JP2007503026A - サブバンドフィルタ処理を用いた透かし埋め込みの装置と方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、入力メディア信号に透かしを埋め込むためのシステムに関するものである。サブバンド符号化された入力信号の複数のサブバンド信号が、好ましくはその当該ビットストリームの多重化解除によって取得される。サブバンド信号の組が、透かしに関連付けられた応答をもつサブバンドフィルタ(507)によってフィルタ処理される。サブバンドフィルタ(507)は、フィルタ処理されたサブバンド信号の組を生成し、前記フィルタ処理されたサブバンド信号の組は組み合わされて所望の透かしをもつ出力信号となる。出力信号は好ましくは圧縮されたサブバンドビットストリーム信号である。こうして、サブバンド領域でのフィルタ処理によってメディア信号に透かしを埋め込み、当該メディア信号をいったんデコードしてから再エンコードする必要をなくす簡素な手法が実現される。
Description
本発明は、透かし埋め込みの装置と方法に関するものであり、詳細には、透かしをサブバンド符号化されたメディア信号に埋め込む装置と方法に関するものである。
著作物の不正頒布は著作権者から作品に対する正当なロイヤルティを奪い、不正頒布された作品の供給者に利益を与え、それがさらなる不正頒布の誘引となりうる。インターネットによってもたらされた転送の簡便さに鑑みれば、芸術表現その他頒布が限定されている作品のような著作権で保護されているはずのコンテンツ作品も大規模な不正頒布がされる可能性がある。圧縮されたオーディオファイルを保存・伝送するためのMP3形式はオーディオ録音物の大規模な頒布を現実的なものにした。たとえば、30ないし40メガバイトのデジタルPCM(パルスコード変調)による楽曲のオーディオ録音は3ないし4メガバイトのMP3ファイルに圧縮できる。典型的な56kbpsでインターネットにダイヤルアップ接続すると、このMP3ファイルは数分でユーザーのコンピュータにダウンロードできる。これは、悪意のある人物がMP3でエンコードされた楽曲をダウンロードするための直接ダイヤルインサービスを設けることもできることを意味している。MP3エンコードされた楽曲の不正コピーはその後はソフトウェアまたはハードウェア装置によって再生することもできるし、圧縮を解除して書き込み可能CDに保存して通常のCDプレーヤーで再生することもできる。
コピープロテクトされたコンテンツ作品の複製の制限に関してはいくつかの技術が提案されてきた。デジタル音楽保護構想(SDMI: Secure Digital Music Initiative)その他は正規のコンテンツ作品を識別するための「デジタル透かし」の使用を提唱している。
デジタル透かしは上述した状況のようにコピープロテクトに使うことができる。しかし、デジタル透かしの使用はこれには限定されず、電子コンテンツ配送システム(Electronic Content Delivery System)を通じて頒布されるファイルなどに透かしが埋め込まれてインターネット上で不法にコピーされたコンテンツを追跡するのに使われるといういわゆる不正コピー追跡技術(forensic tracking)にも使用できる。透かしはさらに、放送局の監視(コマーシャルなど)だとか認証目的などにも利用されうる。
圧縮されていない生の信号に透かしを埋め込む技術はいくつか知られたものがある。
たとえば、圧縮されていない生のオーディオ信号に透かしを埋め込む技術がいくつか存在する。国際特許出願WO-A-02/091374は圧縮されていない生のオーディオ信号に透かしフィルタを使うことで透かしを入れる方法を記載している。この方法では、圧縮されていない信号x[n]をフィルタw′[n]によって線形フィルタ処理をかけることによって透かし信号が埋め込まれる。
y[n]=x[n]+α(x[n]*w′[n]) (1)
ここで、αは埋め込みの強さに対応するスケーリング因子で、y[n]は透かしを入れた出力信号、*は畳み込み演算を表している。w′[n]は透かしフィルタのインパルス応答を表している。上記の式を整理しなおすと、
y[n]=x[n]*(1+αw′[n])=x[n]*w[n] (2)
となる。ここで、w[n]=1+αw′[n]である。この表現は、WO02/091374のアプローチが透かしフィルタw[n]によって入力信号x[n]をフィルタ処理することと等価であることを示している。
ここで、αは埋め込みの強さに対応するスケーリング因子で、y[n]は透かしを入れた出力信号、*は畳み込み演算を表している。w′[n]は透かしフィルタのインパルス応答を表している。上記の式を整理しなおすと、
y[n]=x[n]*(1+αw′[n])=x[n]*w[n] (2)
となる。ここで、w[n]=1+αw′[n]である。この表現は、WO02/091374のアプローチが透かしフィルタw[n]によって入力信号x[n]をフィルタ処理することと等価であることを示している。
しかし、現在ではオーディオコンテンツなどの多くはMPEG、AAC、WMAなどといった圧縮されたフォーマットで提供されている。圧縮されたオーディオ信号は時にビットストリームと称されることがあるため、この領域で埋め込まれた透かしは、しばしばビットストリーム透かしと呼ばれる。
WO02/091374のフィルタに基づく透かし法を利用するため、圧縮された信号はまず圧縮前の生の信号に変換で戻される。その上で上述した式(1)または(2)に従った演算によって透かしが埋め込まれ、結果として得られる信号が改めて圧縮信号に変換される。
WO02/091374のフィルタに基づく透かし法を利用するため、圧縮された信号はまず圧縮前の生の信号に変換で戻される。その上で上述した式(1)または(2)に従った演算によって透かしが埋め込まれ、結果として得られる信号が改めて圧縮信号に変換される。
しかし、そのようなやり方にはいくつかの不都合な点がある。主だったものを挙げると:
・この処理では追加的なデコード、エンコード工程が必要になる。そうした工程は複雑で、よって複雑さと計算上の負担とを著しく増加させる。たとえばコストもしくは消費電力またはその両方の上昇をもたらしうる。
