JP2010501572A - 4−アミノキナゾリン誘導体およびその使用方法 - Google Patents
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Abstract
【選択図】なし
Description
本出願は、2006年8月22日に出願された米国特許仮出願第60/839,503号への優先権を主張する。
「改善する」および「治療する」という用語は同じ意味で用いられ、治療および予防治療の両方を含む。両用語は、疾患の発症または進行を減少、抑圧、減衰、縮小、停止、または安定させることを意味する(例えば、腫瘍などの本願明細書において記載した疾患または障害)。
本発明は、腫瘍の治療に有利な生物薬剤学的特性を有する新規な4−アミノキナゾリンを提供する。
またはその塩、あるいはその水和物または溶媒和物を提供する。
式Iの化合物は、有機合成の分野で公知の手段によって作ることができる。例えば、本発明の化合物の全てが水素である同位体的同族体およびその中間体へのルートは、米国特許第6,727,256号明細書に記載されている。目的の化合物の中に重水素を導入する方法が、広範囲にわたって文書化されている。例えば、そのほとんどの号が、生物活性有機低分子への重水素の特定の導入についての詳細な実験的記述を含むThe Journal of Labelled Compounds and Radiopharmaceuticals(John Wiley & Sons)を参照。また、例えば、Leis HJ,Curr Org Chem,1998,2:131およびその中の参考文献、ならびにMoebius G,Zfi−Mitteilungen 1989,150:297も参照。重水素標識した試薬の好適な商用供給業者としては、とりわけ、Isotec,Inc.(オハイオ州、マイアミズバーグ)、Cambridge Isotope Laboratories(マサチューセッツ州、アンドーバー)、ICON Services Inc.(ニュージャージー州、サミット)、およびC/D/N Isotopes,Inc.(カナダ、ケベック州、ポアントクレール)が挙げられる。ある中間体は、精製(例えば、濾過、蒸留、昇華、結晶化、粉末化、固相抽出、およびクロマトグラフィー)して、または精製せずに使用することができる。例示的な合成方法は、以下および本願明細書の実施例に示し、記載した。
本発明は、有効量の式Iまたは式Iaの化合物あるいは当該化合物の薬理学的に許容できる塩、溶媒和物または水和物と、許容できる担体と、を含む発熱物質を含まない組成物も提供する。好ましくは、本発明の組成物は、担体が薬理学的に許容できる担体である薬理学的な用途(医薬組成物)のために処方される。この担体は、製剤の他の成分と適合するという意味で「許容できる」ものあり、薬理学的に許容できる担体の場合、薬剤に使用する量においては、その服用者に無害である。
腫瘍性疾患の治療のための式Iの化合物の投与は、必要に応じて他の成分と組み合わせて、乳癌、特に転移性乳癌などの腫瘍性疾患の改善、軽減、または安定化に有効な治療成分の濃度をもたらす任意の好適な方法によって実施してよい。この化合物は、任意の好適な担体物質に任意の適切な量で含有されてもよく、通常、組成物の総重量に対して、1〜95重量%の量で存在する。この組成物は、非経口投与(例えば、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、または腹腔内への投与)経路に好適な剤形で提供してよい。医薬組成物は、従来の薬務(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版),A.R.Gennaro編集,Lippincott Williams&Wilkins,2000およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technology,J.SwarbrickおよびJ.C.Boylan編集,1988−1999,Marcel Dekker,ニューヨークを参照)に従って調製してよい。
医薬組成物は、剤形として、製剤としてまたは従来の非毒性の薬理学的に許容できる担体およびアジュバントを含む好適な送達装置または移植片によって、(皮下に、静脈内に、筋肉内に、腹腔内などに)注入、点滴、または移植によって非経口投与されてよい。このような組成物の処方および調製は、治療用製剤分野の当業者に周知である。処方は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(前出)に見出すことができる。
放出を制御した非経口の組成物は、水性懸濁液、ミクロスフェア、マイクロカプセル、磁性ミクロスフェア、油剤、油懸濁液、または乳剤の形であってよい。その他には、活性薬物は、生体適合性担体、リポソーム、ナノ粒子、移植片、または輸液用器具に導入されてよい。
経口用途のための製剤としては、非毒性の薬理学的に許容できる賦形剤との混合物として活性成分を含有する錠剤が挙げられる。この製剤は、当業者に公知である。賦形剤は、例えば、不活性希釈剤または充填剤(例えば、ショ糖、ソルビトール、砂糖、マンニトール、微結晶性セルロース、ジャガイモでんぷんを含むでんぷん、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム);造粒剤および崩壊剤(例えば、微結晶性セルロースを含むセルロース誘導体、ジャガイモでんぷんを含むでんぷん、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸塩、またはアルギン酸);結合剤(例えば、ショ糖、グルコース、ソルビトール、アカシア、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、でんぷん、アルファ化でんぷん、微結晶性セルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリエチレングリコール);および滑沢剤、流動促進剤、ならびに粘着防止剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、硬化植物油、またはタルク)であってよい。他の薬理学的に許容できる賦形剤は、着色料、矯味矯臭剤、可塑剤、保湿剤、緩衝剤などであってよい。
経口用途の制御放出組成物は、例えば、活性物質の溶解および/または拡散を制御することで、本願明細書に記載の活性治療成分を放出するように構成されてよい。溶解または拡散が制御された放出は、化合物の錠剤、カプセル剤、ペレットまたは顆粒剤形の適切なコーティングによって達成されるか、あるいは適切なマトリックスに化合物を導入することによって達成できる。制御放出コーティングは、上述のコーティング物質のうち1つ以上、および/または、例えば、セラック、蜜ロウ、グリコワックス(glycowax)、キャスターワックス、カルナバワックス、ステアリルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、グリセロールパルミトステアレート、エチルセルロース、アクリル樹脂、dlポリ乳酸、酢酸酪酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリルレート、メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシメタクリレート、メタクリレートヒドロゲル、1,3ブチレングリコール、メタクリル酸エチレングリコール、および/またはポリエチレングリコールを含んでよい。制御放出マトリックス製剤において、マトリックス材料は、例えば、水和メチルセルロース、カルバナワックスおよびステアリルアルコール、cabopol934、シリコーン、トリステアリン酸グリセリル、アクリル酸メチル−メタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、および/またはハロゲン化フッ化炭素も含んでよい。
