JP2009218765A - 光受信装置 - Google Patents

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Kohei Sugihara
浩平 杉原
Mitsunobu Gotoda
光伸 後藤田
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泰久 島倉
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喜市 吉新
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
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Abstract

【課題】差動M相位相シフト変調方式を用いて変調された光信号から正確にデータを再生することが可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】復調器1には、光信号PSを分岐して得られる光信号PS1に位相シフトを与えるヒータ212が設けられている。ヒータ212での位相シフト量は制御部50によって制御される。制御部50は、低周波信号LFS1を発生する信号発生器52と、電気信号ES1の包絡線を検波する包絡線検波器51と、包絡線検波器51から出力される検波信号DS1と低周波信号LFS1とに基づいて、ヒータ212に対する制御電圧VT1を決定する操作量決定部53と、制御電圧VT1に低周波信号LFS1を加算して得られる信号を制御信号CS1として出力する加算器54とを有している。ヒータ212は、制御信号CS1に応じて位相シフト量を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying:差動四相位相シフト変調)方式などの差動M相位相シフト変調方式で変調された光信号を受信する光受信装置に関する。
従来から、光通信において使用される変調方式として、差動M相位相シフト変調方式(M=2Nであって、Nは2以上の自然数)が知られている。この変調方式の代表例としてDQPSK方式がある。DQPSK方式が使用される光通信では、送信装置において、0、1、2及び3の4種類のデータに対応して、時系列的に連続したシンボル間に、0、0.5π、π及び1.5πの4種類の位相差が与えられた光信号が生成され、当該光信号が送信装置から送信されることによって、2ビットの情報が送信される。この光信号は光ファイバを伝播して受信装置に入力される。受信装置では、復調器で光信号が復調され、その復調器の出力から0、1、2及び3の4種類のデータが再生される。
特許文献1には、DQPSK方式で変調された光信号を復調する技術について開示されている。特許文献1にも記載されているように、DQPSK方式での受信装置の復調器は、スプリッタと、2つの非対称マッハツェンダ干渉計(以後、「MZI」と呼ぶ)と、バランス型受光器とで構成されることが多い。スプリッタは、受信した光信号を2分岐し、2分岐された光信号は2つのMZIにそれぞれ送られる。各MZIでは、一方の光路に対して他方の光路の物理的な長さを長くすることによって2つの光路間に光路長差が設けられており、他方の光路を伝搬する光信号に対して、シンボル周期に等しい遅延時間が付与されている。さらに、バランス型受光器から出力される2系統の電気信号が対称となるように、一方のMZIの短い方の光路を伝搬する信号には+0.25πの位相シフトが与えられ、他方のMZIの短い方の光路を伝搬する信号には−0.25πの位相シフトが与えられる。バランス型受光器は、各MZIからの出力光を電気信号に変換するフォトダイオードで構成されている。
一般的に、ビットエラーレートを抑えてDQPSK方式で変調された受信光を復調するためには、各MZIでの位相シフト量を1度以内に抑えることが望ましい。特許文献1では、各MZIでの位相シフト量を制御する技術が提案されている。特許文献1では、一方の経路でのデータ再生前の電気信号と、他方の経路でのデータ再生後の電気信号とを乗算し、その乗算結果の平均値を計算している。そして、その平均値に基づいて、一方の経路での位相シフト量を制御している。
特開2007−20138号公報
上述の特許文献1の技術では、データ再生前後の電気信号をシンボル周期に同期して処理している。一般にシンボル周期は非常に短いため、データ再生前とデータ再生後の信号は正確に同期している必要がある。しかしながら、データ再生回路では、データ再生前の信号とデータ再生後の信号との間にある程度の遅延が発生することから、この遅延の影響のために、データ再生前とデータ再生後の信号が正確に同期せず、乗算器において所望の出力信号を得られにくいという問題がある。そのため、復調器での位相シフト量の制御が不安定になるとともに、当該位相シフト量を精度良く制御できず、データ再生回路において正確なデータを再生できないことがある。
そこで、本発明は上述の問題に鑑みて成されたものであり、差動M相位相シフト変調方式を用いて変調された光信号から正確にデータを再生することが可能な技術を提供することを目的とする。
この発明の光受信装置は、差動M相位相シフト変調方式(M=2Nであって、Nは2以上の自然数)を用いてNビットのデータで変調された光信号を受信する光受信装置であって、前記光信号を分岐して得られる信号に位相シフトを与える位相シフト部を有し、前記光信号に対して復調処理を行う復調器と、前記復調器の出力信号に基づいて前記Nビットのデータを再生するデータ再生部と、前記位相シフト部での位相シフト量を目標値と一致するように制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記光信号におけるシンボル周期よりも長い周期の低周波信号を発生する信号発生器と、前記光信号と前記光信号を1シンボル周期遅延させた信号との間の位相差と前記位相シフト量とを加算した値に応じて強度が変化する信号の包絡線を検波する包絡線検波器と、前記包絡線検波器から出力される検波信号と前記低周波信号とに基づいて、前記位相シフト部に対する操作量を決定する操作量決定部と、前記操作量に前記低周波信号を加算して得られる信号を制御信号として出力する加算器とを有し、前記位相シフト部は、前記制御信号に応じて前記位相シフト量を変化させる。
この発明の光受信装置によれば、光信号のシンボル周期に同期させて位相シフト量を制御する必要がないことから、安定かつ高精度に位相シフト量を制御することができる。よって、Nビットのデータを正確に再生することができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る光受信装置の構成を示す図である。本実施の形態1に係る光受信装置は、差動M相位相シフト変調方式(M=2Nであって、Nは2以上の自然数)を用いてNビットの送信データで変調された光信号PSを受信する光受信装置である。以下では、例えば、M=4(N=2)の場合、つまりDQPSK方式を用いて2ビットの送信データで変調された光信号PSを受信する場合についての本実施の形態1に係る光受信装置について説明する。
図1に示されるように、本実施の形態1に係る光受信装置は、DQPSK方式で変調された光信号PSに対して復調処理を行う復調器1と、復調器1から出力される電気信号ES1,ES2に基づいて2ビットの送信データを再生するデータ再生部60と、復調器1で設定される後述の位相シフト量を制御する制御部50,70とを備えている。本光受信装置に対して送信される2ビットの送信データがとり得る4種類の値には、0、0.5π、π及び1.5πがそれぞれ割り当てられている。したがって、本光受信装置に入力される光信号PSでは、時系列的に連続する2つのシンボル間に付与されている位相差Δφiは、0、0.5π、π、及び1.5πのうちのいずれか一つとなる。
復調器1は、スプリッタ20及び2つのMZI21,22を有する遅延干渉計2と、2つのバランス型受光器4,5を有する光電変換装置3と、2つのトランスインピーダンスアンプ6,7とを備えている。
スプリッタ20は、光信号PSを2つの光信号PS1,PS2に分岐する。一方の光信号PS1は、MZI21が有する2つの入力ポートの一方に入力され、他方の光信号PS2は、MZI22が有する2つの入力ポートの一方に入力される。
MZI21は、光信号PS1が伝搬する2つの光路210,211を有している。MZI21では、光路210の方が、光路211よりも物理的な長さが長く設定されており、2つの光路210,211の間では光路長差が設けられている。これにより、光路210を伝搬する光信号PS1にはシンボル周期に等しい遅延時間が付与される。
同様に、MZI22は、光信号PS2が伝搬する2つの光路220,221を有している。MZI22では、光路220の方が、光路221よりも物理的な長さが長く設定されており、2つの光路220,221の間では光路長差が設けられている。これにより、光路220を伝搬する光信号PS2にはシンボル周期に等しい遅延時間が付与される。
また、MZI21は、光路211を伝搬する光信号PS1に対して位相シフトを与える位相シフト部として機能するヒータ212を有している。ヒータ212が光信号PS1に対して与える位相シフト量α1は、制御部50によって+0.25πとなるように制御される。
同様に、MZI22は、光路221を伝搬する光信号PS2に対して位相シフトを与える位相シフト部として機能するヒータ222を有している。ヒータ222が光信号PS2に対して与える位相シフト量α2は、制御部70によって−0.25πとなるように制御される。
