以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
(スロットマシン10の構成)
<全体構造の説明>
本実施形態に係るスロットマシン10の外観を図1に示す。
図1において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の中には、垂直方向に縦長の矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成されている。
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定められている。この5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインとがある。これらの入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bの左端部には、ベット数(賭け枚数)表示部24a〜24eが、上から順に「3」,「2」,「1」,「2」,「3」のように設けられている。ベット数表示部24a〜24eは、投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)と、遊技媒体のベット数とを表示する。
上述した表示窓22L、22C及び22Rの下方には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36が設けられている。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けられている。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)により遊技媒体の枚数が計数され、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数はクレジット数として後述するRAM110に記憶される。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。最大ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
以下においては、賭けの対象となる遊技媒体の数を「ベット数」と称し、上述した1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34または最大ベットスイッチ36の操作により遊技者によって賭けの対象として設定されたメダルの数を「設定ベット数」と称し、遊技を行なうのに必要とされるベッド数を「規定枚数」と称する。
1−ベットスイッチ32を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば入賞ラインL1を有効化する。また、2−ベットスイッチ34を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば入賞ラインL1、L2A及びL2Bを有効化する。更に、最大ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、即ちL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。有効化された入賞ラインは、ベット数表示部24a〜24eの各々の背面に設けられている有効ライン表示ランプ124(図示せず)を点灯することにより明示される。有効ラインを定めるベット数としては、例えば、ベット数1枚、2枚、及び3枚を設定することが考えられる。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される表示装置70が設けられている。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この表示装置70においては、遊技履歴を表示したり、当たり遊技における演出画像、役の抽選に応じた演出画像、遊技の進行状況や遊技者の操作に応じた演出画像等を表示したりすることができる。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L,40C及び40Rが回転自在に設けられている。リール40L,40C及び40Rは、リング状の形状であり、このリール40L,40C及び40Rの外周面には、図柄が印刷されたリールテープが貼り付けられている。リール40L,40C及び40Rの各々には、例えば、21個の図柄が等間隔で配置されている。これらの図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rの各々で異なる。これらのリール40L,40C及び40Rの各々は、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介して視認可能に設けられている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9個の図柄が視認可能となる。
後述するように、リール40L,40C及び40Rの各々は、モータ(図示せず)により回転駆動され、表示窓22L、22C及び22Rにおいては、リール40L,40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ50が傾動可能に設けられている。操作パネル部30の前面の中央部には、3つの停止スイッチ52L,52C及び52Rが設けられている。停止スイッチ52Lは左リール40Lに対応し、停止スイッチ52Cは中リール40Cに対応し、停止スイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
上述したスタートスイッチ50を遊技者が傾動操作すると、上述した3つの40L,40C及び40Rは、一斉に回転を始める。3つのリール40L,40C及び40Rが回転したときには、リール40L,40C及び40Rの各々の外周面に描かれている図柄は、表示窓22L、22C及び22Rの各々において上から下へと移動表示される。
上述した3つのリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達したときには、遊技者による停止スイッチ52L,52C及び52Rの操作が有効となる。
停止スイッチ52Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止する。停止スイッチ52Cを遊技者が押動操作したときには、中リール40Cが停止する。停止スイッチ52Rを遊技者が押動操作したときには、右リール40Rが停止する。なお、遊技者の停止スイッチの押動操作の態様によって、異なる演出画像が表示される場合があるが、具体的な内容については後述する。
リール40L、40Cまたは40Rが停止するときには、リールの各々の外周面に描かれている図柄が、上述した入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように、3つのリール40L、40Cまたは40Rの各々は、停止制御される。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納されたスピーカ(図示せず。尚、後述する図3に示すスピーカ64に対応する。)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けられている。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けられている。リール40L、40Cまたは40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが、所定の組み合わせ、即ち役を構成する図柄の組み合わせとなり、役に入賞したときには、その組み合わせに応じて予め定められた枚数の遊技媒体が遊技媒体払出口62から払い出される。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させられた複数のリール40L、40Cまたは40Rの停止位置により定まる図柄の組み合わせによって遊技結果が定まる遊技である。また、この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作する度に行われ、複数のリール40L、40Cまたは40Rの回転開始から回転停止までの行程を1回の遊技として、繰り返され得る遊技である。
上述した役の種類には、例えば、当たり役、一般役、再遊技役等の種類がある。当たり役は、抽選で当たり役に当選し、その当たり役に応じた図柄が揃って入賞したときには、遊技を遊技者にとって有利に進行させる当たり遊技を行なうことができる役である。また、一般役は、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定められた数の遊技媒体の払い出しが行なわれる役である。また、再遊技役は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく、再遊技(リプレイとも称する。)が行なえるようにした役である。
