JP2005024914A - 光波長合分波器及び光波長合分波器と光ファイバアレイの接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバアレイの調芯及び接続時間を低減するための、光波長合分波器及び光波長合分波器と光ファイバアレイの接続方法を提供する。
【解決手段】基板2上に形成された入力用導波路6、入力側スラブ導波路4、長さが順次異なる複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路回折格子3、出力側スラブ導波路5、複数本の出力導波路7とを備えた光波長合分波器1において、一端が入力用導波路に光学的に結合する調芯用導波路20を設け、入力用導波路6の入力端18と出力用導波路7の出力端19とを基板の所定の端面に隣接させて設けると共に、調芯用導波路20の他端を前記所定の端面とは異なる基板の端面に設けたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】基板2上に形成された入力用導波路6、入力側スラブ導波路4、長さが順次異なる複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路回折格子3、出力側スラブ導波路5、複数本の出力導波路7とを備えた光波長合分波器1において、一端が入力用導波路に光学的に結合する調芯用導波路20を設け、入力用導波路6の入力端18と出力用導波路7の出力端19とを基板の所定の端面に隣接させて設けると共に、調芯用導波路20の他端を前記所定の端面とは異なる基板の端面に設けたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信の分野に係り、特に、波長多重伝送を行う上で用いられる光波長合分波器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波長分割多重伝送において、アレイ導波路型光波長合分波器は、例えば特許文献1に示されているように、特定の波長を出力側から取り出すことが可能である。
【0003】
図4は、アレイ導波路型回折格子を用いた、入力が一つで出力が複数ある従来の光波長合分波器の平断面図を示し、図5(a)は、図1のA−A線に沿った断面図、図5(b)はB−B線に沿った断面図を示している。
【0004】
一般的な光波長合分波器51は、石英系ガラス基板52上に、アレイ導波路回折格子53とその両端に接続された入力側スラブ導波路54、出力側スラブ導波路55、入力側及び出力側スラブ導波路54,55にそれぞれ接続された入力用導波路56、出力用導波路57とから構成される光回路である。
【0005】
この光波長合分波器51の断面構造は、基板52上に、バッファ層58が形成され、バッファ層58よりわずかに屈折率の高い媒質でコア59が形成され、さらにコア59よりもわずかに屈折率の低いクラッド60で埋め込まれている。
【0006】
入力用導波路56は、矩形断面構造をもつチャネル導波路で、一方の端面は外部と接続し、他方の端面は入力側スラブ導波路54と結合する。入力側スラブ導波路54との結合部61は、入力用導波路56のコア幅が入力側スラブ導波路54に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造を有している。
【0007】
入力側スラブ導波路54は、膜厚方向にのみ光の閉じ込め機能を有する平板構造をしている。入力側スラブ導波路54のアレイ導波路回折格子側の端面62は、入力用導波路56と入力側スラブ導波路54との接続点に曲率中心63をもつ円弧形状をしている。
【0008】
出力側スラブ導波路55は、入力側スラブ導波路54と同様に、膜厚方向にのみ光の閉じ込め機能を有する平板構造である。出力側スラブ導波路55の、アレイ導波路回折格子側の端面64は、出力用導波路57と出力側スラブ導波路55との接続面に曲率中心65をもつ円弧状をしており、出力用導波路側の端面66は、アレイ導波路回折格子側の端面64上に曲率中心67をもつ円弧状をしている。
【0009】
出力用導波路57は、矩形断面構造をもつ複数のチャネル導波路57−1,57−2・・・57−nから構成され、出力側スラブ導波路55の付近では直線形状をもち、出力用導波路側端面66に沿って、一定角度間隔で、曲率中心67から放射状に形成されている。その出射端は、基板52上において、入力用導波路の入力端面とは異なる端面に配置されている。
アレイ導波路回折格子53は矩形断面構造をもつ複数のチャネル導波路53−1、53−2・・・53−Nから構成されている。各チャネル導波路53−1,53−2・・・53−Nは、長さが一定値ずつ異なり、それぞれ湾曲状に形成され、導波路長の長い順に基板外側から配置されている。また、各チャネル導波路53−1,53−2・・・53−Nは、入力側スラブ導波路54との結合部68−1,68−2・・・68−Nで、コア幅が入力側スラブ導波路54に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造をもち、入力側スラブ導波路54のアレイ導波路回折格子側端面62の曲率中心63から放射状に配置され、同様に、出力側スラブ導波路55との結合部69−1,69−2・・・69−Nにおいても、コア幅が出力側スラブ導波路55に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造をもち、出力導波路側端面66上の曲率中心65から放射状に、各チャネル導波路53−1,53−2・・・53−Nが出力側スラブ導波路55と結合されている。
