JP2004295177A - 電子機器のコントローラおよびプリンタコントローラ - Google Patents
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Abstract
【課題】電子機器のコントローラに不揮発性RAMを用いた場合における、不揮発RAMへのプログラムの格納技術を提供する。
【解決手段】不揮発性RAMと、第1のプログラムが記録されたROMと、制御部とを備えた、第2のプログラムを記憶した外部装置が接続される電子機器に搭載されるコントローラであって、前記制御部は、前記電子機器が起動すると、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されているかどうかを調べ、記録されている場合には、このプログラムにしたがって処理を行い、記録されていない場合には、前記ROMに記録されている第1のプログラムにしたがって、前記接続された外部機器から第2のプログラムを取得し、前記不揮発性RAMに格納し、このプログラムにしたがって処理を行うことを特徴とする電子機器のコントローラ。
【選択図】 図1
【解決手段】不揮発性RAMと、第1のプログラムが記録されたROMと、制御部とを備えた、第2のプログラムを記憶した外部装置が接続される電子機器に搭載されるコントローラであって、前記制御部は、前記電子機器が起動すると、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されているかどうかを調べ、記録されている場合には、このプログラムにしたがって処理を行い、記録されていない場合には、前記ROMに記録されている第1のプログラムにしたがって、前記接続された外部機器から第2のプログラムを取得し、前記不揮発性RAMに格納し、このプログラムにしたがって処理を行うことを特徴とする電子機器のコントローラ。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器のコントローラに係り、特に、不揮発性RAMを備えた電子機器のコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタに組み込まれたプリンタコントローラは、ホストコンピュータから送信される印刷用データを解釈して、画像データを生成し、印刷エンジンに供給する処理をはじめとした、プリンタにおける種々の処理を制御する。
【0003】
図7は、従来のプリンタコントローラの構成の一例を示すブロック図である。本図に示すように、プリンタコントローラは、CPU110、メモリコントローラ120、ROM130、RAM140、IOコントローラ150を備えており、CPU110、ROM130、RAM140、IOコントローラ150は、それぞれ、CPUバス、ROMバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ120に接続されている。
【0004】
ROM130、RAM140は、一般に、複数のチップを基板に搭載してモジュール化したROMDIMM、RAMDIMMによって構成され、ROMコネクタ135、RAMコネクタ145に着脱可能な状態で装着される。
【0005】
プリンタに電源が投入されると、CPU110は、不揮発性の読み出し専用記憶装置であるROM130に記録された起動時用プログラムにしたがって、プリンタの初期設定等を行なう。また、IOコントローラ150を介して、ホストコンピュータから印刷データが送られてくると、ROM130に記録された印刷処理用プログラムにしたがって、画像データに展開し、印刷エンジンに出力する。このときの作業領域として揮発性の読み書き可能な記憶装置であるRAM140が用いられる。
【0006】
RAM140の読み出し速度は、ROM130の読み出し速度よりも非常に高速であるため、起動時用プログラム、印刷処理用プログラムをRAM140に格納しておき、RAM140から読み出すようにすればプリンタの起動時間、印刷処理時間を短縮させることができる。しかし、従来のRAM140は、揮発性の記憶装置であるため、プリンタの電源を落とすと記憶した情報が失われてしまう。このため、起動のたびに起動時用プログラム、印刷処理用プログラムをRAM140に格納しなければならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、電源を落としても記憶した情報が失われない不揮発性のRAMの開発が進み、実用化が期待されている。不揮発性RAMの普及が進むと、プリンタコントローラにも搭載し、従来、ROM130に記録していた起動時用プログラム、印刷処理用プログラム等のプログラムを不揮発性RAMに記憶させることが考えられる。
【0008】
この場合、いつ、どのようにして不揮発性RAMにプログラムを記録させるかという問題が生じる。
【0009】
すなわち、プログラムを不揮発的に記憶する装置として従来から用いられているROMは、基本的に読み出し専用の記憶装置であるから、プログラム等は製造時に書き込んでおき、出荷時にはプログラム等が格納された状態にある必要がある。このため、いつ、どのようにしてROMにプログラムを記録するかを考慮する余地はなかった。
【0010】
しかし、不揮発性RAMは、書き込みが可能であるため、必ずしも出荷時においてプログラムを格納しておく必要がなく、使用時においてプログラムが格納されている状態にあれば足りる。また、不揮発性RAMに格納したプログラムが何らかの原因で正常でなくなった場合にも対処できることが望ましい。
【0011】
このため、コントローラに不揮発性RAMを用いた場合には、いつ、どのようにして不揮発性RAMにプログラムを記録させるかという従来には考慮する必要がなかった問題が生じることになる。
【0012】
本発明の目的は、電子機器のコントローラに不揮発性RAMを用いた場合における、不揮発RAMへのプログラムの格納技術を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の第1の態様は、
プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムが記録されたROMと、制御部とを備えた、第2のプログラムを記憶した外部装置が接続される電子機器に搭載されるコントローラであって、
前記制御部は、前記電子機器が起動すると、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されているかどうかを調べ、
記録されている場合には、前記不揮発性RAMに記録されているプログラムにしたがって処理を行い、
記録されていない場合には、前記ROMに記録されている第1のプログラムにしたがって、前記接続された外部機器から第2のプログラムを取得し、前記不揮発性RAMに格納し、
前記不揮発性RAM格納されたプログラムにしたがって処理を行うことを特徴とする電子機器のコントローラである。
【0014】
いったん、不揮発性RAMにプログラムを記録すると、その情報は電子機器の電源を落としても失われないため、次回以降の電子機器の起動時には、外部装置からのプログラムのダウンロードは不要となり、制御部は、不揮発性RAMに記録したプログラムにしたがって処理を行なうことができる。
【0015】
上記課題を解決するための本発明の第2の態様は、
プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムおよび第2プログラムが記録された着脱可能なROMと、制御部とを備えた、電子機器に搭載されるコントローラであって、
前記制御部は、前記電子機器が起動すると、前記ROMが装着されているかどうかを調べ、
