JP2011212714A - 金型鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型鋳造において、高品質の金型鋳造品を鋳造することと、金型鋳造のサイクルタイムを大幅に短縮することができる金型鋳造方法を提供する。
【解決手段】黒鉛製骨材とケイ酸系バインダを含む塗型材を準備し(S1)、前記塗型材を金型溶湯鋳込み面に塗布して長寿命・低熱抵抗の塗型を形成し(S2)、断熱性の壁を使用した押湯部、金型部及びガス注入部を含む構造体を作製し、押湯サイズを鋳造品に対応した適切な容積に縮小し(S3)、不活性ガスを型内全体に行き渡るように注入し、塗型面に溶湯を鋳込む。そして、金型が塗型の温度を一定範囲に設定するための冷却孔を含むようにし、金型内部の不活性ガスを排出しながら、一定温度に維持された金型の内部に溶湯を鋳込むようにする(S4)。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型鋳造方法に関する。
金型鋳造方法によって優れた品質の鋳造品を得るには、鋳込まれた溶湯の指向性凝固が望まれる。
また、同方法では、鋳造品に発生する引け巣、溶湯の塗型への差込み、かじり等の不具合を防止し、ひいては、鋳造品の品質を良好とし、かつ、製造コスト低減のために鋳造時間(サイクルタイム)の短縮、塗型や金型の長寿命化も望まれる。
そこで、従来の金型鋳造方法では、溶湯の湯流れ性を良くする、金型の温度をコントロールする、押湯の溶湯への加圧を大きくする、押湯を保温する、熱伝導性が良くかつ保温性の高くするポーラス構造の塗型を金型に形成する、塗型の骨材を黒鉛にし溶湯の冷却速度を速める、塗型寿命を長くする、金型内を不活性ガス雰囲気にする等、諸々の手段が採用されている。
特開2008−221311号公報
しかし、単にいずれの従来の手段を個別に採用しても、鋳造品の品質の維持とサイクルタイムの短縮が両立しなかった。
その主要因を、図14を参照しながら説明する。
図14は、金型1と、塗型2と、鋳込み溶湯3とからなる溶湯鋳込後の層構造5を概略的に示す断面図である。
塗型2は、空孔2A、骨材2B及びバインダ2Cを含んでいる。骨材2Bに、溶湯保温効果をもたらすべく、熱抵抗が高いものを選択すると、塗型2の熱伝導性が悪くなる。
そこで、塗型2の熱伝導性を良くするために、熱抵抗の低い黒鉛粒子を塗型材の骨材に使用すると、従来の黒鉛粒子の粉体条件では、数ショット、溶湯を鋳込むと塗型能力が低下してしまい、冷却速度が速くなり、意図しない部分で溶湯凝固が進み、安定した品質の鋳造品を確保できなかった。
また、図14に示されるように、塗型2に空孔2Aを積極的に含ませたポーラス構造を形成することで、ガス抜け性を向上させかつ湯流れ性を向上させていたが、空孔2Aに溶湯3が差込み(参照符号3A)、その結果、塗型の摩耗が激しくなり、塗膜寿命が短くなっていた。
例えば、特許文献1には、骨材としてジルコン又は炭素を含む熱伝導率の高い材料を選定して熱伝達を促進する鋳造方法が開示されているが、冷却時間は短縮されるものの、塗型2の組織がボーラス構造となり、課題解決に至らなかった。
<鋳造方案、金型配置等の課題>
さらに鋳造方案の際、鋳込まれる溶湯3に接する押湯サイズを拡大すると、鋳造品の品質は確保できるが、溶湯凝固時間が非常に長くなった。
一方、押湯サイズを縮小すると、歩留り向上のため溶湯充填後に、ガス圧力をかける付帯設備が必要とされる。
また、押湯サイズを単純に縮小化しても、主に鋳造品の肉厚部位に鋳造欠陥が発生して、鋳造品の品質が低下した。
また、押湯箇所に断熱材を使用することで押湯量を減らせることができるが、未凝固部が発生することがあった。
また、金型の冷却を強化すると押湯と鋳造品の凝固時間の差が大きくなり、凝固完了時には、鋳造品と金型側との間で抱き付き力が増加して、カジリが発生してしまい、さらには湯廻り不良が発生することがあった。
さらにまた、金型1の周囲を不活性雰囲気とすると、鋳造品の酸化が抑制され、湯流れ性が向上し、ひいては鋳造品の品質を向上させることができるが、単に、不活性ガスを金型1の周囲に満たすだけでは、溶湯3の差込み3Aの状態をさらに促進させ、塗型摩耗が激しくなることがあった。
以上のように、従来の金型鋳造方法では、金型方案、塗型処方の工程条件等について、個別に検討しても課題解決には至らなかった。