【0010】
図6は、図4におけるC−C線に沿った断面図と、出力側スラブ導波路端面64での集光位置と波長の関係を示している。ここで、アレイ導波路回折格子型光波長合分波器の動作原理について説明する。
【0011】
波長λ1〜λnのn波が多重されている波長多重光は、入力用導波路56から入射され、入力側スラブ導波路54に伝搬し、回折効果により広げられ、アレイ導波路回折格子53を構成する複数個のチャネル導波路53−1,53−2・・・53−N内を伝搬し、出力側スラブ導波路55に伝搬される。ここで、アレイ導波路回折格子53に導入された光は、各チャネル導波路53−1,53−2・・・53−Nの長さが一定長ずつ異なるため、光束の位相がずれる。この位相のずれは波長分散をもつため、出力側スラブ導波路55において、各波長の集光ビームは各出力用導波路57にそれぞれ集光する。そのため、波長λ1〜λnのn波による波長多重光が、それぞれの出力用導波路57−1、57−2・・・57−n毎に分波される。
【0012】
次に、従来のアレイ導波路型波長合分波器51の入出力用導波路56,57に光ファイバアレイを調芯、接続する方法について説明する。
【0013】
入出力用導波路56,57のコアの位置と光ファイバアレイのコアの位置を調整するには二つの方法があり、一つは、図7に示すように、光回路から独立した調芯用導波路71を用いて調芯する方法で、その方法を、図7,8を用いて説明する。
【0014】
まず、図8(a)に示すように、調芯用導波路71の一端にマルチモードファイバ74を突き合わせ、図8(b)に示すように、入力用光ファイバ72の固定された入力光ファイバアレイ73を調芯用導波路71の他端に位置決めする。なお、この入力光ファイバアレイと73マルチモードファイバ74を調芯用導波路に突き合わせる工程は順序が逆でもよい。
【0015】
次に、入力光ファイバアレイ73を調芯し、その入力光ファイバアレイ73の入力用光ファイバ72から光を入射して、調芯用導波路71を介してマルチモードファイバ74に受光させる。図示はしないが、マルチモードファイバ74には検出器が接続され、マルチモードファイバ74への出射光が最大となる光ファイバアレイ73の位置を検出する。
【0016】
その後、図8(c)に示すように、既知の移動量だけ入力用導波路56へ入力光ファイバアレイ73を移動させる事により入力用導波路56との調芯ができる。
【0017】
最後に、図8(d)に示すように、出力用光ファイバ75が固定された出力光ファイバアレイ76を出力用導波路57に突き合わせ、入力用導波路56に調芯、接続された入力用光ファイバ72から波長多重光を光波長合分波器51に入射させる。分波された光が各出力用導波路57から出射するので、その光が各出力用光ファイバに最大出力で入射するように各々調芯し、出力光ファイバアレイ75の調芯、接続が完了する。
【0018】
もう一つの方法は、光波長合分波器51から独立した調芯用導波路71を設けず、入出力用導波路54,57を使用して光ファイバアレイ73,76をそれぞれ調芯する方法がある。
【0019】
【特許文献1】
特開2002−14245号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光回路から独立した調芯用導波路71を用いて調芯する方法は、調芯、接続までに多くの時間を費やしてしまう。
【0021】
また、入出力用導波路56,57を使用して光ファイバアレイ73,76を調芯する方法は、調芯したい入出力用導波路56,57以外にも光が入力され、漏れ光により最適接続位置を見つけにくい問題がある。
【0022】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、光ファイバアレイの調芯及び接続時間を低減するための、光波長合分波器及び光波長合分波器と光ファイバアレイの接続方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、基板と該基板上に形成された1本または複数本の入力用導波路と、入力用導波路に接続された平板構造を有する入力側スラブ導波路と、入力側スラブ導波路に接続された長さが順次異なる複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路回折格子と、アレイ導波路回折格子に接続された出力側スラブ導波路と、出力側スラブ導波路に接続された複数本の出力導波路とを備えた光波長合分波器において、一端が前記入力用導波路または出力用導波路に光学的に結合する調芯用導波路を設け、前記入力用導波路の入力端と前記出力用導波路の出力端とを前記基板の所定の端面に隣接させて設けると共に、前記調芯用導波路の他端を前記所定の端面とは異なる前記基板の端面に設けた光波長合分波器である。
【0024】
