以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
本発明によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置(例えば、図7のユーザ装置101)は、ユーザが過去に操作対象とした複数のコンテンツの履歴を示す履歴情報を記憶している記憶手段(例えば、図7の嗜好プロファイル記憶部114)と、前記記憶手段に予め記憶されている前記履歴情報に基づいて、前記ユーザの現在の操作対象の前記コンテンツの関連情報として前記ユーザに呈示可能な情報のうちの、前記ユーザにとって適すると判断される情報を決定する第1の決定手段(例えば、図7の呈示内容決定部115。関連情報検索部116を含んでもよい)と、前記記憶手段に予め記憶されている前記履歴情報に基づいて、前記ユーザが過去に操作対象とした複数の前記コンテンツが所定の規則で分類された場合における複数の前記コンテンツの分布状態を分析する分析手段(例えば、図7の嗜好プロファイル分析部119)と、予め設定されている基準の分布パターンに対する、前記分析手段により分析された前記分布状態の偏り度合を算出する偏り算出手段(例えば、図7の偏り度合解析部120)と、前記偏り算出手段により算出された前記偏り度合に基づいて、前記第1の決定手段により決定される前記関連情報が前記ユーザに呈示される場合におけるその呈示の方法とタイミングとのうちの少なくとも一方を決定する第2の決定手段(例えば、図7の呈示方法/タイミング決定部122)とを備えることを特徴とする。
この情報処理装置において、前記履歴情報は、ユーザが過去に操作対象とした複数の前記コンテンツのそれぞれが属するジャンル(例えば、後述する「ドラマ」、「バラエティ」、「情報」、「スポーツ」、「教育」等)を含み、前記第1の決定手段は、前記履歴情報に含まれる前記ジャンルのうちの所定の個数のジャンルに関連する情報を、前記ユーザにとって適すると判断される前記情報として決定するようにすることができる。
さらに、前記分析手段は、前記ユーザが過去に操作対象とした複数の前記コンテンツがジャンル毎に分類された場合における複数の前記コンテンツの分布状態を示すベクトルとして、N個のジャンルのそれぞれを成分とし、N個の前記成分のそれぞれに対して、対応するジャンルに分類された前記コンテンツの個数に基づく重み値を代入した個人傾向ベクトル(例えば、後述する(ドラマ,バラエティ,情報,スポーツ,教育)といった標準形ベクトル)を生成し、前記基準の分布パターンを示すベクトルであって、N個の前記ジャンルのそれぞれを成分とし、N個の前記成分のそれぞれに対して、基準となる重み値を代入した基準傾向ベクトルが予め記憶された記憶手段(例えば、図7のプロファイル記憶部121)をさらに設け、前記偏り算出手段は、前記分析手段により生成された前記個人傾向ベクトルのN個の成分のそれぞれに代入された前記重み値と、前記記憶手段に予め記憶された前記基準傾向ベクトルのN個の成分のそれぞれに代入された前記重み値とに基づいて、前記偏り度合を算出する(例えば、後述する3つの偏り度合の算出手法に従って、偏り度合を算出する)ようにすることができる。
前記第2の決定手段は、前記偏り算出手段により算出された前記偏り度合と閾値とを比較することで、前記偏り度合が強いか否かを判定し、前記偏り度合が強いと判定した場合、N個の前記ジャンルのうちの、前記ユーザが偏って使用していると判断されるジャンルに関連する情報の中から、呈示される前記関連情報を選択するという呈示の方法を決定し、前記偏り度合が弱いと判定した場合、N個の前記ジャンルのうちの、前記ユーザが偏って使用していると判断されるジャンルおよびそれ以外のジャンルに関連する情報の中から、呈示される前記関連情報を選択するという呈示の方法を決定する(例えば、このような閾値と呈示の方法が、呈示方法/タイミングルールとして図7の呈示方法/タイミングルール記憶部123に記憶されており、その呈示方法/タイミングルールに従って処理を実行する)ようにすることができる。
本発明によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、ユーザが過去に操作対象とした複数のコンテンツの履歴を示す履歴情報を記憶している情報処理装置(例えば、図7のユーザ装置101)の情報処理方法であって、前記情報処理装置に予め記憶されている前記履歴情報に基づいて、前記ユーザの現在の操作対象の前記コンテンツの関連情報として前記ユーザに呈示可能な情報のうちの、前記ユーザにとって適すると判断される情報を決定する第1の決定ステップ(例えば、図8のステップS25の処理)と、前記情報処理装置に予め記憶されている前記履歴情報に基づいて、、前記ユーザが過去に操作対象とした複数の前記コンテンツが所定の規則で分類された場合における複数の前記コンテンツの分布状態を分析する分析ステップ(例えば、図8のステップS22の処理)と、予め設定されている基準の分布パターンに対する、前記分析ステップの処理により分析された前記分布状態の偏り度合を算出する偏り算出ステップ(例えば、図8のステップS24の処理)と、前記偏り算出ステップの処理により算出された前記偏り度合に基づいて、前記第1の決定ステップの処理により決定される前記関連情報が前記ユーザに呈示される場合におけるその呈示の方法とタイミングとのうちの少なくとも一方を決定する第2の決定ステップ(例えば、図8のステップS25の処理)とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、プログラムが提供される。このプログラムは、上述した本発明の情報処理方法に対応するプログラムであって、例えば、図9のパーソナルコンピュータにより実行される。
次に、図面を参照して、本発明が適用される情報処理装置の実施例について説明する。
図1は、本発明が適用される情報処理装置の機能的構成例を示している。
なお、以下、本発明が適用される情報処理装置のうちの、特定のユーザが操作対象として利用する情報処理装置をユーザ装置と称する。即ち、図1は、ユーザ装置1の機能的構成例を示している。
図1に示されるように、ユーザ装置1は、サーバ3と所定のネットワーク2を介して相互に接続されている。なお、ネットワーク2の形態は特に限定されない。また、図2の例では、サーバ3しか図示されていないが、当然ながら、ネットワーク2には、他の情報処理装置が複数接続可能である。
ユーザ装置1には、アプリケーション実行部11乃至学習部(ルール更新部)24が設けられている。アプリケーション実行部11乃至学習部(ルール更新部)24のそれぞれは、構成が可能であれば、ソフトウエア単体で構成してもよいし、ハードウエア単体で構成してもよいし、或いは、それらの組合せでもよい。
アプリケーション実行部11は、1以上のアプリケーションソフトウエアのうちのユーザにより指定されたもの(操作部12からの指令に対応するもの)を起動する。そして、アプリケーション実行部11は、起動された1以上のアプリケーションソフトウエアのそれぞれに対して各種処理をユーザの操作部12の操作に基づいて実行する。また、アプリケーション実行部11は、その処理結果を呈示部20からユーザに適宜呈示する。
例えば図1の例では、アプリケーション実行部11は、3つのアプリケーションソフトウエア31乃至アプリケーションソフトウエア33を起動させ、それぞれに対して各種処理をユーザの操作部12の操作に基づいて実行する。
なお、アプリケーションソフトウエア31乃至アプリケーションソフトウエア33のそれぞれは特に限定されないが、ここでは例えば、ユーザが使用可能なコンテンツのうちの3つの異なる種類のコンテンツのそれぞれを取り扱うアプリケーションソフトウエアであるとする。