また、当たり役には、ビックボーナス役(以下、BB役と称する。)レギュラーボーナス役(以下、RB役と称する。)等がある。
RB役は、当たり遊技の1つであるRB遊技に移行させる役である。このRB遊技は、所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行なう遊技である。また、BB役は、当たり遊技の1つであるBB遊技に移行させる役である。このBB遊技は、一般遊技を行なうとともに、この一般遊技中に一定条件下でRB遊技に移行できるようにした遊技であり、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、一般遊技とRB遊技とを繰り返し行なえる遊技である。
<制御手段の説明>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、主制御回路100のブロック図を図2に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を図3に示す。
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられた電気信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号またはアドレス信号が入出力されるようになされている。
また、上述したインターフェイス回路102には、停止スイッチ52L,52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのボタンやスイッチから発せられる電気信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、後述する図5に示すメインルーチン、図6から図13に示すサブルーチン、及びこれらのプログラムで使用するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。尚、CPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御も行なう。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御を行なうことができる。
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄を特定する。
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は、後述する副制御回路200に電気的に接続される。この副制御回路200を示すブロック図を図3に示す。
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号またはアドレス信号が入出力されるようになされている。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動装置220や、スピーカ駆動回路222を制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。ROM208は、表示装置70に表示するための種々の画像データや、スピーカ64から発するための演奏音データも記憶する。
また、入出力バス204には、乱数を発生させるための乱数発生器(図示せず)も接続されている。この乱数発生器は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。尚、CPU206の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス204には、有効ライン表示ランプ124を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて有効ライン表示ランプ124を点灯駆動する。
また、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動装置220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動装置220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、画像データが演出画面として表示されたり、文字データがメッセージとして表示されたりする。
更に、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
(機能ブロック図の説明)
次に、スロットマシン10の制御の機能ブロック図を図4に示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200が電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70、有効ライン表示ランプ124、及びスピーカ64が電気的に接続されている。
3つの停止スイッチ52L,52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段440と、当たり遊技制御手段450と、再遊技制御手段460と、操作検知手段470と、制御検知手段480とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(当たり役(BB役、RB役)、一般役、再遊技役)の抽選を行なうものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器112(ハード乱数等)と、この乱数発生器112が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段420と、乱数抽出手段420が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段430とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6、図7参照)に示される。
リール制御手段440は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始の操作検知信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行なって、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、停止スイッチ52L、52C、52Rから発信されたリール停止の操作検知信号の受信または所定時間の経過によって、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行なう。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うようにするための図柄組み合わせ制御を行なう。このリール制御手段440による制御処理は、リール変動、停止サブルーチン(図8参照)に示される。
当たり遊技制御手段450は、役抽選で当たり役や一般役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技が遊技者にとって有利に進行する当たり遊技や所定枚数の遊技媒体の払い出しを行なう。
再遊技制御手段460は、役抽選で再遊技役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、再遊技役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技媒体を投入しないで次の遊技を行なえる再遊技を実施するための制御処理を行なう。
操作検知手段470は、遊技者により操作手段300が操作されたことを検知したときに操作検知信号を発信し、遊技者により操作手段300の操作が解除されたことを検知したときに操作解除信号を発信する制御処理を行ない、これらの操作検知信号及び操作解除信号を操作検知手段と称する。この操作検知手段470による制御処置は、操作信号発信サブルーチン(図9参照)に示される。また、制御検知手段480は、リール制御手段440によってリールが実際に制御されたことを検知したとき、リール制御検知信号を発信する制御処理を行なう。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段510、ランプ制御手段520、音声制御手段530が設けられている。画像制御手段510は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した画像データを読み出し、表示駆動装置220を制御して、画像表示装置70に、特別演出画像や期間経過画像所定を含む所定の演出画像を表示することができる。
また、ランプ制御手段520は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したランプ点灯データを読み出し、ランプ駆動回路218を制御して、所定の有効ライン表示ランプ124を点灯することができる。また、音声制御手段530は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した記憶した音声データを読み出して、スピーカ駆動回路222を制御して、スピーカ64から所定の音声を発することができる。
