JP2009025707A - ネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高集積且つ高精度な電子デバイスを製造するための高精度な微細パターンを安定的に形成するために、ラインエッジラフネスが小さく、パターン倒れ性能が良好なネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】(A1)特定の脂環炭化水素構造から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂、(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(C)溶剤を含有するネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにはその他のフォトアプリケーションのリソグラフィー工程に使用される、ネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法に関するものである。特に、波長が193nmのArF光を光源とするArF露光装置及び液浸式投影露光装置で露光するために好適な、ネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法に関するものである。
KrFエキシマレーザー(248nm)用レジスト以降、光吸収による感度低下を補うためにレジストの画像形成方法として化学増幅という画像形成方法が用いられている。ポジ型の化学増幅の画像形成方法を例に挙げ説明すると、露光で露光部の酸発生剤が分解し酸を生成させ、露光後のベーク(PEB:Post Exposure Bake)でその発生酸を反応触媒として利用してアルカリ不溶の基をアルカリ可溶基に変化させ、アルカリ現像により露光部を除去する画像形成方法である。
半導体素子の微細化に伴い露光光源の短波長化と投影レンズの高開口数(高NA)化が進み、現在では193nm波長を有するArFエキシマレーザーを光源とする露光機が開発されている。これらは一般によく知れている様に次式で表すことができる。
(解像力)=k1・(λ/NA)
(焦点深度)=±k2・λ/NA2
ここでλは露光光源の波長、NAは投影レンズの開口数、k1及びk2はプロセスに関係する係数である。
解像力を高める技術として、従来から投影レンズと試料の間に高屈折率の液体(以下、「液浸液」ともいう)で満たす、所謂、液浸法が提唱されている。
この「液浸の効果」はλ0を露光光の空気中での波長とし、nを空気に対する液浸液の屈折率、θを光線の収束半角としNA0=sinθとすると、液浸した場合、前述の解像力及び焦点深度は次式で表すことができる。
(解像力)=k1・(λ0/n)/NA0
(焦点深度)=±k2・(λ0/n)/NA0 2
すなわち、液浸の効果は波長が1/nの露光波長を使用するのと等価である。言い換えれば、同じNAの投影光学系の場合、液浸により、焦点深度をn倍にすることができる。これは、あらゆるパターン形状に対して有効であり、更に、現在検討されている位相シフト法、変形照明法などの超解像技術と組み合わせることが可能である。
更に解像力を高める技術として、2重露光技術(DoubleExposureTechnogy)や2重パターニング技術(DoublePatterningTechnogy)が提唱されている。これは、前述の解像力の式において、k1を小さくすることであり、解像力を高める技術として位置付けられている。
従来、半導体素子等の電子デバイスのパターン形成は、形成したいパターンサイズを4−5倍に拡大したマスク又はレチクルのパターンを、縮小投影露光装置を用いて、ウェハ等の被露光物体に縮小転写していた。
ところが、寸法の微細化に伴い、従来の露光方式では、近接するパターンに照射された光が相互に干渉し光学コントラストが減じてしまう、という問題点が生じるので、これらの技術では、露光マスクのデザインを2つ以上に分割し、それぞれのマスクを独立に露光
し、イメージを合成する、という工夫を行っている。これらの2重露光方式では、露光マスクのデザインを分割し、そのデザインを被露光物体(ウエハー)上、再度イメージの合成をする必要があり、レチクル上のパターンが、被露光物体上に忠実に再現するようにマスクのデザインの分割を工夫する必要がある。
これらの2重露光方式の効果を半導体素子の微細画像パターンの転写に検討した例が、特許文献1(特開2006-156422号公報)等にて紹介されている。
最近の2重露光技術進捗が、非特許文献1(SPIE Proc 5754,1508(2005))、非特許文献2(SPIE Proc 5377,1315(2004))、非特許文献3(SPIE Proc 61531K-1(2006))等で報告されている。
しかしながら、従来のレジスト組成物を、単純に従来のレジストプロセスに適用しパターン形成を行うのでは、これらの2重露光方式においてはレジストの解像限界付近でパターン形成を行う必要があるため、十分な露光マージンや焦点深度が得られない、という点が問題になる。
すなわち、特許文献2(特開2001-109154号公報)等で紹介されているような、露光により極性が増加する樹脂を含有するレジスト組成物を基板に塗布、露光、レジスト膜の露光部をアルカリ現像液で溶解し現像するパターン形成プロセスや、特許文献3(特開2003-76019号公報)等で紹介されているような、露光により分子量が増大する樹脂を含有するレジスト組成物を基板に塗布、露光、レジスト膜の未露光部をアルカリ現像液で溶解し現像するパターン形成プロセスを、2重露光のプロセスに適用するのでは、十分な解像性能を得ることができない。
現在、g線、i線、KrF、ArF、EB、EUVリソグラフィー用の現像液としては、2.38質量%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の水系アルカリ現像液が汎用的に用いられている。
上記以外の現像液としては、例えば、特許文献4(特開2001-215731号公報)には、スチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体を含有するレジスト材料の露光部分を溶解し現像するための、脂肪族直鎖状エーテル系溶剤または芳香族エーテル系溶剤と、炭素数5以上のケトン系溶剤とを含有する現像液が記載されている。又、特許文献5(特開2006-227174号公報)には、放射線の照射により、ポリマー鎖が切断されて低分子化するレジスト材料の露光部分を溶解し現像するための、酢酸基またはケトン基、エーテル基、フェニル基を少なくとも2つ以上有し、かつ分子量が150以上であることを特徴とする現像液が記載されている。又、特許文献6(特開平6-194847号公報)には、ポリヒドロキシエーテル樹脂とグリシジル(メタ)アクリレートとの反応により得られた感光性ポリヒドロキシエーテル樹脂を主成分とするレジスト材料の未露光部分を現像するための、炭素数6〜12の芳香族化合物もしくは炭素数6〜12の芳香族化合物を50質量%以上含む混合溶剤を現像液とすることを特徴とする現像液が記載されている。
しかしながら、性能が総合的に良好なパターンを形成することが望ましいのはもちろんであるが、そのために必要な、レジスト組成物、現像液、リンス液等の適切な組み合わせを見い出すことが極めて困難であるのが実情であり、改良が求められていた。特に、レジストの解像線幅が微細化するにつれて、ラインパターンのラインエッジラフネス性能の改良やパターン倒れ性能の改良が求められていた。
また、上述のレジスト組成物及び現像液の組み合わせでは、特定のレジスト組成物を、高極性のアルカリ現像液もしくは、低極性の有機溶剤を含む現像液と組み合わせ、パターンを形成するシステムを供しているにすぎない。即ち、図1に示すように、ポジ型システム(レジスト組成物とポジ型現像液の組み合わせ)においては、光学空間像(光強度分布)のうち、光照射強度の強い領域を選択的に溶解・除去し、パターン形成を行う材料が提供されているにすぎない。反対に、ネガ型システム(レジスト組成物とネガ型現像液)の組み合わせにおいては、光照射強度の弱い領域を選択的に溶解・除去し、パターン形成を行う材料システムが提供されているにすぎない。
ここで、ポジ型現像液とは、図1に実線で表した所定の閾値以上の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液であり、ネガ型現像液とは、該所定の閾値以下の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液のことである。ポジ型現像液を用いた現像工程のことをポジ型現像(ポジ型現像工程ともいう)と呼び、ネガ型現像液を用いた現像工程のことをネガ型現像(ネガ型現像工程ともいう)と呼ぶ。
一方、解像力を高める2重パターニング技術としての2重現像技術が特許文献7(特開2000−199953号公報)に記載されている。この例では、一般的な化学増幅の画像形成方法を利用しており、露光によってレジスト組成物中の樹脂の極性が、光強度の高い領域では高極性に、光強度の低い領域では低極性になることを利用して、特定のレジスト膜の高露光領域を高極性の現像液に溶解させポジ型現像を行い、低露光領域を低極性の現像液に溶解させてネガ型現像を行っている。具体的には、図2に示すように照射光1の露光量E2以上の領域をアルカリ水溶液をポジ型現像液として用いて溶解させ、露光量E1以下の領域を特定の有機溶剤をネガ型現像液として用いて溶解させている。これにより、図2に示すように、中間露光量(E2−E1)の領域が現像されずに残り、露光用マスク2の半ピッチを有するL/Sのパターン3をウェハ4上に形成している。
しかしながら、レジスト組成物とネガ型の現像液の最適な組み合わせを選択するのは非常に困難で、上述の例に於いては、ネガ型現像液を使用した際の現像性が悪化してしまうという問題があった。
さらに、2重現像により微細パターンを形成する際には、単にネガ型現像液あるいはポジ型現像液を単独で用いた際の解像力が良いだけでは不十分で、ネガ型現像液及びポジ型現像液のいずれに対しても、良好なパターン解像性を示すことが求められていた。
特開2006-156422号公報 特開2001-109154号公報 特開2003-76019号公報 特開2001-215731号公報 特開2006-227174号公報 特開平6-194847号公報 特開2000-199953号公報 SPIE Proc 5754,1508(2005) SPIE Proc 5377,1315(2004) SPIE Proc 61531K-1(2006)
本発明は、上記課題を解決し、高集積且つ高精度な電子デバイスを製造するための高精度な微細パターンを安定的に形成するために、ラインエッジラフネスが小さく、パターン倒れ性能が良好なネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法を提供することを目的としている。
本発明は、下記の構成であり、これにより本発明の上記目的が達成される。
(1) (A1)下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂、(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂、(B)
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(C)溶剤を含有することを特徴とするネガ型現像用レジスト組成物。
Figure 2009025707
一般式(pI)〜(pV)において、
11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
(2) 樹脂(A2)の酸分解性の繰り返し単位が、下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有することを特徴とする(1)に記載のネガ型現像用レジスト組成物。
Figure 2009025707
一般式(pI)〜(pV)において、
11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
(3) 樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位と、樹脂(A2)の酸分解性の繰り返
し単位が、互いに異なる構造を有することを特徴とする(1)又は(2)に記載のネガ型現像用レジスト組成物。
(4) 樹脂(A1)及び樹脂(A2)のそれぞれの含有量が、ネガ型現像用レジスト組成物の全固形分を基準として、5.5質量%以上94.0質量%以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のネガ型現像用レジスト組成物。
(5) ネガ型現像が、有機溶剤を含有し、20℃における蒸気圧が5kPa以下であるネガ型現像液を用いて行われることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のネガ型現像用レジスト組成物。
(6) (ア)(A1)下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂、(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(C)溶剤を含有するネガ型現像用レジスト組成物を塗布する工程、
(イ)露光工程及び
(エ)ネガ型現像液を用いて現像する工程
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
Figure 2009025707
一般式(pI)〜(pV)において、
11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
(7) 更に、(ウ)ポジ型現像液を用いて現像する工程を含むことを特徴とする(6)に記載のパターン形成方法。
本発明により、ラインエッジラフネスが小さく、パターン倒れ性能が良好なネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書で用いられる用語について説明する。パターンを形成する方式としては、ポジ型とネガ型があり、何れも、光照射を契機とした化学反応によって、レジスト膜の現像液に対する溶解性が変化することを利用しているが、光照射部が現像液に溶解する場合をポジ型方式、非照射部が現像液に溶解する場合をネガ型方式と呼ぶ。その場合に用いる現像液としては、ポジ型現像液とネガ型現像液の2つがある。ポジ型現像液とは、図1に実線で示す所定の閾値以上の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液であり、ネガ型現像液とは、前記所定の閾値以下の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液のことである。ポジ型現像液を用いた現像工程のことをポジ型現像(ポジ型現像工程ともいう)と呼び、ネガ型現像液を用いた現像工程のことをネガ型現像(ネガ型現像工程ともいう)と呼ぶ。多重現像(多重現像工程ともいう)とは、上記ポジ型現像液を用いた現像工程と上記ネガ型現像液を用いた現像工程とを組み合わせた現像方式のことである。本発明ではネガ型現像に用いるレジスト組成物のことをネガ型現像用レジスト組成物と呼び、多重現像に用いるレジスト組成物のことを多重現像用レジスト組成物と呼ぶ。以下、単にレジスト組成物と記載されている場合は、ネガ型現像用レジスト組成物のことを示す。ネガ型現像用リンス液とは、ネガ型現像工程の後の洗浄工程に用いられる、有機溶剤を含むリンス液のことを表す。
本発明では、解像力を高める技術として、図3に示すように、所定の閾値(b)以下の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液(ネガ型現像液)と、(A1)一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂、(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(C)溶剤を含有するネガ型現像用レジスト組成物とを組合わせた、新しいパターン形成方法を提供する。
本発明のネガ型現像用レジスト組成物は、所定の閾値(a)以上の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液(ポジ型現像液)に対しても優れた現像特性を示し、所定の閾値(a)以上の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液(ポジ型現像液)と所定の閾値(b)以下の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液(ネガ型現像液)及びネガ型現像用レジスト組成物を組合わせることで、多重現像によるパターン形成が可能である。
即ち、図3に示すように、露光マスク上のパターン要素を、光照射によって、ウエハー上に投影したときに、光照射強度の強い領域(所定の閾値(a)以上の露光部)を、ポジ型現像液を用いて溶解・除去し、光照射強度の弱い領域(所定の閾値(b)以下の露光部)を、ネガ型現像液を用いて溶解・除去することにより、光学空間像(光強度分布)の周波数の2倍の解像度のパターンを得ることができる。
従って、本発明のネガ型現像用レジスト組成物は、多重現像用レジスト組成物としても好適に使用することができる。
本発明を実施するのに、必要なパターン形成プロセスは、以下の工程を含む。
(ア)(A1)下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の
繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂、(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(C)溶剤を含有するネガ型現像用レジスト組成物を塗布する工程、
(イ)露光工程及び
(エ)ネガ型現像液を用いて現像する工程
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
Figure 2009025707
一般式(pI)〜(pV)において、
11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