即ち各工程について最適な鋳造条件を決定し、全体にわたり工程設計を総合的に行わないと、鋳造品の品質が向上してもサイクルタイムが延び、サイクルタイムの短くしようとすると鋳造品の品質が劣化するという結果を招いていた。
本発明は、以上を鑑み、高品質な金型鋳造品を鋳造し、かつ、金型鋳造のサイクルタイムを大幅に短縮することができる金型鋳造方法を提供することを目的とする。
(発明の態様)
以下、本発明の態様を示し、それらを説明する。なお、(1)項から(3)項が、請求項1から請求項3に対応する。
(1)押湯部と、金型部と、ガス注入部とを含む金型鋳造構造を用いて製品を鋳造する金型鋳造方法であって、前記押湯部の押湯サイズは鋳造品に対応する容積とし、かつ、前記押湯部の壁は断熱性とされており、固体潤滑性機能を持つ黒鉛粒子からなる骨材、及び発泡性抑制機能を持つケイ酸系バインダを含む塗型材を前記金型の溶湯鋳込み面に塗布して塗型を形成し、前記ガス注入部から、酸素含有濃度0.1vol%〜5vol%の不活性ガスを前記金型部の内部全体に行き渡り易い箇所から注入し、前記金型内部を不活性ガス雰囲気とし、前記不活性ガスと置換されながら、前記塗型で被覆された前記溶湯鋳込み面に前記溶湯を鋳込み、前記金型は循環水が流れる冷却孔を含み、前記金型に形成された前記塗型の温度を50℃〜500℃に設定することを特徴とする金型鋳造方法。
本項によれば、長寿命であり、低い熱抵抗、すなわち優れた熱伝達性の非ポーラス構造の緻密な塗型が金型に形成される。この塗膜に溶湯を鋳込むと、溶湯が塗型に差し込むことがなく、鋳造品の外面が滑らかに仕上がる。また、鋳造品の外面が滑らかであると、離型時に塗膜を抱き込み破壊することがなく、塗型が長寿命化する。塗型の熱伝達性が良いと、溶湯の湯流れ性も向上する。
さらに、本項によれば、高純度の不活性ガスを金型内部(キャビティ)に充填させ非酸化性雰囲気にした状態で、溶湯をキャビティに流し込み、不活性ガスを溶湯に置換するため、鋳造品の酸化が防止できる。
また、本項では、金型の温度を冷却水によって適正範囲に制御している。これは、溶湯の凝固時間短縮のためであるが、さらに、本項の金型鋳造方法では、塗型に黒鉛を多く含むため(重量比で最大50wt%)、不活性ガス雰囲気中で鋳造が行われていたとしても、特に、金型の型開き時に、少しでも外部空気が金型内部に侵入すると金型の温度次第では、黒鉛が燃焼し塗型が消耗し、塗型寿命を短くする。この不具合を防止するためでもある。
(2)前記骨材は、平均粒径1μm〜5μmの黒鉛粒子からなる黒鉛粉体を使用し、かつ、前記黒鉛粉体の前記塗型材内の含有量を、10wt%〜50wt%に設定することを特徴とする(1)項に記載の金型鋳造方法。
本項は、本発明に係る金型鋳造方法に用いる、骨材の黒鉛粒子の平均粒径と、黒鉛粒子からなる黒鉛粉体の塗型材に占める含有量(wt%)の好適範囲を例示する。平均粒径(D50)は、例えば、レーザ回折・散乱式のマイクロトラックによって測定される。
従来は、骨材の黒鉛粒子の平均粒径は、10μm程度であったが、塗型を緻密組織にするために、本発明では平均粒径を小さく設定した。下限1μm未満であると、黒鉛粒子の比表面積が大きくなりすぎて塗型材作製中に空気中の酸素と反応し燃え易くなったり、二次粒子を作り易くなり、又は、塗型中に混合するときに分散性が悪くなり好ましくない。
塗型材の含有量は、従来30wt%程度であった。本発明では、10wt%〜50wt%を好適範囲とするが、含有量が多い程、熱伝導性が良くなり、塗型組織も緻密化するため、例えば、35wt%〜50wt%と上限側に好適範囲を設定することが、より好ましい。
(3)前記塗型は、その表面物性に関し、静摩擦係数を0.20〜0.60、十点平均表面粗さを10μm〜35μm、及び熱抵抗値を20cm・sec・℃/cal〜40cm・sec・℃/calになるように形成することを特徴とする(1)項又は(2)項のいずれか1項に記載の金型鋳造方法。
本項は、上記黒鉛粒子からなる黒鉛粉体を含有した塗型材を、金型鋳造で使用する金型の表面にスプレー塗布して形成した塗型の、静摩擦係数及び十点平均表面粗さ(「十点平均表面粗さ」は、JIS規格でRzJISで表され、表面粗さRaを表面について10点ランダムに測定した値の平均値を指す)の好適範囲を例示する。従来の塗型の静摩擦係数及び十点平均表面粗さは、それぞれ0.63及び57μmであったが、緻密組織の本発明に係る塗型では従来の塗型に比べその表面をより円滑にすることができる。塗型の円滑な表面がもたらす利点の通りである。
