JP2011022920A - プラント監視システム、プラント監視装置、そのデータ集約装置、端末装置 - Google Patents

プラント監視システム、プラント監視装置、そのデータ集約装置、端末装置 Download PDF

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Abstract

【課題】データ集約先装置と複数の端末装置がIP通信網に接続されたプラント監視装置において、IP通信網上の通信負荷増大を抑止する。
【解決手段】専用通信網2を別途設け、データ集約先装置12と複数の端末装置11は、共用IP通信網1だけでなく専用通信網2によっても相互に通信可能とする。そして、例えば、データ集約先装置12が専用通信網2を介して各端末装置11を制御することで、たとえ複数の端末装置11がほぼ同時に大容量データを共用IP通信網1上に送出するような状況になったとしても、例えば各端末装置11に順次大容量データを送出させるように制御することで、IP通信網上の通信負荷増大を抑止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラント設備を監視するプラント監視システムに関する。
様々なプラントにおいて、IP技術を使用した通信方式や、他の様々な通信方式(たとえばRS485インタフェースを使用したシリアル通信方式等)を使用して、複数の端末装置でプラント状態データを収集し監視する方法が普及している。この様な通信方式を含むプラントの監視では、通信品質や効率の向上のために様々な技術が公開されている。
例えば、特許文献1「ネットワークシステム」には、複数端末装置(ユニット)のデータ通信ルート(データバス)を選択し通信ルート最適化を図ることが開示されている。
また、特許文献2「遠方監視制御装置」には、複数端末が一斉にデータ通信を開始しようとして、一時的に通信路が過負荷または輻輳することを回避する手法が開示されている。特許文献1、2は、いずれも単一通信手段(例えばIP通信路)の使用を前提とした技術である。
また、特許文献3「遠隔監視システム」には、端末装置(通信端末)に複数の通信手段をもたせ、常用通信系が使用できない場合にトランシーバなどの代替通信系に切り替えて通信を維持する技術が開示されている。この場合も、常用通信系または代替通信系は各々単一通信手段(例えばIP通信路)の使用を前提とした技術である。
ここで、プラント設備を監視するプラント監視システムにおいて、例えば図8に示すようなシステム構成を有するものがある。
図8に示すプラント監視システムでは、例えば任意のプラント設備に関するプラント監視装置50は、複数の端末装置51(ここでは、端末装置1〜端末装置nのn台)と、1つのデータ集約先装置52を有する。複数の端末装置51及びデータ集約先装置52は、共用IP通信網60に接続しており、IP通信により相互に通信可能となっている。
各端末装置51は、監視対象のプラント設備内の各箇所に設置され、その設置箇所における何らかのプラント状態を検出するセンサ等を有し(あるいは、センサ等に接続しており)、プラント設備内の何らかの状態データ(センサ検出データ)を上記共用IP通信網60を介してデータ集約先装置52に送信する。これは、例えば状態データに基づいてプラント設備に何らかの異常であると判定した場合のみ、そのときの状態データをデータ集約先装置52に送信するが、この例に限らない。
ここで、図8のシステム構成では、図示の通り、他の各種プラント設備に関するプラント監視装置50である図示の他プラント装置1〜mも、共用IP通信網60に接続している。これは、例えば、各プラント監視装置50において、他のプラント設備における何らかの情報(上記状態データ等)を、必要とする場合があるからである。勿論、こういった事情に限るものではなく、例えば現場の何らかの事情により、複数のプラント監視装置50が1つのIP通信網を共用せざるを得ない場合もある。あるいは、任意のプラント監視装置50を構築する際に、一時的に他のプラント監視装置50のIP通信網を利用する場合も有り得る。
図9は、上記プラント監視装置50の具体例を示す図である。
図9には、上記プラント監視装置50が、交流受電設備における電源電圧低下を監視す
るシステムである場合の構成例を示す。
図9に示す交流受電設備は、送配電線76から給電されて、受電変圧器75により電圧変換して、これを各フィーダを介して各負荷74に供給するものである。
本例のプラント監視装置は、フィーダにおける電圧低下を監視するものであり、1台のデータ集約先装置72と複数の端末装置71がIP通信網70に接続された構成となっている。図示の例では、まず、受電設備の各フィーダに対応して各端末装置71が設置されている。この各端末装置71が上記各端末装置51の具体例である。各端末装置71は、IP通信網70に接続している。また、IP通信網70には上記データ集約先装置52に相当するデータ集約先装置72も接続されている。IP通信網70は、例えば、上記共用IP通信網60に相当するものである。よって、この例では、不図示の他のプラント監視装置における端末装置やデータ集約先装置も、このIP通信網70に接続している。しかし、この例に限らず、IP通信網70は、図示のプラント監視装置専用の通信網であり、他のプラント監視装置はIP通信網70には接続していない構成であってもよい。
各端末装置71は、Voltage Transformer等の電圧変換器73を介して、交流回路(フィーダ)の電圧を検出する。
ここで、図10に、従来の端末装置71の構成例を示す。
図10に示す例では、端末装置71は、電圧センサ入力部81、数値演算処理部82、IP通信機能部83を有しており、これら各種機能部81〜83はデータバス84に接続している。
電圧センサ入力部81は、例えば上記電圧変換器73からの電圧検出データ(交流波形等)を入力し、例えば既存の不足電圧継電器技術による電圧低下検出を行う。
そして、端末装置71は、電圧低下検出時に、そのときの電圧データ(たとえば電圧低下発生時の交流波形情報)を、IP通信網70を介してデータ集約先装置72に送信する。これは、例えば、数値演算処理部82は、随時、電圧センサ入力部81から上記電圧データを取得して、これを自己の内蔵メモリに記憶しており、電圧センサ入力部81が電圧低下を検出すると、内蔵メモリからそのときの電圧データ(たとえば電圧低下発生時の交流波形情報)を取り出して、この電圧データを含むデータ集約先装置72宛てのパケットを生成し、このパケットをIP通信機能部83に渡す。IP通信機能部83は、このパケットをIP通信プロトコルに従ってIP通信網70を介してデータ集約先装置72に送信する。
データ集約先装置72は、この電圧データ(たとえば電圧低下発生時の交流波形情報)を受信すると、この電圧データの記憶・蓄積、あるいは表示等を行う。あるいは、電圧データに基づいて何らかの制御処理を行う。また、場合によっては、他のデータ集約先装置72と通信を行い、他のデータ集約先装置72が上記蓄積している電圧データを読出したり、他のデータ集約先装置72が蓄積している何らかのデータを取得する等の処理を行う。
尚、IP通信機能部83は、IPアドレス管理機能(IPアドレスの設定/更新等を行う機能)も有してもよい。
特許第2848736号公報 特許第2849309号公報 特許第3632729号公報
ここで、上記従来技術の問題点は、以下の通りである。
上記共用IP通信網60のような複数のプラント監視装置が共用する(これによって特に非常に多数の端末装置71が共用することになる可能性が高い)IP通信網は、当然、当該IP通信網上の通信負荷が高くなりがちであり、少しでも通信負荷を抑制する(減少させる)ようにすることが望まれる。
また、上記共用IP通信網60は勿論のこと、共用しないIP通信網であっても、IP通信負荷が短期間に著しく増大する場合があり、通信路の過負荷や輻輳が生じるという問題が生じる場合がある。この問題に関して、例えば以下に説明する第1、第2の具体的な問題がある。
第1に、監視対象であるプラント設備の内容にもよるが、IP通信負荷が短期間に著しく増大する場合があり、通信路の過負荷や輻輳が生じるという問題が生じる場合がある。この様な事態は、多くの端末装置71が同時期に通信を実行しようとし、特に比較的大容量のデータを送信しようとする場合に起こり易くなる。この様な問題は、共用IP通信網60を用いない構成、つまり他プラント装置1〜mも同じIP通信網に接続している構成ではない場合、換言すれば1つのプラント監視装置用のIP通信網である場合でも、十分に起こり得るものである。但し、当然、共用IP通信網60である場合には、この様な問題が起こり易くなる。
例えば図9に示す受電設備の電源側で送配電線76に短絡事故が発生した場合、図示の全てのフィーダにおいて電圧降下が生じることになる。この為、図11に示すように、複数の(ここでは3台の)端末装置71がほぼ同時に電圧低下を検出し、ほぼ同時にデータ送信を開始しようとすることになる。また、この送信データは、例えば短絡事故発生時前後のセンサ検出データ等であり、これは比較的大容量のデータとなる。
この様に、複数の端末装置71(ここでは3台の端末装置A,B,C)がほぼ同時にデータ送信を開始しようとすることにより(そして、大容量のデータを送信することにより)、IP通信量が著しく増大、通信路の過負荷や輻輳が生じる恐れがある。
また、図12に示すように、複数の(ここでは3台の)端末装置71の何れかが送信失敗することも有り、送信失敗した端末装置71は、所定時間後にリトライすることになり、遅延が発生することになる。
また、図8に示すような、複数のプラント監視装置50が1つのIP通信網を共用する構成の場合、上記の問題は、他プラントへ影響するかもしれない。
上記の様に、第1の問題点は、IP通信網が、複数のプラント監視装置で共用しているものか、1つのプラント監視装置専用であるかに係らず、複数の端末装置71が「ほぼ同時に」データを(特に大容量データを)送信する事態となった場合には、起こり得るものである。
次に、以下、第2の具体的問題点について説明する。
まず、図8や図9の構成においてIP通信を実現するには、IP通信網60、70に接続するデータ集約先装置および端末装置の数に応じたIPアドレスが必要である。これは
、図8の例では、ある1つのプラント監視装置50の構成のみ示しているが、これだけでも1台のデータ集約先装置52と、n台の端末装置51があり、「n+1」個のIPアドレスが必要である。プラント監視装置における現実として、上記“n台”が例えば数百台となる場合もめずらしくない。
よく知られているように、IPアドレスは1つのネットワークで最大256個割り当て可能であり、1つのプラント監視装置50のみでもIPアドレスが足りなくなる可能性もあり、ましてや上記のように他プラント装置1〜mと共用する共用IP通信網60の場合、IPアドレスが足りなくなる可能性が非常に高い。
この様に、特に複数のプラント監視装置50が1つのIP通信網を共用する構成である場合(上記の通り、この場合に限らないが)、IPアドレスが足りなくなる問題が生じる可能性が高くなる。この為、例えば各プラント監視装置50毎に使用可能なIPアドレス数を制限する等の対応が必要となる。
この様な問題に対して、従来より、IPアドレス資源の節約方法が考えられている。
IPアドレス資源の節約については、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)技術を用い、IPアドレス資源を管理する管理コンピュータが、通信を開始しようとしている該IP回線上の端末(コンピュータ等)にIPアドレスを一時的に貸与する方法が普及している。
DHCP技術を用いる場合、通信開始したい上記端末がIP回線上にブロードキャスト(一斉同報)でDHCP要求(IPアドレス割り当て要求)を送出することで、上記管理コンピュータにIPアドレスの貸与を要求する。この方法の問題は、ブロードキャスト通信データは、IP回線につながるコンピュータ全てが有効データとして受信処理をしてしまい、結果的にIP回線の通信負荷を一時的に大幅に上昇させることである。
そして、プラント監視システムにDHCP技術を適用した場合、例えば上記図9に示すような、交流電圧を監視し電圧瞬時低下時にプラント状態データを送信する端末装置を複数有する電力受電設備プラントでは、受電電圧が瞬時低下した場合、複数の端末装置がほぼ同時に電圧低下を検出し、この検出をトリガにしてデータ通信を開始しようとして一斉にブロードキャスト通信を開始することになる。この事が、IP回線の過負荷または輻輳を引き起こす恐れがある。