ところで、実際には、アプリケーションソフトウエア31乃至アプリケーションソフトウエア33のそれぞれは、コンテンツをデータとして、即ちコンテンツデータとして取り扱う。ただし、以下、コンテンツとコンテンツデータとを個々に区別する必要がない場合、まとめてコンテンツと称する。
コンテンツとは、本明細書では、一般的にコンテンツと称されている、テレビジョン放送番組、映画、写真、楽曲等(動画像、静止画像、若しくは音声、または、それらの組合せ等)の他、文書、商品(物品含)、会話等のユーザが使用可能なソフトウエアまたはハードウエアの全てを指す広い概念である。ただし、コンテンツが物品(ハードウエア)の場合、例えば、その物品が動画像や静止画像等に射影されてデータ化されたものが、コンテンツデータとして使用される。
また、本明細書では、コンテンツの使用とは、ユーザが情報処理装置(図1の例ではユーザ装置1)を操作することで、そのコンテンツ(正確には、コンテンツデータ)に対する所定の処理を情報処理装置に実行させることを指す。具体的には例えば、そのコンテンツが文章で構成される場合(このようなコンテンツを、以下、テキストコンテンツと称する)、その文章の作成、編集(更新)、削除、送受信、および記憶(フォルダ等への移動)等の操作をユーザが行うことで、対応する処理を情報処理装置に実行させることを、テキストコンテンツの使用と称する。
従って、アプリケーション実行部11は、起動されているアプリケーションソフトウエアを利用して、所定のコンテンツに対するユーザ操作に基づく各種処理を実行するとも言える。
操作部12は、例えば、キーボード、マウス、その他入力インタフェースで構成される。ユーザは操作部12を操作することで、様々な情報をユーザ装置1に入力させることができる。具体的には例えば、上述したように、ユーザは、操作部12を利用することで、各アプリケーションソフトウエア31乃至アプリケーションソフトウエア33のそれぞれに対する操作、換言すると、3つの異なる種類のコンテンツのそれぞれの使用操作を行うことができる。即ち、操作部12は、ユーザの各種操作に対応する情報をアプリケーション実行部11に入力させることができる。
素材取得部13は、操作部12の操作(ユーザ操作)に基づく3つの異なる種類のコンテンツのうちの少なくとも1つに対する処理がアプリケーション実行部11により実行されている場合、ユーザの操作対象のコンテンツに関する情報や、ユーザの操作の内容を示す情報を取得し、操作内容分析部14、呈示内容決定部18、および学習部(ルール更新部)24のうちの少なくとも1つに供給する。
ところで、後述するように、ユーザ装置1は、コンテンツを使用した時点またはその前後に、そのコンテンツ等に関連する情報(以下、関連情報と称する)のうちのユーザに推薦すべき関連情報を呈示することが可能である。さらに、ユーザ装置1は、ユーザに適する呈示方法(仕方)やタイミングでその関連情報を呈示することが可能である。
このような呈示内容(関連情報)と、その呈示の方法やタイミングとのうちの少なくとも一方を決定する場合、ユーザ装置1は、素材取得部13により取得された上述した各種情報を使用する。即ち、素材取得部13により取得される情報は、呈示内容(関連情報)と、その呈示の方法やタイミングとのうちの少なくとも一方が決定される際の素材として利用される。そこで、以下、素材取得部13により取得される情報を素材と称する。
従って、ユーザの操作対象のコンテンツに関する情報と、ユーザの操作の内容を示す情報とのそれぞれは素材の一例であり、このような素材を取得可能な一例として図1の例の素材取得部13には、操作内容観察部41とコンテンツ解析部42とが設けられている。
操作内容観察部41は、ユーザの操作の内容を示す情報を素材のひとつとして取得する。即ち、操作内容観察部41は、操作部12からの入力情報や、その操作部12からの入力情報に対応するアプリケーション実行部11の処理内容に基づいて、ユーザ操作の各種内容を示す情報をそれぞれ生成する。そして、操作内容観察部41は、そのようにして生成された情報を素材の1つとして操作内容分析部14、および、学習部(ルール更新部)24のうちの少なくとも1つに供給する。
コンテンツ解析部42は、ユーザの操作対象のコンテンツに関する情報を素材のひとつとして取得する。即ち、コンテンツ解析部42は、ユーザの操作対象のコンテンツ、換言すると、アプリケーション実行部11の処理対象のコンテンツを解析する。そして、コンテンツ解析部42は、その解析結果を素材のひとつとして、操作内容分析部14、呈示内容決定部18、および、学習部(ルール更新部)24のうちの少なくとも1つに供給する。
例えば、ユーザの操作対象のコンテンツ、即ち、アプリケーション実行部11の処理対象のコンテンツがメールの場合、コンテンツ解析部42は、メールの内容(送信元、宛先、送信時刻、題名、本文等)を解析することでそのメールに登場している1以上の単語を抽出し、それらの単語を素材の1つとして、操作内容分析部14、呈示内容決定部18、および、学習部(ルール更新部)24のうちの少なくとも1つに供給することができる。
また、例えば、コンテンツ解析部42は、メール全体の傾向や特徴を示す情報、例えば、メールの本文の長さを示す情報を生成し、その情報を素材の1つとして、操作内容分析部14、呈示内容決定部18、および、学習部(ルール更新部)24のうちの少なくとも1つに供給することができる。
また、例えば、コンテンツ解析部42は、メールの宛先や送信元からユーザのメール相手(他のユーザ)を特定し、そのメール相手を素材の1つとして、操作内容分析部14、呈示内容決定部18、および、学習部(ルール更新部)24のうちの少なくとも1つに供給することができる。
また、例えば、コンテンツ解析部42は、受信メールに含まれる(送信)時刻と、その受信メールに対する返信メールに含まれる(送信)時刻とに基づいて、ユーザ操作の時間情報、具体的には例えば、受信メールが受信されてから返信メールが送信されるまでの所要時間を示す時間情報を生成し、その情報を素材の1つとして、操作内容分析部14、呈示内容決定部18、および、学習部(ルール更新部)24のうちの少なくとも1つに供給することができる。
なお、ユーザの操作の時間情報は、操作内容観察部41でも生成可能である。
操作内容分析部14は、素材取得部13から供給された所定の時間内の各種素材から、現時点またはその前後のユーザの操作状態(所定の時間内における一連の操作内容)を分析し、その分析結果を呈示方法/タイミング決定部16に供給する。
例えば図1の例では、アプリケーションソフトウエア31乃至アプリケーションソフトウエア33のそれぞれに対する各操作が行われる毎に、各操作内容を示す情報が素材取得部13から操作内容分析部14に順次個別に供給されてくる。そこで、操作内容分析部14は、これらの各素材に基づいて、「所定の時間内に、アプリケーションソフトウエア31乃至アプリケーションソフトウエア33のそれぞれに対してユーザが如何なる操作をしてきたのか」について分析する。
従って、その分析結果は、例えば「ユーザは、アプリケーションソフトウエア31乃至アプリケーションソフトウエア33のうちの所定の1つに集中して操作を行っていた」といった内容や、或いは例えば「ユーザは、アプリケーションソフトウエア31乃至アプリケーションソフトウエア33のうちの少なくとも2つを頻繁に切り替えながら操作を行っていた」といった内容になる。
ただし、このような具体的な分析を行うと操作内容分析部14の処理量が多くなりすぎる(処理時間が多大になる)可能性がある。そこで、操作内容分析部14の処理量の削減が目的とされている場合には、操作内容分析部14は、例えば次のような処理を実行すればよい。
即ち、例えば、ユーザの操作パターンが予め複数用意されていれば、操作内容分析部14は、素材取得部13から供給された各種素材に基づいて、現時点またはその前後のユーザの操作状態が、それらの複数のパターンのうちのいずれに当てはまるのかを分析し、対応するパターンを分析結果として呈示方法/タイミング決定部16に供給すればよい。