請求項2の発明は、請求項1に記載された光波長合分波器の入力用導波路と出力用導波路に接続する入力用と出力用光ファイバアレイの接続方法において、同一基板上に入力用と出力用の光ファイバを固定して光ファイバアレイを形成し、前記入力用若しくは出力用光ファイバから光を入射し、前記調芯用導波路から出射される光をモニタして、前記入力用若しくは出力用導波路と、前記入力用光若しくは出力用光ファイバを粗調芯したのち、前記光ファイバアレイを移動させることなく、入力用若しくは出力用ファイバから光を入射し、出力用若しくは入力用導波路から出射される光をモニタして出力用及び入力用ファイバを調芯するようにした光波長合分波器と光ファイバアレイの接続方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0026】
図1は、本発明の光波長合分波器の構造の平断面図を示したものである。
【0027】
この光波長合分波器1は一定波長間隔の光信号を合分波するための、アレイ導波路型波長合分波器であり、石英系ガラス基板2上中央に、アレイ導波路回折格子3が設けられ、そのアレイ導波路回折格子3の一方に、入力側スラブ導波路4が設けられ、他方に、出力側スラブ導波路5が設けられ、入力側スラブ導波路4から基板2外部に結合する入力用導波路6が設けられ、出力側スラブ導波路5から基板2外部に接続する出力用導波路7が設けられる。
【0028】
この光波長合分波器1は、基板2上に、詳細は省略するが図5の従来例で説明したように、バッファ層が形成され、バッファ層よりわずかに屈折率の高い媒質でコアが形成され、さらにコアよりもわずかに屈折率の低いクラッドで埋め込まれたものである。
【0029】
入力用導波路6は、矩形断面構造をもつチャネル導波路で、入力側スラブ導波路4との結合部11において、入力用導波路6のコア幅が入力側スラブ導波路4に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造を有している。
【0030】
入力側スラブ導波路4は、膜厚方向にのみ光の閉じ込め機能を有する平板構造をしている。入力側スラブ導波路4のアレイ導波路回折格子側の端面12は、入力用導波路6と入力側スラブ導波路4との接続点に曲率中心13をもつ円弧形状をしている。
【0031】
出力側スラブ導波路5は、入力側スラブ導波路4と同様に、膜厚方向にのみ光の閉じ込め機能を有する平板構造である。出力側スラブ導波路5の、アレイ導波路回折格子3側の端面14は、出力用導波路7と出力側スラブ導波路5との接続面に曲率中心15をもつ円弧状をしており、出力用導波路7側の端面16は、アレイ導波路回折格子側の端面14上に曲率中心17をもつ円弧状をしている。
【0032】
出力用導波路7は、矩形断面をもつ複数のチャネル導波路7−1,7−2・・・7−nから構成され、出力側スラブ導波路5の付近では直線形状をもち、出力用導波路側端面16に沿って、一定角度間隔で、曲率中心17から放射状に配置されている。
【0033】
入力用導波路6及び出力用導波路7は基板外部と接続するが、その入力用導波路6の入力端18と出力用導波路7の各出力端19−1,19−2・・・19−nは、基板2上の所定の同じ端面で隣接して設けられ、また、調芯用導波路20が入力用導波路6から分岐されて設けられる。入力用導波路6と調芯用導波路20は、入力用導波路6に入力された光の進行方向に対して鋭角的に分岐されている。入力用導波路6と調芯用導波路20とのなす角を適宜調整することで、光の分岐比を調整することができる。調芯用導波路20は矩形断面構造をもち、その一端が基板2外部と接続し、その調芯用導波路20の接続端21は、入力用導波路6及び出力用導波路7の入出力端18,19と、基板1おいて、異なる所定の端面に設けられる。本実施の形態では、入出力端18,19とは反対側の基板1の端面に設けられている。
【0034】
アレイ導波路回折格子3は矩形断面構造をもつ複数のチャネル導波路3−1、3−2・・・3−Nから構成されている。各チャネル導波路3−1,3−2・・・3−Nは、長さが一定値ずつ異なり、それぞれ湾曲状に形成され、導波路長の長い順に基板外側から配置されている。また、各チャネル導波路3−1,3−2・・・3−Nは、入力側スラブ導波路4との結合部22−1,22−2・・・22−Nで、コア幅が入力側スラブ導波路4に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造をもち、入力側スラブ導波路4のアレイ導波路回折格子側端面12の曲率中心13から放射状に配置され、同様に、出力側スラブ導波路5との結合部23−1,23−2・・・23−Nにおいても、コア幅が出力側スラブ導波路5に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造をもち、出力導波路側端面16上の曲率中心15から放射状に、各チャネル導波路3−1,3−2・・・3−Nが出力側スラブ導波路5と結合されている。
【0035】
本実施の形態の作用について説明する。ただし、光合分波機能については、従来技術に記した作用と同じであるため省略する。
【0036】
本発明の光波長合分波器1に光ファイバアレイ30を接続する方法を説明する。
【0037】
図2(a),(b)は光ファイバアレイの調芯、接続手順を示す図である。
【0038】
まず、図2(a)に示すように、調芯用導波路20の接続端21にマルチモードファイバ34を突き合わせると共に、パワーメータ等の光検出器35を接続する。
【0039】
