JP2005333945A - 培養用中空糸モジュール及び培養装置及び細胞製剤の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
安全に効率良く細胞あるいは微生物を培養することができる培養用中空糸モジュール及び培養装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
細胞あるいは微生物を培養するための中空糸型の培養モジュールで、モジュール内の中空糸の充填率が50%以下であり、外部装置によりモジュールを振とうされることを特徴とする培養用中空糸モジュール。
【選択図】なし
安全に効率良く細胞あるいは微生物を培養することができる培養用中空糸モジュール及び培養装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
細胞あるいは微生物を培養するための中空糸型の培養モジュールで、モジュール内の中空糸の充填率が50%以下であり、外部装置によりモジュールを振とうされることを特徴とする培養用中空糸モジュール。
【選択図】なし
Description
本発明は培養用の中空糸モジュール及び培養装置に関する。詳しくは、ヒト細胞、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞などの細胞あるいは酵母、大腸菌などの微生物を用いた有用物質生産あるいは有用細胞増幅や人工臓器などの組織成形法に応用可能な培養用中空糸モジュール及び培養装置あるいはそれらを用いた細胞製剤の製造方法や生理活性物質の製造方法に関する。
白血病や固形癌の治療方法として、少量の造血幹細胞や自己リンパ球を生体外で増幅して患者に戻す細胞治療法が研究されている。このような分野において生体外で閉鎖的に安全を確保した状態で高密度に大量培養できるような培養技術が望まれている。
また、ハイブリドーマなど有用な生理活性物質を分泌する細胞を培養し、その培養上清から有用な生理活性物質を精製して得る方法が検討されているが、一般の培養では細胞密度が限定されており、培養上清に分泌される有用な生理活性物質が少ないことが問題となっており、例えば、細胞が分泌する生理活性物質として抗体を作製する場合には、マウス腹腔に抗体を産生するハイブリドーマを投与し、腹水を回収して精製するという方法が一般的であり、この方法はマウスの飼育を始めとする煩雑な作業が伴い、また腹水からの精製により抗体を得るため、感染性物質など様々な不純物が混入してしまう恐れがあるため、上記と同じように閉鎖的に安全を確保した状態で高密度に大量にハイブリドーマなどの有用な生理活性物質を分泌する細胞の培養する技術が望まれている。
一般に、培養技術には、フラスコ培養、マイクロキャリヤー培養法、スピナーフラスコや培養タンクを用いた撹拌培養法、多孔質に細胞を接着させて培養する方法、バックを用いた培養法、ローラーボトルを用いた培養法などがあげられる。従来法であるフラスコ培養法やバックを用いた培養法では培養液内の栄養不足やpH値の低下が生じるため、1×106cells/mlより高密度にすることは現状では困難である。またスピナーフラスコや培養タンクを用いた撹拌培養法では撹拌による細胞への物理的障害が大きく、生細胞を高密度に長時間培養するには適していない。
近年、三次元的な空間で高密度に培養を行う手段として、血液透析に利用される中空糸を用いた培養法が開発されている(例えば、特許文献1〜3参照)。中空糸を用いた培養法は、中空糸自体が細胞を培養するための足場や支持体の一部となり、生体内の組織に近似した培養状態を模擬することができる。また栄養供給と老廃物除去を目的として中空糸内腔を通る培養液と、外腔に充填された細胞とその周囲の培養液との間で物質交換が行われ、細胞を1×108cells/ml以上の高密度に培養することができるとされている。
しかし、従来の中空糸培養モジュールでは、中空糸の外筒に充填された中空糸の充填密度が高く、細胞が中空糸と中空糸の間に入り込めない空間が生じ、偏った空間で細胞が培養されるため、培養モジュール全体が均一に高密度に培養するには不適であり増殖効率の高い培養は不可能であった。また、外部に設けられたポンプなどの外部循環手段により細胞浮遊液を循環させて培養する方法(特許文献4参照)も存在するが、ポンプなどの循環手段による細胞に対する障害の可能性や、外部を循環させることによる培地量の増加や感染リスクの増加が懸念された。
特開昭60−156378号公報
特開昭60−168379号公報
特開昭61―27476号公報
特開昭61−280270号公報
即ち本発明によれば、上記従来技術の問題点を解決し、安全に効率良く細胞あるいは微生物を培養することができる培養用中空糸モジュール及び培養装置及びそれらを用いた細胞製剤の製造方法や生理活性物質の製造方法、細胞の培養方法を提供することができる。
(1)細胞あるいは微生物を培養するための中空糸型の培養モジュールで、モジュール内の中空糸の充填率が50%以下であり、外部装置により振とうされることを特徴とする培養用中空糸モジュール。
(2)中空糸の内腔と外腔の2つの空間に分割され、外腔側に細胞の懸濁液が充填され、内腔には培養液が満たされ、灌流することを特徴とした(1)に記載の培養用中空糸モジュール。
(3)中空糸の膜面の孔径が1nm以上であることを特徴とする(1)あるいは(2)に記載の培養用中空糸モジュール。
(4)中空糸の充填率が10%以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール。
(5)モジュールの長軸に対して直角方向に回転して振とうされることに用いられる(1)〜(4)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール。
(6)モジュールを断続的に振とうされることに用いられる(1)〜(5)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュールを振とうする構造を含む培養装置。
(8)(1)〜(6)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール又は(7)に記載の培養装置を用いる細胞製剤の製造方法。
(9)(1)〜(6)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール又は(7)に記載の培養装置を用いる細胞から分泌される生理活性物質の製造方法。
(10)細胞から分泌される生理活性物質が抗体であることを特徴とする(9)に記載の細胞から分泌される生理活性物質の製造方法。