・フィルタ処理の遅延のみならずデコード、エンコード工程による追加的な遅延も生じるので、動作上の遅延が増える。これはリアルタイムアプリケーションなどでは著しく不都合な点となる。
・デコード、エンコード工程は高品質を目指してはいるものの、これらの処理は設計上可逆ではなく、典型的には情報の損失を伴う。よって、結果として得られるオーディオ信号の品質は低下しうる。そしてこの工程は実際上、望ましくないあるいは受け入れられない無用な追加的なゆがみを導入することになりうる。
・この処理では追加的なデコード、エンコード工程が必要になる。そうした工程は複雑で、よって複雑さと計算上の負担とを著しく増加させる。たとえばコストもしくは消費電力またはその両方の上昇をもたらしうる。
・フィルタ処理の遅延のみならずデコード、エンコード工程による追加的な遅延も生じるので、動作上の遅延が増える。これはリアルタイムアプリケーションなどでは著しく不都合な点となる。
・デコード、エンコード工程は高品質を目指してはいるものの、これらの処理は設計上可逆ではなく、典型的には情報の損失を伴う。よって、結果として得られるオーディオ信号の品質は低下しうる。そしてこの工程は実際上、望ましくないあるいは受け入れられない無用な追加的なゆがみを導入することになりうる。
よって、メディア信号に透かしを埋め込むための改良されたシステムは有益であり、とりわけ、より簡素で、高品質で、および/または遅延の少ないものとできるシステムは有益である。
したがって、本発明は好ましくは、単独であるいは何かとの組み合わせによって、上述した不都合な点の一つまたは複数を緩和、軽減または除去しようとする。
本発明の第一の側面によれば、
入力信号の複数のサブバンド信号を取得し、
サブバンド信号の組を当該透かしに関連付けられた応答をもつサブバンドフィルタを用いてフィルタ処理して、フィルタ処理されたサブバンド信号の組を生成し、前記フィルタ処理されたサブバンド信号の組を組み合わせることによって出力信号を生成する、
ステップを有することを特徴とする、メディア信号の入力信号に透かしを埋め込む方法が提供される。
入力信号の複数のサブバンド信号を取得し、
サブバンド信号の組を当該透かしに関連付けられた応答をもつサブバンドフィルタを用いてフィルタ処理して、フィルタ処理されたサブバンド信号の組を生成し、前記フィルタ処理されたサブバンド信号の組を組み合わせることによって出力信号を生成する、
ステップを有することを特徴とする、メディア信号の入力信号に透かしを埋め込む方法が提供される。
エンコードされたメディア信号の多くはサブバンド符号化を用いてエンコードされている。本発明はそのサブバンド領域での透かし埋め込みを可能にすることによって、エンコードされた信号のビットストリームをデコードして再度エンコードする必要をなくすものである。それにより本発明は、透かし埋め込みの有利な方法を可能にし、特に遅延、複雑さおよび/または透かし入れ工程の遅延を低減しうる。
さらに、フィルタ処理による透かし埋め込みは、実用上の実装にきわめて好適であり、複雑なデジタル信号処理技術を必要としない透かし入れ工程を提供する。
本発明のある特徴によれば、入力信号はサブバンド符号化されたメディア信号である。
特に、該サブバンド符号化されたメディア信号は、多重化されたサブバンド値を有するメディア信号でありうる。特に、該サブバンド符号化されたメディア信号は圧縮されたビットストリームでありうる。たとえば、該メディア信号は、MPEG1レイヤー1、2または3エンコード処理のようなサブバンド符号化工程に基づいてエンコードされたものでありうる。
このため、サブバンドが入力信号から簡単な操作によって直接得られる、とりわけ簡素な実施が可能になる。たとえば、前記複数のサブバンドは特に、前記サブバンド符号化信号のサブバンドに対応するものでもよい。そうすればサブバンドは、サブバンド符号化信号からたとえば入力信号の多重化解除によって直接得ることができる。換言すれば、前記したサブバンド領域でのフィルタ処理は、入力信号のサブバンドを直接フィルタ処理することによるものでありうるのである。
本発明のある特徴によれば、出力信号はサブバンド符号化されたメディア信号である。
特に、出力信号は、多重化されたサブバンド値を有するサブバンド符号化されたメディア信号でありうる。特に、該サブバンド符号化されたメディア信号は圧縮されたビットストリームでありうる。好ましくは、出力信号と入力信号は対応するサブバンドを有しており、サブバンド変換の必要なく、簡素なおよび/または高速な透かし埋め込みを可能にする。これは入力信号と出力信号が同じ種類のものである場合には特に好適である。たとえば、出力信号は、入力されたMPEG1エンコードされた入力信号と実質同一だが透かしが埋め込まれているMPEG1エンコードされた信号でありうる。こうして、既存の信号に実質透明な仕方で透かしを埋め込む非常に簡素で高効率の方法が提供される。
本発明のある特徴によれば、入力信号には対応するベースバンド入力信号があり、出力信号には対応する、関連付けられた所望の透かしをもつベースバンド出力信号があり、サブバンドフィルタの応答は前記出力信号の透かしが前記ベースバンド出力信号の所望の透かしに対応するようになるものである。
たとえば、入力信号は、対応するPCM非圧縮ベースバンド信号がある圧縮されたビットストリームでありうる。同様に、出力信号は、対応するPCM非圧縮ベースバンド信号がある圧縮されたビットストリームでありうる。応答はたとえば、各サブバンドチャンネルについての、サブバンドフィルタの周波数応答またはサブバンドフィルタのインパルス応答の組でありうる。
サブバンドフィルタによって埋め込まれる透かしはその後、前記の対応するベースバンド信号についての所望の透かしと実質等価でありうる。よって本発明は、サブバンド領域で実行される簡単な工程によってベースバンドでの所望の透かしが埋め込まれることを可能にする。
本発明のある特徴によれば、サブバンドフィルタの応答は、ベースバンド入力信号のフィルタ処理による結果として所望の透かしを与えるベースバンドフィルタの応答の、サブバンドでの等価物に対応する。
