JP2004350249A - 信号処理方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンテンツ信号の正当性を少ない負担で判定することを可能にする信号処理方法を提供する。
【解決手段】コンテンツ提供装置10は、パラメータ・鍵指定部12によって指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISE2を付加したコンテンツ信号CONT2を、ディスクDISKに付加する。そして、コンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録すると共に、種データSEEDおよび鍵データK_ENをセキュアな状態でディスクDISKに記録する。コンテンツ利用装置11は、ディスクDISKからセキュアな状態で読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISE6を基に、ディスクDISKの正当性を判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】コンテンツ提供装置10は、パラメータ・鍵指定部12によって指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISE2を付加したコンテンツ信号CONT2を、ディスクDISKに付加する。そして、コンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録すると共に、種データSEEDおよび鍵データK_ENをセキュアな状態でディスクDISKに記録する。コンテンツ利用装置11は、ディスクDISKからセキュアな状態で読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISE6を基に、ディスクDISKの正当性を判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、著作権保護のための信号をコンテンツ信号に付加する信号処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオやオーディオなどのコンテンツの著作権を保護する技術として、電子透かし(ウォータマーク)がある。
この電子透かし技術は、コンテンツ信号の周波数成分などに予め決められた規則で変更を加えることで、当該コンテンツ信号に電子透かし情報を付加する。
そして、検出時に、上記規則を基に、コンテンツ信号に付加された電子透かし情報を検出し、その結果を基にコンテンツ信号の流出元などを特定する。
当該電子透かし技術の攻撃耐性は、コンテンツ信号に電子透かし情報を付加する上記規則が秘匿にされることを前提としている。
また、コンテンツ信号そのものの特徴量のダイジェストとなるデータを検出側に蓄積し、検出側で、検出対象のコンテンツ信号から取得した特徴量のデータと上記蓄積したデータとを比較して、当該コンテンツ信号の流出元を特定する技術が知られている。映像データのシグネチャーや音声用のフィンガープリントはこれに相当する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の電子透かし技術では、コンテンツ信号に電子透かし情報を付加する上記規則の秘匿性が失われると、当該規則自体を変更する必要があり、その負担が大きいという問題がある。
また、上述したダイジェストとなるデータを検出する技術では、映画などのコンテンツ信号については、データ量が膨大になり、検出側に数メガバイトの大容量な不揮発メモリが必要となってしまうという問題である。
【0004】
本発明は上述した従来技術に鑑みてなされ、コンテンツ信号の正当性を少ない負担で判定することを可能にする信号処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、コンテンツ信号の正当性を判定する側が保持するデータのデータ量を削減できる信号処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、第1の発明の信号処理方法は、コンテンツ信号を提供元から提供先に提供する信号処理方法であって、指定されたパラメータを基に擬似ランダムに生成したノイズ信号を第1のコンテンツ信号に付加して第2のコンテンツ信号を前記提供元が生成する第1の工程と、前記提供元から前記提供先に、前記第1の工程で生成した前記第2のコンテンツ信号を提供すると共に、前記パラメータをセキュアに提供する第2の工程と、前記第2の工程で前記提供元から受けた前記パラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を前記提供先が生成する第3の工程と、前記第3の工程で生成した前記ノイズ信号と、前記第2の工程で前記提供元から受けた前記第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号とを基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を前記提供先が判定する第4の工程とを有する。
【0006】
第1の発明の信号処理方法の作用は以下のようになる。
先ず、第1の工程において、指定されたパラメータを基に擬似ランダムに生成したノイズ信号を第1のコンテンツ信号に付加して第2のコンテンツ信号を前記提供元が生成する。
次に、第2の工程において、前記提供元から前記提供先に、前記第1の工程で生成した前記第2のコンテンツ信号を提供すると共に、前記パラメータをセキュアに提供する。
次に、第3の工程において、前記第2の工程で前記提供元から受けた前記パラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を前記提供先が生成する。
次に、第4の工程において、前記第3の工程で生成した前記ノイズ信号と、前記第2の工程で前記提供元から受けた前記第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号とを基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を前記提供先が判定する。
【0007】
第2の発明の信号処理装置は、指定されたパラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を生成するノイズ生成手段と、前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号をコンテンツ信号に付加する付加手段と、前記付加手段によって前記ノイズ信号が付加されたコンテンツ信号を提供先に提供するための処理と、並びに前記指定されたパラメータを前記提供先にセキュアに提供するための処理とを行う提供手段とを有する。
【0008】
第2の発明の信号処理装置の作用は以下のようになる。
先ず、ノイズ生成手段が、指定されたパラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を生成する。
次に、付加手段が、前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号をコンテンツ信号に付加する。
次に、提供手段が、前記付加手段によって前記ノイズ信号が付加されたコンテンツ信号を提供先に提供するための処理と、並びに前記指定されたパラメータを前記提供先にセキュアに提供するための処理とを行う。
【0009】
第3の発明の信号処理装置は、提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する信号処理装置であって、セキュアな状態で受けたパラメータを基に、予め決められた方法で擬似ランダムにノイズ信号を生成するノイズ生成手段と、前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号と、前記提供を受けたコンテンツ信号に付加されているノイズ信号とを基に、前記提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する判定手段とを有する。
【0010】
第3の発明の信号処理装置の作用は以下のようになる。
先ず、ノイズ生成手段が、セキュアな状態で受けたパラメータを基に、予め決められた方法で擬似ランダムにノイズ信号を生成する。
次に、判定手段が、前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号と、前記提供を受けたコンテンツ信号に付加されているノイズ信号とを基に、前記提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する。
【0011】
第4の発明の信号処理方法は、鍵管理元が、パラメータを第1の秘密鍵データで暗号化してコンテンツ生成元に提供し、前記パラメータを第2の秘密鍵データで暗号化して記録媒体製造者に提供する第1の工程と、前記コンテンツ生成元が、前記第1の工程で受けたパラメータを前記第1の秘密鍵データに対応した第1の公開鍵データを基に復号し、当該復号の結果を基に擬似ランダムに生成したノイズ信号を第1のコンテンツ信号に付加して第2のコンテンツ信号を生成する第2の工程と、前記コンテンツ生成元から記録媒体製造元に、前記第2のコンテンツ信号を提供する第3の工程と、前記記録媒体製造元が、前記第3の工程で受けた第2のコンテンツ信号と、前記第1の工程で受けた暗号化されたパラメータとを記録媒体に記録する第4の工程と、提供先が、前記第4の工程で得られた前記記録媒体から読み出したパラメータを前記第2の秘密鍵データに対応した第2の公開鍵データを基に復号し、当該復号の結果を基に擬似ランダムにノイズ信号を生成する第5の工程と、前記提供先が、前記第5の工程で生成した前記ノイズ信号と、前記記録媒体から読み出した前記第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号とを基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を判定する第6の工程とを有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
図1は、本実施形態の信号処理システム1の構成図である。
図1に示すように、信号処理システム1は、例えば、コンテンツ提供装置10と、コンテンツ利用装置11とを有する。
ここで、コンテンツ提供装置10が第1の発明の提供元および第2の発明の信号処理装置に対応し、コンテンツ利用装置11が第1の発明の提供先および第3の発明の信号処理装置に対応している。
信号処理システム1では、コンテンツ提供装置10は、パラメータ・鍵指定部12によって指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISE2を付加したコンテンツ信号CONT2を、ディスクDISKに付加する。
そして、コンテンツ提供装置10は、コンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録すると共に、種データSEEDおよび鍵データK_ENをセキュアな状態でディスクDISKに記録する。
コンテンツ利用装置11は、ディスクDISKからセキュアな状態で読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に、ノイズ信号NOISE6を生成する。
そして、コンテンツ利用装置11は、当該ノイズ信号NOISE6と、コンテンツ信号CONT2から抽出したノイズ信号NOISE4との一致・不一致を基に、ディスクDISK(コンテンツ信号CONT2)の正当性、すなわち利用の可否を判定する。
【0013】
〔コンテンツ提供装置10〕
コンテンツ提供装置10は、例えば、パラメータ・鍵指定部12、ノイズ生成部13、ノイズフィルタ14、付加部15、ディスク製造部16および制御部17を有する。
なお、パラメータ・鍵指定部12、ノイズ生成部13、ノイズフィルタ14、付加部15、ディスク製造部16および制御部17は、例えば、内部の処理およびデータを外部から監視および改竄できないようなセキュアモジュール内に設けられている。
ここで、パラメータ・鍵指定部12が第1の発明の指定手段に対応し、ノイズフィルタ14が第1の発明のノイズ生成手段に対応し、付加部15が第1の発明の付加手段に対応し、ディスク製造部16が第1の発明の提供手段に対応している。
【0014】
パラメータ・鍵指定部12は、ノイズ信号の生成に用いられる乱数発生用の種データSEEDと、暗号化用の鍵データK_ENをノイズ生成部13に指定する。
また、パラメータ・鍵指定部12は、乱数発生用の種データSEEDと、暗号化用の鍵データK_ENとをディスク製造部16に出力する。
ここで、種データSEEDおよび鍵データK_ENが本発明のパラメータに対応している。
パラメータ・鍵指定部12は、例えば、ディスクDISKに記録されるコンテンツ信号CONT1の種類毎などに、乱数発生用の種データSEEDと、暗号化用の鍵データK_ENとの少なくとも一方を変更して指定する。
【0015】
ノイズ生成部13は、パラメータ・鍵指定部12によって指定された乱数発生用の種データSEEDを基に乱数を生成する。また、ノイズ生成部13は、指定された暗号化用の鍵データK_ENを基に上記乱数を暗号化してノイズ信号NOISE1を生成し、これをノイズフィルタ14に出力する。
ノイズ生成部13の具体的な構成については後述する。
ノイズフィルタ14は、ノイズ生成部13から入力したノイズ信号NOISE1にフィルタ処理を行ってノイズ信号NOISE2(本発明のノイズ信号)を生成し、これを付加部15に出力する。
【0016】
付加部15は、コンテンツ信号CONT1(第1の発明の第1のコンテンツ信号または第2の発明のコンテンツ信号)に、ノイズ信号NOISE2を付加(重畳)してコンテンツ信号CONT2(第1の発明の第2のコンテンツ信号)を生成し、これをディスク製造部16に出力する。
ディスク製造部16は、付加部15から入力したコンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録する。
また、ディスク製造部16は、パラメータ・鍵指定部12から入力した種データSEEDおよび暗号化用の鍵データK_ENを、ディスクDISK内にセキュアな状態で記録する。ディスク製造部16は、例えば、種データSEEDおよび鍵データK_ENを暗号化してディスク製造部16に記録したり、あるいは、コンテンツ利用装置11のディスク読取部21においてセキュアな状態で読み取り可能な記録領域に種データSEEDおよび鍵データK_ENを記録することで、上記セキュアな状態での記録を実現する。
制御部17は、例えば、所定のプログラムを実行し、当該プログラムの実行に基づいて、上述したコンテンツ提供装置10の各構成要素の動作を制御する。
【0017】
図2は、図1に示すノイズ生成部13の構成図である。
図2に示すように、ノイズ生成部13は、例えば、PN(Psuedo−random Number)生成部31、乗算部32、PN生成部33および暗号化部34を有する。