MZI21では、入力された光信号PS1と、当該光信号PS1とは1シンボル期間遅延した光信号PS1とが干渉し、それらの光信号PS1間の位相差に応じてシンボル周期ごとに光強度が変化する光信号が、MZI21の2つの出力ポートから出力される。MIZ21に入力される光信号PS1と、それとは1シンボル周期だけ遅延した光信号PS1との間における、あるタイミングでの位相差は、遅延干渉計2に入力される光信号PSにおける当該タイミングでのシンボルと、それよりも1シンボル周期後のシンボルとの間の位相差Δφiに等しいことから、MZI21から出力される光信号は、光信号PSでの位相差Δφiの4種類の値(0、0.5π、π、1.5π)に応じて4種類の電磁界分布を有するようになる。MZI21からは、光強度が異なる相補的な2つの光信号が出力される。
同様に、MZI22では、入力された光信号PS2と、当該光信号PS2とは1シンボル期間遅延した光信号PS2とが干渉し、それらの光信号PS2間の位相差に応じてシンボル周期ごとに光強度が変化する光信号が、MZI22の2つの出力ポートから出力される。MZI22からは、光強度が異なる相補的な2つの光信号が出力される。
図2は遅延干渉計2の構造を示す断面図である。本実施の形態1に係る遅延干渉計2は、シリコン基板上において石英系平面光回路として形成される。遅延干渉計2を形成する際には、例えば、図2に示されるように、まず、厚さ1mmのシリコン基板90上に厚さ50μmのガラスを火炎堆積法を用いて堆積してアンダークラッド層91を形成する。次に、比屈折率がアンダークラッド層91より0.75%程度高いガラスを火炎堆積法を用いてアンダークラッド層91上に堆積し、その後、当該ガラスに対して反応性イオンエッチングを行うことによって当該ガラスをパターンニングし、コアたる光路210,211,220,221を形成する。そして、火炎堆積法を用いて光路210,211,220,221を覆うように厚さ20μmのガラスをアンダークラッド層91上に堆積して、オーバークラッド層92を形成する。その後、窒化タンタル(TaN)から成る薄膜をスパッタリング法を用いてオーバークラッド層92上に堆積し、写真製版技術とイオンエッチング法とを用いて、当該薄膜をパターンニングする。これにより、窒化タンタルから成るヒータ212が光路211の近傍に形成され、窒化タンタルから成るヒータ222が光路221の近傍に形成される。
遅延干渉計2では、ヒータ212に供給する電圧が変化すると、その下の光路211の温度が変化し、光路211での屈折率が変化する。その結果、光路211を伝搬する光信号PS1の位相が変化する。制御部50は、ヒータ212に供給する電圧を制御することによって、光路211を伝搬する光信号PS1に対して与える位相シフト量α1を制御する。同様に、制御部70は、ヒータ222に供給する電圧を制御することによって、光路221を伝搬する光信号PS2に対して与える位相シフト量α2を制御する。
なお上記の例では、光路211だけにヒータを設けたが、光路210,211の両方にヒータを設けても良いし、光路210だけにヒータを設けても良い。つまり、光路210,211の少なくとも一方にヒータを設けて、光路210を伝搬する光信号PS1よりも、光路211を伝搬する光信号PS1の方が0.25πだけ位相が進むように当該ヒータを制御すればよい。同様に、MZI22においては、光路220,221の少なくとも一方にヒータを設けて、光路220を伝搬する光信号PS2よりも、光路221を伝搬する光信号PS2の方が0.25πだけ位相が遅れるように当該ヒータを制御すればよい。
バランス型受光器4,5は、MZI21,22から出力される光信号をそれぞれ電気信号に変換する。バランス型受光器4は、直列接続された2つのフォトダイオード4a,4bで構成されており、フォトダイオード4a,4bにはMZI21から出力される2つの光信号がそれぞれ照射される。バランス型受光器4からは、フォトダイオード4aで生成される電流と、フォトダイオード4bで生成される電流との差分が差分電流信号として出力される。同様に、バランス型受光器5は、直列接続された2つのフォトダイオード5a,5bで構成されており、フォトダイオード5a,5bにはMZI22から出力される2つの光信号がそれぞれ照射される。バランス型受光器5からは、フォトダイオード5aで生成される電流と、フォトダイオード5bで生成される電流との差分が差分電流信号として出力される。フォトダイオード4a,4b,5a,5bとしては、例えばInP系フォトダイオードが採用される。
トランスインピーダンスアンプ6は、バランス型受光器4から出力される差動電流信号を電圧信号に変換し、当該電圧信号を電気信号ES1として出力する。1シンボル周期における光信号PSの波形をA(t)で表すと、電気信号ES1は以下の式(1)で表される。なお、tは時刻を表している。
2(t)cos(Δφi+α1) ・・・(1)
式(1)から理解できるように、電気信号ES1は、光信号PSと当該光信号PSを1シンボル周期遅延させた信号との間の位相差と位相シフト量α1とを加算した値に応じて強度が変化する信号である。
位相シフト量α1の+0.25πに対する位相誤差をΔ1とすると、式(1)は以下の式(2)に書き直すことができる。
2(t)cos(Δφi+0.25π+Δ1) ・・・(2)
トランスインピーダンスアンプ7は、バランス型受光器5から出力される差動電流信号を電圧信号に変換し、当該電圧信号を電気信号ES2として出力する。電気信号ES2は、電気信号ES1と同様に以下の式(3)で表される。
2(t)cos(Δφi+α2) ・・・(3)
式(3)から理解できるように、電気信号ES2は、光信号PSと当該光信号PSを1シンボル周期遅延させた信号との間の位相差と位相シフト量α2とを加算した値に応じて強度が変化する信号である。
位相シフト量α2の−0.25πに対する位相誤差をΔ2とすると、式(3)は以下の式(4)に書き直すことができる。
2(t)cos(Δφi−0.25π+Δ2) ・・・(4)
データ再生部60は、2つのCDR回路61,62と再生部63とを備えている。CDR回路61は、復調器1から出力される電気信号ES1からクロック信号を抽出し、当該クロック信号に同期して、電気信号ES1を“1”か“0”に識別する。CDR回路62は、復調器1から出力される電気信号ES2からクロック信号を抽出し、当該クロック信号に同期して、電気信号ES2を“1”か“0”に識別する。再生部63は、CDR回路61,62での識別結果に基づいて2ビットの送信データを再生して出力する。
制御部50は、包絡線検波器51と、信号発生器52と、操作量決定部53と、加算器54とを備えている。包絡線検波器51は、復調器1から出力される電気信号ES1の包絡線を検波して、当該包絡線を示す検波信号DS1を出力する。信号発生器52は、光信号PSでのシンボル周期よりも長い周期の低周波信号LFS1を発生して出力する。
操作量決定部53は、乗算器530と、平均値算出部531と、正負判定部532と、決定部533とで構成されており、復調器1のヒータ212に対する操作量、つまりヒータ212に供給する制御電圧VT1を決定する。乗算器530は、包絡線検波器51から出力される検波信号DS1と、信号発生器52から出力される低周波信号LFS1とを乗算して出力する。平均値算出部531は、乗算器530の出力信号の平均値を算出する。正負判定部532は、乗算器530の出力信号に含まれる、低周波信号LFS1の周波数に対して逓倍の周波数を有する信号成分の係数の正負を判定し、その判定結果を出力する。決定部533は、平均値算出部531で算出された平均値と、正負判定部532での判定結果とに基づいて制御電圧VT1を決定して出力する。
加算器54は、制御電圧VT1に低周波信号LFS1を加算し、得られた信号を制御信号CS1としてヒータ212に供給する。制御信号CS1がヒータ212に供給されると、制御信号CS1に応じて光路211の温度が変化するようになる。そうすると、光路211を伝達する光信号PS1に与えられる位相シフト量α1が変化する。このように、ヒータ212は、制御信号CS1に応じて、光路211を伝達する光信号PS1に与える位相シフト量α1を変化させる。制御信号CS1は、低周波信号LFS1の変化に応じて変化するため、位相シフト量α1は低周波信号LFS1の周波数に応じてゆっくりと変化するようになる。
制御部70は、制御部50と同様の構成を有しており、包絡線検波器71と、信号発生器72と、操作量決定部73と、加算器74とを備えている。包絡線検波器71は、復調器1から出力される電気信号ES2の包絡線を検波して、当該包絡線を示す検波信号DS2を出力する。信号発生器72は、光信号PSでのシンボル周期よりも長い周期の低周波信号LFS2を発生して出力する。
操作量決定部73は、乗算器730と、平均値算出部731と、正負判定部732と、決定部733とで構成されており、復調器1のヒータ222に対する操作量、つまりヒータ222に供給する制御電圧VT2を決定する。乗算器730は、検波信号DS2と低周波信号LFS2とを乗算して出力する。平均値算出部731は、乗算器730の出力信号の平均値を算出する。正負判定部732は、乗算器730の出力信号に含まれる、低周波信号LFS2の周波数に対して逓倍の周波数を有する信号成分の係数の正負を判定し、その判定結果を出力する。決定部733は、平均値算出部731で算出された平均値と、正負判定部732での判定結果とに基づいて、ヒータ222に供給する制御電圧VT2を決定して出力する。
加算器74は、制御電圧VT2に低周波信号LFS2を加算し、得られた信号を制御信号CS2としてヒータ222に供給する。制御信号CS2がヒータ222に供給されると、制御信号CS2に応じて光路221の温度が変化するようになる。そうすると、光路221を伝達する光信号PS2に与えられる位相シフト量α2が変化する。
