JP2010165858A - Reactor device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、リアクトル装置に関し、特に、リアクトル本体とリアクトル本体を収容する箱状の筐体とを備えるリアクトル装置に関する。 The present invention relates to a reactor device, and more particularly, to a reactor device including a reactor main body and a box-shaped housing that houses the reactor main body.
従来、金属製箱型ケース内に収納し、かつ、エポキシ樹脂などの樹脂絶縁物を充填したリアクトルの発生熱を放熱外表面に効率よく伝達できるようにしたリアクトル装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、コアの中央の角柱状部分がコイルボビンの中空部内に挿入されると共に、突起はコアの凹部に嵌合するトランスの構造が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。 Conventionally, there has been proposed a reactor device that is housed in a metal box-shaped case and that can efficiently transfer generated heat of a reactor filled with a resin insulator such as an epoxy resin to a heat radiating outer surface (for example, Patent Document 1). In addition, a transformer structure has been proposed in which the prismatic part at the center of the core is inserted into the hollow part of the coil bobbin and the protrusions are fitted into the recesses of the core (see, for example, Patent Document 2).
また、リアクトルの形状に沿った冷却空間を容易に構成可能であるとともに、冷却に用いる部材を減少できる、リアクトルの放熱構造が提案されている(たとえば、特許文献3参照)。また、封止樹脂の使用量を低減させて製造コスト低減を図るとともに、放熱効果、絶縁効果を向上させ、また騒音の発生を抑制する車載用リアクトルが提案されている(たとえば、特許文献4参照)。 In addition, a reactor heat dissipation structure has been proposed in which the cooling space along the shape of the reactor can be easily configured and the number of members used for cooling can be reduced (see, for example, Patent Document 3). In addition, a vehicle-mounted reactor has been proposed that reduces the amount of sealing resin used to reduce the manufacturing cost, improves the heat dissipation effect and the insulation effect, and suppresses the generation of noise (see, for example, Patent Document 4). ).
コイルに通電してリアクトルを作動させると、コイルからジュール熱が発生し、また、コアが変形することにより振動が発生する。そのため従来のリアクトル装置では、発生した熱を外部に効率よく放熱し、かつ振動を外部へ伝達しないことが重要視されている。上記の特許文献4では騒音の発生を抑制することのできるリアクトルが提案されており、また、特許文献1および3では放熱効率を向上させたリアクトルが提案されているが、放熱性と振動の低減との両立の点において必ずしも十分とはいえず、更なる改良の余地がある。
When the reactor is operated by energizing the coil, Joule heat is generated from the coil, and vibration is generated due to deformation of the core. Therefore, in the conventional reactor apparatus, it is important to efficiently dissipate the generated heat to the outside and not transmit the vibration to the outside. In the above Patent Document 4, a reactor capable of suppressing the generation of noise is proposed, and in
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、放熱性と振動の低減とを両立するリアクトル装置を提供することである。 This invention is made | formed in view of said problem, The main objective is to provide the reactor apparatus which makes heat dissipation and vibration reduction compatible.
本発明の一の局面に係るリアクトル装置は、リアクトル本体と、リアクトル本体を収容する箱状の筐体とを備える。リアクトル本体は、磁性材料から形成されたコアと、コアに巻回されたコイルとを含む。コアには、表面の一部が窪んだ凹部が形成されている。筐体の底部には、コイル側に向けて突出する凸部が形成されている。凸部は凹部に嵌入している。 A reactor device according to one aspect of the present invention includes a reactor main body and a box-shaped housing that houses the reactor main body. The reactor body includes a core formed of a magnetic material and a coil wound around the core. The core is formed with a recess having a part of the surface recessed. A convex portion that protrudes toward the coil side is formed at the bottom of the housing. The convex part is inserted in the concave part.