さらに、本項では、同塗型の熱抵抗値の好適範囲を例示する。従来の熱抵抗値は、71.7cm・sec・℃/calであった。従来の塗型に比べ本発明に係る塗型は、これよりも格段に低い熱抵抗値を持つ。熱抵抗値が低いと熱伝導性が良くなる。そのため、溶湯が鋳造品になるまでの溶湯凝固時間を短縮すると共に、良好な指向性凝固を達成できる。
なお、図13に上記の従来の塗型材及び塗型と本発明に係る塗型材及び塗型の比較についてまとめた。
(4)前記金型鋳造は、重力鋳造又は傾動鋳造のいずれかであることを特徴とする(1)項から(3)項のいずれか1項に記載の金型鋳造方法。
本項は、本発明に係る金型鋳造方法の種類を例示する。
本発明によれば、金型鋳造で高品質の金型鋳造品を鋳造できかつ金型鋳造のサイクルタイムを大幅に短縮することができる。
本実施形態に係る金型鋳造方法によるフロー図である。 同金型鋳造方法で用いられる鋳造装置の概略断面図である。 同金型鋳造方法で用いられる別の鋳造装置の概略断面図である。 同金型鋳造方法によって、塗型が形成された金型に溶湯が鋳込まれた層構造を示す概略断面図である。 実験例1に係るグラフである。 実験例2に係るグラフである。 実験例3に係るグラフである。 実験例4に係るグラフである。 実験例5に係るグラフである。 実験例1から5の内、1つ、2つ、3つ及び全ての組合せによる鋳造結果の定性的評価を記した表である。 従来の金型鋳造方法と、実験例の内の2つの組合わせとを、サイクルタイム(秒)について比較したグラフである。 従来の金型鋳造方法と、実験例の2つの組合わせとを、塗型寿命に関して比較したグラフである。 従来の塗型材及び塗型と、本実施形態に係る塗型材及び塗型とを諸特性に関しまとめた比較表である。 従来の金型鋳造方法によって、塗型が形成された金型に溶湯が鋳込まれた層構造を示す概略断面図である。
以下、本発明の金型鋳造方法に係る実施形態(以下「本実施形態」と略す)について、図1から図4を参照して、説明する。
図1は、本実施形態の工程フローを示す。
図1に示すように、本実施形態の金型鋳造方法は、塗型材準備工程S1、塗型材塗布工程S2、鋳造手段準備工程S3及び金型鋳造工程S4を含む。なお、工程S1からS3は、塗型の寿命次第で、二回目以降省略できる。
<塗型材準備工程S1> 塗型材は、黒鉛粒子からなる粉体の骨材と、ケイ酸系バインダと、シリカと、酸化アルミニウムと、水とからなる。これらの組成比(wt%比)を以下に示す。
黒鉛粒子からなる粉体は、好ましくは10wt%〜50wt%である。上限下限の意義は上述したのでここでの説明を省略する。
ケイ酸系バインダは、好ましくは5wt%〜30wt%とする。5wt%未満であると結合力が低下するため不適当であり、一方、30wt%より多いと熱抵抗値が増加するため不適当だからである。
シリカは、好ましくは2wt%〜15wt%とする。2wt%未満であると結合力が低下するため不適当であり、一方、15wt%より多いと熱抵抗値が増加するため不適当だからである。
酸化アルミニウムは、好ましくは2wt%〜15wt%とする。2wt%未満であると耐摩耗が低下するため不適当であり、一方、5wt%より多いと結合力が低下するため不適当だからである。
なお、残部には水を使用する。
上記の範囲を満たす塗型材組成(重量比)の一例を示すと、
黒鉛粒子からなる粉体 13
ケイ酸系バインダ 14
シリカ 6
酸化アルミニウム 5
水 62(残部)
からなるものが挙げられる。
黒鉛粒子の平均粒径D50は、1μm〜5μmとすることが好ましい。上限下限の意義は前述したのでここでの説明は省略する。
黒鉛の替わりにボロンナイトライド(BORON NITRIDE;以下「BN」)、ダイヤモンドライクカーボン(DIAMOND-LIKE CARBON;DLC)、フラーレン、クラスターダイヤモンド等も固体潤滑性を有するため、黒鉛に代えて使用可能である。また、いずれかを黒鉛粒子に混合させてもよい。
例えば、BN粒子を骨材に用いて金型(10A、10B)に形成された塗型の一例は、平均粒径が約1μmである場合に、熱抵抗値は、47cm2・sec・℃/cal、静摩擦係数は、0.55であり、10点平均表面粗さは、51.5μm程度となる。