本発明のパターン形成方法は、更に、(カ)有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄する工程を含むことが好ましい。
本発明のパターン形成方法は、更に、(ウ)ポジ型現像液を用いて現像する工程を含むことが好ましい。
本発明のパターン形成方法は、(イ)露光工程の後に、(オ)加熱工程(PEB:Post
Exposure Bake)を有することが好ましい。
本発明のパターン形成方法は、(イ)露光工程を、複数回有することができる。
本発明のパターン形成方法は、(オ)加熱工程を、複数回有することができる。
本発明を実施するには、(A1)下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂、(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(C)溶剤を含有
するネガ型現像用レジスト組成物及び(Ab)ネガ型現像液(好ましくは有機系現像液)が必要である。
Figure 2009025707
一般式(pI)〜(pV)において、
11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
本発明を実施するには、更に、(Ac)ポジ型現像液(好ましくはアルカリ現像液)を使用することが好ましい。
本発明を実施するには、更に、(Ad)有機溶剤を含むネガ型現像用リンス液を使用することが好ましい。
ポジ型現像液、ネガ型現像液の2種類の現像液を用いたパターン形成プロセスを行う場合、その現像の順序は特に限定されないが、1回目の露光を行った後、ポジ型現像液もしくはネガ型現像液を用いて現像を行い、次に、最初の現像とは異なる現像液にて、ネガ型もしくはポジ型の現像を行うことが好ましい。更に、ネガ型の現像を行った後には、有機溶剤を含むネガ型現像用リンス液を用いて洗浄することが好ましい。
パターンを形成する方式としては、(a)極性変換等の化学反応を利用する方式と、(b)架橋反応や重合反応等の分子間の結合生成を利用する方式が挙げられる。
架橋反応や重合反応等の分子間の結合により、樹脂の分子量が増大するレジスト材料系では、一つのレジスト材料が、ある現像液に対してはポジ型に、また、別の現像液に対してはネガ型に作用する様な系を構築するのが難しかった。
レジスト組成物は、「酸の作用により極性が増大する樹脂を含有し、活性光線又は放射線の照射により、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する膜を形成する樹脂組成物」である。
本発明に於けるレジスト組成物は、酸の作用により極性が増大する樹脂を含有し、活性光線又は放射線の照射により、ネガ型現像液に対する溶解性が低減するだけでなく、特に、アルカリ現像液に対する溶解度の増大と、有機溶剤を含む現像液に対する溶解度の減少を同時にもたらすことができる。
即ち、本発明では、ひとつのレジスト組成物が、同時に、ポジ型現像液に対してはポジ型として作用し、また、ネガ型現像液に対してはネガ型として作用する。
本発明では、ポジ型現像液として、アルカリ現像液(水系)を、ネガ型現像液として、有機溶剤を含む有機系現像液を用いることができる。
本発明に於いて、重要なのは、露光量の「閾値」(光照射領域の中で、膜が現像液に可溶化、あるいは不溶化する露光量)を制御することである。即ち、パターン形成を行うに際し、所望の線幅が得られるように、ポジ型現像液に対し可溶化する最小の露光量、および、ネガ型現像液対し不溶化する最大の露光量、が「閾値」である。
「閾値」は、以下の様にして求めることが出来る。
即ち、パターン形成を行うに際し、所望の線幅が得られるように、ポジ型現像液に対し可溶化する最小の露光量、および、ネガ型現像液対し不溶化する最大の露光量、が閾値である。
より厳密には、閾値は、以下の様に定義される。
レジスト膜の露光量に対する残膜率を測定した時に、図4にあるように、ポジ型現像液に対し、残膜率が0%となる露光量を、閾値(a)と、ネガ型現像液に対し、残膜率が100%となる露光量を、閾値(b)とする。
例えば、図5に示すように、ポジ型現像液に対し可溶化する露光量の閾値(a)を、ネガ型現像液対し可溶化する露光量の閾値(b)より、高くすることにより、1回の露光で、パターン形成が可能となる。即ち、図6に示すように、まずレジストをウェハーに塗布し、露光を行い、まずポジ型現像液で露光量の閾値(a)以上を溶解し、続いてネガ型現像液で露光量の閾値(b)以下を溶解することで、1回の露光でパターン形成が可能になる。この場合の、ポジ型現像液による現像とネガ型現像液による現像の順序はどちらが先でも良い。ネガ型現像の後、有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄すると、より良好なパターン形成が可能になる。
閾値を制御する方法としては、レジスト組成物および現像液の材料関連パラメータや、プロセスと関連するパラメータを制御する方法がある。
材料関連パラメータとしては、レジスト組成物の現像液、及び、有機溶剤に対する溶解性と関連する様々な物性値、即ち、SP値(溶解度パラメータ)、LogP値、等の制御が有効である。具体的には、レジスト組成物に含まれる、ポリマーの重量平均分子量、分子量分散度、モノマー組成比、モノマーの極性、モノマーシーケンス、ポリマーブレンド、低分子添加剤の添加、また、現像液については、現像液濃度、低分子添加剤の添加、界面活性剤の添加、等がある。
また、プロセス関連パラメータとしては、製膜温度、製膜時間、露光後後加熱時の温度、時間、現像時の温度、現像時間、現像装置のノズル方式(液盛り方法)、現像後のリンス方法等が挙げられる。
従って、ネガ型現像を用いたパターン形成方法及びネガ型現像とポジ型現像を併用した多重現像によるパターン形成方法に於いて、良好なパターンを得るためには、上記材料関連パラメータやプロセスパラメータを適切に制御し、それらを組み合わせることが重要である。
ポジ型現像液、ネガ型現像液の2種類の現像液を用いたパターン形成プロセスは、上記の様に1回の露光でおこなってもよいし、2回以上の露光を行うプロセスで行ってもよい。即ち、1回目の露光を行った後、ポジ型現像液もしくはネガ型現像液を用いて現像を行い、次に、2回目の露光を行った後、最初の現像とは異なる現像液にて、ネガ型もしくはポジ型の現像を行う。
露光を2回以上行うメリットとしては、1回目の露光後の現像における閾値の制御と、2回目の露光後の現像における閾値の制御の自由度が増大する、というメリットがある。2回以上露光を行う場合、2回目の露光量を1回目の露光量より大きくすることが望ましい。図7に示すように、2回目の現像においては、1回目および2回目の露光量の履歴が加算された量を基に、閾値が決定されるが、2回目の露光量が1回目の露光量より十分大きい場合、1回目の露光量の影響は小さくなり、場合によっては無視できるからである。
1回目の露光を行う工程における露光量(Eo1[mJ/cm2])は、2回目の露光を行う工程における露光量(Eo2[mJ/cm2])より、5[mJ/cm2]以上小さい方が望ましい。これは、1回目の露光の履歴の影響が、2回目の露光によりパターン形成を行う過程に及ぼす影響を小さくすることができる。
1回目の露光量と2回目の露光量を変更するには、前述の材料・プロセスの様々なパラメータを調整する方法が有効であるが、特に、1回目の加熱をする工程の温度と、2回目の加熱をする工程の温度を制御することが有効である。即ち、1回目の露光量を2回目の露光量より小さくするには、1回目の加熱をする工程の温度を2回目の加熱をする工程の温度より高くすることが有効である。
ポジ型現像に於ける、閾値(a)は、実際のリソグラフィ工程においては、以下の様に対応する。
基板上に、活性光線又は放射線の照射により、ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する、レジスト組成物による膜を形成した後、所望の照明条件で、所望のパターンサイズのフォトマスクを介して露光を行う。この時、露光の焦点(フォーカス)を0.05[μm]、露光量を0.5[mJ/cm2]刻みで振りながら、露光を行う。露光後、所望の温度で、所望時間加熱を行い、所望の濃度のアルカリ現像液で、所望時間現像を行う。現像後、パターンの線幅を、CD−SEMを用いて計測し、所望の線幅を形成する露光量A[mJ/cm2]、フォーカス位置を決定する。次に、特定露光量A[mJ/cm2]、特定フォーカス位置で、先のフォトマスクを照射した時の光学像の強度分布を計算する。計算は、シミュレーションソフトウエア(KLA社製Prolith ver.9.2.0.15)を用いて行うことができる。計算方法の詳細は、Inside PROLITH(Chris.A.Mack著、FINLE Technologies,Inc. , Cahpter2 Aerial Image Formation)に記載されている。
計算結果の一例として、図8に示す様な光学像の空間強度分布が得られる。
ここで、図9に示すように、光学像の空間強度分布の極小値から、得られたパターン線幅の1/2の分だけ空間位置をずらした位置における光強度が、閾値(a)に対応する。
ネガ型現像に於ける、閾値(b)は、実際のリソグラフィ工程においては、以下の様に対応する。
基板上に、酸の作用により極性が増大する樹脂を含有し、活性光線又は放射線の照射により、ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する、レジスト組成物による膜を形成した後、所望の照明条件で、所望のパターンサイズのフォトマスクを介して露光を行う。この時、露光の焦点(フォーカス)を0.05[μm]、露光量を0.5[mJ/cm2]刻みで振りながら、露光を行う。露光後、所望の温度で、所望時間加熱を行い、所望の濃度の有機系現像液で、所望時間現像を行う。現像後、パターンの線幅を、CD−SEMを用いて計測し、所望の線幅を形成する露光量A[mJ/cm2]、フォーカス位置を決定する。次に、特定露光量A[mJ/cm2]、特定フォーカス位置で、先のフォトマスクを照射した時の光学像の強度分布を計算する。計算はシミュレーションソフトウエア(KLA社製Prolith)を用いて行う。
例えば、図10に示す様な光学像の空間強度分布が得られる。
ここで、図11に示すように、光学像の空間強度分布の極大値から、得られたパターン線幅の1/2の分だけ空間位置をずらした位置における光強度を閾値(b)とする。
閾値(a) は、0.1〜100[mJ/cm2]が好ましく、より好ましくは、0.5〜50[mJ/cm2]であり、更に好ましくは、1〜30[mJ/cm2]である。閾値(b) は、0.1〜100[mJ/cm2]が好ましく、より好ましくは、0.5〜50[mJ/cm2]であり、更に好ましくは、1〜30[mJ/cm2]である。閾値(a)と(b)との差は、0.1〜80[mJ/cm2]が好ましく、より好ましくは、0.5〜50[mJ/cm2]であり、更に好ましくは、1〜30[mJ/cm2]である。
本発明に於いて、基板上に形成する膜は、(A1)下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂、(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(C)溶剤を含有するネガ型現像用レジスト組成物を塗布することにより形成される膜である。
Figure 2009025707
一般式(pI)〜(pV)において、
11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
以下、本発明で使用し得るネガ型現像用レジスト組成物について説明する。
(A)酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する樹脂
本発明のレジスト組成物に用いられる、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する樹脂は、(A1)下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂及び(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂である。
Figure 2009025707
一般式(pI)〜(pV)において、
11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(pI)〜(pV)、R11〜R25における、アルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基等を挙げることができる。
11〜R25における、シクロアルキル基或いはZと炭素原子が形成するシクロアルキル基は、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は5〜30個が好ましく、特に炭素数6〜25個が好ましい。
好ましいシクロアルキル基としては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、ノルボルニル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、テトラシクロドデカニル基、トリシクロデカニル基を挙げることができる。
これらのアルキル基、シクロアルキル基は、更なる置換基を有していてもよい。アルキル基、シクロアルキル基の更なる置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜6)等が挙げられる。上記のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基等が、更に有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
一般式(pI)〜(pV)で表される基は、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に含まれる。
一般式(pI)〜(pV)で表される基は、酸の作用により分解して、極性が増大する基(以下、「酸分解性基」ともいう)に酸の作用により脱離する保護基として含まれるこ
とが好ましい。
酸分解性基として好ましい基は、アルカリ可溶性基の水素原子を、酸の作用により脱離する保護基で置換した基である。
アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボキシル基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基を有する基等、この技術分野において公知の種々の基が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール基)、スルホン酸基が挙げられる。
酸の作用により脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位としては、下記一般式(pA)で示される繰り返し単位が好ましい。
Figure 2009025707
一般式(pA)に於いて、
Rは、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。好ましくは単結合である。
Rp1は、一般式(pI)〜(pV)のいずれかの基を表す。
以下、一般式(pA)で示される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009025707
Figure 2009025707
樹脂(A2)は、酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる樹脂である。
樹脂(A2)に含まれる酸分解性の繰り返し単位としては、前記一般式(pA)で表される繰り返し単位及び後期一般式(II-AB)で示される繰り返し単位の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。樹脂(A2)に含まれる酸分解性の繰り返し単位として、より好ましくは、一般式(pA)で表される繰り返し単位である。
樹脂(A2)に含まれる酸分解性の繰り返し単位としては、それ以外の繰り返し単位、例えば、下記一般式(pIIa)で表される繰り返し単位を用いても良い。
Figure 2009025707
一般式(pIIa)において、
Rxは、水素原子、メチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
12a〜R14aは、各々独立に、アルキル基を表す。
一般式(pIIa)、R12a〜R14aに於ける、アルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基等を挙げることができる。
以下、一般式(pIIa)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009025707
樹脂(A1)及び樹脂(A2)に含まれる酸分解性の繰り返し単位の平均含有率は、それぞれ全繰り返し単位中20〜70モル%が好ましく、より好ましくは25〜65モル%、さらに好ましくは30〜60モル%である。
樹脂(A1)と樹脂(A2)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率の差は、好ましくは2〜30モル%、より好ましくは4〜20モル%である。
酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは、樹脂中の酸分解性の繰り返し単位のモル含有率を全樹脂に対して平均化した値を表す。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)に於いて、酸分解性基は、一般式(pI)〜(pV)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位に含有される。樹脂(A1)及び樹脂(A2)が有していても良い酸分解性基としては、さらに、後記一般式(II−AB)で表される繰り返し単位が挙げられ。また、酸分解性基は、共重合成分の繰り返し単位のうち少なくとも1種の繰り返し単位に含有されていても良い。
樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位と、樹脂(A2)の酸分解性の繰り返し単位は、互いに異なる構造を有することが好ましい。ここで、互いに構造が異なるとは、酸分解性の繰り返し単位に含まれる酸分解性基の構造が異なっている場合のみならず、酸分解性基の構造は同一であるが、酸分解性の繰り返し単位中の他の構造が異なる場合をも含む。この中でも、樹脂(A1)の酸分解性基の構造と、樹脂(A2)の酸分解性基の構造が、異なることがより好ましい。この場合の樹脂(A1)及び樹脂(A2)の酸分解性基は、少なくともいずれか一つの酸分解性基が、炭素数3〜12の単環のシクロアルキル基を有する部分構造を有する繰り返し単位であることが特に好ましい。これにより、ラインエッジラフネス改良の効果がさらに向上する。
本発明のレジスト組成物を用いた場合にパターン倒れやラインエッジラフネスが良化する原因については明らかではないが、恐らく、樹脂(A1)とは酸分解性繰り返し単位の平均含有率が異なる樹脂(A2)をブレンドすることで、樹脂(A1)のネガ型現像液に対する親和性が向上し、局所的に現像液がパターンに浸透してしまい不均一な現像が生じてしまうことが起こり難くなったためであると推定される。特に、本発明のネガ型の現像工程を用いたパターン形成プロセスに於いては、ポジ型の現像を行う場合とは異なり、レジスト膜の低露光部が溶解するので、樹脂の酸分解性繰り返し単位の平均含有率の差が、現像液に対する親和性の差と密接に関連するものと推定される。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、更に、下記一般式(II-AB)で示される繰り返し単位を更に含んでいても良い。
Figure 2009025707
一般式(II−AB)に於いて、
11'及びR12'は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Z'は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
一般式(II−AB)は、下記一般式(II−AB1)又は一般式(II−AB2)であることが更に好ましい。
Figure 2009025707
一般式(II−AB1)及び(II−AB2)に於いて、
13'〜R16'は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR5、酸分解性基、−C(=O)−X−A'−R17'、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。Rl3'〜R16'のうち少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。
ここで、R5は、アルキル基、シクロアルキル基又はラクトン構造を有する基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
A'は、単結合又は2価の連結基を表す。
17'は、−COOH、−COOR5、−CN、水酸基、アルコキシ基、−CO−NH−R6、−CO−NH−SO2−R6又はラクトン構造を有する基を表す。
6は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
nは、0又は1を表す。
一般式(II−AB)、R11'、R12'におけるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
11'、R12'におけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
Z'の脂環式構造を形成するための原子団は、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素の繰り返し単位を樹脂に形成する原子団であり、中でも有橋式の脂環式炭化水素の繰り返し単位を形成する有橋式脂環式構造を形成するための原子団が好ましい。
形成される脂環式炭化水素の骨格としては、一般式(pI)〜(pV)に於けるR11〜R25の脂環式炭化水素基と同様のものが挙げられる。
脂環式炭化水素の骨格には置換基を有していてもよい。そのような置換基としては、前記一般式(II−AB1)又は(II−AB2)中のR13'〜R16'を挙げることができる。
一般式(II−AB1)又は一般式(II−AB2)で表される繰り返し単位として、下記具体例が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
Figure 2009025707
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、ラクトン基を有することが好ましい。ラクトン基としては、ラクトン構造を有していればいずれの基でも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造を有する基であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。下記一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。また、ラクトン構造を有する基が、主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては、一般式(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)で表される基であり、特定のラクトン構造を用いることでラインエッジラフネス、現像欠陥が良好になる。
Figure 2009025707
ラクトン構造部分は、置換基(Rb2)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb2)としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数4〜7)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数1〜8)、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられる。n2は、0〜4の整数を表す。n2が2以上の時、複数存在する置換基(Rb2)は、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在する置換基(Rb2)同士が結合して環を形成してもよい。
一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位としては、前記一般式(II−AB1)又は(II−AB2)中のR13'〜R16'のうち少なくとも1つが、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)で表される基を有するもの(例えば、−COOR5のR5が一般式(LC1−1)〜(LC1−16)で表される基を表す)又は下記一般式(AI)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2009025707
一般式(AI)に於いて、
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。
Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
Rb0は、水素原子又はメチル基が好ましい。
Abは、単結合、アルキレン基、単環若しくは多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル基、エステル基、カルボニル基又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される連結基である。Ab1は、直鎖若しくは分岐状アルキレン基又は単環若しくは多環のシクロアルキレン基であり、好ましくは、メチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基である。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のうちのいずれかで示される基を表す。
ラクトン構造を有する繰り返し単位は通常光学異性体が存在するが、いずれの光学異性体を用いてもよい。また、1種の光学異性体を単独で用いても、複数の光学異性体混合して用いてもよい。1種の光学異性体を主に用いる場合、その光学純度(ee)が90以上のものが好ましく、より好ましくは95以上である。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、極性基を有する有機基を有する繰り返し単位、特に、極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位を有していることが好ましい。これにより基板密着性、現像液親和性が向上する。極性基で置換された脂環炭化水素構造の脂環炭化水素構造としては、アダマンチル基、ジアマンチル基、ノルボルナン基が好ましい。極性基としては水酸基、シアノ基が好ましい。
極性基で置換された脂環炭化水素構造としては、下記一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造が好ましい。
Figure 2009025707
一般式(VIIa)〜(VIIc)に於いて、
2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、R2c〜R4cのうち1つ又は2つが水酸基で、残りが水素原子である。
一般式(VIIa)に於いて、更に好ましくはR2c〜R4cのうち2つが水酸基で、残りが水素原子である。
一般式(VIIa)〜(VIId)で表される基を有する繰り返し単位としては、前記一般式(II−AB1)又は(II−AB2)中のR13'〜R16'のうち少なくとも1つが、前記一般式(VIIa)〜(VIId)で表される基を有するもの(例えば、−COOR5におけるR5が、一般式(VIIa)〜(VIId)で表される基を表す)又は下記一般式(AIIa)〜(AIId)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2009025707
一般式(AIIa)〜(AIId)に於いて、
1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキメチル基を表す。
2c〜R4cは、一般式(VIIa)〜(VIIc)に於けるR2c〜R4cと同義である。
一般式(AIIa)〜(AIId)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009025707
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、下記一般式(VIII)で表される繰り返し単位を有してもよい。
Figure 2009025707
一般式(VIII)に於いて、
2は、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、水酸基、アルキル基又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41及びR42のアルキル基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換されていてもよい。
一般式(VIII)で表される繰り返し単位として、以下の具体例が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009025707
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有することが好ましく、カルボキシル基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。これを有することによりコンタクトホール用途での解像性が増す。カルボキシル基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接カルボキシル基が結合している繰り返し単位、或いは連結基を介して樹脂の主鎖にカルボキシル基が結合している繰り返し単位、更にはアルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましく、連結基は、単環若しくは多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。特に好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位である。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、更に、下記一般式(F1)で表される基を1〜3個有する繰り返し単位を有していてもよい。これによりラインエッジラフネス性能が更に向上する。
Figure 2009025707
一般式(F1)に於いて、
50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
Rxaは、水素原子又は有機基(好ましくは酸分解性保護基、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルメチル基、アルコキシメチル基、1−アルコキシエチル基)を表す。
50〜R55のアルキル基は、フッ素原子等のハロゲン原子、シアノ基等で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基を挙げることができる。
50〜R55は、すべてフッ素原子であることが好ましい。
Rxaが表わす有機基としては、酸分解性保護基、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルメチル基、アルコキシメチル基、1−アルコキシエチル基が好ましい。
一般式(F1)で表される基を有する繰り返し単位として、好ましくは下記一般式(F2)で表される繰り返し単位である。
Figure 2009025707
一般式(F2)に於いて、
Rxは、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。Rxのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Faは、単結合又は直鎖若しくは分岐のアルキレン基を表し、好ましくは単結合である。
Fbは、単環若しくは多環の環状炭化水素基を表す。
Fcは、単結合又は直鎖若しくは分岐のアルキレン基(好ましくは、単結合、メチレン基)を表す。
1は、一般式(F1)で表される基を表す。
1は、1〜3を表す。
Fbに於ける環状炭化水素基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、ノルボルニレン基が好ましい。
一般式(F1)で表される基を有する繰り返し単位の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009025707
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、更に、脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を有してもよい。これにより液浸露光時にレジスト膜から液浸液への低分子成分の溶出が低減できる。このような繰り返し単位として、例えば1−アダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどによる繰り返し単位が挙げられる。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、上記の繰り返し単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し単位を有することができる。
このような繰り返し単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、樹脂(A1)及び(A2)に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移温度)、
(3)ポジ型現像液及びネガ型現像液に対する溶解性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)に於いて、各繰り返し構造単位の含有モル比は、レジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)の好ましい態様としては、以下のものが挙げられる。
(1) 樹脂(A1)及び樹脂(A2)ともに、一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を有するもの(側鎖型と側鎖型の組み合わせ)。
好ましくは、一般式(pI)〜(pV)の構造を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位を有するもの。
(2) 樹脂(A1)は、一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を有し、樹脂(A2)は、一般式(II-AB)で表される繰り返し単位を有するもの(側鎖型と主鎖型の組み合わせ)。
(3) 樹脂(A1)及び樹脂(A2)ともに、一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位及び一般式(II-AB)で表される繰り返し単位を共に有するもの(ハイブリッド型)。
ハイブリッド型としては、更に以下のものが挙げられる。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)ともに、一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位、一般式(II-AB)で表される繰り返し単位及び無水マレイン酸誘導体系繰り返し単位を有するもの。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)中、一般式(II−AB)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中0〜60モル%が好ましく、より好ましくは10〜55モル%、更に好ましくは15〜50モル%である。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)中、ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中10〜70モル%が好ましく、より好ましくは20〜60モル%、更に好ましくは25〜40モル%である。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)中、極性基を有する有機基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中1〜40モル%が好ましく、より好ましくは5〜30モル%、更に好ましくは5〜20モル%である。
