JP2008070357A - 光学式圧力センサ - Google Patents

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    • G01L9/0076Transmitting or indicating the displacement of flexible diaphragms using photoelectric means

Abstract

【課題】より微小な圧力変化をも検知することができる光学式圧力センサを提供する。
【解決手段】ベースフィルムに第1面及び第2面の間を貫通する貫通孔が設けられ、光ファイバのFBG部が平面視において前記貫通孔上に位置するように前記光ファイバが前記FBG部以外の領域において前記ベースフィルム2に固定される。本発明に係る光学式圧力センサは、前記ベースフィルムの前記第2面が対象物体の表面に直接又は間接的に密着するように、対象物体に装着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも一つのFBG(Fiber Bragg Grating)部を有する光ファイバを備えた光学式圧力センサに関する。
自動車、船舶、航空機等の設計、解析分野において、安全性や高効率化の観点から様々な最適設計がなされている。特に、上記分野においては、物体表面に作用する空気圧や水圧等の流体物理量の把握が重要となっており、縮小モデルを用いた風洞装置による空気圧(風圧)測定や水槽による水圧測定により得られた結果をフィードバックすることにより最適設計を行っている。
上記のような空気圧や水圧を測定するための構成としては、圧電式、半導体式や歪みゲージ式による圧力センサが公知である。
しかし、上記の構成では、以下の問題が生じていた。圧電式、半導体式の圧力センサにおいては、縮小モデルに孔を開け、当該孔にチューブを挿通し、開口端と圧力センサ本体とを繋ぐ必要があるが、この構成では、実際上、十数点から数十点までの測定点を設けることが技術的に限界であった。なぜなら、チューブ径が数mmあるため、測定点が多くなると測定点の配置が困難となってしまうからである。また、歪みゲージ式による圧力センサにおいては、測定点ごとにアンプを設ける必要があり、多点の測定は事実上困難であった。さらに、圧電式、半導体式及び歪みゲージ式の双方とも、縮小モデル等の対象物体に孔を開ける必要があり、これを水圧測定に使用した場合、当該孔からの浸水により縮小モデルが破損するという問題もあった。また、歪みゲージ式は電気式であるため浸水によりショートする危険性もあった。
上記のような、縮小モデルに孔を開けることなく表面の圧力を測定する圧力センサとして、例えば、光ファイバに感圧部としてFBG部が設けられた光学式圧力センサが公知である(例えば、下記特許文献1参照)。ここで、FBG部は、入射する光のうちの所定の波長の光のみを進行方向に関し反射させるグレーティング(回折格子)が形成された部位であり、このFBG部がベースフィルム上に貼り付けられてセンサを構成する。したがって、ベースフィルムに圧力変化(歪み)が生じるとベースフィルムに取り付けられた光ファイバのFBG部にも圧力変化が生じる。そして、FBG部に圧力変化が生じると、グレーティングの回折ピッチが変化して反射光のピーク波長が変位する。つまり、FBG部に圧力が生じた際に反射光のピーク波長の変位を検知することにより、当該FBG部に圧力がかかっている(歪みが生じている)ことを検知するものである。
しかしながら、より安全かつより高効率な最適設計を行うべく、前記特許文献1のような光学式圧力センサにおいてもより微小な圧力変化を検知することが要求されてきている。
また、このような圧力センサにおいて正圧および負圧の双方(すなわち基準圧からの差圧)を測定可能な圧力センサは存在していなかった。
特開2002−71323号公報
本発明はかかる従来技術に鑑みなされたものであり、より微小な圧力変化を検知することができる光学式圧力センサの提供を、一の目的とする。
また、本発明はかかる従来技術に鑑みなされたものであり、より微小な圧力変化を基準圧からの差圧として測定することができる光学式圧力センサの提供を、他の目的とする。
本発明の一態様は、前記一の目的を達成するために、第1面及び第2面を有し、前記第2面が対象物体の表面に直接又は間接的に密着されるベースフィルムと、前記ベースフィルムに固定される光ファイバとを備え、前記光ファイバには少なくとも一つのFBG部が設けられている光学式圧力センサであって、前記ベースフィルムには、前記第1面及び第2面の間を貫通する貫通孔が設けられており、前記光ファイバは、平面視において前記FBG部が前記貫通孔上に位置するように該FBG部以外の領域において前記ベースフィルムに固定された光学式圧力センサを提供する。
上記構成の光学式圧力センサは、前記ベースフィルムの第2面が対象物体の表面に直接又は間接的に接触した状態で、前記ベースフィルムの第1面側の圧力変化を測定する。
斯かる構成によれば、第1面の表面上の圧力が変化した際、当該圧力変化を感圧部である前記FBG部において直接的に検知することができる。
例えば、前記FBG部の全域が前記ベースフィルムの貫通孔上に位置するように構成すれば、圧力変化に伴う前記FBG部の歪み動作が前記ベースフィルムによって阻害又は減衰されることを有効に防止できる。従って、ベースフィルムの撓みをFBG部によって検出していた従来の光学式圧力センサに比べて、より微小な圧力変化を検知することができる。
これに代えて、前記FBG部の一部だけが前記ベースフィルムの貫通孔上に位置するように構成することも可能である。斯かる構成によれば、前記構成に比して前記FBG部の感度を弱めることができ、高い圧力箇所を測定することができる。
好ましくは、前記光ファイバには、反射特性の異なるFBG部が長手方向に沿って複数設けられる。
前記複数のFBG部の反射特性(ブラッグ波長)を異ならせることにより、互いに異なるブラッグ波長の変位をそれぞれ測定することができる。従って、従来の圧電式、半導体式の圧力センサのようにチューブを使用することなく、容易に複数(多数)点での計測が可能となる。これにより、より広範囲かつ詳細な圧力変化を計測することができる。
一形態においては、前記ベースフィルムには複数個の前記貫通孔が設けられる。
斯かる構成においては、前記光ファイバは、平面視において前記複数のFBG部が前記複数の貫通孔のうちの対応する貫通孔上にそれぞれ位置するように配置される。
前記一形態において、好ましくは、前記ベースフィルムの第1面に、前記複数の貫通孔のうちの任意の貫通孔を覆う可撓性のカバーフィルムが設けられる。
斯かる構成によれば、前記可撓性カバーフィルムによって覆われた貫通孔に位置するFBG部と前記カバーフィルムによって覆われていない貫通孔に位置するFBG部との感度を異ならせることができる。つまり、前記カバーフィルムを用いて測定箇所毎にFBG部の感度を異ならせることができる。
従って、圧力が極端に異なる複数の箇所を同時に計測することができる。
例えば、測定圧力が大きいと予想され得る箇所(例えば、自動車の先端部分)に設置されるFBG部は前記カバーフィルムで覆い、測定圧力が小さいと予想される箇所(例えば、自動車の側面部分)に設置されるFBG部は前記カバーフィルムによって覆わないことにより、測定圧力の大きい箇所と測定圧力の小さい箇所とを同時に計測することができる。
さらに、前記カバーフィルムの厚みや材質を適宜変更することにより、対応するFBG部の変位量(感度)を容易に変更することも可能となる。
他形態においては、前記ベースフィルムには単一の前記貫通孔が設けられる。
斯かる構成においては、前記光ファイバは、平面視において前記複数のFBG部が前記単一の貫通孔上に位置するように配置される。
前記他形態において、好ましくは、前記ベースフィルムの第1面に、前記複数のFBG部のうちの任意のFBG部だけを覆うように前記単一の貫通孔の所定部分を覆う可撓性のカバーフィルムを設けられることができる。
斯かる構成によれば、前記可撓性カバーフィルムによって覆われたFBG部と前記カバーフィルムによって覆われていないFBG部との感度を異ならせることができる。つまり、前記カバーフィルムを用いて測定箇所毎にFBG部の感度を異ならせることができる。
従って、圧力が極端に異なる複数の箇所を同時に計測することができる。
例えば、測定圧力が大きいと予想され得る箇所(例えば、自動車の先端部分)に設置されるFBG部は前記カバーフィルムで覆い、測定圧力が小さいと予想される箇所(例えば、自動車の側面部分)に設置されるFBG部は前記カバーフィルムによって覆わないことにより、測定圧力の大きい箇所と測定圧力の小さい箇所とを同時に計測することができる。
さらに、前記カバーフィルムの厚みや材質を適宜変更することにより、対応するFBG部の変位量(感度)を容易に変更することも可能となる
前記種々の構成において、好ましくは、前記FBG部の両側において前記光ファイバを前記ベースフィルムに固着することができる。
斯かる構成によれば、貫通孔上に位置する前記FBG部の位置ずれを有効に防止できる。
例えば、固定フィルムによって前記光ファイバを前記ベースフィルムに固定することができる。
前記種々の構成において、好ましくは、前記ベースフィルムの第1面に直接又は間接的に固着される剛性のカバープレートをさらに備えることができる。
前記カバープレートには、前記FBG部に対応した位置に通過孔が設けられる。
斯かる構成によれば、前記ベースフィルムの第1面上に前記光ファイバを設置したとしても、前記光ファイバの存在によって表面に凹凸が生じることを防止でき、測定表面を平滑化した状態とすることができる。したがって、ベースフィルムの表面形状に依存することなく、測定表面の微小な圧力変化を測定することができる。
また、前記構成によれば、FBG部の位置ズレを有効に防止できる。特に、複数のFBG部を用い、平滑平面上の複数箇所の圧力を測定する場合においては、前記剛性のカバープレートを用いることにより、FBG部のそれぞれを所定の位置に保持することができる。
好ましくは、前記ベースフィルムと前記カバープレートとの間に可撓性のスペーサフィルムが介挿される。
前記スペーサフィルムには前記通過孔及び前記貫通孔を流体的に接続する孔が設けられている。
斯かる構成によれば、大径の光ファイバを前記ベースフィルムの第1面に取り付けたとしても、前記可撓性のスペーサフィルムによって前記光ファイバと前記カバープレートとの接触性をよくすることができ、カバープレートによる平滑化をより実効的にすることができる。
前記種々の構成において、好ましくは、前記ベースフィルムの前記第2面に固着される接着フィルムをさらに備えることができる。
前記接着フィルムは、前記ベースフィルムとは反対側の面に前記対象物体に接着可能な接着層が設けられる。
斯かる構成によれば、前記接着フィルムの前記接着層によって、対象物体の表面にベースフィルムを接着することができる。したがって、対象物体を傷付けることなく光学式圧力センサを容易に取り付けることができる。
ところで、FBG部は温度変化により伸縮し、ブラッグ波長が変位する。従って、圧力測定中に温度変化が生じると、前記温度変化に起因して圧力測定用のFBG部のブラッグ波長が変位することになる。
斯かる不都合を防止する為に、前記種々の構成において、好ましくは、前記光ファイバに温度補償用のFBG部を設け、前記温度補償用FBG部を前記ベースフィルム固定された剛性の中空部材内に内挿することができる。
斯かる構成によれば、前記温度補償用のFBG部によって、圧力変化の影響を受けることなく温度変化のみを測定することができる。従って、圧力測定用のFBG部の測定結果から温度補償用のFBG部の測定結果をオフセットすることにより、正味の(温度変化によらない)圧力変化を測定することが可能となる。
前記種々の構成において、好ましくは、前記ベースフィルムの前記第1面に溝を設け、前記光ファイバを前記溝内に配置させることができる。