<塗型材塗布工程S2>
図2は、鋳造方案された金型鋳造のための構造体の一実施形態であり、特に、重力鋳造用の金型構造体100の断面図である。
図2に示されるように、金型構造体100は、当接面10ABで互いに壁同士が当接されて組み合わされる上型10A及び下型10Bからなる金型(10A、10B)を含む。さらに、金型構造体100は、押湯部14、溶湯部16及び不活性ガス管G、Gも含む。
本工程は、上型10A及び下型10Bの内面11A、11Bに塗型材を塗布する工程である。
まず、塗型材塗布の前の準備として、図2に示される上型10A、下型10Bの、少なくとも内面11A、11B、並びに当接面10ABの清掃(脱脂、水洗、乾燥等)を行う。そして、内面11A、11Bに塗型材のアンカ効果をもたらすために、内面11A、11Bにブラスタ処理を行う。その後に、ブラスタ粉の除去清掃をする。
次に、塗型材が塗布される金型(10A、10B)をヒータ手段(不図示)により一定温度、好ましくは150℃〜350℃程度まで昇温・加熱し、内面11A、11Bに、塗型材をスプレーガンで所定厚さ(例えば100μm程度)まで均一塗布する。そして、塗布された塗型材を乾燥して、内面11A、11Bに塗型12A、12Bの塗膜を形成する。金型(10A、10B)の温度は、150℃より低いと液だれによる膜厚が不均一であり不適当であり、一方、350℃より高いと水分が蒸発し易く剥離するため不適当であるからである。
このように上型10A、下型10Bの当接前に、別個に塗型材を内面11A、11Bに塗布してもよいが、上型10A、下型10Bを当接させた状態で、塗型材を内面11A、11Bに塗布してもよい。
図4は、以上のようにして金型上に形成される本発明に係る塗型2Nを含む構造を示す(図14(従来構造)と同じ参照符号のものは同一のものを指す)図4から分かるように、塗型2Nは、従来に比べ非ポーラス構造となる。そのため、溶湯の差込みがなくなる。
さらに、工程S1、工程S2で形成した塗型12A、12Bの、従来の塗型と異なる特徴を以下に説明する。
図14は、従来の金型鋳造方法によって、塗型が形成された金型(10A、10B)に溶湯が鋳込まれた層構造5を示す。層構造5は、金型部1と、塗型部2と、溶湯鋳込み部3とからなる。塗型部2は、空孔2A及び骨材2Bを含む。
図14に示すように、従来の塗型を用いると、塗型部2の内部及び表面が顕著な空孔2Aが散在したポーラス構造を備えていた。
そのため、溶湯鋳込み部3からの溶湯が参照符号3Aで示すように、塗型部2に差込む不具合が発生しがちであった。この差込みが発生すると、鋳造品を離型するときに、塗型部2を剥離したり破壊するため、塗型部2を短命にしていた。また仮に鋳造品が離型できたとしても、鋳造品の表面が荒肌となり、表面を滑らかにするための付加的な加工が必要なこともある。
しかし、本実施形態に係る塗型材による塗型部2Nは、図4に示すように、多少の空孔2aはあるものの、従来のようなポーラス構造ではない。
その結果、アルミニウム溶湯などを塗型面に鋳込むときに発生していた溶湯の塗型への差込みを防ぐことができ、塗型が長寿命化し、また表面も荒肌とならずその円滑性も向上する。
本実施形態の塗型によって、上記の効果が奏されるのは、主に以下の理由による。
骨材(黒鉛粒子)2Bについて、従来、平均粒径10μm程度であったところ、本実施形態では、平均粒径5μm程度のものを使用する。そして、骨材2Bの含有量を、従来、30%程度としていたが、30%〜50%とする。
その結果、骨材2Bによって充填される結果、塗型内部の空孔が少なくなり、塗型部2が緻密構造になるためである。
また、黒鉛粒子を塗型部2Nの骨材2Bに使うと、黒鉛粒子には固体潤滑性があるため、摩擦抵抗が減少するため鋳物品の抜き型時の塗型剥がれを防ぐことができるようになる。
より具体的には、熱抵抗値は、従来は72cm・sec・℃/cal程度であったが、本実施形態では、黒鉛粒子を骨材2Bとして上記のように使用すると、熱抵抗値は、20cm・sec・℃/cal〜40cm・sec・℃/calにすることができる。これにより、熱伝達性が高まり鋳込まれた溶湯の凝固時間が短縮できる。