よって、サブバンドフィルタは、対応するベースバンドフィルタによって埋め込まれうる所望の透かしと実質等価な透かしをサブバンド領域において埋め込むことができる。具体的には、前記サブバンドフィルタは、あたかも入力信号が復号され、ベースバンドフィルタによってフィルタ処理され、それから再エンコードされたような場合と実質同様な透かしの埋め込みにつながる。こうして、所望のベースバンド透かしが、圧縮されたビットストリーム内に、ベースバンドとの間で行ったり来たりする変換を必要とすることなく、埋め込まれうるのである。
本発明のある特徴によれば、本方法はさらに、フィルタ処理されたサブバンド信号の少なくとも一つに透かしエネルギースケーリング因子を乗算するステップを有する。これは、透かし入れの強度が透かしエネルギースケーリング因子によって直接かつ明示的に制御されうる、とりわけ好適なサブバンドフィルタ処理の実装を提供する。
本発明のある特徴によれば、本方法はさらに、前記透かしエネルギースケーリング因子を動的に適応させるステップを有する。これにより、透かし埋め込み強度が現在の条件について動的に最適化されることができるようになる。よって、透かし埋め込み強度は、メディア信号の受忍しがたい劣化を起こすことなく、たとえばできるだけ大きくする(それにより検出しやすくする)よう動的に制御することができる。
本発明のある特徴によれば、透かしエネルギースケーリング因子を動的に適応させる前記ステップは、該透かしエネルギースケーリング因子を入力信号の特性に応じて動的に適応させることである。
前記特性は、たとえば入力信号から、あるいは入力信号から得られるサブバンドから、あるいはその両方から導出されうる。メディア信号の透かし埋め込み強度への感度は入力信号の動的特性に依存し、よって透かし埋め込みの強度はそうした特性に応じて適応されうる。たとえば、透かしエネルギースケーリング因子は、エンコード中に原メディア信号に適用されたマスキング閾値に応じて適応されうる。
本発明のある特徴によれば、本方法はさらに、フィルタ処理されていないサブバンド信号と対応するフィルタ処理されたサブバンド信号との加算をするステップを有する。これにより、埋め込み強度が制御されうる便利な実装が可能となる。
本発明のある特徴によれば、本方法はさらに、前記サブバンド信号の組をサブバンドフィルタに対してシフトさせることによって透かしにデータペイロードを加えるステップを有する。
これにより、発信端と受信端との間で、具体的には透かしを埋め込む装置と透かしを検出する装置との間で追加的なデータの伝達が可能となる。このサブバンドシフトは、メディア信号の品質や透かし検出率に影響を与えない、簡単で単純な方法で、追加的なデータを導入することが可能となる。
本発明のある特徴によれば、本方法はさらに、前記フィルタ処理されたサブバンド信号の組をサブバンドフィルタに対して逆シフトさせるステップを有する。これにより、出力信号のメディア内容に影響することなくデータペイロードを導入することが可能となる。よって、出力信号の復号が透かしやデータペイロードによって影響されることはない。
本発明のある特徴によれば、各シフト位置がデータ値に対応する。これは、透かし埋め込みにデータペイロードを加えるとりわけ有利で単純な方法を提供する。
本発明のある特徴によれば、前記取得ステップは、入力信号を多重化解除し、逆量子化し、スケーリングすることを有する。これは、サブバンド符号化されたメディア信号取得のとりわけ好適で単純な実装を提供する。
本発明のある特徴によれば、前記生成ステップは、出力信号を量子化し、多重化することを有する。これは、サブバンド符号化されたメディア信号生成のためのとりわけ好適で単純な実装を提供する。
好ましくは、メディア信号は、オーディオ信号、ビデオ信号、画像信号からなる群より選ばれる。
本発明のある特徴によれば、前記サブバンド信号の組は前記複数のサブバンド信号のすべてのサブバンド信号を含んでいる。前記サブバンド信号の組は、複雑さおよび計算上の負担を軽減するために前記複数のサブバンド信号のうちの一部だけを含んでいてもよいが、好ましくは透かしパフォーマンスを最適化するために前記サブバンド信号のすべてを含む。
本発明のある特徴によれば、本発明はさらに、出力信号を復号してベースバンド信号を生成し、該ベースバンド信号の特徴に応じて透かしを検出するステップを有する。これにより、サブバンド領域において埋め込まれた透かしがベースバンド領域で検出できる、透かしの埋め込みおよび検出の単純にして高効率の方法を可能にする。
本発明の第二の側面によれば、入力信号の複数のサブバンド信号を取得する手段と、サブバンド信号の組をフィルタ処理して、フィルタ処理されたサブバンド信号の組を生成する、当該透かしに関連付けられた応答をもつサブバンドフィルタと、前記フィルタ処理されたサブバンド信号の組を組み合わせることによって出力信号を生成する手段とを有することを特徴とする、メディア信号の入力信号に透かしを埋め込む装置が提供される。
これらのことを含む本発明のさまざまな側面、特徴、利点は以下に記載される実施形態を参照することで明らかとなり、明快に説明されることであろう。
本発明の実施形態は、あくまでも例としての図面を参照しつつ記載される。
以下では、オーディオ信号、特にMPEG1でエンコードされたオーディオ信号に適用可能な本発明の実施形態に焦点を当てて記述するが、本発明がこの適用に限定されるものではなく、他の多くのエンコード方法およびビデオや静止画信号などを含むメディア信号に適応されうることは理解されるであろう。
図1は、オーディオ信号のエンコード、デコードを行うシステムを示す図である。具体的には、図1は典型的なサブバンドオーディオエンコーダおよびデコーダの基本的な要素を示している。主たる要素は分解(analysis)フィルタバンク101および合成すなわち再構築(reconstruction)フィルタバンク103である。以下では、両フィルタバンクの多相記述を使うこととし、フィルタバンクにおけるフィルタの多相成分からなる伝達行列は分解フィルタバンクについてはA(z)、合成フィルタバンクについてはR(z)によって表す。両フィルタバンクはたとえば、MPEG1で使用されるようなコサイン変調フィルタバンクに対応する。パラメータMはフィルタバンクの帯域の数を、よってサブバンド符号化された信号のサブバンド数を表すのに使うものとする。臨界サンプリングされた(すなわち、最低限のナイキストサンプリングレートでサンプリングされた)フィルタバンクでは、Mはさらに分解フィルタバンクおよび合成フィルタバンクの間引き因子および補間因子に対応する。