PN生成部31は、パラメータ・鍵指定部12からの種データSEEDを基に乱数S31を生成し、これを乗算部32に出力する。
また、PN生成部33は、PN生成部31と独立して乱数S33を生成し、これを乗算部32に出力する。
乗算部32は、PN生成部31からの乱数S31とPN生成部33からの乱数S33とを乗算し(掛け合わせ)てノイズ信号NOISE3(ゴールド符号)を生成し、これを暗号化部34に出力する。
ここで、PN生成部31が生成する乱数S31の位相をずらしていくと、乱数S31の周期と同等の数の異なるノイズ信号NOISE2を生成できる。そのため、PN生成部31が指定する種データSEEDを制御することでランダムで多様なノイズ信号NOISE3を生成できる。
この場合に、乱数31の位相をずらすことで、乗算部32によって生成される乱数である異なる複数のノイズ信号NOISE3は、ハミング距離が大きくなり、検出(判定)の誤りが起こりにくくなる。
【0018】
暗号化部34は、乗算部32から入力したノイズ信号NOISE3を、PN生成部31から入力した鍵データK_ENを基に暗号化してノイズ信号NOISE1を生成し、これを図1に示すノイズフィルタ14に出力する。
暗号化部34は、暗号化として、例えば、DES(Data Encryption Standard)、トリプルDESやAESなどの暗号によるスクランブルを行う。これにより、ノイズ信号NOISE2を拡散したノイズ信号NOISE1を生成できる。
ノイズ信号NOISE1は、PN生成部31,33におけるPN符合のタップ位置の情報および位相ズレの情報(種データSEED等で規定される)と、鍵データK_ENによって規定され、これらを安全な方法でコンテンツ利用装置11に送れば再生装置側の回路規模、記憶装置の容量は非常に小さいもので実現できる。
【0019】
〔コンテンツ利用装置11〕
図1に示すように、コンテンツ利用装置11は、例えば、ディスク読取部21、ノイズ抽出フィルタ22、ノイズ生成部23、ノイズフィルタ24、演算部25、判定部26および制御部27を有する。
なお、例えば、ノイズ抽出フィルタ22、ノイズ生成部23、ノイズフィルタ24、演算部25、判定部26および制御部27は、内部の処理およびデータを外部から監視および改竄できないようなセキュアモジュール内に設けられている。
ここで、ノイズ生成部23が第2の発明のノイズ生成手段に対応し、演算部25および判定部26が第2の発明の判定手段に対応している。
【0020】
ディスク読取部21は、コンテンツ提供装置10が製造したディスクDISKから読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを、ノイズ生成部23に出力する。
また、ディスク読取部21は、ディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2をノイズ抽出フィルタ22および判定部26に出力する。
ノイズ抽出フィルタ22は、ディスク読取部21から入力したコンテンツ信号CONT2から、ノイズ信号NOISE4を抽出し、これを演算部25に出力する。
【0021】
ノイズ生成部23は、ディスク読取部21から入力した種データSEEDを基に乱数を生成する。また、ノイズ生成部13は、ディスク読取部21から入力した暗号化用の鍵データK_ENを基に上記乱数を暗号化してノイズ信号NOISE5を生成し、これをノイズフィルタ24に出力する。
ノイズ生成部23は、例えば、図2に示すノイズ生成部13と同じ構成を有している。
ノイズフィルタ24は、ノイズ生成部23から入力したノイズ信号NOISE5にフィルタ処理を行ってノイズ信号NOISE6を生成し、これを演算部25に出力する。
演算部25は、ノイズ抽出フィルタ22からのノイズ信号NOISE4と、ノイズフィルタ24からのノイズ信号NOISE6とを基に乗算などの所定の演算を行い、その結果である信号S25を判定部26に出力する。
判定部26は、演算部25からの信号S25を基に、ノイズ信号NOISE4とNOISE6とが一致しているか否かを判断し、一致していると判断する(ディスクDISKが正規のルートから得られたものであると判断する)とコンテンツ信号CONT2の利用を許可し、一致していないと判断するとコンテンツ信号CONT2の利用を禁止する。
【0022】
以下、図1に示す信号処理システム1の動作例を説明する。
〔コンテンツ提供装置10の動作例〕
図3は、図1に示すコンテンツ提供装置10の動作例を説明するための図である。
ステップST1:
パラメータ・鍵指定部12は、ノイズ信号の生成に用いられる乱数発生用の種データSEEDと、暗号化用の鍵データK_ENをノイズ生成部13に指定する。
ステップST2:
ノイズ生成部13の図2に示すPN生成部31,33および乗算部32が、ステップST1で指定された乱数発生用の種データSEEDを基にノイズ信号NOISE3を生成する。
そして、暗号化部34が、ステップST1で指定された暗号化用の鍵データK_ENを基にノイズ信号NOISE3を暗号化してノイズ信号NOISE1を生成し、これをノイズフィルタ14に出力する。
そして、ノイズフィルタ14は、ノイズ生成部13から入力したノイズ信号NOISE1にフィルタ処理を行ってノイズ信号NOISE2を生成し、これを付加部15に出力する。
【0023】
ステップST3:
付加部15は、コンテンツ信号CONT1に、ノイズ信号NOISE2を付加(重畳)してコンテンツ信号CONT2を生成し、これをディスク製造部16に出力する。
ステップST4:
ディスク製造部16は、付加部15から入力したコンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録する。
また、ディスク製造部16は、パラメータ・鍵指定部12から入力した種データSEEDおよび暗号化用の鍵データK_ENを、ディスクDISK内にセキュアな状態で記録する。
【0024】
〔コンテンツ利用装置11の動作例〕
図4は、図1に示すコンテンツ利用装置11の動作例を説明するためのフローチャートである。
ステップST11:
ディスク読取部21は、コンテンツ提供装置10が製造したディスクDISKからセキュアな状態で読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを、ノイズ生成部23に出力する。
また、ディスク読取部21は、ディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2をノイズ抽出フィルタ22および判定部26に出力する。
【0025】
ステップST12:
ノイズ生成部23は、ディスク読取部21から入力した種データSEEDを基に乱数を生成する。また、ノイズ生成部13は、ディスク読取部21から入力した暗号化用の鍵データK_ENを基に上記乱数を暗号化してノイズ信号NOISE5を生成し、これをノイズフィルタ24に出力する。
ノイズフィルタ24は、ノイズ生成部23から入力したノイズ信号NOISE5にフィルタ処理を行ってノイズ信号NOISE6を生成し、これを演算部25に出力する。
【0026】
ステップST13:
ノイズ抽出フィルタ22は、ディスク読取部21から入力したコンテンツ信号CONT2から、ノイズ信号NOISE4を抽出し、これを演算部25に出力する。
【0027】
ステップST14:
演算部25は、ノイズ抽出フィルタ22からのノイズ信号NOISE4と、ノイズフィルタ24からのノイズ信号NOISE6とを基に所定の演算を行って、その結果である信号S25を判定部26に出力する。
判定部26は、演算部25からの信号S25を基に、ノイズ信号NOISE4とNOISE6とが一致(マッチング)しているか否かを判断する。
ステップST15:
判定部26は、ステップST14で一致していると判断するとステップST16に進み、そうでない場合にはステップST17に進む。
【0028】
ステップST16:
判定部26は、コンテンツ信号CONT2の利用を許可する。
当該利用は、例えば、コンテンツ信号の記録、再生あるいはアップロードなどである。また、コンテンツ信号CONT2がネットワークを介して受信される場合には、当該利用は、ダウンロードなどであってもよい。
ステップST17:
判定部26は、コンテンツ信号CONT2の利用を禁止する。
なお、本実施形態では、コンテンツ信号CONT2にノイズ信号が付加されていない場合にも、ステップST14で一致しないと判断され、コンテンツ信号CONT2の利用が禁止される。
【0029】
以上説明したように、信号処理システム1では、コンテンツ提供装置10は、パラメータ・鍵指定部12によって指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISE2を付加したコンテンツ信号CONT2を、ディスクDISKに付加する。そして、コンテンツ提供装置10が、コンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録すると共に、種データSEEDおよび鍵データK_ENをセキュアな状態でディスクDISKに記録する。また、コンテンツ利用装置11は、ディスクDISKからセキュアな状態で読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に、ノイズ信号NOISE6を生成する。そして、コンテンツ利用装置11が、当該ノイズ信号NOISE6と、コンテンツ信号CONT2から抽出したノイズ信号NOISE4との一致・不一致を基に、ディスクDISKの正当性を判定する。
そのため、何らかの要因で種データSEEDおよび鍵データK_ENの秘匿性が失われた場合には、種データSEEDおよび鍵データK_ENを変更すればよい。この種データSEEDおよび鍵データK_ENの変更は、従来の電子透かし技術においてコンテンツ信号に電子透かし情報を付加する規則を変更することに比べて容易に行える。そのため、ディスクDISKの正当性の判定を少ない負担で、しかも正確に行うことができる。
【0030】
また、信号処理システム1では、コンテンツ信号CONT2に付加されているノイズ信号NOISE2は、ノイズ生成部13によって乱数を基に生成されており、電子透かし情報で用いられる固定的ではないので、第三者が推定することが困難である。すなわち、ノイズ信号NOISE2を第三者が不正に生成してコンテンツ信号に付加することが困難である。
一方、従来の電子透かし技術では、電子透かし情報が付加されてない同じコンテンツとの差分を取り電子透かし情報を推定したり、改ざんしたり(差分攻撃)できることなどにより、その構造を容易に推定されることから既にリリースされたソフトには使わないような配慮が必要である。信号処理システム1では、このような配慮は不要である。
すなわち、信号処理システム1では、差分攻撃により作られた乱数自体を任意のコンテンツ信号に内挿しても、セキュアな状態で指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを取得しなければ、コンテンツ利用装置11では正当であると判定されないため、なりすまし攻撃にも強い。
また、ノイズ信号NOISE2は、コンテンツ信号CONT1の内容とは無関係に生成、付加および検出できる。
【0031】
また、信号処理システム1によれば、コンテンツ提供装置10からコンテンツ利用装置11に、データ量の少ない種データSEEDおよび鍵データK_ENをセキュアな状態で提供すればよい。そのため、従来のように、コンテンツ信号そのものの特徴量のダイジェストなどの膨大なデータをコンテンツ利用装置11は記憶する必要がない。
【0032】
ところで、映像にはフィルムノイズと呼ばれる比較的大きなノイズが含まれている。このノイズは映像にとってはある種の芸術性を向上する効果があり、コンピューターグラフィックなどフィルムを元々用いていない場合にも、故意に人工的に作られたノイズを加算する場合が多い。また最近は、実写映画の場合もHDカメラを用いてフィルムを使わない場合が多くなってきているので、この人工的なノイズを加算する場合が多くなってきている。
このような観点からも、信号処理システム1のようにコンテンツ信号CONT2にランダムなノイズ信号NOISE2を付加することは画質の面でも効果的である。
【0033】
なお、上述した第1実施形態において、例えば、図5に示すように、コンテンツ利用装置11の判定部26において、図1に示すノイズフィルタ24から出力されたノイズ信号NOISE6と、ディスク読取部21がディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2とのマッチングをとり、その結果を基に上記判定を行ってもよい。当該マッチングは、例えば、後述するように、ノイズ信号NOISE6とコンテンツ信号2との間の相関を検出することで実現される。
【0034】
また、上述した第1実施形態において、図6に示す信号処理システム1aのように、コンテンツ信号CONT2、種データSEEDおよび鍵データK_ENをディスクDISKに記録してコンテンツ提供装置10からコンテンツ利用装置11に提供するのではなく、ネットワークNTなどを介してコンテンツ提供装置10からコンテンツ利用装置11にコンテンツ信号CONT2、種データSEEDおよび鍵データK_ENを送信してもよい。なお、コンテンツ信号CONT2の送信と、種データSEEDおよび鍵データK_ENの送信とは、同一経路であっても別経路であってもよい。
図6に示す例では、種データSEEDおよび鍵データK_ENを、正当権限を有するコンテンツ利用装置11のみが復号できるように暗号化してコンテンツ提供装置10からコンテンツ利用装置11に送信する。
【0035】
第2実施形態
図7は、本実施形態のコンテンツ利用装置11bの構成図である。
図7に示すように、コンテンツ利用装置11bは、例えば、ディスク読取部41、パラメータ指定部42、ノイズ生成部43、ノイズフィルタ44、付加部45、出力部46および制御部47を有する。
なお、例えば、ディスク読取部41、パラメータ指定部42、ノイズ生成部43、ノイズフィルタ44、付加部45、出力部46および制御部47は、内部の処理およびデータを外部から監視および改竄できないようなセキュアモジュール内に設けられている。
【0036】
コンテンツ利用装置11bでは、パラメータ指定部42が、基本的に、図1に示すパラメータ・鍵指定部12と同じ処理を行って、例えば、コンテンツ利用装置11bに固有に割り当てられた種データSEED1と鍵データK_EN1とをノイズ生成部43に出力する。
そして、ノイズ生成部43は、パラメータ指定部42から入力した種データSEED1と鍵データK_EN1を基に、図1に示すノイズ生成部13と同じ処理を行って、ノイズ信号NOISE9を生成する。
そして、ノイズフィルタ44は、ノイズ信号NOISE9をフィルタ処理してノイズ信号NOISE10を生成する。
付加部45は、ディスク読取部41がディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2にノイズ信号NOISE10を付加してコンテンツ信号CONT3を生成する。
なお、ディスクDISKではなく、ネットワークなどを介してコンテンツ信号CONT2を受信してもよい。
