JP2008536436A - 動画信号の電子透かし処理 - Google Patents
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Abstract
本発明は動画信号(55)に電子透かし(w)を埋め込むための方法に関する。本発明は、幾つかのステップで、光学ドメインで動画信号(55)に電子透かし(w)を埋め込む方法を記載する。最初に、電子透かし即ち埋め込むための情報が、電子透かしサンプルのシーケンスにより表現される。埋め込みの間、前記電子透かしサンプルに応じて鮮明度を変化させるために鮮明度変化手段(10)が利用され、それにより単純且つ効率的な態様で光学ドメインで動画信号(55)に電子透かしを埋め込む。鮮明度の変化は、例えばレンズ(10)を僅かに移動させることのような、種々の方法により実装され得る。特定の実施例は、エレクトロウェッティングにより動作させられる液体レンズを持つ可変焦点レンズを利用する。更に本発明は、電子透かしを埋め込むための対応する装置に関する。
Description
本発明は、動画信号に電子透かしを埋め込むための方法に関する。更に本発明は、電子透かしを埋め込むための対応する装置に関する。
映画及び関連する分野における商業的領域においては、コピー防止及び制御に対する増大する要求がある。近年、コピー防止及び制御を支援するため、オーディオビジュアル・オブジェクトの電子透かし処理に対する可能性が導入されてきた。電子透かしは、埋め込まれたメッセージ、参照パターン、メッセージパターン又は追加されたパターンのいずれをも指し得る、一般的な語として定義され得る。映画等における電子透かしはこの点において、著作権者、購入者の身分証明、又は「コピー不可」や「1度のみコピー可」といったタグ等のような、有利な情報を含み得る。好ましくは、記録装置が斯かるタグを検出し、それに従って動作する。
国際特許出願公開WO03/001813は、映画館及び同等の場所におけるプロジェクタにおける利用を意図された、ディジタルドメインで動作するビデオ電子透かし方法を開示している。提案される方法は、該方法を非常に頑強なものとする時間軸のみを利用する。即ち、例えばハンドヘルド型カメラによる記録の間の幾何学的な歪みは、埋め込まれる電子透かし及びそれに続く電子透かしの検出処理に対しては有害とはならない。電子透かしは、例えば平均輝度のような、フレームの全体的なプロパティを変調することにより埋め込まれる。検出は、電子透かしシーケンスを、フレームのシーケンスの抽出された平均輝度値に相関させることにより実行される。本発明と同じ譲受人に譲渡された国際特許出願公開WO03/001813は、ここで参照により本明細に組み込まれたものとする。
今後数年で、1920x1080x24x36(画素/ラインxライン/フレームxフレーム/秒xビット/画素)のディジタルカメラフォーマットが映画館において導入されるであろう。該フォーマットは、表示される映画の改善された観測者の体験をもたらすであろうが、複雑化ももたらす。第1に、拡張された空間解像度は、同様に不正なコピーの品質も拡張してしまうために、認可されていないコピーをもより魅力的にしてしまう。第2に、電子透かしの埋め込みの複雑さもが増大することを意味する。なぜなら、埋め込み処理手段が対応して高速に動作する必要があるため、この複雑さはフレームレート及びフレームの空間解像度に直接的に関連するからである。
それ故、改善された電子透かし埋め込み方法が有利となるであろう。また特に、より効率的及び/又は単純な電子透かし埋め込み方法が有利となるであろう。
従って本発明は好ましくは、単独で又はいずれかの組み合わせにより、1以上の上述した欠点を緩和、軽減又は除去することを目的とする。特に、本発明の目的は、増大されたフレームレート及び/又は増大された空間解像度に伴う先行技術の上述した問題を解決する、単純な電子透かし埋め込み方法を提供することにある。
本目的及び幾つかの他の目的は、動画信号に電子透かしを埋め込むための方法であって、
前記電子透かしを電子透かしサンプルのシーケンスにより表現するステップと、
前記動画信号の鮮明度を変化させることが可能な鮮明度変化手段を備えるステップと、
前記電子透かしサンプルに応じて前記鮮明度を変化させて、前記動画信号に前記電子透かしを埋め込むステップと、
を有する方法を提供することにより、本発明の第1の態様において達成される。