以下では、ベースバンドの入力信号はX(z)で表されるものとし、X(z)はサブバンド信号のベクトルを表すのに使う〔本訳稿では便宜上ベクトルを下線で表す〕。サブバンドの個々の信号は添え字で表す。すなわち、X(z)={X0(z),X1(z),...,XM−1(z)}である。好ましい実施形態では、ベースバンド信号X(z)はサンプリング周波数fsでサンプリングされる。各サブバンド信号のサンプリング周波数はfs/Mである。
図1から見て取れるように、オーディオエンコードはサブバンド信号X(z)を
X(z)=A(z)X(z) (3)
として生成する。
X(z)=A(z)X(z) (3)
として生成する。
オーディオデコードはデコードされたベースバンド信号X′(z)を
X(z)′=R(z)X(z) (4)
として生成する。
X(z)′=R(z)X(z) (4)
として生成する。
理想的な場合では、合成フィルタは分解フィルタの厳密な逆過程を行い、X(z)=X′(z)となる。しかし、現実のシステムではデコードされた信号は一般にはエンコードされた原信号と同一にはならない。
MPEG1を含めほとんどの実際の実施形態では、エンコードされたオーディオ信号はサブバンド領域でエンコードされるばかりでなく、この領域で圧縮されもする。データ圧縮は、音響心理学的なモデルに従って各サブバンドのデータ値を個別に量子化し、スケーリングすることによって達成される。具体的には、音響心理学的マスキング閾値を使って個々のサブバンドのビットレートを減らす。各サブバンドについて量子化された値と対応するスケーリング因子とが多重化されて単一の圧縮信号にまとめられるが、それを以下では圧縮ビットストリームと称する。
オーディオ信号のようなメディア信号に透かしを挿入することがしばしば望まれる。WO02/091374A1はベースバンド信号のフィルタ処理によってベースバンドに透かしを挿入する方法を開示している。
図2は、ベースバンド信号のフィルタ処理によって透かしを埋め込むシステムを示している。ベースバンド信号X(z)は透かしフィルタW(z)201によってフィルタ処理されて透かしが埋め込まれた出力ベースバンド信号Y(z)を生成する。
Y(z)=W(z)X(z) (5)
これは先に記載した離散的な時間に対する式(2)
y[n]=x[n]*(1+αw′[n])=x[n]*w[n] (2)
に対応するものである。
これは先に記載した離散的な時間に対する式(2)
y[n]=x[n]*(1+αw′[n])=x[n]*w[n] (2)
に対応するものである。
しかし、透かしフィルタW(z)はベースバンド信号を要求するため、圧縮サブバンドビットストリームX(z)には適用できない。
図3は、サブバンドエンコード信号に、対応するベースバンド信号でのフィルタ処理によって透かしを埋め込むシステムを示している。
はいってくるサブバンド符号化ビットストリームX(z)は多重化解除され、量子化解除され、結果として得られるサブバンド信号が合成フィルタR(z)103に入力される。結果として得られた標本値は合成されて対応するベースバンド信号X′(z)を生成する。このように、はいってくる圧縮ビットストリームの復号によってベースバンド信号X′(z)が生成される。生成されたベースバンド信号X′(z)はその後ベースバンド透かしフィルタW(z)203においてフィルタ処理され、透かしが埋め込まれたベースバンド信号Y(z)を生成する。このベースバンド信号は分解フィルタ101に入力され、結果として得られるサブバンドデータ値が量子化され、多重化されてビットストリームにされる。こうして、透かしが埋め込まれたベースバンド信号Y(z)はサブバンド符号化された出力信号としてエンコードされる。
このように、図3に示されたアプローチは以下のステップを有する:
再構築フィルタバンクR(z)103を用いて信号X(z)を合成(復号)する。
再構築フィルタバンクR(z)103を用いて信号X(z)を合成(復号)する。
フィルタW(z)203を使って信号X′(z)に透かしを埋め込み、分解フィルタバンクA(z)101を使って透かしのはいったサブバンド信号Y(z)を導出する。その後のスケーリング、量子化、多重化の結果、透かしのはいったビットストリームが得られる。
しかし、このやり方にはいくつかの不都合な点がある。主だったものを挙げると:
追加的なフィルタバンクR(z)およびA(z)が必要となり、そのぶん複雑さや計算上の負荷、消費電力を増す。
追加的なフィルタバンクR(z)およびA(z)が必要となり、そのぶん複雑さや計算上の負荷、消費電力を増す。
追加的なフィルタバンクの動作によって埋め込み工程の動作上の遅延が増える。これはリアルタイムアプリケーションでは特に著しく不都合な点となる。
デコードして再エンコードするという工程に起因するフィルタバンクの縦続により望ましくない追加的なゆがみが導入されることになりうる。
よって、圧縮ビットストリームを復号する必要なく透かし埋め込みを実装することが望ましい。
本出願人の欧州特許出願第03101546.4号(出願人整理番号PHNL030600EPP)は透かしがサブバンド領域において埋め込まれることを提案しており、該文書の内容は、特定的かつ明示的参照によって、ここに本特許出願にその全体が組み込まれる。
本発明の好ましい実施形態においては、時間的透かしがサブバンドフィルタ処理工程の使用によってサブバンド領域において埋め込まれうる。その手法は欧州特許出願第03101546.4号のシステムに適用可能である。
図4は、本発明のある好ましい実施形態に基づく、透かしを埋め込む方法のフローチャートである。
ステップ401において、オーディオその他の信号のような入力信号が受信される。
