JP2008272957A - 化粧シート - Google Patents
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Abstract
【課題】基材シート上に接着剤層とポリオレフィン系樹脂層とが少なくとも積層された化粧シートであって、接着剤層とポリオレフィン系樹脂層との密着性が高い化粧シートを提供する。
【解決手段】基材シートに化粧層、接着剤層及び2層以上のポリオレフィン系樹脂層を順に積層した化粧シートであって、
接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層(易接着樹脂層)が、特定のポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されている化粧シートに係る。
【選択図】図1
【解決手段】基材シートに化粧層、接着剤層及び2層以上のポリオレフィン系樹脂層を順に積層した化粧シートであって、
接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層(易接着樹脂層)が、特定のポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されている化粧シートに係る。
【選択図】図1
Description
本発明は、ポリオレフィン系樹脂層を有する化粧シートに関する。
具体的には、基材シート上に接着剤層とポリオレフィン系樹脂層とが少なくとも積層された化粧シートであって、接着剤層とポリオレフィン系樹脂層との密着性が高い化粧シートに関する。
建築物の内装又は外装、家電製品の表面等には、化粧シート又は化粧材を用いた種々の装飾がなされる。化粧材は化粧シートに合板、MDF等の基板を積層したものである。
従来、化粧シートとしては、ポリ塩化ビニルを含有する、いわゆる「塩ビシート」が多用されている。この塩ビシートとしては、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体のシートが使用されることが多い。かかる塩ビシートは、接着剤成分を含むため、他の層との密着力が不十分となることは殆どない。また、塩ビシートは加熱により軟化するため、エンボス加工が容易である。更に、塩ビシートは自燃性がない上、可塑剤の添加により硬度の調整が容易であるという利点がある。他方、塩ビシートは塩素を含んでいるために経時的な変褪色が避けられず、燃焼時に有毒ガス又は煙を発生するという欠点がある。
前記問題に鑑みて、現在、塩ビシートはポリオレフィン系樹脂シートに置き換えられる傾向がある。例えば、特許文献1には、非塩ビ基材シートの表面に、不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸の無水物で変性したランダムポリプロピレン樹脂に低密度ポリエチレンを5〜10重量%添加した接着性樹脂層を介してポリプロピレン樹脂からなる表面層を積層されていることを特徴とする化粧シートが開示されている。
ところが、ポリオレフィン系樹脂は、塩ビと比較して他層との密着力が弱い。そのため、十分な密着力を得るためには接着剤を多く使用する必要がある。上記特許文献1は、特定の接着性樹脂層を設けることにより密着性を改善するものであるが、更なる密着性改善の検討の余地がある。
特開2003−11305号公報
本発明は、基材シート上に接着剤層とポリオレフィン系樹脂層とが少なくとも積層された化粧シートであって、接着剤層とポリオレフィン系樹脂層との密着性が高い化粧シートを提供することを目的とする。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ポリオレフィン系樹脂層を複層とし、接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層を特定のポリオレフィン系樹脂組成物から形成する場合には、接着剤を多用せずとも上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の化粧シート及びそれを用いた化粧材に関する。
1. 基材シートに化粧層、接着剤層及び2層以上のポリオレフィン系樹脂層を順に積層した化粧シートであって、
接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層は、下記ポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されていることを特徴とする化粧シート:
〔ポリオレフィン系樹脂組成物〕
下記樹脂成分(A)45〜95重量%と、下記樹脂成分(B)5〜55重量%とを含有する樹脂組成物であって、メルトフローレート(JIS K 7210、230℃、2.16kg荷重)が10〜30g/10分であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。
〔樹脂成分(A)〕:
下記(a1)成分30〜50重量%と、下記(a2)成分50〜70重量%とを含有するプロピレン系逐次重合生成物であり、
(a1)成分を生成した後に、更に(a2)成分を重合することにより得られ、
(a2)成分由来の室温キシレン不溶分が、樹脂成分(A)の15重量%以下であり、
(a2)成分由来の室温キシレン可溶分が、樹脂成分(A)の45〜55重量%であり、
当該室温キシレン可溶分におけるプロピレン以外のα−オレフィンの含有量が20重量%以上であり、メルトフローレート(JIS K 7210、230℃、2.16kg荷重)が20〜30g/10分であるプロピレン系逐次重合生成物。
〔a1成分〕:
プロピレン単独重合体、又はプロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体。
〔a2成分〕:
プロピレンとエチレンとを共重合成分として含む、プロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体。
〔樹脂成分(B)〕:
樹脂成分(A)以外のオレフィン系樹脂であって、その一部又は全部が不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸誘導体によって変性されているオレフィン系樹脂。
2. 接着剤層が、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とを含むポリウレタン系接着剤によって形成されている、上記項1に記載の化粧シート。
