JP2010032317A - 温室効果ガス測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境の影響を受けず且つ高度な測定精度を有する温室効果ガス測定装置を提供する。
【解決手段】光を集光する集光部4と、この集光部4からの光をファブリペロエタロンを透過させて検出する検出部5とを備えた温室効果ガス測定装置1において、ファブリペロエタロンを、ファイバ型ファブリペロエタロン13で構成する。ファイバ型ファブリペロエタロン13を柱状体とし、この柱状体13の軸方向両端にそれぞれ光コネクタプラグ12を当接させると共に、これら12、13の外周側にスリーブ14を嵌合させ、且つスリーブ14を温度調節機構15に固定することにより、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、温室効果ガス測定装置に係り、詳しくは、光を集光する集光部からの光をファブリペロエタロンを透過させて検出するように構成した温室効果ガス測定装置に関する。
周知のように、地球温暖化は人類或いは動植物にとって深刻な問題になりつつあることから、その主要因たる二酸化炭素やメタンガス等の温室効果ガスを定量的に評価して、温暖化の進行状況を適切に認識するための試みが広汎に亘って行なわれている。この種の試みの要請に応じるべく、今日までに温室効果ガス濃度を定量測定するための各種の装置或いは研究が多岐に亘って行なわれているのが実情であり、その成果が幾つか報告されるに至っている(例えば、非特許文献1参照)。
これらの報告されている測定装置には、ファブリペロエタロンを用いて温室効果ガス濃度を測定するものが見受けられるが、その多くは、バルク型のファブリペロエタロンを用いたものである。一般に、ファブリペロエタロンは、狭帯域の波長フィルタを意味するものであって、バルク型のファブリペロエタロンには、石英を光導波媒体としてその両側に反射膜を設けたものや、空気を光導波媒体とするエアギャップエタロンなどが含まれる。
ところで、ファブリペロエタロンを用いた温室効果ガス濃度の測定は、例えばCOの場合、赤外域のCOによる吸収線と、それと同じスペクトル形状を有するように設計されたファブリペロエタロンの透過スペクトルとの重なりを利用して行なわれる。詳述すると、ファブリペロエタロンは、その特徴として、温度変化によってスペクトルのピーク位置がシフトするものであり、これを利用して、COの吸収線とファブリペロエタロンの透過スペクトルとが重なる状態と、重ならない状態とを作り出すことができる。そして、重なった場合の透過光強度と、重ならない場合の透過光強度とを検出器で受光し、ランベルトベールの法則を用いて温室効果ガス濃度が算出される。
E L Wilson, E M Georgieva and W S Heaps, "Development of a Fabry-Perot interferometer for ultra-precise measurements of column CO2, Meas.Sci.Technol. 18(2007)1495-1502.
しかしながら、従来において用いられていたバルク型のファブリペロエタロンは、温度応答速度が遅く、測定に長時間を要することから、測定中の天候変化の影響を受けて測定精度が低下するおそれがある。また、この種の測定は、赤道直下の高温多湿環境にある地域や、シベリア等の極寒地の屋外で行われることもあるため、その環境の影響を受けてスペクトルのピーク位置にばらつきが生じ、測定精度が低下するおそれもある。
しかも、バルク型のファブリペロエタロンを用いた測定機器は、一体型であって分離不能であるため、測定機器を屋外等の悪環境の中に設置して測定せねばならず、これに起因して上述の測定精度低下の問題は回避し得ないものとなるばかりでなく、オペレーティング作業も屋外等の悪環境の中で行う必要があるため、作業性の著しい悪化を招いていた。
加えて、バルク型のファブリペロエタロンは、使用上の観点から、入射光を平行にして導入する必要性があることから、必然的に光学系が複雑化されるという問題をも有していた。
本発明は、上記事情に鑑み、環境の影響を受けず且つ高度な測定精度を有する温室効果ガス測定装置を提供することを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するために創案された本発明は、光を集光する集光部と、該集光部からの光をファブリペロエタロンを透過させて検出する検出部とを備えた温室効果ガス測定装置において、前記ファブリペロエタロンを、ファイバ型ファブリペロエタロンで構成したことに特徴づけられる。
