JP2006021591A - 照明制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】夜間などの走行中に、車内機器の照明がまぶしく感じられないようにし、さらに車内機器を視認しやすい照明制御システムを提供する。
【解決手段】
前席搭乗者の視線を監視する視線検出手段、車外の光量を測定する光量測定部を含む車内機器の照明の明るさを制御する照明制御システムである。車外が所定の明るさよりも暗い場合に、前席搭乗者が車内機器の照明を煩わしく感じないように通常の第1の明るさから、より暗い第2の明るさに車内機器の照明を暗くし、前席搭乗者の視線が向けられた機器について、第2の明るさから第1の明るさにして、その機器を視認しやすくする。
【選択図】図1
【解決手段】
前席搭乗者の視線を監視する視線検出手段、車外の光量を測定する光量測定部を含む車内機器の照明の明るさを制御する照明制御システムである。車外が所定の明るさよりも暗い場合に、前席搭乗者が車内機器の照明を煩わしく感じないように通常の第1の明るさから、より暗い第2の明るさに車内機器の照明を暗くし、前席搭乗者の視線が向けられた機器について、第2の明るさから第1の明るさにして、その機器を視認しやすくする。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両の車内機器の照明の明暗を制御する照明制御システムに関する。
夜間、車を運転する際に、スモールランプやヘッドライトなどの照明装置を使用する。このとき運転者の視線に従って、適切な方向を照射することが望まれており、特許文献1には、運転者の顔・視線の動きを利用して、コーナリングランプ等の照明方向やメータディスプレイの明るさを自動調整する運転操作補助装置について開示がなされている。
ところで、ヘッドライト等を点灯し夜間走行していると、車内のパネル盤の計器などの照明も同時に点灯し、計器などを確認することができる。しかしながら室内の照明がまぶしく感じられることが多い。特に、山間部などの照明の少ない場所を走行すると、目が暗い状態に慣れるために、室内の照明がまぶしく感じられる。特許文献1には、メータディスプレイの明るさを自動調整する旨の記載があるが、運転者の顔・視線の動きを利用するのみで、十分にその状況に合わせて、適切な調整を行っているとは言いがたい。
そこで本発明の課題は、夜間などの走行中に、車内機器の照明がまぶしく感じられないようにし、さらに車内機器を視認しやすい照明制御システムを提供する。
上記課題を解決するための本発明の第一の照明制御システムは、
車両に設置された、車内機器の照明の明暗を制御する照明制御システムであって、
前席搭乗者の視線方向を検出する視線検出手段と、
前席搭乗者の視線が車内のいずれかの機器に向いていると判断される場合に、その機器の照明を明るくし、その視線が機器から反れた場合に元の明るさに戻す照明制御手段と、
を含む。
車両に設置された、車内機器の照明の明暗を制御する照明制御システムであって、
前席搭乗者の視線方向を検出する視線検出手段と、
前席搭乗者の視線が車内のいずれかの機器に向いていると判断される場合に、その機器の照明を明るくし、その視線が機器から反れた場合に元の明るさに戻す照明制御手段と、
を含む。
視線検出手段は、前席搭乗者の視線方向を検出することができるため、どの方向を見ているかを把握することができる。そこで、夜間の走行などに車内機器の照明が点灯している場合、視線検出手段がその機器を見ていることを検出すると、照明制御手段によって、その見ている機器の照明を明るくすることができる。これにより、その前席搭乗者は、その機器を視認しやすくなる。そして、前席搭乗者の視線がその機器から離れたことが視線検出手段によって検出された場合に、照明制御手段は、その機器の照明を元の明るさに戻すことができ、これにより前席搭乗者が機器の照明に煩わしさを感じることを少なくすることができる。
そしてこの照明制御システムは、
車両に車外の明暗を測定する光量計測部を有し、
照明制御手段は、光量計測部の測定により車外の光量が所定値より少ない場合に、車両の機器類の照明部を通常の第1の明るさから、より暗い第2の明るさへ変化させ、
その後、視線検出手段によって、前席搭乗者の視線が車内の照明部に向いていると判断される場合に、照明制御部手段は、その視線が向いている照明部の照明の明るさを第1の明るさに変化させ、その後、その照明部から前席搭乗者の視線が反れた場合に第2の明るさに戻す。