前記電子透かしを電子透かしサンプルのシーケンスにより表現するステップと、
前記動画信号の鮮明度を変化させることが可能な鮮明度変化手段を備えるステップと、
前記電子透かしサンプルに応じて前記鮮明度を変化させて、前記動画信号に前記電子透かしを埋め込むステップと、
を有する方法を提供することにより、本発明の第1の態様において達成される。
本発明は特に(これに限定されるものではないが)、情報即ち電子透かしを光学ドメインに直接埋め込むために、光学的な画像の鮮明度(sharpness)状態を僅かに変調することにより埋め込まれた電子透かしを得るために有利である。かくして、動画信号を解析、変調及び更には送信するための包括的な処理手段の必要がない。電子透かしは勿論、知覚不可能な態様で埋め込まれるべきである。即ち、以下に議論するように、通常の観測者又はユーザが電子透かしに気付くべきではない。動画信号における鮮明度の変化は、空間解像度の変化と先鋭度レベルの変化との両方を含み得る。動画を構成する画像の鮮明度の変化は、ハイパスフィルタリン又はローパスフィルタリングのような本分野において良く知られた方法により検出され得る。後者の場合、鮮明度が減少させられるときに、高周波数成分のレベルが減少又は除去される。
記録状況における鮮明度に影響を与え得る要因は、視覚的に記録されているオブジェクトの相対的な動き、レンズの動き、レンズの解像度、レンズの開口、光記録用構成要素の動き、及び光記録用構成要素の解像度を含む。
再生状況における鮮明度に影響を与え得る要因は、画面等の動き、レンズの動き、レンズの解像度、レンズの開口、光再生用構成要素の動き、及び光再生用構成要素の解像度を含む。
とりわけ、例えば鮮明度変化手段がレンズである場合、前記動画信号は、前記鮮明度変化手段を通して通過させられても良い。
とりわけ、前記電子透かしは、前記動画信号の記録の間に前記動画信号に埋め込まれても良い。このようにして、電子透かしは最初から、電子表現又はフィルムスプールに本質的に埋め込まれる。特に、前記電子透かしは、記録されているオブジェクト、光記録用構成要素(例えばフィルムカメラ)、及び前記光記録用構成要素に関連した光学素子(例えばレンズ、ミラー又は同様の要素)から成る群からの少なくとも1つのエンティティを移動させることにより、前記動画信号に埋め込まれても良い。
とりわけ、前記電子透かしは、前記動画信号の再生の間(例えば映画館等における投影器出力の間)に前記動画信号に埋め込まれても良い。このことは、動画信号を表示するための例えばスクリーンのような画面手段、例えばプロジェクタのような光再生用構成要素、及び前記光再生用構成要素に関連した例えばレンズ又はミラー等のような光学素子の群からの少なくとも1つのエンティティを移動させることにより為されても良い。
上述したように、知覚モデルが有利にも鮮明度変化手段の変化を制御し、通常の観測者に対する知覚不可能性を保証し得る。
とりわけ、前記鮮明度変化手段の変化は、多レベルの情報値、好ましくは二値レベル値又は三値レベル値を埋め込むように構成されても良い。
特定の実施例においては、前記鮮明度変化手段は合焦手段を有し、前記合焦手段は前記合焦手段の焦点距離及び/又は焦点の位置を変化させるように構成されても良い。前記合焦手段は、固体レンズ及び液体レンズからなる非網羅的な群から選択された光学的構成要素を有しても良い。
第2の態様においては、本発明は、動画信号に電子透かしを埋め込むための装置であって、
電子透かしサンプルのシーケンスによって前記電子透かしを保存することが可能な記憶手段と、
前記動画信号の鮮明度を変化させることが可能な鮮明度変化手段と、
を有し、前記鮮明度変化手段は、前記電子透かしサンプルに応じて前記鮮明度を変化させて、前記動画信号に前記電子透かしを埋め込むように構成された装置に関する。
電子透かしサンプルのシーケンスによって前記電子透かしを保存することが可能な記憶手段と、
前記動画信号の鮮明度を変化させることが可能な鮮明度変化手段と、
を有し、前記鮮明度変化手段は、前記電子透かしサンプルに応じて前記鮮明度を変化させて、前記動画信号に前記電子透かしを埋め込むように構成された装置に関する。
有利にも、動画信号記録装置が、本第2の態様による装置を有しても良い。