このような構成によれば、温室効果ガス測定装置の検出部にファイバ型ファブリペロエタロンを備えているため、従来のバルク型ファブリペロエタロンを使用する場合と比較して、温度応答性が良くなることから、測定時間を短縮することができ、これに伴って測定中の天候変化の影響を受け難くなる。また、このようにファイバ型ファブリペロエタロンを使用すれば、光を集光する集光部と、ファイバ型ファブリペロエタロンを含む検出部とを分離して、両者を光ファイバで接続することができる。これにより、集光部を屋外に設置した上で、検出部を環境の悪影響を受けない屋内に設置することが可能となり、測定精度の向上が期待できると共に、装置のオペレーティング作業が簡単化され、作業性の向上が図られる。
上記の構成において、前記ファイバ型ファブリペロエタロンは、柱状の保持部材に軸方向に沿って形成された内孔に光導波路材料を挿通してなる光導波路柱状体であると共に、該光導波路材料は、光ファイバまたはホーリーファイバであることが好ましい。
このようにすれば、適正な光特性を備え且つ優れた保持形状をなすファイバ型ファブリペロエタロンを形成することが可能となる。
上記の構成において、前記保持部材が、ガラス、結晶化ガラスまたはセラミックスからなり、該保持部材に前記光導波路材料が融着固定されていることが好ましい。
このようにすれば、ファイバ型ファブリペロエタロンの更なる光特性の適正化が図られると共に、光導波路材料に均一な応力が付与されて、ピークの分裂による測定精度のばらつきの問題が回避される。
上記の構成において、フェルールに光ファイバが挿通された一対の光コネクタプラグの対向端を、前記光導波路柱状体の軸方向両端に当接させた状態で、前記一対の光コネクタプラグ及び前記光導波路柱状体を位置決め部材によりパッケージングしてなるファイバ型ファブリペロエタロンパッケージを備えていることが好ましい。
このようにすれば、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージの小型化を図りつつ熱容量を小さくし且つ熱伝導率を高めることが可能となり、更なる温度応答性の向上が図られる。
上記の構成において、前記ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージは、前記位置決め部材に固定された温度調節機構を有していることが好ましい。
このようにすれば、温度調節機構を有するコンパクトなファイバ型ファブリペロエタロンパッケージが構成されると共に、温度調節機構から位置決め部材を介してファイバ型ファブリペロエタロンに可変調節された熱が伝達され、応答性良く測定を行うことが可能となる。
上記の構成において、前記ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージは、周囲の温度変化に対して、1分間当たり12℃以上の温度応答速度を有することが好ましい。
このようにすれば、従来のバルク型ファブリペロエタロンを使用した場合と比較して、飛躍的且つ明確に温度応答速度が向上し、測定時間の大幅な短縮が図られる。
上記の構成において、前記一対の光ファイバプラグの両対向端部または前記光導波路柱状体の軸方向両端部に反射膜が形成されていることが好ましい。
このようにすれば、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージの更なる光特性の適正化を図る上で有利となる。
上記の構成において、前記位置決め部材が、前記一対の光コネクタプラグ及び前記光導波路柱状体の外周側に嵌合する円筒スリーブまたは割りスリーブであることが好ましい。
このようにすれば、ファイバ型ファブリペロエタロンを的確な形態で且つコンパクトにパッケージングすることが可能となる。
上記の構成において、前記位置決め部材が、ガラス、結晶化ガラスまたはセラミックスからなることが好ましい。
このようにすれば、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージの適正な光学特性及び製作の容易化を図る上で有利となる。
上記の構成において、前記温度調節機構が、ペルチェ素子を用いて形成されていることが好ましい。
このようにすれば、温度調節機構による温度調節作用を正確且つ容易に行い得ることになる。
上記の構成において、前記集光部が屋外に配備されると共に、前記検出部が屋内に配備され、且つ、この両者が光ファイバにより接続されていることが好ましい。
