JP2004310593A - コンテンツ提供方法およびシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが取得要求するコンテンツを、ユーザが予約した場所、時刻に対して、柔軟にかつ高品質で提供できるコンテンツ提供方法を得ること。
【解決手段】移動端末3が、配信時刻と配信場所を指定したコンテンツの配信予約をスケジュール管理サーバ10に行う工程と、スケジュール管理サーバ10が、予約されたコンテンツの配信場所に最寄りのテンポラリサーバの位置を抽出し、配信時刻にそのテンポラリサーバからコンテンツの配信の可否を判断する工程と、スケジュール管理サーバ10が、コンテンツの配信が可能である場合に、コンテンツをテンポラリサーバに配信時刻までに予約配信を行う指示をコンテンツサーバ13に行う工程と、コンテンツサーバ13がテンポラリサーバにコンテンツの予約配信を行う工程と、スケジュール管理サーバ10がコンテンツの配信時刻に移動端末3にコンテンツの配信開始を通知する工程とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】移動端末3が、配信時刻と配信場所を指定したコンテンツの配信予約をスケジュール管理サーバ10に行う工程と、スケジュール管理サーバ10が、予約されたコンテンツの配信場所に最寄りのテンポラリサーバの位置を抽出し、配信時刻にそのテンポラリサーバからコンテンツの配信の可否を判断する工程と、スケジュール管理サーバ10が、コンテンツの配信が可能である場合に、コンテンツをテンポラリサーバに配信時刻までに予約配信を行う指示をコンテンツサーバ13に行う工程と、コンテンツサーバ13がテンポラリサーバにコンテンツの予約配信を行う工程と、スケジュール管理サーバ10がコンテンツの配信時刻に移動端末3にコンテンツの配信開始を通知する工程とを含む。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ユーザから取得要求のあったコンテンツをネットワーク上のサーバから、ユーザの取得要求で指定された位置になるべく近い位置に存在するテンポラリサーバに予約配信し、ユーザの取得要求で指定された時間に上記テンポラリサーバから受信したい端末へコンテンツを配信するコンテンツ提供方法およびシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インターネットなどのネットワーク上の情報(以下、コンテンツという)を、ユーザに配送するシステムや方法として、種々のものが提案されている。たとえば、携帯電話機や公衆電話機などから大容量のデジタルコンテンツのダウンロードの予約を行い、街角の最寄りの特定場所でそのコンテンツを受け取るデジタルコンテンツ予約配送システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。このシステムでは、現在の位置情報の取得が可能な予約端末から、回線交換網やインターネットなどを通してコンテンツサーバに接続してデジタルコンテンツを指定する。コンテンツサーバは、予約配送対象のコンテンツの識別番号と、配送先の位置情報としての予約端末の位置情報を取得して、ダウンロード端末管理センタに配送先位置情報を送信する。また、コンテンツサーバは、ダウンロード端末の設置場所や稼動状態などの情報から特定された配送先のダウンロード端末の識別番号と設置場所情報などをダウンロード端末管理センタから取得して、ダウンロード端末の設置場所情報を予約端末に通知すると共に、ダウンロード端末に接続されたコンテンツ蓄積手段にコンテンツの配送を行う。そして、ユーザは、通知された設置場所のダウンロード端末で、コンテンツ蓄積手段に保存された配送済みのコンテンツをユーザのメディアにコピーして、大容量コンテンツを得ることが可能となる。
【0003】
また、ユーザによって取得予約されたコンテンツを移動端末へ所定のタイミングで配信するコンテンツ提供方法も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。この方法は、複数の無線基地局に備えられ、移動端末へ配信するためのコンテンツを一時的に記憶する機能を有するキャッシュサーバと、ユーザによる地理的および時間的条件を含む取得予約にしたがってコンテンツの提供を行うサーバと、コンテンツを有するコンテンツサーバとが、ネットワークを介して接続されたシステムにおいて、ユーザによって取得予約されたコンテンツの識別情報とこのコンテンツを配信する際の地理的、時間的条件を予約する手順と、地理的に分散配置された複数のキャッシュサーバから上記手順で予約された地理的条件を満たすキャッシュサーバを選択する手順と、上記手順で予約された識別情報に対応するコンテンツをネットワーク上で取得して、上記選択したキャッシュサーバに記憶する手順と、このキャッシュサーバに記憶されたコンテンツを、上記手順で予約された時間的条件を満たすタイミングでユーザの有する移動端末へ配信する手順と、を含むことによって、移動する移動端末へも所望のコンテンツを配信することを可能としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−189908号公報(第11〜12頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−49766号公報(第3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のデジタルコンテンツ予約配送システムでは、コンテンツサーバが、予約端末の位置情報を取得してダウンロード端末の位置を決めるので、予約端末が配信要求した場所に近い位置に存在するダウンロード端末の場所にて、ユーザに対してコンテンツを提供するしくみになっている。そのため、たとえば、配信する場所として予約した位置から遠く離れた場所を指定することができなかった。つまり、たとえば、ユーザが、旅行先や出張先へコンテンツの配信を希望する場合には、旅行先や出張先へ到着してからでないとコンテンツの取得予約ができないという問題点があった。
【0006】
また、上述した特許文献2に記載のコンテンツ提供方法では、ユーザが取得要求を行った位置から遠く離れた場所を、コンテンツ配信先として指定することはできるが、地理的に分散配置された複数の無線基地局と接続されたキャッシュサーバへ、要求されたコンテンツを一時記憶するために、キャッシュサーバにかかる負荷が増大してしまっていた。つまり、キャッシュサーバは複数の無線基地局と接続されているので、同時に異なる無線基地局に存在する異なる移動端末へのコンテンツの配送をキャッシュサーバ1台で処理しなければならず、無線基地局の数が多くなればなるほど、キャッシュサーバへの負荷がかかってしまうという問題点があった。
【0007】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、ユーザが取得要求するコンテンツを、ユーザが予約した場所、時刻に対して、柔軟にかつ高品質で提供できるコンテンツ提供方法およびシステムを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかるコンテンツ提供方法は、コンテンツを提供するコンテンツサーバを備えるIPネットワークと、移動端末と無線通信可能な基地局、複数の基地局を管理する基地局制御装置、前記移動端末によるコンテンツ配信の予約処理を行う予約管理サーバを備えるモバイルネットワークとが接続されたシステムで、前記移動端末が前記IPネットワーク上のコンテンツを指定した時刻と場所で取得することが可能なコンテンツ提供方法であって、前記移動端末が、コンテンツと該コンテンツの配信時刻と配信場所とを含む予約情報の予約処理を前記予約管理サーバに行う第1の工程と、前記予約管理サーバが、予約された前記コンテンツの配信場所に最寄りのテンポラリサーバの位置を、前記テンポラリサーバの地理的な位置情報を含むテンポラリサーバ管理情報から抽出し、前記配信時刻に前記テンポラリサーバから前記コンテンツの配信の可否を判断する第2の工程と、前記予約管理サーバが、前記コンテンツの配信が可能である場合に、前記コンテンツを前記テンポラリサーバに前記配信時刻までに予約配信を行う指示を、前記コンテンツを有するサーバに行う第3の工程と、前記サーバが、前記テンポラリサーバに前記コンテンツの予約配信を行う第4の工程と、前記予約管理サーバが、前記コンテンツの配信時刻に前記移動端末に、前記コンテンツの配信開始時刻を通知する第5の工程と、前記移動端末が、前記テンポラリサーバから前記コンテンツの配信を受ける第6の工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるコンテンツ提供方法およびシステムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明にかかるコンテンツ提供システムの概略構成を示すブロック図である。このコンテンツ提供システムは、携帯電話網などの移動端末が移動しながら通信を行うことが可能なモバイルネットワーク1と、コンテンツが格納され、コンテンツをパケット化して送信するインターネットなどのIP(Internet Protocol)ネットワーク2とが、ゲートウェイ9を介して接続されて構成される。以下の説明では、モバイルネットワーク2がW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式に対応するネットワークである場合を例に挙げる。また、この明細書で、予約配信とは、予約されたコンテンツを予約された配信場所に最寄りのまたは近いテンポラリサーバ(詳細は後述する)に配信することをいうものとする。
【0011】
モバイルネットワーク1は、移動しながら無線通信を行うことが可能な移動端末3、基地局6a〜6c、基地局制御装置7a,7b、スケジュール管理サーバ10、位置管理サーバ20、時刻管理サーバ30、を含んで構成される。
【0012】
基地局6a〜6cは、所定の無線通信規格にしたがって移動端末3との間で無線通信を行い、緯度/経度による自身の絶対位置、UTC(Coordinated Universal Time;協定世界時)による全世界で時刻を記録する際に使用される公式な時刻を取得可能なGPS(Global Positioning System)機能などの位置取得手段を備えている。また、この基地局6a〜6cは、移動端末3の取得要求に対応したコンテンツを一時的に格納することが可能な記憶部を有するテンポラリサーバ5a〜5cを備えている。テンポラリサーバ5a〜5cは、コンテンツ提供システム内に設置されると基地局6a〜6cと接続し、基地局6a〜6cの位置取得手段から位置情報を取得して、位置管理サーバ20に登録する機能を有する。
【0013】
基地局制御装置7a,7bは、地理的に分散配置された複数の基地局6a〜6cを管理する装置であり、移動端末3の取得要求に対応したコンテンツを一時的に格納するテンポラリサーバ8a,8bを備えている。このテンポラリサーバ8a,8bについては、基地局6a〜6cに接続されたテンポラリサーバ5a〜5cと同様に、基地局制御装置7a,7bにもGPS機能などの位置取得手段を設けて、この位置取得手段を直接利用して得られる絶対的な位置情報を取得してもよいが、相対的な位置情報を取得してもよい。たとえば、その基地局制御装置7a,7bが制御する基地局6a〜6cの位置取得手段によって得られる位置情報の全てが、基地局制御装置7a,7bに接続されたテンポラリサーバ8a,8bの位置情報であるので、この基地局制御装置7a,7bが制御する基地局6a〜6cを判別することで位置情報を把握することができる。具体的には、たとえば、そのテンポラリサーバ8a,8bが接続される基地局制御装置7a,7bの制御する基地局6a〜6cの識別子や位置情報、または存在するのであればテンポラリサーバ5a〜5cの識別子を取得して、それをテンポラリサーバ8a,8bの位置情報として位置管理サーバ20に登録すればよい。
【0014】
スケジュール管理サーバ10は、移動端末3との間でコンテンツの予約配信に必要な種々の情報のやり取りと、予約配信に関係するコンテンツサーバ13やテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bなどとの間で予約配信に関するやり取りを行って、予約されたコンテンツの配信についてのスケジュールを管理する。このスケジュール管理サーバ10の構成の詳細については後述する。
【0015】
位置管理サーバ20は、コンテンツ提供システム内に設置されるテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの地理上の位置を管理し、ユーザの移動端末3へのコンテンツの予約配信に当たって、予約された配信場所に最寄りのテンポラリサーバを検索する機能を有する。この位置管理サーバ20の構成の詳細については後述する。
【0016】
時刻管理サーバ30は、ユーザが配信予約したコンテンツの配信開始時刻や配信終了時刻を管理し、これらの時刻にしたがって、ユーザの移動端末3への配信の開始または終了の時刻通知をスケジュール管理サーバ10に対して実施する。この時刻管理サーバ30の構成の詳細については後述する。
【0017】
移動端末3は、ユーザの所持する持ち運び可能な情報通信端末であり、たとえば、ブラウザ機能を有してWebページへのアクセスが可能な携帯電話、無線通信機能を備えるPDA(Personal Digital Assistants)または携帯型のパーソナルコンピュータなどを例示することができる。これらの移動端末3は、モバイルネットワーク1とゲートウェイ9を介してIPネットワーク2に接続し、IPネットワーク2上から所望のコンテンツをダウンロードすることができる。また、この移動端末3には、コンテンツを記憶することが可能な他の情報処理装置であるコンテンツ受信端末4を接続することができる。これにより、たとえば、基地局から受信したコンテンツのデータを移動端末3ではなく、コンテンツ受信端末4の記憶部に格納することができる。
【0018】
IPネットワーク2は、音楽、静止画像、動画像、テキストなどの種々の情報(コンテンツ)を格納し、提供するコンテンツサーバ13と、IPネットワーク2内で通信されるパケットのルーティングを行うルータ14a,14bと、を備えて構成される。
【0019】
また、このルータ14a,14bを介してIPネットワーク2に接続することが可能なコンテンツ受信端末4を設けることもできる。このコンテンツ受信端末4は、たとえば、無線LAN(Local Area Network)やADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)などでインターネットに接続されるパーソナルコンピュータなどでもよいし、所定の場所に設置されたダウンロードを行うための専用端末であってもよい。
【0020】
ここで、モバイルネットワーク1上に設置されるスケジュール管理サーバ10、位置管理サーバ20、時刻管理サーバ30の構成についてさらに詳しく説明する。図2は、スケジュール管理サーバの概略構成を示すブロック図である。スケジュール管理サーバ10は、モバイルネットワーク1に接続され他の通信装置と通信を行う通信部101、コンテンツの予約や照会、変更処理を行うコンテンツ予約処理部102、コンテンツ予約に対して位置管理サーバに位置の問合せを行う位置問合せ部103、コンテンツ予約が完了した後に時刻管理サーバに時刻管理を通知する時刻通知部104、コンテンツ予約が完了した後に予約されたコンテンツを格納するコンテンツサーバ13またはテンポラリサーバに対して配信場所に最寄りのまたは近いテンポラリサーバへコンテンツの予約配信を要求するコンテンツ配信要求部105、ユーザによってなされた予約の可否判断を行う予約可否判断部106、コンテンツ処理部によって処理された予約情報を格納するコンテンツ予約情報格納部107、移動端末3との間でコンテンツの予約や照会、変更の処理を行うためのファイルを格納する画面ファイル格納部108を備える。
【0021】
図3は、コンテンツ予約情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。コンテンツ予約情報格納部107には、「予約ID」、「端末名」、「配信日時」、「配信場所」、「コンテンツ」、「データタイプ」を含む予約情報が格納される。「予約ID」は、ユーザに対する予約識別子であり、コンテンツの予約に対してネットワーク内部で管理するために付され、予約された後に、移動端末3との間で行われるコンテンツの配信予約を識別する番号である。後述する「端末名」と組み合わせることによって同じ予約IDを使用してもよいし、すべて異なる予約IDを付するようにしてもよい。「端末名」は、コンテンツの配信予約をした移動端末3を識別する情報を格納するものであり、移動端末名、ユーザ名、移動端末のホームアドレスなど移動端末3を識別することが可能な情報を格納するものである。
【0022】
「配信日時」は、ユーザが所望するコンテンツの配信を開始して欲しい時間帯と、配信を終了して欲しい時間帯とを格納するものである。「配信場所」は、コンテンツを配信して欲しい地理的な場所を指定するものである。「コンテンツ」は、ユーザが配信して欲しいコンテンツを指定するものであり、複数指定することも可能である。また、「データタイプ」は、ユーザの指定するコンテンツ受信端末4または移動端末3のデータ受信能力に対応して送信可能なように、データタイプを指定するものである。
【0023】
図4〜図7は、画面ファイル格納部に格納される画面ファイルの一例を示す図である。これらの画面ファイルは、たとえばインターネットで使用されるHTML(Hyper Text Markup Language)によって作成され、移動端末3などの端末装置からコンテンツ配信の予約をする場合に、端末装置3に送信してその表示部に表示されるものである。
【0024】
図4は、コンテンツ取得予約サービスを受ける場合のメニュー画面の構成の一例を示す図である。このコンテンツ取得予約サービスのメニュー画面120には、新規にコンテンツの配信を予約する場合の画面ファイルにリンクする「新規コンテンツ予約」ボタン121と、既にコンテンツの配信を予約した内容の照会や変更を行う場合の画面ファイルにリンクする「コンテンツ予約照会/変更」ボタン122によって構成される。
【0025】
図5は、新規コンテンツ予約の画面ファイルの構成の一例を示す図である。この新規コンテンツ予約画面ファイルは、図4のメニュー画面における「新規コンテンツ予約」ボタン121にリンクされており、上記「新規コンテンツ予約」ボタン121が選択されることによって、この新規コンテンツ予約画面ファイル130が移動端末に送信され、表示されるようになっている。この新規コンテンツ予約画面130は、上記コンテンツ予約情報格納部107に格納される予約情報を収集するための画面であり、「配信日時」、「配信場所」、「コンテンツ」、「データタイプ」の各項目を入力することが可能な構成となっている。これ以外にも、端末名などを入力する項目を設けてもよい。また、コンテンツ予約照会/変更画面へリンクする「表示」ボタン135、図4に示されるメニュー画面120へリンクする「初期画面」ボタン131、予約情報を入力した後に予約を確定するための「予約」ボタン132も備えている。
【0026】
「配信日時」には配信可能な開始時刻と配信が終了となる終了時刻が入力される。この入力は、この図では、日時の指定がプルダウンメニュー形式によって選択できる形式となっている。時刻の指定については、その時間帯のうちの配信可能な開始時刻は必ず指定するものとする。また、配信が終了となる時刻は省略可能であり、省略された場合には、コンテンツサーバ13で予め決められている時刻にしたがうものとする。
【0027】
「配信場所」の指定については、「参照表示」ボタン133によって指定画面を開き、その指定画面の中で住所検索、地図検索、ホテル、ホットスポットなどの位置名称検索を行い、その検索結果から所望の場所を選択するようにしてもよい。
【0028】