包絡線検波器51,71は、例えば、ショットキーバリアダイオードを用いた半波整流回路や全波整流回路などで構成される。平均値算出部531,731は、例えば、ローパスフィルタや、積分計算またはフーリエ変換計算を行う演算回路などで構成される。正負判定部532,732は、例えばフーリエ変換計算を行う演算回路などで構成される。
次に制御部50,70の動作について詳細に説明する。制御部70の動作は、制御部50の動作と同様であるため、以下では制御部50の動作を中心に説明する。
データ再生部60において再生される送信データのビットエラーを低減するためには、式(2),(4)中の位相誤差Δ1,Δ2が零になるように位相シフト量α1,α2を制御する必要がある。
信号発生器52が生成する低周波信号LFS1の周波数をωとすると、復調器1から出力される電気信号ES1は、式(2)より、以下の式(5)で表すことができる。
2(t)cos(Δφi+0.25π+β1・sin(ωt)+δ1)・・・(5)
ここで、δ1は位相シフト量α1と0.25πとの差の時間平均値を表している。以後、δ1を「平均位相誤差δ1」と呼ぶ。また、β1(>0)は低周波信号LFS1によって位相シフト量α1が変調する度合を表している。以後、β1を「変調度β1」と呼ぶ。変調度β1が大きすぎると、位相シフト量α1が大きく変動して、データ再生部60でのビットエラーレートが大きくなるため、当該ビットエラーレートを抑えるために変調度β1は十分小さい値に設定する。
本実施の形態1に係る制御部50は、位相誤差Δ1を零に近づけるために、平均位相誤差δ1が零となるように位相シフト量α1を制御する。
図3は、δ1=0での電気信号ES1における位相θi1と大きさとの関係を示すグラフである。図3では、説明の便宜上、A2(t)=1としている。ここで、位相θi1は以下の式(6)で表される。
θi1=Δφi+0.25π+β1・sin(ωt)+δ1 ・・・(6)
図3では、横軸に位相θi1をπで割った値を示しており、縦軸に電気信号ES1の大きさを示している。図3の4つの白丸は、t=0の場合での位相θi1と電気信号ES1の大きさとの関係を示しており、当該4つの白丸は、左から順にΔφi=0πのときの値、Δφi=0.5πのときの値、Δφi=πのときの値、Δφi=1.5πのときの値を示している。また、図3中のグラフ100は、時刻tが変化した場合に白丸での位相θi1がどのように変化するかを示しており、グラフ100においては下方に向かうほど時刻tが経過している。
図3の白丸で示されるように、t=0では、θi1=0.25π、0.75π、1.25π、1.75πである。θi1=0.25πでの電気信号ES1の大きさと、θi1=1.75πでの電気信号ES1の大きさとは互いに同じ値となっており、θi1=0.75πでの電気信号ES1の大きさと、θi1=1.25πでの電気信号ES1の大きさとは互いに同じ値となっている。そして、θi1=0.25π,1.75πでの電気信号ES1の大きさの絶対値は、θi1=0.75π,1.25πでの電気信号ES1の大きさの絶対値と同じとなっている。包絡線検波においては絶対値を比較すればよいので、以下では、θi1=0.25π、1.75πの場合のみを検討する。
図3に示されるように、位相θi1は、0<t<π/ωでは初期状態から増加した後に減少し、t=π/ωで初期状態に戻る。そして、位相θi1は、π/ω<t<2π/ωでは、初期状態から減少した後に増加し、t=2π/ωで初期状態に戻る。
このような位相θi1の変化に応じて、電気信号ES1の大きさは変化する。図3に示されるように、0<t<π/ωでは、Δφi=0での電気信号ES1の大きさはt=0よりも減少し、Δφi=1.5πでの電気信号ES1の大きさはt=0よりも増加する。したがって、0<t<π/ωでは、Δφi=1.5πの場合の方が、Δφi=0の場合よりも電気信号ES1の大きさが大きくなる。t=π/ωでは、位相θi1は初期状態に戻ることから、Δφi=1.5πの場合とΔφi=0の場合とでは電気信号ES1の大きさは同じとなる。π/ω<t<2π/ωでは、Δφi=0での電気信号ES1の大きさはt=0よりも増加し、Δφi=1.5πでの電気信号ES1の大きさはt=0よりも減少する。したがって、π/ω<t<2π/ωでは、Δφi=0の場合の方が、Δφi=1.5πの場合よりも電気信号ES1の大きさが大きくなる。
以上より、δ1=0の場合には、0<t<π/ωではΔφi=1.5πでの電気信号ES1の大きさが最も大きくなり、π/ω<t<2π/ωではΔφi=0での電気信号ES1の大きさが最も大きくなる。したがって、光信号PSでのシンボル周期よりも十分長く、かつ低周波信号LFS1の周期よりも短い時定数で電気信号ES1の包絡線を包絡線検波器51で検波すると、0<t<π/ωでは常にΔφi=1.5πである電気信号ES1の包絡線を検波する場合と同じ結果が得られ、π/ω<t<2π/ωでは常にΔφi=0である電気信号ES1の包絡線を検波する場合と同じ結果が得られる。
ここで、低周波信号LFS1として図4のような波形を考えると、包絡線検波器51で検波される電気信号ES1の包絡線は図5のようになる。図4,5の横軸はシンボル周期で規格化された時刻tを示しており、図4の縦軸は最大値が1となるように規格化された低周波信号LFS1の大きさを示しており、図5の縦軸は包絡線検波器51から出力される検波信号DS1の大きさを示している。図4に示される低周波信号LFS1の周期は、1シンボル周期の20×107倍に設定されている。例えば、1シンボル周期が50psとすると、低周波信号LFS1の周期及び周波数はそれぞれ10ms及び100Hzとなる。低周波信号LFS1が図4のような場合には、包絡線検波器51での時定数は10msに近い値に設定される。
以上のことから、δ1=0の場合、包絡線検波器51から出力される検波信号DS1の大きさは、0<t<π/ωでは、
cos(1.75π+β1・sin(ωt)) ・・・(7)
に比例し、π/ω<t<2π/ωでは、
cos(0.25π+β1・sin(ωt)) ・・・(8)
に比例するといえる。
よって、検波信号DS1は、周期π/ωの周期性を示し、t=0のとき最小値(1/√2×比例定数K)となり、t=π/2ωのとき最大値(cos(1.75π+β1)×比例定数K)となる。
これらの条件を満足する式で検波信号DS1を近似すると、検波信号DS1は以下の式(9)で表される。
cos(0.25π)(1+b−bcos(2ωt)) ・・・(9)
ただし、b=(√2cos(1.75π+β1)−1)/2(>0)である。
したがって、δ1=0の場合、乗算器530の出力信号は、以下の式(10)で表される。
Bcos(0.25π)(1+b−bcos(2ωt))sin(ωt)
=Bcos(0.25π)((1+3b/2)sin(ωt)
−(b/2)sin(3ωt)) ・・・(10)
ここで、B(>0)は比例定数である。
δ1=0の場合、平均値算出部531は、式(10)で示される乗算器530の出力信号の平均値を算出することになる。式(10)から明らかなように、δ1=0の場合には、乗算器530の出力信号の平均値は零となる。
また、正負判定部532は、乗算器530の出力信号に含まれる、低周波信号LFS1の周波数ωに対して逓倍の周波数を有する信号成分の係数の正負を判定する。式(10)に示されるように、δ1=0の場合には、乗算器530の出力信号に含まれる3倍波の係数は(−b/2)となっており、負となっている。また、乗算器530の出力信号に含まれる基本波及び2倍波の係数はそれぞれ正及び零となっている。
なお、低周波信号LFS1の周波数と同じ周波数を有する信号成分を「基本波」と呼び、低周波信号LFS1の周波数に対して2倍の周波数を有する信号成分を「2倍波」と呼び、低周波信号LFS1の周波数に対して3倍の周波数を有する信号成分を「3倍波」と呼んでいる。
このように、δ1=0の場合には、平均値算出部531で算出される平均値は零となり、正負判定部532では、3倍波の係数が負であると判定される。
図6は、図3と同様にして、β1<δ1<0.25πでの電気信号ES1における位相θi1と大きさとの関係を示すグラフである。図6に示されるように、β1<δ1<0.25πの場合には、常にΔφi=1.5πでの電気信号ES1の大きさが最も大きくなる。ここで、β1は非常に小さい値に設定されることから、β1≒0として考えると、0<δ1<0.25πの場合には、常にΔφi=1.5πでの電気信号ES1の大きさが最も大きくなると言える。この場合において、低周波信号LFS1として図4のような波形を考えると、包絡線検波器51で検波される電気信号ES1の包絡線は図7のようになる。
以上より、0<δ1<0.25πの場合には、検波信号DS1は、cos(β1・sin(ωt)+1.75π+δ1)と表すことができる。この式をβ1に関して2次の項までテイラー展開すると、検波信号DS1は以下の式(11)で表される。
cos(β1・sin(ωt)+1.75π+δ1)
≒cos(1.75π+δ1)−sin(1.75π+δ1)β1・sin(ωt)
−cos(1.75π+δ1)(β1・sin(ωt))2/2 ・・・(11)
したがって、乗算器530の出力信号は以下の式(12)で表される。
Bcos(1.75π+β1・sin(ωt)+δ1)sin(ωt)
≒B(−β1・sin(1.75π+δ1)/2
+cos(1.75π+δ1)(1−3/8×β12)sin(ωt)
+β1・sin(1.75π+δ1)cos(2ωt)/2
+cos(1.75π+δ1)(β12/8)sin(3ωt)) ・・・(12)
0<δ1<0.25πの場合には、平均値算出部531は、式(12)で示される乗算器530の出力信号の平均値を算出することになる。B>0、β1>0であるため、式(12)から、0<δ1<0.25πの場合には、乗算器530の出力信号の平均値は正となる。
