JP2007101492A - 移動ロボットの距離および位置検出装置 - Google Patents

移動ロボットの距離および位置検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007101492A
JP2007101492A JP2005295131A JP2005295131A JP2007101492A JP 2007101492 A JP2007101492 A JP 2007101492A JP 2005295131 A JP2005295131 A JP 2005295131A JP 2005295131 A JP2005295131 A JP 2005295131A JP 2007101492 A JP2007101492 A JP 2007101492A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mobile robot
distance
optical signal
optical
optical beacon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005295131A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Kuga
融 空閑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2005295131A priority Critical patent/JP2007101492A/ja
Publication of JP2007101492A publication Critical patent/JP2007101492A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

【課題】光を用いた2つの方法により周囲距離および自己位置検出をより正確に行う。
【解決手段】移動ロボット1が光ビーコン3の光信号の規定領域BAに入っていないときには、ジャイロセンサ16の出力する角速度を積分して求めた方位角及びステッピングモータ12の駆動用パルスの計数値に対応する移動距離に基づいて移動ロボット1の位置を求めているので、如何なる位置でも求めることができる。また、移動ロボット1が光信号の規定領域BAに入っているときには、光信号による三角測量を行って、光ビーコン3からの移動距離LBを求め、この移動距離LB及び規定領域BAに基づいて移動ロボット1の位置を高精度で求めて更新する。移動ロボット1が光ビーコン3の光信号の規定領域BAに入っていないときには、光信号による三角測量を行って、周囲距離を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自走する移動ロボットを制御するために該移動ロボットの自己位置検出および周囲距離測定を行う移動ロボットの距離および位置検出装置に関する。
自走する移動ロボットにおいては、該移動ロボットの自己位置が分からなければ、有意義な走行を果たすことができないので、自己位置の正確な検出が重要である。それに加えて、マッピングや障害物回避を行うには、移動ロボットから周辺の物体までの離間距離をも検出する必要がある。
周知の様に移動ロボットの自己位置検出方法には、該移動ロボットの移動距離及び移動方向を累積する方法と、基準点からの相対位置を検出する方法とがある。前者の移動距離及び移動方向を累積する方法では、例えば車輪の回転数やジャイロセンサの角速度出力等を積算して、短時間毎に移動距離及び移動方向を累積しつつ自己位置を算出する。しかしながら、検出値の誤差が累積されるため、時間と共に誤差が増大するという問題がある。
また、後者の基準位置からの相対位置を検出する方法では、基準位置からの光(電磁波を含む)等を受信して検出するので、誤差が累積されることはない。例えば、特許文献1には、基準位置に設置された点光源の光を移動体から観察して、移動体から見える光源の仰角に基づき光源から移動体までの離間距離を算出するという技術が開示されている。こうして離間距離を算出し、その上で点光源の方向を検出することができれば、点光源に対する移動体の位置を特定することができる。
ところが、この様に光等を利用した検出方法でも、基準位置からの光等が届かない場所では検出が不可能になる。
そこで、これらの移動ロボットの移動距離及び移動方向を累積する方法と基準位置からの光に基づく方法とを組み合わせて、より高精度に自己位置検出を行うという方法が従来から行われている。例えば車載用のナビゲーションでは、衛星からの電波(広義には光の1種)の届く範囲では衛星を基準として自己位置を求め、トンネル内等衛星の電波が届かない場所では移動距離及び移動方向を累積する方法で自己位置を更新する。
一方、移動体上の発光部から壁面へと光を出射し、壁面で反射された反射光を移動体上の受光部で受光し、この受光部への入射角に基づき壁面から移動体までの離間距離を算出するという技術もある。
しかしながら、移動体により光を用いた自己位置検出と周囲距離測定を両方行う場合、これらの方法のいずれにおいても光を用いているので、両者の方法を同時に使うとどちらの光か分からなくなり、両者の方法を同じ移動ロボットで使うことができなかった。
このため、例えば特許文献2では、赤外線信号を用いて、移動体が基準位置のマーカの前を通過したことを検出し、超音波を用いて、マーカや周囲物体から移動体までの離間距離を検出し、これにより2つの方法を同時に使うことを可能にしている。
より詳しくは、マーカが固有のコードを持つ光信号を送信し、この光信号を移動体で受信すると、この光信号が来た方向でのマーカから移動体までの離間距離を超音波センサにより検出し、予め記憶しておいたマーカの位置情報と検出した離間距離に基づいて移動体の位置検出を行っている。
特開昭59−212920号公報 特開平7−200060号公報
しかしながら、特許文献2の様に超音波を用いるにしても、一般的に超音波センサが広い検出角度範囲を持つため、マーカから離れた位置で該マーカから移動体までの離間距離の検出を行うと、移動体付近のマーカ以外の他の物体をも検知してしまい、マーカから移動体までの離間距離を正しく検出できないことがあった。このため、位置検出用の離間距離の検出は、マーカに接近した位置で行う必要があり、マーカ位置に基づく自己位置の検出可能な領域がマーカ付近に限定されてしまった。またマッピングの観点からは、超音波センサでは分解能が粗いため、作成される地図の精度が低下する欠点があった。
そこで、本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、光を用いた2つの方法により移動ロボットの位置検出と周囲距離測定とをより正確に行うことが可能な移動ロボットの距離および位置検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の移動ロボットの距離および位置検出装置においては、自走する移動ロボットと、前記移動ロボットの移動範囲における規定領域に光信号を送信する光ビーコンとを備え、前記移動ロボットは、壁面へ光を出射する発光手段と、前記発光手段から出射され前記壁面で反射された反射光を受光し、この受光した反射光の入射角を検出すると共に、前記光ビーコンからの光信号の入射角を検出する受光手段と、前記光ビーコンから前記規定領域へと送信された光信号を受信しているか否かを判定し、前記光信号を受信していないと判定した場合は、前記壁面からの反射光の入射角に基づいて該壁面からの該移動ロボットの離間距離を求める周囲距離算出手段と、該移動ロボットの移動距離を検出する移動距離検出手段と、該移動ロボットの方位角を検出する方位角検出手段と、前記光ビーコンから前記規定領域へと送信された光信号を受信しているか否かを判定し、前記光信号を受信していないと判定した場合は、前記方位角検出手段により検出された該移動ロボットの方位角及び前記移動距離検出手段により検出された該移動ロボットの移動距離に基づいて該移動ロボットの位置を求め、前記光信号を受信していると判定した場合は、該光信号の入射角に基づいて前記光ビーコンからの該移動ロボットの離間距離を求め、この離間距離及び前記規定領域に基づいて該移動ロボットの位置を求める制御手段とを備えている。
