JP2006320084A - ディジタル電流差動継電装置 - Google Patents

ディジタル電流差動継電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ディジタル電流差動継電装置と伝送路との接続誤りの発生を速やかに自動検出可能で、電流差動保護継電システムの運用信頼度を向上可能なディジタル電流差動継電装置を提供する。
【解決手段】 ディジタル電流差動継電装置(保護リレー)1は、各端子の識別番号を設定する各端子識別番号設定手段11、自端子の識別番号を相手端子に送信する自端子識別番号送信手段12、相手端子の識別番号を受信する相手端子識別番号受信手段13、受信した相手端子の識別番号と保存している相手端子の識別番号を比較する識別番号比較手段14、比較結果が不一致の場合に警報を出力する警報出力手段15、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、伝送路を介して互いに電気量を伝送し送電線を保護するためのディジタル電流差動継電装置に関する。
従来、複数端子間を送電線により連系してなる電力系統の各端子には、送電線を保護するためにディジタル電流差動継電装置が設置されている。このディジタル電流差動継電装置は、各端子の電気量を一定周期でサンプリングし、ディジタル変換してなるデータを各端子間で伝送し、保護演算を行う装置である。
図7は、ディジタル電流差動継電装置を平行2回線2端子送電線に適用した場合の、ディジタル電流差動継電方式の原理を示す図である。
この図7に示す電力系統は、A端子とB端子をL1回線とL2回線の送電線101,102により連系したものである。各端子の電気量を計測するために、A端子には、変流器111,112が設置され、B端子には、変流器113,114が設置されている。また、送電線101,102との接続・切り離しを行うために、A端子には、遮断器121,122が設置され、B端子には、遮断器123,124が設置されている。
A端子のL1回線とL2回線の送電線101,102には、ディジタル電流差動継電装置(保護リレー)A1,A2が設けられ、変流器111,112にそれぞれ対応付けられている。また、B端子のL1回線とL2回線の送電線101,102には、ディジタル電流差動継電装置(保護リレー)B1,B2が設けられ、変流器113,114にそれぞれ対応付けられている。さらに、L1回線の送電線101の保護リレーA1,B1間、および、L2回線の送電線102の保護リレーA2,B2間には、ディジタルデータを伝送するL1回線とL2回線の伝送路131,132がそれぞれ設けられている。
上記のような図7の構成において、各保護リレーA1,B1,A2,B2は、それぞれに対応付けられた変流器111〜114から入力した電流値をディジタル量に変換し、各伝送路131,132を介して互いに送受信することで、相手端子の電流情報を入手することができる。
一例として、L1回線の送電線101のA端子に設置された保護リレーA1の場合について説明する。この場合に、保護リレーA1は、自端子であるA端子の電流値については、変流器111から直接入手し、相手端子であるB端子の電流値については、保護リレーB1が変流器113から取り込んだ電流値を、L1回線の伝送路131を介して伝送された電流情報として入手する。
この結果、保護リレーA1は、保護対象区間の両端子(A端子とB端子)の電流情報を入手することができ、その電流情報から差動演算を実行することにより、L1回線の送電線101の内外部事故判定を行うことができる。内部事故と判定した場合は、当該L1回線の送電線101の両端子に設置した遮断器121,123を遮断し、事故箇所を系統から除外する。
なお、このようなディジタル電流差動継電方式の原理は公知技術(例えば、特許文献1参照)であるため、これ以上の説明は省略する。
特公平1−24012 「東芝レビュー」41巻11号、"送電線用ディジタル電流差動継電装置"、86年11月発行
ところで、以上のようなディジタル電流差動継電方式を用いた電流差動保護継電システムは、電流差動演算を実行する電流差動継電装置と各端子の電流を送受するための伝送路(通信経路に信号伝送装置が設置される場合は、これも含めて伝送路と称するものとする。以下同様)が正しく接続された場合にのみ、その本来の機能が得られるものである。
一方、図7において、L1回線とL2回線の送電線101,102の各端子電流データは、それぞれ、L1回線とL2回線の伝送路131,132を介して互いに相手端子と授受することになるが、これらの伝送路131,132は、複数回線の送電線101,102のいずれも同じ伝送ルートを使用し、伝送路中に信号伝送装置が設置される場合は、L1回線用とL2回線用の装置が同一架(筐体)で構成される場合がほとんどである。これは、各端子の連系対象である相手端子の物理的所在が同じであるため、トータルコスト低減の面からしても合理的な構成である。
このように、複数回線用の伝送路が同一架(筐体)で構成される場合、電流差動継電装置と伝送路を物理的に結合する接続作業の局面においては、例えば、図8中に破線で示すように、伝送路131,132の接続先を誤る可能性が生じる。同図では、B端子において伝送路131,132と保護リレーB1,B2を誤って接続した場合を示しているが、この状況下では、例えば、保護リレーA1は、A端子のL1回線送電線の電流情報とB端子のL2回線送電線の電流情報により電流差動演算を実施することとなり、系統事故発生時に正常な保護機能を遂行できない状態に陥る可能性がある。
