くの装置において使用されてもよい。テレポーテーションはまた、量子通信に使用されてもよい。
さらなる実施形態は、入力光子の量子状態をテレポーテーションする方法であって、
発光ダイオードから偏光エンタングルメント光子対を提供することと、
前記エンタングルメント光子対の一方の光子を第1の経路に沿って、前記エンタングルメント対の他方の光子を第2の経路に沿って、導くことと、
入力光子を提供することと、
前記第1の経路に沿って導かれたエンタングルメント光子対の一方の光子と前記入力光子に対して合同測定を実行し、合同測定が実行された前記2つの光子を検出することと、
前記第2の経路に沿って導かれた前記エンタングルメント光子対の光子を検出することと、
第1の遅延を測定することと、ここで、前記第1の遅延は、それらが前記合同測定を経験するときの、光子の最大の識別不可能性の点での前記入力光子と前記エンタングルメント光子対の光子との間の遅延である、
第2の遅延を測定することと、ここで、前記第2の遅延は、それらが前記発光ダイオードを出るときのエンタングルメント光子対の2つの光子間の遅延時間である、
前記第1の遅延が第1の所定のタイミングウィンドウ内にあり、かつ、前記第2の遅延が第2の所定のタイミングウィンドウ内にある場合に、テレポーテーション測定が有効であることを決定することと、
を具備する方法を提供する。
図1は、一般にアリスと称される送信機から一般にボブと呼ばれる受信機への光子のテレポーテーションを概略的に示している。
図1では、エンタングルメント光(entangled light)は、電動式エンタングルメント光源1を使用して生成される。電動式エンタングルメント光源は、エンタングルメント対(entangled pairs)の個々のコンポーネント光子を2つの空間モード3及び5に放射する。図1のシステムでは、光源は電気的に駆動され、光源への電気駆動電流は直流である。これにより、単一光子の連続的ストリームが各出力モードに発生する。空間モード3及び5における光子ストリームはアンチバンチングされ(anti-bunched)、それはあるモードにおいて2つの光子を同時に生成する確率が抑制されることを意味する。
一例では、光子源は能動素子として半導体量子ドットを備える。このタイプの光源については図4に関してより詳細に説明する。
図1のシステムでは、モード3及び5における光子は、エンタングルメントLED光源(ELED)から同時に放射され、エンタングルメント光子対7を形成する。モード3及び5における光子は送信機アリス9及び受信機ボブ11にそれぞれ分配される。空間モード3及び5の分配は、自由空間又は光ファイバチャネルによって実現することができる。
送信機アリス9はまた、さらなる空間モード15において入力光子13を受け取る。入力光子15は、モード3における光子と同様の頻度を持つことを要求されるが、パルス的に又は連続的に配達されてもよく、アンチバンチングされる必要もない。
送信機アリスは、入力モード13及び3それぞれからの1つ光子である2つの光子に対して合同測定を行う測定部を有する。測定部は、入力モード13及び3からの両方の光子を検出するように構成される検出部を有する。システムは、2つの光子の検出間の時間遅延を測定する計時部(timing unit)(図示せず)をさらに含む。この測定された時間遅延から合同測定プロセスに関連する時間遅延τを決定することが可能であり、それは、それらが合同測定部を通過するときの、光子の最大の識別不可能性(indistinguishability)の点での入力光子とエンタングルメント光子対の光子との間の遅延である。一般に、合同測定は、両方の光子をビームスプリッタに通すことを含む。典型的には、遅延は、2つの光子の空間モードがビームスプリッタで会う(meet)ときに2つの光子間にある。いくつかの実施形態では、光子は異なる時間にビームスプリッタを通過することがあるが、光子のうちの1つは、干渉が起こることを可能にするためにビームスプリッタの近くで遅延されることができる。
合同測定は、光子の量子ビット状態の情報を明らかにせず、それは、偏光符号化スキームが使用される場合には、モード3及び13における光子の偏光が測定によって明らかにされないことを意味する。合同測定基底は、完了後にモード13における入力光子の量子ビット状態がモード3における光子とのエンタングルメントによってモード5における光子に転送されることができるように、選択される。適切な合同測定の例は、例えば(|H13>−|V13>)/√2などのベル状態における2つの光子、すなわちモード3における1つの光子及びモード13における1つの光子の合同検出、又は、例えば|H3´13´>などの純粋な2光子状態における光子対の検出である。ここで、モード3´及び13´は、入力であるモード3及び13に関するビームスプリッタの出力モードである。
