JP2009291830A - 粉末成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に簡易化により実施容易にして設計変更等に対する汎用性に優れた構造にする。
【解決手段】分割された分割ダイ2と、分割ダイ2を摺動可能に挿通している保持孔7aを有しているダイホルダ3と、上下パンチ4,5とを備え、分割ダイ2で形成されるダイ孔及び下パンチ4、或いはそれらとコアロッド6とで区画されるキャビティCに充填された原料粉末を、上下パンチ4,5の相対運動で圧縮する粉末成形装置1において、分割ダイ2は支持板15を介して昇降されると共に、ダイホルダ3は保持孔7aの内周上側に設けられて分割ダイ2の外周に非接触となる逃げ部7bを有している。
【選択図】図4
【解決手段】分割された分割ダイ2と、分割ダイ2を摺動可能に挿通している保持孔7aを有しているダイホルダ3と、上下パンチ4,5とを備え、分割ダイ2で形成されるダイ孔及び下パンチ4、或いはそれらとコアロッド6とで区画されるキャビティCに充填された原料粉末を、上下パンチ4,5の相対運動で圧縮する粉末成形装置1において、分割ダイ2は支持板15を介して昇降されると共に、ダイホルダ3は保持孔7aの内周上側に設けられて分割ダイ2の外周に非接触となる逃げ部7bを有している。
【選択図】図4
Description
本発明は、原料粉末を所定形状に圧縮する粉末成形装置に関し、特に分割ダイ構成により粉末を圧縮した後、押出し時の摩擦等に起因した成形体表面の割れや傷などの発生を防ぐようにした粉末成形装置に関する。
図12(a),(b)は特許文献1に開示されている粉末成形装置を示している。この装置特徴は、半径方向に3分割された分割ダイ14と、分割ダイ14を嵌合し閉じた状態及び拡開が可能な状態に保持するダイホルダ18と、分割ダイ14を上昇して拡開が可能な状態に切り換える型ベース12と、上パンチ20及び下パンチ15とを備え、分割ダイ14を閉じた状態で形成されるダイ孔及び下パンチで区画されるキャビティCに充填された焼結用粉末Hを、ダイホルダ18と上下パンチの相対運動(この例は上パンチ20の下降)で圧縮した後、該成形体を分割ダイ14を拡開が可能な状態にして分割ダイ上方へ押出す。他の特徴は、分割ダイ14の分割部(ダイ部同士の境界)に沿ってその分割部を覆うように設けられた吸引用通路18mと、ダイホルダ18に設けられて通路18mと連通している通路18yと、前記通路内を負圧にする不図示の圧力変動手段とを有し、分割ダイの隙間に侵入した粉末を通路及び圧力変動手段を介して除去可能にする。
特許第3433683号公報
上記分割ダイ構成の粉末成形装置では、キャビティに充填された粉末をダイホルダと上下パンチの相対運動で圧縮した後、該成形体を分割ダイを拡開が可能な状態にして分割ダイ上方へ押出すため、押出し時の摩擦に起因した成形体表面の割れや傷などの発生を効率よく防ぐことができる。しかし、この装置構造では、通路及び圧力変動手段などを省いたとしても、分割ダイが外周をテーパにしたりダイホルダより上下に長くなるためダイ作製費が高価となり、成形体形状の設計変更に対する汎用性に欠け、しかもダイ精度も維持し難くなる。そこで、本発明の目的は、分割ダイ構成の粉末成形装置において、特に簡易化により実施容易にして設計変更等に対する汎用性に優れた構造にすることにある。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、半径方向に分割された分割ダイと、前記分割ダイを摺動可能に挿通している保持孔を有しているダイホルダと、上下パンチとを備え、前記分割ダイで形成されるダイ孔及び前記下パンチ、或いはそれらと前記ダイ孔内に配設されるコアロッドとで区画されるキャビティに充填された原料粉末を、前記上下パンチの相対運動で圧縮する粉末成形装置において、前記分割ダイは支持板を介して昇降されると共に、前記ダイホルダは前記保持孔の内周上側で上端面に開放するよう設けられて前記分割ダイの外周に非接触となる逃げ部を有していることを特徴としている。