このようなユーザの操作パターンとしては、考え得る操作の全パターンが利用可能であるが、ユーザの過去の操作傾向からそのユーザにとって特徴的であると予め分析されたパターンが利用されると好適である。また、そのようなパターンのうちの、特定のユーザ状態と対応付けられるパターンが利用されるとさらに好適である。なぜならば、後述するように、このようなパターンに基づいて、呈示内容(関連情報)の呈示方法やタイミングが決定されれば、その呈示方法やタイミングは、現時点のまたはその前後のユーザ状態に適する可能性が高いからである。
なお、ユーザ状態とは次のような状態を指す。即ち、上述したユーザの操作状態とは、操作自体に着目した場合の状態であったのに対して、ユーザ状態とは、ユーザ全体に着目した場合の状態であって、その操作を行ったユーザの理由若しくは目的を示す状態を指す。
具体的には例えば、ユーザの操作パターンとしては、図2に示されるような、4つのユーザ状態のそれぞれに対応付けられた4つの操作パターン(A)乃至(D)を利用することができる。
即ち、図2に示されるように、例えば操作パターン(A)は、「頻繁にアプリケーションソフトウエアを切り替えながら閲覧する操作を行っている状態」とされている。また、操作パターン(A)と対応付けられているユーザ状態は「情報を検索している状態」とされている。
例えば操作パターン(B)は、「頻繁にアプリケーションソフトウエアを切り替えながら一定の入力操作を継続している状態」とされている。また、操作パターン(B)と対応付けられているユーザ状態は「細かい編集作業が継続している状態」とされている。
例えば操作パターン(C)は、「ひとつのアプリケーションソフトウエアに対する入力操作が頻繁に行われている状態」とされている。また、操作パターン(C)と対応付けられているユーザ状態は「ひとつのドキュメントに関わる作業に集中している状態」とされている。
例えば操作パターン(D)は、「ひとつのアプリケーションソフトウエアに対して閲覧操作が継続している状態」とされている。また、操作パターン(D)と対応付けられているユーザ状態は「ひとつのテーマに関して、探索、思考が行われている状態」とされている。
なお、現時点またはその前後のユーザの操作状態を、これらの複数の操作パターン(A)乃至(D)のうちのいずれかに分類する分類手法については特に限定されない。ただし、ここでは、操作内容分析部14の処理量の削減が目的とされているので、この目的達成のためには、例えば、所定の分類ルールを予め制定しておき、その分類ルールに従って分類する分類手法を利用すればよい。
このような分類ルールの一例が図3と図4に示されている。そこで、以下、図3と図4を参照して、分類ルールの一例について説明する。
図3に示される分類ルールその1は、現時点またはその前後のユーザの操作状態を特定可能な情報のうちの、アプリケーションソフトウエアの切り替え操作(図3中単に「アプリ切り替え」と記述されている)の頻度と、一定期間(時間)における入力操作やその他の操作(図3中単に「入力、操作」と記述されている)の有無とに特に着目したルールとされている。
この分類ルールその1によると、アプリケーションソフトウエアの切り替え頻度は「高」と「低」の2頻度に分類されることが規定されている。また、その2頻度のうちのいずれに分類されるのかを示す判定基準として「3分に1回以上アプリケーションソフトウエアが切り替えられたか否か」という内容が規定されており、その判定基準を満たす場合、即ち、3分に1回以上アプリケーションソフトウエアが実際に切り替えられた場合、アプリケーションソフトウエアの切り替え頻度は「高」に分類されることになる。
また、一定期間における入力操作やその他の操作(図3中単に「入力、操作」と記述されている)の有無を判定するための判定基準として「一定期間とは2分である」ことが規定されている。即ち、実際に2分経過しても入力操作もその他の操作も一切行われなかった場合には、一定期間における入力やその他の操作は「なし」に分類されることになる。これに対して、2分以内に入力操作とその他の操作のうちの少なくとも1つの操作が実際に行われた場合には、一定期間における入力やその他の操作は「あり」に分類されることになる。
図4に示される分類ルールその2は、このような図3の分類ルール1による2つの分類結果、即ち、アプリケーションソフトウエアの切り替え頻度を示す「高」若しくは「低」と、一定期間における入力操作やその他の操作の有無を示す「あり」若しくは「なし」との組合せ方に従って、図2の操作パターン(A)乃至(D)のうちのいずれかに分類することを規定している。
具体的には、分類ルールその2によると、例えば、現時点またはその前後のユーザの操作状態が、分類ルールその1により、アプリケーションソフトウエアの切り替え頻度が「高」に分類され、かつ、一定期間における入力操作やその他の操作が「あり」に分類された場合には、最終的に、図2の操作パターン(B)に分類されることが規定されている。
例えば、分類ルールその1により、アプリケーションソフトウエアの切り替え頻度が「高」に分類され、かつ、一定期間における入力操作やその他の操作が「なし」に分類された場合には、現時点またはその前後のユーザの操作状態は、図2の操作パターン(A)に分類されることが規定されている。
例えば、分類ルールその1により、アプリケーションソフトウエアの切り替え頻度が「低」に分類され、かつ、一定期間における入力操作やその他の操作が「あり」に分類された場合には、現時点またはその前後のユーザの操作状態は、図2の操作パターン(C)に分類されることが規定されている。
例えば、分類ルールその1により、アプリケーションソフトウエアの切り替え頻度が「低」に分類され、かつ、一定期間における入力操作やその他の操作が「なし」に分類された場合には、現時点またはその前後のユーザの操作状態は、図2の操作パターン(D)に分類されることが規定されている。
以上、図3と図4を参照して、分類ルールの具体例について説明した。図1に戻り、このような分類ルールは、分類ルール記憶部15に予め記憶されている。
従って、操作内容分析部14は、素材取得部13から順次供給されてくる各種素材と、分類ルール記憶部15に記憶されている分類ルールとに基づいて、現時点またはその前後のユーザの操作状態を所定の操作パターンに分類し、分類された操作パターンを分析結果として呈示方法/タイミング決定部16に供給する。
すると、呈示方法/タイミング決定部16は、供給された操作パターン(現時点またはその前後のユーザの操作状態に対応する操作パターン)に基づいて、後述する呈示内容決定部18により決定された呈示内容(関連情報)を呈示する際の呈示方法やタイミングを決定し、呈示制御部19に通知する。
なお、呈示の方法やタイミングの決定手法については特に限定されない。例えば、呈示の方法とタイミングとのうちの少なくとも一方を決定するルール(以下、呈示方法/タイミングルールと称する)を予め制定しておき、その呈示方法/タイミングルールに従って、呈示の方法やタイミングを決定する手法を利用することができる。
このような手法を利用することで、呈示方法/タイミング決定部16の処理量の削減を図ることもできる。
また、このような手法が利用される場合、呈示方法/タイミングルールは、呈示方法/タイミングルール記憶部17に予め記憶される。
具体的には、例えばいま、上述した図3と図4に示される分類ルールが分類ルール記憶部15に記憶されているとする。この場合、上述した図2の操作パターン(A)乃至(D)のうちのいずれかが、推定された現時点またはその前後のユーザの操作状態として、操作内容分析部14から呈示方法/タイミング決定部16に供給されることになる。