3. 基材シートに化粧層、接着剤層、下段ポリオレフィン系樹脂層、上段ポリオレフィン系樹脂層及び表面保護層を順に積層してなる上記項1又は2に記載の化粧シート。
4. 上記項1〜3のいずれかに記載の化粧シートと被着材とを積層してなる化粧材。
以下、本発明の化粧シート及びそれを用いた化粧材について詳細に説明する。
1. 基材シートに化粧層、接着剤層及び2層以上のポリオレフィン系樹脂層を順に積層した化粧シートであって、
接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層は、下記ポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されていることを特徴とする化粧シート:
〔ポリオレフィン系樹脂組成物〕
下記樹脂成分(A)45〜95重量%と、下記樹脂成分(B)5〜55重量%とを含有する樹脂組成物であって、メルトフローレート(JIS K 7210、230℃、2.16kg荷重)が10〜30g/10分であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。
〔樹脂成分(A)〕:
下記(a1)成分30〜50重量%と、下記(a2)成分50〜70重量%とを含有するプロピレン系逐次重合生成物であり、
(a1)成分を生成した後に、更に(a2)成分を重合することにより得られ、
(a2)成分由来の室温キシレン不溶分が、樹脂成分(A)の15重量%以下であり、
(a2)成分由来の室温キシレン可溶分が、樹脂成分(A)の45〜55重量%であり、
当該室温キシレン可溶分におけるプロピレン以外のα−オレフィンの含有量が20重量%以上であり、メルトフローレート(JIS K 7210、230℃、2.16kg荷重)が20〜30g/10分であるプロピレン系逐次重合生成物。
〔a1成分〕:
プロピレン単独重合体、又はプロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体。
〔a2成分〕:
プロピレンとエチレンとを共重合成分として含む、プロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体。
〔樹脂成分(B)〕:
樹脂成分(A)以外のオレフィン系樹脂であって、その一部又は全部が不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸誘導体によって変性されているオレフィン系樹脂。
2. 接着剤層が、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とを含むポリウレタン系接着剤によって形成されている、上記項1に記載の化粧シート。
3. 基材シートに化粧層、接着剤層、下段ポリオレフィン系樹脂層、上段ポリオレフィン系樹脂層及び表面保護層を順に積層してなる上記項1又は2に記載の化粧シート。
4. 上記項1〜3のいずれかに記載の化粧シートと被着材とを積層してなる化粧材。
以下、本発明の化粧シート及びそれを用いた化粧材について詳細に説明する。
1.化粧シート
本発明の化粧シートは、基材シートに化粧層、接着剤層及び2層以上のポリオレフィン系樹脂層を順に積層した化粧シートであって、
接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層(以下「易接着樹脂層」とも言う)は、以下に説明する特定のポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されている。
本発明の化粧シートは、基材シートに化粧層、接着剤層及び2層以上のポリオレフィン系樹脂層を順に積層した化粧シートであって、
接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層(以下「易接着樹脂層」とも言う)は、以下に説明する特定のポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されている。
上記構成によれば、易接着樹脂層は接着剤層と密着性が高く且つ隣接する他のポリオレフィン系樹脂層とも密着性が高いため、結果的にポリオレフィン系樹脂層と接着剤層との密着性を高めることができる。
〔ポリオレフィン系樹脂組成物〕
易接着樹脂層を形成するためのポリオレフィン系樹脂組成物は、下記樹脂成分(A)を45〜95重量%含有し、下記樹脂成分(B)を5〜55重量%含有する。ポリオレフィン系樹脂組成物は、実質的に樹脂成分(A)と(B)から構成すればよいが、適宜、後記添加剤を含有してもよい。
易接着樹脂層を形成するためのポリオレフィン系樹脂組成物は、下記樹脂成分(A)を45〜95重量%含有し、下記樹脂成分(B)を5〜55重量%含有する。ポリオレフィン系樹脂組成物は、実質的に樹脂成分(A)と(B)から構成すればよいが、適宜、後記添加剤を含有してもよい。
ポリオレフィン系樹脂組成物は、メルトフローレート(MFR)が10〜30g/10分であればよい。MFRが上記範囲であれば、成形加工性、接着強度を十分に確保できる。
なお、本明細書におけるMFRは、JIS K 7210(230℃、2.16kg荷重)の条件で測定した値である。
〔樹脂成分(A)〕
樹脂成分(A)は、下記(a1)成分を30〜50重量%含有し、下記(a2)成分を50〜70重量%含有するプロピレン系逐次重合生成物である。樹脂成分(A)の組成が上記範囲外である場合には、耐候密着性が低下するおそれがある。
樹脂成分(A)は、下記(a1)成分を30〜50重量%含有し、下記(a2)成分を50〜70重量%含有するプロピレン系逐次重合生成物である。樹脂成分(A)の組成が上記範囲外である場合には、耐候密着性が低下するおそれがある。
樹脂成分(A)は、前記の通り、逐次重合生成物であり、(a1)成分に、更に(a2)成分を重合することにより得られる。このような逐次重合の例を実施例で記載する。
樹脂成分(A)は、(a2)成分由来の室温キシレン不溶分は、樹脂成分(A)の15重量%以下である。下限値は限定的ではないが、5重量%程度である。
樹脂成分(A)は、(a2)成分由来の室温キシレン可溶分が、樹脂成分(A)の45〜55重量%である。また、当該室温キシレン可溶分におけるプロピレン以外のα−オレフィンの含有量は20重量%以上である。上限値は限定的ではないが、50重量%程度である。