上記更なる共重合成分の単量体に基づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般的に、一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し構造単位と一般式(II−AB)で表される繰り返し単位の合計した総モル数に対して99モル%以下が好ましく、より好ましくは90モル%以下である。
本発明のネガ型現像用レジスト組成物がArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)として好ましくは、繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート系繰り返し単位で構成されたものである。この場合、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位、繰り返し単位のすべてがアクリレート系繰り返し単位、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位/アクリレート系繰り返し単位の混合のいずれのものでも用いることができるが、アクリレート系繰り返し単位が全繰り返し単位の50mol%以下であることが好ましい。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、少なくとも、ラクトン構造を有する基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位、水酸基及びシアノ基の少なくともいずれかで置換された有機基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位、並びに、酸分解性基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位の3種類の繰り返し単位を有する共重合体であることが好ましい。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、好ましくは一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位20〜70モル%、ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位20〜50モル%、極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位5〜30%含有する3元共重合ポリマー、または更にその他の繰り返し単位を0〜20%含む4元共重合ポリマーである。
特に好ましい樹脂としては、下記一般式(ARA−1)〜(ARA−7)で表される酸分解性基を有する繰り返し単位20〜70モル%、下記一般式(ARL−1)〜(ARL−7)で表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位20〜50モル%、下記一般式(ARH−1)〜(ARH−3)で表される極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位5〜30モル%含有する3元共重合ポリマー、又は更にカルボキシル基、一般式(F1)で表される構造を有する繰り返し単位若しくは脂環炭化水素構造を有し酸分解性を示さない繰り返し単位を5〜20モル%含む4元共重合ポリマーである。
(式中、Rxy1は、水素原子又はメチル基を表し、Rxa1及びRxb1は、各々独立に、メチル基又はエチル基を表し、Rxc1は、水素原子又はメチル基を表す。)
Figure 2009025707
(式中、Rxy1は、水素原子又はメチル基を表し、Rxd1は、水素原子又はメチル基を表し、Rxe1は、トリフルオロメチル基、水酸基又はシアノ基を表す。)
Figure 2009025707
(式中、Rxy1は、水素原子又はメチル基を表す。)
Figure 2009025707
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種および開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。より好ましくは本発明のレジスト組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応液中のモノマー、重合開始剤等の溶質の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃である。
精製は、後述の樹脂(D)と同様の方法を用いることができ、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留単量体やオリゴマー成分を除去する液液抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、樹脂溶液を貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈殿法
や、濾別した樹脂スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等の通常の方法を適用できる。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、更に好ましくは1,000〜20,000、特に好ましくは1,000〜15,000である。重量平均分子量を、1,000〜200,000とすることにより、耐熱性やドライエッチング耐性の劣化を防ぐことができ、且つ現像性が劣化したり、粘度が高くなって製膜性が劣化することを防ぐことができる。
分散度(分子量分布)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1.2〜3.0、特に好ましくは1.2〜2.0の範囲のものが使用される。分散度の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、且つレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)を含有する本発明のネガ型現像用レジスト組成物は、ArFエキシマレーザー光を照射する場合に好適に使用することができる。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)のそれぞれの含有量は、ネガ型現像用レジスト組成物の全固形分を基準として、5.5質量%以上94.0質量%以下が好ましく、10.0質量%以上89.5質量%以下が更に好ましい。樹脂(A1)及び樹脂(A2)のそれぞれの含有量を、5.5質量%以上94.0質量%以下とすることにより、本発明の効果を得ることができ、、その他の画像形成性が悪化し、良好なパターンが得られなにくくなることを防ぐことができる。
本発明のネガ型現像用レジスト組成物は、更に、樹脂(A1)及び樹脂(A2)とは別に、酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)及び樹脂(A2)とは異なる樹脂(A3)を含むことが、デフォーカスマージン向上の観点から好ましい。樹脂を3種含む場合の、酸分解性の繰り返し単位の平均含有率の差(最も小さい保護率と最も大きい保護率の差異)は、好ましくは5〜30モル%、より好ましくは8〜20モル%である。樹脂(A3)としては、保護率が異なる以外は樹脂(A2)と同様のものを用いることができる。
この場合の樹脂(A1)、(A2)、(A3)の含有量の合計は、ネガ型現像用レジスト組成物の全固形分を基準として、それぞれ5.5質量%以上88.5質量%以下が好ましく、10.0質量%以上79.5質量%以下が更に好ましい。
樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、樹脂(D)との相溶性の観点から、フッ素原子および珪素原子を有さないことが好ましい。但し、樹脂(A1)及び樹脂(A2)のいずれかの含有量が、ネガ型現像用レジスト組成物の全固形分を基準として、20.0質量%以下(好ましくは15.0質量%以下)である場合は、この限りではない。この場合の、フッ素原子および珪素原子を有する場合の、好ましい繰り返し単位としては、後述する樹脂(D)のフッ素原子および珪素原子を有する繰り返し単位が挙げられる。
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明のレジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(「光酸発生剤」又は「(B)成分」ともいう)を含有する。
そのような光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光によ
り酸を発生する化合物も使用することができる。
活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2009025707
一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
-は、非求核性アニオンを表し、好ましくはスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF4 -、PF6 -、SbF6 -などが挙げられ、好ましくは炭素原子を有する有機アニオンである。
好ましい有機アニオンとしては下式に示す有機アニオンが挙げられる。
Figure 2009025707
式中、
Rc1は、有機基を表す。
Rc1における有機基として炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくは置換してい
てもよいアルキル基、アリール基、またはこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。Rd1は水素原子、アルキル基を表す。
Rc3、Rc4、Rc5は、各々独立に、有機基を表す。Rc3、Rc4、Rc5の有機基として好ましくはRc1における好ましい有機基と同じものを挙げることができ、最も好ま
しくは炭素数1〜4のパーフロロアルキル基である。
Rc3とRc4が結合して環を形成していてもよい。Rc3とRc4が結合して形成される基としてはアルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基である。
Rc1、Rc3〜Rc5の有機基として特に好ましくは1位がフッ素原子またはフロロア
アルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子またはフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。また、Rc3とRc4が結合して環を形成することにより光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1
〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般
式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明する化合物(ZI−1)、(ZI−2)及び(ZI−3)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基などのアリール基、インドール残基、ピロール残基、などのヘテロアリール基が好ましく、更に好ましくはフェニル基、インドール残基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素
数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐状アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、一般式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203としてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。R201〜R203としてのアルキル基
は、直鎖若しくは分岐状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基であることが好ましい。
201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。R201〜R203としてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることが好ましい。
201〜R203としての直鎖、分岐、環状の2−オキソアルキル基は、好ましくは、上記のアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 2009025707
一般式(ZI−3)に於いて、
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、又はビニル基を表す。
1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えば、炭素数1〜20個の直鎖又は分岐状アルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖又は分岐状アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができる。
1c〜R7cとしてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖又は分岐状アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
x及びRyとしてのアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基と同様のものを挙げることができる。Rx及びRyとしてのアルキル基は、直鎖又は分岐状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基であることが好ましい。
x及びRyとしてのシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。Rx及びRyとしてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることが好ましい。
直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
x、Ryは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基である。
一般式(ZII)、(ZIII)中、
204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
204〜R207としてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
204〜R207としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
204〜R207は、置換基を有していてもよい。R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2009025707
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
226は、アルキル基又はアリール基を表す。
227及びR228は、各々独立に、アルキル基、アリール基または電子吸引性基を表す。R227は、好ましくはアリール基である。R228は、好ましくは電子吸引性基であり、より好ましくはシアノ基、フロロアルキル基である。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物が好ましい。
化合物(B)は、活性光線または放射線の照射によりフッ素原子を有する脂肪族スルホン酸又はフッ素原子を有するベンゼンスルホン酸を発生する化合物であることが好ましい。
化合物(B)は、トリフェニルスルホニウム構造を有することが好ましい。
化合物(B)は、カチオン部にフッ素置換されていないアルキル基若しくはシクロアルキル基を有するトリフェニルスルホニウム塩化合物であることが好ましい。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の中で、特に好ましいものの例を以下に挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
光酸発生剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。2種以上を組み合わせて使用する際には、水素原子を除く全原子数が2以上異なる2種の有機酸を発生する化合物を組み合わせることが好ましい。
光酸発生剤の含量は、ポジ型レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。光酸発生剤の含量をこの範囲とすることで、レジストパターンを形成したときの露光ラチチュードの向上や架橋層形成材料との架橋反応性が向上する。
(C)溶剤
前記各成分を溶解させてレジスト組成物を調製する際に使用することができる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を有しても良いモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、ピルビン酸アルキル等の有機溶剤を挙げることができる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが好ましく挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げられる。