以上の本発明において、「前記上下パンチの相対運動で圧縮する」とは、圧縮方式として、片押し法、両押し法、フローティングダイ法、ウイズドロアル法のずれか、すなわち公知の圧縮方法を全て含む意味である。このため、圧縮方法としては、各形態に示した方法に制約されることなく適宜の方法を採用可能である。
また、本発明は以下のように具体化されることがより好ましい。
(ア)請求項1において、前記逃げ部は、前記ダイホルダの上面から窪み状に設けられ、かつ、窪み状下端が前記粉末を圧縮するときの前記上パンチの最下端位置よりも上側になるよう設定されている構成である(請求項2)。
(イ)請求項1又は2において、前記逃げ部は、前記ダイホルダ上面に付設されるカバーにより覆われている構成である(請求項3)。
(ウ)請求項1から3のいずれかにおいて、前記ダイ部同士は、互いに径方向に重ねられる径大部及び径小部を介して接続されている構成である(請求項4)。
(ア)請求項1において、前記逃げ部は、前記ダイホルダの上面から窪み状に設けられ、かつ、窪み状下端が前記粉末を圧縮するときの前記上パンチの最下端位置よりも上側になるよう設定されている構成である(請求項2)。
(イ)請求項1又は2において、前記逃げ部は、前記ダイホルダ上面に付設されるカバーにより覆われている構成である(請求項3)。
(ウ)請求項1から3のいずれかにおいて、前記ダイ部同士は、互いに径方向に重ねられる径大部及び径小部を介して接続されている構成である(請求項4)。
請求項1の発明では、分割ダイ構成の粉末成形装置として、加圧工程後の型抜き工程において、分割ダイ及び下パンチが共に上昇されることで、図4に例示されるごとく分割ダイのうちダイ孔内の成形体を拘束しているダイ部分が逃げ部に達すると保持孔に起因した締付力から開放されて非締付態様となり、該非締付態様で下パンチの上昇などによって成形体が摩擦力を減じてダイホルダの保持孔外へ押出される。すなわち、この粉末成形装置は、粉末を圧縮した後、成形体押出し時の摩擦等に起因した成形体表面の割れや傷発生を防ぐ構造として、分割ダイが支持板を介して昇降されると共に、ダイホルダが保持孔の内周上側に設けられて分割ダイの外周に非接触となる逃げ部を有しているため簡易であり、実施容易であるという点で優れている。
請求項2の発明では、逃げ部がダイホルダの上面から窪み状で、かつ窪み状下端の高さ設定により加圧工程での圧縮性を損なうことなく、かつ型抜き工程での成形体の効率的な型抜き操作を実現可能にする。
請求項3の発明では、例えば、粉末充填工程において、粉末をカバーの存在で逃げ部に落下することなくキャビティに充填でき、それにより従来の粉末供給装置(フィーダ)をそのまま用いることができる。
請求項4の発明では、分割ダイを構成しているダイ部同士が互いに径方向に重ねられる径大部及び径小部を介して接続されているため、粉末がダイ部同士の接続部に侵入したとしても該接続部から保持孔側へはみ出したり落下するような虞を解消可能となる。
以下、本発明を適用した図1〜図6に示した第1形態と、図7〜図11に示した第2形態について説明する。第1形態は成形体(圧粉体)が筒状の例であり、第2形態は成形体(圧粉体)が柱状の例である。各形態において、プレスの駆動機構は省略しているが、油圧プレス等の公知の機構が適宜に用いられる。