斯かる構成によれば、前記ベースフィルムの前記第1面に前記光ファイバによる凹凸が生じることを有効に防止又は低減することができる。
本発明の他態様は、前記他の目的を達成する為に、対象物体に固定されるベース部材と、少なくとも一つのFBG部を有し、前記ベース部材に固定される光ファイバとを備えた光学式圧力センサであって、前記ベース部材は、測定すべき外圧との対向面が可撓性の第1カバーフィルムによって覆われた密閉空間を有し、前記光ファイバは、前記FBG部が前記第1カバーフィルムの内表面に接した状態で前記密閉空間内に位置するように、該FBG部以外の領域において前記ベース部材に固定されており、前記密閉空間を基準圧に維持した状態で前記FBG部の反射特性の変化を測定し得るように構成されている光学式圧力センサを提供する。
上記構成の光学式圧力センサにおいては、前記密閉空間を基準圧に維持した状態で(予め所定の基準圧とした上で)、前記第1カバーフィルムの内表面に接した光ファイバのFBG部の反射特性の変化(FBG部の歪みによるブラッグ波長の変位)が測定される。
即ち、前記構成によれば、外部圧力の変化を、前記基準圧を基準とした差圧として測定することができる。
例えば、前記FBG部の全域が前記密閉空間内に位置するように構成(即ち、前記FBG部の全域が前記ベース部材に接しないように構成)すれば、圧力変化に伴うFBG部の歪みがベース部材によって阻害又は減衰されることを有効に防止できる。従って、ベースフィルムの撓みをFBG部によって検出していた従来の光学式圧力センサに比べて、より微小な圧力変化を検知することができる。
これに代えて、前記FBG部の一部だけが前記密閉空間内に位置するように構成することも可能である。斯かる構成によれば、前記構成に比して前記FBG部の感度を弱めることができ、高い圧力箇所を測定することができる。
好ましくは、前記FBG部は、前記基準圧に対する外圧の変化に伴う前記第1カバーフィルムの撓みに追従し得るように前記第1カバーフィルムの内表面に固着される。
斯かる構成によれば、前記密閉空間における基準圧に対する外圧の変化によって前記第1カバーフィルムが撓むと、前記FBG部がこれに追従して撓む。したがって、より微小な圧力変化に対して、より高精度な測定を行うことができる。
さらに、前記構成によれば、基準圧より小さくなるように外圧が変化する場合(即ち、外圧が負圧変化する場合)であっても、前記外圧変化を有効に測定することができる。
好ましくは、前記ベース部材は、第1面及び第2面を有し、前記第2面が対象物体の表面に直接又は間接的に密着される可撓性のベースフィルムであって、前記第1面及び前記第2面の間を貫通する貫通孔が設けられたベースフィルムと、前記貫通孔の一方側の端部を覆うように前記ベースフィルムの第1面に固着される前記第1カバーフィルムと、前記第1カバーフィルムとの共働下に前記密閉空間を形成すべく前記貫通孔の他方側の端部を覆うように前記ベースフィルムの第2面に固着される可撓性の第2カバーフィルムとを有し、前記光ファイバは、平面視において前記FBG部が前記貫通孔上に位置するように前記ベースフィルムの前記第1面と前記第1カバーフィルムとの間に介挿されているように構成される。
斯かる構成によれば、種々の形状の対象物体表面の圧力変化を差圧として容易に測定することができる。
好ましくは、前記光ファイバに、反射特性の異なるFBG部を長手方向に沿って複数設けることができる。
一形態においては、前記ベースフィルムには、複数の前記貫通孔と、該複数の貫通孔を互いに連通するスリットとが設けられる。
前記光ファイバは、平面視において前記複数のFBG部が前記複数の貫通孔のうちの対応する貫通孔上にそれぞれ位置するように配置される。
前記第1及び第2カバーフィルムは、前記複数の貫通孔及び前記スリットを覆うように前記第1面及び前記第2面にそれぞれ固着される。
前記ベースフィルムには、さらに、一端部が前記複数の貫通孔及び前記スリットによって画される密閉空間に流体的に接続され且つ他端部が外部に開放された外部連通用スリットが設けられる。
前記一形態によれば、予め定められた各ブラッグ波長の変位をそれぞれ測定することにより、従来の圧電式、半導体式の圧力センサのようにチューブを使用することなく容易に複数(多数)点での差圧計測を行うことができる。さらに、密閉空間が外部連通用スリットにより外部に開放されているので、外部連通用スリットを介して前記密閉空間内の圧力の一定保持を容易に行うことができる。
他形態においては、前記ベースフィルムには、単一の前記貫通孔が設けられる。
前記光ファイバは、平面視において前記複数のFBG部が前記単一の貫通孔上に位置するように配置される。
前記ベースフィルムには、さらに、一端部が前記単一の貫通孔に流体的に接続され且つ他端部が外部に開放された外部連通用スリットが設けられる。
前記他形態においても、予め定められた各ブラッグ波長の変位をそれぞれ測定することにより、従来の圧電式、半導体式の圧力センサのようにチューブを使用することなく容易に複数(多数)点での差圧計測を行うことができる。さらに、密閉空間が外部連通用スリットにより外部に開放されているので、外部連通用スリットを介して前記密閉空間内の圧力の一定保持を容易に行うことができる。
好ましくは、前記ベースフィルムの前記第1面に溝を設け、前記光ファイバを前記溝内に配置させることができる。
斯かる構成によれば、前記光学式圧力センサの圧力測定側の表面に前記光ファイバに起因する凹凸が生じることを有効に防止又は低減することができる。
これに代えて、前記第1カバーフィルムの前記内表面に溝を設け、前記光ファイバを前記溝内に配置させることも可能である。
斯かる構成によっても、前記光学式圧力センサの圧力測定側の表面に前記光ファイバに起因する凹凸が生じることを有効に防止又は低減することができる。
前記種々の構成のおいて、好ましくは、前記光ファイバに温度補償用のFBG部を設け、前記温度補償用FBG部を前記ベース部材に固定された剛性の中空部材内に内挿することができる。
斯かる構成によれば、圧力測定用のFBG部の測定結果から温度補償用のFBG部の測定結果をオフセットすることにより、正味の(温度変化によらない)圧力変化を測定することが可能となる。
また、本発明のさらに他態様は、前記他の目的を達成する為に、対象物体に固定されるベース部材と、少なくとも一つのFBG部を有し、前記ベース部材に固定される光ファイバとを備えた光学式圧力センサであって、前記ベース部材は、測定すべき外圧との対向面が可撓性の第1カバーフィルムによって覆われた密閉空間を有し、前記光ファイバは、前記FBG部が前記第1カバーフィルムの外表面に接した状態で前記密閉空間上に位置するように、該FBG部以外の領域において前記第1カバーフィルムに固定されており、前記密閉空間を基準圧に維持した状態で前記FBG部の反射特性の変化を測定し得るように構成された光学式圧力センサを提供する。
上記構成の光学式圧力センサにおいては、前記密閉空間を基準圧に維持した状態で(予め所定の基準圧とした上で)、前記第1カバーフィルムの外表面に接した光ファイバのFBG部の反射特性の変化(FBG部の歪みによるブラッグ波長の変位)が測定される。
即ち、前記構成によれば、外部圧力の変化を、前記基準圧を基準とした差圧として測定することができる。
例えば、前記FBG部の全域が前記密閉空間内に位置するように構成(即ち、前記FBG部の全域が前記ベース部材に接しないように構成)すれば、圧力変化に伴うFBG部の歪みがベース部材によって阻害又は減衰されることを有効に防止できる。従って、ベースフィルムの撓みをFBG部によって検出していた従来の光学式圧力センサに比べて、より微小な圧力変化を検知することができる。
これに代えて、前記FBG部の一部だけが前記密閉空間内に位置するように構成することも可能である。斯かる構成によれば、前記構成に比して前記FBG部の感度を弱めることができ、高い圧力箇所を測定することができる。
好ましくは、前記ベース部材は、外圧測定側の第1面及び対象物体の表面に直接又は間接的に密着される第2面を有する可撓性のベースフィルムであって、前記第1面及び前記第2面の間を貫通する貫通孔が設けられたベースフィルムと、前記貫通孔の一方側の端部を覆うように前記ベースフィルムの第1面に固着される前記第1カバーフィルムと、前記第1カバーフィルムとの共働下に前記密閉空間を形成すべく前記貫通孔の他方側の端部を覆うように前記ベースフィルムの第2面に固着される可撓性の第2カバーフィルムとを有し、前記光ファイバは、平面視において前記FBG部が前記貫通孔上に位置するように前記第1カバーフィルムの外表面上に固定されているように構成される。
この場合、ベース部材は、第1面及び第2面を有する可撓性のベースフィルムであり、第1面及び第2面の間を貫通する貫通孔が設けられている。そして、当該貫通孔の一方側の端部を第1カバーフィルムで覆い、他方側の端部を第2カバーフィルムで覆うように固着することにより、密閉空間が形成されている。第1カバーフィルム上に固定される光ファイバは、FBG部が平面視において貫通孔上に位置するように第1カバーフィルムの外表面上に固定されている。そして、ベースフィルムの第2面を対象物体の表面に直接又は間接的に密着させ、形成された密閉空間を基準圧に維持した状態で(予め所定の基準圧とした上で)、第1カバーフィルムの外表面における圧力変化を当該第1カバーフィルムの外表面に接した光ファイバのFBG部の反射特性の変化(FBG部の歪みによるブラッグ波長の変位)が測定される。
斯かる構成によれば、種々の形状の対象物体表面の圧力変化を差圧として容易に測定することができる。
好ましくは、前記第1カバーフィルムの前記外表面に溝を設け、前記光ファイバを前記溝内に配置させることができる。
斯かる構成によれば、前記光学式圧力センサの圧力測定側の外表面を形成する前記第1カバーフィルムの外表面に前記光ファイバに起因する凹凸が生じることを有効に防止又は低減することができる。
前記種々の形態において、好ましくは、前記貫通孔内に前記ベースフィルムより高剛性の中空補強リングを備え、前記FBG部が前記補強リングの中空部上に位置するように構成され得る。
斯かる構成によれば、前記FBG部及び前記ベースフィルムの安定化を向上させることができる。
本発明の一態様に係る光学式圧力センサによれば、前記ベースフィルムの第1面の表面上の圧力が変化した際、当該圧力変化を感圧部である前記FBG部において直接的に検知することができる。しかも、前記FBG部が前記ベースフィルムの貫通孔上に設けられている為、前記FBG部の歪み動作が前記ベースフィルムによって阻害又は減衰されることを有効に防止できる。従って、前記ベースフィルム自体の撓みをFBG部によって検出していた従来の光学式圧力センサに比べて、より微小な圧力変化を検知することができる。
又、本発明の他態様に係る光学式圧力センサは、所定の基準圧に維持された密閉空間の一方面を可撓性の第1カバーフィルムで覆うと共に、前記密閉空間上に位置するようにFBG部を前記第1カバーフィルムの内表面又は外表面に接するように配置し、前記一方面側の圧力変化に伴う前記第1カバーフィルムの前記貫通孔に対応した領域の変形動作を前記FBG部の反射特性の変化によって検知している。従って、正圧側の圧力変化(前記密閉空間の容積が減少する方向の圧力変化)及び負圧側の圧力変化(前記密閉空間の容積が増大する方向の圧力変化)の双方を前記基準圧に対する差圧として測定することができる。しかも、前記FBG部は前記密閉空間上に位置している(前記ベース部材に接しない箇所に設けられている)為、前記FBG部の歪み動作が前記ベース部材によって阻害又は減衰されることを有効に防止できる。従って、前記ベース部材自体の撓みをFBG部によって検出していた従来の光学式圧力センサに比べて、より微小な圧力変化を検知することができる。
実施の形態1
以下、本発明に係る光学式圧力センサの好ましい一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1に本発明に係る第1実施形態における光学式圧力センサの概略平面図を示す。また、図2(a)に図1の領域II(a)における部分拡大図を、図2(b)に図2(a)におけるII(b)−II(b)線に沿った断面図を示す。