装着されている場合には、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって前記ROMに記録された第2のプログラムを前記不揮発性RAMに格納し、格納されたプログラムにしたがって処理を行い、
装着されていない場合には、前記不揮発性RAMに記録されたプログラムにしたがって処理を行なうことを特徴とする電子機器のコントローラである。
【0016】
電子機器のコントローラを製造後に、製造者、あるいは、ユーザがROMを装着した状態で電子機器の電源を投入して、ROMに記録されたプログラムを不揮発性RAMにコピーする。以降は、不揮発性RAMに記録されたプログラムに基づいて処理を行なうため、ROMは不要となり、はずしておいてもかまわない。
【0017】
不揮発性RAMに記録したプログラムが何らかの原因で正常でなくなった場合には、再度ROMを電子機器のコントローラに装着した状態で電子機器の電源を投入することで、不揮発性RAMに記録したプログラムを正常な状態とすることができる。
【0018】
ここで、前記制御部は、
前記ROMが装着されている場合には、さらに、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されているかどうかを調べ、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されていない場合に、前記ROMに記録された第1のプログラムを前記不揮発性RAMに格納し、格納されたプログラムにしたがって処理を行なうようにしてもよい。
【0019】
本発明の第1の態様のより具体的な態様として、
プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムが記録されたROMと、制御部とを備えた、印刷処理用プログラムを記憶した外部装置が接続されるプリンタに搭載されるプリンタコントローラであって、
前記制御部は、プリンタが起動すると、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって、前記不揮発性RAMに印刷処理用プログラムが記録されているかどうかを調べ、
記録されている場合には、前記不揮発性RAMに記録されている印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行い、
記録されていない場合には、前記ROMに記録されている第1のプログラムにしたがって、前記接続された外部機器から印刷処理用プログラムを取得し、前記不揮発性RAMに格納し、
前記不揮発性RAM格納された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行うことを特徴とするプリンタコントローラが提供される。
【0020】
また、本発明の第2の態様のより具体的な態様として、
プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムと印刷処理用プログラムとが記録された着脱可能なROMと、制御部とを備えたプリンタコントローラであって、
前記制御部は、プリンタが起動すると、前記ROMが装着されているかどうかを調べ、
装着されている場合には、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって前記ROMに記録された印刷処理用プログラムを前記不揮発性RAMに格納し、格納された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行い、
装着されていない場合には、前記不揮発性RAMに記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なうことを特徴とするプリンタコントローラが提供される。
【0021】
なお、本発明の基本的な態様としては、
プログラムを記録した不揮発性RAMとCPUとを備えた、電子機器に搭載されるコントローラであって、
ROMおよびROMバスを備えず、
前記CPUは、前記電子機器が起動すると、前記不揮発性RAMに記録されたプログラムにしたがって処理を行うとともに、前記不揮発性RAMを主記憶装置として用いることを特徴とするコントローラが提供される。
【0022】
ここで、前記不揮発性RAMは、着脱可能な状態で備えられるようにすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明を適用した電子機器のコントローラの一例を説明するためのブロック図である。本図は、不揮発性のRAMを電子機器のコントローラに用いた本発明の基本的な実施形態を示している。なお、以下では、電子機器のコントローラとして、プリンタコントローラを例に説明するが、本発明はこれに限られず、パーソナルコンピュータ、情報家電等種々の電子機器に適用することができる。
【0024】
図1に示すように、プリンタコントローラ1は、CPU10、メモリコントローラ20、不揮発性RAM40、IOコントローラ50を備えており、CPU10、不揮発性RAM40、IOコントローラ50は、それぞれ、CPUバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ20に接続されている。
【0025】
CPU10は、このプリンタコントローラ1についての各種の処理、例えば、ホストコンピュータから送られた画像作成用データを、RGB成分で画像を表現した画像データに展開する処理、各種データの転送命令等を行う中央処理装置である。メモリコントローラ20は、CPU10が不揮発性RAM40等にアクセスする際のアドレス変換、リードライト命令の生成あるいはバスの制御等の処理を行なう。メモリコントローラ20は、例えば、本プリンタコントローラ1向けに開発されたASICを用いて構成することができる。IOコントローラ50は、プリンタが備える印刷エンジン、操作パネル、EEPROM、各種インタフェース等とのデータの入出力を制御する。
【0026】
不揮発性RAM40は、記憶内容の保持に、外部からの電源供給を必要としない読み書き可能な記憶装置である。このためプリンタの電源を落としても、記憶した情報が失われず。不揮発的に情報を記憶することができる。不揮発性RAM40は、例えば、磁気抵抗効果を示す記憶素子を用いたMRAM(Magnetic RAM)を用いて構成することができる。
【0027】
このように、本発明では、プリンタコントローラ1に実装するRAMとして不揮発性RAM40を用いている。この不揮発性RAM40に起動処理用プログラム、印刷処理用のプログラム、フォントデータ等を記録しておくことで、プリンタの起動時間、印刷処理時間を短くすることができる。また、従来ROMに記録していた情報を不揮発性RAM40に記録することで、プリンタコントローラ1から、ROMおよびROMバスを省くことができる。
【0028】
なお、不揮発性RAM40の記憶領域は、従来のように、主記憶装置としての役割も担い、CPU10が展開した画像データ等をいったん格納する目的等にも用いられる。
【0029】
本実施例では、起動処理用プログラム、印刷処理用のプログラム、フォントデータ等は、プリンタコントローラ1への組み込み前等に不揮発性RAM40に書き込むようにし、出荷時には既に不揮発性RAM40にプログラム等が格納された状態となっている。本例では、不揮発性RAM40は、RAMコネクタを介さずに、RAMバスに直付けするようにしてもよい。
【0030】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図2は、本発明の第2の実施例の構成を説明するためのブロック図である。
【0031】