このような樹脂成分(A)の物性測定の方法は、実施例に記載する。
樹脂成分(A)のMFRは、20〜30g/10分である。
〔a1成分〕
a1成分としては、プロピレン単独重合体、又はプロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体を用いる。
a1成分としては、プロピレン単独重合体、又はプロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体を用いる。
〔a2成分〕
a2成分としては、プロピレンとエチレンとを共重合成分として含む、プロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体を用いる。
a2成分としては、プロピレンとエチレンとを共重合成分として含む、プロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体を用いる。
〔樹脂成分(B)〕
樹脂成分(B)としては、樹脂成分(A)以外のオレフィン系樹脂であって、その一部又は全部が不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸誘導体によって変性されているオレフィン系樹脂を用いる。
樹脂成分(B)としては、樹脂成分(A)以外のオレフィン系樹脂であって、その一部又は全部が不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸誘導体によって変性されているオレフィン系樹脂を用いる。
樹脂成分(A)以外のオレフィン系樹脂としては、樹脂成分(A)に該当しないオレフィン系樹脂であればよく、例えば、エチレン系やプロピレン系と称される一般的なオレフィン系樹脂が挙げられる。
上記オレフィン系樹脂を変性するために用いる不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸誘導体としては限定的ではないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、2−フェニルアクリル酸、2−アセチルアクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル等の不飽和カルボン酸エステル、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、2−フェニルアクリルアミド、2−アセチルアクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物、などの不飽和カルボン酸誘導体が挙げられる。
例えば、樹脂成分(B)としては、プロピレン単独重合体と、プロピレン単独重合体の無水マレイン酸による変性物との混合物が挙げられる。変性物の含有割合は限定的ではないが、上記ポリオレフィン系樹脂組成物中0.5重量%以上が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。
上記オレフィン系樹脂組成物には、接着強度及びその他の性能に影響を及ぼさない範囲で、通常使用される添加剤を各種使用してもよい。例えば、酸化防止剤、光安定剤、耐候性付与剤等が挙げられる。
本発明の化粧シートは、基材シートに化粧層、接着剤層及び2層以上のポリオレフィン系樹脂層を順に積層した構成であって、且つ、接着剤層との接触しているポリオレフィン系樹脂層が上記易接着樹脂層であればよく、他の層の種類は特に限定されない。
以下、易接着樹脂層以外の化粧シートの各層について図面を参照しながら説明する。
図1は、基材シート4に化粧層2、接着剤層3、易接着樹脂層1b及び他のポリオレフィン系樹脂層1aを順に積層した構成の化粧シートである。図2は、図1の化粧シートの最表面に表面保護層5を設け、更に基材シート4の裏面に接着剤層6を介して被着材7を設けたものであり、いわゆる化粧板である。
(基材シート4)
基材シートとしては、薄紙,上質紙,クラフト紙,和紙,チタン紙,樹脂含浸紙,紙間強化紙等の紙、木質繊維,ガラス繊維,石綿,ポリエステル繊維,ビニロン繊維,レーヨン繊維等からなる織布又は不織布、ポリオレフィン,ポリエステル,ポリアクリル,ポリアミド,ポリウレタン,ポリスチレン等の樹脂製シートなどが挙げられる。これらの基材シートは2種以上の積層体として使用してもよい。これらの基材シートの中でも、特に樹脂製シートが好ましく、ポリオレフィン系樹脂シートが好ましい。
基材シートとしては、薄紙,上質紙,クラフト紙,和紙,チタン紙,樹脂含浸紙,紙間強化紙等の紙、木質繊維,ガラス繊維,石綿,ポリエステル繊維,ビニロン繊維,レーヨン繊維等からなる織布又は不織布、ポリオレフィン,ポリエステル,ポリアクリル,ポリアミド,ポリウレタン,ポリスチレン等の樹脂製シートなどが挙げられる。これらの基材シートは2種以上の積層体として使用してもよい。これらの基材シートの中でも、特に樹脂製シートが好ましく、ポリオレフィン系樹脂シートが好ましい。
基材シートは、必要に応じて、顔料等により着色されていてもよい。また、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。
基材シートの厚さは限定的ではないが、20〜300μm程度が適当である。
(化粧層2)
化粧層は、柄インキ層及びベタインキ層の少なくとも1種から構成される。化粧層は、通常はグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷法によりインキを用いて形成される。
化粧層は、柄インキ層及びベタインキ層の少なくとも1種から構成される。化粧層は、通常はグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷法によりインキを用いて形成される。
柄インキ層の柄(模様)としては、例えば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様柄が挙げられる。
ベタインキ層は、隠蔽性着色インキを用いてベタ印刷することにより得られる。