本実施形態に係る光学式圧力センサ100Aは、図1及び図2に示されるように、第1面2a及び第2面2bを有し(図1においては第1面2aが表されている)、前記第2面2bが対象物体の表面に直接又は間接的に密着されるベースフィルム2と、前記ベースフィルム2に固定される光ファイバ3とを備えている。
本実施の形態においては、前記光ファイバ3は、前記ベースフィルム2における前記対象物体とは反対側の前記第1面2aに固定されている。
斯かる構成に代えて、前記光ファイバ3を前記ベースフィルム2に内装することも可能である。
前記光ファイバ3にはFBG部31が設けられている。前記FBG部31は、光ファイバのコア部の屈折率を周期的に変化させた回折格子構造を有しており、前記光ファイバ3に入射される光のうち所定の波長(ブラッグ波長)成分のみを反射するように構成されている。なお、前記光ファイバ3の一端部にはプローブ4が取り付けられており、前記プローブ4を介して光源及び受光器(ともに図示せず)が取り付けられる。前記光源から前記プローブ4を介して前記光ファイバに入射された光のうち前記FBG部31によって反射されて戻ってきた光の波長が前記受光器によって測定される。
詳しくは、外部圧力の変化に伴って前記FBG部31に歪みが生じると、前記FBG部31の回折格子の格子ピッチが伸縮し、反射されるブラッグ波長が変化する。従って、反射されるブラッグ波長のシフト量を測定することにより、前記FBG部31の歪み量、つまり前記FBG部31にかかる圧力を測定することができる。
なお、前記光ファイバ3のプローブ4が取り付けられた側の前記一端部とは反対側の他端部にもプローブを取り付けて、前記一端部に前記光源、前記他端部に前記受光器を取り付けることも可能である。この構成においては、前記入射光のうち透過してこない波長を前記受光器によって測定することにより、前記圧力を測定することができる。
本実施形態においては、前記光ファイバ3には、反射特性の異なるFBG部31が長手方向に沿って複数(図示の形態においては5つ)設けられている。
一方、前記ベースフィルム2には、前記第1面2a及び第2面2bの間を貫通する貫通孔21がFBG部31と同じ数だけ設けられている。
さらに、前記光ファイバ3は、平面視において前記複数のFBG部31が前記複数の貫通孔21のうちの対応する貫通孔21上にそれぞれ位置するように配置されている。
当然ながら、前記FBG部31を1つだけ設けても良いし、5つより多く若しくは少なく設けても良い。
本実施形態におけるように、前記光ファイバ3に複数の前記FBG部31を設ける場合には、前記複数のFBG部31は互いに反射特性(ブラッグ波長)が異なるものとされる。
即ち、例えば、一のFBG部31の圧力変化がない状態(初期状態)におけるブラッグ波長を1520nmとし、残りのFBG部31の初期状態のブラッグ波長を、順に1nmずつ増やした波長(1521nm,1522nm,…)とすることができる。この場合において、前記光源からの入射光の波長は、前記複数のFBG部31のブラッグ波長を全て含む波長とされる。つまり、前記光源から、1520nm−1570nmの波長領域を含む光を前記光ファイバ3に入射する。
このようにして、前記複数のFBG部31のブラッグ波長の変位をそれぞれ測定することにより、従来の圧電式、半導体式の圧力センサのようにチューブを使用することなく、複数(多数)点での圧力計測を容易に行うことができ、従って、広範囲に亘る複数点において詳細な圧力変化を計測することができる。
また、本実施形態においては、図1に示すように、前記光ファイバ3には温度補償用のFBG部32が設けられている。図3に図1における領域IIIの部分拡大図を示す。
前記温度補償用FBG部32は、前記ベースフィルム2に固定された剛性の中空部材5内に内挿される。本実施形態においては、前述の通り、前記光ファイバ3は前記ベースフィルム2の前記第1面2aに固定されている。従って、前記中空部材5も前記ベースフィルム2の前記第1面2aに固定される。
前記中空部材5は、外圧によって変形しないような剛性を有し、且つ、前記光ファイバ3が該中空部材5内において摺動することを許容するような内径を有するものとされる。前記中空部材5は、例えば、アルミパイプとされる。
このように、剛性の前記中空部材5内に前記FBG部32を摺動可能に設けることにより、前記FBG部31の測定値のうち外部温度変化に起因する誤差成分を知ることができ、これにより、正確な圧力値の検出が可能となる。
即ち、前記FBG部31は、圧力変化及び温度変化の双方の影響を受けて変形し、ブラッグ波長が変位する。一方、前記FBG部32は、前記中空部材5内に配置されている為、圧力変化の影響を受けることはなく、温度変化の影響のみによって変形する。
したがって、圧力測定用の前記FBG部31の測定結果から温度補償用の前記FBG部32の測定結果をオフセットすることにより、正味の(温度変化によらない)圧力変化を測定することができる。
なお、本実施の形態においては、図1に示すように、1枚の前記ベースフィルム2に温度補償用のFBG部32を1つだけ設けたが、当然ながら、前記FBG部32を複数設けてもよい。また、温度補償用の前記FBG部32の設置位置は特に限定されないが、圧力測定用の前記FBG部31と同じ温度条件となる程度に該FBG部31に近接して設けられることが好ましい。
好ましくは、前記中空部材5は、前記光ファイバ3が該中空部材5内において摺動可能な範囲内において、前記光ファイバ3の外径に可及的に近い内径を有するものとされる。斯かる構成を備えることにより、温度変化に伴って前記FBG部32が長手方向に伸縮することを許容しつつ、径方向に撓むことを有効に防止できる。
図4に前記光学式圧力センサ100Aの分解斜視図を示す。
前記ベースフィルム2は、例えば、膜厚30μm−500μm程度の可撓性のフィルムとされる。斯かる可撓性フィルムとしては、ポリエステルフィルムや可撓性の衝撃吸収材が例示される。
斯かる構成を備えることにより、対象物体の表面が平面でない場合であっても前記光学式圧力センサ100Aを対象物体に密着させることができ、従って、圧力測定を高精度に行うことができる。
さらに、前記ベースフィルム2として前記衝撃吸収材を用いた場合、外部からの衝撃を前記ベースフィルム2によって吸収することができ、これにより、前記光ファイバ3の破損を防止することができる。また、前記ベースフィルム2を無理な形状に変形させて設置した場合であっても前記光ファイバ3への応力集中を緩和することができる。
なお、本実施形態に係る前記光学式圧力センサ100Aは、後述するように、前記ベースフィルム2の厚みや硬さによって測定値が直接的に影響を受けない為、対象物体への装着に影響を与えない程度に前記ベースフィルム2の厚みを厚くする(例えば、0.5〜1.0mm程度)ことも可能であり、これにより、前記光学式圧力センサ100Aの耐久性を向上させることもできる。
前記ベースフィルム2には、前記第1面2a及び第2面2bの間を貫通する貫通孔21が設けられている。前記貫通孔21の形状は特に問わないが、好ましくは、取り付けられる前記光ファイバ3の前記FBG部31の軸方向長さと略同じか、若しくは、やや大きめの直径を有するものとされる。
前記光ファイバ3は、平面視(図1)において前記FBG部31が前記貫通孔21上に位置するように該FBG部31以外の領域において前記ベースフィルム2(本実施の形態においては前記第1面2a)に固定される。
本実施形態においては、前記光ファイバ3は、前記FBG部31の両側において前記ベースフィルム2の前記第1面2aに固定フィルム6を用いて固着されている。
前記固定フィルム6は、例えば、前記第1面2aと前記光ファイバ3との間に介挿されて両者を固着する両面テープであってもよいし、若しくは、前記第1面2a上に前記光ファイバ3を設置した後、その上から貼り付けられる粘着性のテープであってもよい。
また、前記固定フィルム6としてアルミフィルムを用い、前記アルミフィルムの上に前記光ファイバ3を設置することにより、前記光ファイバ3の滑りを防止することとしてもよい。
さらに、前記固定フィルム6の代わりに、接着剤等によって前記光ファイバ3を前記ベースフィルム2に固定することも可能である。
なお、温度補償用の前記FBG部32も、前記FBG部31と同様の方法で前記ベースフィルム2に固定される。
具体的には、図1及び図2に示すように、前記光ファイバ3は、前記FBG部31が位置する前記貫通孔21の該光ファイバ3の長手方向両側において前記ベースフィルム2に固定されている。
このように、前記FBG部31の両側において前記光ファイバ3を前記ベースフィルム2に固定することによって、前記貫通孔21に対する前記FBG部31の位置ずれを有効に防止できる。
より好ましくは、前記光ファイバ3は、前記FBG部31に長手方向に沿った引張力が付加された状態で、該FBG部31の両側が前記ベースフィルム2に固定され、これにより、初期状態(圧力変化を生じていない状態)のブラッグ波長を安定化させることができる。
即ち、前記FBG部31の変形量と該FBG部31において反射されるブラッグ波長の変位量とは比例関係にある。従って、前記FBG部31に予め所定の引張力を付加した状態で該FBG部31の両側を固定することにより、初期状態において前記FBG部31が圧力が付加されていないのに意に反して変形することを防止でき、これにより、初期状態におけるブラッグ波長を安定化させることができる。
前記光ファイバ3の前記FBG部31の両側以外の部位については、必ずしも固定させる必要はない。
本実施の形態におけるように、複数の前記FBG部31が複数の前記貫通孔21上に位置される構成においては、図4において破線22で示すように、前記光ファイバ2のうちの互いに隣接するFBG部31の間の領域を該FBG部31と同一平面内に位置するように湾曲状とし、且つ、前記光ファイバ2の長手方向端部に位置する一のFBG部31より長手方向外方に位置する領域を前記FBG部31と同一平面内内に位置するように前記ベースフィルム2のうちの前記貫通孔21とは異なる領域上に配置することができ、これにより、前記光ファイバ3に起因する計測表面上の凹凸が増加することを防止できる。
もちろん、光ファイバ3の前記FBG部31の両側以外の部位を前記ベースフィルム2に接着剤等で固着させることも可能である。
又、前記光ファイバ3の外径によって生じる計測表面の凹凸をできる限りなくして、測定精度を向上させるべく、図4の破線22に沿って前記光ファイバ3導通用の溝を設けることも可能である。
図23に、前記ベースフィルム2の前記第1面2aに溝22aを形成し、前記光ファイバ3のうち平面視において前記貫通孔21上以外に位置する部分を前記溝22a内に配置させた光学式圧力センサの断面図を示す。図23(a)及び(b)は、それぞれ、図1におけるXXIII(a)−XXIII(a)線及びXXIII(b)−XXIII(b)線に沿った断面図である。
図23に示すように、前記溝22a内に前記光ファイバ3を配置させることにより、前記光ファイバ3が前記ベースフィルム2の外表面から外方へ突出することを防止又は低減でき、これにより、計測表面の凹凸を防止又は低減できる。
本実施形態においては、図4に示すように、前記ベースフィルム2上に光ファイバ3を配設した状態で、前記ベースフィルム2の前記第1面2aが可撓性のカバーフィルム7によって覆われている。前記カバーフィルム7としては、例えば、ポリエステルフィルムが例示される。
前記カバーフィルム7を備えることにより、測定表面が平滑化され、これにより、測定誤差を低減させて高精度な測定を行うことができる。また、前記カバーフィルム7は可撓性フィルムを有している為、前記カバーフィルム7を備えることによって前記光学式圧力センサ100Aの対象物体への形状追従性が損なわれることはない。