上記のようにIP通信手段の使用を前提としたプラント監視システムにおいて、特に複数のプラントが1つのIP通信系を共用する構成の場合(上記の通り、この例に限らない)、使用可能IPアドレス数が限られたり、他のプラントの通信機能に起因して当該通信系の通信量や通信速度が制限されるなど、通信系資源に制約がある場合がある。この様な問題は、単独通信系を使用する従来技術では解決できないものである。また、上記の通り、DHCP技術を用いても解決できない場合がある。
この様な問題の解決策として、他プラントと共用する通信網は用いずに、各プラント毎に専用通信系(IP方式または他方式)を備えることが考えられる。しかしながら、何らかの理由があって図8に示すように共用IP通信網60とする必要性がある場合もある。例えば、任意のプラント監視装置が、例えば制御を行う為等に、他のプラント情報を参照する必要がある場合、随時、共用IP通信網60を介して他のプラント監視装置からデータ(プラント情報)を取得する必要があり、複数のプラント装置で共用する共用IP通信網60を構築せざるを得ない場合がある。
また、プラントの状況によっては、低速な専用通信路の方が、安価に実現できる場合が
ある。ただし低速な専用通信路は、プラント内データ通信量が多い場合(上記大容量データが送信される場合等)、多くの通信時間を必要とし、結局は実用に耐えられない場合もある。
本発明の課題は、データ集約先装置とプラント設備内の各所に配置された複数の端末装置とがIP通信網に接続され、各端末装置が任意の送信データをIP通信網を介してデータ集約先装置に送信する構成のプラント監視装置、または複数のプラント監視装置がIP通信網を共用するプラント監視システムにおいて、プラント監視装置に対してまたはプラント監視システムにおける各プラント監視装置毎に、第2の通信網を設け、この第2の通信網における通信を利用することにより、IP通信網の通信負荷の減少を図ることができ、更にIP通信網上で短時間に著しく通信負荷が増大する事態を防止でき、IP通信網上の過負荷/輻輳が生じることのないようにできるプラント監視システム、プラント監視装置、そのデータ集約先装置、端末装置等を提供することである。
本発明のプラント監視装置は、プラント設備の状態を監視する装置であって、データ集約先装置と複数の端末装置とがIP通信網に接続されており、該各端末装置は任意の大容量の送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信するプラント監視装置において、第2の通信網を設け、前記データ集約先装置及び前記各端末装置は、該第2の通信網にも接続されており、前記各端末装置は、小容量データに関する通信は前記第2の通信網を用い、大容量データに関する通信は前記IP通信網を用いて通信する通信制御手段を有する。
本発明のプラント監視装置は、基本的には、コマンド、応答等の制御用データ等の小容量データや、これに限らない任意の小容量データは、専用通信網2を介して送受信し、IP通信網は大容量データの送受信に用いる。これによって、通信負荷の平準化を実現できると共に、IP通信網に関しては全体的な通信負荷の抑制(減少)を図ることができる。
更に、第2の通信網上の通信を利用することで、IP通信網上で短時間に著しく通信負荷が増大する事態を防止でき、輻輳等が生じないようにできる。すなわち、例えば、以下の第1の構成、第2の構成とすることで、例えば複数の端末装置が同時期に大容量データをIP通信網上に送信することによってIP通信網上で短時間に著しく通信負荷が増大する事態となることを防止できる。あるいは、後述するような、IPアドレス資源節約の為の構成において、IP通信網上でブロードキャストが行われることによってIP通信網上で短時間に著しく通信負荷が増大する事態となることを防止できる。
第1の構成では、上記構成のプラント監視装置において、例えば、前記データ集約先装置は、前記第2の通信網を介して各端末装置に対して前記IP通信網上における通信許可を与える手段であって、該IP通信網上における通信許可を任意の1つの端末装置に与えた後は、該端末装置からの前記送信データを受信完了するまで又は該端末装置から任意の応答があるまで、他の端末装置には前記IP通信網上における通信許可を与えないようにする通信許可手段を有し、前記各端末装置の通信制御手段は、前記データ集約先装置の通信許可手段によって前記IP通信網上における通信許可が得られたとき、前記送信データがある場合には該送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信する。
あるいは、第2の構成では、上記構成のプラント監視装置において、例えば、前記第2の通信網上の通信方式は、該第2の通信網上における通信許可が得られた装置だけが該第2の通信網上で通信を行える通信方式であり、前記各端末装置の通信制御手段は、前記第2の通信網上における通信許可が得られた場合に、前記IP通信網上における通信許可も
得られたものと判定し、前記任意の送信データがある場合には該送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信する。
上記第1の構成、第2の構成の何れの場合でも、IP通信網とは別に第2の通信網を設けたことにより、この第2の通信網における通信を利用してIP通信網上における通信を制御することができる。すなわち、IP通信網上において複数の端末装置が同時に通信を行うことがないように制御できる。特に、IP通信網上で複数の端末装置が同時に大容量の送信データを送信しないように制御できる。あるいは、後述するように、IPアドレスの貸与を第2の通信網を介して行うことで、IP通信網上でIPアドレス貸与の為のブロードキャスト通信が行われることが無いようにできる。
また、上記第2の構成において、例えば、前記第2の通信網上の通信方式はポーリング方式であり、前記データ集約先装置は、随時、第2の通信網を介して前記各端末装置に対して順次ポーリングを実行する第2の通信網通信制御手段を有し、前記各端末装置は、自装置宛の前記ポーリングを受信することで前記第2の通信網上における通信許可が得られるものとしてもよい。
あるいは、上記第2の構成において、例えば、前記第2の通信網上の通信方式は、該第2の通信網上にトークンを巡回させるトークン方式であり、前記各端末装置は、前記第2の通信網上のトークンを獲得することで前記第2の通信網上における通信許可が得られるものとしてもよい。
この様に、第2の通信網上の通信方式を、複数の装置が同時に通信を行わない通信方式とし、これを利用することで(連動させることで)、IP通信網上においても複数の端末装置が同時に通信を行うことがないように制御できる。
ここで、IP通信網上におけるIPアドレス資源の節約が必要となる場合もある。特に、IP通信網が複数のプラント監視装置が共用するものである場合、IPアドレスが足りなくなる可能性は高く、IPアドレス資源の節約が必要となる。これに対して、従来より、上記DHCP技術等のIPアドレス貸与手法によって、IPアドレス資源の節約を実現していたが、上記の通り、IP通信網上でIPアドレス貸与の為のブロードキャスト通信が行われる為、IP通信網上の通信負荷が増大し、IP回線の過負荷または輻輳を引き起こす恐れがある。
これに対して、本発明のプラント監視装置では、第2の通信網を利用することで、IP通信網上の通信負荷の増大、IP回線の過負荷または輻輳が生じることなく、IPアドレス資源の節約を実現できる。これに関して、上記第1の構成、第2の構成において、例えば、以下の構成を有するものとしてもよい。
すなわち、前記各端末装置には前記IP通信網上のIPアドレスは設定されておらず、前記データ集約先装置は、前記IP通信網上における通信許可が得られた端末装置から前記第2の通信網を介して所定の要求があった場合、前記第2の通信網を介して該端末装置に対して貸与用のIPアドレスを送信するIPアドレス貸与手段を更に有し、前記各端末装置の前記通信制御手段は、前記IP通信網上における通信許可が得られたとき、前記送信データがある場合には、前記第2の通信網を介して前記所定の要求を行うことで前記データ集約先装置から貸与用のIPアドレスを取得して、該貸与用のIPアドレスを自装置の前記IP通信網上のIPアドレスとして設定してから、前記送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信し、送信完了したら該設定したIPアドレスを無効化する。
また、IPアドレス資源の節約は、従来では上記IPアドレス貸与手法で実現していたが、他の手法を提案する。
すなわち、前記各端末装置には予め前記IP通信網上のIPアドレスとして全て同一のIPアドレスが設定されており、且つ全ての端末装置において前記IP通信網への通信ポートはクローズされており、前記データ集約先装置は、前記IP通信網上における通信許可が得られた端末装置から前記第2の通信網を介して所定の要求があった場合、前記第2の通信網を介して該端末装置に対して通信ポートアクティブ指令を送信する通信ポート指令手段を更に有し、前記各端末装置の前記通信制御手段は、前記IP通信網上における通信許可が得られたとき、前記送信データがある場合には、前記第2の通信網を介して前記所定の要求を行うことで前記データ集約先装置から前記通信ポートアクティブ指令を受信すると、前記IP通信網への通信ポートをアクティブにしてから、前記送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信し、送信完了したら該通信ポートをクローズする。
この手法によっても、IP通信網上の通信負荷の増大、IP回線の過負荷または輻輳が生じることなく、IPアドレス資源の節約を実現できる。
また、上記第1の構成、第2の構成において、例えば、前記IP通信網は、複数の前記プラント監視装置が共用する共用IP通信網であり、該共用IP通信網には各プラント監視装置それぞれの前記データ集約先装置と複数の端末装置とが接続されており、前記第2の通信網は、各プラント監視装置毎に、そのプラント監視装置専用の通信網として設けられる。
また、上記第1の構成、第2の構成において、例えば、前記第2の通信網は前記IP通信網に比べて低速な通信路である。第2の通信網には大容量の送信データは流れないでの、低速な通信路であっても構わない。そして、一般的に、低速な通信路は安価に実現できる。
また、上記第1の構成、第2の構成において、例えば、前記各端末装置は、前記プラント設備内の任意の状態を検出するセンサから状態データを取得すると共に、該状態データに基づいて異常発生有無を判定する状態データ取得・判定手段を更に有し、前記通信制御手段は、該状態データ取得・判定手段によって異常発生と判定された場合、そのときの状態データにより前記送信データを生成する。
上記の構成例の場合、異常発生が複数の端末装置で検知される場合、複数の端末装置が一斉に状態データをIP通信網を介してデータ集約先装置に送信しようとする為、従来ではIP通信網上の通信負荷の増大を招いていたが、本発明のプラント監視装置では、上記の通り、この様な事態を防止できる。
また、上記第1の構成、第2の構成において、例えば、前記IP通信網上における通信許可が得られた端末装置の前記通信制御手段は、任意の小容量データがある場合には、該小容量データを前記第2の通信網を介して前記データ集約先装置に送信するようにしてもよい。第2の通信網は、大容量の送信データの通信には用いないが、比較的データ量が少ないものであれば、第2の通信網を介して通信するようにしてもよい。
本発明のプラント監視システム、プラント監視装置、そのデータ集約先装置、端末装置等によれば、データ集約先装置とプラント設備内の各所に配置された複数の端末装置とがIP通信網に接続され、各端末装置が任意の送信データをIP通信網を介してデータ集約先装置に送信する構成のプラント監視装置、または複数のプラント監視装置がIP通信網を共用するプラント監視システムにおいて、プラント監視装置に対してまたはプラント監
視システムにおける各プラント監視装置毎に、第2の通信網を設け、この第2の通信網における通信を利用することにより、IP通信網の通信負荷の減少を図ることができる。更にIP通信網上で短時間に著しく通信負荷が増大する事態が生じるのを防止でき、IP通信網上の過負荷/輻輳が生じることのないようにできる。これは、例えば、IP通信網上において複数の端末装置がほぼ同時に大容量データ送信を行うことがないようにできる。あるいは、IP通信網上でIPアドレス貸与要求の為のブロードキャスト通信が行われることが無いようにできる。
