JP2009014300A - 空調熱源最適制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】空調熱源設備のエネルギー相互依存関係を考慮したデータを用い探索空間にて不要な領域を排除して高速な求解が可能な空調熱源最適制御装置を得る。
【解決手段】シミュレーションに基づき最良解を更新する出力評価部、現在の状態から次ステップへ状態を移動する処理を行う制御設定値生成部、次ステップの移動ベクトルが更なる最適解が存在する可能性がある制御空間へ向かっているかを判定する制御設定値判定部を有し、粒子群最適化アルゴリズムに従って複数の空調熱源設備のエネルギー相互依存関係を考慮した制御設定値に相当する複数の探索点が同時に探索空間を移動しながら最適解を探索する最良解演算部を備え、探索点が制約条件を満たしてない場合は次ステップの探索点を制御設定値として決定し、制約条件を満たしている場合は次ステップの移動ベクトルが最良解の方向へ導いているか否かを判定し、導いていない時は次ステップの移動ベクトル及び探索点を修正する。
【選択図】図2
【解決手段】シミュレーションに基づき最良解を更新する出力評価部、現在の状態から次ステップへ状態を移動する処理を行う制御設定値生成部、次ステップの移動ベクトルが更なる最適解が存在する可能性がある制御空間へ向かっているかを判定する制御設定値判定部を有し、粒子群最適化アルゴリズムに従って複数の空調熱源設備のエネルギー相互依存関係を考慮した制御設定値に相当する複数の探索点が同時に探索空間を移動しながら最適解を探索する最良解演算部を備え、探索点が制約条件を満たしてない場合は次ステップの探索点を制御設定値として決定し、制約条件を満たしている場合は次ステップの移動ベクトルが最良解の方向へ導いているか否かを判定し、導いていない時は次ステップの移動ベクトル及び探索点を修正する。
【選択図】図2
Description
この発明は、ビル等の建物に利用される空調熱源設備において、電気、ガスなど設備が使用するエネルギーが最小となる制御設定値を決定する空調熱源最適制御装置に関するものである。
従来の最適解探索装置においては、探索後の結果およびその評価結果を過去の最適解探索の事例として保存し、事例を用いた帰納学習により精度を向上させ、最適解を高速に検索することを実施している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の最適解探索装置においては、最適解を高速に検索するために、初期処理として、最適計算を繰り返し実施し、膨大な事例を網羅しておく必要があり、精度向上には多くの計算処理を費やす必要がある。また、最適化問題の変更が生じた場合は、一から事例を蓄積し直す問題がある。ビルの空調熱源設備は、建物ごとに設備が異なり、多くの制御手法の組み合わせが存在する。このため、最適化問題の変更ごとに事例を蓄積する従来の最適解探索装置をビルの空調熱源設備へ適用することは困難である。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、最適解探索において、空調熱源設備のエネルギー相互依存関係を考慮したデータを用い、探索空間にて不要な領域を排除することにより、解くべき最適化問題が拡大した場合においても、高速な求解が可能な空調熱源最適制御装置を得ることを目的とする。
この発明に係る空調熱源最適制御装置は、最良解として得られる制御設定値を設備コントローラに出力して設備コントローラより空調熱源設備を最適に運転する空調熱源最適制御装置であって、実績データ、設定データ、設備モデル及び更新された制御設定値の取得に基づきシミュレーションを実施するために必要なモデルを生成するシミュレーションモデル生成部と、前記シミュレーションモデル生成部にて生成されたシミュレーションモデルを用いてシミュレーション計算を実施するシミュレーション実行部と、粒子群最適化アルゴリズムに従って複数の空調熱源設備のエネルギー相互依存関係を考慮した制御設定値に相当する複数の探索点が同時に探索空間を移動しながら最適解を探索するものであって、前記シミュレーション実行部により算出された最新のシミュレーション結果と過去のシミュレーションにより得られた最良解との比較結果に基づいて最良