出力部46は、パラメータ指定部42からの種データSEED1と鍵データK_EN1とを暗号化して、テレビモニタ、ビデオデコーダあるいはコンピュータなどのTE外部装置48に出力する。
また、出力部46は、コンテンツ信号CONT3を外部装置48に出力する。
【0037】
コンテンツ利用装置11bでは、コンテンツ信号CONT3に固有のノイズ信号NOISE10が付加されるため、コンテンツ信号CONT3が不正に流出した場合に、ノイズ信号NOISE10を基に、コンテンツ利用装置11bから流出したことを特定できる。
また、コンテンツ利用装置11bでは、種データSEED1と鍵データK_EN1を暗号化して外部装置48に出力することで、外部装置48において、第1実施形態の場合と同様に、コンテンツ信号CONT3の利用制限を行うことができる。
なお、上述した例では、付加部45において、コンテンツ信号CONT2にノイズ信号NOISE10をそのまま加算などにより付加した場合を例示したが、コンテンツ信号CONT2が圧縮コンテンツ信号の場合には、図8に示すコンテンツ利用装置11cのように、付加部45の代わりにデコーダ/エンコーダ55を設け、デコーダ/エンコーダ55によってDCT(Discrete Cosine Transform) 上の係数やWAVELET係数上でノイズ信号NOISE10の加算を行ってもよい。
【0038】
第3実施形態
図9は、本実施形態の信号処理システム1dの構成図である。
図9に示すように、信号処理システム1dは、コンテンツ提供装置10dとコンテンツ利用装置11dとを有する。
コンテンツ提供装置10dは、図1に示すコンテンツ提供装置10の付加部15の代わりに付加部15dを設けた構成を有している。
また、コンテンツ利用装置11dは、図1に示すコンテンツ利用装置11の演算部25および判定部26の代わりに判定部26dを設けた構成を有している。
本実施形態では、図10に示すように、コンテンツ信号CONT1が複数のフィールドで構成される画像信号である場合に、付加部15dにおいて、コンテンツ信号CONT1を構成する各フィールド信号FI1,FI2,FI3,..に対して、相互に、あるいは所定の周期で、異なる開始点からノイズ信号NOISE2を付加してコンテンツ信号CONT2を生成する。
このように、コンテンツ信号CONT1に対してフィールド単位にノイズ開始点を変更してノイズ信号NOISE2を付加することで、ノイズ開始点を固定した場合に比べて、画質を向上できる。すなわち、フィルムノイズは元々画面上を動いているので、固定したノイズ開始点に同じノイズ信号を付加すると、画質を劣化させる要因となるためである。
なお、ノイズ開始点の変更は、フィールド単位の他、フレーム単位などであってもよい。
【0039】
一方、コンテンツ利用装置11dの判定部26dは、後述するSPOMFなどを使って行う場合、ノイズの開始点が動いてもマッチングが可能である。
【0040】
また、付加部15dは、例えば、図11に示すように、コンテンツ信号CONT1を構成するフィールド信号FI1〜FI6...(あるいはフレーム信号)の各々を単位として、複数のノイズ信号NOISEA,B,Cのなかから前後のフィールド信号で異なるノイズ信号を選択して付加してもよい。
この場合に、パラメータ・鍵指定部12は、例えば、OFB(Output Feed Back)やDESなどを基に乱数を発生させて、種データSEEDおよび鍵データK_ENをランダムに生成し、ノイズ生成部13に異なるノイズ信号NOISEA,B,Cを生成させる。
これにより、ノイズ信号NOISEA,B,Cの秘匿性を高めることができる。
また、付加部15dは、例えば、図12に示すように、コンテンツ信号CONT1を構成するフィールド信号FI1〜FI6...に対して、単数のノイズ信号NOISEDを付加してもよい。
また、図1に示すコンテンツ信号CONT2が図13に示すフィルムFILMである場合に、各画面の領域AREA1〜6...に跨がるように、単数のノイズ信号NOISEDを記録してもよい。
【0041】
また、付加部15dは、例えば、図14に示すように、複数のフィールド信号FI1〜FI6...(あるいはフレーム信号について、各フィールド信号において、2次元方向のうち一方向に成分を持ち、複数のフィールド信号に跨がる単数または複数のノイズパターンNP1〜NP5を持つノイズ信号NOISE2を、コンテンツ信号CONT1に付加してもよい。
このようなノイズパターンNP1〜NP5を用いることで、フィールド信号FI1〜FI6...が変形された場合でも、ノイズ信号NOISE2を高精度に検出できる。コンテンツ信号CONT2が違法コピーされる場合などの対策に特に有効である。
【0042】
第4実施形態
本実施形態では、上述した図1に示す信号処理システム1において、例えば、コンテンツ信号CONT2に何らかの補正処理が変形処理が加えられた場合に対処する方法について説明する。
図15は、本実施形態の信号処理システム1eを説明するための図である。
図15に示すように、コンテンツ利用装置11eは、図1および図5に示すコンテンツ利用装置11に、検出部301および補正部302を加えた構成を有している。
ここで、検出部301が第3の発明の検出手段に対応し、補正部302が第3の発明の補正手段に対応している。
図15に示すように、本実施形態では、図15に示すコンテンツ提供装置10eおよびコンテンツ利用装置11eが、例えば、予め決めたオリジナルの1画面分のコンテンツ信号CONT_Oを保持する。
コンテンツ提供装置10eの付加部15は、コンテンツ信号CONT1の他に、コンテンツ信号CONT_Oにもノイズ信号NOISE2を付加し、ディスク製造部16を介してディスクDISKに記録したり、ネットワークを介してコンテンツ利用装置11eに提供する。
その過程で、例えば、コンテンツ信号CONT2に何らかの補正処理および変形処理が加えられ、コンテンツ信号CONT_Oがコンテンツ信号CONT_OAになる。
コンテンツ利用装置11eでは、コンテンツ提供装置10eから提供を受けたコンテンツ信号CONT_OAを、例えば、検出部301において、予め保持したコンテンツ信号CONT1_Oと比較し、コンテンツ信号CONT_OAに施された変形を検出する。
そして、コンテンツ利用装置11eの補正部302は、検出部301が上記検出した変形を基に、コンテンツ提供装置10eから受けたコンテンツ信号CONT2を補正してコンテンツ信号CONT2Rを生成する。
そして、図1に示す演算部25において、コンテンツ信号CONT2Rとノイズ信号NOISE6とを基に所定の演算を行い、その結果を基に判定部26における判定を行う。
これにより、判定部26における判定のロバストネスを向上できる。
【0043】
なお、コンテンツ信号CONT2は、例えば、その提供過程で、フレームレートやIP(Interlace Progressive) 変換などが施される場合がある。
コンテンツ信号CONT2がビデオコンテンツの場合には、一般的に3:2プルダウンなどの変換やPAL(Phase Alternation by line) /NTSC(National Television System Committee)変換など多くの時間方向での変換が存在するので時間軸方向でのノイズ信号の変化もこの影響を受けやすい。このため、時間軸方向での変形に対応する必要がある。
フレームレート変換はもとを推定することは困難なので、変換された結果がどのようになっているかを検出してそれに応じたノイズを生成することが望ましい。
また時間軸が不連続になるような変換に対してはノイズを時間軸上では離散的に内挿して時間軸上での加算や間引きによる影響を受けにくくすることが望ましい。
具体的には、例えば、図16(A)に示すように、3:2プルダウンなどにより、コンテンツ信号CONT2を構成するフィールド信号FI1〜FI6...のうち、フィールドFI1,3,4,6...が抽出されてコンテンツ信号CONT2_Aが生成される。
図1に示すコンテンツ利用装置11eでは、例えば、検出部301においてコンテンツ信号CONT2_Aに3:2プルダウンが施されたことを検出し、ノイズ生成部23およびノイズフィルタ24が図16(B)に示すように、フィールドFI1,3,4,6...に対応させてノイズ信号NOISE6を生成する。
これにより、コンテンツ信号CONT2に変換が施された場合でも、判定部26において正確な判定を行うことができる。
【0044】
第5実施形態
図1に示す判定部26は、例えば、図6を用いて説明したように、演算部25からの信号を基に、例えば、ノイズ信号NOISE6とコンテンツ信号CONT2との相関を相関検出回路で検出し、その結果を基に判定を行う。
この場合に、例えば、コンテンツ提供装置10のノイズ生成部13において生成するノイズ信号NOISE1の周波数帯域を制限することで、各フレーム(フィールド)の画面のサイズを分割した大きさで時分割処理できる。
判定部26は、例えば、図17に示すように、コンテンツ信号CONT2が形成する各画面を16(4×4)分割して得られる各画面に対応したコンテンツ信号CONT2_Dと、それに対応してノイズ信号NOISE6を16分割して得られたノイズ信号NOISE6_Dとをそれぞれ相関検出回路101に入力し、相関を検出し、その結果である相関値S101をメモリ部MEMに出力する。
すなわち、相関検出回路101は、1画面分のコンテンツ信号CONT2について、16個の相関値S101を生成し、これをメモリ部MEMに出力する。
メモリ部MEMは、直列に接続された16個のメモリM1〜M16を有し、相関検出回路101から入力した相関S101をメモリM1からメモリ16に向けて入力順にシフトする。
これにより、1画面分のコンテンツ信号CONT2の最後の相関値S101がメモリM1に記憶されたタイミングで、当該1画面分の16個の相関値S101がメモリM1〜M16に記憶される。
加算器102は、このタイミングでメモリM1〜M16に記憶されている相関値S101を読み出して、それらを加算(累積)して相関値S102を生成する。
そして、判定部26は、相関値S102を基に、上記判定を行う。
【0045】
本実施形態では、例えば、コンテンツ信号CONT2が1920x1080のHD(High Definition) 画像の場合に、例えば、これに128x128の2次元高速フ−リエ変換FFTを行うとすると、15x9の分割で行えば良い。720x480のSD(Standard Definition) 画像であればこの結果を6x4の分割で分割して相関を検出する。
そして、この分割された信号についての相関値を累積して判定結果を得れば回路規模やメモリを小さくできる。
【0046】
また、例えば、図1に示す信号処理システム1において、図18に示すように、ノイズフィルタ24として、コンテンツ信号CONT2から、振幅方向の分解能を例えば4ビット程度にしてノイズ信号NOISE4を抽出することで、例えば、演算部25として分解能が4ビットのものを用いることができ、回路規模を小さくできる。
【0047】
第6実施形態
例えば、前述した図9に示すコンテンツ利用装置11dにおいて、判定部26dにおける相関検出を以下に示すSPOMF(Symmetrical Phase Only MatchedFiltering)方式で行ってもよい。
図19は、図9に示す判定部26dに設けた相関検出部105の機能ブロック図である。
図19に示すように、相関検出部105は、例えば、FFT回路(Fast Fourier Transforms) 121、ホワイトニング回路122、FFT回路123、ホワイトニング回路124、複素共役化回路125、乗算回路126およびIFFT回路127を有する。
【0048】
FFT回路121は、例えば、図9に示すノイズフィルタ24から入力したノイズ信号NOISE6にフーリエ変換を施して第1の周波数成分データS121を生成し、これをホワイトニング回路122に出力する。
ホワイトニング回路122は、第1の周波数成分データS121を構成する各々の複素数データを、各複素数データの絶対値で除算して(すなわち、各要素データの絶対値を等しくする)第1の複素数データS122を生成し、これを乗算回路126に出力する。
【0049】
FFT回路123は、例えば、図9に示すノイズ抽出フィルタ22から入力したノイズ信号NOISE4にフーリエ変換を施して第2の周波数成分データS123を生成し、これをホワイトニング回路124は、第2の周波数成分データS123を構成する各々の複素数データを、各複素数データの絶対値で除算して第2の複素数データS124を生成し、これを複素共役化回路125に出力する。
【0050】
複素共役化回路125は、第2の複素数データS124を構成する各々の複素数データを、複素共役な複素数データに置き換えた第3の複素数データS125を生成し、これを乗算回路126に出力する。
乗算回路126は、第1の複素数データS122と第3の複素数データS125とを乗算して第4の複素数データS126を生成し、これをIFFT回路127に出力する。
IFFT回路127は、第4の複素数データS126に逆フーリエ変換を施して相関データS105を生成する。
ここで、相関データS105は、ノイズ信号NOISE6とノイズ信号NOISE4との相対位置を2次元上で循環的にずらして相関をとった値全てを示している。
【0051】
上述したSPOMFによる照合では、周波数領域に変換後、各要素の絶対値を等しくする。このため、画像の低域の信号にかく乱されることなく相関を検出できる。
【0052】
上述した図19に示す構成のSPOMFに基づいた相関検出回路105は、画像マッチングには非常に効果的である。この手法はスペクトラム拡散を用いた通信においても同期確立のために使われており1回の計算で高速に同期確立ができるのでこの手法には適している。
なお、図20に示すように、図19に示す相関検出器105の前段に、補正回路401を設けてもよい。
補正回路401は、例えば、ノイズ信号NOISE4,6の回転や拡大縮小の変形を補正により吸収したノイズ信号NOISE4a,6bを生成し、これを相関検出器105に出力する。これにより、コンテンツ信号CONT2などに回転や拡大縮小などの処理が施されていた場合でも、相関検出器105における相関検出を正しく行え、判定部26の判定の信頼性を高めることができる。
【0053】
第7実施形態
図21は、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)やCD(Compact Disc)のようなパッケージメディアを用いてコンテンツ信号CONT2を提供する場合の運用形態の一例を説明するための図である。
図21に示す鍵管理装置501、マスタリング装置502、スタンピング装置503および再生装置504は、それぞれ異なる事業者あるいはユーザが使用する。
ここで、鍵管理装置501が第4の発明の鍵管理元に対応し、マスタリング装置502が第4の発明のコンテンツ生成元に対応し、スタンピング装置503が第4の発明の記録媒体製造元に対応し、再生装置504が第4の発明の提供先に対応している。
【0054】
図21に示すように、鍵管理装置501が、第1実施形態で説明した種データSEEDおよび鍵データK_ENを管理し、これを第1の秘密鍵データK_Aで暗号化してマスタリング装置502に送信(提供)すると共に、第2の秘密鍵データK_Bで暗号化してスタンピング装置503に送信する。