(11)(1)〜(6)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュールを振とうしながら該培養用中空糸モジュール内で細胞を培養する方法。
(2)中空糸の内腔と外腔の2つの空間に分割され、外腔側に細胞の懸濁液が充填され、内腔には培養液が満たされ、灌流することを特徴とした(1)に記載の培養用中空糸モジュール。
(3)中空糸の膜面の孔径が1nm以上であることを特徴とする(1)あるいは(2)に記載の培養用中空糸モジュール。
(4)中空糸の充填率が10%以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール。
(5)モジュールの長軸に対して直角方向に回転して振とうされることに用いられる(1)〜(4)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール。
(6)モジュールを断続的に振とうされることに用いられる(1)〜(5)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュールを振とうする構造を含む培養装置。
(8)(1)〜(6)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール又は(7)に記載の培養装置を用いる細胞製剤の製造方法。
(9)(1)〜(6)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール又は(7)に記載の培養装置を用いる細胞から分泌される生理活性物質の製造方法。
(10)細胞から分泌される生理活性物質が抗体であることを特徴とする(9)に記載の細胞から分泌される生理活性物質の製造方法。
(11)(1)〜(6)のいずれかに記載の培養用中空糸モジュールを振とうしながら該培養用中空糸モジュール内で細胞を培養する方法。
本発明によりモジュール中の中空糸の充填率を50%以下にして外部装置によりモジュールを振とうされる培養用中空糸モジュールおよびモジュールを振とうするための装置を備えた培養装置により、細胞あるいは微生物をモジュール全体に均一に播種することができ、高密度に増殖・培養を可能とする培養用中空糸モジュールおよび培養装置を提供することができる。また、これらは細胞製剤の製造方法や抗体などの生理活性物質の製造方法、細胞の培養方法に利用できる。
(本発明の培養用中空糸モジュール)
本発明における中空糸とは芯が中空になっている糸のことであり、分離用の膜として広く使われており、凝固浴を用いる紡糸法によりつくられている。また、本発明におけるモジュールとは多数の中空糸をたばねて封入した容器全体を指す。モジュールの具体例を図1に示す。外筒部材1内に中空糸2の両端がシール材3で固定されて両端内腔が開口されており、シール材を介して蓋材8が取り付けられており、各両端内腔側4は接続口5で外部と接続されている。また中空糸の外腔側6は開口部7で外部と接続することができる。その製造方法は、中空糸を必要な長さに切断し、必要本数を束ねた後、外筒部材1に入れる。その後両端に仮のキャップをし、シール材として中空糸膜両端部にポッティング剤を入れる。ポッティング剤にはポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂が好適に用いられるが特に限定されるものではない。このとき遠心機でモジュールを回転させながらポッティング剤を入れる方法は、ポッティング剤が均一に充填されるために好ましい方法である。また静置状態で自由落下によりポッティング剤を充填するのも有効である。ポッティング剤が固化した後、中空糸膜の両端が開口するように両端部を切断し、シール材を介し蓋材を取り付け、培養用中空糸モジュールを得る。このようにして作製された培養用中空糸モジュール(図1)の構成は、一般に中空糸内腔に通じている開口部が培養液流入口、培養液流出口として5が存在し、外腔に通じている開口部7が存在する。さらに本発明では細胞を中空糸外腔に充填するわけであるが、開口部7から細胞あるいは微生物の浮遊液を流し込む。培地内の栄養成分や酸素は中空糸膜を介して内腔から外腔へ拡散濾過により供給され、細胞あるいは微生物が排出する老廃物は外腔から内腔へと排出されることにより細胞あるいは微生物を培養することができる。細胞あるいは微生物を中空糸の内腔側で培養することも可能であるが、内腔側で培養すると培養スペースが限定される、あるいは中空糸内腔側で細胞が増殖し、内腔が細胞で充満された場合には、増殖した細胞の細胞塊の中心に位置する細胞まで外腔からの拡散によって供給される栄養成分が到達しないため、細胞にネクローシスが起こるなどの問題がある。このため内腔側で培養するのは好ましくない。
(モジュールの形態)
モジュールは中空糸が充填できればどのような形状でも良いが、外部装置によって担持しやすい形状あるいは担持しやすい付属品を備えていることが好ましい。またモジュールの長軸の長さはどのような長さであっても良いが、細胞を均一に培養するという観点から、ポッティング部位から好ましくは20cm以下が望ましい。したがって、培養する初期の総細胞数が多ければ多いほど、短軸の外筒の直径断面積(cm2)を大きくし、適切な細胞密度での細胞懸濁液量を増加させればよい。
(充填率と中空糸の種類について)
本発明における中空糸充填率とは、中空糸の体積をモジュールの内容積で割った値を指し、本発明は中空糸充填率が50%以下であることを特徴とする培養用中空糸モジュールである。本発明で用いられる中空糸の膜の構成ポリマーは特に限定されないが、物質透過性を有する中空繊維状の膜であって通常用いられるポリスルホン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテート、ポリアクリルニトリル、フッ素系樹脂、再生セルロース、ポリアミドなどの熱可塑性高分子による骨格構造を有する不溶性担体が用いられる。また、これらの誘導体が主成分であってもよい。さらにこれらの素材に化学的に修飾を加えたものであっても良く、生体適合性に優れた素材が望ましい。モジュールに組み込む中空糸の製造方法として、例えばポリスルホン系中空糸を用いる場合、以下のようにして製造できるがこれに限定されない。すなわち、ポリスルホンを良溶媒(N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジオキサンなどが好ましい)に溶解したポリスルホン製膜原液に例えばポリビニルピロリドンなどの親水性高分子添加剤を加えて撹拌溶解した後、二重環状金口から吐出し、乾式部を走行させた後凝固浴へ導くことにより中空糸を作製できる。
