JP2004294375A - 液面計 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動部分を有さずに貯槽内の液体の液面レベルを測定することができる液面計を提供することである。
【解決手段】貯槽内の液面レベルを測定したい位置に設けた光ファイバと、前記光ファイバの一方の端部から該光ファイバに対してレーザ光を照射する発光手段と、前記発光手段から前記端部に照射したレーザ光の後方散乱光を前記端部にて受光する受光手段と、前記受光手段によって受光した後方散乱光の強度に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求める制御手段とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】貯槽内の液面レベルを測定したい位置に設けた光ファイバと、前記光ファイバの一方の端部から該光ファイバに対してレーザ光を照射する発光手段と、前記発光手段から前記端部に照射したレーザ光の後方散乱光を前記端部にて受光する受光手段と、前記受光手段によって受光した後方散乱光の強度に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求める制御手段とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液面計に関し、詳しくは貯槽に貯蔵されている液体の液面レベル(液面の高さ)を測定する液面計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、貯槽(タンク)などに貯蔵されている液体の液面レベル(液面の高さ)を測定する液面計が知られており、このような液面計の例としては、非特許文献1に記載されたフロート式レベル計が知られている。
【0003】
非特許文献1の表2.4−4レベル計には、このフロート式レベル計の原理や特徴等が記載されている。その記載によれば、フロート式レベル計では、液面レベルの変化に応じて上下するフロートの位置をタンク外へ伝達させて、レベルを知り、これを各種の変換器たとえば抵抗値の変化、セルシンモータの角度変化、コード板のブラシの位置移動等で電気信号として、またノズルとフラッパにより空気信号として取り出すことができる旨記載されている。
【0004】
【非特許文献1】
計装制御技術資料(I編)、社団法人日本ガス協会、平成3年6月、P.20
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の液面計の例である、非特許文献1に記載のフロート式レベル計では、以下のような問題点があった。
【0005】
非特許文献1に記載のフロート式レベル計では、測定対象が付着性のあるものや粘度の高いものであった場合、液面レベルに応じたフロートの位置移動がスムーズにできず、誤差となってしまうおそれがあった。
【0006】
また非特許文献1に記載のフロート式レベル計では、可動部分があり、それを支えたり、伝達する部品等が故障した場合には修理が必要となるが、貯槽の大きさ、構造、貯蔵する液体の種類等によっては、貯槽を開放して修理することが非常に困難であるという問題があった。
【0007】
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、可動部分を有さずに貯槽内の液体の液面レベルを測定することができる液面計を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、貯槽内の液面レベルを測定したい位置に設けた光ファイバと、前記光ファイバの一方の端部から該光ファイバに対してレーザ光を照射する発光手段と、前記発光手段から前記端部に照射したレーザ光の後方散乱光を前記端部にて受光する受光手段と、前記受光手段によって受光した後方散乱光の強度に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求める制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また本発明は請求項1に記載の発明において、前記制御手段が、前記受光手段によって受光した後方散乱光の強度に基づいて前記光ファイバの温度分布を求め、該温度分布に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求めることを特徴とする。
【0010】