従って、このような場合、例えば、図5に示されるような呈示方法/タイミングルールが呈示方法/タイミングルール記憶部17に記憶されていれば、呈示方法/タイミング決定部16は、この呈示方法/タイミングルールを利用することで、呈示の方法やタイミングを直ちに決定し、呈示制御部19に通知することができる。
具体的には、図5の呈示方法/タイミングルールによると、例えば図2の操作パターン(A)が操作内容分析部14から呈示方法/タイミング決定部16に供給された場合には、ユーザ状態は「情報を検索している状態」とみなされるので、呈示方法/タイミング決定部16は、「アプリケーションソフトウエアの切り替え操作が行われる毎に、ユーザが検索している情報そのものまたは検索の手がかりとなる情報を複数個関連情報として呈示する」ことを決定する。さらに必要に応じて、呈示方法/タイミング決定部16は、「複数の関連情報を目立つ呈示形式で呈示する」ことを決定する。例えば、呈示方法/タイミング決定部16は、関連情報の文字をBlinkさせたり、関連情報に関する新着アイコンなどを表示させることを決定する。
また、例えば図2の操作パターン(B)が操作内容分析部14から呈示方法/タイミング決定部16に供給された場合には、ユーザ状態は「細かい編集作業が継続している状態」とみなされるので、呈示方法/タイミング決定部16は、「関連情報の呈示を行わない」ことを決定する。即ち、ここでは、「関連情報の呈示を行わないこと(呈示の禁止)」も、呈示方法の一つであるとみなす。
例えば図2の操作パターン(C)が操作内容分析部14から呈示方法/タイミング決定部16に供給された場合には、ユーザ状態は「ひとつのドキュメントに関わる作業に集中している状態」とみなされるので、呈示方法/タイミング決定部16は、「関連情報の呈示を行わない」ことを決定する。或いは、呈示方法/タイミング決定部16は、「そのドキュメントに関する関連情報を複数呈示するが、ユーザの邪魔にならない呈示形態で呈示する」ことを決定する。なお、ユーザの邪魔にならない呈示形態とは、関連情報の配置場所が画面の端の方であったり、関連情報の表示サイズが小さくされるような形態を指す。
例えば図2の操作パターン(D)が操作内容分析部14から呈示方法/タイミング決定部16に供給された場合には、ユーザ状態は「ひとつのテーマに関して、探索、思考が行われている状態」とみなされるので、呈示方法/タイミング決定部16は、「そのテーマについての関連情報を複数個呈示する」ことを決定する。さらに必要に応じて、呈示方法/タイミング決定部16は、「複数の関連情報を目立つ呈示形式で呈示する」ことを決定する。
図1に戻り、このような呈示方法/タイミング決定部16の処理と並行して、呈示内容決定部18の処理も実行される。即ち、呈示内容決定部18は、素材取得部13のうちのコンテンツ解析部42から供給された各種素材、即ち、ユーザの操作対象のコンテンツに関する情報(コンテンツのメタデータ等)に基づいてユーザに対する呈示内容を決定し、呈示制御部19に通知する。
なお、メタデータとは、コンテンツの特徴のうちの少なくとも一つを指す情報であれば足りる。従って、例えばコンテンツが文章で構成される場合には、その文章に含まれる単語もメタデータとして利用可能である。
呈示制御部19は、呈示内容決定部18により決定された呈示内容を、呈示方法/タイミング決定部16により決定された呈示方法やタイミングで、呈示部20からユーザに呈示することを制御する。
即ち、呈示部20は、例えば表示装置で構成され、アプリケーション実行部11または呈示制御部19から供給される各種情報を画像として表示する。呈示部20は、例えば音声装置で構成され、アプリケーション実行部11または呈示制御部19から供給される各種情報を音声として出力する。或いは、呈示部21は、例えば表示装置と音声装置との組合せで構成される。
ところで、上述した呈示内容決定部18が決定する呈示内容は特に限定されないが、図1の例では、上述したように関連情報とされている。このため、図1の例のユーザ装置1には、関連情報検索部21と関連情報記憶部22とが設けられている。
即ち、呈示内容決定部18は、呈示内容として決定された関連情報を取得するために、その関連情報を特定可能な情報(例えば、関連情報の名称や存在場所等)を関連情報検索部21に供給する。
すると、関連情報検索部21は、関連情報記憶部22に予め記憶されている関連情報の中から、呈示内容決定部18から供給された情報で特定される関連情報を検索して取得し、呈示内容決定部18に供給する。
なお、関連情報検索部21は、関連情報記憶部22に予め記憶されている関連情報の中に、呈示内容決定部18から供給された情報で特定される関連情報が存在しない場合、通信制御部23を介してネットワーク2に接続されている他の装置(サーバ3等)からその情報で特定される関連情報を検索して取得し、関連情報記憶部22に追加して記憶させるとともに、呈示内容決定部18に供給することもできる。
また、関連情報検索部21は、呈示内容決定部18とは独立して操作部12から各種情報が入力された場合にも、それらの情報で特定される関連情報を、通信制御部23を介してネットワーク2に接続されている他の装置(サーバ3等)から検索して取得し、関連情報記憶部22に追加して記憶させることもできる。
このようにして、関連情報記憶部22には、1以上の関連情報が記憶される。なお、関連情報検索部21が対象の関連情報を容易に検索できるように、1以上の関連情報のそれぞれは、それらを特定可能な情報のそれぞれと対応付けられて関連情報記憶部22に記憶されてもよい。
通信制御部23は、ネットワーク2を介する他の装置(サーバ3等)との通信を制御する。
ところで、上述したように、呈示方法やタイミングは、分類ルール記憶部15に記憶されている分類ルールや、呈示方法/タイミングルール記憶部17に記憶されている呈示方法/タイミングルールに基づいて決定される。従って、ユーザにとってより適した呈示方法やタイミングとするためには、分類ルールや呈示方法/タイミングルールをユーザにとってより適したルールとすればよい。このためには、例えば、分類ルールや呈示方法/タイミングルールをユーザの履歴に基づいて更新していけばよい。
そこで、図1の例のユーザ装置1には、学習部(ルール更新部)24が設けられている。
例えば、学習部(ルール更新部)24は、呈示部20から呈示された呈示内容に対するユーザの反応を操作部12から素材取得部13を介して入力し、その入力内容(反応)とそれに対応する履歴(呈示方法やタイミング)との関係性に基づいて、呈示方法/タイミングルール記憶部17に記憶されている呈示方法/タイミングルールの内容を更新することができる。即ち、学習部(ルール更新部)24は、関連情報の呈示の方法やタイミングに対するユーザの反応を学習していくことで、ユーザにとってより適切なルールとなるように呈示方法/タイミングルールの内容を更新していくことができる。
具体的には、例えば、呈示方法/タイミングルールとして、図5に示されるような情報、即ち、上述した操作パターン(A)乃至(D)のそれぞれと、呈示方法やタイミングとの対応関係を示す対応関係情報が利用される場合には、学習部(ルール更新部)24は次のような学習を行うことができる。
即ち、図示はしないが、最初のうちの呈示方法/タイミングルールでは、操作パターン(A)乃至(D)のそれぞれに対して、同一の呈示方法やタイミングが対応付けられている。このような呈示方法/タイミングルールでは、ユーザがどのような操作をしても、関連情報の呈示方法やタイミングは同一となる。
この場合、ユーザの各操作状態のそれぞれの特徴、即ち、操作パターン(A)乃至(D)のそれぞれの特徴に応じて、関連情報の呈示に対するユーザの反応は異なってくる。
そこで、学習部(ルール更新部)24は、よい反応(例えば呈示された関連情報を直ちに閲覧する操作を行ったなど)を示した操作パターンに対しては、関連情報の呈示方法やタイミングはそのままとするか、強調されるよう(積極的に採用されるよう)に更新する。
