JP2010246355A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電・電動機で駆動される車両において車両前方の信号機の信号状態あるいは障害物に応じて発電・電動機の減速回生を制御することで運転者に違和感を与えることなく、燃費を低減させるようにした車両の制御装置を提供する。
【解決手段】車両を駆動可能な電動機(発電・電動機)と車両の位置を検出する車両位置検出手段と車両が走行する走行路の少なくとも信号機の設置箇所を含む地図情報とを備えると共に、信号機の点灯色を識別し(S14)、車両が信号機に接近すると共に、信号機の点灯色が赤であるとき、電動機の減速回生量GENを増加させる(S16からS22)。また、車両の進行方向前方に存在する障害物までの距離を検出し、車両が障害物に接近するときも、電動機の減速回生量GENを増加させる。
【選択図】図3
【解決手段】車両を駆動可能な電動機(発電・電動機)と車両の位置を検出する車両位置検出手段と車両が走行する走行路の少なくとも信号機の設置箇所を含む地図情報とを備えると共に、信号機の点灯色を識別し(S14)、車両が信号機に接近すると共に、信号機の点灯色が赤であるとき、電動機の減速回生量GENを増加させる(S16からS22)。また、車両の進行方向前方に存在する障害物までの距離を検出し、車両が障害物に接近するときも、電動機の減速回生量GENを増加させる。
【選択図】図3
Description
この発明は車両の制御装置に関し、より具体的には発電・電動機を備えた車両の減速回生量を走行路の状態に応じて制御するようにした装置に関する。
特許文献1記載において、車両前方の信号機の信号状態を検出し、検出された信号状態の変化に応じて停止させていた内燃機関を始動させるか否か判断する技術が提案されている。
近時、発電・電動機で駆動される車両が提案され、そのような車両においては減速回生を通じて燃費低減を図っているが、特許文献1記載の技術は燃費低減のためにアイドル停止したときに車両を速やかに発進させるべく、車両前方の信号機の信号状態を検出するに止まり、それ以上の燃費低減を図るものではなかった。
また、発電・電動機で駆動される車両においては減速回生量を増加させると、その分だけ燃費を低減させることができるが、無闇に減速回生量を増加させると、車両の運転者に違和感を与えることがある。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、発電・電動機で駆動される車両において車両前方の信号機の信号状態あるいは障害物に応じて発電・電動機の減速回生を制御することで運転者に違和感を与えることなく、燃費を低減させるようにした車両の制御装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1に係る車両の制御装置にあっては、車両を駆動可能な発電・電動機と、前記車両の位置を検出する車両位置検出手段と、前記車両が走行する走行路の少なくとも信号機の設置箇所を含む地図情報と、前記信号機の点灯色を識別する信号点灯色識別手段と、前記車両が前記信号機に接近すると共に、前記信号機の点灯色が赤であるとき、前記発電・電動機の減速回生量を増加させる回生増加手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る車両の制御装置にあっては、車両を駆動可能な発電・電動機と、前記車両の進行方向前方に存在する障害物までの距離を検出する障害物距離検出手段と、前記車両が前記障害物に接近するとき、前記発電・電動機の減速回生量を増加させる回生増加手段とを備える如く構成した。
請求項3に係る車両の制御装置にあっては、前記車両の走行速度を検出する走行速度検出手段を備え、前記回生増加手段は、少なくとも前記検出された走行速度に基づいて前記発電・電動機の減速回生量を増加させる如く構成した。
請求項4に係る車両の制御装置にあっては、前記回生増加手段は、少なくとも前記信号機または前記障害物までの距離に基づいて前記発電・電動機の減速回生量を増加させる如く構成した。
請求項5に係る車両の制御装置にあっては、前記回生増加手段は、前記発電・電動機の減速回生量を増加させている間に前記信号機の点灯色が青に変化したとき、前記増加させた減速回生量を所定量ずつ減少させる如く構成した。
請求項6に係る車両の制御装置にあっては、前記車両の減速を検出する減速検出手段を備え、前記回生増加手段は、前記信号機または前記障害物までの距離が所定距離未満であると共に、前記車両が減速していないとき、運転者に警報する如く構成した。