化粧層に用いるインキとしては、ビヒクルとして、塩素化ポリエチレン,塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールとからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等の1種又は2種以上を用いて、更に顔料、溶剤、補助剤等を加えてインキ化したものが使用できる。インキとしては、前記の中でも、環境問題、被印刷面との密着性等の観点から、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリアミド系樹脂等の1種又は2種以上を混合したものが好ましい。
(接着剤層3)
接着剤層は、化粧層を形成した基材シートとポリオレフィン系樹脂層との接着に適する限り特に限定されない。例えば、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とからなるポリウレタン系接着剤から形成されることが好ましい。
接着剤層は、化粧層を形成した基材シートとポリオレフィン系樹脂層との接着に適する限り特に限定されない。例えば、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とからなるポリウレタン系接着剤から形成されることが好ましい。
(ポリオレフィン系樹脂層1a)
ポリオレフィン系樹脂層1a(接着剤層と接触していないポリオレフィン系樹脂層)としては、例えば、非エラストマーであるポリオレフィン系樹脂と、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの2種類に大別される。
ポリオレフィン系樹脂層1a(接着剤層と接触していないポリオレフィン系樹脂層)としては、例えば、非エラストマーであるポリオレフィン系樹脂と、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの2種類に大別される。
非エラストマーであるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(低密度又は高密度)、ポリプロピレン(イソタクチック型、シンジオタクチック型、又はこれらの混合型)、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等の高結晶質のものが挙げられる。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、次の(1)〜(8)が挙げられる。
(1)主原料がハードセグメントである高密度ポリエチレン又はアイソタクチックポリプロピレン等からなり、さらにソフトセグメントとしてのエラストマー(必要に応じて無機充填剤を含む)を含むもの
エラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム、オレフィンエラストマー等が挙げられる。ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等がある。
エラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム、オレフィンエラストマー等が挙げられる。ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等がある。
前記のうち、水素添加ジエンゴムは、ジエン系ゴム分子の二重結合の少なくとも一部に水素原子を付加してなり、ポリオレフィン系樹脂の結晶化を抑えて柔軟性を向上させたものである。オレフィンエラストマーは、2又は3種類以上のオレフィンにこれと共重合し得るポリエンを1種以上加えた弾性共重合体である。ここでオレフィンとしてはエチレン、プロピレン、α−オレフィン等が使用できる。ポリエンとしては、1,4−ヘキサジエン、環状ジエン、ノルボルネン等が使用される。好ましいオレフィン系共重合体ゴムとしては、エチレン−プロピレン共重合体ゴム等のオレフィンを主成分とする弾性共重合体がある。これらのエラストマーは、必要に応じて、有機過酸化物、硫黄等の架橋剤を用いて適量架橋させてもよい。
(2)ハードセグメントがアイソタクチックポリプロピレン、ソフトセグメントがアタクチックポリプロピレンであり、好ましくは後者の割合が5重量%未満のもの(特公平6−23278号公報記載)。
(3)エチレン−プロピレン−ブテンの共重合体であって、ブテンとして、1−ブテン、2−ブテン及びイソブチレンから選ばれる構造異性体の1種以上を含むもの。
次の(3a)〜(3c)が代表的である。
(3a)エチレン−プロピレン−ブテンの3元のランダム共重合体であり、モノマー中のプロピレンが、好ましくは90重量%であるもの(特開平9−111055号公報)。
(3b)プロピレン成分含有率が50重量%以上である、エチレン−プロピレン−ブテンの3元の共重合体からなる非晶質と、結晶質ポリプロピレンからなるもの(特開平5−77371号公報)。
(3c)プロピレン及び/又は1−ブテンの含有量が50重量%以上の低結晶質と、アイソタクチックポリプロピレン等の結晶性ポリオレフィンを含むものに、更に、油ゲル化剤を0.5重量%添加したもの(特開平7−316358号公報)。
(4)ハードセグメントがポリエチレン、ポリプロピレン又はポリメチルペンテン等の結晶質であり、ソフトセグメントが部分架橋したエチレン−プロピレン非共役ジエン3元共重合体ゴム等のモノオレフィン共重合体ゴムであるもの(特公昭53−21021号公報)。
(5)ハードセグメントとしてのオレフィン系共重合体(結晶質)とソフトセグメントとしての未架橋モノオレフィン共重合体ゴムとを加熱しつつ剪断応力を加え、部分架橋させてあるもの(特公昭53−34210号公報)。
(6)過酸化物と混合・加熱すると分子量が減って流動性が増す過酸化物分解型オレフィン重合体、例えば、アイソタクチックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、又はプロピレン−ブテン−1共重合体をハードセグメントとし、同様な操作で流動性が減る過酸化物架橋型モノオレフィン重合体、例えば、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン3元共重合体ゴム等をソフトセグメントとし、更には、同様な操作で架橋せず、流動性も変わらない過酸化物非架橋型炭化水素ゴム、等を過酸化物の存在下で混合・加熱して得られるもの(特公昭56−15741号公報)。
(7)エチレン−スチレン−ブタジエン共重合体(特開平2−139232号公報)。
(8)水酸基又はカルボキシル基を持たせた上記(1)〜(7)のオレフィン系エラストマー。