第3の態様においては、本発明は、電子透かしサンプルのシーケンスにより表現された電子透かしを埋め込まれた動画信号であって、前記電子透かしサンプルは、前記電子透かしサンプルに応じて前記動画信号における焦点状態を変更させることにより埋め込まれた動画信号に関する。とりわけ、動画信号が記録された記憶媒体が、本第3の態様による信号を有しても良い。該記憶媒体は、いずれの種類の光媒体または磁気媒体であっても良い。また該記録媒体は、ポジ又はネガのフィルムスプールを含んでも良い。
本発明の第1、第2及び第3の態様は、それぞれ他の態様のいずれかと組み合わせられても良い。本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施例を参照しながら説明され明らかとなるであろう。
本発明は添付図面を参照しながら、以下に説明される。
第1の態様による本発明は、基本的に3つのステップで、動画信号に電子透かし(w)を埋め込む方法である。最初に、電子透かし即ち埋め込みのための情報が、電子透かしサンプルのシーケンスにより表現される必要がある。第2に、動画信号の鮮明度を変化させることが可能な鮮明度変化手段が備えられる。最後に、動作の間、鮮明度変化手段は電子透かしサンプルに応じて鮮明度を変化させることが可能であり、それにより単純且つ効率的な態様で、光学ドメインで動画信号に電子透かしを埋め込むことが可能である。従って鮮明度を変化させることが本発明の重要な特徴であり、それ故鮮明度及び幾つかの関連する光学的な概念の定義が、以下に与えられる。
光学では、オブジェクトは光線を発するものとして定義され得る。オブジェクトは発光する(即ちオブジェクトが光源である)ものであり得、又はオブジェクトは他の光源からの光を反射するものであり得る。同様に、画像は光から形成されるオブジェクトの再生と考えられる。画像は例えばスクリーンのような面に形成される実像であり得、又は画像は例えばホログラム等のような、単に存在するように知覚される故に存在する仮想的な画像であり得る。
図1は、オブジェクト1がレンズ10を通して例えば電荷結合素子(CCD)又は他の記録素子のような光センサ20に結像されるときに正常に合焦された(correctly focused)オブジェクト1を、模式的に示す。正常に合焦されたとは、オブジェクトの点1を発した光線が、光センサ20上の単一の点即ち結像点Iにおいて交差し、それによりセンサ20上にオブジェクト1の完全な又は完全に近い結像を可能とするように、即ち画像が高い鮮明度を持つように、オブジェクト1、レンズ10及びセンサ20の間の距離が調節された状態と理解されるべきである。オブジェクト1は「焦点が合っている(in focus)」と表現される。レンズ10の焦点距離fは、レンズ10を略有する面から、レンズ10に入射する平行ビームが合焦する面までの距離として定義され得る。
反対に図2は、正常に合焦されていないオブジェクト1を模式的に示す。即ち、オブジェクト1は「焦点が合っていない」と表現される。本例においては、オブジェクトの点1から発せられた光線が、光センサ20の前方に位置する点Iにおいて交差し、従ってオブジェクト1の光学的な像がセンサ20に正常に結像されず、その結果はセンサ20上のぼけた又は歪んだ画像となる。即ちセンサ20上の画像は、低い鮮明度を持つ。
本発明による鮮明度変化手段は、図1及び2に示されたようなレンズ10であり得る。光学では、レンズ10は典型的には、オブジェクト1からの光線を合焦させることによりオブジェクト1の像を形成するために利用される、一片のガラス又は他の透明な物質である。レンズ10はしばしば、通常円形のガラス又はプラスチックのような透明な物質であり、2つの研磨された表面を持ち、該表面の一方又は両方が曲線状であり、凸型(隆起している)又は凹型(窪んでいる)かのいずれかである。曲線は略常に球形であり、即ち該曲線の半径は一定である。本発明の実施例においては、レンズ10が、時間軸上の電子透かしサンプルに応じて、例えば傾けられ、光軸に沿って移動させられ、光軸に垂直に移動させられ、又はこれらのいずれかの組み合わせで移動させられる。他の実施例においては、光センサ20が、時間軸上の電子透かしサンプルに応じて、例えば傾けられ、光軸に沿って移動させられ、光軸に垂直に移動させられ、又はこれらのいずれかの組み合わせで移動させられる。代替としては、オブジェクト1が、時間軸上の電子透かしサンプルに応じて、例えば傾けられ、光軸に沿って移動させられ、光軸に垂直に移動させられ、又はこれらのいずれかの組み合わせで移動させられる。オブジェクト1、レンズ10又は光センサ20の移動のために、十分に短い時間応答を持つ例えば電気アクチュエータや圧電アクチュエータのような専用のアクチュエータ(図示されていない)が備えられるべきである。該時間応答は、0.001ミリ秒、0.01ミリ秒、0.1ミリ秒、1ミリ秒又は10ミリ秒のオーダーであるべきである。
