JP2010015069A - 光再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模を大きくすることなく適切に信号光を再生させる。
【解決手段】光ループ再生回路20のPBS16は、信号光とポンプ光との合成光から、第1の偏波成分と、第1の偏波成分と直交する第2の偏波成分とを、2つの出力ポートに出力する。2つの出力ポートの間をループ状に接続した伝送路である光再生ループ上には、再生回路18が設けられ、再生回路18は第1の偏波成分および第2の偏波成分を、パラメトリック増幅する。光再生ループ中を伝搬し、PBS16において、再度合波され、PBS16の入力ポートから出力された合成光は、信号光の波長λsの光を通過させるBPF19を通過し、BPF19から再生された信号光が出力される。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏波多重された光信号の光再生装置に関する。
高周波数利用効率や超高速大容量伝送の実現のために、偏波多重伝送に関する研究が進められている。偏波多重伝送では、進行方向の垂直方向において、それぞれ90度向きが異なる(たとえば、水平および垂直)2つの偏波に情報を載せる。これにより、従来の単一の偏波を用いた伝送に比べて、
2倍の情報量を伝送可能である。すなわち、同一の情報量を送る場合、従来の単一方向の偏波を用いた伝送に比べて、半分の伝送速度(シンボルレート)で伝送が可能である。
しかしながら、偏波多重伝送では、偏波合波部・分離部における偏波クロストークや、偏波モード分散(PMD)の影響による偏波クロストークの影響を受けやすい。このため、伝送特性が劣化し、伝送距離や波長数に制限が生じる。したがって、伝送路上に、光信号を再生する光再生装置を配置することが必要である。
信号再生技術において、従来、電気信号処理を用いて信号再生が実現されている。しかしながら、電気信号処理の処理速度の限界や消費電力増大などの点から、光信号処理を用いることにより、電気信号処理の問題点を解決できると期待されている。光信号処理では、光ファイバなどデバイス次第で、フェムト秒以上の応答速度があるため、伝送速度が更に高速化されても、十分な応答速度が期待される。
信号再生には、2R再生(reamplifying, reshaping)と3R再生(reamplifying,
reshaping, retiming)とがある。これまで、光再生装置については、単一方向の偏波のみを用いた伝送において、適用検討が多く行われてきた。
偏波多重信号に対して、単一方向の偏波のための光再生装置を、直接、適用することは不可能である。もし、そのまま適用する場合には、偏波多重信号を一旦分離して、それぞれの偏波に対して、光再生を適用することになる。
単一方向の偏波であって、任意の偏波状態の信号について、たとえば、特許文献1には、光サーキュレータ、偏光ビームスプリッタ(PBS)および過飽和吸収体を備え、偏光ビームスプリッタおよび過飽和吸収体によりループを形成して、そのループをビームスプリッタからの光を通過させるために光再生を実現する装置が提案されている。この装置においては、入射する光の偏波状態に依存しないような光再生を実現しようとしている。
上記特許文献1に開示された光再生手法は、偏波ダイバーシティ手法とも称され、任意の偏波状態の光がPBSに入射されることにより、X偏波成分、Y偏波成分に分離され、それぞれの偏波成分に対して、光再生が施され、再び、合波される。光再生としては、過飽和吸収デバイスを用いている。過飽和吸収デバイスでは、光入力パワーが低い場合には損失が大きく、光入力パワーが高い場合には損失が低い特性を持ち、強度変調信号のスペース(0)側のノイズ低減が可能である。
しかしながら、特許文献1に開示された偏波ダイバーシティ手法を、そのまま偏波多重信号に適用した場合、有効に作用しない。すなわち、偏波分離時に、信号の偏波状態をPBSの偏光軸に揃えずに入射した場合、偏波多重信号のX偏波成分、Y偏波成分が同一のPBS出力ポートに出力されて、信号の劣化を生じる。
特開2007−316189号公報 「Optical level equalisation based on gain saturation in fibre optical parametric amplifier」 K.Inoue著、Electronics Letters、Vol.36、no.12、2000年6月発行 「3R Regeneration of a 40−Gbit/s Optical Signal by Optical Parametric Amplification in a High−Nonlinear Fiber」 C.Yu他著、OFC2005、OtuO1、2005年3月発行
一般に、偏波多重信号に対して、単一方向の偏波のための光再生装置を、直接、適用することは不可能である。もし、そのまま適用する場合には、二つの同様な光再生回路を備えておき、偏波多重信号を一旦分離して、一方の偏波について一方の光再生回路を使用し、他方の偏波については他方の光再生回路を使用する必要がある。
また、光再生手法の1つに、パラメトリック増幅を用いた光再生手法がある。この手法では、光ファイバが非線形媒体となり発生するパラメトリック過程を用いる。入力された信号(ポンプ光)の2個の光子から、位相整合条件を持たす2波長において、それぞれ1個の光子が生成される。特に、ポンプ光とともに、位相整合条件を満たす波長の信号光を入射すると、パラメトリック過程により、信号光が増幅される(パラメトリック増幅)
。この増幅特性は、信号光の入射パワーを増加した場合に、飽和する特性を持っている。この飽和特性によりリミット効果が得られる。
上記パラメトリック増幅のリミット効果を用いて光2R再生および光3R再生を行なうことが、それぞれ、非特許文献1、非特許文献2に開示されている。
しかしながら、上記パラメトリック増幅を用いた光再生においても、上述した問題点、つまり、2系統の光再生回路を備え、偏波多重信号を一旦分離して、一方の偏波について一方の光再生回路を使用し、他方の偏波については他方の光再生回路を適用しなければならないという問題点は依然として残される。
本発明は、回路規模を大きくすることなく適切に信号光を再生させることが可能な光再生装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、伝送路を伝搬した、偏波多重伝送による、直交する偏波状態の2つの光信号が多重された、偏波直交多重信号の信号光を受け入れ、当該信号光を再生して出力する光再生装置であって、
前記信号光の波長λsと異なる波長λpのポンプ光を発生するポンプ光発生手段と、
前記信号光の偏波状態を制御する第1の偏波制御手段と、
前記ポンプ光の偏波状態を制御する第2の偏波制御手段と、
前記第1の偏波制御手段から出力された信号光と、前記第2の偏波制御手段から出力されたポンプ光とを合波する合波手段と、
前記合波手段からの合成光を入力ポートに受け入れて、前記合成光から、第1の偏波成分と、当該第1の偏波成分と直交する第2の偏波成分とを、2つの出力ポートに出力する偏光ビームスプリッタ、前記2つの出力ポートの間をループ状に接続した伝送路である光再生ループ、並びに、前記光再生ループ上に配置され、前記第1の偏波成分および第2の偏波成分を、パラメトリック増幅する再生手段を有する光再生ループ手段と、
前記光再生ループ手段の前記光再生ループ中を伝搬し、前記偏光ビームスプリッタにおいて、再度合波されて前記偏光ビームスプリッタの入力ポートから出力された、再生された合成光を受け入れ、前記信号光の波長λsの光を通過させる帯域通過フィルタ手段と、