解を更新する出力評価部と、空調熱源設備の制御空間においてさらなる最良解が存在しないか探索するために現在の状態から次ステップへ状態を移動する処理を行う制御設定値生成部と、前記制御設定値生成部にて求めた次ステップの変化量に相当する移動ベクトルが更なる最適解が存在する可能性がある制御空間へ向かっているか否かを判定用データを用いて判定する制御設定値判定部とを有する最良解演算部とを備え、前記制御設定値判定部は、現在の探索点が空調熱源設備の制約条件を満たしているかを確認し、制約条件を満たしていないと判定した場合は、前記制御設定値生成部にて求めた次ステップの探索点を制御設定値として決定すると共に、制約条件を満たしている場合は、次ステップの移動ベクトルが空調熱源設備の制御空間上において最良解の方向へ導いているか否かを判定し、最良解の探索空間の方向へ導いていないと判定した場合は、次ステップの移動ベクトルおよび探索点を修正することを特徴とする。
この発明によれば、空調熱源最適制御装置の最適化手法として用いる粒子群最適化アルゴリズムの最適解探索において、空調熱源設備のエネルギー相互依存関係を考慮したデータを用い、探索空間にて不要な領域を排除し、解くべき最適化問題が拡大した場合においても、高速な求解が可能となる。
図1は、この発明の対象となるビル施設における空調熱源系統を示す。空調熱源系統に接続される主な設備としては、空調機1、熱源機2、二次ポンプ3、熱源ポンプ5、冷却塔ファン20、冷却ポンプ21などが挙げられる。空調機1内の空調コイル8においては冷水が流れ、送風機ファン4にて、冷水と空気の熱交換が行われ、冷やされた空気は室7へ送られる。二次ポンプ3は、空調機1へ冷水を供給する送水設備である。熱源機2は、空調機1における熱交換により温度が上昇した冷水を再び元の状態(冷水温度)に戻す処理を行う。
空調熱源系統は、熱エネルギーの循環を行うため、空調機電力消費量10、熱源機電力消費量11、二次ポンプ電力消費量12においても相互依存関係が成り立つ。そのため、個別(ローカル)に省エネ制御を実施しても他設備のエネルギー消費量が増加している場合も多く、空調系統全体で見た場合、必ずしも省エネになっているとは限らなかった。
例えば、熱源機2において、熱源出口温度制御を実施した場合を例に挙げる。熱源出口温度制御においては、熱源機出口温度14を流れる冷水の温度設定を変更することにより、熱源機の運転効率を向上させ熱源機電力消費量11の省エネを図ることを目的としている。しかし、熱源出口温度制御による冷水温度の上昇により、室7の負荷熱量を処理するために、二次ポンプ3もしくは送風機ファン4の出力を上昇させる必要がある。
つまり、熱源機電力消費量11は減少していても、二次ポンプ電力消費量12、送風機ファン電力消費量13は増加する。このため、空調熱源系統の省エネ制御は、設備全体の大局的な制御を実施する必要がある。図1においては、空調機1、熱源機2、二次ポンプ3を制御の対象として例に挙げたが、熱源ポンプ5または熱源機の補機である冷却塔ファン20、冷却ポンプ21なども制御の対象として考えられる。
実施の形態1.
図2は、この発明の実施の形態1に係る空調熱源最適制御装置を備えた、ビルにおける空調熱源設備の制御システムを示す。この制御システムは、空調熱源最適制御装置100にて最良解として出力した制御設定値を用いて、設備コントローラ106により空調熱源設備107を最適に運転するものである。空調熱源最適制御装置100は、最良解演算部101、シミュレーションモデル生成部102、シミュレーション実行部103を備える。
図2は、この発明の実施の形態1に係る空調熱源最適制御装置を備えた、ビルにおける空調熱源設備の制御システムを示す。この制御システムは、空調熱源最適制御装置100にて最良解として出力した制御設定値を用いて、設備コントローラ106により空調熱源設備107を最適に運転するものである。空調熱源最適制御装置100は、最良解演算部101、シミュレーションモデル生成部102、シミュレーション実行部103を備える。