請求項1に係る車両の制御装置にあっては、車両を駆動可能な発電・電動機と、車両の位置を検出する車両位置検出手段と、車両が走行する走行路の少なくとも信号機の設置箇所を含む地図情報と、信号機の点灯色を識別する信号点灯色識別手段とを備え、車両が信号機に接近すると共に、信号機の点灯色が赤であるとき、発電・電動機の減速回生量を増加させる如く構成したので、車両前方の信号機の信号状態に応じて発電・電動機の減速回生を制御することで、運転者に違和感を与えることなく、車両の燃費を低減させることができる。
請求項2に係る車両の制御装置にあっては、車両を駆動可能な発電・電動機と、車両の進行方向前方に存在する障害物までの距離を検出する障害物距離検出手段とを備えると共に、車両が前記障害物に接近するとき、発電・電動機の減速回生量を増加させる回生増加手段とを備える如く構成したので、車両前方の障害物に応じて発電・電動機の減速回生を制御することで、運転者に違和感を与えることなく、車両の燃費を低減させることができる。
請求項3に係る車両の制御装置にあっては、少なくとも検出された走行速度に基づいて発電・電動機の減速回生量を増加させる如く構成したので、上記した効果に加え、例えば走行速度が大きいほど減速回生量を増加させることで、車両を安全に減速させることができる。
請求項4に係る車両の制御装置にあっては、少なくとも信号機または障害物までの距離に基づいて発電・電動機の減速回生量を増加させる如く構成したので、上記した効果に加え、例えば距離が大きいほど減速回生量を増加させることで、車両を安全に減速させることができる。
請求項5に係る車両の制御装置にあっては、発電・電動機の減速回生量を増加させている間に信号機の点灯色が青に変化したとき、増加させた減速回生量を所定量ずつ減少させる如く構成したので、上記した効果に加え、運転者に過度の減速感を与えることがない。即ち、減速回生量が大きいままであると、青に変化して加速するときのエネルギ効率が悪くなる一方、減速回生量を急減させると、運転者に過度の空走感や、駆動力変化に伴うショックを与えることがあるが、増加させた減速回生量を所定量ずつ減少させることで、そのような不都合が生じることがない。
請求項6に係る車両の制御装置にあっては、信号機または前記障害物までの距離が所定距離未満であると共に、車両が減速していないとき、運転者に警報する如く構成したので、上記した効果に加え、車両を安全に減速できると共に、減速回生量を増加させることができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る車両の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る車両の制御装置を全体的に示す概略図、図2はそれをより詳細に示すブロック図である。
図1において符号10は電動機(モータ)を示す。電動機10は具体的にはブラシレスあるいは交流同期電動機からなり、内燃機関(以下「エンジン」という)12に駆動軸14を介して連結される。
電動機10とエンジン12の出力は変速機16に入力される。変速機16はそれらの出力を変速し、車輪(駆動輪)18に伝達する。このように、電動機10はハイブリッド車両(以下「車両」という)20に搭載される。
電動機10はエンジン12が回転するとき常に回転し、始動時には通電されてエンジン12をクランキングして始動させると共に、加速時などにも通電されてエンジン12の回転をアシスト(増速)する。
電動機10は、エンジン12への燃料供給が停止される減速時などに駆動軸14の回転によって生じた運動エネルギを電気エネルギに変換して出力する回生機能を有する発電機(ジェネレータ)として機能する発電・電動機からなる。回生量の増減制御は、モータ回生トルクの大きさによって決定される。
電動機10は、パワードライブユニット(PDU)22を介してバッテリ24に接続される。PDU22はインバータを備え、バッテリ24から供給(放電)される直流(電力)を交流に変換して電動機10に供給すると共に、電動機10の減速回生動作によって発電された交流を直流に変換してバッテリ24に供給する。このように、PDU22を介して電動機10の駆動・回生が制御される。
さらに、エンジン12の動作を制御するエンジン制御ユニット(ENGECU)26と、電動機10の動作を制御する電動機制御ユニット(MOTECU)30と、バッテリ24の充電状態SOC(State Of Charge)を算出して充放電の管理などを行うバッテリ制御ユニット(BATECU)32と、変速機16の動作を制御する変速制御ユニット(T/MECU)34が設けられる。上記したENGECU26などのECU(Electronic Control Unit。電子制御装置)は全てマイクロコンピュータからなり、通信バス36を介して相互に通信自在に接続される。
車両20にはナビゲーション装置40が搭載される。