本例のプラント監視システムの概略構成図である。 データ集約先装置および端末装置の構成例であり、(a)は機能ブロック図、(b)はハードウェア構成図である。 プラント監視装置の具体例を示す図である。 図3の具体例における端末装置の機能ブロック図である。 本例のプラント監視装置の通信タイムチャート例(その1)である。 本例のプラント監視装置の通信タイムチャート例(その2)である。 本例のプラント監視装置の通信タイムチャート例(その3)である。 従来のプラント監視システムの構成図である。 図8におけるプラント監視装置の具体例を示す図である。 従来の端末装置の構成例である。 複数の端末装置がほぼ同時にデータ送信する状況の一例を示す図である。 従来のプラント監視装置の通信タイムチャート例である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例のプラント監視システムの概略構成図である。
図1に示す構成例では、まず、上記図8に示す従来の構成と同様に、複数のプラント監視装置10が、共用IP通信網1に接続された構成となっている。各プラント監視装置10は、それぞれ、任意の1つのプラント設備に対応して、そのプラント設備の状態等を監視する為のものである。
ここでは、任意の1つのプラント監視装置10について構成を示すが、他のプラント監視装置10(図示の他プラント装置1〜m)も同様の構成であってよい。また、共用IP通信網1とは、上記共用IP通信網60と同様、複数のプラント監視装置10で共用されるIP通信網を意味する。
プラント監視装置10は、複数の端末装置11(ここでは、端末装置1〜端末装置nのn台)と、1つのデータ集約先装置12を有する。複数の端末装置11及びデータ集約先
装置12は、共用IP通信網1に接続しており、共用IP通信網1を介してIP通信(例えばTCP/IP通信プロトコル)により相互に通信可能となっている。
ここで、本システムでは、新たに専用通信網2を設けている。専用通信網2は、各プラント監視装置10毎に設けられる、そのプラント専用の通信網である。よって、専用通信網2は、他のプラント監視装置10と共用されるようなことはない。
各プラント監視装置10において、その各端末装置11及びデータ集約先装置12は、そのプラント用の専用通信網2にも接続しており、専用通信網2によっても相互に通信可能となっている。
この様に、共用IP通信網1とは別に各プラント監視装置毎に専用通信網2を設けて、各装置11,12が、2つの通信網1,2によって通信を行えるようにしたことが、本例のプラント監視システムの基本的な構成である。
尚、これに関して、上記特許文献3には、端末装置に複数の通信手段をもたせることが開示されているが、これは一方が常用通信系、他方が代替通信系であり、常用通信系が使用できない場合に代替通信系に切り替えて通信を維持するものである。これに対して、本例では、2つの通信網1,2の両方が常用通信系である。
そして、本手法では、基本的には、コマンド、応答等の制御用データ等の小容量データや、これに限らない任意の小容量データは、専用通信網2を介して送受信し、大容量データのみ共用IP通信網1(共用に限らないが)を介して送受信する。これによって、通信負荷の平準化を実現できると共に、共用IP通信網1に関しては全体的な通信負荷の抑制を図ることができる。
更に、専用通信網2上の通信を利用することで、共用IP通信網1上で短時間に著しく通信負荷が増大する事態となることを防止でき、輻輳等が生じないようにできる。例えば複数の端末装置11がほぼ同時にデータ送信すべき状況になった場合でも、ほぼ同時にデータ送信することがないように制御等することで、通信負荷が短期間に著しく増大する事態を回避できる。
あるいは、IPアドレス資源節約の為に、IPアドレス貸与する構成において、専用通信網2上の通信によりIPアドレス貸与が行われるので、共用IP通信網1上でIPアドレス貸与要求の為のブロードキャスト通信が行われることはなく、ブロードキャスト通信による過負荷/輻輳が生じることはない。あるいは、後述するように、IPアドレス貸与することなく、IPアドレス資源の節約を実現することもでき、この場合にも、当然、IPアドレス貸与要求の為のブロードキャスト通信は行われないので、ブロードキャスト通信による過負荷/輻輳が生じることはない。また、この場合、IPアドレス貸与の為の構成が必要なくなるので、装置の簡素化を図ることができる。
また、共用IP通信網1上に何らかの障害が発生してデータ送受信できなくなった場合には、大容量データを専用通信網2を介して送受信してもよい。この様に、緊急時の対応に専用通信網2を利用することもできる。
また、専用通信網2は、例えば、低速な通信路であってもよい。上記の通り、低速な通信路の場合には、センサ情報等のようなデータ量が多いものに関しては、多くの通信時間を必要とするので、実用上問題となる。しかし、本手法では、基本的に、専用通信網2は、大容量データの通信には用いない(共用IP通信網1が故障する等の緊急の場合は除く)ので、低速な通信路であっても構わない。
専用通信網2は、例えば一例としては、データ集約先装置12が各端末装置11を管理制御する為に用いる。但し、この例に限らない。詳しくは後述するように、特にデータ集約先装置12が各端末装置11を制御しなくても、専用通信網2上における通信方式を利用することでも、本手法は実現できる。
何れにしても、専用通信網2は、大容量データの通信には用いないので、低速な通信路であっても、それほど多くの通信時間は必要なく、実用上、何等問題のないものとなる。そして、一般的に、低速な通信路は、安価に構成できるものである。但し、専用通信網2は、必ずしも低速な通信路でなくてもよく、高速な通信路としてもよい。しかし、低速な通信路として場合には、安価に構成できるという効果も得られる。
一方で、基本的に、大容量データ以外のデータ(任意の小容量データ、あるいは要求、応答等の小容量データ)は、専用通信網2を介して送受信するので、その分、共用IP通信網1上の通信負荷が抑制される。
また、専用通信網2における通信方式は、特に特定の通信方式に限定するものではない。しかし、専用通信網2上における通信方式を利用する場合には、例えば以下に述べる通信方式とする。
すなわち、専用通信網2における通信方式は、例えば、非同期(調歩同期)通信方式であり、具体例としては例えば管理装置(本例ではデータ集約先装置12)がポーリングを行い各端末装置11がこのポーリングに対して応答する、ポーリング方式(例えば、RS−485を使用した1対n通信において一般的に用いられているポーリング方式等)である。
あるいは、専用通信網2における通信方式は、例えば、各端末装置11と管理装置(本例ではデータ集約先装置12)で1つの通信フレームを共用して当該通信フレームを順次回送する方式(トークンパッシング方式;マスタレストークン方式;以下、トークン方式というものとする)である例えばFL-net等のようなパケット通信方式などの既知技術を用いる。
上記ポーリング方式、トークン方式は、複数の端末装置11が同時に送信(通信)を行わない通信方式の一例であり、この例に限るものではない。
そして、本手法では、例えば専用通信網2における通信方式を利用することにより、あるいはデータ集約先装置12が専用通信網2を介して各端末装置11を制御することにより、共用IP通信網1上においても1つのプラント監視装置10における複数の端末装置11が同時に送信を行わないようにできる。つまり、共用IP通信網1上における通信負荷分散を行うことができる。
例えば、上記図9〜図11で説明した一例のように、複数の端末装置11が一斉にデータ集約先装置12に大容量データ(センサ情報等)を送信しようとする状況になった場合にも、複数の端末装置11が一斉に共用IP通信網1上に大容量データを送信することがないように制御できる。
また、既に従来技術や課題で説明したように、共用IP通信網1は、複数のプラント監視装置10が共用する為、IPアドレス資源の節約が必要となる可能性が高い。これに関しては、上述してある通り、IPアドレスを貸与する手法が知られているが、上述したDHCP技術を適用した場合には、各端末装置11から共用IP通信網1を介してブロードキャストでデータ集約先装置12へ要求を発信するものとなり、上述した問題が生じる。
これに対して、本手法では、ブロードキャスト通信を行うことなく、専用通信網2を介してデータ集約先装置12が端末装置11にIPアドレスを貸与できるので、上述した問題が生じることはない。すなわち、ブロードキャスト通信による通信路の過負荷や輻輳を防止することができる。
専用通信網2における通信方式を特定の通信方式に限定するものではない場合、専用通信網2の通信方式が例えば共用IP通信網1と同様にIP通信であっても構わない。この場合、共用IP通信網1に関しては例えばIPアドレス資源の節約が必要となることからIPアドレスを貸与する手法を用いるかもしれない。この場合、各端末装置11は通常時はIPアドレスが設定されておらず、IPアドレスが貸与されたときだけIPアドレスが設定され、共用IP通信網1上での通信が行える。一方、専用通信網2に関してはIPアドレス資源の節約は必要なく、各端末装置11には予め任意のIPアドレスが設定されているものとする。これより、各端末装置11は、専用通信網2上の通信に関しては、任意のときに自由に通信が行えるものとする。
上記構成において、データ集約先装置12が専用通信網2を介して各端末装置11を制御することにより、共用IP通信網1上においても1つのプラント監視装置10における複数の端末装置11が同時に送信を行わないようにできる。
これは、例えば、任意の端末装置11において、データ集約先装置12へ大容量データ(センサ情報等)を送信するイベントが生じた場合、この端末装置11は専用通信網2を介してデータ集約先装置12に対して、共用IP通信網1上における通信許可を要求する。この要求を受けたデータ集約先装置12は、専用通信網2を介してこの端末装置11に対して通信許可を送信する。但し、データ集約先装置12は、任意の1つの端末装置11に通信許可を与えた後は、この端末装置11からの上記大容量データを受信完了するまで又はこの端末装置11から任意の応答があるまでは、他の端末装置11から上記要求があっても上記共用IP通信網1上における通信許可を与えないようにする。これにより、共用IP通信網1上において複数の端末装置11がほぼ同時に大容量データを送信するような事がないように制御できる。
また、共用IP通信網1上の通信に関してIPアドレスを貸与する構成である場合には、データ集約先装置12は、上記通信許可と一緒に任意の貸与用IPアドレスを送信する。
上記通信許可を与えられた端末装置11は、上記大容量データを共用IP通信網1を介してデータ集約先装置12へ送信する。IPアドレスを貸与する構成である場合には、上記通信許可と共に送られてくる上記貸与用IPアドレスを、自装置の共用IP通信網1用のIPアドレスとして設定した後、上記大容量データを共用IP通信網1を介してデータ集約先装置12へ送信する。そして、送信完了したら、設定したIPアドレスを無効化する。また、更に、送信完了した旨を専用通信網2を介してデータ集約先装置12に通知するようにしてもよい。この通知が上記任意の応答の一例である。
以上、データ集約先装置12が専用通信網2を介して各端末装置11を制御することで、共用IP通信網1上において複数の端末装置11がほぼ同時に大容量データを送信するような事がないようにする手法、あるいは更にIPアドレス貸与を共用IP通信網1上でのブロードキャスト通信が行われることなく実現できる手法の一例を説明したが、この例に限るものではない。
また、専用通信網2の通信方式を利用する例については、後に詳細に説明するが、基本
的には、上記ポーリング方式やトークン方式等の通信方式は、専用通信網2上における通信許可が得られた装置だけが専用通信網2で通信を行える通信方式であると言える。ポーリング方式の場合には、例えばデータ集約先装置12は、随時、専用通信網2を介して各端末装置11に対して順次ポーリングを実行しており、各端末装置11は、自装置宛のポーリングを受信したときに専用通信網2上における通信許可が得られたことになる。トークン方式の場合には、例えば専用通信網2上をトークン(送信権)が巡回しており、各端末装置11は、このトークンを獲得したときに専用通信網2上における通信許可が得られたことになる。