図4においては、前記カバーフィルム7は、前記ベースフィルム2の全面を覆うように構成されている。
斯かる構成においては、外圧によって前記カバーフィルム7が撓み、前記カバーフィルム7の撓みに追従して前記光ファイバ3の前記FBG部31が撓むこととなる為、前記カバーフィルム7を有さない構成に比して前記FBG部31の感度が若干低下するが、前述の通り、前記FBG部31は前記貫通孔21内に位置されている。つまり、前記カバーフィルム7のうち前記FBG部31に当接する部分と対象物体との間には前記貫通孔21によって形成される空間が存在する、従って、ベースフィルム自体の変形に伴うFBG部の変形によって圧力を検出するように構成されていた従来構成に比して、前記FBG部31の感度を向上させることができ、より微少な圧力変化を有効に検出することができる。
好ましくは、前記カバーフィルム7の厚みは前記ベースフィルム2の厚みより小さい(例えば、0.05mm)ものとされる。
なお、図4においては、前記カバーフィルム7は前記ベースフィルム2の全面を覆う単一のフィルムとされているが、これに代えて、前記貫通孔21を個別に覆う複数のフィルムを前記カバーフィルム7として用いることも可能である。
又、図4に示す構成に代えて、前記カバーフィルム7が前記FBG部31の全体又は一部に対応した領域に開口を有し、前記FBG部31の全体又は一部が前記カバーフィルム7によって覆われないように構成することも可能である。
斯かる構成によれば、前記カバーフィルム7によって測定表面の平滑性を向上させつつ、前記FBG部31における測定感度が前記カバーフィルム7によって低減することを防止することができる。
本実施の形態におけるように、前記ベースフィルム2の全面を覆う前記カバーフィルム7が備えられている場合には、前記光ファイバ3が係入可能な溝を前記カバーフィルム7に形成することも可能である。
具体的には、図24(a)に示すように、前記カバーフィルム7の内表面(前記ベースフィルム2との対向面)のうち光ファイバ3に対応した領域に溝71aを形成し、前記光ファイバ3を前記溝71a内に配設することも可能であるし、これに代えて、図24(b)に示すように、前記カバーフィルム7の外表面に前記光ファイバ3が係入可能な溝72aを形成することも可能である。
本実施形態に係る前記光学式圧力センサ100Aは、図2(b)及び図4に示すように、前記ベースフィルム2の第2面2bに固着される接着フィルム8をさらに備えている。
前記接着フィルム8は、前記ベースフィルム2とは反対面に前記対象物体に接着可能な接着層が設けられている。
前記接着フィルム8は、例えば、前記ベースフィルム2における対象物体側の前記第2面2bに接着剤等によって取り付けられる。
前記接着フィルム8を備えることにより、対象物体の測定したい表面に前記光学式圧力センサ100Aを直接接着することができる。したがって、対象物体を傷付けることなく(対象物体に対して加工を施すことなく)、前記光学式圧力センサ100Aを容易に取り付けることができる。
また、本実施の形態においては、前記ベースフィルム2とその両面に取り付けられた前記カバーフィルム7および前記接着フィルム8とにより、前記ベースフィルム2の前記貫通孔21が前記カバーフィルム7と前記接着フィルム8とで閉塞されて密閉空間とされる。したがって、密閉空間内の圧力と外圧とに差が生じることによっても前記FBG部31が撓むため、前記FBG部31の感度をより高めることができる。
好ましくは、前記接着フィルム8の前記接着層は対象物体に対して剥離可能に構成される(低粘着性を有する)。これにより、測定後、対象物体を破損することなく前記光学式圧力センサ100Aを容易に取り外すことができ、対象物体及び前記光学式圧力センサ100Aの双方ともに再利用が可能となる。
前記接着フィルム8も可撓性フィルム(例えば、ポリエステルフィルム等)であることが好ましい。対象物体に対する形状追従性を損なわないためである。
ここで、本実施の形態の変形例に係る光学式圧力センサ100Bについて説明する。
図5に、前記光学式圧力センサ100Bの分解斜視図を示す。
図5に示すように、前記光学式圧力センサ100Bにおいては、前記カバーフィルム7及び前記ベースフィルム2が一体形成されている。
即ち、前記光学式圧力センサ100Bにおいては、前記カバーフィルム7および前記ベースフィルム2を形成する単一のフィルムが折り返され、その間に前記FBG部31,32を有する前記光ファイバ3が配設されている。
以上のように、前記光学式圧力センサ100A,100Bにおいては、前記ベースフィルム2に前記第1面2a及び前記第2面2bの間を貫通する前記貫通孔21が設けられており、平面視において前記貫通孔21上に、感圧部として設けられた前記FBG部31が位置した状態で前記光ファイバ3が前記FBG部31以外の領域で前記ベースフィルム2に前記固定フィルム6を用いて固定されている。
斯かる構成の前記光学式圧力センサ100A,100Bは、対象物体の表面と前記ベースフィルム2の第2面2bとが直接又は間接的に対向するように、前記対象物体に取り付けられることで、前記対象物体に作用する圧力を測定する。
したがって、測定表面である前記第1面2aの表面上の圧力が変化した際、圧力変化を感圧部である前記FBG部31において直接的に検知することができる。
しかも、前記FBG部31は、前記ベースフィルム2の前記貫通孔21上に設けられているため、前記FBG部31の歪みが前記ベースフィルム2によって阻害又は減衰されることもない。つまり、前記FBG部23は、前記ベースフィルム2及び対象物体とは無関係に撓むことができる。従って、前記光学式圧力センサ100A,100Bによれば、前記ベースフィルム2が撓むことを前提としていた従来の光学式圧力センサに比べて、より微小な圧力変化をも検知することができる。
例えば、複数の前記光学式圧力センサ100A,100Bを直列接続して、広範囲での圧力計測を行うことも可能である。
図6に、複数の前記光学式圧力センサ100A,100Bを直列接続した使用例を示す。
図6に示す使用例においては、前記光学式圧力センサ100A,100Bは、前記光ファイバ3の一端部及び他端部に、それぞれ、前記プローブ4及び該プローブ4に接続可能なプローブ4’を有している。
そして、一の光学式圧力センサ100A,100Bにおける前記プローブ4’を他の光学式圧力センサ100A,100Bにおける前記プローブ4に接続することにより、複数の光学式圧力センサ100A,100Bのすべての前記FBG部31が直列接続されている。
このようにユニット化された複数の前記光学式圧力センサ100A,100Bを接続することにより、1つのチャンネルで同時に数多くの箇所の圧力を測定することができる。
なお、前記光ファイバ3内においては入射光の減衰が少ないため、このような接続を行っても測定誤差が低下することなく測定可能である。
前記FBG部31が平面視において前記貫通孔21上に位置するという構成には、図1及び図2に示すように、前記FBG部31の全域が前記貫通孔21上に位置する構成に加えて、図25に示すように、前記FBG部31の一部が前記貫通孔21上に位置する構成も含まれる。
図25に示すように、前記FBG部31の一部だけを前記貫通孔21上に位置させることにより、前記FBG部31の感度を弱めることができる。
つまり、前記FBG部31のうち前記貫通孔21上に位置する部分の長さを調整することにより、前記FBG部31の感度を調整することができる。
従って、測定箇所における予想圧力の強さに応じて、前記FBG部のうち前記貫通孔31上に位置する部分の長さを適宜変更することにより、測定可能な圧力範囲を実質的に広げることができる。
さらに、前記構成によれば、前記FBG部31の過剰反応による余計なノイズの発生を減少させるという効果も得られる。
また、本実施形態においては、前記ベースフィルム2、前記カバーフィルム7および前記接着フィルム8が可撓性を有する場合を例に説明したが、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
例えば、測定表面が平面状である場合には、前記ベースフィルム2の代わりに、樹脂材料又は金属材料からなる剛性を有するベース部材を用いることも可能である。
さらに、前記カバーフィルム7の代わりに、前記ベースフィルム2(又は前記ベース部材)の第1面2aに直接又は間接的に固着される剛性のカバープレート9を備えることも可能である。
図7に、本実施の形態の他の変形例に係る光学式圧力センサ100Cの分解斜視図を示す。
図7に示すように、前記光学式圧力センサ100Cは、前記カバーフィルム7に代えて剛性の前記カバープレート9を備えている。
前記カバープレート9としては、例えば、アルミプレート等が例示される。
前記カバープレート9には、前記FBG部31に対応した位置に通過孔91が設けられている。
前記光学式圧力センサ100Cにおいては、前記カバープレート9は、可撓性のスペーサフィルム10を介して前記ベースフィルム2の前記第1面2aに間接的に固着されている。
前記ベースフィルム2と前記カバープレート9との間に介挿された前記スペーサフィルム10には、好ましくは、前記通過孔91及び前記貫通孔21を流体的に接続する孔101が設けられる。
なお、剛性の前記カバープレート9における前記通過孔91の径は前記ベースフィルム2の貫通孔21と略同じでもよいし、より小さくてもよい。
前記光学式圧力センサ100Cによれば、剛性の前記カバープレート9によって、前記ベースフィルム2の前記第1面2aに設けられた前記光ファイバ3の径等による表面の凹凸をなくして、測定表面を平滑化した状態とすることができる。
また、可撓性の前記スペーサフィルム10によって、前記ベースフィルム2の前記第1面2aに取り付けられた前記光ファイバ3の径が比較的大きい場合であっても、前記カバープレート9と前記ベースフィルム2との接触性をよくすることができ、前記カバープレート9による平滑化をより実効的にすることができる。したがって、前記ベースフィルム2の表面形状に依存することなく、微小な圧力変化を測定することができる。
また、複数の前記FBG部31によって、平滑平面上の複数箇所の圧力を測定する場合には、剛性の前記カバープレート9を用いることにより、複数の前記FBG部31をそれぞれの設置位置に確実に保持することができる。
なお、前記スペーサフィルム10を介挿する場合には、図5に示す構成と同様に、前記スペーサフィルム10と前記ベースフィルム2とを一体成型した上で折り返して貼り付けることとしてもよい。
本実施形態においては、前記光ファイバ3の前記FBG部31と同数の貫通孔21を設けているが、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
図8に、本実施形態のさらに他の変形例に係る光学式圧力センサ100Dの平面図を示す。
図8に示すように、前記光学式圧力センサ100Dにおいては、前記ベースフィルム2に単一の貫通孔21’が設けられている。そして、前記光ファイバ3は、平面視において前記複数のFBG部31が前記単一の貫通孔21’上に位置するように配置されている。
これに代えて、いくつかのFBG部31ごとに1つの貫通孔を設けることも可能である。
なお、前記光ファイバ3の配設態様は特に限定されず、図9に示すように、渦巻き状に配設することとしてもよい。
また、前記ベースフィルム2の前記第1面2aに、前記複数の貫通孔21のうちの任意の貫通孔21を覆う可撓性のカバーフィルム7’,7’’を設けることも可能である。
図10に、前記光学式圧力センサ100Aにおいて、前記カバーフィルム7の代わりに、前記複数の貫通孔21のうちの任意の貫通孔21を覆うカバーフィルム’を備えた光学式圧力センサ100E,100E’の平面図を示す。
図10に示す光学式圧力センサ100E,100E’においては、前記複数の貫通孔21のうちのいくつかの貫通孔21が可撓性カバーフィルム7’,7”によって覆われている。前記カバーフィルム7’,7”は、複数の貫通孔21のそれぞれを個別に覆うように構成してもよいし(図10(a)参照)、2以上の貫通孔21を覆うように構成してもよい(図10(b)参照)。