また、式(12)に示されるように、0<δ1<0.25πの場合には、乗算器530の出力信号に含まれる基本波、2倍波及び3倍波の係数は、それぞれ正、負及び正となる。
図8は、図3,6と同様にして、−0.25π<δ1<−β1での電気信号ES1における位相θi1と大きさとの関係を示すグラフである。図8に示されるように、−0.25π<δ1<−β1の場合には、常にΔφi=0での電気信号ES1の大きさが最も大きくなる。ここで、β1は非常に小さい値に設定されることから、β1≒0として考えると、−0.25π<δ1<0の場合には、常にΔφi=0での電気信号ES1の大きさが最も大きくなると言える。この場合において、低周波信号LFS1として図4のような波形を考えると、包絡線検波器51で検波される電気信号ES1の包絡線は図9のようになる。
以上より、−0.25π<δ1<0の場合には、検波信号DS1は、cos(β1・sin(ωt)+0.25π+δ1)と表すことができる。0<δ1<0.25πの場合と同様にして、乗算器530の出力信号を求めると、当該出力信号は以下の式(13)で表される。
Bcos(0.25π+β1・sin(ωt)+δ1)sin(ωt)
≒B(−β1・sin(0.25π+δ1)/2
+cos(0.25π+δ1)(1−3/8×β12)sin(ωt)
+β1・sin(0.25π+δ1)cos(2ωt)/2
+cos(0.25π+δ1)(β12/8)sin(3ωt)) ・・・(13)
−0.25π<δ1<0の場合には、平均値算出部531は、式(13)で示される乗算器530の出力信号の平均値を算出することになる。B>0、β1>0であるため、式(13)から、−0.25π<δ1<0の場合には、乗算器530の出力信号の平均値は負となる。
また、式(13)に示されるように、−0.25π<δ1<0の場合には、乗算器530の出力信号に含まれる基本波、2倍波及び3倍波の係数はすべて正となる。
図10は、図3,6,8と同様にして、δ1=0.25πでの電気信号ES1における位相θi1と大きさとの関係を示すグラフである。図10に示されるように、δ1=0.25πの場合には、常にΔφi=1.5πでの電気信号ES1の大きさが最も大きくなる。この場合において、低周波信号LFS1として図4のような波形を考えると、包絡線検波器51で検波される電気信号ES1の包絡線は図11のようになる。
δ1=0.25πでの乗算器530の出力信号は、上記の式(11)においてδ1=0.25πとした以下の式(14)で表される。
Bcos(2π+β1・sin(ωt))sin(ωt)
≒B((1−3/8β12)sin(ωt)+(β12/8)sin(3ωt))
・・・(14)
よって、β1=0.25πの場合には、乗算器530の出力信号の平均値は零となり、乗算器530の出力信号に含まれる基本波、2倍波及び3倍波の係数は、それぞれ正、零及び正となる。
同様にして、β1=−0.25πの場合には、常にΔφi=0での電気信号ES1の振幅が最も大きくなり、乗算器530の出力信号の平均値は零となり、乗算器530の出力信号に含まれる基本波、2倍波及び3倍波の係数は、それぞれ正、零及び正となる。
以上の結果をまとめると表1のようになる。
Figure 2009218765
本実施の形態1に係る決定部533は、表1で示される関係を予め記憶しており、当該関係を参照しながら、平均値算出部531で算出された平均値と、正負判定部532での判定結果とに基づいて、ヒータ212に対する制御電圧VT1を決定する。
図12は制御電圧VT1を決定するまでの操作量決定部53の動作を示すフローチャートである。図12に示されるように、ステップs1において、平均値算出部531が乗算器530の出力信号の平均値を算出する。
平均値算出部531で算出された平均値が零よりも大きい場合には、表1より、平均位相誤差δ1は0<δ1<0.25πであるため、ステップs2において、決定部533は、位相シフト量α1が低減するように、現状の値よりも所定量だけ低下させた制御電圧VT1を出力する。
平均値算出部531で算出された平均値が零よりも小さい場合には、表1より、平均位相誤差δ1は−0.25π<δ1<0であるため、ステップs2において、決定部533は、位相シフト量α1が増加するように、現状の値よりも所定量だけ増加させた制御電圧VT1を出力する。
平均値算出部531で算出された平均値が零の場合には、表1より、平均位相誤差δ1は、零、−0.25π及び+0.25πのいずれかであるため、平均値算出部531で算出された平均値だけでは制御電圧VT1を決定することはできない。そこで、この場合には、正負判定部532での判定結果も利用して、制御電圧VT1を決定する。具体的には、ステップs4において、正負判定部532が、乗算器530の出力信号に含まれる3倍波の係数の正負を判定する。ステップs4において、3倍波の係数が負であると判定されると、表1より、平均位相誤差δ1は零であるため、決定部533は、現状の制御電圧VT1の値を維持する。これに対して、ステップs4において、3倍波の係数が正であると判定されると、表1より、平均位相誤差δ1は−0.25πあるいは+0.25πであるため、ステップs5において、決定部533は、制御電圧VT1の現在の値が上限値に近い場合には制御電圧VT1を所定量だけ低下させて位相シフト量α1を低減し、制御電圧VT1の現在の値が下限値に近い場合には制御電圧VT1を所定量だけ増加させて位相シフト量α1を増加する。
操作量決定部53が上記の処理を繰り返して実行することによって、平均位相誤差δ1が零となるように制御され、その結果、位相シフト量α1が目標値たる+0.25πと一致するように制御される。これにより、データ再生部60において送信データを適切に再生することができる。
以上と同様にして、制御部70では、決定部733が、平均値算出部731で算出された平均値と、正負判定部532で判定された3倍波の係数の正負とに基づいて、制御電圧VT2を決定する。これにより、光路221を伝搬する光信号PS2に与えられる位相シフト量α2は、目標値たる−0.25πと一致するように制御される。
なお、上記の例では、平均値算出部531で算出された平均値と、正負判定部532での判定結果との両方に基づいて制御電圧VT1を決定していたが、正負判定部532での判定結果だけに基づいて制御電圧VT1を決定しても良い。以下にこの場合の決定部533の動作について説明する。
上記の表1に示されるように、乗算器530の出力信号に含まれる3倍波の係数が負の場合には、平均位相誤差δ1は零であるため、決定部533は、正負判定部532において、3倍波の係数が負であると判定された場合には、現状の制御電圧VT1の値を維持する。一方で、正負判定部532において、3倍波の係数が正であると判定された場合には、決定部533は、位相シフト量α1が増加するように制御電圧VT1を所定量だけ変化させる。決定部533は、制御電圧VT1を変化させても、正負判定部532において判定される3倍波の係数が負とならない場合には、位相シフト量α1がさらに増加するように制御電圧VT1を所定量だけ変化させる。この処理を複数回繰り返して実行しても、正負判定部532において判定される3倍波の係数が負とならない場合には、決定部533は、平均位相誤差δ1が大きくなる方向に制御電圧VT1を制御していると判断し、制御電圧VT1を一度最初の値に戻して、その値から制御電圧VT1を位相シフト量α1が低減するように変化させる。決定部533は、制御電圧VT1を変化させても、正負判定部532において判定される3倍波の係数が負とならない場合には、位相シフト量α1がさらに減少するように制御電圧VT1を所定量だけ変化させる。その後、この処理を複数回繰り返して実行する。
このように、正負判定部532での判定結果だけに基づいて制御電圧VT1を制御することによって、ある程度の精度で位相シフト量α1を制御することができる。
なお、制御部70においても、正負判定部732での判定結果だけに基づいて制御電圧VT2を決定しても良い。
また、検波信号DS1が図5,7,9,11のような波形となるように、低周波信号LFS1の周期は、光信号PSでのシンボル周期及びMZI21での位相シフト量α1の変化の応答時間よりも長くなければならない。本実施の形態1のように、熱光学効果を用いて位相シフト量α1を変化させる際には、その変化の応答時間は一般的に1ms程度である。同様に、低周波信号LFS2の周期は、光信号PSでのシンボル周期及びMZI22での位相シフト量α2の変化の応答時間よりも長くなければならない。
また、MZI21,22は、石英系平面回路に限らず、光ファイバを用いたデバイスでも良く、また、InPなどの半導体や、LiNbO3などの強誘電体を用いたデバイスでも良く、空間結合系デバイスでも良い。
また、光信号に位相シフトを与える方法としては、熱光学効果を利用した方法に限らず、電気光学効果を利用した方法でも良く、機械的に光路長を調整する方法でも良い。
以上のように、本実施の形態1に係る光受信装置では、上述の特許文献1の技術とは異なり、光信号PSのシンボル周期に同期させて位相シフト量α1、α2を制御する必要がないことから、安定かつ高精度に位相シフト量α1,α2を制御することができる。よって、データ再生部60においてデータを正確に再生することができる。
また、本実施の形態1では、正負判定部532,732での判定結果に基づいて制御電圧VT1,VT2が決定されるため、簡単な構成で位相シフト量α1,α2を高精度に制御することができる。
また、上述のように、正負判定部532,732での判定結果だけではなく、平均値算出部531,731で算出された平均値にも基づいて、制御電圧VT1,VT2を決定することによって、位相シフト量α1,α2をさらに高精度で制御することができる。
実施の形態2.