上記リアクトル装置において好ましくは、筐体の内部に、リアクトル本体と筐体との間に介在する樹脂材料が充填されている。 In the reactor device, preferably, the inside of the housing is filled with a resin material interposed between the reactor main body and the housing.
上記リアクトル装置において好ましくは、凹部は、コイルへの通電に伴い発生する磁力線が通過しない領域に形成されている。 Preferably, in the reactor device, the concave portion is formed in a region where a magnetic line of force generated by energization of the coil does not pass.
本発明の他の局面に係るリアクトル装置は、リアクトル本体と、開口が形成されリアクトル本体を収容する箱状の筐体と、開口を塞ぐ蓋とを備える。リアクトル本体は、磁性材料から形成されたコアと、コアに巻回されたコイルとを含む。コアには、表面の一部が窪んだ凹部が形成されている。蓋の内面には、コイル側に向けて突出する凸部が形成されている。凸部は凹部に嵌入している。 A reactor device according to another aspect of the present invention includes a reactor main body, a box-shaped housing in which an opening is formed and accommodates the reactor main body, and a lid that closes the opening. The reactor body includes a core formed of a magnetic material and a coil wound around the core. The core is formed with a recess having a part of the surface recessed. A convex portion protruding toward the coil side is formed on the inner surface of the lid. The convex part is inserted in the concave part.
上記リアクトル装置において好ましくは、筐体の内部に、リアクトル本体と蓋との間に介在する樹脂材料が充填されている。 In the reactor device, preferably, the inside of the housing is filled with a resin material interposed between the reactor main body and the lid.
上記リアクトル装置において好ましくは、凸部は、筐体の壁部と密着する。
上記リアクトル装置において好ましくは、凹部は、コイルへの通電に伴い発生する磁力線が通過しない領域に形成されている。
Preferably, in the reactor device, the convex portion is in close contact with the wall portion of the housing.
Preferably, in the reactor device, the recess is formed in a region where a magnetic line of force generated by energization of the coil does not pass.
本発明のリアクトルによると、コイルで発生した熱を効率よく筐体へ放出することができ、かつ、コアの振動の筐体への伝達を抑制することができる。 According to the reactor of the present invention, heat generated in the coil can be efficiently released to the housing, and transmission of core vibration to the housing can be suppressed.
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In the following drawings, the same or corresponding parts are denoted by the same reference numerals, and description thereof will not be repeated.