このようにすれば、既に述べたように、検出部が環境の悪影響を受けない屋内に設置されていることから、測定精度の向上が期待できると共に、装置のオペレーティング作業が簡単化され、作業性の向上が図られる。
以上のように本発明によれば、温室効果ガス測定装置の検出部にファイバ型ファブリペロエタロンを備えていることから、温度応答性が良くなり、測定時間を短縮することができるため、測定中の天候変化の影響を受け難くなると共に、光を集光する集光部と、ファイバ型ファブリペロエタロンを含む検出部とを分離して、両者を光ファイバで接続することができるため、集光部を屋外に設置した上で、検出部を環境の悪影響を受けない屋内に設置することが可能となり、測定精度の向上、及びオペレーティング作業の簡素化、並びに作業性の向上が図られる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る温室効果ガス測定装置を模式的に示す概略構成図であり、図2は、その構成要素であるファイバ型ファブリペロエタロンパッケージを示す縦断正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る温室効果ガス測定装置1は、主として、屋外2に設置され且つ太陽光等の光を集光する集光部4と、屋内3に設置され且つ温室効果ガス濃度を検出する検出部5とを分離して構成し、集光部4と検出部5とを光ファイバ6により接続したものである。集光部4は、光を集光するための集光レンズ7と、その集光した光を光ファイバ6に導く光学系8とを備えると共に、検出部5は、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9と、該エタロンパッケージ9を通過した光を検出する検出器10とを備え、且つ、光ファイバ6の長さを変化させることにより、分離している集光部4と検出部5との相互間距離を自由に変更調整できるように構成されている。
上記集光レンズ7は、光を集光できるものであれば、形状や種類などは特に問わないが、直径が100〜1000μm(例えば500μm程度)に集光できるものであることが好ましい。また、集光した光を光ファイバ(シングルモード光ファイバ)6に導くための光学系8は、形状や種類などは特に問わないが、例えば集光レンズ7で集光した光をテーパファイバを用いて直径0.5〜0.1mmに集光し、さらにPCR(フォトニッククリスタルロッド)を用いて直径0.05〜0.005mm(例えば0.01mm程度)に集光するようにした上で、PCRと光ファイバ6とを融着固定する方法が一例として挙げられる。なお、光学系8に関しては、このような方法に代えて、テーパファイバを用いずに集光された太陽光を直接PCRに導く方法、またはPCRの替わりにレンズを用いて光を光ファイバ6に導く方法、さらにはこのレンズの後方に光ファイバのモードフィールド径を局所的に拡大させたTECファイバ(サーマリーディフューズド・エクスパンデッド・コアファイバ)を用いて光ファイバ6に導く方法などであってもよい。
一方、図2に示すように、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9は、光ファイバ6aがフェルール11に軸方向に挿通固定されてなる一対の光コネクタプラグ12と、ファイバ型ファブリペロエタロンとしての光導波路柱状体13と、位置決め部材としての円筒体からなるスリーブ14と、ペルチェ素子を用いて形成された温度調節機構15とを備えてなる。この場合、一対の光コネクタプラグ12は対向して配置され、それぞれの対向端面が光導波路柱状体13の軸方向両端面に当接すると共に、スリーブ14が温度調節機構15に固定され、且つ一対の光コネクタプラグ12の両対向端面または光導波路柱状体13の軸方向両端面に反射膜16が形成されている。
光コネクタプラグ12と光導波路柱状体13との当接面は、通常、PC研磨(フィジカルコンタクト研磨)されているが、光コネクタプラグ12と光導波路柱状体13との隙間に、シリコーンオイル、エポキシ樹脂、アクリルート樹脂等の屈折率整合剤が充填されていれば、特に光導波路柱状体13の端面を高精度に研磨しなくても、それを高精度に研磨した場合と同程度の接続損失とすることができる。
フェルール11としては、ガラス、結晶化ガラスまたはセラミックスからなるものが使用可能である。この場合、結晶化ガラスとしては、β―ユークリプタイト固溶体やβ―スポジュメン固溶体を主結晶とするものが使用可能であるが、特に、β―スポジュメン固溶体が主結晶として析出した結晶化ガラスは、熱膨脹係数が40×10−7/℃よりも小さくなるために光ファイバ6aとの熱膨張係数差が小さくなり、熱膨張係数差による応力が発生し難く、熱的な影響を受け難くなると共に、機械的強度面においても優れるために好ましい。なお、ガラスとしては、ホウ珪酸ガラスやソーダライムガラスが使用可能であると共に、セラミックスとしては、強度や硬度の点で優れるジルコニアセラミックスが一般に使用される。