(制御処理の説明)
以下に、上述した制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5には、主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図13には、このメインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。
図6と図7には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行なう役抽選処理サブルーチンを示す。図8には、リール制御手段440によりリールの回転、停止のための制御が行なわれるリール変動、停止サブルーチンを示し、図9には、操作検知手段470により操作検知信号、操作解除信号を発信する操作信号発信サブルーチンを示す。
図10には、リール変動、停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理である入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを示す。図11には、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部であるRB遊技中処理サブルーチンを示し、図12には、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部であるBB遊技中処理サブルーチンを示し、図13には、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部である役当選時処理サブルーチンを示す。
また、図14、図15には、副制御回路200の画像制御手段510により行なわれる制御処理を示し、図14には暗示画像表示サブルーチンを示し、図15には特別暗示画像表示サブルーチンを示す。
なお、以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述した主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
<メインルーチンの説明>
まず、メインルーチンの制御処理の説明を、図5のフローチャートを用いながら説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、複数の図柄が標示された複数のリールを回転させて停止させるまでの1工程を1回とする遊技を、1回行なうときの制御処理を示す。
まず、パラメータNRPの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS11)。NRPは、再遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合には再遊技を行ない、0以下の場合には再遊技を行なわないように設定されている。また、図13のステップS167に示すように、再遊技役に当選し入賞したときに、NRPの値として1をインプットするようになっている。
ステップ11の判断で、もし、NRPの値が0以下である(NO)と判別したときには、再遊技を行なわないと判断して、次に、遊技媒体が投入されたか否かを判断する(ステップS12)。遊技媒体が投入された(YES)と判別したときには、ステップS15へ進み、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。
ステップS12の判断において、遊技媒体が投入されていない(NO)と判断したときには、ステップS13へ進み、クレジットされた遊技媒体が有るか否かを判断する。もし、クレジットされた遊技媒体はない(NO)と判別したときには、再びステップS12へ戻り、ステップS12とステップS13の判断処理を繰り返し実行する。
また、ステップS13の判断で、クレジットされた遊技媒体が有る(YES)と判別したときには、次に、ベット操作信号を受信したか否かを判断する(ステップS14)。このベット操作信号は、遊技者がベットスイッチ32、34または36の何れか1のスイッチを操作したときに発信される。ベット操作信号を受信していない(NO)と判別したときには、再びステップS12に戻り、ステップS12からステップS14までの判断処理を繰り返し実行する。ベット信号を受信した(YES)と判別したときには、受信したベット操作信号からベット数を検出する(ステップS15)。そして、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても、検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行なう(ステップS16)。以上により遊技開始の状態が整い、ステップS18へ進む。
ステップS11の判断において、もし、NRPの値が0より大きく再遊技状態にある(YES)と判別したときには、NRPの値に0をインプットして再遊技状態を解除し(ステップS17)、ステップS12からステップS16の処理を行なうことなく、前の遊技におけるベット数と同じベット数を設定して、ステップS18へ進む。つまり、再遊技状態にあると判別したときには、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、遊技を行なうことができる。なお、本実施形態では、再遊技におけるベット数として、前の遊技におけるベット数と同じベット数を設定しているが、前の遊技のベット数と異なるベット数を設定することも可能である。
ステップS18では、遊技の開始信号を副制御回路200へ送信し、役抽選処理サブルーチン(ステップ19)へ進む。この役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選処理が行なわれ、当選した役に応じて、RBフラグ、BBフラグ、再遊技フラグ、一般役フラグをオンにするフラグオンの処理が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図6と図7のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS19)に引き続いて、この役抽選の結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行なうリール変動、停止サブルーチン(ステップS20)が行なわれる。このリール変動、停止サブルーチンは、リール制御手段440によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図8のフローチャートを用いて後述する。
次に、リール変動、停止サブルーチンによってリールが停止した後、入賞図柄判定を行なって、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行なう入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(ステップS21)が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図10〜図13のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した当たり遊技に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS22)が行なわれる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるし、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。
以上の制御処理によって1回分の遊技が終了する。このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の遊技を行なうことができる。
<役抽選処理サブルーチン>
次にメインルーチンのステップS19で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6と図7に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
まず、スタートスイッチの操作検知信号を、受信したか否か判断する(ステップS31)。このスタートスイッチの操作検知信号は、主制御回路100の操作検知手段470が、遊技者によるスタートスイッチ50の操作を検知したときに発信する信号である(図9のステップS81、82参照)。なお、操作検知手段470による操作信号発信サブルーチンの説明については、図9を用いて後述する。
この判断で、スタートスイッチの操作検知信号を受信していない(NO)と判別したときには、このステップS31の判断処理を繰り返す。つまり、遊技者がスタートスイッチ50を操作するまで、遊技のスタートを待つ待機状態となっている。