受信機ボブ11は、モード5において受け取った光子の量子ビット状態を測定し、これらの光子を検出する検出器である第2の検出器を有する。ボブの測定のための基底は、論理的量子ビット基底又はその回転であり得る。0に対応する水平(H)偏光及び1に対応する垂直(V)偏光を含む偏光自由度において符号化された光子の量子ビットにおいては、これは、H偏光とV偏光を識別する測定に、或いは、左(L)偏光された光子及び右(R)偏光された光子間又は対角(D)偏光された光子及び反対角(A)偏光された光子間のようなある基底回転を識別する測定に対応する。
さらに、ボブは、アリスによって検出されたものに関連して、受け取った光子の検出時間を測定する。これは、同じ時計に関連して、個別の同期された時計、又は検出イベントによって生成されたタイミング信号に関連して、アリス及びボブによって測定された検出時間によって実現することができる。
本実施形態では、テレポーテーションは、上述した計時部及びコントローラを使用する時間ベース事後選択(time-based post-selection)を使用して達成される。テレポーテーションは、一般に、モード13における光子が、ボブによって検出されるモード5における光子と同時に生成されたモード3における光子と同時にアリスによって検出される場合にのみ達成されることができる。
これらの条件が満たされることを保証する最初のステージは、アリス9による合同測定において検出される光子間の時間差、すなわち第1の遅延がゼロに十分に近い、例えば、モード13及び3における光子のコヒーレンス時間内である場合の事後選択(post-selecting)イベントによるものである。
アリスによって測定されたそのような成功した同時(coincidences)の時間を記録する情報は、例えばインターネット接続であり得る古典的通信リンク15を介してボブに伝送される。
合同測定の形態によっては、モード15における入力状態を再生するために正確な変換がモード5における光子に対するボブの測定の前又は後に適用されることを保証するために、アリスが測定結果を追加的に伝送することも必要かもしれない。これについては図2を参照してより詳細に説明する。
最後に、コントローラは、古典的チャネル17を介してアリスから伝達された成功した事後選択された合同測定時間(successful, post-selected, joint measurement times)に関連して、モード5における光子の測定時間に基づいて事後選択を実行する。モード5における光子は、ボブの光子とアリスの合同測定との間の相対検出時間と、さらに、モード3及び5並びにアリス及びボブの測定装置までの伝搬時間に起因するシステムの相対遅延と、を使用して、以前にモード3にあってアリスによって検出された光子と同様の時間に放射されたものと同定することができる。
図2は、本発明の実験実装の動作原理を示している。
Figure 2013254201
Figure 2013254201
Figure 2013254201
モードa及びbは、50/50ビームスプリッタ23において重なり、それは、モードa及びbにおける光子が偏光を除いて識別不可能であると仮定し、さらに、反射による位相変化を考慮すると、モードd及びeにおける単一光子の検出に関して下記の3光子出力状態を生じる。
Figure 2013254201
通常は、実行される合同測定は、モードdにおける単一光子及びモードeにおける単一光子の検出である。
Figure 2013254201
実際のシステムでは、線形光学は完全ではなく、例えば50:50ビームスプリッタが使用されるが、一般的にそのようなビームスプリッタは完全ではない。そのような不完全は小さな変化をベル状態にもたらし、その結果、真の及び完全なベル状態ではなくなる。
さらに、混同を避けるために、用語ベル状態は、純粋なベル状態、及びベル状態の混合、例えばワーナー状態(Werner states)を意味するように使用される。
Figure 2013254201
上記の実施形態では、電動式エンタングルメント光源が使用される。そのような光源の放射された光子は短い(poor)コヒーレンス時間を有し得る。これはモードa及びbにおける光子間の不完全な(partial)識別可能性に帰着することがあり、それはビームスプリッタにおいてもはや最大限に干渉しないだろう。この場合、モードe及びdにおける光子のうちのいくつかは成功したテレポーテーションを生じさせず、テレポートされる光子の全体的な質又は忠実度(fidelity)を下げることになる。例えば、モードe及びdにおける同じ偏光の光子の対からの寄与があるだろう。
