JP2011170141A - 画像処理回路のシミュレーション装置、画像処理回路のシミュレーション方法、画像処理回路の設計方法、及び画像処理回路シミュレーションプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像処理回路のシミュレーション装置は、コンピューター上で実行可能であり、各部分画像処理回路に対応する機能を具備した複数のソフトウェア画像処理モジュールと、複数のソフトウェア画像処理モジュールのうち、実行するソフトウェア画像処理モジュールを選択する手段61と、選択されたソフトウェア画像処理モジュールの実行手順を設定する手段62と、設定された実行手順に従ってソフトウェア画像処理モジュールを順次実行し、入力される動画像のフレーム画像データの画像処理を行う手段63と、実行されたソフトウェア画像処理モジュールによる画像データの画像処理後の結果画像データを動画像として出力する手段7とを備える。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1に記載のテストシーケンサーでは、管理モジュール及び実行モジュールを含んで構成され、テスト対象となるテストエグゼクティブに新たな機能を追加したり、機能の修正を行ったときに、他の機能との干渉の有無を簡単にチェックしたりできるものが提案されている。
さらに、特許文献3に記載のソフトウェアコンポーネントシステムでは、ソフトウェアコンポーネントの実行において、他のソフトウェアコンポーネントを実行する前の状態を表す事前条件定義情報、後の状態を表す事後条件定義情報をデータベース上に格納しておき、ソフトウェアコンポーネントのテストを正確に行うものが提案されている。
そこで、色変換モジュール、解像度変換モジュール、ガンマ変換モジュール等の種々の画像処理を、画像処理単位でチップ化した部分画像処理回路を組み合わせ、多機能の画像処理を行うことのできる画像処理回路を形成することが行われている。
そして、従来は、このような画像処理回路を設計するに際しては、部分画像処理回路を試作し、実際に組み合わせて画像処理回路を形成してこれを評価するという手法を採用していた。
また、実際に画像処理回路に組み込んで検証を行っても、機能増大に伴い画像処理回路に組み込まれる部分画像処理回路も多数あり、どこでエラーが発生しているかを特定することが非常に困難であるという問題がある。
さらに、個々の機能は問題なくとも、機能を組合せた時に初めて露見するエラーもあり、これを検証することは非常に困難である。
また、ディスプレイは画素が多く、部分画像処理回路によって処理された結果を各画素について評価するのは難しく、前述した特許文献1乃至特許文献3をディスプレイの世界に単純に適用することはできない。
さらに、静止画についての部分画像処理回路の処理を、動画像の各フレームについて行った場合の、動画像での効果が不明である。
複数の部分画像処理回路を組合せて構成される画像処理回路の動作をシミュレーションする画像処理回路のシミュレーション装置であって、
コンピューター上で実行可能であり、各部分画像処理回路に対応する機能を具備した複数のソフトウェア画像処理モジュールと、
前記複数のソフトウェア画像処理モジュールのうち、実行するソフトウェア画像処理モジュールを選択するモジュール選択手段と、
前記モジュール選択手段で選択されたソフトウェア画像処理モジュールの実行手順を設定するモジュール実行手順設定手段と、
前記モジュール実行手順設定手段で設定された実行手順に従って、前記モジュール選択手段で選択されたソフトウェア画像処理モジュールを順次実行し、入力される動画像のフレーム画像データの画像処理を行うモジュール実行手段と、
前記モジュール実行手段で実行されたソフトウェア画像処理モジュールによる前記フレーム画像データの画像処理後の結果画像データを動画像として出力する結果画像データ出力手段とを備えていることを特徴とする。
また、このような組合せのシミュレーションをソフトウェア上で行うことにより、短時間ですべての組合せについてのシミュレーションを行うことができ、最適な部分画像処理回路の組合せを見出すことができる。
この適用例によれば、実行手順書込手段を備えていることにより、過去に行ったシミュレーションの組合せと実行結果を記録媒体から読み出していつでも確認することができるため、同種の画像処理回路を設計するにあたり、これを参照してより効率的な画像処理モジュールの組合せ、実行手順を設定することができる。
ここで、結果画像表示部は、各ソフトウェア画像処理モジュールでの画像処理結果を結果画像として表示してもよく、複数のソフトウェア画像処理モジュールの画像処理結果を結果画像として表示してもよい。