ステップ401に続いてステップ403では、該入力信号から複数のサブバンド信号が取得される。この好ましい実施形態においては、入力信号はサブバンド符号化メディア信号であり、前記サブバンドは、個々のサブバンドの標本値から直接取得されうる。他の実施形態では、前記複数のサブバンドは他の方法で得られることもある。たとえば、場合によっては、入力信号がベースバンド信号であり、前記複数のサブバンドがサブバンド符号化工程によって得られることもある。よって、実施形態によっては、透かし埋め込みがサブバンド符号化と統合されることもある。
ステップ403に続いてステップ405では、前記取得されたサブバンド信号の組が当該透かしに関連付けられた応答をもつサブバンドフィルタを用いてフィルタ処理される。こうしてサブバンド透かしフィルタはフィルタ処理されたサブバンド信号の組を生成する。この好ましい実施形態においては、前記サブバンド信号の組はすべてのサブバンド信号を含んでいるが、実施形態によってはサブバンド信号のサブセットを用いることもある。それは特に、サブバンドフィルタの、よって透かし埋め込み器の複雑さを軽減するために望まれることがある。
ステップ405に続いて、ステップ407では前記フィルタ処理されたサブバンド信号の組を組み合わせることによって出力信号が生成される。この好ましい実施形態では、前記出力信号はサブバンド符号化されたメディア信号であり、具体的には前記フィルタ処理されたサブバンド信号のサブバンド標本値は不変のまま単に組み合わされて多重化ビットストリームとされる(可能性として量子化を経たあとで)のでもよい。他の実施形態では、サブバンド値から出力信号を生成するためにより高度な処理が適用されてもよい。
図5は、本発明のある好ましい実施形態に基づく、透かしを埋め込む装置のブロック図である。
装置は入力501を有し、この特定の実施形態ではこれが圧縮されたオーディオビットストリームを受信する。ビットストリームはデマルチプレクサ503に入力され、そこで多重化解除されて個々のサブバンドの量子化された標本値を与える。サブバンドの標本値は量子化解除器505に入力され、そこで量子化解除されてオーディオエンコーダの分解フィルタによって生成されたサブバンドデータ値を与える。これらのサブバンド信号X0(z)〜XM−1(z)はサブバンドフィルタW(z)507に入力され、該サブバンドフィルタ507はサブバンド信号X0(z)〜XM−1(z)のサブバンドフィルタ処理を実行することによって透かしを埋め込み、それによりサブバンド透かしを有するフィルタ処理されたサブバンド信号Y0(z)〜YM−1(z)を生成する。
サブバンドフィルタW(z)507は量子化器509に結合されており、該量子化器509はフィルタ処理されたサブバンド信号Y0(z)〜YM−1(z)を量子化する。該量子化器509の量子化動作はオーディオエンコードのために規定されている量子化と同等のものでもよい。たとえば、MPEG1規格の音響心理学的マスキング閾値を使ってもよい。量子化器509はマルチプレクサ511に結合されており、該マルチプレクサ511がフィルタ処理されたサブバンド信号Y0(z)〜YM−1(z)を多重化して単一のビットストリームにする。こうして、透かし埋め込み器は具体的に書くと関数
Y(z)=X(z)W(z) (6)
を実装することができる。
Y(z)=X(z)W(z) (6)
を実装することができる。
図6は、本発明のある好ましい実施形態に基づく、透かしを埋め込むための別の装置のブロック図である。図6の装置は図5の装置に対応しているが、サブバンドフィルタW(z)の具体的な実装を伴っている。
図6の実施形態において、修正されたサブバンドフィルタW′(z)601が量子化器505に結合されている。修正されたサブバンドフィルタW′(z)601は修正されたフィルタ処理されたサブバンド信号V0(z)〜VM−1(z)を生成する。図6の装置の透かし埋め込みはさらに、フィルタ処理されたサブバンド信号のうちの少なくとも一つ、好ましくは全部に透かしエネルギースケーリング因子αを乗算することを含んでいる。具体的には、透かしエネルギースケーリング因子はベクトルα=α0〜αM−1とすることができる。つまり、スケーリング因子は異なるサブバンド信号ごとに異なっていてもよいのである。
さらに、この手法は個々のフィルタ処理されていないサブバンド信号を対応するフィルタ処理されたサブバンド信号と加算することを含んでいる。こうして、量子化器509へのサブバンド信号入力は、この実施形態では、次のようになる。
Y(z)=X(z)+αV(z)=X(z)+αX(z)W′(z)=X(z)(1+αW′(z)) (7)
図5と図6の実装は同一ではないが、フィルタW′(z)およびW(z)は、1+αW′(z)=W(z)とおくことによって両システムの応答が同一となるように設計することができる。
図5と図6の実装は同一ではないが、フィルタW′(z)およびW(z)は、1+αW′(z)=W(z)とおくことによって両システムの応答が同一となるように設計することができる。
図6の実施形態の利点は、相対的な透かしエネルギーを制御する埋め込み強度αの可視性である。具体的には、個々のサブバンド信号の透かしエネルギーはαmによって制御できる。最も簡単な実装では、αは時間的にも各サブバンドについても一定である。より高度な実装では、αmは適応的にすることができる。たとえば埋め込み強度はそのときの条件に、特に入力信号のそのときの特性に適合するよう動的に調整されてもよい。αmの適合はたとえば原信号のマスキング閾値に応じてでよい。
この好ましい実施形態においては、入力信号X(z)はベースバンド信号X(z)のサブバンドオーディオ符号化によって得られた圧縮ビットストリームである。よって、入力信号には対応するベースバンド信号がある。同様に、出力信号は圧縮ビットストリームY(z)であり、これは復号してベースバンド信号Y(z)を生成することができる。よって、出力信号には対応するベースバンド出力信号Y(z)がある。