「コンテンツ」の指定については、「参照表時」ボタン134によって指定画面を開き、その指定画面の中で所望のコンテンツの属するコンテンツサーバ13のURL(Uniform Resource Locator)を検索し、その検索結果から所望の場所を選択するようにしてもよい。
【0029】
「データタイプ」は、ユーザの指定するコンテンツ受信端末4または移動端末3のデータ受信能力に対応して送信可能なように、データタイプを指定するものである。たとえば、移動端末3のデータ受信能力について、MPEG2データタイプでデータを受信するには無理があると感じる場合には、ユーザは、よりデータサイズが小さくなるようなデータタイプ、たとえばMPEG1を、この「データタイプ」で指定する。または、この「データタイプ」に指定されない場合であっても、ユーザへの配送開始時にテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bが移動端末3のデータ受信能力を判定して、その判定結果にふさわしいデータタイプでデータを配信するようにしてもよい。
【0030】
「予約」ボタン132は、上記項目に入力した内容を確定するためのボタンであり、この「予約」ボタン132がユーザによって押されることによって、上記入力した内容が、スケジュール管理サーバ10へと送信され、配信予約処理が実行される。
【0031】
図6は、コンテンツ予約照会/変更画面ファイルの構成の一例を示す図である。このコンテンツ予約照会/変更画面140は、図4のメニュー画面120における「コンテンツ予約/変更」ボタン122と図5の新規コンテンツ予約画面130における「コンテンツ予約照会」の表示ボタン135にリンクされており、これらのいずれかのボタンが選択されることによって、このコンテンツ予約照会/変更画面ファイルが移動端末3に送信され、表示されるようになっている。このコンテンツ予約照会/変更画面140は、移動端末3のユーザが現在予約している内容を、コンテンツ予約情報格納部107に格納されている予約情報から抽出して、一覧することが可能な画面である。
【0032】
この図では、「予約ID」、「配信日時」、「配信場所」、「コンテンツ」を含む項目が表形式で一覧表示される場合を示している。また、いずれかの項目に関して、ソートすることも可能である。たとえば、あるコンテンツに関して、配信開始時間ごとの配信場所を確認する場合には、コンテンツと配信開始時間をソートすることによって、見やすくすることもできる。さらに、図4のメニュー画面120を表示するための「初期画面」ボタン141や図5の新規コンテンツ予約画面130を表示するための「前画面」ボタン142を備えている。
【0033】
「詳細表示」ボタン143は、予約内容の詳細を見たい場合に使用するボタンである。具体的には、詳細を見たい予約内容が表示されている行の左端のラジオボタン146を選択し、この「詳細表示」ボタン143を押すことによって、詳細表示を決定する。そして、この「詳細表示」ボタン143が押されると、予約内容のほかにコンテンツサイズや再生時間、配信にかかる時間などを表示する画面にリンクされる。
【0034】
「予約キャンセル」ボタン144は、配信予約した内容をキャンセルするためのボタンである。具体的には、キャンセルしたい予約内容が表示されている行の左端のラジオボタン146を選択し、この「予約キャンセル」ボタン144を押すことによって、予約のキャンセルを決定する。そして、この「予約キャンセル」ボタン144が押されると、選択された予約内容が、コンテンツ予約情報格納部107や位置管理サーバ20や時刻管理サーバ30などの関係する装置の予約内容から削除される。
【0035】
「予約変更」ボタン145は、予約内容の変更をするためのボタンである。具体的には、変更したい予約内容が表示されている行の左端のラジオボタン146を選択し、この「予約変更」ボタン145を押すことによって、後述する図7のコンテンツ予約変更画面が移動端末3の表示部に表示される。
【0036】
図7は、コンテンツ予約変更画面ファイルの構成の一例を示す図である。このコンテンツ予約変更画面ファイルは、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140における「予約変更」ボタン145にリンクされており、このボタンが選択されることによって、このコンテンツ予約照会/変更画面ファイルが移動端末3に送信され、表示されるようになっている。このコンテンツ予約変更画面150は、図5の新規コンテンツ予約画面130において、コンテンツ予約照会の「表示」ボタン135がなく、「初期画面」ボタン131が図6のコンテンツ予約照会/変更画面140へとリンクされる「前画面」ボタン151となっている点を除いては構成を有している。なお、この画面が、ユーザの移動端末3の表示部に表示される場合には、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140で選択された予約IDの予約内容がコンテンツ予約情報格納部107から抽出され、それが入力された状態で表示される。
【0037】
コンテンツ予約処理部102は、移動端末3との間でコンテンツの配信予約や変更を、画面ファイル格納部108に格納された画面ファイルを使用して受け付け、そして、その内容をコンテンツ予約情報格納部107に反映させる機能を有する。図8は、コンテンツ予約処理部によるコンテンツ予約処理の流れを示す図であり、図4〜図7の予約画面の相互関係を示す図でもある。まず、移動端末3からスケジュール管理サーバ10に対してアクセスがあると、コンテンツ予約処理部102は、画面ファイル格納部108から図4のメニュー画面120を通信部101を介して移動端末3に送信する。コンテンツ予約処理部102は、このメニュー画面120で「新規コンテンツ予約」が選択された場合には、画面ファイル格納部108から図5の新規コンテンツ予約画面130を移動端末3に送信し、「コンテンツ予約照会/変更」が選択された場合には、画面ファイル格納部108から図6のコンテンツ予約照会/変更画面140を移動端末3に送信する。これらの新規コンテンツ予約画面130とコンテンツ予約照会/変更画面140で、「初期画面」が選択されると、コンテンツ予約処理部102は図4のメニュー画面120を移動端末3に送信する。
【0038】
図5の新規コンテンツ予約画面130では、コンテンツ予約処理部102は、移動端末3に配信場所参照を表示したり、コンテンツ参照を表示したりし、予約された内容をコンテンツ予約情報格納部107に格納する。また、この新規コンテンツ予約画面130で、「コンテンツ予約照会/変更」が選択されると、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140をコンテンツ予約処理部102は送信する。
【0039】
図6のコンテンツ予約照会/変更画面140では、コンテンツ予約処理部102は、処理を要求する移動端末3を識別し、この移動端末3による予約内容をコンテンツ予約情報格納部107から抽出し、抽出した予約内容を画面ファイル格納部108のコンテンツ予約照会/変更画面140に入力して移動端末3へ送信する。このコンテンツ予約照会/変更画面140で、「予約変更」が選択されると、選択された予約内容をコンテンツ予約情報格納部107から抽出し、その内容を図7のコンテンツ予約変更画面150に入力して移動端末3へ送信する。そして、予約内容の変更が行われると、その変更を、コンテンツ予約情報格納部107に反映させる。また、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140で、「詳細表示」が選択されると、コンテンツ予約処理部102は、選択された予約内容をコンテンツ予約情報格納部107から抽出し、その内容を移動端末3へ送信する。さらに、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140で「予約キャンセル」が選択されると、コンテンツ予約処理部102は、選択された予約内容をコンテンツ予約情報格納部107から削除する。また、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140で「前画面」が選択されると、コンテンツ予約処理部102は図5の新規コンテンツ予約画面130を移動端末3に送信する。
【0040】
なお、この図8において、コンテンツ予約の要求処理失敗時には、図中「・・・確認完了後」ではなく、「・・・失敗確認後」となる。
【0041】
位置問合せ部103は、移動端末3からコンテンツの配信予約を受け付けると、その配信場所に最寄りのテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの位置を得るために、位置管理サーバ20に問い合わせを行う。
【0042】
予約可否判断部106は、位置管理サーバ20に問合せを行ったテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bが、移動端末3から受け付けたコンテンツの予約配信を実行することが可能か否かを判断する。このコンテンツの予約配信の可否判断は、(1)ユーザからの要求内容の現実性や予約するコンテンツにおいて他の予約内容が既に存在する場合には、その予約内容との関係において整合が取れているかの確認(以下、予約情報の可否判断1という)、(2)候補となるテンポラリサーバについて、予約した配信時刻(コンテンツサーバ13からテンポラリサーバへ予約配信際の要求される予約配信時間が決まり、また、予約するコンテンツについて予約内容が複数ある場合には、テンポラリサーバ間の予約配信で要求される予約配信時間が決まる)、予約するコンテンツのサイズ、ネットワーク利用状況、対象テンポラリサーバの空き容量を考慮して、予約配信の実現性の確認(以下、予約情報の可否判断2という)を行う。
【0043】
図9は、予約可否判断部による予約情報の可否判断1の動作処理手順を示すフローチャートである。まず、予約可否判断部106は、受け付けた予約内容が、予約変更であるか否かを判断する(ステップS1)。予約変更である場合(ステップS1でYesの場合)には、予約変更対象である予約情報の変更前内容に基づいた予約配信を実施中か否かをさらに判断する(ステップS2)。予約配信を実施中である場合(ステップS2でYesの場合)には、予約配信を中止して、中止した配信中のコンテンツ片情報の削除を行う(ステップS3)。
【0044】
その後、またはステップS2で予約配信を配信済みまたは未実施の場合(ステップS2でNoの場合)、またはステップS1で予約変更でない(新規の予約である)場合(ステップS1でNoの場合)には、予約するコンテンツについて既に予約された内容が存在するか否かを判断する(ステップS4)。既に予約された内容が存在する場合(ステップS4でYesの場合)には、上記の予約内容の配信時間と重なっているか否かを判断する(ステップS5)。そして、既に予約された内容の配信時間と重なっている場合(ステップS5でYesの場合)には、その予約内容は登録することができない(失敗)とし(ステップS6)、処理を終了する。一方、ステップS4で既に予約された内容が存在しない場合(ステップS4でNoの場合)、またはステップS5で既に予約された内容の配信時間と重なっていない場合(ステップS5でNoの場合)には、その予約内容を登録(成功)して(ステップS7)、処理を終了する。
【0045】
なお、配信時間が重なっているか否かの判断だけでなく、後述するテンポラリサーバ検索結果やネットワーク状況を考慮しなくても、予約配信が不可能であると明確に判断可能な場合には、失敗と判断してもよい。また、ステップS3で、ユーザが予約位置(配信場所)の変更を要求した場合で予約配信がもう少しで完了する場合には、そのコンテンツ情報を削除せずに予約配信を完了させ、そのテンポラリサーバから予約変更に対応した別のテンポラリサーバへそのコンテンツ情報の予約配信を開始するようにしてもよい。
【0046】
図10は、予約可否判断部による予約情報の可否判断2の動作処理手順を示すフローチャートである。まず、予約可否判断部106は、後述する位置管理サーバ20によって検索された、予約された配信場所に最寄りのテンポラリサーバの数が0より多いか否かを判断する(ステップS11)。テンポラリサーバの数が0である場合(ステップS11でNoの場合)には、予約することができないので予約失敗であり(ステップS12)、処理を終了する。
【0047】
一方、テンポラリサーバの数が0より多い場合(ステップS11でYesの場合)には、そのテンポラリサーバから1つのテンポラリサーバを抽出し、このテンポラリサーバについて、予約した配信時間、予約するコンテンツサイズ、ネットワークの利用状況、対象テンポラリサーバの空き容量を考慮して配信時間までに一時記憶が可能か否かを判定する(ステップS13)。配信時間までに対象テンポラリサーバにコンテンツを一時記憶可能である場合(ステップS13でYesの場合)には、予約成功であり(ステップS14)、処理を終了する。
【0048】
ステップS13で配信時間までに対象テンポラリサーバにコンテンツを一時記憶することが可能でない場合(ステップS13でNoの場合)には、その他の検索されたテンポラリサーバが存在するか否かを判断する(ステップS15)。その他の検索されたテンポラリサーバが存在する場合(ステップS15でYesの場合)には、再びステップS13に戻って、上述した処理を繰り返す。その他の検索されたテンポラリサーバが存在しない場合(ステップS15でNoの場合)には、テンポラリサーバにコンテンツを一時記憶することができないので、予約は失敗であり(ステップS16)、処理を終了する。
【0049】
なお、ステップS13におけるネットワークの利用状況については、たとえば、「Ping」コマンドに対する応答時間や配信時刻におけるネットワーク利用状況の統計情報などにより予約配信に必要とされる時間を推定する。また、積極的に予約配信実施時において、「diffserv」などのプロトコルを利用して、帯域利用規制、さらにはネットワークパスの規制を実施してもよい。
【0050】
また、対象テンポラリサーバの空き容量については、たとえば、スケジュール管理サーバ10がテンポラリサーバの予約配信を管理しているので、その予約した配信時間でのテンポラリサーバの空き容量の情報により予約配信が可能か否かを確認することができる。
【0051】
さらに、図10に示されるように、一時的に記憶可能なテンポラリサーバを一つ見つけたら処理完了ではなく、全テンポラリサーバについて一時記憶可能かの可否判断を実施してもよい。また、予約配信がまったく不可能(図10におけるステップS12,S16の失敗に相当する)場合、テンポラリサーバへの予約配信は実施されず、直接コンテンツサーバ13(既にそのコンテンツに関係する予約内容によって予約配信されている場合には、そのときに一時的に記憶されているテンポラリサーバ)からの配信が実施される。
【0052】
さらにまた、最適なテンポラリサーバ(すなわち、配信場所に最寄りのテンポラリサーバ)への予約配信が不可能なために、予約位置の一部または予約位置を一部に含む広範囲な位置に対応するテンポラリサーバやなるべく予約位置に近いテンポラリサーバへ予約配信する場合に、ユーザに通知せずネットワーク状況などの所定の基準にしたがってスケジュール管理サーバ10側で決定してもよいが、候補となる位置情報を、配信場所や予想される配信品質の情報としてユーザへ通知し、ユーザに配信場所(テンポラリサーバ)を選択させるようにしてもよい。
【0053】
時刻通知部104は、移動端末3からコンテンツの配信予約を受け付けた後に、その予約が可能である場合には、時刻管理サーバ20に対して予約されたコンテンツの配信開始時刻を含む時刻管理情報を通知する。
【0054】
コンテンツ配信要求部105は、移動端末3からコンテンツの配信予約を受け付けた後に、その予約が可能である場合には、そのコンテンツを格納しているコンテンツサーバ13または既にコンテンツを受信しているテンポラリサーバに、位置問合せ部103で問い合わせたテンポラリサーバへコンテンツを予約配信するように要求する。
【0055】
図11は、位置管理サーバの概略構成を示すブロック図である。位置管理サーバ20は、ネットワークを介して他の通信装置と通信を行う通信部201、テンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの位置登録を行うテンポラリサーバ登録部202、テンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの地理的な設置場所を格納するテンポラリサーバ管理情報格納部203、スケジュール管理サーバ10からの位置問合せに対して、テンポラリサーバ管理情報格納部203を参照して配信場所に最寄りのテンポラリサーバを検索してその検索結果を返送する検索部204、を備えて構成される。
【0056】
図12は、テンポラリサーバ管理情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。テンポラリサーバ管理情報格納部203には、このコンテンツ提供システムに使用されるテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの名称またはそのテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bを識別する「テンポラリサーバ名」、そして、テンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの緯度、経度の組合せや、設置場所の住所などの地理的な設置場所が格納される「設置位置」、テンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bに接続される基地局6a〜6cまたは基地局制御装置7a,7bが格納される「接続基地局または基地局制御装置」を含む予約情報が格納される。
【0057】
テンポラリサーバ登録部202は、基地局6a〜6cに接続されたテンポラリサーバ5a〜5cの位置をテンポラリサーバ管理情報格納部203に登録する処理を行う。図13は、テンポラリサーバの設置位置の登録手順の一例を示すシーケンス図である。テンポラリサーバが基地局に接続されると(SQ101)、テンポラリサーバは、基地局の位置取得手段を用いて予約配信に必要なテンポラリサーバの位置情報を取得する(SQ102)。位置情報を取得すると、テンポラリサーバは、位置管理サーバ20に対して、テンポラリサーバの位置情報を含むテンポラリサーバ登録メッセージを送信する(SQ103)。位置管理サーバ20は、テンポラリサーバ登録メッセージを受信すると、自装置内のテンポラリサーバ管理情報格納部203に、テンポラリサーバ名(またはテンポラリサーバを一意に識別することが可能な識別子)とその設置位置とを対応付けて格納する。位置管理サーバ20は、テンポラリサーバ登録を行った後に、テンポラリサーバ登録応答メッセージをテンポラリサーバへ返信し、テンポラリサーバ登録が完了する(SQ104)。
【0058】
なお、基地局制御装置7a,7bに接続されたテンポラリサーバ8a,8bについては、基地局制御装置7a,7bにもGPS機能などの位置取得手段を設けて、この位置取得手段を直接利用して得られる絶対的な位置情報を取得するようにしてもよいし、たとえば、テンポラリサーバ8a,8bが接続される基地局制御装置7a,7bの制御する基地局6a〜6cの識別子や位置情報、または存在するのであればテンポラリサーバ5a〜5cの識別子を取得して得られる相対的な位置情報を取得するようにしてもよい。
【0059】
検索部205は、スケジュール管理サーバ10からの位置問合せに含まれる配信場所に対して、最寄りのテンポラリサーバを検索し、その結果を通信部201を介してスケジュール管理サーバ10へと送信する。
【0060】
図14は、検索部によるテンポラリサーバ検索の処理手順を示すフローチャートである。まず、スケジュール管理サーバ10から位置問合せ要求を受けると、位置管理サーバ20の検索部204は、予約された配信場所と予め収集した基地局に接続されたテンポラリサーバの緯度や経度などの位置情報を用いて、予約された配信場所に最寄りの基地局に接続されたテンポラリサーバを検索する(ステップS21)。
【0061】