少なくとも3つのポートを有し、それぞれのポートが前記合波手段、前記光再生ループ手段、および、前記帯域通過フィルタ手段と接続され、前記合波手段からの合成光を前記光再生ループ手段に出力し、前記光再生ループ手段からの再生された合成光を前記帯域通過フィルタ手段に出力する光経路決定手段と、を備えたことを特徴とする光再生装置により達成される。
好ましい実施態様においては、前記第1の偏波制御手段が、前記信号光の偏波状態を、前記偏波直交多重信号の前記第1の偏波成分が、前記偏光ビームスプリッタにおける第1の軸に対して直線偏光となるよう制御するとともに、
前記第2の偏波制御手段が、前記ポンプ光の偏波状態を、前記ポンプ光を含む合成光が前記偏光ビームスプリッタに入力されるときに、当該偏光ビームスプリッタにおける前期第1の軸に対して45度の直線偏光となるように制御する。
また、好ましい実施態様においては、前記光再生ループ手段が、前記光再生ループ上に配置され、第1の偏波成分および第2の偏波成分の偏波状態を調整する偏波調整手段を有する。
より好ましい実施態様においては、前記偏光ビームスプリッタが、前記入力される合成光の偏波状態が維持されて、前記2つの出力ポートから、前記第1の偏波成分および第2の偏波成分が出力されるように構成され、
前記光再生ループを構成するジャンパケーブル、および、前記再生手段が、その偏波状態を保持するように構成され、かつ、
前記偏波調整手段が、受け入れた第1の偏波成分および第2の偏波成分のそれぞれの偏波状態を90°回転させるように構成される。
別の好ましい実施態様においては、前記第1の偏波成分が前記偏光ビームスプリッタの第1の出力ポートから出力されて、前記光再生ループ上を伝搬して、前記偏光ビームスプリッタの第2のポートにおいて再度偏光ビームスプリッタに入力され、前記第2の偏波成分が第2の出力ポートから出力されて、前記光再生ループ上を伝搬して、前記偏光ビームスプリッタの第1のポートにおいて再度偏光ビームスプリッタに入力され、
前記偏波調整手段が、
前記第1の偏波成分が、前記第2のポートにおいて再度偏光ビームスプリッタに入力されるときに、その偏波状態が、前記第2のポートから出力されたときの、第2の偏波成分の偏波状態と同一となり、かつ、
前記第2の偏波成分が、前記第1のポートにおいて再度偏光ビームスプリッタに入力されるときに、その偏波状態が、前記第1のポートから出力されたときの、第1の偏波成分の偏波状態と同一となるように、前記第1の偏波成分および第2の偏波成分の偏波状態を制御する。
また、さらに別の好ましい実施態様においては、前記偏光ビームスプリッタが、何れか一方の偏波成分の偏波状態のみを90°回転して出力されるように構成され、かつ、
前記光再生ループを構成するジャンパケーブル、および、前記再生手段が、偏波を保持するように構成される。
好ましい実施態様においては、前記第1の偏波制御手段に対する第1の制御信号を生成する信号光偏波制御手段であって、
前記第1の偏波制御手段と前記合波手段との間に配置された第1の分波手段と、
前記第1の分波手段により分波された信号光を受け入れて、前記信号光の偏波状態に基づく指標値を算出する第1の偏波状態観測手段と、前記第1の偏波状態観測手段により算出された指標値に基づいて、前記指標値が最適となるように、前記第1の偏波制御手段を制御する第1の制御信号を生成する信号光制御信号生成手段と、を有する信号光偏波制御手段を備え、
前記第1の偏波制御手段の出力ポートから、前記第1の分波手段、前記合波手段、前記光経路決定手段を経て、前記光再生ループ手段の前記偏光ビームスプリッタの入力ポートに至るまでの光経路が、その偏波を保持するように構成される。
別の好ましい実施態様においては、前記第1の偏波制御手段に対する第1の制御信号を生成する信号光偏波制御手段であって、
前記光再生ループ手段において、前記偏光ビームスプリッタの一方の出力ポートからの光再生ループ上に配置された第1の分波手段と、
前記第1の分波手段により分波された信号光を受け入れて、前記信号光の偏波状態に基づく指標値を算出する第1の偏波状態観測手段と、前記第1の偏波状態観測手段により算出された指標値に基づいて、前記指標値が最適となるように、前記第1の偏波制御手段を制御する第1の制御信号を生成する信号光制御信号生成手段と、を有する信号光偏波制御手段を備える。
また、好ましい実施態様においては、前記第2の偏波制御手段に対する第2の制御信号を生成するポンプ光偏波制御手段であって、
前記帯域通過フィルタ手段の出力ポートからの光伝送路上に配置された第2の分波手段と、
前記第2の分波手段により分波された、再生された信号光を受け入れて、前記信号光のそれぞれの偏波成分を取得する偏波取得手段と、前記偏波取得手段により取得された偏波成分のそれぞれの光強度に基づく指標値を算出する第2の偏波状態観測手段と、前記第2の偏波状態観測手段により算出された前記指標値が最適となるように、前記第2の偏波制御手段を制御する第2の制御信号を生成するポンプ光制御信号生成手段と、を有するポンプ光偏波制御手段を備え、
前記光再生ループ手段の前記偏光ビームスプリッタの入力ポートから、前記光経路決定手段、前記帯域通過フィルタ手段、および、前記第2の分波手段を経て、前記偏波取得手段に至るまでの光経路が、その偏波を保持するように構成される。
別の好ましい実施態様においては、前記第2の偏波制御手段に対する第2の制御信号を生成するポンプ光偏波制御手段であって、
前記光再生ループの前記偏光ビームスプリッタの2つの出力ポートからの光再生ループ上に、それぞれ配置された第2の分波手段および第3の分波手段と、
前記第2の分波手段および第3の分波手段により分波された、偏波成分のそれぞれの光強度に基づく指標値を算出する第2の偏波状態観測手段と、前記第2の偏波状態観測手段により算出された前記指標値が最適となるように、前記第2の偏波制御手段を制御する第2の制御信号を生成するポンプ光制御信号生成手段と、を有するポンプ光偏波制御手段を備える。
好ましい実施態様においては、前記ポンプ光発生手段が、前記波長λpの連続光を発生する。
また、別の好ましい実施態様においては、前記ポンプ光発生手段が、信号光を受け入れ、前記信号光のデータ変調と同期したクロック光であるポンプ光を発生する。
本発明によれば、回路規模を大きくすることなく適切に信号光を再生させることが可能な光再生装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の本実施の形態にかかる光再生装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。光再生装置10は、偏波多重伝送システムの伝送路中に配置され、伝送品質の劣化した光信号を再生して出力することができる。図1に示すように、本実施の形態にかかる光再生装置10は、伝送路から入力された信号光の偏波状態を制御する偏波コントローラ11、所定の波長のポンプ光を発生するポンプ光発生回路12、ポンプ光発生回路12から出力されたポンプ光の偏波状態を制御する偏波コントローラ13、信号光およびポンプ光を合波する光カプラ14、光カプラ14からの合成光を受け入れて、当該合成光を、後述する光再生ループ回路20に出力するとともに、光再生ループ回路からの光信号を受け入れて、受け入れた光信号を、出力側に配置された帯域通過フィルタ(BPF)19に出力する光サーキュレータ15とを有する。また、本実施の形態にかかる光再生装置10は、光サーキュレータ15からの合成光を受け入れて、合成光に含まれる信号光を再生させるための光再生ループ回路20を有する。