マスタリング装置502では、第1の秘密鍵データK_Aに対応する公開鍵データK_PAを基に種データSEEDおよび鍵データK_ENを復号して図1に示すノイズ生成部13、ノイズフィルタ14および付加部15と同様の処理を行って、コンテンツ信号CONT1にノイズ信号NOISE2を付加してコンテンツ信号CONT2を生成し、これをスタンピング装置503に提供する。
スタンピング装置503は、マスタリング装置502から受けたコンテンツ信号CONT2と、鍵管理装置501から受けた暗号化された種データSEEDおよび鍵データK_ENをディスクDISKに記録する。
再生装置504は、ディスクDISKから読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを第2の秘密鍵データK_Bに対応する第2の公開鍵データK_PBを基に復号し、その結果を基にノイズ信号NOISEを生成し、当該ノイズ信号NOISEと、ディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2とを基に、コンテンツ信号CONT2の利用可否(正当性)を判定する。
【0055】
このように、種データSEEDおよび鍵データK_ENを暗号化する鍵データを、マスタリング装置502とスタンピング装置503とに、相互に異なる秘密鍵データK_A,K_Bを基に暗号化した種データSEEDおよび鍵データK_ENを提供することで、マスタリング装置502を使用する事業者と、スタンピング装置503を使用する事業者とが結託して、正規のプロセスで違法ディスクを製造することを回避できる。
【0056】
なお、例えば、図22に示すように、種データSEEDと鍵データK_ENとを別々に管理してもよい。
図22において、オーサリングスタジオ505は、コンテンツ信号CONT2を編集してコンテンツ信号CONT3を生成し、これをスタンピング装置503に提供する。
ここで、オーサリングスタジオ505は、正規のコンテンツと流出コンテンツの両方が扱われる。結果的に出来上がったマスターが正規か違法かは工場では区別ができないから、故意にあるいは知らずに違法ディスクをスタンピングすることを防げない。
そこで、マスタリング装置502において、鍵管理装置501か指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISEを付加したコンテンツ信号CONT2をオーサリングスタジオ505に提供する。
オーサリングスタジオ505は、コンテンツ信号CONT2を編集してコンテンツ信号CONT3を生成する。
これにより、検査対象のコンテンツ信号が、マスタリング装置502からオーサリングスタジオ505に提供されたコンテンツ信号であるか否かを容易に特定できる。
【0057】
また、図22に示す例では、スタンピング装置503において、種データSEEDは、リボケーション鍵リストRKBと共に鍵データK_Dを基に暗号化されてディスクDISKに記録される。
また、スタンピング装置503において、鍵データK_ENは、フィジカルウォーターと呼ばれるSACDなどを採用して鍵データK_Cを基に暗号化されてディスクDISKに記録される。なお、種データSEEDをSACDを利用してディスクDISKに記録し、鍵データK_ENをリボケーションキーリストRKBと同じ方法で安全にディスクDISKに記録してもよい。
また、図22に示す例では、種データSEEDと共にリボケーション鍵リストRKBが、秘密鍵データK_B,K_Dを基に暗号化されてディスクDISKに記録される。
【0058】
再生装置504では、判定部511において、再生装置504が保持する当該装置の識別データD_IDおよび鍵データD_K1を基に鍵データK_Dが生成される。
判定部511は、当該鍵データK_Dと予め保持した鍵データK_Bとを基に、読み取り部510においてディスクDISKから読み取られた暗号化されたリボケーション鍵リストRKBおよび種データSEEDを復号する。
そして、判定部511が、例えば、リボケーション鍵リストRKB内に識別データD_IDが存在するか否かを判定し、存在しないと判定したことを条件に、鍵データK_Dを復号部512に出力すると共に、種データSEEDをノイズ生成部513に出力する。
復号部512は、判定部511からの鍵データK_ENを基に、コンテンツ信号CONT3を復号して判定部514に出力する。
また、復号部515は、鍵データK_Cを基に、読み取り部510から読み出された鍵データK_ENを復号してノイズ生成部513に出力する。
ノイズ生成部513は、図1を用いて説明したノイズ生成部13と同じ構成を有し、判定部511から入力した種データSEEDと、復号部515から入力した鍵データK_ENとを基にノイズ信号NOISEを生成し、これを判定部514に出力する。
判定部514は、復号部512からのコンテンツ信号と、ノイズ生成部513からのノイズ信号NOISEとの相関を基に、当該コンテンツ信号CONT3の利用の可否(正当性)を判定する。
【0059】
なお、図23に示すように、鍵管理装置501は、種データSEEDのリボケーションリストを再生装置504に提供してもよい。
この場合に、再生装置504の判定部511は、ディスクDISKから読み出した種データSEEDがリボケーションリスト内にあるか否かを判定し、ないことを条件に、鍵データK_Dを復号部512に出力する。
また、図24に示すように、鍵管理装置501は、種データSEEDのリボケーションリストをスタンピング装置503に提供して、ディスクDISKに記録させ、再生装置504がディスクDISKから当該リボケーションリストを読み出し、必要に応じて更新してもよい。
【0060】
また、図25に示すように、鍵管理装置501は、例えば、スタンピング装置503に固有の識別データInsert_IDを含むように種データSEEDを生成し、これをマスタリング装置502に提供する。
これにより、市場で違法ディスクが発見された場合に、例えば、検査装置550で種データSEEDに含まれる識別データInsert_IDを検出することで、違法行為を行ったスタンピング装置503、またはその事業者による運用を停止することができる。
このように、複数のスタンピング装置503あるいはその事業者を使う場合に、個々の事業者や装置の識別データを含むように、種データSEEDを規定することは有効である。
【0061】
なお、上述した第7実施形態では、種データSEEDおよび鍵データK_ENなどを配送する際に、これらのデータを秘密鍵データで暗号化して公開鍵データで復号する場合を例示したが、これらのデータを公開鍵データで暗号化して秘密鍵データで復号するようにしてもよい。さらに、共通鍵方式により、これらのデータを配送時に、共通鍵データを基に暗号化および復号してもよい。
【0062】
本発明は上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、本発明のパラメータとして、種データSEEDおよび鍵データK_ENを例示したが、種データSEEDのみをパラメータとし、図2に示すノイズ信号NOISE3をノイズ信号NOISE1としてノイズフィルタ14に出力してもよい。
【0063】
また、上述した実施形態では、記録媒体としてディスクDISKを例示したが、本発明は、半導体メモリなどのその他の記録媒体でもよい。
また、上述した実施形態において、種データSEEDとして、コンテンツ提供装置10、その製造者あるいはその使用団体(企業)などに固有の識別データを用い、これらに固有のノイズ信号NOISE1を生成するようにしてもよい。この場合に、種データSEEDの一部を上記識別データにし、残りを乱数により生成してもよい。これにより、コンテンツが悪用された場合に、そのコンテンツに付加されているノイズ信号を基に、違反者、並びにその違反履歴を特定できる。そのような違反行為を行った団体並びに違反行為に使用された装置をリボケーションできる。
また、上述した実施形態では、種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に暗号化を行ってノイズ信号を生成する場合を例示したが、これら2つのデータから暗号化以外の方法で、第3者が推定困難な乱数を生成し、この乱数を基にノイズ信号を生成してもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コンテンツ信号の正当性を少ない負担で判定することを可能にする信号処理方法およびその装置を提供することができる。
また、本発明によれば、コンテンツ信号の正当性を判定する側が保持するデータのデータ量を削減できる信号処理方法およびその装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態の信号処理システムの構成図である。
【図2】図2は、図1に示すノイズ生成部の構成図である。
【図3】図3は、図1に示すコンテンツ提供装置の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図4】図4は、図1に示すコンテンツ利用装置の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図5】図5は、図1に示す信号処理システムの変形例を説明するための図である。
【図6】図6は、図1に示す信号処理システムの変形例を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の第2実施形態のコンテンツ利用装置の構成図である。
【図8】図8は、本発明の第2実施形態のコンテンツ利用装置の変形例を説明するための図である。
【図9】図9は、本発明の第3実施形態の信号処理システムの構成図である。
【図10】図10は、図9に示すノイズ生成部の処理を説明するための図である。
【図11】図11は、図9に示すノイズ生成部のその他の処理を説明するための図である。
【図12】図12は、図9に示すノイズ生成部のその他の処理を説明するための図である。
【図13】図13は、図9に示すノイズ生成部のその他の処理を説明するための図である。
【図14】図14は、図9に示すノイズ生成部のその他の処理を説明するための図である。
【図15】図15は、本発明の第4実施形態の信号処理システムを説明するための図である。
【図16】図16は、図15に示す信号処理システムのその他の例を説明するための図である。
【図17】図17は、本発明の第5実施形態のコンテンツ利用装置の処理を説明するための図である。
【図18】図18は、図17に示す処理をさらに改良した場合を説明するための図である。
【図19】図19は、本発明の第6実施形態のコンテンツ利用装置の処理を説明するための図である。
【図20】図20は、図19に示すコンテンツ利用装置をさらに改良した場合を説明するための図である。
【図21】図21は、図1に示す信号処理システムの第1の運用形態を説明するための図である。
【図22】図22は、図1に示す信号処理システムの第2の運用形態を説明するための図である。
【図23】図23は、図1に示す信号処理システムの第3の運用形態を説明するための図である。
【図24】図24は、図1に示す信号処理システムの第4の運用形態を説明するための図である。
【図25】図25は、図1に示す信号処理システムの第5の運用形態を説明するための図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d,1e…信号処理システム、10,11…コンテンツ提供装置、12…パラメータ・鍵指定部、13…ノイズ生成部、14…ノイズフィルタ、15…付加部、16…ディスク製造部、21…ディスク読取部、22…ノイズ抽出フィルタ、23…ノイズ生成部、24…ノイズフィルタ、25…演算部、26…判定部、27…制御部、501…鍵管理装置、502…マスタリング装置、503…スタンピング装置、504…再生装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、著作権保護のための信号をコンテンツ信号に付加する信号処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオやオーディオなどのコンテンツの著作権を保護する技術として、電子透かし(ウォータマーク)がある。
この電子透かし技術は、コンテンツ信号の周波数成分などに予め決められた規則で変更を加えることで、当該コンテンツ信号に電子透かし情報を付加する。
そして、検出時に、上記規則を基に、コンテンツ信号に付加された電子透かし情報を検出し、その結果を基にコンテンツ信号の流出元などを特定する。
当該電子透かし技術の攻撃耐性は、コンテンツ信号に電子透かし情報を付加する上記規則が秘匿にされることを前提としている。
また、コンテンツ信号そのものの特徴量のダイジェストとなるデータを検出側に蓄積し、検出側で、検出対象のコンテンツ信号から取得した特徴量のデータと上記蓄積したデータとを比較して、当該コンテンツ信号の流出元を特定する技術が知られている。映像データのシグネチャーや音声用のフィンガープリントはこれに相当する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の電子透かし技術では、コンテンツ信号に電子透かし情報を付加する上記規則の秘匿性が失われると、当該規則自体を変更する必要があり、その負担が大きいという問題がある。
また、上述したダイジェストとなるデータを検出する技術では、映画などのコンテンツ信号については、データ量が膨大になり、検出側に数メガバイトの大容量な不揮発メモリが必要となってしまうという問題である。
【0004】
本発明は上述した従来技術に鑑みてなされ、コンテンツ信号の正当性を少ない負担で判定することを可能にする信号処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、コンテンツ信号の正当性を判定する側が保持するデータのデータ量を削減できる信号処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、第1の発明の信号処理方法は、コンテンツ信号を提供元から提供先に提供する信号処理方法であって、指定されたパラメータを基に擬似ランダムに生成したノイズ信号を第1のコンテンツ信号に付加して第2のコンテンツ信号を前記提供元が生成する第1の工程と、前記提供元から前記提供先に、前記第1の工程で生成した前記第2のコンテンツ信号を提供すると共に、前記パラメータをセキュアに提供する第2の工程と、前記第2の工程で前記提供元から受けた前記パラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を前記提供先が生成する第3の工程と、前記第3の工程で生成した前記ノイズ信号と、前記第2の工程で前記提供元から受けた前記第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号とを基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を前記提供先が判定する第4の工程とを有する。