一実施形態では、これらは状態測定部を使用して状態測定を追加的に行うことによって除去することができ、例えば、モードe及びdにおける光子の偏光は偏光ビームスプリッタ25及び27を使用して測定することができる。光子検出器の組み合わせ27及び31又は29及び33からイベントを受けることによってモードe及びdにおける光子の同時検出が反対に偏光されていることを保証することは、これらの望まれない同時を取り除き、テレポーテーション忠実度を向上させる。他のタイプの光源、例えば、パラメトリックダウンコンバータなどのレーザ駆動エンタングルメント光源では、コヒーレンス時間は、典型的に、効率を犠牲にして許容レベルに操作される。
計時部35は、第1の遅延時間を決定するために、検出器27、29、31及び33の各々によって登録される光子間の時間を測定する。光子間の第1の遅延時間が第1の閾値未満であり、かつ、偏光の組み合わせが正しい場合に、成功した同時はボブへの伝送のために選択される。
一実施形態では、第1の閾値はコヒーレンス時間に設定され、それはエンタングルメント発光ダイオードに関しては典型的に約200psである。さらなる実施形態では、放射寿命(radiative lifetime)の2倍のコヒーレンス時間を持つ改善された光源を使用することができ、それは約2nsであり得る。
適切な偏光の組み合わせは、2つの光子が反対の偏光を有する任意のものであり、従って、検出器27と検出器31及び検出器29と検出器33によって登録された異なるモードにおける光子の組み合わせ、或いは、検出器27と検出器29及び検出器31と検出器33によって登録された同じモードにおける光子の組み合わせである。その後、検出するために、例えば、27及び29は、モードeにおける1つのH及び1つのVの光子を要求する。これは、反射されたモードaにおけるH及び透過したbにおけるV、或いは、反射されたaにおけるV及び透過したbにおけるHによって達成されることができる。
Figure 2013254201
好ましくは、モードe又はdにおける反対に偏光された光子の検出についての上記の4つ全ての組み合わせは、合同測定を実行するために使用される。しかしながら、任意のサブセットはまた、低い確率でテレポーテーションを達成するが、可能である。下記の実験では、組み合わせのうちの1つだけが選択され、それはモードeにおいて0及びモードdにおいて1に対応する。一実施形態では、各組み合わせが1/8の効率であり、2つのベル状態を追跡すると、理論的な最大のベル状態測定効率は0.5に達するとされる。
図3は、完全な実験テレポーテーションシステムを示す。連続電動式エンタングルメント光源1は、直流電流/電圧源51とエンタングルメント発光ダイオード(ELED:entangled light emitting diode)53とから成る。ELED53は、炭素pドープ上部(carbon p-doped top)GaAs/AlAsブラッグリフレクタ55、真性ドープ(intrinsic doped)GaAsキャビティ層57、及びシリコンnドープ下部(silicon n-doped bottom)GaAs/AlAsブラッグリフレクタ59を含む。電流は、量子井戸状のInAsウェッティング層65及びInAs量子ドット67に、緩和する(relax)電子及び空孔を生成するために、コンタクト61及び63を介して注入される。量子ドット67は、1つの電子及び空孔から成る励起子状態(X)を介した空の基底状態への2つの電子及び2つの空孔から成る双励起子(XX)状態の放射崩壊によってエンタングルメント光子を生成する。コンタクト61内のアパーチャ69は光子が脱出することを可能にする。
一実施形態では、上記のELEDは、分子線エピタキシーによって成長されたGaAs p−i−n接合の真性領域に置かれた自己組織化InAs量子ドットに基づいている。比較的厚い(〜400nm)真性領域は、X状態の帯電を抑制し、中性のX及びXX状態が支配的であることを保証する。2つの上部及び14の下部Al0.98Ga0.02As/GaAs分布ブラッグミラー対は、X及びXX発光波長の周りで光収集効率を向上させる平面の2λ光キャビティを作成する。サイズが360×360μmのメサは、個々のドットを光学的に分離しかつp型電気コンタクトとして機能するために、個々のELEDデバイスと、各デバイスの上部に設置された直径が〜2μmのアパーチャを備えた金属マスクと、を定めるためにエッチングされた。
デバイスは、液体ヘリウムクリオスタット中で〜16Kに冷却され、93nAμm−2の直流電流密度を注入することによって電気的に励起され、それは、ほぼ等しいX及びXX強度を与える。
一実施形態では、同じ放射カスケードにおいて放射されるXX及びX光子が偏光においてエンタングルされる(entangled)ために、量子ドットの中間X状態の微細構造分裂(FSS)はゼロに近くなければならない。ここで使用されるドットのFSSは、直線偏光依存性のエレクトロルミネッセンス分光法によって特徴づけられ、2.0±0.2μeVであることが分かった。X及びXX放射は誤差内で偏光されていないと確認された。