上記2層以上からなるポリオレフィン系樹脂層は、別個に成膜後に接着剤でラミネートすることにより積層してもよいが、Tダイを用いて2層以上を押出し同時積層することが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂層は、延伸シート又は未延伸シートのいずれでもよい。
ポリオレフィン系樹脂層は、必要に応じて、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含んでもよい。
ポリオレフィン系樹脂層の厚さ(総厚さ)は限定されないが、20〜200μm程度が好ましい。図1のようにポリオレフィン系樹脂層を2層とする場合には、厚さの比率は、1a/1b=2/1〜10/1程度であることが好ましい。好適な厚さの一例は、1aが50μmであり、1bが10μmである。
(表面保護層5)
本発明の化粧シートは、最表面に表面保護層をさらに形成してもよい。表面保護層は、図2の5に示されるように、ポリオレフィン系樹脂層の上に形成する。
本発明の化粧シートは、最表面に表面保護層をさらに形成してもよい。表面保護層は、図2の5に示されるように、ポリオレフィン系樹脂層の上に形成する。
表面保護層は、例えば、アクリルウレタン系樹脂、紫外線,電子線照射により硬化する電離放射線硬化性樹脂により形成することが好ましい。また、表面保護層には耐摩耗剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含めてもよい。添加剤のうち耐磨耗剤としては、例えば、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。艶消し剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、シラスバルーン、樹脂ビーズ等が挙げられる。
表面保護層の厚さは特に限定されないが、0.1〜50μm程度が好ましく、1〜20μm程度がより好ましい。
2.化粧材
本発明の化粧シートは、基材シート側と被着材とを積層することにより化粧材とできる。図2に化粧材の一例を示す。図2は、本発明化粧シート(更に表面保護層5を有する)の基材シート4と被着材7とを、接着剤層6を介して接着した化粧材である。
本発明の化粧シートは、基材シート側と被着材とを積層することにより化粧材とできる。図2に化粧材の一例を示す。図2は、本発明化粧シート(更に表面保護層5を有する)の基材シート4と被着材7とを、接着剤層6を介して接着した化粧材である。
被着材は特に限定されず、化粧材の用途、種類等に応じて適宜選択できる。例えば、無機非金属系、金属系、木質系、プラスチック系等の材質の被着材が挙げられる。
具体的には、無機非金属系では、例えば、抄造セメント、押出しセメント、スラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC(ガラス繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、硅酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス材料などが挙げられる。
金属系では、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料(金属鋼板)が挙げられる。
木質系では、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材等が挙げられる。
プラスチック系では、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
このような被着体の形状は限定的ではないが、建築物の内装・外装に適用する場合には、平板を用いることが多い。家電製品の装飾に適用することを考慮すると、家電製品の表面形状に合致した形状を使用する。
化粧シートと被着材とを接着するために用いる接着剤は限定的ではないが、大別すると、熱可塑性樹脂の接着剤、熱硬化性樹脂の接着剤、ゴム系接着剤及び天然系接着剤がある。
熱可塑性樹脂の接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等)、シアノアクリレート、ポリビニルアルキルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ニトロセルロース、酢酸セルロース、熱可塑性エポキシ、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−アクリル酸エチルコポリマー等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の接着剤としては、例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、ポリベンゾチアゾール等が挙げられる。
ゴム(エラストマー)系接着剤としては、例えば、天然ゴム、再生ゴム、スフチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリスルフィドゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ステレオゴム(合成天然ゴム)、エチレンプロピレンゴム、ブロックコポリマーゴム(SBS,SIS,SEBS等)等が挙げられる。
天然系接着剤としては、例えば、低分子接着剤(松やに、ポリテルペン、ワックス)、多糖類(デンプン、変成デンプン、アラビアゴム)、タンパク質(カゼイン、ゼラチン、にかわ)等が挙げられる。
本発明の化粧シートは、ポリオレフィン系樹脂層を複層とし、接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層(易接着樹脂層)を、樹脂成分(A)及び樹脂成分(B)を含む特定のポリオレフィン系樹脂組成物から形成するため、ポリオレフィン系樹脂層と接着剤層との密着力を高めることができる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明をより詳しく説明する。但し本発明は実施例に限定されない。
実施例1(化粧シートの作製)