車両に車外の明暗を測定する光量計測部を有し、
照明制御手段は、光量計測部の測定により車外の光量が所定値より少ない場合に、車両の機器類の照明部を通常の第1の明るさから、より暗い第2の明るさへ変化させ、
その後、視線検出手段によって、前席搭乗者の視線が車内の照明部に向いていると判断される場合に、照明制御部手段は、その視線が向いている照明部の照明の明るさを第1の明るさに変化させ、その後、その照明部から前席搭乗者の視線が反れた場合に第2の明るさに戻す。
夜間、例えば山間部など照明の少なく特に暗いところを走行すると、車内の機器類の照明の明るさが煩わしく感じることが多い。そこで光量計測部を設けることによって、車外の明るさを計測し、所定の明るさより暗い場合に、車両の機器類の照明部を通常の第1の明るさから、より暗い第2の明るさへ、照明制御手段によって変化させることができる。このようにすることで、前席搭乗者が、車内機器の照明を煩わしく感じることを防ぐことができる。そして視線検出手段によって、前席搭乗者の視線が車内の照明部に向いていると判断される場合に、照明制御部手段が、その視線が向いている照明部の照明の明るさを第1の明るさに変化させるため、その機器を視認しやすくなる。
また本発明の照明制御システムは、
車両に設置された、車内機器の照明の明暗を制御する照明制御システムであって、
車両の前席搭乗者である運転者の顔面を撮影する第一撮影手段と、
車両の前席搭乗者である助手席搭乗者の顔面を撮影する第二撮影手段と、
第一撮影手段の撮影映像から運転者の視線方向を判定し、第二撮影手段の撮影映像から助手席搭乗者の視線方向を判定する視線判定手段と、
前席搭乗者の視線が車内のいずれかの機器に向いていると判定される場合に、その機器の照明の明暗を変化させる照明制御手段と、
を含む。
車両に設置された、車内機器の照明の明暗を制御する照明制御システムであって、
車両の前席搭乗者である運転者の顔面を撮影する第一撮影手段と、
車両の前席搭乗者である助手席搭乗者の顔面を撮影する第二撮影手段と、
第一撮影手段の撮影映像から運転者の視線方向を判定し、第二撮影手段の撮影映像から助手席搭乗者の視線方向を判定する視線判定手段と、
前席搭乗者の視線が車内のいずれかの機器に向いていると判定される場合に、その機器の照明の明暗を変化させる照明制御手段と、
を含む。
第一撮影手段、第二撮影手段、および視線判定手段によって、運転者と助手席搭乗者の視線方向を検出して判定することができる。従って、第一撮影手段、第二撮影手段、および視線判定手段は、視線検出手段を構成する。そしてこれらによって、運転者、または助手席搭乗者の視線が向いている機器を判断することができ、照明制御手段によってこれらの照明の明暗を変化させることができる。このように運転者、助手席搭乗者の双方の視線を監視することで、前席搭乗者が照明を眩しく感じないように、照明の制御をより適切に行うことができる。
照明制御システムには、さらに
助手席搭乗者の視線によって機器の照明の明暗が変化することを禁止される所定の照明部を記憶する禁止照明部記憶手段と、
第一撮影手段と視線判定手段とによって運転者の在席状況を検知し、運転者が運転席に搭乗している場合に、禁止照明部記憶手段に記憶された所定の照明部について照明の明暗が変化することを禁止状態とする禁止手段と、
を含むように構成することもできる。
助手席搭乗者の視線によって機器の照明の明暗が変化することを禁止される所定の照明部を記憶する禁止照明部記憶手段と、
第一撮影手段と視線判定手段とによって運転者の在席状況を検知し、運転者が運転席に搭乗している場合に、禁止照明部記憶手段に記憶された所定の照明部について照明の明暗が変化することを禁止状態とする禁止手段と、
を含むように構成することもできる。
禁止照明部記憶手段は、助手席搭乗者の視線が向いても照明の変化を禁止する照明部を記憶することができる。これにより例えば、スピードメータの照明をこの対象として記憶し、禁止手段は、この禁止照明部記憶手段の情報に基づいて、運転者以外の者がスピードメータを見たとしても、この部分が明るくなることを禁止することができる。このため、運転者が常に眩しさを感じないようにすることができる。
そして車両に車外の明暗を測定する光量計測部を有し、