この様な本発明によれば、移動ロボットでは光ビーコンからの光信号を受信しているか否かを判定している。そして、光信号を受信していないときには、壁面からの反射光の入射角に基づいて該壁面からの移動ロボットの離間距離(周囲距離とも称す)を求める。この周囲距離を元に移動ロボットはマッピングや回避動作などを行う。また光信号を受信していないときには、該移動ロボットの方位角および移動距離に基づいて該移動ロボットの位置を求めている。これらの方位角及び移動距離に基づく方法は、移動ロボットの位置にかかわらず実施することができるものの、方位角や移動距離に累積誤差が含まれるので、長期的には検出精度が低下する。また、光信号を受信しているときには、この光信号の入射角に基づいて光ビーコンからの移動ロボットの離間距離を求め、この離間距離及び該光信号を受信可能な規定領域に基づいて該移動ロボットの位置を求めている。この光信号に基づく方法は、規定領域のみで実施することができ、移動ロボットの位置にかかわらず実施することができるというものではないが、検出精度が高い。このように、光ビーコンの光信号を受けない領域では距離測定と位置検出とを行い、光ビーコンの光信号を受ける領域では光による位置検出を行うことで、光による距離測定と位置検出とを両立している。
例えば、前記光ビーコンから光信号が送信される規定領域は、水平面においては該光ビーコンを中心とする中心角度10度未満の扇形領域である。この様に規定領域を中心角度10度未満の扇形領域に特定することにより、光信号を受信可能な規定領域が充分に狭められ、移動ロボットの位置の検出精度が向上する。
また、前記光ビーコンから光信号が送信される規定領域は、鉛直面においては該光ビーコンを通る水平線よりも下向きの領域である。あるいは、前記光ビーコンから光信号が送信される規定領域は、前記移動ロボットから見て該光ビーコンとは反対側にある壁面に至らない様にしている。これにより、光ビーコンの光信号が移動ロボットから見て該光ビーコンとは反対側にある壁面に出射されることはなく、この反対側の壁面からの反射光を原因とする検出誤差を生じることがない。
更に、本発明においては、前記移動ロボットの2次電池を充電する充電手段を備え、前記充電手段を前記光ビーコンの近傍に配置している。この場合は、光ビーコンの電源と充電手段の電源を共通化することができる。
また、本発明においては、前記光ビーコンから送信される光信号の強度は、前記発光手段から前記壁面へと出射される光の強度よりも高い。これにより、光ビーコンからの光信号を壁面からの反射光と明確に区別して受信及び検出することが可能になる。
更に、本発明においては、前記光ビーコンから送信される光信号は、コード信号と該コード信号に一定時間を置いて引き続く入射角検出信号とを含み、前記制御手段は、前記光ビーコンからの光信号のコード信号を識別し、このコード信号に一定時間を置いて引き続く該光信号の入射角検出信号の入射角に基づいて該光ビーコンからの該移動ロボットの離間距離を求めている。これにより、光信号を外乱光とは明確に区別することが可能になり、この光信号に基づく移動ロボットの位置検出を確実に行うことが可能になる。
また、本発明においては、前記受光手段による前記光ビーコンからの光信号の入射角の検出は、該移動ロボットが停止された状態で行われる。これにより、移動ロボットの位置検出の精度が高くなる。この場合、前記制御手段は、前記光信号の入射角に基づいて前記光ビーコンからの該移動ロボットの離間距離を求め、この離間距離及び前記規定領域に基づいて該移動ロボットの位置を求めると、この後に前記光信号を受信していると判定しても一定時間を経過するまでは、前記方位角検出手段により検出された該移動ロボットの方位角及び前記移動距離検出手段により検出された該移動ロボットの移動距離に基づいて該移動ロボットの位置を求めるのが好ましい。すなわち、光信号に基づいて移動ロボットの位置を求めると、この後に光信号を受信していると判定しても一定時間を経過するまでは、光信号に基づいて移動ロボットの位置を再度求めることはない。これにより、移動ロボットが頻繁に停止することがなくなる。
尚、移動ロボットの移動もしくは加速中にその位置を検出したならば、光信号の入射角が不安定になり、位置検出の精度が低下する。
更に、本発明においては、前記受光手段による前記光ビーコンからの光信号の入射角の検出は、前記発光手段から前記壁面への光の出射を停止した状態で行われる。これにより、光ビーコンからの光信号のみの入射角を確実に検出することができる。
尚、光ビーコンからの光信号と該壁面からの反射光とを合成した光の入射角を光信号の入射角として検出したならば、位置検出の精度が低下する。
また、本発明においては、前記制御手段は、水平面において前記規定領域の中心線上に前記移動ロボットがあるとみなして、該移動ロボットの位置を検出している。これにより、移動ロボットの位置の検出を簡単化することができる。
あるいは、前記制御手段は、前記規定領域に対する前記移動ロボットの移動方向に基づき、水平面において該移動ロボットが侵入して来る該規定領域の境界を判定し、該規定領域の境界近傍に該移動ロボットがあるものとみなして、該移動ロボットの位置を検出している。この場合は、移動ロボットの位置が規定領域の境界近傍に特定されるので、移動ロボットの位置の検出精度を向上させることができる。
また、本発明においては、前記受光手段は、光を受光するPSD素子を含み、該PSD素子により該光の入射角を検出している。このPSD素子が安価なため、移動ロボットのコストを抑えることができる。
更に、本発明においては、前記受光手段による受光角度範囲が、前記移動ロボットの移動方向と直交する方向で広くされている。従って、移動ロボットの移動方向では、反射光もしくは光信号の受光領域の幅が狭くなっており、移動ロボットの位置の検出精度を向上させることができる。
また、本発明においては、前記制御手段は、前記発光手段の光の出射位置と前記受光手段の光の入射位置間の距離を記憶して、この記憶している距離と前記壁面からの反射光の入射角に基づいて該壁面からの該移動ロボットの離間距離を求め、また前記光ビーコンからの光信号の送信位置と前記受光手段の該光信号の受信位置との高低差を記憶して、この記憶している距離と前記光信号の入射角に基づいて該光ビーコンからの該移動ロボットの離間距離を求めている。三角測量においては、光の出射位置と入射位置間の距離もしくは光信号の送信位置と受信位置間の高低差が必要となるので、これらの距離もしくは高低差を記憶して用いている。
更に、本発明においては、前記移動ロボットは、該移動ロボットの移動用の駆動源としてステッピングモータを備え、前記移動距離検出手段は、前記移動ロボットのステッピングモータに加えられた駆動用パルスを計数し、この計数値に基づいて該移動ロボットの移動距離を検出している。この様な方法により移動ロボットの移動距離を求めることができる。