本発明における中空糸とは芯が中空になっている糸のことであり、分離用の膜として広く使われており、凝固浴を用いる紡糸法によりつくられている。また、本発明におけるモジュールとは多数の中空糸をたばねて封入した容器全体を指す。モジュールの具体例を図1に示す。外筒部材1内に中空糸2の両端がシール材3で固定されて両端内腔が開口されており、シール材を介して蓋材8が取り付けられており、各両端内腔側4は接続口5で外部と接続されている。また中空糸の外腔側6は開口部7で外部と接続することができる。その製造方法は、中空糸を必要な長さに切断し、必要本数を束ねた後、外筒部材1に入れる。その後両端に仮のキャップをし、シール材として中空糸膜両端部にポッティング剤を入れる。ポッティング剤にはポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂が好適に用いられるが特に限定されるものではない。このとき遠心機でモジュールを回転させながらポッティング剤を入れる方法は、ポッティング剤が均一に充填されるために好ましい方法である。また静置状態で自由落下によりポッティング剤を充填するのも有効である。ポッティング剤が固化した後、中空糸膜の両端が開口するように両端部を切断し、シール材を介し蓋材を取り付け、培養用中空糸モジュールを得る。このようにして作製された培養用中空糸モジュール(図1)の構成は、一般に中空糸内腔に通じている開口部が培養液流入口、培養液流出口として5が存在し、外腔に通じている開口部7が存在する。さらに本発明では細胞を中空糸外腔に充填するわけであるが、開口部7から細胞あるいは微生物の浮遊液を流し込む。培地内の栄養成分や酸素は中空糸膜を介して内腔から外腔へ拡散濾過により供給され、細胞あるいは微生物が排出する老廃物は外腔から内腔へと排出されることにより細胞あるいは微生物を培養することができる。細胞あるいは微生物を中空糸の内腔側で培養することも可能であるが、内腔側で培養すると培養スペースが限定される、あるいは中空糸内腔側で細胞が増殖し、内腔が細胞で充満された場合には、増殖した細胞の細胞塊の中心に位置する細胞まで外腔からの拡散によって供給される栄養成分が到達しないため、細胞にネクローシスが起こるなどの問題がある。このため内腔側で培養するのは好ましくない。
(モジュールの形態)
モジュールは中空糸が充填できればどのような形状でも良いが、外部装置によって担持しやすい形状あるいは担持しやすい付属品を備えていることが好ましい。またモジュールの長軸の長さはどのような長さであっても良いが、細胞を均一に培養するという観点から、ポッティング部位から好ましくは20cm以下が望ましい。したがって、培養する初期の総細胞数が多ければ多いほど、短軸の外筒の直径断面積(cm2)を大きくし、適切な細胞密度での細胞懸濁液量を増加させればよい。
(充填率と中空糸の種類について)
本発明における中空糸充填率とは、中空糸の体積をモジュールの内容積で割った値を指し、本発明は中空糸充填率が50%以下であることを特徴とする培養用中空糸モジュールである。本発明で用いられる中空糸の膜の構成ポリマーは特に限定されないが、物質透過性を有する中空繊維状の膜であって通常用いられるポリスルホン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテート、ポリアクリルニトリル、フッ素系樹脂、再生セルロース、ポリアミドなどの熱可塑性高分子による骨格構造を有する不溶性担体が用いられる。また、これらの誘導体が主成分であってもよい。さらにこれらの素材に化学的に修飾を加えたものであっても良く、生体適合性に優れた素材が望ましい。モジュールに組み込む中空糸の製造方法として、例えばポリスルホン系中空糸を用いる場合、以下のようにして製造できるがこれに限定されない。すなわち、ポリスルホンを良溶媒(N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジオキサンなどが好ましい)に溶解したポリスルホン製膜原液に例えばポリビニルピロリドンなどの親水性高分子添加剤を加えて撹拌溶解した後、二重環状金口から吐出し、乾式部を走行させた後凝固浴へ導くことにより中空糸を作製できる。
使用される中空糸の内径はおよそ10〜2000ミクロン、好ましくは50〜500ミクロンであり、膜厚は1〜500ミクロン、好ましくは10〜100ミクロンである。
また、中空糸を作製する際に、製膜原液に水などの添加剤を加えて撹拌溶解した後、膜外表面からの適当な水分補給によって外表面での相分離挙動(即ち透過・拡散抵抗)を制御することができ、これらの制御と凝固浴の組成や温度を変えることにより中空糸膜に空く孔(ポア)の孔径を変化させることが可能である。孔径としてはビタミン類や尿素が通過するような1nm以上であることが好ましく、さらに好ましくはβ2ミクログロブリンが通過するような3nm以上、より好ましくは6nm以上である。孔径が小さいと物質の透過性が低下し、孔径が大きくなると物質の透過性が上昇する。また、孔径は細胞や微生物を培養する場合は細胞や微生物のサイズ以下である必要があり、さらには、外腔側で培養した細胞や微生物が産生する抗体やサイトカインなど有用な生理活性物質を外腔側で濃縮したい場合はその生理活性物質のサイズ以下であることが好ましく、逆に産生された有用な生理活性物質を内腔側に拡散したい場合はその生理活性物質のサイズ以上であることが好ましい。
(充填率低減の効果)
本発明においては中空糸の内腔と外腔の2つの空間に分割され、中空糸の外腔側に細胞を懸濁した培養液が充填され、中空糸の内腔にはモジュール外部を灌流する培養液が満たされていることが好適である。中空糸の充填率を50%以下、より好ましくは40%以下に下げることにより外腔側の培養に利用できる有効な空間が広がり、細胞が外腔側の空間において均一に分散され、さらに外部装置によりモジュールが振とうされることに常に均一に細胞が分散される。これにより細胞が増殖する空間が常に確保され、細胞に対して栄養分も常に均一に提供されることにより増殖効率の向上、細胞密度の高密度化が達成できる。細胞が均一に分散されずに偏った空間で培養されると細胞の増殖阻害、性状変化、形態変化あるいは細胞死が引き起こされることもある。
(充填率低減の効果)
本発明においては中空糸の内腔と外腔の2つの空間に分割され、中空糸の外腔側に細胞を懸濁した培養液が充填され、中空糸の内腔にはモジュール外部を灌流する培養液が満たされていることが好適である。中空糸の充填率を50%以下、より好ましくは40%以下に下げることにより外腔側の培養に利用できる有効な空間が広がり、細胞が外腔側の空間において均一に分散され、さらに外部装置によりモジュールが振とうされることに常に均一に細胞が分散される。これにより細胞が増殖する空間が常に確保され、細胞に対して栄養分も常に均一に提供されることにより増殖効率の向上、細胞密度の高密度化が達成できる。細胞が均一に分散されずに偏った空間で培養されると細胞の増殖阻害、性状変化、形態変化あるいは細胞死が引き起こされることもある。