なお、以下に説明する実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下の実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、上記個数などは例示であり、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。 In the embodiments described below, each component is not necessarily essential for the present invention unless otherwise specified. In the following embodiments, when referring to the number, amount, etc., unless otherwise specified, the above number is an example, and the scope of the present invention is not necessarily limited to the number, amount, etc.
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るリアクトルの冷却構造を含む駆動ユニットの構造の一例を概略的に示す図である。図1に示される例では、駆動ユニット1は、ハイブリッド車両に搭載される駆動ユニットであり、モータジェネレータ100と、ハウジング200と、減速機構300と、ディファレンシャル機構400と、ドライブシャフト受け部500と、端子台600とを含んで構成される。
FIG. 1 is a diagram schematically showing an example of the structure of a drive unit including a reactor cooling structure according to an embodiment of the present invention. In the example shown in FIG. 1, the
モータジェネレータ100は、電動機または発電機としての機能を有する回転電機であり、軸受120を介してハウジング200に回転可能に取付けられた回転シャフト110と、回転シャフト110に取付けられたロータ130と、ステータ140とを有する。
The
ロータ130は、たとえば、鉄または鉄合金などの板状の磁性体を積層することにより構成されたロータコアと、該ロータコアに埋設された永久磁石とを有する。永久磁石は、たとえば、ロータコアの外周近傍にほぼ等間隔を隔てて配置される。なお、ロータコアを圧粉磁心により構成してもよい。
The
ステータ140は、リング状のステータコア141と、ステータコア141に巻回されるステータコイル142と、ステータコイル142に接続されるバスバー143とを有する。バスバー143は、ハウジング200に設けられた端子台600および給電ケーブル700Aを介してPCU(Power Control Unit)700と接続される。また、PCU700は、給電ケーブル800Aを介してバッテリ800に接続される。これにより、バッテリ800とステータコイル142とが電気的に接続される。
The
ステータコア141は、たとえば、鉄または鉄合金などの板状の磁性体を積層することにより構成される。ステータコア141の内周面上には複数のティース部(図示せず)および該ティース部間に形成される凹部としてのスロット部(図示せず)が形成されている。スロット部は、ステータコア141の内周側に開口するように設けられる。なお、ステータコア141を圧粉磁心により構成してもよい。
The
3つの巻線相であるU相、V相およびW相を含むステータコイル142は、スロット部に嵌り合うようにティース部に巻き付けられる。ステータコイル142のU相、V相およびW相は、互いに円周上でずれるように巻き付けられる。バスバー143は、それぞれステータコイル142のU相、V相およびW相に対応するU相、V相およびW相を含む。
給電ケーブル700Aは、U相ケーブルと、V相ケーブルと、W相ケーブルとからなる三相ケーブルである。バスバー143のU相、V相およびW相がそれぞれ給電ケーブル700AにおけるU相ケーブル、V相ケーブルおよびW相ケーブルに接続される。
The
モータジェネレータ100から出力された動力は、減速機構300からディファレンシャル機構400を介してドライブシャフト受け部500に伝達される。ドライブシャフト受け部500に伝達された駆動力は、ドライブシャフト(図示せず)を介して車輪(図示せず)に回転力として伝達されて、車両を走行させる。
The power output from the
一方、ハイブリッド車両の回生制動時には、車輪は車体の慣性力により回転させられる。車輪からの回転力によりドライブシャフト受け部500、ディファレンシャル機構400および減速機構300を介してモータジェネレータ100が駆動される。このとき、モータジェネレータ100が発電機として作動する。モータジェネレータ100により発電された電力は、PCU700におけるインバータを介してバッテリ800に蓄えられる。
On the other hand, during regenerative braking of the hybrid vehicle, the wheels are rotated by the inertial force of the vehicle body.