ナビゲーション装置40は、ナビゲーションECU42と、車両20が走行可能な走行路とそこに配置される信号機などの地図データを少なくとも記憶する地図データ記憶部44と、入力部46と、GPS(Global Positioning System)信号を受信するGPS受信部50と、車両20の走行速度(車速)Vに応じた信号を出力する車速センサ52と、車両20の重心軸周りの回転角速度(ヨーレート)に応じた信号を出力するジャイロセンサ54と、ディプレイ56と、スピーカ60を備える。
ナビゲーションECU42はCPU,ROM,EEPROM,RAMおよび入出力I/Oなどで構成されるマイクロコンピュータからなり、現在地検出部42aと、ルート算出部42bとを備える。
ナビゲーションECU42は現在地検出部42aにおいてGPS受信部50で受信されたGPS信号と車速センサ52とジャイロセンサ54の出力から車両20の現在地(位置)を検出し、ルート算出部42bにおいて検出された現在地から入力部46を介してユーザ(運転者)によって設定された目的地(あるいは経由地)までのルート(誘導経路)を算出し、ハードディスクなどからなる地図データ記憶部44に記憶された地図データと共に、映像信号としてディスプレイ56に送出すると共に、必要に応じてスピーカ60へ音声信号を送出する。
ディスプレイ56はナビゲーションECU42から送出された映像信号に基づき、算出されたルートを地図上に表示する。ナビゲーションECU42の出力は、MOTECU30に送られる。
また車両20のウインドシールドの内面においてルームミラー上部のルーフレール(図示せず)には、カメラ62が取り付けられる。カメラ62は車両20の進行方向を撮影して色彩画像を撮像する。
カメラ62の出力は、同様にマイクロコンピュータからなる画像処理ECU62aに入力される。画像処理ECU62aはカメラ62が撮影した画像から画像データを生成してMOTECU30に送る。
また車両20の運転席の床面に配置されたアクセルペダルの付近にはアクセル開度センサ64が設けられてアクセル開度(運転者のアクセルぺダル踏み込み量)APに応じた出力を生じると共に、ブレーキペダルの付近にはブレーキスイッチ66が設けられて運転者がブレーキペダルを操作したときON信号を出力する。
さらに運転席のインストルメントパネルの付近には設定スイッチ(SW)70が設けられ、運転者が操作したときON信号を出力する。これらセンサの出力もMOTECU30に送られる。
以上を前提としてこの実施例に係る車両の制御装置の動作を説明する。
図3はその動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムはMOTECU30によって所定時間、例えば100msecごとに実行される。
以下説明すると、S10において前記した設定スイッチ70がONされているか否か判断し、否定されるときは以降の処理をスキップする。即ち、以下に述べる減速回生量増加制御は運転者が要求したときのみ実行される。
S10で肯定されるときはS12に進み、ナビゲーションECU42の出力から走行路において車両20の進行方向の前方に存在する信号機までの距離Lsigを算出(検出)し、S14に進み、カメラ62の画像処理ECU62aの出力から信号機の点灯色を識別する。
次いでS16に進み、車両20が減速中か否か判断する。これは、アクセル開度センサ64とブレーキスイッチ66の出力から判定し、アクセル開度APが零でブレーキが操作されているとき、車両20が減速中と判断する。尚、それに代え、車速センサ52の出力から車速Vの変化を求めて判断しても良い。
S16で肯定されるときはS18に進み、算出された信号機までの距離Lsigが所定距離A(例えば2mから3m)を超えると共に、識別された信号機の点灯色が赤か否か判断し、肯定されるときはS20に進み、距離Lsigと車速Vとから図4に示すテーブル特性を検索して電動機10の回生増量Genupを算出する。
図4(a)は距離Lsigに対する回生増量Genup_A、図4(b)は車速Vに対する回生増量Genup_Bを示す。図示の如く、回生増量Genup_A、Genup_Bは共に、距離Lsigが増加するほど、あるいは車速Vが増加するほど、増加するように設定される。
次いでS22に進み、基本減速回生量Genbaseに、回生増量Genup_AとGenup_Bを加算して最終減速回生量GENを算出する(減速回生量を増加させる)。基本減速回生量Genbaseはアクセル開度APが零にされたときの値である。回生増量あるいは回生量はN・mで算出される。
尚、図示しないルーチンにおいて算出された最終減速回生量GENに基づき、モータ回生トルクの大きさが決定され、界磁電流を調整して回生量の増減制御が行われる。