シミュレーションモデル生成部102は、実績データ記憶部110、設定データ111、設備モデル112を取得し、シミュレーションを実施するために必要なモデルを生成するためのものである。実績データ記憶部110に格納されるデータとしては、空調熱源設備における電力消費量、運転量、空調負荷熱量、もしくは、外気温度、外気湿度などがある。設定データ111には、空調熱源設備の初期設定、契約電力、電気料金などが格納される。設備モデル112においては、熱源機、空調機、二次ポンプ、熱源ポンプ、冷却塔ファン、冷却塔ポンプ等の設備特性式などが格納されている。
シミュレーション実行部103においては、シミュレーションモデル生成部102にて生成したシミュレーションモデルを用いて、シミュレーション計算を実施する。出力されるシミュレーション結果としては、例えば、空調熱源設備の電力消費量、電力コスト、CO2排出量などが挙げられる。
空調熱源最適制御装置100において、最適化アルゴリズムに従って最適化計算を実施する最良解演算部101は、出力値評価部104、制御設定値生成部105および制御設定値判定部108を備える。出力値評価部104においては、シミュレーション実行部103により算出された最新のシミュレーション結果と、これまでのシミュレーションにより得られた最良解を比較し、最新のシミュレーション結果が優れていれば、最良解に係るデータ(制御設定値、評価値など)を更新する。制御設定値生成部105は、空調熱源設備の制御空間において、さらなる最良解が存在しないか探索するために現在の状態から、次ステップへ状態を移動する処理を行う。
ここで、最良解演算部101で用いられる最適化アルゴリズムとして、非線形最適化手法「PSO(Particle Swarm Optimization:粒子群最適化)」(J.Kennedy and R.Eberhart、” Particle Swarm Optimization”、Proceedings of IEEE International Conference on Neural Networks、Vol.IV、pp.1942-1948、Perth、Australia、1995)を用いるものであって、複数の空調熱源設備のエネルギー相互依存関係を考慮した制御設定値に相当する複数の探索点が同時に探索空間を移動しながら最適解を探索する。PSOにおける制御設定値生成部105の最適解探索式は、式(1)、(2)で表される。
k :ステップ数(繰り返し計算回数)
Vi k :現在の移動ベクトル
pbesti :各エージェントの過去の最良解(個々)
gbest :全エージェントの過去の最良解(群れ)
rand1()、rand2() :0から1までの一様乱数
w,c1,c2 :重み係数
Vi k+1 :次ステップの移動ベクトル
xi k+1 :次ステップの探索点
探索空間上の探索点をエージェントと呼ぶ。複数のエージェントが同時に探索空間を移動しながら最適解を探索する。この発明においては、式(1)の移動ベクトルvがその変化量(移動量)に相当し、式(2)の探索点xが空調熱源設備の制御設定値に相当する。
制御設定値判定部108は、この発明に係る処理である。制御設定値判定部108は、制御設定値生成部105にて求めた次ステップの移動ベクトルが、更なる最適解が存在する可能性がある制御空間へ向かっているか否かを判定するものである。
図3に、空調熱源最適制御装置100の制御内容であるフローチャートを示す。全体の処理の流れは、図2の制御システムで述べた通りで、S1からS4の処理は、公知である。S4においては、PSOにおける最適解探索式により、次ステップ(k+1)の移動ベクトルvと探索点xを算出する。
この発明に係る実施の形態1による処理はS5からS7であり、空調熱源最適制御装置100の制御システム(図2)の制御設定値判定部108に係る処理である。S5は、制御設定値の判定処理を実施すべきか否かを見極めるためのものである。具体的には、現在の探索点xが空調熱源設備の制約条件を満たしているか確認を行う。
制約条件とは、出力値評価部S3にて予め定めるものであり、例えば空調熱源設備の出力最大値または最小値、空気吹出し温度18の最大値、最小値、室内環境(CO2濃度など)の観点からの送風機ファン4の風量の下限値などが挙げられる。制約条件を満たしていないと判定した場合は、S4にて算出した移動ベクトルvと探索点xを次ステップの値として確定し、探索点xを制御設定値とする。制約条件を満たしている(違反数ゼロ)場合は、S6の処理へ移行する。