また、本発明においては、前記移動ロボットは、該移動ロボットの水平状態を検出する傾斜センサを備え、前記受光手段による前記光ビーコンからの光信号の入射角の検出は、前記傾斜センサにより前記移動ロボットが水平状態であることが検出されたときに行われる。これにより、移動ロボットの位置検出の精度が高くなる。仮に、移動ロボットが傾斜した状態でその位置を検出したならば、光信号の入射角が変化し、位置検出の精度が低下する。
更に、本発明においては、前記傾斜センサは、2軸加速センサであり、水平面に対する前記移動ロボットの傾斜角が3度未満のときに該移動ロボットの水平状態を検出している。これにより、移動ロボットが水平状態にあるか否かを適切に判定することができる。
また、本発明においては、前記制御手段は、前記光信号の入射角に基づいて前記光ビーコンからの前記移動ロボットの離間距離を求め、この離間距離及び前記規定領域に基づいて該移動ロボットの位置を求めた際に、該規定領域及び該移動ロボットの位置に基づいて該移動ロボットの方位角を求めている。これにより、該移動ロボットの方位角検出の精度を向上させることができる。
この様に本発明によれば、光信号を受信していないときには、壁面からの反射光の入射角に基づいて移動ロボットの周囲距離を測定し、また該移動ロボットの方位角および移動距離に基づいて該移動ロボットの位置を求めている。また光信号を受信しているときには、この光信号の入射角に基づいて光ビーコンからの移動ロボットの離間距離を求め、この離間距離及び該光信号を受信可能な規定領域に基づいて該移動ロボットの位置を求めている。従って、光を用いた2つの方法により移動ロボットの周囲距離と自己位置を検出しており、これにより周囲距離と自己位置の検出精度を高く維持することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の位置検出装置の一実施形態を示す平面図である。また、図2(a)及び(b)は、本実施形態の位置検出装置を示す側面図である。本実施形態の位置検出装置では、移動ロボット1を室2の概ね水平な床に配備し、光ビーコン3を室2の一壁面2aの中央に規定の高さで配置している。移動ロボット1は、未知形状の室2内をマッピングしながら自走するロボットであり、光ビーコン3の位置を基点とした該移動ロボット1の自己位置を認識しつつ、室2内で移動し、該移動ロボット1に設けられている清掃手段(図示せず)により室2の床面を清掃する。光ビーコン3は、赤外線の光信号を水平面では扇形となる規定領域BAに出射している。
図3は、移動ロボット1の構成を示している。図3に示す様に移動ロボット1は、一対の駆動輪11及び一対の従動輪(図示せず)と、各駆動輪11を回転駆動するステッピングモータ12と、この移動ロボット1を統括的に制御する演算制御部13と、この移動ロボット1の位置を検出するための測距センサユニット14と、この移動ロボット1の電源であるバッテリー15と、角速度を検出するジャイロセンサ16とを備えている。
バッテリー15は、その電力をステッピングモータ12、演算制御部13、測距センサユニット14、及びジャイロセンサ16等に供給し、これにより移動ロボット1が動作する。
演算制御部13は、各種のプログラムやデータ等を記憶したメモリ13a、ステッピングモータ12の駆動用パルスを計数するカウンタ13b、光信号タイマ13c、及び位置検出タイマ13d、ジャイロセンサ16の出力を積分する積分器13e等を含んでいる。この演算制御部13は、メモリ13aに予め記憶されている移動ロボット1の制御用プログラムを実行し、測距センサユニット14等を用いて、移動ロボット1の位置を検出しつつ、ステッピングモータ12を駆動制御して、左右の各駆動輪11を個別の速度で回転させ、移動ロボット1を移動させる。
移動ロボット1の周囲壁面との距離は、測距センサユニット14から光ビームを室2の壁面2aに出射して、この壁面2aからの反射光の入射角θを検出し、この入射角θに基づいて壁面2aからの移動ロボット1の離間距離を求める。壁面でなく異形状の障害物などがあった場合でも同様に反射光の入射角θから障害物との離間距離が求められる。
移動ロボット1の位置は、移動ロボット1の方位角と移動距離に基づいて検出される。移動ロボット1の移動距離は、演算制御部13のカウンタ13bによりステッピングモータ12に加えられる駆動用パルスを計数し、この計数値に基づいて算出される。移動ロボットの方位角は、ジャイロセンサ16の出力する角速度を積分器13eが積分することで算出される。あるいは、移動ロボット1の位置は、測距センサユニット14により光ビーコン3からの光信号の入射角θBを検出し、この入射角θBに基づいて光ビーコン3からの移動ロボット1の離間距離を求め、この離間距離と光信号が出射される規定領域BAに基づいて検出される。
測距センサユニット14は、赤外線の光ビームを壁面2aに出射する発光部SEと、発光部SEから出射されて壁面2aで反射された赤外線の光ビーム及び光ビーコン3からの赤外線の光信号を受光する受光部SAと、光ビーコン3からの赤外線の光信号を受信する光信号受信部Dとを備えている。発光部SE、受光部SA、及び光信号受信部Dは、垂直方向に1列に配列されている。
発光部SEは、移動ロボット1の移動方向と略直交する方向に赤外線の光ビームを出射しており、この光ビームが上下左右方向にそれぞれ5度ずつの広がりで壁面2aに照射される。尚、この光ビームの広がりは狭い方が好ましい。
受光部SAは、移動ロボット1の移動方向と直交する方向からの赤外線の光ビーム、つまり発光部SEから出射されて壁面2aで反射された赤外線の光ビームを受光したり、光ビーコン3からの赤外線の光信号を受光したりする。受光部SAは、例えばPSD素子(1次元の位置検出素子)であり、赤外線の光ビームの上下方向の入射角θ及び光信号の上下方向の入射角θBを検出して、入射角θ及び入射角θBを演算制御部13に出力する。
この受光部SAの受光範囲AAは、該受光部SAを中心とする扇形範囲であり、左右方向で約30度の広がりを有し、上下方向では水平方向から略真上付近までの約90度の広がりを有している。この受光部SAは、1つの光ビーム又は光信号を受光したときに、この光ビーム又は光信号の入射角を正確に検出することができる。また、この受光部SAが複数の光ビームもしくは光信号を同時に受光したときには、これらの光ビームもしくは光信号の強度に応じてそれぞれの入射角を合成した重心値が検出され、この重心値が入射角として出力される。例えば、1方向から強い光が入り、別の方向から弱い光が入った場合は、重心値の入射角が該各光の入射角の間で強い光の方に近い値となる。従って、光ビームの入射角θ及び光信号の入射角θBの検出精度を高くするには、光ビーム及び光信号のいずれか一方を受光部SAに入射させることが好ましい。
光信号受信部Dは、受光部SAと同様の受光範囲AAを有しており、光ビーコン3からの赤外線の光信号を受光して、この光信号の受光レベルに対応する検出信号を演算制御部13に出力する。
光ビーコン3から光信号が出射される規定領域BAは、水平面においては該光ビーコン3を中心とする中心角度10度(左右方向にそれぞれ5度ずつ)の扇形領域である。
また、光ビーコン3は、図4に示す様に壁面2aの中央に規定の高さで配置されており、鉛直面においては該光ビーコン3の真下から該光ビーコン3とは反対側の他の壁面2b手前までの規定領域BAに赤外線の光信号を出射している。これにより、光ビーコン3の光信号が他の壁面2bで反射されることがなく、この反射された光信号が光信号受信部Dに入射されることもなく、光信号受信部Dによる光信号の誤検出を生じることがない。