光再生ループ回路20は、偏光ビームスプリッタ(PBS)16、偏波調整回路17および再生回路18を有する。
概略的には、本実施の形態にかかる光再生装置10は、以下のように動作する。本実施の形態においては、伝送路中を、直交する偏波状態の2つの光信号が多重された偏波直交多重信号が、信号光として伝搬され、光再生装置10に受け入れられる。
信号光の偏波状態(SOP:State of Polarization)は、偏波直交多重信号の成分であるX偏波、若しくは、Y偏波の何れかのSOPが、PBS16のX軸と同一軸上の直線偏光となるように、偏波コントローラ11により調整される。偏波コントローラ11は、たとえば、1以上のλ/2板および1以上のλ/4板を有している。λ/2板およびλ/4板は、制御信号によってそれぞれ光軸を中心に回転でき、偏波直交多重信号のX偏波成分およびY偏波成分の偏波の向きを同時に調整することができる。偏波コントローラ13についても同様である。なお、偏波コントローラ11、13を用いた偏波状態の制御については後に詳述する。
ポンプ光発生回路12は、信号光の波長λsと異なる波長λpの連続光(CW光)であるポンプ光を発生する。偏波コントローラ13は、PBS16の出力ポートのそれぞれからの光強度が等しくなるように、ポンプ光の偏波状態(SOP)を調整する。理想的には、ポンプ光は、PBS16のX軸に対して45度の直線偏光となる。偏波コントローラ11から出力された信号光、および、偏波コントローラ13から出力されたポンプ光は、光カプラ14により合波される。
光サーキュレータ15は、各ポートから受け入れた光を隣接する一方のポートから出力させる。図1に示す光サーキュレータ15は、図1おいて時計回りの方向に隣接するポートから、入力した光を出力する。たとえば、光カプラ14から出力された合成光は、光サーキュレータ15を経て、PBS16に入射される。また、PBS16から出力された光は、光サーキュレータ15を経て、BPF19に入射される。
光再生ループ回路20のPBS16に入射された合成光中、信号光S(λs)については、X偏波成分S(λs)およびY偏波成分S(λs)に分波される。また、ポンプ光S(λp)については、理想的にはPBS16のX軸に対して45度の直線偏光となっているため、PBS16の2つの出力ポートから、同一光強度の信号が出力される。PBS16の出力ポートにおいて、X偏波、Y偏波それぞれの信号光およびポンプ光の偏波状態は、同一方向の直線偏光となる。図2(a)は、信号光の波長λsおよびポンプ光の波長λpの例を示す図、図2(b)は、PBS16の入力ポート101における信号光およびポンプ光の偏波状態を示す図、図2(c)および(d)は、それぞれ、PBS16の出力ポート102、103における信号光およびポンプ光の偏波状態を示す図である。
図2(b)に示すように、PBS16の入力ポート101においては、信号光のX偏波成分S(λs)およびY偏波成分S(λs)、および、PBS16の軸に対して45度の直線偏光となっているポンプ光S(λp)が現れる。PBS16を通過した後の出力ポート103においては、信号光のY偏波成分S(λs)およびポンプ光のうちのY偏波成分S(λp)が現れる。その一方、出力ポート102においては、信号光のX偏波成分S(λs)およびポンプ光のうちのX偏波成分S(λp)が現れる。なお、PBS16を通過する信号については、図3を参照してさらに詳細に説明する。
光再生ループ回路20において、PBS16からポート102に出力された光(図2(c)参照)は、時計回りにループ上の伝送路(光再生ループ)を伝搬され、PBS16からポート103に出力された光(図2(d)参照)は、反時計回りに光再生ループを伝搬される。時計回りの光再生ループおよび反時計回りの光再生ループを経て伝搬された光は、それぞれ再生回路18によって光再生が施される。本実施の形態においては、パラメトリック増幅を用いた光再生が行なわれる。
パラメトリック増幅においては、光ファイバが非線形媒体となり発生するパラメトリック過程を用いる。入力された信号(ポンプ光)の2個の光子から、位相整合条件を持たす2波長において、それぞれ1個の光子が生成される。特に、ポンプ光とともに、位相整合条件を満たす波長の信号光を入射すると、パラメトリック過程により、信号光が増幅される(パラメトリック増幅) 。この増幅特性は、信号光の入射パワーを増加した場合に、飽和する特性を持っている。この飽和特性からリミット効果を得られる。本実施の形態では、上記パラメトリック増幅を実現するために、再生回路18として、高非線形ファイバ(HNLF:High Non−Linear Fiber)が用いられている。
光再生されたX偏波およびY偏波の光は、PBS16において再度合波される。なお、本実施の形態においては、光再生ループ回路の光再生ループ上に偏波調整回路17が配置され、時計回りの光再生ループおよび反時計回りの光再生ループを経て伝搬される光の偏波状態が調整される。偏波調整回路17の機能についても後述する。
PBS16において合波された光は、光サーキュレータ15を経てBPF19に入射される。BPF19は、波長λsの光を通過するように構成される。したがって、BPF19により信号光のみが通過し、最終的に光再生された信号光が出力される。BPF19から出力された、光再生された信号光は伝送路に送出される。
以下、本実施の形態にかかる光再生ループ回路20について説明する。PBS16の各ポートにおいて、入出力信号の偏波の向きが規定されている。そのため、入力信号は、規定されている偏波の向きで入射する必要があり、出力信号は、規定されている偏波の向きで信号が出力される。
たとえば、1ポート入力2ポート出力のPBSの、出力ポートの偏波状態としては、以下のような2つの態様が考えられる。
(1)偏波直交多重信号の入力信号の0°(水平)、90°(垂直)が、2出力ポートで0°、90°の偏波状態として出力される。
(2)偏波直交多重信号の入出力信号の0°、90°が、2出力ポートのいずれも0°、若しくは90°となる偏波状態として出力される。つまり、一方の成分が90°回転させられて出力される。
本実施の形態においては、上記(1)の態様のPBS16が用いられる。図3において、入力ポートでは、信号光は、実線で示す0°の偏波(X偏波)および破線で示す90°の偏波(Y偏波)とを含み(符号300参照)、PBS16を経て、反時計回りに光再生ループを伝搬する90°の偏波(Y偏波)(符号301、302参照)、および、時計回りに光再生ループを伝搬する0°の偏波(X偏波)(符号303、304参照)に分けられる。
光再生ループ回路20の光再生ループを構成するジャンパケーブル中、および、再生回路18中で、伝搬する光(X偏波の光およびY偏波の光)の偏波状態が保持される場合を考える。たとえば、ジャンパケーブル、および、再生回路18を構成する高非線形ファイバ(HNLF)が、偏波保持ファイバ(PMF)で構成された場合である。偏波調整回路17によって、時計回りに光再生ループを伝搬する光、および、反時計回りに光再生ループを伝搬する光を、偏波調整回路17において、その偏波状態を90°回転させることにより、それぞれを再度PBS16に入力させて合波させることが可能となる。すなわち、この場合には、偏波調整回路17によって、それぞれの光の偏波状態を90°回転させれば良い。偏波調整回路17として、λ/2板を使うことができる。或いは、偏波調整回路17として、λ/2板およびλ/4板をそれぞれ1つ以上備えた偏波コントローラを適用しても良い。
或いは、波長板に代えて、偏波調整回路17としてアダプタを用いて、アダプタの接続点でファイバの軸が90°回転するようにアダプタのキーを調整することで、0°および90°の偏波状態を入れ替えることも可能である。
