JP2009152224A - 半導体素子の製造方法、アクティブマトリクス基板の製造方法、表示装置の製造方法、及び、レーザー結晶化装置 - Google Patents

半導体素子の製造方法、アクティブマトリクス基板の製造方法、表示装置の製造方法、及び、レーザー結晶化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】縦配置の半導体素子と横配置の半導体素子とのいずれにおいても結晶成長の方向とキャリアの流れる方向とが統一される半導体素子の製造方法を提供する。
【解決手段】長尺ビームの照射及び移動を交互に繰り返して非晶質半導体膜を溶融して結晶性半導体膜を形成する半導体素子の製造方法であって、上記製造方法は、長尺ビームの照射前に非晶質半導体膜をパターニングする工程と、パターニングされた非晶質半導体膜の外縁を含んで長尺ビームを照射する工程とを含み、上記長尺ビームは、移動方向に対して略45°をなす方向に傾けられている半導体素子の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子の製造方法、アクティブマトリクス基板の製造方法、表示装置の製造方法、及び、レーザー結晶化装置に関する。より詳しくは、基板上に非晶質半導体膜を形成し、その非晶質半導体膜にレーザーを照射して加熱溶融後、固化させて横方向に結晶を成長させることによって形成される結晶性半導体膜を備える半導体素子を製造する方法、その半導体素子の製造方法を用いてアクティブマトリクス基板を製造する方法、そのアクティブマトリクス基板の製造方法を用いて表示装置を製造する方法、及び、そのような製造方法に好適に用いられるレーザー結晶化装置に関するものである。
アクティブマトリクス型の表示装置は、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)、ダイオード等の半導体素子を備える。このような半導体素子は、画素のスイッチング素子、駆動ドライバの制御回路等に用いられる。
半導体素子が備える半導体膜は、その結晶性の違いから非晶質のものと結晶性のものとに分類される。半導体素子として用いられる半導体膜は、キャリア移動度の点から結晶性を有することが好ましい。結晶性を有する半導体膜を形成する方法としては、例えば、半導体材料としてシリコン(Si)を用い、まず非晶質のシリコン(アモルファスシリコン)膜を基板上に形成した後、レーザーを照射してアモルファスシリコン膜を溶融及び固化させて結晶化することで、結晶性を有するシリコン(ポリシリコン)膜を形成する方法が知られている。中でも、横成長結晶化法によって形成されたポリシリコン膜については、高い素子性能が得られることが知られている。
横成長結晶化法とは、アモルファスシリコン膜に高エネルギーを有するレーザー光を照射し、溶融した液体部分と固体部分との境界から、その温度勾配を利用して、レーザー照射領域の内側方向に、かつその境界面に対して直交する角度で結晶を成長させるという手法である。この手法で作られた結晶粒に関し、特に一方向に細長く成長させた構成の結晶粒において、その成長方向にキャリアの移動度が高くなることが確かめられている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
横成長結晶化法で用いられるレーザーとしては、例えばパルスレーザー、CW(Continuous Wave)レーザー等が挙げられる。パルスレーザーを用いる手法としては、SLS(Sequential Lateral Solidification)、TDX(Thin-beam Directional X’tallization)等が挙げられ、CWレーザーを用いる手法としては、SELAX(Selectively Enlarging Laser X’tallization)、CLC(Continuous Wave Laser Lateral Crystallization)等が挙げられる。
上述の横成長結晶化法のうち、SLSは、レーザーを一方向に移動させながらアモルファスシリコン膜に順次照射して溶融及び固化を繰り返し、横方向(移動方向)に結晶を成長させてポリシリコン膜を形成する方法である。SLSによれば、他のレーザー結晶化法よりも安定した条件で横成長結晶を実現することができる。
図19は、SLS法によるアモルファスシリコン膜からポリシリコン膜への結晶化の様子を示す斜視図である。レーザー照射口103からレーザー102をアモルファスシリコン膜101に照射すると、アモルファスシリコン膜101は熱溶融される。熱溶融されたアモルファスシリコン膜101は、照射領域境界から内側(白抜き矢印)方向に向かって固化しながら結晶成長が進む。アモルファスシリコン膜101の溶融及び固化を繰り返すと、レーザー102の移動方向に長い結晶粒が形成され、ポリシリコン膜101が形成される。
しかしながら、SLSによって結晶化されたポリシリコン膜101の表面には、両側から成長してきた結晶が照射領域中央部で互いに衝突しあうことでリッジ104と呼ばれる隆起部が形成されることになる。そして、そのようなリッジ104が、例えば、TFTのチャネル領域にランダムに含まれることになると、リッジの影響により、各TFTで閾値が変わってしまう場合がある。そこで、リッジを消失させるために、図19に示すように、一度前のショットで形成されたリッジと重なるように次のショットが行われるようなレーザー照射方法が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
また、従来のSLSによれば、半導体素子の配置が一つの向きに限定されてしまうという制限が生じる。図20は従来のSLSによる半導体膜の結晶成長方向を示す平面模式図であり、横方向に配置したTFT104と縦方向に配置したTFT105とで、チャネル領域における結晶成長の方向が異なっている。これは、結晶成長がレーザーの移動方向に沿って起こるためであり、このように同一基板上に横配置のTFT104と縦配置のTFT105とを形成する場合には、同一基板上に特性の異なる半導体素子が存在することとなってしまい、特性にばらつきが生じてしまう。
これに対しては、レーザーを移動方向に対し斜めに傾ける方法が提案されており、特許文献として開示されている(例えば、特許文献4、5参照。)。図21は、そのようにレーザーを移動方向に対し斜めに傾けた場合のレーザー照射の様子を示す平面模式図である。また、図22は、そのようにして生じる半導体膜の結晶成長方向を示す平面模式図である。特許文献4、5の方法によれば、図22に示すように半導体素子の斜め方向に結晶が成長することになるので、横配置のTFT104と縦配置のTFT105とで、特性が同一なTFTが同一基板上に形成されることになる。
なお、レーザーの向きを移動方向に対し斜めに傾ける方法としては、1つの半導体素子列のみが素子特性が低下しないようにすることを目的とするもの(例えば、特許文献6参照。)、及び、半導体膜の下層に凹凸を有する絶縁膜を設けた場合に、凹部上に粒界が形成されにくくすることを目的とするもの(例えば、特許文献7参照。)が開示されている。
しかしながら、このように斜め方向に結晶成長が進んだ半導体膜を備えるTFTは、厳密には結晶成長の方向とチャネルの方向(キャリアの流れる方向)とが異なっている。近年、TFT等の半導体素子は様々な電子機器に搭載されており、その性能もより高いものが求められているため、半導体素子の結晶成長の方向について改善が求められていた。
特開2005−347580号公報 特開2006−32646号公報 特開2007−129159号公報 国際公開第2007/108157号パンフレット 米国特許出願公開第2002/0177259号明細書 特開平11−243057号公報 特開2004−6728号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、縦配置の半導体素子と横配置の半導体素子とのいずれにおいても結晶成長の方向とキャリアの流れる方向とが統一される半導体素子の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、レーザー照射による非晶質半導体膜の結晶化法について種々検討したところ、非晶質半導体膜に対するレーザーの照射条件に着目した。そして、あらかじめ半導体素子の形状に合わせてパターニングしておいた非晶質半導体膜よりもレーザーの幅を大きく、すなわち、少なくともパターニングされた非晶質半導体膜の外縁を含むようにレーザーの幅を設定した上で、長尺ビームを移動方向に対して斜め方向に傾かせて照射及び移動を繰り返すことで、横配置の半導体素子及び縦配置の半導体素子のいずれにおいても、キャリアの流れる方向に結晶を成長させることができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、長尺ビームの照射及び移動を交互に繰り返して非晶質半導体膜を溶融して結晶性半導体膜を形成する半導体素子の製造方法であって、上記製造方法は、長尺ビームの照射前に非晶質半導体膜をパターニングする工程と、パターニングされた非晶質半導体膜の外縁を含んで長尺ビームを照射する工程とを含み、上記長尺ビームは、移動方向に対して略45°をなす方向に傾けられている半導体素子の製造方法である。
