JP2007299193A - 交差点交通管制システム - Google Patents

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Hiroaki Seguchi
裕章 瀬口
Nobuyuki Okabe
信之 岡部
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Abstract

【課題】歩行者等の存在にも配慮した上で、安全で且つ円滑な交差点交通流を実現させる交差点交通管制システムを提供すること。
【解決手段】交差点に進入する車両に対して優先度を設定し、この設定された優先度に応じて交差点を通過するように交差点に進入する車両の速度を制御する交差点交通管制システムにおいて、当該交差点を含む所定領域内又は当該交差点に進入する車両の進行方向に管制対象外の移動体(歩行者等)が存在するとき、a)当該交差点に進入する車両の加速を制限することによって、又は、b)当該交差点に進入する車両の車速を第一の所定速度以下に低減させることによって、当該交差点に進入する車両の通過速度を抑制する。歩行者等が存在するときに、当該交差点に進入する車両と当該歩行者等との交錯可能性が所定レベル以上であると判定されたときには、当該車両の車速を第二の所定速度以下に低減させて徐行させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、概して、交差点に進入する車両に対して優先度を設定し、この設定された優先度に応じて交差点を通過するように交差点に進入する車両の速度を制御する交差点交通管制システムに係り、特に、歩行者等の存在にも配慮した上で、安全で且つ円滑な交差点交通流を実現させる交差点交通管制システムに関する。
信号機や、交通標識、一時停止線などのインフラにより交通管制が行われていない交差点に複数の車両が進入する場合、当該交差点を通過する優先順位の決定は、車両運転者間での譲り合いに委ねられることになるため、各車両が安全を期してお互いに譲り合って徐行してしまうなど当該交差点における交通流が必要以上に円滑でなくなる可能性がある。
そこで、交差点に進入する車両に対して優先度を設定し、この設定された優先度に応じて交差点を通過するように交差点に進入する車両の速度を制御する交差点交通管制システムが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1には、右折車と直進車とが双方向通信を行って、交差点通過の優先度に関する情報を交換し、各車両がこの優先度に従って交差点を通過することで交差点の交通を制御する方法が開示されている。
特許文献2には、車両間通信により車両情報を通信し、他車に対する自車の優先権を判定して交差点を走行する交差点走行支援装置が開示されている。
特開平11−110693号公報 特開2003−099896号公報
上記特許文献1及び2記載のように交差点通過中は半ば自動運転に近い形で車両の走行が制御される場合、安全上当然に、交差点交通管制制御中であっても運転者により制動制御(ブレーキ操作)が行われれば当該操作が優先的に車両制御に反映されるように構成されることになる。
しかしながら、優先順位が最も高い車両(最優先車両)が交差点を通過中に運転者の制動制御によって減速すると、最優先車両の交差点通過を減速しながら待機している優先順位が2位以下の非優先車両に一層の減速が掛かり、交差点交通流が著しく停滞してしまうおそれがある。
すなわち、上記のような交差点交通管制制御を実施する際には、円滑な交差点交通流を維持するために、衝突回避のためなどの緊急時を除き、交差点通過中の最優先車両の運転者が不必要にブレーキ操作を行わないことが望ましい。
上記のような交差点交通管制制御中に最優先車両の運転者がブレーキ操作を実施してしまう場合とは、運転者が自車両の制御された交差点通過車速を望ましい車速より高速であると感じたときであると言える。