一実施形態では、本発明は、細胞において、ErbB−1、ErbB−2、またはErbB−4に関連するタンパク質キナーゼの活性を阻害する方法であって、その細胞を式Iまたは式Iaの化合物と接触させる工程を含む方法を提供する。
必要に応じて、本発明の化合物は、任意のほかの標準的な活性抗腫瘍治療と併用して投与される。このような治療は、当業者に公知であり、抗腫瘍性治療、他の化学療法成分、ホルモン剤、抗体薬、または免疫抑制剤との併用療法、ならびに外科的治療および/または放射線治療を含む。
必要に応じて、本願明細書に記載されている化合物は、当業者に公知の標準の分析を用いて、腫瘍細胞の生存、増殖、または浸潤を減速、安定化、または減少させる能力について検証される。腫瘍細胞の成長は、正常な細胞の成長または増殖を制御する調節機構と同じ調節機構には支配されない。腫瘍の成長または増殖を減少させる化合物は、腫瘍の治療に有用である。細胞の成長および増殖の分析方法は、当該分野において公知である。例えば、Kittler他,Nature,2004,432(7020):1036−40およびMiyamoto他,Nature,2002,416(6883):865−9参照。細胞増殖の分析は、通常、細胞複製の間のDNA合成の測定を含む。一実施形態では、DNA合成は、([3H]−チミジンまたは5−ブロモ−2*−デオキシウリジン[BrdU]などの標識DNA前駆体を使用して検出され、この([3H]−チミジンまたは5−ブロモ−2*−デオキシウリジン[BrdU]は、細胞(または動物)に加えられた後に、細胞周期(複製)のS期の間におけるこれら前駆体のゲノムDNA中への導入が検出される(Ruefli−Brasse他,Science,2003,302(5650):1581−4;Gu他,Science,2003,302(5644):445−9)。腫瘍細胞の生存を減少させる化合物は、抗腫瘍治療薬として有用である。細胞生存を測定する分析は、当該分野において公知であり、例えば、Crouch他による,J Immunol Meth,160:81−8;Kangas他,Med Biol,1984,62:338−43;Lundin他,Meth Enzymol,1986,133:27−42;Petty他,J Biolumin Chemilumin,1995,10:29−34;およびCree他 AntiCancer Drugs,1995,6:398−404に記載されている。細胞生存は、MTT(3−(4,5−ジメチルチアゾリル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド)Barltrop,Bioorg Med Chem Lett,1991,1:611;Cory他,Cancer Comm 1991,3:207−12,;Paull,J Heterocyclic Chem,1988,25:911を含む様々な方法を用いて分析できる。細胞生存の分析用品は、市販もされている。これらの分析用品としては、ATPを検出し、培養物中の細胞の健康状態または細胞の数を定量化するルシフェラーゼ技術を用いるCELLTITER−GLO(登録商標)発光細胞生存性分析(Promega)、および乳酸脱水素酵素(LDH)細胞毒性分析(Promega)であるCELLTITER−GLO(登録商標)発光細胞生存性分析が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物および組成物は、溶液中または血漿などの生体試料中のラパチニブの濃度の測定方法、ラパチニブの代謝の検討方法、および他の分析的研究方法における試薬としても有用である。
(実施例1:非重水素化中間体17の調製)
(スキーム1)
粉末化された炭酸カリウム(73.1g、0.5300mol、1.3当量)を、DMF(300mL)中の2−クロロ−4−ニトロフェノール(10)(77.6g、0.4484mol、1.1当量)の溶液に、ゆっくりと添加した。濃い黄色の懸濁液が生成され、反応温度が23℃から42℃に上昇した。この反応混合物を80℃まで加熱し、3−フルオロベンジルブロミド(11)(77.1g、50mL、0.4077mol、1.0当量)を約0.5時間にわたり、80〜85℃で滴下し、この滴下ロートをDMF(25mL)を用いてリンスした。この濃い懸濁液を、約95℃で、4.5時間にわたり加熱した。この反応混合物を、室温まで冷却し、次に10℃まで冷却した。H2O(500mL)を、20℃より低い温度で滴下した。この黄色の懸濁液を、H2O(750mL)でさらに希釈し、1時間にわたって撹拌した。この固形分を濾過し、H2O(2×1L)で洗浄し、フィルター上で2時間にわたって乾燥し、次に一晩風乾した。固形分を10%トルエン/ヘプタン(500mL)で洗浄し、続いてヘプタン(500mL)で洗浄し、フィルター上で1時間にわたって乾燥し、次に真空オーブン内で、約40℃で、7時間にわたって乾燥し、黄白色の固形分として、111.3g(97%)の12を得て、これをさらなる精製をせずに使用した。
12(56.2g、0.20mol)と、5%のPt−C(5.0g、50%のH2O)と、THF(500mL)との混合物を、30psi(約207kPa)のH2で、H2の取り込みが停止するまで(約2.75時間)水素化した。この混合物を、セライトのパッドを通して濾過し、次にこのセライトパッドをTHF(750mL)で洗浄した。この濾液を、減圧下で、小体積になるように濃縮し、残留THFを、トルエン(300mL)で共蒸発させた。この混合物を、小体積になるように濃縮し、種晶を添加した。結晶化が完了した後、残留トルエンをヘプタン(2×300mL)で共蒸発させた。この残留固形分を、ヘプタン(200mL)で粉砕し、濾過し、乾燥して、茶白色の固形分として、47.6g(95%)の13を得て、これをさらなる精製をせずに使用した。
2−アミノ−5−ヨード安息香酸(101.3g、0.3852mol)と、ホルムアミド(210mL)との懸濁液を、約165℃で、3.75時間にわたって加熱した。このとき、約100℃で、暗褐色の溶液を生成した。この混合物を室温まで冷却し、この濃い懸濁液を、50%の水系エタノール(「EtOH」)(500mL)で希釈した。この固形分を濾過し、50%の水系EtOH(250mL)で洗浄し、フィルター上で、0.5時間にわたって乾燥した。この固形分を、EtOH/ヘプタン(1:1体積比、500mL)で洗浄し、続いてヘプタン(250mL)で洗浄した。この固形分を一晩風乾し、続いて真空オーブン内で、約40℃で、7時間にわたり乾燥し、灰褐色の固形分として、73.9g(71%)の6−ヨードキナゾリン−4−オールを得て、これをさらなる精製をせずに使用した。
2−プロパノール(300mL)中の14(12.5g、43.0mmol)の懸濁液に、13(11.2g、44.3mmol)を添加した。生成した懸濁液を4時間にわたり還流し、次に、減圧下において揮発物を除去し、粗固形分を、熱いアセトン(400mL)で粉砕し、60℃で2時間にわたり乾燥し、淡黄色の固形分として、15(16.4g、70%)を得た。
エタノール(270mL)中の15(19.4g、35.8mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(24.9mL、179mmol)を添加し、続いて、5−ホルミルフラン−2−ボロン酸(16)(10.0g、71.6mmol)を添加した。得られた混合物を、窒素で、20分間パージし、次に、Pd(dppf)Cl2−CH2Cl2(1.18g、1.43mmol)を添加した。この反応混合物を、2時間にわたり還流し、揮発物を、減圧下において除去した。この粗残渣を、水(500mL)中に取り込んだ。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、メタノール(200mL)で粉砕し、60℃で乾燥し、黄褐色の固形分として、17(16.0g、94%)を得た。