(第1形態)この粉末成形装置1は、分割ダイ2と、分割ダイ2を保持するダイホルダ3と、上パンチ4及び下パンチ5と、分割ダイ2の中心に配置されるコアロッド6とを備え、分割ダイ2及び下パンチ5とコアロッド6とで区画されるキャビティCに充填された原料粉末Hを、ダイホルダ3と上下パンチ4,5の相対運動で圧縮するタイプである。工夫点は、特に、分割ダイ2が分割ダイ支持板15を介して昇降される構成、ダイホルダ3が本体7に対し分割ダイ用保持孔7a及び該保持孔7aの内周上側に設けられた逃げ部7bを有している構成にある。
ここで、粉末成形装置1のプレス構造は、下から上に向かって、コアロッド6を保持しているロッド支持板10と、下パンチ5を昇降可能に保持している下パンチ支持板13と、分割ホルダ7を昇降可能に保持している分割ホルダ支持板15と、上パンチ4を昇降可能に保持している上パンチ支持板17とを備えている。また、ロッド支持板10とダイホルダ3とは、複数のガイドロッド11により連結されている。下パンチ支持板13及び分割ホルダ支持板15は、各ガイドロッド11に対し対応する貫通孔を介して串差し状態に組み付けられ、上下水平な状態に配置されている。
換言すると、上パンチ4は、円筒状の例で、上パンチ支持板17に対し上パンチ押え18により固定支持されており、上パンチ支持板17を介して従来と同様に昇降可能になっている。分割ダイ2は、分割ダイ支持板15に対しダイ押え16により固定支持されており、分割ダイ支持板15を介して不図示の油圧装置等によって所定寸法だけ昇降可能となっている。下パンチ5は円筒状で、下パンチ支持板13に対し下パンチ押え14により固定支持されていると共に、分割ダイ支持板15に設けられた貫通孔及び分割ダイ2の内径側へ突出されており、下パンチ支持板15を介して不図示の油圧装置等によって昇降可能になっている。コアロッド6は、ロッド支持板10に対しロッド押え12により固定支持されていると共に、下パンチ支持板13に設けられた貫通孔及び下パンチ6の内径から分割ダイ2側へ突出されている。
分割ダイ2は、図1と図2に示されるごとく4等分の例であり、筒形周囲にあって半径方向にダイ部2A〜2Dとして分割されている。各ダイ部2A〜2Dは、概略L形状であり、垂直部が本体側の保持孔7aに配置されると、ダイ部同士が隙間なく密接する拘束状態となりダイ孔を形成する。なお、分割ダイ2は、後述する非拘束状態を均一に得るため3以上に分割されることが好ましい。
すなわち、ダイホルダ側本体7は、分割ダイ2を支持する略中心の保持孔7aと、保持孔7aの内周上側に設けられて分割ダイ2の外周に非接触となる逃げ部7bと、外周囲に一体化されたリング状のダイ外周部8とを有している。保持孔7aは、分割ダイ2の垂直部を隙間なく摺動可能にする孔径であり、各ダイ部2A〜2Dが下から差し込まれる。逃げ部7bは、保持孔7aの内周上側で上端面に開放するよう設けられている。換言すると、逃げ部7bは、本体7の上端面から下に行くに従って次第に径小となる窪み状に設けられている。また、逃げ部7bの下端は、図3のごとく粉末Hを圧縮するときの上パンチ4の最下端位置と同じか若干上側になるよう設定されている。
ダイ外周部8は、本体7に対し本体7を内周に係合した状態で、結合部材19が両者間に跨って装着されることで一体化されている。ダイ外周部8は本体7と共にダイテーブルを構成している。なお、ダイ外周部8にはガイドロッド11の上端が連結されている。
また、以上の粉末成形装置1には、図1の一点鎖線で示したように、ダイホルダ3の上面及び逃げ7部bを覆うカバー30が必要に応じて付設される。このカバー30は、分割ダイ2を挿通する貫通孔を有し、ダイホルダ3の上面に添設される薄いカバー体であり、原料の粉末が粉末充填工程において粉末供給装置(従来フィーダー)を使用してキャビティCに充填するときに逃げ部7に入らないようにする。但し、このカバー30は、粉末供給装置を工夫することで省略できるため図1と図7を除いて省略した。