これに対して、学習部(ルール更新部)24は、よい反応を示さなかった操作パターンに対しては、関連情報の呈示方法やタイミングの内容自体を変更するか、強調されないよう(積極的に採用されないよう)に更新する。
また、例えば、学習部(ルール更新部)24は、ユーザの操作部12の操作の特徴(傾向)を学習することで、ユーザにとって適切なルールとなるように、分類ルール記憶部15に記憶されている分類ルールを更新することもできる。
例えば、学習部(ルール更新部24)は、アプリケーションソフトウエア(図1の例では、アプリケーションソフトウエア31乃至アプリケーションソフトウエア33)の切り替え操作の間隔や、入力操作の間隔を一定期間(例えば一週間等)蓄積する。そして、学習部(ルール更新部)24は、蓄積された情報(時間間隔)の分布状態を分析するなどして、ユーザの操作部12の操作の特徴(傾向)を学習する。そして、学習部(ルール更新部)24は、学習により求められた操作の特徴に基づいて、例えばヒストグラム(時間間隔の分布を示す一形態)で度数の多いクラス(所定の範囲内に含まれる時間間隔)に基づいて、分類ルール記憶部15に記憶されている分類ルールを更新することもできる。
具体的には例えば、学習部(ルール更新部)24は、図3の分類ルールその1の判定基準を更新することができる。即ち、学習部(ルール更新部)24は、操作頻度の低い(ゆっくり操作する傾向にあって、その結果、時間間隔が長いことが多い)ユーザの分類ルールその1では、判定基準を伸ばす(閾値を長時間にする)ように更新することができる。
さらに、学習部(ルール更新部)24は、このようなユーザの操作部12の操作の特徴(傾向)を学習することで、呈示方法/タイミングルール記憶部17に記憶されている呈示方法/タイミングルールの内容も更新することができる。例えば、学習部(ルール更新部)24は、操作頻度の低いユーザの呈示方法/タイミングルールでは、呈示の間隔を長くするなどのように更新することができる。
さらにまた、学習部(ルール更新部)24は、全ての呈示に対する反応を学習し、反応頻度が他のユーザより高いユーザの呈示方法/タイミングルールでは、全体的に関連情報の個数(推薦量)を多くするように更新することもできる。
以上、図1を参照して、ユーザ装置1の機能的構成例について説明した。
次に、図6のフローチャートを参照して、図1のユーザ装置1が実行する処理のうちの、関連情報を呈示する(推薦する)処理(以下、関連情報推薦処理と称する)について説明する。
ステップS1において、素材取得部13は、上述したような各種素材を取得し、操作内容分析部14と呈示内容決定部18に供給する。
なお、素材は、学習部(ルール更新部)24にも供給されることがあるが、学習部(ルール更新部)24の処理はこの関連情報推薦処理とは独立した他の処理である。従って、この関連情報推薦処理の説明内では学習部(ルール更新部)24については言及しない。
ステップS2において、操作内容分析部14は、ステップS1の処理で素材取得部13により取得された素材に基づいて、現時点またはその前後のユーザ操作状態を分析する。
具体的には例えば、上述した図3と図4の分類ルールが分類ルール記憶部15に記憶されている場合には、ステップS2の処理で、それらの分類ルールに従って、現時点またはその前後のユーザ操作状態が、上述した図2の操作パターン(A)乃至(D)のうちのいずれかに分類されることになる。
ステップS3において、呈示方法/タイミング決定部16は、ステップS2の処理で操作内容分析部14により分析されたユーザ操作状態に基づいて、呈示方法およびタイミングを決定する。
具体的には例えば、上述した図5の呈示方法/タイミングルールが呈示方法/タイミングルール記憶部17に記憶されている場合には、図2の操作パターン(A)乃至(D)のうちの、ステップS2の処理で選択された操作パターン(現時点またはその前後のユーザ操作状態に対応する操作パターン)に対応付けられた呈示方法とタイミングがそのまま決定される。
ステップS4において、呈示内容決定部18は、ステップS1の処理で素材取得部13により取得された素材のうちのコンテンツに関する情報(コンテンツ解析部42により取得された素材)に基づいて、呈示内容(推薦すべき関連情報)を決定する。
そして、ステップS5において、呈示制御部19は、ステップS3の処理で呈示方法/タイミング決定部16により決定されたタイミングに、ステップS3の処理で呈示方法/タイミング決定部16により決定された呈示方法で、ステップS4の処理で呈示内容決定部18により決定された呈示内容を呈示する。
これにより、関連情報推薦処理は終了となる。
なお、ステップS4の処理は、図6の例ではステップS3の処理後に実行されるが、実際にはステップS2とS3の処理と並行して実行される。
以上、本発明が適用される情報処理装置の一実施形態として、図1のユーザ装置1について説明した。
ところで、本発明が適用される情報処理装置は、図1の例に限定されず様々な形態を取ることが可能である。
具体的には、例えば、上述したように、図1の例のユーザ装置1は、ユーザの嗜好に合った情報(関連情報)をユーザに呈示する際に、ユーザの操作の仕方(内容)にあわせて呈示の方法(仕方)やタイミングを変化させる第1の機能を有している。
その他、本発明は、例えば、ユーザの嗜好に合った情報(関連情報)を呈示する際に、ユーザの嗜好情報の偏りに合わせて呈示の方法(仕方)やタイミングを変化させる第2の機能を有するユーザ装置にも適用可能である。
かかる第2の機能を有するユーザ装置の機能的構成例が図7に示されている。即ち、図7は、本発明が適用されるユーザ装置の他の(図1とは異なる)機能的構成例を示している。
そこで、以下、図7の機能的構成を有するユーザ装置101について説明していく。
図7に示されるように、ユーザ装置101は、図1と同様のサーバ3とネットワーク2を介して相互に接続されている。
このユーザ装置101には、コンテンツ使用部111乃至呈示部125が設けられている。コンテンツ使用部111乃至呈示部125のそれぞれは、構成が可能であれば、ソフトウエア単体で構成してもよいし、ハードウエア単体で構成してもよいし、或いは、それらの組合せでもよい。
コンテンツ使用部111は、ユーザの操作部112の各操作に応じて、所定のコンテンツに対する処理を実行する。
即ち、コンテンツ使用部111は、図1のアプリケーション実行部11のうちの、コンテンツを取り扱うアプリケーションソフトウエアを実行する部分であると捉えてもよい。
従って、操作部112は、図1の操作部12と基本的に同様の機能と構成を有している。
嗜好プロファイル生成部113は、ユーザが操作部112を操作して過去に使用した1以上のコンテンツの履歴、即ち、コンテンツ使用部111が過去に処理を行った1以上のコンテンツの履歴を示す情報を生成し、その情報を嗜好プロファイルとして嗜好プロファイル記憶部114に記憶させる。なお、コンテンツの履歴を示す情報とは、ユーザが使用したコンテンツの履歴(単なるコンテンツの羅列)そのものの他、そのようなコンテンツの履歴に基づいて生成される情報、例えば、いわゆる特徴ベクトルやいわゆるユーザ嗜好ベクトル等の情報も含む。
このように、嗜好プロファイルとは、ユーザが操作対象としたコンテンツの履歴を示す情報であれば特に限定されないが、ここでは例えば、次のようにして嗜好プロファイル生成部113により生成される特徴ベクトルとされる。
即ち、嗜好プロファイル生成部113は、ユーザが操作部112を操作してコンテンツを使用する度に(コンテンツ使用部111が対応する処理を実行する度に)、使用されたコンテンツのメタデータを取得する。