以上に列記した合焦の概念、即ち焦点F及び焦点距離fの定義は、厳密に言えば、完璧なレンズ10(即ち薄いレンズ)及び単色の透過画像についてのみ当てはまる。実際の光学系の不完全性は、例えば球面収差及び色収差といった収差のような、種々の光学的な影響をもたらす。従って、実用のための光学系はしばしば、収差を補償するための幾つかのレンズを有する。しかしながら、本発明は斯かる複数レンズの光学系においても適用され得る。
近年、可変の焦点を持つ新たな種類の液体レンズが示されてきており(例えば国際特許出願公開WO03/069380(Koninklijke Philips Electronics)を参照されたい)、この種のレンズはとりわけ本発明の環境で利用され得る。液体レンズは、メニスカス(meniscus)を介して接触した、且つ接触層により電気的に接触された、異なる屈折率を持つ第1及び第2の混和しない液体を利用する。接触層に所定の電圧を印加することは所謂エレクトロウェッティング(electro-wetting)効果に帰着し、液体の一方が湿潤力(wet ability)を変化させ異なるメニスカスの形状を引き起こし、それ故それに従って液体レンズの焦点及び焦点距離が変化する。液体レンズは特に、本発明の環境内で有利に適用される。なぜなら、メニスカスの変化が非常に短い応答時間及び緩和時間を持ち(一般的にミリ秒のオーダー)、このことが液体レンズを光学ドメインにおける電子透かし埋め込みに適したものとするからである。
液体レンズの将来の設計が、複数焦点のレンズ(即ちレンズの個々の部分が互いと独立に変化する)を実装することも考えられ得る。かくして、例えば液体レンズの端部分が変化させられ、該液体レンズの中央部分が変化させられない場合、埋め込まれた電子透かしの知覚可能性を減少させ得る。本発明はまた、幾つかのレンズ部分を持つ、ことによると可変の合焦能力を持つ、固体複数焦点レンズに対しても適用され得る。この点において、各レンズ部分は局所的に電子透かしを埋め込むと考えることができる。
図3は、光センサ20による記録の間の、本発明による電子透かしwの埋め込みの模式的な図を示す。オブジェクト1から、レンズ10を通ってセンサ20へと、光又は動画信号55が発せられる。オブジェクト1は、映画に出演している俳優であっても良いし、ビデオ録画されているプライベートな場面での人物であっても良い。満足できる結果を得るためには、オブジェクト1は正常な態様でセンサ20の記録面に結像される必要がある。即ち、オブジェクト1は上述したような高い鮮明度で結像される必要がある。焦点レンズ10は、操作者により手動で制御されても良いし、又は代替として閉ループ型自動焦点制御回路(図示されていない)により制御されても良い。後者の場合、制御モジュール30は主制御信号を受信し、それに従ってレンズ10を制御する。しかしながら、主制御信号には、電子透かしwを構成する電子透かしサンプルを有する電子透かし信号が重畳される。更に、制御モジュール30は知覚モデルモジュール35から入力を受信し、該モジュール35が、埋め込まれた電子透かしが見えない又は知覚できないままであることを保証する電子透かし処理のレベルについての上限に関する情報を提供する。好ましくは、知覚モデルモジュール35は、電子透かしサンプルの不可視の埋め込みを容易化するため、記録された動画の内容についての情報を、光センサ20から受信しても良い。しかしながら、時間内に記録された信号は実際の動画信号を欠くため、知覚モデルモジュール35により記録センサ20から受信された情報は、以前の内容及び動画信号の変化に基づき、それ故受信された情報を適用する際には何らかの注意が払われるべきである。
記録の際に記録された動画信号が、埋め込まれた電子透かしwを有する点が、特に本発明の利点である。かくして、動画信号を表す電気信号が、本質的に電子透かしwを含む。従来の方法は、記録の後の電子透かしの埋め込みに依存していたが、このことは潜在的なリスクを生じる。なぜなら、マークされていない記録のコピーが不正に配布され得るからである。該リスクは、記録状況における本発明の適用により除去される。更に、典型的な記録装置は通常のフォーカスの目的のためのレンズを含んでおり、例えば該レンズの時間応答が十分に小さい場合には本発明により利用され得る。