次に、以上の粉末成形装置1を使用した粉末圧縮方法について説明する。この粉末圧縮方法としては、ギャビティCに粉末Hを充填する粉末充填工程と、粉末Hを圧縮する加圧工程と、成形体を押出す型抜き工程とを経る。
図1及び図2は粉末充填工程を示している。この工程では、分割ダイ2が分割ダイ支持板15を介して下限位置、下パンチ5が下パンチ支持板13を介して下限位置にそれぞれ配置され、分割ダイ2で形成されたダイ孔と、下パンチ5と、コアロッド6とでキャビティCが区画される。そして、キャビティCには不図示の粉末供給装置を介して粉末Hが充填される。
図3は加圧工程を示している。この工程では、上パンチ4が上パンチ支持板17を介して下降されて分割ダイ2のダイ孔内に挿入され、かつ、下パンチ5が下パンチ支持板13を介して上昇されることにより、キャビティC内の粉末Hが圧縮される。符号H1は、粉末Hがそのようにして加圧成形された成形体である。
図4〜図6は型抜き工程を示している。この工程では、まず、図4のごとく上パンチ4が上パンチ支持板17を介して上昇されて分割ダイ2のダイ孔内から引き抜かれる。また、分割ダイ2が分割ダイ支持板15を介して上限位置まで上昇されると同時に、下パンチ5が下パンチ支持板13を介して所定距離だけ上昇される。すると、この構造では、分割ダイ2及び下パンチ5が成形体H1の下端を逃げ部7bとほぼ同じか少し高くするまで上昇される。分割ダイ2は、ダイ部2A〜2Dに分割されていることと、逃げ部7b内にある部分及びそれより上方へ突出されている部分が非拘束状態のため保持孔7aに係合されている部分(拘束状態の部分)に比べて半径方向外側へ変位したり半径方向外側へ負荷を開放し易くなる。図5はそのような作動を矢印で模式的に示している。
この状態から、下パンチ5は下パンチ支持板15を介して図6の上限位置まで上昇された後、分割ダイ2が元の下限位置まで下降される。すると、分割ダイ2のダイ孔内にある成形体H1は下パンチ5に押し上げられてダイ孔内から抜き出される。この抜き出し過程において、成形体H1は、分割ダイ2のうち、逃げ部7b内にある部分及びそれより上方へ突出されている部分が非拘束状態となっているため、ダイ孔内周及びコアロッド6外周との間の摩擦力をほとんど受けることなく下パンチ5にて押し上げられ、それにより押出し時の摩擦等に起因した表面の割れや傷などの発生を確実に防止できる。
次に、図6の状態において、成形体H1はダイ外周部9、本体8、分割ダイ2からなるダイテーブル上から目的の箇所へ移送される。また、再び図1の状態にするには、下パンチ5が下パンチ支持板13を介して下限位置まで下降された後、粉末Hが上記したように充填操作されることになる。
(第2形態)この形態において、図7は図1に対応し、図8は図2に対応し、図9は図3に対応し、図10は図5に対応し、図11は図6に対応している。この粉末成形装置1Aは、柱状の成形体H2を成形する一例であり、図7及び図8に示されるごとく分割ダイ20と、分割ダイ20を保持するダイホルダ3と、上パンチ4A及び下パンチ5Aとを備え、分割ダイ20で形成されるダイ孔及び下パンチ4Aで区画されるキャビティC1に充填された原料粉末Hを、ダイホルダ3と上下パンチ4A,5Aの相対運動で圧縮する構成である。要部は上記形態と同じであり、分割ダイ20が分割ダイ支持板15を介して昇降される構成、ダイホルダ3が本体7に対し分割ダイ用保持孔7a及び該保持孔7aの内周上側に設けられた逃げ部7bを有している構成にある。