本発明の半導体素子の製造方法について、以下に詳述する。
本発明の半導体素子の製造方法は、長尺ビームの照射及び移動を交互に繰り返して非晶質半導体膜を溶融して結晶性半導体膜を形成する工程を含む。長尺ビームとは、非晶質半導体膜に照射されたときに照射領域が一方向に長い線状となるビームを意味し、結晶性半導体膜を形成する工程において必要とされる深さまで非晶質半導体膜を溶融させるエネルギーを保持する。
長尺ビームの照射及び移動が連続的に行われるのに伴い、非晶質半導体膜は照射領域の形状にあわせて、順々に結晶化されていく。長尺ビームが照射された領域は熱溶融するため、非晶質半導体膜には固体領域と液体領域とが生じ、これらの境界から温度勾配に起因してレーザー照射領域の内側方向に、かつ、原則としてその境界面に対して直交する角度で結晶が成長していく。こうして、基板上には一方向に長い横成長結晶粒を有する結晶性半導体膜が形成されることになる。このように一方向に長く成長して形成された結晶粒は、その成長方向にキャリアの移動度が高くなる。
本発明の製造方法は、長尺ビームの照射前に非晶質半導体膜をパターニングする工程と、長尺ビームをパターニングされた非晶質半導体膜の外縁を含んで照射させる工程とを含む。このように本発明の製造方法は、例えば、あらかじめ使用する半導体素子の形状にあわせて非晶質半導体膜をパターニングした後にその非晶質半導体膜を一回で横切る形で長尺ビームを移動させながら結晶化させることができる方法であり、非晶質半導体膜を基板全面に形成し、レーザーを複数行走査させて結晶化した後にその結晶性半導体膜を所望の形状にパターニングする方法とは異なる。
上記長尺ビームは、移動方向に対して略45°をなす方向に傾けられている。上述のように非晶質半導体膜の外縁を含む形で、かつ、このように長尺ビームを移動方向に対し略45°をなす方向に傾けて照射することで、非晶質半導体膜を縦配置、すなわち、半導体膜面を垂直方向から見たときに縦方向(列方向)に長くしたときと、非晶質半導体膜を横配置、すなわち、半導体膜面を垂直方向から見たときに横方向(行方向)に長くしたときとのいずれの場合であっても、長手方向に結晶方位の継承を生じさせ、結晶成長の方向とキャリアの流れる方向とを同一とすることができる。これは、非晶質半導体膜の結晶成長が既に結晶化された領域をシード(種)として進むためであり、結晶化された半導体膜が存在しない外縁部では新たに結晶核が発生せず、長尺ビームの移動方向に結晶成長が進むことになる。また、縦配置の非晶質半導体膜と横配置の非晶質半導体膜とは、直交して配置されているため、その中間である略45°をなす方向に長尺ビームを傾けることで、縦配置の非晶質半導体膜と横配置の非晶質半導体膜とのいずれに対しても同時に長手方向の結晶成長を形成させることができる。このようにして各結晶性半導体膜の結晶成長方向を均一化させることによって、それぞれが特性ばらつきの少ない品質性能に優れた半導体素子を作製することができる。なお、本明細書において略45°とは、技術的意義に鑑みて45°と同一視できる範囲の45°からのずれを含むものである。具体的には、上記長尺ビームは、その長軸方向と35〜55°をなす方向に移動されることで縦配置の結晶性半導体膜と横配置の結晶性半導体膜とで特性差が生じるのを充分に抑制することができ、最も好ましい角度として、長尺ビームの移動方向が長軸と45°をなすことが挙げられる。なお、本発明において長尺ビームは、半導体膜面に対し縦方向(列方向)及び横方向(行方向)のいずれの方向に移動させてもよい。
本発明の半導体素子の製造方法としては、このような構成要件を必須として含むものである限り、その他の構成要件を含んでいても含んでいなくてもよく、特に限定されるものではない。本発明によって製造される半導体素子としては、薄膜トランジスタ(TFT)、ダイオード等が挙げられる。
薄膜トランジスタ(TFT)は3端子型の半導体素子であり、その半導体膜の構成は、ソース領域、チャネル領域及びドレイン領域の3つの領域に分けられる。TFTにおいてキャリアは、ソース領域、チャネル領域及びドレイン領域の順に流れ、半導体膜のチャネル領域においてTFTの導電性が制御される。本発明の半導体素子の製造方法によれば、縦配置の半導体素子と横配置の半導体素子とのいずれにおいても半導体素子の長手方向、すなわち、ソース領域とドレイン領域とを結ぶ方向(以下、チャネル方向ともいう。)に結晶を成長させることができるので、導電性に優れ、かつ閾値等の半導体特性が統一されたTFTを得ることができる。
以下、本発明の半導体素子の製造方法における好ましい形態について説明する。
上記非晶質半導体膜は、長尺ビームの長軸と平行な辺からなる切り欠け部を有することが好ましい。本明細書において切り欠け部とは、非晶質半導体膜の角部のうち鈍角を有する部分であり、現実的には非晶質半導体膜の外枠の一辺を構成する。結晶化前の非晶質半導体膜の隅部が直角又は鋭角であった場合において長尺状のビームが移動方向に対し斜めに傾いていると、非晶質半導体膜の隅部においては、レーザーの照射によって溶融後、固化時に起こる体積膨張によって結晶の成長が非晶質半導体膜の内部方向に進み、その結果、非晶質半導体膜の隅部においてなだらかに膜厚が増加するという現象が起こることがある。これは、レーザーの照射による溶融後、固化時に起こる体積膨張が絞り込まれた領域で起こり、増加した分が全体に広がらず高さ方向に広がってしまうためである。これに対し、本発明のように隅部の形状が長尺ビームの長軸と平行であると、体積膨張によって増加する分が非晶質半導体膜全体に分散していくので、隅部のみで膜厚が増加するということがなくなり、全体としてリッジによる凹凸の少ない結晶性半導体膜表面が得られることとなる。なお、本明細書において平行とは、技術的意義に鑑みて平行と同一視できる範囲のずれを含むものである。また、本明細書において垂直とは、技術的意義に鑑みて垂直と同一視できる範囲のずれを含むものである。
上記非晶質半導体膜は、複数の切り欠け部を有し、該複数の切り欠け部は、互いに線対称であることが好ましい。ある一つの隅部に対して、長尺ビームの移動方向に対して平行又は垂直な線を中心として対向する領域に位置する他の隅部は、同一の形状、又は、90°若しくは180°折り返した同一の形状を有する場合が多い。したがって、あらかじめそのような位置に切り欠け部を設けておくことで、長尺ビームの傾く方向が制限されない。また、上記非晶質半導体膜は、複数の切り欠け部を有し、該複数の切り欠け部は、互いに点対称であることが好ましい。上述のように、結晶化前の非晶質半導体膜の隅部が長尺ビームの移動方向に対して直角又は鋭角であると、体積膨張によって増加した分が全体に広がらず高さ方向に広がってしまう場合があるため、非晶質半導体膜の隅部ごとに設けられることが好ましい。ある一つの隅部に対して、互いに点対称となる隅部では、一方の角部と同じ角度を有する隅部が形成されることが多いので、あらかじめそのような位置に切り欠け部を設けておくことで、リッジの形成を効果的に減らすことができる。
上記切り欠け部は、最初又は最後に長尺ビームが照射される領域に形成されていることが好ましい。本発明は、非晶質半導体膜に対して縦方向及び横方向のいずれに長尺ビームを移動させたとしても、非晶質半導体膜の結晶成長方向を同一とすることができる点に1つの特徴がある。このように移動する場合、非晶質半導体膜の最初又は最後に長尺ビームが照射される領域は鋭角又は直角を有する場合が多く、それゆえに切り欠け部を本形態のように最初又は最後に長尺ビームが照射される領域に設けることで、リッジが形成されやすい領域を効果的に減らすことができることになる。
上記切り欠け部は、切り欠け部に向かって延びる辺の延長線同士が交わる点から0.5〜1.0μmの範囲内に設けられていることが好ましい。このような範囲内で切り欠け部を設けることにより、非晶質半導体膜を必要以上に削ることなく、かつリッジの発生を充分に抑えることができる。