このように、車両20が信号機に接近すると共に、信号機の点灯色が赤であるとき、電動機10の減速回生量は基本減速回生量Genbaseより増加される。また、減速回生量は少なくとも検出された車速Vと信号機までの距離Lsigに基づいて増加される。
次いでS24に進み、減速回生量の増加によって減速感が生じることから、スピーカ60(および/またはディスプレイ56)を介して運転者に減速回生量が増加されたことを報知する。
他方、S18で否定されるときはS26に進み、最終減速回生量GENから所定量Stepを減算して最終減速回生量GENを減少補正し、S28に進み、減少補正された最終減速回生量GENが基本減速回生量Genbase未満になったか否か判断し、否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS30に進み、最終減速回生量GENを基本減速回生量Genbaseとする。
即ち、S26に進む場合、S16で肯定されていることから減速中であり、他方S18で否定されることから信号機までの距離Lsigが所定距離A(例えば2mから3m)を超えないか、および/または信号機の点灯色が赤ではないというときであり、具体的には減速回生量を増加させている間に信号機の点灯色が青に変化した状態である。
従って、このような場合には増加させた減速回生量GENを所定量Stepずつ(図3フロー・チャートの処理が実行される度に)減少させることとする。即ち、減速回生量が大きいままであると、青に変化して加速するときのエネルギ効率が悪くなる一方、減速回生量を急減させると、運転者に過度の空走感や駆動力の変化に伴うショックを与えることがあるが、増加させた減速回生量を所定量ずつ減少させることで、そのような不都合を回避する。
またS16で否定されるときはS32に進み、信号機までの距離Lsigが所定距離B未満であると共に、識別された信号機の点灯色が赤か否か判断し、否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS34に進み、スピーカ60(および/またはディスプレイ56)を介して運転者に減速すべきことを警報する。
即ち、信号までの距離が所定距離B未満であると共に、車両20が減速していないとき、運転者に警報することとする。これによって運転者が早めに減速を開始させることができ、車両20を安全に減速できると共に、減速回生量を増加させることができる。
図5に示す如く、所定距離Bは、車速Vが増加するほど増加するように設定される。これによって一層運転者に適宜な時点で減速を開始させる。
この実施例は上記の如く、車両20の前方の信号機の信号状態に応じて電動機10の減速回生量を増加させるように構成したので、運転者に違和感を与えることなく、車両20の燃費を低減させることができる。
尚、上記実施例では、信号機の点灯色の識別をカメラ62により行っているが、信号機もしくは交通センタなどと無線通信を行い、信号の状態を受信することで、点灯色の識別をしても良い。
図6は、この発明の実施例に係る制御装置が前提とする車両を全体的に示す概略図である。
第1実施例と相違する点に焦点をおいて説明すると、第2実施例においては、ナビゲーション装置40とカメラ62に代え、レーダ72を用いるようにした。
即ち、車両20の前部にはレーダ72が設けられる。レーダ72は車両20の進行方向に向けてレーザ光(電磁波(搬送波))を送信し、車両20の前方の先行車などの障害物にレーザ光を反射させて得た反射波を受信することにより、障害物を検知する。
レーダ72の出力は、マイクロコンピュータからなるレーダ出力処理ECU(電子制御ユニット)72aに送られる。レーダ出力処理ECU72aでは、反射点を2次元平面に投影して得た点群の配列に基づいて障害物の輪郭を構成する線分を認識すると共に、認識された線分に基づいて障害物の端点を抽出する。また、反射波の入射方向から物体の方位を検知し、障害物の二次元情報を得る。
またレーダ出力処理ECU72aは、レーザ光を発射してから抽出された端点での反射光を受信するまでの時間が測定されて障害物までの相対距離(相対位置)を算出し、さらに相対距離を微分することで障害物までの相対速度を求める、即ち、レーダ出力処理ECU72aは、抽出された端点に基づいて障害物の車両20に対する相対速度を含む、障害物との相対関係を算出する。レーダ出力処理ECU72aの出力はMOTECU30に送られる。
図7は第2実施例に係る車両の制御装置の動作を示す、図3と同様のフロー・チャートであり、MOTECU30によって所定時間、例えば100msecごとに実行される。