例えば、交差点通過中の最優先車両の運転者が、当該交差点内又は自車両進行方向道路上に例えば歩行者や、自転車、電動車椅子、原動機付自転車(スクーター)などの交差点交通管制制御の対象となっていない移動体(以下、便宜上、包括的に「歩行者等」と呼ぶ)の存在を認識した場合、運転者は、たとえ自車両と当該歩行者等との交錯可能性が非常に低いと思われる場合であっても、念のためブレーキ操作を実施して車速を落とすことが考えられる。
このようなブレーキ操作は、最優先車両の交差点進入時の車速が予め歩行者等の近くを通過するのに適した速度まで十分に減速されていれば回避できるものであると考えられるが、上記特許文献1及び2記載の従来装置では、通信手段を通常は備えていないと考えられる上記歩行者等については交差点交通管制制御においてその存在が考慮されないため、歩行者等の存在に応じて最優先車両の交差点通過車速を抑制することができない。
一方で、歩行者等の存在/不存在に関わらず一律に最優先車両の交差点通過時車速を歩行者等の近くを通過するのに適した低速に下げるものとすると、歩行者等が存在しないときに交差点交通の効率が劣化する。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、歩行者等の存在にも配慮した上で、安全で且つ円滑な交差点交通流を実現させる交差点交通管制システムを提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第一の態様は、交差点に進入する車両に対して優先度を設定し、この設定された優先度に応じて交差点を通過するように交差点に進入する車両の速度を制御する交差点交通管制システムであって、当該交差点を含む所定領域内に管制対象外の移動体が存在するとき、当該交差点に進入する車両の通過速度を抑制する交差点交通管制システムである。
上記第一の態様において、「管制対象外の移動体」とは、特に、通信機能を備えていないために交差点交通管制制御の対象とすることができない移動体全般を指し、例えば、通常は無線通信機能を備えていないと考えられる歩行者、自転車、電動車椅子、原動機付自転車など(以下、便宜上、包括的に「歩行者等」と呼ぶ)を指す。
また、上記第一の態様において、上記移動体(歩行者等)の存在及び位置は、例えば、カメラにより撮像された画像を解析することによって検出される。カメラに加えて、サーモセンサ(赤外線センサ)が併用されてもよい。
また、上記第一の態様においては、上記移動体(歩行者等)が存在するときに、例えば、a)当該交差点に進入する車両の加速を制限することによって、又は、b)当該交差点に進入する車両の車速を第一の所定速度以下に低減させることによって、当該交差点に進入する車両の通過速度を抑制する。
上記第一の態様によれば、管制対象交差点を含む所定領域内に歩行者等が存在するとき、その存在を認識した交差点進入車両の運転者が安全のために制動制御を行ってしまう可能性がある場合に、交差点に進入した車両の交差点通過速度が抑制され、運転者が制動制御を実施する可能性を低減させることができるため、歩行者等が存在する場合であっても交差点交通管制制御の円滑さを保つことができる。
上記目的を達成するための本発明の第二の態様は、交差点に進入する車両に対して優先度を設定し、この設定された優先度に応じて交差点を通過するように交差点に進入する車両の速度を制御する交差点交通管制システムであって、当該交差点に進入する車両の進行方向に管制対象外の移動体が存在するとき、当該交差点に進入する車両の通過速度を抑制する交差点交通管制システムである。
上記第二の態様において、「管制対象外の移動体」とは、特に、通信機能を備えていないために交差点交通管制制御の対象とすることができない移動体全般を指し、例えば、通常は無線通信機能を備えていないと考えられる歩行者等を指す。
また、上記第二の態様において、上記移動体(歩行者等)の存在及び位置は、例えば、カメラにより撮像された画像を解析することによって検出される。カメラに加えて、サーモセンサ(赤外線センサ)が併用されてもよい。
また、上記第二の態様においては、上記移動体(歩行者等)が存在するときに、例えば、a)当該交差点に進入する車両の加速を制限することによって、又は、b)当該交差点に進入する車両の車速を第一の所定速度以下に低減させることによって、当該交差点に進入する車両の通過速度を抑制する。