偏波調整回路17によって、時計回りに光再生ループを伝搬する0°の偏波状態の光(符号303参照)は90°回転され(符号305参照)、また、反時計回りに光再生ループを伝搬する90°の偏波状態の光(符号301参照)も90°回転される(符号306参照)。
また、光再生ループを構成するジャンパケーブルおよび再生回路18が、PMFで構成されていない場合には、図4に示すように、時計回りに光再生ループを伝搬する0°の偏波状態の光(符号303参照)および反時計回りに光再生ループを伝搬する90°の偏波状態の光(符号301参照)は、ともに任意の偏波状態となる(符号402、401参照)。したがって、この場合には、偏波調整回路17として、λ/2板およびλ/4板をそれぞれ1つ以上備えた偏波コントローラを適用して、λ/2板およびλ/4板を所定の角度回転させることで、偏波状態を適切に制御する。すなわち、ジャンパケーブル等における偏波の変化分を考慮の上、PBS16のポートにおける偏波の向きが適切となるように、偏波調整回路17が偏波を調整する。
次に、本実施の形態にかかる信号光の偏波状態を制御する偏波コントローラ11および偏波コントローラ11に対する制御信号の生成について説明する。信号光については、光再生ループ回路20のPBS16において、偏波直交多重信号の偏波分離を適切に行うために、偏波直交多重信号のX偏波成分が、PBS16のX軸に対して直線偏光になるよう、偏波状態を制御する必要がある。Y偏波成分をPBS16のY軸に対して直線偏光とすることも同様に必要である。特に、伝送路を伝搬されてきた信号光については、常に伝送路の状態が変化し、入射される偏波直交多重信号の偏波状態が変化するため、常に偏波状態の制御が必要である。
図5は、本実施の形態にかかる信号光の偏波コントローラ11への制御信号を生成する信号光偏波制御部を含むブロックダイヤグラムである。図5に示すように、本実施の形態にかかる信号光偏波制御部30は、偏波コントローラ11と光カプラ14との間の伝送路上に配置された光カプラ31と、光カプラから出力された光を受け入れる偏光子32と、偏波状態観測部33と、制御信号生成部34とを有している。
本実施の形態においては、PBS16に入射される信号光の偏波制御をするために、ポンプ光と合波するための光カプラ14より手前(上流側)に光カプラ31を設けて、その信号光をモニタしている。したがって、偏波コントローラ11の出力ポートから、その下流方向に、光再生ループ回路20のPBS16の入力ポートまで(符号500参照)、信号光の偏波状態が一定である必要がある。そこで、本実施の形態では、偏波コントローラ11の出力ポートから、光再生ループ回路20のPBS16の入力ポートまでの伝送路500を、偏波保持ファイバ(PMF)で構成している。
図5に示す信号光偏波制御部30の動作について以下に説明する。光カプラ31により、信号光が分岐され、偏光子32に入力される。偏光子32の代わりにPBSを利用しても良い。偏光子32の軸(PBSを使用している場合にはPBSの軸)は、光再生ループ回路20のPBS16の軸と同一である。したがって、偏光子32において適切に偏波状態が制御されていれば、光再生ループ回路20のPBS16の入力ポートにおいても、適切な偏波状態が得られることになる。
偏光子32の出力は、偏波状態観測部33に送られて、偏波状態観測部33および制御信号生成部34により偏波コントローラ11のための制御信号が生成され、出力される。
たとえば、偏波状態観測部33および制御信号生成部34は、以下のように動作する。
PBS16で偏波分離されるべき直交偏波信号のX偏波成分およびY偏波成分が、PBS16で適切に分離されない場合には、X偏波成分およびY偏波成分が1ポートに同時に出力される。上述したようなX偏波成分およびY偏波成分を含む光を光受信器で受信した場合にはビート信号が観測される。ビート信号が発生している場合、ビート信号が発生していない場合に比べ、電気信号の電力が増加する。そこで、偏波制御状態観測部33は、光受信器および電力観測器を有し、電力の状態を示す信号を制御信号生成部34に出力する。制御信号生成部34は、電力の状態を示す信号を受信して、電力が減少するように偏波コントローラ11に対して制御信号を出力する(干渉検出法)。偏波コントローラ11は、制御信号にしたがって、λ/2板およびλ/4板の角度を回転させる。
或いは、偏波状態観測部33および制御信号生成部34は、以下のような構成を備えていても良い。たとえば、送信器において、送信信号である偏波直交信号のX偏波或いはY偏波の一方に低周波強度変調を施し、或いは、X偏波およびY偏波の双方に、異なる周波数の低周波強度変調を施して、偏波状態観測部33が低周波信号をモニタする。
より具体的には、偏波状態観測部33は、光受信器を用いてX偏波或いはY偏波を電気信号として、中心周波数を低周波変調の周波数とする、電気信号用の帯域通過フィルタを通過させ、低周波信号のみを抽出する。次いで、その電力を電気パワーメータなどを用いて観測する。制御信号生成部34は、上記電力が最適(最大或いは最小)になるように、偏波コントローラ11に対して制御信号を出力する。
次に、本実施の形態にかかるポンプ光の偏波状態を制御する偏波コントローラ13および偏波コントローラ13に対する制御信号の生成について説明する。
光カプラ14において信号光と合波され、PBS16に入射するポンプ光の偏波状態は、偏波の変動状況に応じて動的に制御する必要がある。ポンプ光については、PBS16の2つの出力ポートで、光強度が等しく2つの信号が出力されるように、偏波コントローラ13が、その偏波状態を調整する。ポンプ光は、理想的には、PBS16に入射されるときに、PBS16の軸に対して45度となる直線偏光である。
ポンプ光については、ポンプ光発生回路12とPBS16との間の物理的な距離が短く、この間のジャンパケーブルが固定され、PBS16に入力するポンプ光の偏波状態がほとんど変化しない状況においては、初期的に一度偏波状態を調整すれば十分であり、動的な制御は必要はない。しかしながら、ジャンパケーブル長が長く、PBS16に入力するポンプ光の偏波状態が変化するような環境においては、動的な制御が必要となる。本実施の形態では、偏波状態の動的な制御を行っている。
図6は、本実施の形態にかかる信号光の偏波コントローラ13への制御信号を生成するポンプ光偏波制御部を含むブロックダイヤグラムである。図6に示すように、本実施の形態にかかるポンプ光偏波制御部40は、光再生された信号光を出力するBPF19の出力を分波する光カプラ41と、光カプラ41から出力された光を分離するPBS42と、偏波状態観測部43と、制御信号生成部44とを有している。なお、前述した図5においては、偏波コントローラ11への制御信号を生成する信号光偏波制御部30のみが記載され、この図6においては、偏波コントローラ13への制御信号を生成するポンプ光偏波制御部40のみが記載されている。実際には、光再生装置10は、信号光偏波制御部30およびポンプ光偏波制御部40の双方を含んでいる。図5および図6は説明の便宜上、それぞれ一方を図示したものである。