つぎに、検索部204は、検索されたテンポラリサーバの数が0より多いか否かを判定する(ステップS22)。検索されたテンポラリサーバの数が0よりも多い場合(ステップS22でYesの場合)には、すでに検索されているテンポラリサーバを除いて、予約された配信場所になるべく近い基地局制御装置または基地局に接続されたテンポラリサーバを検索する(ステップS23)。一方、検索されたテンポラリサーバの数が0である場合(ステップS22でNoの場合)には、予約位置になるべく近い基地局制御装置に接続されたテンポラリサーバを検索する(ステップS24)。なお、このステップS21〜S24で検索するテンポラリサーバの数は、予め設定された所定の個数にしたがうものとする。そして、検索した結果をスケジュール管理サーバ10へ送信し(ステップS25)、テンポラリサーバの検索処理が終了する。
【0062】
このように、検索部204によるテンポラリサーバの検索は、最寄りのテンポラリサーバへの予約配信が不可能である可能性も考慮して、テンポラリサーバの第1,第2の候補として、予約位置の一部、または予約位置を一部に含む広範囲な位置に対応するテンポラリサーバや、第2の候補として、なるべく予約位置に近いテンポラリサーバを検索するようにしている。また、予約位置に対応した基地局がない、または予約位置に対応する基地局や基地局制御装置にテンポラリサーバが存在しないなどの理由で、適当なテンポラリサーバが存在しない場合にも対応できるようにもしている。
【0063】
図15は、時刻管理サーバの概略構成を示すブロック図である。時刻管理サーバ30は、他の通信装置と通信を行う通信部301、コンテンツの配信予約の時間に関する時刻管理情報を格納する時刻管理情報格納部302、時刻管理情報に基づいて時刻通知を行う時刻通知部303を備えて構成される。
【0064】
図16は、時刻管理情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。時刻管理情報格納部302には、「予約ID」、該予約IDについての配信開始時刻が格納される「配信開始時刻」、上記予約IDについての配信終了時刻が格納される「配信終了時刻」を含む時刻管理情報が格納される。
【0065】
以上において、特許請求の範囲における予約管理サーバは、スケジュール管理サーバ10、位置管理サーバ20および時刻管理サーバ30の機能を合わせたものに相当し、同じく予約情報は、コンテンツ予約情報に相当し、同じく予約情報処理手段は、スケジュール管理サーバ10の通信部101、コンテンツ予約処理部102、コンテンツ予約情報格納部107、画面ファイル格納部108に相当し、同じく予約可否判断手段は、スケジュール管理サーバ10の通信部101、位置問合せ部103、時刻通知部104、予約可否判断部106と、位置管理サーバ20の通信部201、テンポラリサーバ管理情報格納部203、検索部204に相当し、同じく配信要求手段はスケジュール管理サーバ10の通信部101、コンテンツ配信要求部105と、時刻管理サーバ30の通信部301、時刻管理情報格納部302、時刻通知部303に相当する。
【0066】
つぎに、このコンテンツ提供システムにおけるコンテンツの提供方法について、図17のシーケンス図を参照しながら説明する。最初に、ユーザは、コンテンツ取得の新規予約または予約変更を、スケジュール管理サーバ10に対して行う(SQ111)。このコンテンツ取得の新規予約または予約変更は、上述したスケジュール管理サーバ10のコンテンツ予約処理部102による画面ファイル格納部108に格納されている画面ファイルを通じて行われる。そして、新規予約または予約変更がスケジュール管理サーバ10で受付られると、スケジュール管理サーバ10の予約可否判断部106は、上述した図9の予約情報の可否判断1の処理を行い、予約可能か否かを判断する(SQ112)。ここでは、予約可能である場合を説明するので、予約可否判断部106による予約可否は成功したものとする。また、コンテンツ予約処理部102は、移動端末3に予約を受け付けた旨の予約受付メッセージを送信し(SQ113)、同時に位置問合せ部103は、位置管理サーバ20に対して、受け付けた予約情報に含まれる配信場所に最寄りのテンポラリサーバの問合せを行うメッセージを送信する(SQ114)。
【0067】
位置管理サーバ20は、上述した図14のテンポラリサーバの位置検索処理を実行して(SQ115)、テンポラリサーバのサーバ情報を含めた問合せに対する応答メッセージをスケジュール管理サーバ10に送信する(SQ116)。スケジュール管理サーバ10は、テンポラリサーバのサーバ情報に基づいて、上述した図10の予約情報可否判断2の処理を行い(SQ117)、さらに予約可能か否かを判断する。ここでは、予約可能である場合を説明するので、予約可否判断部による予約可否は成功し、コンテンツ予約情報に予約内容が登録されたものとする。そして、移動端末3に対して、コンテンツ予約処理部102は、予約が成功した旨の内容を含む予約結果応答メッセージを送信する(SQ118)。また、スケジュール管理サーバ10は、時刻管理サーバ30に対して、登録された予約IDについての配信開始時間と配信終了時間を通知する配信タイムアウト通知要求メッセージを送信する(SQ119)。時刻管理サーバ30は、受信した配信タイムアウト通知要求メッセージの内容を時刻管理情報格納部302に格納する。
【0068】
また、スケジュール管理サーバ10のコンテンツ配信要求部105は、予約されたコンテンツを格納するIPネットワーク2上のコンテンツサーバ13に対して、コンテンツ予約配信要求メッセージを送信する(SQ120)。コンテンツサーバ13は、このコンテンツ予約配信要求メッセージに基づいて、コンテンツを指定されたテンポラリサーバへ予約配信する(SQ121)。ここでは、図1のテンポラリサーバ5aに予約配信するものとする。なお、ユーザの指定したあるコンテンツの取得予約が複数個あり、1つのコンテンツに対して時刻ごとに予約位置が異なる場合には、その指定時刻ごとの予約位置に相応しいテンポラリサーバに一時的にコンテンツを記憶させるために、あるテンポラリサーバ(ただし、時刻として最初の予約情報の場合にはコンテンツサーバである)から別のその指定時刻ごとの予約位置に相応しいテンポラリサーバへコンテンツを転送する。コンテンツの予約配信を完了したテンポラリサーバ5aは、スケジュール管理サーバ10に対して、予約配信完了通知メッセージを送信する(SQ122)。
【0069】
その後、移動端末3によって指定された予約配信時刻になると、時刻管理サーバ30は、スケジュール管理サーバ10に対して、予約配信を実施するための配信開始タイムアウト通知メッセージを送信し(SQ123)、スケジュール管理サーバ10は、移動端末3に対して、配信開始時刻となったことを通知する(SQ124)。
【0070】
移動端末3または移動端末3に接続されたコンテンツ受信端末4は、スケジュール管理サーバ10に対して、予約を行ったコンテンツを取得するためにその予約IDを付したコンテンツ取得要求メッセージを送信し(SQ125)、スケジュール管理サーバ10は、コンテンツ取得応答メッセージを返信する(SQ126)。そして、スケジュール管理サーバ10は、テンポラリサーバ5aに対して、予約IDを付したコンテンツ配信要求メッセージを送信すると(SQ127)、テンポラリサーバ5aから移動端末3または移動端末3に接続されたコンテンツ受信端末4に対してコンテンツの配信が実行される(SQ128)。
【0071】
コンテンツ配信実施の終了後、テンポラリサーバ5aは、スケジュール管理サーバ10に対してコンテンツの配信が完了したことを示すコンテンツ配信完了メッセージを送信し(SQ129)、スケジュール管理サーバ10は、受信したコンテンツ配信完了メッセージに対応する予約情報をコンテンツ予約情報格納部107から削除する(SQ130)。そして、移動端末3によって予約されたコンテンツの提供処理が終了する。
【0072】
なお、このコンテンツの提供方法は、ストリーミングでもダウンロードでもどちらの形式でも可能である。
【0073】
この実施の形態1によれば、ユーザが指定した配信場所に最寄りの基地局のテンポラリサーバに、ユーザが指定したコンテンツを予約配信し、そしてユーザが指定した配信時刻にそのコンテンツをユーザの移動端末またはコンテンツ受信端末に配信するように構成した結果、移動端末3は、IPネットワーク2上のコンテンツサーバ13から直接配信を受けずに、前もって予約配信されたテンポラリサーバからコンテンツを受信するので、IPネットワークのトラフィックの増大によるパケットの遅延などを回避し、ユーザは移動端末3からでも所望のコンテンツを時刻や場所に制約されることなく、短時間に高品質で配信を受けることができるという効果を有する。また、ユーザは、所望のコンテンツを時刻や場所に対して細かく希望できるようになるとともに、ネットワークにて予約情報に基づいたキャッシング処理(予約配信処理)を実施している最中に、予約情報の追加、変更、キャンセルを行うことも可能である。さらに、このような方法によれば、移動端末3の通信に関する付加機能という形で一元的に課金をすることが容易に可能となる。
【0074】
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、コンテンツの配信予約を行った移動端末3が、予約を行った配信場所と配信日時で移動端末3自身または移動端末3と接続されたコンテンツ受信端末4によって基地局から無線通信を介してコンテンツを受信する場合を説明したが、この実施の形態2では、移動端末3と接続されていない、すなわち移動端末3とは異なる回線に接続されたコンテンツ受信端末4によってコンテンツを受信する場合について説明する。なお、特許請求の範囲の通信装置は、コンテンツ受信端末4に相当する。
【0075】
図18は、移動端末の回線とは別回線でコンテンツの受信を行う場合のコンテンツ提供方法の流れを示すシーケンス図である。ここでは、移動端末3がコンテンツの配信予約を行い、コンテンツの配信をIPネットワーク2のルータ14bに接続されたコンテンツ受信端末4によって受信する場合を例に挙げて説明する。この場合にも、スケジュール管理サーバ10による配信開始時刻になったことを示すメッセージが移動端末3に送信されるまでは、上述した図17のSQ111〜SQ124の処理と同じ処理が行われる(SQ151〜SQ164)。その後、移動端末3とは別回線を有するコンテンツ受信端末4は、スケジュール管理サーバ10に対して予約IDを付したコンテンツ取得要求メッセージを送信する(SQ165)。スケジュール管理サーバ10は、テンポラリサーバ5aに対して受信した予約IDに相当するコンテンツのコンテンツ配信準備要求メッセージを送信し(SQ166)、テンポラリサーバ5aは、コンテンツ配信の準備ができている場合には、コンテンツ配信準備応答メッセージをスケジュール管理サーバ10へ返送する(SQ167)。
【0076】
そして、スケジュール管理サーバ10は、コンテンツ受信端末4に対して、URLを含むコンテンツ取得応答メッセージを送信する(SQ168)。コンテンツ受信端末4はコンテンツ取得応答メッセージ中のURLとこのコンテンツの配信予約に使用される予約IDを用いてテンポラリサーバ5aへアクセスし(SQ169)、テンポラリサーバ5aに一時記憶されたコンテンツの配信を受ける(SQ170)。このコンテンツの配信は、ADSLや無線LANなどの別回線によって行われる。このコンテンツ受信端末4はADSLや無線LANなどの回線を利用してコンテンツの配信を受けているため、移動端末3の回線を使用していないので、移動端末3は通信回線を利用して他の通信を実行することができる。
【0077】
コンテンツ受信端末4によるコンテンツの受信が終了した後、テンポラリサーバ5aは、配信したコンテンツに付された予約IDを含むコンテンツ受信完了メッセージをスケジュール管理サーバに送信する(SQ171)。そして、スケジュール管理サーバ10は、コンテンツの配信が完了した予約IDを有するスケジュールをコンテンツ予約情報格納部107から削除して、予約したコンテンツの配信処理が終了する(SQ172)。
【0078】
この実施の形態2によれば、ユーザが指定した配信場所に最寄りの基地局のテンポラリサーバに、ユーザが指定したコンテンツを予約配信し、そしてユーザが指定した配信時刻にそのコンテンツをユーザの移動端末3の回線とは異なる回線のコンテンツ受信端末4に配信するように構成したので、移動端末3によるユーザの別の通信を容易に可能にし、かつ、短時間に高品質で配信を受けられるようになる。また、コンテンツ受信端末4でのコンテンツの受信中にも、移動端末3ではその回線を中断することなく使用することができる。
【0079】
実施の形態3.
予約するコンテンツに関して、予約する時間ごとに異なる配信場所が指定されるために、予約内容の数が複数となる場合について説明する。具体的には、たとえば、コンテンツサーバ13内のコンテンツAに対して、時刻t1にはテンポラリサーバ5aの位置での配信が予約され、その直後の時刻t2にはテンポラリサーバ5bの位置での配信が予約された場合である。
【0080】
図19は、この発明にかかるコンテンツ提供システムのスケジュール管理サーバの実施の形態3の概略構成を示すブロック図である。このスケジュール管理サーバ10は、実施の形態1の図2に示されるスケジュール管理サーバ10において、予約するコンテンツの予約情報を確認する予約情報確認部109をさらに備える構成となっている。
【0081】
図20は、予約情報確認部による予約情報の確認の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、つぎの予約内容での候補となっているテンポラリサーバについて、予約した配信時刻(コンテンツサーバからテンポラリサーバへ予約配信する際に要求される予約配信時間によって決まり、また、予約するコンテンツについて予約内容が複数ある場合には、テンポラリサーバ間の予約配信で要求される予約配信時間によって決まる)、予約するコンテンツのサイズ、ネットワーク利用状況、対象テンポラリサーバの空き容量などを考慮して、予約配信の実現性を確認する処理が行われる。
【0082】
まず、その予約情報に基づいた予約配信を実施中か否かが判断される(ステップS31)。予約配信を実施中である場合(ステップS31でYesの場合)には、予約配信の中止とそれまでに受信したコンテンツ片情報の削除が実行される(ステップS32)。その後、またはステップS31で予約配信が既に完了しているかまたは未実施である場合(ステップS31でNoの場合)には、予約するコンテンツについて配信時間として、つぎの予約情報が存在するか否かが判断される(ステップS33)。つぎの予約情報が存在しない場合(ステップS33でNoの場合)には、つぎの予約がなく、予約情報の確認が完了した状態として(ステップS34)、処理が終了する。一方、つぎの予約情報が存在する場合(ステップS33でYesの場合)には、予約した配信時間、予約するコンテンツサイズ、ネットワーク状況、対象テンポラリサーバの空き容量を考慮して配信時間までに指定されたテンポラリサーバへ一時記憶が可能か否かを判断する(ステップS35)。
【0083】
指定されたテンポラリサーバへ一時記憶が可能である場合(ステップS35でYesの場合)には、つぎの予約配信の開始は成功であると判断し、予約情報の確認が完了した状態として(ステップS36)、処理が終了する。また、指定されたテンポラリサーバへ一時記憶が可能でない場合(ステップS35でNoの場合)には、その他の検索されたテンポラリサーバが存在するか否かが確認され(ステップS37)、その他のテンポラリサーバが存在する場合(ステップS37でYesの場合)には、再びステップS34へと戻って上述した処理が繰り返される。一方、その他のテンポラリサーバが存在しない場合(ステップS37でNoの場合)には、つぎの予約配信の開始は失敗であるとして(ステップS38)、予約情報の確認が完了して、処理が終了する。
【0084】
なお、上述したステップS31では、予約配信済みまたは未実施の場合にはステップS33に進むようにしているが、予約配信がもう少しで完了する場合には、そのコンテンツ情報を削除せず、予約配信が完了させてから、そのテンポラリサーバから予約変更に対応したテンポラリサーバへとコンテンツの予約配信を開始してもよい。
【0085】
また、ステップS36の予約配信開始の処理成功後には、必ずすぐに予約配信が実施される。なお、実施の形態1の図17や実施の形態2の図18では、予約した時刻を考慮する必要があり、すぐに予約配信を実施するとは限らない。
【0086】
さらに、ステップS38の予約配信開始の処理失敗時には、この予約内容に対する予約配信は実施されない。このため、この予約内容の対応する配信時間内に、ユーザがコンテンツの配信を要求した場合には、時刻で考慮してすぐ直前に相当する予約内容が一時記憶されたテンポラリサーバから配信が実施されることになる。または、直前の予約配信が失敗した場合には、さらに時刻で考慮して前のテンポラリサーバもしくはコンテンツサーバ13からの配信が実施されることになる。
【0087】
つぎにコンテンツの提供方法について、実施の形態1,2で説明した処理手順と異なる部分のみを説明する。
【0088】
図21は、ある予約内容の配信終了時刻になった場合に、時刻で考慮してつぎに相当する予約内容に対応した予約配信を実施する処理手順を示すシーケンス図である。以下では、同じコンテンツに対して異なる時刻に異なる位置での配信が予約される場合、たとえば、テンポラリサーバ5aからテンポラリサーバ5bに予約配信を実施する場合を例に挙げて説明する。また、テンポラリサーバ5aから移動端末3への配信予約に対する予約IDは「ID1」が付され、テンポラリサーバ5bから移動端末3への配信予約に対する予約IDは「ID2」が付されるものとする。
【0089】
たとえば、図17や図18で、テンポラリサーバ5aに一時的に記憶された予約ID「ID1」が付されたコンテンツの移動端末3への配信の配信終了時間になると、時刻管理サーバ30は、スケジュール管理サーバ10に対して、予約ID「ID1」に関する配信終了を示す配信終了タイムアウト通知メッセージを送信する(SQ191)。その後、スケジュール管理サーバ10の予約情報確認部109は、図20で説明した予約情報の確認処理を行う(SQ192)。
【0090】
その結果、つぎのテンポラリサーバ5bへの予約配信が可能であると判断されたものとする。この場合には、スケジュール管理サーバ10はつぎの予約内容、すなわち予約ID「ID2」で示されるテンポラリサーバ5bからのコンテンツの配信予約、についての対応を開始する旨の通知を移動端末3に対して行う(SQ193)。また、スケジュール管理サーバ10の時刻通知部104は、時刻管理サーバ30に対して、つぎの予約ID「ID2」の予約内容についての配信タイムアウト通知要求メッセージを行う(SQ194)。さらに、スケジュール管理サーバ10のコンテンツ配信要求部105は、テンポラリサーバ5aに対して、一時記憶しているコンテンツをテンポラリサーバ5bに対して予約配信するように、コンテンツ予約配信要求メッセージを送信する(SQ195)。このメッセージに対して、テンポラリサーバ5aは、コンテンツをテンポラリサーバ5bへと送信し、テンポラリサーバ5bは、コンテンツを一時的に記憶する(SQ196)。そして、テンポラリサーバ5bへの予約配信が完了すると、テンポラリサーバ5bは、スケジュール管理サーバへ予約配信完了通知メッセージを送信し、以後予約ID「ID2」に対応する配信予約について、図17のSQ123からの処理が、または図18のSQ163からの処理が、実行される。
【0091】
この実施の形態3によれば、同じコンテンツを異なる時刻に異なる場所で配信するように予約し、あるコンテンツの配信からつぎのコンテンツの配信に移行する際に、テンポラリサーバの状況から移動端末3にスケジュールどおりにコンテンツを配信することができるか否かの確認をして、可能な場合に最初の配信の際に一時記憶されたテンポラリサーバ5aからつぎの配信の際に使用されるテンポラリサーバ5bにコンテンツを予約配信するように構成したので、効率よく移動端末3にコンテンツを配信することができる。
【0092】
実施の形態4.