上記長尺ビームのエネルギー強度分布は、長尺ビームの中心軸よりも移動方向側に偏っていることが好ましい。本明細書において、長尺ビームの中心軸とは、長軸と平行であり、かつ短軸を二等分する直線軸を意味する。長尺ビームの短軸方向のエネルギー強度分布は、中心軸に位置する部分でピークが形成されるガウス分布又はガウス分布に近い形状となっているものが一般的であり、このような場合、リッジは長尺ビーム(照射領域)の中心軸上に形成される。しかしながら、長尺状にビームを整形し、かつ長尺ビームを移動方向に対して斜め方向にビームを傾けた場合には、長尺ビームの端部において長軸の中心軸から反れた部分にリッジが形成される。このような場合、次の照射によって前の照射の中心軸を覆うようにしても、長尺ビームの端部、すなわち、非晶質半導体膜の外縁部でリッジが残ることになってしまうが、長尺ビームの短軸方向のエネルギー強度分布のピークを中心軸よりも移動方向側に偏らせて長尺ビームを照射することにより、リッジが中心軸よりも移動方向側に形成されるため、その結果、次の照射によってリッジが覆われやすくなり、長尺ビームが移動した後においてもリッジは残りにくくなる。また、それに伴い非晶質半導体膜の外縁部における結晶成長も移動方向側へ引き継がれることになり、全体としてより均一な方向の結晶成長を実現することができる。
上記長尺ビームの末端は、移動方向と平行な方向に切断された形状を有することが好ましい。すなわち、本形態において長尺ビームの形状は、非晶質半導体膜の形状に関わらず、平行四辺形となる。結晶成長は照射領域の両端と直交する方向から進むため、長尺ビームの末端が非晶質半導体膜内に重なると、その領域では結晶成長方向がばらつきやすくなる。しかしながら本形態によれば、長尺ビームの先端が尖った形に整形されているので、長尺ビームの末端が非晶質半導体膜に重複したとしても、結晶成長がばらつきにくくなり、結果としてほぼ均一な方向に結晶粒をもつ結晶性半導体膜を形成することができることになる。
上記長尺ビームは、パルスレーザー光であり、パルスごとに一定距離で移動されることが好ましい。パルスレーザーは、出力が安定しやすく、かつ維持も容易な固体レーザーの中でも特に高出力であることから、非晶質半導体膜を溶融させるのに好適である。また、パルスレーザーは一定時間間隔で照射を繰り返すものであることから、パルスレーザーを用いる場合、パルスごとに一定の距離の移動を行うことで、異なる領域を効率的に照射することができる。なお、上記パルスレーザー光の移動幅は、非晶質半導体膜の横成長結晶距離よりも短いことが好ましい。
上記パルスレーザー光は、短軸方向の幅が8μm以下であり、かつパルス幅が150ナノ秒以上であることが好ましい。パルスレーザー光の照射による非晶質半導体膜の熱溶融においては、パルス幅(1パルスの照射時間)が溶融時間や固化時の冷却速度に影響する。溶融時間が長くなり、温度上昇が基板側に深く伝播するにつれ、冷却速度は低下し、それに応じて結晶粒の横成長距離も長くなる。横成長距離が一定距離をこえて大きくなると結晶化後の表面に凹凸が生じやすくなるが、本形態のような条件とすることで、3μm程度の横成長距離を実現することができる。横成長距離をこの程度に抑えることで、横成長距離を充分に確保するとともに、横成長距離と共に大きくなる結晶化後の表面に凹凸を生じさせにくくすることができる。なお、本明細書において横成長距離とは、照射領域の外縁から中央に向かって進んだ結晶成長の距離をいい、およそ照射領域の横(短軸)幅の2分の1に等しい。
以下、本発明のアクティブマトリクス基板の製造方法について説明する。
本発明はまた、上記半導体素子の製造方法を用いて薄膜トランジスタを形成する工程を含むアクティブマトリクス基板の製造方法であって、上記製造方法は、薄膜トランジスタを形成する領域に非晶質半導体膜を配置する工程と、長尺ビームの移動方向と垂直な方向の長尺ビーム照射幅を画素ピッチの整数倍に整形して非晶質半導体膜に対し長尺ビームの照射を行う工程とを含むアクティブマトリクス基板の製造方法でもある。
アクティブマトリクス基板上に複数のTFTを形成する場合、あらかじめTFTを形成する領域に非晶質半導体膜を配置しておくことで、全体として製造工程が簡略化されるが、これらTFTは少なくとも画素単位で形成されることになるので、更に、長尺ビームの移動方向と垂直な方向の長尺ビーム照射幅を画素ピッチの整数倍に整形して非晶質半導体膜に対し長尺ビームの照射を行うことで、TFTを構成する結晶性半導体膜の少なくとも縦又は横の一方でレーザーの継ぎ領域が形成されることがなくなり、結晶性半導体膜内で結晶成長を一方向に統一させることができるようになる。
本発明はまた、上記半導体素子の製造方法を用いて薄膜トランジスタを形成する工程を含むアクティブマトリクス基板の製造方法であって、上記製造方法は、非晶質半導体膜をゲート信号線又はソース信号線を形成する領域に沿って6μm以上離れた領域ごとに配置する工程と、長尺ビームの移動を±2μmの真直度で行う工程とを含むアクティブマトリクス基板の製造方法でもある。このような条件に設定することで、ビームの末端がTFTと重なりにくくなるため、長尺ビームの端部によって結晶性に乱れが生じにくくなる。
上記製造方法は、非晶質半導体膜を配置した箇所にアライメントマークを形成する工程と、上記アライメントマークをモニタリングして非晶質半導体膜に対し長尺ビームの照射を行う工程とを含むことが好ましい。これにより、アライメントマークをもとに非晶質半導体膜に対し長尺ビームの照射を行うことができる。
以下、本発明の表示装置の製造方法について説明する。
本発明はまた、上記アクティブマトリクス基板の製造方法を用いてアクティブマトリクス基板を形成する工程を含む表示装置の製造方法でもある。本発明の表示装置の製造方法は、上記アクティブマトリクス基板の製造方法を用いているため、全体として特性にばらつきが少ないTFTが形成されている。このようなアクティブマトリクス基板を用いることで、表示にムラがない安定したアクティブマトリクス型の表示装置を得ることができる。なお、本発明の製造方法によって製造される表示装置としては、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、プラズマ表示装置等が挙げられる。
以下、本発明のレーザー結晶化装置について説明する。
本発明はまた、長尺ビームの照射及び移動を交互に繰り返して非晶質半導体膜を溶融して結晶性半導体膜を形成する機構を備えるレーザー結晶化装置であって、上記レーザー結晶化装置は、長尺ビームを移動方向に対して略45°をなす方向に傾ける機構、及び、長尺ビームの強度分布を長尺ビームの中心軸よりも移動方向側に偏らせる機構を備えるレーザー結晶化装置でもある。
長尺ビームを移動方向に対して略45°をなす方向に傾ける機構は、レーザー光の発射部自体が移動可能な機構であってもよいし、例えば、XYZステージ等により、その上に載置される非晶質半導体膜が移動される機構であってもよい。レーザー光の強度分布を長尺ビームの移動方向側に偏らせる調整機構としては、マスクを用いた整形等が挙げられる。
上述の本発明の半導体素子の製造方法で示したように、長尺ビームを移動方向に対して略45°をなす方向に傾け、かつ長尺ビームの強度分布を長尺ビームの中心軸よりも移動方向側に偏らせることが可能な機構を用いることで、同一基板上に形成されるTFTの結晶成長の向きを横向きのものと縦向きのものとで同一としつつ、結晶性半導体膜表面に生じるリッジによる凹凸を少なくすることができる。
上記レーザー結晶化装置は、移動方向と平行な方向に切断された形に長尺ビームを整形するマスクを有し、上記マスクは、回折限界光学系を用いて非晶質半導体膜上にマスクイメージを投影するものであることが好ましい。このようなマスクによれば、マスクの形状を変えるのみで、レーザー光を長尺の形に整形する、レーザー光の幅を調節する、長尺ビームの末端を移動方向と平行な方向に切断する等の、長尺ビームの条件設定を容易に行うことができる。
上記レーザー結晶化装置は、画素ごとに配置された非晶質半導体膜に対し、長尺ビームの移動方向と直交する方向の長尺ビーム照射幅を画素ピッチの整数倍に整形させた後に、長尺ビームの照射を行う機構を備えることが好ましい。本形態のレーザー結晶化装置によれば、TFTを構成する結晶性半導体膜の少なくとも縦又は横の一方でレーザーの継ぎ領域が形成されることがなく、かつ結晶性半導体膜内で結晶成長を一方向に統一させることが可能となる。
上記レーザー結晶化装置は、画素ごとに配置された非晶質半導体膜に対してアライメントマークを形成し、該アライメントマークをモニタリングして非晶質半導体膜に対し長尺ビームの照射を行う機構を備えることが好ましい。これにより、アライメントマークをもとに非晶質半導体膜に対し長尺ビームの照射を行うことができる。
本発明の半導体素子の製造方法によれば、非晶質半導体膜の外縁を含む形で、かつ、長尺ビームを移動方向に対し略45°をなす方向に傾けて照射することになるので、半導体素子を、縦配置にした場合と横配置にした場合とのいずれであっても、長手方向に結晶の継承を生じさせ、結晶成長の方向とキャリアの流れる方向とを統一することができる。
以下に実施例を掲げ、本発明について図面を参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、本発明の半導体素子の製造方法について説明する。実施例1では特に、本発明によってアモルファスシリコン膜(非晶質半導体膜)をレーザー結晶化させてポリシリコン膜(結晶性半導体膜)を形成する際に、シリコン膜の長手方向に結晶が成長する原理について説明する。