本図に示すように、プリンタコントローラ1は、CPU10、メモリコントローラ20、ROM30、不揮発性RAM40、IOコントローラ50を備えており、CPU10、ROM30、不揮発性RAM40、IOコントローラ50は、それぞれ、CPUバス、ROMバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ20に接続されている。
【0032】
IOコントローラが制御する各種インタフェースのいずれかには図示しないホストコンピュータが接続されている。ホストコンピュータには、プリンタの起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムがあらかじめ記憶されている。これらのプログラムは、例えば、本プリンタの制御用プログラムをホストコンピュータにインストールする際に、併せて記憶させるようにする。
【0033】
本実施例において、ROM30には、「不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断するためのプログラム」と、「起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをホストコンピュータからダウンロードするためのプログラム」とが記録されている。
【0034】
また、不揮発性RAM40には、起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが格納されるが、これらのプログラムは、必ずしも出荷時に記録されている必要はない。
【0035】
図3は、第2の実施例におけるプリンタコントローラ1のCPU10の起動時の処理を説明するためのフロー図である。
【0036】
電源が投入され、プリンタが起動を開始すると、プリンタコントローラ1のCPU10は、ROM30にアクセスして、「不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断するためのプログラム」を実行する(S101)。このプログラムにしたがって、CPU10は、例えば、不揮発性RAM40の所定の領域を参照することで起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが不揮発性RAM40に記録されているかどうかを判断する(S102)。
【0037】
その結果、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されていると判断した場合には(S102:Y)、不揮発性RAM40にアクセスし、不揮発性RAM40に記録された起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう(S104)。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0038】
一方、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラム等が記録されていないと判断した場合には(S102:N)、ROM30に記録された、「起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをホストコンピュータからダウンロードするためのプログラム」にしたがって、ホストコンピュータに記録された起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをダウンロードし、不揮発性RAM40に記録する(S103)。
【0039】
そして、不揮発性RAM40に記録した起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう(S104)。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0040】
いったん、不揮発性RAM40に起動時用プログラムおよび印刷処理用プログラムを記録すると、その情報はプリンタの電源を落としても失われないため、次回以降のプリンタの起動時には、ホストコンピュータからのプログラムのダウンロードは不要となり、CPU10は、不揮発性RAM40に記録した起動時用プログラムにしたがって起動処理を行なうことができ、不揮発性RAM40に記録した印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なうことができる。
【0041】
なお、起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムは、コンピュータネットワークを介して不揮発性RAM40に、ダウンロードするようにしてもよい。
【0042】
また、「不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断するためのプログラム」は、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されている場合であっても、例えば、チェックサムを利用して、記録されているプログラムが正常であるかどうかを判断し、正常でないと判断した場合には、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されていない場合と同様の処理を行なうようにしてもよい。さらに、プログラムに加えて、プリンタフォントもホストコンピュータに記憶させておき、プログラムと併せてダウンロードして不揮発性RAM40に格納するようにしてもよい。
【0043】
不揮発性RAM40に「起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断するためのプログラム」、および、「起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをホストコンピュータからダウンロードするためのプログラム」は、大きな容量は必要としないため、これらのプログラムを格納するROM30の容量を小さくすることができる。また、これらのプログラムはCPU10あるいはメモリコントローラ20等に内蔵するようにしてもよい。
【0044】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。図4は、本発明の第3の実施例の構成を説明するためのブロック図である。
【0045】
本図に示すように、プリンタコントローラ1は、CPU10、メモリコントローラ20、ROM30、不揮発性RAM40、IOコントローラ50を備えており、CPU10、ROM30、不揮発性RAM40、IOコントローラ50は、それぞれ、CPUバス、ROMバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ20に接続されている。
【0046】
本実施例では、ROM30は、ROMDIMMにより構成されている。ROMDIMM30とROMバスとの接続はROMコネクタ35を用いており、ROMDIMM30は着脱可能となっている。
【0047】
また、メモリコントローラ20は、チップセレクト信号の切り替え機能を有するCS切り替え部21を備えている。CS切り替え部21は、プリンタの起動時に、ROMDIMM30が装着されているかどうかにより、不揮発性RAM40にアクセスするかROMDIMM30にアクセスするかを判断し、チップセレクト信号を切り替える。
【0048】
本実施例では、ROMDIMM30には、起動時用プログラムと、印刷処理用のプログラムと、これらのプログラムをコピーするためのプログラムとが記録されている。また、不揮発性RAM40には、起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが格納されるが、これらのプログラムは、必ずしも出荷時に記録されている必要はない。
【0049】
図5は、第3の実施例におけるプリンタコントローラ1の起動時の処理を説明するためのフロー図である。