ポンプ光偏波制御部40は、光再生された偏波直交多重信号のX偏波成分およびY偏波成分のそれぞれの光強度を観測する。本実施の形態においては、光再生のためにパラメトリック増幅を用いるため、X偏波成分およびY偏波成分とも増幅されるが、PBS16の2つの出力ポートに等しい光強度でポンプ光が出力されていない場合は、この増幅が均等に行わない。したがって、モニタ箇所である光カプラ41においては、X偏波成分およびY偏波成分の光強度が異なる。そこで、ポンプ光偏波制御部40は、光再生された偏波直交多重信号のX偏波成分およびY偏波成分の光強度が同一になるように、制御信号を生成して、偏波コントローラ13に出力する。すなわち、この実施の形態においては、偏波状態観測部43が、PBS42から出力されたX偏波成分の光強度とY偏波成分の光強度との差分値を算出する。制御信号生成部44は、偏波状態観測部43からの差分値に基づいて、当該差分値を目標値である「0」とするように偏波コントローラ13に対する制御信号を生成して出力する。
本実施の形態のように、光再生された信号光(BPF19の出力光)をモニタする場合には、光再生ループ回路20のPBS16と光サーキュレータ15との間、および、光サーキュレータからBPF19、光カプラ41を経て、PBS42までの伝送路(符号600参照)を、偏波保持ファイバ(PMF)で構成する必要がある。これは、モニタ箇所で、再生された偏波多重信号を再度、偏波分離して、X偏波成分およびY偏波成分の光強度を観測するため、モニタ用のPBS42の軸と光再生ループ回路20のPBS16の軸を同一にする必要があるからである。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、ポンプ光発生回路12が、信号光の波長λsと異なる波長λpの連続光(CW光)であるポンプ光を発生している。したがって、ここでは、光2R再生が実現されている。第2の実施の形態においては、ポンプ光としてクロック光を使用する。したがって、第2の実施の形態においては、光3R再生が実現される。なお、第2の実施の形態においては、クロック光を生成するために光信号処理を用いている。しかしながら、後述するような電気信号処理を用いてクロック光を生成することも可能である。
以下に詳細に説明するように、光信号処理を用いてクロック光を取得する場合には、モード同期レーザ(MLLD)の注入同期を用いてクロック信号を発生することが可能である。本実施の形態においては、信号光の波長と、クロック信号の波長が等しい。しかしながら、パラメトリック増幅を適用して光再生を行うためには、クロック光の波長と信号光の波長が異なることが必要である。そのため、なんからの形で、波長変換させることが必要である。本実施の形態においても、たとえば、四光波混合(FWM)を用いた光信号処理による波長変換など必要な波長変換を行なっている。
図7は、本発明の第2の実施の形態にかかる光再生装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。図7において、図1に示す第1の実施の形態にかかる光再生装置と同一の構成要素には同一の符号を付している。図7に示すように、第2の実施の形態にかかる光再生装置50は、信号光を分波する光カプラ51と、光カプラ51からの信号光を入力して、クロック光であるポンプ光を発生するポンプ光発生回路52を備えている。
図8は、第2の実施の形態にかかるポンプ光発生回路の詳細を示すブロックダイヤグラムである。図8に示すように、ポンプ光発生回路52は、波長変換用光源61、モード同期レーザ(MLLD)62、波長変換用デバイス63、帯域通過フィルタ(BPF)64および遅延線65を有している。ポンプ光発生回路52においては、MLLD62に、信号光を入射して、信号光に基づくポンプ光(クロック光)を生成する。MLLDでは信号光のデータ変調と同期したクロック光が発生される。本実施の形態においては、このポンプ光の波長は信号光の波長と同一のλsである。
また、波長変換用光源61では、波長λpの連続光(CW光)が出力される。MLLD62からのポンプ光および波長変換用光源61からの連続光は波長変換デバイス63に与えられる。
波長変換用デバイス63は、たとえば、高非線形ファイバ(HNLF)から構成され、四光波混合(FWM)を用いた光信号処理による波長変換を実現する。これにより、MLLD62からのポンプ光の波長λsを、波長変換用光源61からの波長λpに変換する。これにより、波長変換用デバイス63からは、波長λpのクロック光が出力される。波長変化用デバイス63から出力されたクロック光はBPF64に与えられ、BPF64において波長λpの光のみが取り出され、その後、遅延線65を経て信号光とのタイミングが合わせられて、ポンプ光発生回路52から出力される。ポンプ光発生回路52から出力されたポンプ光(クロック光)は、偏波コントローラ13を経て、光カプラ14において信号光と合波される。
第2の実施の形態における光サーキュレータ15、光再生ループ回路20、BPF19、偏波コントローラ11、および、偏波コントローラ13の構成および機能は第1の実施の形態のものと同様である。
次に、本実施の形態にかかる光中継装置における構成要素の変形例について説明する。まず、光サーキュレータの機能を実現する他の構成例について説明する。第1の実施の形態および第2の実施の形態において用いられた光サーキュレータ15は、各ポートから受け入れた光を所定の隣接する一方のポートから出力させている。光サーキュレータ15の機能は光アイソレータおよび光カプラを用いても実現することができる。
図9は、本発明の第3の実施の形態にかかる光再生装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。図9において、第1の実施の形態および第2の実施の形態にかかる光再生装置と同一の構成要素には同一の符号を付している。また、第3の実施の形態にかかる光再生装置では、第1の実施の形態と同様に、ポンプ光発生回路12は連続光のポンプ光を出力するが、これに限定されるものではなく、第2の実施の形態のように、クロック光のポンプ光を出力しても良い。
図9に示すように、第3の実施の形態にかかる光再生装置70は、光カプラ14から出力された光を受け入れて、所定の方向に出力するとともに、光再生ループ回路20から戻ってきた光を他の所定の方向に出力する光路決定部71を備えている。光路決定部71は、光アイソレータ72および光カプラ73を有する。光アイソレータ73は、光カプラ14と光カプラ73との間に配置され、一方向の光、つまり、光カプラ14から出力された光のみを、光アイソレータ73に出力するように構成されている。その一方、光カプラ73からの光は遮断されて光カプラ14の側には出力されない。
2入力2出力の光カプラは、たとえば、2つの入力ポートに入射された光信号の光強度をa、bとした場合、2つの出力ポートにそれぞれ(a+b)/2、(a+b)/2で光強度を出力する性質を有する。これを利用して、本実施の形態にかかる光アイソレータ73は、上述したような光カプラ73を1入力2出力として用いて、1つの入力ポートに光アイソレータ72からの光を入射し、これを光再生ループ回路20に出力する。その一方、光再生ループ回路20から出力された光が光カプラ73に与えられると、その1/2はBPF19に出力され、残りの1/2が光アイソレータ72の側に出力される。光アイソレータ72では光カプラ73からの光は遮断される。その一方、BPF19に出力された光は、BPFにおいて波長λsの信号のみが取り出されて出力される。
次に、光再生ループ回路におけるPBSの他の例について説明する。図3に示すように、第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、PBS16においては、偏波直交多重信号の入力信号の0°(水平)、90°(垂直)の偏波状態が、2出力ポートで0°、90°の偏波状態として出力されている。その一方、前述したように、PBSでは、偏波直交多重信号の入出力信号の0°、90°の偏波状態が、2出力ポートのいずれも0°、若しくは90°となる偏波状態として出力されるものも存在する。