(スキーム2)
2−メチルスルファニルエチルアミン(5.0g、54.9mmol、1.0当量)と、飽和NaHCO3溶液(100ml)と、THF(200mL)との混合物を、約13℃まで冷却し、ジ−tert−ブチルジカーボネート(13.2g、60.4mmol、1.1当量)を、ゆっくりと添加し、反応温度がわずかに上昇(2℃)した。この混合物を室温にし、3時間にわたって撹拌した。この混合物をH2O(100mL)と、酢酸エチル(「EtOAc」)(200mL)とで希釈した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下において濃縮した。残留淡黄色油状物を、高真空下に1時間にわたって置き、残留t−BuOHおよび/またはBoc2Oを含有する油状物として、12.7gの粗(2−メタンスルファニルエチル)カルバミン酸,tert−ブチルエステルを得て、これをさらなる精製をせずに使用した。
無水THF(100mL)中の2−メタンスルホニルアセトニトリル(5.95g、50mmol)の溶液に、BD3の1.0M THF溶液(50mL、50mmol)を、室温で滴下した。添加後、反応物を、50℃で一晩加熱し、室温まで冷却し、次に、メタノール(300mL)でゆっくりとクエンチした。生成した溶液を、3時間還流し、真空内で蒸発させた。粗残渣を、THF(300mL)中に取り込み、飽和炭酸水素ナトリウム(300mL)およびBoc2O(10.9g、50mmol)を添加した。生成した溶液を、一晩撹拌し、EtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粘性の油状物(13g)を得た。この粗油状物を、1,4−ジオキサン(100mL)中に溶解し、1,4−ジオキサン中の4.0M塩化水素溶液(100mL)を添加した。この溶液を、室温で、約2時間にわたって撹拌し、真空で蒸発させ、メタノールで追跡(chase)し、白色の固形分(4.7g、75%)として、2−メタンスルホニル−1,1−d2−エチルアミン塩酸塩を得て、これをさらなる精製をせずに使用した。
トリエチルアミン(4.4mL、31.8mmol)を、DCM(500ml)中の18(4.0g、25.05mmol)の懸濁液に添加し、この混合物を1時間、室温で撹拌した。17(7.1g、15mmol)を添加し、この懸濁液を、室温で1時間撹拌し、透明な黄褐色の溶液を得た。NaBH(OAc)3(9.7g、50.1mmol)を添加し、生成した懸濁液を一晩撹拌し、次に10%Na2CO3水溶液(300mL)をゆっくり添加することでクエンチした。30分後に、水層を分離させ、水層を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、褐色の油状物を得た。この粗油状物をTHF(300mL)中に取り込み、飽和炭酸水素ナトリウムとBoc2O(6.6g、30mmol)とを添加した。生成した溶液を、室温で、2時間にわたって撹拌し、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粗油状物を得て、この粗油状物を溶離剤として3:1 EtOAc/ヘプタンを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、黄褐色の発泡体状物質として、化合物20(7.0g、69%)を得た。
水槽内のDCM(240mL)中の20(7.0g、10.3mmol)の溶液に、TFA(20mL)を添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌し、その後、揮発物を減圧下で除去し、粘性の油状物を得て、これを飽和炭酸水素ナトリウム(200mL)で中和した。生成した懸濁液を酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、黄褐色の固形分(6g)を得た。この固形分を、65℃で、無水エタノール(300mL)に溶解し、エタノール(25mL)中のp−トルエンスルホン酸一水和物(1.84g、9.7mmol)の溶液を、同じ温度で滴下した。生成した懸濁液を、還流状態で、1時間にわたって撹拌した。この懸濁液を、室温まで冷却して戻し、濾過し、少量のエタノールで洗浄した。集めた固形分を、70℃で一晩乾燥し、淡黄色の固形分として、ラパチニブトシレート塩(6.77g、93%)を得た。
トリエチルアミン(4.4mL、31.8mmol)を、DCM(500ml)中の18−d2(4.05g、25.05mmol)の懸濁液に添加し、この混合物を室温で、1時間にわたって撹拌した。17(7.1g、15mmol)を添加し、この懸濁液を、室温で1時間にわたって撹拌し、透明の褐色溶液を得た。この溶液に、NaBH(OAc)3(9.7g、50.1mmol)を添加した。この懸濁液を一晩撹拌し、10%Na2CO3水溶液(300mL)をゆっくりと添加することでクエンチした。30分後、Boc2O(6.6g、30mmol)を添加した。生成した溶液を、室温で、2時間にわたって撹拌した。層を分離させ、水層を、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粗油状物を得て、この粗油状物を溶離剤として3:1 EtOAc/ヘプタンを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、黄褐色の発泡体状物質として、19(6.0g、59%)を得た。
水槽内のDCM(240mL)中の19(6.0g、8.8mmol)の溶液にTFA(20mL)を添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌し、その後、揮発物を減圧下で除去し、粘性の油状物を得て、これを飽和炭酸水素ナトリウム(300mL)で中和した。生成した懸濁液を酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、黄褐色の固形分(5.1g)を得た。この固形分を、65℃で、無水エタノール(300mL)に溶解し、エタノール(25mL)中のp−トルエンスルホン酸一水和物(1.56g、8.22mmol)を、同じ温度で添加した。生成した懸濁液を、還流状態で、1時間にわたって撹拌した。この懸濁液を、室温まで冷却して戻し、濾過し、少量のエタノールで洗浄した。集めた固形分を、70℃で一晩乾燥し、黄色の固形分として、化合物100トシレート塩(5.32g、80%)を得た。
スキーム4に示すように、氷/水槽内のジクロロメタン(「DCM」)(800mL)中の1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(「EDCI」)・HCl(75.0g、391.6mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(124.8mL、890.0mmol)を添加した。5分後、5−ブロモ−2−フロ酸(22)(68g、356.0mmol)と無水HOBt(52.9g、391.6mmol)を添加した。この反応混合物を、さらに10分間、氷/水槽で撹拌し、O−メチル−n−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(38.2g、391.6mmol)を添加した。反応物を、一晩で室温にした。この反応物を、水(1.5L)でクエンチし、層を分離した。水層を、DCM(2×500mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粗油状物を得て、この粗油状物を、溶離剤として1:4 EtOAc/ヘプタンを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、淡黄色の油状物として、化合物23(78g、85%)を得た。