照明制御手段は、光量計測部の測定により車外の光量が所定値より少ない場合に、車両の機器の照明部を通常の第1の明るさから、より暗い第2の明るさへ変化させ、
その後、視線判定手段によって前席搭乗者の視線が車内の照明部に向いていると判定される場合に、その視線が向いている照明部の照明の明るさを第1の明るさに照明制御手段によって変化させる。
照明制御手段は、光量計測部の測定により車外の光量が所定値より少ない場合に、車両の機器の照明部を通常の第1の明るさから、より暗い第2の明るさへ変化させ、
その後、視線判定手段によって前席搭乗者の視線が車内の照明部に向いていると判定される場合に、その視線が向いている照明部の照明の明るさを第1の明るさに照明制御手段によって変化させる。
光量計測部によって、車外が一定の閾値より暗いと判断された場合は、車外が暗く、車内の明るさとのギャップが大きい場合であり、前席搭乗者には、車内機器の照明が眩しく、または煩わしく感じられやすい。このような場合には、照明制御手段によって、車内機器の照明を第1の明るさから、より暗い第2の明るさへ変化させることで、運転者や助手席搭乗者が車内機器の照明に煩わしさを感じることを防ぐことができる。そして視線判定手段によって、前席搭乗者の視線が向いていると判定された場合には、照明部の明るさを明るく変化させることができ、これによりその機器の視認性を上げることができる。ただし、助手席搭乗者の視線が禁止状態とされている機器に向いた場合には、第2の明るさから、より明るい第1の明るさに変化しない。
さらに助手席搭乗者の視線方向がある機器に向いていると視線判定手段によって判定された場合に、その機器の照明部の明暗が変化されるまでの助手席搭乗者視線反応時間が、運転者の視線方向がある照明部に向いていると視線判定手段によって判定された場合に、その機器の照明部の明暗が変化されるまでの運転者視線反応時間よりも長く設定された照明制御手段を有する。
運転者が機器類を見た場合には、それを見る必要性がある場合が多いため、視線方向の変化が検出された場合に、短時間で照明を変化させる。一方、助手席搭乗者は、無意識にある機器を眺めることもあるため、反応時間を長めに設定しておく。このようにすることで、運転者には、スピーディに照明を明るくして、視認しやすくすることができ、助手席搭乗者には、誤作動をせずに適切な明るさにすることができる。
照明制御手段は、車両のイグニッションスイッチとライトスイッチの双方がオンである場合に前席搭乗者の視線を監視して照明の制御を行う。すなわち車両が照明を点灯して走行している場合に、上記照明制御を行う。
機器類の照明部は、インストルメントパネルに設置された機器類のインパネ照明部、メータ照明部、センターコンソールに設置された機器類のセンターコンソール照明部、天井照明部、運転席のドア照明部、助手席のドア照明部、運転者の上方に配置されたインナーミラーのインナーミラー照明部の少なくともいずれかである。このような車内機器の照明を制御することで、快適な運転、搭乗を提供することができる。
以下図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明のシステム構成を示すブロック図である。本発明の照明制御システム1は、その主電源であるメインスイッチ2を有し、車両のイグニッション信号3、車両のライトスイッチのライト信号4が制御部10に入力される。また車外の光量を測定するための光量計測部であるライトセンサ5、運転者の視線を監視するための視線監視カメラ8、助手席搭乗者の視線を監視するための視線カメラ9が、制御部10に接続されている。さらに各種設定や操作を行うための操作部11、設定条件等を記憶する記憶部12を有する。
メインスイッチ2は、照明制御システム1の主電源であり、このスイッチがオンとされることにより、本照明制御システム1が機能する。従って、本照明制御システム1を使用する場合にスイッチ2をオンとし、夜間の走行でも照明制御システム1を使用しない場合は、スイッチ2をオフとすればよい。イグニッション信号3は、イグニッションのオン/オフを監視するためのものである。ライト信号4は、車両のヘッドライトまたはスモールライト等の照明のオン/オフを監視するためのものである。ライトセンサ5は、光量を測定するためのものであり、例えば、車両のインストルメントパネルの上に設置され、車外の明暗を測定する。視線カメラ8,9は、運転者、助手席搭乗者の顔面を撮影し、視線方向を算出するためのものである。