図1は、実施例1においてアモルファスシリコン膜からポリシリコン膜が形成される際の結晶成長の様子を示すシリコン膜の平面模式図である。実施例1において1つのガラス基板上には、互いに直交する横配置のアモルファスシリコン膜1aと、縦配置のアモルファスシリコン膜1bとの2種類のアモルファスシリコン膜1がパターニングされている。実施例1において長尺ビーム2は、移動方向に対して略45°をなす方向に傾けられている。また、長尺ビーム2の移動方向は、アモルファスシリコン膜1の上辺及び下辺と平行である。図1に示すように実施例1では、まず、ガラス基板上にアモルファスシリコン膜1を長方形にパターニングした後、そのアモルファスシリコン膜1の互いに向かい合うそれぞれの外縁を含むようにして、すなわち、アモルファスシリコン膜13を一回横切ることで横配置のアモルファスシリコン膜1a及び縦配置のアモルファスシリコン膜1bのいずれも結晶化することが可能な大きさにビームを長尺状に整形し、その長尺ビーム2の照射及び移動を交互に繰り返して、ポリシリコン膜1を形成している。すなわち、実施例1において長尺ビーム2は、アモルファスシリコン膜1の縦幅及び横幅よりも大きく整形されており、これにより、長尺ビーム2はアモルファスシリコン膜1を一度横切るだけでアモルファスシリコン膜1の全体を照射することができる。
このような実施例1の方法によれば、図1の矢印で示すように、横配置のアモルファスシリコン膜1aであれば横方向に、縦配置のアモルファスシリコン膜1bであれば縦方向に、結晶成長はそれぞれ進行する。このように結晶成長が進む理由は、非晶質半導体膜の結晶成長が既に結晶化された領域をシード(種)として進むためであり、結晶化された半導体膜が存在しない外縁部10では新たに結晶核が発生せず、外縁部10からは結晶成長が進まないため、既に結晶化された領域から結晶の継承が起こり、結晶の成長する方向は長尺ビーム2の移動方向とほぼ同じ方向となる。このような実施例1のレーザー照射方法によれば、アモルファスシリコン膜1を横配置にした場合と縦配置にした場合とのいずれにおいても一度の走査で長手方向の結晶成長を有するポリシリコン膜1が得られることになる。
そして、このようにして形成されたポリシリコン膜を用いて半導体素子を作製することで、従来の、連続膜内でレーザー照射を行うことで斜め方向に結晶成長を行ったものとは異なり、縦配置の半導体素子と横配置の半導体素子とのいずれもがキャリアの流れる方向に沿った結晶成長を有することになり、かつ、これらの半導体素子は結晶成長の方向が統一されたものとなる。
(実施例2)
実施例2では、本発明の半導体素子の製造方法について説明する。実施例2では特に、本発明によってアモルファスシリコン膜(非晶質半導体膜)をレーザー結晶化させてポリシリコン膜(結晶性半導体膜)を形成する際の、シリコン膜の隅部の形状について説明する。
図2は、実施例2において用いられるシリコン膜の形状を示す平面模式図である。実施例1において1つのガラス基板上には、互いに直交する横配置のアモルファスシリコン膜1aと、縦配置のアモルファスシリコン膜1bとの2種類のアモルファスシリコン膜1がパターニングされている。実施例2において長尺ビーム2は、移動方向に対して略45°をなす方向に傾けられている。また、長尺ビーム2の移動方向は、アモルファスシリコン膜1の上辺及び下辺と平行である。図2に示すように実施例2では、まず、ガラス基板上にアモルファスシリコン膜1を長方形にパターニングした後、そのアモルファスシリコン膜1の互いに向かい合うそれぞれの外縁を含むようにして、すなわち、アモルファスシリコン膜13を一回横切ることで横配置のアモルファスシリコン膜1a及び縦配置のアモルファスシリコン膜1bのいずれも結晶化することが可能な大きさにビームを長尺状に整形し、その長尺ビーム2の照射及び移動を交互に繰り返して、ポリシリコン膜1を形成している。すなわち、実施例2において長尺ビーム2は、アモルファスシリコン膜1の縦幅及び横幅よりも大きく整形されており、これにより、長尺ビーム2はアモルファスシリコン膜1を一度横切るだけでアモルファスシリコン膜1の全体を照射することができる。
図2に示すように実施例2においてアモルファスシリコン膜1は、長方形の左下方及び右上方の隅部にそれぞれ切り欠け部3a及び3bが設けられた形状にパターニングされている。また、アモルファスシリコン膜1の切り欠け部3a及び3bは、図2に示すように、それぞれが長尺ビーム2の長軸と平行である。すなわち、実施例2においてアモルファスシリコン膜1は、長尺ビーム2の移動方向に対して略45°をなす方向に切り取られることによって形成された切り欠け部3a及び3bを有する。より具体的には、長方形の左下方の隅部において長方形の下辺から45°の角度をなす方向であって、かつ左辺から45°の角度をなす方向に切り取られることによって形成された切り欠け部3aを有し、長方形の右上方の隅部において長方形の上辺から45°の角度をなす方向であって、かつ右辺から45°の角度をなす方向に切り取られることによって形成された切り欠け部3bを有する。なお、図3に示すように、長尺ビーム2の移動は、アモルファスシリコン膜1の四方のいずれの方向から行ってもよく、すなわち、ガラス基板面に対し縦方向(列方向)及び横方向(行方向)のいずれの方向に移動させてもよい。なお、このようにして形成される長方形の左下方における切り欠け部3aと、長方形の右上方における切り欠け部3bとは、これら切り欠け部の末端同士を結ぶ線が交わる点Pを中心として点対称であるということができる。
長尺ビーム2が長方形の左辺側から移動してくる場合、長方形の左下方における切り欠け部3aが長尺ビーム2が最初に照射される領域となり、長方形の右上方における切り欠け部3bが長尺ビーム2が最後に照射される領域となる。
図4は、実施例2において用いられるアモルファスシリコン膜の形状の他の一例を示す平面模式図である。実施例2においてアモルファスシリコン膜1は、図4に示すように、長方形の左上方の隅部において長方形の上辺から45°の角度をなす方向であって、かつ左辺から45°の角度をなす方向に切り取られることによって形成された切り欠け部3cを有し、長方形の右下方の隅部において長方形の下辺から45°の角度をなす方向であって、かつ右辺から45°の角度をなす方向に切り取られることによって形成された切り欠け部3dを有する形態であってもよい。この場合、長尺ビーム2は、図2に示す長尺ビーム2に対し長尺ビーム2の長軸及び短軸の二等分線が交わる点を中心として90°傾けた向きとすればよく、そうすることで、長尺ビーム2の長軸は、長方形の左上方における切り欠け部3c及び長方形の右下方における切り欠け部3dと平行となる。なお、このようにして形成される左上方における切り欠け部3cに対して右下方における切り欠け部3dは、これら切り欠け部の末端同士を結ぶ線が交わる点Pを中心として点対称であるということができる。
長尺ビーム2が長方形の左辺側から移動してくる場合、長方形の左上方における切り欠け部3cが長尺ビーム2が最初に照射される領域となり、長方形の右下方における切り欠け部3dが長尺ビーム2が最後に照射される領域となる。
図5は、実施例2において用いられるアモルファスシリコン膜の形状の他の一例を示す平面模式図である。実施例2においてアモルファスシリコン膜1は、図5に示すように、すべての隅部に切り欠け部が形成されていてもよい。すなわち、長方形の左上方の切り欠け部3a、長方形の右上方の切り欠け部3b、長方形の左下方の切り欠け部3c及び長方形の右下方の切り欠け部3dの全てが一つのアモルファスシリコン膜1中に形成される形態であってもよい。あらかじめこのように切り欠け部3を設けておくことで、長尺ビームが上記のいずれの方向に傾けられている場合であっても、本発明の効果を得ることができる。なお、このようにして形成される左下方の切り欠け部3aに対し、左上方の切り欠け部3cは、これら切り欠け部の末端同士を二等分する線L1を中心として線対称であるということができる。また、左下方の切り欠け部3aに対し、右下方の切り欠け部3dは、これら切り欠け部の末端同士を二等分する線L2を中心として線対称であるということができる。更に、これらL1、L2はそれぞれ、長尺ビームの移動方向と平行又は垂直であるということもできる。
図6は、実施例2のアモルファスシリコン膜に形成された切り欠け部の設計例を示す平面模式図である。実施例2おいて切り欠け部3は、長方形の角部に向かって延びる辺の延長線同士が交わる点から縦方向に0.5〜1.0μm、横方向に0.5〜1.0μmの長さ分が切り取られるようにすればよく、そうすることで、本発明の効果を充分に得るとともに、余剰にアモルファスシリコン膜1を削らなくてすむ。
以上、実施例2のようにレーザー照射前の半導体膜の隅部に対し長尺ビームの長軸と平行な辺からなる切り欠け部を設けることで、半導体膜の隅部において膜厚が増加することを抑制することができる。また、それに伴って生じる結晶成長の乱れも抑制することもでき、導電性に優れた高性能な半導体素子を作製することができる。