上記の様に専用通信網2上における通信許可が得られた端末装置11は、当然、専用通信網2における通信(データ集約先装置12に対する要求送信、ACK受信、任意の少容量データ送信等)を行えることになるが、本手法では、このとき端末装置11は、共用IP通信網1上における通信許可も得られたものと判定する。これより、共用IP通信網1上に送出すべきデータ(特にデータ集約先装置12に送信すべき大容量データ)がある場合には、このデータを共用IP通信網1を介して送信する。但し、上述したIPアドレスを貸与する構成である場合には、その前に、専用通信網2を介してデータ集約先装置12に対して要求を送って、上記貸与用のIPアドレスを取得する必要がある。
この様に、専用通信網2の通信方式を利用する方法でも、共用IP通信網1上において複数の端末装置11がほぼ同時に大容量データを送信するような事がないようにすることができる。あるいは更に、IPアドレス貸与を共用IP通信網1上でのブロードキャスト通信が行われることなく実現できる。
尚、上記ポーリング方式の場合は、データ集約先装置12が各端末装置11を制御する手法と見做すこともできるが、ここでは専用通信網2上における通信方式を利用する手法に分類するものとする。
尚、図1の例では、複数のプラント監視装置10が共用する共用IP通信網1を用いるが、上記従来や課題で述べた通り、必ずしもこの例に限るものではない。
例えば、共用IP通信網1を無くして、各プラント毎にIP通信網を設けるようにしてもよい。この場合、各プラント設備毎に、そのプラント内の専用の通信網として、IP通信網と専用通信網2とが設けられ、プラント内の各端末装置11とデータ集約先装置12は、これらIP通信網と専用通信網2に接続して、これら2つの通信網を介して相互に通信を行うことになる。この場合でも、データ集約先装置12と各端末装置11は、上記共用IP通信網1を用いる場合と同様の動作を行う。
以上説明したように、本例のプラント監視システム、プラント監視装置10によれば、複数の端末装置11がIP通信網上で一斉に大容量データを送信するような事態を回避したり、IPアドレスの貸与に関してブロードキャスト通信による過負荷/輻輳が生じないようにできる。本手法の効果は、複数のプラント監視装置10が共用IP通信網1に接続されたシステムにおいて特に顕著なものとなるが、上記の通りこの様なシステムに限るものではない。
尚、データ集約先装置12、及び各端末装置11における通信処理機能以外の処理機能は、従来と同じであってよく、ここでは特に説明しないが、端末装置11は、例えばデータ集約先装置12にセンサ情報等の大容量データを送信するものであり、特に何らかのイベント発生時(異常検出時等)にそのときのセンサ情報等をデータ集約先装置12に送信するものである。データ集約先装置12も、従来と同様に、各端末装置11から送られてくる上記大容量データの記憶・蓄積、あるいは表示等や、このデータに基づく何らかの制御処理を行う。
データ集約先装置12―各端末装置11の通信(データ送受信)に係る処理や構成は従来とは異なる。これについて、以下、具体例を示しながら詳細に説明する。
図2(a)、(b)は、データ集約先装置12および端末装置11の構成例である。図2(a)は機能ブロック図、図2(b)はハードウェア構成図である。
尚、データ集約先装置12と端末装置11とは、機能的にもハードウェア的にも、概略的には略同様と見做すこともできるので、同一図面(図2(a)、(b))に示しているが、当然、完全に同じわけではない。
図2(a)に示すように、データ集約先装置12、端末装置11は、IP通信機能部21、専用通信機能部22、数値演算処理部(メモリ部含む)23、及び「通信以外のインタフェース」24を有し、これらがデータバス25に接続している。
まず、「通信以外のインタフェース」24は、データ集約先装置12の場合と端末装置11の場合とで異なるものである。すなわち、データ集約先装置12の場合には、不図示の表示部や操作部(キーボード等)が更に備えられており、「通信以外のインタフェース」24はこれら表示部、操作部に対するインタフェースである。一方、端末装置11は、監視対象であるプラント設備内の様々な箇所に設置されており、その箇所の状態データ(温度、圧力、流量等)を検出する為のセンサに接続している(あるいは端末装置11内にセンサが内蔵されている)。これより、端末装置11の場合、「通信以外のインタフェース」24はセンサに接続するインタフェースである。
IP通信機能部21は、共用IP通信網1を介して他のコンピュータ(他の端末装置11/データ集約先装置12)との通信を行う機能部である。また、IP通信機能部21は、IPアドレス管理機能も含むものであってもよい。但し、この例に限らず、IPアドレス管理機能は数値演算処理部(メモリ部含む)23が有するものであってもよい。あるいは、IPアドレス管理機能が無くてもよい。
上記IPアドレス管理機能は、データ集約先装置12においては、各端末装置11にIPアドレスを貸与する為の機能(例えば上記DHCPと同様の機能)である。また、この機能実現に必要なデータベース、例えば当該プラントで使用可能なIPアドレス群と各端末装置11のMACアドレス情報等を保有する。
一方、上記IPアドレス管理機能は、端末装置11においては、データ集約先装置12から貸与されたIPアドレスを設定したり、このIPアドレスを通信完了後に無効化(消去等)する機能等となる。
専用通信機能部22は、専用通信網2を介して他のコンピュータ(他の端末装置11/データ集約先装置12)との通信を行う機能部である。
尚、本説明では、IP通信機能部21、専用通信機能部22は、単に共用IP通信網1、専用通信網2に接続して通信を行うだけの通信インタフェースとして説明するが、勿論、この様な例に限るものではない。例えば上記の通りIP通信機能部21はIPアドレス管理機能も有するものであってもよい。何れにしても、どの機能部にどの様な機能を割り当てるのかは、自由であってよいので、この点について特に明確に定義することは意味のないことである。
よって、本説明では、基本的に、データ集約先装置12、端末装置11がその装置全体としてどの様な処理動作を行うものであるのかを説明するものとし、各機能部個別の処理動作を述べるものではない。そして、上記の通り、データ集約先装置12、端末装置11
の処理動作は、主に、数値演算処理部23によって実行されるものとする。
数値演算処理部23は、例えばCPU/MPU/DSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等の演算処理ユニットを有し、上記の通り、メモリ部を含むものである。メモリ部には、例えば収集した任意のデータ(センサ情報等の大容量データ等、任意の小容量データ等)やその他のデータ(各種設定データ等)が格納されるが、これらのデータ以外にも、予め所定のアプリケーションプログラムが記憶されている。上記演算処理ユニットは、このアプリケーションプログラムを読出し・実行することにより、上記データ集約先装置12、端末装置11の処理動作を実現するものである。
尚、以上述べたことは、端末装置11の具体例を示す図4の構成に関しても同じである。
以上述べたことより、例えば、専用通信機能部22は、端末装置11、データ集約先装置12の何れの場合も、その数値演算処理部23からの指示に応じて、任意のデータを専用通信網2を介して任意の相手先に送信する。あるいは、受信したデータを数値演算処理部23に渡す。IP通信機能部21についても同様である。
数値演算処理部(メモリ部含む)23は、端末装置11、データ集約先装置12の何れの場合も、その装置における様々な処理を行うものであり、例えば以下に述べる処理を行う。
例えば、端末装置11においては、数値演算処理部23は、例えば、任意の大容量データ(プラント設備内の任意の箇所(当該端末装置11が設置されている箇所)におけるセンサデータ等;プラント設備の状態を示す状態データと言える)を収集する処理や、例えばこの大容量データをデータ集約先装置12に送信すべき何らかのイベント(データ送信イベントというものとする;例えば異常検知等)が発生した場合には、大容量データをIP通信機能部21により共用IP通信網1を介してデータ集約先装置12に送信する処理等を実行するものである。
但し、上記共用IP通信網1を介して何らかのデータ送信を行う場合には、専用通信網2上の通信に基づいて共用IP通信網1上の通信許可を得たと判定した場合に限り、データ送信を行うことができる。
従来では上記任意のデータ送信イベントが発生したら、直ちに、共用IP通信網1を介してデータ集約先装置12に大容量データを送信したが、本手法では、端末装置11は、専用通信網2上の通信(その通信方式に係る通信(例えばポーリングやトークン)も含む)に基づいて、共用IP通信網1上の通信許可が得られたと判定した場合(例えば、データ集約先装置12から許可指示があった場合、あるいは自装置宛のポーリングを受信した場合、またはトークンを獲得した場合等)に、共用IP通信網1を介してデータ集約先装置12に大容量データを送信できる。上記任意のデータ送信イベントが発生しても、共用IP通信網1上の通信許可が得られるまでは待機状態となり、当該通信許可が得られたら大容量データ送信を行う。
また、IPアドレスを貸与する構成の場合には、このIPアドレス貸与の為の処理は専用通信網2を介して行われる。例えば、端末装置11が専用通信網2を介してデータ集約先装置12に要求し、データ集約先装置12が専用通信網2を介して端末装置11に任意の貸与用のIPアドレスを送信する。その際、データ集約先装置12は、IPアドレスを貸与すべきか否かを判定するようにしてもよい。また貸与用のIPアドレスが複数ある場合には、そのなかから貸与すべきIPアドレスを選択・決定するようにしてもよい。尚、この場合、データ集約先装置12における数値演算処理部23内のメモリ部には、予め貸
与用のIPアドレスが1以上登録されている。
また、データ集約先装置12における数値演算処理部(メモリ部含む)23の場合は、各端末装置11から送られてくる上記センサデータ等の記憶・蓄積、あるいは表示等や、このセンサデータに基づく何らかの制御処理を行うものとなる。
図2(b)は、データ集約先装置12および端末装置11のハードウェア構成例である。
図示の例では、CPU31、メモリ32、「センサ、または表示部、操作部等」33、通信ポート34、通信ポート35等を有する。「センサ、または表示部、操作部等」33は、データ集約先装置12においては表示部、操作部等であり、端末装置11においてはセンサ等であるという意味である。通信ポート34は共用IP通信網1に接続する通信ポートである。通信ポート35は専用通信網2に接続する通信ポートである。
メモリ32には予め所定のアプリケーションプログラムが記憶されている。CPU31は、このアプリケーションプログラムを読出し実行することにより、上記IP通信機能部21、専用通信機能部22、数値演算処理部(メモリ部含む)23等の各種処理機能を実現する。
また、メモリ32は、例えばセンサデータ等の任意のデータを記憶するものである。
ここで、図3に、上記プラント監視装置の具体例を示す。ここでは、従来の図9と同様に、上記プラント監視装置10が交流受電設備における電源電圧低下を監視する装置である場合の構成例を示す。よって、以下の説明では、既に図9において説明したことに関しては特に詳細には説明しない場合もある。
図3に示す交流受電設備は、送配電線41から給電されて、受電変圧器42により電圧変換して、これを各フィーダを介して各負荷43に供給するものである。
図3に示す例のプラント監視装置の具体例は、フィーダにおける電圧低下を監視するものであり、図示の例では、まず、受電設備の各フィーダに対応して各端末装置44が設置される。この各端末装置44が上記各端末装置11の具体例である。各端末装置44は、IP通信網45に接続している。また、IP通信網45には上記データ集約先装置12に相当するデータ集約先装置46も接続されている。