もし、スタートスイッチの操作検知信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータNRBの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS32)。NRBは、RB遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合にはRB遊技を行ない、0以下の場合にはRB遊技を行なわないように設定されている。また、図12のステップS125や図13のステップS164に示すように、RB役に当選し入賞した場合には、NRBの値として1をインプットするようになっている。
ステップS32の判断で、もし、NRBの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶されたRB用抽選表を読み出し(ステップS33)、ステップS37へ進む。ここで、RB用抽選表の実施例を図16に示す。
RB用抽選表では、図柄番号1の当たり役と、図柄番号2のはずれが設定されており、当たり役の場合には、3つのリール共にJACの図柄が揃うと入賞するように設定されている。後述するステップS37で行なう役抽選において、当たり役が当選する確率は1/1.01であり、非常に高く設定されている。従って、RB遊技中においては、当たり役に当選する可能性が高くなっており、逆に、はずれの確率は、約1/100に設定され、はずれとなる可能性は低くなっている。
ステップS32の判断で、もし、NRBの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、パラメータNBBの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS34)。NBBは、BB遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合にはBB遊技を行ない、0以下の場合にはBB遊技を行なわないように設定されている。また、図13のステップS164に示すように、BB役に当選して入賞した場合には、NBBの値として1をインプットするようになっている。
ステップS34の判断で、もし、NBBが0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB作動時一般抽選表を読み出し(ステップS35)、ステップS37へ進む。ここで、BB作動時一般抽選表の実施例を図17に示す。
BB作動時一般抽選表は、BB遊技中であって、かつRB遊技中ではない状態の場合に用いる抽選表である。もし、BB遊技中であってRB遊技中の場合には、上述の図16に示すRB用抽選表を用いる。BB作動時一般抽選表では、図柄番号1〜3の3種類の一般役と、図柄番号4のRB役と、図柄番号5のはずれが設定されている。ここで、後述するBB未作動時一般抽選表(図18参照)と比較すると、BB作動時一般抽選表では、再遊技役及びBB役がない設定になっている。
図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/80であって、第1リールの図柄がチェリーであれば、残り2つのリールの図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/5であって、3つのリール共にベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。
図柄番号3の一般役3は、役抽選における当選確率が1/100であって、3つのリール共にスイカの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。また、図柄番号4のRB役は、役抽選における当選確率が1/4であって、3つのリール共にリプレイの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。後述するBB未作動時一般抽選表(図18参照)では、役抽選におけるRB役の当選確率は1/600であり、BB遊技中においては、通常遊技時に比べてRB役に当選する確率が高く設定されている。また、役抽選における図柄番号5のはずれの確率は、約1/1.90に設定されている。
次に、ステップS34の判断で、NBBの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、ROM108に記憶したBB未作動時一般抽選表を読み出し(ステップS36)、ステップS37へ進む。ここで、BB未作動時一般抽選表の実施例を図18に示す。
BB未作動時一般抽選表は、既に説明したように、通常の遊技状態において用いられる抽選表であり、図柄番号1〜3の3種類の一般役、図柄番号4の再遊技役、図柄番号5のRB役、図柄番号6のBB役、及び図柄番号7のはずれが設定されている。図柄番号1〜3の3種類の一般役は、上述のBB作動時一般抽選表(図17参照)と、役抽選における当選確率及び図柄の設定共に、同一の設定がなされている。図柄番号4の再遊技役は、役抽選処理における当選確率が1/7.3であって、3つのリール共にリプレイの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。
図柄番号5のRB役は、役抽選処理における当選確率が1/600であって、3つのリール共に青7の図柄が揃う場合に入賞するように設定されており、BB遊技中に比べてRB役に当選する可能性は低くなっている。図柄番号6のBB役については、役抽選処理における当選確率が1/300であって、3つのリール共に赤7の図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。また、はずれの役抽選における確率は約1/1.57に設定されている。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選表を読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行なう役抽選を実施する(ステップS37)。具体的には、乱数発生器112で発生させた乱数を乱数抽出手段420で抽出し、乱数判定手段430が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選表を照らし合わせて当選の判定を行なう。
そして、図6に引き続いて図7に移り、この判定の結果、RB役に当選したか否かを判断する(ステップS40)。もし、RB役に当選した(YES)と判別したときには、RB役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS41)、ステップS48へ進む。
ステップS40の判断で、もし、RB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS42)。この判断で、もし、役抽選によってBB役に当選した(YES)と判別したときには、BB役フラグをオンにしてRAM110に記憶し(ステップS43)、ステップS48へ進む。
ステップS42の判断で、もし、BB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS44)。この判断で、もし、役抽選によって再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、再遊技フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS45)、ステップS48へ進む。
ステップS44の判断で、もし、再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、一般役に当選したか否かを判断する(ステップS46)。この判断で、もし、役抽選によって一般役に当選した(YES)と判別したときには、一般役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS47)、ステップS48へ進む。ステップS46の判断で、もし、一般役に当選していない(NO)と判別したときには、フラグオンの処理は行なわずに、そのままステップS48へ進む。
以上のようにフラグオンに関する一連の処理を行なった後、ステップ48において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。
また、RB、BBを含む全ての役のフラグオン信号(フラグオンなっている場合)と、その他の判定結果を副制御回路200へ送信する(ステップS49)。なお、このRBまたはBBフラグがオンなっている状態には、上述のステップS41またはS43でフラグオンになった場合と、前の遊技からRB、BBフラグが持ち越しになった場合とが考えられる。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
<リール変動、停止サブルーチンの説明>