S6においては、S4の式(1)にて算出した移動ベクトルvが、空調熱源設備の制御空間上において最良解の方向へ導いているか否かを判定するものである。最良解の探索空間の方向へ導いていないと判定した場合は、次ステップの移動ベクトルvおよび探索点xを修正する。
判定用データ113は、空調熱源設備の制御における大局的な相関関係から、最良解の探索として好ましくない制御方向を定性的に予め示すものである。実施の形態1において、判定用データ113は、予め定められた入力フォーマットに従い、エネルギー管理者、ビルオーナ、運転管理員、システム設計者などが入力するものとする。また、空調熱源設備における制御対象が固定の場合は、最良解演算部101の最適化アルゴリズムに直接入力することも考えられる。
判定用データ113の一例を図4に示す。設備、制御対象、制御方向を入力することにより、最良解演算部101の最適化アルゴリズムにおける移動ベクトル、判定式を決定する。入力例(a)においては、空調熱源設備の大局的な制御の上で成り立たない制御方向を示している。具体的には、熱源機2は、出口温度14を上昇(増加)させることにより、室7の負荷熱量を処理するために、二次ポンプ3もしくは、送風機ファン4の出力を増加させる必要があるのは、図1における説明の通りである。このため、送風機ファン4および二次ポンプ3の制御量を減少方向へ導く制御は成り立たない。
入力例(b)は、空調熱源設備における省エネ制御の観点から、好ましくない制御方向を示している。具体的には、図1を用いて説明を行う。熱源機2の出口温度14を例えば7℃から9℃に変更し、二次ポンプ3による送水流量が減少した場合、冷水温度上昇により室7の負荷熱量を処理するためのエネルギー補完は、送風機ファン4で対応することになる。この場合、送風機ファン4の出力増加により、冷水と空気の熱交換率が増加するため、空調機出口側の冷水還温度17は上昇する。温度上昇した冷水が、再び熱源機2を通過した場合、従来の熱源機出力では出口温度目標設定値(9℃)を保てなくなるため、バイパス弁6による調整、もしくは熱源機出力(増加)による調整が必要となり、結果として省エネ制御が成り立たない可能性がある。
図2における判定用データ113を考慮した制御設定値判定部108により、現在の探索点から次ステップの探索点へ移動する場合、最良解が存在しない方向へは移動させないようにすることを特徴としている。
図3におけるS7は、S6にて移動ベクトルvが修正対象と判定した場合、移動ベクトルvおよび探索点xの修正を行うものである。具体的には、S4にて算出した次ステップの移動ベクトルvおよび探索点xを下式(3)および(4)に従って現在のステップに置き換える処理を実施する。
修正を行った移動ベクトルvおよび探索点xは、再びS4へ移行する。以上の処理により求められた次ステップの探索点xは、S8にてシミュレーション実行(S2)に入力する制御設定値とし、空調熱源設備の制御空間上にて、さらなる最良解の探索を実施する。また、S9にて計算終了と判定した場合は、これまでの探索における最良解となる空調熱源設備の制御設定値を出力する。
図2の最良解演算部101によるPSOの最適化アルゴリズムにおいて、空調熱源系統の各設備の定性的な関係を考慮した判定用データ113を用いた制御設定値判定部108の処理を実施することにより、探索空間にて不要な領域を排除することが可能となり、対象の制御設定値が増加した場合、つまりPSOにて解くべき最適化問題が拡大した場合においても、高速な求解が可能となる。
例えば、制御対象を3つの空調熱源設備(熱源機、送風機ファン、二次ポンプ)とした場合、最良解が存在しないか探索するために、現在の状態から、次ステップへ状態を移動するための制御方向は8通り考えられる。この発明によれば、予め最良解が存在しない方向は検索対象から排除されるため、判定用データとして図4(a)及び(b)に示す2通りの制御方向を検索対象外とすれば、従来の全ての制御方向を検索する場合と比較して、最適化検索の求解速度は約25%向上する。
従来技術においては、最良解を高速に検索するために、初期処理として、最適計算を繰り返し実施する必要があるが、この発明においては、予め制御方向を限定するため、初回の最適計算から速度向上を図ることが可能となる。
実施の形態2.