厚み60μmの着色ポリプロピレン系樹脂シートを用意した。このシートの両面をコロナ放電処理したものを基材シートとした。着色ポリプロピレン系樹脂シートは、ポリプロピレン樹脂、水素添加ブタジエン−スチレンゴム、炭酸カルシウム(充填剤)、二酸化チタン(顔料)及び酸化第2鉄(顔料)の混合物を溶融押出しすることによりシート化した。
厚み60μmの着色ポリプロピレン系樹脂シートを用意した。このシートの両面をコロナ放電処理したものを基材シートとした。着色ポリプロピレン系樹脂シートは、ポリプロピレン樹脂、水素添加ブタジエン−スチレンゴム、炭酸カルシウム(充填剤)、二酸化チタン(顔料)及び酸化第2鉄(顔料)の混合物を溶融押出しすることによりシート化した。
基材シート上に、アクリルウレタン系樹脂の2液硬化型インキを使用して、印刷により化粧層を形成した。
化粧層の上に、2液硬化型のアクリルウレタン系接着剤を3g/m2(乾燥時)塗布し、塗布機に設けられた乾燥フードにより乾燥した。
次いで、接着剤層の上に、ポリオレフィン系樹脂層(2層)を溶融同時押出しによってラミネートした。接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層(厚さ10μm:易接着樹脂層)は、下記ポリオレフィン系樹脂組成物から形成した。他方のポリオレフィン系樹脂層はエチレン−プロピレン−ブテン3元共重合体樹脂層(厚さ70μm)とした。当該ラミネート時は、積層体をニップローラ間で加圧した。
ラミネート後、予熱機により積層体を加熱後、ポリオレフィン系樹脂層の表面にエンボス加工により凹凸を付与した。
次いで、エンボス加工面に、グラビアロールコータを使用して、アクリルウレタン系樹脂の2液硬化型塗工剤による表面保護層を形成した。
≪ポリオレフィン系樹脂組成物≫
易接着樹脂層を形成するためのポリオレフィン系樹脂組成物は、樹脂成分(A)を87重量%含有し、樹脂成分(B)を13重量%含有する。樹脂成分(B)は詳細には樹脂成分(B−1)3重量%と樹脂成分(B−2)10重量%とに分かれ、前者は不飽和カルボン酸誘導体である無水マレイン酸がグラフト重合することにより変性されたプロピレン単独重合体である。
易接着樹脂層を形成するためのポリオレフィン系樹脂組成物は、樹脂成分(A)を87重量%含有し、樹脂成分(B)を13重量%含有する。樹脂成分(B)は詳細には樹脂成分(B−1)3重量%と樹脂成分(B−2)10重量%とに分かれ、前者は不飽和カルボン酸誘導体である無水マレイン酸がグラフト重合することにより変性されたプロピレン単独重合体である。
先に樹脂成分(B)について説明する。
樹脂成分(B)は、更に樹脂成分(B−1)及び(B−2)に分けることができる。
樹脂成分(B−1)は、無水マレイン酸グラフトプロピレン単独重合体である。製造方法は次の通りである。即ち、1000ccのフラスコに、プロピレン単独重合体90g、無水マレイン酸50g、キシレン600gを仕込んだ。内容物を撹拌しながら130℃に昇温後、ジクミルパーオキサイド10gをキシレン50gに溶解した溶液を1時間かけて投入した。内容物の温度を120〜130℃に5時間保持すると共に撹拌を続けて反応を完結した。反応は窒素置換雰囲気下で行った。これにより樹脂成分(B−1)を製造した。
樹脂成分(B−2)は、プロピレン単独重合体(日本ポリプロ社製)、融点165℃、MFR(230℃ 2.16kg荷重):10g/10分とした。
次に樹脂成分(A)について説明する。
樹脂成分(A)の製造方法は、次の通りである。
(1)固体成分触媒の製造
窒素置換した50L撹拌機付反応槽に脱水・脱酸素したn−ヘプタン20Lを導入した。更に塩化マグネシウム4モルとテトラブトキシチタン8モルとを導入した。95℃で2時間反応後、温度を40℃に下げた。更にメチルヒドロポリシロキサン(粘度20センチストークス)480mLを添加した。3時間反応後に反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
(1)固体成分触媒の製造
窒素置換した50L撹拌機付反応槽に脱水・脱酸素したn−ヘプタン20Lを導入した。更に塩化マグネシウム4モルとテトラブトキシチタン8モルとを導入した。95℃で2時間反応後、温度を40℃に下げた。更にメチルヒドロポリシロキサン(粘度20センチストークス)480mLを添加した。3時間反応後に反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
前記同様の撹拌機付反応槽に脱水・脱酸素したn−ヘプタン15Lを導入した。更に上記で得た固体成分をマグネシウム原子換算で3モルを導入し、更に四塩化珪素8モルをn−ヘプタン25mLに加えた混合液を30℃で30分間かけて導入した。温度を90℃に昇温して1時間反応後に反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
前記同様の撹拌機付反応槽に脱水・脱酸素したn−ヘプタン5Lを導入した。更に上記で得た四塩化珪素処理したチタン含有固体成分250g、1,5−ヘキサジエン750g、t−ブチル−メチル−ジメトキシシラン130mL、ジビニルジメチルシラン10mL及びトリエチルアルミニウム225gを導入した。30℃で2時間接触後に反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。これにより、固体成分触媒を得た。
固体成分触媒は、1,5−ヘキサジエンの予備重合量がチタン含有固体成分当たり2.97グラムであった。
(2)プロピレン/プロピレン−エチレンの二段重合
550Lの第一段反応器に、温度70℃で加圧下(70℃においては約3.2MPaになる)において、プロピレンとトリエチルアルミニウム及び、重合体生成速度が20kg/時間となる量の固体成分触媒とを連続的に供給し、更に分子量調整剤として水素を連続的に供給して液相中で第一段階の重合を実施した。
(2)プロピレン/プロピレン−エチレンの二段重合
550Lの第一段反応器に、温度70℃で加圧下(70℃においては約3.2MPaになる)において、プロピレンとトリエチルアルミニウム及び、重合体生成速度が20kg/時間となる量の固体成分触媒とを連続的に供給し、更に分子量調整剤として水素を連続的に供給して液相中で第一段階の重合を実施した。