乳酸アルキルエステルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルを好ましく挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチルを好ましく挙げられる。
環状ラクトンとしては、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−オクタノイックラクトン、α−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンが好ましく挙げられる。
環を有しても良いモノケトン化合物としては、例えば、2−ブタノン、3−メチルブタノン、ピナコロン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−メチル−3−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2,2,4,4−テトラメチル−3−ペン
タノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、5−メチル−3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、5−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、、4−デカノン、5−ヘキセン−2−オン、3−ペンテン−2−オン、シクロペンタノン、2−メチルシクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、2,2−ジメチルシクロペンタノン、2,4,4−トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2,2−ジメチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、2−メチルシクロヘプタノン、3−メチルシクロヘプタノンが好ましく挙げられる。
アルキレンカーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートが好ましく挙げられる。
アルコキシ酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、酢酸−3−メトキシ−3−メチルブチル、酢酸−1−メトキシ−2−プロピルが好ましく挙げられる。
ピルビン酸アルキルとしては、例えば、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピルが好ましく挙げられる。
好ましく使用できる溶剤としては、常温常圧下で、沸点130℃以上の溶剤が挙げられる。具体的には、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、プロピレンカーボネートが挙げられる。
本発明に於いては、上記溶剤を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、有機溶剤として構造中に水酸基を有する溶剤と、水酸基を有さない溶剤とを混合した混合溶剤を使用してもよい。
水酸基を有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルがより好ましい。
水酸基を有さない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンがより好ましい。
水酸基を有する溶剤と水酸基を有さない溶剤との混合比(質量)は、通常1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を有さない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する2種類以上の混合溶剤であることが好ましい。
(D)フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂
本発明のレジスト組成物は、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂(D)を含有することが好ましい。
樹脂(D)におけるフッ素原子又は珪素原子は、樹脂の主鎖中に有していても、側鎖に置換していてもよい。
樹脂(D)は、非酸分解性の樹脂であるか、樹脂(A1)及び樹脂(A2)と比較して酸分解性が極めて低く、実質的に非酸分解性と同等とみなせる樹脂である。
樹脂(D)は、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基又はフッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖若しくは分岐アルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環若しくは多環のシクロアルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基又はフッ素原子を有するアリール基の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009025707
一般式(F2a)〜(F4a)中、
57〜R68は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R57〜R61の内の少なくとも1つ、R62〜R64の内の少なくとも1つ及びR65〜R68の内の少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることがさらに好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(F2a)で表される基の具体例としては、例えば、p−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5-ジ(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。
一般式(F3a)で表される基の具体例としては、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基が好ましく、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が更に好ましい。
一般式(F4a)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CF32OH、−C(C252OH、−C(CF3)(CH3)OH、−CH(CF3)OH等が挙げられ、−C(CF32OHが好ましい。
樹脂(D)は、珪素原子を有する部分構造として、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)又は環状シロキサン構造を有する樹脂であることが好ましい。
アルキルシリル構造又は環状シロキサン構造としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
Figure 2009025707
一般式(CS−1)〜(CS−3)に於いて、
12〜R26は、各々独立に、直鎖若しくは分岐状アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)又はシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、フェニル基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基又はウレア基よりなる群から選択される単独或いは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
nは、1〜5の整数を表す。
樹脂(D)として、下記一般式(C−I)〜(C−V)で示される繰り返し単位の群から選択される少なくとも1種を有する樹脂が挙げられる。
Figure 2009025707
一般式(C−I)〜(C−V)中、
1〜R3は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基(好ましくは炭素数1〜4個)又は直鎖若しくは分岐状フッ素化アルキル基(好ましくは炭素数1〜4個)を表す。
1〜W2は、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する有機基を表す。
4〜R7は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、直鎖もしくは分岐状アルキル基(好ましくは炭素数1〜4個)又は直鎖若しくは分岐状フッ素化アルキル基(好ましくは炭素数1〜4個)を表す。ただし、R4〜R7の少なくとも1つはフッ素原子を表す。R4とR5若しくはR6とR7は環を形成していてもよい。
8は、水素原子又は直鎖若しくは分岐状アルキル基(好ましくは炭素数1〜4個)を表す。
9は、直鎖若しくは分岐状アルキル基(好ましくは炭素数1〜4個)又は直鎖若しくは分岐状フッ素化アルキル基(好ましくは炭素数1〜4個)を表す。
1〜L2は、単結合又は2価の連結基を表し、上記L3〜L5と同様のものである。
Qは、単環若しくは多環の環状脂肪族基を表す。すなわち、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
30及びR31は、各々独立に、水素又はフッ素原子を表す。
32及びR33は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、フッ素化アルキル基又はフッ素化シクロアルキル基を表す。
但し、一般式(C−V)で表される繰り返し単位は、R30、R31、R32及びR33の内の少なくとも1つに、少なくとも1つのフッ素原子を有する。
樹脂(D)は、一般式(C−I)で表される繰り返し単位を有することが好ましく、下記一般式(C−Ia)〜(C−Id)で表される繰り返し単位を有することが更に好ましい。
Figure 2009025707
一般式(C−Ia)〜(C−Id)に於いて、
10及びR11は、水素原子、フッ素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基(好ましくは炭素数1〜4個)又は直鎖若しくは分岐状フッ素化アルキル基(好ましくは炭素数1〜4個)を表す。
3、W5及びW6は、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを1つ以上有する有機基を表す。
4は、フッ素原子、又は、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを1つ以上有する有機基を表す。
mは、1〜5の整数を表す。
nは、0又は1を表す。
1〜W6が、フッ素原子を有する有機基であるとき、フッ素化された直鎖若しくは分岐状アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、フッ素化されたシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はフッ素化された直鎖、分岐若しくは環状のアルキルエーテル基(好ましくは炭素数1〜20)であることが好ましい。
1〜W6のフッ素化アルキル基としては、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基などが挙げられる。
1〜W6が、珪素原子を有する有機基であるとき、アルキルシリル構造又は環状シロキサン構造を有する基であることが好ましい。具体的には、前記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
以下、一般式(C−I)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。式中、Xは、水素原子、−CH3、−F又は−CF3を表す。
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
樹脂(D)は、下記の(D−1)〜(D−6)から選ばれるいずれかの樹脂であることが好ましい。
(D−1)フルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を有する繰り返し単位(a)を有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(a)のみを有する樹脂。
(D−2)トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する基を有する繰り返し単位(b)を有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(b)のみを有する樹脂。
(D−3)フルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を有する繰り返し単位(a)と、分岐状アルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、分岐状アルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数4〜20)を有する繰り返し単位(c)とを有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(a)及び繰り返し単位(c)の共重合樹脂。
(D−4)トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する基を有する繰り返し単位(b)と、分岐状アルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、分岐状アルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数4〜20)を有する繰り返し単位(c)とを有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(b)及び繰り返し単位(c)の共重合樹脂。
(D−5)フルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を有する繰り返し単位(a)と、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する基を有する繰り返し単位(b)とを有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(a)及び繰り返し単位(b)の共重合樹脂。
(D−6)フルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を有する繰り返し単位(a)と、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する基を有する繰り返し単位(b)と、分岐状アルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、分岐状アルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数4〜20)を有する繰り返し単位(c)とを有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(a)、繰り返し単位(b)及び繰り返し単位(c)の共重合樹脂。
樹脂(D−3)、(D−4)、(D−6)における、分岐状アルキル基、シクロアルキル基、分岐状アルケニル基、シクロアルケニル基、またはアリール基を有する繰り返し単位(c)としては、親疎水性、相互作用性などを考慮し、適当な官能基を導入することができるが、液浸液追随性、後退接触角の観点から、極性基を有さない官能基である方が好ましい。
樹脂(D−3)、(D−4)、(D−6)において、フルオロアルキル基を有する繰り返し単位(a)、及び/又は、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する基を有する繰り返し単位(b)は、20〜99モル%であることが好ましい。
樹脂(D)は、下記一般式(Ia)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることが好ましい。
Figure 2009025707
一般式(Ia)に於いて、
Rfは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
1は、アルキル基を表す。
2は、水素原子又はアルキル基を表す。
一般式(Ia)に於ける、Rfの少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基は、炭素数1〜3であることが好ましく、トリフルオロメチル基がより好ましい。
1のアルキル基は、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましく、炭素数3〜10の分岐状アルキル基がより好ましい。
2は、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましく、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐状アルキル基がより好ましい。
以下、一般式(Ia)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009025707
一般式(Ia)で表される繰り返し単位は、下記一般式(I)で表される化合物を重合させることにより形成させることができる。
Figure 2009025707
一般式(I)に於いて、
Rfは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
1は、アルキル基を表す。
2は、水素原子又はアルキル基を表す。
一般式(I)に於ける、Rf、R1及びR2は、一般式(Ia)に於ける、Rf、R1及びR2と同義である。
一般式(I)で表される化合物は、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。合成する場合は、2−トリフルオロメチルメタクリル酸を酸クロリド化後、エステル化することにより得ることができる。