図4は、例えば映画館における再生状況の間の、本発明による電子透かしwの埋め込みを模式的に示す。投射装置45が動画信号50を発し、該信号はレンズ10を通ってスクリーン40へと透過させられる。満足のいく観測経験のため、該動画信号はスクリーン40に合焦させられるべきである。焦点レンズ10は、映画館の操作員により手動で制御されても良いし、又は代替として閉ループ型自動焦点制御回路(図示されていない)により制御されても良い。後者の場合、制御モジュール30は主制御信号を受信し、それに従ってレンズ10を制御する。しかしながら、主制御信号には、電子透かしwを構成する電子透かしサンプルを有する電子透かし制御信号が重畳される。更に、制御モジュール30は知覚モデルモジュール35から入力を受信し、該モジュール35が、例えば埋め込まれた電子透かしが見えない又は知覚できないままであることを保証する電子透かし処理のレベルについての上限に関する情報を提供する。有利にも知覚モデルが、表示される動画信号についての情報を受信する。例えば動きスケーリングが国際特許出願公開WO03/001813に開示されたような解析により実装されても良い。かくして、動画信号が高い度合いの動きを持つ場合、より多くの情報が埋め込まれ得、その逆も成り立つ。なぜなら、人間の眼は、高速に移動する物体に焦点を合わせることが困難であるからである。代替として前記入力は、例えばMPEGストリームの補助データにおけるように、外部の送信源から入力されても良い。
適用される知覚モデルは、電子透かし処理方式の3つの重要な要件、即ち(1)頑強さ、(2)知覚不可能性、(3)低い偽陽性及び(4)ペイロード即ち埋め込まれるべき情報の量に関して、埋め込まれた電子透かしの特性を有利に改善する。第1の例として、動画信号の分析を行うこと、例えばフレーム中のどれ位の領域が歪められ得るかを示すハイパスフィルタリングを実行することが可能である。画像が多くの高い周波数を含む場合、脱焦(de-focusing)は制限されるべきである。歪みの最小許容量は、脱焦モジュールを制御するために利用される。勿論、当該脱焦の量は、必要とされる頑強さにも依存し得る。頑強さ要件が高い場合、画像はより焦点が合っていない状態となる必要がある。知覚モデルの他の例は、T個の連続するフレームの間、同一の電子透かしサンプルを単純に繰り返し、焦点の合った状態と焦点の合っていない状態との周波数を低下させ、人間の眼が電子透かしを見ることをより困難にすることである(国際特許出願公開WO03/001813を参照のこと)。ここでTは例えば5である。T個の連続するフレームの間、同一の電子透かしサンプルを繰り返すことは、信号対ノイズ比を増大させ、偽陽性を低下させる。
図5は、電子透かしサンプル1、−1、−1、1、−1、1、1を埋め込むための種々の焦点状態を示す。ここで上の状態が合焦された状態であり、下の状態が脱焦された状態である。
図6は、位相シフト変調方式を用いて埋め込まれた種々の焦点状態を示し、ここで上方向及び下方向の立ち上がりエッジが利用される。電子透かしサンプルは、図5のものと同一である。
本発明により埋め込まれた電子透かしは、国際特許出願公開WO03/001813に開示された方法により検出され得る。電子透かしを検出するために算出されるグローバルなプロパティは、フレームのシーケンスの輝度値の分散であっても良い。
本発明の第1の態様による記録状況の間、電子透かし埋め込みのための適用される鮮明度が変化する場合、特定の検出状況が生じ得る。特定の条件下で、元の動画信号(例えば映画等)の記録の間に電子透かしが埋め込まれた場合、正常な検出のために特別な分析を実行することが必要とされ得る。例えば、オブジェクト1が焦点が合っていない状態になった場合、他のオブジェクトが焦点が合った状態になる可能性があり、ことによると偽陽性の埋め込まれた値に導く。しかしながら、斯かる状況のリスクを低減しことによると除去する方法が、Arno van LeestらによるSPIEのプロシーディング(Vol. 5020、2003年、526-535頁)に開示されている。本目的は、画像のサブ画像への分割(所謂チルティング(tilting)により達成される。