図13は本発明の実施の形態2に係る光受信装置の構成を示す図である。本実施の形態2では、上述の実施の形態1とは異なった方法で制御電圧VT1,VT2を決定する方法について説明する。
図13に示されるように、本実施の形態2に係る光受信装置は、上述の実施の形態1に係る光受信装置において、操作量決定部53,73の代わりにそれぞれ操作量決定部55,75を設けたものである。以下では、実施の形態1に係る光受信装置との相違点を中心に本実施の形態2に係る光受信装置について説明する。
操作量決定部55は、上述の乗算器530及び平均値算出部531と、2逓倍器550と、移相器551と、乗算器552と、平均値算出部553と、決定部554とを備えている。2逓倍器550は、低周波信号LFS1の2倍波の信号を生成して出力する。移相器551は、2逓倍器550から出力される信号の位相を90°遅延させて当該信号を出力する。乗算器552は、移相器551から出力される信号と、包絡線検波器51から出力される検波信号DS1とを乗算して出力する。平均値算出部553は、乗算器552の出力信号の平均値を算出する。決定部554は、平均値算出部531,553で算出された平均値に基づいて制御電圧VT1を決定して出力する。決定部554から出力された制御電圧VT1は加算器54において低周波信号LFS1と加算され、制御信号CS1として復調器1のヒータ212に供給される。
同様に、操作量決定部75は、上述の乗算器730及び平均値算出部731と、2逓倍器750と、移相器751と、乗算器752と、平均値算出部753と、決定部754とを備えている。2逓倍器750は、低周波信号LFS2の2倍波の信号を生成して出力する。移相器751は、2逓倍器750から出力される信号の位相を90°遅延させて当該信号を出力する。乗算器752は、移相器751から出力される信号と、包絡線検波器71から出力される検波信号DS2とを乗算して出力する。平均値算出部753は、乗算器752の出力信号の平均値を算出する。決定部754は、平均値算出部731,753で算出された平均値に基づいて制御電圧VT2を決定して出力する。決定部754から出力された制御電圧VT2は加算器74において低周波信号LFS2と加算され、制御信号CS2として復調器1のヒータ222に供給される。
平均値算出部553,753は、平均値算出部531,731と同様に、例えば、ローパスフィルタや、積分計算またはフーリエ変換計算を行う演算回路などで構成される。
実施の形態1と同様に、乗算器552に入力される検波信号DS1は、δ1=0の場合には上記の式(9)で表されるため、δ1=0の場合での乗算器552の出力信号は以下の式(15)で表すことができる。
Bcos(0.25π)(1+b−bcos(2ωt))cos(2ωt)
≒Bcos(0.25π)(−b/2+(1+b)cos(2ωt)
−(b/2)cos(4ωt)) ・・・(15)
B>0、b>0であるため、式(15)より、δ1=0の場合、平均値算出部553で算出される平均値は負となる。
0<δ1<0.25πの場合、乗算器552の出力信号は、以下の式(16)で表される。
Bcos(1.75π+β1・sin(ωt)+δ1)cos(2ωt)
≒Bbcos(1.75π+δ1)(sin(ωt)+sin(3ωt))
・・・(16)
式(16)より、0<δ1<0.25πの場合、平均値算出部553で算出される平均値は零になる。
−0.25π<δ1<0の場合、乗算器552の出力信号は、以下の式(17)で表される。
Bcos(β1・sin(ωt)+δ1)cos(2ωt)
≒−Bbcos(δ1)(sin(ωt)+sin(3ωt)) ・・・(17)
式(17)より、−0.25π<δ1<0の場合、平均値算出部553で算出される平均値は零となる。
δ1=0.25πの場合、乗算器552の出力信号は、以下の式(18)で表される。
Bcos(β1・sin(ωt))cos(2ωt)
≒B(1−b+bcos(2ωt))sin(ωt)
=B(b/2+(1−b)cos(2ωt)+(b/2)cos(4ωt))
・・・(18)
式(18)より、δ1=0.25πの場合、平均値算出部553で算出される平均値は正となる。同様の計算により、δ1=−0.25πの場合、平均値算出部553で算出される平均値は正となる。
以上の結果と、平均値算出部531で算出された平均値とδ1との関係をまとめると表2のようになる。
Figure 2009218765
表2の「平均値(531)」は、平均値算出部531で算出された平均値を示しており、「平均値(553)」は、平均値算出部553で算出された平均値を示している。
本実施の形態2に係る決定部554は、表2で示される関係を予め記憶しており、当該関係を参照しながら、平均値算出部531,553で算出された平均値に基づいて、ヒータ212に対する制御電圧VT1を決定する。具体的には、決定部554は、平均値算出部531で算出された平均値が正であれば、位相シフト量α1が低減するよう制御電圧VT1を変化し、当該平均値が負であれば、位相シフト量α1が増加するように制御電圧VT1を変化させる。そして、決定部554は、平均値算出部531で算出された平均値が零であれば、平均値算出部553で算出された平均値を確認し、当該平均値が負であれば、制御電圧VT1の値を維持する。一方で、平均値算出部553で算出された平均値が正である場合には、決定部554は、制御電圧VT1の現在の値が上限値に近い場合には制御電圧VT1を所定量だけ低下させて位相シフト量α1を低減し、制御電圧VT1の現在の値が下限値に近い場合には制御電圧VT1を所定量だけ増加させて位相シフト量α1を増加する。これにより、平均位相誤差δ1が零となるように制御され、その結果、位相シフト量α1が目標値たる+0.25πと一致するように制御される。よって、データ再生部60において送信データを適切に再生することができる。
以上と同様にして、制御部70では、決定部754が、平均値算出部731,753で算出された平均値に基づいて制御電圧VT2を決定する。これにより、光路221を伝搬する光信号PS2に与えられる位相シフト量α2は、目標値たる−0.25πと一致するように制御される。
なお、上記の例では、平均値算出部531,553で算出された平均値の両方に基づいて制御電圧VT1を決定していたが、平均値算出部553で算出された平均値だけに基づいて制御電圧VT1を決定しても良い。以下にこの場合の決定部554の動作について説明する。
上記の表2に示されるように、平均値算出部553で算出された平均値が負の場合には、平均位相誤差δ1は零であるため、この場合には、決定部554は、現状の制御電圧VT1の値を維持する。一方で、平均値算出部553で算出された平均値が零あるいは正の場合には、決定部554は、位相シフト量α1が増加するように制御電圧VT1を所定量だけ変化させる。決定部554は、制御電圧VT1を変化させても、平均値算出部553で算出された平均値が負とならない場合には、位相シフト量α1がさらに増加するように制御電圧VT1を所定量だけ変化させる。この処理を複数回繰り返して実行しても、平均値算出部553で算出された平均値が負とならない場合には、決定部554は、平均位相誤差δ1が大きくなる方向に制御電圧VT1を制御していると判断し、制御電圧VT1を一度最初の値に戻して、その値から制御電圧VT1を位相シフト量α1が低減するように変化させる。決定部554は、制御電圧VT1を変化させても、平均値算出部553で算出された平均値が負とならない場合には、位相シフト量α1がさらに減少するように制御電圧VT1を所定量だけ変化させる。その後、この処理を複数回繰り返して実行する。
このように、平均値算出部553で算出された平均値だけに基づいて制御電圧VT1を決定することによって、ある程度の精度で位相シフト量α1を制御することができる。
なお、制御部70においても、平均値算出部753で算出された平均値だけに基づいて制御電圧VT2を決定しても良い。
実施の形態3.