従来、以上のような電流差動継電装置と伝送路との接続誤りの回避策としては、伝送路の接続端子(光コネクタまたは電気的接続端子のいずれか)には接続相手先を明示する端子番号、合いマーク記号等を付して接続誤りの発生を防止するように考慮されているのが通例である。しかしながら、人為的ミス等も考慮すると、番号や記号の記載のみで接続誤りの発生を完全に排除することは困難であるとともに、万一、誤接続が発生した場合は、系統事故時の電流差動継電装置の誤動作・動作不能等に至ることとなり、その影響は甚大である。
さらに、送電線の保護対象区間が数十kmの長距離に亘る場合には、伝送路における信号レベルの減衰を補うことを目的として伝送信号を増幅するための中継所が必要となる。中継所の設置に伴い伝送路上の接続ポイント数が増え、接続誤りが起きる可能性は高まる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ディジタル電流差動継電装置と伝送路との接続誤りの発生を速やかに自動検出可能で、電流差動保護継電システムの運用信頼度を向上可能なディジタル電流差動継電装置を提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するために、各端子の識別番号を設定して自端子の識別番号を相手端子に送信すると共に、相手端子から送信される当該相手端子の識別番号と自端子で設定した当該相手端子の識別番号を比較して、不一致の場合に警報を出力することにより、ディジタル電流差動継電装置と伝送路との接続誤りが発生した場合に、この異常を速やかに自動検出して警報により関係者に迅速かつ確実に通知できるようにしたものである。
本発明のディジタル電流差動継電装置は、複数端子間を送電線により連系してなる電力系統の各端子に設置され、各端子の電気量を一定周期でサンプリングし、ディジタル変換してなるデータを各端子間で伝送し、保護演算を行うディジタル電流差動継電装置において、識別番号設定手段、識別番号送信手段、識別番号受信手段、識別番号比較手段、警報出力手段、を備えたことを特徴としている。
ここで、識別番号設定手段は、各端子に対して予め決められている互いに異なる識別番号を設定して保存する手段である。識別番号送信手段は、自端子で設定した自端子の識別番号をデータ伝送相手となる相手端子に送信する手段である。識別番号受信手段は、相手端子から送信される当該相手端子の識別番号を受信する手段である。識別番号比較手段は、相手端子から受信した当該相手端子の識別番号と、自端子で保存している当該相手端子の識別番号を比較する手段である。警報出力手段は、比較手段による比較結果として相手端子の識別番号の不一致を検出した場合に、この不一致を示す警報を出力する手段である。
以上のような特徴を有する本発明のディジタル電流差動継電装置によれば、各端子の識別番号を設定して自端子の識別番号を相手端子に送信すると共に、相手端子から送信される当該相手端子の識別番号と自端子で設定した当該相手端子の識別番号を比較して、不一致の場合に警報を出力することができる。したがって、ディジタル電流差動継電装置と伝送路との接続誤りが発生した場合に、この異常を速やかに自動検出して警報により関係者に迅速かつ確実に通知できるため、関係者は、電流差動継電システムの異常を早期に発見発見することができる。
本発明によれば、ディジタル電流差動継電装置と伝送路との接続誤りの発生を速やかに自動検出可能で、電流差動保護継電システムの運用信頼度を向上可能なディジタル電流差動継電装置を提供することができる。
以下には、本発明を適用したディジタル電流差動継電装置の複数の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明を適用した第1の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図である。
この図1に示すように、ディジタル電流差動継電装置(保護リレー)1は、各端子の識別番号を設定する各端子識別番号設定手段11、自端子の識別番号を相手端子に送信する自端子識別番号送信手段12、相手端子の識別番号を受信する相手端子識別番号受信手段13、受信した相手端子の識別番号と保存している相手端子の識別番号を比較する識別番号比較手段14、比較結果が不一致の場合に警報を出力する警報出力手段15、を備えている。
以上のような構成を有する本実施形態のディジタル電流差動継電装置(保護リレー)1の動作について以下に説明する。
まず、各端子識別番号設定手段11では、送電線により連系してなる電力系統の各端子に固有の互いに異なる識別番号を、各端子の保護リレーに対してそれぞれ設定して保存する。ここで、各端子に固有の識別番号は、自端子およびデータ伝送相手となる相手端子を識別するために予め決められている。なお、各端子識別番号設定手段11によるこのような識別番号の設定機能は、保護リレーが標準的に備えている整定機能を使用することで実現可能である。
各端子識別番号設定手段11は、設定された識別番号の中から自端子の識別番号を抽出して、自端子識別番号送信手段12により、伝送路を介して相手端子の保護リレーに送信する。この場合に、当該相手端子の保護リレーでは、相手端子識別番号受信手段13により当該自端子の当該識別番号を入手する。すなわち、各端子の保護リレーにおいて、相手端子識別番号受信手段13は、相手端子から当該相手端子の識別番号を受信する。