粉末成形装置1Aのプレス構造は、上記形態のコアロッド6が無いためロッド支持板がベース支持板10となる点で相違しているが、それ以外は上記形態と実質的に同じである。すなわち、上パンチ4Aは、上パンチ支持板17に対し上パンチ押え18により固定支持されており、上パンチ支持板17を介して昇降可能になっている。分割ダイ20は、分割ダイ支持板15に対しダイ押え16により固定支持され、分割ダイ支持板15を介して不図示の油圧装置等によって所定寸法だけ昇降可能となっている。下パンチ5Aは、下パンチ支持板13に対し下パンチ押え14により固定支持されていると共に、分割ダイ支持板15に設けられた貫通孔及び分割ダイ20の内径側へ突出され、下パンチ支持板15を介して不図示の油圧装置等によって昇降可能になっている。
分割ダイ20は、図8に示されるごとく4等分の例であり、周囲に沿ってダイ部20A〜20Dとして分割されている。各ダイ部2A〜2Dは、概略L形状であり、垂直部が本体側の保持孔7aに配置されると、ダイ部同士が隙間なく密接する拘束状態となりダイ孔を形成する。この場合、各ダイ部2A〜2Dは、両側の形状として、一方(図8の例だと右側)が外面を一段欠肉した径小部20a、他方(図8の例だと左側)が内面を一段欠肉した径大部20bに形成され、互いに径方向に重ねられるよう設定されている。これは、粉末Hがダイ部同士の接続部、具体的にはダイ部20Aの径大部20bとダイ部20Bの径小部20a、ダイ部20Bの径大部20bとダイ部20Cの径小部20a、ダイ部20Bの径大部20bとダイ部20Cの径小部20a、ダイ部20Cの径大部20bとダイ部20Dの径小部20aとの接合部に侵入したとしても該接続部から保持孔7aへはみ出したり落下するような虞を解消する上で有効となる。
ダイホルダ側本体7は、分割ダイ20を支持する略中心の保持孔7aと、保持孔7aの内周上側に設けられて分割ダイ20の外周に非接触となる逃げ部7bと、外周囲に一体化されたリング状のダイ外周部8とを有している。保持孔7aは、分割ダイ2の垂直部を隙間なく摺動可能にする孔径であり、各ダイ部2A〜2Dが下から差し込まれる。逃げ部7bは、本体7の上面から下に行くに従って次第に径小となる窪み状に設けられている。また、逃げ部7bの下端は、図9のごとく粉末Hを圧縮するときの上パンチ4の最下端位置と同じか若干上側になるよう設定されることが好ましい。
ダイ外周部8は、本体7に対し本体7を内周に係合した状態で、結合部材19が両者間に跨って装着されることで一体化されている。ダイ外周部8は本体7と共にダイテーブルを構成している。なお、ダイ外周部8にはガイドロッド11の上端が連結されている。
次に、以上の粉末成形装置1Aを使用した粉末圧縮方法について説明する。この粉末圧縮方法でも、ギャビティC1に粉末Hを充填する粉末充填工程と、粉末Hを圧縮する加圧工程と、成形体を押出す型抜き工程とを経る。粉末充填工程では、分割ダイ20が分割ダイ支持板15を介して下限位置、下パンチ5Aが下パンチ支持板13を介して下限位置にそれぞれ配置され、分割ダイ20のダイ孔と、下パンチ5AとでキャビティC1が区画される。そして、キャビティC1には上記形態と同様に粉末Hが充填される。
図9は加圧工程を示している。この工程では、上パンチ4Aが上パンチ支持板17を介して下降されて分割ダイ20のダイ孔内に挿入され、かつ、下パンチ5Aが下パンチ支持板13を介して上昇されることにより、キャビティC1内の粉末Hが圧縮される。符号H2は、粉末Hがそのようにして加圧成形された成形体である。