中空糸外腔側で細胞を培養する場合は、中空糸内腔に培養液を灌流しながら培養を行うことにより、内腔側から外腔側に栄養素や酸素など細胞培養に有用な成分を拡散により供給し、各細胞へ到達させることが可能である。逆に、各細胞から放出された老廃物など細胞に不必要な成分を拡散により外腔側に放出することも可能である。細胞が必要とする栄養素としては、主にアミノ酸、グルコース、酸素、二酸化炭素、蛋白類、脂質類、ビタミン類からなる基本培地成分等の他に、成長因子、ホルモン類、還元剤やその他の有機物、無機物があり、培養する細胞あるいは微生物の消費量により適当な量を添加するのが良い。特にグルコースとグルタミンが主たる細胞のエネルギー源として利用される(Reitzer et al. J.Biol.Chem.,254,2669-2676(1979))。このためグルコースは200mg/ml程度の濃度を保つことが好ましい。また、老廃物としては、細胞を懸濁している培養液中に細胞から排出される細胞成長には不要な物質あるいは細胞の成長を阻害する物質であり、例えばラクテート(乳酸)、尿素、二酸化炭素などがあげられ、これらは中空糸膜面を介して速やかに拡散し、中空糸内腔側に排出することが可能である。
中空糸の充填率を50%以下に下げることにより、中空糸の膜面積の低下が生じ、細胞が必要とする栄養素及び細胞からの老廃物の物質交換能の低下が生じるが、細胞が必要とするグルコースなどの栄養素の消費速度、酸素消費速度などを適宜測定する、あるいは消費量を予想して培養液に供給することにより解決することができる。また、これらの栄養素消費速度以上の供給速度あるいは老廃物の供給速度以上の排出速度を満たすよう中空糸が充填されていることが望ましい。細胞が必要とする栄養素の消費速度は目的とする細胞の培養を行い、培養液中の栄養素の濃度を経時的に測定して消費速度を推定できる。中空糸膜面における栄養素の供給速度は中空糸のモジュールを作製し、内腔側に目的とする栄養素を含む培養液を灌流し、外腔側に栄養素を含まない培養液で満たして内腔側、外腔側の栄養素の濃度変化を経時的に測定して膜面積及び濃度勾配に依存する栄養素の供給速度を推定することも可能である。
また、中空糸の膜面の孔径を調整することにより、栄養素の供給速度、老廃物の排出速度を調整することも可能であり、孔径は培養する細胞あるいは微生物が必要とする栄養素あるいは培養する細胞あるいは微生物が排出する老廃物のサイズ以上の大きさであることが好ましい。
さらに中空糸内腔に灌流させる培養液の流速を適切な速度まであげることで拡散濾過能すなわち栄養、酸素の供給速度を高めることができる。これは老廃物をより早く排出するのにも有効な手段である。
細胞として接着系細胞を用いる場合には細胞懸濁液をそのまま外腔側に充填するのもよいが、マイクロキャリヤー、不織布、極細繊維などの糸状物などに接着させた状態にして外腔側に細胞を供給し、培養すればより高密度に培養することが可能となる。
一般的に医療用材料として使用されるポリスルホン製あるいはポリメチルメタクリル製中空糸を使用した場合、以上にあげたような様々な要素を考慮すると充填率としては10%以上であることが好ましい。
(モジュールを振とうする方法)
本発明においては上記の中空糸モジュールは外部装置により振とうされながら培養を行うことができる。本発明における振とうとはモジュールをふるい動かすことならどのような方法でも良く、上下左右に動かしても良いし、モジュールを長軸方向あるいは長軸と平行方向に動かしても良いし、回転運動でも良いし、これらの運動を組み合わせても良い。モジュールが振とうされることにより細胞がモジュール内で均一に撹拌され細胞増殖効率を上昇させることができ、そのなかでも回転運動は細胞を均一に撹拌するのに最も効果的であり、全体を回転させる運動、長軸を軸心とした回転運動などをとることができるが、中空糸の長軸と直角に回転させて振とうする方法が最も好ましく、この際の回転角度としては90度以上回転させることが好ましい。長軸と直角方向に回転して振とうすることにより細胞をモジュール内により均一に撹拌することができる。回転させる方向は一方向のみでも良いが、往復方向に回転させる方がより細胞を均一に撹拌できる。また振とうする時間については連続で振とうすることも可能であるが、細胞を沈降、浮遊させるためにモジュールを静止する時間をとって振とうすることが好ましい。本発明における断続的とは前記のようにモジュール静止する時間をとって振とうすることを指し、例えば、モジュールをある角度回転させた後、回転運動をとめ、モジュールをそのままの状態で一定時間静止させ、その後またモジュールを回転させるといった運動を繰り返すことを指す。回転させる時間、静止させる時間は任意の時間をとることができるが、例えば、モジュールを90度回転させた後、5分間静止し、その後逆方向に90度回転し、再度静止させるといった運動を繰り返し行うといった方法をとることができる。また、モジュール回転する速度はどのようなスピードをとっても良く、培養中にそのスピードを変化させることも可能である。このような方法で断続的に振とうして細胞を沈降、浮遊することにより例えば血液系の浮遊細胞は増殖しやすくなる傾向がある。また、振とうすることにより中空糸への細胞の付着を防ぐ効果もあり、付着した細胞による中空糸表面の目詰まりを防ぐことにより、より効率的に細胞に栄養を供給する効果をもたらす。図2にモジュールを振とうさせる装置の一例を示す。モジュール9を担持部分10で担持し、軸心11を中心にモジュールの長軸12と直角方向に回転13させる。このような装置をコンピュータなどにより制御することも可能である。
(培養装置の構成について)
本発明における培養装置の構成を図3に例示するがこの限りではない。培養用中空糸モジュール9がモジュールを振とうする装置14にとりつけられ、モジュール9の培地灌流側すなわち中空糸内腔へ接続口5がコネクタ類を介してつながった塩化ビニール等の培養用チューブ15につながっており、培養用チューブ15を通じてリザーバ16内の培養液が培養液を送液するポンプ17により培地が循環される。また、必要であればリザーバ等において溶存酸素濃度(DO)、pH値、温度、培地成分をセンサー18により測定し、コンピュータ19によりフィードバック制御系装置を用いて酸素、二酸化炭素、培地成分などの供給装置20の制御やヒーターによる温度調整をすることも可能である。このような培養回路において、所定の流速で培養液を送液できるローラーポンプなどを用いて培養用中空糸モジュールを接続し、培養期間中にグルコース、pH値などの培養状態を表す指標をセンサー18により測定し、これを基にコンピュータ19によりポンプ17を制御して流量を変動できることが望ましい。細胞が産生した物質に関して、その物質が中空糸膜の孔を通過できるものであれば、培養しながらリザーバ16から回収することも可能である。