この実施の形態4では、ユーザが予約したコンテンツ予約情報の配信場所が地理的に広範囲の場合、たとえば図5に入力された配信場所が「○○市内」などのように地理的に広がりをもって指定された場合、について説明する。この場合には、位置管理サーバ20は、テンポラリサーバの位置情報を基に、指定された配置位置の範囲内に存在する複数のテンポラリサーバを検索する。そして、検索した複数のテンポラリサーバに接続されている各基地局を制御する基地局制御装置と接続されたテンポラリサーバを抽出する。そして、この抽出した基地局制御装置に接続されたテンポラリサーバを、スケジュール管理サーバ10の位置問合せに対する返信とする。
【0093】
スケジュール管理サーバ10は、位置管理サーバ20から受信したテンポラリサーバに対してコンテンツの予約配信を実施するように、上述した処理を行う。なお、移動端末3からコンテンツ配信の要求があった場合には、上記テンポラリサーバから移動端末3が収容される基地局を介して移動端末3にコンテンツが配信される。
【0094】
この実施の形態4によれば、配信場所として地理的に広い範囲が指定された場合には、その範囲内に存在するテンポラリサーバに接続された基地局に接続される基地局制御装置のテンポラリサーバにコンテンツの予約配信を行うようにしたので、移動端末3の移動範囲が不明確な場合にも対応することができる。
【0095】
実施の形態5.
この実施の形態5では、図10の予約情報の可否判断において、最適なテンポラリサーバへのコンテンツの予約配信が不可能な場合の処理について説明する。図22は、最適なテンポラリサーバへの予約配信が不可能な場合に、別のテンポラリサーバへ予約配信を行う処理手順を示すシーケンス図であり、図17のSQ117〜SQ121の処理手順、または図18のSQ157〜SQ161の処理手順に代わるものである。
【0096】
予約可否判断部106によって、予約情報の可否判断2の処理が実行された結果(SQ201)、最適なテンポラリサーバ5aへの予約配信が不可能であり、別のテンポラリサーバ8bへの予約配信ならば可能であるとなった場合に、スケジュール管理サーバ10は移動端末3に対して、最適な予約配信が不可能である通知メッセージを送信する(SQ202)。また、時刻管理サーバ30に対して、別のテンポラリサーバ8bへの配信予約の時間を通知する配信タイムアウト通知要求を行う(SQ203)。さらに、コンテンツサーバ13に対しては、最適なテンポラリサーバ5aではなく、別のテンポラリサーバ8bへコンテンツの予約配信をするようにコンテンツ予約配信要求メッセージを送信する(SQ204)。そして、このメッセージを受けたコンテンツサーバ13は、別のテンポラリサーバ8bにコンテンツの予約配信を実施する(SQ205)。これ以降の処理は、図17のSQ122以降または図18のSQ162以降に示される処理と同じである。
【0097】
ここで、別のテンポラリサーバとは、図14のテンポラリサーバの検索において検索された第1、第2の候補としての配置場所の一部、または配置場所を一部に含む広範囲な位置に対応するテンポラリサーバのことをいう。また、第2の候補として、なるべく配置場所に近いテンポラリサーバが検索される。たとえば、図1で、配信場所に最寄りのテンポラリサーバがテンポラリサーバ5aの場合には、第1の候補はテンポラリサーバ7aであり、第2の候補はテンポラリサーバ5bまたはテンポラリサーバ7bとなる。なお、なるべく配置場所に近いテンポラリサーバの検索数は、予め設定された所定の個数にしたがうものとする。また、最適なテンポラリサーバへの予約配信が不可能なために別のテンポラリサーバへ予約配信する場合には、ユーザに通知せず、ネットワーク状況などによって決定してもよいが、ユーザへ第1、第2の候補を配信場所や予想される配信品質の情報として通知し、ユーザが配信を行うテンポラリサーバの位置を選択するようにしてもよい。
【0098】
さらに、図11では、予約情報の可否判断2を行っているが、予約情報の確認の場合であっても、同様な処理シーケンスとなる。ただし、スケジュール管理サーバ10からのコンテンツ予約配信要求はコンテンツサーバ13への通知ではなく、コンテンツを一時的に記憶しているテンポラリサーバへの通知となる。
【0099】
また、図11では、時刻で考慮して最初の予約内容となる新規予約または変更を実施した場合のものであり、そうでない場合には、移動端末3への通知以降の予約配信関連の処理は実施されない。さらに、予約配信可能なテンポラリサーバがまったく存在しない場合には、予約配信不可通知として、ユーザがコンテンツ配信を要求した場合に、直接コンテンツサーバ13(既に、そのコンテンツに関係する予約内容によって予約配信されている場合には、そのときに一時的に記憶されているテンポラリサーバ)からコンテンツ配信が実施される。
【0100】
なお、最寄りのテンポラリサーバにコンテンツの予約配信をできないため、最適な状況でコンテンツを受信できない通知を移動端末3が受信した場合に、その通知を利用して予約変更を容易にできるようにしてもよい。たとえば、スケジュール管理サーバ10にアクセスしている場合には、ブラウザの表示にて通知を利用しなくても予約変更作業は容易に可能だが、スケジュール管理サーバ10にアクセスしていない場合には、予約変更作業は容易ではない。そこで、スケジュール管理サーバ10が変更可能な配信時間などの候補を含めて上記通知を実施し、ユーザが上記通知を受けた場合には、上記通知に予約変更の件名を付け、候補を選択してその候補番号などを返信することにより予約の変更を行うようにしてもよい。また、上記通知に予約変更用リンクを添付して、このリンクが選択された場合には、図6または図7に示される画面ファイルを移動端末に表示させて、アクセスを容易にさせるようにしてもよい。
【0101】
この実施の形態5によれば、配信場所に最寄りのテンポラリサーバに予約配信ができない場合でも、配信場所に近い位置に存在するテンポラリサーバを複数検索し、その中のテンポラリサーバにコンテンツを予約配信するように構成したので、ユーザにコンテンツを短時間で高品質に提供することができる。
【0102】
実施の形態6.
この実施の形態6では、配信開始時刻までにテンポラリサーバへのコンテンツの予約配信が完了しない場合の処理について説明する。これは、スケジュール管理サーバ10がテンポラリサーバから予約配信完了通知を受け取っていない状態で、配信開始時刻を通知する配信開始タイムアウト通知を時刻管理サーバ30から受け取った場合に発生する。
【0103】
図23は、ネットワークが予約したコンテンツに対して、配信開始時間までに予約配信が完了しない場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。たとえば図17のSQ121または図18のSQ161でコンテンツサーバ13からテンポラリサーバ5aへの予約配信が行われている場合に、スケジュール管理サーバ10がテンポラリサーバ5aから予約配信完了通知メッセージを受ける前に、時刻管理サーバ30から、コンテンツ配信開始時刻であることを通知する配信開始タイムアウト通知メッセージを受信する(SQ221)と、スケジュール管理サーバ10はテンポラリサーバ5aに対して予約配信問合せメッセージを送信する(SQ222)。テンポラリサーバ5aは、予約配信が完了していない旨の予約配信問合せ応答メッセージを返信し(SQ223)、スケジュール管理サーバ10は、このメッセージによって、移動端末3に対して、配信開始時間までに予約配信が完了していない旨の通知を送信する(SQ224)。
【0104】
このとき、ユーザからの予約変更または予約キャンセルがない限りネットワークは配信終了時刻となるまで予約配信を継続し、予約配信が完了した後に移動端末3にコンテンツ配信を実施する。また、SQ224において移動端末3に送信する通知に予約配信の完了予定時刻を含めてもよい。さらに、ユーザがこの状態でコンテンツの配信要求を実施した場合には、スケジュール管理サーバ10は予約配信を継続しながらコンテンツ配信を行うようにしてもよいし、または、途中まで予約配信したコンテンツの一部情報をテンポラリサーバ5aから削除し、コンテンツサーバ13から移動端末3へ全コンテンツ情報の配信を実施してもよい。
【0105】
一方、ユーザが予約した時刻に予約した配信場所に到着できないなどの何らかのユーザ側の都合によって、予約した配信場所以外の場所でコンテンツを受信したい場合には、ユーザは、予約情報の変更を行い、ユーザの要求時にコンテンツを既に記憶しているテンポラリサーバまたはコンテンツサーバ13から変更後の配信場所に最寄りの基地局を介して配信を実施し、ユーザの移動端末3またはコンテンツ受信端末4がこれを受信する。
【0106】
この実施の形態6によれば、コンテンツの配信時間までに配信場所に最寄りのテンポラリサーバにコンテンツの予約配信を実行できなかった場合に、スケジュール管理サーバ10は移動端末3に対して、予約された配信時間にコンテンツの配信ができない旨のメッセージを通知するようにしたので、移動端末3のユーザは、コンテンツが配信できない状況を予め知ることが可能となる。また、移動端末3のユーザによって、予約された配信場所が変更された場合には、変更前に予約配信されたテンポラリサーバから、変更後の配信場所に最寄りの基地局を介してコンテンツを配信するようにしたので、コンテンツの配信をIPネットワークのトラフィックの状況に依存しないので、短時間で高品質なコンテンツを移動端末3に配信できる確率が高くなる。
【0107】
実施の形態7.
この実施の形態7では、ユーザによって配信予約がキャンセルされる場合について説明する。図24は、ユーザから予約キャンセルの要求がされた場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0108】
コンテンツの配信前に、移動端末3から予約キャンセルがなされると(SQ241)、スケジュール管理サーバ10の予約情報確認部109は、図20に示される予約情報の確認の処理を実行する(SQ242)。ここでは、予約したコンテンツに関する予約内容の数が1つ、または時刻で考慮して最後の予約内容をキャンセルする場合には、予約配信によりテンポラリサーバに一時的に記憶されているコンテンツ情報を削除するとともに、スケジュール管理サーバ10のコンテンツ予約情報格納部107中の該当する予約情報も削除する。
【0109】
その後、スケジュール管理サーバ10の時刻通知部104は、時刻管理サーバ30に、キャンセルされた予約内容の時刻通知を停止するための配信タイムアウト通知停止要求メッセージを送信する(SQ243)。そして、移動端末に対して、予約がキャンセルされたことを示す予約キャンセル応答メッセージを送信して(SQ244)、処理が終了する。
【0110】
また、上述したSQ242で、時刻で考慮してつぎの予約内容が存在する場合には、ユーザへその予約内容への対応を開始する旨を通知し、時刻管理サーバ30へ配信タイムアウト通知要求を実施し、予約するコンテンツが存在するサーバ(一時的に記憶されているテンポラリサーバ、または一時的に記憶されているテンポラリサーバが存在しなければコンテンツサーバ)へコンテンツ予約配信要求を実施する。
【0111】
さらに、最寄りのテンポラリサーバに予約配信できないため、最適な状況でコンテンツを受信できない通知を移動端末3が受信した場合に、その通知を利用して予約キャンセルを容易にできるようにしてもよい。たとえば、移動端末3がスケジュール管理サーバ10にアクセスしている場合には、ブラウザの表示にて通知を利用しなくても予約キャンセル作業は容易に可能だが、アクセスしていない場合には、予約キャンセル作業は容易ではない。そこで、移動端末3がスケジュール管理サーバ10にアクセスしていないときに上記通知を受けた場合には、上記通知に予約キャンセルの件名を付けて返信することによって、予約キャンセルを可能とするようにしてもよい。また、上記通知に予約キャンセル用リンクを添付して、そのリンクを選択した場合に、図6に示されるコンテンツ予約照会/変更画面ファイルを表示させるようにしてもよい。
【0112】
この実施の形態7によれば、予約情報がキャンセルされた場合に、スケジュール管理サーバ10、時刻管理サーバ30、コンテンツサーバ13、予約情報に基づいて指定されたテンポラリサーバに対して予約のキャンセルが通知されると、直ちにその予約をキャンセルする処理が行われるので、予約内容の変更がシステム内の関係するすべての装置に行き渡り、無駄な処理が行われることがない。
【0113】
なお、上述した説明では、スケジュール管理サーバ10、位置管理サーバ20および時刻管理サーバ30は、それぞれ別々の装置として説明してきたが、これらの機能を1つのサーバ装置としてまとめて有するように構成してもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ユーザが取得を希望するコンテンツ、ならびにその日時および場所を予約すると、予約されたコンテンツがこれを予約時刻に予約場所で提供するのに適した位置のテンポラリサーバへ予め一時記憶される。したがって、ユーザは移動端末からでも所望のコンテンツを時刻や場所に制約されることなく、短時間に高品質で配信を受けられるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるコンテンツ提供システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】スケジュール管理サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図3】コンテンツ予約情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。
【図4】コンテンツ取得予約サービスを受ける場合のメニュー画面の一例を示す図である。
【図5】新規コンテンツ予約の画面ファイルの構成の一例を示す図である。
【図6】コンテンツ予約照会/変更画面ファイルの構成の一例を示す図である。
【図7】コンテンツ予約変更画面ファイルの構成の一例を示す図である。
【図8】コンテンツ予約処理部によるコンテンツ予約処理の流れを示す図である。
【図9】予約可否判断部による予約情報の可否判断1の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図10】予約可否判断部による予約情報の可否判断2の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図11】位置管理サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図12】テンポラリサーバ管理情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。
【図13】テンポラリサーバの設置位置の登録手順の一例を示すシーケンス図である。
【図14】検索部によるテンポラリサーバ検索の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】時刻管理サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図16】時刻管理情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。
【図17】この発明によるコンテンツの提供方法を示すシーケンス図である。
【図18】移動端末の回線とは別回線でコンテンツの受信を行う場合のコンテンツ提供方法の流れを示すシーケンス図である。
【図19】スケジュール管理サーバの実施の形態3の概略構成を示すブロック図である。
【図20】予約情報確認部による予約情報の確認の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】連続した予約内容の予約配信を実施する処理手順を示すシーケンス図である。
【図22】最適なテンポラリサーバへの予約配信が不可能な場合の予約配信の処理手順を示すシーケンス図である。
【図23】配信開始時間までに予約配信が完了しない場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【図24】ユーザから予約キャンセルの要求がされた場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1 モバイルネットワーク、2 IPネットワーク、3 移動端末、4 コンテンツ受信端末、5a〜5c,8a,8b テンポラリサーバ、6a〜6c 基地局、7a,7b 基地局制御装置、9 ゲートウェイ、10 スケジュール管理サーバ、13 コンテンツサーバ、14a,14b ルータ、20 位置管理サーバ、30 時刻管理サーバ、101 通信部、102 コンテンツ予約処理部、103 位置問合せ部、104 時刻通知部、105 コンテンツ配信要求部、106 予約可否判断部、107 コンテンツ予約情報格納部、108 画面ファイル格納部、109 予約情報格納部、201 通信部、202 テンポラリサーバ登録部、203 テンポラリサーバ管理情報格納部、204 検索部、301 通信部、302 時刻管理情報格納部、303 時刻管理部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、ユーザから取得要求のあったコンテンツをネットワーク上のサーバから、ユーザの取得要求で指定された位置になるべく近い位置に存在するテンポラリサーバに予約配信し、ユーザの取得要求で指定された時間に上記テンポラリサーバから受信したい端末へコンテンツを配信するコンテンツ提供方法およびシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インターネットなどのネットワーク上の情報(以下、コンテンツという)を、ユーザに配送するシステムや方法として、種々のものが提案されている。たとえば、携帯電話機や公衆電話機などから大容量のデジタルコンテンツのダウンロードの予約を行い、街角の最寄りの特定場所でそのコンテンツを受け取るデジタルコンテンツ予約配送システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。このシステムでは、現在の位置情報の取得が可能な予約端末から、回線交換網やインターネットなどを通してコンテンツサーバに接続してデジタルコンテンツを指定する。コンテンツサーバは、予約配送対象のコンテンツの識別番号と、配送先の位置情報としての予約端末の位置情報を取得して、ダウンロード端末管理センタに配送先位置情報を送信する。また、コンテンツサーバは、ダウンロード端末の設置場所や稼動状態などの情報から特定された配送先のダウンロード端末の識別番号と設置場所情報などをダウンロード端末管理センタから取得して、ダウンロード端末の設置場所情報を予約端末に通知すると共に、ダウンロード端末に接続されたコンテンツ蓄積手段にコンテンツの配送を行う。そして、ユーザは、通知された設置場所のダウンロード端末で、コンテンツ蓄積手段に保存された配送済みのコンテンツをユーザのメディアにコピーして、大容量コンテンツを得ることが可能となる。
【0003】
また、ユーザによって取得予約されたコンテンツを移動端末へ所定のタイミングで配信するコンテンツ提供方法も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。この方法は、複数の無線基地局に備えられ、移動端末へ配信するためのコンテンツを一時的に記憶する機能を有するキャッシュサーバと、ユーザによる地理的および時間的条件を含む取得予約にしたがってコンテンツの提供を行うサーバと、コンテンツを有するコンテンツサーバとが、ネットワークを介して接続されたシステムにおいて、ユーザによって取得予約されたコンテンツの識別情報とこのコンテンツを配信する際の地理的、時間的条件を予約する手順と、地理的に分散配置された複数のキャッシュサーバから上記手順で予約された地理的条件を満たすキャッシュサーバを選択する手順と、上記手順で予約された識別情報に対応するコンテンツをネットワーク上で取得して、上記選択したキャッシュサーバに記憶する手順と、このキャッシュサーバに記憶されたコンテンツを、上記手順で予約された時間的条件を満たすタイミングでユーザの有する移動端末へ配信する手順と、を含むことによって、移動する移動端末へも所望のコンテンツを配信することを可能としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−189908号公報(第11〜12頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−49766号公報(第3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のデジタルコンテンツ予約配送システムでは、コンテンツサーバが、予約端末の位置情報を取得してダウンロード端末の位置を決めるので、予約端末が配信要求した場所に近い位置に存在するダウンロード端末の場所にて、ユーザに対してコンテンツを提供するしくみになっている。そのため、たとえば、配信する場所として予約した位置から遠く離れた場所を指定することができなかった。つまり、たとえば、ユーザが、旅行先や出張先へコンテンツの配信を希望する場合には、旅行先や出張先へ到着してからでないとコンテンツの取得予約ができないという問題点があった。