【0006】
第1の発明の信号処理方法の作用は以下のようになる。
先ず、第1の工程において、指定されたパラメータを基に擬似ランダムに生成したノイズ信号を第1のコンテンツ信号に付加して第2のコンテンツ信号を前記提供元が生成する。
次に、第2の工程において、前記提供元から前記提供先に、前記第1の工程で生成した前記第2のコンテンツ信号を提供すると共に、前記パラメータをセキュアに提供する。
次に、第3の工程において、前記第2の工程で前記提供元から受けた前記パラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を前記提供先が生成する。
次に、第4の工程において、前記第3の工程で生成した前記ノイズ信号と、前記第2の工程で前記提供元から受けた前記第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号とを基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を前記提供先が判定する。
【0007】
第2の発明の信号処理装置は、指定されたパラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を生成するノイズ生成手段と、前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号をコンテンツ信号に付加する付加手段と、前記付加手段によって前記ノイズ信号が付加されたコンテンツ信号を提供先に提供するための処理と、並びに前記指定されたパラメータを前記提供先にセキュアに提供するための処理とを行う提供手段とを有する。
【0008】
第2の発明の信号処理装置の作用は以下のようになる。
先ず、ノイズ生成手段が、指定されたパラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を生成する。
次に、付加手段が、前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号をコンテンツ信号に付加する。
次に、提供手段が、前記付加手段によって前記ノイズ信号が付加されたコンテンツ信号を提供先に提供するための処理と、並びに前記指定されたパラメータを前記提供先にセキュアに提供するための処理とを行う。
【0009】
第3の発明の信号処理装置は、提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する信号処理装置であって、セキュアな状態で受けたパラメータを基に、予め決められた方法で擬似ランダムにノイズ信号を生成するノイズ生成手段と、前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号と、前記提供を受けたコンテンツ信号に付加されているノイズ信号とを基に、前記提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する判定手段とを有する。
【0010】
第3の発明の信号処理装置の作用は以下のようになる。
先ず、ノイズ生成手段が、セキュアな状態で受けたパラメータを基に、予め決められた方法で擬似ランダムにノイズ信号を生成する。
次に、判定手段が、前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号と、前記提供を受けたコンテンツ信号に付加されているノイズ信号とを基に、前記提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する。
【0011】
第4の発明の信号処理方法は、鍵管理元が、パラメータを第1の秘密鍵データで暗号化してコンテンツ生成元に提供し、前記パラメータを第2の秘密鍵データで暗号化して記録媒体製造者に提供する第1の工程と、前記コンテンツ生成元が、前記第1の工程で受けたパラメータを前記第1の秘密鍵データに対応した第1の公開鍵データを基に復号し、当該復号の結果を基に擬似ランダムに生成したノイズ信号を第1のコンテンツ信号に付加して第2のコンテンツ信号を生成する第2の工程と、前記コンテンツ生成元から記録媒体製造元に、前記第2のコンテンツ信号を提供する第3の工程と、前記記録媒体製造元が、前記第3の工程で受けた第2のコンテンツ信号と、前記第1の工程で受けた暗号化されたパラメータとを記録媒体に記録する第4の工程と、提供先が、前記第4の工程で得られた前記記録媒体から読み出したパラメータを前記第2の秘密鍵データに対応した第2の公開鍵データを基に復号し、当該復号の結果を基に擬似ランダムにノイズ信号を生成する第5の工程と、前記提供先が、前記第5の工程で生成した前記ノイズ信号と、前記記録媒体から読み出した前記第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号とを基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を判定する第6の工程とを有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
図1は、本実施形態の信号処理システム1の構成図である。
図1に示すように、信号処理システム1は、例えば、コンテンツ提供装置10と、コンテンツ利用装置11とを有する。
ここで、コンテンツ提供装置10が第1の発明の提供元および第2の発明の信号処理装置に対応し、コンテンツ利用装置11が第1の発明の提供先および第3の発明の信号処理装置に対応している。
信号処理システム1では、コンテンツ提供装置10は、パラメータ・鍵指定部12によって指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISE2を付加したコンテンツ信号CONT2を、ディスクDISKに付加する。
そして、コンテンツ提供装置10は、コンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録すると共に、種データSEEDおよび鍵データK_ENをセキュアな状態でディスクDISKに記録する。
コンテンツ利用装置11は、ディスクDISKからセキュアな状態で読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に、ノイズ信号NOISE6を生成する。
そして、コンテンツ利用装置11は、当該ノイズ信号NOISE6と、コンテンツ信号CONT2から抽出したノイズ信号NOISE4との一致・不一致を基に、ディスクDISK(コンテンツ信号CONT2)の正当性、すなわち利用の可否を判定する。
【0013】
〔コンテンツ提供装置10〕
コンテンツ提供装置10は、例えば、パラメータ・鍵指定部12、ノイズ生成部13、ノイズフィルタ14、付加部15、ディスク製造部16および制御部17を有する。
なお、パラメータ・鍵指定部12、ノイズ生成部13、ノイズフィルタ14、付加部15、ディスク製造部16および制御部17は、例えば、内部の処理およびデータを外部から監視および改竄できないようなセキュアモジュール内に設けられている。
ここで、パラメータ・鍵指定部12が第1の発明の指定手段に対応し、ノイズフィルタ14が第1の発明のノイズ生成手段に対応し、付加部15が第1の発明の付加手段に対応し、ディスク製造部16が第1の発明の提供手段に対応している。
【0014】
パラメータ・鍵指定部12は、ノイズ信号の生成に用いられる乱数発生用の種データSEEDと、暗号化用の鍵データK_ENをノイズ生成部13に指定する。
また、パラメータ・鍵指定部12は、乱数発生用の種データSEEDと、暗号化用の鍵データK_ENとをディスク製造部16に出力する。
ここで、種データSEEDおよび鍵データK_ENが本発明のパラメータに対応している。
パラメータ・鍵指定部12は、例えば、ディスクDISKに記録されるコンテンツ信号CONT1の種類毎などに、乱数発生用の種データSEEDと、暗号化用の鍵データK_ENとの少なくとも一方を変更して指定する。
【0015】
ノイズ生成部13は、パラメータ・鍵指定部12によって指定された乱数発生用の種データSEEDを基に乱数を生成する。また、ノイズ生成部13は、指定された暗号化用の鍵データK_ENを基に上記乱数を暗号化してノイズ信号NOISE1を生成し、これをノイズフィルタ14に出力する。
ノイズ生成部13の具体的な構成については後述する。
ノイズフィルタ14は、ノイズ生成部13から入力したノイズ信号NOISE1にフィルタ処理を行ってノイズ信号NOISE2(本発明のノイズ信号)を生成し、これを付加部15に出力する。
【0016】
付加部15は、コンテンツ信号CONT1(第1の発明の第1のコンテンツ信号または第2の発明のコンテンツ信号)に、ノイズ信号NOISE2を付加(重畳)してコンテンツ信号CONT2(第1の発明の第2のコンテンツ信号)を生成し、これをディスク製造部16に出力する。
ディスク製造部16は、付加部15から入力したコンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録する。
また、ディスク製造部16は、パラメータ・鍵指定部12から入力した種データSEEDおよび暗号化用の鍵データK_ENを、ディスクDISK内にセキュアな状態で記録する。ディスク製造部16は、例えば、種データSEEDおよび鍵データK_ENを暗号化してディスク製造部16に記録したり、あるいは、コンテンツ利用装置11のディスク読取部21においてセキュアな状態で読み取り可能な記録領域に種データSEEDおよび鍵データK_ENを記録することで、上記セキュアな状態での記録を実現する。
制御部17は、例えば、所定のプログラムを実行し、当該プログラムの実行に基づいて、上述したコンテンツ提供装置10の各構成要素の動作を制御する。
【0017】
図2は、図1に示すノイズ生成部13の構成図である。
図2に示すように、ノイズ生成部13は、例えば、PN(Psuedo−random Number)生成部31、乗算部32、PN生成部33および暗号化部34を有する。
PN生成部31は、パラメータ・鍵指定部12からの種データSEEDを基に乱数S31を生成し、これを乗算部32に出力する。
また、PN生成部33は、PN生成部31と独立して乱数S33を生成し、これを乗算部32に出力する。
乗算部32は、PN生成部31からの乱数S31とPN生成部33からの乱数S33とを乗算し(掛け合わせ)てノイズ信号NOISE3(ゴールド符号)を生成し、これを暗号化部34に出力する。
ここで、PN生成部31が生成する乱数S31の位相をずらしていくと、乱数S31の周期と同等の数の異なるノイズ信号NOISE2を生成できる。そのため、PN生成部31が指定する種データSEEDを制御することでランダムで多様なノイズ信号NOISE3を生成できる。
この場合に、乱数31の位相をずらすことで、乗算部32によって生成される乱数である異なる複数のノイズ信号NOISE3は、ハミング距離が大きくなり、検出(判定)の誤りが起こりにくくなる。
【0018】
暗号化部34は、乗算部32から入力したノイズ信号NOISE3を、PN生成部31から入力した鍵データK_ENを基に暗号化してノイズ信号NOISE1を生成し、これを図1に示すノイズフィルタ14に出力する。
暗号化部34は、暗号化として、例えば、DES(Data Encryption Standard)、トリプルDESやAESなどの暗号によるスクランブルを行う。これにより、ノイズ信号NOISE2を拡散したノイズ信号NOISE1を生成できる。
ノイズ信号NOISE1は、PN生成部31,33におけるPN符合のタップ位置の情報および位相ズレの情報(種データSEED等で規定される)と、鍵データK_ENによって規定され、これらを安全な方法でコンテンツ利用装置11に送れば再生装置側の回路規模、記憶装置の容量は非常に小さいもので実現できる。
【0019】
〔コンテンツ利用装置11〕
図1に示すように、コンテンツ利用装置11は、例えば、ディスク読取部21、ノイズ抽出フィルタ22、ノイズ生成部23、ノイズフィルタ24、演算部25、判定部26および制御部27を有する。
なお、例えば、ノイズ抽出フィルタ22、ノイズ生成部23、ノイズフィルタ24、演算部25、判定部26および制御部27は、内部の処理およびデータを外部から監視および改竄できないようなセキュアモジュール内に設けられている。
ここで、ノイズ生成部23が第2の発明のノイズ生成手段に対応し、演算部25および判定部26が第2の発明の判定手段に対応している。
【0020】
ディスク読取部21は、コンテンツ提供装置10が製造したディスクDISKから読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを、ノイズ生成部23に出力する。
また、ディスク読取部21は、ディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2をノイズ抽出フィルタ22および判定部26に出力する。
ノイズ抽出フィルタ22は、ディスク読取部21から入力したコンテンツ信号CONT2から、ノイズ信号NOISE4を抽出し、これを演算部25に出力する。
【0021】
ノイズ生成部23は、ディスク読取部21から入力した種データSEEDを基に乱数を生成する。また、ノイズ生成部13は、ディスク読取部21から入力した暗号化用の鍵データK_ENを基に上記乱数を暗号化してノイズ信号NOISE5を生成し、これをノイズフィルタ24に出力する。
ノイズ生成部23は、例えば、図2に示すノイズ生成部13と同じ構成を有している。
ノイズフィルタ24は、ノイズ生成部23から入力したノイズ信号NOISE5にフィルタ処理を行ってノイズ信号NOISE6を生成し、これを演算部25に出力する。
演算部25は、ノイズ抽出フィルタ22からのノイズ信号NOISE4と、ノイズフィルタ24からのノイズ信号NOISE6とを基に乗算などの所定の演算を行い、その結果である信号S25を判定部26に出力する。
判定部26は、演算部25からの信号S25を基に、ノイズ信号NOISE4とNOISE6とが一致しているか否かを判断し、一致していると判断する(ディスクDISKが正規のルートから得られたものであると判断する)とコンテンツ信号CONT2の利用を許可し、一致していないと判断するとコンテンツ信号CONT2の利用を禁止する。
【0022】
以下、図1に示す信号処理システム1の動作例を説明する。
〔コンテンツ提供装置10の動作例〕
図3は、図1に示すコンテンツ提供装置10の動作例を説明するための図である。
ステップST1:
パラメータ・鍵指定部12は、ノイズ信号の生成に用いられる乱数発生用の種データSEEDと、暗号化用の鍵データK_ENをノイズ生成部13に指定する。
ステップST2:
ノイズ生成部13の図2に示すPN生成部31,33および乗算部32が、ステップST1で指定された乱数発生用の種データSEEDを基にノイズ信号NOISE3を生成する。
そして、暗号化部34が、ステップST1で指定された暗号化用の鍵データK_ENを基にノイズ信号NOISE3を暗号化してノイズ信号NOISE1を生成し、これをノイズフィルタ14に出力する。