相手端子識別番号受信手段13により相手端子nから受信した当該相手端子nの識別番号を相手端子識別番号[n(R)]とし、また、各端子識別番号設定手段11により設定して自端子で保存している当該相手端子nの識別番号を相手端子識別番号[n]とした場合に、識別番号比較手段14は、入手先の異なるそれらの相手端子識別番号[n(R)],[n]を比較する。
識別番号比較手段14による比較結果として相手端子識別番号[n(R)],[n]の不一致を検出した場合には、警報出力手段15により、この不一致を示す警報を出力する。なお、警報出力手段15によるこのような警報の出力は、具体的には、画面表示や警報音出力等により実現される。
以上のような第1の実施形態によれば、ディジタル電流差動継電装置と伝送路との伝送路接続誤りが発生した場合に、この異常を速やかに自動検出して画面表示や警報音出力等の警報により関係者に迅速かつ確実に通知できるため、関係者は、電流差動継電システムの異常を早期に発見発見することができる。したがって、電流差動保護継電システムの運用信頼度を向上することができる。
[伝送フォーマット例]
図2は、本発明のディジタル電流差動継電装置により伝送する伝送フォーマットの一例を示すデータ構成図であり、特に、ディジタル電流差動継電装置が標準的に備えているPCM伝送方式によって本発明による自端子識別番号の伝送を実施する場合の伝送フォーマットの一例を示している(非特許文献1参照)。
この図2に示す伝送フォーマットにおいては、電流データ3相分を3相×12ビット、制御用データの高速データ伝送用として4ビット、その他の低速データ伝送用として数ビットが割り当てられており、伝送速度は54kbpsである。
この図2においては、本発明による自端子識別番号の伝送用として、低速データ伝送を使用し、特に、SA同期フラグ内の太線で囲んだ予備ビット(6ビット)を使用した場合の例を示している。このような伝送ビット割付を採用した場合、6ビットを使用することから、識別番号として、64通りの任意番号の設定が可能となり、1スーパーフレーム(16.7ms)の時間内に識別番号を1回送受信することができる。
このように、自端子識別番号の伝送は、比較的低速伝送でも十分に本発明の目的を達成可能であるため、具体的な伝送信号の割付方式については多様なバリエーションが想定可能である。なお、図2に示す伝送フォーマットは、自端子識別番号を伝送するために採用可能な伝送信号の割付方式の単なる一例にすぎず、本発明において、具体的な伝送信号の割付方式は自由に選択可能である。
[第2の実施形態]
図3は、本発明を適用した第2の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図である。
この図3に示すように、本実施形態は、第1の実施形態の構成に、自装置の制御電源が投入された状態を検出する制御電源投入検出手段16を追加して、この制御電源投入検出手段16により識別番号比較手段14を制御するようにしたものである。なお、本実施形態の他の構成は、第1の実施形態と同一であるので、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、自ディジタル電流差動継電装置1の図示しない制御電源が投入された場合に、この状態を、制御電源投入検出手段16により検出する。そして、このように、制御電源投入を検出した時点で、制御電源投入検出手段16により識別番号比較手段14を制御し、識別番号の比較を実施する。この場合に、識別番号比較手段14により、入手先の異なる相手端子識別番号[n(R)],[n]を比較する動作、および、比較結果により不一致を検出した場合に、警報出力手段15により警報を発生する動作は、第1の実施形態と同様である。
なお、制御電源投入検出手段16により制御電源投入を検出する具体的な方式としては、例えば、電源投入によるソフトウェアの初期処理中に識別番号の比較を実行するためのフラグを組み込むこと等により実現可能である。
以上のような第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られることに加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、制御電源投入時点で伝送路接続誤りの自動検出が可能となるため、ディジタル電流差動継電装置を起動した最初のタイミングを捉えて、電流差動継電システムの異常を早期に発見することが可能となる。したがって、電流差動保護継電システムの運用信頼度を一層向上することができる。
[第3の実施形態]
図4は、本発明を適用した第3の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図である。
この図4に示すように、本実施形態は、第1の実施形態の構成に、伝送不良から復帰した状態を検出する伝送不良復帰検出手段17を追加して、この伝送不良復帰検出手段17により識別番号比較手段14を制御するようにしたものである。なお、本実施形態の他の構成は、第1の実施形態と同一であるので、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、自ディジタル電流差動継電装置1の伝送路が伝送不良から復帰した場合に、この状態を、伝送不良復帰検出手段17により検出する。そして、このように、伝送不良復帰を検出した時点で、伝送不良復帰検出手段17により識別番号比較手段14を制御し、識別番号の比較を実施する。この場合に、識別番号比較手段14により、入手先の異なる相手端子識別番号[n(R)],[n]を比較する動作、および、比較結果により不一致を検出した場合に、警報出力手段15により警報を発生する動作は、第1の実施形態と同様である。