さらに、塗型面の表面粗度は、従来、10点平均表面粗さ(RzJIS)で57μm程度あったが、本実施形態では、25μm〜35μmに設定することができる。これにより、塗型面の円滑化が達成され、量産鋳造の際、溶湯の塗型へのショット数に対する塗型摩耗量を減らすことができる。例えば、従来の塗型は10回のショット数で塗型が使用できなくなったが相当回数(例えば1000回以上)を超えても使用できるようになった。
<鋳造手段準備工程S3>
図2に示すように、金型構造体100によって、断面が略長方形の鋳造品P(溶湯Bが凝固したもの)を鋳造するため、金型(10A、10B)は、略直方体状のキャビティ13を備えている。上型10A及び下型10Bの内面に、塗型塗布工程S2によって、塗型(図4の参照符号4N)を形成する。また、金型(10A、10B)には、図示しないが、金型(10A、10B)に冷却水を循環して流す冷却孔が配管されている。
また、金型構造体100では、溶湯部16から、溶湯17(例えば、溶融アルミニウム)が溶湯口18を介してキャビティ13に鋳込まれると同時に、押湯部14による押湯による溶湯17に対する圧力で、引け巣を防止している。
なお、溶湯口18は常に開状態にされているため、溶湯17が金型(10A、10B)内部を満たした分からオーバフローした溶湯部16に存在する溶湯17は、鋳造品13への押湯の機能も果たす。
ガス管GA、GBは、キャビティ13の左上端部LTの周辺及び、押湯部14の頂面CTに、それぞれベントV1、V2を介して、金型(10A、10B)内のキャビティ13に、不活性ガスがパージ可能かつ排出可能に接続されている。
図3は、金型構造体100の他の1つであって、傾動鋳造用の金型構造体101の断面図である。この金型構造体101は、図3に示されるように、1本のガス管Gcが配管されており、キャビティ13の左上端部LTの周辺に接続されている。他の構成は、図2の金型構造体100と同様であるためその説明を省略する。
<金型鋳造工程S4>
上記の金型構造体100、101を用いて、鋳造品の品質を維持しながら、キャビティ13に鋳込まれる溶湯17の凝固時間を短縮し、本工程によって金型鋳造が行われ、鋳造品が形成される。
以下、図2を参照しながら、本工程について説明する。
本工程では、押湯部14のサイズを従来より縮小化して鋳造が行われる。
より具体的には、押湯部14のサイズを、従来よりも容積比で60%程度縮小している。これにより、製品歩留りが従来70%〜80%であったものが、80%〜90%に向上した。
しかし、このとき、従来設置していた押湯部14がキャビティ13内に鋳込まれる溶湯との設置範囲は変更しないようにする。これにより、従来の金型をほとんど変更することなく、押湯部14のサイズを変更することで済み、従来の金型へ、押湯部14を積極的に適用することができる。
このような設置範囲を変更しない押湯部14サイズの変更は、例えば、円柱状の押湯部を、切頭錐形状のものに変えることで達成できる(図2の押湯部14の断面は切頭錐形状である)。
また、図示しないが、押湯部14の外壁14Wは、断熱性の優れた保温材を使用する。保温材には、例えば、ルミボード(登録商標)、ルミキャスト(登録商標)等のゾノライト系ケイ酸カルシウムからなる材質が使用可能であり、その熱伝導率は、0.10W/m・k〜0.25W/m・kのものが好ましい。0.10W/m・k未満だと未凝固部位が発生するため不適当であり一方、0.25W/m・kより大きいと凝固が速くなるため不適当だからである。これにより、押湯が溶湯よりも必ず遅く凝固するため、溶湯が完全に凝固するまで、押湯がその機能を維持できるようになる。そのため、鋳造品に望まれる指向性凝固が確保でき、鋳造品の品質を維持する。
さらに、本工程では、金型(10A、10B)の冷却を強化している。溶湯補給性は変化させずに、金型(10A、10B)に冷却孔に水を循環させた冷却手段を適切な位置に含ませることにより、押湯全体の凝固時間を短縮する。適切な位置は、鋳造品(又は金型)の形状や大きさによって適宜決定する。これにより、鋳造品の品質が確保され、押湯の凝固時間を短縮する。
また、金型(10A、10B)に冷却手段を設けることによって、溶湯凝固時間を従来比20%に短縮できる。
さらに、同冷却手段によって、上型10Aと下型10Bの型開きのときに、塗型内の黒鉛粒子が燃焼によって消耗しない塗型表面温度以下とすることができる。これによって、塗型を長寿命化させ、かつ、鋳造品の品質の安定化を図ることができる。