そして、嗜好プロファイル生成部113は、それらのメタデータ(或いは、幾つかのコンテンツのメタデータに共通する属性を示すデータ等)を頻度或いはtf/idf法により重み付けして、重み付けされた各メタデータ(重み値)のそれぞれを成分とするベクトルを生成する。
このようにして嗜好プロファイル生成部113により生成されたベクトルが、対象コンテンツの特徴ベクトルである。従って、ここでは、嗜好プロファイル生成部113により生成された各コンテンツ毎の特徴ベクトルが、嗜好プロファイルとして嗜好プロファイル記憶部114に記憶されることになる。
なお、繰り返しになるが、嗜好プロファイルは、ユーザが操作対象としたコンテンツの履歴を示す情報であれば足り、各コンテンツの特徴ベクトルそのものに限定されない。例えば、それらの各コンテンツの特徴ベクトルのそれぞれを所定の規則で幾つかのグループに分類し、各グループ毎に、対応するグループに属する特徴ベクトルに基づいて生成されたベクトルのそれぞれが利用されてもよい。即ち、各グループのそれぞれの特徴を示す特徴ベクトルが利用されてもよい。
ところで、呈示内容決定部115は、コンテンツ使用部111が新たなコンテンツに対する処理を実行すると、その新たなコンテンツの特徴ベクトルを生成し、その新たなコンテンツの特徴ベクトルと、嗜好プロファイル記憶部114に記憶されている各特徴ベクトルのそれぞれとの類似度を演算する(マッチングを行う)。そして、呈示内容決定部115は、類似度が高い特徴ベクトルを嗜好プロファイル記憶部114から抽出し、その特徴ベクトルに基づいて呈示内容を決定し、呈示制御部124に通知する。
なお、呈示内容は特に限定されないが、ここでは、その特徴ベクトルの関連情報とされる。特徴ベクトルの関連情報とは、その特徴ベクトルが示すコンテンツ全体の関連情報であってもよいし、その特徴ベクトルの各成分のうちの所定の成分に対応するメタデータ(例えば、重み値が大きいメタデータ)の関連情報であってもよい。
このため、図7の例のユーザ装置101には、関連情報検索部116と関連情報記憶部117とが設けられている。
即ち、呈示内容決定部115は、上述したようにして嗜好プロファイル記憶部114から取得された特徴ベクトルの関連情報を特定可能な情報として、例えば、その特徴ベクトル自体(全体若しくは一部分)、またはその特徴ベクトルに基づいて新たに生成された他の情報を関連情報検索部116に供給する。
すると、関連情報検索部116は、関連情報記憶部117に予め記憶されている関連情報の中から、呈示内容決定115から供給された情報で特定される関連情報を検索して取得し、呈示内容決定部115に供給する。
なお、関連情報検索部116は、関連情報記憶部117に予め記憶されている関連情報の中に、呈示内容決定部115から供給された情報で特定される関連情報が存在しない場合、通信制御部118を介してネットワーク2に接続されている他の装置(サーバ3等)からその情報で特定される関連情報を検索して取得し、関連情報記憶部117に追加して記憶させるとともに、呈示内容決定部115に供給することもできる。
このようにして、関連情報記憶部117には、1以上の関連情報が記憶される。なお、関連情報検索部116が対象の関連情報を容易に検索できるように、1以上の関連情報のそれぞれは、それらを特定可能な情報(対応する特徴ベクトルそのものや、その特徴ベクトルから生成された情報)のそれぞれと対応付けられて関連情報記憶部117に記憶されていてもよい。
通信制御118は、ネットワーク2を介する他の装置(サーバ3等)との通信を制御する。
ところで、呈示内容決定部115は、呈示内容を決定する処理を開始する時点(またはその前後)で、そのことを嗜好プロファイル分析部119に通知する。
すると、嗜好プロファイル分析部119は、次のような処理を開始する。即ち、嗜好プロファイル分析部119は、嗜好プロファイル記憶部114に記憶されている嗜好プロファイルを分析し、その分析結果として、ユーザの過去のコンテンツの使用履歴の傾向を示す情報(以下、個人傾向情報と称する)を生成し、偏り度合解析部120に供給する。
個人傾向情報とは、ユーザが過去に操作対象とした複数のコンテンツが所定の規則で分類された場合における複数のコンテンツの分布状態を示す情報であれば、任意の情報が利用可能である。
例えばここでは、嗜好プロファイル記憶部114にはユーザが過去に使用した1以上のコンテンツのそれぞれの特徴ベクトルが記憶されているので、嗜好プロファイル分析部119は、それらの特徴ベクトルに基づいて、個人傾向情報としての次のようなベクトル(以下、個人傾向ベクトルと称する)を生成することができる。
即ち、具体的には、例えばいま、コンテンツがテレビジョン放送番組であるとする。この場合、嗜好プロファイル分析部119は、嗜好プロファイル記憶部114に現在記憶されている特徴ベクトル(それで特定される各テレビジョン放送番組)のをそれぞれを予め設定された複数のジャンルのうちのいずれかに分類する。そして、嗜好プロファイル分析部119は、複数のジャンルのそれぞれを成分とするベクトルを個人傾向ベクトルとして生成する。なお、以下、各成分のそれぞれに固定されたジャンルが対応付けられたベクトルを、標準形のベクトルと称する。
即ち、嗜好プロファイル分析部119は、複数のジャンル毎に、対応するジャンルに属するテレビジョン放送番組(特徴ベクトル)の個数を重み値として、対応するジャンルを示す成分にそれぞれ代入していき、その結果得られる標準形のベクトルを個人傾向ベクトルとして生成する。
より具体的には、例えばいま、嗜好プロファイル記憶部114に、「ドラマ」というジャンルに属する特徴ベクトルが1つ記憶され、「バラエティ」というジャンルに属する特徴ベクトルが20記憶され、「情報」というジャンルに属する特徴ベクトルが10記憶され、「スポーツ」というジャンルに属する特徴ベクトルが2記憶され、かつ、「教育」というジャンルに属する特徴ベクトルが1記憶されていたとする。
このような場合、個人傾向ベクトルとして例えば(ドラマ,バラエティ,情報,スポーツ,教育)といった標準形のベクトルが利用されるとすると、個人傾向ベクトル(1 , 20 , 10 , 2 , 1)が、嗜好プロファイル分析部119により生成され、偏り度合解析部120に供給される。
なお、個人傾向情報は、本実施の形態では嗜好プロファイル分析部119により生成されるが、嗜好プロファイル生成部113により生成されてもよい。即ち、個人傾向情報自体が嗜好プロファイルとして嗜好プロファイル記憶部114に記憶されていてもよい。この場合、嗜好プロファイル分析部119は、嗜好プロファイル記憶部114から個人傾向情報を取得し、そのまま偏り度合解析部120に供給する。
偏り度合解析部120は、個人傾向情報が、基準となる分布パターンを示す情報(以下、基準傾向情報と称する)と比較してどの程度偏りがあるのかを算出する。なお、この基準傾向情報は、プロファイル記憶部121に記憶されている。
基準傾向情報は、例えば、全ユーザの個人傾向情報(分布状態)の平均であってもよいし、基準となる特定の1人のユーザの個人傾向情報(分布状態)であっでもよい。
或いは、基準傾向情報は、これまで配信された全コンテンツの分布状態を示す情報であってもよい。具体的には、例えば、個人傾向ベクトルとして(ドラマ,バラエティ,情報,スポーツ,教育)といった標準形ベクトルが利用されている場合、次のような標準形ベクトルを基準傾向情報として利用することができる。即ち、各成分のそれぞれに、これまで配信された全コンテンツのうちの対応するジャンルのコンテンツの個数(重み値)が代入されたベクトルである。なお、このように基準傾向情報として利用されるベクトルを、以下、基準傾向ベクトルと称する。
より具体的には、例えばいま、これまで配信された全コンテンツのうちの、「ドラマ」というジャンルのコンテンツが10個配信され、「バラエティ」というジャンルのコンテンツが25個配信され、「情報」というジャンルのコンテンツが40個配信され、「スポーツ」というジャンルのコンテンツが20個配信され、かつ、「教育」というジャンルのコンテンツが8個配信されたとする。