要約すると、本発明は動画信号(55)に電子透かし(w)を埋め込むための方法に関する。本発明は、幾つかのステップで、光学ドメインで動画信号(55)に電子透かし(w)を埋め込む方法を記載する。最初に、電子透かし即ち埋め込むための情報が、電子透かしサンプルのシーケンスにより表現される。埋め込みの間、前記電子透かしサンプルに応じて鮮明度を変化させるために鮮明度変化手段(10)が利用され、それにより単純且つ効率的な態様で光学ドメインで動画信号(55)に電子透かしを埋め込む。鮮明度の変化は、例えばレンズ(10)を僅かに移動させることのような、種々の方法により実装され得る。特定の実施例は、エレクトロウェッティングにより動作させられる液体レンズを持つ可変焦点レンズを利用する。更に本発明は、電子透かしを埋め込むための対応する装置に関する。
本発明は特定の実施例に関連して説明されたが、本発明はここで説明された特定の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、添付する請求項によってのみ限定される。請求項において、「有する(comprising)」なる語は、他の要素又はステップの存在を除外するものではない。更に、個々の特徴が異なる請求項に含まれ得るが、これら特徴は有利に組み合わせられ得、異なる請求項に含まれていることはこれら特徴の組み合わせが実現可能でない及び/又は有利でないことを意味するものではない。加えて、単数の参照は複数を除外するものではない。従って、「1つの(a又はan)」、「第1の(first)」及び「第2の(second)」等への参照は複数を除外するものではない。更に、請求項における参照記号は、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
Claims (14)
- 動画信号に電子透かしを埋め込むための方法であって、
前記電子透かしを電子透かしサンプルのシーケンスにより表現するステップと、
前記動画信号の鮮明度を変化させることが可能な鮮明度変化手段を備えるステップと、
前記電子透かしサンプルに応じて前記鮮明度を変化させて、前記動画信号に前記電子透かしを埋め込むステップと、
を有する方法。 - 前記動画信号は、前記鮮明度変化手段を通して通過させられる、請求項1に記載の方法。
- 前記電子透かしは、前記動画信号の記録の間に前記動画信号に埋め込まれる、請求項1に記載の方法。
- 前記電子透かしは、記録されているオブジェクト、光記録用構成要素、及び前記光記録用構成要素に関連した光学素子から成る群からの少なくとも1つのエンティティを移動させることにより、前記動画信号に埋め込まれる、請求項3に記載の方法。
- 前記電子透かしは、前記動画信号の再生の間に前記動画信号に埋め込まれる、請求項1に記載の方法。
- 前記電子透かしは、前記動画信号を表示するための画面手段、光再生用構成要素、及び前記光再生用構成要素に関連した光学素子から成る群からの少なくとも1つのエンティティを移動させることにより、前記動画信号に埋め込まれる、請求項5に記載の方法。
- 前記鮮明度変化手段の変化は、少なくとも部分的に、知覚モデルにより制御される、請求項1に記載の方法。
- 前記鮮明度変化手段の変化は、多レベルの情報値、好ましくは二値レベル値又は三値レベル値を埋め込むように構成された、請求項1に記載の方法。
- 前記鮮明度変化手段は合焦手段を有し、前記合焦手段は前記合焦手段の焦点距離及び/又は焦点の位置を変化させるように構成された、請求項2に記載の方法。
- 前記合焦手段は、固体レンズ及び液体レンズからなる群から選択された光学的構成要素を有する、請求項9に記載の方法。
- 動画信号に電子透かしを埋め込むための装置であって、
電子透かしサンプルのシーケンスによって前記電子透かしを保存することが可能な記憶手段と、
前記動画信号の鮮明度を変化させることが可能な鮮明度変化手段と、
を有し、前記鮮明度変化手段は、前記電子透かしサンプルに応じて前記鮮明度を変化させて、前記動画信号に前記電子透かしを埋め込むように構成された装置。 - 請求項11に記載の装置を有する動画記録装置。
- 電子透かしサンプルのシーケンスにより表現された電子透かしを埋め込まれた動画信号であって、前記電子透かしサンプルは、前記電子透かしサンプルに応じて前記動画信号における焦点状態を変更させることにより埋め込まれた動画信号。
- 請求項13に記載の動画信号が記録された記憶媒体。
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