また本発明は請求項2に記載の発明において、前記受光手段が受光する後方散乱光がラマン散乱光であることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、超伝導材料の臨界温度以下の低温液体が貯蔵された貯槽内の液面レベルを求める液面計であって、貯槽内の液面レベルを測定したい位置に設けた前記超伝導材料から成る超伝導配線と、前記超伝導配線の一方の端部である第1の端部と他方の端部である第2の端部との間の電気的抵抗値を測定する抵抗値検出手段と、前記抵抗値検出手段によって検出した抵抗値に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求める制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また本発明は、貯槽内の液面レベルを測定する液面計において、前記貯槽内の気相の温度と液相の温度との差に基づいて前記液面レベルを求めることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明による液面計の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0015】
図1において、液面計1は、貯槽2内の液体の液面レベルを測定するように構成されており、貯槽2内の液面レベルを測定したい位置に設けた光ファイバ3と、光ファイバ3の一方の端部である端部aから光ファイバ3に対してレーザ光を照射する発光手段4と、発光手段4から光ファイバ3の端部aに照射したレーザ光の後方散乱光を端部aにて受光する受光手段5と、液面計1の全体の動作を制御する制御手段6と、液面レベルを演算するソフトウェアプログラムや各種パラメータ等を記憶する記憶手段7と、オペレータに対して情報の画面表示等を行う出力手段8とを有して構成される。
【0016】
なお、発光手段4はレーザ光源であればよく、受光手段5はCCD等を用いることができる。また、発光手段4から光ファイバ3の端部aに入射するレーザ光はパルス光であることが望ましい。
【0017】
また、出力手段8としてはディスプレイ装置やプリンタや音声出力装置等のいかなる出力手段をも用いることができる。
【0018】
また、光ファイバ3の他方の端部である端部bには光終端装置が設けられているのが望ましい。
【0019】
次に、本実施の形態の動作について図面を参照して詳しく説明する。
【0020】
図2は、図1に示した液面計1による液面レベル測定処理のフローチャートを示す図である。
【0021】
本実施の形態の液面計1では、光ファイバ式の温度計を応用することによって液面レベルの検出を行う。
【0022】
まず、制御手段6は、発光手段4を制御して、光ファイバ3の端部aから光ファイバ3に対してレーザ光を照射する(A−1)。
【0023】
光ファイバ3の端部aから入射したレーザ光は、光ファイバ3内で散乱し、端部aにはいわゆる後方散乱光が戻ってくる。受光手段5ではこれを受光し、各散乱光の強度を制御手段6に伝える(A−2)。
【0024】
後方散乱光にはレイリー散乱光やラマン散乱光があり、またラマン散乱光には、波長が長波長側にシフトするストークス光と波長が短波長側にシフトするアンチストークス光とが存在することが知られている。
【0025】
また、ラマン散乱光はその強度が温度に依存して変化することが知られており、ラマン散乱光のストークス光およびアンチストークス光の強度を受光手段5によって検出し、それに基づいて制御手段6にて演算することによって温度を得ることができる。
【0026】
さらに、ラマン散乱光が受光手段5に到達した時刻によって、そのラマン散乱光が光ファイバ3の長手方向(光ファイバ3内をレーザ光が進行する方向)のどの位置で発生した物であることを知ることができる。これによれば、光ファイバ3の長手方向の各位置で発生したラマン散乱光ごとに温度を算出することができ、制御手段6によって光ファイバ3の長手方向の各位置での温度すなわち温度分布を得ることができる(A−3)。
【0027】
本実施の形態では、図1に示した気相部分と液相部分とで温度が異なることを前提にしている。たとえば貯槽2に貯蔵する液体がLNG(液化天然ガス)の場合、その温度は絶対温度111K、セ氏−162℃であり、気相との温度差が明らかである。
【0028】
制御手段6では、ステップ(A−3)で求めた光ファイバ3の長手方向の各位置での温度を参照し、温度が急激に変化した、光ファイバ3の長手方向の位置を求め、この位置が液面レベルであるとする(A−4)。
【0029】
制御手段6では、ステップ(A−4)で求めた液面レベルを出力手段8によって出力し、オペレータに通知する(A−5)。
【0030】
なお、本実施の形態によれば、液面レベルを測定する対象の液体がLNGほど低温でなくてもよく、気相との温度差があれば液面レベルを測定することができるし、液相が気相よりも高温の場合にも液面レベルを測定することができる。
【0031】
次に、図1とは別の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0032】
図3は、本発明による液面計の図1とは別の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0033】
図3において、液面計10は、貯槽12内の液体の液面レベルを測定するように構成されており、貯槽12内の液面レベルを測定したい位置に設けた超伝導材料から成る超伝導配線13と、超伝導配線13の一方の端部である端部cと他方の端部である端部dとの間の電気的抵抗値を測定する抵抗値検出手段14と、液面計10の全体の動作を制御する制御手段16と、液面レベルを演算するソフトウェアプログラムや各種パラメータ等を記憶する記憶手段17と、オペレータに対して情報の画面表示等を行う出力手段18とを有して構成される。