この場合、基準傾向ベクトル(10 , 25 , 40 , 20 , 8)がプロファイル記憶部121に記憶されることになる。
このような基準傾向情報と個人傾向情報とに基づいて、個人傾向情報の偏り度合(基準傾向情報に比較して)が偏り度合解析部120により演算されることになる。このような、個人傾向情報の偏り度合の算出手法として、例えば、次の3つの手法が利用可能である。
即ち、1つ目の手法は、個人傾向情報と基準傾向情報との差分値を、個人傾向情報の偏り度合として算出する手法である。
2つ目の手法は、個人傾向情報と基準傾向情報とがベクトルの場合、個人傾向ベクトルに対する基準傾向ベクトルの比率を、個人傾向ベクトルの偏り度合として算出する手法である。
即ち、各成分毎に、基準傾向ベクトルに対する個人傾向ベクトルの比率を求め、その比率が閾値以上となっている成分の個数をカウントし、カウントされたその個数を、個人傾向ベクトルの偏り度合として算出する手法である。
具体的には例えば、上述した例では、個人傾向ベクトルと基準傾向ベクトルは、(ドラマ,バラエティ,情報,スポーツ,教育)という標準形ベクトルとされており、個人傾向ベクトルが(1 , 20 , 10 , 2 , 1)とされ、基準傾向ベクトルが(10 , 25 , 40 , 20 , 8)とされている。
従って、基準傾向ベクトルに対する個人傾向ベクトルの比率は、ベクトル(以下、比率ベクトルと称する)で表すと、(0.1 , 0.8 , 0.25 , 0.1 , 0.25)となる。
この場合、例えば閾値が0.5以上の場合、比率ベクトルの各成分値のうちの0.5以上の成分値を有する成分は、「0.8」を有する「バラエティ」の成分1つのみである。従って、個人傾向ベクトルの偏り度合は「1」になる。
これに対して、個人傾向ベクトルが今度は(ドラマ,バラエティ,情報,スポーツ,教育)=(5 , 15 , 0 , 10 , 4)とされたとする。なお、上述した例の個人傾向ベクトルがAさんにとってのベクトルであり、今回の例の個人傾向ベクトルがAさんではなくBさんにとってのベクトルであると考えると理解が容易になる。
この場合、今回の(Bさんの)個人傾向ベクトルに対応する比率ベクトルは、(0.5 , 0.6 , 0 , 0.5 , 0.5)となる。
即ち、(Bさんの)比率ベクトルの各成分値のうちの0.5以上の成分値を有する成分は、「0.5」を有する「ドラマ」の成分、「0.6」を有する「バラエティ」の成分、「0.5」を有する「スポーツ」の成分、および、「0.5」を有する「教育」の成分の4つとなる。従って、(Bさんの)個人傾向ベクトルの偏り度合は「4」になる。
以上、偏り度合解析部120に適用される個人傾向情報の偏り度合(基準傾向情報に比較して)の算出手法の3つの具体的な例のうちの、2つの例について説明した。次に、3つ目の例について説明する。
即ち、3つ目の手法は、個人傾向情報と基準傾向情報とがベクトルの場合、各成分毎に、個人傾向ベクトルと基準傾向ベクトルとの差分値を求め、その差分値が閾値以上となっている成分の個数をカウントし、カウントされたその個数を、個人傾向ベクトルの偏り度合として算出する手法である。
なお、個人傾向情報の偏り度合の算出手法は、この3つの手法に限定されないことは言うまでもない。
このような手法のうちのいずれかが適用された偏り度合解析部120により算出された個人傾向情報の偏り度合は、呈示方法/タイミング決定部122に供給される。
呈示方法/タイミング決定部122は、個人傾向情報の偏り度合に基づいて、上述した呈示内容決定部115により決定された呈示内容(関連情報)を呈示する際の呈示方法やタイミングを決定し、呈示制御部124に通知する。
なお、呈示の方法やタイミングの決定手法については特に限定されない。例えばここでも、所定の呈示方法/タイミングルールを予め制定しておき、その呈示方法/タイミングルールに従って、呈示の方法やタイミングを決定する手法を利用することができる。
なお、このような手法が利用される場合、呈示方法/タイミングルールは、呈示方法/タイミングルール記憶部123に予め記憶される。
具体的には、例えばいま、個人傾向情報の偏り度合(基準傾向情報に比較して)の算出手法の上述した3つの具体的な例のうちの、2つ目の手法が偏り度合解析部120に適用されるているとする。
この場合、呈示方法/タイミングルールとして、例えば次のようなルールを定めることが可能である。即ち、例えば、個人傾向情報の偏り度合が「3」以上の場合、そのユーザは各ジャンルのコンテンツを満遍なく使用(視聴)する傾向があるとみなし、比率が閾値(0.5)以上のジャンルのみならず、閾値未満のジャンルの関連情報も呈示対象に加えるというルールである。また、個人傾向情報の偏り度合が「2」以下の場合、そのユーザは所定のジャンル(比率が閾値(0.5)を超えているジャンル)に偏ってコンテンツを使用(視聴)する傾向があるとみなし、比率が閾値(0.5)以上のジャンルの関連情報のみを呈示対象にするというルールである。
従って、上述した例では、Aさんの偏り度合は「1」とされたため、Aさんはコンテンツの使用に偏りがあるとみなされ、具体的には、「バラエティ」のコンテンツに偏って(「バラエティ」を好んで)使用(視聴)する傾向が強いとみなされ、「バラエティ」の関連情報だけを呈示対象にすると決定されるのである。
これに対して、Bさんの偏り度合は「4」とされたため、Bさんはコンテンツの使用に偏りがあまりないとみなされ、即ち、各ジャンルともバランスよくコンテンツを使用(視聴)する傾向があるとみなされ、閾値以上の成分が示す「ドラマ」、「バラエティ」、「スポーツ」および「教育」の他、閾値未満の成分が示す「情報」の関連情報も呈示対象として加えることが決定されるのである。
このように、呈示方法/タイミング決定部122は、「非常に狭い分野に集中したプロファイルをもつユーザ(上述した例ではAさん)に対しては、集中した分野に絞った関連情報の推薦を行い、他の分野の推薦はあまり行わない」といった呈示方法を決定することができる。逆に、呈示方法/タイミング決定部122は、「あまり偏りがなく広い分野への興味を示しているプロファイルを持つユーザ(上述した例ではBさん)に対しては、現状のプロファイルの範囲外(たとえば、厳密にマッチしていなくても部分的にマッチしているコンテンツや、類似度があまり高くないコンテンツ、或いは、それらの関連情報)も推薦対象とする」といった呈示方法を決定することができる。
なお、図7には図示はされていないが、呈示方法/タイミング決定部122は、呈示内容(推薦)に対するユーザの反応を取得できれば、その反応を学習することで、呈示方法(呈示方法/タイミングルール)を更新することができる。
例えば、呈示方法/タイミング決定部122は、「プロファイルから外れた推薦に対して良い反応を示すユーザに対しては、(興味を広げるために)プロファイル外の推薦頻度を増やすようにし、逆に、プロファイルの範囲外の推薦では良い反応がないユーザには、プロファイルに厳密にマッチしている関連情報(コンテンツ自体も含)以外の推薦については行わないようにする」といった呈示方法(呈示方法/タイミングルール)に更新することができる。
或いは、呈示方法/タイミング決定部122は、初期においては、「推薦される(呈示される)関連情報の総数のうちの一定比率(例えば,10%など)の個数の関連情報については、プロファイル外からランダムに選択した情報を織り交ぜて推薦する」といった内容の呈示方法を決定する。即ち、そのような内容の呈示方法/タイミングルールが利用される。