また、空調熱源最適制御装置は、図5に示すシステム構成でもよい。図5における空調熱源最適制御装置100Aは、図2に示す実施の形態1における構成に対し、新たに判定用データ生成部120を備えている。判定用データ生成部120は、設備モデル112の各空調熱源設備の電力量算出式を用いてエネルギー相互依存関係を考慮した判定用データ、つまり実施の形態1における判定用データ113を人の手を介さずに生成し、制御設定値判定部108に出力する。ここで、例えば、設備モデル112には、式(5)〜(7)に示す空調熱源設備の電力量算出式が格納されている。
また、空調熱源最適制御装置は、図5に示すシステム構成でもよい。図5における空調熱源最適制御装置100Aは、図2に示す実施の形態1における構成に対し、新たに判定用データ生成部120を備えている。判定用データ生成部120は、設備モデル112の各空調熱源設備の電力量算出式を用いてエネルギー相互依存関係を考慮した判定用データ、つまり実施の形態1における判定用データ113を人の手を介さずに生成し、制御設定値判定部108に出力する。ここで、例えば、設備モデル112には、式(5)〜(7)に示す空調熱源設備の電力量算出式が格納されている。
式(5)〜(7)はそれぞれ図1に示す熱源機2、送風機ファン4、二次ポンプ3の電力量算出式を示す。電力量算出式は、制御手法、設備容量などで異なるが、電力量Yは、制御設定値Xを入力することにより求まる。また、空調処理熱量と制御設定値の関係は、式(8)、(9)で表される。
Fw :冷水流量
cw :水の比熱
ρw :水の密度
twr :冷水還温度
tws :冷水往温度
Q2 :空調処理熱量(空気)
Fa :空気風量
ca :空気の定圧比熱
ρa :空気の密度
tar :室内温度
tas :空気吹出し温度
式(8)、(9)において、twsは熱源機2の出口温度Xa、Faは送風機ファン4の風量Xb、Fwは二次ポンプ3の流量Xcに相当する。式(5)、(6)、(7)との関係から、空調熱源設備の電力量が増加する方向(熱源機:出口温度を下げる、送風機ファン:風量の増加、二次ポンプ:流量の増加)に制御した場合は、式(8)、(9)の空調処理熱量は増加する。つまり、現在の空調熱源設備の制御設定値にて、空調熱量を処理することが可能な場合、さらに、全ての空調熱源設備の電力量(出力)が増加する方向への制御は実施しない。
実施の形態2においては、このような空調熱源設備の大局的な制御にて成り立たない判定用データの生成について、設備モデル112の空調熱源設備の電力量算出式を用いることを特徴とする。
効果としては、判定用データの自動生成により、解くべき最適化問題の拡大に関らず、精度の高い判定用データを生成することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3における図6に示す空調熱源最適制御装置100Bのシステム構成では、新たに電力量計算部121Bを備える。電力量計算部121Bは、制御設定値生成部105からの探索点(制御設定値)を入力データとして、現在および次ステップの空調熱源設備の全体電力量を算出する。電力量計算部121Bにて算出した結果は、判定用データとして、判定用データ生成部120Bへ追加する。そして、制御設定値判定部108Bは、判定用データ生成部120Bからの現在および次ステップの空調熱源設備の電力量を比較することで、次ステップの電力量の算出に用いた空調熱源設備の制御設定値が省エネの制御方向になっているか判定し、省エネの制御方向に向かうまで次ステップの移動ベクトルおよび探索点の修正を繰り返し実施させ、制御設定値が省エネの制御方向になっていれば、現在の探索点を制御設定値として決定する。
実施の形態3における図6に示す空調熱源最適制御装置100Bのシステム構成では、新たに電力量計算部121Bを備える。電力量計算部121Bは、制御設定値生成部105からの探索点(制御設定値)を入力データとして、現在および次ステップの空調熱源設備の全体電力量を算出する。電力量計算部121Bにて算出した結果は、判定用データとして、判定用データ生成部120Bへ追加する。そして、制御設定値判定部108Bは、判定用データ生成部120Bからの現在および次ステップの空調熱源設備の電力量を比較することで、次ステップの電力量の算出に用いた空調熱源設備の制御設定値が省エネの制御方向になっているか判定し、省エネの制御方向に向かうまで次ステップの移動ベクトルおよび探索点の修正を繰り返し実施させ、制御設定値が省エネの制御方向になっていれば、現在の探索点を制御設定値として決定する。
図7に、空調熱源最適制御装置100Bのフローチャートを示す。図7においては、図3のフローチャートに、現在および次ステップの探索点について判定する処理S20を備えている。実施の形態3においては、現在の電力量と次ステップの電力量を比較することにより、次ステップの電力量の算出に用いた空調熱源設備の制御設定値が省エネの制御方向になっているか判定を行うことを特徴とする。