(参考例1)
図7は、実施例2のように隅部に切り欠け部を設けずに本発明を適用して形成されたポリシリコン膜(結晶性半導体膜)のSEM光学顕微鏡写真である。図7で示されるポリシリコン膜1のうち黒くなっている部分がリッジが形成されている領域であり、色が濃いほど高いリッジが形成されていることを示す。図7に示すように、ポリシリコン膜1の隅部、特に最初又は最後に長尺ビーム2が照射された領域で比較的高いリッジが形成されている。これは、長尺ビーム2の照射によって溶融した領域では固化時に体積膨張が起こり、隅部においては体積膨張が絞り込まれた範囲内で行われるためである。これによりポリシリコン膜の膜厚は、結晶の成長が進む長方形の内部方向に向かって増加することになり、ポリシリコン膜の隅部においてリッジが形成されやすくなる。
(実施例3)
実施例3では、本発明の半導体素子の製造方法について説明する。実施例3では特に、本発明によってアモルファスシリコン(非晶質半導体膜)をレーザー結晶化させてポリシリコン(結晶性半導体膜)を形成する際の、長尺ビームのエネルギー強度分布の調節によってリッジによる凹凸の形成が抑制される原理について説明する。
図8−1は、実施例3において用いられるシリコン膜の形状を示す平面模式図である。図8−1に示すように実施例3では、まず、アモルファスシリコン膜1を長方形にパターニングした後、そのアモルファスシリコン膜1の互いに向かい合うそれぞれの外縁を含むようにして長尺状に整形されたビーム2の照射及び移動を交互に繰り返して、ポリシリコン膜1を形成している。実施例3において長尺ビームは、移動方向に対して略45°をなす方向に傾けられている。また、長尺ビームの移動方向は、アモルファスシリコン膜1の上辺及び下辺と平行である。図8−1において、実線で囲まれた平行四辺形の領域が長尺ビームの照射領域9であり、細い点線で囲まれた領域が1つ前の照射領域である。
実施例3において長尺ビーム2は、短軸方向のエネルギー強度分布が長尺ビーム2の中心軸よりも移動方向側に偏っており、長尺ビーム2の移動方向側により高いエネルギーが加えられることになる。リッジはより高いエネルギーが加えられた領域に形成されるため、実施例3のように長尺ビーム2を照射することによってリッジ8は、図8−1中の太い点線で示されるように、1つ前の照射領域の中心軸よりも移動方向側に形成されることになる。その結果、次の長尺ビームの照射によって、前のショットによって形成されたリッジを覆いやすくなり、特にシリコン膜1の外縁に沿った領域で残りやすいリッジによる凹凸を消失させることができる。また、図8−2に示すように、このような強度分布とすることによって、照射領域9の端部、すなわち、ポリシリコン膜1の外縁においても結晶成長が移動方向へ引き継がれやすくなり、より均一な結晶成長を実現することができるようになる。このように実施例3によれば、導電性に優れた高性能な半導体素子を作製することができる。
(参考例2)
図9−1は、実施例3のように長軸ビームの短軸方向の強度分布を調節せずに本発明を適用して形成されたポリシリコン膜(結晶性半導体膜)のリッジの形成領域を示す平面模式図である。図9−1において、実線で囲まれた平行四辺形の領域が長尺ビームの照射領域9であり、細い点線で囲まれた領域が1つ前の照射領域である。図9−1に示すように、長尺ビームの短軸方向の強度分布が長尺ビームの中心軸に位置する部分でピークを有するガウス分布又はガウス分布に近い形状であると、図9−1中の太い点線で示されるように、照射領域の中心軸上にリッジ8が形成されることになる。その結果、図9−1に示すように、照射領域9の末端部分にまでリッジ8が形成されることになり、次の長尺ビームの照射によって、前のショットによって形成されたリッジ8が覆われにくくなり、特にシリコン膜1の外縁に沿った領域でリッジ8による凹凸が残りやすくなる。また、図9−2に示すように、結晶成長にも乱れが生じやすくなる。
(実施例4)
実施例4では、本発明の半導体素子の製造方法について説明する。実施例4ではより具体的に、半導体素子を基板上に製造する際の製造工程について説明する。実施例4において作製される半導体素子はTFTであり、基板上に複数設けられている。
図10は実施例4で作製されるTFTの構成を示す断面模式図である。図10に示すように、実施例4で作製されるTFTは、ガラス基板11、ベースコート絶縁膜12、ポリシリコン膜13(結晶性半導体膜)、ゲート絶縁膜14、ゲート電極15、層間絶縁膜16が積層されて構成されるものであり、層間絶縁膜16に形成されたコンタクトホールを介して、ポリシリコン膜13とソース電極17又はドレイン電極18とが接続されている。なお、ポリシリコン膜13は、結晶化前はアモルファスシリコン膜(非晶質半導体膜)13である。ポリシリコン膜13は、不純物濃度が相対的に低いチャネル領域13a、並びに、不純物濃度が相対的に高いソース領域13b及びドレイン領域13cとで構成されている。
このようなTFTの作製の手順としては、例えば、以下の方法が挙げられる。まず、ガラス基板11を用意し、ガラス基板11上にベースコート絶縁膜12を形成する。ベースコート絶縁膜12の材料としてはシリコン酸化膜(SiO)、シリコン窒化膜(SiN)、シリコン酸窒化膜(SiNO)、又は、これらの複合膜を用いることができる。ベースコート絶縁膜12はCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着)法等により形成することができる。
次に、ベースコート絶縁膜12上にアモルファスシリコン膜13を形成する。アモルファスシリコン膜13は、CVD法等を用いて形成することができる。アモルファスシリコン膜13を形成した後は、フォトリソグラフィー法を用いて所望の形状にパターニングする。フォトリソグラフィー法とは、アモルファスシリコン膜のパターニング部分にレジストを形成し、露光、現像及びエッチングを行うことで、所望の形状を得る手法である。そして、アモルファスシリコン膜13を洗浄した後、長尺状に整形されたエネルギービームをアモルファスシリコン膜13に照射し、ポリシリコン膜13への結晶化を行う。
図11は、実施例4で作製されるTFTが備えるポリシリコン膜の形状の一例を示す平面模式図である。実施例4においてアモルファスシリコン膜13は、フォトリソグラフィー法によって、互いに直交する横配置のTFT4及び縦配置のTFT5の素子形状に合わせて設けられ、図11に示すように横配置のTFT4についてはH字型、縦配置のTFT5についてはI字型にパターニングされている。このようなアモルファスシリコン膜13の形状を3つの四角形が組み合わさった形状として見ると、両端の四角形がソース領域13b及びドレイン領域13cを構成し、中央の長方形がチャネル領域13aを構成する。実施例4においてTFTは、ソース領域13b、チャネル領域13a及びドレイン領域13cの順にキャリアが移動する。また、アモルファスシリコン膜のソース領域13b及びドレイン領域13cには、それぞれ外部と電気的に接続するためのコンタクトホール7が設けられている。
実施例4においては、半導体膜の材料としてシリコン(Si)を用いているが、ゲルマニウム(Ge)、セレン(Se)等を用いてもよい。
実施例4において長尺ビーム2は、横配置のTFT4のチャネル方向と平行な方向に、縦配置のTFT5のチャネル方向と垂直な方向に移動される。また、長尺ビーム2は、この移動方向に対し略45°の角度をなす方向に傾けられている。更に、長尺ビーム2は、これらアモルファスシリコン膜13の互いに向かい合うそれぞれの外縁を含むように、すなわち、横方向又は縦方向の一回の走査でH字型のアモルファスシリコン膜13及びI字型のアモルファスシリコン膜13のいずれも横切ることができる大きさに整形されている。なお、実施例4において長尺ビーム2の走査方向は、アモルファスシリコン膜13の左方向から走査される場合に限定されず、この角度の傾きを維持する限り、上方向から走査される場合、右方向から走査される場合、下方向から走査される場合のいずれであってもよい。
このような実施例4の製造方法によれば、少なくともチャネル領域13aにおいては、その外縁部からパルスごとの溶融によって新たに結晶核が成長することがなく、すでに結晶化された領域がシード(種)となり結晶成長するため、図11の矢印方向にチャネル領域13aの結晶成長を実現することができる。これにより、ソース領域13bとドレイン領域1cとを結ぶ方向、すなわちチャネル方向に結晶成長が統一されることになり、キャリアの流れる方向と結晶成長の方向とが統一される。また、このような方向の統一は縦配置のTFT4及び横配置のTFT5のいずれにおいても実現することができ、同一基板上に高性能かつ特性が均一化されたTFTが得られることになる。