ELEDによって放射された光子は、レンズ71によって集められ、単一モードファイバ73へ結合される。XX及びX光子は、光回折格子を使用して実施され得る波長依存分配部75を使用して、異なるモードに分離される。2つの出力モードは、単一モードファイバ77及び79に結合され、その結果、XX光子がアリスに向かってファイバ77に沿って移動し、X光子がボブに向かってファイバ79下方に移動する。
この実験では、入力量子ビットは一般には他の光源から発生してもよいが、入力量子ビットは、エンタングルメント光子と同じELEDによって生成される。これを達成するために、ファイバ77におけるXX光子のストリームは、エバネセントファイバ2×2連結器(evanescent fibre 2×2 coupler)を使用して実施される50/50ビームスプリッタ81を使用して、分割される。1つの分離出力83においては、放射は、ファイバ偏光ビームスプリッタ85を使用して偏光され、それは、さらに〜2.5nsの遅延を導入する。その後、入力偏光は、モードaにおいて光子の入力量子ビットを生成するために偏光コントローラ87を使用して選択される。
1対のエンタングルメント光子は、ビームスプリッタ81の他の出力ポート89から発生するモードbにおけるXX光子を含んでおり、モードb及びcを移動する。偏光コントローラ91は、レンズ71によって集められたH偏光のXX光子が50/50ビームスプリッタ23の後に出力モードdにおいてH偏光のままであるように、ファイバによって引き起こされた光子偏光状態の任意の変換を修正する。同様に、偏光コントローラ93は、モードeの出力のための偏光変換を修正する。
偏光ファイバビームスプリッタ95及び97は、アリスによるモードdにおける単一光子とモードeにおける光子の合同測定のために偏光識別(polarisation discrimination)を実行する。超伝導単一光子検出器(SSPD)99及び101はそれぞれ、モードdにおいてH偏光光子を、モードeにおいてV偏光光子を検出し、テレポーテーションを可能にする合同測定を行う。そのような光子対の検出時間の間の時間(第1の遅延時間)は記録されてτと表される。
ボブの装置は、合同測定が出力量子ビットの検出の前に実行されることを保証するためのファイバ遅延103と、モードcにおける出力量子ビットに対するボブの測定に関して偏光基底を選択するための偏光コントローラ105と、から成る。P偏光の入力量子ビットに関して、ボブの測定基底は、偏光ファイバビームスプリッタ107が偏光Pと偏光Qを識別することができるように選択される。ここで、QはPと直交する。ボブは、単一出力光子、及びアリスによって記録されたH偏光検出イベントに関連するそれらの到達時間を検出するためにアバランシェフォトダイオード(APD)109及び111を使用する。この時間差、すなわち第2の遅延時間は、τと表される。
τを測定するSSPDの選択は、放射された光子のコヒーレンス時間内の時間差を検出するのに十分な精度を可能にするそれらの高速応答時間の理由からであり、それはこの例では〜200psである。強いエンタングルメントは、小さいFSS、遅い再励起、並びにXX及びX放射寿命のために、XX光子の後の1nsまでに放射されるX光子に関して予期されるので、より低い精度がτ2の測定に要求される。従って、それらはそれほど正確ではないがSSPDに比べてより高い効率を持つので、APDはボブに適した検出器である。
図4aは、ファイバ77及び79において実験的に測定されたXX及びX光子統計を示す。実行された測定は、標準のハンブリ・ブラウン及びトウィス(Hanbury Brown and Twiss)タイプであり、それから、我々は検出された光子間の時間遅延τの関数として二次相関g(2)を決定する。数nsより離れて放射されたX又はXX光子に関しては、g(2)は約1であり、1対のXX又はX光子の放出間のランダムな時間遅延を持つ光子の連続的ストリームを表す。しかしながら、τ=0の近くでは、はっきりしたアンチバンチング下落(dip)がXX及びX放射の両方に関して観測され、同時に2つのXX又はX光子を生成する抑制された確率を表す。τ=0での残余g(2)は、約0.1であり、潜在的なg(2)が0近くであると予想されるが我々の検出器の有限の時間分解能に起因する。
対照的に、レーザのようなポワソン光源又はパラメトリックダウンコンバージョン(PDC)エンタングルメント光源の個々の出力ビームに関しては、破線によって示されるように、τ=0でのg(2)は1のままであると予期される。それにより、PDC光源は、本発明の実施形態に係るシステムにおいて使用される光源と異なり、アンチバンチングされない。
図5a及びbは、本発明の実施形態に係るシステムを使用して光子の量子ビットの成功したテレポーテーションを実証する結果を示す。