図14は本発明の実施の形態3に係る光受信装置の構成を示す図である。図14に示されるように、本実施の形態3に係る光受信装置は、上述の実施の形態1に係る光受信装置において、トランスインピーダンスアンプ6及び包絡線検波器51の代わりに、包絡線検波器を内蔵するトランスインピーダンスアンプ600を設けて、トランスインピーダンスアンプ7及び包絡線検波器71の代わりに、包絡線検波器を内蔵するトランスインピーダンスアンプ700を設けたものである。したがって、トランスインピーダンスアンプ600から電気信号ES1の包絡線を示す検波信号DS1が出力され、トランスインピーダンスアンプ700から電気信号ES2の包絡線を示す検波信号DS2が出力される。本実施の形態2に係る光受信装置の他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように、包絡線検波器を内蔵するトランスインピーダンスアンプ600,700を使用したとしても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
図15は本発明の実施の形態4に係る光受信装置の構成を示す図である。図15に示されるように、本実施の形態4に係る光受信装置は、上述の実施の形態1に係る光受信装置において、基本的には、スプリッタ213,223と、フォトダイオード110,120と、トランスインピーダンスアンプ111,121とをさらに設けたものである。以下では、実施の形態1に係る光受信装置との相違点を中心に本実施の形態4に係る光受信装置について説明する。
スプリッタ213は、MZI21の2つの出力ポートのうちの一方を2つのポートに分岐しており、当該2つのポートの一方から出力される光信号はフォトダイオード110に照射され、当該2つのポートの他方から出力される光信号はフォトダイード4aに照射される。フォトダイオード110で生成された電流信号はトランスインピーダンスアンプ111で電圧信号に変換され、当該電圧信号は電気信号ES11として包絡線検波器51に入力される。包絡線検波器51は、電気信号ES11の包絡線を検波し、それを示す検波信号DS1を出力する。
同様に、スプリッタ223は、MZI22の2つの出力ポートのうちの一方を2つのポートに分岐しており、当該2つのポートの一方から出力される光信号はフォトダイオード120に照射され、当該2つのポートの他方から出力される光信号はフォトダイード5bに照射される。フォトダイオード120で生成された電流信号はトランスインピーダンスアンプ121で電圧信号に変換され、当該電圧信号は電気信号ES12として包絡線検波器71に入力される。包絡線検波器71は、電気信号ES12の包絡線を検波し、それを示す検波信号DS2を出力する。
包絡線検波器51に入力される電気信号ES11は、以下の式(19)で表される。
2(t)(1+cos(Δφi+0.25π+β1・sin(ωt)+δ1))
・・・(19)
ここで、α1=0.25π+β1・sin(ωt)+δ1であることから、式(19)から、電気信号ES11は、光信号PSと当該光信号PSを1シンボル周期遅延させた信号との間の位相差と位相シフト量α1とを加算した値に応じて強度が変化する信号であると言える。
電気信号ES11の大きさについては、実施の形態1で説明した電気信号ES1の大きさと同様に、δ1=0の場合には、0<t<π/ωにおいて、Δφi=1.5πの場合の方がΔφi=0の場合よりも大きくなる。そして、電気信号ES11の大きさは、t=π/ωのとき初期状態に戻り、その後、π/ω<t<2π/ωにおいて、Δφi=0の場合の方がΔφi=1.5πの場合より大きくなる。したがって、δ1=0の場合での検波信号DS1の大きさは、式(19)より、0<t<π/ωにおいて、
1+cos(1.75π +β1・sin(ωt)) ・・・(20)
に比例し、π/ω<t<2π/ωにおいて、
1+cos(0.25π +β1・sin(ωt)) ・・・(21)
に比例する。
よって、検波信号DS1は、周期π/ωの周期性を示し、t=0のとき最小値((1+1/√2)×比例定数K)となり、t=π/2ωのとき最大値((1+cos(1.75π+β1)×比例定数K)となる。
これらの条件を満足する式で検波信号DS1を近似すると、検波信号DS1は以下の式(22)で表される。
1+cos(0.25π)(1+b−bcos(2ωt)) ・・・(22)
したがって、δ1=0の場合、乗算器530の出力信号は、以下の式(23)で表される。
B(1+cos(0.25π)(1+b−bcos(2ωt)))sin(ωt)
=Bcos(0.25π)((1+√2+3b/2)sin(ωt)
−(b/2)sin(3ωt)) ・・・(23)
式(23)より、δ1=0の場合、平均値算出部531で算出される平均値は零になり、正負判定部532で正負が判定される基本波、2倍波及び3倍波の係数は、それぞれ正、零及び負となる。
また、0<δ1<0.25πの場合、検波信号DS1は、以下の式(24)で表される。
1+cos(β1・sin(ωt)+1.75π+δ1) ・・・(24)
式(24)をβ1に関して2次の項までテイラー展開すると、検波信号DS1は以下の式(25)で表される。
1+cos(β1・sin(ωt)+1.75π+δ1)
≒1+cos(1.75π+δ1)−sin(1.75π+δ1)β1・sin(ωt) −cos(1.75π+δ1)(β1・sin(ωt))2/2 ・・・(25)
したがって、乗算器530の出力信号は以下の式(26)で表される。
B(−β1・sin(1.75π+δ1)/2+(1+cos(1.75π+δ1)
×(1−3/8β12))sin(ωt)
+β1・sin(1.75π+δ1)cos(2ωt)/2
+cos(1.75π+δ1)(β12/8)sin(3ωt)) ・・・(26)
B>0、β1>0であるため、式(26)より、0<δ1<0.25πの場合には、乗算器530の出力信号の平均値は正となる。また、式(26)より、0<δ1<0.25πの場合には、乗算器530の出力信号に含まれる基本波、2倍波及び3倍波の係数は、それぞれ正、負及び正となる。
同様にして、−0.25π<δ1<0の場合、乗算器530の出力信号は以下の式(27)で表される。
B(−β1・sin(0.25π+δ1)/2+(1+cos(0.25π+δ1)
×(1−3/8β12))sin(ωt)
+β1・sin(0.25π+δ1)cos(2ωt)/2
+cos(0.25π+δ1)(β12/8)sin(3ωt)) ・・・(27)
式(27)より、−0.25π<δ1<0の場合には、乗算器530の出力信号の平均値は負となり、乗算器530の出力信号に含まれる基本波、2倍波及び3倍波の係数はすべて正となる。
また、δ1=0.25πの場合には、常にΔφi=1.5πの場合の方がΔφi=0の場合より電気信号ES11の大きさが大きいため、乗算器530の出力信号は、上記の式(26)においてδ1=0.25πとした以下の式(28)で表される。
B((2−3/8β12)sin(ωt)+(β12/8)sin(3ωt))
・・・(28)
式(28)より、δ1=0.25πの場合には、乗算器530の出力信号の平均値は零となり、乗算器530の出力信号に含まれる基本波、2倍波及び3倍波の係数は、それぞれ正、零及び正となる。
同様にして、δ1=−0.25πの場合には、乗算器530の出力信号の平均値は零となり、乗算器530の出力信号に含まれる基本波、2倍波及び3倍波の係数は、それぞれ正、零及び正となる。
以上の結果をまとめると表3のようになる。
Figure 2009218765
本実施の形態4に係る決定部533は、上記の表3で示される関係を予め記憶しており、当該関係を参照しながら、平均値算出部531で算出された平均値と、正負判定部532での判定結果とに基づいて、ヒータ212に対する制御電圧VT1を決定する。表3の内容は上記の表1の内容と同一であるため、決定部533は実施の形態1と同様にして制御電圧VT1を決定する。なお、決定部733は、決定部533と同様に動作して、制御電圧VT2を決定する。
このように、復調器1の出力信号である電気信号ES1の代わりに、MZI21の一の出力信号を電気信号に変換して得られる電気信号ES11を使用し、復調器1の出力信号である電気信号ES2の代わりに、MZI22の一の出力信号を電気信号に変換して得られる電気信号ES12を使用する場合であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態5.