駆動ユニット1には、レゾルバロータと、レゾルバステータとを有するレゾルバ(図示せず)が設けられている。レゾルバロータは、モータジェネレータ100の回転シャフト110に接続されている。また、レゾルバステータは、レゾルバステータコアと、該コアに巻回されたレゾルバステータコイルとを有する。上記レゾルバにより、モータジェネレータ100のロータ130の回転角度が検出される。検出された回転角度は、PCU700へ伝達される。PCU700は、検出されたロータ130の回転角度と、外部ECU(Electrical Control Unit)からのトルク指令値とを用いてモータジェネレータ100を駆動するための駆動信号を生成し、その生成した駆動信号をモータジェネレータ100へ出力する。
The
図2は、PCU700の主要部の構成を示す回路図である。図2を参照して、PCU700は、コンバータ710と、インバータ720と、制御装置730と、コンデンサC1,C2と、電源ラインPL1〜PL3と、出力ライン740U,740V,740Wとを含む。コンバータ710は、バッテリ800とインバータ720との間に接続され、インバータ720は、出力ライン740U,740V,740Wを介してモータジェネレータ100と接続される。
FIG. 2 is a circuit diagram showing a configuration of a main part of
コンバータ710に接続されるバッテリ800は、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池である。バッテリ800は、発生した直流電圧をコンバータ710に供給し、また、コンバータ710から受ける直流電圧によって充電される。
コンバータ710は、パワートランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトルLとからなる。パワートランジスタQ1,Q2は、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続され、制御装置730からの制御信号をベースに受ける。ダイオードD1,D2は、それぞれパワートランジスタQ1,Q2のエミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにパワートランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間にそれぞれ接続される。リアクトルLは、バッテリ800の正極と接続される電源ラインPL1に一端が接続され、パワートランジスタQ1,Q2の接続点に他端が接続される。
このコンバータ710は、リアクトルLを用いてバッテリ800から受ける直流電圧を昇圧し、その昇圧した昇圧電圧を電源ラインPL2に供給する。また、コンバータ710は、インバータ720から受ける直流電圧を降圧してバッテリ800を充電する。
インバータ720は、U相アーム750U、V相アーム750VおよびW相アーム750Wからなる。各相アームは、電源ラインPL2,PL3間に並列に接続される。U相アーム750Uは、直列に接続されたパワートランジスタQ3,Q4からなり、V相アーム750Vは、直列に接続されたパワートランジスタQ5,Q6からなり、W相アーム750Wは、直列に接続されたパワートランジスタQ7,Q8からなる。ダイオードD3〜D8は、それぞれパワートランジスタQ3〜Q8のエミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにパワートランジスタQ3〜Q8のコレクタ−エミッタ間にそれぞれ接続される。そして、各相アームにおける各パワートランジスタの接続点は、出力ライン740U,740V,740Wを介してモータジェネレータ100の各相コイルの反中性点側にそれぞれ接続されている。
このインバータ720は、制御装置730からの制御信号に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ100へ出力する。また、インバータ720は、モータジェネレータ100によって発電された交流電圧を直流電圧に整流して電源ラインPL2に供給する。
コンデンサC1は、電源ラインPL1,PL3間に接続され、電源ラインPL1の電圧レベルを平滑化する。また、コンデンサC2は、電源ラインPL2,PL3間に接続され、電源ラインPL2の電圧レベルを平滑化する。 Capacitor C1 is connected between power supply lines PL1 and PL3, and smoothes the voltage level of power supply line PL1. Capacitor C2 is connected between power supply lines PL2 and PL3, and smoothes the voltage level of power supply line PL2.
制御装置730は、モータジェネレータ100の回転子の回転角度、モータトルク指令値、モータジェネレータ100の各相電流値、およびインバータ720の入力電圧に基づいてモータジェネレータ100の各相コイル電圧を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ3〜Q8をオン/オフするPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成してインバータ720へ出力する。