上述したように一方の成分が90°回転されて出力されるPBSを適用する場合について説明する。図10に示すように、光再生ループ120において、PBS116の入力ポートでは、信号光は、実線で示す0°の偏波(X偏波)および破線で示す90°の偏波(Y偏波)とを含む(符号300参照)。PBS116からは、入力ポートにおけるY偏波成分に相当する、反時計回りに光再生ループを伝搬する光が出力される(符号1001参照)。符号1001に示すように、この光の偏波状態はPBS116により90°回転される。また、PBS116からは、入力ポートにおけるX偏波成分に相当する、時計回りに光再生ループを伝搬する光が出力される(符号1002参照)。この光は回転されずにそのまま出力される。
光再生ループ回路120の光再生ループを構成するジャンパケーブル中、および、再生回路18中で、伝搬する光(X偏波の光およびY偏波の光)の偏波状態が保持される場合を考える。たとえば、ジャンパケーブル、および、再生回路18を構成する高非線形ファイバ(HNLF)が、偏波保持ファイバ(PMF)で構成された場合である。この場合には、0°(90°)で入力された偏波は、0°(90°)のまま伝搬する。PBS116の2つの出力ポートの偏波の向きは同一であるため、PBS116の一方で出力された信号はそのまま、他方のポートに直接入力することが可能である。すなわち、光再生ループにおける偏波調整は不要である。
その一方、光再生ループを構成するジャンパケーブルおよび再生回路18が、PMFで構成されていない場合には、反時計回りに光再生ループを伝搬する光および時計回りに光再生ループを伝搬する光は、ともに任意の偏波状態となる。したがって、この場合には、図4を参照して説明したように、光再生ループ中に偏波調整回路121を配置する。偏波調整回路121は、たとえば、λ/2板およびλ/4板をそれぞれ1つ以上を備え、λ/2板およびλ/4板を所定の角度にすることで、偏波状態を適切に制御する。
次に、信号光偏波制御部の他の構成例について説明する。図11は、本実施の形態にかかる信号光の偏波コントローラ11への制御信号を生成する信号光偏波制御部の他の構成例を含むブロックダイヤグラムである。図11に示すように、信号光偏波制御部80は、光再生ループ回路20の光再生ループにおいて、PBS16と偏波制御回路17との間に配置された光カプラ81と、光カプラ81から分波された光から波長λsの光をとりだす帯域通過フィルタ(BPF)82と、偏波状態観測部83と、制御信号生成部84とを有している。
図11に示す信号光偏波制御部80においては、PBS16の出力ポートからの光が、光カプラ81およびBPF82を経て波長λsの信号光が取り出され、取り出された波長λsの信号光が偏波状態制御部83に与えられる。偏波状態制御部83および制御信号生成部84は、図5に示す偏波状態制御部33および制御信号生成部34と同様に動作する。すなわち、偏波制御状態観測部83は、光受信器および電力観測器を有し、電力の状態を示す信号を制御信号生成部84に出力する。制御信号生成部84は、電力の状態を示す信号を受信して、電力が減少するように偏波コントローラ11に対して制御信号を出力する。偏波コントローラ11は、制御信号にしたがって、λ/2板およびλ/4板の角度を回転させる。
なお、図11に示す信号光偏波制御部80を備えた光再生装置では、信号光のモニタ箇所が、光再生ループ中のPBS16と偏波制御回路17との間である。したがって、偏波コントローラ11から光再生ループ回路20の光カプラ81の間に至るジャンパケーブルなどを偏波保持ファイバ(PMF)で構成する必要がない。
次に、ポンプ光偏波制御部の他の構成例について説明する。図12は、本実施の形態にかかる信号光の偏波コントローラ13への制御信号を生成するポンプ光偏波制御部の他の構成例を含むブロックダイヤグラムである。図12に示すように、ポンプ光偏波制御部90は、光再生ループ回路20の光再生ループにおいて、PBS16と偏波制御回路17との間に配置された光カプラ91と、光カプラ91により分波された光から、波長λpの光を取り出す帯域通過フィルタ(BPF)92と、光再生ループにおいて、PBS16と再生回路18との間に配置された光カプラ93と、光カプラ93により分波された光から、波長λpの光を取り出す帯域通過フィルタ(BPF)94と、偏波状態観測部95と、制御信号生成部96とを有している。
上記構成のポンプ光偏波制御部90においては、PBS16の2つの出力ポートから出力される光の光強度を観測し、両者の光強度が等しくなるように、偏波コントローラ13を制御する。偏波状態観測部95は、BPF92およびBPF94からの光信号の光強度を測定して、その差分値を算出する。制御信号生成部96は、偏波状態観測部95からの差分値に基づいて、当該差分値を目標値である「0」とするように偏波コントローラ13に対する制御信号を生成して出力する。
なお、図12に示すポンプ光偏波制御部90を備えた光再生装置では、ポンプ光のモニタ箇所が、光再生ループ中である。したがって、偏波コントローラ13から光再生ループ回路20の光カプラ91、93の間に至るジャンパケーブルなどを偏波保持ファイバで構成する必要がない。
次に、第2の実施の形態にかかるポンプ光発生回路の他の構成例について説明する。図8に示すポンプ光発生回路では、光信号処理によりクロック光であるポンプ光を発生しているが、図13に示す他の構成例では、電気信号処理によりクロック光であるポンプ光を発生している。図13に示すように、ポンプ光発生回路52は、光レシーバ131、クロックリカバリー回路132、モード同期レーザ(MLLD)133および遅延線134を有している。図13のポンプ光発生回路52では、光レシーバ131の出力からMLLD133の入力に至るまでの信号ライン(符号135)が電気信号の信号ラインとなる。
図13に示すポンプ光発生回路52においては、光レシーバ131が、信号光を光電変換して電気信号を得る。次いで、クロックリカバリー回路132が、信号光のデータ変調と同期したクロック信号を得る。電気信号によるクロック信号でMLLD133を駆動することでクロック光であるポンプ光を得ることができる。得られたポンプ光は、遅延線134を経て信号光とのタイミングが合わせられて、ポンプ光発生回路52から出力される。ポンプ光発生回路52から出力されたポンプ光(クロック光)は、偏波コントローラ13を経て、光カプラ14において信号光と合波される。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態においては、ポンプ光発生回路52は、光再生装置に入力された信号光、つまり光再生される前の信号光に基づいてクロック光であるポンプ光を発生している。第4の実施の形態にかかる光再生装置において、ポンプ光発生回路52は、光再生された後の信号光に基づいてポンプ光を発生している。
図14は、本発明の第4の実施の形態にかかる光再生装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。図14において、図7に示す第2の実施の形態にかかる光再生装置と同一の構成要素には同一の符号を付している。図14に示すように、第4の実施の形態にかかる光再生装置140は、BPF19から出力された、再生された信号光を分波する光カプラ141を備え、光カプラ141から出力された信号光が、ポンプ光発生回路52に入射される。ポンプ光発生回路52は、図8に示すものであっても良いし、図13に示すものであっても良い。