この適用例によれば、各ソフトウェア画像処理モジュールによる結果画像、複数の画像処理モジュールの組合せによる複数の画像処理の結果を観察者が目視して確認することができるため、どの段階で、又はどの実行手順で行うと、画質劣化が生じるのかを容易に確認することができる。
この適用例によれば、結果画像データを記録媒体に書き込むことにより、入力動画像のフレーム画像データと結果画像データとの対比をデータ上で比較することが可能となるため、例えば、公知の画質変化検査用のソフトウェアを用いて両者の画質劣化の程度を自動的に数値化して評価することができる。
種々ある画像処理のうち、解像度変換、色変換、ガンマ特性変換は、色変換処理、シャープネス処理、コントラスト処理を、各画像処理を実行するモジュール中に含むため、これらの画像処理の順番によって画像処理後の結果画像の画質に差がでることがある。従って、複数のソフトウェア画像処理モジュールが少なくともこれらの画像処理モジュールを含むことにより、最適な結果画像を得ることのできるソフトウェア画像処理モジュールの組合せを見出すことができる。
複数の部分画像処理回路を組み合わせて構成される画像処理回路の動作をシミュレーションする画像処理回路のシミュレーション方法であって、
コンピューター上で実行可能であり、各部分画像処理回路に対応する機能を具備した複数のソフトウェア画像処理モジュールのうち、コンピューター上で実行するソフトウェア画像処理モジュールを選択するステップと、
選択されたソフトウェア画像処理モジュールの実行手順を設定するステップと、
設定された実行手順に従って、選択されたソフトウェア画像処理モジュールを順次実行し、入力される動画像のフレーム画像データの画像処理を行うステップと、
実行されたソフトウェア画像処理モジュールによる前記フレーム画像データの画像処理結果後の結果画像データを動画像として出力するステップとをコンピューター上で実施することを特徴とする。
複数の部分画像処理回路を組み合わせて構成される画像処理回路の設計方法であって、
上記適用例に記載の画像処理回路のシミュレーション方法を実施して、最適なソフトウェア画像処理モジュールの組合せを求めた後、
前記画像処理回路における部分画像処理回路の組合せを決定することを特徴とする。
この適用例によれば、上記適用例に記載の画像処理回路のシミュレーション方法により、ソフトウェア上で最適なソフトウェア画像処理モジュールの組合せを求めることができるため、最適な部分画像処理回路の組合せを短時間かつ低コストで決定することができ、画像処理回路の設計、ひいては製造コストの大幅な低減を図ることができる。
〔適用例8〕本適用例に係る画像処理回路シミュレーションプログラムは、上記適用例に記載の画像処理回路のシミュレーション方法を、コンピューターに実行させることを特徴とする。
この適用例によれば、上記適用例と同様の作用及び効果を享受できる。
図1には、本発明の実施形態に係る画像処理回路シミュレーション装置1が示されている。この画像処理回路シミュレーション装置1は、演算処理装置2及びメモリー3を備えたコンピューターとして構成される。
メモリー3内には、本実施形態に係る画像処理回路シミュレーションを実行するためのプログラム、及び、種々のソフトウェア画像処理モジュールが格納されている。
画像処理回路シミュレーション装置1の入力側には、スキャナー、デジタルカメラ、ハードディスク装置等の画像データ出力装置(不図示)が接続され、画像データ出力装置から画像処理結果後の画像を評価するための評価用の入力動画像VIDEOのフレーム画像データが入力されるようになっている。
ハードディスク装置4には、詳しくは後述するが、画像処理回路シミュレーション装置1で選択したソフトウェア画像処理モジュールや、その実行手順、及び各ソフトウェア画像処理モジュールで画像処理を行った結果画像データが記憶される。
また、ディスプレイ5には、ソフトウェア画像処理モジュールの画像処理を行った結果画像データに基づいて、表示画像が形成される。
尚、ソフトウェア画像処理モジュールは、画像処理の対象となるディスプレイで行う画像処理すべてを網羅する必要があるが、特に、RGB色空間からYuv色空間への変換処理、Yuv色空間からHls色空間への変換処理、及びこれらの色空間変換処理の逆変換処理や、ガンマ特性変換、高解像度から低解像度の変換処理等が例示できる。
これらの画像処理は、モジュール内処理でシャープネス処理、コントラスト処理、色変換処理を行う点で共通しており、画像処理の順番によっては、画像処理の結果画像において、お互いの処理が干渉しあい、部分的な欠点や画像全体の色ムラが強調されるといった現象が生じることがあるからである。
モジュール選択手段61は、ソフトウェア画像処理モジュールの選択を行う部分であり、図2に示されるように、ディスプレイ5上に操作者の選択を促す画面G1を表示し、操作者が画面G1上で選択したソフトウェア画像処理モジュールを、実行するソフトウェア画像処理モジュールとして選択する。