−20℃の無水THF(450mL)中のビス(トリブチルスズ)(200g、344.8mmol)溶液に、nBuLi(ヘキサン中1.6M、210.6mL、336.9mmol)を、20分間にわたって添加した。この反応混合物を−50℃まで冷却し、臭化銅(I)ジメチルスルフィド錯体(34.6g、168.5mmol)を添加した。この反応混合物を、−40℃まで温め戻し、この温度を20分間維持した。この反応混合物を−78℃まで冷却し、THF(150mL)中の23(26.3g、112.3mmol)の溶液を添加した。この反応物を、−78℃で、3時間にわたって撹拌し、次に−40℃で、1時間にわたって撹拌した。冷却槽から取り出し、この反応物を、20重量%の塩化アンモニウム(1.5L)でクエンチし、MTBE(1.0L)で希釈した。15分後、層を分離させ、水層をMTBE(2×1.0L)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させた。この粗残渣を、1:1 MTBE/ヘプタンに取り込み、シリカゲルカラム(2kg)に直接載せ、1:1 MTBE/ヘプタンで溶出し、淡黄色の油状物として、化合物24(34.0g、68%)を得た。
(スキーム4)
室温の1,2−ジメトキシエタン(700mL)中の15(27.0g、53.3mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(7.5mL、53.3mmol)を添加した。反応混合物を、10分間撹拌し、窒素で、30分間にわたってパージした。上の工程で生成した溶液に、24(34.0g、76.5mmol)を添加し、続いて(PPh3)2PdCl2(2.7g)を添加した。この反応物を、反応が完了するまで(約24〜48時間)、50℃で加熱した。反応が完了すると、この反応物を真空下で蒸発させ、溶媒の80%を除去し、MTBE(500mL)で希釈した。この沈殿物を濾過し、MTBE(500mL)および水(500mL)で洗浄し、50℃で一晩乾燥し、黄褐色の固形分として、化合物25(22.9g、77%)を得た。少量の試料を、溶離剤として1:1〜4:1のEtOAc/ヘプタンを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、白色の固形分として、25を得た。
氷/水/塩槽内のTHF中の25(22.0g、41.3mmol)の溶液に、内部の温度を5℃よりも低く維持しながら、重水素化リチウムアルミニウム(1.73g、41.3mmol)を少しずつ添加した。この反応物を1時間にわたって冷却槽中で撹拌し、重水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(1.0L)で希釈し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空で蒸発させ、定量的収率で黄褐色固形分として、掲題の化合物(17−d1)を得た。
周囲温度の無水DMF(580mL)中の1,2−ジブロモエタン−d4(100g、521mmol)の溶液に、フタルイミドカリウム塩(26)(48.3g、260.6mmol)を添加した。生成した混合物を、室温で48時間にわたって撹拌し、濾過し、少量のDMFで洗浄した。濾液をMTBE(1.6L)で希釈し、水(1.4L)で洗浄した。水層を、MTBE(2×1.2L)で抽出した。合わせた有機層を、水(2×1.0L)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、白色の粗固形分を得て、この固形分をヘプタン(600mL)で粉砕し、白色固形分として、化合物27(105g、ビスアルキル化生成物を含有)を得た。
0℃のDMF(360mL)中の27(66.8g、258.7mmol)の溶液に、硫化水素ナトリウム水和物(23.0g、310mmol)を添加した。この反応混合物を、0℃で20分間にわたって撹拌し、周囲温度で1時間にわたって撹拌した。上の工程で生成した水槽内の反応混合物に、炭酸カリウム(47.6g、344.9mmol)を添加し、次にヨードメタン−d3(50g、344.9mmol)を添加した。この反応物を、室温で一晩撹拌し、水(1.5L)でクエンチし、MTBE(3×1.0L)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1.5L)および水(1.5L)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粗固形分を得て、この粗固形分を溶離剤として1:4 MTBE/ヘプタンを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、白色の固形分として、化合物28(39.72g、67%)を得た。
エタノール(1.3L)中の28(39.7g、174.0mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(10.4g、208.8mmol)を添加した。この反応物を、還流状態で、一晩撹拌し、室温まで冷却し、エチルエーテル(1.5L)で希釈し、濾過し、エチルエーテル(500mL)で洗浄した。この濾液を、真空で、30℃で蒸発させ、透明の油状物を得た。この油状物を、THF/水(300mL/300mL)に取り込み、Boc2O(45.6g、208.8mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で、2時間にわたって撹拌し、酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粗油状物を得て、この粗油状物を溶離剤として1:4 MTBE/ヘプタンを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、透明の油状物(20.0g)を得た。この油状物(20g、101.0mmol)を、水槽内のDCM(575mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(19.3g、230.0mmol)を添加した。3−クロロ過安息香酸(41.5g、201.5mmol)を、少しずつ添加した。この反応混合物を、室温で、2時間にわたって撹拌し、DCM(1.7L)および水(1.7L)で希釈した。層を分離させ、水層をDCM(1L)で抽出した。合わせた有機層を、10重量%の炭酸カリウム(1.0L)および水(1.0L)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、固形分を得て、この固形分をヘプタン(400mL)で粉砕し、結晶性の白色の固形分として、化合物29(25.3g、63%)を得た。
1,4−ジオキサン(50mL)中の29(13.0g、562mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン中の4.0M HCl(250mL)を添加した。この反応混合物を、室温で、一晩撹拌し、真空で蒸発させ、定量的収率で白色の固形分として、化合物30を得た。