以下説明すると、S100において前記した設定スイッチ70がONされているか否か判断し、否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS102に進み、レーダ出力処理ECU72aの出力から走行路において車両20の進行方向の前方に存在する障害物までの距離Lcarを算出(検出)する。
次いでS104に進み、車両20が減速中か否か第1実施例と同様な手法で判断し、肯定されるときはS106に進み、算出された障害物までの距離Lcarが前記した所定距離Aを超えるか否か判断し、肯定されるときはS108に進み、距離Lcarと車速Vとから図8に示すテーブル特性を検索して電動機10の回生増量Genupを算出する。
図8(a)は距離Lcarに対する回生増量Genup_A、図8(b)は車速Vに対する回生増量Genup_Bを示す。図示の如く、回生増量Genup_A、Genup_Bは共に、距離Lcarが増加するほど、あるいは車速Vが増加するほど、増加するように設定される。回生増量はN・mで算出される。
次いでS110に進み、前記した基本減速回生量Genbaseに、回生増量Genup_AとGenup_Bを加算して最終減速回生量GENを算出する(減速回生量を増加させる)。尚、図示しないルーチンにおいて算出された最終減速回生量GENに基づき、モータ回生トルクの大きさを決定し、回生量の増減制御を行う。
このように、車両20が障害物に接近するとき、電動機10の減速回生量は基本減速回生量Genbaseより増加される。また、減速回生量は少なくとも検出された車速Vと障害物までの距離Lcarに基づいて増加される。
次いでS112に進み、スピーカ60(および/またはディスプレイ56)を介して運転者に減速回生量が増加されたことを報知する。
他方、S106で否定されるときはS114に進み、第1実施例と同様の理由から、最終減速回生量GENから所定量Stepを減算して最終減速回生量GENを減少補正する。
次いでS116に進み、減少補正された最終減速回生量GENが基本減速回生量Genbase未満になったか否か判断し、否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS118に進み、最終減速回生量GENを基本減速回生量Genbaseとする。
またS104で否定されるときはS120に進み、障害物までの距離Lcarが前記した所定距離B未満か否か判断し、否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS122に進み、第1実施例と同様の意図からスピーカ60(および/またはディスプレイ56)を介して運転者に減速すべきことを警報する。
第2実施例は上記の如く、車両20の前方の障害物に応じて電動機10の減速回生量を増加させるように構成したので、運転者に違和感を与えることなく、車両20の燃費を低減させることができる。
上記したように、第1実施例に係る車両の制御装置(MOTECU30)にあっては、車両20を駆動可能な電動機(発電・電動機)10と、車両20の位置を検出する車両位置検出手段(ナビゲーション装置40)と、車両20が走行する走行路の少なくとも信号機の設置箇所を含む地図情報(地図データ記憶部44に記憶される地図データ)と、信号機の点灯色を識別する信号点灯色識別手段(カメラ62,S14)と、車両20が信号機に接近すると共に、信号機の点灯色が赤であるとき、電動機10の減速回生量GENを増加させる回生増加手段(S16からS22)とを備える如く構成したので、車両20の前方の信号機の信号状態に応じて電動機10の減速回生を制御することで、運転者に違和感を与えることなく、車両20の燃費を低減させることができる。
第2実施例に係る車両の制御装置(MOTECU30)にあっては、車両20を駆動可能な電動機(発電・電動機)10と、車両20の進行方向前方に存在する障害物までの距離を検出する障害物距離検出手段(レーダ72、レーダ出力処理ECU72a,S102)と、車両20が障害物に接近するとき、電動機10の減速回生量GENを増加させる回生増加手段(S104からS110)とを備える如く構成したので、車両20前方の障害物に応じて電動機10の減速回生を制御することで、運転者に違和感を与えることなく、車両20の燃費を低減させることができる。
また、車両20の走行速度(車速)Vを検出する走行速度検出手段(車速センサ52)を備え、回生増加手段は、少なくとも検出された走行速度に基づいて電動機10の減速回生量GENを増加させる(S20,S22)如く構成したので、上記した効果に加え、例えば走行速度Vが大きいほど減速回生量を増加させることで、車両20を安全に減速させることができる。
また、回生増加手段は、少なくとも信号機または障害物までの距離に基づいて電動機10の減速回生量GENを増加させる(S20,S22,S108,S110)如く構成したので、上記した効果に加え、例えば距離が大きいほど減速回生量を増加させることで、車両20を安全に減速させることができる。