制御部10には、インストルメントパネル(インパネ)に設置された照明部であるインパネ上段照明部15、インパネ中段照明部16、インパネ下段照明部17、スピードメータ等のメータ照明部18、変速レンジ等が設置されたセンターコンソール照明部19、ルームランプ等の天井照明部21、運転者のドアの窓の開閉スイッチ等のドライバドア照明部22、同じく助手席側のパッセンジャドア照明部23、インナーミラーの調整用のスイッチ等のインナーミラー照明部24等が接続され、これら照明部の明るさが、制御部10によって制御される。
図2に視線カメラの設置の実施例を示す。図は、車両31の運転席周辺および運転者30を示す。運転席のインパネ部32に運転者30の顔面の方向に向けて、視線カメラ8を設置する。視線カメラ8は、顔面を撮影するための撮影部と、撮影に利用される光源とを含んで構成されている。この視線カメラ8を運転席の前方に設置し、運転者30の顔面を撮影してその視線を監視することができる。設置場所としては、図のようにインパネ部32の上部に設置することが考えられるが、天井部33前方やフロントガラス34に設置してもよい。
図3に視線カメラのブロック図を示す。視線カメラ8は、運転者の顔面を撮影するための撮影部41と、カメラ部と光軸が一致する第1光源42と、それと異なる第2光源43とを含む。撮影部41としては、CCDセンサ等を使用する。第1光源42、第2光源43には、赤外LED等を使用する。第1光源からの光を顔面に照射することにより、撮影部41によって顔面の撮影を行う。また第2光源43からの光を照射することにより、同様に撮影を行う。そして撮影部41によって撮影された画像は、制御部10へ入力され、ここで視線方向の算出が行われる。従って制御部10は視線判定手段でもある。
図4を用いて視線判定方法について説明する。まず第1光源42が運転手の顔面方向に向けて発光する(S1)。このとき第2光源43は消灯している。そして撮影部によって運転手の顔面映像が第1画像として取り込まれる(S2)。続いて第2光源43が運転手の顔面方向に向けて発光する(S3)。このとき第1光源42は消灯している。そして撮影部41によって運転手の画像映像が第2画像として取り込まれる(S4)。これら第1画像、第2画像は、制御部10へ送られる。続いて制御部10において、第1画像から眼球の瞳孔領域および角膜反射像が抽出される。また第2画像から眼球の角膜反射像が抽出される。この瞳孔領域、角膜反射像から視線方向が算出される(S5)。以上の処理を所定の時間間隔で繰り返すことにより、運転手の視線の動作をモニタする。
視線の検出方法は、上記方法に限られない。運転者の視線の動きをモニタできる方法であればよい。また助手席搭乗者用にも同様のカメラの設置を行い、同様の視線監視を行って、照明部の制御を行う。
図5に本発明の照明制御システムによって制御される車内の照明部について説明する。照明部は、車内のインストルメントパネルのスピードメータや、タコメータのあるメータ照明部18、インストルメントパネルに収容されたラジオやCDプレーヤなどのオーディオ装置などのインパネ上段照明部15、同じくインパネ中段照明部16、インパネ下段照明部17である。さらにシフトレバーが設置されているセンターコンソール照明部19、運転席ドア照明部22、助手席ドア照明部23(図示されていない)、インナーミラー照明部24である。
また図6に示すように、ルームランプ等の天井照明部21も制御対象の照明部としてあげられ、前席頭上のオーバーヘッド部や天井中央、後席頭上の操作部照明がある。ただし通常、天井照明部21は、オン状態か、ドアを開状態の場合に点灯する。運転席ドア照明部22は、窓の開閉スイッチやロックスイッチが点灯する。助手席ドア照明部23は、助手席側のドアの照明部で、運転席ドア照明部22と同様である(図示されていない)。インナーミラー照明部24は、インナーミラーの操作スイッチ等が点灯する。
これら照明部は、イグニッションスイッチがオンの状態で、車両ライトスイッチをオンにすることにより、点灯する。そして、ライトセンサ5により、周囲が所定の明るさより暗いと判断されると、運転者が助手席搭乗者に、眩しさや煩わしさを感じさせないために、これら照明は暗く点灯され、運転手や助手席搭乗者の視線が監視される。