上記第二の態様によれば、管制対象交差点を含む所定領域内に歩行者等が存在するとき、その存在を認識した交差点進入車両の運転者が安全のために制動制御を行ってしまう可能性がある場合に、交差点に進入した車両の交差点通過速度が抑制され、運転者が制動制御を実施する可能性を低減させることができるため、歩行者等が存在する場合であっても交差点交通管制制御の円滑さを保つことができる。
なお、上記第一及び第二の態様においては、上記移動体(歩行者等)が存在するときに、当該交差点に進入する車両と当該移動体(歩行者等)との交錯可能性が所定レベル以上であると判定されたときには、交差点交通の円滑化・高効率化よりも衝突回避のための制御を最優先すべきであるとの観点から、当該車両の車速を第二の所定速度以下に低減させて徐行させるように構成されることが好ましい。
本発明によれば、歩行者等の存在にも配慮した上で、安全で且つ円滑な交差点交通流を実現させる交差点交通管制システムを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
以下、図1〜10を用いて、本発明の一実施例に係る交差点交通管制システムについて説明する。本実施例に係る交差点交通管制システムは、概して、車両用信号機が設置されていない交差点において交錯可能性を有する各車両に優先順位を付け、各車両がこの優先順位に従って順に当該交差点を通過するように最優先車両以外の車両を減速させるシステムである。
図1に、本実施例に係る交差点交通管制システム100の概略を示す。交差点交通管制システム100は、車両用信号機の設置されていない交差点に設置され、車両Vとの路車間通信を実現するための通信機能を備えた路側装置101と、当該交差点に進入しようとしている各車両Vに搭載され、路側装置101との路車間通信を実現するための通信機能を備えると共に、車両の走行を制御する機能を備えた車両用走行制御装置102と、から構成される。
ここで、図1では、便宜上、路側装置101があたかも十字路交差点の1つの角に設置されているかのように図示しているが、路側装置101の設置位置は、当該交差点に進入する各車両Vとの間で路車間通信を実現できる限り任意でよい。
また、路車間通信の具体的な仕様については、様々な通信方式や装置構成が既に提案されており、当業者には既知であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
さらに、当業者には明らかなように、路側装置101と車両用走行制御装置102との間の路車間通信は、直接的な無線通信接続に限られず、車車間通信や衛星通信を経由した間接的な通信接続であってもよい。
各車両Vに搭載された車両用走行制御装置102は、路車間通信を利用して、自車両の現在位置、移動速度(車速)、及び、進行方向(例えば左右ウインカON/OFF情報で表される)を路側装置101へ送信する。
路側装置101は、交差点に進入しようとする各車両Vから受信した各車両Vの位置及び車速に基づいて各車両Vの交差点通過優先順位を決定し、路車間通信を利用して、最優先車両へ交差点通過上限速度まで加速して交差点を通過するように速度制御指示を送信すると共に、最優先車両以外の車両には減速するように速度制御指示を送信して最優先車両の交差点通過を待機させる。
図2は、本実施例に係る路側装置101の概略構成図である。
路側装置101は、車両用走行制御装置102と通信する通信部201を有する。通信部201が備えるアンテナの性能や形状並びに通信に利用する方式や周波数帯域などについては、特段の制限はなく、任意でよい。
路側装置101は、更に、後に詳述する各車両の交差点通過優先順位や各車両への速度制御量などを演算する際に用いられる各種アルゴリズムや少なくとも道路形状情報を含む道路情報を予め記憶保持する記憶部202を有する。記憶部202は、任意の記憶媒体でよい。また、記憶部202に記憶保持されたアルゴリズムや情報は、例えば通信を利用して、最新のバージョンに適宜更新されることが好ましい。