また、制御装置730は、上述したモータトルク指令値およびモータ回転数に基づいてインバータ720の入力電圧を最適にするためのパワートランジスタQ1,Q2のデューティ比を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ1,Q2をオン/オフするPWM信号を生成してコンバータ710へ出力する。
さらに、制御装置730は、モータジェネレータ100によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ800を充電するため、コンバータ710およびインバータ720におけるパワートランジスタQ1〜Q8のスイッチング動作を制御する。
Further,
このPCU700においては、コンバータ710は、制御装置730からの制御信号に基づいて、バッテリ800から受ける直流電圧を昇圧して電源ラインPL2に供給する。そして、インバータ720は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ100へ出力する。
In
また、インバータ720は、モータジェネレータ100の回生動作によって発電された交流電圧を直流電圧に変換して電源ラインPL2へ出力する。そして、コンバータ710は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を降圧してバッテリ800を充電する。
このように、本実施の形態に係る電気機器ユニットとしてのPCU700は、インバータ720と、リアクトルLとを備える。そして、リアクトルLは、インバータ720への電力供給経路に設けられる。
Thus,
図3は、リアクトル装置10の分解斜視図である。図4は、リアクトル装置10の断面斜視図である。図5は、リアクトル装置10の断面図である。図3〜図5を参照して、本実施の形態のリアクトル装置10の構成について説明する。
FIG. 3 is an exploded perspective view of the
リアクトル装置10は、リアクトル本体Lと、リアクトル本体Lを収容する筐体31とを備える。リアクトル本体Lは、通電により磁束を発生するコイル21と、コイル21の内側および外側に充填された磁性材料を有するコア体とを備える。コイル21を構成するコイル線は、エッジワイズコイル(Edge Width Coil)などの平角線が採用されている。断面形状が円形状の従来の一般的なコイル線よりも剛性が高く、占積率および放熱性に優れたコイル線が巻回されて、コイル21が形成されている。
コア体は、相対向して配置された一対のE型コア11と、複数のI型コア12とが組み合わされて形成されている。図4および図5に示すように、E型コア11とI型コア12との間には非磁性板13が介在し、複数のI型コア12間にはコイルボビン18が介在して、一対のE型コア11の間に複数のI型コア12が順次積層されて、コア体を形成している。コイル21は、磁気回路を構成するコア体(鉄芯)に巻回されている。
The core body is formed by combining a pair of
E型コア11とI型コア12とを絶縁保持するコイルボビン18は、リアクトル本体Lに形成された貫通孔25に面するように配置されている。貫通孔25にはまた、アルミニウムなど熱伝導率の高い金属材料により形成された中空円筒状のカラー53が挿入されている。貫通孔25の内部において、カラー53とコイルボビン18とは一体に固定されている。
The
非磁性板13およびコイルボビン18は、絶縁性の材料により形成されている。たとえばPPS(Polyphenylene Sulfide)に代表される樹脂材料や、セラミック材料により、非磁性板13およびコイルボビン18が形成される。後述するように、非磁性板13およびコイルボビン18には、厚み方向に圧縮する方向に電磁吸引力が作用する。電磁吸引力により非磁性板13およびコイルボビン18が変形すると、E型コア11またはI型コア12が変形し、リアクトル本体Lに振動が発生する。そのため、非磁性板13およびコイルボビン18は、電磁吸引力の作用時に変形を生じにくいように、たとえばセラミック材料などの剛性の高い(すなわちヤング率の大きい)材料により形成されるのが好ましい。
The
コア体に含まれるE型コア11、I型コア12は、形状自由度および磁気等方性に優れた圧粉磁心から形成されている。一対のE型コア11および複数のI型コア12によって閉磁路が形成されている。E型コア11、I型コア12および複数の非磁性板13を接着積層して、中軸が形成されている。上記閉磁路と、中軸に巻回されるコイル21とによって、リアクトル本体Lが形成されている。コア体は、コイル21の内側および外周側の両方に配置されている。
The
平面形状矩形に形成されたE型コア11の側面11bは、コイル21の外側を覆うように形成されて、閉磁路の一部を構成する。一方、E型コア11の側面11aは、外縁部のみが形成されており、中心部は開口している。リアクトル本体Lを側面11a側から側面視した場合に、側面11aに開口が形成されているためにコイル21はコア体により覆われておらず、コイル21が露出している。平面形状矩形のE型コア11を形成する二面の側面11bがコイル21の外周側を覆い、他の二面の側面11aはコイル21を覆っていない。