図7を用いて照明制御システムの処理について説明する。本照明制御システム1は、メインスイッチ2により電源が投入されると、S11でイグニッション信号があるかを判断する。すなわちイグニッションスイッチがオンの状態であれば、車両が運転可能状態であるため、S12に進む。S12で車両のライトスイッチがオンになれば、車内の照明部を通常の明るさで点灯する(S13)。そして、車両に設置された光量センサであるライトセンサにより、車外の明るさを測定する(S14)。そして、ライトセンサによる光量が閾値以下である場合には、車内の照明部が運転者等にまぶしくならないために、または煩わしくならないために、照明部の明るさを、通常の明るさよりも暗くする(S15)。そして、ドライバの視線を監視し、視線がある照明部に向けば(S16)、視線が向いた照明部の照明を、通常の明るさに戻して、ドライバに見やすくする(S17)。視線がある機器に向けられたことが検出されてから、その機器の照明が明るくなるまでの反応時間は、0.1秒から0.5秒程度に設定するのが望ましい。なぜなら、運転中に視線が向けられたということは、その機器を見たいからであることが多く、早めにその機器を明るくすることが望ましい。そしてその機器から視線が反れたかを監視し(S18)、視線がそれた場合には、照明部の明るさを元に戻す(S19)。すなわち暗く点灯させる。ライトセンサからの入力が閾値以下であれば、視線を検出した場合に、以上の動作を繰り返す。ライトセンサからの入力が閾値より大きくなれば(S20)、すべての照明を明るく点灯して(S21)、処理を終了する。
以上の動作は、助手席搭乗者についても同様に行うことができる。しかし視線がある機器に向けられたことが検出されてから、その機器の照明が明るくなるまでの反応時間は、運転者の場合と比べ長くすることが望ましく、0.3秒から1.0秒程度に設定するのがよい。なぜなら、助手席搭乗者は、無意識的にある機器を眺めることがあるため、誤って明るくすることを防ぐためである。
ドライバ視線カメラ8、パッセンジャ視線カメラ9の一方のみを設置し運転者または助手席搭乗者の一方のみの視線を監視するようにしてももちろんよいが、双方を監視することにより、より適切な照明制御を行うことができる。
さらに助手席搭乗者の視線による照明部の制御を運転者の在席状況に合わせて変えるようにすることもできる。図8を用いて、この場合の処理を説明する。イグニッション信号があり、車両のライトがオンになっている場合で、ライトセンサからの入力が閾値以下である場合には、車内の照明部を暗くする。そして、ドライバの視線を監視することによって(S31)、ドライバが、運転席に在席している場合、制御部は、助手席搭乗者が一部の照明部を見たとしても、照明部の明るさが変化しないように禁止状態とする(S32)。このように禁止状態とされる照明部は、例えば、メータ照明部、ドライバドア照明部などであり、どの照明部が禁止対象となるかは、記憶部12に記憶されている。したがって記憶部12は、禁止照明部記憶手段である。そしてこの禁止対象をユーザが設定できるようにしておいてもよい。これらの照明部10は、運転手に関係しているため、助手席搭乗者が眺めたとしても、明るくする必要はなく、もし明るくすれば、運転の妨げになる可能性も高いためである。
もしS31でドライバからの視線入力がない場合、助手席搭乗者の視線入力に対し、すべての照明部の明るさが変化するように、制御部10は、禁止状態を解除する(S33)。このようにイグニッション信号があり、ライトがオンとなっていて、ドライバの視線入力がない場合とは、例えば、ドライブの途中で、店などに立ち寄り、エンジンをかけた状態で、ドライバが、店に行っている場合である。このような場合に、助手席搭乗者が、照明部を眺めた場合には、その対応する照明部の照明を明るくする(S34)。
以上のように運転者が前方を向いている場合には、煩わしくないように照明を暗くし、運転者の視線をモニタすることにより、運転者が計器等を眺めたときには、その照明を明るくすることができる。これにより、室内の照明を眩しく感じることなく、運転することができる。また助手席搭乗者についても同様の照明制御をすることにより、煩わしさを抑えることができる。さらに助手席搭乗者の視線方向による照明制御にあたり、運転者が在席している場合には、特定の照明部の照明変化を禁止状態とすることで、助手席搭乗者の視線により、照明部が明るくなることを防ぎ、運転者の運転の妨げを防ぐことができる。