また、回生増加手段は、電動機10の減速回生量GENを増加させている間に信号機の点灯色が青に変化したとき、増加させた減速回生量を所定量Stepずつ減少させる如く構成したので、上記した効果に加え、運転者に過度の減速感を与えることがない。
即ち、減速回生量が大きいままであると、青に変化して加速するときのエネルギ効率が悪くなる一方、減速回生量を急減させると、運転者に過度の空走感や駆動力の変化に伴うショックを与えることがあるが、増加させた減速回生量を所定量ずつ減少させることで、そのような不都合が生じることがない。
また、車両20の減速を検出する減速検出手段(S16,S104)を備え、回生増加手段は、信号機または障害物までの距離LsigまたはLcarが所定距離B未満であると共に、車両20が減速していないとき、運転者に警報する(S34、S122)如く構成したので、上記した効果に加え、車両20を安全に減速できると共に、減速回生量を増加させることができる。
尚、上記においてハイブリッド車両の例としてエンジン12に駆動軸14を介して連結される電動機10を1個備える例を示したが、それに限られるものではなく、前輪側と後輪側で電動機を2個備える車両あるいは駆動力分配機構を備えた電動機を2個備える車両などであっても良い。
また、図3フロー・チャートのS12あるいは図7フロー・チャートのS102の処理において画像処理ECU62aを用いて距離Lsigを算出しても良く、さらには車々間通信、信号機からの信号あるいは交通センタなどとの通信によって距離Lsigを算出しても良い。
さらには、第1実施例と第2実施例とを組み合わせた制御を行っても良い。
10 電動機(発電・電動機)、12 エンジン(内燃機関)、14 駆動軸、16 変速機、18 車輪、20 車両、30 MOTECU(電動機制御ユニット)、40 ナビゲーション装置、42 ナビゲーションECU(制御装置)、44 地図データ記憶部、50 GPS受信部、52 車速センサ、54 ジャイロセンサ、56 ディスプレイ、60 スピーカ、62 カメラ、62a 画像処理ECU、64 アクセル開度センサ、66 ブレーキスイッチ、70 設定スイッチ、72 レーダ、72a レーダ出力処理ECU
Claims (6)
- 車両を駆動可能な発電・電動機と、前記車両の位置を検出する車両位置検出手段と、前記車両が走行する走行路の少なくとも信号機の設置箇所を含む地図情報と、前記信号機の点灯色を識別する信号点灯色識別手段と、前記車両が前記信号機に接近すると共に、前記信号機の点灯色が赤であるとき、前記発電・電動機の減速回生量を増加させる回生増加手段とを備えたことを特徴とする車両の制御装置。
- 車両を駆動可能な発電・電動機と、前記車両の進行方向前方に存在する障害物までの距離を検出する障害物距離検出手段と、前記車両が前記障害物に接近するとき、前記発電・電動機の減速回生量を増加させる回生増加手段とを備えたことを特徴とする車両の制御装置。
- 前記車両の走行速度を検出する走行速度検出手段を備え、前記回生増加手段は、少なくとも前記検出された走行速度に基づいて前記発電・電動機の減速回生量を増加させることを特徴とする請求項1または2記載の車両の制御装置。
- 前記回生増加手段は、少なくとも前記信号機または前記障害物までの距離に基づいて前記発電・電動機の減速回生量を増加させることを特徴とする請求項1から3記載の車両の制御装置。
- 前記回生増加手段は、前記発電・電動機の減速回生量を増加させている間に前記信号機の点灯色が青に変化したとき、前記増加させた減速回生量を所定量ずつ減少させることを特徴とする請求項1,3,4のいずれかに記載の車両の制御装置。
- 前記車両の減速を検出する減速検出手段を備え、前記回生増加手段は、前記信号機または前記障害物までの距離が所定距離未満であると共に、前記車両が減速していないとき、運転者に警報することを特徴とする請求項1から5記載の車両の制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009095543A JP2010246355A (ja) | 2009-04-10 | 2009-04-10 | 車両の制御装置 |
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- 2009-04-10 JP JP2009095543A patent/JP2010246355A/ja not_active Withdrawn
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