IP通信網45は、例えば上記共用IP通信網1に相当するものであり、他プラントと共用のIP通信網である。しかし、この例に限らず、他プラントと共用しない(当該プラント専用の)IP通信網であってもよい。よって、図上では「他プラントと共用かもしれない」と記している。何れにしても、各端末装置44及びデータ集約先装置46は、IP通信網45を介して通信可能であり、特に各端末装置44はデータ集約先装置46に対してIP通信網45を介して大容量データを送信する場合がある。
また、各端末装置44及びデータ集約先装置46は、上記専用通信線2に相当する専用通信線47にも接続しており、各端末装置44及びデータ集約先装置46は専用通信線47を介して通信することも可能である。専用通信線47に関しては、上記専用通信線2に関して説明した通りであり、ここでは特に説明しない。
各端末装置44は、Voltage Transformer等の電圧変換器48を介して、交流回路(フィーダ)の電圧を検出する。尚、図示の例は、交流回路(フィーダ)の電圧を検出する為の端末装置44は、端末装置A、端末装置B、端末装置Cの3台あるものとする。そして、既に図9等で説明してある通り、3台の端末装置A,B,Cでほぼ同時にフィーダ電圧低下(異常)を検出する場合が有り得る。
図4に、上記図3の構成例における端末装置44の構成例(機能ブロック図)を示す。
本例の端末装置44は、IP通信機能部21’、専用通信機能部22’、数値演算処理部(メモリ部含む)23’、及び電圧センサ入力部24’を有し、これらがデータバス25’に接続している。
IP通信機能部21’、専用通信機能部22’は、それぞれ上記図2(a)におけるIP通信機能部21、専用通信機能部22に相当する構成である。よって、特に詳細には説明しないが、IP通信機能部21’はIP通信網45を介して、例えばデータ集約先装置46と通信を行う通信機能部である。専用通信機能部22’は専用通信網47を介して例えばデータ集約先装置46と通信を行う通信機能部である。
数値演算処理部(メモリ部含む)23’は、上記図2(a)における数値演算処理部23に相当する構成である。よって、基本的には、数値演算処理部23と同様の処理機能を有するものであり、ここでは特に説明しない。数値演算処理部23’は、数値演算処理部23の処理機能の具体例として、以下に説明するように、上記送信イベントとして、フィーダ電圧低下の検出を例にしているものである。
また、電圧センサ入力部24’は、上記図2(a)における「センサ、または表示部、操作部等」33の具体例を示すものである。つまり、センサの具体例としてフィーダ電圧を検出するセンサを示し、更に以下に述べるようにフィーダ電圧低下(異常)を判定する機能を有するものとしている。
すなわち、電圧センサ入力部24’は、例えば上記電圧変換器48からの電圧検出データ(交流波形等)を入力し、例えば不足電圧継電器技術による電圧低下検出を行う。
端末装置44は、上記電圧低下検出時に、そのときの電圧データ(センサデータ;たとえば電圧低下発生時の交流波形情報)を、IP通信網45を介してデータ集約先装置46に送信する為の準備を行う。これは、例えば、数値演算処理部23’は、随時、電圧センサ入力部24’から上記電圧データを取得して、これを自己の内蔵メモリ(上記メモリ部)に記憶しており、電圧センサ入力部24’が電圧低下(異常)を検出すると、内蔵メモリからそのときの電圧データ(たとえば電圧低下発生時の交流波形情報)を取り出して、この電圧データを含むデータ集約先装置46宛てのパケットを生成する。
従来と異なる点は、パケットを生成しても直ちに送信するとは限らないことである。つまり、従来では各端末装置44は自律的に(勝手に)パケットを送信していたが、本手法においては各端末装置44は、上記端末装置11に関して説明した通り、専用通信網47上の通信に基づいて、IP通信網45上の通信が許可されたか否かを判定する機能を有する。これは、既に述べた通り、同時に複数の端末装置11に通信許可が与えられることはないように制御される。そして、端末装置44は、IP通信網45上の通信が許可されたと判定した場合のみ、上記データ集約先装置46宛てのパケットをIP通信網45上に送信する。尚、IP通信網45上の通信が許可されたと判定した後に、上記パケットを生成する処理を行ってこれを送信するようにしてもよい。
本手法では、一例としては例えば、データ集約先装置46が専用通信網47を介して各端末装置44を管理制御して、IP通信網45上への大容量データ送出タイミングをコントロールする。これは、例えば、任意の端末装置44に通信許可を与えた後は、この端末装置44からの大容量データを受信完了するまでは他の端末装置44には通信許可を与えないようにすることで(つまり、複数の端末装置44に通信許可を与えないようにすることで)、複数の端末装置44がほぼ同時にIP通信網45上に大容量データを送出するようなことは無いようにコントロールする。勿論、この例に限らず、上述した通り、専用通
信網47における通信方式(ポーリング方式、トークン方式)を利用する手法であってもよい。
何れの手法であっても、IP通信網45以外の通信網を新たに設け、この通信網を利用することで、例えばたとえ複数の端末装置44がほぼ同時にIP通信網45上へ大容量データを送出すべき事態になったとしても、複数の端末装置44がほぼ同時にIP通信網45上へ大容量データを送出するようなことはないようにコントロールでき、IP通信網45上の通信負荷増大を防止でき、輻輳等を招くようなことはない。
また、本手法では、IPアドレス貸与する構成である場合、すなわちIPアドレス資源の節約の為、各端末装置44においてIP通信網45上のIPアドレスは設定されておらず、マスタ装置(データ集約先装置46)が端末装置44に一時的にIPアドレスを貸与する構成である場合、このIPアドレス貸与の為の処理は、専用通信網47を介して行われる。従来のようなIPアドレス貸与の要求の為にIP通信網45上でブロードキャスト通信が行われることはなく、IP通信網45上の通信負荷増大を防止でき、輻輳等を招くようなことはない。尚、専用通信網47上で上記ブロードキャスト通信が行われることもない。
以下、上記図3、図4に示す具体例を用いて、本例のプラント監視装置の通信動作について、図5〜図7を参照して説明する。
図5、図6、図7は、本例のプラント監視装置の通信タイムチャート例(その1)、(その2)、(その3)である。
尚、図5〜図7に示す例は、何れも、専用通信網47上の通信方式が、上記ポーリング方式である場合を例にしている。すなわち、データ集約先装置46は、専用通信網47を介して各端末装置44に対して順次ポーリング(図示の例ではデータ要求)を行っている。この場合、各端末装置44は、データ集約先装置46からの自己宛のポーリングを受けたときに、「IP通信網45上の通信許可が得られた」ものと判定する。
尚、特に図示しないが、FL-net等のようなトークン方式の場合には、専用通信網47上を常時、トークン(送信権)が巡回しており、データ集約先装置46宛の任意の送信データ(特に大容量データ)が生じた端末装置44は、このトークン(送信権)を獲得する。これによって、従来通り専用通信網47上の通信許可が得られたことになるが、本手法ではこれによって端末装置44は更にIP通信網45上の通信許可も得られたものと判定する。
従来より、ポーリング方式において自己宛のポーリングを受信した場合、あるいはFL-net等のようなトークン方式においてトークン(送信権)を獲得した場合には、「通信許可が与えられた」ものと見做すことができるが、これは本例においては専用通信網47上の話である。これに対して、本手法では、更にIP通信網45上の送信権(通信許可)も与えられたものと判定するものである。勿論、上記の通り、このとき専用通信網47上の通信許可も得られているので、専用通信網47上での通信を行うこともできる。これより、例えば、IPアドレス貸与の構成の場合には、端末装置44は専用通信網47を介してデータ集約先装置46に対してIPアドレス貸与要求を送信する等する。あるいは、後述するデータ無し応答や任意の小容量データをデータ集約先装置46に送信すること等を行っても良い。
上記通信許可が得られたものと判定した端末装置44は、IP通信網45上に任意の大容量データ(センサ情報等)を送信する。勿論、これは送信すべき大容量データがある場合の話であり、大容量データが無い場合には後述するデータ無し応答を行ったり、あるい
は小容量データがある場合には専用通信網47を介して当該小容量データを送信する。
従来より、上記ポーリング方式やトークン方式では、同時に複数の端末装置44に送信権(通信許可)が与えられることはない。よって、上述した本手法によれば、IP通信網45上における大容量データ送信に関しても、同時に複数の端末装置44がデータ送信するようなことはなく、例えば複数の(ここでは3台の)端末装置44がほぼ同時にデータ集約先装置46へデータ送信すべき事態となったとしても、IP通信網45上においてほぼ同時にデータ送信が行われるようなことはなく、従来における問題、すなわちIP通信量が著しく増大し、通信路の過負荷や輻輳が生じる恐れがある問題を解消できる。
まず、図5に示す通信タイムチャート例(その1)について説明する。
この例では、全ての端末装置44には予めユニークなIPアドレス(IP通信網45上のIPアドレス)が設定されているものとする。よって、データ集約先装置46が端末装置44にIPアドレスを貸与する処理は必要ない。
よって、本例では、各端末装置44は、データ集約先装置46からのポーリング(自端末宛の「データ要求」コマンド)があった場合に、上述した“通信許可”が与えられたものと判定し、送信すべきデータがある場合にはデータ送信を行う。既に述べた通り、この“通信許可”は、専用通信網47上の通信許可だけでなくIP通信網45上の通信許可も意味する。よって、送信すべきデータが小容量データであった場合には専用通信網47を介してデータ送信を行い、大容量データであった場合にはIP通信網45を介してデータ送信を行う。送信すべきデータとして小容量データ、大容量データの両方がある場合には、両方とも送信する。勿論、この場合にも、小容量データは専用通信網47を、大容量データはIP通信網45を介して送信する。
尚、送信データが小容量データであるか大容量データであるかを判定する方法は、例えば予め任意の閾値αを設定しておき、送信データのデータ量をβとすると、例えばβ>αであれば大容量データと判定し、β≦αであれば小容量データと判定する。
また、上記の通り、図5に示す例では、IPアドレスは予め各端末装置44に設定されている。よって、この例では、IPアドレス資源の節約に関する効果(IP通信網45上のブロードキャストは行われない)は得られないが、複数の端末装置44が一斉に大容量データをIP通信網45上に送出するという事態が起こらないようにできる。
図5に示すように、データ集約先装置46は、随時、専用通信網47を介して各端末装置44に対して順次、「データ要求」コマンドを送信している(ポーリングを行っている)。
そして、自端末宛の「データ要求」コマンドを受信した端末装置44は、送信すべきデータが無ければ「データ無し」を応答する。一方、送信すべきデータがある場合には、この送信データが小容量データであれば専用通信網47を介して、大容量データであればIP通信網45を介して、データ集約先装置46に対してデータ送信する。
あるいは、2つ以上の送信データがある場合、例えば小容量データ、大容量データの2つのデータがある場合には、両方とも送信する。勿論、この場合も、小容量データは専用通信網47を介して、大容量データはIP通信網45を介して、送信する。
データ集約先装置46は、上記送信データを受信完了した場合、または上記「データ無し」応答を受信した場合には、次の端末装置44に対して「データ要求」コマンドを送信する。よって、任意の端末装置44がデータ送信中に別の端末装置44がデータ送信開始
するようなことはない。
尚、上記の例に限らず、端末装置44は、例えば大容量データがある場合には専用通信網47を介して「大容量データあり」応答をデータ集約先装置46に返信すると共に、IP通信網45を介して大容量データを送信するようにしてもよい。この例では、データ集約先装置46は、「大容量データあり」応答を受信したら、IP通信網45を介して大容量データが送られてくるのを待つ。そして、大容量データ受信完了したら、次の端末装置44に対するポーリング(「データ要求」コマンド送信)を行う。