上の工程で得た、DCM(400mL)中の18−d2(4.7g、37.5mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(8.0mL、50mmol)を添加した。10分後、17−d1(6.4g、13.5mmol)および硫酸ナトリウム(20g)を添加した。反応混合物を、室温で、3時間にわたって撹拌した後、重水素化ホウ素ナトリウム(1.88g、45.8mmol)を少しずつ添加した。生成した混合物を、室温で、一晩撹拌し、重水(200mL)中の10重量%の炭酸カリウムでクエンチした。20分後、Boc2O(10.9g、50.0mmol)を添加し、この反応物を、室温で、2時間にわたって撹拌した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粗残渣を得て、この粗残渣を溶離剤として酢酸エチルを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、粘性の油状物として、化合物31(6.7g、72%)を得た。
室温の1,4−ジオキサン(40mL)中の31(6.7g、9.77mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン中の4.0M HCl(200mL)を添加した。この反応混合物を、室温で、3時間にわたって撹拌し、次に真空で蒸発させた。生成した黄色の固形分を、酢酸エチル(300mL)に懸濁し、重水(100mL)中の10重量%の炭酸カリウムで中和した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、黄褐色の発泡体状物質(3.5g、5.99mmol)を得た。この黄褐色の発泡体状物質をTHF(15mL)に溶解し、60℃の無水エタノール(50mL)中のp−トルエンスルホン酸一水和物(2.85g、15.0mmol)の溶液に添加した。この懸濁液を、1時間にわたって還流し、室温まで冷却した。吸引濾過で沈殿物を集め、少量の無水エタノールで洗浄し、40℃で、4時間にわたって乾燥し、黄色の固形分として、掲題の化合物(化合物101トシレート塩)(3.6g)を得た。
DCM(850mL)中の30(約65.0mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(9.1mL、65mmol)を添加した。10分後、17−d1(12.0g、25.2mmol)および硫酸ナトリウム(20g)を添加した。この反応混合物を、室温で、3時間にわたって撹拌した後、重水素化ホウ素ナトリウム(3.5g、85.7mmol)を少しずつ添加した。生成した混合物を、室温で、一晩撹拌し、重水(300mL)中の10重量%の炭酸カリウムでクエンチした。20分後、Boc2O(14.2g、65.0mmol)を添加し、この反応物を、室温で、2時間にわたって撹拌した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(2×400mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粗残渣を得て、この粗残渣を、溶離剤として酢酸エチルを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、橙色の発泡体状物質として、化合物33(8.0g、46%)を得た。
室温の1,4−ジオキサン(50mL)中の33(8.0g、11.6mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン中の4.0M HCl(300mL)を添加した。この反応混合物を、室温で、3時間にわたって撹拌し、真空で蒸発させた。この黄色の固形分を酢酸エチル(400mL)に懸濁し、重水(200mL)中の10重量%の炭酸カリウムで中和した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、橙色の固形分(約11.6mmol)を得た。この固形分を、THF(40mL)に溶解し、60℃の無水エタノール(150mL)中のp−トルエンスルホン酸一水和物(5.5g、29.0mmol)の溶液に添加した。この懸濁液を、還流状態で、1時間にわたって撹拌し、次に室温まで冷却した。吸引濾過で沈殿物を集め、少量の無水エタノールで洗浄し、40℃で、4時間にわたって乾燥し、黄色の固形分として、掲題の化合物(化合物102トシレート塩)(7.9g)を得た。
DCM(850mL)中の30(約56.2mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(9.1mL、65mmol)を添加した。10分後に、17(13.0g、27.4mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で、1時間にわたって撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(17.8g、91.5mmol)を少しずつ添加した。生成した混合物を、室温で、一晩撹拌し、重水(300mL)中の10重量%の炭酸カリウムでクエンチした。20分後、Boc2O(14.2g、65.0mmol)を添加し、この反応物を、室温で、2時間にわたって撹拌した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(2×400mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粗残渣を得て、この粗残渣を、溶離剤として酢酸エチルを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、橙色の発泡体状物質として、化合物35(10.5g、56%)を得た。
室温の1,4−ジオキサン中の35(10.5g、15.3mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン中の4.0M HCl(200mL)を添加した。この反応混合物を、室温で、3時間にわたって撹拌し、真空で蒸発させた。この黄色の固形分を酢酸エチル(300mL)に懸濁し、重水(200mL)中の10重量%の炭酸カリウムで中和した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(400mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、黄褐色の固形分(6.0g、10.2mmol)を得た。黄褐色の固形分をTHF(20mL)に溶解し、60℃の無水エタノール(80mL)中のp−トルエンスルホン酸一水和物(4.9g、25.5mmol)の溶液に添加した。この懸濁液を、還流状態で、1時間にわたって撹拌し、次に室温まで冷却した。吸引濾過で沈殿物を集め、少量の無水エタノールで洗浄し、40℃で、4時間にわたって乾燥し、黄色の固形分として、掲題の化合物(化合物103トシレート塩)(4.8g)を得た。
(スキーム9)
−78℃のTHF(2.0L)中の3−フルオロ安息香酸メチル(36;182g、1.181mol)の溶液に、LiAlD4(50g、1.181mol)を少しずつ添加した。この反応物を室温にし、室温で一晩撹拌した。完了した後、この反応混合物を0℃まで冷却し、水(50mL)、15重量%の水酸化ナトリウム(50mL)、および水(50mL)で、ゆっくりとクエンチした。生成した混合物を、約2時間にわたって撹拌し、セライト上で濾過し、このセライトをTHFで洗浄した。この濾液から、真空で溶媒を除去し、THFに溶解し、再び真空で濃縮し、収率83%で透明の油状物として、37(125.1g)を得た。