透かし検出はしばしばベースバンド領域によって実行されうる。たとえば、図2のシステムでは、ベースバンド透かしはベースバンドで埋め込まれ、ベースバンド透かし検出器によってベースバンド領域で検出されうるようになっている。図2のベースバンド透かし埋め込みに対応するサブバンド透かし埋め込みを実装することは有益でありうる。そうすればどちらの透かし埋め込み法が使われたかに関わりなく同じ透かし検出器を使うことができ、該透かし検出器が透かし埋め込み方法について何の情報も必要としないことになる。それでいて対応する出力ベースバンド信号Y(z)は関連付けられた所望の透かしをもつことができるのである。
この好ましい実施形態においては、サブバンドフィルタW(z)は、ベースバンド出力信号での所望の透かしに対応する出力信号の透かしを与えるように設計される。具体的には、W(z)は好ましくは、出力信号Y(z)の復号から得られるベースバンド透かしが所望のベースバンド透かし、特に図2のベースバンドフィルタ処理動作から得られる透かし信号と十分似たものになるような応答を有する。
この目標を達成するために、等価なベースバンドフィルタW(z)が与えられたときにサブバンドフィルタW(z)を設計する方法を以下に述べる。
図7はベースバンド透かし埋め込み装置のブロック図である。図8は、本発明の実施形態に基づくサブバンド透かし埋め込み装置のブロック図である。簡明のため、図7および図8では簡単な二つのサブバンド符号化信号に対する透かし埋め込みを示しているが、その原理はより多くのサブバンドをもつ信号にもすぐ拡張できる。
図7の装置において、サブバンド信号X(z)はフィルタR(z)に入力され、該フィルタR(z)が対応するベースバンド信号X(z)を生成する。X(z)はその後ベースバンド透かしフィルタW(z)においてフィルタ処理されてベースバンドの透かし入り出力信号Ybb(z)を生成する。図8では、信号X(z)はサブバンドフィルタW(z)801に入力され、透かしのはいったサブバンド信号Y(z)を生成する。この信号はフィルタR(z)701に入力され、該フィルタR(z)がベースバンドの透かし入り出力信号Ysb(z)を生成する。
本設計工程の目標は、両システムの応答が実質同一、あるいは少なくとも十分似たものとなるようサブバンドフィルタW(z)を設計することである。換言すれば、与えられた入力サブバンド信号X(z)に対して、Ybb(z)が実質Ysb(z)と等しくなるようなW(z)をみつけることが任務である。
図9は、図7の装置のフィルタの多相表示を示している。任意の有限インパルス応答型のフィルタは多相フィルタとして書き直すことができることは当業界で知られており、図9ではR(z)およびW(z)の多相伝達行列の個々の要素が示されている。
図9で示されているように、合成フィルタR(z)におけるアップサンプリングに続いてW(z)でダウンサンプリングが行われる。R(z)とW(z)の両者によるアップサンプリングとダウンサンプリングの過程はz−1の遅延を除いて恒等演算子と等価である。多相フィルタ処理動作Wp(z)901はしたがって図10に示すようにしてサブバンド領域での処理として表せる。
図10のシステムのフィルタ処理はサブバンド領域であるが、Wp(z)901は入力ビットストリームとは異なるサブバンド信号のフィルタ処理に基づいている。しかし、図10と図8の所望のトポロジーとの比較によって、もし
Wp(z)R(z)X(z)=R(z)W(z)X(z) (8)
であれば両システムが同一になる。
Wp(z)R(z)X(z)=R(z)W(z)X(z) (8)
であれば両システムが同一になる。
こうして、ベースバンドフィルタW(z)の多相表示から伝達行列W(z)が決定できる。
Wp(z)R(z)=R(z)W(z) (9)
両辺にR−1(z)をかけると、
W(z)=R−1(z)Wp(z)R(z) (10)
を得る。
両辺にR−1(z)をかけると、
W(z)=R−1(z)Wp(z)R(z) (10)
を得る。
この式はサブバンドフィルタW(z)の厳密な表式を与えるものの、多相伝達行列R(z)の逆行列R−1(z)に依存しており、現実のシステムでは逆行列R−1(z)は因果律と安定性に関して問題がありうる。等価な(近似的)表式を導く便利な方法は次の通りである。図1のフィルタバンク構造A(z)およびR(z)が完全に整合が取れているとする。この場合、遅延を別として、分解フィルタA(z)および再構築フィルタR(z)の縦続は恒等演算子と等価である。すなわち、
A(z)R(z)=z−kI (11)
となる。ここで、Iは恒等行列であり、kは全系の遅延である。
A(z)R(z)=z−kI (11)
となる。ここで、Iは恒等行列であり、kは全系の遅延である。
これは次のように書き直すことができる。
R−1(z)=zkA(z) (12)
遅延成分を無視すれば、式(10)は次のように書き直すことができる。
遅延成分を無視すれば、式(10)は次のように書き直すことができる。
W(z)=A(z)Wp(z)R(z) (13)
分解フィルタA(z)および再構築フィルタR(z)の伝達関数は既知であり、Wp(z)がベースバンドフィルタW(z)から導出されうるのである。よって、対応するサブバンドフィルタW(z)も決定しうる。
分解フィルタA(z)および再構築フィルタR(z)の伝達関数は既知であり、Wp(z)がベースバンドフィルタW(z)から導出されうるのである。よって、対応するサブバンドフィルタW(z)も決定しうる。
記載された実施形態にはいくつかの利点がある。主だったものを挙げると:
・透かし埋め込み器の複雑さが軽減される。図3の手法に比較して、再構築フィルタバンクR(z)および分解フィルタバンクA(z)は透かし埋め込みの段階には必要ない。これは計算量の軽減になる。
・透かし埋め込み器の動作上の遅延が図3のシステムより少なくなる。これはたとえばビデオ信号と結合したオーディオストリームにあっては重要な利点となりうる。オーディオストリームに無用な遅延を加えることは、ビデオストリームの追加的な遅延(そしてそのための高価なメモリ)を必要とする。さらに、リアルタイム埋め込みアプリケーションにおいて利点となりうる。
・追加的なゆがみが軽減される。フィルタバンクR(z)およびA(z)の縦続は完全に原信号を再構築できないことがありうる。図3で提案されているような追加的な縦続フィルタバンクを使うことは必要以上にオーディオ信号をゆがめる可能性があるのである。