次に、図2(b)に示すように、光ファイバアレイ30の入力用ファイバ32を入力用導波路6の入力端突き合わせる。図示はしないが、入力用光ファイバ32の他端に光源が接続され、光源からの光が入力用ファイバ32から入力用導波路6を通り、入力用導波路6から分岐される調芯用導波路20を通り、マルチモードファイバ34へ入射する。ここで、光ファイバアレイ30を任意の範囲で移動させ、光検出器35が受光する光の強度が最大となるようモニタしながら、入力用光ファイバ32と入力用導波路6の光軸を合わせ、これを粗調芯とする。
【0040】
光ファイバアレイ30は、基板31とその基板31上に固定された1本の入力用光ファイバ32と複数の出力用光ファイバ33から構成されており、光ファイバアレイ30上の各入出力ファイバ32,33の配置間隔は、光波長合分波器1上の入出力導波路6,7の導波路間隔と同じになるように設計されている。各入出力用光ファイバ32,33と各入出力用導波路6,7は同間隔で配置されているため、入力用ファイバ32が粗調芯されると、同時に出力用ファイバ33の最適位置も決定され、粗調芯されている。
【0041】
最後に、入力用光ファイバ32より波長多重光を入力し、アレイ導波路回折格子3により分波され、出力用導波路7から出射する光が、光ファイバアレイ30上の出力用光ファイバ33に最大で入射するようそれぞれ微調整し、光ファイバアレイ30上の出力用ファイバの調芯、接続が完了する。
【0042】
本発明の作用は、入力用導波路6から分岐された調芯用導波路20を用いて、光ファイバアレイ30上の入力用光ファイバ1本を粗調芯した段階で光波長合分波器1に接続する光ファイバ全ての粗調芯が完了し、後は光ファイバアレイ30上の各出力用光ファイバ33を微調整するだけで調芯が完了するので、調芯、接続にかかる時間が短縮でき、コストの低減やリードタイムの短縮が可能になることである。
【0043】
また、上述の説明では、先に入力用導波路6を調芯したが、任意の波長の光を用いて、最初に出力用導波路7を粗調芯してから、光ファイバアレイ30上の各入出力用ファイバ32,33を調芯しても、同様に、少ない光ファイバアレイ30の移動回数で、最適接続位置を見つけることができる。
【0044】
図3(a)は本発明の他の実施形態を示したものである。上述の実施形態では、光ファイバアレイ30の調芯に使用する調芯用導波路20は、入力用導波路6から分岐されたが、図3(a)の形態では、調芯用導波路20が出力用導波路7から分岐された形状の光波長合分波器の例を示したものである。
【0045】
光ファイバアレイ30の光波長合分波器1への接続方法を説明する。
【0046】
図3(b)は、図3(a)の光波長合分波器1と光ファイバアレイ30の調芯、接続を説明する平断面図である。
【0047】
図3(b)に示すように、出力用導波路7から分岐された調芯用導波路20の接続端21に、検出器35が接続されたマルチモードファイバ34を突き合わせ、光ファイバアレイの出力用ファイバの一本に光源を接続し、調芯用導波路20に連結された出力用導波路7−nの出射端19−nに出力用ファイバを突き合わせる。次に、先に説明した入力用導波路6を用いて調芯、接続したときと同様に、光源から出力用光ファイバ、出力用導波路7−n、調芯用導波路20を経てマルチモードファイバ34で受光される光の強度が最大となるようにモニタしながら光ファイバアレイの最適接続位置を検出し、粗調芯する。最後に、光ファイバアレイ30を移動することなく、光ファイバアレイ30上の入力及び出力用光ファイバ32,33を微調整し、光ファイバアレイ30の調芯、接続が完了となる。
【0048】
この実施の形態の作用も、同様に、出力用導波路7から分岐された調芯用導波路20を用いて、光ファイバアレイ30上の入力用光ファイバ1本を粗調芯した段階で光波長合分波器に接続する光ファイバ全ての粗調芯が完了し、後は光ファイバアレイ30上の各出力用光ファイバ31を微調整するだけで調芯が完了するので、調芯、接続にかかる時間が短縮される。
【0049】
また、調芯導波路20と出力用導波路7−nとのなす角が分波される光の進行方向(図1参照)に対して鈍角であるため、光波長合分波器の使用時に分波光が調芯用導波路20へ漏れ込むことがない。
【0050】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下に示すごとく優れた効果を発揮するものである。
【0051】
(1)調芯、接続時間の短縮が可能なため、コストの低減並びにリードタイムの短縮が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光波長合分波器の構造を示す平断面図である。
【図2】図1の光波長合分波器と光ファイバアレイとの接続方法を示す平断面図である。
【図3】(a)は、図1における光波長合分波器の調芯調導波路の変形例を示し、(b)は、(a)の光波長合分波器と光ファイバアレイとの接続方法を示す平断面図である。
【図4】従来の光波長合分波器を示す平断面図である。
【図5】図4に示す光波長合分波器の断面図である。
【図6】図4に示す光波長合分波器の断面における信号光の集光位置と出力用導波路位置の関係を示す図である。
【図7】図4に示す光波長合分波器に光ファイバアレイを接続したときの平面図である。
【図8】図7に示す光波長合分波器の接続方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 光波長合分波器
2 基板
3 アレイ導波路回折格子
4 入力側スラブ導波路
5 出力側スラブ導波路
6 入力用導波路
7 出力用導波路
18 入力端
19 接続端
20 調芯用導波路