そして、ノイズフィルタ14は、ノイズ生成部13から入力したノイズ信号NOISE1にフィルタ処理を行ってノイズ信号NOISE2を生成し、これを付加部15に出力する。
【0023】
ステップST3:
付加部15は、コンテンツ信号CONT1に、ノイズ信号NOISE2を付加(重畳)してコンテンツ信号CONT2を生成し、これをディスク製造部16に出力する。
ステップST4:
ディスク製造部16は、付加部15から入力したコンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録する。
また、ディスク製造部16は、パラメータ・鍵指定部12から入力した種データSEEDおよび暗号化用の鍵データK_ENを、ディスクDISK内にセキュアな状態で記録する。
【0024】
〔コンテンツ利用装置11の動作例〕
図4は、図1に示すコンテンツ利用装置11の動作例を説明するためのフローチャートである。
ステップST11:
ディスク読取部21は、コンテンツ提供装置10が製造したディスクDISKからセキュアな状態で読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを、ノイズ生成部23に出力する。
また、ディスク読取部21は、ディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2をノイズ抽出フィルタ22および判定部26に出力する。
【0025】
ステップST12:
ノイズ生成部23は、ディスク読取部21から入力した種データSEEDを基に乱数を生成する。また、ノイズ生成部13は、ディスク読取部21から入力した暗号化用の鍵データK_ENを基に上記乱数を暗号化してノイズ信号NOISE5を生成し、これをノイズフィルタ24に出力する。
ノイズフィルタ24は、ノイズ生成部23から入力したノイズ信号NOISE5にフィルタ処理を行ってノイズ信号NOISE6を生成し、これを演算部25に出力する。
【0026】
ステップST13:
ノイズ抽出フィルタ22は、ディスク読取部21から入力したコンテンツ信号CONT2から、ノイズ信号NOISE4を抽出し、これを演算部25に出力する。
【0027】
ステップST14:
演算部25は、ノイズ抽出フィルタ22からのノイズ信号NOISE4と、ノイズフィルタ24からのノイズ信号NOISE6とを基に所定の演算を行って、その結果である信号S25を判定部26に出力する。
判定部26は、演算部25からの信号S25を基に、ノイズ信号NOISE4とNOISE6とが一致(マッチング)しているか否かを判断する。
ステップST15:
判定部26は、ステップST14で一致していると判断するとステップST16に進み、そうでない場合にはステップST17に進む。
【0028】
ステップST16:
判定部26は、コンテンツ信号CONT2の利用を許可する。
当該利用は、例えば、コンテンツ信号の記録、再生あるいはアップロードなどである。また、コンテンツ信号CONT2がネットワークを介して受信される場合には、当該利用は、ダウンロードなどであってもよい。
ステップST17:
判定部26は、コンテンツ信号CONT2の利用を禁止する。
なお、本実施形態では、コンテンツ信号CONT2にノイズ信号が付加されていない場合にも、ステップST14で一致しないと判断され、コンテンツ信号CONT2の利用が禁止される。
【0029】
以上説明したように、信号処理システム1では、コンテンツ提供装置10は、パラメータ・鍵指定部12によって指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISE2を付加したコンテンツ信号CONT2を、ディスクDISKに付加する。そして、コンテンツ提供装置10が、コンテンツ信号CONT2をディスクDISKに記録すると共に、種データSEEDおよび鍵データK_ENをセキュアな状態でディスクDISKに記録する。また、コンテンツ利用装置11は、ディスクDISKからセキュアな状態で読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に、ノイズ信号NOISE6を生成する。そして、コンテンツ利用装置11が、当該ノイズ信号NOISE6と、コンテンツ信号CONT2から抽出したノイズ信号NOISE4との一致・不一致を基に、ディスクDISKの正当性を判定する。
そのため、何らかの要因で種データSEEDおよび鍵データK_ENの秘匿性が失われた場合には、種データSEEDおよび鍵データK_ENを変更すればよい。この種データSEEDおよび鍵データK_ENの変更は、従来の電子透かし技術においてコンテンツ信号に電子透かし情報を付加する規則を変更することに比べて容易に行える。そのため、ディスクDISKの正当性の判定を少ない負担で、しかも正確に行うことができる。
【0030】
また、信号処理システム1では、コンテンツ信号CONT2に付加されているノイズ信号NOISE2は、ノイズ生成部13によって乱数を基に生成されており、電子透かし情報で用いられる固定的ではないので、第三者が推定することが困難である。すなわち、ノイズ信号NOISE2を第三者が不正に生成してコンテンツ信号に付加することが困難である。
一方、従来の電子透かし技術では、電子透かし情報が付加されてない同じコンテンツとの差分を取り電子透かし情報を推定したり、改ざんしたり(差分攻撃)できることなどにより、その構造を容易に推定されることから既にリリースされたソフトには使わないような配慮が必要である。信号処理システム1では、このような配慮は不要である。
すなわち、信号処理システム1では、差分攻撃により作られた乱数自体を任意のコンテンツ信号に内挿しても、セキュアな状態で指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを取得しなければ、コンテンツ利用装置11では正当であると判定されないため、なりすまし攻撃にも強い。
また、ノイズ信号NOISE2は、コンテンツ信号CONT1の内容とは無関係に生成、付加および検出できる。
【0031】
また、信号処理システム1によれば、コンテンツ提供装置10からコンテンツ利用装置11に、データ量の少ない種データSEEDおよび鍵データK_ENをセキュアな状態で提供すればよい。そのため、従来のように、コンテンツ信号そのものの特徴量のダイジェストなどの膨大なデータをコンテンツ利用装置11は記憶する必要がない。
【0032】
ところで、映像にはフィルムノイズと呼ばれる比較的大きなノイズが含まれている。このノイズは映像にとってはある種の芸術性を向上する効果があり、コンピューターグラフィックなどフィルムを元々用いていない場合にも、故意に人工的に作られたノイズを加算する場合が多い。また最近は、実写映画の場合もHDカメラを用いてフィルムを使わない場合が多くなってきているので、この人工的なノイズを加算する場合が多くなってきている。
このような観点からも、信号処理システム1のようにコンテンツ信号CONT2にランダムなノイズ信号NOISE2を付加することは画質の面でも効果的である。
【0033】
なお、上述した第1実施形態において、例えば、図5に示すように、コンテンツ利用装置11の判定部26において、図1に示すノイズフィルタ24から出力されたノイズ信号NOISE6と、ディスク読取部21がディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2とのマッチングをとり、その結果を基に上記判定を行ってもよい。当該マッチングは、例えば、後述するように、ノイズ信号NOISE6とコンテンツ信号2との間の相関を検出することで実現される。
【0034】
また、上述した第1実施形態において、図6に示す信号処理システム1aのように、コンテンツ信号CONT2、種データSEEDおよび鍵データK_ENをディスクDISKに記録してコンテンツ提供装置10からコンテンツ利用装置11に提供するのではなく、ネットワークNTなどを介してコンテンツ提供装置10からコンテンツ利用装置11にコンテンツ信号CONT2、種データSEEDおよび鍵データK_ENを送信してもよい。なお、コンテンツ信号CONT2の送信と、種データSEEDおよび鍵データK_ENの送信とは、同一経路であっても別経路であってもよい。
図6に示す例では、種データSEEDおよび鍵データK_ENを、正当権限を有するコンテンツ利用装置11のみが復号できるように暗号化してコンテンツ提供装置10からコンテンツ利用装置11に送信する。
【0035】
第2実施形態
図7は、本実施形態のコンテンツ利用装置11bの構成図である。
図7に示すように、コンテンツ利用装置11bは、例えば、ディスク読取部41、パラメータ指定部42、ノイズ生成部43、ノイズフィルタ44、付加部45、出力部46および制御部47を有する。
なお、例えば、ディスク読取部41、パラメータ指定部42、ノイズ生成部43、ノイズフィルタ44、付加部45、出力部46および制御部47は、内部の処理およびデータを外部から監視および改竄できないようなセキュアモジュール内に設けられている。
【0036】
コンテンツ利用装置11bでは、パラメータ指定部42が、基本的に、図1に示すパラメータ・鍵指定部12と同じ処理を行って、例えば、コンテンツ利用装置11bに固有に割り当てられた種データSEED1と鍵データK_EN1とをノイズ生成部43に出力する。
そして、ノイズ生成部43は、パラメータ指定部42から入力した種データSEED1と鍵データK_EN1を基に、図1に示すノイズ生成部13と同じ処理を行って、ノイズ信号NOISE9を生成する。
そして、ノイズフィルタ44は、ノイズ信号NOISE9をフィルタ処理してノイズ信号NOISE10を生成する。
付加部45は、ディスク読取部41がディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2にノイズ信号NOISE10を付加してコンテンツ信号CONT3を生成する。
なお、ディスクDISKではなく、ネットワークなどを介してコンテンツ信号CONT2を受信してもよい。
出力部46は、パラメータ指定部42からの種データSEED1と鍵データK_EN1とを暗号化して、テレビモニタ、ビデオデコーダあるいはコンピュータなどのTE外部装置48に出力する。
また、出力部46は、コンテンツ信号CONT3を外部装置48に出力する。
【0037】
コンテンツ利用装置11bでは、コンテンツ信号CONT3に固有のノイズ信号NOISE10が付加されるため、コンテンツ信号CONT3が不正に流出した場合に、ノイズ信号NOISE10を基に、コンテンツ利用装置11bから流出したことを特定できる。
また、コンテンツ利用装置11bでは、種データSEED1と鍵データK_EN1を暗号化して外部装置48に出力することで、外部装置48において、第1実施形態の場合と同様に、コンテンツ信号CONT3の利用制限を行うことができる。
なお、上述した例では、付加部45において、コンテンツ信号CONT2にノイズ信号NOISE10をそのまま加算などにより付加した場合を例示したが、コンテンツ信号CONT2が圧縮コンテンツ信号の場合には、図8に示すコンテンツ利用装置11cのように、付加部45の代わりにデコーダ/エンコーダ55を設け、デコーダ/エンコーダ55によってDCT(Discrete Cosine Transform) 上の係数やWAVELET係数上でノイズ信号NOISE10の加算を行ってもよい。
【0038】
第3実施形態
図9は、本実施形態の信号処理システム1dの構成図である。
図9に示すように、信号処理システム1dは、コンテンツ提供装置10dとコンテンツ利用装置11dとを有する。
コンテンツ提供装置10dは、図1に示すコンテンツ提供装置10の付加部15の代わりに付加部15dを設けた構成を有している。
また、コンテンツ利用装置11dは、図1に示すコンテンツ利用装置11の演算部25および判定部26の代わりに判定部26dを設けた構成を有している。
本実施形態では、図10に示すように、コンテンツ信号CONT1が複数のフィールドで構成される画像信号である場合に、付加部15dにおいて、コンテンツ信号CONT1を構成する各フィールド信号FI1,FI2,FI3,..に対して、相互に、あるいは所定の周期で、異なる開始点からノイズ信号NOISE2を付加してコンテンツ信号CONT2を生成する。
このように、コンテンツ信号CONT1に対してフィールド単位にノイズ開始点を変更してノイズ信号NOISE2を付加することで、ノイズ開始点を固定した場合に比べて、画質を向上できる。すなわち、フィルムノイズは元々画面上を動いているので、固定したノイズ開始点に同じノイズ信号を付加すると、画質を劣化させる要因となるためである。
なお、ノイズ開始点の変更は、フィールド単位の他、フレーム単位などであってもよい。
【0039】
一方、コンテンツ利用装置11dの判定部26dは、後述するSPOMFなどを使って行う場合、ノイズの開始点が動いてもマッチングが可能である。
【0040】
また、付加部15dは、例えば、図11に示すように、コンテンツ信号CONT1を構成するフィールド信号FI1〜FI6...(あるいはフレーム信号)の各々を単位として、複数のノイズ信号NOISEA,B,Cのなかから前後のフィールド信号で異なるノイズ信号を選択して付加してもよい。
この場合に、パラメータ・鍵指定部12は、例えば、OFB(Output Feed Back)やDESなどを基に乱数を発生させて、種データSEEDおよび鍵データK_ENをランダムに生成し、ノイズ生成部13に異なるノイズ信号NOISEA,B,Cを生成させる。
これにより、ノイズ信号NOISEA,B,Cの秘匿性を高めることができる。
また、付加部15dは、例えば、図12に示すように、コンテンツ信号CONT1を構成するフィールド信号FI1〜FI6...に対して、単数のノイズ信号NOISEDを付加してもよい。
また、図1に示すコンテンツ信号CONT2が図13に示すフィルムFILMである場合に、各画面の領域AREA1〜6...に跨がるように、単数のノイズ信号NOISEDを記録してもよい。
【0041】
また、付加部15dは、例えば、図14に示すように、複数のフィールド信号FI1〜FI6...(あるいはフレーム信号について、各フィールド信号において、2次元方向のうち一方向に成分を持ち、複数のフィールド信号に跨がる単数または複数のノイズパターンNP1〜NP5を持つノイズ信号NOISE2を、コンテンツ信号CONT1に付加してもよい。
このようなノイズパターンNP1〜NP5を用いることで、フィールド信号FI1〜FI6...が変形された場合でも、ノイズ信号NOISE2を高精度に検出できる。コンテンツ信号CONT2が違法コピーされる場合などの対策に特に有効である。
【0042】
第4実施形態
本実施形態では、上述した図1に示す信号処理システム1において、例えば、コンテンツ信号CONT2に何らかの補正処理が変形処理が加えられた場合に対処する方法について説明する。
図15は、本実施形態の信号処理システム1eを説明するための図である。
図15に示すように、コンテンツ利用装置11eは、図1および図5に示すコンテンツ利用装置11に、検出部301および補正部302を加えた構成を有している。