図11に示すように、実施例4においてアモルファスシリコン膜13の角部には、長尺ビーム2の移動方向と45°をなす方向(長尺ビームの長軸方向と平行な方向)にそれぞれ切り欠け部が形成されており、より詳しくは、ソース領域5及びドレイン領域6の左上方及び右下方のそれぞれに切り欠け部3a及び3bが形成されている。
このように切り欠け部3a及び3bを設けることにより、リッジによるポリシリコン膜13表面の凹凸の形成、特にポリシリコン膜13の隅部における膜厚の増加を抑制することができ、高性能なTFTを得ることができる。なお、実施例4において切り欠け部3a及び3bは、ソース領域13b及びドレイン領域13cの左上方及び右下方にのみ形成されているが、例えば、図12に示すように、ソース領域13b及びドレイン領域13cの左下方及び右上方に切り欠け部3c及び3dが形成されていてもよく、図13に示すように、アモルファスシリコン膜13の角部の全てに切り欠け部3a、3b、3c及び3dが形成されていてもよい。
図14は、実施例4のアモルファスシリコン膜に設けられる切り欠け部の設計例を示す平面模式図である。図14に示すように、実施例4においてアモルファスシリコン膜13のソース領域13b及びドレイン領域13cは、それぞれ縦が4μm、横が4μmの正方形に設計されている。また、ソース領域13b及びドレイン領域13cに設けられたコンタクトホール7は、縦が2μm、横が2μmとなるように、かつ、アモルファスシリコン膜13の外縁から1.0μmの距離にコンタクトホール7の外縁が位置するように設計されている。更に、隅部に設けられた切り欠け部3a及び3bは、アライメントずれに対するマージンを考慮して、縦方向に0.5〜0.75μm、横方向に0.5〜0.75μmの長さ分が切り取られた形に設計されている。
実施例4において切り欠け部3a及び3bは、フォトリソグラフィー法を用いてアモルファスシリコン膜13を半導体素子サイズにパターニングする際に同時に作製することができる。なお、実施例4において、露光する際のフォトマスクの解像度は、0.25μmである。
実施例4において長尺ビームのエネルギー強度分布は、長尺ビームの中心軸よりも移動方向側に偏っている。図15は、実施例4において用いられる長尺ビームの短軸方向のエネルギー強度分布を示すグラフである。図15の実線に示すように、短軸方向の強度ピークが短軸の中心軸よりも移動方向側に位置するように調節されている。なお、図15において点線が、一般的なガウス分布を示すエネルギーの強度分布である。このようにエネルギー強度分布のピークを移動方向側に傾けることによって、照射領域の中央部分のみならず端部においてもリッジが形成されにくくなり、その結果、リッジが残りやすいポリシリコン膜の外縁に沿った領域においてリッジの形成を抑制することができる。また、それによりポリシリコン膜の外縁において結晶成長が移動方向へ引き継がれやすくなり、ポリシリコン膜の外縁においても結晶成長が移動方向へ引き継がれることになり、ポリシリコン膜全体として一方向の結晶成長を実現することができるようになる。なお、実施例4において、長尺ビームの長軸方向の強度分布は、均一(トップフラット)となっている。
実施例4において長尺ビーム2はパルスレーザー光を用いており、パルスごとに一定幅で移動が行われる。パルスレーザー光の照射による溶融においては、パルス幅が溶融時間や固化時の冷却速度に影響する。溶融時間(パルス幅)が長くなり、温度上昇が基板側に深く伝播するにつれ、冷却速度は低下し、それに応じて結晶粒の横成長距離も長くなる。長尺ビームの照射によって結晶成長が行われる横成長距離は、4μm以下であることが好ましく、より好ましくは3μm以下である。このような横成長距離に設定することで、表面全体が平坦に形成されることになる。
このような横成長距離を得るための長尺ビームの好適な条件としては、長尺ビームの短軸幅が8μm以下であり、より好ましくは6μm以下である。また、パルスレーザー光のパルス幅は150nsであり、これにより3μm程度の横成長を実現することができる。なお、本明細書において長軸幅及び短軸幅は半値幅(Full Width at Half Maximum:FWHM)である。
実施例4において用いることのできるレーザーの種類としては、エキシマレーザー、固体パルスレーザー等が挙げられる。エキシマレーザーであれば、例えば、308nmの波長を有する塩化キセノン(XeCl)レーザー、248nmの波長を有するフッ化クリプトン(KrF)レーザー等を用いることができる。一方、固体レーザーであれば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG:Yttrium Aluminum Garnet)レーザー、イットリウム・バナデート(YVO4:Yttrium Ortho Vanadate)レーザー、イットリウム・リチウム・フロライド(YLF:Yttrium Lithium Fluoride)レーザー等の第二高調波又は第三高調波を用いてもよい。
なお、実施例4においてレーザーは、アモルファスシリコン膜が露出された状態で照射を行えばよいが、必要に応じて二酸化シリコン膜(SiO)等のキャップ膜を介して照射を行ってもよい。
以上により、実施例4の半導体素子が備えるポリシリコン膜が完成する。
次に、ベースコート膜12上及びポリシリコン膜13上にゲート絶縁膜14を形成する。ゲート絶縁膜14の材料としてはシリコン酸化膜(SiO)、シリコン窒化膜(SiN)、シリコン酸窒化膜(SiNO)、又は、これらの複合膜を用いることができる。このようなゲート絶縁膜14はCVD法等により形成することができる。
次に、ゲート絶縁膜14上であってポリシリコン膜13と重畳する領域にゲート電極15を形成する。ゲート電極15の材料としては、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)等を用いることができる。ゲート電極15の形成方法としては、スパッタリング法等によって一面に電極膜を形成した後、フォトリソグラフィー法によってポリシリコン膜13上にパターニングする方法が挙げられる。
次に、ポリシリコン膜13に対して不純物の注入を行う。不純物としてはリン(P)、ボロン(B)等を用いることができる。上記工程によってポリシリコン膜13上にはゲート電極15が形成されておりゲート電極15と重畳する領域には不純物は注入されないため、ゲート電極15がセルフアラインのマスクとして機能し、その結果、ポリシリコン膜13のうち、ゲート電極15と重畳する領域にチャネル領域13aが、ゲート電極15と重畳しない領域に高濃度の不純物を有するソース領域13b及びドレイン13c領域が形成されることになる。そして、このようにして形成されたポリシリコン膜13に対しアニールを行い、不純物を活性化させる。
次に、ゲート絶縁膜14上及びゲート電極15上に層間絶縁膜16を形成する。層間絶縁膜16の材料としてはシリコン酸化膜(SiO)、シリコン窒化膜(SiN)、シリコン酸窒化膜(SiNO)、又は、これらの複合膜を用いることができる。このような層間絶縁膜16はCVD法等により形成することができる。
次に、フォトリソグラフィー法を用いて、層間絶縁膜16に対し、ポリシリコン膜13のソース領域13b及びドレイン領域13cと重畳する領域に対しコンタクトホールを設ける。そして、コンタクトホール内にスパッタリング法等にソース電極17及びドレイン電極18を設ける。ソース電極17及びドレイン電極18の材料としては、アルミニウム(Al)、インジウム酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)等を用いることができる。
以上により、実施例4の半導体素子(TFT)が完成する。
以上のように、実施例4の半導体素子の製造方法によれば、縦配置のTFTと横配置のTFTとのいずれもがキャリアの流れる方向に沿った結晶成長を有することになり、かつ、これら結晶成長の方向が統一されたTFTは同一のガラス基板上に作製されることになる。また、長尺ビームの長軸と平行な辺からなる切り欠け部が半導体膜の角部に設けられているので、レーザーの照射によって溶融後、固化時に起こる体積膨張した増加分を分散させ、結果として隅部においてリッジが生じることを抑制することができる。更に、長尺ビームの短軸方向のエネルギー強度分布を中心軸よりも移動方向側に偏らせて長尺ビームを照射させているので、リッジが長尺ビームの短軸の中心軸よりも移動方向側に形成され、次の照射によってリッジを覆いやすくなっており、それにより、半導体膜の外縁部にリッジを残りにくくすることができ、かつ、半導体膜の外縁部において結晶成長の方向に乱れを生じさせにくくことができる。そして、このようにして形成されたTFTは、表面に形成される凹凸が小さく、かつ、結晶成長の方向は一方向に統一されている。このように、実施例4の半導体素子の製造方法によれば、アイランド結晶化に特有のリッジ等による凹凸の形成が少なく、半導体素子製造工程において問題を引き起こすことなく、特性の揃った半導体素子を作製することができる。