更に、光ビーコン3から出射される光信号のレベルは、発光部SEから出射される光ビームのレベルの10倍以上に設定されている。
光ビーコン3の下部には移動ロボット1のバッテリー15を充電するための充電器(図示せず)が備えられている。光ビーコン3と該充電器は共通のAC-DCコンバータおよび家庭用電源を利用する。充電器と共通のコンバータを利用することによりコンバータ部品の削減を図ることができる。また充電器用の大容量のコンバータを利用することで光ビーコン3は十分な強度の光信号を発信することができる。
ここで、演算制御部13は、発光部SEを駆動制御して、この発光部SEから赤外線の光ビームを壁面2aに照射させる。このとき、受光部SAは、発光部SEから出射されて壁面2aで反射された赤外線の光ビームを受光し、この光ビームの上下方向の入射角θを演算制御部13に出力する。演算制御部13は、この入射角θを入力すると、発光部SEの光ビームの出射位置と受光部SAの光ビームの入射位置間の距離Δhをメモリ13aから読み出し、これらの入射角θ及び距離Δhを次式(1)に代入して、壁面2aから移動ロボット1までの離間距離Lを求める。距離Δhは、固定値であって、メモリ13aに予め記憶されている。
L=Δh/tan(θ) …(1)
そして、演算制御部13は、上記式(1)に基づいて壁面2aからの離間距離Lを求めると、メモリ13aに記憶された走行用の判定基準に従って、壁面との距離を維持したり、障害物を回避したりするような所望の動作のための左右駆動輪の駆動速度を算出し、ステッピングモータ12を介して各駆動輪11を駆動する。
また、演算制御部13は、カウンタ13bによるステッピングモータ12の駆動用パルスの計数値に基づいて移動ロボット1の前回の位置からの移動距離を求め、積分器13eによりジャイロセンサ16の出力角速度の積分値である方位角を求め、該前回の位置から該方位角に該移動距離だけ移動した位置を移動ロボット1の現在の位置として求め、この現在の位置をメモリ13aに記憶して、移動ロボット1の位置を更新する。以降同様に、移動ロボット1の位置を逐次求めて、この移動ロボット1の位置をメモリ13aに記憶し更新して行く。
こうして移動ロボット1の移動距離と方位角に基づいて移動ロボット1の位置を検出する場合は、移動ロボット1が室2の如何なる位置にあっても、その位置を検出することができる。ただし、この位置は、ステッピングモータ12の駆動用パルスの計数値に対応する移動ロボット1の移動距離およびジャイロセンサ16の出力する角速度を積分した方位角、つまり累積された移動距離と方位角を用いて算出されており、この移動距離と方位角に累積誤差が含まれるので、時間経過とともに位置の検出精度が低下する。
一方、演算制御部13は、光ビーコン3から赤外線の光信号を出射している規定領域BAに移動ロボット1が移動して、この光信号が受光部SA及び光信号受信部Dで受光されると、光信号受信部Dの検出信号に基づいて該光信号を識別して確認する。このとき、受光部SAは、該光信号の上下方向の入射角θBを検出して、この入射角θBを演算制御部13に出力する。演算制御部13は、該光信号を確認することができたならば、受光部SAにより検出された入射角θBを入力し、光ビーコン3と受光部SAとの高低差である距離ΔHをメモリ13aから読み出し、これらの入射角θB及び距離ΔHを次式(2)に代入して、光ビーコン3から移動ロボット1までの離間距離LBを求める。距離ΔHは、固定値であって、メモリ13aに予め記憶されている。
LB=ΔH/tan(θB) …(2)
図5は、光ビーコン3から出射される光信号のレベル変化を示すタイミングチャートである。この光信号のレベルは、周期的に繰り返し変化しており、図5に示す様に1周期の初期の第1期間t0〜t1では該光信号が規定パターンのコード信号Sg1となり、これに引き続く第2期間t1〜t2では該光信号のレベルが0に維持され、次の第3期間t2〜t3では該光信号が一定レベルに維持された入射角検出信号Sg2となる。すなわち、この光信号は、第1期間t0〜t1における規定パターンのコード信号Sg1と、第2期間t2〜t3における0レベルと、第3期間t2〜t3における一定レベルの入射角検出信号Sg2とを含み、これらの期間を周期的に繰り返してなる。
この様な光ビーコン3の光信号に含まれるコード信号Sg1が光信号受信部Dで受信されたときには、この光信号受信部Dの検出信号のレベルが図5のコード信号Sg1の規定パターンと同様に変化する。そこで、このコード信号Sg1と同様に変化する光信号受信部Dの検出信号の規定パターンをメモリ13aに予め記憶しておく。また、第2期間t2〜t3に相当する時間Δtを光信号タイマ13cにより計時する様にしている。
演算制御部13は、光信号受信部Dの検出信号のレベルを監視しており、この検出信号のレベルがメモリ13a内のコード信号Sg1と同様の規定パターンで変化すると、光信号に含まれる第1期間t0〜t1のコード信号Sg1を受信したものと判定して、この判定直後(第1期間t0〜t1の直後)に光信号タイマ13cを起動する。続いて、演算制御部13は発光部EAを制御し、光ビームの出射を停止させる。この光信号タイマ13cによる第2期間t2〜t3に相当する時間Δtの計時が終了したときには、光信号に含まれる第3期間t2〜t3の入射角検出信号Sg2が受光部SAに入射する。このため、演算制御部13は、光信号タイマ13cによる時間Δtの計時が終了すると、受光部SAにより検出された入射角検出信号Sg2の上下方向の入射角θBを入力する。
そして、演算制御部13は、入射角検出信号Sg2の上下方向の入射角θBを入力すると、光ビーコン3と受光部SAとの高低差である距離ΔHをメモリ13aから読み出し、これらの入射角θB及び距離ΔHを上記式(2)に代入して、光ビーコン3から移動ロボット1までの離間距離LBを求める。
更に、演算制御部13は、光ビーコン3から移動ロボット1までの離間距離LBを求めたならば、移動ロボット1が規定領域BAの中心線Q上にあるものとみなし、光ビーコン3から離間距離LBだけ離間した規定領域BAの中心線Q上の位置を移動ロボット1の現在の位置として求め、この現在の位置をメモリ13aに記憶して、移動ロボット1の位置を更新する。続いて、演算制御部13は発光部EAを制御し、光ビームの出射を開始させる。
こうして光ビーコン3からの光信号の入射角θBと光信号が出射されている規定領域BAに基づいて移動ロボット1の位置を検出するには、規定領域BAに移動ロボット1が移動しなければならないが、移動ロボット1の位置を高精度で検出することができる。
尚、先に述べた様に光ビーコン3から出射される光信号のレベルを発光部SEから出射される光ビームのレベルの10倍以上に設定しているので、光ビームの壁面での反射光に紛れて光信号が検出できないという事態が防止される。
さらに、光信号受信部Dがコード信号Sg1を受信したものと判定した後、発光部からの光ビームの出射を停止させ、その後光信号タイマ13cによる計時を待ってから受光部への光の入射角を検出するようにしたので、光ビームと光信号との合成光の入射角ではなく、光信号のみの入射角を検出することができるため、移動ロボット1の位置を高精度で検出することができる。
ここで、先に述べた様に移動ロボット1の移動距離と方位角とに基づいて移動ロボット1の位置を検出する場合は、位置の検出精度が低いものの、移動ロボット1が室2の如何なる位置にあっても、この位置を検出することができる。また、光ビーコン3からの光信号の入射角θBと規定領域BAに基づいて移動ロボット1の位置を検出する場合は、規定領域BAに特定されるものの、移動ロボット1の位置を高精度で検出することができる。