なお、伝送不良復帰検出手段17により伝送不良復帰を検出する具体的な方式としては、ディジタル電流差動継電装置が標準的に備えている伝送不良検出機能を使用することで実現可能である。
以上のような第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られることに加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、伝送不良から復帰した時点で伝送路接続の誤り検出が可能となるため、例えば、伝送路接続ミス等が発生する可能性が生じる伝送路工事等を実施した後、伝送不良状態から復帰する最初のタイミングを捉えて、電流差動継電システムの異常を早期に発見することが可能となる。したがって、電流差動保護継電システムの運用信頼度を一層向上することができる。
[第4の実施形態]
図5は、本発明を適用した第4の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図である。
この図5に示すように、本実施形態は、第1の実施形態の構成に、自ディジタル電流差動継電装置1の自動点検が起動した状態を検出する自動点検起動検出手段18を追加して、この自動点検起動検出手段18により識別番号比較手段14を制御するようにしたものである。なお、本実施形態の他の構成は、第1の実施形態と同一であるので、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、ディジタル電流差動継電装置1の自動点検が起動した場合に、この状態を、自動点検起動検出手段18により検出する。そして、このように、自動点検起動を検出した時点で、自動点検起動検出手段18により識別番号比較手段14を制御し、識別番号の比較を実施する。この場合に、識別番号比較手段14により、入手先の異なる相手端子識別番号[n(R)],[n]を比較する動作、および、比較結果により不一致を検出した場合に、警報出力手段15により警報を発生する動作は、第1の実施形態と同様である。
なお、自動点検機能は、保護継電装置が標準的に具備している機能である。そのため、自動点検起動検出手段18により自動点検起動を検出する具体的な方式としては、そのような自動点検機能を使用して点検起動条件を検出すること等により実現可能である。また、保護継電装置の自動点検機能は、定期的な自動点検機能に加えて、手動操作により自動点検を起動する、いわゆる手動(起動)点検機能を通常具備しているため、この機能による自動点検(手動起動点検)を検出することも可能である。
以上のような第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られることに加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、自動点検を実施するタイミングで伝送路接続の誤り検出が可能となるため、定期的な自動点検に加えて、伝送路の変更等がなされた可能性が想定される任意のタイミングを捉えて、自動点検(手動起動点検)を実行することで、電流差動継電システムの異常を早期に発見することが可能となる。したがって、電流差動保護継電システムの運用信頼度を一層向上することができる。
[第5の実施形態]
図6は、本発明を適用した第5の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図である。
この図6に示すように、本実施形態は、第1の実施形態の構成に、伝送路の点検が起動した状態を検出する伝送路点検起動検出手段19を追加して、この伝送路点検起動検出手段19により識別番号比較手段14を制御するようにしたものである。なお、本実施形態の他の構成は、第1の実施形態と同一であるので、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、ディジタル電流差動継電装置1が必要に応じて具備している伝送路点検用のスイッチが制御された場合に、この状態を、伝送路点検起動検出手段19により検出する。そして、このように、伝送路点検起動を検出した時点で、伝送路点検起動検出手段19により識別番号比較手段14を制御し、識別番号の比較を実施する。この場合に、識別番号比較手段14により、入手先の異なる相手端子識別番号[n(R)],[n]を比較する動作、および、比較結果により不一致を検出した場合に、警報出力手段15により警報を発生する動作は、第1の実施形態と同様である。
なお、本実施形態で利用する伝送路点検用のスイッチとしては、伝送路点検のために使用される各種のスイッチを利用可能であり、具体的なスイッチ形状等は何ら限定されるものではない。本実施形態の伝送路点検起動検出手段19による伝送路点検起動の検出は、例えば、ヒューマンインタフェース部を備えた最近のディジタル電流差動継電装置であれば、その画面上に設けられたソフトウェア制御によるスイッチ等を利用することにより実現可能である。