図10(a)に示す前記光学式圧力センサ100Eにおいては、5つの貫通孔21のうち、中央の1つの貫通孔21だけが可撓性の前記カバーフィルム7’で覆われている。
これに対し、図10(b)に示す光学式圧力センサ100E’においては、2つの貫通孔21近傍の領域を除いて、前記ベースフィルム2における前記第1面2aの全面が可撓性の前記カバーフィルム7”で覆われている。
前記可撓性カバーフィルム7’,7”で覆われた貫通孔21に位置する前記FBG部31は、前記カバーフィルム7’,7”で覆われていない貫通孔21に位置する前記FBG部31に比べて、カバーフィルム7’,7”に追従して歪む分、感度が弱くなる。つまり、前記可撓性カバーフィルム7’,7”を用いることで、所望箇所における前記FBG部31の感度を局所的に鈍くすることができる。
従って、圧力変化の割合が極端に異なる複数の箇所であっても同一構成のFBG部31によって同時に計測することが可能となる。
例えば、測定圧力が大きいと予想される箇所(例えば、自動車の先端部分)の前記FBG部31は前記可撓性カバーフィルム7’,7”で覆い、測定圧力が小さいと予想される箇所(例えば、自動車の側面部分)の前記FBG部31は前記可撓性カバーフィルム7’,7”で覆わないことにより、測定圧力の大きい箇所と測定圧力に小さい箇所とを同時に測定することができる。
また、様々な厚みの前記カバーフィルム7’,7”を用いることによって、前記FBG部31の変位量を変更して、細かい感度調整を行うことも可能である。
さらに、前記FBG部31の一部だけを前記カバーフィルム7,7’,7”で覆うことにより、対応するFBG部31の感度を弱めることも可能である。
また、本実施形態においては、1つの前記ベースフィルム2(カバーフィルム7および接着フィルム8等も同様)に複数の前記FBG部31が固定される態様について説明したが、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
図11に、1つ(複数でもよい)の前記FBG部31に対して1枚のベースフィルム2’が設けられた構成(前記ベースフィルム2が複数の前記FBG部31ごとに分割されている構成)の光学式圧力センサ100Fの平面図を示す。
斯かる構成によれば、測定対象の様々な形状に容易に対応可能であるとともに、測定場所によってセンサピッチ(複数の前記FBG31間の間隔)を疎または密にする等、測定態様の自由度を高くすることができる。
実施の形態2
以下、本発明に係る光学式圧力センサの他の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図12に本実施の形態に係る光学式圧力センサ200Aの概略平面図を示す。また、図13(a)に図12の領域XIII(a)における部分拡大図を示す。さらに、図13(b)及び(c)に、それぞれ、図13(a)におけるXIII(b)−XIII(b)線及びXIII(c)−XIII(c)線に沿った断面図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付している。
本実施形態に係る光学式圧力センサ200Aは、図12及び図13に示されるように、対象物体に固定されるベース部材20と、少なくとも一つの前記FBG部31を有し、前記ベース部材20に固定される前記光ファイバ3とを備えている。
前記FBG部31は、前記光ファイバ3のコア部の屈折率を周期的に変化させた回折格子構造を有しており、前記光ファイバ3に入射される光のうちの所定の波長(ブラッグ波長)成分のみを反射するように構成されている。なお、前記光ファイバ3の一端部にはプローブ4が取り付けられており、前記プローブ4を介して光源及び受光器(ともに図示せず)が取り付けられる。前記光源から前記プローブ4を介して前記光ファイバに入射された光のうち前記FBG部31によって反射されて戻ってきた光の波長が前記受光器によって測定される。
詳しくは、外部圧力の変化に伴って前記FBG部31に歪みが生じると、前記FBG部31の回折格子の格子ピッチが伸縮し、反射されるブラッグ波長が変化する。従って、反射されるブラッグ波長のシフト量を測定することにより、前記FBG部31の歪み量、つまり前記FBG部31にかかる圧力を測定することができる。
なお、前記光ファイバ3のプローブ4が取り付けられた側の前記一端部とは反対側の他端部にもプローブを取り付けて、前記一端部に前記光源、前記他端部に前記受光器を取り付けることも可能である。この構成においては、前記入射光のうち透過してこない波長を前記受光器によって測定することにより、前記圧力を測定することができる。
本実施形態において、前記光ファイバ3には、反射特性の異なるFBG部31が長手方向に沿って複数(5つ)設けられている。
前記ベース部材20は、測定すべき外圧との対向面が可撓性の第1カバーフィルム70によって覆われた密閉空間を有するように構成されている。
具体的には、前記ベース部材20は、可撓性のベースフィルム2と、可撓性の前記第1カバーフィルム70と、第2カバーフィルム80とを有している。
前記ベースフィルム2は、前記光ファイバ3が固定される第1面2aと、対象物体の表面に直接又は間接的に密着される第2面2bと、前記第1面2a及び前記第2面2bの間を貫通する貫通孔21であって、前記FBG部31と同数の貫通孔21と、前記複数の貫通孔21を互いに連通するスリット24とを有している。
前記第1カバーフィルム70は、前記貫通孔21及び前記スリット24の一方側の端部を覆うように前記ベースフィルム2の第1面2aに固着されている。
前記第2カバーフィルム80は、前記第1カバーフィルム70との共働下に前記密閉空間を形成すべく前記貫通孔21及び前記スリット24の他方側の端部を覆うように前記ベースフィルム2の第2面2bに固着されている。
前記ベースフィルム2には、さらに、一端部が前記複数の貫通孔21及び前記スリット24によって画される密閉空間に流体的に接続され且つ他端部が外部に開放された外部連通用スリット23が設けられている。
前記スリット23には、外気導入用の導通パイプ231が接続されている。
前記光学式圧力センサ200Aは、外部に開放された前記スリット23を介して前記密閉空間を基準圧に維持した状態で前記第1カバーフィルム70の内表面に接した前記光ファイバ3のFBG部31の反射特性の変化(前記FBG部31の歪みによるブラッグ波長の変位)を測定するように構成されている。
このように、所定の基準圧に維持された前記密閉空間の一面を可撓性の前記第1カバーフィルム70で覆い、前記第1カバーフィルム70に作用する圧力の変化を該第1カバーフィルム70の内表面に接している前記光ファイバ3のFBG部31の反射特性の変化によって測定することにより、基準圧からの圧力変化(差圧)を測定することができる。
前記光ファイバ3は、前記複数のFBG部31が平面視においてそれぞれ前記複数の貫通孔21のうちの対応する貫通孔21上に位置するように配置されている。
当然ながら、前記FBG部31を1つだけ設けても良いし、5つより多く若しくは少なく設けてもよい。
本実施の形態におけるように、前記光ファイバ3に複数の前記FBG部31を設ける場合には、前記複数のFBG部31は互いに反射特性(ブラッグ波長)が異なるものとされる。
即ち、例えば、一のFBG部31の圧力変化がない状態(初期状態)におけるブラッグ波長を1520nmとし、残りのFBG部31の初期状態のブラッグ波長を、順に1nmずつ増やした波長(1521nm,1522nm,…)とすることができる。この場合において、前記光源からの入射光の波長は、前記複数のFBG部31のブラッグ波長を全て含む波長とされる。つまり、前記光源から、1520nm−1570nmの波長領域を含む光を前記光ファイバ3に入射する。
このようにして、前記複数のFBG部31のブラッグ波長の変位をそれぞれ測定することにより、従来の圧電式、半導体式の圧力センサのようにチューブを使用することなく、複数(多数)点での圧力計測を容易に行うことができ、従って、広範囲に亘る複数点において詳細な圧力変化を計測することができる。
また、本実施形態において、図12に示すように、前記光ファイバ3には温度補償用のFBG部32が設けられている。図14に図12の領域XIVにおける部分拡大図を示す。
前記温度補償用FBG部32は、前記ベースフィルム2に固定された剛性の中空部材5内に内装される。本実施の形態においては、前記光ファイバ3は、前記ベースフィルム2の前記第1面2aに固定されている。従って、前記中空部材5も前記ベースフィルム2の前記第1面2aに固定される。
前記中空部材5は、外圧によって変形しないような剛性を有し、且つ、前記光ファイバ3が該中空部材5内において摺動することを許容するような内径を有するものとされる。前記中空部材5は、例えば、アルミパイプとされる。
このように、剛性の前記中空部材5内に前記FBG部32を摺動可能に設けることにより、前記FBG部31の測定値のうち外部温度変化に起因する誤差成分を知ることができ、これにより、正確な圧力値の検出が可能となる。
即ち、前記FBG部31は、圧力変化及び温度変化の双方の影響を受けて変形し、ブラッグ波長が変位する。一方、前記FBG部32は、前記中空部材5内に配置されている為、圧力変化の影響を受けることはなく、温度変化の影響のみによって変形する。
したがって、圧力測定用の前記FBG部31の測定結果から温度補償用の前記FBG部32の測定結果をオフセットすることにより、正味の(温度変化によらない)圧力変化を測定することができる。
なお、本実施の形態においては、図1に示すように、1枚の前記ベースフィルム2に温度補償用のFBG部32を1つだけ設けたが、当然ながら、前記FBG部32を複数設けてもよい。また、温度補償用の前記FBG部32の設置位置は特に限定されないが、圧力測定用の前記FBG部31と同じ温度条件となる程度に該FBG部31に近接して設けられることが好ましい。
図15に前記光学式圧力センサ200Aの分解斜視図を示す。
前記ベースフィルム2は、例えば、膜厚30μm〜500μm程度の可撓性のフィルムとされる。斯かる可撓性フィルムとしては、ポリエステルフィルムや可撓性の衝撃吸収材が例示される。
斯かる構成を備えることにより、対象物体の表面が平面でない場合であっても前記光学式圧力センサ100Aを対象物体に密着させることができ、従って、圧力測定を高精度に行うことができる。
さらに、前記ベースフィルム2として前記衝撃吸収材を用いた場合、外部からの衝撃を前記ベースフィルム2によって吸収することができ、これにより、前記光ファイバ3の破損を防止することができる。また、前記ベースフィルム2を無理な形状に変形させて設置した場合であっても前記光ファイバ3への応力集中を緩和することができる。
なお、本実施形態に係る前記光学式圧力センサ200Aは、前記ベースフィルム2の厚みや硬さによって測定値が直接的に影響を受けない為、対象物体への装着に影響を与えない程度に前記ベースフィルム2の厚みを厚くする(例えば、0.5−1.0mm程度)ことも可能であり、これにより、前記光学式圧力センサ100Aの耐久性を向上させることもできる。
前記ベースフィルム2には、前記第1面2a及び第2面2bの間を貫通する貫通孔21が設けられている。貫通孔21の形状は特に問わないが取り付ける光ファイバ3のFBG部31の軸方向長さと略同じかやや大きめの径とすることが好ましい。
前記ベースフィルム2には、前記第1面2a及び第2面2bの間を貫通する貫通孔21が設けられている。前記貫通孔21の形状は特に問わないが、好ましくは、取り付けられる前記光ファイバ3の前記FBG部31の軸方向長さと略同じか、若しくは、やや大きめの直径を有するものとされる。
前記光ファイバ3は、平面視(図12)において前記FBG部31が前記貫通孔21上に位置するように該FBG部31以外の領域において前記ベースフィルム2(本実施の形態においては前記第1面2a)に固定される。