30 光ファイバアレイ
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信の分野に係り、特に、波長多重伝送を行う上で用いられる光波長合分波器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波長分割多重伝送において、アレイ導波路型光波長合分波器は、例えば特許文献1に示されているように、特定の波長を出力側から取り出すことが可能である。
【0003】
図4は、アレイ導波路型回折格子を用いた、入力が一つで出力が複数ある従来の光波長合分波器の平断面図を示し、図5(a)は、図1のA−A線に沿った断面図、図5(b)はB−B線に沿った断面図を示している。
【0004】
一般的な光波長合分波器51は、石英系ガラス基板52上に、アレイ導波路回折格子53とその両端に接続された入力側スラブ導波路54、出力側スラブ導波路55、入力側及び出力側スラブ導波路54,55にそれぞれ接続された入力用導波路56、出力用導波路57とから構成される光回路である。
【0005】
この光波長合分波器51の断面構造は、基板52上に、バッファ層58が形成され、バッファ層58よりわずかに屈折率の高い媒質でコア59が形成され、さらにコア59よりもわずかに屈折率の低いクラッド60で埋め込まれている。
【0006】
入力用導波路56は、矩形断面構造をもつチャネル導波路で、一方の端面は外部と接続し、他方の端面は入力側スラブ導波路54と結合する。入力側スラブ導波路54との結合部61は、入力用導波路56のコア幅が入力側スラブ導波路54に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造を有している。
【0007】
入力側スラブ導波路54は、膜厚方向にのみ光の閉じ込め機能を有する平板構造をしている。入力側スラブ導波路54のアレイ導波路回折格子側の端面62は、入力用導波路56と入力側スラブ導波路54との接続点に曲率中心63をもつ円弧形状をしている。
【0008】
出力側スラブ導波路55は、入力側スラブ導波路54と同様に、膜厚方向にのみ光の閉じ込め機能を有する平板構造である。出力側スラブ導波路55の、アレイ導波路回折格子側の端面64は、出力用導波路57と出力側スラブ導波路55との接続面に曲率中心65をもつ円弧状をしており、出力用導波路側の端面66は、アレイ導波路回折格子側の端面64上に曲率中心67をもつ円弧状をしている。
【0009】
出力用導波路57は、矩形断面構造をもつ複数のチャネル導波路57−1,57−2・・・57−nから構成され、出力側スラブ導波路55の付近では直線形状をもち、出力用導波路側端面66に沿って、一定角度間隔で、曲率中心67から放射状に形成されている。その出射端は、基板52上において、入力用導波路の入力端面とは異なる端面に配置されている。
アレイ導波路回折格子53は矩形断面構造をもつ複数のチャネル導波路53−1、53−2・・・53−Nから構成されている。各チャネル導波路53−1,53−2・・・53−Nは、長さが一定値ずつ異なり、それぞれ湾曲状に形成され、導波路長の長い順に基板外側から配置されている。また、各チャネル導波路53−1,53−2・・・53−Nは、入力側スラブ導波路54との結合部68−1,68−2・・・68−Nで、コア幅が入力側スラブ導波路54に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造をもち、入力側スラブ導波路54のアレイ導波路回折格子側端面62の曲率中心63から放射状に配置され、同様に、出力側スラブ導波路55との結合部69−1,69−2・・・69−Nにおいても、コア幅が出力側スラブ導波路55に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造をもち、出力導波路側端面66上の曲率中心65から放射状に、各チャネル導波路53−1,53−2・・・53−Nが出力側スラブ導波路55と結合されている。
【0010】
図6は、図4におけるC−C線に沿った断面図と、出力側スラブ導波路端面64での集光位置と波長の関係を示している。ここで、アレイ導波路回折格子型光波長合分波器の動作原理について説明する。
【0011】
波長λ1〜λnのn波が多重されている波長多重光は、入力用導波路56から入射され、入力側スラブ導波路54に伝搬し、回折効果により広げられ、アレイ導波路回折格子53を構成する複数個のチャネル導波路53−1,53−2・・・53−N内を伝搬し、出力側スラブ導波路55に伝搬される。ここで、アレイ導波路回折格子53に導入された光は、各チャネル導波路53−1,53−2・・・53−Nの長さが一定長ずつ異なるため、光束の位相がずれる。この位相のずれは波長分散をもつため、出力側スラブ導波路55において、各波長の集光ビームは各出力用導波路57にそれぞれ集光する。そのため、波長λ1〜λnのn波による波長多重光が、それぞれの出力用導波路57−1、57−2・・・57−n毎に分波される。
【0012】
次に、従来のアレイ導波路型波長合分波器51の入出力用導波路56,57に光ファイバアレイを調芯、接続する方法について説明する。
【0013】
入出力用導波路56,57のコアの位置と光ファイバアレイのコアの位置を調整するには二つの方法があり、一つは、図7に示すように、光回路から独立した調芯用導波路71を用いて調芯する方法で、その方法を、図7,8を用いて説明する。