路側装置101は、更に、当該交差点を構成する各道路上の歩行者等の位置及び移動速度を検出する歩行者等検出部203を有する。
ここで、歩行者等検出部203による歩行者等の検出手法は当業者には既知の任意のものでよい。例えば、当該交差点を構成する各道路上の様子を撮像するための1台以上のカメラ(図示せず)を備え、その撮像された画像を画像処理して歩行者等の存在を検出してもよい。その場合、サーモセンサ(赤外線センサ)を組み合わせて用い、電動車椅子のモータ発熱に相当する熱源の存在及び原動機付自転車のエンジン発熱に相当する熱源の存在を検出することによって、歩行者、電動車椅子、及び、原動機付自転車を区別するようにしてもよい。
路側装置101は、更に、各種の演算を実行すると共に、路側装置101の各構成要素を統括的に制御する主制御部204を有する。主制御部204は、例えば、ECU(Electronic Control Unit;電子制御装置)である。
図3は、本実施例に係る車両用走行制御装置102の概略構成図である。
車両用走行制御装置102は、路側装置101と通信する通信部301を有する。通信部301が備えるアンテナの性能や形状並びに通信に利用する方式や周波数帯域などについては、特段の制限はなく、任意でよい。
車両用走行制御装置102は、更に、例えばGPS(Global Positioning System;全地球測位システム)を利用して自車両の位置を検出する自車両位置検出部302を有する。自車両位置検出部302の検出精度(分解能)は高い(細かい)ほど好ましく、例えばRTK(Real Time Kinematic)−GPSなどの高精度GPSが利用されることが好ましい。
車両用走行制御装置302は、更に、自車両の車速を検出する車速検出部303を有する。車速検出部303は、例えば車輪速センサを利用して、自車両の車速を検出する。代替例として、自車両位置検出部302によって検出された自車両位置の時間変化から自車両の車速を算出してもよい。
車両用走行制御装置102は、更に、例えばスロットル弁開度を制御してエンジン出力を調整するなどして、運転者によるアクセルペダル操作とは独立して、自車両において発生する駆動力の大きさを制御する駆動力制御部304を有する。
車両用走行制御装置102は、更に、例えばブレーキ油圧を制御するなどして、運転者によるブレーキペダル操作とは独立して、自車両において発生する制動力の大きさを制御する制動力制御部305を有する。
車両用走行制御装置102は、更に、車両用走行制御装置102の各構成要素を統括的に制御する主制御部306を有する。主制御部306は、例えば、ECU(Electronic Control Unit;電子制御装置)である。
本実施例においては、主制御部306に、左右のウインカのオン/オフ情報が入力されるように構成される。
このような構成の交差点交通管制システム100において、通常時には、すなわち歩行者等が管制制御対象交差点の近くに存在しないときには、以下のように交差点に進入しようとする車両の速度制御が行われる。
まず、路側装置101の主制御部204は、通信部201を通じて車両用走行制御装置102から取得された各車両の位置及び速度を記憶部202に記憶保持された地図情報に照らして、制御対象となる交差点を含む所定領域(以下、「制御エリア」と称す)内に当該交差点に向かって走行している(すなわち、当該交差点に進入しようとしている)車両が複数台存在するか否かを判定する。ここで、制御エリアは、例えば、簡易的に、交差点の中心点を中心とした所定半径円として設定される。
制御エリア内に交差点に進入しようとしている車両が複数台存在すると判定されたとき、路側装置101の主制御部204は、次いで、制御エリア内に位置する複数の交差点に進入しようとしている車両に対していずれの車両をどのような順序で交差点通過させるかを表す優先順位を決定する。
ここで、優先順位の決め方は任意でよく、例えば、交差点到達までに要する時間が短い順や、交差点までの距離が短い順など、任意の順序でよい。緊急車両は、当然、最優先に設定されるべきである。