・透かし埋め込み器の複雑さが軽減される。図3の手法に比較して、再構築フィルタバンクR(z)および分解フィルタバンクA(z)は透かし埋め込みの段階には必要ない。これは計算量の軽減になる。
・透かし埋め込み器の動作上の遅延が図3のシステムより少なくなる。これはたとえばビデオ信号と結合したオーディオストリームにあっては重要な利点となりうる。オーディオストリームに無用な遅延を加えることは、ビデオストリームの追加的な遅延(そしてそのための高価なメモリ)を必要とする。さらに、リアルタイム埋め込みアプリケーションにおいて利点となりうる。
・追加的なゆがみが軽減される。フィルタバンクR(z)およびA(z)の縦続は完全に原信号を再構築できないことがありうる。図3で提案されているような追加的な縦続フィルタバンクを使うことは必要以上にオーディオ信号をゆがめる可能性があるのである。
好ましい実施形態においては、本方法はさらに、出力信号を復号してベースバンド信号を生成し、該ベースバンド信号の特性に応じて透かしを検出するステップを有する。
具体的には、サブバンド信号Y(z)は合成フィルタR(z)を使って復号され、それにより透かしのあるベースバンド信号を生成することができる。この透かしは、たとえばWO02/091374A1において記載されている手法によって埋め込まれた透かしを有する信号に使われるようなものと同じ検出処理を用いることによって検出することができる。
好ましい実施形態においては、透かしを埋め込む装置はさらに、前記サブバンド信号の組のつなぎ方をサブバンドフィルタに対してシフトさせることによって透かしにデータペイロードを加えるよう動作しうる。
好ましい実施形態においては、全サブバンドの巡回シフトが用いられ、サブバンドフィルタW(z)に対する入力サブバンドX(z)のシフト位置の一つ一つがある特定のデータ値に対応する。この実施形態においては、利用可能なデータ値の数は可能なシフトの数、すなわちサブバンドの数に対応する。こうして求められるデータ容量は、
C=log2M (14)
となる。
C=log2M (14)
となる。
可能なデータ値の数は、巡回シフトよりも複雑なシフトを認めることによって増やすことができる。シフト位置の一つ一つがあるデータ値に対応するような可能なデータの最大数は、X(z)のサブバンドとサブバンドフィルタW(z)のサブバンドとの間の可能なあらゆる組み合わせを認めることによって達成される。
そのやり方について、図11および図12に示されている二つのサブバンドモデルを参照しつつ説明する。
図11は、本発明のある実施形態に基づく、ある第一のビット値を運ぶ透かしを埋め込むサブバンドフィルタW0(z)1101を示している。図11に示されているように、サブバンドフィルタは透かし成分WA(z)を第一のサブバンド信号X0(z)に加算し、透かし成分WB(z)を第二のサブバンド信号X1(z)に加算する。
図12は、本発明のある実施形態に基づく、ある第二のビット値を運ぶ透かしを埋め込むサブバンドフィルタW1(z)1201を示している。この場合、サブバンドフィルタは透かし成分WB(z)を第一のサブバンド信号X0(z)に加算し、透かし成分WA(z)を第二のサブバンド信号X1(z)に加算する。
透かし検出器は、透かし復号が図11または図12のどちらに従っていたかを決定し、それによりペイロードデータの値を決定するようにできる。(この手法は二つの異なる透かしのうちの一方を埋め込むことに対応し、透かし検出器は第一および第二の透かしのための独立した検出機能を有するものでよい。)
残念ながら、図12の手法は第二のデータ値を実装するために別個のサブバンドフィルタW1(z)を必要とし、それにより複雑さが増す。しかし、サブバンドフィルタW1(z)の応答は、サブバンドフィルタW0(z)のサブバンドに対してX(z)のサブバンドをシフトさせることによって実現しうる。
残念ながら、図12の手法は第二のデータ値を実装するために別個のサブバンドフィルタW1(z)を必要とし、それにより複雑さが増す。しかし、サブバンドフィルタW1(z)の応答は、サブバンドフィルタW0(z)のサブバンドに対してX(z)のサブバンドをシフトさせることによって実現しうる。
もし図13に示すように、入力信号X(z)のサブバンドがサブバンドフィルタW0(z)1101に入力される前に位置一つぶん巡回的にシフトされれば、WA(z)が第二のサブバンド信号X1(z)に加算され、透かし成分WB(z)が第一のサブバンド信号X0(z)に加算されることになる。もし図13に示すように、サブバンドフィルタW0(z)の出力サブバンド信号が逆方向に巡回的にシフトされれば、信号のメディア内容は不変のままで標準的なデコーダで復号されうる。しかし、透かし成分WA(z)およびWB(z)は図11とは反対のサブバンドに加算されており、よって機能的には図12に対応しているのである。
この手法は、サブバンド信号の巡回シフトが偶である(すなわち、シフト値s=0,2,4,6,)限り正確な対応を与える。しかし、典型的なサブバンド符号化分解フィルタの性質では、奇数個のサブバンドは反転周波数成分をもつ。よって、奇数の値サブバンドをシフトさせると、ミスマッチが起こることになる。周波数スペクトルが、偶数サブバンドについては反転されるものの、奇数サブバンドについては当該サブバンドフィルタの想定に反して反転されないからである。よって、シフト値が奇数の場合には、個々のサブバンドの周波数スペクトルは、サブバンドフィルタW0(z)1101によってフィルタ処理をする前および後に反転されるべきである。離散的な時系列信号の周波数反転は一つおきの標本値を反転することによって実現できることは、当業者には周知のことである。すなわち、時間領域において信号に(−1)nを乗じればいいのである。このことは図13において、サブバンドフィルタリングの前および後で各サブバンド信号に乗算1301が適用されることで示されている。
この手法は2つのサブバンドについて解説してきたが、サブバンドの数がいくつの場合にも容易に拡張できる。