3光子同時g(2)(τ,τ)はSSPD、SSPD、及びAPD又はAPDによる光子検出に対応して測定される。ここで、τはSSPD及びSSPDによる検出間の時間差であり、τはSSPD及びAPD又はAPDによる検出間の時間差である。理想的な予期された偏光P´(Q´と直交する。)を備えた出力量子ビットへの偏光Pを備えた入力量子ビットのテレポーテーションに関する忠実性(fidelity)は、次のように与えられる。
Figure 2013254201
入力偏光Pは無限集合から選択され得るので、平均テレポーテーション忠実性測定fがしばしば使用される。ここで、平均は、3つの相互不偏基底(mutually unbiased bases)からの6つの状態にわたってなされる。実際には、これは、入力状態偏光が水平(H)、垂直(V)、対角(D)、反対角(A)、左円(L)及び右円(R)である6つの実験にわたるテレポーテーション忠実性の平均に変わる。これらの状態は、図4bにおいて、任意の偏光状態が示され視覚化されることを可能にするポアンカレ球上に示されている。我々の例では、論理的基底は極性状態H及びV並びに状態D、A、L、及びRに対応し、それらはポアンカレ球の赤道面の上にあり、従って論理的な重ね合せ状態であり、D=(H+V)/√2、A=(H−V)/√2、L=(H+iV)/√2、及びR=(H−iV)/√2と表すことができる。
6つの入力状態の平均テレポーテーション忠実度は、図5aにおいて、測定された時間遅延τ及びτの関数としてプロットされる。高忠実度スポットは、図の中心に見られ、アリスによって検出された光子間の時間遅延及びアリスとボブによって検出された光子間の時間とに基づく事後選択測定がテレポーテーションを可能にするのに十分であることを示す。軸τ上のゼロの時間が付属(ancilla)及びターゲット光子が同時に生成された光子イベントに対応するために任意に定められることに注意されたい。大きな時間差が検出イベント間の適用(application)に存在してもよいが、これはτにおける全てのデータの線形シフトによってのみ現れ、高忠実度スポットは常に事後選択されることができる。
図5bは、τ=0の場合に、アリスとボブの光子検出間の遅延τとして測定される第2の遅延時間の関数としてプロットされた平均テレポーテーション忠実度を示す。これは、図5aのデータの垂直スライスを構成する。τの正確な値0が選択されるときに、テレポーテーション忠実度においてピークが観測される。この場合、測定されたピーク平均忠実度は0.704±0.016であり、それは、2.2の標準偏差による非エンタングルメント光源(non-entangled light sources)を使用して達成可能な2/3の極大値を超え、量子テレポーテーションが起こっていることを証明している。
上記の実施形態では、電動エンタングルメント光源によって生成されたエンタングルメント光子の個々の対によって介在された単一光子の量子ビットのテレポーテーションが実証された。これは発光ダイオード内に単一半導体量子ドットを埋め込むことによって実現され、多光子エラーの排除及びアンチバンチング放射をもたらす。6つの異なる入力状態にわたる平均忠実度は、古典的極限を超えて0.70と測定される。電気的動作を備えた光子転送装置(teleporter)の独特な単一光子性質は、達成可能な将来の用途の複雑性制限を取り除くのに役に立つであろう。
上述したシステムは、分散量子計算及びネットワーキングに理想的に適する任意の未知の光子の量子ビットの完全なテレポーテーションを提供する。しかしながら、今まで、そのような実験は、無作為な数の入力量子ビットを生成する光源を使用していた。テレポーテーションは、ただ1つの光子又はエンタングルメント光子対を同時に放射する半導体量子光源で実証された。光源は電気的に駆動され、それには複雑な量子論理回路を構築する場合に重要な実用的な長所がある。
光量子ビットのテレポーテーションは、超並列量子コンピュータにおける一貫した論理演算及び安全な量子ネットワークの形成を可能にすることができる。光子テレポーテーションは、無作為の個数だけ生成されたレーザ生成エンタングルメント光子を以前は使用していた。しかしながら、高効率及び低頻度の多対放射の相対する要求のバランスを保つことを加味した生成スキームの実際的な複雑さは、有用な量子情報技術の配備を制限する。レーザ励起非線形クリスタル内のパラメトリックダウンコンバージョンに基づく光源は、直接に電気的に駆動されるものでなく、あるモードに2つの光子を同時に生成する確率の抑制を示さない。