続いて、プロピレンパージ槽を経由して、生成重合体を内容積1900リットルの第二段反応器に導入し、温度60℃で圧力30MPaになるように、目的とする共重合体の組成割合に応じたプロピレンとエチレンとを連続的に供給し、更に分子量調整剤として水素を連続的に供給するとともに、活性水素化合物(エタノール)を、第一段階で供給した固体成分触媒中のチタン原子に対して200倍モルで、トリエチルアルミニウムに対して2.5倍モルになるように供給して気相中で重合を実施し、生成重合体を連続的にベッセルに移した後、水分を含んだ窒素ガスを導入して反応を停止させた(第二段階重合)。
上記二段重合において、室温キシレン可溶分、室温キシレン不溶分の量の調整は、原料単量体(プロピレン等)の仕込み量により調整した。
樹脂成分(A)の組成・物性分析方法を次に説明する。
樹脂成分(A)について、以下に示す方法で(a1)成分及び(a2)成分の重合割合、(a2)成分に含まれる室温キシレン不溶分、可溶分の樹脂成分(A)中の重量割合、(a1)成分のアイソタクチックインデックス、及び(a2)成分の室温キシレン可溶分中のプロピレン以外のα−オレフィン(エチレン)の含有量を測定した。
(1)(a1)成分及び(a2)成分の樹脂成分(A)中の重量割合
(a2)成分の樹脂成分(A)中の重量割合(これをa2(重量%)とする)を、得られた樹脂成分(A)の重量と、第二段階の重合で供給したプロピレンとエチレンの合計重量から算出した。これより、樹脂成分(A)中の(a1)成分の重量割合(a1(重量%)とする)を、「100−a2」によって算出した。
(a2)成分の樹脂成分(A)中の重量割合(これをa2(重量%)とする)を、得られた樹脂成分(A)の重量と、第二段階の重合で供給したプロピレンとエチレンの合計重量から算出した。これより、樹脂成分(A)中の(a1)成分の重量割合(a1(重量%)とする)を、「100−a2」によって算出した。
(2)(a1)成分及び(a2)成分中の室温キシレン不溶分、可溶分
第一段階の重合後に生成した重合体をサンプリングし、その試料1gを油浴中のキシレン300ミリリットル中に入れ、キシレンの沸点である140℃で攪拌下に溶解してそのまま1時間攪拌を続ける。続いて攪拌しながら1時間以内で100℃まで降温した後、急冷用油浴に移して攪拌を継続しながら23±2℃まで急冷してポリマーを析出させ、20分間以上放置した。析出物を濾紙で自然濾過し、濾液をエバポレータを用いて蒸発乾固して、120℃で2時間減圧乾燥した後、常温まで放冷してその重量を測定し、(a1)成分中の室温キシレン可溶分を求め、これと当初の試料量と比較することにより、(a1)成分中の室温キシレン可溶分の重量割合(a1cxs(重量%)とする)を算出した。
第一段階の重合後に生成した重合体をサンプリングし、その試料1gを油浴中のキシレン300ミリリットル中に入れ、キシレンの沸点である140℃で攪拌下に溶解してそのまま1時間攪拌を続ける。続いて攪拌しながら1時間以内で100℃まで降温した後、急冷用油浴に移して攪拌を継続しながら23±2℃まで急冷してポリマーを析出させ、20分間以上放置した。析出物を濾紙で自然濾過し、濾液をエバポレータを用いて蒸発乾固して、120℃で2時間減圧乾燥した後、常温まで放冷してその重量を測定し、(a1)成分中の室温キシレン可溶分を求め、これと当初の試料量と比較することにより、(a1)成分中の室温キシレン可溶分の重量割合(a1cxs(重量%)とする)を算出した。
同様にして生成した樹脂成分(A)全体に含まれる室温キシレン可溶分を測定し、その重量割合(As(重量%)とする)を算出した。これらより、樹脂成分(A)に対する、(a1)成分中の室温キシレン可溶分(a1s(重量%)とする)を、a1s=(a1×a1cxs)/100により、(a1)成分中の室温キシレン不溶分(a1i(重量%)とする)をa1i=a1−a1sにより、また(a2)成分中の室温キシレン可溶分(a2s(重量%)とする)を、a2s=As−a1sにより、それぞれ算出した。
また、樹脂成分(A)に対する(a2)成分中の室温キシレン不溶分(a2i(重量%)とする)を、a2i=a2−a2sとして算出した。
(3)(a2)成分の室温キシレン可溶分中のエチレン含有量
上記(2)において得られた第一段階の重合後に生成した重合体の室温キシレン可溶分及び樹脂成分(A)全体に含まれる室温キシレン可溶分について、検量線を用いた赤外分光光度法により、そのエチレン含有量(それぞれEa1s(重量%)及びEAs(重量%)とする)を測定し、下式により(a2)成分の室温キシレン可溶分のエチレン含有量(Ea2s(重量%)とする)を算出した。
上記(2)において得られた第一段階の重合後に生成した重合体の室温キシレン可溶分及び樹脂成分(A)全体に含まれる室温キシレン可溶分について、検量線を用いた赤外分光光度法により、そのエチレン含有量(それぞれEa1s(重量%)及びEAs(重量%)とする)を測定し、下式により(a2)成分の室温キシレン可溶分のエチレン含有量(Ea2s(重量%)とする)を算出した。
Ea2s=(EAs−Ea1s(a1s/As))/(a2s/As)
(4)MFR
JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgにて測定した。
(4)MFR
JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgにて測定した。
製造した樹脂成分(A)の組成・物性を下記表1に示す。
上記樹脂成分(A、B−1及びB−2)を、スーパーミキサーを用いて1分間混合し、単軸押し出し機(サーモ30mmφ、設定温度210℃)によりスクリュー回転数100rpmで溶融・混練して紐状に押出した。次いで、冷却後にペレット状に切断し、MFR(230℃、2.16kg荷重):21g/10分のポリオレフィン系樹脂組成物を得た。
実施例2(化粧シートの作製)
ポリオレフィン系樹脂組成物が、樹脂成分(A)を45重量%含有し、樹脂成分(B−1)を3重量%含有し、樹脂成分(B−2)を52重量%含有したポリオレフィン系樹脂組成物のMFR(230℃ 2.16kg荷重)は、19g/10分であった。
それ以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
ポリオレフィン系樹脂組成物が、樹脂成分(A)を45重量%含有し、樹脂成分(B−1)を3重量%含有し、樹脂成分(B−2)を52重量%含有したポリオレフィン系樹脂組成物のMFR(230℃ 2.16kg荷重)は、19g/10分であった。
それ以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
比較例1(化粧シートの作製)