以上のような第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られることに加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、伝送路点検を実施するタイミングで伝送路接続の誤り検出が可能となり、伝送路の変更等がなされた可能性が想定される任意のタイミングを捉えて伝送路点検を起動することにより、電流差動継電システムの異常を早期に発見することが可能となる。したがって、電流差動保護継電システムの運用信頼度を一層向上することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。例えば、前記第2〜第5の実施形態を適宜組み合わせることにより、組み合わせた各実施形態の効果を同様に得ることができる。
すなわち、図面に示したディジタル電流差動継電装置の構成は、一例にすぎず、本発明のディジタル電流差動継電装置は、各端子の識別番号を設定して自端子の識別番号を相手端子に送信すると共に、相手端子から送信される当該相手端子の識別番号と自端子で設定した当該相手端子の識別番号を比較して、不一致の場合に警報を出力するものである限り、その具体的な装置構成や各手段の構成は適宜選択可能である。
また、図面に示した伝送データの構成や伝送信号の割付方式は、一例にすぎず、本発明で伝送するデータの具体的な伝送フォーマットや伝送信号の割付方式は適宜選択可能である。
本発明を適用した第1の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図。 本発明のディジタル電流差動継電装置により伝送する伝送フォーマットの一例を示すデータ構成図。 本発明を適用した第2の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図。 本発明を適用した第3の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図。 本発明を適用した第4の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図。 本発明を適用した第5の実施形態に係るディジタル電流差動継電装置の構成を示すブロック図。 本発明の適用対象となるディジタル電流差動継電方式の原理を示す図。 図7のディジタル電流差動継電方式におけるディジタル電流差動継電装置と伝送路との接続誤りを示す図。
符号の説明
1,A1,A2,B1,B2…ディジタル電流差動継電装置
11…各端子識別番号設定手段
12…自端子識別番号送信手段
13…相手端子識別番号受信手段
14…識別番号比較手段
15…警報出力手段
16…制御電源投入検出手段
17…伝送不良復帰検出手段
18…自動点検起動検出手段
19…伝送路点検起動検出手段
101,102…送電線
111〜114…変流器
121〜124…遮断器
131,132…伝送路

Claims (5)

  1. 複数端子間を送電線により連系してなる電力系統の各端子に設置され、各端子の電気量を一定周期でサンプリングし、ディジタル変換してなるデータを各端子間で伝送し、保護演算を行うディジタル電流差動継電装置において、
    各端子に対して予め決められている互いに異なる識別番号を設定して保存する識別番号設定手段と、
    自端子で設定した自端子の識別番号をデータ伝送相手となる相手端子に送信する識別番号送信手段と、
    前記相手端子から送信される当該相手端子の識別番号を受信する識別番号受信手段と、
    前記相手端子から受信した当該相手端子の識別番号と、自端子で保存している当該相手端子の識別番号を比較する識別番号比較手段と、
    前記比較手段による比較結果として前記相手端子の識別番号の不一致を検出した場合に、この不一致を示す警報を出力する警報出力手段
    を備えたことを特徴とするディジタル電流差動継電装置。
  2. 自装置の制御電源が投入された状態を検出する制御電源投入検出手段を備え、
    前記識別番号比較手段は、前記制御電源投入検出手段により制御電源投入を検出した場合に、前記相手端子から受信した当該相手端子の識別番号と、自端子で設定した当該相手端子の識別番号を比較するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のディジタル電流差動継電装置。
  3. 伝送不良から復帰した状態を検出する伝送不良復帰検出手段を備え、
    前記識別番号比較手段は、前記伝送不良復帰検出手段により伝送不良復帰を検出した場合に、前記相手端子から受信した当該相手端子の識別番号と、自端子で設定した当該相手端子の識別番号を比較するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のディジタル電流差動継電装置。
  4. 自装置の自動点検が起動した状態を検出する自動点検起動検出手段を備え、
    前記識別番号比較手段は、前記自動点検起動検出手段により自動点検起動を検出した場合に、前記相手端子から受信した当該相手端子の識別番号と、自端子で設定した当該相手端子の識別番号を比較するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のディジタル電流差動継電装置。
  5. 伝送路点検が起動した状態を検出する伝送路点検起動検出手段を備え、
    前記識別番号比較手段は、前記伝送路点検起動検出手段により伝送路点検起動を検出した場合に、前記相手端子から受信した当該相手端子の識別番号と、自端子で設定した当該相手端子の識別番号を比較するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のディジタル電流差動継電装置。
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