小容量データ、大容量データの両方が返信される場合には、データ集約先装置46が例えば小容量データ受信を以って次の端末装置44にする「データ要求」コマンド送信を行ってしまう可能性がある。この為、大容量データ送信中に次の端末装置44が大容量データ送信開始してしまう可能性がある。この様な事態を考慮して上記のように「大容量データあり」応答を返信する形態も考えられる。
また尚、データ送信先はデータ集約先装置46に限らないものとしてもよい。つまり、本例においては上記の通り自端末宛の「データ要求」コマンド受信は、自端末に「専用通信網47上とIP通信網45上の両方における通信許可が与えられたこと」を意味するが、データ送信先はデータ集約先装置46に限定されるものではなく、例えば他の端末装置44等であってもよい。
図5に示す例では、図上上から順番に、データ集約先装置46は、まず端末装置B宛に「データ要求」コマンドを送信し、このとき端末装置Bには小容量データがあった為、専用通信網47を介して送信する。尚、ここでは、端末装置44からの応答やデータ送信の相手は、データ集約先装置46であり、これについては以下、逐一言わないものとする。
データ集約先装置46は、上記小容量データを受信完了したら、今度は端末装置A宛に「データ要求」コマンドを送信し、このとき端末装置Aには送信すべきデータは無かった為、専用通信網47を介して「データ無し」応答を送信する。
データ集約先装置46は、この「データ無し」応答を受信したら、今度は端末装置C宛に「データ要求」コマンドを送信し、このとき端末装置Cには送信すべきデータは無かった為、専用通信網47を介して「データ無し」応答を送信する。
データ集約先装置46は、この「データ無し」応答を受信したら、今度は端末装置B宛に「データ要求」コマンドを送信するが、ここではその直前に短絡事故発生し、電圧低下発生した為、上記の通り全ての端末装置A,B,Cは、それぞれ、センサデータ(交流波形等)の大容量送信データのパケットを生成する。
但し、上記の通り、パケット生成後に直ちにパケット送信するのではなく、IP通信網45上の通信許可が得られたと判定したときにパケット送信できる。よって、図示の例では、上記短絡事故発生後、上記の通りデータ集約先装置46は、まず端末装置B宛に「データ要求」コマンドを送信している。よって、まず端末装置Bが、上記生成した大容量送信データのパケットを、IP通信網45を介してデータ集約先装置46に送信する。
尚、図示の例では、このとき端末装置Bにおいては送信すべきデータとして任意の小容量データも存在していた。この為、端末装置Bは更に、この小容量データもデータ集約先装置46に送信するが、これは専用通信網47を介して送信することになる。尚、この例では、端末装置A,Cは小容量データは有していないものとする。
データ集約先装置46は、上記端末装置Bからの大容量データと小容量データを受信完了すると、今度は端末装置C宛の「データ要求」コマンドを送信する。これより、端末装置Cは、上記生成した大容量送信データのパケットを、IP通信網45を介してデータ集約先装置46に送信する。
同様に、データ集約先装置46は、上記端末装置Cからの大容量データを受信完了すると、今度は端末装置A宛の「データ要求」コマンドを送信する。これより、端末装置Aは、上記生成した大容量送信データのパケットを、IP通信網45を介してデータ集約先装置46に送信する。
尚、既に述べた通り、端末装置A〜Cは、大容量送信データが存在する場合には、例えば上記大容量送信データを送信する前に、専用通信網47を介して、上記「大容量データあり」応答を、データ集約先装置46に送信するようにしてもよい。
データ集約先装置46は、上記端末装置Aからの大容量データを受信完了すると、今度は端末装置B宛の「データ要求」コマンドを送信する。図示の例では、端末装置Bは今度は「データ無し」応答を送信する。これは、図示の通り、端末装置C,Aに関しても同様となる。
上記の通り、専用通信網47に関しては、任意の小容量データや「データ要求」コマンド、「データ無し」応答等しか送受信されない。一般的に、この様なコマンドや応答や、後述する貸与用のIPアドレス等は、データ量が少ないので、これらも「小容量データ」の一種と考えてよい。
この様に、小容量データのみ送受信されるので、専用通信網47は低速な通信路であって構わない。勿論、必ずしも低速な通信路とする必要はないが(よって、図上では“低速かもしれない”と記してある)、一般的に低速な通信路は安価に構築できるものである。
また、専用通信網47における通信方式は、例えば上述したポーリング方式や、例えばFL-net等のようなトークン方式等の、複数の端末(端末装置44等)が同時に送信を行わないようにする既存技術の通信方式である。一方、IP通信網45における通信方式は、一般的なIP通信であるが、上記の通り専用通信網47における通信方式を利用することで、複数の端末(端末装置44等)が同時に送信を行わないようにすることができる。
上記の通り、図5に示す例では、複数の端末装置44がほぼ同時に大容量データを送信する事態になったとしても、専用通信網47における通信方式(本例ではポーリング方式)を利用することで、この複数の端末装置44がほぼ同時に大容量データをIP通信網45上に送出するような事は起こらないようにできる。これは、トークン方式の場合も同様である。
尚、トークン方式の場合、端末装置44は、例えば、大容量データ送信完了後に、獲得したトークン(送信権)をリリースする。これによって、大容量データを送信中に他の端末装置44が大容量データを送信するような事態は生じない。すなわち、複数の端末装置44がほぼ同時に大容量データをIP通信網45上に送出するような事態は起こらない。
次に、図6に示すプラント監視システムの通信タイムチャート例(その2)について説明する。
図6に示す例では、各端末装置44にはIPアドレスは設定しておらず、データ集約先装置46がIP通信網45上の任意のIPアドレスを端末装置44に一時的に貸与する。但し、既存のDHCP技術とは異なる。既存のDHCP技術を適用した場合、各端末装置
44は、大容量データを送信すべき何らかのイベントが発生した場合、IP通信網45上にブロードキャストでIPアドレス割り当て要求を送出することになる。
これに対して、本手法では、IPアドレス貸与の為の通信は、専用通信網47を介して行う。すなわち、端末装置44は、上記通信許可が得られたものと判定した場合(本例では自端末に対するポーリングを受信した場合)、送信すべき大容量データがある場合には専用通信網47を介してデータ集約先装置46に対して特定の応答を行う。この特定の応答は、実質的にIPアドレス貸与要求を意味するものであり、特定の応答を受信したデータ集約先装置46は、専用通信網47を介して当該端末装置44に対して貸与用のIPアドレスを送信する。つまり、IPアドレスを端末装置44に貸与する。当然、このIPアドレスは、IP通信網45上のIPアドレスであり、これが貸与されることで端末装置44はIP通信網45上の通信が可能となる。
尚、上記特定の応答は、図6に示す例では、「大量データ有り」応答である。
この様に、本手法では、端末装置44は、ブロードキャストでIPアドレス貸与要求を送信するようなことはなく、また同時期に複数の端末装置44がIPアドレス貸与要求を送信するようなこともないので、複数の端末装置44がほぼ同時にブロードキャストを行うことでIP通信網45の通信負荷が一時的に大幅に上昇させるような事態は起こらない。それ以前に、そもそも、IPアドレス貸与の為の通信が、IP通信網45上で行われることはないので、IP通信網45の通信負荷が掛かることはない。
また、専用通信網47上のIPアドレス貸与要求に関しても、ブロードキャスト通信が行われることなく、また複数の端末装置44がほぼ同時にIPアドレス貸与要求を行うようなこともないので、通信負荷は少なくて済む。
図6に示す例は、図5の例と同様、専用通信網47上の通信方式がポーリング方式である場合を例にしている。
この例でも、データ集約先装置46は、図5の例と同様、専用通信網47上で各端末装置44に対して順次ポーリングを行っている。尚、図6の例では、ポーリングコマンドは、「大量送信データ有無確認」コマンドとなっている。
データ集約先装置46は、随時、専用通信網47を介して各端末装置44に所定の順番で順次、上記「大量送信データ有無確認」コマンドを送信している。
そして、各端末装置44は、上記図5の例における「データ要求」コマンド受信時と同様、自端末宛の上記「大量送信データ有無確認」コマンドを受信すると、上記「通信許可が得られた」ものと判定する。既に述べた通り、この通信許可は、専用通信網47上だけでなくIP通信網45上の通信許可も得られたことを意味する。
図5の例との違いは、図6の例では端末装置44にはIPアドレスが設定されていない為、「通信許可が得られた」ものと判定した場合でも、そのままではIP通信網45上に大容量データを送信できないので、IPアドレス貸与の為の通信処理が必要である点である。
この為、端末装置44は、自端末宛の上記「大量送信データ有無確認」コマンドを受信すると、送信すべき大容量データがある場合には、「大量データ有り」応答を専用通信網47を介してデータ集約先装置46に返信する。尚、「大量送信データ有無確認」コマンドは、文字通りに大容量データがあるか否かを確認する意味とは限らず、上記「データ要求」コマンドと同様、大容量であるか小容量であるかは関係なく、送信すべきデータがあるか否かを確認する意味であってもよい。よって、端末装置44は、例えば、大容量データ、小容量データの両方がある場合には、上記「大量データ有り」応答と一緒に小容量デ
ータも送ってもよい。また、端末装置44は、例えば、小容量データのみある場合には、後述する「大量データ無し」応答と一緒に小容量データも送ってもよい。尚、何れにしても、大容量データ以外は、専用通信網47を介して送信する。
上記「大量データ有り」応答を受信したデータ集約先装置46は、IPアドレスを貸与すべきものと判定し(上記の通り、「大量データ有り」応答は実質的にIPアドレス貸与要求を意味する)、自己が保持している貸与用のIPアドレスを専用通信網47を介して「大量データ有り」応答送信元の端末装置44に送信する。尚、本例では貸与用のIPアドレスは1つで済むが、複数の貸与用のIPアドレスを保持していてもよい。この場合には、複数の貸与用のIPアドレスのなかから任意のIPアドレスを選択して、端末装置44に送信すればよい。
端末装置44は、上記貸与用のIPアドレスを受信すると、これを自端末のIP通信網45上のIPアドレスとして設定する。これより、この端末装置44は、IP通信網45上での通信が可能となり、上記大容量データをIP通信網45を介してデータ集約先装置46へ送信する。そして、送信完了したら、上記設定したIPアドレスを無効化(消去等)する。
一方、データ集約先装置46は、上記大容量データを受信完了したら、次の端末装置44に対して「大量送信データ有無確認」コマンドを送信する。また、各端末装置44は、「大量送信データ有無確認」コマンド受信時に、送信すべき大容量データが無い場合には、「大量データ無し」応答を専用通信網47を介してデータ集約先装置46に返信する。但し、上記の通り、送信すべき大容量データが無くても小容量データはある場合には、「大量データ無し」応答と一緒に小容量データを送信するようにしてもよい。尚、図6には、特に小容量データの送信は示さない。
データ集約先装置46は、上記「大量データ無し」応答を受信した場合にも、次の端末装置44に対して「大量送信データ有無確認」コマンドを送信する(次の端末装置44に対するポーリングを行う)。
図6に示す例では、図中、上から順番に、まず、データ集約先装置46は、端末装置Bに対して専用通信網47を介して「大量送信データ有無確認」コマンドを送信し、これに対して端末装置Bは専用通信網47を介して「大量データ無し」応答を返信する。データ集約先装置46は、次に、端末装置Cに対して専用通信網47を介して「大量送信データ有無確認」コマンドを送信し、これに対して端末装置Cは専用通信網47を介して「大量データ無し」応答を返信する。次に、データ集約先装置46は、端末装置Aに対して専用通信網47を介して「大量送信データ有無確認」コマンドを送信し、これに対して端末装置Aは専用通信網47を介して「大量データ無し」応答を返信する。