その一方では、光ビーコン3からの光信号を受信しない領域では、壁面からの反射光を元に壁面との離間距離(周囲距離とも称す)を算出し、マッピング等を行うことができる。
以上のように、本実施形態では、光を用いた方法で周囲距離測定と位置検出を両立することにより、周囲距離測定と位置検出の検出精度を高く維持している。
次に、図6のフローチャートを参照しつつ、その様な光を用いた周囲距離測定と位置検出を併用するための制御手順を説明する。
まず、演算制御部13は、光信号受信部Dの検出信号のレベルを監視し、この検出信号のレベルがメモリ13a内のコード信号Sg1と同様の規定パターンで変化したか否か、つまり光ビーコン3の光信号を受信したかを判定している(ステップS101)。このとき、光ビーコン3から光信号が出射されている規定領域BAに移動ロボット1が移動していなければ、光信号が光信号受信部Dで受光されておらず、演算制御部13は、光信号を受信していないと判定する(ステップS101で「no」)。そして、演算制御部13は、発光部SEから光ビームを壁面2aに出射させつつ、受光部SAにより検出された光ビームの上下方向の入射角θを入力し(ステップS102)、この入射角θとメモリ13a内の距離Δhを上記式(1)に代入して、壁面2aから移動ロボット1までの離間距離Lを求める(ステップS103)。
更に、演算制御部13は、カウンタ13bによるステッピングモータ12の駆動用パルスの計数値に対応する移動距離および積分器13eによるジャイロセンサ16の出力角速度の積分値に対応する方位角に基づいて移動ロボット1の位置を求めて、この移動ロボット1の位置をメモリ13aに記憶し更新する。
また、光ビーコン3の光信号の規定領域BAまで移動ロボット1が移動して、光信号が光信号受信部Dで受光されていれば、演算制御部13は、光信号受信部Dの検出信号のレベルがメモリ13a内のコード信号Sg1と同様の規定パターンで変化するので、光信号を受信していると判定する(ステップS101で「yes」)。そして、演算制御部13は、位置検出タイマ13dによる計時時間が一定時間(例えば30秒)に達しているか否かを判定する(ステップS104)。この位置検出タイマ13dは、光ビーコン3からの光信号に基づいて移動ロボット1の位置を検出したときに起動され、前回の光信号に基づく位置検出からの経過時間を計時している。この経過時間が一定時間(例えば30秒)に達していなければ(ステップS104で「no」)、光信号に基づく位置検出を行うためのステップS105以降に移らずに、ステップS101に戻る。これは、光信号に基づく位置検出を行うときには、後で述べる様に移動ロボット1を停止させるので、この光信号に基づく位置検出の間隔を一定時間以上にして、移動ロボット1が規定領域BAで頻繁に停止することを防止するためである。
演算制御部13は、位置検出タイマ13dにより計時されている経過時間が一定時間(例えば30秒)に達していると(ステップS104で「yes」)、光信号タイマ13cを起動して、光信号が0レベルとなる第2期間t2〜t3に相当する時間Δtの計時を開始する(ステップS105)。そして、演算制御部13は、各駆動輪11を回転駆動するステッピングモータ12を停止させて、移動ロボット1を規定領域BAで停止させ、かつ発光部SEからの光ビームの出射を停止させる(ステップS106)。こうして移動ロボット1を停止されば、受光部SAにより検出される光信号の入射角θBが安定して、移動ロボット1の位置の検出精度が高くなる。また、発光部SEからの光ビームの出射を停止させれば、光信号を壁面2aからの反射光と共に受光部SAで受光せずに済み、受光部SAによる光信号の入射角θBの検出精度が向上する。
引き続いて、演算制御部13は、光信号タイマ13cによる第2期間t2〜t3に相当する時間Δtの計時が終了するのを待機し(ステップS107)、第2期間t2〜t3の時間Δtの計時が終了すると、第3期間t2〜t3となるので、このときに受光部SAにより検出された入射角検出信号Sg2の上下方向の入射角θBを入力する(ステップS108)。そして、演算制御部13は、光ビーコン3と受光部SAとの高低差である距離ΔHをメモリ13aから読み出し、入射角θB及び距離ΔHを上記式(2)に代入して、光ビーコン3から移動ロボット1までの離間距離LBを求める(ステップS109)。更に、演算制御部13は、移動ロボット1が規定領域BAの中心線Q上にあるものとみなし、光ビーコン3から離間距離LBだけ離間した規定領域BAの中心線Q上の位置を移動ロボット1の現在の位置として求め、この現在の位置をメモリ13aに記憶して、移動ロボット1の位置を更新し、位置検出タイマ13dを起動して、先に述べた位置検出タイマ13dによる一定時間の計時を開始する(ステップS110)。
この後、演算制御部13は、ステッピングモータ12を駆動制御し、各駆動輪11を回転駆動して、移動ロボット1の移動を再開し、また発光部SEからの光ビームの出射を再開する(ステップS111)。そして、ステップS101に戻る。
尚、光ビーコン3からの光信号に基づいて移動ロボット1の位置を検出し、この位置をメモリ13aに記憶し更新した直後は、該更新した位置からの移動距離とジャイロセンサ16の出力を積分した方位角に基づき移動ロボット1の位置を求めることになる。
この様に本実施形態の位置検出装置では、移動ロボット1が光ビーコン3の光信号の規定領域BAに入っていないときには、ジャイロセンサ16の出力に基づく方位角及びステッピングモータ12の駆動用パルスの計数値に対応する移動距離に基づいて移動ロボット1の位置を求めているので、室2においては移動ロボット1の如何なる位置でも求めることができる。また、移動ロボット1が光ビーコン3の光信号の規定領域BAに入っているときには、光信号による三角測量を行って、光ビーコン3からの離間距離LBを求め、この離間距離LB及び規定領域BAに基づいて移動ロボット1の位置を求めているので、移動ロボット1の位置を高精度で求めて更新することができる。また移動ロボット1が光ビーコン3の光信号の規定領域BAに入っていないときには、移動ロボット1の光ビームによる三角測量を行って、壁面2aから移動ロボット1までの離間距離Lを求めている。これにより、移動ロボット1の位置にかかわらずその位置を検出することができかつ位置の検出精度を高く維持することができ、さらに周囲の壁面への距離を高精度に測定でき、延いては移動ロボット1が未知の室内においても正確なマップ作成等を行い、効率よく清掃等を行うことが可能になる。
また、光ビーコン3の光信号の規定領域BAを室2の中央を横切る様に設定しているので、移動ロボット1が規定領域BAに入る回数が多くなって、移動ロボット1の位置が正確に検出される回数も多くなり、これによっても位置の検出精度が高く維持される。