【0006】
また、上述した特許文献2に記載のコンテンツ提供方法では、ユーザが取得要求を行った位置から遠く離れた場所を、コンテンツ配信先として指定することはできるが、地理的に分散配置された複数の無線基地局と接続されたキャッシュサーバへ、要求されたコンテンツを一時記憶するために、キャッシュサーバにかかる負荷が増大してしまっていた。つまり、キャッシュサーバは複数の無線基地局と接続されているので、同時に異なる無線基地局に存在する異なる移動端末へのコンテンツの配送をキャッシュサーバ1台で処理しなければならず、無線基地局の数が多くなればなるほど、キャッシュサーバへの負荷がかかってしまうという問題点があった。
【0007】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、ユーザが取得要求するコンテンツを、ユーザが予約した場所、時刻に対して、柔軟にかつ高品質で提供できるコンテンツ提供方法およびシステムを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかるコンテンツ提供方法は、コンテンツを提供するコンテンツサーバを備えるIPネットワークと、移動端末と無線通信可能な基地局、複数の基地局を管理する基地局制御装置、前記移動端末によるコンテンツ配信の予約処理を行う予約管理サーバを備えるモバイルネットワークとが接続されたシステムで、前記移動端末が前記IPネットワーク上のコンテンツを指定した時刻と場所で取得することが可能なコンテンツ提供方法であって、前記移動端末が、コンテンツと該コンテンツの配信時刻と配信場所とを含む予約情報の予約処理を前記予約管理サーバに行う第1の工程と、前記予約管理サーバが、予約された前記コンテンツの配信場所に最寄りのテンポラリサーバの位置を、前記テンポラリサーバの地理的な位置情報を含むテンポラリサーバ管理情報から抽出し、前記配信時刻に前記テンポラリサーバから前記コンテンツの配信の可否を判断する第2の工程と、前記予約管理サーバが、前記コンテンツの配信が可能である場合に、前記コンテンツを前記テンポラリサーバに前記配信時刻までに予約配信を行う指示を、前記コンテンツを有するサーバに行う第3の工程と、前記サーバが、前記テンポラリサーバに前記コンテンツの予約配信を行う第4の工程と、前記予約管理サーバが、前記コンテンツの配信時刻に前記移動端末に、前記コンテンツの配信開始時刻を通知する第5の工程と、前記移動端末が、前記テンポラリサーバから前記コンテンツの配信を受ける第6の工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるコンテンツ提供方法およびシステムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明にかかるコンテンツ提供システムの概略構成を示すブロック図である。このコンテンツ提供システムは、携帯電話網などの移動端末が移動しながら通信を行うことが可能なモバイルネットワーク1と、コンテンツが格納され、コンテンツをパケット化して送信するインターネットなどのIP(Internet Protocol)ネットワーク2とが、ゲートウェイ9を介して接続されて構成される。以下の説明では、モバイルネットワーク2がW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式に対応するネットワークである場合を例に挙げる。また、この明細書で、予約配信とは、予約されたコンテンツを予約された配信場所に最寄りのまたは近いテンポラリサーバ(詳細は後述する)に配信することをいうものとする。
【0011】
モバイルネットワーク1は、移動しながら無線通信を行うことが可能な移動端末3、基地局6a〜6c、基地局制御装置7a,7b、スケジュール管理サーバ10、位置管理サーバ20、時刻管理サーバ30、を含んで構成される。
【0012】
基地局6a〜6cは、所定の無線通信規格にしたがって移動端末3との間で無線通信を行い、緯度/経度による自身の絶対位置、UTC(Coordinated Universal Time;協定世界時)による全世界で時刻を記録する際に使用される公式な時刻を取得可能なGPS(Global Positioning System)機能などの位置取得手段を備えている。また、この基地局6a〜6cは、移動端末3の取得要求に対応したコンテンツを一時的に格納することが可能な記憶部を有するテンポラリサーバ5a〜5cを備えている。テンポラリサーバ5a〜5cは、コンテンツ提供システム内に設置されると基地局6a〜6cと接続し、基地局6a〜6cの位置取得手段から位置情報を取得して、位置管理サーバ20に登録する機能を有する。
【0013】
基地局制御装置7a,7bは、地理的に分散配置された複数の基地局6a〜6cを管理する装置であり、移動端末3の取得要求に対応したコンテンツを一時的に格納するテンポラリサーバ8a,8bを備えている。このテンポラリサーバ8a,8bについては、基地局6a〜6cに接続されたテンポラリサーバ5a〜5cと同様に、基地局制御装置7a,7bにもGPS機能などの位置取得手段を設けて、この位置取得手段を直接利用して得られる絶対的な位置情報を取得してもよいが、相対的な位置情報を取得してもよい。たとえば、その基地局制御装置7a,7bが制御する基地局6a〜6cの位置取得手段によって得られる位置情報の全てが、基地局制御装置7a,7bに接続されたテンポラリサーバ8a,8bの位置情報であるので、この基地局制御装置7a,7bが制御する基地局6a〜6cを判別することで位置情報を把握することができる。具体的には、たとえば、そのテンポラリサーバ8a,8bが接続される基地局制御装置7a,7bの制御する基地局6a〜6cの識別子や位置情報、または存在するのであればテンポラリサーバ5a〜5cの識別子を取得して、それをテンポラリサーバ8a,8bの位置情報として位置管理サーバ20に登録すればよい。
【0014】
スケジュール管理サーバ10は、移動端末3との間でコンテンツの予約配信に必要な種々の情報のやり取りと、予約配信に関係するコンテンツサーバ13やテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bなどとの間で予約配信に関するやり取りを行って、予約されたコンテンツの配信についてのスケジュールを管理する。このスケジュール管理サーバ10の構成の詳細については後述する。
【0015】
位置管理サーバ20は、コンテンツ提供システム内に設置されるテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの地理上の位置を管理し、ユーザの移動端末3へのコンテンツの予約配信に当たって、予約された配信場所に最寄りのテンポラリサーバを検索する機能を有する。この位置管理サーバ20の構成の詳細については後述する。
【0016】
時刻管理サーバ30は、ユーザが配信予約したコンテンツの配信開始時刻や配信終了時刻を管理し、これらの時刻にしたがって、ユーザの移動端末3への配信の開始または終了の時刻通知をスケジュール管理サーバ10に対して実施する。この時刻管理サーバ30の構成の詳細については後述する。
【0017】
移動端末3は、ユーザの所持する持ち運び可能な情報通信端末であり、たとえば、ブラウザ機能を有してWebページへのアクセスが可能な携帯電話、無線通信機能を備えるPDA(Personal Digital Assistants)または携帯型のパーソナルコンピュータなどを例示することができる。これらの移動端末3は、モバイルネットワーク1とゲートウェイ9を介してIPネットワーク2に接続し、IPネットワーク2上から所望のコンテンツをダウンロードすることができる。また、この移動端末3には、コンテンツを記憶することが可能な他の情報処理装置であるコンテンツ受信端末4を接続することができる。これにより、たとえば、基地局から受信したコンテンツのデータを移動端末3ではなく、コンテンツ受信端末4の記憶部に格納することができる。
【0018】
IPネットワーク2は、音楽、静止画像、動画像、テキストなどの種々の情報(コンテンツ)を格納し、提供するコンテンツサーバ13と、IPネットワーク2内で通信されるパケットのルーティングを行うルータ14a,14bと、を備えて構成される。
【0019】
また、このルータ14a,14bを介してIPネットワーク2に接続することが可能なコンテンツ受信端末4を設けることもできる。このコンテンツ受信端末4は、たとえば、無線LAN(Local Area Network)やADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)などでインターネットに接続されるパーソナルコンピュータなどでもよいし、所定の場所に設置されたダウンロードを行うための専用端末であってもよい。
【0020】
ここで、モバイルネットワーク1上に設置されるスケジュール管理サーバ10、位置管理サーバ20、時刻管理サーバ30の構成についてさらに詳しく説明する。図2は、スケジュール管理サーバの概略構成を示すブロック図である。スケジュール管理サーバ10は、モバイルネットワーク1に接続され他の通信装置と通信を行う通信部101、コンテンツの予約や照会、変更処理を行うコンテンツ予約処理部102、コンテンツ予約に対して位置管理サーバに位置の問合せを行う位置問合せ部103、コンテンツ予約が完了した後に時刻管理サーバに時刻管理を通知する時刻通知部104、コンテンツ予約が完了した後に予約されたコンテンツを格納するコンテンツサーバ13またはテンポラリサーバに対して配信場所に最寄りのまたは近いテンポラリサーバへコンテンツの予約配信を要求するコンテンツ配信要求部105、ユーザによってなされた予約の可否判断を行う予約可否判断部106、コンテンツ処理部によって処理された予約情報を格納するコンテンツ予約情報格納部107、移動端末3との間でコンテンツの予約や照会、変更の処理を行うためのファイルを格納する画面ファイル格納部108を備える。
【0021】
図3は、コンテンツ予約情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。コンテンツ予約情報格納部107には、「予約ID」、「端末名」、「配信日時」、「配信場所」、「コンテンツ」、「データタイプ」を含む予約情報が格納される。「予約ID」は、ユーザに対する予約識別子であり、コンテンツの予約に対してネットワーク内部で管理するために付され、予約された後に、移動端末3との間で行われるコンテンツの配信予約を識別する番号である。後述する「端末名」と組み合わせることによって同じ予約IDを使用してもよいし、すべて異なる予約IDを付するようにしてもよい。「端末名」は、コンテンツの配信予約をした移動端末3を識別する情報を格納するものであり、移動端末名、ユーザ名、移動端末のホームアドレスなど移動端末3を識別することが可能な情報を格納するものである。
【0022】
「配信日時」は、ユーザが所望するコンテンツの配信を開始して欲しい時間帯と、配信を終了して欲しい時間帯とを格納するものである。「配信場所」は、コンテンツを配信して欲しい地理的な場所を指定するものである。「コンテンツ」は、ユーザが配信して欲しいコンテンツを指定するものであり、複数指定することも可能である。また、「データタイプ」は、ユーザの指定するコンテンツ受信端末4または移動端末3のデータ受信能力に対応して送信可能なように、データタイプを指定するものである。
【0023】
図4〜図7は、画面ファイル格納部に格納される画面ファイルの一例を示す図である。これらの画面ファイルは、たとえばインターネットで使用されるHTML(Hyper Text Markup Language)によって作成され、移動端末3などの端末装置からコンテンツ配信の予約をする場合に、端末装置3に送信してその表示部に表示されるものである。
【0024】
図4は、コンテンツ取得予約サービスを受ける場合のメニュー画面の構成の一例を示す図である。このコンテンツ取得予約サービスのメニュー画面120には、新規にコンテンツの配信を予約する場合の画面ファイルにリンクする「新規コンテンツ予約」ボタン121と、既にコンテンツの配信を予約した内容の照会や変更を行う場合の画面ファイルにリンクする「コンテンツ予約照会/変更」ボタン122によって構成される。
【0025】
図5は、新規コンテンツ予約の画面ファイルの構成の一例を示す図である。この新規コンテンツ予約画面ファイルは、図4のメニュー画面における「新規コンテンツ予約」ボタン121にリンクされており、上記「新規コンテンツ予約」ボタン121が選択されることによって、この新規コンテンツ予約画面ファイル130が移動端末に送信され、表示されるようになっている。この新規コンテンツ予約画面130は、上記コンテンツ予約情報格納部107に格納される予約情報を収集するための画面であり、「配信日時」、「配信場所」、「コンテンツ」、「データタイプ」の各項目を入力することが可能な構成となっている。これ以外にも、端末名などを入力する項目を設けてもよい。また、コンテンツ予約照会/変更画面へリンクする「表示」ボタン135、図4に示されるメニュー画面120へリンクする「初期画面」ボタン131、予約情報を入力した後に予約を確定するための「予約」ボタン132も備えている。
【0026】
「配信日時」には配信可能な開始時刻と配信が終了となる終了時刻が入力される。この入力は、この図では、日時の指定がプルダウンメニュー形式によって選択できる形式となっている。時刻の指定については、その時間帯のうちの配信可能な開始時刻は必ず指定するものとする。また、配信が終了となる時刻は省略可能であり、省略された場合には、コンテンツサーバ13で予め決められている時刻にしたがうものとする。
【0027】
「配信場所」の指定については、「参照表示」ボタン133によって指定画面を開き、その指定画面の中で住所検索、地図検索、ホテル、ホットスポットなどの位置名称検索を行い、その検索結果から所望の場所を選択するようにしてもよい。
【0028】
「コンテンツ」の指定については、「参照表時」ボタン134によって指定画面を開き、その指定画面の中で所望のコンテンツの属するコンテンツサーバ13のURL(Uniform Resource Locator)を検索し、その検索結果から所望の場所を選択するようにしてもよい。
【0029】
「データタイプ」は、ユーザの指定するコンテンツ受信端末4または移動端末3のデータ受信能力に対応して送信可能なように、データタイプを指定するものである。たとえば、移動端末3のデータ受信能力について、MPEG2データタイプでデータを受信するには無理があると感じる場合には、ユーザは、よりデータサイズが小さくなるようなデータタイプ、たとえばMPEG1を、この「データタイプ」で指定する。または、この「データタイプ」に指定されない場合であっても、ユーザへの配送開始時にテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bが移動端末3のデータ受信能力を判定して、その判定結果にふさわしいデータタイプでデータを配信するようにしてもよい。
【0030】
「予約」ボタン132は、上記項目に入力した内容を確定するためのボタンであり、この「予約」ボタン132がユーザによって押されることによって、上記入力した内容が、スケジュール管理サーバ10へと送信され、配信予約処理が実行される。
【0031】
図6は、コンテンツ予約照会/変更画面ファイルの構成の一例を示す図である。このコンテンツ予約照会/変更画面140は、図4のメニュー画面120における「コンテンツ予約/変更」ボタン122と図5の新規コンテンツ予約画面130における「コンテンツ予約照会」の表示ボタン135にリンクされており、これらのいずれかのボタンが選択されることによって、このコンテンツ予約照会/変更画面ファイルが移動端末3に送信され、表示されるようになっている。このコンテンツ予約照会/変更画面140は、移動端末3のユーザが現在予約している内容を、コンテンツ予約情報格納部107に格納されている予約情報から抽出して、一覧することが可能な画面である。
【0032】
この図では、「予約ID」、「配信日時」、「配信場所」、「コンテンツ」を含む項目が表形式で一覧表示される場合を示している。また、いずれかの項目に関して、ソートすることも可能である。たとえば、あるコンテンツに関して、配信開始時間ごとの配信場所を確認する場合には、コンテンツと配信開始時間をソートすることによって、見やすくすることもできる。さらに、図4のメニュー画面120を表示するための「初期画面」ボタン141や図5の新規コンテンツ予約画面130を表示するための「前画面」ボタン142を備えている。
【0033】
「詳細表示」ボタン143は、予約内容の詳細を見たい場合に使用するボタンである。具体的には、詳細を見たい予約内容が表示されている行の左端のラジオボタン146を選択し、この「詳細表示」ボタン143を押すことによって、詳細表示を決定する。そして、この「詳細表示」ボタン143が押されると、予約内容のほかにコンテンツサイズや再生時間、配信にかかる時間などを表示する画面にリンクされる。
【0034】
「予約キャンセル」ボタン144は、配信予約した内容をキャンセルするためのボタンである。具体的には、キャンセルしたい予約内容が表示されている行の左端のラジオボタン146を選択し、この「予約キャンセル」ボタン144を押すことによって、予約のキャンセルを決定する。そして、この「予約キャンセル」ボタン144が押されると、選択された予約内容が、コンテンツ予約情報格納部107や位置管理サーバ20や時刻管理サーバ30などの関係する装置の予約内容から削除される。
【0035】
「予約変更」ボタン145は、予約内容の変更をするためのボタンである。具体的には、変更したい予約内容が表示されている行の左端のラジオボタン146を選択し、この「予約変更」ボタン145を押すことによって、後述する図7のコンテンツ予約変更画面が移動端末3の表示部に表示される。
【0036】
図7は、コンテンツ予約変更画面ファイルの構成の一例を示す図である。このコンテンツ予約変更画面ファイルは、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140における「予約変更」ボタン145にリンクされており、このボタンが選択されることによって、このコンテンツ予約照会/変更画面ファイルが移動端末3に送信され、表示されるようになっている。このコンテンツ予約変更画面150は、図5の新規コンテンツ予約画面130において、コンテンツ予約照会の「表示」ボタン135がなく、「初期画面」ボタン131が図6のコンテンツ予約照会/変更画面140へとリンクされる「前画面」ボタン151となっている点を除いては構成を有している。なお、この画面が、ユーザの移動端末3の表示部に表示される場合には、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140で選択された予約IDの予約内容がコンテンツ予約情報格納部107から抽出され、それが入力された状態で表示される。
【0037】