次いで、路側装置101の主制御部204は、記憶部202に記憶保持された速度制御量を決定するためのアルゴリズムに基づいて、決定された優先順位に従って、制御エリアの交差点に進入しようとしている各車両が、それぞれ極力停止せず、減速を最小限に留めて、高効率且つ高密度に、優先順位が最も高い車両から順に交差点を通過するように、制御エリア内の交差点に進入しようとしている各車両に対して速度制御を実行する。
より具体的には、路側装置101の主制御部204は、通信部201を通じて、最優先車両には、予め設定されている交差点通過上限速度VMAXまで加速して直ちに交差点を通過するように指示し、最優先車両以外の非優先車両には、最優先車両が交差点を通過するまでに交差点内に進入しないようにしつつ、当該車両の減速を最小限に留めるように演算された減速量及びその後の定速走行速度を指示する。最優先車両が交差点を通過すると、各車両の優先順位が1つずつ繰り上がり、同様の処理が繰り返される。
本実施例において、上記のように非優先車両の各々へ指示される最小限の減速量は、非優先車両を優先車両と同じ道路/車線を同じ方向へ走行する車両となる仮想位置へ座標変換(射影)し、座標変換(射影)後の非優先車両が優先車両に対して所定の車間距離(余裕/マージン距離)を保って追従走行するものとした場合にまず上記所定の車間距離を確保するのに必要な減速量として算出される。
このような基本制御を前提として、次いで、図4のフローチャートを参照して、本実施例に係る交差点交通管制システム100による歩行者等の存在を考慮した交差点通過制御処理の流れを説明する。
まず、路側装置101の主制御部204は、通信部201を通じて車両用走行制御装置102から取得された各車両の位置及び速度から、制御エリア内に当該交差点に向かって走行している車両が複数台存在するか否かを判定する(S401)。
交差点に進入しようとしている車両が制御エリア内に複数台存在すると判定されたとき(S401の「YES」)、路側装置101の主制御部204は、次いで、通信部201を通じて取得した交差点に進入しようとしている複数の車両の位置及び速度を記憶部202に記憶保持された優先順位決定アルゴリズムに照らして、これら複数の車両について当該交差点通過の優先順位を決定する(S402)。
交差点に進入しようとしている複数の車両に対して当該交差点を通過する優先順位が割り当てられると、次いで、路側装置101の主制御部204は、歩行者等検出部203によって検出された歩行者等の位置及び移動速度と、優先順位が最も高く、当該交差点を最優先に通過することになった車両の位置、車速、及び進行方向とを比較して、検出された歩行者等と最優先車両との交錯可能性が所定レベル以上であるか否かを判定する(S403)。
ここで、どのような場合に自車両と歩行者等とが交錯可能性を有すると判断するのか、及び、どのような基準で交錯可能性の程度の高低を判断するのか、については様々な手法が提案されており、当業者には既知であるため、詳細な説明は省略する。本実施例では、任意の基準・手法を採用することができる。
歩行者等と最優先車両との交錯可能性が所定レベル以上である場合(すなわち、S403において「YES」となる場合)の例を図5及び6に示す。図5及び6において、車両V1及びV2は交差点に進入しようとしている車両であり、ここでは車両V1が優先車両、車両V2が非優先車両であるものとする。また、図5及び6では、歩行者等の一例として歩行者Pを図示している。加えて、図5は最優先車両V1が交差点を直進する場合、図6は交差点を右折する場合をそれぞれ示している。
図5及び6に例を示したように、歩行者等が最優先車両の進行方向の道路の真ん中あたりに位置しているような場合、最優先車両と歩行者等との交錯可能性が所定レベル以上である判断され(S403の「YES」)、路側装置101の主制御部204は、交差点通過制御の円滑さが失われたとしても衝突回避を最優先すべき状況であると判断して、通信部201を通じて最優先車両に減速・徐行するように速度制御指示する(S408)。
通信部301を通じて路側装置101からの徐行指示を受信した最優先車両に搭載された車両用走行制御装置102の主制御部306は、駆動力制御部304及び制動力制御部305を制御して自車両を減速・徐行させる。このとき、併せて、音声メッセージを車室内に出力するなどして運転者に注意喚起することが好ましい。