更に、光ビーコン3から離間する程、光信号の規定領域BAが広がって、移動ロボット1の位置の検出精度が低下して行くので、定期的にもしくは適宜のタイミングで移動ロボット1を光ビーコン3の近くで規定領域BAに入らせてから、光信号に基づき移動ロボット1の位置を検出して更新し、これにより位置の検出精度の低下を防止する様にしても良い。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、光ビーコン3からの光信号に基づいて移動ロボット1の位置を検出するときに、移動ロボット1が規定領域BAの中心線Q上にあるものとみなして、その位置を求める代わりに、移動ロボット1が規定領域BAの左右一対の直線境界のいずれかの上にあるものとみなして、その位置を求めても良い。この場合は、例えばジャイロセンサ16の出力を積分して算出された移動ロボット1の方位角から規定領域BAに対する移動ロボット1の進行方向を求めておいて、移動ロボット1が規定領域BAに侵入したときに、移動ロボット1が規定領域BAの左右一対の直線境界のいずれに侵入したかを判定して、移動ロボット1を直線境界上で停止させ、その上で移動ロボット1が規定領域BAの直線境界上にあるものとみなして、その位置を求める。これにより、規定領域BAが広くても、あるいは光ビーコン3から遠ざかっていても、移動ロボット1の位置の検出精度を向上させることができる。ここでは、光ビーコン3からの光信号を移動ロボット1の測距センサユニット14で受光するために、測距センサユニット14を光ビーコン3側に常に向けており、移動ロボット1の向きを特定した状態で該移動ロボット1を前進及び後進させている。従って、移動ロボット1の前進及び後進のいずれが行われているかにより、移動ロボット1が規定領域BAの左右一対の直線境界のいずれに侵入したかを判定することができる。また、規定領域BAに対する移動ロボット1の進行方向を求めるために、移動ロボット1の位置の履歴(移動軌跡)を記憶しておいても良い。
また、移動ロボット1の水平状態を検出する傾斜センサを該移動ロボット1に設けておき、傾斜センサにより移動ロボット1が水平状態であることが検出されたときにだけ、光ビーコン3からの光信号に基づいて移動ロボット1の位置を検出する様にしても良い。この場合は、演算制御部13は、例えば図6のステップS109の直前に、傾斜センサにより検出された移動ロボット1の傾斜角が3度未満であるか否かを判定して、移動ロボット1の傾斜角が3度未満であれば、移動ロボット1が水平状態であるとみなし、ステップS109に移って移動ロボット1の位置を検出する。また、移動ロボット1が水平状態でなければ、ステップS109〜S111を省略して、ステップS112に移る様にする。例えば、移動ロボット1が移動中に室2の局所的な段差に乗り上げた場合、光ビーコン3から受光部SAへの光信号の入射角θBが変化するため、距離LBを正しく算出することができない。そこで、移動ロボット1が水平状態であるときにのみ、移動ロボット1の位置を検出して、位置の誤検出を防止する。
また、光ビーコン3からの光信号に基づいて移動ロボット1の位置を検出するときに、方位角の修正も行うようにしてもよい。この場合、光信号が検出された位置において移動ロボット1の方位角が、少なくとも受光範囲AAの中に光ビーコン3が存在するという条件が成り立ち、したがって移動ロボット1の正しい方位角は受光範囲AAの水平角度30度と規定領域BAの水平角度10度を合計した40度の範囲内にあることになる。そこでジャイロセンサ16の出力を積分した現在の方位角が上記限定条件に当てはまるかどうかを調べ、もし当てはまらない場合には、前記40度の範囲に対して移動ロボット1の記憶している現在の方位角がどちら側に外れているかを調べ、40度の範囲のうち移動ロボット1が記憶している方位角に近いほうの限界の方位角を、新しい方位角として移動ロボット1に記憶させる。具体的には積分器13eの値を書き換える。これによりジャイロセンサ16の出力を積分することにより累積する方位角の誤差が規定領域BAを通るたびに一定の誤差範囲(40度以内)に修正されるので、方位角検出の精度を高めることができる。移動ロボット1が規定領域BA外にあって移動距離と方位角を元に位置検出を行う際には記憶している方位角の精度が向上することにより、位置検出の精度も向上する。
本発明の移動ロボットの位置検出装置は、例えば屋内環境での移動ロボットの位置検出と距離検出を併用する用途に使える。
本発明の位置検出装置の一実施形態を示す平面図である。 図1の位置検出装置を示す側面図であり、(a)は壁面と移動ロボットを示し、(b)は光ビーコンと移動ロボットを示している。 移動ロボットの構成を示すブロック図である。 図1の室における光ビーコンと移動ロボットを示す側面図である。 図1の光ビーコンから出射される光信号のレベル変化を示すタイミングチャートである。 図1の位置検出装置による移動ロボットの位置を検出するための制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 移動ロボット
2 室
3 光ビーコン
11 駆動輪
12 ステッピングモータ
13 演算制御部
13a メモリ
13b カウンタ
13c 光信号タイマ
13d 位置検出タイマ
13e 積分器
14 測距センサユニット
15 バッテリー
16 ジャイロセンサ
AA 受光範囲
BA 光ビーコンから光信号が出射される規定領域
SE 発光部
SA 受光部
D 光信号受信部
Δh 発光部の出射位置と受光部の入射位置間の距離
ΔH 光ビーコンと受光部との高低差
θ 光ビームの上下方向の入射角
θB 光信号の上下方向の入射角
L 壁面から移動ロボットまでの離間距離
LB 光ビーコンから移動ロボットまでの離間距離
Sg1 コード信号
Δt 一定時間
Sg2 入射角検出信号

Claims (19)

  1. 自走する移動ロボットと、前記移動ロボットの移動範囲における規定領域に光信号を送信する光ビーコンとを備え、
    前記移動ロボットは、
    壁面へ光を出射する発光手段と、
    前記発光手段から出射され前記壁面で反射された反射光を受光し、この受光した反射光の入射角を検出すると共に、前記光ビーコンからの光信号の入射角を検出する受光手段と、
    前記光ビーコンから前記規定領域へと送信された光信号を受信しているか否かを判定し、前記光信号を受信していないと判定した場合は、前記壁面からの反射光の入射角に基づいて該壁面からの該移動ロボットの離間距離を求める周囲距離算出手段と、
    該移動ロボットの移動距離を検出する移動距離検出手段と、
    該移動ロボットの環境内での方位角を検出する方位角検出手段と、
    前記光ビーコンから前記規定領域へと送信された光信号を受信しているか否かを判定し、前記光信号を受信していないと判定した場合は、前記方位角検出手段により検出された該移動ロボットの方位角及び前記移動距離検出手段により検出された該移動ロボットの移動距離に基づいて該移動ロボットの位置を求め、前記光信号を受信していると判定した場合は、該光信号の入射角に基づいて前記光ビーコンからの該移動ロボットの離間距離を求め、この離間距離及び前記規定領域に基づいて該移動ロボットの位置を求める制御手段とを備えることを特徴とする移動ロボットの距離および位置検出装置。
  2. 前記光ビーコンから光信号が送信される規定領域は、水平面においては該光ビーコンを中心とする中心角度10度未満の扇形領域であることを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  3. 前記光ビーコンから光信号が送信される規定領域は、鉛直面においては該光ビーコンを通る水平線よりも下向きの領域であることを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  4. 前記光ビーコンから光信号が送信される規定領域は、前記移動ロボットから見て該光ビーコンとは反対側にある壁面に至らないことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  5. 前記移動ロボットの2次電池を充電する充電手段を備え、
    前記充電手段を前記光ビーコンの近傍に配置したことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  6. 前記光ビーコンから送信される光信号の強度は、前記発光手段から前記壁面へと出射される光の強度よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  7. 前記光ビーコンから送信される光信号は、コード信号と該コード信号に一定時間を置いて引き続く入射角検出信号とを含み、