【0050】
電源が投入され、プリンタが起動を開始すると、メモリコントローラ20のCS切り替え部21は、ROMコネクタ35に、ROMDIMM30が装着されているかどうかを調べる(S201)。
【0051】
その結果、ROMDIMM30が装着されている場合には(S201:Y)、CS切り替え部21がROMDIMM30にチップセレクト信号を切り替え、CPU10は、ROMDIMM30にアクセスする(S202)。
【0052】
そして、CPU10は、ROMDIMM30に記録されたコピー用のプログラムを実行し、ROMDIMM30に記録された起動時用プログラムと、印刷処理用のプログラムとを不揮発性RAM40にコピーする(S203)。
【0053】
コピーが終了すると、CPU10は、不揮発性RAM40にアクセスして、不揮発性RAM40に記録した起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう(S204)。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0054】
一方、ROMDIMM30が装着されていない場合には(S201:N)、CS切り替え部21が不揮発性RAM40にチップセレクト信号を切り替え、CPU10は、不揮発性RAM40にアクセスして、不揮発性RAM40に記録されている起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう(S204)。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0055】
なお、ROMDIMM30が装着されている場合には(S201:Y)、さらに、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断し、記録されていない、あるいは、記録されていても正常でない場合に、ROMDIMM30から不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをコピーするようにしてもよい。
【0056】
本実施例では、プリンタコントローラ1を製造後に、製造者、あるいは、ユーザがROMDIMM30を装着した状態でプリンタの電源を投入して、ROMDIMM30に記録されたプログラムを不揮発性RAM40にコピーする。以降は、不揮発性RAM40に記録されたプログラムに基づいて処理を行なうため、ROMDIMM30は不要となり、はずしておいてもかまわない。
【0057】
不揮発性RAM40に記録したプログラムが何らかの原因で正常でなくなった場合には、再度ROMDIMM30をプリンタコントローラ1に装着した状態でプリンタの電源を投入することで、不揮発性RAM40に記録した起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムを正常な状態とすることができる。
【0058】
次に、本発明の第4の実施例について説明する。図6は、本発明の第4の実施例の構成を説明するためのブロック図である。
【0059】
本図に示すように、プリンタコントローラ1は、CPU10、メモリコントローラ20、不揮発性RAM40、IOコントローラ50を備えており、CPU10、不揮発性RAM40、IOコントローラ50は、それぞれ、CPUバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ20に接続されている。
【0060】
本実施例では、不揮発性RAM40は、不揮発性のRAMを搭載したRAMDIMMにより構成され、RAMバスとの接続はRAMコネクタ45を用いており、RAMMDIMM40は着脱可能となっている。
【0061】
本実施例では、不揮発性RAMを搭載したRAMMDIMM40をプリンタコントローラ1から外し、不揮発性RAMへの書き込み用の装置を用いて不揮発性RAMに起動時用プログラム、および、印刷処理用のプログラムを書き込む。そして、書き込みが終了したRAMMDIMM40をRAMコネクタ45に装着する。この処理は、製造者、あるいは、ユーザのいずれが行なってもよい。
【0062】
プリンタに電源が投入されると、CPU10は、不揮発性RAMを搭載したRAMMDIMM40に記録された起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAMを搭載したRAMMDIMM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0063】
本実施例では、何らかの原因で不揮発性RAMを搭載したRAMMDIMM40に記録されたプログラムが正常でなくなった場合に、RAMDIMM40を取り外して、不揮発性RAMへの書き込み用の装置を用いてプログラムを正常な状態に復旧させることができる。また、プログラムが正常でなくなったRAMDIMM40を、プログラムが正常に記録されたRAMDIMM40に交換することで復旧させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第2の実施例の処理を示すフロー図。
【図4】本発明の第3の実施例の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第3の実施例の処理を示すフロー図。
【図6】本発明の第4の実施例の構成を示すブロック図。
【図7】従来のプリンタコントローラの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…プリンタコントローラ、10…CPU、20…メモリコントローラ、21…CS切り替え部、30…ROM、35…ROMコネクタ、40…不揮発性RAM、45…RAMコネクタ、50…IOコントローラ、110…CPU、120…メモリコントローラ、130…ROM、135…ROMコネクタ、140…RAM、145…RAMコネクタ、150…IOコントローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器のコントローラに係り、特に、不揮発性RAMを備えた電子機器のコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタに組み込まれたプリンタコントローラは、ホストコンピュータから送信される印刷用データを解釈して、画像データを生成し、印刷エンジンに供給する処理をはじめとした、プリンタにおける種々の処理を制御する。
【0003】
図7は、従来のプリンタコントローラの構成の一例を示すブロック図である。本図に示すように、プリンタコントローラは、CPU110、メモリコントローラ120、ROM130、RAM140、IOコントローラ150を備えており、CPU110、ROM130、RAM140、IOコントローラ150は、それぞれ、CPUバス、ROMバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ120に接続されている。
【0004】
ROM130、RAM140は、一般に、複数のチップを基板に搭載してモジュール化したROMDIMM、RAMDIMMによって構成され、ROMコネクタ135、RAMコネクタ145に着脱可能な状態で装着される。
【0005】
プリンタに電源が投入されると、CPU110は、不揮発性の読み出し専用記憶装置であるROM130に記録された起動時用プログラムにしたがって、プリンタの初期設定等を行なう。また、IOコントローラ150を介して、ホストコンピュータから印刷データが送られてくると、ROM130に記録された印刷処理用プログラムにしたがって、画像データに展開し、印刷エンジンに出力する。このときの作業領域として揮発性の読み書き可能な記憶装置であるRAM140が用いられる。