他方、最優先車両との交錯可能性が所定レベル以上と判断される歩行者等が存在しないと判断された場合(S403の「NO」)、次いで、路側装置101の主制御部204は、歩行者等検出部203によって検出された歩行者等の位置と、最優先車両の位置及び進行方向とを記憶部202に記憶保持された地図情報に照らして、検出された歩行者等が、最優先車両の当該交差点における進行方向の道路上に位置するか否か、を判定する(S404)。
最優先車両の進行方向道路上に最優先車両との交錯可能性は比較的低い歩行者等が存在する場合(すなわち、S404において「YES」となる場合)の例を図7及び8に示す。図7及び8において、車両V1及びV2は交差点に進入しようとしている車両であり、ここでは車両V1が優先車両、車両V2が非優先車両であるものとする。また、図7及び8では、歩行者等の一例として歩行者Pを図示している。加えて、図7は最優先車両V1が交差点を直進する場合、図8は交差点を右折する場合をそれぞれ示している。
図7及び8に例を示したように、最優先車両と歩行者等との交錯可能性が比較的低い場合であっても、当該交差点における自車両の進行方向道路上に歩行者等が存在する場合(S404の「YES」)、歩行者等の存在を認識した最優先車両の運転者が、特に歩行者等の近くを通過する際には、車速を落とすために制動制御を実施する可能性が比較的高いと判断して、路側装置101の主制御部204は、最優先車両の運転者が制動制御を実施しないように、最優先車両の交差点通過速度を歩行者等の近くを通過するのに適した速度まで落とすために、通信部201を通じて、最優先車両の交差点通過時の許容最大(上限)速度VMAXが下げられるか、或いは、加速制御が抑制される(すなわち、車速Vが速度VMAX未満であっても車速Vを増加させない)ように最優先車両に対して速度制御を実施する(S407)。
通信部301を通じて路側装置101からの交差点通過最高速VMAXの低減指示及び/又は加速抑制指示を受信した最優先車両に搭載された車両用走行制御装置102の主制御部306は、駆動力制御部304及び制動力制御部305を制御して自車両の交差点通過速度を歩行者等の横を安全に通過できる程度の速度に制御する。このとき、併せて、音声メッセージを車室内に出力するなどして運転者に注意喚起してもよい。
他方、最優先車両の当該交差点における進行方向道路上に歩行者等が存在しないと判断された場合(S404の「NO」)、次いで、路側装置101の主制御部204は、歩行者等検出部203によって検出された歩行者等の位置を記憶部202に記憶保持された地図情報に照らして、検出された歩行者等が当該交差点の中心位置を中心とした所定半径円R内に位置するか否かを判定する(S405)。
最優先車両の進行方向道路上には位置しないが、交差点中心から所定半径円R内に、最優先車両との交錯可能性が比較的低い歩行者等が存在する場合(すなわち、S405において「YES」となる場合)の例を図9及び10に示す。図9及び10において、車両V1及びV2は交差点に進入しようとしている車両であり、ここでは車両V1が優先車両、車両V2が非優先車両であるものとする。また、図9及び10では、歩行者等の一例として歩行者Pを図示している。加えて、図9は最優先車両V1が交差点を直進する場合、図10は交差点を右折する場合をそれぞれ示している。
図9及び10に例を示したように、最優先車両と歩行者等との交錯可能性が比較的低く、且つ、当該交差点における自車両の進行方向道路上に歩行者等が存在しない場合であっても、交差点中心から所定半径円R内に歩行者等が存在する場合(S405の「YES」)、交差点通過中の最優先車両の運転者が歩行者等の存在を認識し、特に歩行者等の近くを通過する際に、車速を落とすために制動制御を実施する可能性が比較的高いと判断して、路側装置101の主制御部204は、最優先車両の運転者が制動制御を実施しないように、最優先車両の交差点通過速度を歩行者等の近くを通過するのに適した速度まで落とすために、通信部201を通じて、最優先車両の交差点通過最高速VMAXが下げられるか、或いは、加速制御が抑制されるように最優先車両に対して速度制御を実施する(S407)。