次に、図5のメインルーチンにおいて、上述の役抽選処理サブルーチン(ステップS19)が終了すると、次に、リール変動、停止サブルーチン(ステップS20)を行なう。図8に示すフローチャートを用いて、リール変動、停止サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、図7のステップS48で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS61)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行なう(ステップS62)。この判断で、もし、最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS62の判断処理を繰り返し実行する。つまり、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転開始を行なえないようなっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技の回数を、所定の回数以内に抑える制御を行なっている。
ステップS62の判断で、もし、最短時間が経過した(YES)と判別したときには、既にスタートスイッチの操作検知信号を受信しているので(図6のステップS31参照)、リールの回転開始信号をモータ駆動回路114に送信して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始させ、リール40L、40C、40Rを回転させる(ステップS63)。なお、本実施形態のスロットマシンは、リール制御手段によって実際にリールが制御されたか否かを検知するための制御検知手段480が備えられている。この制御検知手段480は、リールが実際に回転を開始したか否か、リールの停止制御によって実際にリールが停止したか否かを検知し、後述するように、最後のリールが停止したことを検知したときには、信号TEISHIを副制御回路200へ送信する(ステップS70参照)。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS64)。この判断で、もし、リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS64の判断処理を繰り返す。つまり、リールの回転が定速回転に達するまでは、次の工程であるリールの停止制御が行なえないようになっている。
ステップS64の判断で、もし、リールの回転が定速回転になっている(YES)と判断したときには、次に、停止スイッチの操作検知信号を受信したか否かを判断する(ステップS65)。ここで、停止スイッチの操作検知信号は、停止スイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者が何れか1つの停止スイッチを押動操作し、操作検知手段470がその押動操作を検知したとき、リール停止の操作検知信号を発信する。(図9のステップS81、82参照)。また、遊技者は停止スイッチの操作を解除し、操作検知手段470がこの操作の解除を検知したとき、操作解除信号を発信する(図9のステップS85、86参照)。
ステップS65の判断で、もし、リール停止の操作検知信号を受信した(YES)と判別したときには、リール制御手段440は、操作検知信号を発信した停止スイッチに対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう(ステップS66)。
更に詳細に述べれば、第1リール用の停止スイッチ52Lが押動操作された場合には、リール制御手段440は、第1リール40Lを回転させるモータ80LについてステップS66の停止制御を行なう。同様に、第2リール用の停止スイッチ52Cが押動操作された場合には、第2リール40Cを回転させるモータ80CについてステップS66の停止制御を行ない、第3リール用の停止スイッチ52Rが押動操作された場合には、第3リール40Rを回転させるモータ80RについてステップS66の停止制御を行なう。
ステップS66の図柄組み合わせ制御(停止制御)は、ステップS61で読み出した図柄番号、制御図柄データに基づいて、リールを最大4コマ分滑らして、その範囲内で、所定の図柄を停止させる、または停止させないようにモータの停止制御を行なうものである。更に詳細な制御の説明については省略する。
ステップS65の判断において、もし、リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、停止に関する制御を行なわずに、次にステップS67へ進む。ステップS67では、全てのリールは停止したか否かを判断する。
この判断で、制御検知手段480によるリール制御検知信号に基づいて、もし、全てのリールが停止してはいない(NO)と判別したときには、次に、タイムリミットが経過したか否かを判断する(ステップS68)。この判断で、もし、タイムリミットに達していない(NO)と判別したときには、再びステップS65に戻り、ステップS65からステップS68の処理を繰り返す。以上により、全リールが停止するまで、または、タイムリミットを経過するまでは、リール停止信号を受信するごとに、対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう工程を繰り返す。
ステップS68の判断で、もし、タイムリミットを経過した(YES)と判別したときには、まだ回転を続けているリールについて、自動図柄停止制御を行なって全リールを停止させ(ステップS69)、ステップS70へ進む。なお、この自動図柄停止制御では、最大4つ分の図柄(4コマ)停止位置をずらすことが可能であり、その範囲内で、常に入賞図柄が揃うことがないように停止制御を行なう。
次に、ステップS67の判断に戻り、制御検知手段480によるリール制御検知信号に基づいて、もし、全てのリールが停止している(YES)と判別したときには、ステップS70へ進む。ステップS70では、信号TEISHIを副制御回路200へ送信して、本サブルーチンを終了する。なお、副制御回路200においては、送信された信号TEISHIを用いて、所定の演出画像を表示する制御処理を行なう。
<操作信号発信サブルーチンの説明>
次に、図9を用いて、操作検知手段470によって、操作検知信号や操作解除信号を含む操作信号を発信し、最後に停止するリールの停止スイッチの操作信号に関して、所定の信号を副制御回路に送信する操作信号発信サブルーチンの説明を行なう。なお、この操作信号発信サブルーチンは、メインルーチン(図5参照)とは別途に、1つの遊技の中で繰り返し行なわれ、常に各スイッチの操作の検出を行なうようになっている。
まず、操作手段300に含まれるスイッチのうち、何れかのスイッチの操作を検知したか否かを判断する(ステップS81)。このスイッチには、リールを回転させるスタートスイッチ50や回転させたリールを停止させる停止スイッチ52L、C、Rが含まれる。ステップS81の判断で、何れのスイッチの操作も検知していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS81の判断で、もし、何れかのスイッチの操作を検知した(YES)と判別したとき、次に、操作されたスイッチの識別信号と共に操作検知信号を発信する(ステップS82)。そして、発信した操作検知信号が、最後に停止するリールの停止に関する信号であるか否かを判断する(ステップS83)。この判断で、もし、発信した操作検知信号が最後に停止するリールの停止に関する信号である(YES)と判別したときには、信号KENCHIを副制御回路200へ送信し(ステップS84)、ステップS85へ進む。また、ステップS83の判断で、もし、発信した操作検知信号が最後に停止するリールの停止に関する信号ではない(NO)と判別したときには、そのままステップS85へ進む。
ステップS85では、上記のスイッチの操作が解除されたか否かを判断する。この判断で、もし、スイッチの操作が解除されていない(NO)と判別したときには、ステップS85の制御処理を繰り返す。ステップS85の判断で、もし、スイッチの操作が解除された(YES)と判別したときには、操作が解除されたスイッチの識別信号と共に操作解除信号を発信する(ステップS86)。
そして、発信した操作解除信号が、最後に停止するリールの停止に関する信号であるか否かを判断する(ステップS87)。この判断で、もし、発信した操作解除信号が最後に停止するリールの停止に関する信号である(YES)と判別したときには、信号KAIJYOを副制御回路200へ発信し(ステップS88)、本サブルーチンを終了する。また、ステップS87の判断で、もし、発信した操作検知信号が最後に停止するリールの停止に関する信号ではない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
リール変動、制御サブルーチン(図8参照)で説明したように、操作検知手段470から発信された、スタートスイッチ50や停止スイッチ52L、C、Rの操作検知信号(ステップS82)に基づいて、リール制御手段440がリールの回転、停止の制御を行なう(図8のステップS63、S66参照)。また、最後に停止するリールに関しては、停止スイッチの操作検知信号、操作解除信号を発信するときに、信号KENCHI、信号KAIJYOを副制御回路200へ送信する。副制御回路200では、これらの信号を用いて所定の演出画像の表示を行なう制御処理を行なう。詳細な制御処理の内容については、図14、15を用いて後述する。