また、チェックボックスG2の右側のボックスG3は、結果画像データの出力、結果画像の表示出力の有無を設定するものであり、このボックスG3をマウスクリックすると、例えば、ボックスG3が白丸、二重丸、黒丸等に変化し、白丸の場合(図2中の○)には、結果画像及び結果画像データを出力せず、二重丸の場合(図2中の◎)には、結果画像をディスプレイ5に表示し、結果画像データをハードディスク装置4に出力せず、黒丸の場合(図2中の●)には、結果画像をディスプレイ5上に表示し、かつ結果画像データをハードディスク装置4に出力するといった設定を行うことができるようになっている。
尚、レジスター値とは、各ソフトウェア画像処理モジュールの実行時の動作パラメーター値であり、例えば、曲線ガンマ値変換回路であればγ=2.2等の値が格納されている。このレジスター値は、画像処理モジュール管理手段6とともに、メモリー3に格納されている。
このモジュール実行手段63による画像処理の結果画像データは、結果画像データ出力手段7に出力される。
結果画像表示部71は、ソフトウェア画像処理モジュールによる入力動画像VIDEOのフレーム画像データの画像処理結果を、ディスプレイ5上に表示する部分であり、表示するかしないかは、図3におけるテーブルT1の画像出力の有無の欄に基づいて判断する。
結果画像データ書込部72は、ソフトウェア画像処理モジュールによる入力動画像VIDEOのフレーム画像データの画像処理結果を、結果画像データとしてハードディスク装置4に書き込む部分であり、書き込むか否かは、図3におけるテーブルT1のデータ出力の有無の欄に基づいて判断する。
画像処理モジュール管理手段6は、起動すると、図2に示される画面G1をディスプレイ5上に表示し、操作者にソフトウェア画像処理モジュールの選択を促す。
操作者がマウス等でチェックボックスG2をクリックして実行するソフトウェア画像処理モジュールを選択すると、モジュール選択手段61は、テーブルT1の選択されたソフトウェア画像処理モジュールの実行を「有」として、実行するソフトウェア画像処理モジュールの選択を行う(手順S1)。
そして、結果画像データ出力手段7は、図2の画面G1上で操作者がマウス等をクリックして設定したボックスG3の状態に基づいて、テーブルT1の結果画像の出力の有無、及び結果画像データの出力の有無を設定する(手順S3)。
尚、本実施形態では、モジュール実行手順設定手段62による実行手順の設定を先に、結果画像又は結果画像データの出力の有無の設定を後に行っていたが、これに限らず先に結果画像又は結果画像データの出力設定を先に行ってもよい。
まず、モジュール実行手段63は、テーブルT1の第1行目の記載に基づいて、入力動画像VIDEOのフレーム画像データの読み込みを行う(手順S6)。
次に、モジュール実行手段63は、テーブルT1の第3行目(第2行目は実行せず)に記載されたレジスター値名に基づいて、レジスター値を読み込み(手順S7)、同行のソフトウェア画像処理モジュール名に基づいて、メモリー3内を検索して該当するソフトウェア画像処理モジュールを取得する(手順S8)。
モジュール実行手段63は、検索したソフトウェア画像処理モジュールを実行し、入力動画像VIDEOのフレーム画像データに画像処理を施す(手順S9)。
また、結果画像データ出力手段7の結果画像データ書込部72は、同様に、テーブルT1のデータ出力の有無を判定し(手順S12)、「有」に設定されていたら(手順S12:Yes)、結果画像データをハードディスク装置4に、画像処理モジュール毎の出力動画像に追加して書き込み、記憶保存する(手順S13)。「無」に設定されていたら(手順S12:No)手順S14へ進む。
以後、モジュール実行手段63は、次に実行すべきソフトウェア画像処理モジュールがあるか否かをテーブルT1から判定し(手順S14)、あれば(手順S14:Yes)手順S7からを繰り返し、なければ(手順S14:No)次に進む。
次に、入力動画像VIDEOのフレーム画像データのシミュレーションを判定する(手順S15)。入力動画像VIDEOの次のフレーム画像データがあれば(手順15:Yes)、手順S6から繰り返し、なければ(手順15:No)入力動画像VIDEOのシミュレーションを終了する(END)。
具体的には、ソフトウェア画像処理モジュールの実行手順と同じような画像処理手順となるように、画像処理回路基板における部分画像処理回路の実装レイアウトを設計すればよい。
尚、画像処理による画質の劣化は、図6(B)のように局所的に生じるものばかりではなく、画面全体に色ムラを生じる場合もある。また、高解像度から低解像度への変換では、画質の劣化はジャギーやブロックノイズ、画面全体のぼやけとしても現れることがあり、これらの画質劣化は、目視の比較により評価することができる。