反射膜16としては、高屈折率膜と低屈折率膜のいずれかもしくはそれぞれを交互に積層した誘電体多層膜、具体的には、高屈折率膜として、Nb、Ta、TiO等の膜と、低屈折率膜として、SiO、MgF、SiN、Al等の膜とを交互に積層した誘電体多層膜が使用可能である。誘電体多層膜は、高屈折率膜と低屈折率膜とのいずれかもしくはそれぞれを交互に2〜30層積層してなることが、反射率の確保と経済的な理由から好ましい。この場合、30層を超えると、成膜時間が長くなるため、経済面で不利となる。なお、この反射膜16は、蒸着法、スパッタ法等の方法で成膜されたものであれば、膜が剥離し難く且つ成膜時に膜厚を制御し易いことから好ましい。
ファイバ型ファブリペロエタロンからなる光導波路柱状体13は、柱状をなす保持部材17の内孔に光導波路材料18が挿通されてなり、この光導波路材料18が光ファイバやホーリーファイバであると、接続損失が小さくなると共に、光導波路柱状体13を製作し易いことから好ましい。この場合、保持部材17は、ガラス、結晶化ガラス、セラミックスなどからなり、光導波路材料18を固定でき且つ所定の形状に加工できるものであれば、好適に使用可能である。
また、光導波路材料18が保持部材17に融着固定されていると、光導波路材料18に均一な応力が付与されるため、接着剤で固定した場合と比較して、接着剤の硬化収縮時に光導波路材料18に不均一に応力が加わることに起因するピークの分裂による測定精度のばらつきが回避され得ることになる。具体的には、円筒状に成形したガラスまたは結晶化ガラス製の予備成形体の内孔に、光導波路材料18(例えば光ファイバ)を挿通した状態で、その予備成形体を加熱延伸することにより、光導波路材料18の外周面にガラスまたは結晶化ガラスが融着されてなる光導波路柱状体13を製作することができる。なお、収縮性(収縮率)の大きな材料で保持部材17を形成しておき、保持部材17の内孔に挿通された光導波路材料18をその保持部材17の熱収縮により圧着固定することにより光導波路柱状体13を製作することもできる。
位置決め部材としてのスリーブ14は、一対の光コネクタプラグ12が光導波路柱状体13を介して必要な光信号を透過できる位置関係となるように、各光コネクタプラグ12及び光導波路柱状体13を位置決めしている。このスリーブ14としては、全周に亘って肉部で形成された円筒スリーブや、割り(スリット)が形成された割りスリーブなどが使用可能であり、ガラス、結晶化ガラス、セラミックスで作製される。この場合、特に円筒スリーブは、スリットが入っていないことから、この円筒スリーブに対して横荷重が加わっても、円筒スリーブが変形し難いために、光コネクタプラグ12間での光軸ずれが発生し難く、接続損失が大きくなり難いことから好ましい。更に、このスリーブ14とフェルール11とが同一材料からなるか或いは熱膨脹係数差が殆どない材料からなると、温度変化が生じた際の損失変動が小さくなることから好ましい。
また、この実施形態では、ペルチェ素子を用いてなる温度調節機構15が、既述のようにファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9の構成要素として、スリーブ14と固定されている。具体的には、スリーブ14が温度調節機構15のペルチェ素子の温調板に固定され、さらに熱伝導率の高い例えばシリコン系のグリースで密着されているため、ぺルチェ素子からの熱を迅速にファイバ型ファブリペロエタロン(光導波路柱状体)13に伝達できるように構成されている。また、保持部材17、スリーブ14及びフェルール11が、ガラス、結晶化ガラス、セラミックス等のようにプラスチック材料に比べて熱伝導率の高い材料からなり、且つ、当該パッケージ9自体が小型で熱容量が小さいため、ペルチェ素子の温度変化に迅速に対応することができる。