【0006】
RAM140の読み出し速度は、ROM130の読み出し速度よりも非常に高速であるため、起動時用プログラム、印刷処理用プログラムをRAM140に格納しておき、RAM140から読み出すようにすればプリンタの起動時間、印刷処理時間を短縮させることができる。しかし、従来のRAM140は、揮発性の記憶装置であるため、プリンタの電源を落とすと記憶した情報が失われてしまう。このため、起動のたびに起動時用プログラム、印刷処理用プログラムをRAM140に格納しなければならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、電源を落としても記憶した情報が失われない不揮発性のRAMの開発が進み、実用化が期待されている。不揮発性RAMの普及が進むと、プリンタコントローラにも搭載し、従来、ROM130に記録していた起動時用プログラム、印刷処理用プログラム等のプログラムを不揮発性RAMに記憶させることが考えられる。
【0008】
この場合、いつ、どのようにして不揮発性RAMにプログラムを記録させるかという問題が生じる。
【0009】
すなわち、プログラムを不揮発的に記憶する装置として従来から用いられているROMは、基本的に読み出し専用の記憶装置であるから、プログラム等は製造時に書き込んでおき、出荷時にはプログラム等が格納された状態にある必要がある。このため、いつ、どのようにしてROMにプログラムを記録するかを考慮する余地はなかった。
【0010】
しかし、不揮発性RAMは、書き込みが可能であるため、必ずしも出荷時においてプログラムを格納しておく必要がなく、使用時においてプログラムが格納されている状態にあれば足りる。また、不揮発性RAMに格納したプログラムが何らかの原因で正常でなくなった場合にも対処できることが望ましい。
【0011】
このため、コントローラに不揮発性RAMを用いた場合には、いつ、どのようにして不揮発性RAMにプログラムを記録させるかという従来には考慮する必要がなかった問題が生じることになる。
【0012】
本発明の目的は、電子機器のコントローラに不揮発性RAMを用いた場合における、不揮発RAMへのプログラムの格納技術を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の第1の態様は、
プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムが記録されたROMと、制御部とを備えた、第2のプログラムを記憶した外部装置が接続される電子機器に搭載されるコントローラであって、
前記制御部は、前記電子機器が起動すると、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されているかどうかを調べ、
記録されている場合には、前記不揮発性RAMに記録されているプログラムにしたがって処理を行い、
記録されていない場合には、前記ROMに記録されている第1のプログラムにしたがって、前記接続された外部機器から第2のプログラムを取得し、前記不揮発性RAMに格納し、
前記不揮発性RAM格納されたプログラムにしたがって処理を行うことを特徴とする電子機器のコントローラである。
【0014】
いったん、不揮発性RAMにプログラムを記録すると、その情報は電子機器の電源を落としても失われないため、次回以降の電子機器の起動時には、外部装置からのプログラムのダウンロードは不要となり、制御部は、不揮発性RAMに記録したプログラムにしたがって処理を行なうことができる。
【0015】
上記課題を解決するための本発明の第2の態様は、
プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムおよび第2プログラムが記録された着脱可能なROMと、制御部とを備えた、電子機器に搭載されるコントローラであって、
前記制御部は、前記電子機器が起動すると、前記ROMが装着されているかどうかを調べ、
装着されている場合には、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって前記ROMに記録された第2のプログラムを前記不揮発性RAMに格納し、格納されたプログラムにしたがって処理を行い、
装着されていない場合には、前記不揮発性RAMに記録されたプログラムにしたがって処理を行なうことを特徴とする電子機器のコントローラである。
【0016】
電子機器のコントローラを製造後に、製造者、あるいは、ユーザがROMを装着した状態で電子機器の電源を投入して、ROMに記録されたプログラムを不揮発性RAMにコピーする。以降は、不揮発性RAMに記録されたプログラムに基づいて処理を行なうため、ROMは不要となり、はずしておいてもかまわない。
【0017】
不揮発性RAMに記録したプログラムが何らかの原因で正常でなくなった場合には、再度ROMを電子機器のコントローラに装着した状態で電子機器の電源を投入することで、不揮発性RAMに記録したプログラムを正常な状態とすることができる。
【0018】
ここで、前記制御部は、
前記ROMが装着されている場合には、さらに、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されているかどうかを調べ、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されていない場合に、前記ROMに記録された第1のプログラムを前記不揮発性RAMに格納し、格納されたプログラムにしたがって処理を行なうようにしてもよい。
【0019】
本発明の第1の態様のより具体的な態様として、
プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムが記録されたROMと、制御部とを備えた、印刷処理用プログラムを記憶した外部装置が接続されるプリンタに搭載されるプリンタコントローラであって、
前記制御部は、プリンタが起動すると、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって、前記不揮発性RAMに印刷処理用プログラムが記録されているかどうかを調べ、
記録されている場合には、前記不揮発性RAMに記録されている印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行い、
記録されていない場合には、前記ROMに記録されている第1のプログラムにしたがって、前記接続された外部機器から印刷処理用プログラムを取得し、前記不揮発性RAMに格納し、
前記不揮発性RAM格納された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行うことを特徴とするプリンタコントローラが提供される。
【0020】
また、本発明の第2の態様のより具体的な態様として、
プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムと印刷処理用プログラムとが記録された着脱可能なROMと、制御部とを備えたプリンタコントローラであって、
前記制御部は、プリンタが起動すると、前記ROMが装着されているかどうかを調べ、
装着されている場合には、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって前記ROMに記録された印刷処理用プログラムを前記不揮発性RAMに格納し、格納された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行い、
装着されていない場合には、前記不揮発性RAMに記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なうことを特徴とするプリンタコントローラが提供される。