また、本工程では、酸素濃度が低い不活性ガスを金型(10A、10B)のキャビティ13に充填してから、溶湯を鋳込んでいる。より具体的には、金型(10A、10B)に接続されたガス管G、Gから、溶湯投入前に、酸素濃度5%以下の不活性ガスをキャビティ13に注入する。不活性ガスには、窒素、ヘリウム、アルゴン等を使用することができる。酸素濃度の下限は、限りなく0に近いことが好ましいが、製造コスト上、最低限の酸素濃度の不活性ガスを使用することが望ましい。
溶湯が徐々に投入されるに従い、ベントV1から不活性ガスが徐々に排出されていくようにする。
このようにして、不活性ガスによって、非酸化雰囲気にキャビティ13が常に保たれながら、溶湯、凝固が行われるため、鋳造品が酸化することがない。よって、鋳造品の品質が安定化し、かつ、塗型も長寿命化する。
また、不活性ガスの注入箇所G、G、Gは、ガス特性(例えばガスの比重)、鋳造方法(例えば、重力鋳造方法によるか傾動鋳造によるか)を考慮した箇所とするが、金型(10A、10B)で形成されるキャビティ13全体に行き渡り易いような位置に配管することが好ましい。このように不活性ガスの注入箇所G、G、Gを配置すると、溶湯の凝固時間が短縮し引け巣が生じにくくなる。その結果、塗型を長寿命化させ、かつ、鋳造品の品質の安定化を図ることができる。
例えば、不活性ガスにアルゴンガスを用いると、アルゴンが空気より重い(原子量は39.948、空気(常温)の比重は28.966)ため、図2及び図3に示すように、不活性ガスの注入箇所G、G、Gは、金型(10A、10B)の上方部、押湯部14の上方部とすることが好ましい。
以上説明したように本実施形態では、第1に、長寿命かつ低熱抵抗塗型を金型(10A、10B)に形成すること、第2に、不活性ガスを金型(10A、10B)内(キャビティ13)に充填すること、第3に、押湯サイズを縮小すること、第4に金型(10A、10B)の冷却を強化すること、以上、4つの手段を、適切な各工程における処理条件(パラメータの範囲等)、各部の配置態様によって、本発明の効果を達成する。
本実施形態のまとめとして、以下、図11、図12及び図13を参照しながら、以上の手段1から4の、いずれか一つ、いずれか二つの組み合わせ、いずれか三つ組み合わせ、そして、すべての手段を組み合わせた金型鋳造方法を比較する。
図11は、手段1から4までの各手段を含まない従来方法Aに対して、手段3及び4の組み合わせB、手段1及び2の組み合わせC、並びに手段1から4を同時に組み合わせDについて、サイクルタイム(秒)を比較した棒グラフである。
図11によれば、手段1から4のすべてを組み合わせることで、高品質な金型鋳造品を鋳造し、かつ、金型鋳造に係るサイクルタイムを大幅に短縮することができることが分かる。
図12は、特に、手段1の効果を示す表である。aと、b又はcとを比較すると、従来塗型を従来方法で使用したaの場合の方が、従来塗型を本鋳造方法(手段2、3及び4)により使用したbの場合又は改変塗型(手段1)を従来の鋳造方法により使用した場合よりも、塗型寿命が劣化している。
しかし、図12によれば、改変塗型を本鋳造方法(手段1から4の組合わせ)により使用したdの場合には、各aからcの各例に比べ、塗型を格段に長寿命化することができる。
以上、本実施形態によれば、押湯部の改変、冷却強化、長寿命・低熱抵抗塗型の金型表面への形成、及び、不活性ガスの金型内部への充填の各好適製造条件を同一製造フローに適用することで、鋳造品の品質が安定し、同時に、鋳造品の凝固時間の大幅な短縮、より具体的には、従来の溶湯凝固時間の約1/4に短縮でき、ひいてはサイクルタイムの短縮を大幅に達成することができる。さらには、本実施形態によれば、塗型の長寿命化を図ることもできる。
[実験例]
実験例1から実験例5の共通条件は、特に断らない限り以下の通りとした。
(塗型材準備)
平均粒径5μmの黒鉛粒子からなる粉体;40wt%
(ただし、実験例1の上記粉体のwt%は、下記及び図5に示す通り)
黒鉛粒子粉体 13
ケイ酸系バインダ 14
シリカ 6
酸化アルミニウム 5
水 62(残部)
(塗型材塗布)
塗型スプレーガン使用
(金型準備)
金型;縦40cm、横40cm、厚さ60cmの板状簡易金型(以下「簡易金型」と称する)
金型温度;400℃(ヒータによって温度制御する)