The
E型コア11の側面11bのみがコイル21の外周側を覆っており、側面11a側においてコア体からコイル21が露出している。そのため、リアクトル本体Lを筐体31の内部に配置したときに、コイル21と筐体31の壁部39との距離が小さくなっている。コイル21が近接する壁部39の外側に冷却器を接触させ、コイル21で発生し筐体31の壁部に伝達された熱を冷却器で冷却する構成とすれば、リアクトル装置10の放熱性を向上させることができる。
Only the
E型コア11には、側面11aの一部が窪んだ凹部15が形成されている。図4に示すように、平面形状が略矩形状に形成されたE型コア11の、略平行な一対の側面11aの双方に、凹部15が形成されている。凹部15は、一対のE型コア11の両方に形成されている。凹部15は、E型コア11を平面視した場合にコイル21の一部が露出するように、E型コア11の側面11aの一部が切り欠かれて形成されている。
The
通電時に発生する磁束が通過せずリアクトル装置10の磁気性能に影響を与えないE型コア11の一部が加工されて、凹部15が形成されている。つまり、コイル21への通電により発生した磁束は、一対のE型コア11および複数のI型コア12によって形成された閉磁路を通過して、環状の磁力線を形成する。コイル21への通電に伴い発生する磁力線は、E型コア11およびI型コア12が積層された中軸を上下方向に通過し、コイル21の外側において一対のE型コア11同士が当接する側面11bを上下方向に通過して、環状に形成される。磁力線は、E型コア11の側面11bを通過し、側面11aは通過しない。
A
E型コア11に磁力線が通過しない部分、すなわち、側面11aの中央部付近において、E型コア11の一部が切欠き加工されて凹部15が形成されている。そのため、リアクトル装置10の磁気性能への影響なく、E型コア11を形成するために必要な材料を低減することができる。このようにして、リアクトル装置10の材料費を低減し、製造コストを削減可能なリアクトル装置10が形成されている。
In a portion where the magnetic lines of force do not pass through the
筐体31は、箱状に形成されており、底部36と、底部36から立設された方状の壁部39とを有する。筐体31の上部には開口31aが形成されている。筐体31の開口31aは、蓋32によって塞がれている。リアクトル本体Lは、筐体31と、蓋32とによって囲まれた空間内に配置されている。筐体31は、底部36から上方へ向かって延びる支柱52を有する。貫通孔25の内部に支柱52が挿通されるようにリアクトル本体Lを筐体31内部に配置することにより、リアクトル本体Lと筐体31との締結が可能とされている。
The
筐体31の底部36には、蓋32側へ向かって突き出した凸部37が形成されている。凸部37は、リアクトル本体Lのコイル21と筐体31との間の距離を縮小させるように、底部36のコイル21と対向する一部がコイル21側へ向けて突出して形成されている。凸部37は、E型コア11に形成された凹部15に嵌入可能な形状に形成されている。
A
蓋32には、筐体31の底部36側へ向かって突き出した凸部33が形成されている。凸部33は、リアクトル本体Lのコイル21と蓋32との間の距離を縮小させるように、内面32aのコイル21と対向する一部がコイル21側へ向けて突出して形成されている。凸部33は、E型コア11に形成された凹部15に嵌入可能な形状に形成されている。蓋32にはまた、コイル21の端子部21aが貫通可能な孔部34が二箇所に形成されている。端子部21aが蓋32を貫通して筐体31の外部に配置されることにより、端子部21aを経てコイル21へ給電することが可能とされている。
The
図5に示すように、筐体31の内部空間にリアクトル本体Lが組み付けられた状態で、筐体31の底部36の一部が突起した凸部37は凹部15に嵌入しており、蓋32の一部が突起した凸部33も凹部15に嵌入している。そのため、筐体31および蓋32と、コイル21との間の距離が短縮されている。かつ、コイル21に対向する筐体31および蓋32の面積が拡大されている。E型コア11に形成された凹部15を利用して、筐体31に設けた凸部37がコイル21の下面と対向するようにコイル21の近傍に配置され、蓋32に設けた凸部33がコイル21の上面と対向するようにコイル21の近傍に配置されている。
As shown in FIG. 5, in the state where the reactor main body L is assembled in the internal space of the
コイル21と筐体31および蓋32との間に介在するポッティング樹脂26は、筐体31および蓋32に対し熱伝導率が相対的に低い場合が多い。凸部33,37を形成することにより、発熱体であるコイル21と、放熱先の筐体31および蓋32との間の相対距離を短縮することができ、コイル21と筐体31および蓋32との間に介在するポッティング樹脂26の厚みを小さくすることができる。かつ、コイル21と筐体31および蓋32との対向面積を拡大することができる。そのため、コイル21で発生した熱が効率よく筐体31や蓋32へ伝達され、コイル21で発生する熱の放熱が促進されるので、リアクトル装置10の放熱性を向上させ、コイル21の温度の上昇を抑制することができる。