図6は、テレポーテーションシステムの変形を示す。上述した実施形態は、検出器で出力光子を測定することによって出力光子間の時間差及び合同測定τ2を事後選択する。しかしながら、前記時間差はまた、所望の時間に生じたものを除いて、出力ビームにおいて遮断部を使用して光子を遮断することにより選択されてもよく、所望の時間は、第2の遅延時間制限を満たす光子が到着すると予想される時間である。これは、アリスが光子遮断部121と通信し若しくは光子遮断部121を制御し、アリスによって同時に生成された最初の光子又は付属光子の検出に対応する時間を除いて光子を遮断させることによって達成されてもよい。例えば、付属光子が光源からアリスの検出器に移動する時間遅延がΔtであり、かつ、光源と遮断装置との間の遅延がΔtである場合、τ=0でアリスによる成功した合同検出イベントにおいて、アリスは、約Δt−Δtの時間の後に、わずかな時間の間、遮断装置を開放させるだろう。遮断装置が開放されている時間は、例えば、図5b中の高忠実度領域の幅と同様とすべきであり、プロトタイプ光源に関しては1nsのオーダーである。
実施形態では、アリスによって事後選択された高いテレポーテーション忠実度を備えた光子だけが通過することを許可されるだろう。そのような光子は、直ちに測定されるか、或いは、他のパーティー(party)又は用途に転送されるだろう。一実施形態では、アリスが合同測定を既に行い、第1の遅延時間からの結果がテレポーテーションが起こったことを示す場合、遮断部は所望の時間に光子の通過を許可するだけだろう。さらなる実施形態では、合同測定を経験した(undergo)光子の偏光の測定がテレポーテーションが起こったことを示す場合、アリスは、光子の通過を許可するように遮断部に命令するだけだろう。
遮断装置は、電気光学モジュレータ又は干渉計を含むさまざまな標準的な要素で構成されることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実際に、ここで説明した新規な方法及び装置は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、ここで説明した方法及び装置の形態において種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲とその均等物は、発明の範囲や要旨に含まれるように、そのような変形の形態を含むように意図される。

Claims (20)

  1. 入力光子の量子状態の量子テレポーテーションのためのシステムであって、
    偏光エンタングルメント光子対を生成するように構成される発光ダイオードと、
    エンタングルメント光子対の一方の光子を第1の経路に沿って、前記エンタングルメント対の他方の光子を第2の経路に沿って、導くように構成されるビームスプリッタと、
    前記入力光子のための入力と、
    前記第1の経路に沿って導かれたエンタングルメント光子対の一方の光子と前記入力光子に対して合同測定を実行する測定部であって、合同測定が実行された2つの光子を検出する第1の検出部を備える測定部と、
    前記第2の経路に沿って導かれた前記エンタングルメント光子対の前記光子を検出する第2の検出部と、
    第1の遅延を測定するように構成される計時部であって、前記第1の遅延は、前記入力光子及び前記エンタングルメント光子対の前記光子が前記合同測定部を通過するときの、光子の最大の識別不可能性の点での前記入力光子と前記エンタングルメント光子対の前記光子との間の遅延であり、該計時部は、第2の遅延をさらに測定し、前記第2の遅延は、前記エンタングルメント光子対の前記2つの光子が前記発光ダイオードを出るときの前記エンタングルメント光子対の前記2つの光子間の遅延時間である、計時部と、
    前記第1の遅延が第1の所定のタイミングウィンドウ内にあり、かつ、前記第2の遅延が第2の所定のタイミングウィンドウ内にある場合に、テレポーテーション測定が有効であることを決定するコントローラと、
    を具備するシステム。
  2. 前記発光ダイオードのための電源をさらに具備し、前記電源は直流源である、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記計時部は、前記第1の検出部による前記2つの光子の検出時間から前記第1の遅延時間を決定するように構成され、前記計時部は、前記2つの光子のそれぞれの空間モードが前記合同測定部内で会う点から前記第1の検出部までの経路長の変化を補うようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記合同測定部は、2光子干渉を可能にするビームスプリッタを備え、前記計時部は、前記第1の検出部による前記2つの光子の検出時間から前記第1の遅延時間を決定するように構成され、前記計時部は、さらに、前記ビームスプリッタから前記第1の検出部への前記2つの光子が取る経路長間の変化を補うように構成される、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記計時部は、前記第2の経路を移動する前記光子が前記第2の検出器で受信される時間から前記第2の遅延を測定するように構成され、前記計時部は前記エンタングルメント光子対の前記2つの光子が取る経路長における差を補うようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