(モジュールを振とうする方法)
本発明においては上記の中空糸モジュールは外部装置により振とうされながら培養を行うことができる。本発明における振とうとはモジュールをふるい動かすことならどのような方法でも良く、上下左右に動かしても良いし、モジュールを長軸方向あるいは長軸と平行方向に動かしても良いし、回転運動でも良いし、これらの運動を組み合わせても良い。モジュールが振とうされることにより細胞がモジュール内で均一に撹拌され細胞増殖効率を上昇させることができ、そのなかでも回転運動は細胞を均一に撹拌するのに最も効果的であり、全体を回転させる運動、長軸を軸心とした回転運動などをとることができるが、中空糸の長軸と直角に回転させて振とうする方法が最も好ましく、この際の回転角度としては90度以上回転させることが好ましい。長軸と直角方向に回転して振とうすることにより細胞をモジュール内により均一に撹拌することができる。回転させる方向は一方向のみでも良いが、往復方向に回転させる方がより細胞を均一に撹拌できる。また振とうする時間については連続で振とうすることも可能であるが、細胞を沈降、浮遊させるためにモジュールを静止する時間をとって振とうすることが好ましい。本発明における断続的とは前記のようにモジュール静止する時間をとって振とうすることを指し、例えば、モジュールをある角度回転させた後、回転運動をとめ、モジュールをそのままの状態で一定時間静止させ、その後またモジュールを回転させるといった運動を繰り返すことを指す。回転させる時間、静止させる時間は任意の時間をとることができるが、例えば、モジュールを90度回転させた後、5分間静止し、その後逆方向に90度回転し、再度静止させるといった運動を繰り返し行うといった方法をとることができる。また、モジュール回転する速度はどのようなスピードをとっても良く、培養中にそのスピードを変化させることも可能である。このような方法で断続的に振とうして細胞を沈降、浮遊することにより例えば血液系の浮遊細胞は増殖しやすくなる傾向がある。また、振とうすることにより中空糸への細胞の付着を防ぐ効果もあり、付着した細胞による中空糸表面の目詰まりを防ぐことにより、より効率的に細胞に栄養を供給する効果をもたらす。図2にモジュールを振とうさせる装置の一例を示す。モジュール9を担持部分10で担持し、軸心11を中心にモジュールの長軸12と直角方向に回転13させる。このような装置をコンピュータなどにより制御することも可能である。
(培養装置の構成について)
本発明における培養装置の構成を図3に例示するがこの限りではない。培養用中空糸モジュール9がモジュールを振とうする装置14にとりつけられ、モジュール9の培地灌流側すなわち中空糸内腔へ接続口5がコネクタ類を介してつながった塩化ビニール等の培養用チューブ15につながっており、培養用チューブ15を通じてリザーバ16内の培養液が培養液を送液するポンプ17により培地が循環される。また、必要であればリザーバ等において溶存酸素濃度(DO)、pH値、温度、培地成分をセンサー18により測定し、コンピュータ19によりフィードバック制御系装置を用いて酸素、二酸化炭素、培地成分などの供給装置20の制御やヒーターによる温度調整をすることも可能である。このような培養回路において、所定の流速で培養液を送液できるローラーポンプなどを用いて培養用中空糸モジュールを接続し、培養期間中にグルコース、pH値などの培養状態を表す指標をセンサー18により測定し、これを基にコンピュータ19によりポンプ17を制御して流量を変動できることが望ましい。細胞が産生した物質に関して、その物質が中空糸膜の孔を通過できるものであれば、培養しながらリザーバ16から回収することも可能である。
培養液(培地)のpH値はpHセンサーによるモニタリングにより、コンピュータなどによるフィードバック制御機構を培養装置に具備することにより所定の値に維持されるのが望ましく、pH7〜8の間、好ましくは7.2〜7.5の間、より好ましくは7.4±0.02で調節する。培地には所定のpH値に維持するための緩衝系を含むことが可能であり、二酸化炭素/重炭酸塩系およびHEPES緩衝系を使用することでpHを調節しうる。さらに長時間の培養によって重炭酸塩系あるいはHEPES緩衝系による培地pH値の緩衝作用を長期間維持するためには外部装置からの二酸化炭素の供給をすることも可能である。培地の温度は既存のインキュベーターやヒーター等を用いて30〜40℃の範囲、より好ましくは37±0.2℃で制御する。またDOについてはDOセンサーを用いて15%〜25%、より好ましくは20±0.5%を維持するようにすることが好適であり、リザーバ中の培養液に酸素あるいは空気を吹き付ける、あるいはバブリングをすることにより溶存酸素量を一定に保つことができる。
(培養される細胞の種類)
本発明で培養に使用される細胞は、付着生、浮遊性や、株化細胞か否かは問わない。例としてはNIH3T3細胞、Hela細胞、COS細胞、HEK細胞、L929細胞、Daudi細胞、Jurkat細胞、KG−1a細胞などの株化細胞あるいは、各種ハイブリドーマ細胞株などがあげられる。また神経細胞、角質化細胞、繊維外細胞、肺上皮細胞、肝細胞、血液細胞などの初代培養細胞、昆虫細胞が挙げられる。さらにES細胞、造血幹細胞、肝幹細胞、間葉系幹細胞などの幹細胞、前駆細胞でもよい。またこれらの細胞は、培養前に外来遺伝子を導入した細胞であってもよいし、抗体やリガンドなどの刺激因子などで予め刺激、加工されている細胞であっても良い。
(培養装置の条件)
本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて細胞培養する培地としては、用いる細胞の種類によって適宜利用されるが、MEM培地、BME培地、DME培地、α−MEM培地、IMEM培地、ES培地、DM−160培地、Fisher培地、F12培地、WE培地、RPMI培地、StemSpan培地、StemPro培地、HybridomaSFM培地、及びこれらの混合物等が挙げられるが、これらの培地に限定されない。また、培養の際は添加物としてウシ血清、ウシ胎児血清、ウマ血清、ヒト血清など血清やインターロイキン、インターフェロン、インシュリン、トランスフェリン、セレンなどのサイトカインや増殖因子などを添加することができる。また、細胞から分泌される有用物質を製造する用途に使用する場合には、これら添加物は不純物となるためなるべく添加しないことが好ましい。
(細胞製剤の製造方法)