ここで、検出部301が第3の発明の検出手段に対応し、補正部302が第3の発明の補正手段に対応している。
図15に示すように、本実施形態では、図15に示すコンテンツ提供装置10eおよびコンテンツ利用装置11eが、例えば、予め決めたオリジナルの1画面分のコンテンツ信号CONT_Oを保持する。
コンテンツ提供装置10eの付加部15は、コンテンツ信号CONT1の他に、コンテンツ信号CONT_Oにもノイズ信号NOISE2を付加し、ディスク製造部16を介してディスクDISKに記録したり、ネットワークを介してコンテンツ利用装置11eに提供する。
その過程で、例えば、コンテンツ信号CONT2に何らかの補正処理および変形処理が加えられ、コンテンツ信号CONT_Oがコンテンツ信号CONT_OAになる。
コンテンツ利用装置11eでは、コンテンツ提供装置10eから提供を受けたコンテンツ信号CONT_OAを、例えば、検出部301において、予め保持したコンテンツ信号CONT1_Oと比較し、コンテンツ信号CONT_OAに施された変形を検出する。
そして、コンテンツ利用装置11eの補正部302は、検出部301が上記検出した変形を基に、コンテンツ提供装置10eから受けたコンテンツ信号CONT2を補正してコンテンツ信号CONT2Rを生成する。
そして、図1に示す演算部25において、コンテンツ信号CONT2Rとノイズ信号NOISE6とを基に所定の演算を行い、その結果を基に判定部26における判定を行う。
これにより、判定部26における判定のロバストネスを向上できる。
【0043】
なお、コンテンツ信号CONT2は、例えば、その提供過程で、フレームレートやIP(Interlace Progressive) 変換などが施される場合がある。
コンテンツ信号CONT2がビデオコンテンツの場合には、一般的に3:2プルダウンなどの変換やPAL(Phase Alternation by line) /NTSC(National Television System Committee)変換など多くの時間方向での変換が存在するので時間軸方向でのノイズ信号の変化もこの影響を受けやすい。このため、時間軸方向での変形に対応する必要がある。
フレームレート変換はもとを推定することは困難なので、変換された結果がどのようになっているかを検出してそれに応じたノイズを生成することが望ましい。
また時間軸が不連続になるような変換に対してはノイズを時間軸上では離散的に内挿して時間軸上での加算や間引きによる影響を受けにくくすることが望ましい。
具体的には、例えば、図16(A)に示すように、3:2プルダウンなどにより、コンテンツ信号CONT2を構成するフィールド信号FI1〜FI6...のうち、フィールドFI1,3,4,6...が抽出されてコンテンツ信号CONT2_Aが生成される。
図1に示すコンテンツ利用装置11eでは、例えば、検出部301においてコンテンツ信号CONT2_Aに3:2プルダウンが施されたことを検出し、ノイズ生成部23およびノイズフィルタ24が図16(B)に示すように、フィールドFI1,3,4,6...に対応させてノイズ信号NOISE6を生成する。
これにより、コンテンツ信号CONT2に変換が施された場合でも、判定部26において正確な判定を行うことができる。
【0044】
第5実施形態
図1に示す判定部26は、例えば、図6を用いて説明したように、演算部25からの信号を基に、例えば、ノイズ信号NOISE6とコンテンツ信号CONT2との相関を相関検出回路で検出し、その結果を基に判定を行う。
この場合に、例えば、コンテンツ提供装置10のノイズ生成部13において生成するノイズ信号NOISE1の周波数帯域を制限することで、各フレーム(フィールド)の画面のサイズを分割した大きさで時分割処理できる。
判定部26は、例えば、図17に示すように、コンテンツ信号CONT2が形成する各画面を16(4×4)分割して得られる各画面に対応したコンテンツ信号CONT2_Dと、それに対応してノイズ信号NOISE6を16分割して得られたノイズ信号NOISE6_Dとをそれぞれ相関検出回路101に入力し、相関を検出し、その結果である相関値S101をメモリ部MEMに出力する。
すなわち、相関検出回路101は、1画面分のコンテンツ信号CONT2について、16個の相関値S101を生成し、これをメモリ部MEMに出力する。
メモリ部MEMは、直列に接続された16個のメモリM1〜M16を有し、相関検出回路101から入力した相関S101をメモリM1からメモリ16に向けて入力順にシフトする。
これにより、1画面分のコンテンツ信号CONT2の最後の相関値S101がメモリM1に記憶されたタイミングで、当該1画面分の16個の相関値S101がメモリM1〜M16に記憶される。
加算器102は、このタイミングでメモリM1〜M16に記憶されている相関値S101を読み出して、それらを加算(累積)して相関値S102を生成する。
そして、判定部26は、相関値S102を基に、上記判定を行う。
【0045】
本実施形態では、例えば、コンテンツ信号CONT2が1920x1080のHD(High Definition) 画像の場合に、例えば、これに128x128の2次元高速フ−リエ変換FFTを行うとすると、15x9の分割で行えば良い。720x480のSD(Standard Definition) 画像であればこの結果を6x4の分割で分割して相関を検出する。
そして、この分割された信号についての相関値を累積して判定結果を得れば回路規模やメモリを小さくできる。
【0046】
また、例えば、図1に示す信号処理システム1において、図18に示すように、ノイズフィルタ24として、コンテンツ信号CONT2から、振幅方向の分解能を例えば4ビット程度にしてノイズ信号NOISE4を抽出することで、例えば、演算部25として分解能が4ビットのものを用いることができ、回路規模を小さくできる。
【0047】
第6実施形態
例えば、前述した図9に示すコンテンツ利用装置11dにおいて、判定部26dにおける相関検出を以下に示すSPOMF(Symmetrical Phase Only MatchedFiltering)方式で行ってもよい。
図19は、図9に示す判定部26dに設けた相関検出部105の機能ブロック図である。
図19に示すように、相関検出部105は、例えば、FFT回路(Fast Fourier Transforms) 121、ホワイトニング回路122、FFT回路123、ホワイトニング回路124、複素共役化回路125、乗算回路126およびIFFT回路127を有する。
【0048】
FFT回路121は、例えば、図9に示すノイズフィルタ24から入力したノイズ信号NOISE6にフーリエ変換を施して第1の周波数成分データS121を生成し、これをホワイトニング回路122に出力する。
ホワイトニング回路122は、第1の周波数成分データS121を構成する各々の複素数データを、各複素数データの絶対値で除算して(すなわち、各要素データの絶対値を等しくする)第1の複素数データS122を生成し、これを乗算回路126に出力する。
【0049】
FFT回路123は、例えば、図9に示すノイズ抽出フィルタ22から入力したノイズ信号NOISE4にフーリエ変換を施して第2の周波数成分データS123を生成し、これをホワイトニング回路124は、第2の周波数成分データS123を構成する各々の複素数データを、各複素数データの絶対値で除算して第2の複素数データS124を生成し、これを複素共役化回路125に出力する。
【0050】
複素共役化回路125は、第2の複素数データS124を構成する各々の複素数データを、複素共役な複素数データに置き換えた第3の複素数データS125を生成し、これを乗算回路126に出力する。
乗算回路126は、第1の複素数データS122と第3の複素数データS125とを乗算して第4の複素数データS126を生成し、これをIFFT回路127に出力する。
IFFT回路127は、第4の複素数データS126に逆フーリエ変換を施して相関データS105を生成する。
ここで、相関データS105は、ノイズ信号NOISE6とノイズ信号NOISE4との相対位置を2次元上で循環的にずらして相関をとった値全てを示している。
【0051】
上述したSPOMFによる照合では、周波数領域に変換後、各要素の絶対値を等しくする。このため、画像の低域の信号にかく乱されることなく相関を検出できる。
【0052】
上述した図19に示す構成のSPOMFに基づいた相関検出回路105は、画像マッチングには非常に効果的である。この手法はスペクトラム拡散を用いた通信においても同期確立のために使われており1回の計算で高速に同期確立ができるのでこの手法には適している。
なお、図20に示すように、図19に示す相関検出器105の前段に、補正回路401を設けてもよい。
補正回路401は、例えば、ノイズ信号NOISE4,6の回転や拡大縮小の変形を補正により吸収したノイズ信号NOISE4a,6bを生成し、これを相関検出器105に出力する。これにより、コンテンツ信号CONT2などに回転や拡大縮小などの処理が施されていた場合でも、相関検出器105における相関検出を正しく行え、判定部26の判定の信頼性を高めることができる。
【0053】
第7実施形態
図21は、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)やCD(Compact Disc)のようなパッケージメディアを用いてコンテンツ信号CONT2を提供する場合の運用形態の一例を説明するための図である。
図21に示す鍵管理装置501、マスタリング装置502、スタンピング装置503および再生装置504は、それぞれ異なる事業者あるいはユーザが使用する。
ここで、鍵管理装置501が第4の発明の鍵管理元に対応し、マスタリング装置502が第4の発明のコンテンツ生成元に対応し、スタンピング装置503が第4の発明の記録媒体製造元に対応し、再生装置504が第4の発明の提供先に対応している。
【0054】
図21に示すように、鍵管理装置501が、第1実施形態で説明した種データSEEDおよび鍵データK_ENを管理し、これを第1の秘密鍵データK_Aで暗号化してマスタリング装置502に送信(提供)すると共に、第2の秘密鍵データK_Bで暗号化してスタンピング装置503に送信する。
マスタリング装置502では、第1の秘密鍵データK_Aに対応する公開鍵データK_PAを基に種データSEEDおよび鍵データK_ENを復号して図1に示すノイズ生成部13、ノイズフィルタ14および付加部15と同様の処理を行って、コンテンツ信号CONT1にノイズ信号NOISE2を付加してコンテンツ信号CONT2を生成し、これをスタンピング装置503に提供する。
スタンピング装置503は、マスタリング装置502から受けたコンテンツ信号CONT2と、鍵管理装置501から受けた暗号化された種データSEEDおよび鍵データK_ENをディスクDISKに記録する。
再生装置504は、ディスクDISKから読み出した種データSEEDおよび鍵データK_ENを第2の秘密鍵データK_Bに対応する第2の公開鍵データK_PBを基に復号し、その結果を基にノイズ信号NOISEを生成し、当該ノイズ信号NOISEと、ディスクDISKから読み出したコンテンツ信号CONT2とを基に、コンテンツ信号CONT2の利用可否(正当性)を判定する。
【0055】
このように、種データSEEDおよび鍵データK_ENを暗号化する鍵データを、マスタリング装置502とスタンピング装置503とに、相互に異なる秘密鍵データK_A,K_Bを基に暗号化した種データSEEDおよび鍵データK_ENを提供することで、マスタリング装置502を使用する事業者と、スタンピング装置503を使用する事業者とが結託して、正規のプロセスで違法ディスクを製造することを回避できる。
【0056】
なお、例えば、図22に示すように、種データSEEDと鍵データK_ENとを別々に管理してもよい。
図22において、オーサリングスタジオ505は、コンテンツ信号CONT2を編集してコンテンツ信号CONT3を生成し、これをスタンピング装置503に提供する。
ここで、オーサリングスタジオ505は、正規のコンテンツと流出コンテンツの両方が扱われる。結果的に出来上がったマスターが正規か違法かは工場では区別ができないから、故意にあるいは知らずに違法ディスクをスタンピングすることを防げない。
そこで、マスタリング装置502において、鍵管理装置501か指定された種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に生成したノイズ信号NOISEを付加したコンテンツ信号CONT2をオーサリングスタジオ505に提供する。
オーサリングスタジオ505は、コンテンツ信号CONT2を編集してコンテンツ信号CONT3を生成する。
これにより、検査対象のコンテンツ信号が、マスタリング装置502からオーサリングスタジオ505に提供されたコンテンツ信号であるか否かを容易に特定できる。
【0057】
また、図22に示す例では、スタンピング装置503において、種データSEEDは、リボケーション鍵リストRKBと共に鍵データK_Dを基に暗号化されてディスクDISKに記録される。
また、スタンピング装置503において、鍵データK_ENは、フィジカルウォーターと呼ばれるSACDなどを採用して鍵データK_Cを基に暗号化されてディスクDISKに記録される。なお、種データSEEDをSACDを利用してディスクDISKに記録し、鍵データK_ENをリボケーションキーリストRKBと同じ方法で安全にディスクDISKに記録してもよい。
また、図22に示す例では、種データSEEDと共にリボケーション鍵リストRKBが、秘密鍵データK_B,K_Dを基に暗号化されてディスクDISKに記録される。
【0058】
再生装置504では、判定部511において、再生装置504が保持する当該装置の識別データD_IDおよび鍵データD_K1を基に鍵データK_Dが生成される。
判定部511は、当該鍵データK_Dと予め保持した鍵データK_Bとを基に、読み取り部510においてディスクDISKから読み取られた暗号化されたリボケーション鍵リストRKBおよび種データSEEDを復号する。
そして、判定部511が、例えば、リボケーション鍵リストRKB内に識別データD_IDが存在するか否かを判定し、存在しないと判定したことを条件に、鍵データK_Dを復号部512に出力すると共に、種データSEEDをノイズ生成部513に出力する。
復号部512は、判定部511からの鍵データK_ENを基に、コンテンツ信号CONT3を復号して判定部514に出力する。
また、復号部515は、鍵データK_Cを基に、読み取り部510から読み出された鍵データK_ENを復号してノイズ生成部513に出力する。
ノイズ生成部513は、図1を用いて説明したノイズ生成部13と同じ構成を有し、判定部511から入力した種データSEEDと、復号部515から入力した鍵データK_ENとを基にノイズ信号NOISEを生成し、これを判定部514に出力する。
判定部514は、復号部512からのコンテンツ信号と、ノイズ生成部513からのノイズ信号NOISEとの相関を基に、当該コンテンツ信号CONT3の利用の可否(正当性)を判定する。
【0059】
なお、図23に示すように、鍵管理装置501は、種データSEEDのリボケーションリストを再生装置504に提供してもよい。