【0014】
まず、図8(a)に示すように、調芯用導波路71の一端にマルチモードファイバ74を突き合わせ、図8(b)に示すように、入力用光ファイバ72の固定された入力光ファイバアレイ73を調芯用導波路71の他端に位置決めする。なお、この入力光ファイバアレイと73マルチモードファイバ74を調芯用導波路に突き合わせる工程は順序が逆でもよい。
【0015】
次に、入力光ファイバアレイ73を調芯し、その入力光ファイバアレイ73の入力用光ファイバ72から光を入射して、調芯用導波路71を介してマルチモードファイバ74に受光させる。図示はしないが、マルチモードファイバ74には検出器が接続され、マルチモードファイバ74への出射光が最大となる光ファイバアレイ73の位置を検出する。
【0016】
その後、図8(c)に示すように、既知の移動量だけ入力用導波路56へ入力光ファイバアレイ73を移動させる事により入力用導波路56との調芯ができる。
【0017】
最後に、図8(d)に示すように、出力用光ファイバ75が固定された出力光ファイバアレイ76を出力用導波路57に突き合わせ、入力用導波路56に調芯、接続された入力用光ファイバ72から波長多重光を光波長合分波器51に入射させる。分波された光が各出力用導波路57から出射するので、その光が各出力用光ファイバに最大出力で入射するように各々調芯し、出力光ファイバアレイ75の調芯、接続が完了する。
【0018】
もう一つの方法は、光波長合分波器51から独立した調芯用導波路71を設けず、入出力用導波路54,57を使用して光ファイバアレイ73,76をそれぞれ調芯する方法がある。
【0019】
【特許文献1】
特開2002−14245号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光回路から独立した調芯用導波路71を用いて調芯する方法は、調芯、接続までに多くの時間を費やしてしまう。
【0021】
また、入出力用導波路56,57を使用して光ファイバアレイ73,76を調芯する方法は、調芯したい入出力用導波路56,57以外にも光が入力され、漏れ光により最適接続位置を見つけにくい問題がある。
【0022】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、光ファイバアレイの調芯及び接続時間を低減するための、光波長合分波器及び光波長合分波器と光ファイバアレイの接続方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、基板と該基板上に形成された1本または複数本の入力用導波路と、入力用導波路に接続された平板構造を有する入力側スラブ導波路と、入力側スラブ導波路に接続された長さが順次異なる複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路回折格子と、アレイ導波路回折格子に接続された出力側スラブ導波路と、出力側スラブ導波路に接続された複数本の出力導波路とを備えた光波長合分波器において、一端が前記入力用導波路または出力用導波路に光学的に結合する調芯用導波路を設け、前記入力用導波路の入力端と前記出力用導波路の出力端とを前記基板の所定の端面に隣接させて設けると共に、前記調芯用導波路の他端を前記所定の端面とは異なる前記基板の端面に設けた光波長合分波器である。
【0024】
請求項2の発明は、請求項1に記載された光波長合分波器の入力用導波路と出力用導波路に接続する入力用と出力用光ファイバアレイの接続方法において、同一基板上に入力用と出力用の光ファイバを固定して光ファイバアレイを形成し、前記入力用若しくは出力用光ファイバから光を入射し、前記調芯用導波路から出射される光をモニタして、前記入力用若しくは出力用導波路と、前記入力用光若しくは出力用光ファイバを粗調芯したのち、前記光ファイバアレイを移動させることなく、入力用若しくは出力用ファイバから光を入射し、出力用若しくは入力用導波路から出射される光をモニタして出力用及び入力用ファイバを調芯するようにした光波長合分波器と光ファイバアレイの接続方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0026】
図1は、本発明の光波長合分波器の構造の平断面図を示したものである。
【0027】
この光波長合分波器1は一定波長間隔の光信号を合分波するための、アレイ導波路型波長合分波器であり、石英系ガラス基板2上中央に、アレイ導波路回折格子3が設けられ、そのアレイ導波路回折格子3の一方に、入力側スラブ導波路4が設けられ、他方に、出力側スラブ導波路5が設けられ、入力側スラブ導波路4から基板2外部に結合する入力用導波路6が設けられ、出力側スラブ導波路5から基板2外部に接続する出力用導波路7が設けられる。
【0028】
この光波長合分波器1は、基板2上に、詳細は省略するが図5の従来例で説明したように、バッファ層が形成され、バッファ層よりわずかに屈折率の高い媒質でコアが形成され、さらにコアよりもわずかに屈折率の低いクラッドで埋め込まれたものである。
【0029】
入力用導波路6は、矩形断面構造をもつチャネル導波路で、入力側スラブ導波路4との結合部11において、入力用導波路6のコア幅が入力側スラブ導波路4に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造を有している。