コンテンツ予約処理部102は、移動端末3との間でコンテンツの配信予約や変更を、画面ファイル格納部108に格納された画面ファイルを使用して受け付け、そして、その内容をコンテンツ予約情報格納部107に反映させる機能を有する。図8は、コンテンツ予約処理部によるコンテンツ予約処理の流れを示す図であり、図4〜図7の予約画面の相互関係を示す図でもある。まず、移動端末3からスケジュール管理サーバ10に対してアクセスがあると、コンテンツ予約処理部102は、画面ファイル格納部108から図4のメニュー画面120を通信部101を介して移動端末3に送信する。コンテンツ予約処理部102は、このメニュー画面120で「新規コンテンツ予約」が選択された場合には、画面ファイル格納部108から図5の新規コンテンツ予約画面130を移動端末3に送信し、「コンテンツ予約照会/変更」が選択された場合には、画面ファイル格納部108から図6のコンテンツ予約照会/変更画面140を移動端末3に送信する。これらの新規コンテンツ予約画面130とコンテンツ予約照会/変更画面140で、「初期画面」が選択されると、コンテンツ予約処理部102は図4のメニュー画面120を移動端末3に送信する。
【0038】
図5の新規コンテンツ予約画面130では、コンテンツ予約処理部102は、移動端末3に配信場所参照を表示したり、コンテンツ参照を表示したりし、予約された内容をコンテンツ予約情報格納部107に格納する。また、この新規コンテンツ予約画面130で、「コンテンツ予約照会/変更」が選択されると、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140をコンテンツ予約処理部102は送信する。
【0039】
図6のコンテンツ予約照会/変更画面140では、コンテンツ予約処理部102は、処理を要求する移動端末3を識別し、この移動端末3による予約内容をコンテンツ予約情報格納部107から抽出し、抽出した予約内容を画面ファイル格納部108のコンテンツ予約照会/変更画面140に入力して移動端末3へ送信する。このコンテンツ予約照会/変更画面140で、「予約変更」が選択されると、選択された予約内容をコンテンツ予約情報格納部107から抽出し、その内容を図7のコンテンツ予約変更画面150に入力して移動端末3へ送信する。そして、予約内容の変更が行われると、その変更を、コンテンツ予約情報格納部107に反映させる。また、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140で、「詳細表示」が選択されると、コンテンツ予約処理部102は、選択された予約内容をコンテンツ予約情報格納部107から抽出し、その内容を移動端末3へ送信する。さらに、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140で「予約キャンセル」が選択されると、コンテンツ予約処理部102は、選択された予約内容をコンテンツ予約情報格納部107から削除する。また、図6のコンテンツ予約照会/変更画面140で「前画面」が選択されると、コンテンツ予約処理部102は図5の新規コンテンツ予約画面130を移動端末3に送信する。
【0040】
なお、この図8において、コンテンツ予約の要求処理失敗時には、図中「・・・確認完了後」ではなく、「・・・失敗確認後」となる。
【0041】
位置問合せ部103は、移動端末3からコンテンツの配信予約を受け付けると、その配信場所に最寄りのテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの位置を得るために、位置管理サーバ20に問い合わせを行う。
【0042】
予約可否判断部106は、位置管理サーバ20に問合せを行ったテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bが、移動端末3から受け付けたコンテンツの予約配信を実行することが可能か否かを判断する。このコンテンツの予約配信の可否判断は、(1)ユーザからの要求内容の現実性や予約するコンテンツにおいて他の予約内容が既に存在する場合には、その予約内容との関係において整合が取れているかの確認(以下、予約情報の可否判断1という)、(2)候補となるテンポラリサーバについて、予約した配信時刻(コンテンツサーバ13からテンポラリサーバへ予約配信際の要求される予約配信時間が決まり、また、予約するコンテンツについて予約内容が複数ある場合には、テンポラリサーバ間の予約配信で要求される予約配信時間が決まる)、予約するコンテンツのサイズ、ネットワーク利用状況、対象テンポラリサーバの空き容量を考慮して、予約配信の実現性の確認(以下、予約情報の可否判断2という)を行う。
【0043】
図9は、予約可否判断部による予約情報の可否判断1の動作処理手順を示すフローチャートである。まず、予約可否判断部106は、受け付けた予約内容が、予約変更であるか否かを判断する(ステップS1)。予約変更である場合(ステップS1でYesの場合)には、予約変更対象である予約情報の変更前内容に基づいた予約配信を実施中か否かをさらに判断する(ステップS2)。予約配信を実施中である場合(ステップS2でYesの場合)には、予約配信を中止して、中止した配信中のコンテンツ片情報の削除を行う(ステップS3)。
【0044】
その後、またはステップS2で予約配信を配信済みまたは未実施の場合(ステップS2でNoの場合)、またはステップS1で予約変更でない(新規の予約である)場合(ステップS1でNoの場合)には、予約するコンテンツについて既に予約された内容が存在するか否かを判断する(ステップS4)。既に予約された内容が存在する場合(ステップS4でYesの場合)には、上記の予約内容の配信時間と重なっているか否かを判断する(ステップS5)。そして、既に予約された内容の配信時間と重なっている場合(ステップS5でYesの場合)には、その予約内容は登録することができない(失敗)とし(ステップS6)、処理を終了する。一方、ステップS4で既に予約された内容が存在しない場合(ステップS4でNoの場合)、またはステップS5で既に予約された内容の配信時間と重なっていない場合(ステップS5でNoの場合)には、その予約内容を登録(成功)して(ステップS7)、処理を終了する。
【0045】
なお、配信時間が重なっているか否かの判断だけでなく、後述するテンポラリサーバ検索結果やネットワーク状況を考慮しなくても、予約配信が不可能であると明確に判断可能な場合には、失敗と判断してもよい。また、ステップS3で、ユーザが予約位置(配信場所)の変更を要求した場合で予約配信がもう少しで完了する場合には、そのコンテンツ情報を削除せずに予約配信を完了させ、そのテンポラリサーバから予約変更に対応した別のテンポラリサーバへそのコンテンツ情報の予約配信を開始するようにしてもよい。
【0046】
図10は、予約可否判断部による予約情報の可否判断2の動作処理手順を示すフローチャートである。まず、予約可否判断部106は、後述する位置管理サーバ20によって検索された、予約された配信場所に最寄りのテンポラリサーバの数が0より多いか否かを判断する(ステップS11)。テンポラリサーバの数が0である場合(ステップS11でNoの場合)には、予約することができないので予約失敗であり(ステップS12)、処理を終了する。
【0047】
一方、テンポラリサーバの数が0より多い場合(ステップS11でYesの場合)には、そのテンポラリサーバから1つのテンポラリサーバを抽出し、このテンポラリサーバについて、予約した配信時間、予約するコンテンツサイズ、ネットワークの利用状況、対象テンポラリサーバの空き容量を考慮して配信時間までに一時記憶が可能か否かを判定する(ステップS13)。配信時間までに対象テンポラリサーバにコンテンツを一時記憶可能である場合(ステップS13でYesの場合)には、予約成功であり(ステップS14)、処理を終了する。
【0048】
ステップS13で配信時間までに対象テンポラリサーバにコンテンツを一時記憶することが可能でない場合(ステップS13でNoの場合)には、その他の検索されたテンポラリサーバが存在するか否かを判断する(ステップS15)。その他の検索されたテンポラリサーバが存在する場合(ステップS15でYesの場合)には、再びステップS13に戻って、上述した処理を繰り返す。その他の検索されたテンポラリサーバが存在しない場合(ステップS15でNoの場合)には、テンポラリサーバにコンテンツを一時記憶することができないので、予約は失敗であり(ステップS16)、処理を終了する。
【0049】
なお、ステップS13におけるネットワークの利用状況については、たとえば、「Ping」コマンドに対する応答時間や配信時刻におけるネットワーク利用状況の統計情報などにより予約配信に必要とされる時間を推定する。また、積極的に予約配信実施時において、「diffserv」などのプロトコルを利用して、帯域利用規制、さらにはネットワークパスの規制を実施してもよい。
【0050】
また、対象テンポラリサーバの空き容量については、たとえば、スケジュール管理サーバ10がテンポラリサーバの予約配信を管理しているので、その予約した配信時間でのテンポラリサーバの空き容量の情報により予約配信が可能か否かを確認することができる。
【0051】
さらに、図10に示されるように、一時的に記憶可能なテンポラリサーバを一つ見つけたら処理完了ではなく、全テンポラリサーバについて一時記憶可能かの可否判断を実施してもよい。また、予約配信がまったく不可能(図10におけるステップS12,S16の失敗に相当する)場合、テンポラリサーバへの予約配信は実施されず、直接コンテンツサーバ13(既にそのコンテンツに関係する予約内容によって予約配信されている場合には、そのときに一時的に記憶されているテンポラリサーバ)からの配信が実施される。
【0052】
さらにまた、最適なテンポラリサーバ(すなわち、配信場所に最寄りのテンポラリサーバ)への予約配信が不可能なために、予約位置の一部または予約位置を一部に含む広範囲な位置に対応するテンポラリサーバやなるべく予約位置に近いテンポラリサーバへ予約配信する場合に、ユーザに通知せずネットワーク状況などの所定の基準にしたがってスケジュール管理サーバ10側で決定してもよいが、候補となる位置情報を、配信場所や予想される配信品質の情報としてユーザへ通知し、ユーザに配信場所(テンポラリサーバ)を選択させるようにしてもよい。
【0053】
時刻通知部104は、移動端末3からコンテンツの配信予約を受け付けた後に、その予約が可能である場合には、時刻管理サーバ20に対して予約されたコンテンツの配信開始時刻を含む時刻管理情報を通知する。
【0054】
コンテンツ配信要求部105は、移動端末3からコンテンツの配信予約を受け付けた後に、その予約が可能である場合には、そのコンテンツを格納しているコンテンツサーバ13または既にコンテンツを受信しているテンポラリサーバに、位置問合せ部103で問い合わせたテンポラリサーバへコンテンツを予約配信するように要求する。
【0055】
図11は、位置管理サーバの概略構成を示すブロック図である。位置管理サーバ20は、ネットワークを介して他の通信装置と通信を行う通信部201、テンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの位置登録を行うテンポラリサーバ登録部202、テンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの地理的な設置場所を格納するテンポラリサーバ管理情報格納部203、スケジュール管理サーバ10からの位置問合せに対して、テンポラリサーバ管理情報格納部203を参照して配信場所に最寄りのテンポラリサーバを検索してその検索結果を返送する検索部204、を備えて構成される。
【0056】
図12は、テンポラリサーバ管理情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。テンポラリサーバ管理情報格納部203には、このコンテンツ提供システムに使用されるテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの名称またはそのテンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bを識別する「テンポラリサーバ名」、そして、テンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bの緯度、経度の組合せや、設置場所の住所などの地理的な設置場所が格納される「設置位置」、テンポラリサーバ5a〜5c,8a,8bに接続される基地局6a〜6cまたは基地局制御装置7a,7bが格納される「接続基地局または基地局制御装置」を含む予約情報が格納される。
【0057】
テンポラリサーバ登録部202は、基地局6a〜6cに接続されたテンポラリサーバ5a〜5cの位置をテンポラリサーバ管理情報格納部203に登録する処理を行う。図13は、テンポラリサーバの設置位置の登録手順の一例を示すシーケンス図である。テンポラリサーバが基地局に接続されると(SQ101)、テンポラリサーバは、基地局の位置取得手段を用いて予約配信に必要なテンポラリサーバの位置情報を取得する(SQ102)。位置情報を取得すると、テンポラリサーバは、位置管理サーバ20に対して、テンポラリサーバの位置情報を含むテンポラリサーバ登録メッセージを送信する(SQ103)。位置管理サーバ20は、テンポラリサーバ登録メッセージを受信すると、自装置内のテンポラリサーバ管理情報格納部203に、テンポラリサーバ名(またはテンポラリサーバを一意に識別することが可能な識別子)とその設置位置とを対応付けて格納する。位置管理サーバ20は、テンポラリサーバ登録を行った後に、テンポラリサーバ登録応答メッセージをテンポラリサーバへ返信し、テンポラリサーバ登録が完了する(SQ104)。
【0058】
なお、基地局制御装置7a,7bに接続されたテンポラリサーバ8a,8bについては、基地局制御装置7a,7bにもGPS機能などの位置取得手段を設けて、この位置取得手段を直接利用して得られる絶対的な位置情報を取得するようにしてもよいし、たとえば、テンポラリサーバ8a,8bが接続される基地局制御装置7a,7bの制御する基地局6a〜6cの識別子や位置情報、または存在するのであればテンポラリサーバ5a〜5cの識別子を取得して得られる相対的な位置情報を取得するようにしてもよい。
【0059】
検索部205は、スケジュール管理サーバ10からの位置問合せに含まれる配信場所に対して、最寄りのテンポラリサーバを検索し、その結果を通信部201を介してスケジュール管理サーバ10へと送信する。
【0060】
図14は、検索部によるテンポラリサーバ検索の処理手順を示すフローチャートである。まず、スケジュール管理サーバ10から位置問合せ要求を受けると、位置管理サーバ20の検索部204は、予約された配信場所と予め収集した基地局に接続されたテンポラリサーバの緯度や経度などの位置情報を用いて、予約された配信場所に最寄りの基地局に接続されたテンポラリサーバを検索する(ステップS21)。
【0061】
つぎに、検索部204は、検索されたテンポラリサーバの数が0より多いか否かを判定する(ステップS22)。検索されたテンポラリサーバの数が0よりも多い場合(ステップS22でYesの場合)には、すでに検索されているテンポラリサーバを除いて、予約された配信場所になるべく近い基地局制御装置または基地局に接続されたテンポラリサーバを検索する(ステップS23)。一方、検索されたテンポラリサーバの数が0である場合(ステップS22でNoの場合)には、予約位置になるべく近い基地局制御装置に接続されたテンポラリサーバを検索する(ステップS24)。なお、このステップS21〜S24で検索するテンポラリサーバの数は、予め設定された所定の個数にしたがうものとする。そして、検索した結果をスケジュール管理サーバ10へ送信し(ステップS25)、テンポラリサーバの検索処理が終了する。
【0062】
このように、検索部204によるテンポラリサーバの検索は、最寄りのテンポラリサーバへの予約配信が不可能である可能性も考慮して、テンポラリサーバの第1,第2の候補として、予約位置の一部、または予約位置を一部に含む広範囲な位置に対応するテンポラリサーバや、第2の候補として、なるべく予約位置に近いテンポラリサーバを検索するようにしている。また、予約位置に対応した基地局がない、または予約位置に対応する基地局や基地局制御装置にテンポラリサーバが存在しないなどの理由で、適当なテンポラリサーバが存在しない場合にも対応できるようにもしている。
【0063】
図15は、時刻管理サーバの概略構成を示すブロック図である。時刻管理サーバ30は、他の通信装置と通信を行う通信部301、コンテンツの配信予約の時間に関する時刻管理情報を格納する時刻管理情報格納部302、時刻管理情報に基づいて時刻通知を行う時刻通知部303を備えて構成される。
【0064】
図16は、時刻管理情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。時刻管理情報格納部302には、「予約ID」、該予約IDについての配信開始時刻が格納される「配信開始時刻」、上記予約IDについての配信終了時刻が格納される「配信終了時刻」を含む時刻管理情報が格納される。
【0065】
以上において、特許請求の範囲における予約管理サーバは、スケジュール管理サーバ10、位置管理サーバ20および時刻管理サーバ30の機能を合わせたものに相当し、同じく予約情報は、コンテンツ予約情報に相当し、同じく予約情報処理手段は、スケジュール管理サーバ10の通信部101、コンテンツ予約処理部102、コンテンツ予約情報格納部107、画面ファイル格納部108に相当し、同じく予約可否判断手段は、スケジュール管理サーバ10の通信部101、位置問合せ部103、時刻通知部104、予約可否判断部106と、位置管理サーバ20の通信部201、テンポラリサーバ管理情報格納部203、検索部204に相当し、同じく配信要求手段はスケジュール管理サーバ10の通信部101、コンテンツ配信要求部105と、時刻管理サーバ30の通信部301、時刻管理情報格納部302、時刻通知部303に相当する。
【0066】
つぎに、このコンテンツ提供システムにおけるコンテンツの提供方法について、図17のシーケンス図を参照しながら説明する。最初に、ユーザは、コンテンツ取得の新規予約または予約変更を、スケジュール管理サーバ10に対して行う(SQ111)。このコンテンツ取得の新規予約または予約変更は、上述したスケジュール管理サーバ10のコンテンツ予約処理部102による画面ファイル格納部108に格納されている画面ファイルを通じて行われる。そして、新規予約または予約変更がスケジュール管理サーバ10で受付られると、スケジュール管理サーバ10の予約可否判断部106は、上述した図9の予約情報の可否判断1の処理を行い、予約可能か否かを判断する(SQ112)。ここでは、予約可能である場合を説明するので、予約可否判断部106による予約可否は成功したものとする。また、コンテンツ予約処理部102は、移動端末3に予約を受け付けた旨の予約受付メッセージを送信し(SQ113)、同時に位置問合せ部103は、位置管理サーバ20に対して、受け付けた予約情報に含まれる配信場所に最寄りのテンポラリサーバの問合せを行うメッセージを送信する(SQ114)。
【0067】
位置管理サーバ20は、上述した図14のテンポラリサーバの位置検索処理を実行して(SQ115)、テンポラリサーバのサーバ情報を含めた問合せに対する応答メッセージをスケジュール管理サーバ10に送信する(SQ116)。スケジュール管理サーバ10は、テンポラリサーバのサーバ情報に基づいて、上述した図10の予約情報可否判断2の処理を行い(SQ117)、さらに予約可能か否かを判断する。ここでは、予約可能である場合を説明するので、予約可否判断部による予約可否は成功し、コンテンツ予約情報に予約内容が登録されたものとする。そして、移動端末3に対して、コンテンツ予約処理部102は、予約が成功した旨の内容を含む予約結果応答メッセージを送信する(SQ118)。また、スケジュール管理サーバ10は、時刻管理サーバ30に対して、登録された予約IDについての配信開始時間と配信終了時間を通知する配信タイムアウト通知要求メッセージを送信する(SQ119)。時刻管理サーバ30は、受信した配信タイムアウト通知要求メッセージの内容を時刻管理情報格納部302に格納する。
【0068】