なお、本実施形態では、最後に停止するリールについて操作信号を受信したときに、信号KENCHI、信号KAIJOを副制御回路200へ送信しているが(ステップS84、S88参照)、これに限定されるものではなく、例えば、全てのリールについて操作信号を受信したときに、所定の信号を副制御回路200へ送信するように設定することもできるし、その他の任意のリールにについて操作信号を受信したときに、所定の信号を副制御回路200へ送信するように設定することもできる。なお、この場合、副制御回路200で受信した信号が、最後に停止するリール(最後に操作された停止スイッチ)についての信号であるか否かを判断して、演出の表示の有無を定める制御を行なうことができる。
<入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの説明>
次に、図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動、停止サブルーチン(ステップS20)が終了すると、次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(ステップS21)を行なう。図10に示すフローチャートを用いて、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、遊技の状態がNRBの値が0より大きいか否か(RB遊技中であるか否か)の判断を行なう(ステップS91)。この判断で、もし、NRBの値が0より大きい(YES)と判別したときには、RB遊技中処理サブルーチン(ステップS92)を行なって、本サブルーチンを終了する。RB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は、図11を用いて後述する。
ステップS91の判断で、もし、NRBの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、NBBの値が0より大きいか否か(BB遊技中であるか否か)を判断する(ステップS93)。この判断で、もし、NBBが(YES)と判別したときには、BB遊技中処理サブルーチン(ステップS94)を行なって、本サブルーチンを終了する。BB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は、図12を用いて後述する。
ステップS93の判断で、もし、NBBの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、当選役があるか否かを判断する(ステップS95)。もし、当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS96)を行なって、本サブルーチンを終了する。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は、図13を用いて後述する。
また、ステップS95の判断で、当選役がない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。以下に、ステップS92、S94、S96に示されるサブルーチンの詳細な説明を行なう。
<RB遊技中処理サブルーチンの説明>
初めに、ステップ91の判断で、RB遊技中であると判別したときに実施するRB遊技中処理サブルーチン(ステップS92)の詳細な説明を、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか否か入賞図柄判定を行なう(ステップS101)。次に、ゲーム回数と入賞回数をカウントして、ゲーム回数と入賞回数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する(ステップS102)。これらのデータは、RB遊技の終了条件に用いられ、ゲーム回数または入賞回数が所定の回数に達したときには、RB遊技を終了する。
次に、BB遊技中であるか否かを判断する(ステップS103)。この判断で、もし、BB遊技中である(YES)、つまり、BB遊技中においてRB遊技中であると判別したときには、払出枚数をカウントして払出枚数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する(ステップS104)。このデータは、BB遊技の終了条件に用いられ、払出枚数が所定枚数に達したときには、BB遊技を終了する。
次に、BB遊技の終了条件を達成しているか否かを判断する(ステップS105)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBBの値とNRBの値に0をインプットして、つまり、BB遊技状態、RB遊技状態を解除して(ステップS106)、ステップS111へ進む。
ステップS105の判断で、もし、BB終了条件に達成していない(NO)と判別したときには、次に、RB終了条件を達成しているか否かを判断する(ステップS107)。もし、RB終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NRBの値として0をインプットしてRB遊技状態を解除し(ステップS108)、ステップS111へ進む。ただし、この場合には、BB遊技は継続するので、NBBの値に0をインプットする処理は行なわない。ステップ107の判断で、もし、RB終了条件を達成していない(NO)と判別したときには、RB遊技状態を解除せずに、ステップS111へ進む。
次に、ステップS103の判断に戻って、BB遊技中でない(NO)、つまり、通常遊技においてRB遊技中であると判別したときには、次に、RB終了条件を達成しているか否かを判断する(ステップS109)。この判断で、もし、RB終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NRBの値に0をインプットしてRB遊技状態を解除して(ステップS110)、ステップS111へ進む。ステップS109の判断で、もし、RB終了条件を達成していない(NO)と判別したときには、RB遊技状態を解除せずに、ステップS111へ進む。ステップS111では、何らかの役が入賞している場合には、入賞信号を副制御回路200へ送信し、本サブルーチンを終了する。後述するように副制御回路200では、この入賞信号を用いて所定の演出画像を表示する制御処理を行なう。
<BB遊技中処理サブルーチンの説明>
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(図10参照)において、ステップS93でBB遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS94参照)の詳細な説明を、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか否か入賞図柄判定を行なう(ステップS121)。次に、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS122)。この判断で、入賞していない(NO)と判別したときには、何らかのフラグがオンであればこのフラグをオフにして(ステップS123)、ステップS128へ進む。
ステップS122の判断で、もし、入賞あり(YES)と判別したときには、次に、RB役が入賞したのか否かを判断する(ステップS124)。この判断で、もし、RB役が入賞した(YES)と判別したときには、NRBの値に1をインプットしてRB遊技状態の設定を行ない(ステップS125)、RBフラグをオフにして(ステップS126)、ステップS128へ進む。NRBの値に1をインプットしたことにより、次の遊技からRB遊技が行なわれ、例えば、図6のステップS32の判断では、RB遊技中と判別される。
また、ステップS124の判断で、もし、RB役が入賞してはいない(NO)と判別したときには、一般役フラグをオフにして(ステップS127)、ステップS128へ進む。
次に、ステップS128において、払出枚数をカウントして、払出枚数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する。このデータは、BB遊技の終了条件に用いられ、払出枚数が所定の枚数に達したときには、BB遊技を終了する。
次に、BB遊技の終了条件が達成したか否かを判断する(ステップS129)。もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBBの値に0をインプットしてBB遊技状態を解除し(ステップS130)、ステップS131へ進む。
ステップS129の判断で、もし、BB終了条件が達成していない(NO)と判別したときには、BB遊技状態は解除しないで、ステップS131へ進む。ステップS131では、何らかの役が入賞している場合には、入賞信号を副制御回路200へ送信し、本サブルーチンを終了する。後述するように副制御回路200では、この入賞信号を用いて所定の演出画像を表示する制御処理を行なう。
<役当選時処理サブルーチンの説明>
次に、判定、フラグオフ処理サブルーチン(図10参照)において、ステップS95で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS96参照)の詳細な説明を、図13に示すフローチャートを用いて行なう。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか否か入賞図柄判定を行なう(ステップS161)。次に、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS162)。