一般式(Ia)で表される繰り返し単位を有する樹脂(D)は、更に、下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
Figure 2009025707
一般式(III)に於いて、
4は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する基を表す。
6は、単結合又は2価の連結基を表す。
一般式(III)に於ける、R4のアルキル基は、炭素数3〜20の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
アルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましい。
シクロアルケニル基は、炭素数3〜20のシクロアルケニル基が好ましい。
トリアルキルシリル基は、炭素数3〜20のトリアルキルシリル基が好ましい。
環状シロキサン構造を有する基は、炭素数3〜20の環状シロキサン構造を有する基が好ましい。
6の2価の連結基は、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜5)、オキシ基が好ましい。
以下、一般式(Ia)で表される繰り返し単位を有する樹脂(D)の具体例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009025707
Figure 2009025707
樹脂(D)は、下記一般式(II)で表される繰り返し単位及び下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることが好ましい。
Figure 2009025707
一般式(II)及び(III)に於いて、
Rfは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
3は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基若しくはシクロアルケニル基又はこれらの2つ以上が結合して形成される基を表す。
4は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、トリアルキルシリル基若しくは環状シロキサン構造を有する基又はこれらの2つ以上が結合して形成される基を表す。
6は、単結合又は2価の連結基を表す。
m及びnは、繰り返し単位の比率を表し、0<m<100、0<n<100である。
一般式(II)に於ける、Rfは、一般式(Ia)に於ける、Rfと同様のものである。
3及びR4のアルキル基は、炭素数3〜20の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
アルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましい。
シクロアルケニル基は、炭素数3〜20のシクロアルケニル基が好ましい。
4のトリアルキルシリル基は、炭素数3〜20のトリアルキルシリル基が好ましい。
環状シロキサン構造を有する基は、炭素数3〜20の環状シロキサン構造を有する基が好ましい。
3及びR4のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、トリアルキルシリル基は、官能基を導入することができるが、液浸液追随性の観点から、極性基を有さない官能基である方が好ましく、無置換であることがより好ましい。
6は、単結合、メチレン基、エチレン基、エーテル基が好ましい。
m=30〜70、n=30〜70であることが好ましく、m=40〜60、n=40〜60であることがより好ましい。
以下、一般式(II)で表される繰り返し単位及び一般式(III)で表される繰り返し単位を有する樹脂(D)の具体例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009025707
Figure 2009025707
樹脂(D)は、下記一般式(VIII)で表される繰り返し単位を有してもよい。
Figure 2009025707
一般式(VIII)に於いて、
2は、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、アルキル基、又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41
及びR42のアルキル基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換されていてもよい。
樹脂(D)は、常温(25℃)において、固体あることが好ましい。更に、ガラス転移温度(Tg)が50〜200℃であることが好ましく、80〜160℃がより好ましい。
25℃において固体であるとは、融点が25℃以上であることをいう。
ガラス転移温度(Tg)は、走査カロリメトリー(Differential Scanning Calorimeter)により測定することができ、例えば、試料を一度昇温、冷却後、再度5℃/分にて昇温したときの比容積が変化した値を解析することにより測定することができる。
樹脂(D)は、酸に対して安定で、アルカリ現像液に不溶であることが好ましい。
樹脂(D)は、(x)アルカリ可溶性基、(y)アルカリ(アルカリ現像液)の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基及び(z)酸の作用により分解し、現像液に対する溶解度が増大する基を有さない方が、液浸液の追随性の点で好ましい。
樹脂(D)中のアルカリ可溶性基又は酸やアルカリの作用により現像液に対する溶解度が増大する基を有する繰り返し単位の総量は、好ましくは、樹脂(D)を構成する全繰り返し単位に対して、20モル%以下、より好ましくは0〜10モル%、更により好ましくは0〜5モル%である。
また、樹脂(D)は、一般にレジストで使用される界面活性剤とは異なり、イオン結合や(ポリ(オキシアルキレン))基等の親水基を有さない。樹脂(D)が親水的な極性基を有すると、液浸水の追随性が低下する傾向があるため、水酸基、アルキレングリコール類、スルホン基から選択される極性基を有さない方がより好ましい。また、主鎖の炭素原子に連結基を介して結合したエーテル基は親水性が増大し液浸液追随性が劣化するため、有さない方が好ましい。一方で、上記一般式(III)で示されるように主鎖の炭素原子に直接結合したエーテル基は疎水基を発現できる場合があるので好ましい。
(x)アルカリ可溶性基としては、たとえば、フェノール性水酸基、カルボキシル基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基を有する基等が挙げられる。
(y)アルカリ(アルカリ現像液)の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基としては、例えば、ラクトン基、エステル基、スルホンアミド基、酸無水物、酸イミド基などが挙げられる。
(z)酸の作用により分解し、現像液に対する溶解度が増大する基としては、樹脂(A1)及び樹脂(A2)における酸分解性基と同様の基が挙げられる。
ただし、下記一般式(pA−C)で表される繰り返し単位は、(A)成分の樹脂の酸分解性基と比較して酸の作用による分解性が無いかまたは極めて小さく、実質的に非酸分解性と同等と見なす。
Figure 2009025707
一般式(pA−c)に於いて、
Rp2は、式中の酸素原子に結合している3級炭素原子を有する炭化水素基を表す。
樹脂(D)が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、樹脂(D)の分子量に対し、2〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位が、樹脂(D)中10〜100質量%であることが好ましく、20〜100質量%であることがより好ましい。
樹脂(D)がフッ素原子を有する場合、フッ素原子の含有量は、樹脂(D)の分子量に対し、5〜80質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい。また、フッ素原子を含む繰り返し単位が、樹脂(D)中10〜100質量%であることが好ましく、30〜100質量%であることがより好ましい。
樹脂(D)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜100,000で、より好ましくは1,000〜50,000、更により好ましくは2,000〜15,000、特に好ましくは3,000〜15,000である。
樹脂(D)は、残存モノマー量が0〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0〜5質量%、0〜1質量%が更により好ましい。また、解像度、レジスト形状、レジストパターンの側壁、ラフネスなどの点から、分子量分布(Mw/Mn、分散度ともいう)は、1〜5が好ましく、より好ましくは1〜3、更により好ましくは1〜1.5の範囲である。
レジスト組成物中の樹脂(D)の添加量は、レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.1〜10質量%であることがより好ましい。更には、0.1〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜3.0質量%であり、更により好ましくは0.3〜2.0質量%である。
樹脂(D)は、樹脂(A1)及び樹脂(A2)と同様に、金属等の不純物が少ないのは当然のことながら、残留単量体やオリゴマー成分が既定値以下、例えばHPLCで0.1質量%等であることが好ましく、それによりレジストとしての感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等を更に改善することができるだけでなく、液中異物や感度等の経時変化のないレジストが得られる。
樹脂(D)は、各種市販品を利用することもできるし、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種及び重合開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と重合開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。より好ましくは本発明のレジスト組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
重合反応は、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。必要に応じて連鎖移動剤を使用することもできる。反応液中のモノマー、重合開始剤、連鎖移動剤等の溶質の濃度は、通常5〜50質量%であり、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは30〜50質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、更に好ましくは60〜100℃である。
反応終了後、室温まで放冷し、精製する。精製は、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留単量体やオリゴマー成分を除去する液々抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、樹脂溶液を貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈澱法やろ別した樹脂スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等の通常の方法を適用できる。たとえば、上記樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒(貧溶媒)を、該反応溶液の10倍以下の体積量、好ましくは10〜5倍の体積量で、接触させることにより樹脂を固体として析出させる。
ポリマー溶液からの沈殿又は再沈殿操作の際に用いる溶媒(沈殿又は再沈殿溶媒)としては、該ポリマーの貧溶媒であればよく、ポリマーの種類に応じて、例えば、炭化水素(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素)、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素など)、ニトロ化合物(ニトロメタン、ニトロエタンなど)、ニトリル(アセトニトリル、ベンゾニトリルなど)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンなど)、エステル(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、カーボネート(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなど)、カルボン酸(酢酸など)、水、これらの溶媒を含む混合溶媒等の中から適宜選択して使用できる。これらの中でも、沈殿又は再沈殿溶媒として、少なくともアルコール(特に、メタノールなど)または水を含む溶媒が好ましい。このような少なくともアルコールを含む溶媒において、アルコール(特に、メタノールなど)と他の溶媒(例えば、酢酸エチルなどのエステル、テトラヒドロフランなどのエーテル類等)との比率は、例えば前者/後者(体積比;25℃)=10/90〜99/1、好ましくは前者/後者(体積比;25℃)=30/70〜98/2、さらに好ましくは前者/後者(体積比;25℃)=50/50〜97/3程度である。
沈殿又は再沈殿溶媒の使用量は、効率や収率等を考慮して適宜選択できるが、一般には、ポリマー溶液100質量部に対して、100〜10000質量部、好ましくは200〜2000質量部、さらに好ましくは300〜1000質量部である。
ポリマー溶液を沈殿又は再沈殿溶媒(貧溶媒)中に供給する際のノズルの口径は、好ましくは4mmφ以下(例えば0.2〜4mmφ)である。また、ポリマー溶液の貧溶媒中への供給速度(滴下速度)は、線速度として、例えば0.1〜10m/秒、好ましくは0.3〜5m/秒程度である。
沈殿又は再沈殿操作は攪拌下で行うのが好ましい。攪拌に用いる攪拌翼として、例えば、デスクタービン、ファンタービン(パドルを含む)、湾曲羽根タービン、矢羽根タービン、ファウドラー型、ブルマージン型、角度付き羽根ファンタービン、プロペラ、多段型、アンカー型(又は馬蹄型)、ゲート型、二重リボン、スクリューなどを使用できる。攪拌は、ポリマー溶液の供給終了後も、さらに10分以上、特に20分以上行うのが好ましい。攪拌時間が少ない場合には、ポリマー粒子中のモノマー含有量を充分低減できない場合が生じる。また、攪拌翼の代わりにラインミキサーを用いてポリマー溶液と貧溶媒とを混合攪拌することもできる。
沈殿又は再沈殿する際の温度としては、効率や操作性を考慮して適宜選択できるが、通常0〜50℃程度、好ましくは室温付近(例えば20〜35℃程度)である。沈殿又は再沈殿操作は、攪拌槽などの慣用の混合容器を用い、バッチ式、連続式等の公知の方法により行うことができる。
沈殿又は再沈殿した粒子状ポリマーは、通常、濾過、遠心分離等の慣用の固液分離に付し、乾燥して使用に供される。濾過は、耐溶剤性の濾材を用い、好ましくは加圧下で行われる。乾燥は、常圧又は減圧下(好ましくは減圧下)、30〜100℃程度、好ましくは30〜50℃程度の温度で行われる。
尚、一度、樹脂を析出させて、分離した後に、再び溶媒に溶解させ、該樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒と接触させてもよい。
即ち、上記ラジカル重合反応終了後、該ポリマーが難溶あるいは不溶の溶媒を接触させ、樹脂を析出させ(工程a)、樹脂を溶液から分離し(工程b)、改めて溶媒に溶解させ樹脂溶液(A)を調製(工程c)、その後、該樹脂溶液(A)に、該樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒を、樹脂溶液(A)の10倍未満の体積量(好ましくは5倍以下の体積量)で、接触させることにより樹脂固体を析出させ(工程d)、析出した樹脂を分離する(工程e)ことを含む方法でもよい。
樹脂溶液(A)の調製に際し使用する溶媒は、重合反応に際しモノマーを溶解させる溶媒と同様の溶媒を使用することができ、重合反応に際し使用した溶媒と同一であっても異なっていてもよい。
(E)塩基性化合物
本発明のレジスト組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、(E)塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
Figure 2009025707
一般式(A)〜(E)中、
200 、R201及びR202 は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基又は炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
203 、R204、R205及びR206 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
これら一般式(A)〜(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジン等を挙げることができ、更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としては、イミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール等が挙げられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては、1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカー7−エン等が挙げられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としては、トリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシド等が挙げられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としては、オニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタンー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等が挙げられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン構造を有する化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