(実施例5)
実施例5は、実施例4の半導体素子(TFT)の製造方法を利用したアクティブマトリクス基板の製造方法である。すなわち、実施例5においてTFTは実施例4と同様の方法によって作製される。図16は、実施例5で作製されるアクティブマトリクス基板の平面模式図である。図16に示すように実施例5で作製されるアクティブマトリクス基板は、ゲート配線21及びソース配線22が互いに直交するようにしてそれぞれ複数本ずつ張り巡らされており、これらで囲まれる領域が1つの画素23を形成する。ゲート配線21にはゲートドライバー24が、ソース配線22にはソースドライバー25がそれぞれ接続されており、更にこれらゲートドライバー24及びソースドライバー25の周辺に、駆動信号等を生成する周辺回路26が設置されている。周辺回路26で生成された信号は、ゲートドライバー24及びソースドライバー25によって制御され、各配線21、22へと送られる。各画素23にはTFT27が1つずつ設置されており、ゲート配線21及びソース配22線から送られてきた信号に対するON及びOFFを制御する。
図17は、実施例5によるアクティブマトリクス基板のレーザー照射の様子を示す平面模式図である。実施例5のようにアクティブマトリクス基板上に複数のTFTが形成される場合には、アモルファスシリコン膜からポリシリコン膜を形成する方式として、まず、アモルファスシリコン膜31をTFTが形成される領域に配置し、その後一様に長尺ビーム32を照射していくという方式を用いることができる。
長尺ビームを固体レーザーを用いたパルスレーザー光で形成した場合、1パルスあたりのエネルギーはせいぜい数十ミリジュールであり、長尺ビームの長さが1パネル分のアクティブマトリクス基板をカバーできない場合が多い。そのため、1パネル分内部でビームの走査を改行し、継いでいく方式が多く用いられている。
実施例5の長尺ビーム32の走査方式は、基板の横方向(X方向)に1行走査した後、次行に移動して再び走査するといったような行方向に走査する方式と、基板の縦方向(Y方向)に1列走査した後、次列に移動して再び走査するといったような列方向に走査する方式とのいずれであってもよい。また、実施例5の長尺ビーム32の走査方式は、X方向に1行走査し、基板の終端で停止した後、Y方向に一定距離移動し、そこから前行とは逆向きにX方向に走査し、再び終端でY方向に一定距離移動するという一連の動作を繰り返して走査するラスタースキャン方式であってもよい。
実施例5において長尺ビーム32は移動方向に対して斜めに傾いているため、長尺ビーム32の走査距離については、長尺ビームの移動方向と垂直な方向(Y方向)の長尺ビーム照射幅(LY)、及び、移動方向と平行な方向(X方向)の長尺ビーム照射幅(PY)を考慮して行わなければならない。
具体的には、図17に示すように、基板の行方向に走査する方式を採用する場合、長尺ビームの移動方向と垂直な方向の長尺ビーム照射幅(LY)を画素ピッチの縦幅の整数倍となるように調整する。一方、基板の行方向に走査する方式を採用する場合、移動方向と平行な方向の長尺ビーム照射幅(PY)が画素ピッチの横幅の整数倍となるように調整する。
例えば、もともとビームのY方向の長さが6mmであっても、画素が300ppi(28×85μm)であれば、85μmの整数倍である5.95mmに短くする必要がある。こうすることで、TFTを構成する結晶性半導体膜の少なくとも縦又は横の一方で、レーザーの継ぎ領域が形成されることがなくなり、全体として結晶成長を一方向に統一させることができる。なお、6mmから5.95mmに短くすることで約0.8%のオーダーロスが生じているが、処理速度全体として大きなロスはない。
実施例5において長尺ビーム32の末端は、図17に示すように、走査方向と平行な方向に切断された形状を有する。そうすることで、ビーム末端がTFTと重なったとしても、結晶成長の乱れは2μm以内に限定される。また、長尺ビームの移動を±2μmの真直度で走査すれば、各TFT間に約6μm以上の距離を確保することで、約6μmの幅においてTFTのチャネル領域を設置しないというルールの下に素子のレイアウトを行うことができ、チャネル領域以外の素子の活性層をレイアウトすることが可能となる。これはガラス基板上の大面積エレクトロニクスにおける微細化レベルを考慮すれば、実用上問題のない制約と考えられる。
以上により、実施例5のアクティブマトリクス基板が完成する。そして、このようにして作製されたアクティブマトリクス基板は、例えば、更に、対向電極やブラックマトリクスを備えるカラーフィルタ基板を形成し、液晶層をこれらの基板間に設けることで、液晶表示装置が作製されることになる。なお、実施例5のアクティブマトリクス基板は、その他にEL表示装置や、プラズマ表示装置等に適用することもできる。このようにして作製された表示装置は、特性のばらつきが少なく、表示にムラがない安定したアクティブマトリクス型の表示装置となる。また、このような半導体素子を含む表示装置は、高性能、低消費電力で高集積化が可能であることから、外形寸法の縮小も期待できる。
(実施例6)
実施例6では、本発明のレーザー結晶化装置によって長尺ビームを整形する方法について説明する。図18は、実施例6で用いられるレーザー結晶化装置の装置構成を示す模式図である。以下に、本発明のレーザー結晶化装置を用いて長尺ビームに整形し、アモルファスシリコン膜への照射及び移動を行う手順を示す。
まず、パルス固体レーザー発信器41からビームを出力し、ミラー等を介してビーム整形・均一光学系42へと導光させる。ビーム整形・均一光学系42によれば、レーザーの一方向を均一化させて長尺ビームに整形することができる。具体的には、ビーム整形・均一光学系42は、長尺状の開口部を有するマスクを備える。このようなマスクにより、長尺ビームの長軸方向及び短軸方向の長さを調節することもできる。
このとき、パルス固体レーザーとして50Wクラスのレーザーを用い、長軸方向を10mm程度の長さとすれば、50nmの厚みのアモルファスシリコン膜を底面まで完全に溶融させることができる。また、長尺ビームの短軸方向を8μmとし、かつパルス幅を150ns程度に調整することで、3μm程度の横成長距離を有するポリシリコン膜を得ることができる。更に、このとき長尺ビームの移動方向と直交する方向の長さを画素ピッチの整数倍となるよう調整することで、ポリシリコン膜内に継ぎ領域が生じることを防ぐことができる。
ビーム整形・均一光学系42から出射された長尺ビームは、ミラー等を介してコンデンサーレンズ43へと進む。コンデンサーレンズ43によれば、次に進むビーム長微調スリット44に対し、長尺ビームが均一に照らされるようにビームを集光させることができる。続いて、ビーム長微調スリット44を用いて、長尺ビームの末端を長尺ビームを移動させる方向と平行な方向に切断された形状へと整形する。そして、長尺ビームは、ミラー等を介してフィールドレンズ45及び回折限界投影レンズ46を通過し、XYZステージ48上のガラス基板47に照射される。
実施例6においてパルス固体レーザー発信器41から回折限界投影レンズ46までレーザーが形成されてから発射されるまでに関与する機材は固定されており、一方、XYZステージ48のみが、XYZ方向に移動することができる。したがって実施例4においては、XYZステージ48をXY平面内で長尺ビームの長軸に対して45°をなす方向に移動することで、実質的に、長尺ビームの長軸を移動方向に対して45°をなす方向に傾けるものとしている。
実施例6において長尺ビームの強度分布は、光路に挿入したマスクにより短軸方向の片側半分をカットすることによって移動方向側に偏らされている。
なお、縮小投影光学系(回折限界投影レンズ46)の倍率を5〜10倍に設定することで、サブミクロンオーダーの制度を確保することができる。
実施例6のレーザー結晶化装置は、アライメントマークを形成し、そのアライメントマークを検出して適宜照射領域を設定することが可能である。具体的には、あらかじめTFTが形成される領域に特殊な形状を有するアライメントマークを形成しておく。そして、実施例6のレーザー結晶化装置が備えるCCDカメラ等により撮像した後、画像読み取り手段を介して、XYZステージ48を所定の場所へ移動させ、レーザー光の照射を行う。
以上のような本発明のレーザー結晶化装置によって、実施例1〜4の半導体素子及び実施例5のアクティブマトリクス基板の製造を容易に行うことができる。