本発明の培養用中空糸モジュール内に細胞を供し、該モジュールを振とうしながら培養することにより好ましく細胞を培養することができる。また、本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて疾病や疾患に対して有効な細胞を培養することにより細胞製剤を製造することも可能である。本件特許における細胞製剤とは組織や細胞を加工した医薬品や医療用具を指し、細胞製剤の製造方法とは細胞の分離、細胞の増殖、細胞への刺激、細胞への分化誘導、細胞のアポトーシス誘導など細胞を細胞製剤として疾病や疾患に対して有効な形態に加工するためのあらゆる工程を含んでいる。細胞製剤を製造するには、まず細胞群の供給源となる組織や体液などを採取する必要がある。これら細胞群の供給源はヒト由来のものが好ましいがこれに限定されない。また、幹細胞や免疫細胞を含む細胞群が供給源として好ましく、このような細胞群の供給源として臍帯血、骨髄液、羊膜組織、胎盤組織、生殖巣、胎児組織、末梢血、G−CSF動員末梢血などがあげられるがこれらに限定されない。供給源として特に体液などを使用するときは、予め培養前に遠心法、単位重力沈降法、遠心選別法などで細胞培養に余分な成分を排除した均一な細胞群を得ることが一般的である。また、さらに培養前にフローサイトメトリー、磁気ビーズ法、アフィニティーカラム法など細胞分離の方法を用いて純度の高い幹細胞やある種の免疫細胞のサブセットにしておくことが好ましい。このような様々な加工を行った後、本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて上記の方法により細胞培養を行うことにより、細胞製剤として必要な細胞を純度高く得ることができる。また、本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて細胞を培養した後に再度細胞分離を行うことが好ましく、そのようなプロセスを採用することにより、幹細胞や免疫細胞を増殖した細胞群から必要な細胞分離し、純度を高めることができるため、細胞製剤の製造方法として好ましい。この製造方法により目的とする有用な幹細胞や免疫細胞を高純度で大量に得ることができ、効果の優れた細胞製剤を製造することができる。さらに、また、細胞分離の後に本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置で再度培養を行い、再び細胞分離を行うということも好ましい。
(生理活性物質の製造方法)
本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて疾病や疾患に対して有用な生理活性物質を分泌する細胞を培養することにより有用な生理活性物質を製造することも可能である。本件特許における生理活性物質とは、わずかな量で生物の生理や行動に何らかの特有な作用を示す化学物質であり、細胞から分泌されるような生理活性物質としては抗体、インターロイキンやインターフェロンなどのサイトカイン、FGFやEGFなどの増殖因子などがある。本発明の生理活性物質の製造方法としては、本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて疾病や疾患に対して有用な生理活性物質を分泌する細胞を培養し、その培養上清から細胞から分泌された生理活性物質を精製する。このような有用な生理活性物質を分泌する細胞として、繊維芽細胞、神経細胞、肝細胞などの初代培養細胞や癌細胞を特定の分化形質を持つ細胞に融合させて得られるハイブリドーマなどがあげられる。特にモノクローナル抗体を産生するB細胞ハイブリドーマは好適に用いることができる。
(培養される細胞の種類)
本発明で培養に使用される細胞は、付着生、浮遊性や、株化細胞か否かは問わない。例としてはNIH3T3細胞、Hela細胞、COS細胞、HEK細胞、L929細胞、Daudi細胞、Jurkat細胞、KG−1a細胞などの株化細胞あるいは、各種ハイブリドーマ細胞株などがあげられる。また神経細胞、角質化細胞、繊維外細胞、肺上皮細胞、肝細胞、血液細胞などの初代培養細胞、昆虫細胞が挙げられる。さらにES細胞、造血幹細胞、肝幹細胞、間葉系幹細胞などの幹細胞、前駆細胞でもよい。またこれらの細胞は、培養前に外来遺伝子を導入した細胞であってもよいし、抗体やリガンドなどの刺激因子などで予め刺激、加工されている細胞であっても良い。
(培養装置の条件)
本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて細胞培養する培地としては、用いる細胞の種類によって適宜利用されるが、MEM培地、BME培地、DME培地、α−MEM培地、IMEM培地、ES培地、DM−160培地、Fisher培地、F12培地、WE培地、RPMI培地、StemSpan培地、StemPro培地、HybridomaSFM培地、及びこれらの混合物等が挙げられるが、これらの培地に限定されない。また、培養の際は添加物としてウシ血清、ウシ胎児血清、ウマ血清、ヒト血清など血清やインターロイキン、インターフェロン、インシュリン、トランスフェリン、セレンなどのサイトカインや増殖因子などを添加することができる。また、細胞から分泌される有用物質を製造する用途に使用する場合には、これら添加物は不純物となるためなるべく添加しないことが好ましい。
(細胞製剤の製造方法)
本発明の培養用中空糸モジュール内に細胞を供し、該モジュールを振とうしながら培養することにより好ましく細胞を培養することができる。また、本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて疾病や疾患に対して有効な細胞を培養することにより細胞製剤を製造することも可能である。本件特許における細胞製剤とは組織や細胞を加工した医薬品や医療用具を指し、細胞製剤の製造方法とは細胞の分離、細胞の増殖、細胞への刺激、細胞への分化誘導、細胞のアポトーシス誘導など細胞を細胞製剤として疾病や疾患に対して有効な形態に加工するためのあらゆる工程を含んでいる。細胞製剤を製造するには、まず細胞群の供給源となる組織や体液などを採取する必要がある。これら細胞群の供給源はヒト由来のものが好ましいがこれに限定されない。また、幹細胞や免疫細胞を含む細胞群が供給源として好ましく、このような細胞群の供給源として臍帯血、骨髄液、羊膜組織、胎盤組織、生殖巣、胎児組織、末梢血、G−CSF動員末梢血などがあげられるがこれらに限定されない。供給源として特に体液などを使用するときは、予め培養前に遠心法、単位重力沈降法、遠心選別法などで細胞培養に余分な成分を排除した均一な細胞群を得ることが一般的である。また、さらに培養前にフローサイトメトリー、磁気ビーズ法、アフィニティーカラム法など細胞分離の方法を用いて純度の高い幹細胞やある種の免疫細胞のサブセットにしておくことが好ましい。