    前記制御手段は、前記光ビーコンからの光信号のコード信号を識別し、このコード信号に一定時間を置いて引き続く該光信号の入射角検出信号の入射角に基づいて該光ビーコンからの該移動ロボットの離間距離を求めることを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  8. 前記受光手段による前記光ビーコンからの光信号の入射角の検出は、該移動ロボットが停止された状態で行われることを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  9. 前記制御手段は、前記光信号の入射角に基づいて前記光ビーコンからの該移動ロボットの離間距離を求め、この離間距離及び前記規定領域に基づいて該移動ロボットの位置を求めると、この後に前記光信号を受信していると判定しても一定時間を経過するまでは、前記方位角検出手段により求めた該移動ロボットの方位角及び前記移動距離検出手段により検出された該移動ロボットの移動距離に基づいて該移動ロボットの位置を求めることを特徴とする請求項8に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  10. 前記受光手段による前記光ビーコンからの光信号の入射角の検出は、前記発光手段から前記壁面への光の出射を停止した状態で行われることを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  11. 前記制御手段は、水平面において前記規定領域の中心線上に前記移動ロボットがあるとみなして、該移動ロボットの位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  12. 前記制御手段は、前記規定領域に対する前記移動ロボットの移動方向に基づき、水平面において該移動ロボットが侵入して来る該規定領域の境界を判定し、該規定領域の境界近傍に該移動ロボットがあるものとみなして、該移動ロボットの位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  13. 前記受光手段は、光を受光するPSD素子を含み、該PSD素子により該光の入射角を検出することを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  14. 前記受光手段による受光角度範囲が、前記移動ロボットの移動方向と直交する方向で広いことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  15. 前記制御手段は、前記発光手段の光の出射位置と前記受光手段の光の入射位置間の距離を記憶して、この記憶している距離と前記壁面からの反射光の入射角に基づいて該壁面からの該移動ロボットの離間距離を求め、また前記光ビーコンからの光信号の送信位置と前記受光手段の該光信号の受信位置との高低差を記憶して、この記憶している距離と前記光信号の入射角に基づいて該光ビーコンからの該移動ロボットの離間距離を求めることを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  16. 前記移動ロボットは、該移動ロボットの移動用の駆動源としてステッピングモータを備え、
    前記移動距離検出手段は、前記移動ロボットのステッピングモータに加えられた駆動用パルスを計数し、この計数値に基づいて該移動ロボットの移動距離を検出することを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  17. 前記移動ロボットは、該移動ロボットの水平状態を検出する傾斜センサを備え、
    前記受光手段による前記光ビーコンからの光信号の入射角の検出は、前記傾斜センサにより前記移動ロボットが水平状態であることが検出されたときに行われることを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  18. 前記傾斜センサは、2軸加速センサであり、水平面に対する前記移動ロボットの傾斜角が3度未満のときに該移動ロボットの水平状態を検出することを特徴とする請求項17に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
  19. 前記制御手段は、前記光信号の入射角に基づいて前記光ビーコンからの前記移動ロボットの離間距離を求め、この離間距離及び前記規定領域に基づいて該移動ロボットの位置を求めた際に、該規定領域及び該移動ロボットの位置に基づいて該移動ロボットの方位角を求めることを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの距離および位置検出装置。
JP2005295131A 2005-10-07 2005-10-07 移動ロボットの距離および位置検出装置 Pending JP2007101492A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005295131A JP2007101492A (ja) 2005-10-07 2005-10-07 移動ロボットの距離および位置検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005295131A JP2007101492A (ja) 2005-10-07 2005-10-07 移動ロボットの距離および位置検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007101492A true JP2007101492A (ja) 2007-04-19

Family

ID=38028568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005295131A Pending JP2007101492A (ja) 2005-10-07 2005-10-07 移動ロボットの距離および位置検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007101492A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014226266A (ja) * 2013-05-21 2014-12-08 株式会社東芝 電気掃除機
WO2015194201A1 (ja) * 2014-06-18 2015-12-23 シャープ株式会社 自走式電子機器
CN106455888A (zh) * 2014-05-29 2017-02-22 夏普株式会社 自走式电子机器
CN106455887A (zh) * 2014-05-23 2017-02-22 夏普株式会社 自走式电子机器
JP2017162435A (ja) * 2016-03-08 2017-09-14 富士ゼロックス株式会社 自律移動体ガイダンスシステム、自律移動体をガイドする方法、およびプログラム
JP2019032259A (ja) * 2017-08-09 2019-02-28 Necプラットフォームズ株式会社 物体検出装置、物体検出装置の制御方法及び制御プログラム