−20℃で、ジクロロメタン(1.64L)中の37(125.1g、976.3mmol)の溶液に、臭化リン(165mL、1.753mol)を滴下した。この反応物を、−20℃で、3時間にわたって撹拌し、0℃まで温め、さらに1時間にわたって撹拌し、水(1.5L)でクエンチし、固形の炭酸カリウムで、ゆっくりとpH8に至らせた。層を分離させ、水層をジクロロメタン(2×1.0L)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で溶媒を除去し、透明の油状物として、38(160.5g、86%)を得た。
DMF(650mL)中の2−クロロ−4−ニトロフェノール(10;160.4g、924.1mmol、1.1当量)の溶液に、粉末化した炭酸カリウム(73.1g、0.53mol、1.3当量)を添加すると、穏やかな発熱反応が起こった。生成した濃黄色の懸濁液を撹拌し、80℃まで加熱し、3−フルオロ−α,α−d2−ベンジルブロミド(38;160.5g,840.1mmol,1.0当量)を30分間にわたり、80℃〜85℃で滴下し、この滴下ロートをDMF(25mL)を用いてリンスした。この濃厚懸濁液を、約95℃まで加熱し、4.5時間にわたり撹拌した後に、まず室温まで冷却し、次に10℃まで冷却し、温度を20℃より低く維持しながら水(2.7L)でクエンチした。この懸濁液を、1時間にわたり、室温で撹拌し、固形分を濾過によって除去し、H2O(2×2.1L)で洗浄し、濾紙上で2時間にわたり乾燥し、一晩風乾し、10%のトルエン/ヘプタン(1.1L)でさらに洗浄し、次にヘプタン(1.1L)で洗浄し、濾紙上で1時間乾燥し、真空オーブン内で、40℃で、一晩乾燥し、定量的収率で黄色の固形分として、39を得た。
THF(1.0L)中の39(約420mmol)と5%のPt−C(12.0g、50%のH2Oを含有)との混合物を、30psi(約207kPa)のH2で、H2の消費が停止するまで(約2.75時間)水素化した。この混合物を、同スケール上での2回目の反応で生成した2回目の反応混合物とともに、セライトのパッドを通して濾過し、このセライトパッドをTHF(2.0L)で洗浄した。この濾液を、真空で蒸発させ、固形分を得て、この固形分を、ヘプタン(1.0L)中の10%のMTBEで粉砕し、黄色の固形分として、40(179.3g、84%)を得た。
(スキーム10)
2−プロパノール(2.2L)中の14(約400mmol)の懸濁液に、40(104.5g、412.0mmol)を添加した。この反応混合物を、還流状態で、4時間にわたり撹拌し、室温まで冷却し、一晩撹拌した。生成した沈殿物を濾過で除去し、アセトン(1.2L)で洗浄し、60℃で2時間にわたり乾燥し、黄色の固形分として、41(191g、88%)を得た。
エタノール(360mL、使用前に窒素でパージした)中の41(24.2g、47.7mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(26.8mL、190.8mmol、使用前に窒素でパージした)を添加し、次に5−ホルミルフラン−2−ボロン酸(42;10.0g、71.6mmol)およびPd(dppf)Cl2.DCM(1.57g)を添加した。この反応混合物を、還流状態で、2時間にわたり撹拌し、揮発物を、減圧下において除去した。粗残渣を水(500mL)で粉砕し、メタノール(500mL)で粉砕し、60℃で乾燥し、黄褐色の固形分として、43(18.0)を得た。
氷/水槽内のDCM(800mL)中のEDCI・HCl(75.0g、391.6mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(124.8mL、890.0mmol)を添加した。5分後、5−ブロモ−2−フロ酸(44;68g、356.0mmol)および無水HOBt(52.9g、391.6mmol)を添加した。この反応混合物を、さらに10分間、氷/水槽で撹拌し、O−メチル−N−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(38.2g、391.6mmol)を添加した。この反応物を、一晩で、自然に室温にした。この反応物を、水(1.5L)でクエンチし、層を分離した。水層を、DCM(2×500mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させ、粗油状物を得て、この粗油状物を、溶離剤として1:4 EtOAc/ヘプタンを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、淡黄色の油状物として、化合物45(78g、85%)を得た。
15℃の無水THF(2.0L)中のビス[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]エーテル(76.8g,480mmol)の溶液に、THF中の2.0M イソプロピルマグネシウムクロリド(240mL、480mmol)を、15分間にわたり添加した。この混合物を10分間にわたり撹拌し、内部の温度を15℃より低く保ちながら、THF(100mL)中の45(93.6g、400mmol)を添加した。生成した混合物を、20分間にわたり、周囲温度で撹拌し、ホウ酸トリメチル(83.2g、800mmol)を0℃で添加し、0℃で30分間にわたり撹拌を続けた。この反応物を、1.0Mの塩酸でクエンチし、この混合物をpH6に至らせ、塩化ナトリウムで飽和し、EtOAc(3×1.0L)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発させた。この粗固形分を1:1 EtOAc/ヘプタン(1.0L)で粉砕し、真空下で、60℃で乾燥し、黄色の固形分として、46(33.3g)を得た。
(スキーム12)
エタノール(630mL、使用前に窒素でパージした)中の41(42.5g、83.6mol)の懸濁液に、トリエチルアミン(43.9mL、使用前に窒素でパージした)を添加し、46(33.3g、167.2mmol)およびPd(dppf)Cl2.DCM(2.75g)を添加した。この反応混合物を、還流状態で、2時間にわたり撹拌し、減圧下で揮発物を除去した。粗残渣を、溶離剤として1:1 EtOAc/ヘプタンを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、黄色の固形分として、47(9.7g)を得た。
氷/水/塩槽内で冷却した、THF(720mL)中の47(9.8g、18.3mmol)の溶液に、重水素化アルミニウムリチウム(768mg、18.3mmol)を、内部温度が5℃より低いまま、少しずつ加えた。この反応物を、冷却槽中で、1時間にわたり撹拌し、重水(1mL)、重水(1mL)中の15重量%のNaOD、および重水(1mL)で、順次クエンチした。生成した混合物を、セライト上で濾過し、濾過ケーキをTHF(300mL)で洗浄した。濾液を真空で濃縮し、定量的収率で黄色の固形分として、48を得た。
DCM(300mL)中のアミン塩酸塩18−d2(14.0mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(3.5mL、25.2mmol)を添加した。この懸濁液を10分間にわたり撹拌し、その後、48(8.4mmol)および硫酸ナトリウム(20g)を添加した。この反応混合物を、3時間にわたり、室温で撹拌し、重水素化ホウ素ナトリウム(1.17g、28.06mmol)を少しずつ加えた。生成した混合物を、一晩、室温で撹拌し、0℃の重水(300mL)中の10重量%の炭酸カリウムでクエンチした。20分後、Boc2O(14.0mmol)を添加し、この反応物を、室温で、2時間にわたり撹拌した。層を分離し、水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で濃縮し、粗残渣を得て、この粗残渣を溶離剤として酢酸エチルを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、粘性の油状物または発泡体状物質として、49を得た。