また、スケジュール管理サーバ10のコンテンツ配信要求部105は、予約されたコンテンツを格納するIPネットワーク2上のコンテンツサーバ13に対して、コンテンツ予約配信要求メッセージを送信する(SQ120)。コンテンツサーバ13は、このコンテンツ予約配信要求メッセージに基づいて、コンテンツを指定されたテンポラリサーバへ予約配信する(SQ121)。ここでは、図1のテンポラリサーバ5aに予約配信するものとする。なお、ユーザの指定したあるコンテンツの取得予約が複数個あり、1つのコンテンツに対して時刻ごとに予約位置が異なる場合には、その指定時刻ごとの予約位置に相応しいテンポラリサーバに一時的にコンテンツを記憶させるために、あるテンポラリサーバ(ただし、時刻として最初の予約情報の場合にはコンテンツサーバである)から別のその指定時刻ごとの予約位置に相応しいテンポラリサーバへコンテンツを転送する。コンテンツの予約配信を完了したテンポラリサーバ5aは、スケジュール管理サーバ10に対して、予約配信完了通知メッセージを送信する(SQ122)。
【0069】
その後、移動端末3によって指定された予約配信時刻になると、時刻管理サーバ30は、スケジュール管理サーバ10に対して、予約配信を実施するための配信開始タイムアウト通知メッセージを送信し(SQ123)、スケジュール管理サーバ10は、移動端末3に対して、配信開始時刻となったことを通知する(SQ124)。
【0070】
移動端末3または移動端末3に接続されたコンテンツ受信端末4は、スケジュール管理サーバ10に対して、予約を行ったコンテンツを取得するためにその予約IDを付したコンテンツ取得要求メッセージを送信し(SQ125)、スケジュール管理サーバ10は、コンテンツ取得応答メッセージを返信する(SQ126)。そして、スケジュール管理サーバ10は、テンポラリサーバ5aに対して、予約IDを付したコンテンツ配信要求メッセージを送信すると(SQ127)、テンポラリサーバ5aから移動端末3または移動端末3に接続されたコンテンツ受信端末4に対してコンテンツの配信が実行される(SQ128)。
【0071】
コンテンツ配信実施の終了後、テンポラリサーバ5aは、スケジュール管理サーバ10に対してコンテンツの配信が完了したことを示すコンテンツ配信完了メッセージを送信し(SQ129)、スケジュール管理サーバ10は、受信したコンテンツ配信完了メッセージに対応する予約情報をコンテンツ予約情報格納部107から削除する(SQ130)。そして、移動端末3によって予約されたコンテンツの提供処理が終了する。
【0072】
なお、このコンテンツの提供方法は、ストリーミングでもダウンロードでもどちらの形式でも可能である。
【0073】
この実施の形態1によれば、ユーザが指定した配信場所に最寄りの基地局のテンポラリサーバに、ユーザが指定したコンテンツを予約配信し、そしてユーザが指定した配信時刻にそのコンテンツをユーザの移動端末またはコンテンツ受信端末に配信するように構成した結果、移動端末3は、IPネットワーク2上のコンテンツサーバ13から直接配信を受けずに、前もって予約配信されたテンポラリサーバからコンテンツを受信するので、IPネットワークのトラフィックの増大によるパケットの遅延などを回避し、ユーザは移動端末3からでも所望のコンテンツを時刻や場所に制約されることなく、短時間に高品質で配信を受けることができるという効果を有する。また、ユーザは、所望のコンテンツを時刻や場所に対して細かく希望できるようになるとともに、ネットワークにて予約情報に基づいたキャッシング処理(予約配信処理)を実施している最中に、予約情報の追加、変更、キャンセルを行うことも可能である。さらに、このような方法によれば、移動端末3の通信に関する付加機能という形で一元的に課金をすることが容易に可能となる。
【0074】
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、コンテンツの配信予約を行った移動端末3が、予約を行った配信場所と配信日時で移動端末3自身または移動端末3と接続されたコンテンツ受信端末4によって基地局から無線通信を介してコンテンツを受信する場合を説明したが、この実施の形態2では、移動端末3と接続されていない、すなわち移動端末3とは異なる回線に接続されたコンテンツ受信端末4によってコンテンツを受信する場合について説明する。なお、特許請求の範囲の通信装置は、コンテンツ受信端末4に相当する。
【0075】
図18は、移動端末の回線とは別回線でコンテンツの受信を行う場合のコンテンツ提供方法の流れを示すシーケンス図である。ここでは、移動端末3がコンテンツの配信予約を行い、コンテンツの配信をIPネットワーク2のルータ14bに接続されたコンテンツ受信端末4によって受信する場合を例に挙げて説明する。この場合にも、スケジュール管理サーバ10による配信開始時刻になったことを示すメッセージが移動端末3に送信されるまでは、上述した図17のSQ111〜SQ124の処理と同じ処理が行われる(SQ151〜SQ164)。その後、移動端末3とは別回線を有するコンテンツ受信端末4は、スケジュール管理サーバ10に対して予約IDを付したコンテンツ取得要求メッセージを送信する(SQ165)。スケジュール管理サーバ10は、テンポラリサーバ5aに対して受信した予約IDに相当するコンテンツのコンテンツ配信準備要求メッセージを送信し(SQ166)、テンポラリサーバ5aは、コンテンツ配信の準備ができている場合には、コンテンツ配信準備応答メッセージをスケジュール管理サーバ10へ返送する(SQ167)。
【0076】
そして、スケジュール管理サーバ10は、コンテンツ受信端末4に対して、URLを含むコンテンツ取得応答メッセージを送信する(SQ168)。コンテンツ受信端末4はコンテンツ取得応答メッセージ中のURLとこのコンテンツの配信予約に使用される予約IDを用いてテンポラリサーバ5aへアクセスし(SQ169)、テンポラリサーバ5aに一時記憶されたコンテンツの配信を受ける(SQ170)。このコンテンツの配信は、ADSLや無線LANなどの別回線によって行われる。このコンテンツ受信端末4はADSLや無線LANなどの回線を利用してコンテンツの配信を受けているため、移動端末3の回線を使用していないので、移動端末3は通信回線を利用して他の通信を実行することができる。
【0077】
コンテンツ受信端末4によるコンテンツの受信が終了した後、テンポラリサーバ5aは、配信したコンテンツに付された予約IDを含むコンテンツ受信完了メッセージをスケジュール管理サーバに送信する(SQ171)。そして、スケジュール管理サーバ10は、コンテンツの配信が完了した予約IDを有するスケジュールをコンテンツ予約情報格納部107から削除して、予約したコンテンツの配信処理が終了する(SQ172)。
【0078】
この実施の形態2によれば、ユーザが指定した配信場所に最寄りの基地局のテンポラリサーバに、ユーザが指定したコンテンツを予約配信し、そしてユーザが指定した配信時刻にそのコンテンツをユーザの移動端末3の回線とは異なる回線のコンテンツ受信端末4に配信するように構成したので、移動端末3によるユーザの別の通信を容易に可能にし、かつ、短時間に高品質で配信を受けられるようになる。また、コンテンツ受信端末4でのコンテンツの受信中にも、移動端末3ではその回線を中断することなく使用することができる。
【0079】
実施の形態3.
予約するコンテンツに関して、予約する時間ごとに異なる配信場所が指定されるために、予約内容の数が複数となる場合について説明する。具体的には、たとえば、コンテンツサーバ13内のコンテンツAに対して、時刻t1にはテンポラリサーバ5aの位置での配信が予約され、その直後の時刻t2にはテンポラリサーバ5bの位置での配信が予約された場合である。
【0080】
図19は、この発明にかかるコンテンツ提供システムのスケジュール管理サーバの実施の形態3の概略構成を示すブロック図である。このスケジュール管理サーバ10は、実施の形態1の図2に示されるスケジュール管理サーバ10において、予約するコンテンツの予約情報を確認する予約情報確認部109をさらに備える構成となっている。
【0081】
図20は、予約情報確認部による予約情報の確認の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、つぎの予約内容での候補となっているテンポラリサーバについて、予約した配信時刻(コンテンツサーバからテンポラリサーバへ予約配信する際に要求される予約配信時間によって決まり、また、予約するコンテンツについて予約内容が複数ある場合には、テンポラリサーバ間の予約配信で要求される予約配信時間によって決まる)、予約するコンテンツのサイズ、ネットワーク利用状況、対象テンポラリサーバの空き容量などを考慮して、予約配信の実現性を確認する処理が行われる。
【0082】
まず、その予約情報に基づいた予約配信を実施中か否かが判断される(ステップS31)。予約配信を実施中である場合(ステップS31でYesの場合)には、予約配信の中止とそれまでに受信したコンテンツ片情報の削除が実行される(ステップS32)。その後、またはステップS31で予約配信が既に完了しているかまたは未実施である場合(ステップS31でNoの場合)には、予約するコンテンツについて配信時間として、つぎの予約情報が存在するか否かが判断される(ステップS33)。つぎの予約情報が存在しない場合(ステップS33でNoの場合)には、つぎの予約がなく、予約情報の確認が完了した状態として(ステップS34)、処理が終了する。一方、つぎの予約情報が存在する場合(ステップS33でYesの場合)には、予約した配信時間、予約するコンテンツサイズ、ネットワーク状況、対象テンポラリサーバの空き容量を考慮して配信時間までに指定されたテンポラリサーバへ一時記憶が可能か否かを判断する(ステップS35)。
【0083】
指定されたテンポラリサーバへ一時記憶が可能である場合(ステップS35でYesの場合)には、つぎの予約配信の開始は成功であると判断し、予約情報の確認が完了した状態として(ステップS36)、処理が終了する。また、指定されたテンポラリサーバへ一時記憶が可能でない場合(ステップS35でNoの場合)には、その他の検索されたテンポラリサーバが存在するか否かが確認され(ステップS37)、その他のテンポラリサーバが存在する場合(ステップS37でYesの場合)には、再びステップS34へと戻って上述した処理が繰り返される。一方、その他のテンポラリサーバが存在しない場合(ステップS37でNoの場合)には、つぎの予約配信の開始は失敗であるとして(ステップS38)、予約情報の確認が完了して、処理が終了する。
【0084】
なお、上述したステップS31では、予約配信済みまたは未実施の場合にはステップS33に進むようにしているが、予約配信がもう少しで完了する場合には、そのコンテンツ情報を削除せず、予約配信が完了させてから、そのテンポラリサーバから予約変更に対応したテンポラリサーバへとコンテンツの予約配信を開始してもよい。
【0085】
また、ステップS36の予約配信開始の処理成功後には、必ずすぐに予約配信が実施される。なお、実施の形態1の図17や実施の形態2の図18では、予約した時刻を考慮する必要があり、すぐに予約配信を実施するとは限らない。
【0086】
さらに、ステップS38の予約配信開始の処理失敗時には、この予約内容に対する予約配信は実施されない。このため、この予約内容の対応する配信時間内に、ユーザがコンテンツの配信を要求した場合には、時刻で考慮してすぐ直前に相当する予約内容が一時記憶されたテンポラリサーバから配信が実施されることになる。または、直前の予約配信が失敗した場合には、さらに時刻で考慮して前のテンポラリサーバもしくはコンテンツサーバ13からの配信が実施されることになる。
【0087】
つぎにコンテンツの提供方法について、実施の形態1,2で説明した処理手順と異なる部分のみを説明する。
【0088】
図21は、ある予約内容の配信終了時刻になった場合に、時刻で考慮してつぎに相当する予約内容に対応した予約配信を実施する処理手順を示すシーケンス図である。以下では、同じコンテンツに対して異なる時刻に異なる位置での配信が予約される場合、たとえば、テンポラリサーバ5aからテンポラリサーバ5bに予約配信を実施する場合を例に挙げて説明する。また、テンポラリサーバ5aから移動端末3への配信予約に対する予約IDは「ID1」が付され、テンポラリサーバ5bから移動端末3への配信予約に対する予約IDは「ID2」が付されるものとする。
【0089】
たとえば、図17や図18で、テンポラリサーバ5aに一時的に記憶された予約ID「ID1」が付されたコンテンツの移動端末3への配信の配信終了時間になると、時刻管理サーバ30は、スケジュール管理サーバ10に対して、予約ID「ID1」に関する配信終了を示す配信終了タイムアウト通知メッセージを送信する(SQ191)。その後、スケジュール管理サーバ10の予約情報確認部109は、図20で説明した予約情報の確認処理を行う(SQ192)。
【0090】
その結果、つぎのテンポラリサーバ5bへの予約配信が可能であると判断されたものとする。この場合には、スケジュール管理サーバ10はつぎの予約内容、すなわち予約ID「ID2」で示されるテンポラリサーバ5bからのコンテンツの配信予約、についての対応を開始する旨の通知を移動端末3に対して行う(SQ193)。また、スケジュール管理サーバ10の時刻通知部104は、時刻管理サーバ30に対して、つぎの予約ID「ID2」の予約内容についての配信タイムアウト通知要求メッセージを行う(SQ194)。さらに、スケジュール管理サーバ10のコンテンツ配信要求部105は、テンポラリサーバ5aに対して、一時記憶しているコンテンツをテンポラリサーバ5bに対して予約配信するように、コンテンツ予約配信要求メッセージを送信する(SQ195)。このメッセージに対して、テンポラリサーバ5aは、コンテンツをテンポラリサーバ5bへと送信し、テンポラリサーバ5bは、コンテンツを一時的に記憶する(SQ196)。そして、テンポラリサーバ5bへの予約配信が完了すると、テンポラリサーバ5bは、スケジュール管理サーバへ予約配信完了通知メッセージを送信し、以後予約ID「ID2」に対応する配信予約について、図17のSQ123からの処理が、または図18のSQ163からの処理が、実行される。
【0091】
この実施の形態3によれば、同じコンテンツを異なる時刻に異なる場所で配信するように予約し、あるコンテンツの配信からつぎのコンテンツの配信に移行する際に、テンポラリサーバの状況から移動端末3にスケジュールどおりにコンテンツを配信することができるか否かの確認をして、可能な場合に最初の配信の際に一時記憶されたテンポラリサーバ5aからつぎの配信の際に使用されるテンポラリサーバ5bにコンテンツを予約配信するように構成したので、効率よく移動端末3にコンテンツを配信することができる。
【0092】
実施の形態4.
この実施の形態4では、ユーザが予約したコンテンツ予約情報の配信場所が地理的に広範囲の場合、たとえば図5に入力された配信場所が「○○市内」などのように地理的に広がりをもって指定された場合、について説明する。この場合には、位置管理サーバ20は、テンポラリサーバの位置情報を基に、指定された配置位置の範囲内に存在する複数のテンポラリサーバを検索する。そして、検索した複数のテンポラリサーバに接続されている各基地局を制御する基地局制御装置と接続されたテンポラリサーバを抽出する。そして、この抽出した基地局制御装置に接続されたテンポラリサーバを、スケジュール管理サーバ10の位置問合せに対する返信とする。
【0093】
スケジュール管理サーバ10は、位置管理サーバ20から受信したテンポラリサーバに対してコンテンツの予約配信を実施するように、上述した処理を行う。なお、移動端末3からコンテンツ配信の要求があった場合には、上記テンポラリサーバから移動端末3が収容される基地局を介して移動端末3にコンテンツが配信される。
【0094】
この実施の形態4によれば、配信場所として地理的に広い範囲が指定された場合には、その範囲内に存在するテンポラリサーバに接続された基地局に接続される基地局制御装置のテンポラリサーバにコンテンツの予約配信を行うようにしたので、移動端末3の移動範囲が不明確な場合にも対応することができる。
【0095】
実施の形態5.
この実施の形態5では、図10の予約情報の可否判断において、最適なテンポラリサーバへのコンテンツの予約配信が不可能な場合の処理について説明する。図22は、最適なテンポラリサーバへの予約配信が不可能な場合に、別のテンポラリサーバへ予約配信を行う処理手順を示すシーケンス図であり、図17のSQ117〜SQ121の処理手順、または図18のSQ157〜SQ161の処理手順に代わるものである。
【0096】
予約可否判断部106によって、予約情報の可否判断2の処理が実行された結果(SQ201)、最適なテンポラリサーバ5aへの予約配信が不可能であり、別のテンポラリサーバ8bへの予約配信ならば可能であるとなった場合に、スケジュール管理サーバ10は移動端末3に対して、最適な予約配信が不可能である通知メッセージを送信する(SQ202)。また、時刻管理サーバ30に対して、別のテンポラリサーバ8bへの配信予約の時間を通知する配信タイムアウト通知要求を行う(SQ203)。さらに、コンテンツサーバ13に対しては、最適なテンポラリサーバ5aではなく、別のテンポラリサーバ8bへコンテンツの予約配信をするようにコンテンツ予約配信要求メッセージを送信する(SQ204)。そして、このメッセージを受けたコンテンツサーバ13は、別のテンポラリサーバ8bにコンテンツの予約配信を実施する(SQ205)。これ以降の処理は、図17のSQ122以降または図18のSQ162以降に示される処理と同じである。
【0097】
ここで、別のテンポラリサーバとは、図14のテンポラリサーバの検索において検索された第1、第2の候補としての配置場所の一部、または配置場所を一部に含む広範囲な位置に対応するテンポラリサーバのことをいう。また、第2の候補として、なるべく配置場所に近いテンポラリサーバが検索される。たとえば、図1で、配信場所に最寄りのテンポラリサーバがテンポラリサーバ5aの場合には、第1の候補はテンポラリサーバ7aであり、第2の候補はテンポラリサーバ5bまたはテンポラリサーバ7bとなる。なお、なるべく配置場所に近いテンポラリサーバの検索数は、予め設定された所定の個数にしたがうものとする。また、最適なテンポラリサーバへの予約配信が不可能なために別のテンポラリサーバへ予約配信する場合には、ユーザに通知せず、ネットワーク状況などによって決定してもよいが、ユーザへ第1、第2の候補を配信場所や予想される配信品質の情報として通知し、ユーザが配信を行うテンポラリサーバの位置を選択するようにしてもよい。
【0098】
さらに、図11では、予約情報の可否判断2を行っているが、予約情報の確認の場合であっても、同様な処理シーケンスとなる。ただし、スケジュール管理サーバ10からのコンテンツ予約配信要求はコンテンツサーバ13への通知ではなく、コンテンツを一時的に記憶しているテンポラリサーバへの通知となる。
【0099】
また、図11では、時刻で考慮して最初の予約内容となる新規予約または変更を実施した場合のものであり、そうでない場合には、移動端末3への通知以降の予約配信関連の処理は実施されない。さらに、予約配信可能なテンポラリサーバがまったく存在しない場合には、予約配信不可通知として、ユーザがコンテンツ配信を要求した場合に、直接コンテンツサーバ13(既に、そのコンテンツに関係する予約内容によって予約配信されている場合には、そのときに一時的に記憶されているテンポラリサーバ)からコンテンツ配信が実施される。
【0100】
なお、最寄りのテンポラリサーバにコンテンツの予約配信をできないため、最適な状況でコンテンツを受信できない通知を移動端末3が受信した場合に、その通知を利用して予約変更を容易にできるようにしてもよい。たとえば、スケジュール管理サーバ10にアクセスしている場合には、ブラウザの表示にて通知を利用しなくても予約変更作業は容易に可能だが、スケジュール管理サーバ10にアクセスしていない場合には、予約変更作業は容易ではない。そこで、スケジュール管理サーバ10が変更可能な配信時間などの候補を含めて上記通知を実施し、ユーザが上記通知を受けた場合には、上記通知に予約変更の件名を付け、候補を選択してその候補番号などを返信することにより予約の変更を行うようにしてもよい。また、上記通知に予約変更用リンクを添付して、このリンクが選択された場合には、図6または図7に示される画面ファイルを移動端末に表示させて、アクセスを容易にさせるようにしてもよい。
【0101】
この実施の形態5によれば、配信場所に最寄りのテンポラリサーバに予約配信ができない場合でも、配信場所に近い位置に存在するテンポラリサーバを複数検索し、その中のテンポラリサーバにコンテンツを予約配信するように構成したので、ユーザにコンテンツを短時間で高品質に提供することができる。
【0102】
実施の形態6.