The potting
蓋32に形成された凸部33と、筐体31の壁部39との形状を合わせ、蓋32を筐体31に組み付けたときに凸部33と壁部39の内壁面との間に隙間が生じないように、筐体31および蓋32が形成されている。筐体31および蓋32は、凸部33が筐体31の壁部39と密着するように、形成されている。蓋32の筐体31への組み付け時に、E型コア11の凹部15に嵌入される凸部33が壁部39に接触摺動して、凸部33が筐体31内部に嵌合されるように、筐体31および蓋32は形成されている。
The shape of the
このようにすれば、凸部33を利用して蓋32を筐体31に対して位置決めして組み付けることができるので、筐体31に対する蓋32の位置決めが容易となりリアクトル装置10の生産性を向上できる。また、蓋32の位置決めのための部材を別に設ける必要がないため、リアクトル装置10の製造コスト低減が可能となる。
In this way, the
筐体31および蓋32は、金属材料に代表される放熱性に優れた材料により形成することができ、たとえば、アルミダイカストによって筐体31および蓋32を形成することができる。ダイカストに代表される鋳造で筐体31および蓋32を成形する場合、凸部33,37に対応する形状を有する鋳型を準備すれば、凸部37を有する筐体31および凸部33を有する蓋32を容易に成形することができるので、凸部33,37の成形に伴う製造コストの上昇を抑制することができる。
The
図4には、蓋32を筐体31に組み付ける前のリアクトル装置10が図示されており、一方図5には、蓋32を筐体31に組み付けた後のリアクトル装置10が図示されている。図4と図5とを比較して、リアクトル本体Lを筐体31の内部に配置した後に、コイル21とコア体および筐体31とを電気絶縁するために、ポッティング樹脂26が筐体31の内部に注入されている。ポッティング樹脂26を注入後、硬化するよりも前に、蓋32が筐体31に取り付けられる。
4 illustrates the
ポッティング樹脂26は、リアクトル本体Lと筐体31との間に介在するように充填され、またリアクトル本体Lと蓋32との間に介在するように充填されている。コイル21は、ポッティング樹脂26を介在させることで、筐体31および蓋32と直接接触しないように配置されている。ポッティング樹脂26を介在させることで、コイル21と筐体31および蓋32との絶縁が確保されている。
The potting
ポッティング樹脂26には、たとえば、熱伝導性に優れたフィラー(充填物)を含有させたシリコーン樹脂が用いられており、このようにすればコイル21で発生した熱を筐体31および蓋32へ伝達しやすくなり、より高い放熱性を期待できる。ただし、上記のようなフィラーを含有させた樹脂材料は高価であり、できる限り使用量を低減させるのが望ましい。図5に示すように、筐体31に凸部37が形成され、蓋32に凸部33が形成されていることにより、凸部33,37の筐体31における占有体積の分ポッティング樹脂26の充填量が低減されている。したがって、高価なポッティング樹脂26の必要量を低減でき、リアクトル装置10の製造コストを低減させることができる。
For the potting
次に、リアクトル本体Lに通電したときに発生するE型コア11およびI型コア12の振動について説明する。図5を参照して説明した通り、E型コア11とI型コア12との間には非磁性板13が充填され、複数のI型コア12の間にはコイルボビン18が充填されている。E型コア11とI型コア12との間、および複数のI型コア12同士の間には空隙が形成されており、リアクトル本体Lの所定の磁気性能を確保できる構成とされている。
Next, vibrations of the
このように互いに離隔した状態の磁性体(E型コア11、I型コア12)に磁束が通ると、磁気回路の磁気抵抗を低減しようとして電磁吸引力が発生する。磁気的なギャップに働く電磁吸引力の影響により、E型コア11およびI型コア12が変形して、E型コア11およびI型コア12は電磁吸引力の作用する方向(すなわち、E型コア11とI型コア12との積層方向であって、図5に示す上下方向)に沿って振動する。E型コア11が直接筐体31に接触すると、E型コア11で発生した振動が筐体31に伝えられ、リアクトル本体Lの周辺に配置された機器にも振動が伝わる不具合が発生する。
When the magnetic flux passes through the magnetic bodies (
図5に示すように、筐体31の内部に配置されたリアクトル本体Lと、筐体31および蓋32との間にはポッティング樹脂26が介在しており、振動源であるリアクトル本体Lと筐体31および蓋32とは直接接触していない非接触の状態とされている。そのため、E型コア11およびI型コア12で発生した振動が直接筐体31または蓋32へ伝達されることを抑制でき、筐体31の外部への振動の伝達を抑制することができるので、リアクトル装置10の振動特性の悪化を回避することができる。
As shown in FIG. 5, a potting