【0034】
なお、出力手段18としてはディスプレイ装置やプリンタや音声出力装置等のいかなる出力手段をも用いることができる。
【0035】
また、超伝導配線13の材質としては、たとえば銅・水素系高温超伝導材料を用いることができる。この銅・水素系高温超伝導材料を用いた場合の超伝導配線13の臨界温度は、絶対温度127K、セ氏−146℃である。
【0036】
次に、本実施の形態の動作について図面を参照して詳しく説明する。
【0037】
図4は、図3に示した液面計10による液面レベル測定処理のフローチャートを示す図である。
【0038】
本実施の形態の液面計10では、超伝導材料が臨界温度以下において電気的抵抗値がゼロになる性質を利用して液面レベルの検出を行う。
【0039】
まず、制御手段16は、抵抗値検出手段14を制御して超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値を検出する(B−1)。
【0040】
本実施の形態では、貯槽2に貯蔵する液体の温度が超伝導配線13の臨界温度以下であることを前提にしている。
【0041】
上述のように、超伝導配線13の臨界温度は絶対温度127K、セ氏−146℃であり、一方、貯槽12に貯蔵する液体がLNG(液化天然ガス)の場合、その温度は絶対温度111K、セ氏−162℃である。
【0042】
したがって、この場合には超伝導配線13のうち液相部分に配置されている部分の抵抗値がゼロとなり、液面レベルに応じて超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値が変化することになる。この液面レベルと、超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値との対応は、予め求めてたとえばテーブルとして記憶手段17に記憶させておくことができる。
【0043】
続いて、制御手段16では、ステップ(B−1)で求めた、超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値に基づいて、また記憶手段17に予め記憶してある液面レベルと、超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値との対応のテーブルを参照して、液面レベルを演算する(B−2)。これはテーブルによるものではなく、予め求めた関係式によって抵抗値から液面レベルを算出するものであってもよい。
【0044】
制御手段16では、ステップ(B−2)で求めた液面レベルを出力手段18によって出力し、オペレータに通知する(B−3)。
【0045】
以上説明したように、この実施の形態によれば、電気抵抗を測定をするのみで液面レベルを測定することができ、簡易に測定を行うことができる。
【0046】
また、この実施の形態によれば、上述のように信頼性を向上することができるとともに簡単で安価な構成で実現できるため、システムの初期費用のコストダウンを計ることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、可動部分を有さずに貯槽内の液体の液面レベルを測定することができる液面計を提供することができる。
【0048】
すなわち本発明によれば、可動部がないため信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液面計の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した液面計1による液面レベル測定処理のフローチャートを示す図である。
【図3】本発明による液面計の図1とは別の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した液面計10による液面レベル測定処理のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1、10 液面計
2、12 貯槽
3 光ファイバ
4 発光手段
5 受光手段
6、16 制御手段
7、17 記憶手段
8、18 出力手段
13 超伝導配線
14 抵抗値検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は液面計に関し、詳しくは貯槽に貯蔵されている液体の液面レベル(液面の高さ)を測定する液面計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、貯槽(タンク)などに貯蔵されている液体の液面レベル(液面の高さ)を測定する液面計が知られており、このような液面計の例としては、非特許文献1に記載されたフロート式レベル計が知られている。
【0003】