実施例1においてアモルファスシリコンからポリシリコンが形成される際の結晶成長の様子を示すシリコン膜の平面模式図である。 実施例2において用いられるシリコン膜の形状を示す平面模式図である。 実施例2における長尺ビームの照射方法の例を示す平面模式図である。 実施例2において用いられるアモルファスシリコン膜の形状の他の一例を示す平面模式図である。 実施例2において用いられるアモルファスシリコン膜の形状の他の一例を示す平面模式図である。 実施例2のアモルファスシリコン膜に形成された切り欠け部の設計例を示す平面模式図である。 実施例2のように隅部に切り欠け部を設けずに本発明を適用して形成されたポリシリコン膜(結晶性半導体膜)のSEM光学顕微鏡写真である(参考例1)。 実施例3において用いられるシリコン膜の形状を示す平面模式図である。 図8−1に示される照射領域の端部を拡大した平面模式図である。 実施例3のように長軸ビームの短軸方向の強度分布を調節せずに本発明を適用して形成されたポリシリコン膜(結晶性半導体膜)のリッジの形成領域を示す平面模式図である(参考例2)。 図9−1に示される照射領域の端部を拡大した平面模式図である。 実施例4で作製されるTFTの構成を示す断面模式図である。 実施例4で作製されるTFTが備えるポリシリコン膜の形状の一例を示す平面模式図である。 実施例4で作製されるTFTが備えるポリシリコン膜の形状の他の一例を示す平面模式図である。 実施例4で作製されるTFTが備えるポリシリコン膜の形状の他の一例を示す平面模式図である。 実施例4のアモルファスシリコン膜に設けられる切り欠け部の設計例を示す平面模式図である。 実施例4において用いられる長尺ビームの短軸方向のエネルギー強度分布を示すグラフである。 実施例5で作製されるアクティブマトリクス基板の平面模式図である。 実施例5によるアクティブマトリクス基板のレーザー照射の様子を示す平面模式図である。 実施例6で用いられるレーザー結晶化装置の装置構成を示す模式図である。 SLS法によるアモルファスシリコン膜からポリシリコン膜への結晶化の様子を示す斜視図である。 従来のSLSによる半導体膜の結晶成長方向を示す平面模式図である。 レーザーを移動方向に対し斜めに傾けた場合のレーザー照射の様子を示す平面模式図である。 レーザーを移動方向に対し斜めに傾けた場合の結晶成長の様子を示す平面模式図である。
符号の説明
1、13、31、101:シリコン(アモルファスシリコン、ポリシリコン)膜
1a:横配置のシリコン(アモルファスシリコン、ポリシリコン)膜
1b:縦配置のシリコン(アモルファスシリコン、ポリシリコン)膜
2、32、102:長尺ビーム
3:切り欠け部
3a:切り欠け部(左下方)
3b:切り欠け部(右上方)
3c:切り欠け部(左上方)
3d:切り欠け部(右下方)
4、104:横配置のTFT
5、105:縦配置のTFT
7:コンタクトホール
8、107:リッジ
9:照射領域
10:外縁部
11:ガラス基板
12:ベースコート絶縁膜
13a:チャネル領域
13b:ソース領域
13c:ドレイン領域
14:ゲート絶縁膜
15:ゲート電極
16:層間絶縁膜
17:ソース電極
18:ドレイン電極
21:ゲート配線
22:ソース配線
23:画素
24:ゲートドライバー
25:ソースドライバー
26:周辺回路
27:TFT
41:パルス固体レーザー発信器
42:ビーム整形・均一光学系
43:コンデンサーレンズ
44:ビーム長微調スリット
45:フィールドレンズ
46:回折限界投影レンズ
47:ガラス基板
48:XYZステージ
103:レーザー照射口

Claims (18)

  1. 長尺ビームの照射及び移動を交互に繰り返して非晶質半導体膜を溶融して結晶性半導体膜を形成する半導体素子の製造方法であって、
    該製造方法は、長尺ビームの照射前に非晶質半導体膜をパターニングする工程と、パターニングされた非晶質半導体膜の外縁を含んで長尺ビームを照射する工程とを含み、
    該長尺ビームは、移動方向に対して略45°をなす方向に傾けられている
    ことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 前記非晶質半導体膜は、長尺ビームの長軸と平行な辺からなる切り欠け部を有することを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  3. 前記非晶質半導体膜は、複数の切り欠け部を有し、
    該複数の切り欠け部は、互いに線対称であることを特徴とする請求項2記載の半導体素子の製造方法。
  4. 前記非晶質半導体膜は、複数の切り欠け部を有し、
    該複数の切り欠け部は、互いに点対称であることを特徴とする請求項2記載の半導体素子の製造方法。
  5. 前記切り欠け部は、最初又は最後に長尺ビームが照射される領域に形成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
  6. 前記切り欠け部は、切り欠け部に向かって延びる辺の延長線同士が交わる点から0.5〜1.0μmの範囲内に設けられていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
  7. 前記長尺ビームのエネルギー強度分布は、長尺ビームの中心軸よりも移動方向側に偏っていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
  8. 前記長尺ビームの末端は、移動方向と平行な方向に切断された形状を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
  9. 前記長尺ビームは、パルスレーザー光であり、パルスごとに一定距離で移動されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
  10. 前記パルスレーザー光は、短軸幅が8μm以下であり、かつパルス幅が150ナノ秒以上であることを特徴とする請求項9記載の半導体素子の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の半導体素子の製造方法を用いて薄膜トランジスタを形成する工程を含むアクティブマトリクス基板の製造方法であって、
    該製造方法は、薄膜トランジスタを形成する領域に非晶質半導体膜を配置する工程と、長尺ビームの移動方向と垂直な方向の長尺ビーム照射幅を画素ピッチの整数倍に整形して非晶質半導体膜に対し長尺ビームの照射を行う工程とを含むことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の半導体素子の製造方法を用いて薄膜トランジスタを形成する工程を含むアクティブマトリクス基板の製造方法であって、
    該製造方法は、非晶質半導体膜をゲート信号線又はソース信号線を形成する領域に沿って6μm以上離れた領域ごとに配置する工程と、長尺ビームの移動を±2μmの真直度で行う工程とを含むことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
  13. 請求項11又は12記載のアクティブマトリクス基板の製造方法であって、
    該製造方法は、非晶質半導体膜を配置する箇所にアライメントマークを形成する工程と、該アライメントマークをモニタリングして非晶質半導体膜に対し長尺ビームの照射を行う工程とを含むことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
  14. 請求項11〜13のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板の製造方法を用いてアクティブマトリクス基板を形成する工程を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  15. 長尺ビームの照射及び移動を交互に繰り返して非晶質半導体膜を溶融して結晶性半導体膜を形成する機構を備えるレーザー結晶化装置であって、
    該レーザー結晶化装置は、長尺ビームを移動方向に対して略45°をなす方向に傾ける機構、及び、長尺ビームの強度分布を長尺ビームの中心軸よりも移動方向側に偏らせる機構を備えることを特徴とするレーザー結晶化装置。
  16. 前記レーザー結晶化装置は、移動方向と平行な方向に切断された形状に長尺ビームを整形するマスクを有し、
    該マスクは、回折限界光学系を用いて非晶質半導体膜上にマスクイメージを投影するものであることを特徴とする請求項15記載のレーザー結晶化装置。
  17. 前記レーザー結晶化装置は、画素ごとに配置された非晶質半導体膜に対し、長尺ビームの移動方向と直交する方向の照射幅を画素ピッチの整数倍に整形させた後に、長尺ビームの照射を行う機構を備えることを特徴とする請求項15又は16記載のレーザー結晶化装置。
  18. 前記レーザー結晶化装置は、画素ごとに配置された非晶質半導体膜に対してアライメントマークを形成し、該アライメントマークをモニタリングして非晶質半導体膜に対し長尺ビームの照射を行う機構を備えることを特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載のレーザー結晶化装置。
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