室温の1,4−ジオキサン(1mmol当たり3mL)中の49の溶液に、1,4−ジオキサン中の4.0M HCl(1mmol当たり10mL)を添加した。反応混合物を、3時間にわたり、室温で撹拌し、真空で濃縮した。生成した黄色の固形分を酢酸エチル(300mL)に懸濁し、水(100mL)中の10重量%の炭酸カリウムで中和した。層を分離し、水層を酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で濃縮し、黄褐色の発泡体状物質を得た。この発泡体状物質を、THF(1mmol当たり4mL)に溶解し、60℃の無水エタノール(1mmol当たり14mL)中のp−トルエンスルホン酸一水和物(2.5当量)の溶液に添加した。この懸濁液を、還流状態で、1時間にわたり撹拌し、室温まで冷却した。吸引濾過で沈殿物を集め、少量の無水エタノールで洗浄し、一晩、60℃で乾燥し、黄色の固形分として、化合物104トシレート塩を得た。平均収率は、アルデヒドから約70%であった。
18−d2の代わりにアミン塩酸塩を使用すること除いて、中間体49に類似する方法で、中間体50を合成する。
室温の1,4−ジオキサン(1mmol当たり3mL)中の50(1.0当量)の溶液に、1,4−ジオキサン中の4.0M HCl(1mmol当たり10mL)を添加した。この反応混合物を、3時間にわたり、室温で撹拌し、真空で濃縮した。生成した黄色の固形分を、酢酸エチル(1mmol当たり40mL)に懸濁し、重水(100mL)中の10重量%の炭酸カリウムで中和した。層を分離し、水層を酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で濃縮し、黄褐色の発泡体状物質を得た。この発泡体状物質を、THF(1mmol当たり4mL)に溶解し、60℃の無水エタノール(1mmol当たり14mL)中のp−トルエンスルホン酸一水和物(2.5当量)の溶液に添加した。この懸濁液を、還流状態で、1時間にわたり撹拌し、室温まで冷却した。吸引濾過で沈殿物を集め、少量の無水エタノールで洗浄し、一晩、60℃で乾燥し、黄色の固形分として、化合物105トシレート塩を得た。収率は、アルデヒドから約70%であった。
18−d2の代わりにアミン塩酸塩18を使用することを除いて、中間体49に類似する方法で、中間体51を合成する。
49の代わりに中間体51を使用することを除いて、化合物104トシレート塩に類似する方法で、化合物106トシレート塩を製造する。
DCM(500mL)中のアミン塩酸塩18(25mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(4.7mL、31.8mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり撹拌し終わった時、43(7.1g、15.0mmol)を添加し、室温で1時間にわたり撹拌を続けた。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(9.7g、40.1mmol)を少しずつ加え、生成した混合物を、室温で一晩撹拌し、0℃の水(300mL)中の10重量%の炭酸カリウムでクエンチし、20分間にわたり撹拌した。生成した混合物に、Boc2O(25mmol)を添加し、室温で2時間にわたり撹拌した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で濃縮し、粗残渣を、溶離剤として酢酸エチルを用いて、シリカゲルカラム上で精製し、発泡体状物質として52を得た。
49の代わりに中間体52を使用することを除いて、化合物104トシレート塩に類似する方法で、化合物107トシレート塩を製造した。
18の代わりにアミン塩酸塩18−d2を使用することを除いて、中間体52に類似する方法で、中間体53を合成する。
49の代わりに中間体53を使用することを除いて、化合物104トシレート塩に類似する方法で、化合物108トシレート塩を製造する。
本化合物の代謝安定性は、当該分野で公知のミクロソーム分析法のうちの1つ以上で評価されてもよい。例えば、Obach,R.S. Drug Metab Disp 1999,27,1350頁「Prediction of human clearance of twenty−nine drugs from hepatic microsomal intrinsic clearance data:An examination of in vitro half−life approach and nonspecific binding to microsomes」;Houston,J.B.ほか, Drug Metab Rev 1997,29,891頁「Prediction of hepatic clearance from microsomes,hepatocytes, and liver slices」;Houston,J.B. Biochem Pharmacol 1994,47,1469頁「Utility of in vitro drug metabolism data in predicting in vivo metabolic clearance」;Iwatsubo,Tほか, Pharmacol Ther 1997,73,147頁「Prediction of in vivo drug metabolism in the human liver from in vitro metabolism data」;およびLave,T.ほか, Pharm Res 1997,14,152頁「The use of human hepatocytes to select compounds based on their expected hepatic extraction ratios in humans」を参照。これら各々の内容全体を、本願明細書に援用する。
ヒト肝ミクロソームを、Absorption Systems L.P.(ペンシルバニア州、エクストン)から入手した。実験で用いたマトリクスに関する詳細を、以下に示す。この培養混合物を、以下のとおりに調製した。
この反応混合物、負の補助因子を調製した。一定量の反応混合物(補助因子を有しない)を、37℃で、3分間にわたり、振動水槽中で培養した。さらに一定量の反応混合物を、陰性対照として調製した。検査化合物を、実験に応じて、0.1〜1μMの最終濃度で、反応混合物および陰性対照の両方に添加した。一定量の反応混合物を、純粋な有機溶媒(検査化合物ではない)を添加することによって、ブランク対照として調製した。補助因子を添加(陰性対照には添加しない)することによって、反応を開始させ、37℃の振動水槽中で培養した。一定量(200μL)を、0分後、10分後、20分後、40分後、および60分後に、3回ずつ取り出し、800μLの氷冷50/50アセトニトリル/dH2Oと合わせ、反応を終了させた。陽性対照、テストステロンおよびプロプラノロールを、別の反応で、検査化合物と同時に実施した。
SUPERSOME(商標)システムは、それほど高い化合物の濃度を必要としないため、本発明の化合物およびラパチニブの相対的安定性を調査するための代替物として選択された。この低いタンパク質濃度は、ラパチニブおよび本発明の検査化合物が、他のミクロソームタンパク質に、非特異的に結合することを回避する。
18匹のSprague−Dawleyラットを、各グループに6匹ずつの3グループに分け、ラパチニブ、化合物101、化合物102、および化合物104のトシレート塩の静脈内投与の薬物動態最終結果を検査し、比較した。