ポリオレフィン系樹脂組成物が、樹脂成分(A)を0重量%含有し、樹脂成分(B−1)を3重量%含有し、樹脂成分(B−2)を97重量%含有したポリオレフィン系樹脂組成物のMFR(230℃ 2.16kg荷重)は、10g/10分であった。
それ以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
ポリオレフィン系樹脂組成物が、樹脂成分(A)を0重量%含有し、樹脂成分(B−1)を3重量%含有し、樹脂成分(B−2)を97重量%含有したポリオレフィン系樹脂組成物のMFR(230℃ 2.16kg荷重)は、10g/10分であった。
それ以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
試験例1(化粧シートの評価)
実施例及び比較例で作製した化粧シートについて、ラミネート部分の層間密着力及び耐候試験後の層間密着力を評価した。次に、評価方法を示す。
≪層間密着力≫
得られた化粧シートから1inch(約25.4mm)幅に切り出した短冊状のサンプルを用い、その一端の接着剤層を界面とした化粧シート層間を予め剥離し、23℃環境下において、剥離速度100mm/分でT型剥離試験を行った。
≪耐候試験後の層間密着力≫
超促進耐候試験機(「アイスーパーUVテスター」、岩崎電気株式会社製)を用いて、実施例1〜2及び比較例1で作製した化粧シートを温度63℃湿度50%RTの状況下においた。その後、照度が60W/m2(365nm)である光を20時間試験体に照射し、次いで4時間結露の状態にするというサイクルを100時間繰り返して、超促進耐候実験を行った。試験中、照射と結露が切り替わる際、サンプル表面に純水を30秒間シャワーした。
実施例及び比較例で作製した化粧シートについて、ラミネート部分の層間密着力及び耐候試験後の層間密着力を評価した。次に、評価方法を示す。
≪層間密着力≫
得られた化粧シートから1inch(約25.4mm)幅に切り出した短冊状のサンプルを用い、その一端の接着剤層を界面とした化粧シート層間を予め剥離し、23℃環境下において、剥離速度100mm/分でT型剥離試験を行った。
≪耐候試験後の層間密着力≫
超促進耐候試験機(「アイスーパーUVテスター」、岩崎電気株式会社製)を用いて、実施例1〜2及び比較例1で作製した化粧シートを温度63℃湿度50%RTの状況下においた。その後、照度が60W/m2(365nm)である光を20時間試験体に照射し、次いで4時間結露の状態にするというサイクルを100時間繰り返して、超促進耐候実験を行った。試験中、照射と結露が切り替わる際、サンプル表面に純水を30秒間シャワーした。
その後、1inch(約25.4mm)幅である短冊状のサンプルを用い、その一端の接着剤層を界面とした化粧シート層間の一部を予め剥離し、23℃環境下において、剥離速度100mm/分でT型剥離試験を行った。
各評価結果を下記表2に示す。
表2の結果から明らかなように、実施例1、2で作製した化粧シートは、比較例1(従来品)の化粧シートと比較してポリオレフィン系樹脂層と接着剤層の密着力が高いことが分かる。
1a:ポリオレフィン系樹脂層
1b:接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層(易接着樹脂層)
2:化粧層
3:接着剤層
4:基材シート
5:表面保護層
6:接着剤層
7:被着材
1b:接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層(易接着樹脂層)
2:化粧層
3:接着剤層
4:基材シート
5:表面保護層
6:接着剤層
7:被着材
Claims (4)
- 基材シートに化粧層、接着剤層及び2層以上のポリオレフィン系樹脂層を順に積層した化粧シートであって、
接着剤層と接触しているポリオレフィン系樹脂層は、下記ポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されていることを特徴とする化粧シート:
〔ポリオレフィン系樹脂組成物〕
下記樹脂成分(A)45〜95重量%と、下記樹脂成分(B)5〜55重量%とを含有する樹脂組成物であって、メルトフローレート(JIS K 7210、230℃、2.16kg荷重)が10〜30g/10分であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。
〔樹脂成分(A)〕:
下記(a1)成分30〜50重量%と、下記(a2)成分50〜70重量%とを含有するプロピレン系逐次重合生成物であり、
(a1)成分を生成した後に、更に(a2)成分を重合することにより得られ、
(a2)成分由来の室温キシレン不溶分が、樹脂成分(A)の15重量%以下であり、
(a2)成分由来の室温キシレン可溶分が、樹脂成分(A)の45〜55重量%であり、
当該室温キシレン可溶分におけるプロピレン以外のα−オレフィンの含有量が20重量%以上であり、メルトフローレート(JIS K 7210、230℃、2.16kg荷重)が20〜30g/10分であるプロピレン系逐次重合生成物。
〔a1成分〕:
プロピレン単独重合体、又はプロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体。
〔a2成分〕:
プロピレンとエチレンとを共重合成分として含む、プロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体。
〔樹脂成分(B)〕:
樹脂成分(A)以外のオレフィン系樹脂であって、その一部又は全部が不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸誘導体によって変性されているオレフィン系樹脂。 - 接着剤層が、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とを含むポリウレタン系接着剤によって形成されている、請求項1に記載の化粧シート。
- 基材シートに化粧層、接着剤層、下段ポリオレフィン系樹脂層、上段ポリオレフィン系樹脂層及び表面保護層を順に積層してなる請求項1又は2に記載の化粧シート。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シートと被着材とを積層してなる化粧材。
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