本実施形態においては、前記光ファイバ3は、前記FBG部31の両側において前記ベースフィルム2の前記第1面2aに固定フィルム6を用いて固着されている。
前記固定フィルム6は、例えば、前記第1面2aと前記光ファイバ3との間に介挿されて両者を固着する両面テープであってもよいし、若しくは、前記第1面2a上に前記光ファイバ3を設置した後、その上から貼り付けられる粘着性のテープであってもよい。
さらに、前記固定フィルム6の代わりに、接着剤等によって前記光ファイバ3を前記ベースフィルム2に固定することも可能である。
なお、温度補償用の前記FBG部32も、前記FBG部31と同様の方法で前記ベースフィルム2に固定される。
具体的には、図1及び図2に示すように、前記光ファイバ3は、前記FBG部31が位置する前記貫通孔21の該光ファイバ3の長手方向両側において前記ベースフィルム2に固定されている。
このように、前記FBG部31の両側において前記光ファイバ3を前記ベースフィルム2に固定することによって、前記貫通孔21に対する前記FBG部31の位置ずれを有効に防止できる。
前記光ファイバ3の前記FBG部31の両側以外の部位については、必ずしも固定させる必要はない。
本実施の形態におけるように、複数の前記FBG部31が複数の前記貫通孔21上に位置される構成においては、図4において破線22で示すように、前記光ファイバ2のうちの互いに隣接するFBG部31の間の領域を該FBG部31と同一平面内に位置するように湾曲状とし、且つ、前記光ファイバ2の長手方向端部に位置する一のFBG部31より長手方向外方に位置する領域を前記FBG部31と同一平面内内に位置するように前記ベースフィルム2のうちの前記貫通孔21とは異なる領域上に配置することができ、これにより、前記光ファイバ3に起因する計測表面上の凹凸が増加することを防止できる。
もちろん、光ファイバ3の前記FBG部31の両側以外の部位を前記ベースフィルム2に接着剤等で固着させることも可能である。
又、前記光ファイバ3の外径によって生じる計測表面の凹凸をできる限りなくして、測定精度を向上させるべく、図4の破線22に沿って前記光ファイバ3導通用の溝を設けることも可能である。
即ち、前記実施の形態1における図23と同様に、前記ベースフィルム2の前記第1面2aに溝を形成し、前記光ファイバ3のうち平面視において前記貫通孔21上以外に位置する部分を前記溝22a内に配置させることも可能である。
前記第1カバーフィルム70は、前記ベースフィルム2上に前記光ファイバ3を配設した状態で、前記ベースフィルム2の前記第1面2aを覆うように貼着されている。
即ち、前記光ファイバ3は、平面視において前記FBG部31が前記貫通孔21上に位置するように前記ベースフィルム2の前記第1面2aと前記第1カバーフィルム70との間に介挿されている。
前記第1カバーフィルム70を備えることにより測定表面が平滑化されるため、測定誤差を低減させ、高精度な測定を行うことができる。
前記第1カバーフィルム70としては、ポリエステルフィルム等の可撓性フィルムが好適に使用される。
本実施の形態においては、外圧によって前記第1カバーフィルム70が撓み、前記第1カバーフィルム70の撓みに追従して前記FBG部31が撓むこととなるが、前記FBG部31が前記貫通孔21上に位置し且つ前記第1カバーフィルム70として可撓性フィルムが用いられている為、前記FBG部31の感度は良好に維持される。
つまり、前記第1カバーフィルム70のうち前記FBG部31に当接する部分と対象物体との間には前記貫通孔21によって形成される空間が存在する、従って、ベースフィルム自体の変形に伴うFBG部の変形によって圧力を検出するように構成されていた従来構成に比して、前記FBG部31の感度を向上させることができ、より微少な圧力変化を有効に検出することができる。
好ましくは、前記第1カバーフィルム70の厚みは前記ベースフィルム2の厚みより小さい(例えば、0.05mm)ものとされ、これにより、測定感度の低下を可及的に防止できる。
本実施形態においては、前記FBG部31は、前記基準圧に対する外圧の変化に伴う前記第1カバーフィルム70の撓みに追従し得るように、前記第1カバーフィルム70の内表面に固着されている。
即ち、前記FBG部31は、前記第1カバーフィルム70の内表面に接着剤等により固着されており、密閉空間における基準圧に対して外圧が変化することで前記第1カバーフィルム70が撓むと、前記FBG部31が前記第1カバーフィルム70の撓みに追従して撓むようになっている。
斯かる構成を備えることにより、より微小な圧力変化に対して、より高精度な測定を行うことができる。
さらに、前記構成によれば、前記基準圧より外圧の方が小さい(負圧の)場合、すなわち、第1カバーフィルム70が外側に撓む場合においても、より高精度な測定を行うことができる。
本実施の形態におけるように、前記ベースフィルム2の全面を覆う前記第1カバーフィルム70が備えられている場合には、前記光ファイバ3が係入可能な溝を前記第1カバーフィルム70に形成することも可能である。
即ち、前記実施の形態1における図24(a)に示す構成と同様に、前記第1カバーフィルム70の内表面(前記ベースフィルム2との対向面)のうち光ファイバ3に対応した領域に溝を形成し、前記光ファイバ3を前記溝内に配設することも可能である。
本実施形態においては、前述の通り、前記ベースフィルム2の第2面2bには前記第2カバーフィルム80が固着されている。
即ち、前記第1カバーフィルム70と前記第2カバーフィルム80と前記ベースフィルム2に形成された前記貫通孔21及び前記スリット24とによって前記密閉空間が形成されている。
前記第2カバーフィルム80は、例えば、前記ベースフィルム2における対象物体側の前記第2面2bに接着剤等により取り付けられる。
前記第2カバーフィルム80は、好ましくは、前記ベースフィルム2とは反対面に前記対象物体に接着可能な接着層を有し得る。
前記第2カバーフィルムに前記接着層を備えることにより、対象物体の測定したい表面に前記光学式圧力センサ200Aを直接接着することができる。したがって、対象物体を傷付けることなく(対象物体に対して加工を施すことなく)、前記光学式圧力センサ200Aを容易に取り付けることができる。
好ましくは、前記第2カバーフィルム80の前記接着層は対象物体に対して剥離可能に構成される(低粘着性を有する)。これにより、測定後、対象物体を破損することなく前記光学式圧力センサ200Aを容易に取り外すことができ、対象物体及び前記光学式圧力センサ200Aの双方とも再利用が可能となる。
前記第2カバーフィルム80も可撓性フィルム(例えば、ポリエステルフィルム等)であることが好ましい。対象物体に対する形状追従性を損なわないためである。
ここで、本実施の形態の変形例に係る光学式圧力センサ200Bについて説明する。
図16に、前記光学式圧力センサ200Bの分解斜視図を示す。
図16に示すように、前記光学式圧力センサ200Bにおいては、前記第1カバーフィルム70及び前記ベースフィルム2が一体形成されている。
即ち、前記光学式圧力センサ200Bにおいては、前記第1カバーフィルム70および前記ベースフィルム2を形成する単一のフィルムが折り返され、その間に前記FBG部31,32を有する前記光ファイバ3が配設されている。
これに代えて、前記第1カバーフィルム70と前記第2カバーフィルム80とを一体成形することも可能であるし、若しくは、前記第2カバーフィルム80と前記ベースフィルム2とを一体成形することも可能である。
以上のように、前記光学式圧力センサ200A,200Bにおいては、前記ベース部材20が可撓性の前記第1カバーフィルム70及び前記第2カバーフィルム80によって覆われた密閉空間を有しており、前記光ファイバ3の前記FBG部31が前記第1カバーフィルム70における前記密閉空間を向く内表面に接した状態で前記ベース部材20に固定されている。そして、前記密閉空間を基準圧に維持した状態で(予め所定の基準圧とした上で)、前記第1カバーフィルム70の内表面に接した前記光ファイバ3の前記FBG部31の反射特性の変化(FBG部の歪みによるブラッグ波長の変位)が測定される。
斯かる構成の前記光学式圧力センサ200A,200Bによれば、外圧の変化を前記基準圧に対する差圧として測定することができる。
即ち、前記密閉空間の容積が減少するような圧力(正圧)のみならず、前記密閉空間の容積が増加するような圧力(負圧)も有効に測定することができる。
しかも、前記FBG部31は、平面視において貫通孔21に位置している(前記ベースフィルム2に接していない箇所に設けられている)ため、前記第1カバーフィルム70の撓みに追従する前記FBG部31の歪みが前記ベースフィルム2によって阻害又は減衰されることもない。従って、前記ベースフィルム2が撓むことを前提としていた従来の光学式圧力センサに比べてより微小な圧力変化をも検知することができる。
本実施形態においては、前記光ファイバ3が前記FBG部31が前記第1カバーフィルム70の内表面に固定されることとしたが、平面視において前記FBG部31が前記貫通孔21上に位置するように前記光ファイバ3を前記第1カバーフィルム70の外表面上に固定することも可能である。
図17に、前記光ファイバ3が前記第1カバーフィルム70の外表面上に固定された変形例に係る光学式圧力センサ200Cの分解斜視図を示す。
前記光学式圧力センサ200Cにおいては、図17に示すように、前記光ファイバ3は、前記FBG部31が平面視において前記貫通孔21上に位置する状態で、前記第1カバーフィルム70の外表面に固定されている。
詳しくは、前記光ファイバ3は、前記FBG部31の両側において前記第1カバーフィルム70の外表面に固定フィルム6を介して固着されている。
前記光学式圧力センサ200Cにおいても、前記光学式圧力センサ200A,200Bにおけると同様に、前記密閉空間を基準圧に維持した状態で、前記FBG部31の反射特性の変化(FBG部31の歪みによるブラッグ波長の変位)が測定される。
なお、前記光学式圧力センサ200Cにおいては、前記光ファイバ3を前記第1カバーフィルム70の外表面上に配設した状態で、前記ベースフィルム2と略同じ大きさを有する第3カバーフィルム90(第1カバーフィルム70と同様の可撓性フィルム)を前記第1カバーフィルム70の外表面に貼り付けており、これにより、前記光ファイバ3(FBG部31以外の部分)の位置ズレをより有効に防止している。
前記第1カバーフィルム70は、前記密閉空間を形成するために必要な大きさ(前記貫通孔21および前記スリット24をすべて覆うのに十分な大きさ)であれば、前記ベースフィルム2と同じ大きさでなくても(より小さくても)よい。
また、好ましくは、前記第3カバーフィルム90のうち前記貫通孔21に対応した部分に開口(孔101)を設けることができ、これにより、前記FBG部31の感度を向上させることができる。
図17に示すように前記光ファイバ3が前記第1カバーフィルム70の外表面に配設される場合には、前記実施の形態1における図24(b)に示す構成と同様に、前記第1カバーフィルム70の外表面に前記光ファイバ3が係入可能な溝を形成することで、測定表面の凹凸を防止又は低減することができる。
本実施の形態においては、好ましくは、前記FBG部31が前記貫通孔21の軸線方向に撓まされた状態で、前記FBG部31の両側が前記ベースフィルム2又は前記第1カバーフィルム70に固定される。これは、初期状態において、ブラッグ波長が所定波長分だけシフトした状態を作り出すためである。
即ち、初期状態において前記FBG部31が真っ直ぐに固定されている場合、測定圧力が正圧(ここでは測定表面から密閉空間内方向へ向かう向きを正とする)であっても負圧であっても、前記FBG部31における歪み量が同じであれば、歪んだ向きに関わらず、測定されるブラッグ波長は同じ方向にシフトしてしまい、正圧か負圧かを判別できない(または判別が困難である)。