  6. 当該システムは、前記第2の経路に設置される遮断部をさらに具備し、前記計時部は、前記第2の遅延時間が前記第2のタイミングウィンドウ内である場合に前記第2の経路に沿う光子の伝送を可能にするように、前記遮断部を動作させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記第2の経路に設置される遮断部をさらに具備し、前記計時部は、前記第1の遅延時間が前記第1のタイミングウィンドウ内であることを前記コントローラが決定する場合を除いて、前記第2の経路に沿った光子の伝送を遮断するように、前記遮断部を動作させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記合同測定は、ベル状態又はベル状態の混合に関係する測定である、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記合同測定部を通過する光子の両方に対して状態測定を行うように構成される状態測定部をさらに具備し、前記コントローラは、追加として両方の光子に対する状態測定が結果の所定のセットのうちの少なくとも1つと一致する場合に前記テレポーテーション測定が有効であると決定する、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記コントローラは、有効な測定の事後測定選択を可能にするように構成される、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記第1の検出部は第1及び第2の検出器を備え、前記第1及び第2の検出器は超伝導検出器である、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記第2のタイミングウィンドウは0からt2maxであり、t2maxは励起子放射寿命のオーダーである、請求項1に記載のシステム。
  13. 前記第1のタイミングウィンドウは0からt1maxであり、t1maxは前記第1の経路を移動する光子のコヒーレンス時間である、請求項1に記載のシステム。
  14. 当該システムは、前記発光ダイオードが前記入力光子を提供することを可能にするように構成される、請求項1に記載のシステム。
  15. 入力光子遅延部と、前記第1の経路から前記入力光子遅延部に光子を導くように構成されるスイッチと、をさらに具備し、前記入力光子遅延部では、前記光源からの光子は、前記光源によって出力されるさらなる光子と同時に起こるように遅延され、前記遅延される光子が前記入力光子になる、請求項14に記載のシステム。
  16. テレポートされる状態は重ね合せ状態である、請求項1に記載のシステム。
  17. 前記発光ダイオードは量子ドットを備える、請求項1に記載のシステム。
  18. 請求項1に記載のテレポーテーションシステムを具備する量子コンピュータ。
  19. 請求項1に記載のテレポーテーションシステムを具備する量子通信リレー。
  20. 入力光子の量子状態をテレポーテーションする方法であって、
    発光ダイオードから偏光エンタングルメント光子対を提供することと、
    前記エンタングルメント光子対の一方の光子を第1の経路に沿って、前記エンタングルメント対の他方の光子を第2の経路に沿って、導くことと、
    入力光子を提供することと、
    前記第1の経路に沿って導かれたエンタングルメント光子対の一方の光子と前記入力光子に対して合同測定を実行し、合同測定が実行された前記2つの光子を検出することと、
    前記第2の経路に沿って導かれた前記エンタングルメント光子対の前記光子を検出することと、
    第1の遅延を測定することと、ここで、前記第1の遅延は、前記入力光子及び前記エンタングルメント光子対の前記光子が前記合同測定を経験するときの、前記光子の最大の識別不可能性の点での前記入力光子と前記エンタングルメント光子対の前記光子との間の遅延である、
    第2の遅延を測定することと、ここで、前記第2の遅延は、前記エンタングルメント光子対の前記2つの光子が前記発光ダイオードを出るときの前記エンタングルメント光子対の前記2つの光子間の遅延時間である、
    前記第1の遅延が第1の所定のタイミングウィンドウ内にあり、かつ、前記第2の遅延が第2の所定のタイミングウィンドウ内にある場合に、テレポーテーション測定が有効であることを決定することと、
    を具備する方法。
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