そして、この実施形態に係る温室効果ガス測定装置1では、周囲の温度変化に対して1分間当たり12℃以上の温度応答速度を有するファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9を用いているため、測定に係る時間を短縮でき、測定中の天候変化の影響を受け難くなる。また、ファイバ型ファブリペロエタロン(光導波路柱状体)13を使用していることから、光を集光する集光部4と、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9及び検出器10からなる検出部5とを分離して、検出部5を屋外2に設置することが可能となる。これにより、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9及び検出器10は、温度や湿度等の悪影響を受けなくなり、測定精度が大幅に向上すると共に、当該装置1の制御が屋内3で行えることから、作業性或いは作業能率も大幅に向上する。
尚、より測定精度を向上させるために、集光部4とファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9との間、または、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9と検出器10との間に、集光した光のうち、測定する温室効果ガスの吸収帯域の光のみを透過する波長フィルタを設けることが望ましい。
本発明の実施例として、図1に示す温度効果ガス測定装置1を組み立てた。この装置1における光の集光系には、直径30mmの集光レンズ7を使用すると共に、この集光レンズ7で集光した光をテーパファイバに導いて直径0.1mmの光線に絞り、更にPCR、レンズ、TECファイバ等を用いて光を集光して、シングルモード光ファイバ6に光を導いた。そして、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9における一対の光コネクタプラグ12を用いて光導波路柱状体13に接続し、ファイバ型ファブリペロエタロン13を通過した光を、検出器10(フォトダイオード)で検出した。ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9としては、結晶化ガラス製の保持部材17内に光ファイバ18が融着固定された光導波路柱状体13の両端面に反射膜16を塗布すると共に、これを結晶化ガラス製のスリーブ14内に設置して、両端から光コネクタプラグ12を押し当てて接着剤で固定し、且つスリーブ14と温度調節機構15のペルチェ板とを固定して、熱伝導率の高いシリコン系グリースを塗布したものを使用した。更に、光の集光部4と、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9及び検出器10からなる検出部5とを分離し、且つ、その両者4、5を光ファイバ6で接続すると共に、集光部4を屋外2に、検出部5を屋内3に設置した。
以上のように作製してなる温室効果ガス測定装置1により太陽光を集光し、検出された信号波形を図3に示す。この図3において、実線で示す信号波形は、赤外域でのCOの吸収スペクトルを意味し、点線で示す信号波形は、エタロンシグナルを意味している。そして、図3(a)は、温度調節機構15による温調によってファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9の温度を48.4℃に設定した信号波形を示し、図3(b)は、32.8℃に設定した信号波形を示すものである。これらの各図によれば、当該パッケージ9が48.4℃にある時には、COの吸収とエタロンのスペクトルが重なった状態にあり、32.8℃にある時には、それらが重ならない状態にある。この場合、温度調節機構15によってファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ9の温度を32.8℃から48.4℃に調整するために要した時間は45秒であって、1分間当たり20℃の極めて速い温度応答性を示した。そして、この両者の透過光強度をそれぞれI及びIとした場合、ランバートベールの式、すなわち、ln(I/I)=K×C×L(K:吸収係数、C:CO濃度、L:大気の厚さ)より大気中のCO濃度を測定した。
一方、比較例として、上記と同様に直径30mmの集光レンズを用いて太陽光を集光すると共に、コリメータを用いて集光された光を平行にした。そして、ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージに代えて、バルク型のソリッドエタロンを使用し、コリメータで平行にした光を当該エタロンに入射すると共に、当該エタロンを通過した光をレンズを用いて集光し、上記と同一の検出器に導いた。温度調節は、バルク型のソリッドエタロンをペルチェ素子の温調板の上に設置して行うと共に、この比較例に係る測定装置は分離不能であるからその全てを屋外に設置して測定を行った。この比較例に係るバルク型のエタロンは、上述の実施例に係るファイバ型ファブリペロエタロンと比較して熱容量が大きいため、当該エタロンの温度を32.8℃から48.4℃に変化させるために要する時間は約20分であり、上述の実施例と比較して応答速度が大幅に遅かった。また、この比較例に係る装置は、全体が屋外に晒されるため、その間の天候変化によってCOのシグナル強度及び当該エタロンの透過位置が変化し、上述の実施例と比較して測定精度が悪化した。