これに対し、初期状態においていずれかの方向にブラッグ波長が予めシフトされた状態を作り出すことにより、正圧が付加された場合と負圧が付加された場合とで、ブラッグ波長がシフトする方向を異ならせることができる。
より具体的に説明する。
図18に、図17に示す前記光学式圧力センサ200Cにおいて、前記FBG部31を圧力付加方向に撓ませた状態で、該FBG部31の両側を固定した場合の断面図を示す。
図18(a)は外圧が付加されていない初期状態を示し、図18(b)は外圧が正圧の場合を示し、図18(c)は外圧が負圧の場合を示している。
図18に示す構成においては、図18(a)に示すように、初期状態におけるブラッグ波長(以下、初期ブラッグ波長という)λが前記FBG部31が直線状の場合のブラッグ波長に対して予め例えば正の方向にシフトするように、前記FBG部31が撓まされている。
詳しくは、図18に示す構成においては、前記第1カバーフィルム70の外表面と前記FBG部31との間に介挿されるように、前記第1カバーフィルム70の外表面にスペーサ71が設けられており、前記スペーサ71によって、前記FBG部31が前記貫通孔21の軸線方向(即ち、圧力付加方向)に撓まされている。
なお、図18に示す構成においては、前記スペーサ71は、前記FBG部31の軸線方向略中央付近に位置されており、前記FBG部31の軸線方向略中央付近が前記第1カバーフィルム70に対して最も離間されている。
即ち、外圧が生じていない場合(密閉空間内の基準圧と外圧とが略等しい場合)には、前記光ファイバ3のFBG部31の軸線方向略中央付近が上に凸に撓んだ状態とされている。
図18(a)に示す初期状態から前記FBG部31に正圧が付加された場合(測定表面から密閉空間内方向へ外圧がかかった場合、すなわち、基準圧<外圧の場合)には、前記FBG部31が略直線状の場合のブラッグ波長を基準にして前記初期ブラッグ波長λがシフトしている方向とは反対方向にブラッグ波長がシフトするように、前記撓みが小さくなる方向へ前記FBG部31が撓む(図18(b)参照)。これは、初期ブラッグ波長λを0とした場合、正圧が付加されるとブラッグ波長がマイナス方向にシフトすることを意味する。
一方、図18(a)に示す初期状態から前記FBG部31に負圧が付加された場合(密閉空間内の圧力より外圧が低くなった場合、すなわち、基準圧>外圧)には、初期ブラッグ波長λがシフトしている方向と同じ方向にブラッグ波長がシフトするように、前記撓みが大きくなる方向へ前記FBG部31が撓む(図18(c)参照)。これは、初期状態におけるブラッグ波長λを0とした場合、負圧が付加されるとブラッグ波長λがプラス方向にシフトすることを意味する。
このように、初期状態において前記FBG部31が前記貫通孔21の軸線軸方向のいずれかにある程度撓まされた状態で前記FBG部31の両側を前記ベースフィルム2又は前記第1カバーフィルム70に固定することで、初期状態におけるブラッグ波長λを前記FBG部31が略直線状とされている場合のブラッグ波長に対してシフトさせておくことにより、付加される圧力が正圧か負圧かの判別をより明確に行うことができる。
なお、初期状態から撓みが小さくなる方向に圧力が付加される場合(図18においては正圧が付加される場合)には、前記FBG部31が撓みのない直線状となるまでの間は、圧力の増加に伴って前記初期ブラック波長λに対するブラッグ波長のシフト量は大きくなり、その後、前記圧力がさらに大きくなって前記FBG部31が初期状態において撓まされていた方向とは反対側へ撓み始めると、圧力の増加に伴って前記初期ブラック波長λに対するブラッグ波長のシフト量が小さくなり、前記FBG部31が初期状態における撓み量と同一量だけ反対方向に撓んだ時点で前記初期ブラック波長λに対するブラッグ波長のシフト量がゼロになる。
つまり、初期状態から撓みが小さくなる方向に圧力が付加される場合には、前記初期ブラッグ波長λに対するブラッグ波長のシフト方向は、前記FBG部31が略直線状になる状態を挟んで、切り換わることになる。
従って、測定位置または外圧の種類(水圧、空気圧等)に基づいて、負圧が生じ易いと予想される場合には初期状態において前記FBG部31を上方に凸状(前記密閉空間から離間する方向に凸状)に撓ませ(図18参照)、且つ、正圧が生じ易いと予想される場合には初期状態において前記FBG部31を下方に凸状(前記密閉空間に近接する方向に凸状)に撓ませる(図示せず)のが好ましい。
斯かる好ましい構成においては、前記初期ブラッグ波長λに対するブラッグ波長のシフト方向が前記FBG部31が略直線状になる状態を挟んで切り換わることを有効に防止できる。
例えば、複数の前記光学式圧力センサ200A〜200Cを直列接続して、広範囲での圧力計測を行うことも可能である。
図19に、複数の前記光学式圧力センサ200A〜200Cを直列接続した使用例を示す。
図19に示す使用例においては、前記光学式圧力センサ200A〜200Cは、前記光ファイバ3の一端部及び他端部に、それぞれ、前記プローブ4及び該プローブ4に接続可能なプローブ4’を有している。
図19に示す使用例においては、前記光学式圧力センサ200A〜200Cは、前記光ファイバ3の一端部及び他端部に、それぞれ、前記プローブ4及び該プローブ4に接続可能なプローブ4’を有している。
そして、一の光学式圧力センサ200A〜200Cにおける前記プローブ4’を他の光学式圧力センサ200A〜200Cにおける前記プローブ4に接続することにより、複数の光学式圧力センサ200A〜200Cのすべての前記FBG部31が直列接続されている。
このようにユニット化された複数の前記光学式圧力センサ200A〜200Cを接続することにより、1つのチャンネルで同時に数多くの箇所の圧力を測定することができる。
なお、前記光ファイバ3内においては入射光の減衰が少ないため、このような接続を行っても測定誤差が低下することなく測定可能である。
前記FBG部31が平面視において前記貫通孔21上に位置するという構成には、図12,図13及び図18に示すように、前記FBG部31の全域が前記貫通孔21上に位置する構成に加えて、図25に示すように、前記FBG部31の一部(例えば、半分の長さ分)が前記貫通孔21上に位置する構成も含まれる。
図25に示すように、前記FBG部31の一部だけを前記貫通孔21上に位置させることにより、前記FBG部31の感度を弱めることができる。
つまり、前記FBG部31のうち前記貫通孔21上に位置する部分の長さを調整することにより、前記FBG部31の感度を調整することができる。
従って、測定箇所における予想圧力の強さに応じて、前記FBG部のうち前記貫通孔31上に位置する部分の長さを適宜変更することにより、測定可能な圧力範囲を実質的に広げることができる。
さらに、前記構成によれば、前記FBG部31の過剰反応による余計なノイズの発生を減少させるという効果も得られる。
本実施形態においては、前記光学式圧力センサ200A〜200C全体が可撓性を有するように構成されているが、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
図20に、本実施の形態のさらに他の変形例に係る光学式圧力センサ200Dの分解斜視図を示す。
前記光学式圧力センサ200Dは、図20に示すように、前記第1カバーフィルム70の測定表面側に固着された剛性のカバープレート9をさらに備えている。
前記カバープレート9には、前記FBG部31に対応した位置に通過孔91が設けられている。
前記通過孔91の径は前記ベース部材20における前記貫通孔21と略同じでもよいし、より小さくてもよい。
前記剛性のカバープレート9を備えることにより、前記光学式圧力センサ200Dにおける圧力測定側の表面に、前記光ファイバ3の径等による凹凸が生じることを防止して、測定表面の平滑化を図ることができる。したがって、前記ベースフィルム2の表面形状に依存することなく、測定表面の微小な圧力変化を測定することができる。
また、複数の前記FBG部31によって平滑平面上の複数箇所の圧力を測定する場合には、前記剛性のカバープレート9を備えることにより、前記複数のFBG部31をそれぞれ所定位置に確実に保持することができる。
本実施形態においては、前記FBG部31と同数の貫通孔21を設けているが、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
図21に、本実施の形態のさらに他の変形例に係る光学式圧力センサ200Eの平面図を示す。
図21に示すように、前記光学式圧力センサ200Eにおいては、前記ベースフィルム2に単一の貫通孔21’が設けられている。そして、前記光ファイバ3は、平面視において前記複数のFBG部31が前記単一の貫通孔21’上に位置するように配置されている。
前記ベースフィルム2には、さらに、一端部が前記単一の貫通孔21’に流体的に接続され且つ他端部が外部に開放された外部連通用スリット23が設けられている。
これに代えて、いくつかのFBG部31ごとに1つの貫通孔を設けることも可能である。
なお、光ファイバ3の配設態様は特に限定されず、図22に示すように、渦巻き状に配設することとしてもよい。
又、前記各実施の形態において、前記ベースフィルム2に形成された前記貫通孔21内に前記ベースフィルム2よりも剛性の高い材質からなる中空の補強リング210を配設し、前記FBG部31の少なくとも一部が平面視において前記補強リング210の中空部内に位置するように構成することも可能である。
斯かる補強リング210を備えることにより、前記FBG部31及び前記カバーフィルム2の安定性をより向上させることができる。
図26(a)に、前記補強リング210を備えた一例の平面図を示す。
又、図26(b)に、図26(a)におけるXXVI(b)-XXVI(b)線に沿った断面図を示す。
好ましくは、前記補強リング210は、図26に示すように、外周面が前記貫通孔21の内周面に当接するように構成される。
前記補強リング210は、例えば、金属又は前記ベースフィルムより剛性の高い樹脂によって形成され得る。
図1は、本発明に第1実施形態に係る光学式圧力センサの平面図である。 図2(a)は、図1における領域II(a)の部分拡大図である。図2(b)は、図2(a)におけるII(b)−II(b)線に沿った断面図である。 図3は、図1における領域IIIの部分拡大図である。 図4は、前記第1実施形態に係る前記光学式圧力センサの分解斜視図である。 図5は、前記第1実施形態の変形例に係る光学式圧力センサの分解斜視図である。 図6は、複数の前記光学式圧力センサを接続した使用例を示す平面図である。 図7は、前記第1実施形態の他の変形例に係る光学式圧力センサの分解斜視図である。 図8は、前記第1実施形態のさらに他の変形例に係る光学式圧力センサの平面図である。 図9は、光ファイバの配置構成を異ならせた状態の前記第1実施形態に係る光学式圧力センサの平面図である。 図10(a)は、前記第1実施形態のさらに他の変形例に係る光学式圧力センサの平面図である。図10(b)は、前記第1実施形態のさらに他の変形例に係る光学式圧力センサの平面図である。 図11は、前記第1実施形態のさらに他の変形例に係る光学式圧力センサの平面図である。 図12は、本発明の第2実施形態に係る光学式圧力センサの平面図である。 図13(a)は、図12の領域XIII(a)における部分拡大図である。図13(b)は、図13(a)におけるXIII(b)−XIII(b)線に沿った断面図である。図13(c)は、図13(a)におけるXIII(c)−XIII(c)線に沿った断面図である。 図14は、図12における領域XIVの部分拡大図である。 図15は、前記第2実施形態に係る前記光学式圧力センサの分解斜視図である。 図16は、前記第2実施形態の変形例に係る光学式圧力センサの分解斜視図である。 図17は、前記第2実施形態の他の変形例に係る光学式圧力センサの分解斜視図である。 図18は、図17に示す前記光学式圧力センサの変形例の断面図である。図18(a)は外圧が付加されていない初期状態を示し、図18(b)は外圧が正圧の場合を示し、図18(c)は外圧が負圧の場合を示している。 図19は、複数の前記光学式圧力センサを接続した使用例を示す平面図である。 図20は、前記第2実施形態のさらに他の変形例に係る光学式圧力センサの分解斜視図である。 図21は、前記第2実施形態のさらに他の変形例に係る光学式圧力センサの平面図である。 図22は、光ファイバの配置構成を異ならせた状態の前記第2実施形態に係る光学式圧力センサの平面図である。 図23(a)及び(b)は、それぞれ、図1におけるXXIII(a)−XXIII(a)線及びXXIII(b)−XXIII(b)線に沿った断面を示している。 図24(a)は、カバーフィルムの内表面に形成された溝に光ファイバを配設した状態の前記第1実施形態に係る光学式圧力センサの断面図である。図24(b)は、カバーフィルムの外表面に形成された溝に光ファイバを配設した状態の前記第1実施形態に係る光学式圧力センサの断面図である。 図25は、前記光ファイバのFBG部の一部が貫通孔上に位置するように配置された本発明に係る光学式圧力センサの部分平面図である。 図26(a)は、前記貫通孔内に補強リングが備えられた変形例の部分平面図であり、図26(b)は、図26(a)におけるXXVI(b)-XXVI(b)線に沿った断面図である。