図16は本発明の実施の形態5に係る光受信装置の構成を示す図である。図16に示されるように、本実施の形態5に係る光受信装置は、上述の実施の形態1に係る光受信装置において、包絡線検波器51における検波対象の信号を変更したものである。以下に、実施の形態1に係る光受信装置との相違点を中心に、本実施の形態5に係る光受信装置について説明する。
上述の各実施の形態では説明を省略したが、バランス型受光器4のフォトダイオード4aのカソードには、図16に示されるように、抵抗R1を介してバイアス電圧V1が供給される。同様に、フォトダイオード5aのカソードには抵抗R2を介してバイアス電圧V2が供給される。本実施の形態5では、包絡線検波器51に対して、抵抗R1とフォトダイオード4aのカソードとの接続点の電圧を電気信号ES21として入力する。包絡線検波器51は、電気信号ES21の包絡線を検波して、それを示す検波信号DS1を出力する。同様に、包絡線検波器71に対して、抵抗R2とフォトダイオード5aのカソードとの接続点の電圧を電気信号ES22として入力する。包絡線検波器71は電気信号ES22の包絡線を検波して、それを示す検波信号DS2を出力する。
電気信号ES21は、バイアス電圧V1から、フォトダイオード4a,4bに流れる電流により抵抗R1で生じた降下電圧を差し引いたものであるため、電気信号ES21は以下の式(29)で表すことができる。
V1−Vo(t)(1+cos(Δφi+0.25π+β1・sin(ωt)
+δ1)) ・・・(29)
ここで、式(29)中のVo(t)はA2(t)に比例する値である。
α1=0.25π+β1・sin(ωt)+δ1であることから、式(29)より、電気信号ES21は、光信号PSと当該光信号PSを1シンボル周期遅延させた信号との間の位相差と位相シフト量α1とを加算した値に応じて強度が変化する信号であるといえる。
包絡線検波器51から出力される検波信号DS1は、式(29)より、δ1=0の場合、0<t<π/ωにおいて
V1−Vom−Vom・cos(0.75π+β1・sin(ωt))・・・(30)
に比例し、π/ω<t<2π/ωにおいて、
V1−Vom−Vom・cos(1.25π+β1・sin(ωt))・・・(31)
に比例する。なお、VomはVo(t)の最大値である。
よって、検波信号DS1は、周期π/ωの周期性を示し、t=0のとき最小値((1+1/√2)×比例定数K)となり、t=π/2ωのとき最大値(1+cos(1.75π+β1)×比例定数K)となる。
これらの条件を満足する式で検波信号DS1を近似すると、検波信号DS1は以下の式(32)で表される。
1+cos(0.25π)(1+b−bcos(2ωt)) ・・・(32)
したがって、δ1=0の場合、乗算器530の出力信号は、以下の式(33)で表される。
B(1+cos(0.25π)(1+b−bcos(2ωt)))sin(ωt)
=Bcos(0.25π)((1+√2+3b/2)sin(ωt)
−(b/2)sin(3ωt)) ・・・(33)
この式(33)は、上述の実施の形態4での式(23)と同じである。したがって、平均値算出部531で算出される平均値と、正負判定部532での判定結果との関係は、実施の形態4と同じとなり、表4の通りとなる。
Figure 2009218765
本実施の形態5に係る決定部533は、表4で示される関係を予め記憶しており、当該関係を参照しながら、平均値算出部531で算出された平均値と、正負判定部532での判定結果とに基づいて、ヒータ212に対する制御電圧VT1を決定する。表4の内容は上記の表1の内容と同一であるため、決定部533は実施の形態1と同様にして制御電圧VT1を決定する。なお、決定部733は、決定部533と同様に動作して、制御電圧VT2を決定する。
このように、復調器1の出力信号である電気信号ES1,ES2の代わりに、バランス型受光器4,5に流れるバイアス電流を電圧に変換して得られる電気信号ES21,ES22を使用する場合であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態6.
図17は本発明の実施の形態6に係る光受信装置の復調器1の構成を示す図である。本実施の形態6に係る光受信装置は、上述の実施の形態1に係る光受信装置において、復調器1の構成を変更したものである。以下に、実施の形態1に係る光受信装置との相違点を中心に本実施の形態6に係る光受信装置について説明する。
本実施の形態6に係る復調器1は、遅延干渉計200と、上述の光電変換装置3とを備えている。遅延干渉計200は遅延部800と位相シフト部850とを有している。
遅延部800は光カプラの一種である方向性結合器803を備えている。方向性結合器803の2つの入力ポート801,802のうちの一方の入力ポート802には光信号PSが入力される。なお、もう一方の入力ポート801に光信号PSを入力しても良い。
方向性結合器803は、入力された光信号PSを2つの光信号PS1,PS2に分岐し、2つの出力ポートからそれぞれ出力する。遅延部800には、方向性結合器803の2つの出力ポートにそれぞれ接続された光路804,805が設けられている。光信号PS1は光路804を伝搬し、光信号PS2は光路805を伝搬する。光路804,805はそれぞれ分岐し、M本の光路が派生する。本実施の形態6に係る光受信装置は、DQPSK方式で変調された光信号PSを受信するため、M=4であり、光路804,805から4本の光路853、854,856,857が派生する。
位相シフト部850は2つの方向性結合器851,852を備えている。方向性結合器851の2つの入力ポートのうちの一方の入力ポートは光路804に接続されており、当該入力ポートには光信号PS1が入力される。方向性結合器852の2つの入力ポートのうちの一方の入力ポートは光路805に接続されており、当該入力ポートには光信号PS2が入力される。
方向性結合器851は、入力された光信号PS1を2つの光信号PS11,PS12に分岐し、2つの出力ポートからそれぞれ出力する。方向性結合器852は、入力された光信号PS2を2つの光信号PS21,PS22に分岐し、2つの出力ポートからそれぞれ出力する。
位相シフト部850には、方向性結合器851の2つの出力ポートにそれぞれ接続された光路853,854と、方向性結合器852の2つの出力ポートにそれぞれ接続された光路856,857とが設けられている。光信号PS11は光路853を伝搬し、光信号PS12は光路854を伝搬する。光信号PS21は光路856を伝搬し、光信号PS22は光路857を伝搬する。
また位相シフト部850には、光路854を伝搬する光信号PS12に位相シフトを与えるヒータ855と、光路856を伝搬する光信号PS21に位相シフトを与えるヒータ858とが設けられている。さらに、位相シフト部850には、2つの入力ポートが光路853,856にそれぞれ接続された方向性結合器859と、2つの入力ポートが光路854,857にそれぞれ接続された方向性結合器860とが設けられている。そして、方向性結合器859の2つの出力ポートから出力される光信号が、バランス型受光器4の2つのフォトダイオード4a,4bにそれぞれ照射され、方向性結合器860の2つの出力ポートから出力される光信号が、バランス型受光器5の2つのフォトダイオード5a,5bにそれぞれ照射される。
次に本実施の形態6に係る復調器1の動作について説明する。入力ポート802に入力された光信号PSは、方向性結合器803によって2つの光信号PS1,PS2に分岐され、当該2つの光信号PS1、PS2は、光路804,805をそれぞれ伝搬する。そして、光信号PS1,PS2は、位相シフト部850方向性結合器851,852にそれぞれ入力される。
ここで、光路804を伝搬する光信号PS1は、光路805を伝搬する光信号PS2よりも遅延時間τだけ遅れるようになっている。この遅延時間τは、光信号PSでのシンボル周期に等しい。このような光信号PS1に対する遅延時間τの付加は、光路804の光路長を、光路路805の光路長より長くすることによって実現できる。本実施の形態6では、光路804の物理長が、光路805の物理長よりも長く設定されており、その結果、光路804の光路長が、光路805の光路長よりも、シンボル周期に相当する分だけ長く設定されている。なお、光路長は物理長に屈折率を乗算したものであることから、光路804にヒータを設けて光路804の屈折率を調整できるようにすれば、光路804の光路長の微調整が可能になる。
方向性結合器851に入射した光信号PS1は光信号PS11,PS12に分岐し、光信号PS11,PS12は光路853,854をそれぞれ伝播する。方向性結合器852に入射した光信号PS2は光信号PS21,PS22に分岐し、光信号PS21,PS22は光路856,857をそれぞれ伝播する。
光路853と光路856は方向性結合器859に接続されており、光路855と光路857は方向性結合器860に接続されている。したがって、光路853,856を伝播した光信号PS11,PS21は方向性結合器859に至り、光路855,857を伝播した光信号PS12,PS22は方向性結合器860に至る。
ここで、光路856を伝搬する光信号PS21には、ヒータ858によって位相シフト量φが与えられている。これにより、光路856を伝搬する光信号PS21は、光路853を伝搬する光信号PS11よりもφだけ位相が進むことになる。つまり、光信号PS11の位相をφ0とすると、光信号PS21の位相は(φ0+φ)となる。本実施の形態6では、位相シフト量φを制御部50で制御する。制御部50は、ヒータ858に制御信号CS1を与えることによって、位相シフト量φを制御する。
同様にして、光路854を伝搬する光信号PS12には、ヒータ855によって位相シフト量ψが与えられている。これにより、光路854を伝搬する光信号PS12は、光路857を伝搬する光信号PS22よりもψだけ位相が進むことになる。つまり、光信号PS22の位相をψ0とすると、光信号PS12の位相は(ψ0+ψ)となる。本実施の形態6では、位相シフト量ψを制御部70で制御する。制御部70は、ヒータ855に制御信号CS2を与えることによって、位相シフト量ψを制御する。
なお、実施の形態1と同様に、光路853にヒータをさらに設けても良いし、ヒータ858の代わりに光路853にヒータを設けても良い。また、光路857にヒータをさらに設けても良いし、ヒータ855の代わりに光路857にヒータを設けても良い。
また、位相シフト量φ,ψを同じように制御するためには、光路853,854,856,857の物理長を同じにすることが望ましい。そのためには、位相シフト部850を軸対称に形成することが好ましい。具体的には、図17に示されるように、位相シフト部850を軸SAに対して軸対称に形成する場合、方向性結合器851,852,859,860を、軸SAに対して平行に延在するように形成する。また、光路853,854の間の距離と、光路856,857の間の距離とがともにdとなるように光路853,854,856,857を形成する。さらに、光路854と軸SAとの交差角と、光路856と軸SAとの交差角をともにa/2に設定する。そして、方向性結合器851,852の間の距離をDとすると、Dをd以上に設定する。