そして、その直後、上記図5の例の場合と同様に、プラントにおいて短絡事故が発生したものとする。データ集約先装置46が上記端末装置Aからの「大量データ無し」応答受信により、今度は端末装置Bに対して「大量送信データ有無確認」コマンドを送信すると、今度は端末装置Bは上記「大量データ有り」応答を、専用通信網47を介してデータ集約先装置46に返信する。データ集約先装置46は、例えば、任意の貸与用のIPアドレスを端末装置Bに貸与する。すなわち、この貸与用のIPアドレスを専用通信網47を介して端末装置Bに送信する。
端末装置Bは、貸与されたIPアドレスを自己のIP通信網45上のIPアドレスとして設定し、これによってIP通信網45上の通信が可能になることから、大容量データをIP通信網45を介してデータ集約先装置46へ送信する。そして、送信完了したら、上
記設定したIPアドレスを無効化(消去等)する。
データ集約先装置46は、例えば上記端末装置Bからの大容量データを受信完了したら、次の端末装置44(ここでは端末装置C)に対して「大量送信データ有無確認」コマンドを送信する。ここでは、端末装置Cについても上記端末装置Bと略同様の処理が行われることになり、端末装置Cは貸与されたIPアドレスを設定後、大容量データをIP通信網45を介してデータ集約先装置46へ送信する。そして、送信完了したら、上記設定したIPアドレスを無効化(消去等)する。
データ集約先装置46は、例えば上記端末装置Cからの大容量データを受信完了したら、次の端末装置44(ここでは端末装置A)に対して「大量送信データ有無確認」コマンドを送信する。端末装置Aに関しても、上記端末装置B,Cと同様の処理が行われることになり、ここでは説明は省略する。
尚、その後も、データ集約先装置46は、各端末装置B,C,Aに順次「大量送信データ有無確認」コマンドを送信するが、各端末装置B,C,Aはそれぞれ「大量データ無し」応答を返信する。
以上説明したように、図6に示す通信タイムチャート例(その2)においては、IPアドレス資源の節約を行う為にIPアドレスを一時的に貸与する構成において、従来のようにブロードキャストでIPアドレス貸与要求を送出するものではないので、複数の端末装置がほぼ同時にブロードキャストを行うことでIP通信網45の通信負荷が一時的に大幅に上昇させるような事態は起こらない(それ以前に、IPアドレス貸与の為の通信処理自体が、IP通信網45上では行われないので、この通信処理による通信負荷がIP通信網45に掛かることがない)。
また、IPアドレス貸与の為の通信処理に関して、専用通信線47上においても、IPアドレス貸与要求がブロードキャストで行われることはなく、また複数の端末装置が同時期にブロードキャストを行うこともないので、専用通信線47上の通信負荷が増大するようなこともない。
また、上記の例では、一度に(同時期に)複数の端末装置44にIPアドレスが貸与されるようなことはないので、貸与用のIPアドレスは1つで済む。よって、1つのプラント設備内(プラント監視装置10内)において必要となるIPアドレス数は2つで済む。すなわち、データ集約先装置46自身のIPアドレスと、貸与用のIPアドレスとの2つで済む。
また、通信タイムチャート例(その2)においては、通信タイムチャート例(その1)と同様の効果も得られる。すなわち、複数の端末装置44がほぼ同時に大容量データを送信すべき事態になったとしても、複数の端末装置44がほぼ同時に大容量データをIP通信網45上に送出するようなことはなく、IP通信量が著しく増大し通信路の過負荷や輻輳が生じるような事態は起こらない。
尚、上記IPアドレス貸与をトークン方式で実現する場合には、各端末装置44は、上記図5に係るトークン方式の説明で述べた通り、巡回するトークン(送信権)を獲得した場合には、上記「通信許可が得られた」ものと判定する。
そして、送信すべきデータとして大容量データのみがある場合には、専用通信線47を介してデータ集約先装置46に対して例えば1:1のメッセージ伝送等によりIPアドレス貸与を要求するコマンドを送信する。これに対してデータ集約先装置46はACKとし
て上記貸与用のIPアドレスを返信する。その後は、上記ポーリング方式の場合と略同様であるが、貸与されたIPアドレスを消去する処理は必要なく、大容量データを送信完了後にはトークン(送信権)をリリースする。
尚、送信すべきデータとして小容量データのみがある場合には、専用通信線47を介してデータ集約先装置46に対して1:1のメッセージ伝送等により小容量データを送信する。また、小容量データ、大容量データの両方がある場合には、専用通信線47を介してデータ集約先装置46に対して、小容量データと一緒に上記IPアドレス貸与を要求するコマンドを送信する。
次に、図7に示すプラント監視システムの通信タイムチャート例(その3)について説明する。
図7に示す例では、図6に示す例とほぼ同様の効果が得られるが、更にIPアドレス貸与の為の機能が必要なくなるという効果も得られる。
すなわち、本例でもIPアドレス資源の節約が行われるが、本例ではIPアドレスの貸与は行われない。
本例では、IPアドレスは、予め各端末装置44に設定されている。但し、全ての端末装置44に同一のIPアドレスを設定しておく。そして、通常時は、全ての端末装置44において、IP通信網45への通信ポートはクローズ(電源OFF)されている。専用通信線47への通信ポートは常時アクティブ(電源ON)とする。
尚、以下の説明では、特に断らない限りは、「通信ポート」は、IP通信網45への通信ポートを意味するものとする。
通信ポートがクローズ(電源OFF)されている状態では、その端末装置44はネットワーク上(ここではIP通信網45)に存在しないことになる。そして、例えば専用通信線47上の通信を利用して、一度に複数の端末装置44の通信ポートがポートアクティブ(電源ON)になることは無いようにしながら、送信すべき大容量データがある端末装置44の通信ポートをポートアクティブ(電源ON)させることで、大容量データを送信させることができる。
以下、図7の例について説明するが、図6の例とは異なる点についてのみ説明するものとする。尚、図7の場合も、上記図5、図6と同様、専用通信線47上の通信方式がポーリング方式である場合を例にしている。
図7の例が図6とは異なる点は、上記短絡事故発生後に、データ集約先装置46からの「大量送信データ有無確認」コマンドに対して、端末装置44が「大量データ有り」応答を返信した後である。すなわち、図示の例では、まず、端末装置Bが「大量データ有り」応答を返信すると、データ集約先装置46は、専用通信線47を介して端末装置Bに対して、「ポートアクティブ及びデータ送信」指令を送信する。
端末装置Bは、この指令を受信すると、まず自己の通信ポートをポートアクティブ(電源ON)にする。そして、大容量データをIP通信網45を介してデータ集約先装置46に送信する。そして、データ送信完了したら、自己の通信ポートをポートクローズ(電源OFF)する。一方、データ集約先装置46は、上記大容量データを受信完了したら、次の端末装置44(ここでは端末装置C)に対して「大量送信データ有無確認」コマンドを送信する。
上記の通り、予め各通信端末44には同一のIPアドレスが設定されている。ここでは仮にIPアドレス=“AA”とする。上記端末装置Bは、ポートアクティブとすることで
“AA”を自己のIPアドレスとしてIP通信網45上での通信を行うことになる。他の端末装置A,Cにおいても同じIPアドレス=“AA”が設定されているが、これらの端末装置A,Cはこのときポートクローズ(電源OFF)状態であるので、実質的にIP通信網45上に存在しないものとなっている。よって、IPアドレスが重複することにはならず、端末装置Bは、何等問題なくIP通信網45上での通信を行うことができる。
尚、上記データ集約先装置46からの「大量送信データ有無確認」コマンドを受信した端末装置Cは、上記端末装置Bと同様の動作を行うことで、自己の大容量データをデータ集約先装置46に送信する。これについての説明は省略する。その後の端末装置Aに関しても同様である。
上記図7に示す手法は、専用通信線47上の通信方式がトークン方式である場合には、例えば以下のようになる。
トークン方式の場合、例えば一例としては、トークン(送信権)を獲得した端末装置44は、専用通信線47を介してデータ集約先装置46に対して1対1のメッセージ通信により「大量データ有り」を通知する。この通知を受けたデータ集約先装置46は、ACK(ACK/NACK通信方式におけるAcknowledge)として、専用通信線47を介して端末装置44に対して、「ポートアクティブ及びデータ送信」指令を送信する。その後は、上記ポーリング方式と同じであり、特に説明しない。但し、大容量データを送信完了したら、トークン(送信権)をリリースする。
尚、上記図5〜図7の何れの例においても、もし、データ集約先装置46が端末装置44のIP通信網45におけるMACアドレス情報を有しない場合には、端末装置44は、ポーリングに対する返信データに自端末のMACアドレス情報を含める。
また、上記図6のようなIPアドレス貸与の例においては、もしIP通信網45の途中にDHCP対応ルータ等のMACアドレスとIPアドレス情報を管理する機器があれば、データ集約先装置46は、例えばIPアドレスを貸与したときに、既存のDHCP管理技術を使用してこれら機器の情報更新を行うようにしてもよい。
この様にIP通信網45に対するデータ集約先装置46の挙動は、DHCP技術を使用したものであるが、通常のDHCP機能では、まず各端末装置44がIP通信網45上に、IPアドレスリース要求のブロードキャスト送信をするが、本手法では専用通信線47で、しかもブロードキャスト送信を使わないで、IPアドレスの貸与が行われる。これにより、例えば複数の端末装置44がほぼ同時に電圧低下を検出した場合でも、IP通信網45、専用通信線47のどちらにおいても、複数の端末装置44から一斉にブロードキャスト通信が行われるようなことはなく、通信路における負荷増大や輻輳を回避できる。
尚、以上のように図3に示す一例を用いた説明を行ったが、図3は図1に示す構成の一例であり、上記端末装置44、データ集約先装置46の動作は、図1のプラント監視装置10における端末装置11、データ集約先装置12の動作の一例と考えてよい。図3では、電圧低下検出により大容量データの一例であるセンサ情報を送信する例を示したが、これは一例であり、この例に限るものではない。大容量データの内容は何でもよく、また大容量データを送信するトリガ(イベント)も何でもよい。
また、上述した本手法の効果は、特に図1のようにIP通信網が複数の(特に多数の)プラント監視装置10が共用する共用IP通信網1である場合に、特に顕著なものとなる。
以上説明したように、本手法によれば、以下の効果が得られる。
(1)専用通信網を別途設け、既存のIP通信網と専用通信網の両方を常用通信系として使用し、基本的には、コマンド、応答等の制御用データ等の小容量データや、これに限らない任意の小容量データは、専用通信網を介して送受信し、大容量データのみIP通信網を介して送受信することで、これによって、通信負荷の平準化を実現できると共に、IP通信網に関しては通信負荷の抑制を図ることができる。
(2)更に、専用通信網上の通信を利用することで、IP通信網上で短時間に著しく通信負荷が増大する事態となることを防止でき、輻輳等が生じないようにできる。例えば複数の端末装置がほぼ同時にデータ送信すべき状況になった場合でも通信負荷が短期間に著しく増大する事態を回避できる。あるいは、IPアドレス貸与する構成において、専用通信網上の通信によりIPアドレス貸与が行われるので、IP通信網上でIPアドレス貸与要求の為のブロードキャスト通信が行われることはなく、ブロードキャスト通信による過負荷/輻輳が生じることはない。あるいは、IPアドレス貸与することなく、IPアドレス資源の節約を実現することができ、この場合にも、当然、IPアドレス貸与要求の為のブロードキャスト通信は行われないので、ブロードキャスト通信による過負荷/輻輳が生じることはない。
(3)各プラント設備の監視装置毎に、必要とするIPアドレスは、データ集約先装置のIPアドレスと、端末装置への貸与用のIPアドレスの計2つで済むので、IPアドレス資源の節約ができる。
上記(1)、(2)、(3)の効果は、特に、IP通信網が複数のプラント設備の監視装置が共用するものである場合に、顕著な効果を奏するものである。
(4)IP通信網以外に専用通信路が必要となるが、大量データ送信および高速データ送信はIP通信網に集約できるので、専用通信路の通信速度は高速なものでなくて良く、専用通信路の敷設コストを節約できることが期待できる。
1 共用IP通信網
2 専用通信網
10 プラント監視装置