本発明の実施形態に係る温室効果ガス測定装置を模式的に示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る温室効果ガス測定装置の構成要素であるファイバ型ファブリペロエタロンパッケージを示す縦断正面図である。 図3(a)は、温度調節機構による温調によってファイバ型ファブリペロエタロンパッケージの温度を48.4℃に設定した信号波形を示すグラフであり、図3(b)は、32.8℃に設定した信号波形を示すグラフである。
符号の説明
1 温室効果ガス測定装置
2 屋外
3 屋内
4 集光部
5 検出部
6,6a 光ファイバ
7 集光レンズ
9 ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージ
10 検出器
11 フェルール
12 光コネクタプラグ
13 光導波路柱状体(ファイバ型ファブリペロエタロン)
14 位置決め部材(スリーブ)
15 温度調節機構
16 反射膜
17 保持部材
18 光導波路材料

Claims (11)

  1. 光を集光する集光部と、該集光部からの光をファブリペロエタロンを透過させて検出する検出部とを備えた温室効果ガス測定装置において、
    前記ファブリペロエタロンを、ファイバ型ファブリペロエタロンで構成したことを特徴とする温室効果ガス測定装置。
  2. 前記ファイバ型ファブリペロエタロンは、柱状の保持部材に軸方向に沿って形成された内孔に光導波路材料を挿通してなる光導波路柱状体であると共に、該光導波路材料は、光ファイバまたはホーリーファイバであることを特徴とする請求項1に記載の温室効果ガス測定装置。
  3. 前記保持部材が、ガラス、結晶化ガラスまたはセラミックスからなり、該保持部材に前記光導波路材料が融着固定されていることを特徴とする請求項2に記載の温室効果ガス測定装置。
  4. フェルールに光ファイバが挿通された一対の光コネクタプラグの対向端を、前記光導波路柱状体の軸方向両端に当接させた状態で、前記一対の光コネクタプラグ及び前記光導波路柱状体を位置決め部材によりパッケージングしてなるファイバ型ファブリペロエタロンパッケージを備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の温室効果ガス測定装置。
  5. 前記ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージは、前記位置決め部材に固定された温度調節機構を有していることを特徴とする請求項4に記載の温室効果ガス測定装置。
  6. 前記ファイバ型ファブリペロエタロンパッケージは、周囲の温度変化に対して、1分間当たり12℃以上の温度応答速度を有することを特徴とする請求項4または5に記載の温室効果ガス測定装置。
  7. 前記一対の光ファイバプラグの両対向端部または前記光導波路柱状体の軸方向両端部に反射膜が形成されていることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の温室効果ガス測定装置。
  8. 前記位置決め部材が、前記一対の光コネクタプラグ及び前記光導波路柱状体の外周側に嵌合する円筒スリーブまたは割りスリーブであることを特徴とする請求項4〜7の何れかに記載の温室効果ガス測定装置。
  9. 前記位置決め部材が、ガラス、結晶化ガラスまたはセラミックスからなることを特徴とする請求項4〜8の何れかに記載の温室効果ガス測定装置。
  10. 前記温度調節機構が、ペルチェ素子を用いて形成されていることを特徴とする請求項5〜9の何れかに記載の温室効果ガス測定装置。
  11. 前記集光部が屋外に配備されると共に、前記検出部が屋内に配備され、且つ、この両者が光ファイバにより接続されていることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の温室効果ガス測定装置。
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