【0021】
なお、本発明の基本的な態様としては、
プログラムを記録した不揮発性RAMとCPUとを備えた、電子機器に搭載されるコントローラであって、
ROMおよびROMバスを備えず、
前記CPUは、前記電子機器が起動すると、前記不揮発性RAMに記録されたプログラムにしたがって処理を行うとともに、前記不揮発性RAMを主記憶装置として用いることを特徴とするコントローラが提供される。
【0022】
ここで、前記不揮発性RAMは、着脱可能な状態で備えられるようにすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明を適用した電子機器のコントローラの一例を説明するためのブロック図である。本図は、不揮発性のRAMを電子機器のコントローラに用いた本発明の基本的な実施形態を示している。なお、以下では、電子機器のコントローラとして、プリンタコントローラを例に説明するが、本発明はこれに限られず、パーソナルコンピュータ、情報家電等種々の電子機器に適用することができる。
【0024】
図1に示すように、プリンタコントローラ1は、CPU10、メモリコントローラ20、不揮発性RAM40、IOコントローラ50を備えており、CPU10、不揮発性RAM40、IOコントローラ50は、それぞれ、CPUバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ20に接続されている。
【0025】
CPU10は、このプリンタコントローラ1についての各種の処理、例えば、ホストコンピュータから送られた画像作成用データを、RGB成分で画像を表現した画像データに展開する処理、各種データの転送命令等を行う中央処理装置である。メモリコントローラ20は、CPU10が不揮発性RAM40等にアクセスする際のアドレス変換、リードライト命令の生成あるいはバスの制御等の処理を行なう。メモリコントローラ20は、例えば、本プリンタコントローラ1向けに開発されたASICを用いて構成することができる。IOコントローラ50は、プリンタが備える印刷エンジン、操作パネル、EEPROM、各種インタフェース等とのデータの入出力を制御する。
【0026】
不揮発性RAM40は、記憶内容の保持に、外部からの電源供給を必要としない読み書き可能な記憶装置である。このためプリンタの電源を落としても、記憶した情報が失われず。不揮発的に情報を記憶することができる。不揮発性RAM40は、例えば、磁気抵抗効果を示す記憶素子を用いたMRAM(Magnetic RAM)を用いて構成することができる。
【0027】
このように、本発明では、プリンタコントローラ1に実装するRAMとして不揮発性RAM40を用いている。この不揮発性RAM40に起動処理用プログラム、印刷処理用のプログラム、フォントデータ等を記録しておくことで、プリンタの起動時間、印刷処理時間を短くすることができる。また、従来ROMに記録していた情報を不揮発性RAM40に記録することで、プリンタコントローラ1から、ROMおよびROMバスを省くことができる。
【0028】
なお、不揮発性RAM40の記憶領域は、従来のように、主記憶装置としての役割も担い、CPU10が展開した画像データ等をいったん格納する目的等にも用いられる。
【0029】
本実施例では、起動処理用プログラム、印刷処理用のプログラム、フォントデータ等は、プリンタコントローラ1への組み込み前等に不揮発性RAM40に書き込むようにし、出荷時には既に不揮発性RAM40にプログラム等が格納された状態となっている。本例では、不揮発性RAM40は、RAMコネクタを介さずに、RAMバスに直付けするようにしてもよい。
【0030】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図2は、本発明の第2の実施例の構成を説明するためのブロック図である。
【0031】
本図に示すように、プリンタコントローラ1は、CPU10、メモリコントローラ20、ROM30、不揮発性RAM40、IOコントローラ50を備えており、CPU10、ROM30、不揮発性RAM40、IOコントローラ50は、それぞれ、CPUバス、ROMバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ20に接続されている。
【0032】
IOコントローラが制御する各種インタフェースのいずれかには図示しないホストコンピュータが接続されている。ホストコンピュータには、プリンタの起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムがあらかじめ記憶されている。これらのプログラムは、例えば、本プリンタの制御用プログラムをホストコンピュータにインストールする際に、併せて記憶させるようにする。
【0033】
本実施例において、ROM30には、「不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断するためのプログラム」と、「起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをホストコンピュータからダウンロードするためのプログラム」とが記録されている。
【0034】
また、不揮発性RAM40には、起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが格納されるが、これらのプログラムは、必ずしも出荷時に記録されている必要はない。
【0035】
図3は、第2の実施例におけるプリンタコントローラ1のCPU10の起動時の処理を説明するためのフロー図である。
【0036】
電源が投入され、プリンタが起動を開始すると、プリンタコントローラ1のCPU10は、ROM30にアクセスして、「不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断するためのプログラム」を実行する(S101)。このプログラムにしたがって、CPU10は、例えば、不揮発性RAM40の所定の領域を参照することで起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが不揮発性RAM40に記録されているかどうかを判断する(S102)。
【0037】
その結果、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されていると判断した場合には(S102:Y)、不揮発性RAM40にアクセスし、不揮発性RAM40に記録された起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう(S104)。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0038】
一方、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラム等が記録されていないと判断した場合には(S102:N)、ROM30に記録された、「起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをホストコンピュータからダウンロードするためのプログラム」にしたがって、ホストコンピュータに記録された起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをダウンロードし、不揮発性RAM40に記録する(S103)。
【0039】
そして、不揮発性RAM40に記録した起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう(S104)。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0040】