また、凸部33,37はそれぞれ、蓋32および筐体31の強度を向上させる強化リブとしての機能を有しており、薄板の組み合わせで形成される筐体31および蓋32の部品剛性の向上を実現させている。そのため、E型コア11およびI型コア12の振動時に筐体31または蓋32に振動が伝達された場合に、筐体31および蓋32の変形や、変形に伴う振動および騒音の発生を抑制することができる。
Further, each of the
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。 Although the embodiment of the present invention has been described as above, the embodiment disclosed this time should be considered as illustrative in all points and not restrictive. The scope of the present invention is defined by the terms of the claims, rather than the description above, and is intended to include any modifications within the scope and meaning equivalent to the terms of the claims.
本発明のリアクトルは、ハイブリッド車両に搭載される駆動ユニットの電圧昇圧用のリアクトルに、特に有利に適用され得る。 The reactor of the present invention can be applied particularly advantageously to a reactor for boosting the voltage of a drive unit mounted on a hybrid vehicle.
10 リアクトル装置、11 E型コア、11a,11b 側面、12 I型コア、13 非磁性板、15 凹部、18 コイルボビン、21 コイル、21a 端子部、25 貫通孔、26 ポッティング樹脂、31 筐体、31a 開口、32 蓋、32a 内面、33,37 凸部、34 孔部、36 底部、39 壁部、52 支柱、53 カラー、L リアクトル本体。
DESCRIPTION OF
Claims (7)
前記リアクトル本体を収容する箱状の筐体とを備え、
前記リアクトル本体は、磁性材料から形成されたコアと、前記コアに巻回されたコイルとを含み、
前記コアには、表面の一部が窪んだ凹部が形成されており、
前記筐体の底部には、前記コイル側に向けて突出する凸部が形成されており、
前記凸部は前記凹部に嵌入している、リアクトル装置。 The reactor body,
A box-shaped housing for housing the reactor body,
The reactor body includes a core formed of a magnetic material, and a coil wound around the core,
The core has a recessed portion with a part of the surface recessed,
At the bottom of the housing, a convex portion protruding toward the coil side is formed,
The said convex part is the reactor apparatus inserted in the said recessed part.
開口が形成され、前記リアクトル本体を収容する箱状の筐体と、
前記開口を塞ぐ蓋とを備え、
前記リアクトル本体は、磁性材料から形成されたコアと、前記コアに巻回されたコイルとを含み、
前記コアには、表面の一部が窪んだ凹部が形成されており、
前記蓋の内面には、前記コイル側に向けて突出する凸部が形成されており、
前記凸部は前記凹部に嵌入している、リアクトル装置。 The reactor body,
An opening is formed, and a box-shaped housing for housing the reactor body;
A lid for closing the opening;
The reactor body includes a core formed of a magnetic material, and a coil wound around the core,
The core has a recessed portion with a part of the surface recessed,
On the inner surface of the lid, a convex portion protruding toward the coil side is formed,
The said convex part is the reactor apparatus inserted in the said recessed part.
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