【0030】
入力側スラブ導波路4は、膜厚方向にのみ光の閉じ込め機能を有する平板構造をしている。入力側スラブ導波路4のアレイ導波路回折格子側の端面12は、入力用導波路6と入力側スラブ導波路4との接続点に曲率中心13をもつ円弧形状をしている。
【0031】
出力側スラブ導波路5は、入力側スラブ導波路4と同様に、膜厚方向にのみ光の閉じ込め機能を有する平板構造である。出力側スラブ導波路5の、アレイ導波路回折格子3側の端面14は、出力用導波路7と出力側スラブ導波路5との接続面に曲率中心15をもつ円弧状をしており、出力用導波路7側の端面16は、アレイ導波路回折格子側の端面14上に曲率中心17をもつ円弧状をしている。
【0032】
出力用導波路7は、矩形断面をもつ複数のチャネル導波路7−1,7−2・・・7−nから構成され、出力側スラブ導波路5の付近では直線形状をもち、出力用導波路側端面16に沿って、一定角度間隔で、曲率中心17から放射状に配置されている。
【0033】
入力用導波路6及び出力用導波路7は基板外部と接続するが、その入力用導波路6の入力端18と出力用導波路7の各出力端19−1,19−2・・・19−nは、基板2上の所定の同じ端面で隣接して設けられ、また、調芯用導波路20が入力用導波路6から分岐されて設けられる。入力用導波路6と調芯用導波路20は、入力用導波路6に入力された光の進行方向に対して鋭角的に分岐されている。入力用導波路6と調芯用導波路20とのなす角を適宜調整することで、光の分岐比を調整することができる。調芯用導波路20は矩形断面構造をもち、その一端が基板2外部と接続し、その調芯用導波路20の接続端21は、入力用導波路6及び出力用導波路7の入出力端18,19と、基板1おいて、異なる所定の端面に設けられる。本実施の形態では、入出力端18,19とは反対側の基板1の端面に設けられている。
【0034】
アレイ導波路回折格子3は矩形断面構造をもつ複数のチャネル導波路3−1、3−2・・・3−Nから構成されている。各チャネル導波路3−1,3−2・・・3−Nは、長さが一定値ずつ異なり、それぞれ湾曲状に形成され、導波路長の長い順に基板外側から配置されている。また、各チャネル導波路3−1,3−2・・・3−Nは、入力側スラブ導波路4との結合部22−1,22−2・・・22−Nで、コア幅が入力側スラブ導波路4に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造をもち、入力側スラブ導波路4のアレイ導波路回折格子側端面12の曲率中心13から放射状に配置され、同様に、出力側スラブ導波路5との結合部23−1,23−2・・・23−Nにおいても、コア幅が出力側スラブ導波路5に向かって緩やかに拡大するようなテーパ構造をもち、出力導波路側端面16上の曲率中心15から放射状に、各チャネル導波路3−1,3−2・・・3−Nが出力側スラブ導波路5と結合されている。
【0035】
本実施の形態の作用について説明する。ただし、光合分波機能については、従来技術に記した作用と同じであるため省略する。
【0036】
本発明の光波長合分波器1に光ファイバアレイ30を接続する方法を説明する。
【0037】
図2(a),(b)は光ファイバアレイの調芯、接続手順を示す図である。
【0038】
まず、図2(a)に示すように、調芯用導波路20の接続端21にマルチモードファイバ34を突き合わせると共に、パワーメータ等の光検出器35を接続する。
【0039】
次に、図2(b)に示すように、光ファイバアレイ30の入力用ファイバ32を入力用導波路6の入力端突き合わせる。図示はしないが、入力用光ファイバ32の他端に光源が接続され、光源からの光が入力用ファイバ32から入力用導波路6を通り、入力用導波路6から分岐される調芯用導波路20を通り、マルチモードファイバ34へ入射する。ここで、光ファイバアレイ30を任意の範囲で移動させ、光検出器35が受光する光の強度が最大となるようモニタしながら、入力用光ファイバ32と入力用導波路6の光軸を合わせ、これを粗調芯とする。
【0040】
光ファイバアレイ30は、基板31とその基板31上に固定された1本の入力用光ファイバ32と複数の出力用光ファイバ33から構成されており、光ファイバアレイ30上の各入出力ファイバ32,33の配置間隔は、光波長合分波器1上の入出力導波路6,7の導波路間隔と同じになるように設計されている。各入出力用光ファイバ32,33と各入出力用導波路6,7は同間隔で配置されているため、入力用ファイバ32が粗調芯されると、同時に出力用ファイバ33の最適位置も決定され、粗調芯されている。
【0041】
最後に、入力用光ファイバ32より波長多重光を入力し、アレイ導波路回折格子3により分波され、出力用導波路7から出射する光が、光ファイバアレイ30上の出力用光ファイバ33に最大で入射するようそれぞれ微調整し、光ファイバアレイ30上の出力用ファイバの調芯、接続が完了する。
【0042】
本発明の作用は、入力用導波路6から分岐された調芯用導波路20を用いて、光ファイバアレイ30上の入力用光ファイバ1本を粗調芯した段階で光波長合分波器1に接続する光ファイバ全ての粗調芯が完了し、後は光ファイバアレイ30上の各出力用光ファイバ33を微調整するだけで調芯が完了するので、調芯、接続にかかる時間が短縮でき、コストの低減やリードタイムの短縮が可能になることである。
【0043】