符号の説明
100A〜100F,100E’,200A〜200E 光学式圧力センサ
2,2’ ベースフィルム
2a 第1面
2b 第2面
21,21’ 貫通孔
22a 溝
3 光ファイバ
31 FBG部(圧力測定用)
32 FBG部(温度補償用)
4 プローブ
5 中空部材
6 固定フィルム
7,7’,7” カバーフィルム
71a,72a 溝
8 接着フィルム
9 カバープレート
91 通過孔
10 スペーサフィルム
101 孔
22 スリット
23 外部挿通用スリット
70 第1カバーフィルム
80 第2カバーフィルム
210 補強リング

Claims (25)

  1. 第1面及び第2面を有し、前記第2面が対象物体の表面に直接又は間接的に密着されるベースフィルムと、前記ベースフィルムに固定される光ファイバとを備え、前記光ファイバには少なくとも一つのFBG部が設けられている光学式圧力センサであって、
    前記ベースフィルムには、前記第1面及び第2面の間を貫通する貫通孔が設けられており、
    前記光ファイバは、平面視において前記FBG部が前記貫通孔上に位置するように該FBG部以外の領域において前記ベースフィルムに固定されていることを特徴とする光学式圧力センサ。
  2. 前記光ファイバには、反射特性の異なるFBG部が長手方向に沿って複数設けられ、
    前記ベースフィルムには、前記貫通孔が複数設けられており、
    前記光ファイバは、平面視において前記複数のFBG部が前記複数の貫通孔のうちの対応する貫通孔上にそれぞれ位置するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式圧力センサ。
  3. 前記ベースフィルムの第1面には、前記複数の貫通孔のうちの任意の貫通孔を覆う可撓性カバーフィルムが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の光学式圧力センサ。
  4. 前記光ファイバには、反射特性の異なるFBG部が長手方向に沿って複数設けられ、
    前記ベースフィルムには、単一の前記貫通孔が設けられており、
    前記光ファイバは、平面視において前記複数のFBG部が前記単一の貫通孔上に位置するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式圧力センサ。
  5. 前記ベースフィルムの第1面には、前記複数のFBG部のうちの任意のFBG部を覆うように前記貫通孔の所定部分を覆う可撓性のカバーフィルムが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の光学式圧力センサ。
  6. 前記光ファイバは、前記FBG部の両側において前記ベースフィルムに固着されていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の光学式圧力センサ。
  7. 前記ベースフィルムの第1面に直接又は間接的に固着される剛性のカバープレートをさらに備え、
    前記カバープレートには、前記FBG部に対応した位置に通過孔が設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の光学式センサ。
  8. 前記ベースフィルムと前記カバープレートとの間には可撓性のスペーサフィルムが介挿されており、
    前記スペーサフィルムには前記通過孔及び前記貫通孔を流体的に接続する孔が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の光学式圧力センサ。
  9. 前記ベースフィルムの第2面に固着される接着フィルムをさらに備え、
    前記接着フィルムの前記ベースフィルムとは反対面には前記対象物体に接着可能な接着層が設けられていることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の光学式圧力センサ。
  10. 前記光ファイバには温度補償用のFBG部が設けられており、
    前記温度補償用FBG部は、前記ベースフィルムに固定された剛性の中空部材内に内挿されていることを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の光学式圧力センサ。
  11. 前記ベースフィルムの前記第1面には溝が設けられており、
    前記光ファイバは前記溝内に配置されていることを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の光学式圧力センサ。
  12. 前記貫通孔内には前記ベースフィルムより高剛性の中空補強リングが配設されており、
    前記光ファイバは、平面視において前記FBG部が前記補強リングの中空部上に位置するように配置されていることを特徴とする1から11の何れかに記載の光学式圧力センサ。
  13. 対象物体に固定されるベース部材と、少なくとも一つのFBG部を有し、前記ベース部材に固定される光ファイバとを備えた光学式圧力センサであって、
    前記ベース部材は、測定すべき外圧との対向面が可撓性の第1カバーフィルムによって覆われた密閉空間を有し、
    前記光ファイバは、前記FBG部が前記第1カバーフィルムの内表面に接した状態で前記密閉空間内に位置するように、該FBG部以外の領域において前記ベース部材に固定されており、
    前記密閉空間を基準圧に維持した状態で前記FBG部の反射特性の変化を測定し得るように構成されていることを特徴とする光学式圧力センサ。
  14. 前記FBG部は、前記基準圧に対する外圧の変化に伴う前記第1カバーフィルムの撓みに追従し得るように前記第1カバーフィルムの内表面に固着されていることを特徴とする請求項13に記載の光学式圧力センサ。
  15. 前記ベース部材は、第1面及び第2面を有し、前記第2面が対象物体の表面に直接又は間接的に密着される可撓性のベースフィルムであって、前記第1面及び前記第2面の間を貫通する貫通孔が設けられたベースフィルムと、前記貫通孔の一方側の端部を覆うように前記ベースフィルムの第1面に固着される前記第1カバーフィルムと、前記第1カバーフィルムとの共働下に前記密閉空間を形成すべく前記貫通孔の他方側の端部を覆うように前記ベースフィルムの第2面に固着される可撓性の第2カバーフィルムとを有し、
    前記光ファイバは、平面視において前記FBG部が前記貫通孔上に位置するように前記ベースフィルムの前記第1面と前記第1カバーフィルムとの間に介挿されていることを特徴とする請求項13又は14に記載の光学式圧力センサ。
  16. 前記光ファイバは、反射特性の異なるFBG部が長手方向に沿って複数設けられ、
    前記ベースフィルムには、複数の前記貫通孔と、該複数の貫通孔を互いに連通するスリットとが設けられ、
    前記光ファイバは、平面視において前記複数のFBG部が前記複数の貫通孔のうちの対応する貫通孔上にそれぞれ位置するように配置されており、
    前記第1及び第2カバーフィルムは、前記複数の貫通孔及び前記スリットを覆うように前記第1面及び前記第2面にそれぞれ固着されており、
    前記ベースフィルムには、さらに、一端部が前記複数の貫通孔及び前記スリットによって画される密閉空間に流体的に接続され且つ他端部が外部に開放された外部連通用スリットが設けられていることを特徴とする請求項15に記載の光学式圧力センサ。
  17. 前記光ファイバには、反射特性の異なるFBG部が長手方向に沿って複数設けられ、
    前記ベースフィルムには、単一の前記貫通孔が設けられており、
    前記光ファイバは、平面視において前記複数のFBG部が前記単一の貫通孔上に位置するように配置されており、
    前記ベースフィルムには、さらに、一端部が前記単一の貫通孔に流体的に接続され且つ他端部が外部に開放された外部連通用スリットが設けられていることを特徴とする請求項15に記載の光学式圧力センサ。
  18. 前記ベースフィルムの前記第1面には溝が設けられており、
    前記光ファイバは前記溝内に配置されていることを特徴とする請求項15から17の何れかに記載の光学式圧力センサ。
  19. 前記第1カバーフィルムの前記内表面には溝が設けられており、
    前記光ファイバは前記溝内に配置されていることを特徴とする請求項13から17の何れかに記載の光学式圧力センサ。
  20. 前記光ファイバには温度補償用のFBG部が設けられており、
    前記温度補償用FBG部は、前記ベース部材に固定された剛性の中空部材内に長手方向伸縮可能に内挿されていることを特徴とする請求項13から19の何れかに記載の光学式圧力センサ。
  21. 対象物体に固定されるベース部材と、少なくとも一つのFBG部を有し、前記ベース部材に固定される光ファイバとを備えた光学式圧力センサであって、
    前記ベース部材は、測定すべき外圧との対向面が可撓性の第1カバーフィルムによって覆われた密閉空間を有し、
    前記光ファイバは、前記FBG部が前記第1カバーフィルムの外表面に接した状態で前記密閉空間上に位置するように、該FBG部以外の領域において前記第1カバーフィルムに固定されており、
    前記密閉空間を基準圧に維持した状態で前記FBG部の反射特性の変化を測定し得るように構成されていることを特徴とする光学式圧力センサ。
  22. 前記ベース部材は、外圧測定側の第1面及び対象物体の表面に直接又は間接的に密着される第2面を有する可撓性のベースフィルムであって、前記第1面及び前記第2面の間を貫通する貫通孔が設けられたベースフィルムと、前記貫通孔の一方側の端部を覆うように前記ベースフィルムの第1面に固着される前記第1カバーフィルムと、前記第1カバーフィルムとの共働下に前記密閉空間を形成すべく前記貫通孔の他方側の端部を覆うように前記ベースフィルムの第2面に固着される可撓性の第2カバーフィルムとを有し、
    前記光ファイバは、平面視において前記FBG部が前記貫通孔上に位置するように前記第1カバーフィルムの外表面上に固定されていることを特徴とする請求項21に記載の光学式圧力センサ。
  23. 前記第1カバーフィルムの前記外表面には溝が設けられており、
    前記光ファイバは前記溝内に配置されていることを特徴とする請求項21又は22に記載の光学式圧力センサ。
  24. 前記FBG部の全体が前記貫通孔上に位置していることを特徴とする請求項1から23の何れかに記載の光学式圧力センサ。
  25. 前記FBG部の一部が前記貫通孔上に位置していることを特徴とする請求項1から23の何れかに記載の光学式圧力センサ。
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