図15は、偏波多重伝送システムにおいて、本実施の形態にかかる光再生システムを適用した例を示すブロックダイヤグラムである。この例では、偏波多重伝送システムの所定の中継箇所に、本実施の形態にかかる光再生装置を含む中継装置を配置し、伝送品質の劣化した光信号を再生し、伝送距離の延長をはかっている。図15の例では、送信装置1500の送信器TXからの光信号が偏波多重デバイスにおいて偏波多重化されて伝送路1501に送出される。伝送路1501に配置された中継装置1502は、光再生装置10を有し、伝送品質の劣化した光信号を再生して、再度伝送路に出力する。受信機1503においては、偏波分離デバイスによって、信号光を分離し、それぞれの信号光を受信器RXにより受信する。
特に、従来の単一方向の偏波を用いた伝送から、大容量伝送のために、送信器および受信器を変更することで、偏波多重伝送に拡張可能である。しかしながら、その際に、偏波多重伝送では、偏波クロストークの影響により、伝送可能距離が短くなる可能性がある。これに対応するために、本実施の形態にかかる光再生装置を含む中継装置を配置することで、短くなる伝送距離を補償し、従来と同じ位置に、送受信システムを設置可能となる。
また、本実施の形態にかかる光再生装置は、WDM信号に対しても適用可能である。ただし、本実施の形態にかかる光再生装置は、単一の波長に対してのみ、光再生が可能であるため、WDMのような複数波の信号に対して、直接適用することは不可能である。したがって、図16に示すように、中継装置1601においては、信号処理の前に、波長多重分離し、それぞれの波長に対する光再生装置が、対応する波長の信号光を再生する。このような構成により、WDM信号に対しても、本実施の形態にかかる光再生装置を適用することができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
たとえば、本発明にかかる光再生装置は、位相変調信号に対しても適用が可能である。一般的な光再生手法においては、振幅はノイズ低減効果があるものの、位相情報については、劣化する特性がある。その一方、本実施の形態においては、光再生にパラメトリック増幅を用いており、振幅についてノイズ低減効果があり、かつ、位相情報についても劣化なく保持できる。このため、位相変調信号に対して、適用可能である。
特に、近年では、偏波多重信号と4相の位相変調方式(DQPSK変調)を用いて、高周波数利用効率で長距離大容量伝送を実現した報告が多く見られることから、本方式の適用が期待される。
また、偏波多重信号については、インターリーブタイプ、および、ノンインターリーブタイプの2種類が知られている。本発明にかかる光再生装置は、いずれのタイプの偏波多重信号に対しても適用可能である。ノンインターリーブタイプについては、X偏波とY偏波のビットの位置が一致している。その一方、インターリーブタイプは、X偏波とY偏波のビットの位置が一致しておらず、半ビット分ずらす方式である。この場合、偏波状態観測および制御信号生成に干渉検出法を用いることができない。したがって、ノンインターリーブの場合には、電気信号のクロック成分の電力をモニタすることで、制御することが可能である。
また、第2の実施の形態においては、信号光の波長とクロック信号の波長とが等しい。しかしながら、これに限定されず、MLLDの注入同期を用いて信号を取得する際に、信号光の波長とクロック信号の波長は同一でなくても実現可能である。図17は、ポンプ光発生回路の他の例を示す図である。図17に示すように、この例では、ポンプ光発生回路52は、MLLD62および遅延線65を有する。図17に示すポンプ光発生回路52において、信号光とクロック光の波長が同一でなく、クロック光がポンプ光として所望の波長である場合には、波長変換は不要となる。なお、波長が同一でないが、ポンプ光として所望の波長でない場合、若しくは、図8に示すように同一波長の時は、波長変換が必要となる。
図1は、本発明の第1の本実施の形態にかかる光再生装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。 図2(a)は、信号光とポンプ光の波長の例を示す図、図2(b)は、PBS16の入力ポート101における信号光およびポンプ光の偏波状態を示す図、図2(c)および(d)は、それぞれ、PBS16の出力ポート102、103における信号光およびポンプ光の偏波状態を示す図である。 図3は、本実施の形態における光の偏波状態の例を説明する図である。 図4は、本実施の形態における光の偏波状態の他の例を説明する図である。 図5は、本実施の形態にかかる信号光の偏波コントローラ11への制御信号を生成する信号光偏波制御部を含むブロックダイヤグラムである。 図6は、本実施の形態にかかる信号光の偏波コントローラ13への制御信号を生成するポンプ光偏波制御部を含むブロックダイヤグラムである。 図7は、本発明の第2の実施の形態にかかる光再生装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。 図8は、第2の実施の形態にかかるポンプ光発生回路の詳細を示すブロックダイヤグラムである。 図9は、本発明の第3の実施の形態にかかる光再生装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。 図10は、本実施の形態における光の偏波状態のさらに他の例を説明する図である。 図11は、本実施の形態にかかる信号光の偏波コントローラ11への制御信号を生成する信号光偏波制御部の他の構成例を含むブロックダイヤグラムである。 図12は、本実施の形態にかかる信号光の偏波コントローラ13への制御信号を生成するポンプ光偏波制御部の他の構成例を含むブロックダイヤグラムである。 図13は、第2の実施の形態にかかるポンプ光発生回路の他の構成例を示すブロックダイヤグラムである。 図14は、本発明の第4の実施の形態にかかる光再生装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。 図15は、偏波多重伝送システムにおいて、本実施の形態にかかる光再生システムを適用した例を示すブロックダイヤグラムである。 図16は、偏波多重伝送システムにおいて、本実施の形態にかかる光再生システムを適用した他の例を示すブロックダイヤグラムである。 図17は、ポンプ光発生回路の他の例を示す図である。
符号の説明
10 光再生装置
11 偏波コントローラ
12 ポンプ光発生回路
13 偏波コントローラ
14 光カプラ
15 光サーキュレータ
16 PBS
17 偏波調整回路
18 再生回路
19 BPF
20 光ループ再生回路

Claims (12)

  1. 伝送路を伝搬した、偏波多重伝送による、直交する偏波状態の2つの光信号が多重された、偏波直交多重信号の信号光を受け入れ、当該信号光を再生して出力する光再生装置であって、
    前記信号光の波長λsと異なる波長λpのポンプ光を発生するポンプ光発生手段と、
    前記信号光の偏波状態を制御する第1の偏波制御手段と、
    前記ポンプ光の偏波状態を制御する第2の偏波制御手段と、
    前記第1の偏波制御手段から出力された信号光と、前記第2の偏波制御手段から出力されたポンプ光とを合波する合波手段と、
    前記合波手段からの合成光を入力ポートに受け入れて、前記合成光から、第1の偏波成分と、当該第1の偏波成分と直交する第2の偏波成分とを、2つの出力ポートに出力する偏光ビームスプリッタ、前記2つの出力ポートの間をループ状に接続した伝送路である光再生ループ、並びに、前記光再生ループ上に配置され、前記第1の偏波成分および第2の偏波成分を、パラメトリック増幅する再生手段を有する光再生ループ手段と、