いったん、不揮発性RAM40に起動時用プログラムおよび印刷処理用プログラムを記録すると、その情報はプリンタの電源を落としても失われないため、次回以降のプリンタの起動時には、ホストコンピュータからのプログラムのダウンロードは不要となり、CPU10は、不揮発性RAM40に記録した起動時用プログラムにしたがって起動処理を行なうことができ、不揮発性RAM40に記録した印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なうことができる。
【0041】
なお、起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムは、コンピュータネットワークを介して不揮発性RAM40に、ダウンロードするようにしてもよい。
【0042】
また、「不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断するためのプログラム」は、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されている場合であっても、例えば、チェックサムを利用して、記録されているプログラムが正常であるかどうかを判断し、正常でないと判断した場合には、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されていない場合と同様の処理を行なうようにしてもよい。さらに、プログラムに加えて、プリンタフォントもホストコンピュータに記憶させておき、プログラムと併せてダウンロードして不揮発性RAM40に格納するようにしてもよい。
【0043】
不揮発性RAM40に「起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断するためのプログラム」、および、「起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをホストコンピュータからダウンロードするためのプログラム」は、大きな容量は必要としないため、これらのプログラムを格納するROM30の容量を小さくすることができる。また、これらのプログラムはCPU10あるいはメモリコントローラ20等に内蔵するようにしてもよい。
【0044】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。図4は、本発明の第3の実施例の構成を説明するためのブロック図である。
【0045】
本図に示すように、プリンタコントローラ1は、CPU10、メモリコントローラ20、ROM30、不揮発性RAM40、IOコントローラ50を備えており、CPU10、ROM30、不揮発性RAM40、IOコントローラ50は、それぞれ、CPUバス、ROMバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ20に接続されている。
【0046】
本実施例では、ROM30は、ROMDIMMにより構成されている。ROMDIMM30とROMバスとの接続はROMコネクタ35を用いており、ROMDIMM30は着脱可能となっている。
【0047】
また、メモリコントローラ20は、チップセレクト信号の切り替え機能を有するCS切り替え部21を備えている。CS切り替え部21は、プリンタの起動時に、ROMDIMM30が装着されているかどうかにより、不揮発性RAM40にアクセスするかROMDIMM30にアクセスするかを判断し、チップセレクト信号を切り替える。
【0048】
本実施例では、ROMDIMM30には、起動時用プログラムと、印刷処理用のプログラムと、これらのプログラムをコピーするためのプログラムとが記録されている。また、不揮発性RAM40には、起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが格納されるが、これらのプログラムは、必ずしも出荷時に記録されている必要はない。
【0049】
図5は、第3の実施例におけるプリンタコントローラ1の起動時の処理を説明するためのフロー図である。
【0050】
電源が投入され、プリンタが起動を開始すると、メモリコントローラ20のCS切り替え部21は、ROMコネクタ35に、ROMDIMM30が装着されているかどうかを調べる(S201)。
【0051】
その結果、ROMDIMM30が装着されている場合には(S201:Y)、CS切り替え部21がROMDIMM30にチップセレクト信号を切り替え、CPU10は、ROMDIMM30にアクセスする(S202)。
【0052】
そして、CPU10は、ROMDIMM30に記録されたコピー用のプログラムを実行し、ROMDIMM30に記録された起動時用プログラムと、印刷処理用のプログラムとを不揮発性RAM40にコピーする(S203)。
【0053】
コピーが終了すると、CPU10は、不揮発性RAM40にアクセスして、不揮発性RAM40に記録した起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう(S204)。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0054】
一方、ROMDIMM30が装着されていない場合には(S201:N)、CS切り替え部21が不揮発性RAM40にチップセレクト信号を切り替え、CPU10は、不揮発性RAM40にアクセスして、不揮発性RAM40に記録されている起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう(S204)。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0055】
なお、ROMDIMM30が装着されている場合には(S201:Y)、さらに、不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムが記録されているかどうかを判断し、記録されていない、あるいは、記録されていても正常でない場合に、ROMDIMM30から不揮発性RAM40に起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムをコピーするようにしてもよい。
【0056】
本実施例では、プリンタコントローラ1を製造後に、製造者、あるいは、ユーザがROMDIMM30を装着した状態でプリンタの電源を投入して、ROMDIMM30に記録されたプログラムを不揮発性RAM40にコピーする。以降は、不揮発性RAM40に記録されたプログラムに基づいて処理を行なうため、ROMDIMM30は不要となり、はずしておいてもかまわない。
【0057】
不揮発性RAM40に記録したプログラムが何らかの原因で正常でなくなった場合には、再度ROMDIMM30をプリンタコントローラ1に装着した状態でプリンタの電源を投入することで、不揮発性RAM40に記録した起動時用プログラム、印刷処理用のプログラムを正常な状態とすることができる。
【0058】
次に、本発明の第4の実施例について説明する。図6は、本発明の第4の実施例の構成を説明するためのブロック図である。
【0059】
本図に示すように、プリンタコントローラ1は、CPU10、メモリコントローラ20、不揮発性RAM40、IOコントローラ50を備えており、CPU10、不揮発性RAM40、IOコントローラ50は、それぞれ、CPUバス、RAMバス、IOバスを介してメモリコントローラ20に接続されている。
【0060】
本実施例では、不揮発性RAM40は、不揮発性のRAMを搭載したRAMDIMMにより構成され、RAMバスとの接続はRAMコネクタ45を用いており、RAMMDIMM40は着脱可能となっている。
【0061】