図10と図11は型抜き工程を示している。この工程では、まず、図10のごとく上パンチ4Aが上パンチ支持板17を介して上昇されて分割ダイ20のダイ孔内から引き抜かれる。また、分割ダイ20が分割ダイ支持板15を介して上限位置まで上昇されると同時に、下パンチ5Aが下パンチ支持板13を介して所定距離だけ上昇される。そして、この構造では、分割ダイ20及び下パンチ5Aが成形体H2の下端を逃げ部7bとほぼ同じか少し高くするまで上昇される。分割ダイ20は、ダイ部20A〜20Dに分割されると共に、逃げ部7b内にある部分及びそれより上方へ突出されている部分が非拘束状態のため保持孔7aに係合されている部分(拘束状態の部分)に比べて半径方向外側へ変位したり半径方向外側へ負荷を開放し易くなる。
この状態から、下パンチ5Aは下パンチ支持板15を介して図11の上限位置まで上昇された後、分割ダイ20が元の下限位置まで下降される。すると、分割ダイ20のダイ孔内にある成形体H2は下パンチ5Aに押し上げられてダイ孔内から抜き出される。この抜き出し過程において、成形体H2は、分割ダイ20のうち、逃げ部7b内にある部分及びそれより上方へ突出されている部分が非拘束状態となっているため、ダイ孔内周との間の摩擦力をほとんど受けることなく下パンチ5Aにて押し上げられ、それにより押出し時の摩擦等に起因した表面の割れや傷などの発生を確実に防止できる。これらは上記形態と同じである。
なお、本発明の粉末成形装置は、請求項で特定される構成を実質的に備えておればよく、細部は各形態を参考にして更に変更したり展開可能なものである。
1,1A…粉末成形装置
2,20…分割ダイ(2A〜2Dはダイ部、20A〜20Dはダイ部)
3…ダイホルダ(7は本体、7aは保持孔、7bは逃げ部、8はダイ外周部)
4,4A…上パンチ
5,5A…下パンチ
6…コアロッド
13…下パンチ支持板
15…分割ダイ支持板
17…上パンチ支持板
30…カバー
C,C1…キャビティ
H…原料粉末
H1,H2…成形体(圧粉体)
2,20…分割ダイ(2A〜2Dはダイ部、20A〜20Dはダイ部)
3…ダイホルダ(7は本体、7aは保持孔、7bは逃げ部、8はダイ外周部)
4,4A…上パンチ
5,5A…下パンチ
6…コアロッド
13…下パンチ支持板
15…分割ダイ支持板
17…上パンチ支持板
30…カバー
C,C1…キャビティ
H…原料粉末
H1,H2…成形体(圧粉体)
Claims (4)
- 半径方向に分割された分割ダイと、前記分割ダイを摺動可能に挿通している保持孔を有しているダイホルダと、上下パンチとを備え、前記分割ダイで形成されるダイ孔及び前記下パンチ、或いはそれらと前記ダイ孔内に配設されるコアロッドとで区画されるキャビティに充填された原料粉末を、前記上下パンチの相対運動で圧縮する粉末成形装置において、
前記分割ダイは支持板を介して昇降されると共に、前記ダイホルダは前記保持孔の内周上側で上端面に開放するよう設けられて前記分割ダイの外周に非接触となる逃げ部を有していることを特徴とする粉末成形装置。 - 前記逃げ部は、前記ダイホルダの上面から窪み状に設けられ、かつ、窪み状下端が前記粉末を圧縮するときの前記上パンチの最下端位置よりも上側になるよう設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉末成形装置。
- 前記逃げ部は、前記ダイホルダ上面に付設されるカバーにより覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉末成形装置。
- 前記ダイ部同士は、互いに径方向に重ねられる径大部及び径小部を介して接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の粉末成形装置。
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