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの何らかの組み合わせを含むいかなる好適な形においても実装することができる。しかし、好ましくは、本発明は一つまたは複数のデータプロセッサおよび/またはデジタル信号プロセッサの上で走るコンピュータソフトウェアとして実装される。本発明の実施形態の要素および成分は、物理的に、機能的に、論理的に、いかなる好適な形で実装されてもよい。実際、機能は単一のユニットとして実装しても、複数のユニットとして実装しても、あるいは他の機能ユニットの一部としてでも実装してもよい。そのため、本発明は単一のユニットとして実装することもできれば、異なるユニットやプロセッサの間で物理的および機能的に分散されていてもよい。
本発明は好ましい実施形態との関連で記載されてきたが、そこで述べた特定の形に限定することを意図したものではない。むしろ、本発明の範囲は付属の特許請求の範囲によってのみ限定される。請求項において、「有する」の語は他の要素またはステップの存在を排除するものではない。さらに、複数の手段、要素、または方法ステップは、個別に挙げられてはいても、たとえば単一のユニットまたはプロセッサによって実装されることもできる。さらに、個々の特徴が異なる請求項に含まれうる場合でも、それらは有利に組み合わせることができる可能性があり、異なる請求項に含まれていることは、諸特徴の組み合わせが実現可能および/または有益でないということを示唆するものではない。さらに、単数形での言及は複数の場合を排除するものではない。「ある」「第一の」「第二の」などの表現が複数の場合を排除するものではない。
Claims (20)
- メディア信号の入力信号に透かしを埋め込む方法であって、
入力信号の複数のサブバンド信号を取得し、
サブバンド信号の組を当該透かしに関連付けられた応答をもつサブバンドフィルタを用いてフィルタ処理して、フィルタ処理されたサブバンド信号の組を生成し、前記フィルタ処理されたサブバンド信号の組を組み合わせることによって出力信号を生成する、
ステップを有することを特徴とする方法。 - 前記入力信号がサブバンド符号化されたメディア信号であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記出力信号がサブバンド符号化されたメディア信号であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記入力信号に対応してベースバンド入力信号があり、前記出力信号に対応して関連付けられた所望の透かしをもつベースバンド出力信号があり、前記サブバンドフィルタは前記出力信号の透かしが前記ベースバンド出力信号での所望の透かしに対応するものとなるような応答を有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記サブバンドフィルタの応答が、ベースバンド入力信号のフィルタ処理によって所望の透かしを与えるベースバンドフィルタの応答のサブバンドにおける等価物に対応するものであることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記サブバンド信号のうちの少なくとも一つに透かしエネルギースケーリング因子を乗算するステップをさらに有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記透かしエネルギースケーリング因子を動的に適応させるステップをさらに有することを特徴とする、請求項5記載の方法。
- 透かしエネルギースケーリング因子を動的に適応させる前記ステップが、該透かしエネルギースケーリング因子を入力信号の特性に応じて動的に適応させることを有することを特徴とする、請求項6記載の方法。
- フィルタ処理されていないサブバンド信号と対応するフィルタ処理されたサブバンド信号との加算をするステップを有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記サブバンド信号の組を前記サブバンドフィルタに対してシフトさせることによって透かしにデータペイロードを加えるステップをさらに有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記フィルタ処理されたサブバンド信号の組をサブバンドフィルタに対して逆シフトさせるステップをさらに有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 各シフト位置がデータ値に対応することを特徴とする、請求項10記載の方法。
- 前記取得ステップが、入力信号を多重化解除し、逆量子化し、スケーリングすることを有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記生成ステップが、出力信号を量子化し、多重化することを有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記メディア信号が、
オーディオ信号、
ビデオ信号、
画像信号
からなる群より選ばれることを特徴とする、請求項1記載の方法。 - 前記サブバンド信号の組が前記複数のサブバンド信号のすべてのサブバンド信号を含んでいることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 出力信号を復号してベースバンド信号を生成し、
該ベースバンド信号の特徴に応じて透かしを検出する、
ステップをさらに有することを特徴とする、請求項1記載の方法。 - 請求項1ないし17のうちいずれか一項記載の方法を実行することを可能にするコンピュータプログラム。
- 請求項18記載のコンピュータプログラムを有する記録担体。
- メディア信号の入力信号に透かしを埋め込む装置であって、
入力信号の複数のサブバンド信号を取得する手段と、
サブバンド信号の組をフィルタ処理して、フィルタ処理されたサブバンド信号の組を生成する、当該透かしに関連付けられた応答をもつサブバンドフィルタと、
前記フィルタ処理されたサブバンド信号の組を組み合わせることによって出力信号を生成する手段、
とを有することを特徴とする装置。
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