この実施の形態6では、配信開始時刻までにテンポラリサーバへのコンテンツの予約配信が完了しない場合の処理について説明する。これは、スケジュール管理サーバ10がテンポラリサーバから予約配信完了通知を受け取っていない状態で、配信開始時刻を通知する配信開始タイムアウト通知を時刻管理サーバ30から受け取った場合に発生する。
【0103】
図23は、ネットワークが予約したコンテンツに対して、配信開始時間までに予約配信が完了しない場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。たとえば図17のSQ121または図18のSQ161でコンテンツサーバ13からテンポラリサーバ5aへの予約配信が行われている場合に、スケジュール管理サーバ10がテンポラリサーバ5aから予約配信完了通知メッセージを受ける前に、時刻管理サーバ30から、コンテンツ配信開始時刻であることを通知する配信開始タイムアウト通知メッセージを受信する(SQ221)と、スケジュール管理サーバ10はテンポラリサーバ5aに対して予約配信問合せメッセージを送信する(SQ222)。テンポラリサーバ5aは、予約配信が完了していない旨の予約配信問合せ応答メッセージを返信し(SQ223)、スケジュール管理サーバ10は、このメッセージによって、移動端末3に対して、配信開始時間までに予約配信が完了していない旨の通知を送信する(SQ224)。
【0104】
このとき、ユーザからの予約変更または予約キャンセルがない限りネットワークは配信終了時刻となるまで予約配信を継続し、予約配信が完了した後に移動端末3にコンテンツ配信を実施する。また、SQ224において移動端末3に送信する通知に予約配信の完了予定時刻を含めてもよい。さらに、ユーザがこの状態でコンテンツの配信要求を実施した場合には、スケジュール管理サーバ10は予約配信を継続しながらコンテンツ配信を行うようにしてもよいし、または、途中まで予約配信したコンテンツの一部情報をテンポラリサーバ5aから削除し、コンテンツサーバ13から移動端末3へ全コンテンツ情報の配信を実施してもよい。
【0105】
一方、ユーザが予約した時刻に予約した配信場所に到着できないなどの何らかのユーザ側の都合によって、予約した配信場所以外の場所でコンテンツを受信したい場合には、ユーザは、予約情報の変更を行い、ユーザの要求時にコンテンツを既に記憶しているテンポラリサーバまたはコンテンツサーバ13から変更後の配信場所に最寄りの基地局を介して配信を実施し、ユーザの移動端末3またはコンテンツ受信端末4がこれを受信する。
【0106】
この実施の形態6によれば、コンテンツの配信時間までに配信場所に最寄りのテンポラリサーバにコンテンツの予約配信を実行できなかった場合に、スケジュール管理サーバ10は移動端末3に対して、予約された配信時間にコンテンツの配信ができない旨のメッセージを通知するようにしたので、移動端末3のユーザは、コンテンツが配信できない状況を予め知ることが可能となる。また、移動端末3のユーザによって、予約された配信場所が変更された場合には、変更前に予約配信されたテンポラリサーバから、変更後の配信場所に最寄りの基地局を介してコンテンツを配信するようにしたので、コンテンツの配信をIPネットワークのトラフィックの状況に依存しないので、短時間で高品質なコンテンツを移動端末3に配信できる確率が高くなる。
【0107】
実施の形態7.
この実施の形態7では、ユーザによって配信予約がキャンセルされる場合について説明する。図24は、ユーザから予約キャンセルの要求がされた場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0108】
コンテンツの配信前に、移動端末3から予約キャンセルがなされると(SQ241)、スケジュール管理サーバ10の予約情報確認部109は、図20に示される予約情報の確認の処理を実行する(SQ242)。ここでは、予約したコンテンツに関する予約内容の数が1つ、または時刻で考慮して最後の予約内容をキャンセルする場合には、予約配信によりテンポラリサーバに一時的に記憶されているコンテンツ情報を削除するとともに、スケジュール管理サーバ10のコンテンツ予約情報格納部107中の該当する予約情報も削除する。
【0109】
その後、スケジュール管理サーバ10の時刻通知部104は、時刻管理サーバ30に、キャンセルされた予約内容の時刻通知を停止するための配信タイムアウト通知停止要求メッセージを送信する(SQ243)。そして、移動端末に対して、予約がキャンセルされたことを示す予約キャンセル応答メッセージを送信して(SQ244)、処理が終了する。
【0110】
また、上述したSQ242で、時刻で考慮してつぎの予約内容が存在する場合には、ユーザへその予約内容への対応を開始する旨を通知し、時刻管理サーバ30へ配信タイムアウト通知要求を実施し、予約するコンテンツが存在するサーバ(一時的に記憶されているテンポラリサーバ、または一時的に記憶されているテンポラリサーバが存在しなければコンテンツサーバ)へコンテンツ予約配信要求を実施する。
【0111】
さらに、最寄りのテンポラリサーバに予約配信できないため、最適な状況でコンテンツを受信できない通知を移動端末3が受信した場合に、その通知を利用して予約キャンセルを容易にできるようにしてもよい。たとえば、移動端末3がスケジュール管理サーバ10にアクセスしている場合には、ブラウザの表示にて通知を利用しなくても予約キャンセル作業は容易に可能だが、アクセスしていない場合には、予約キャンセル作業は容易ではない。そこで、移動端末3がスケジュール管理サーバ10にアクセスしていないときに上記通知を受けた場合には、上記通知に予約キャンセルの件名を付けて返信することによって、予約キャンセルを可能とするようにしてもよい。また、上記通知に予約キャンセル用リンクを添付して、そのリンクを選択した場合に、図6に示されるコンテンツ予約照会/変更画面ファイルを表示させるようにしてもよい。
【0112】
この実施の形態7によれば、予約情報がキャンセルされた場合に、スケジュール管理サーバ10、時刻管理サーバ30、コンテンツサーバ13、予約情報に基づいて指定されたテンポラリサーバに対して予約のキャンセルが通知されると、直ちにその予約をキャンセルする処理が行われるので、予約内容の変更がシステム内の関係するすべての装置に行き渡り、無駄な処理が行われることがない。
【0113】
なお、上述した説明では、スケジュール管理サーバ10、位置管理サーバ20および時刻管理サーバ30は、それぞれ別々の装置として説明してきたが、これらの機能を1つのサーバ装置としてまとめて有するように構成してもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ユーザが取得を希望するコンテンツ、ならびにその日時および場所を予約すると、予約されたコンテンツがこれを予約時刻に予約場所で提供するのに適した位置のテンポラリサーバへ予め一時記憶される。したがって、ユーザは移動端末からでも所望のコンテンツを時刻や場所に制約されることなく、短時間に高品質で配信を受けられるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるコンテンツ提供システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】スケジュール管理サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図3】コンテンツ予約情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。
【図4】コンテンツ取得予約サービスを受ける場合のメニュー画面の一例を示す図である。
【図5】新規コンテンツ予約の画面ファイルの構成の一例を示す図である。
【図6】コンテンツ予約照会/変更画面ファイルの構成の一例を示す図である。
【図7】コンテンツ予約変更画面ファイルの構成の一例を示す図である。
【図8】コンテンツ予約処理部によるコンテンツ予約処理の流れを示す図である。
【図9】予約可否判断部による予約情報の可否判断1の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図10】予約可否判断部による予約情報の可否判断2の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図11】位置管理サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図12】テンポラリサーバ管理情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。
【図13】テンポラリサーバの設置位置の登録手順の一例を示すシーケンス図である。
【図14】検索部によるテンポラリサーバ検索の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】時刻管理サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図16】時刻管理情報格納部におけるデータ構成の一例を示す図である。
【図17】この発明によるコンテンツの提供方法を示すシーケンス図である。
【図18】移動端末の回線とは別回線でコンテンツの受信を行う場合のコンテンツ提供方法の流れを示すシーケンス図である。
【図19】スケジュール管理サーバの実施の形態3の概略構成を示すブロック図である。
【図20】予約情報確認部による予約情報の確認の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】連続した予約内容の予約配信を実施する処理手順を示すシーケンス図である。
【図22】最適なテンポラリサーバへの予約配信が不可能な場合の予約配信の処理手順を示すシーケンス図である。
【図23】配信開始時間までに予約配信が完了しない場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【図24】ユーザから予約キャンセルの要求がされた場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1 モバイルネットワーク、2 IPネットワーク、3 移動端末、4 コンテンツ受信端末、5a〜5c,8a,8b テンポラリサーバ、6a〜6c 基地局、7a,7b 基地局制御装置、9 ゲートウェイ、10 スケジュール管理サーバ、13 コンテンツサーバ、14a,14b ルータ、20 位置管理サーバ、30 時刻管理サーバ、101 通信部、102 コンテンツ予約処理部、103 位置問合せ部、104 時刻通知部、105 コンテンツ配信要求部、106 予約可否判断部、107 コンテンツ予約情報格納部、108 画面ファイル格納部、109 予約情報格納部、201 通信部、202 テンポラリサーバ登録部、203 テンポラリサーバ管理情報格納部、204 検索部、301 通信部、302 時刻管理情報格納部、303 時刻管理部。
Claims (17)
- コンテンツを提供するコンテンツサーバを備えるIPネットワークと、移動端末と無線通信可能な基地局、複数の基地局を管理する基地局制御装置、前記移動端末によるコンテンツ配信の予約処理を行う予約管理サーバを備えるモバイルネットワークとが接続されたシステムで、前記移動端末が前記IPネットワーク上のコンテンツを指定した時刻と場所で取得することが可能なコンテンツ提供方法であって、
前記移動端末が、コンテンツと該コンテンツの配信時刻と配信場所とを含む予約情報の予約処理を前記予約管理サーバに行う第1の工程と、
前記予約管理サーバが、予約された前記コンテンツの配信場所に最寄りのテンポラリサーバの位置を、前記テンポラリサーバの地理的な位置情報を含むテンポラリサーバ管理情報から抽出し、前記配信時刻に前記テンポラリサーバから前記コンテンツの配信の可否を判断する第2の工程と、
前記予約管理サーバが、前記コンテンツの配信が可能である場合に、前記コンテンツを前記テンポラリサーバに前記配信時刻までに予約配信を行う指示を、前記コンテンツを有するサーバに行う第3の工程と、
前記サーバが、前記テンポラリサーバに前記コンテンツの予約配信を行う第4の工程と、
前記予約管理サーバが、前記コンテンツの配信時刻に前記移動端末に、前記コンテンツの配信開始時刻を通知する第5の工程と、
前記移動端末が、前記テンポラリサーバから前記コンテンツの配信を受ける第6の工程と、
を含むことを特徴とするコンテンツ提供方法。 - 前記第6の工程で、前記移動端末とは別回線で前記IPネットワークに接続した通信装置が、前記移動端末によって予約されたコンテンツの配信を受けることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ提供方法。
- 同一のコンテンツの取得に対して、配信時刻と配信場所の異なる複数の予約情報が存在する場合に、
前記第3および第4の工程で、前記サーバは、配信時刻が最初の予約情報については、前記コンテンツを有するコンテンツサーバであり、前記サーバは、配信時刻が最初でない予約情報については、該予約情報より配信時間が前の予約情報で前記コンテンツを一時記憶しているテンポラリサーバであることを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ提供方法。 - 前記予約情報の配信場所に地理的に広い範囲が指定される場合に、
前記第2の工程では、前記配信場所に最寄りの複数のテンポラリサーバを検索し、該複数のテンポラリサーバに接続されている基地局を制御する基地局制御装置に接続されたテンポラリサーバを抽出し、このテンポラリサーバについて前記コンテンツの配信の可否を判断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のコンテンツ提供方法。 - 前記第2の工程では、前記予約管理サーバは、前記配信場所に最寄りのテンポラリサーバへの前記コンテンツの予約配信が不可能と判断された場合に、前記配信場所に近いテンポラリサーバを複数抽出し、これらのテンポラリサーバについて前記コンテンツの配信の可否を判断するとともに、前記移動端末に、前記配置位置に最寄りのテンポラリサーバからコンテンツを配信することができない旨の通知を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のコンテンツ提供方法。
- 前記配信場所に近いテンポラリサーバは、前記配信場所に最寄りのテンポラリサーバに接続される基地局を管理する基地局制御装置に接続されるテンポラリサーバ、または前記配信場所の一部を収容する基地局に接続されるテンポラリサーバであることを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ提供方法。
- 前記第2の工程では、前記予約管理サーバは、前記基地局制御装置または前記基地局に接続されたテンポラリサーバへの前記コンテンツの予約配信が不可能である場合に、前記テンポラリサーバに最寄りの基地局制御装置または基地局に接続されるテンポラリサーバをさらに抽出し、これらのテンポラリサーバについて前記コンテンツの配信の可否を判断するとともに、この前記基地局制御装置または前記基地局に接続されたテンポラリサーバから前記移動端末に前記コンテンツの配信ができない旨の通知を行うことを特徴とする請求項4または6に記載のコンテンツ提供方法。
- 前記第4の工程で、前記配信時刻までに前記テンポラリサーバへの前記コンテンツの予約配信が完了しない場合に、前記予約管理サーバは、前記移動端末に前記コンテンツの配信が遅れる旨の通知を行い、前記移動端末から前記コンテンツの予約情報の変更またはキャンセルがない場合に、前記テンポラリサーバへの予約配信を続行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のコンテンツ提供方法。
- 前記第4の工程の終了後に、前記移動端末が前記予約情報の配信場所を変更した場合に、
前記第6の工程では、変更前の配信場所に最寄りのテンポラリサーバが、変更後の前記配信場所に最寄りの基地局を介して、前記コンテンツを前記移動端末に配信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のコンテンツ提供方法。 - 前記移動端末が前記予約情報のキャンセルを行った場合に、前記予約管理サーバは、前記予約情報を削除するとともに、前記第3〜第6の工程の処理を中止し、前記テンポラリサーバは、前記コンテンツの予約配信を中止して、前記受信したコンテンツを削除することを特徴とする請求項1〜3,9のいずれか1つに記載のコンテンツ提供方法。
- 前記第2の工程で、前記配信場所に最寄りのまたは近いテンポラリサーバから前記移動端末に前記コンテンツの配信ができない旨の通知に対して、前記移動端末が前記予約情報をキャンセルした場合に、前記予約管理サーバは、前記予約情報を削除するとともに、前記第3〜第6の工程の処理を中止し、前記テンポラリサーバは、前記コンテンツの予約配信を中止して、前記受信したコンテンツを削除することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載のコンテンツ提供方法。
- 前記第4の工程で、前記コンテンツの配信が遅れる旨の通知に対して、前記移動端末が前記予約情報をキャンセルした場合に、前記予約管理サーバは、前記予約情報を削除するとともに、前記第4〜第6の工程の処理を中止し、前記テンポラリサーバは、前記コンテンツの予約配信を中止して、前記受信したコンテンツを削除することを特徴とする請求項8に記載のコンテンツ提供方法。
- 前記予約管理サーバは、コンテンツと該コンテンツの配信時間と配信場所を含む予約情報の入力を定型的に行うフォーマットを有し、前記第2の工程で、前記配信場所に最寄りのまたは近いテンポラリサーバから前記移動端末に前記コンテンツの配信ができない場合に送信する通知に、前記予約情報の変更またはキャンセルを行う前記フォーマットとリンクした内容が含まれることを特徴とする請求項11に記載のコンテンツ提供方法。
- 前記予約管理サーバは、コンテンツと該コンテンツの配信時間と配信場所を含む予約情報の入力を定型的に行うフォーマットを有し、前記第4の工程で、前記コンテンツの配信が遅れる場合に送信する通知に、前記予約情報の変更またはキャンセルを行う前記フォーマットとリンクした内容が含まれることを特徴とする請求項12に記載のコンテンツ提供方法。
- 移動端末と無線通信可能な基地局と、複数の基地局を管理する基地局制御装置を備えるモバイルネットワークを介して、前記移動端末がIPネットワーク上のコンテンツを指定した時刻と場所で取得することが可能なコンテンツ提供システムであって、
前記基地局と前記基地局制御装置は、前記移動端末に配信するコンテンツを、該コンテンツを有するサーバから予め取得して一時的に記憶するテンポラリサーバを備え、
前記モバイルネットワークには、
コンテンツと該コンテンツの配信時刻と配信場所とを含む予約情報の予約処理を前記移動端末との間で行い、前記予約情報に基づいて前記移動端末に通知を行う予約情報処理手段と、
予約された前記コンテンツの配信場所に最寄りのテンポラリサーバの位置を、前記テンポラリサーバの地理的な位置情報を含むテンポラリサーバ管理情報から抽出し、前記配信時刻に前記テンポラリサーバから前記コンテンツの配信の可否を判断する予約可否判断手段と、
前記コンテンツの配信が可能である場合に、前記コンテンツを前記テンポラリサーバに前記配信時刻までに予約配信を行う指示を、前記コンテンツを有するサーバに行う配信要求手段と、
を有する予約管理サーバが備えられることを特徴とするコンテンツ提供システム。 - 前記移動端末とは別回線で前記IPネットワークに接続され、前記移動端末によって予約された前記コンテンツの配信を受ける通信装置をさらに備えることを特徴とする請求項15に記載のコンテンツ提供システム。
- 前記予約情報処理手段は、前記移動端末によるコンテンツ配信の予約情報の入力を定型的に行うフォーマットを有し、前記フォーマットとリンクした内容を含むメッセージを前記移動端末に送信することを特徴とする請求項15または16に記載のコンテンツ提供システム。
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