この判断で、もし、入賞している(YES)と判別したときには、次に、BB役またはRB役が入賞したのか否かの判断を行なう(ステップS163)。この判断で、もし、BB役またはRB役が入賞した(YES)と判別したときには、入賞役に応じてNBBまたはNRBの値に1をインプットして、当たり遊技状態(BBまたはRB)を設定する(ステップS164)。そして、入賞したBBまたはRBフラグをオフにして(ステップS165)、ステップS173へ進む。NBBまたはNRBの値に1をインプットすることにより、次の遊技から、BB、RB遊技が行なわれ、例えば、図6のステップS32やステップ34の判断では、BB、RB遊技中と判別される。
ステップS163の判断で、もし、BB役にもRB役にも入賞していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役が入賞したのか否かを判断する(ステップS166)。この判断で、もし、再遊技役が入賞した(YES)と判別したときには、NRPの値に1をインプットする(ステップS167)。この処理によって、次の遊技では、再遊技が行なわれる(図5のステップS11参照)。そして、再遊技フラグをオフにし、もし、BB、RBフラグがオンになっている場合には、フラグの持ち越し処理を行なって(ステップS168)、ステップS173へ進む。
ステップS166の判断で、もし、再遊技役が入賞していない(NO)と判別したときには、一般役フラグをオフにして、もし、BB、RBフラグがオンになっている場合には、フラグの持ち越し処理を行なって(ステップS169)、ステップS173へ進む。
ステップS162の判断に戻って、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、次に、BB、RBフラグはオンになっているか否かを判断する(ステップS170)。この判断で、もし、BB、RBフラグがオンになっている(YES)と判別したときには、このBB、RBフラグの持ち越し処理を行ない、他のフラグ(一般役、再遊技役)がオンになっていれば、そのフラグをオフにして(ステップS171)、ステップS173へ進む。
ステップS170の判断で、もし、BB、RBフラグがオンになっていない(NO)と判別したときには、フラグオンになっているフラグ(一般役、再遊技役)をオフにして(ステップS172)、ステップS173へ進む。ステップS173では、何らかの役が入賞している場合には、入賞信号を副制御回路200へ送信し、本サブルーチンを終了する。後述するように副制御回路200では、この入賞信号を用いて所定の演出画像を表示する制御処理を行なう。
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のように、ステップS92、S94、S96に示されるサブルーチンが終了して、図10に示す入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS21の入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS22の払い出し処理を終了して、本メインルーチンを終了する。これにより、遊技媒体の投入からリールが停止するまでの1工程を1回とする遊技を行なうための制御処理が終了する。
<暗示画像表示サブルーチン>
次に、副制御回路200により行なわれる暗示画像表示サブルーチンについて、図14を用いて説明する。本サブルーチンでは、画像制御手段510によって、通常暗示画像、特別暗示画像(特別演出画像)、及び停止タイミング報知画像(期間経過画像)を表示する制御処理を示す。なお、特別暗示画像や停止タイミング報知画像を表示するための特別暗示画像表示サブルーチン(本サブルーチンのステップS219参照)については、図15に詳細なフローチャートを示す。
まず、主制御回路100から信号KENCHI(図9のステップS84参照)を受信したか否かを判断する(ステップS201)。ここで、信号KENCHIは、操作検知手段470が最後に操作された停止スイッチの操作を検知して操作検知信号を発信したときに、副制御回路200に送信される信号である。ステップS201の判断で、もし、信号KENCHIを受信していない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。ステップS201の判断で、もし、信号KENCHIを受信した(YES)と判別したときには、次に、タイマーを始動させて、停止スイッチの操作継続時間Timeの計測を開始する(ステップS202)。
次に、抽選判定を行なって、暗示画像を表示するか否かを定める(ステップS203)。この抽選判定は、副制御回路200に備えられた抽選手段(図示せず)を用いて行ない、具体的には、乱数抽出手段が、乱数発生器で発生させた乱数を抽出し、乱数判定手段が、抽出された乱数と読み出した抽選表とを照らし合わせて当選の判定を行なう。ここで用いる抽選表では、当選して暗示画像を表示する確率が1/4に設定されている。そして、抽選判定の結果、暗示画像を表示するか否かを判断する(ステップS204)。この判断で、もし、暗示画像を表示しない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS204の判断で、もし、暗示画像を表示する(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から信号TEISHI(図8のステップS70参照)の信号を受信したか否かを判断する(ステップS205)。ここで、信号TEISHIは、最後に停止するリールについて、制御検知手段480がリールの停止を検知してリール制御検知信号を発信したときに、副制御回路200へ送信される信号である。このステップS205の判断で、信号TEISHIを受信していない(NO)と判別したときには、ステップS205の制御処理を繰り返す。つまり、本実施形態では、停止スイッチが操作されたとしても、実際にリールが停止することを検知しなければ、暗示画像等の表示を行なわないように設定されている。
ステップS205の判断で、もし、信号TEISHIを受信した(YES)と判別したときには、次に、ROM208に記憶された、停止タイミング報知画像の画像データを読み込む(ステップS206)。そして、信号KENCHIを受信してからの操作継続時間Timeが、既定継続時間T1以上経過したか否かを判断する(ステップS207)。この判断で、もし、操作継続時間Timeが既定継続時間T1以上経過した(YES)と判別したときには、特別暗示画像表示サブルーチン(ステップS219)へ進み、もし、操作継続時間Timeが既定継続時間T1を経過していない(NO)と判別したときには、ステップS208へ進む。
ステップS208では、ステップS205で読み込んだ停止タイミング報知画像データを表示駆動装置220に送信して、表示装置70に停止タイミング報知画像を表示し、次に、信号KAIJOを主制御回路100から受信したか否か判断する(ステップ209)。ここで、信号KAIJOは、操作検知手段470が停止スイッチの操作の解除を検知して操作解除信号を発信するときに、副制御回路200に送信される信号である。ステップS209の判断で、もし、信号KAIJOを受信していない(NO)と判別したときには、ステップS207へ戻って、ステップS207からS209の制御処理を繰り返す。つまり、停止スイッチの操作が行なわれて主制御回路100から信号KENCHIを受信した後(ステップS201参照)、停止スイッチの操作状態が維持されている間は、この制御処理を繰り返して、停止タイミング報知画像を継続して表示する。そして、この制御処理を繰り返している間に、もし、停止スイッチの操作継続時間Timeが既定継続時間T1を経過した場合(ステップS207、YES参照)には、特別暗示画像表示サブルーチン(ステップS219参照)へ進む。なお、この既定継続時間T1として、任意の時間を設定することができる。
ここで、停止タイミング報知画像の実施例を、図19を用いて説明する。本実施例では、時間の経過と共に、(a)から(d)まで画像が変化するように設定されている。図(b)から(d)の各画像の下側には、停止スイッチの操作状態を維持している期間を示すメータが表示されるようになっている。図(b)から(d)の各図のメータにおいて着色されている領域が、停止スイッチの操作状態を維持している期間を示す。このメータの表示によって、遊技者はどのぐらいの期間、停止スイッチの操作状態を維持しているのかがわかり、メータの着色部分を増えていくことによって、遊技者はスリルや遊技的な面白さを感じることができる。
また、この停止タイミング報知画像は、「もっと(停止ボタンを押し続けて)」、「1、2の3でいくわ!(1、2の3で停止ボタンを離して・・・)、「1、2の3!」といった画像表示や、これに伴う音声によって、停止スイッチの操作を解除するタイミングを、遊技者に報知するようになっている。この情報に基づいて、遊技者が停止スイッチの解除を行なうことによって、遊技者は、次に何が起こるかという期待感を高め、また、停止スイッチの操作に関する遊技的な面白さを感じることができる。