塩基性化合物の使用量は、レジスト組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
酸発生剤と塩基性化合物の組成物中の使用割合は、酸発生剤/塩基性化合物(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。酸発生剤/塩基性化合物(モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
(F)界面活性剤
本発明のレジスト組成物は、更に界面活性剤を含有することが好ましく、フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することがより好ましい。
本発明のレジスト組成物が界面活性剤を含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431、4430(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、GF−300、GF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製)、エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、352、EF801、EF802、EF601((株)ジェムコ製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520(OMNOVA社製)、FTX−204G、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218D、222D((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと、(
ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C37基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体などを挙げることができる。
また、本発明では、フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また、いくつかの組み合わせで使用してもよい。
界面活性剤の使用量は、レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。
(G)カルボン酸オニウム塩
本発明におけるレジスト組成物は、カルボン酸オニウム塩を含有しても良い。カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸スルホニウム塩、カルボン酸ヨードニウム塩、カルボン酸アンモニウム塩などを挙げることができる。特に、カルボン酸オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩が好ましい。本発明のカルボン酸オニウム塩のカルボキシレート残基は、芳香族基、炭素−炭素2重結合を有さないことが好ましい。特に好ましいアニオン部としては、炭素数1〜30の直鎖若しくは分岐、単環若しくは多環のアルカンカルボン酸アニオンが好ましい。さらに好ましくはこれらのアルキル基の一部または全てがフッ素置換されたカルボン酸のアニオンが好ましい。アルキル鎖中に酸素原子を含んでいても良い。これにより220nm以下の光に対する透明性が確保され、感度、解像力
が向上し、疎密依存性、露光マージンが改良される。
フッ素置換されたカルボン酸のアニオンとしては、フロロ酢酸、ジフロロ酢酸、トリフロロ酢酸、ペンタフロロプロピオン酸、ヘプタフロロ酪酸、ノナフロロペンタン酸、パーフロロドデカン酸、パーフロロトリデカン酸、パーフロロシクロヘキサンカルボン酸、2,2−ビストリフロロメチルプロピオン酸のアニオン等が挙げられる。
これらのカルボン酸オニウム塩は、スルホニウムヒドロキシド、ヨードニウムヒドロキシド、アンモニウムヒドロキシドとカルボン酸を適当な溶剤中酸化銀と反応させることによって合成できる。
カルボン酸オニウム塩の組成物中の含量は、組成物の全固形分に対し、一般的には0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
(H)その他の添加剤
本発明のレジスト組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、アルカリ可溶性樹脂、溶解阻止剤及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物(例えば、分子量1000以下のフェノール化合物、カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物)等を含有させることができる。
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938号、特開平2−28531号、米国特許第4,916,210、欧州特許第219294等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明のレジスト組成物の固形分濃度は、通常1.0〜10質量%であり、好ましくは、2.0〜5.7質量%、更に好ましくは2.0〜5.3質量%である。固形分濃度を前記範囲とすることで、レジスト溶液を基板上に均一に塗布することができ、更にはラインエッジラフネスに優れたレジストパターンを形成することが可能になる。その理由は明らかではないが、恐らく、固形分濃度を10質量%以下、好ましくは5.7質量%以下とすることで、レジスト溶液中での素材、特には光酸発生剤の凝集が抑制され、その結果として、均一なレジスト膜が形成できたものと考えられる。
本発明のパターン形成方法に於いて、活性光線又は放射線の照射により、ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する、樹脂組成物による膜を基板上に形成する工程、膜に露光する工程、膜を加熱する工程及び膜をポジ型現像する工程は、一般的に知られている方法により行うことができる。
本発明における露光装置に用いられる光源波長に制限は無いが、KrFエキシマレーザー波長(248nm)、ArFエキシマレーザー波長(193nm)とF2エキシマレーザー波長(157nm)等を適用できる。
また、本発明の露光を行う工程においては液浸露光方法を適用することができる。
液浸露光方法とは、解像力を高める技術として、投影レンズと試料の間に高屈折率の液体(以下、「液浸液」ともいう)で満たし露光する技術である。
この「液浸の効果」はλ0を露光光の空気中での波長とし、nを空気に対する液浸液の屈折率、θを光線の収束半角としNA0=sinθとすると、液浸した場合、解像力及び焦点
深度は次式で表すことができる。
(解像力)=k1・(λ0/n)/NA0
(焦点深度)=±k2・(λ0/n)/NA0 2
すなわち、液浸の効果は波長が1/nの露光波長を使用するのと等価である。言い換えれば、同じNAの投影光学系の場合、液浸により、焦点深度をn倍にすることができる。これは、あらゆるパターン形状に対して有効であり、更に、現在検討されている位相シフト法、変形照明法などの超解像技術と組み合わせることが可能である。
液浸露光を行う場合には、(1)基板上に膜を形成した後、露光する工程の前に、及び/又は(2)液浸液を介して膜に露光する工程の後、膜を加熱する工程の前に、膜の表面を水系の薬液で洗浄する工程を実施してもよい。
液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう、屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー(波長;193nm)である場合には、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。
水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤(液体)を僅かな割合で添加しても良い。この添加剤はウエハー上のレジスト層を溶解させず、且つレンズ素子の下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。
このような添加剤としては、例えば、水とほぼ等しい屈折率を有する脂肪族系のアルコールが好ましく、具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。水とほぼ等しい屈折率を有するアルコールを添加することにより、水中のアルコール成分が蒸発して含有濃度が変化しても、液体全体としての屈折率変化を極めて小さくできるといった利点が得られる。
一方で、193nm光に対して不透明な物質や屈折率が水と大きく異なる不純物が混入した場合、レジスト上に投影される光学像の歪みを招くため、使用する水としては、蒸留水が好ましい。更にイオン交換フィルター等を通して濾過を行った純水を用いてもよい。
本発明において膜を形成する基板は特に限定されるものではなく、シリコン、SiN、SiO2やSiN等の無機基板、SOG等の塗布系無機基板等、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造工程、さらにはその他のフォトアプリケーションのリソグラフィー工程で一般的に用いられる基板を用いることができる。更に、必要に応じて有機反射防止膜を膜と基板の間に形成させても良い。
ポジ型現像を行う際には、アルカリ現像液を使用することが好ましい。
ポジ型現像を行う際に使用するアルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
特に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%の水溶液が望ましい。
ポジ型現像の後に行うリンス処理におけるリンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
ネガ型現像を行う際には、有機溶剤を含有する有機系現像液を使用することが好ましい。
ネガ型現像を行う際に使用し得る有機系現像液としては、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤等の極性溶剤及び炭化水素系溶剤を用いることができる。
ケトン系溶剤としては、例えば、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、アセトン、4-ヘプタノン、1-ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルー3−エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等を挙げることができる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコールや、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等を挙げることができる。
エーテル系溶剤としては、例えば、上記グリコールエーテル系溶剤の他、ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が使用できる。
炭化水素系系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
上記の溶剤は、複数混合してもよいし、上記以外の溶剤や水と混合し使用してもよい。
ネガ型現像液の蒸気圧は、20℃に於いて、5kPa以下が好ましく、3kPa以下が更に好ましく、2kPa以下が特に好ましい。ネガ型現像液の蒸気圧を5kPa以下にすることにより、現像液の基板上あるいは現像カップ内での蒸発が抑制され、ウェハ面内の温度均一性が向上し、結果としてウェハ面内の寸法均一性が良化する。
5kPa以下の蒸気圧を有する具体的な例としては、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、4-ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げらる。
特に好ましい範囲である2kPa以下の蒸気圧を有する具体的な例としては、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、4-ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げらる。
ネガ型現像を行う際に使用しうる現像液には、必要に応じて界面活性剤を適当量添加することができる。
界面活性剤としては特に限定されないが、例えば、イオン性や非イオン性のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、好ましくは、非イオン性の界面活性剤である。非イオン性の界面活性剤としては特に限定されないが、フッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を用いることが更に好ましい。
界面活性剤の使用量は現像液の全量に対して、通常0.001〜5質量%、好ましくは0.005〜2質量%、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。
現像方法としては、たとえば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止すること
で現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)などを適用することができる。
また、ネガ型現像を行う工程の後に、他の溶媒に置換しながら、現像を停止する工程を実施してもよい。
ネガ型現像の後には、有機溶剤を含むネガ型現像用リンス液を用いて洗浄する工程を含むことが好ましい。
ネガ型現像後のリンス工程に用いるリンス液としては、レジストパターンを溶解しなければ特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができる。前記リンス液としては、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有するリンス液を用いることが好ましい。より好ましくは、ネガ型現像の後に、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤から選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。更により好ましくは、ネガ型現像の後に、アルコール系溶剤又はエステル系溶剤を含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。特に好ましくは、ネガ型現像の後に、1価アルコールを含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。ここで、ネガ型現像後のリンス工程で用いられる1価アルコールとしては、直鎖状、分岐状、環状の1価アルコールが挙げられ、具体的には、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、tert―ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、3−ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−オクタノール、4−オクタノールなどを用いることができ、好ましくは、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノールである。
前記各成分は、複数混合してもよいし、上記以外の有機溶剤と混合し使用してもよい。
リンス液中の含水率は、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下、特に好ましくは3質量%以下である。含水率を10質量%以下にすることで、良好な現像特性を得ることができる。
ネガ型現像後に用いるリンス液の蒸気圧は、20℃に於いて0.05kPa以上、5kPa以下が好ましく、0.1kPa以上、5kPa以下が更に好ましく、0.12kPa以上、3kPa以下が最も好ましい。リンス液の蒸気圧を0.05kPa以上、5kPa以下にすることにより、ウェハ面内の温度均一性が向上し、更にはリンス液の浸透に起因した膨潤が抑制され、ウェハ面内の寸法均一性が良化する。
リンス液には、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
リンス工程においては、ネガ型の現像を行ったウェハを前記の有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄処理する。洗浄処理の方法は特に限定されないが、たとえば、一定速度で回転している基板上にリンス液を塗出しつづける方法(回転塗布法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)、などを適用することができ、この中でも回転塗布方法で洗浄処理を行い、洗浄後に基板を2000rpm〜4000rpmの回転数で回転させ、リンス液を基板上から除去することが好ましい。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
合成例1(樹脂(A1−1)の合成)