また、上述の説明では、先に入力用導波路6を調芯したが、任意の波長の光を用いて、最初に出力用導波路7を粗調芯してから、光ファイバアレイ30上の各入出力用ファイバ32,33を調芯しても、同様に、少ない光ファイバアレイ30の移動回数で、最適接続位置を見つけることができる。
【0044】
図3(a)は本発明の他の実施形態を示したものである。上述の実施形態では、光ファイバアレイ30の調芯に使用する調芯用導波路20は、入力用導波路6から分岐されたが、図3(a)の形態では、調芯用導波路20が出力用導波路7から分岐された形状の光波長合分波器の例を示したものである。
【0045】
光ファイバアレイ30の光波長合分波器1への接続方法を説明する。
【0046】
図3(b)は、図3(a)の光波長合分波器1と光ファイバアレイ30の調芯、接続を説明する平断面図である。
【0047】
図3(b)に示すように、出力用導波路7から分岐された調芯用導波路20の接続端21に、検出器35が接続されたマルチモードファイバ34を突き合わせ、光ファイバアレイの出力用ファイバの一本に光源を接続し、調芯用導波路20に連結された出力用導波路7−nの出射端19−nに出力用ファイバを突き合わせる。次に、先に説明した入力用導波路6を用いて調芯、接続したときと同様に、光源から出力用光ファイバ、出力用導波路7−n、調芯用導波路20を経てマルチモードファイバ34で受光される光の強度が最大となるようにモニタしながら光ファイバアレイの最適接続位置を検出し、粗調芯する。最後に、光ファイバアレイ30を移動することなく、光ファイバアレイ30上の入力及び出力用光ファイバ32,33を微調整し、光ファイバアレイ30の調芯、接続が完了となる。
【0048】
この実施の形態の作用も、同様に、出力用導波路7から分岐された調芯用導波路20を用いて、光ファイバアレイ30上の入力用光ファイバ1本を粗調芯した段階で光波長合分波器に接続する光ファイバ全ての粗調芯が完了し、後は光ファイバアレイ30上の各出力用光ファイバ31を微調整するだけで調芯が完了するので、調芯、接続にかかる時間が短縮される。
【0049】
また、調芯導波路20と出力用導波路7−nとのなす角が分波される光の進行方向(図1参照)に対して鈍角であるため、光波長合分波器の使用時に分波光が調芯用導波路20へ漏れ込むことがない。
【0050】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下に示すごとく優れた効果を発揮するものである。
【0051】
(1)調芯、接続時間の短縮が可能なため、コストの低減並びにリードタイムの短縮が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光波長合分波器の構造を示す平断面図である。
【図2】図1の光波長合分波器と光ファイバアレイとの接続方法を示す平断面図である。
【図3】(a)は、図1における光波長合分波器の調芯調導波路の変形例を示し、(b)は、(a)の光波長合分波器と光ファイバアレイとの接続方法を示す平断面図である。
【図4】従来の光波長合分波器を示す平断面図である。
【図5】図4に示す光波長合分波器の断面図である。
【図6】図4に示す光波長合分波器の断面における信号光の集光位置と出力用導波路位置の関係を示す図である。
【図7】図4に示す光波長合分波器に光ファイバアレイを接続したときの平面図である。
【図8】図7に示す光波長合分波器の接続方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 光波長合分波器
2 基板
3 アレイ導波路回折格子
4 入力側スラブ導波路
5 出力側スラブ導波路
6 入力用導波路
7 出力用導波路
18 入力端
19 接続端
20 調芯用導波路
30 光ファイバアレイ
Claims (2)
- 基板と該基板上に形成された1本または複数本の入力用導波路と、入力用導波路に接続された平板構造を有する入力側スラブ導波路と、入力側スラブ導波路に接続された長さが順次異なる複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路回折格子と、アレイ導波路回折格子に接続された出力側スラブ導波路と、出力側スラブ導波路に接続された複数本の出力導波路とを備えた光波長合分波器において、一端が前記入力用導波路または出力用導波路に光学的に結合する調芯用導波路を設け、前記入力用導波路の入力端と前記出力用導波路の出力端とを前記基板の所定の端面に隣接させて設けると共に、前記調芯用導波路の他端を前記所定の端面とは異なる前記基板の端面に設けたことを特徴とする光波長合分波器。
- 請求項1に記載された光波長合分波器の入力用導波路と出力用導波路に接続する入力用と出力用光ファイバアレイの接続方法において、同一基板上に入力用と出力用の光ファイバを固定して光ファイバアレイを形成し、前記入力用若しくは出力用光ファイバから光を入射し、前記調芯用導波路から出射される光をモニタして、前記入力用若しくは出力用導波路と、前記入力用光若しくは出力用光ファイバを粗調芯したのち、前記光ファイバアレイを移動させることなく、入力用若しくは出力用ファイバから光を入射し、出力用若しくは入力用導波路から出射される光をモニタして出力用及び入力用ファイバを調芯することを特徴とする光波長合分波器と光ファイバアレイの接続方法。
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