このような様々な加工を行った後、本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて上記の方法により細胞培養を行うことにより、細胞製剤として必要な細胞を純度高く得ることができる。また、本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて細胞を培養した後に再度細胞分離を行うことが好ましく、そのようなプロセスを採用することにより、幹細胞や免疫細胞を増殖した細胞群から必要な細胞分離し、純度を高めることができるため、細胞製剤の製造方法として好ましい。この製造方法により目的とする有用な幹細胞や免疫細胞を高純度で大量に得ることができ、効果の優れた細胞製剤を製造することができる。さらに、また、細胞分離の後に本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置で再度培養を行い、再び細胞分離を行うということも好ましい。
(生理活性物質の製造方法)
本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて疾病や疾患に対して有用な生理活性物質を分泌する細胞を培養することにより有用な生理活性物質を製造することも可能である。本件特許における生理活性物質とは、わずかな量で生物の生理や行動に何らかの特有な作用を示す化学物質であり、細胞から分泌されるような生理活性物質としては抗体、インターロイキンやインターフェロンなどのサイトカイン、FGFやEGFなどの増殖因子などがある。本発明の生理活性物質の製造方法としては、本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて疾病や疾患に対して有用な生理活性物質を分泌する細胞を培養し、その培養上清から細胞から分泌された生理活性物質を精製する。このような有用な生理活性物質を分泌する細胞として、繊維芽細胞、神経細胞、肝細胞などの初代培養細胞や癌細胞を特定の分化形質を持つ細胞に融合させて得られるハイブリドーマなどがあげられる。特にモノクローナル抗体を産生するB細胞ハイブリドーマは好適に用いることができる。
本発明の培養用中空糸モジュール及び培養装置を用いて上記のような細胞を培養することにより、細胞から分泌された有用な生理活性物質が培養上清に蓄積される。この培養の際に細胞からの有用な生理活性物質の分泌を促進するような物質を培養液中に添加しても良い。培養後、この培養上清を硫安塩析、透析、限外濾過、あるいはイオン交換クロマト、ゲル濾過クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーなどクロマトグラフィーによる手法などを用いて生理活性物質を精製することにより有用な生理活性物質を製造することができる。また、分泌される生理活性物質が抗体などの場合はプロテインAやプロテインGなど抗体のFc部位に親和性のあるアフィニティー担体を用いた方法で精製することも可能である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(中空糸作製方法)
ポリスルホン(テイジンアモコ社製”ユーデル”(登録商標)P−3500)18部、ポリビニルピロリドン(BASF社製”K30”(登録商標))9部をN,N−ジメチルアセトアミド72部、水1部に加え、90℃、14時間加熱溶解した。この製膜原液を外径0.3mm、内径0.2mmのオリフィス型二重円筒型口金より吐出し芯液としてジメチルアセトアミド58部、水42部からなる溶液を吐出させ、乾式長350mmを通過した後、水100%の凝固浴に導き中空糸を得た(孔径6−8nm)。
(培養用中空糸モジュール作製方法)
直径2.5cm、長さ14cmの円筒状のポリカーボネート製モジュールケース内に上記で作製した中空糸を各充填率で充填した後、中空糸の中空部を閉塞しないようにポリウレタン系ポッティング剤で両末端をモジュールケースに固定し、図1に示すような形状のモジュールを作製した
(培養方法1)
上記で作製したモジュールを図3に示すような回路につなぎ込み、pH7.4及び培養液温度37℃に調整しながら。抗体産生ハイブリドーマを培養した。培養液は10%FCS添加のRPMI1640を250mL循環し、細胞2.85×107cellsを図1の7aあるいは7bから中空糸の外腔側に添加し、1週間後の細胞数を測定した。モジュールの振とうは連続的に90度の角度で往復して回転させるようした。
(実施例1)
上記培養方法1において充填密度25%のモジュールを使用したところハイブリドーマは7.5倍に増殖した。
(培養方法2)
上記で作製したモジュールを図3に示すような回路につなぎ込み、pH7.4及び培養液温度37℃に調整しながら。ハイブリドーマを培養した。培養液は10%FCS添加のRPMI1640を250mL循環し、細胞2.85×107cellsを図1の7aあるいは7bから中空糸の外腔側に添加し、1週間後の細胞数を測定した。モジュールの振とうは5分おきに90度の角度で往復して回転させて振とうした。
(実施例2)
上記培養方法2において充填密度50%のモジュールを使用したところハイブリドーマは12.6倍に増殖した。また、ELISAにより産出抗体濃度を測定したところ15.4μg/mLの抗体が産生されていた。
(実施例3)
上記培養方法2において充填密度25%のモジュールを使用したところハイブリドーマは60.4倍に増殖した。また、ELISAにより産出抗体濃度を測定したところ90.1μg/mLの抗体が産生されていた。
(実施例4)
上記培養方法において充填密度10%のモジュールを使用したところハイブリドーマは24.2倍に増殖したまた、ELISAにより産出抗体濃度を測定したところ30.2μg/mLの抗体が産生されていた。
(比較例1)
上記培養方法において充填率75%のモジュールを使用したところハイブリドーマは2倍にしか増殖しなかった。
(比較例2)
上記培養方法でモジュールの振とうを行わず、充填率25%のモジュールを使用してハイブリドーマを培養したところ、ハイブリドーマは3.7倍にしか増殖しなかった。
(実施例5)
実施例3でハイブリドーマを培養した培養液より硫安塩析によりタンパク質画分を分離し、得られたタンパク質を20mMのリン酸ナトリウムバッファー(pH7.0)に溶解した後、プロテインAカラム(アマシャムファルマシア社製、HiTrap Protein A)に通過させて産出抗体をトラップした後、溶出液(0.1Mグリシン−塩酸バッファー、pH3.0)で抗体をカラムから溶出して回収した。回収溶液を濃縮し、4−20%SDS−PAGEで電気泳動した後、CBB(クーマシーブリリアントブルー)染色によりタンパク質を染色したところ、およそ150kDaの部分に1本のバンドが検出されたため抗体が精製されたことが確認された。