窒素気流下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルの6/4(質量比)の混合溶剤20gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した(溶剤1)。γ―ブチロラクトンメタクリレート、ヒドロキシアダマンタンメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートをモル比40/20/40の割合でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルの6/4(質量比)の混合溶剤に溶解し、22質量%のモノマー溶液(200g)を調製した。更に、重合開始剤V−601(和光純薬工業製)をモノマーに対し8mol%を加え、溶解させた溶液を、上記溶剤1に対して6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン1800ml/酢酸エチル200mlに注ぎ、析出した紛体をろ取、乾燥すると、樹脂(A1−1)が37g得られた。得られた樹脂(A1−1)の重量平均分子量は、6500、分散度(Mw/Mn)は、1.65であった。
Figure 2009025707
合成例1(樹脂(A2−1)の合成)
窒素気流下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルの6/4(質量比)の混合溶剤20gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した(溶剤1)。γ―ブチロラクトンメタクリレート、ヒドロキシアダマンタンメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートをモル比45/25/30の割合でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルの6/4(質量比)の混合溶剤に溶解し、22質量%のモノマー溶液(200g)を調製した。更に、重合開始剤V−601(和光純薬工業製)をモノマーに対し8mol%を加え、溶解させた溶液を、上記溶剤1に対して6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン1800ml/酢酸エチル200mlに注ぎ、析出した紛体をろ取、乾燥すると、樹脂(A2−1)が37g得られた。得られた樹脂(A2−1)の重量平均分子量は、7000、分散度(Mw/Mn)は、1.75であった。
Figure 2009025707
同様にして、樹脂(A1―2)〜(A1―19)、樹脂(A2―2)〜(A2―19)及び樹脂(A3−1)を合成した。
以下、樹脂(A1―2)〜(A1―19)、樹脂(A2―2)〜(A2―19)及び樹脂(A3−1)の構造を示す。樹脂(A1―2)〜(A1―19)、樹脂(A2―2)〜(A2―19)及び樹脂(A3−1)の組成比(モル比)、重量平均分子量、分散度を、下記表1に示す。
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
Figure 2009025707
<レジスト調製>
下記表2に示す成分を表2に示す溶剤に溶解させ、固形分濃度4.5質量%の溶液を調製し、それぞれを0.05μmのポリエチレンフィルターでろ過してレジスト組成物(Ra1)〜(Ra23)及び(Rb1)〜(Rb2)を調製した。
Figure 2009025707
表2における略号は、次の通りである。
N−1:N,N−ジフェニルアニリン
N−2:ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン
N−3:4−ジメチルアミノピリジン
W−1: メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2: メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3: ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
W−4: PF6320(OMNOVA社製)(フッ素系)
SL−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
SL−2:プロピレングリコールモノメチルエーテル
D−1〜D−5:下記式の樹脂を表す。
Figure 2009025707
実施例1
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物(Ra1)を塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、150nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーをArFエキシマレーザースキャナー(NA0.75)を用い、パターン露光を行った。その後120℃で、60秒間加熱した後、ウェハーを1000rpmの回転数で回転させながら、スプレー法を用いて酢酸ブチル(ネガ型現像液)で60秒間現像(ネガ型現像)し、回転したままのウェハーにスプレー法を用いて1−ヘキサノールによるリンスを30秒間行った後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハーを回転させてリンス液を除去することで、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
実施例2〜23及び比較例1、2(ネガ現像)
レジスト組成物(Ra2)〜(Ra23)及びレジスト組成物(Rb1)〜(Rb2)を用いた以外は、実施例1の方法と同様にして、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
実施例24(ネガ現像とポジ現像を併用した2重現像)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物(Ra7)を塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、150nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハをArFエキシマレーザースキャナー(NA0.75)を用い、パターン露光を行った。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)(ポジ型現像液)で30秒間現像(ポジ型現像)し、純水でリンスし、ピッチ320nm、線幅240nmのパターンを得た。次に、ウェハーを1000rpmの回転数で回転させながら、スプレー法を用いて酢酸ブチル(ネガ型現像液)で60秒間現像(ネガ型現像)し、回転したままのウェハーにスプレー法を用いて1−ヘキサノールによるリンスを30秒間行った後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハーを回転させてリンス液を除去することで、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
実施例25(ネガ現像とポジ現像を併用した2重現像)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物(Ra7)を塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、150nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハをArFエキシマレーザースキャナー(NA0.75)を用い、パターン露光を行った。その後120℃で、60秒間加熱した後、ウェハーを1000rpmの回転数で回転させながら、スプレー法を用いて酢酸ブチル(ネガ型現像液)で60秒間現像(ネガ型現像)し、回転したままのウェハーにスプレー法を用いて1−ヘキサノールによるリンスを30秒間行った後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハーを回転させてリンス液を除去することで、ピッチ320nm、線幅240nmのパターンを得た。次に、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)(ポジ型現像液)で30秒間現像(ポジ型現像)し、純水でリンスして、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
実施例26(ネガ現像, 液浸露光)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物(Ra7)を塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、150nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーを、液浸液として純水を用い、ArFエキシマレーザースキャナーとしてNA0.85のレンズが装備されたASML社製のTWINSCAN/1250iを用いて、パターン形成用のマスクを介して、液浸露光した。露光後、ウェハを2000rpmの回転数で回転させ、水を除去した。その後120℃で、60秒間加熱した後、ウェハーを1000rpmの回転数で回転させながら、スプレー法を用いて酢酸ブチル(ネガ型現像液)で60秒間現像(ネガ型現像)し、回転したままのウェハーにスプレー法を用いて1−ヘキサノールによるリンスを30秒間行った後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハーを回転させてリンス液を除去することで、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
実施例27〜36
レジスト組成物、ネガ型現像液及びネガ型現像用リンス液の組合せを下記表3に示す組み合わせにした以外は、実施例1の方法と同様にして、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
Figure 2009025707
表3において、質量比は、ネガ型現像液として2種類の有機溶剤を併用した時及びネガ型現像用リンス液として2種類の有機溶剤を併用した時の、2種類の溶剤の混合質量比を表す。この際、ネガ型現像液又はネガ型現像用リンス液が単独の有機溶剤からなる場合の質量比は100である。
比較例3(ポジ現像)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物(Ra20)を塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、150nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーをArFエキシマレーザースキャナー(NA0.75)を用い、パターン露光を行った。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)(ポジ型現像液)で30秒間現像(ポジ型現像)し、純水でリンスし、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
比較例4(ポジ現像)
レジスト組成物として、レジスト組成物(Rb2)を用いた以外は、比較例3の方法と同様にして、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
本実施例で用いたネガ型現像液の溶剤と、ネガ型現像用リンス液の溶剤の蒸気圧及び沸点を下記表4に示す。
Figure 2009025707
ラインエッジラフネス(LER)の評価
実施例1〜36及び比較例1〜4で得られた80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを測長走査型電子顕微鏡(日立社製S−9260)を使用して観察し、80nmラインパターンの長手方向のエッジ2μmの範囲について、エッジがあるべき基準線からの距離を50ポイント測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。結果を下記表5に示す。
パターン倒れ性能の評価
実施例1〜36及び比較例1〜4で得られた80nm(1:1)のラインアンドスペースレジストパターンを走査型顕微鏡(日立社製S−9260)を用いて観察し、80nmのラインアンドスペース1:1を再現する露光量を最適照射量とし、最適露光量から露光量を減らして線幅を細くした際に、パターンが倒れずに解像する線幅を限界パターン倒れ線幅とし、パターン倒れ性能の指標とした。値が小さいほど、より細いパターンが倒れずに解像することを表し、パターン倒れ性能が良好であることを表す。結果を表5に示す。
表5、現像工程、ネガ型及びポジ型の欄に於いて、○とあるのはその現像工程を実施したことを示し、×とあるのはその現像工程を実施しなかったことを示す。
Figure 2009025707
表5から、本発明のネガ型現像用レジスト組成物により、ラインエッジラフネスが低減され、更にはパターン倒れ性能に優れた高精度な微細パターンを安定的に形成できることは明らかである。
従来の方法に於ける、ポジ型現像、ネガ型現像と、露光量との関連を示す模式図である。 ポジ型現像とネガ型現像を併用したパターン形成方法を示す模式図である。 ポジ型現像、ネガ型現像と、露光量との関連を示す模式図である。 ポジ型現像液又はネガ型現像液を用いた場合の露光量と残膜曲線の関連を示したグラフである。 本発明の方法に於ける、ポジ型現像、ネガ型現像と、露光量との関連を示す模式図である。 本発明の方法に於ける、ポジ型現像、ネガ型現像と、露光量との関連を示す模式図である。 本発明の方法に於ける、ポジ型現像、ネガ型現像と、露光量との関連を示す模式図である。 光学像の空間強度分布を示す図面である。 ポジ型現像、閾値(a)、光強度の関連を示す模式図である。 光学像の空間強度分布を示す模式図である。 ネガ型現像、閾値(b)、光強度の関連を示す模式図である。
符号の説明
1 照射光
2 露光マスク
3 パターン
4 ウェハ

Claims (7)

  1. (A1)下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂、(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(C)溶剤を含有することを特徴とするネガ型現像用レジスト組成物。
    Figure 2009025707
    一般式(pI)〜(pV)において、
    11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
    12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
    15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
    17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
  2. 樹脂(A2)の酸分解性の繰り返し単位が、下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有することを特徴とする請求項1に記載のネガ型現像用レジスト組成物。
    Figure 2009025707
    一般式(pI)〜(pV)において、
    11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
    12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
    15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
    17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
  3. 樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位と、樹脂(A2)の酸分解性の繰り返し単位が、互いに異なる構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のネガ型現像用レジスト組成物。
  4. 樹脂(A1)及び樹脂(A2)のそれぞれの含有量が、ネガ型現像用レジスト組成物の全固形分を基準として、5.5質量%以上94.0質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のネガ型現像用レジスト組成物。
  5. ネガ型現像が、有機溶剤を含有し、20℃における蒸気圧が5kPa以下であるネガ型現像液を用いて行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のネガ型現像用レジスト組成物。
  6. (ア)(A1)下記一般式(pI)〜(pV)から選ばれる部分構造を有する酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する第1の樹脂、(A2)酸分解性の繰り返し単位を有し、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少し、且つ酸分解性の繰り返し単位の平均含有率が、樹脂(A1)の酸分解性の繰り返し単位の平均含有率とは異なる第2の樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(C)溶剤を含有するネガ型現像用レジスト組成物を塗布する工程、
    (イ)露光工程及び
    (エ)ネガ型現像液を用いて現像する工程
    を含むことを特徴とするパターン形成方法。
    Figure 2009025707
    一般式(pI)〜(pV)において、
    11は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
    12〜R14は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。
    15及びR16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R15及びR16の少なくともいずれかは、シクロアルキル基を表す。
    17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
  7. 更に、(ウ)ポジ型現像液を用いて現像する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載のパターン形成方法。
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