非特許文献1の表2.4−4レベル計には、このフロート式レベル計の原理や特徴等が記載されている。その記載によれば、フロート式レベル計では、液面レベルの変化に応じて上下するフロートの位置をタンク外へ伝達させて、レベルを知り、これを各種の変換器たとえば抵抗値の変化、セルシンモータの角度変化、コード板のブラシの位置移動等で電気信号として、またノズルとフラッパにより空気信号として取り出すことができる旨記載されている。
【0004】
【非特許文献1】
計装制御技術資料(I編)、社団法人日本ガス協会、平成3年6月、P.20
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の液面計の例である、非特許文献1に記載のフロート式レベル計では、以下のような問題点があった。
【0005】
非特許文献1に記載のフロート式レベル計では、測定対象が付着性のあるものや粘度の高いものであった場合、液面レベルに応じたフロートの位置移動がスムーズにできず、誤差となってしまうおそれがあった。
【0006】
また非特許文献1に記載のフロート式レベル計では、可動部分があり、それを支えたり、伝達する部品等が故障した場合には修理が必要となるが、貯槽の大きさ、構造、貯蔵する液体の種類等によっては、貯槽を開放して修理することが非常に困難であるという問題があった。
【0007】
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、可動部分を有さずに貯槽内の液体の液面レベルを測定することができる液面計を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、貯槽内の液面レベルを測定したい位置に設けた光ファイバと、前記光ファイバの一方の端部から該光ファイバに対してレーザ光を照射する発光手段と、前記発光手段から前記端部に照射したレーザ光の後方散乱光を前記端部にて受光する受光手段と、前記受光手段によって受光した後方散乱光の強度に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求める制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また本発明は請求項1に記載の発明において、前記制御手段が、前記受光手段によって受光した後方散乱光の強度に基づいて前記光ファイバの温度分布を求め、該温度分布に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求めることを特徴とする。
【0010】
また本発明は請求項2に記載の発明において、前記受光手段が受光する後方散乱光がラマン散乱光であることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、超伝導材料の臨界温度以下の低温液体が貯蔵された貯槽内の液面レベルを求める液面計であって、貯槽内の液面レベルを測定したい位置に設けた前記超伝導材料から成る超伝導配線と、前記超伝導配線の一方の端部である第1の端部と他方の端部である第2の端部との間の電気的抵抗値を測定する抵抗値検出手段と、前記抵抗値検出手段によって検出した抵抗値に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求める制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また本発明は、貯槽内の液面レベルを測定する液面計において、前記貯槽内の気相の温度と液相の温度との差に基づいて前記液面レベルを求めることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明による液面計の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0015】
図1において、液面計1は、貯槽2内の液体の液面レベルを測定するように構成されており、貯槽2内の液面レベルを測定したい位置に設けた光ファイバ3と、光ファイバ3の一方の端部である端部aから光ファイバ3に対してレーザ光を照射する発光手段4と、発光手段4から光ファイバ3の端部aに照射したレーザ光の後方散乱光を端部aにて受光する受光手段5と、液面計1の全体の動作を制御する制御手段6と、液面レベルを演算するソフトウェアプログラムや各種パラメータ等を記憶する記憶手段7と、オペレータに対して情報の画面表示等を行う出力手段8とを有して構成される。
【0016】
なお、発光手段4はレーザ光源であればよく、受光手段5はCCD等を用いることができる。また、発光手段4から光ファイバ3の端部aに入射するレーザ光はパルス光であることが望ましい。
【0017】
また、出力手段8としてはディスプレイ装置やプリンタや音声出力装置等のいかなる出力手段をも用いることができる。
【0018】
また、光ファイバ3の他方の端部である端部bには光終端装置が設けられているのが望ましい。
【0019】
次に、本実施の形態の動作について図面を参照して詳しく説明する。
【0020】
図2は、図1に示した液面計1による液面レベル測定処理のフローチャートを示す図である。
【0021】