再び図14のフローチャートの説明に戻り、ステップS209の判断で、もし、信号KAIJOを受信した(YES)と判別したときには、タイマーを停止させて(ステップS210)、ステップS211へ進む。つまり、操作継続時間Timeが既定継続時間T1を経過する前に信号KAIJOを受信したときには、特別暗示画像表示サブルーチン(ステップS219参照)は行なわずに、ステップS211以降の通常暗示画像を表示する制御処理を行なう。
ステップS211では、主制御回路100から入賞信号を受信したか否かを判断する。ここで、入賞信号は、何れかの役が入賞したときに主制御回路100から副制御回路200へ送信される信号(図11のステップS111、図12のステップS131、図12のステップS173参照)である。ステップS211の判断で、もし、入賞信号を受信した(YES)と判別したときには、ROM208に記憶された、遊技者に成功を暗示する通常暗示画像の画像データを読み込む(ステップS213)。
ステップS211の判断で、もし、入賞信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、RB、BBフラグオンの信号を主制御回路100から受信したか否かを判断する(ステップS212)。ここで、RB、BBフラグオンの信号は、RBまたはBBフラグがオンのときに、副制御回路200へ送信される信号(図7のステップS49参照)である。ステップS212の判断で、もし、RB、BBフラグオンの信号を受信した(YES)と判別したときには、入賞信号を受信した場合(ステップS211参照)と同様に、ROM208に記憶された、遊技者に成功を暗示する通常暗示画像の画像データを読み込む(ステップS213)。
ステップS212の判断で、もし、RB、BBフラグオンの信号を受信していない(NO)と判別したとき、つまり、入賞信号もRB、BB信号も受信していないと判別したときには、ROM208に記憶された、遊技者に失敗を暗示する通常暗示画像の画像データを読み込む(ステップS214)。そして、消去信号を表示駆動装置220へ送信して、表示装置70に表示された停止タイミング報知画像を消去し(ステップS215A)、読み込んだ失敗、または成功を遊技者に暗示する通常暗示画像の画像データを、表示駆動装置220へ送信して、通常暗示画像を表示装置70へ表示する(ステップS215B)。そして、次の遊技の開始信号を受信したか否かの判断を行なう(ステップS216)。この判断で、もし、次の遊技の開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップ215Bの画像表示のための制御処理を繰り返して、引き続き通常報知画像を表示する。
ここで、遊技者に失敗を暗示する通常暗示画像と、遊技者に成功を暗示する通常暗示画像の実施例を、図20を用いて説明する。図20(a)には、「残念・・・」と表示された失敗を暗示する通常暗示画像の実施例を示し、図20(b)には、「やった!」と表示された成功を暗示する通常暗示画像の実施例を示す。どちらの通常暗示画像も、後述する特別暗示画像(図21参照)に比べて、表現に乏しく、単に遊技者に失敗、または成功を暗示するだけの演出画像に留まっている。つまり、最後に停止するリールの停止スイッチの操作において、遊技者が既定継続時間T1に達する前に停止ボタンの操作を解除したときには、単に遊技者に失敗または成功について暗示するだけの通常報知画像が表示されるようになっている。
そして、ステップS216の判断で、もし、次の遊技の開始信号を受信した(YES)と判別したときには、消去信号を表示駆動装置220へ送信して、表示装置70に表示していた通常暗示画像を消去し(ステップS217)、本サブルーチンを終了する。
次に、ステップS207の判断に戻って、もし、操作継続時間Timeが既定継続時間T1を経過した(YES)と判別したとき、つまり、遊技者が、最後に停止するリールの停止スイッチの操作において、停止ボタンの操作状態を既定継続時間T1以上維持したときには、特別暗示画像表示サブルーチン(ステップS219)を行なって、本サブルーチンを終了する。ここで、特別暗示画像表示サブルーチンの内容を、図15を用いて説明する。
<特別暗示画像表示サブルーチン>
特別暗示画像表示サブルーチンは、最後に操作した停止スイッチについて、遊技者が停止スイッチの操作状態を既定継続時間T1以上維持したときに、停止ボタンを操作している間、引き続き停止タイミング報知画像を表示し、停止ボタンの操作解除後に、特別暗示画像を表示する制御処理を行なうサブルーチンである。
まず、操作継続時間Timeが既定継続時間T1を経過する前から表示されていた(図14のステップS208参照)、停止タイミング報知画像の表示を継続して行なう(ステップS221)。そして、信号KAIJOを主制御回路100から受信したか否か判断する(ステップ222)。この判断で、もし、信号KAIJYOを受信していない(NO)と判別したときには、ステップS221の画像表示のための制御処理を繰り返して、引き続き停止タイミング報知画像を表示する。
ステップS222の判断で、もし、信号KAIJYOを受信した(YES)と判別したときには、タイマーを停止し(ステップS223)、ステップS224へ進む。ステップS224では、主制御回路100から入賞信号を受信したか否かを判断する。この判断で、もし、入賞信号を受信した(YES)と判別したときには、ROM208に記憶された、遊技者に成功を暗示する特別暗示画像の画像データを読み込む(ステップS226)。
ステップS224の判断で、もし、入賞信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、RB、BBフラグオンの信号を主制御回路100から受信したか否かを判断する(ステップS225)。この判断で、RB、BBフラグオンの信号を受信した(YES)と判別したときには、入賞信号を受信した場合(ステップS224、YES参照)と同様に、ROM208に記憶された、遊技者に成功を暗示する特別暗示画像の画像データを読み込む(ステップS226)。
ステップS225の判断で、もし、RB、BBフラグオンの信号を受信していない(NO)と判別したとき、つまり、入賞信号もRB、BB信号も受信していないと判別したときには、ROM208に記憶された、遊技者に失敗を暗示する特別暗示画像の画像データを読み込む(ステップS227)。
そして、消去信号を表示駆動装置220へ送信して、表示装置70に表示された停止タイミング報知画像を消去し(ステップS228A)、読み込んだ失敗、または成功を遊技者の暗示する特別暗示画像の画像データを表示駆動装置220へ送信して、この特別暗示画像を表示装置70に表示する(ステップS228B)。そして、次の遊技の開始信号を受信したか否か判断する(ステップ229)。この判断で、もし、次の遊技の開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS228Bの画像表示のための制御処理を繰り返して、引き続き特別暗示画像を表示する。
ここで、遊技者に失敗を暗示する特別暗示画像と、遊技者に成功を暗示する特別暗示画像の実施例を、図21を用いて説明する。図21(a)には、「ごめんなさい ダメだった。今度こそ一緒にがんばろうね」と表示された失敗を暗示する特別暗示画像の実施例を示し、図21(b)には、「やった!あなたの活躍のおかげ大感激!!!」と表示された成功を暗示する特別暗示画像の実施例を示す。どちらの特別暗示画像も、上述の通常暗示画像(図20参照)に比べて、表現が豊かであり、単に遊技者に失敗、または成功を暗示するだけでなく、遊技者を励ましたり、称えたりする表現を用いて、遊技者に遊技を継続する気持ちを起させるような内容が含まれている。つまり、最後に停止するリールの停止スイッチの操作において、遊技者が停止スイッチの操作状態を規定継続時間T1以上維持したときには、単に失敗、または成功を遊技者に暗示するだけでなく、遊技者に遊技を継続する気持ちを起させるような内容を含む特別暗示画像を表示するようになっている。
そして、ステップS229の判断で、もし、次の遊技の開始信号を受信した(YES)と判別したときには、消去信号を表示駆動装置220へ送信して、表示装置70に表示していた特別暗示画像を消去し(ステップS230)、本サブルーチンを終了する。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、抽選で当選した場合に暗示画像を表示する設定になっているが、抽選を行なわずに常に暗示画像を表示する設定にすることも可能であるし、所定の役の当選や入賞を始めとするその他の条件に基づいて、暗示画像を表示するように設定することもできる。また、上述の実施形態では、RB、BBフラグオン及び何らかの役が入賞したときに、成功を暗示する報知画像を表示する設定になっているが、成功を暗示するための条件は、上記の条件には限られず、その他の様々な条件を設定することができる。
更に、本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。