不活性ガス種;アルゴンガス
(金型鋳造)
溶湯材質;AC4C相当のアルミニウム
溶湯温度;700℃
金型冷却;金型内の冷却孔を循環する冷却水を使用
[実験例1]
実験例1は、黒鉛粒子(骨材)含有量と塗型消耗率との関係(図5の折れ線グラフ)と、骨材(黒鉛粒子)含有量と熱抵抗値との関係(図5の棒線グラフ)を調べ(前者を実験例1A、後者を実験例2Aとする)、塗型材中の黒鉛粒子(骨材)の好適な含有範囲(wt%)を決定した。
<実験例1A>
塗型材中の黒鉛粒子含有量を、0、10、25、40、75、100(wt%)とした塗型材を、簡易金型に塗布して塗型を形成した(このときの重量をWとする)。
このように形成した塗型上に、溶湯を1000ショット鋳込み、その後の重量を測定した(このときの重量をW´とする)。
塗膜消耗率(%)={(W−W´)/W}×100
を用いて、塗膜消耗率(%)を求め、図5のグラフに白丸でプロットし、隣同士の白丸を直線で結び折れ線グラフを作成した。
図5の折れ線グラフ(白丸折れ線)から、塗型材の中の骨材(黒鉛粒子)が全体の50wt%占める場合は、塗型消耗率は20wt%程度にとどまっていたが、75wt%以上になると、塗型消耗率は100wt%になった。すなわち、本実験例1Aから、黒鉛粒子を塗型材の骨材として用いる場合に50wt%以下にすることが好ましいことが分かった。
<実施例1B>
実験例1Aと同様に、塗型材中の黒鉛粒子の重量比を、0、10、25、40、75、100(wt%)とした塗型材を、簡易金型に塗布して塗型を形成した。各簡易金型に溶湯を流し込み、溶湯が凝固するまでの温度を熱電対を用いて読み取った。そして、温度が安定し始めるまでの時間を溶湯凝固時間(秒)とした。
熱抵抗値は、単位時間当たりの発熱量あたりの温度上昇量であり、または、熱伝達係数の逆数を面積(簡易金型の面積)で割った商でもある。この定義に従い、各塗型の熱抵抗値[cm・sec・℃/cal]を算出し、図5の棒グラフを作成した。
図5の棒グラフから、塗型材中の黒鉛粒子含有量が多くなるほど、熱抵抗値が下がる傾向が得られた。特に、塗型材中の黒鉛粒子含有量を0から25wt%に設定するだけで大幅に下がり、その後含有量を増やしてもそれほど顕著に熱抵抗値は下がらなかった。
[実験例2]
実験例2では、まず、塗型材中の黒鉛粒子の重量を変更し、塗型膜厚を変えるように調整した塗型材を、簡易金型に塗布して塗型を形成した。各簡易金型に溶湯を流し込み、溶湯が凝固するまでの温度を熱電対を用いて読み取った。そして、温度が安定(飽和)するまでの時間を溶湯凝固時間(秒)として測定した。熱抵抗値は、実験例1Bと同様の方法で算出した。
そして、上記方法で得られたデータをプロットした、横軸に熱抵抗値を、縦軸に溶湯凝固時間(秒)とした図6に示すグラフを作成した。
図6から、熱抵抗値と溶湯凝固時間とは比例関係にあることが分かった。すなわち、塗型の熱抵抗値を低くすれば、溶湯凝固時間が短縮されることが分かった。
以上の実験例1A、1B(図5)並びに実験例2(図6)より、塗型材中の黒鉛粒子(骨材)の含有範囲は、10wt%〜50wt%、さらに好ましくは25wt%〜50wt%とすることが好ましいことが分かった。
この理由は、実験例2(図6)からは、本発明の目的である、サイクルタイムに寄与する溶湯凝固時間(秒)を短縮するには、塗型の熱抵抗値をできるだけ下げることが好ましいが、一方、あまり低くすると、実験例1A、1B(図5)から、熱抵抗値が急激に上がるため熱伝導性を下げるため好ましくなく、両実験例(両図)を考慮すると、上記範囲が好適であるためである。
[実験例3]
実験例3は、塗型を形成した金型(本実験例では、図2に示された本実施形態と同じ金型(10A、10B)を準備し、塗型と金型の境界に熱電対を配置し、金型内を酸素含有量20vol%の不活性ガス雰囲気とした。金型の温度を上昇させながら、同時に塗型温度(℃)を熱電対を介して測定し、かつ、金型内の酸素濃度を酸素濃度計で測定することで、塗型の酸化進行度(%)を測りながら、金型鋳造を行った。
図7は、横軸を塗型温度(℃)、縦軸を酸化進行度(%)としたグラフである。
図7のグラフから分かるように、金型温度が500℃を上回ると、急激に塗型の酸化進行度(%)が上昇することが分かった。