通信部301を通じて路側装置101からの交差点通過最高速VMAXの低減指示及び/又は加速抑制指示を受信した最優先車両に搭載された車両用走行制御装置102の主制御部306は、駆動力制御部304及び制動力制御部305を制御して自車両の交差点通過速度を歩行者等の近くを安全に通過できる程度の速度に制御する。このとき、併せて、音声メッセージを車室内に出力するなどして運転者に注意喚起してもよい。
他方、最優先車両との交錯可能性が所定レベル以上の歩行者等が存在せず、且つ、最優先車両の当該交差点における進行方向道路上にも歩行者等が存在せず、且つ、当該交差点中心から所定半径円R内にも歩行者等が存在しない場合(S405の「NO」)、路側装置101の主制御部204は、最優先車両を予め設定された交差点通過最高速VMAXで交差点通過させても最優先車両の運転者が制動制御を実行する可能性は比較的低いと判断して、通信部201を通じて、最優先車両に対して通常通りの速度制御を実施する(S406)。すなわち、最優先車両の車速が許容最高速VMAX未満であれば速度VMAXまで加速させた上で、最優先車両を速度VMAXで最初に交差点を通過させる。
ここで、歩行者等は移動体であり、その位置は刻々と変化し得るため、最優先車両が当該交差点を通過するまで、S403〜S408の工程は繰り返される(S409の「NO」でS403へ戻る)。
そして、最優先車両が当該交差点を通過した後は(S409の「YES」)、本フローがスタートから再度繰り返される。
このように、本実施例によれば、交錯可能性は比較的低いものの、交差点に進入した最優先車両の運転者がその存在を認識したときに安全のために制動制御を行ってしまう可能性がある位置に歩行者等が存在する場合に、交差点通過速度が交差点進入前に予め低減されるため、最優先車両の運転者が交差点通過中に制動制御を実施する可能性を低減させることができる。
なお、上記一実施例において、自車両との交錯可能性は比較的低いものの、自車両が通過しようとしている交差点の中心に比較的近いところに歩行者等が存在しているために、運転者が制動制御を行う可能性が高いと予測場合として、歩行者等が交差点中心から所定半径円(図9及び10の円R)内に位置する場合を一例として挙げたが、本発明において当該範囲はそのような交差点中心を中心とした円形に限られず、当該交差点が範囲内に含まれる限り、任意の形状でよい。
また、上記一実施例においては、各車両に搭載された車両用走行制御装置(102)と路側装置(101)との間において、位置情報のみならず、速度情報も通信を利用して交換されるものとしたが、本発明はこのような形態に限られず、速度情報は位置情報の受信側において位置の時間変化から算出するようにしてもよい。
また、上記一実施例においては、最優先車両の交差点通過に対して最大許容速度VMAXが設定され、逆に最優先車両の車速VがVMAX未満であれば駆動力制御部(304)を通じて速度VMAXまで上げて交差点を通過させるものとしたが、本発明はこのような形態に限られるものではなく、強制的な加速は常に抑制され、最優先車両は運転者の運転操作に従った任意の走行が許容されることを意味し、制動制御のみならず加速制御についても運転者に委ねるものとしてもよい。
さらに、上記一実施例では、特に図5〜10において、十字路交差点に2台の車両が進入しようとしている場合を一例として挙げたが、本発明は十字路交差点に限られず、あらゆる形状の交差点に適用可能であると共に、3台以上の車両が進入しようとしている場合にも同様に適用可能である。