このように、画像処理モジュールの不具合を、その前後の結果の比較により、容易に見つけることができる。
さらに、結果画像データ書込部72がハードディスク装置4に結果画像データを書き込むことが可能となっているため、入力動画像VIDEOのフレーム画像データとの比較評価を、コンピューター上で公知の評価ソフトウェアを実行することにより、行うことも可能である。比較評価の方法としては、例えば、各画素の輝度、色ムラ等を数値化して対比し、統計的処理を行って一定の閾値を超えるような変化をしていれば、画質劣化とみなし、それを超えなければ画質劣化はないと判定するような方法を採用することができる。
Claims (8)
- 複数の部分画像処理回路を組合せて構成される画像処理回路の動作をシミュレーションする画像処理回路のシミュレーション装置であって、
コンピューター上で実行可能であり、各部分画像処理回路に対応する機能を具備した複数のソフトウェア画像処理モジュールと、
前記複数のソフトウェア画像処理モジュールのうち、実行するソフトウェア画像処理モジュールを選択するモジュール選択手段と、
前記モジュール選択手段で選択されたソフトウェア画像処理モジュールの実行手順を設定するモジュール実行手順設定手段と、
前記モジュール実行手順設定手段で設定された実行手順に従って、前記モジュール選択手段で選択されたソフトウェア画像処理モジュールを順次実行し、入力される動画像のフレーム画像データの画像処理を行うモジュール実行手段と、
前記モジュール実行手段で実行されたソフトウェア画像処理モジュールによる前記フレーム画像データの画像処理後の結果画像データを動画像として出力する結果画像データ出力手段とを備えていることを特徴とする画像処理回路のシミュレーション装置。 - 請求項1に記載の画像処理回路のシミュレーション装置において、
前記モジュール選択手段で選択されたソフトウェア画像処理モジュール、及び、前記モジュール実行手順設定手段で設定された実行手順を、記録媒体に書き込む実行手順書込手段を備えていることを画像処理回路のシミュレーション装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の画像処理回路のシミュレーション装置において、
前記結果画像データ出力手段は、動画像として出力する結果画像データに基づいて、画像表示装置上に画像処理後の結果画像を表示する結果画像表示部を備えていることを特徴とする画像処理回路のシミュレーション装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像処理回路のシミュレーション装置において、
前記結果画像データ出力手段は、動画像として出力する結果画像データを、記録媒体上に書き込む結果画像データ書込部を備えていることを特徴とする画像処理回路のシミュレーション装置。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像処理回路のシミュレーション装置において、
前記複数のソフトウェア画像処理モジュールは、少なくとも、解像度変換モジュール、色変換モジュール、及びガンマ特性変換モジュールを含むことを特徴とする画像処理回路のシミュレーション装置。 - 複数の部分画像処理回路を組み合わせて構成される画像処理回路の動作をシミュレーションする画像処理回路のシミュレーション方法であって、
コンピューター上で実行可能であり、各部分画像処理回路に対応する機能を具備した複数のソフトウェア画像処理モジュールのうち、コンピューター上で実行するソフトウェア画像処理モジュールを選択するステップと、
選択されたソフトウェア画像処理モジュールの実行手順を設定するステップと、
設定された実行手順に従って、選択されたソフトウェア画像処理モジュールを順次実行し、入力される動画像のフレーム画像データの画像処理を行うステップと、
実行されたソフトウェア画像処理モジュールによる前記フレーム画像データの画像処理結果後の結果画像データを動画像として出力するステップとをコンピューター上で実施することを特徴とする画像処理回路のシミュレーション方法。 - 複数の部分画像処理回路を組み合わせて構成される画像処理回路の設計方法であって、
請求項6に記載の画像処理回路のシミュレーション方法を実施して、最適なソフトウェア画像処理モジュールの組合せを求めた後、
前記画像処理回路における部分画像処理回路の組合せを決定することを特徴とする画像処理回路の設計方法。 - 請求項6に記載の画像処理回路のシミュレーション方法を、コンピューターに実行させることを特徴とする画像処理回路シミュレーションプログラム。
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