この場合に、再生装置504の判定部511は、ディスクDISKから読み出した種データSEEDがリボケーションリスト内にあるか否かを判定し、ないことを条件に、鍵データK_Dを復号部512に出力する。
また、図24に示すように、鍵管理装置501は、種データSEEDのリボケーションリストをスタンピング装置503に提供して、ディスクDISKに記録させ、再生装置504がディスクDISKから当該リボケーションリストを読み出し、必要に応じて更新してもよい。
【0060】
また、図25に示すように、鍵管理装置501は、例えば、スタンピング装置503に固有の識別データInsert_IDを含むように種データSEEDを生成し、これをマスタリング装置502に提供する。
これにより、市場で違法ディスクが発見された場合に、例えば、検査装置550で種データSEEDに含まれる識別データInsert_IDを検出することで、違法行為を行ったスタンピング装置503、またはその事業者による運用を停止することができる。
このように、複数のスタンピング装置503あるいはその事業者を使う場合に、個々の事業者や装置の識別データを含むように、種データSEEDを規定することは有効である。
【0061】
なお、上述した第7実施形態では、種データSEEDおよび鍵データK_ENなどを配送する際に、これらのデータを秘密鍵データで暗号化して公開鍵データで復号する場合を例示したが、これらのデータを公開鍵データで暗号化して秘密鍵データで復号するようにしてもよい。さらに、共通鍵方式により、これらのデータを配送時に、共通鍵データを基に暗号化および復号してもよい。
【0062】
本発明は上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、本発明のパラメータとして、種データSEEDおよび鍵データK_ENを例示したが、種データSEEDのみをパラメータとし、図2に示すノイズ信号NOISE3をノイズ信号NOISE1としてノイズフィルタ14に出力してもよい。
【0063】
また、上述した実施形態では、記録媒体としてディスクDISKを例示したが、本発明は、半導体メモリなどのその他の記録媒体でもよい。
また、上述した実施形態において、種データSEEDとして、コンテンツ提供装置10、その製造者あるいはその使用団体(企業)などに固有の識別データを用い、これらに固有のノイズ信号NOISE1を生成するようにしてもよい。この場合に、種データSEEDの一部を上記識別データにし、残りを乱数により生成してもよい。これにより、コンテンツが悪用された場合に、そのコンテンツに付加されているノイズ信号を基に、違反者、並びにその違反履歴を特定できる。そのような違反行為を行った団体並びに違反行為に使用された装置をリボケーションできる。
また、上述した実施形態では、種データSEEDおよび鍵データK_ENを基に暗号化を行ってノイズ信号を生成する場合を例示したが、これら2つのデータから暗号化以外の方法で、第3者が推定困難な乱数を生成し、この乱数を基にノイズ信号を生成してもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コンテンツ信号の正当性を少ない負担で判定することを可能にする信号処理方法およびその装置を提供することができる。
また、本発明によれば、コンテンツ信号の正当性を判定する側が保持するデータのデータ量を削減できる信号処理方法およびその装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態の信号処理システムの構成図である。
【図2】図2は、図1に示すノイズ生成部の構成図である。
【図3】図3は、図1に示すコンテンツ提供装置の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図4】図4は、図1に示すコンテンツ利用装置の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図5】図5は、図1に示す信号処理システムの変形例を説明するための図である。
【図6】図6は、図1に示す信号処理システムの変形例を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の第2実施形態のコンテンツ利用装置の構成図である。
【図8】図8は、本発明の第2実施形態のコンテンツ利用装置の変形例を説明するための図である。
【図9】図9は、本発明の第3実施形態の信号処理システムの構成図である。
【図10】図10は、図9に示すノイズ生成部の処理を説明するための図である。
【図11】図11は、図9に示すノイズ生成部のその他の処理を説明するための図である。
【図12】図12は、図9に示すノイズ生成部のその他の処理を説明するための図である。
【図13】図13は、図9に示すノイズ生成部のその他の処理を説明するための図である。
【図14】図14は、図9に示すノイズ生成部のその他の処理を説明するための図である。
【図15】図15は、本発明の第4実施形態の信号処理システムを説明するための図である。
【図16】図16は、図15に示す信号処理システムのその他の例を説明するための図である。
【図17】図17は、本発明の第5実施形態のコンテンツ利用装置の処理を説明するための図である。
【図18】図18は、図17に示す処理をさらに改良した場合を説明するための図である。
【図19】図19は、本発明の第6実施形態のコンテンツ利用装置の処理を説明するための図である。
【図20】図20は、図19に示すコンテンツ利用装置をさらに改良した場合を説明するための図である。
【図21】図21は、図1に示す信号処理システムの第1の運用形態を説明するための図である。
【図22】図22は、図1に示す信号処理システムの第2の運用形態を説明するための図である。
【図23】図23は、図1に示す信号処理システムの第3の運用形態を説明するための図である。
【図24】図24は、図1に示す信号処理システムの第4の運用形態を説明するための図である。
【図25】図25は、図1に示す信号処理システムの第5の運用形態を説明するための図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d,1e…信号処理システム、10,11…コンテンツ提供装置、12…パラメータ・鍵指定部、13…ノイズ生成部、14…ノイズフィルタ、15…付加部、16…ディスク製造部、21…ディスク読取部、22…ノイズ抽出フィルタ、23…ノイズ生成部、24…ノイズフィルタ、25…演算部、26…判定部、27…制御部、501…鍵管理装置、502…マスタリング装置、503…スタンピング装置、504…再生装置
Claims (16)
- コンテンツ信号を提供元から提供先に提供する信号処理方法であって、
指定されたパラメータを基に擬似ランダムに生成したノイズ信号を第1のコンテンツ信号に付加して第2のコンテンツ信号を前記提供元が生成する第1の工程と、
前記提供元から前記提供先に、前記第1の工程で生成した前記第2のコンテンツ信号を提供すると共に、前記パラメータをセキュアに提供する第2の工程と、
前記第2の工程で前記提供元から受けた前記パラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を前記提供先が生成する第3の工程と、
前記第3の工程で生成した前記ノイズ信号と、前記第2の工程で前記提供元から受けた前記第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号とを基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を前記提供先が判定する第4の工程と
を有する信号処理方法。 - 前記第4の工程は、前記第3の工程で生成したノイズ信号と、前記第2のコンテンツ信号あるいは当該第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号との相関を検出し、当該相関の結果を基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を前記提供先が判定する
請求項1に記載の信号処理方法。 - 前記第1の工程は、所定の装置、その装置の製造者、あるいは所定の団体を識別する識別データを前記パラメータとして用いて生成した前記ノイズ信号を前記第1のコンテンツ信号に付加する
請求項1に記載の信号処理方法。 - 指定されたパラメータを基に擬似ランダムにノイズ信号を生成するノイズ生成手段と、
前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号をコンテンツ信号に付加する付加手段と、
前記付加手段によって前記ノイズ信号が付加されたコンテンツ信号を提供先に提供するための処理と、並びに前記指定されたパラメータを前記提供先にセキュアに提供するための処理とを行う提供手段と
を有する信号処理装置。 - 複数の異なる前記コンテンツ信号毎に、異なる前記パラメータを前記ノイズ生成手段に指定する指定手段
をさらに有する請求項4に記載の信号処理装置。 - 前記付加手段は、前記コンテンツ信号が複数の画像を表示する信号である場合に、前記複数の画像のそれぞれを表示する信号相互間で、前記ノイズ信号を異なる位置に付加する
請求項4に記載の信号処理装置。 - 前記付加手段は、前記コンテンツ信号が複数の画像で構成される動画像の信号でありフィルムに記録される場合に、前記フィルム内の各々1枚の前記画像を構成する複数の記録領域に跨がって前記ノイズ信号を付加する
請求項4に記載の信号処理装置。 - 前記提供手段は、前記コンテンツ信号が複数の画像で構成される動画像の信号である場合に、個々の前記ノイズ信号が前記複数の画像の画像信号に跨がって付加されるように、単数または複数の前記ノイズ信号を前記コンテンツ信号に付加する
請求項4に記載の信号処理装置。 - 提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する信号処理装置であって、
セキュアな状態で受けたパラメータを基に、予め決められた方法で擬似ランダムにノイズ信号を生成するノイズ生成手段と、
前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号と、前記提供を受けたコンテンツ信号に付加されているノイズ信号とを基に、前記提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する判定手段と
を有する信号処理装置。 - 前記判定手段は、前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号と、前記提供を受けたコンテンツ信号に付加されているノイズ信号との相関を検出し、当該検出した相関を基に前記提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する
請求項9に記載の信号処理装置。 - 前記提供を受けたコンテンツ信号に含まれる第1の基準画像信号と、予め保持している第2の基準画像信号とを基に、前記提供を受けたコンテンツ信号に補正処理を行う補正手段
をさらに有し、
前記判定手段は、
前記ノイズ生成手段が生成した前記ノイズ信号と、前記補正手段により補正処理が施された前記コンテンツ信号に付加されているノイズ信号とを基に、前記提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する
請求項9に記載の信号処理装置。 - 前記提供を受けたコンテンツ信号に施された変換を検出する検出手段
をさらに有し、
前記ノイズ生成手段は、前記検出手段が検出した変換、並びに前記パラメータを基に前記ノイズ信号を生成する
請求項9に記載の信号処理装置。 - 前記判定手段は、前記提供を受けたコンテンツ信号によって規定される画像を構成する複数の画像を単位として、前記コンテンツ信号とノイズ信号との相関をそれぞれ順に検出し、前記複数の画像について得られた前記相関の結果を累積し、当該累積した結果を基に、前記提供を受けたコンテンツ信号の正当性を判定する
請求項9に記載の信号処理装置。 - 前記ノイズ生成手段は、前記コンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号が当該コンテンツ信号の提供元において前記パラメータを基に生成されたのと同じ処理を行って前記ノイズ信号を生成する
請求項9に記載の信号処理装置。 - 鍵管理元が、パラメータを第1の秘密鍵データで暗号化してコンテンツ生成元に提供し、前記パラメータを第2の秘密鍵データで暗号化して記録媒体製造者に提供する第1の工程と、
前記コンテンツ生成元が、前記第1の工程で受けたパラメータを前記第1の秘密鍵データに対応した第1の公開鍵データを基に復号し、当該復号の結果を基に擬似ランダムに生成したノイズ信号を第1のコンテンツ信号に付加して第2のコンテンツ信号を生成する第2の工程と、
前記コンテンツ生成元から記録媒体製造元に、前記第2のコンテンツ信号を提供する第3の工程と、
前記記録媒体製造元が、前記第3の工程で受けた第2のコンテンツ信号と、前記第1の工程で受けた暗号化されたパラメータとを記録媒体に記録する第4の工程と、
提供先が、前記第4の工程で得られた前記記録媒体から読み出したパラメータを前記第2の秘密鍵データに対応した第2の公開鍵データを基に復号し、当該復号の結果を基に擬似ランダムにノイズ信号を生成する第5の工程と、
前記提供先が、前記第5の工程で生成した前記ノイズ信号と、前記記録媒体から読み出した前記第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号とを基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を判定する第6の工程と
を有する信号処理方法。 - 鍵管理元が、パラメータを第1の公開鍵データで暗号化してコンテンツ生成元に提供し、前記パラメータを第2の公開鍵データで暗号化して記録媒体製造者に提供する第1の工程と、
前記コンテンツ生成元が、前記第1の工程で受けたパラメータを前記第1の公開鍵データに対応した第1の秘密鍵データを基に復号し、当該復号の結果を基に擬似ランダムに生成したノイズ信号を第1のコンテンツ信号に付加して第2のコンテンツ信号を生成する第2の工程と、
前記コンテンツ生成元から記録媒体製造元に、前記第2のコンテンツ信号を提供する第3の工程と、
前記記録媒体製造元が、前記第3の工程で受けた第2のコンテンツ信号と、前記第1の工程で受けた暗号化されたパラメータとを記録媒体に記録する第4の工程と、
提供先が、前記第4の工程で得られた前記記録媒体から読み出したパラメータを前記第2の公開鍵データに対応した第2の秘密鍵データを基に復号し、当該復号の結果を基に擬似ランダムにノイズ信号を生成する第5の工程と、
前記提供先が、前記第5の工程で生成した前記ノイズ信号と、前記記録媒体から読み出した前記第2のコンテンツ信号に付加されている前記ノイズ信号とを基に、前記第2のコンテンツ信号の正当性を判定する第6の工程と
を有する信号処理方法。
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