その後、呈示方法/タイミング決定部122(或いは、図示せぬ学習部)は、そのような推薦に対するユーザの反応を学習し、その学習結果に基づいて、例えば「一定期間で一定以上の比率の関連情報を受け入れたユーザに対しては、以降もこのような推薦(プロファイル以外の関連情報、またはプロファイルと類似度が低い関連情報を織り交ぜた推薦)を引き続き行い、逆に、関連情報を受け入れる比率が一定値以下のユーザにはこのような推薦を中止する」といった呈示方法(呈示方法/タイミングルール)に更新することができる。
以上のようにして、呈示内容決定部115により呈示内容(関連情報)が決定されるとともに、呈示方法/タイミング決定部122により呈示方法やタイミングが決定されると、そのことが呈示制御部124に通知される。
すると、呈示制御部124は、呈示内容決定部115から通知された呈示内容を、呈示方法/タイミング決定部122から通知された呈示方法やタイミングで、呈示部125からユーザに呈示することを制御する。
即ち、呈示部125は、上述した図1の呈示部20と同様の機能と構成を有している。
以上、図7を参照して、ユーザ装置101の機能的構成例について説明した。
なお、プロファイル記憶部121に記憶されている基準傾向情報は、一般的にサーバ3等により生成されるものである。従って、例えば図7に点線で囲まれている部分の機能、即ち、偏り度合解析部120乃至呈示方法/タイミングルール記憶部123の機能を、サーバ3等に委譲してもよい。ただし、サーバ3に委譲される機能は、図7の点線内の機能に限定されないのは言うまでもない。
次に、図8のフローチャートを参照して、図7のユーザ装置101が実行する関連情報推薦処理の例について説明する。
ステップS21において、呈示内容決定部115は、コンテンツ使用部111の現在の処理対象のコンテンツ、即ち、ユーザの現在の操作対象のコンテンツ(以下、対象コンテンツと称する)を取得すると、そのことを嗜好プロファイル分析部119に通知する。
ステップS22において、嗜好プロファイル分析部119は、嗜好プロファイル記憶部114に記憶されたユーザ嗜好プロファイルを分析し、その分析結果として個人傾向情報を生成する。
ステップS23において、偏り度合解析部120は、ステップS22の処理で嗜好プロファイル分析部119により生成された個人傾向情報と、プロファイル記憶部121に予め記憶されている基準傾向情報とに基づいて、個人傾向情報の偏り度合(基準傾向情報に対する偏り度合)を演算する。
ステップS24において、呈示方法/タイミング決定部122は、ステップS23の処理で生成された個人傾向情報の偏り度合に基づいて(さらに必要に応じて、呈示方法/タイミングルール記憶部123に記憶された呈示方法/タイミングルールも参照して)、呈示方法およびタイミングを決定する。
ステップS25において、呈示内容決定部115は、ステップS21の処理で取得された対象コンテンツに関する情報に基づいて、呈示内容(推薦すべき関連情報)を決定する。
そして、ステップS26において、呈示制御部124は、ステップS24の処理で呈示方法/タイミング決定部122により決定されたタイミングに、ステップS24の処理で呈示方法/タイミング決定部122により決定された呈示方法で、ステップS25の処理で呈示内容決定部115により決定された呈示内容を呈示部125からユーザに呈示する。
これにより、関連情報推薦処理は終了となる。
なお、ステップS25の処理は、図8の例ではステップS24の処理後に実行されることになっているが、実際にはステップS22乃至S24の処理と並行して実行される。
以上、本発明が適用される情報処理装置の2つの実施形態として、図1のユーザ装置1と図7のユーザ装置101について説明した。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることができる。
この場合、図1のユーザ装置1と図7のユーザ装置101のそれぞれは、例えば、図9に示されるようなパーソナルコンピュータで構成することができる。
図9において、CPU(Central Processing Unit)201は、ROM(Read Only Memory)202に記録されているプログラム、または記憶部208からRAM(Random Access Memory)203にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM203にはまた、CPU201が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU201、ROM202、およびRAM203は、バス204を介して相互に接続されている。このバス204にはまた、入出力インタフェース205も接続されている。
入出力インタフェース205には、キーボード、マウスなどよりなる入力部206、ディスプレイなどよりなる出力部207、ハードディスクなどより構成される記憶部208、および、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部209が接続されている。通信部209は、インターネットを含むネットワーク(例えば、図1や図8のネットワーク2)を介して他の情報処理装置(例えば、図1や図8のサーバ3)との通信処理を行う。
入出力インタフェース205にはまた、必要に応じてドライブ210が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体211が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部208にインストールされる。
一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
このようなプログラムを含む記録媒体は、図9に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体(パッケージメディア)211により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM202や、記憶部208に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置や処理部により構成される装置全体を表すものである。
以上、本発明が適用される情報処理装置の実施の形態について説明した。これにより、従来においては、感情推定のために用いられていた特別な装置が必要とされたが、このような実施の形態を取り得る本発明の情報処理装置を用いることで、このような特別な装置を用いることなく、感情状態(種類と度合)を容易に推定することができるようになる。
また、本発明の情報処理装置を用いることで、これまで「興味がある」といった一次元の特徴でまとめられがちであったユーザプロファイルを、感情ごとに区別して扱うことができるので、感情にあわせた情報推薦や演出がより簡易的に実現することが可能になる。
1 ユーザ装置, 11 アプリケーション実行部, 12 操作部, 13 素材取得部, 14 操作内容分析部, 15 分類ルール記憶部, 16 呈示方法/タイミング決定部, 17 呈示方法/タイミングルール記憶部, 18 呈示内容決定部, 19 呈示制御部, 20 呈示部, 21 関連情報検索部, 22 関連情報記憶部, 23 通信制御部, 101 ユーザ装置, 111 コンテンツ使用部, 112 操作部, 113 嗜好プロファイル生成部, 114 嗜好プロファイル記憶部, 115 操作内容決定部, 116 関連情報検索部, 117 関連情報記憶部, 118 通信制御部, 119 嗜好プロファイル分析部, 120 偏り度合解析部, 121プロファイル記憶部, 122 呈示方法/タイミング決定部, 123 呈示方法/タイミングルール記憶部, 124 呈示制御部, 125 呈示部, 201 CPU, 202 ROM, 203 RAM, 208 記憶部, 211 リムーバブル記録媒体