1 照明制御システム
8 ドライバ視線カメラ
9 パッセンジャ視線カメラ
10 制御部
15 インパネ上段照明部
16 インパネ中段照明部
17 インパネ下段照明部
18 メータ照明部
21 天井部照明部
8 ドライバ視線カメラ
9 パッセンジャ視線カメラ
10 制御部
15 インパネ上段照明部
16 インパネ中段照明部
17 インパネ下段照明部
18 メータ照明部
21 天井部照明部
Claims (8)
- 車両に設置された、車内機器の照明の明暗を制御する照明制御システムであって、
前席搭乗者の視線方向を検出する視線検出手段と、
前記前席搭乗者の視線が車内のいずれかの機器に向いていると判断される場合に、その機器の照明を明るくし、その視線が前記機器から反れた場合に元の明るさに戻す照明制御手段と、
を含むことを特徴とする照明制御システム。 - 前記車両に車外の明暗を測定する光量計測部を有し、
前記照明制御手段は、前記光量計測部の測定により車外の光量が所定値より少ない場合に、前記車両の前記機器類の照明部を通常の第1の明るさから、より暗い第2の明るさへ変化させ、
その後、前記視線検出手段によって、前記前席搭乗者の視線が車内の前記照明部に向いていると判断される場合に、前記照明制御部手段は、その視線が向いている照明部の照明の明るさを第1の明るさに変化させ、その後、その照明部から前記前席搭乗者の視線が反れた場合に第2の明るさに戻す請求項1に記載の照明制御システム。 - 車両に設置された、車内機器の照明の明暗を制御する照明制御システムであって、
車両の前席搭乗者である運転者の顔面を撮影する第一撮影手段と、
車両の前席搭乗者である助手席搭乗者の顔面を撮影する第二撮影手段と、
前記第一撮影手段の撮影映像から前記運転者の視線方向を判定し、前記第二撮影手段の撮影映像から前記助手席搭乗者の視線方向を判定する視線判定手段と、
前記前席搭乗者の視線が車内のいずれかの機器に向いていると判定される場合に、その機器の照明の明暗を変化させる照明制御手段と、
を含むことを特徴とする照明制御システム。 - 前記助手席搭乗者の視線によって前記機器の照明の明暗が変化することを禁止される所定の照明部を記憶する禁止照明部記憶手段と、
前記第一撮影手段と前記視線判定手段とによって前記運転者の在席状況を検知し、前記運転者が運転席に搭乗している場合に、前記禁止照明部記憶手段に記憶された所定の照明部について照明の明暗が変化することを禁止状態とする禁止手段と、
を含む請求項3に記載の照明制御システム。 - 前記車両に車外の明暗を測定する光量計測部を有し、
前記照明制御手段は、前記光量計測部の測定により車外の光量が所定値より少ない場合に、前記車両の前記機器の照明部を通常の第1の明るさから、より暗い第2の明るさへ変化させ、
その後、前記視線判定手段によって前記前席搭乗者の視線が車内の前記照明部に向いていると判定される場合に、その視線が向いている照明部の照明の明るさを第1の明るさに前記照明制御手段によって変化させる請求項3または4に記載の照明制御システム。 - 前記助手席搭乗者の視線方向がある機器に向いていると前記視線判定手段によって判定された場合に、その機器の照明部の明暗が変化されるまでの助手席搭乗者視線反応時間が、前記運転者の視線方向がある照明部に向いていると前記視線判定手段によって判定された場合に、その機器の照明部の明暗が変化されるまでの運転者視線反応時間よりも長く設定された前記照明制御手段を有する請求項3ないし5のいずれか1項に記載の照明制御システム。
- 前記照明制御手段は、前記車両のイグニッションスイッチとライトスイッチの双方がオンである場合に前記前席搭乗者の視線を監視して照明の制御を行う請求項1ないし6のいずれか1項に記載の照明制御システム。
- 前記機器類の前記照明部は、インストルメントパネルに設置された機器類のインパネ照明部、メータ照明部、センターコンソールに設置された機器類のセンターコンソール照明部、天井照明部、運転席のドア照明部、助手席のドア照明部、前記運転者の上方に配置されたインナーミラーのインナーミラー照明部の少なくともいずれかである請求項1ないし7のいずれか1項に記載の照明制御システム。
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