上記はあくまでも一例であり、例えば、方向性結合器851,852,859,860を軸SAに対して平行に延在するように形成しなくてもよい。
方向性結合器859の2つの出力ポートから出射する2つの光信号は、バランス型受光器4のフォトダイオード4a,4bにそれぞれ照射される。バランス型受光器4からは、フォトダイオード4aで生成される電流と、フォトダイオード4bで生成される電流との差分が差分電流信号として出力される。そして、バランス型受光器4から出力された差分電流信号は、後段のトランスインピーダンスアンプ6で電圧信号に変換され、当該電圧信号が電気信号ES1として包絡線検波器51及びデータ再生部60に入力される。
同様に、方向性結合器860の2つの出力ポートから出射する2つの光信号は、バランス型受光器5のフォトダイオード5a,5bにそれぞれ照射される。バランス型受光器5からは、フォトダイオード5aで生成される電流と、フォトダイオード5bで生成される電流との差分が差分電流信号として出力される。そして、バランス型受光器5から出力された差分電流信号は、後段のトランスインピーダンスアンプ7で電圧信号に変換され、当該電圧信号が電気信号ES2として包絡線検波器71及びデータ再生部60に入力される。本実施の形態6でも、電気信号ES1,ES2は、実施の形態1での式(5)と同じように表すことができるため、制御部50,70は実施の形態1と同様にして位相シフト量φ,ψをそれぞれ制御することができる。
ここで、位相シフト量φ,ψがともに+0.25πと一致するように制御されているものとすると、方向性結合器859の2つの出力ポートから出射する2つの光信号は、比例定数を無視すると、exp(−i×Δφi)+iexp(0.25πi)及びexp(−i×Δφi)−iexp(0.25πi)とそれぞれ表すことができる。また、方向性結合器860の2つの出力ポートから出射する2つの光信号は、exp(−i×Δφi)−iexp(−0.25πi)及びexp(−i×Δφi)+iexp(−0.25πi)とそれぞれ表すことができる。
位相シフト部850から出力される、このような4つの光信号をバランス型受光器4,5に入力すると、データ再生部60のCDR回路61,62からの出力は以下のようになる。ただし、CDR回路61,62の出力をそれぞれd1及びd2とする。
Figure 2009218765
表5に示されるように、出力d1,d2の値の組み合わせによって位相差Δφiの値を識別することができることから、データ再生部60の再生部63は、CDR回路61,62の出力d1、d2に基づいて光信号PSに含まれる送信データを再生することができる。
なお、上記の例では、位相シフト量φ,ψをともに0.25πと一致するように制御する場合について示したが、位相シフト量φ,ψの目標値はこれに限られるわけではなく、位相シフト量φ,ψを−0.25πと一致するように制御する場合でも、送信データを再生することができる。一般化すると、ψ+φ=±0.5πの関係を満足する場合には、データ再生部60において送信データを再生することができる。
また、本実施の形態6に係る光受信装置においては、製造バラツキ等の理由によって、光路805を伝搬する光信号PS2に位相シフト量θが与えられたとしても、この位相シフト量θの値に関係なく、送信データを再生することができる。つまり、本実施形態6に係る復調器1では、送信データを再生できる条件式として、(θ+ψ+0.5π)−(θ−φ+0.5π)=±0.5πという式が成立する。
なお、位相シフト量φ,ψをともに0.25πあるいは−0.25πに制御する場合には、位相シフト量φ,ψの目標値が同一となるため、位相シフト量φ,ψを一つの回路で制御することができる。つまり、制御部50,70のどちらか一方だけを用いて位相シフト量φ,ψを制御することができる。よって、この場合には、本光受信装置の構成を簡素化できる。
また、本実施の形態6では、光信号を結合したり分岐する装置として、方向性結合器を用いたが、他の種類の光カプラを用いても良い。例えば、方向性結合器803,851,852の代わりにマルチモード干渉計やY分岐導波路を用いても良いし、方向性結合器859,860の代わりにマルチモード干渉計を用いても良い。マルチモード干渉計は方向性結合器より波長依存性が低いため、マルチモード干渉計を用いることにより、復調器1の光学特性の波長依存性を抑制する効果が得られる。
本発明の実施の形態1に係る光受信装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る遅延干渉計の構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る復調器の出力信号における振幅と位相との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る低周波信号の波形を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る検波信号の波形を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る復調器の出力信号における振幅と位相との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る検波信号の波形を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る復調器の出力信号における振幅と位相との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る検波信号の波形を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る復調器の出力信号における振幅と位相との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る検波信号の波形を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る操作量決定部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る光受信装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る光受信装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る光受信装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る光受信装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態6に係る復調器の構成を示す図である。
符号の説明
1 復調器、50,70 制御部、60 データ再生部、51,71 包絡線検波器、52,72 信号発生器、53,55,73,75 操作量決定部、54,74 加算器、531,553,731,753 平均値算出部、532,732 正負判定部、533,733 決定部、CS1,CS2 制御信号、DS1,DS2 検波信号、ES1,ES2,ES11,ES12,ES21,ES22 電気信号、PS,PS1,PS2,PS12,PS21 光信号、VT1,VT2 制御電圧。

Claims (5)

  1. 差動M相位相シフト変調方式(M=2Nであって、Nは2以上の自然数)を用いてNビットのデータで変調された光信号を受信する光受信装置であって、
    前記光信号を分岐して得られる信号に位相シフトを与える位相シフト部を有し、前記光信号に対して復調処理を行う復調器と、
    前記復調器の出力信号に基づいて前記Nビットのデータを再生するデータ再生部と、
    前記位相シフト部での位相シフト量を目標値と一致するように制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記光信号におけるシンボル周期よりも長い周期の低周波信号を発生する信号発生器と、
    前記光信号と前記光信号を1シンボル周期遅延させた信号との間の位相差と前記位相シフト量とを加算した値に応じて強度が変化する信号の包絡線を検波する包絡線検波器と、
    前記包絡線検波器から出力される検波信号と前記低周波信号とに基づいて、前記位相シフト部に対する操作量を決定する操作量決定部と、
    前記操作量に前記低周波信号を加算して得られる信号を制御信号として出力する加算器と
    を有し、
    前記位相シフト部は、前記制御信号に応じて前記位相シフト量を変化させる、光受信装置。
  2. 請求項1に記載の光受信装置であって、
    前記操作量決定部は、
    前記検波信号と前記低周波信号とを乗算する乗算器と、
    前記乗算器の出力信号に含まれる、前記低周波信号の周波数に対して逓倍の周波数を有する信号成分の係数の正負を判定する判定部と、
    少なくとも前記判定部での判定結果に基づいて前記操作量を決定する決定部と
    を有する、光受信装置。
  3. 請求項2に記載の光受信装置であって、
    前記操作量決定部は、前記乗算器の出力信号の平均値を算出する平均値算出部をさらに有し、
    前記決定部は、前記判定部での判定結果と前記平均値とに基づいて、前記操作量を決定する、光受信装置。
  4. 請求項1に記載の光受信装置であって、
    前記操作量決定部は、
    前記低周波信号の2倍波の信号を生成する逓倍器と、
    前記2倍波の信号に対して90°の位相シフトを与える移相器と、
    前記検波信号と前記移相器の出力信号とを乗算する第1の乗算器と、
    前記第1の乗算器の出力信号の平均値を算出する第1の平均値算出部と、
    少なくとも前記第1の平均値算出部で算出された前記平均値に基づいて、前記操作量を決定する決定部と
    を有する、光受信装置。
  5. 請求項4に記載の光受信装置であって、
    前記操作量決定部は、
    前記検波信号と前記低周波信号とを乗算する第2の乗算器と、
    前記第2の乗算器の出力信号の平均値を算出する第2の平均値算出部と
    をさらに有し、
    前記決定部は、前記第1及び第2の平均値算出部で算出された前記平均値に基づいて、前記操作量を決定する、光受信装置。
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