(中空糸作製方法)
ポリスルホン(テイジンアモコ社製”ユーデル”(登録商標)P−3500)18部、ポリビニルピロリドン(BASF社製”K30”(登録商標))9部をN,N−ジメチルアセトアミド72部、水1部に加え、90℃、14時間加熱溶解した。この製膜原液を外径0.3mm、内径0.2mmのオリフィス型二重円筒型口金より吐出し芯液としてジメチルアセトアミド58部、水42部からなる溶液を吐出させ、乾式長350mmを通過した後、水100%の凝固浴に導き中空糸を得た(孔径6−8nm)。
(培養用中空糸モジュール作製方法)
直径2.5cm、長さ14cmの円筒状のポリカーボネート製モジュールケース内に上記で作製した中空糸を各充填率で充填した後、中空糸の中空部を閉塞しないようにポリウレタン系ポッティング剤で両末端をモジュールケースに固定し、図1に示すような形状のモジュールを作製した
(培養方法1)
上記で作製したモジュールを図3に示すような回路につなぎ込み、pH7.4及び培養液温度37℃に調整しながら。抗体産生ハイブリドーマを培養した。培養液は10%FCS添加のRPMI1640を250mL循環し、細胞2.85×107cellsを図1の7aあるいは7bから中空糸の外腔側に添加し、1週間後の細胞数を測定した。モジュールの振とうは連続的に90度の角度で往復して回転させるようした。
(実施例1)
上記培養方法1において充填密度25%のモジュールを使用したところハイブリドーマは7.5倍に増殖した。
(培養方法2)
上記で作製したモジュールを図3に示すような回路につなぎ込み、pH7.4及び培養液温度37℃に調整しながら。ハイブリドーマを培養した。培養液は10%FCS添加のRPMI1640を250mL循環し、細胞2.85×107cellsを図1の7aあるいは7bから中空糸の外腔側に添加し、1週間後の細胞数を測定した。モジュールの振とうは5分おきに90度の角度で往復して回転させて振とうした。
(実施例2)
上記培養方法2において充填密度50%のモジュールを使用したところハイブリドーマは12.6倍に増殖した。また、ELISAにより産出抗体濃度を測定したところ15.4μg/mLの抗体が産生されていた。
(実施例3)
上記培養方法2において充填密度25%のモジュールを使用したところハイブリドーマは60.4倍に増殖した。また、ELISAにより産出抗体濃度を測定したところ90.1μg/mLの抗体が産生されていた。
(実施例4)
上記培養方法において充填密度10%のモジュールを使用したところハイブリドーマは24.2倍に増殖したまた、ELISAにより産出抗体濃度を測定したところ30.2μg/mLの抗体が産生されていた。
(比較例1)
上記培養方法において充填率75%のモジュールを使用したところハイブリドーマは2倍にしか増殖しなかった。
(比較例2)
上記培養方法でモジュールの振とうを行わず、充填率25%のモジュールを使用してハイブリドーマを培養したところ、ハイブリドーマは3.7倍にしか増殖しなかった。
(実施例5)
実施例3でハイブリドーマを培養した培養液より硫安塩析によりタンパク質画分を分離し、得られたタンパク質を20mMのリン酸ナトリウムバッファー(pH7.0)に溶解した後、プロテインAカラム(アマシャムファルマシア社製、HiTrap Protein A)に通過させて産出抗体をトラップした後、溶出液(0.1Mグリシン−塩酸バッファー、pH3.0)で抗体をカラムから溶出して回収した。回収溶液を濃縮し、4−20%SDS−PAGEで電気泳動した後、CBB(クーマシーブリリアントブルー)染色によりタンパク質を染色したところ、およそ150kDaの部分に1本のバンドが検出されたため抗体が精製されたことが確認された。
1 外筒部材
2 中空糸
3 シール材
4 内腔側
5 接続口
6 外腔側
7 開口部
8 蓋材
9 モジュール
10 担持部分
11 軸心
12 モジュールの長軸
13 モジュールの長軸と直角方向に回転する方向
14 モジュールを振とうする装置
15 培養用チューブ
16 リザーバ
17 ポンプ
18 センサー
19 コンピュータ
20 供給装置
2 中空糸
3 シール材
4 内腔側
5 接続口
6 外腔側
7 開口部
8 蓋材
9 モジュール
10 担持部分
11 軸心
12 モジュールの長軸
13 モジュールの長軸と直角方向に回転する方向
14 モジュールを振とうする装置
15 培養用チューブ
16 リザーバ
17 ポンプ
18 センサー
19 コンピュータ
20 供給装置
Claims (11)
- 細胞あるいは微生物を培養するための中空糸型の培養モジュールで、モジュール内の中空糸の充填率が50%以下であり、外部装置により振とうされることを特徴とする培養用中空糸モジュール。
- 中空糸の内腔と外腔の2つの空間に分割され、外腔側に細胞の懸濁液が充填され、内腔には培養液が満たされ、灌流することを特徴とした請求項1に記載の培養用中空糸モジュール。
- 中空糸の膜面の孔径が1nm以上であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の培養用中空糸モジュール。
- 中空糸の充填率が10%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール。
- モジュールの長軸に対して直角方向に回転して振とうされることに用いられる請求項1〜4のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール。
- 断続的に振とうされることに用いられる請求項1〜5のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の培養用中空糸モジュールを振とうする構造を含む培養装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール又は請求項7に記載の培養装置を用いる細胞製剤の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の培養用中空糸モジュール又は請求項7に記載の培養装置を用いる細胞から分泌される生理活性物質の製造方法。
- 細胞から分泌される生理活性物質が抗体であることを特徴とする請求項9に記載の細胞から分泌される生理活性物質の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の培養用中空糸モジュールを振とうしながら該培養用中空糸モジュール内で細胞を培養する方法。
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