本実施例では、不揮発性RAMを搭載したRAMMDIMM40をプリンタコントローラ1から外し、不揮発性RAMへの書き込み用の装置を用いて不揮発性RAMに起動時用プログラム、および、印刷処理用のプログラムを書き込む。そして、書き込みが終了したRAMMDIMM40をRAMコネクタ45に装着する。この処理は、製造者、あるいは、ユーザのいずれが行なってもよい。
【0062】
プリンタに電源が投入されると、CPU10は、不揮発性RAMを搭載したRAMMDIMM40に記録された起動時用プログラムにしたがってプリンタの起動処理を行なう。また、印刷処理を行なう際には、不揮発性RAMを搭載したRAMMDIMM40に記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なう。
【0063】
本実施例では、何らかの原因で不揮発性RAMを搭載したRAMMDIMM40に記録されたプログラムが正常でなくなった場合に、RAMDIMM40を取り外して、不揮発性RAMへの書き込み用の装置を用いてプログラムを正常な状態に復旧させることができる。また、プログラムが正常でなくなったRAMDIMM40を、プログラムが正常に記録されたRAMDIMM40に交換することで復旧させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第2の実施例の処理を示すフロー図。
【図4】本発明の第3の実施例の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第3の実施例の処理を示すフロー図。
【図6】本発明の第4の実施例の構成を示すブロック図。
【図7】従来のプリンタコントローラの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…プリンタコントローラ、10…CPU、20…メモリコントローラ、21…CS切り替え部、30…ROM、35…ROMコネクタ、40…不揮発性RAM、45…RAMコネクタ、50…IOコントローラ、110…CPU、120…メモリコントローラ、130…ROM、135…ROMコネクタ、140…RAM、145…RAMコネクタ、150…IOコントローラ
Claims (7)
- プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムが記録されたROMと、制御部とを備えた、第2のプログラムを記憶した外部装置が接続される電子機器に搭載されるコントローラであって、
前記制御部は、前記電子機器が起動すると、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されているかどうかを調べ、
記録されている場合には、前記不揮発性RAMに記録されているプログラムにしたがって処理を行い、
記録されていない場合には、前記ROMに記録されている第1のプログラムにしたがって、前記接続された外部機器から第2のプログラムを取得し、前記不揮発性RAMに格納し、
前記不揮発性RAM格納されたプログラムにしたがって処理を行うことを特徴とする電子機器のコントローラ。 - プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムおよび第2プログラムが記録された着脱可能なROMと、制御部とを備えた、電子機器に搭載されるコントローラであって、
前記制御部は、前記電子機器が起動すると、前記ROMが装着されているかどうかを調べ、
装着されている場合には、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって前記ROMに記録された第2のプログラムを前記不揮発性RAMに格納し、格納されたプログラムにしたがって処理を行い、
装着されていない場合には、前記不揮発性RAMに記録されたプログラムにしたがって処理を行なうことを特徴とする電子機器のコントローラ。 - 請求項2に記載の電子機器のコントローラにおいて、
前記制御部は、
前記ROMが装着されている場合には、さらに、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されているかどうかを調べ、前記不揮発性RAMにプログラムが記録されていない場合に、前記ROMに記録された第1のプログラムを前記不揮発性RAMに格納し、格納されたプログラムにしたがって処理を行なうことを特徴とする電子機器のコントローラ。 - プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムが記録されたROMと、制御部とを備えた、印刷処理用プログラムを記憶した外部装置が接続されるプリンタに搭載されるプリンタコントローラであって、
前記制御部は、プリンタが起動すると、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって、前記不揮発性RAMに印刷処理用プログラムが記録されているかどうかを調べ、
記録されている場合には、前記不揮発性RAMに記録されている印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行い、
記録されていない場合には、前記ROMに記録されている第1のプログラムにしたがって、前記接続された外部機器から印刷処理用プログラムを取得し、前記不揮発性RAMに格納し、
前記不揮発性RAM格納された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行うことを特徴とするプリンタコントローラ。 - プログラムを記録可能な不揮発性RAMと、第1のプログラムと印刷処理用プログラムとが記録された着脱可能なROMと、制御部とを備えたプリンタコントローラであって、
前記制御部は、プリンタが起動すると、前記ROMが装着されているかどうかを調べ、
装着されている場合には、前記ROMに記録された第1のプログラムにしたがって前記ROMに記録された印刷処理用プログラムを前記不揮発性RAMに格納し、格納された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行い、
装着されていない場合には、前記不揮発性RAMに記録された印刷処理用プログラムにしたがって印刷処理を行なうことを特徴とするプリンタコントローラ。 - プログラムを記録した不揮発性RAMとCPUとを備えた、電子機器に搭載されるコントローラであって、
ROMおよびROMバスを備えず、
前記CPUは、前記電子機器が起動すると、前記不揮発性RAMに記録されたプログラムにしたがって処理を行うとともに、前記不揮発性RAMを主記憶装置として用いることを特徴とするコントローラ。 - 請求項6に記載のコントローラにおいて、
前記不揮発性RAMは、着脱可能な状態で備えられていることを特徴とするコントローラ。
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JP2013186584A (ja) * | 2012-03-06 | 2013-09-19 | Fuji Xerox Co Ltd | 情報処理装置、画像形成装置およびプログラム |
JP2015167019A (ja) * | 2010-07-07 | 2015-09-24 | クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated | ニューロプロセッサにおける交換可能なシナプス荷重記憶装置に関する方法及びシステム |
-
2003
- 2003-03-25 JP JP2003082807A patent/JP2004295177A/ja active Pending
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