化合物101、102、および103のトシレート塩、ならびにラパチニブのトシレート塩を、様々なキナーゼ活性およびその細胞増殖に対する影響に関して分析した。分析を、Cerep(米国、ワシントン州、レッドモンド)で、以下に記載したとおり実施した。
Claims (22)
- 共通の炭素原子に結合された各Yが同じである、請求項1に記載の化合物。
- Y1a、Y1bおよびY1cが、同時に重水素である、請求項1または請求項2に記載の化合物。
- Y2aおよびY2bが、同時に重水素である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の化合物。
- Y3aおよびY3bが、同時に重水素である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の化合物。
- Y4aおよびY4bが、同時に重水素である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の化合物。
- Y5aおよびY5bが、同時に重水素である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の化合物。
- 重水素として指定されない任意の原子が、その天然の同位体存在量で存在する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の化合物。
- 請求項1に記載の化合物と、許容できる担体とを含む、発熱物質を含まない組成物。
- 前記担体が薬理学的に許容できる担体である、薬理学的な投与のために処方される、請求項10に記載の組成物。
- 抗腫瘍剤および免疫抑制剤から選択される第2の治療薬をさらに含む、請求項11に記載の組成物。
- 前記第2の治療薬が、カペシタビン、パゾパニブ、トラスツズマブ、ドセタキセル、レトロゾール、タモキシフェン、フルベストラント、パクリタキセル、カルボプラチン、ベバシズマブ、ドキソルビシン、シクロホスファミド、シスプラチン、ビノレルビン、エベロリムス、バルプロ酸、トポテカン、オキサリプラチン、およびゲムシタビンから選択される、請求項12に記載の組成物。
- 細胞において、erbB−1またはerbB−2のチロシンキナーゼ活性を阻害する方法であって、前記細胞を請求項1に記載の化合物と接触させる工程を含む方法。
- 腫瘍を患っているか、または腫瘍を起こしやすい状態にある被験体の治療方法であって、それを必要とする前記被験体に、請求項11に記載の組成物を投与する工程を含む方法。
- 請求項15に記載の方法であって、前記腫瘍が、白血病(例えば、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、急性赤白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病)、真性赤血球増加症、リンパ腫(ホジキン病、非ホジキン病)、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、重鎖病、ならびに、肉腫および癌腫などの固形腫瘍(線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑液腫瘍、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆管癌、絨毛腫、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、子宮癌、睾丸癌、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮性癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起膠腫、神経鞘腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、および網膜芽腫)から選択される方法。
- 請求項16に記載の方法であって、前記被験体が、乳癌、食道腺癌、食道扁平上皮癌、子宮頚癌、頭頚部癌、固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫、胃癌、卵巣癌、腹膜癌、脳腫瘍および中枢神経系癌(神経膠腫、多形神経膠芽腫、膠肉腫)、前立腺癌、子宮内膜癌、結腸直腸癌、非小細胞肺癌、肝癌、腎癌、および膵癌から選択される腫瘍を患っているか、またはこれらを起こしやすい状態にある、方法。
- 前記腫瘍が、erbB2受容体陽性、erbB4受容体陽性、またはEGF受容体陽性である、請求項16または請求項17に記載の方法。
- 前記腫瘍が、前記erbB2受容体陽性、または前記EGF受容体陽性である、請求項18に記載の方法。
- 前記腫瘍が乳癌である、請求項19に記載の方法。
- 請求項15から請求項20のいずれか1項に記載の方法であって、治療を必要とする被験体を、他の抗腫瘍剤、化学療法薬、ホルモン剤、抗体薬、免疫抑制剤、外科的治療、および/または放射線治療で治療するさらなる工程を含む方法。
- 請求項21に記載の方法であって、a.前記被験体が、乳癌を患っているか、もしくは乳癌を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、カペシタビン、パゾパニブ、トラスツズマブ、ドセタキセル、レトロゾール、タモキシフェン、フルベストラント、パクリタキセル、カルボプラチン、ベバシズマブ、ドキソルビシン、もしくはシクロホスファミドでさらに治療される方法、b.前記被験体が、子宮頚癌を患っているか、もしくは子宮頚癌を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、パゾパニブでさらに治療される方法、c.前記被験体が、頭頚部癌を患っているか、もしくは頭頚部癌を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、放射線治療、もしくはシスプラチンでさらに治療される方法、d.前記被験体が、固形腫瘍を患っているか、もしくは固形腫瘍を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、ビノレルビン、エベロリムス、パクリタキセル、バルプロ酸、ドセタキセル、もしくはトポテカンでさらに治療される方法、e.前記被験体が、非ホジキンリンパ腫を患っているか、もしくは非ホジキンリンパ腫を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、エベロリムスでさらに治療される方法、f.前記被験体が、胃癌を患っているか、もしくは胃癌を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、パクリタキセルでさらに治療される方法、g.前記被験体が、卵巣癌を患っているか、もしくは卵巣癌を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、カルボプラチンもしくはトポテカンでさらに治療される方法;h.前記被験体が、悪性神経膠腫を患っているか、もしくは悪性神経膠腫を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、パゾパニブでさらに治療される方法、i.前記被験体が、腹膜癌を患っているか、もしくは腹膜癌を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、トポテカンでさらに治療される方法、あるいは、j.前記被験体が、膵癌を患っているか、もしくは膵癌を起こしやすい状態にあるか、または、前記被験体が、オキサリプラチン、もしくはゲムシタビンでさらに治療される方法。
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