JP2019211472A (ja) * 2018-06-06 2019-12-12 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. 大気特性評価lidar光学位置決めのための産業用マニピュレータを使用するためのシステム及び方法
CN111406258A (zh) * 2017-11-30 2020-07-10 阿托贝-移动技术公司 对资产进行安全本地访问并利用移动设备进行验证的装置、包括该装置的系统和方法
CN112305493A (zh) * 2020-11-02 2021-02-02 重庆大学 一种基于光信标检测的深海视觉测距方法
CN113396340A (zh) * 2019-02-15 2021-09-14 采埃孚股份公司 安全的自主式农用机械
CN113740355A (zh) * 2020-05-29 2021-12-03 清华大学 一种射线检测机器人的边界防护方法及系统

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014226266A (ja) * 2013-05-21 2014-12-08 株式会社東芝 電気掃除機
CN106455887A (zh) * 2014-05-23 2017-02-22 夏普株式会社 自走式电子机器
CN106455888A (zh) * 2014-05-29 2017-02-22 夏普株式会社 自走式电子机器
CN106104400B (zh) * 2014-06-18 2019-05-21 夏普株式会社 自走式电子设备
CN106104400A (zh) * 2014-06-18 2016-11-09 夏普株式会社 自走式电子设备
JP2016004471A (ja) * 2014-06-18 2016-01-12 シャープ株式会社 自走式電子機器
WO2015194201A1 (ja) * 2014-06-18 2015-12-23 シャープ株式会社 自走式電子機器
JP2017162435A (ja) * 2016-03-08 2017-09-14 富士ゼロックス株式会社 自律移動体ガイダンスシステム、自律移動体をガイドする方法、およびプログラム
JP2019032259A (ja) * 2017-08-09 2019-02-28 Necプラットフォームズ株式会社 物体検出装置、物体検出装置の制御方法及び制御プログラム
CN111406258A (zh) * 2017-11-30 2020-07-10 阿托贝-移动技术公司 对资产进行安全本地访问并利用移动设备进行验证的装置、包括该装置的系统和方法
CN111406258B (zh) * 2017-11-30 2024-03-22 阿托贝-移动技术公司 对资产进行安全本地访问并利用移动设备进行验证的装置、包括该装置的系统和方法
JP2019211472A (ja) * 2018-06-06 2019-12-12 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. 大気特性評価lidar光学位置決めのための産業用マニピュレータを使用するためのシステム及び方法
US11879958B2 (en) 2018-06-06 2024-01-23 Honeywell International Inc. System and method for using an industrial manipulator for atmospheric characterization lidar optics positioning
JP7430036B2 (ja) 2018-06-06 2024-02-09 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 大気特性評価lidar光学位置決めのための産業用マニピュレータを使用するためのシステム及び方法
CN113396340A (zh) * 2019-02-15 2021-09-14 采埃孚股份公司 安全的自主式农用机械
CN113740355A (zh) * 2020-05-29 2021-12-03 清华大学 一种射线检测机器人的边界防护方法及系统
CN113740355B (zh) * 2020-05-29 2023-06-20 清华大学 一种射线检测机器人的边界防护方法及系统
CN112305493A (zh) * 2020-11-02 2021-02-02 重庆大学 一种基于光信标检测的深海视觉测距方法
CN112305493B (zh) * 2020-11-02 2023-07-21 重庆大学 一种基于光信标检测的深海视觉测距方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007101492A (ja) 移動ロボットの距離および位置検出装置
CN110621209B (zh) 清洁器及其控制方法
EP1368715B1 (en) Method and device for determining position of an autonomous apparatus
JP2001515237A (ja) 誘導ビームを使用した自律型運動ユニットのドッキング方法
KR101241411B1 (ko) 이동 로봇의 실내 지도 작성 장치 및 방법
US11525921B2 (en) Time of flight sensor arrangement for robot navigation and methods of localization using same
US20070271003A1 (en) Robot using absolute azimuth and mapping method thereof
CN112214015A (zh) 自移动机器人及其回充的方法、系统及计算机存储介质
JP4061596B2 (ja) 移動制御装置、環境認識装置及び移動体制御用プログラム
JP2018185767A (ja) 環境整備ロボットおよびその制御プログラム
JPH01316808A (ja) 自走車の操向制御装置
JP2009237851A (ja) 移動体制御システム
EP3470947A1 (en) Method and system for guiding an autonomous vehicle
US20200081440A1 (en) Autonomous travel cart and method of controlling travel thereof
JP6781535B2 (ja) 障害物判定装置及び障害物判定方法
JP2021163455A (ja) 位置推定システム
JP2000214927A (ja) 自律走行ロボット及び距離測定装置
WO2016158683A1 (ja) 地図作成装置、自律走行体、自律走行体システム、携帯端末、地図作成方法、地図作成プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2000172337A (ja) 自律移動ロボット
JP6699034B2 (ja) 自律移動ロボット
KR101080366B1 (ko) 초음파센서를 이용한 로봇의 위치 인식 방법 및 그 장치
KR20210015126A (ko) 이동 로봇
JP6951539B1 (ja) 自走式装置、測定方法、及び、プログラム
US20180081372A1 (en) Conveying system with an automatic tethering function
JP2007132853A (ja) 位置検出システムおよび位置検出方法