これは、金型温度が500℃を上回る高温になると、不活性ガス中に含まれる少量の酸素が、塗型中の黒鉛粒子(骨材)と反応し始めたからである。
よって、金型温度を、500℃以下に設定することが好ましいことが分かった。
[実験例4]
実験例4は、塗型を形成した金型[本実験例では、図2に示された本実施形態と同じ金型(10A、10B)]を準備し、金型(10A、10B)内の不活性ガスに含有される酸素量を0から20vol%まで変化させて、塗型中で消費される酸素濃度を、金型(10A、10B)内の酸素濃度計で測定することで、塗型の酸化進行度(%)を測りながら、金型鋳造を行った。
図8は、横軸を酸素温度(vol%)、縦軸を酸化進行度(%)としたグラフである。
図8のグラフから分かるように、酸素濃度が5%を上回ると、急激に塗型の酸化進行度(%)が上昇することが分かった。
よって、不活性ガスに含有される酸素濃度を、5vol%以下に設定することが好ましいことが分かった。
[実験例5]
簡易金型に共通条件に従い塗型を形成し、静摩擦係数が0から0.65、十点平均表面粗さが10から65μmのテストピースを複数個作製した。そして、溶湯を塗型を備えた簡易金型に鋳込み凝固し離型する工程を1500回行い、その後、残存する塗型量を測定し、当初の塗型量を100%とし、残存塗型比率(%)を算出した。
そして、図9は、横軸を静摩擦係数及び十点平均表面粗さ(μm)、縦軸を残存塗型比率(%)としたグラフである。
なお、本実験例において、静摩擦係数は、塗型と簡易金型からなるテストピースの上に、約1kgのアルミニウム溶湯を鋳込みかつ凝固させ、その後、テストピースを水平に固定させて、鋳込まれたアルミ材を水平方向から荷重を負荷し、そのときの最大押し出し力をデジタルフォースゲージで測定した。十点平均表面粗さは公知の表面粗さ計によって測定した。
図9のグラフから分かるように、静摩擦係数0.60又は十点平均表面粗さが35μmを超えると、急激に残存塗型比率%が劣化する。このことは、塗型表面が、静摩擦係数0.60又は十点平均表面粗さが35μmより粗くなると、アルミニウム溶湯が粗面に差し込む結果、離型の際、アルミニウム鋳造側に塗型が付着したまま脱着され、塗型が減少してしまうことによる。
よって、本実施形態の欄で述べたような塗型材作製の処方で従来のものから改変することによって、塗型組織を緻密化し、表面粗さを35μm以下、又は静摩擦係数を0.60以下に設定することが好ましいことが分かった。
尚、本発明は、上記の本実施形態及び実験例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
S1;塗型準備工程、S2;塗型材塗布工程、S3;鋳造手段準備工程、S4;金型鋳造工程。

Claims (3)

  1. 押湯部と、金型部と、ガス注入部とを含む金型鋳造構造を用いて製品を鋳造する金型鋳造方法であって、
    前記押湯部の押湯サイズは鋳造品に対応する容積とし、かつ、前記押湯部の壁は断熱性とされており、
    固体潤滑性機能を持つ黒鉛粒子からなる骨材、及び発泡性抑制機能を持つケイ酸系バインダを含む塗型材を前記金型の溶湯鋳込み面に塗布して塗型を形成し、
    前記ガス注入部から、酸素含有濃度0.1vol%〜5vol%の不活性ガスを前記金型部の内部全体に行き渡り易い箇所から注入し、前記金型内部を不活性ガス雰囲気とし、
    前記不活性ガスと置換されながら、前記塗型で被覆された前記溶湯鋳込み面に前記溶湯を鋳込み、
    前記金型は循環水が流れる冷却孔を含み、前記金型に形成された前記塗型の温度を50℃〜500℃に設定する、
    ことを特徴とする金型鋳造方法。
  2. 前記骨材は、平均粒径1μm〜5μmの黒鉛粒子からなる黒鉛粉体を使用し、かつ、前記黒鉛粉体の前記塗型材内の含有量を、10wt%〜50wt%に設定することを特徴とする請求項1に記載の金型鋳造方法。
  3. 前記塗型は、その表面物性に関し、静摩擦係数を0.20〜0.60、十点平均表面粗さを10μm〜35μm、及び熱抵抗値を20cm・sec・℃/cal〜40cm・sec・℃/calになるように形成することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の金型鋳造方法。
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