    前記光再生ループ手段の前記光再生ループ中を伝搬し、前記偏光ビームスプリッタにおいて、再度合波されて前記偏光ビームスプリッタの入力ポートから出力された、再生された合成光を受け入れ、前記信号光の波長λsの光を通過させる帯域通過フィルタ手段と、
    少なくとも3つのポートを有し、それぞれのポートが前記合波手段、前記光再生ループ手段、および、前記帯域通過フィルタ手段と接続され、前記合波手段からの合成光を前記光再生ループ手段に出力し、前記光再生ループ手段からの再生された合成光を前記帯域通過フィルタ手段に出力する光経路決定手段と、を備えたことを特徴とする光再生装置。
  2. 前記第1の偏波制御手段が、前記信号光の偏波状態を、前記偏波直交多重信号の前記第1の偏波成分が、前記偏光ビームスプリッタにおける第1の軸に対して直線偏光となるよう制御するとともに、
    前記第2の偏波制御手段が、前記ポンプ光の偏波状態を、前記ポンプ光を含む合成光が前記偏光ビームスプリッタに入力されるときに、当該偏光ビームスプリッタにおける前期第1の軸に対して45度の直線偏光となるように制御することを特徴とする請求項1に記載の光再生装置。
  3. 前記光再生ループ手段が、前記光再生ループ上に配置され、第1の偏波成分および第2の偏波成分の偏波状態を調整する偏波調整手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光再生装置。
  4. 前記偏光ビームスプリッタが、前記入力される合成光の偏波状態が維持されて、前記2つの出力ポートから、前記第1の偏波成分および第2の偏波成分が出力されるように構成され、
    前記光再生ループを構成するジャンパケーブル、および、前記再生手段が、その偏波状態を保持するように構成され、かつ、
    前記偏波調整手段が、受け入れた第1の偏波成分および第2の偏波成分のそれぞれの偏波状態を90°回転させるように構成されたことを特徴とする請求項3に記載の光再生装置。
  5. 前記第1の偏波成分が前記偏光ビームスプリッタの第1の出力ポートから出力されて、前記光再生ループ上を伝搬して、前記偏光ビームスプリッタの第2のポートにおいて再度偏光ビームスプリッタに入力され、前記第2の偏波成分が第2の出力ポートから出力されて、前記光再生ループ上を伝搬して、前記偏光ビームスプリッタの第1のポートにおいて再度偏光ビームスプリッタに入力され、
    前記偏波調整手段が、
    前記第1の偏波成分が、前記第2のポートにおいて再度偏光ビームスプリッタに入力されるときに、その偏波状態が、前記第2のポートから出力されたときの、第2の偏波成分の偏波状態と同一となり、かつ、
    前記第2の偏波成分が、前記第1のポートにおいて再度偏光ビームスプリッタに入力されるときに、その偏波状態が、前記第1のポートから出力されたときの、第1の偏波成分の偏波状態と同一となるように、前記第1の偏波成分および第2の偏波成分の偏波状態を制御することを特徴とする請求項3に記載の光再生装置。
  6. 前記偏光ビームスプリッタが、何れか一方の偏波成分の偏波状態のみを90°回転して出力されるように構成され、かつ、
    前記光再生ループを構成するジャンパケーブル、および、前記再生手段が、偏波を保持するように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の光再生装置。
  7. 前記第1の偏波制御手段に対する第1の制御信号を生成する信号光偏波制御手段であって、
    前記第1の偏波制御手段と前記合波手段との間に配置された第1の分波手段と、
    前記第1の分波手段により分波された信号光を受け入れて、前記信号光の偏波状態に基づく指標値を算出する第1の偏波状態観測手段と、前記第1の偏波状態観測手段により算出された指標値に基づいて、前記指標値が最適となるように、前記第1の偏波制御手段を制御する第1の制御信号を生成する信号光制御信号生成手段と、を有する信号光偏波制御手段を備え、
    前記第1の偏波制御手段の出力ポートから、前記第1の分波手段、前記合波手段、前記光経路決定手段を経て、前記光再生ループ手段の前記偏光ビームスプリッタの入力ポートに至るまでの光経路が、その偏波を保持するように構成されたことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載の光再生装置。
  8. 前記第1の偏波制御手段に対する第1の制御信号を生成する信号光偏波制御手段であって、
    前記光再生ループ手段において、前記偏光ビームスプリッタの一方の出力ポートからの光再生ループ上に配置された第1の分波手段と、
    前記第1の分波手段により分波された信号光を受け入れて、前記信号光の偏波状態に基づく指標値を算出する第1の偏波状態観測手段と、前記第1の偏波状態観測手段により算出された指標値に基づいて、前記指標値が最適となるように、前記第1の偏波制御手段を制御する第1の制御信号を生成する信号光制御信号生成手段と、を有する信号光偏波制御手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載の光再生装置。
  9. 前記第2の偏波制御手段に対する第2の制御信号を生成するポンプ光偏波制御手段であって、
    前記帯域通過フィルタ手段の出力ポートからの光伝送路上に配置された第2の分波手段と、
    前記第2の分波手段により分波された、再生された信号光を受け入れて、前記信号光のそれぞれの偏波成分を取得する偏波取得手段と、前記偏波取得手段により取得された偏波成分のそれぞれの光強度に基づく指標値を算出する第2の偏波状態観測手段と、前記第2の偏波状態観測手段により算出された前記指標値が最適となるように、前記第2の偏波制御手段を制御する第2の制御信号を生成するポンプ光制御信号生成手段と、を有するポンプ光偏波制御手段を備え、
    前記光再生ループ手段の前記偏光ビームスプリッタの入力ポートから、前記光経路決定手段、前記帯域通過フィルタ手段、および、前記第2の分波手段を経て、前記偏波取得手段に至るまでの光経路が、その偏波を保持するように構成されたことを特徴とする請求項1ないし8の何れか一項に記載の光再生装置。
  10. 前記第2の偏波制御手段に対する第2の制御信号を生成するポンプ光偏波制御手段であって、
    前記光再生ループの前記偏光ビームスプリッタの2つの出力ポートからの光再生ループ上に、それぞれ配置された第2の分波手段および第3の分波手段と、
    前記第2の分波手段および第3の分波手段により分波された、偏波成分のそれぞれの光強度に基づく指標値を算出する第2の偏波状態観測手段と、前記第2の偏波状態観測手段により算出された前記指標値が最適となるように、前記第2の偏波制御手段を制御する第2の制御信号を生成するポンプ光制御信号生成手段と、を有するポンプ光偏波制御手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし8の何れか一項に記載の光再生装置。
  11. 前記ポンプ光発生手段が、前記波長λpの連続光を発生することを特徴とする請求項1ないし10の何れか一項に記載の光再生装置。
  12. 前記ポンプ光発生手段が、信号光を受け入れ、前記信号光のデータ変調と同期したクロック光であるポンプ光を発生することを特徴とする請求項1ないし10の何れか一項に記載の光再生装置。
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