また、実施の形態3においては、次ステップの探索点が省エネ制御になっていると判断されるまで、繰り返し計算を実施することになるが、空調熱源設備における電力量の算出式は、実施の形態2における式(5)、(6)、(7)の通り、電力量Yに対する、入力データは設定値Xのみであるため、非常に短時間で求めることができる。実施の形態3を実施することにより、多くの計算時間を要する空調熱源最適制御装置100Bのシミュレーションの計算回数を削減することが可能となり、トータルでの大幅な時間短縮につながる。
このように、空調熱源設備電力量算出式より、現在および次ステップの設備の電力量を算出し、次ステップにおいて省エネ制御になっている探索点のみ選択することにより、さらなる高速な求解が可能となる。
1 空調機、2 熱源機、3 二次ポンプ、4 送風機ファン、5 熱源ポンプ、6 バイパス弁、7 室、8 空調コイル、10 空調機電力消費量、11 熱源機電力消費量、12 二次ポンプ電力消費量、13 室内温度、14 熱源機出口温度、15 熱源機入口温度、16 冷水往温度、17 冷水還温度、18 空気吹出し温度、19 冷水流量、20 冷却塔ファン、21 冷却ポンプ、100、100A、100B 空調熱源最適制御装置、101 最良解演算部、102 シミュレ−ションモデル生成部、103 シミュレーション実行部、104 出力値評価部、105 制御設定値生成部、108,108B 制御設定値判定部、120,120B 判定用データ生成部、121B 電力量計算部。
Claims (3)
- 最良解として得られる制御設定値を設備コントローラに出力して設備コントローラより空調熱源設備を最適に運転する空調熱源最適制御装置であって、
実績データ、設定データ、設備モデル及び更新された制御設定値の取得に基づきシミュレーションを実施するために必要なモデルを生成するシミュレーションモデル生成部と、
前記シミュレーションモデル生成部にて生成されたシミュレーションモデルを用いてシミュレーション計算を実施するシミュレーション実行部と、
粒子群最適化アルゴリズムに従って複数の空調熱源設備のエネルギー相互依存関係を考慮した制御設定値に相当する複数の探索点が同時に探索空間を移動しながら最適解を探索するものであって、前記シミュレーション実行部により算出された最新のシミュレーション結果と過去のシミュレーションにより得られた最良解との比較結果に基づいて最良解を更新する出力評価部と、空調熱源設備の制御空間においてさらなる最良解が存在しないか探索するために現在の状態から次ステップへ状態を移動する処理を行う制御設定値生成部と、前記制御設定値生成部にて求めた次ステップの変化量に相当する移動ベクトルが更なる最適解が存在する可能性がある制御空間へ向かっているか否かを判定用データを用いて判定する制御設定値判定部とを有する最良解演算部と
を備え、
前記制御設定値判定部は、
現在の探索点が空調熱源設備の制約条件を満たしているかを確認し、制約条件を満たしていないと判定した場合は、前記制御設定値生成部にて求めた次ステップの探索点を制御設定値として決定すると共に、制約条件を満たしている場合は、次ステップの移動ベクトルが空調熱源設備の制御空間上において最良解の方向へ導いているか否かを判定し、最良解の探索空間の方向へ導いていないと判定した場合は、次ステップの移動ベクトルおよび探索点を修正する
ことを特徴とする空調熱源最適制御装置。 - 請求項1に記載の空調熱源最適制御装置において、
設備モデルの各空調熱源設備の電力量算出式を用いてエネルギー相互依存関係を考慮した判定用データを生成して前記制御設定値判定部に出力する判定用データ生成部をさらに備えた
ことを特徴とする空調熱源最適制御装置。 - 請求項2に記載の空調熱源最適制御装置において、
前記制御設定値生成部からの制御設定値に基づいて現在および次ステップの空調熱源設備の電力量を算出し、算出結果を判定用データとして、前記判定用データ生成部へ追加する電力量計算部をさらに備え、
前記制御設定値判定部は、前記判定用データ生成部からの現在および次ステップの空調熱源設備の電力量を比較することで、次ステップの電力量の算出に用いた空調熱源設備の制御設定値が省エネの制御方向になっているか判定し、省エネの制御方向に向かうまで次ステップの移動ベクトルおよび探索点の修正を繰り返し実施させ、制御設定値が省エネの制御方向になっていれば、現在の探索点を制御設定値として決定する
ことを特徴とする空調熱源最適制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2007178502A JP2009014300A (ja) | 2007-07-06 | 2007-07-06 | 空調熱源最適制御装置 |
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