加えて、上記一実施例においては、一例として、図1に示すように、管制対象交差点ごとに路側装置101が設置され、各車両V(の車両用走行制御装置102)はこの路側装置101と路車間通信を行い、優先順位や速度制御量などを決定する演算はすべて路側装置101において行われ、各車両Vは路側装置101から伝達された制御指示に基づき実際の車両制御を実行するのみであるものとしたが、本発明の実施の形態はこのような実施例に限られるものではない。例えば、各車両(の車両用走行制御装置)が車車間通信を利用して位置情報や速度情報を直接やりとりし、各車両において自律的に自車両及び自車両と交錯可能性を有する周辺車両の交差点通過に関する優先順位を演算・決定し、この優先順位に従って交差点を通過するように、自車両の車速を制御するようにして、路側装置を省いたシステム構成とすることも可能である。
本発明は、車両用信号機が設置されていない交差点において車両交通流を管制制御する交差点交通管制システムに利用できる。対象となる車両の動力源種類、燃料種類、外観デザイン、重量、サイズ、走行性能等はいずれも不問である。
本発明の一実施例に係る交差点交通管制システムの概略全体図である。 本発明の一実施例に係る交差点交通管制システムにおいて用いられる路側装置の概略構成図である。 本発明の一実施例に係る交差点交通管制システムにおいて用いられる車両用走行制御装置の概略構成図である。 本発明の一実施例に係る交差点交通管制システムにおける交差点通過制御処理の流れを示すフローチャートである。 自車両が前方交差点を直進する場合に自車両と交錯可能性を有する歩行者等が存在する様子の一例を示す概略図である。 自車両が前方交差点を右折する場合に自車両と交錯可能性を有する歩行者等が存在する様子の一例を示す概略図である。 自車両が前方交差点を直進する場合に自車両の進行方向道路上に自車両と交錯可能性を有しない歩行者等が存在する様子の一例を示す概略図である。 自車両が前方交差点を右折する場合に自車両の進行方向道路上に自車両と交錯可能性を有しない歩行者等が存在する様子の一例を示す概略図である。 自車両が前方交差点を直進する場合に交差点中心から所定半径円内に自車両と交錯可能性を有しない歩行者等が存在する様子の一例を示す概略図である。 自車両が前方交差点を直進する場合に交差点中心から所定半径円内に自車両と交錯可能性を有しない歩行者等が存在する様子の一例を示す概略図である。
符号の説明
100 交差点交通管制システム
101 路側装置
102 車両用走行制御装置
201 通信部
202 記憶部
203 主制御部
301 通信部
302 自車両位置検出部
303 車速検出部
304 記憶部
305 駆動力制御部
306 制動力制御部
307 主制御部

Claims (5)

  1. 交差点に進入する車両に対して優先度を設定し、この設定された優先度に応じて交差点を通過するように交差点に進入する車両の速度を制御する交差点交通管制システムであって、
    当該交差点を含む所定領域内に管制対象外の移動体が存在するとき、当該交差点に進入する車両の通過速度を抑制する、ことを特徴とする交差点交通管制システム。
  2. 交差点に進入する車両に対して優先度を設定し、この設定された優先度に応じて交差点を通過するように交差点に進入する車両の速度を制御する交差点交通管制システムであって、
    当該交差点に進入する車両の進行方向に管制対象外の移動体が存在するとき、当該交差点に進入する車両の通過速度を抑制する、ことを特徴とする交差点交通管制システム。
  3. 請求項1又は2記載の交差点交通管制システムであって、
    前記移動体が存在するとき、当該交差点に進入する車両の加速を制限する、ことを特徴とする交差点交通管制システム。
  4. 請求項1又は2記載の交差点交通管制システムであって、
    前記移動体が存在するとき、当該交差点に進入する車両の車速を第一の所定速度以下に低減させる、ことを特徴とする交差点交通管制システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項記載の交差点交通管制システムであって、
    前記移動体が存在し、且つ、当該交差点に進入する車両と当該移動体との交錯可能性が所定レベル以上であると判定されたとき、当該車両の車速を第二の所定速度以下に低減させて徐行させる、ことを特徴とする交差点交通管制システム。
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