11 端末装置
12 データ集約先装置
21 IP通信機能部
22 専用通信機能部
23 数値演算処理部(メモリ部含む)
24 「通信以外のインタフェース」
25 データバス
31 CPU
32 メモリ
33 「センサ、または表示部、操作部等」
34 通信ポート
35 通信ポート
41 送配電線
42 受電変圧器
43 各負荷
44 端末装置
45 IP通信網
46 データ集約先装置
47 専用通信線

Claims (16)

  1. プラント設備の状態を監視する装置であって、データ集約先装置と複数の端末装置とがIP通信網に接続されており、該各端末装置は任意の大容量の送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信するプラント監視装置において、
    第2の通信網を設け、前記データ集約先装置及び前記各端末装置は、該第2の通信網にも接続されており、
    前記各端末装置は、小容量データに関する通信は前記第2の通信網を用い、大容量データに関する通信は前記IP通信網を用いて通信する通信制御手段を有することを特徴とするプラント監視装置。
  2. 前記データ集約先装置は、
    前記第2の通信網を介して各端末装置に対して前記IP通信網上における通信許可を与える手段であって、該IP通信網上における通信許可を任意の1つの端末装置に与えた後は、該端末装置からの前記送信データを受信完了するまで又は該端末装置から任意の応答があるまで、他の端末装置には前記IP通信網上における通信許可を与えないようにする通信許可手段を有し、
    前記各端末装置の前記通信制御手段は、
    前記データ集約先装置の通信許可手段によって前記IP通信網上における通信許可が得られたとき、前記送信データがある場合には該送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信することを特徴とする請求項1記載のプラント監視装置。
  3. 前記第2の通信網上の通信方式は、該第2の通信網上における通信許可が得られた装置だけが該第2の通信網上で通信を行える通信方式であり、
    前記各端末装置の前記通信制御手段は、
    前記第2の通信網上における通信許可が得られた場合に、前記IP通信網上における通信許可も得られたものと判定し、前記任意の送信データがある場合には該送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信することを特徴とする請求項1記載のプラント監視装置。
  4. 前記第2の通信網上の通信方式はポーリング方式であり、
    前記データ集約先装置は、随時、第2の通信網を介して前記各端末装置に対して順次ポーリングを実行する第2の通信網通信制御手段を有し、
    前記各端末装置は、自装置宛の前記ポーリングを受信することで前記第2の通信網上における通信許可が得られることを特徴とする請求項3記載のプラント監視装置。
  5. 前記第2の通信網上の通信方式は、該第2の通信網上にトークンを巡回させるトークン方式であり、
    前記各端末装置は、前記第2の通信網上のトークンを獲得することで前記第2の通信網上における通信許可が得られることを特徴とする請求項3記載のプラント監視装置。
  6. 前記各端末装置には前記IP通信網上のIPアドレスは設定されておらず、
    前記データ集約先装置は、前記IP通信網上における通信許可が得られた端末装置から前記第2の通信網を介して所定の要求があった場合、前記第2の通信網を介して該端末装置に対して貸与用のIPアドレスを送信するIPアドレス貸与手段を更に有し、
    前記各端末装置の前記通信制御手段は、前記IP通信網上における通信許可が得られたとき、前記送信データがある場合には、前記第2の通信網を介して前記所定の要求を行うことで前記データ集約先装置から貸与用のIPアドレスを取得して、該貸与用のIPアドレスを自装置の前記IP通信網上のIPアドレスとして設定してから、前記送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信し、送信完了したら該設定したIP
    アドレスを無効化することを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載のプラント監視装置。
  7. 前記各端末装置には予め前記IP通信網上のIPアドレスとして全て同一のIPアドレスが設定されており、且つ全ての端末装置において前記IP通信網への通信ポートはクローズされており、
    前記データ集約先装置は、前記IP通信網上における通信許可が得られた端末装置から前記第2の通信網を介して所定の要求があった場合、前記第2の通信網を介して該端末装置に対して通信ポートアクティブ指令を送信する通信ポート指令手段を更に有し、
    前記各端末装置の前記通信制御手段は、前記IP通信網上における通信許可が得られたとき、前記送信データがある場合には、前記第2の通信網を介して前記所定の要求を行うことで前記データ集約先装置から前記通信ポートアクティブ指令を受信すると、前記IP通信網への通信ポートをアクティブにしてから、前記送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信し、送信完了したら該通信ポートをクローズすることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載のプラント監視装置。
  8. 前記IP通信網は、複数の前記プラント監視装置が共用する共用IP通信網であり、該共用IP通信網には各プラント監視装置それぞれの前記データ集約先装置と複数の端末装置とが接続されており、
    前記第2の通信網は、各プラント監視装置毎に、そのプラント監視装置専用の通信網として設けられることを特徴とする請求項2〜7の何れかに記載のプラント監視装置。
  9. 前記第2の通信網は前記IP通信網に比べて低速な通信路であることを特徴とする請求項2〜8の何れかに記載のプラント監視装置。
  10. 前記各端末装置は、前記プラント設備内の任意の状態を検出するセンサから状態データを取得すると共に、該状態データに基づいて異常発生有無を判定する状態データ取得・判定手段を更に有し、
    前記通信制御手段は、該状態データ取得・判定手段によって異常発生と判定された場合、そのときの状態データにより前記送信データを生成することを特徴とする請求項2〜9の何れかに記載のプラント監視装置。
  11. 前記IP通信網上における通信許可が得られた端末装置の前記通信制御手段は、任意の小容量データがある場合には、該小容量データを前記第2の通信網を介して前記データ集約先装置に送信することを特徴とする請求項2〜10の何れかに記載のプラント監視装置。
  12. プラント設備の状態を監視するプラント監視装置であって、データ集約先装置と複数の端末装置とがIP通信網に接続されており、該各端末装置は任意の大容量の送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信する前記プラント監視装置における前記データ集約先装置であって、
    前記IP通信網とは別に設けられた第2の通信網に接続して、該第2の通信網を介して各端末装置との通信を行う第2通信網通信手段と、
    前記第2の通信網を介して各端末装置に対して前記IP通信網上における通信許可を与えることで、該端末装置に前記送信データがある場合には前記IP通信網を介して該送信データを送信させる手段であって、該IP通信網上における通信許可を任意の1つの端末装置に与えた後は、該端末装置からの前記送信データを受信完了するまで、他の端末装置には前記IP通信網上における通信許可を与えないようにする通信許可手段と、
    を有することを特徴とするプラント監視装置におけるデータ集約先装置。
  13. プラント設備の状態を監視するプラント監視装置であって、データ集約先装置と複数の端末装置とがIP通信網に接続されており、該各端末装置は任意の大容量の送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信する前記プラント監視装置における前記端末装置であって、
    前記IP通信網とは別に設けられた第2の通信網に接続して、該第2の通信網を介してデータ集約先装置との通信を行う第2通信網通信手段と、
    前記データ集約先装置から前記第2の通信網を介して前記IP通信網上における通信許可が与えられたとき、前記送信データがある場合には該送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信する通信制御手段を有することを特徴とするプラント監視装置の端末装置。
  14. プラント設備の状態を監視するプラント監視装置であって、データ集約先装置と複数の端末装置とがIP通信網に接続されており、該各端末装置は任意の大容量の送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信する前記プラント監視装置における前記端末装置であって、
    前記IP通信網とは別に設けられた第2の通信網であって該第2の通信網上における通信許可が得られた装置だけが該第2の通信網上で通信を行える通信方式の該第2の通信網に接続して、第2の通信網上での通信を行う第2通信網通信手段と、
    前記第2の通信網上における通信許可が得られたときに、前記IP通信網上における通信許可も得られたものと判定し、前記任意の送信データがある場合には該送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信する通信制御手段と、
    を有することを特徴とするプラント監視装置の端末装置。
  15. 複数のプラント監視装置が共用する共用IP通信網を有し、該各プラント監視装置はデータ集約先装置と複数の端末装置を有し、該データ集約先装置と各端末装置は前記共用IP通信網に接続されており、該各端末装置は任意の大容量の送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信するプラント監視システムにおいて、
    前記各プラント監視装置毎に、そのプラント監視装置専用の第2の通信網を設け、前記データ集約先装置及び前記各端末装置は、該第2の通信網にも接続されており、
    前記データ集約先装置は、
    前記第2の通信網を介して各端末装置に対して前記IP通信網上における通信許可を与える手段であって、該IP通信網上における通信許可を任意の1つの端末装置に与えた後は、該端末装置からの前記送信データを受信完了するまで又は該端末装置から任意の応答があるまで、他の端末装置には前記IP通信網上における通信許可を与えないようにする通信許可手段を有し、
    前記各端末装置は、
    前記データ集約先装置の通信許可手段によって前記IP通信網上における通信許可が得られたとき、前記送信データがある場合には該送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信する通信制御手段を有することを特徴とするプラント監視装置。
  16. 複数のプラント監視装置が共用する共用IP通信網を有し、該各プラント監視装置はデータ集約先装置と複数の端末装置を有し、該データ集約先装置と各端末装置は前記共用IP通信網に接続されており、該各端末装置は任意の大容量の送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信するプラント監視システムにおいて、
    前記各プラント監視装置毎に、そのプラント監視装置専用の第2の通信網を設け、前記データ集約先装置及び前記各端末装置は、該第2の通信網にも接続されており、該第2の通信網上の通信方式は、該第2の通信網上における通信許可が得られた装置だけが該第2の通信網上で通信を行える通信方式であり、
    前記各端末装置は、
    前記第2の通信網上における通信許可が得られた場合に、前記IP通信網上における通信許可も得られたものと判定し、前記任意の送信データがある場合には該送信データを前記IP通信網を介して前記データ集約先装置に送信する通信制御手段を有することを特徴とするプラント監視装置。
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