本実施の形態の液面計1では、光ファイバ式の温度計を応用することによって液面レベルの検出を行う。
【0022】
まず、制御手段6は、発光手段4を制御して、光ファイバ3の端部aから光ファイバ3に対してレーザ光を照射する(A−1)。
【0023】
光ファイバ3の端部aから入射したレーザ光は、光ファイバ3内で散乱し、端部aにはいわゆる後方散乱光が戻ってくる。受光手段5ではこれを受光し、各散乱光の強度を制御手段6に伝える(A−2)。
【0024】
後方散乱光にはレイリー散乱光やラマン散乱光があり、またラマン散乱光には、波長が長波長側にシフトするストークス光と波長が短波長側にシフトするアンチストークス光とが存在することが知られている。
【0025】
また、ラマン散乱光はその強度が温度に依存して変化することが知られており、ラマン散乱光のストークス光およびアンチストークス光の強度を受光手段5によって検出し、それに基づいて制御手段6にて演算することによって温度を得ることができる。
【0026】
さらに、ラマン散乱光が受光手段5に到達した時刻によって、そのラマン散乱光が光ファイバ3の長手方向(光ファイバ3内をレーザ光が進行する方向)のどの位置で発生した物であることを知ることができる。これによれば、光ファイバ3の長手方向の各位置で発生したラマン散乱光ごとに温度を算出することができ、制御手段6によって光ファイバ3の長手方向の各位置での温度すなわち温度分布を得ることができる(A−3)。
【0027】
本実施の形態では、図1に示した気相部分と液相部分とで温度が異なることを前提にしている。たとえば貯槽2に貯蔵する液体がLNG(液化天然ガス)の場合、その温度は絶対温度111K、セ氏−162℃であり、気相との温度差が明らかである。
【0028】
制御手段6では、ステップ(A−3)で求めた光ファイバ3の長手方向の各位置での温度を参照し、温度が急激に変化した、光ファイバ3の長手方向の位置を求め、この位置が液面レベルであるとする(A−4)。
【0029】
制御手段6では、ステップ(A−4)で求めた液面レベルを出力手段8によって出力し、オペレータに通知する(A−5)。
【0030】
なお、本実施の形態によれば、液面レベルを測定する対象の液体がLNGほど低温でなくてもよく、気相との温度差があれば液面レベルを測定することができるし、液相が気相よりも高温の場合にも液面レベルを測定することができる。
【0031】
次に、図1とは別の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0032】
図3は、本発明による液面計の図1とは別の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0033】
図3において、液面計10は、貯槽12内の液体の液面レベルを測定するように構成されており、貯槽12内の液面レベルを測定したい位置に設けた超伝導材料から成る超伝導配線13と、超伝導配線13の一方の端部である端部cと他方の端部である端部dとの間の電気的抵抗値を測定する抵抗値検出手段14と、液面計10の全体の動作を制御する制御手段16と、液面レベルを演算するソフトウェアプログラムや各種パラメータ等を記憶する記憶手段17と、オペレータに対して情報の画面表示等を行う出力手段18とを有して構成される。
【0034】
なお、出力手段18としてはディスプレイ装置やプリンタや音声出力装置等のいかなる出力手段をも用いることができる。
【0035】
また、超伝導配線13の材質としては、たとえば銅・水素系高温超伝導材料を用いることができる。この銅・水素系高温超伝導材料を用いた場合の超伝導配線13の臨界温度は、絶対温度127K、セ氏−146℃である。
【0036】
次に、本実施の形態の動作について図面を参照して詳しく説明する。
【0037】
図4は、図3に示した液面計10による液面レベル測定処理のフローチャートを示す図である。
【0038】
本実施の形態の液面計10では、超伝導材料が臨界温度以下において電気的抵抗値がゼロになる性質を利用して液面レベルの検出を行う。
【0039】
まず、制御手段16は、抵抗値検出手段14を制御して超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値を検出する(B−1)。
【0040】
本実施の形態では、貯槽2に貯蔵する液体の温度が超伝導配線13の臨界温度以下であることを前提にしている。
【0041】
上述のように、超伝導配線13の臨界温度は絶対温度127K、セ氏−146℃であり、一方、貯槽12に貯蔵する液体がLNG(液化天然ガス)の場合、その温度は絶対温度111K、セ氏−162℃である。
【0042】
したがって、この場合には超伝導配線13のうち液相部分に配置されている部分の抵抗値がゼロとなり、液面レベルに応じて超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値が変化することになる。この液面レベルと、超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値との対応は、予め求めてたとえばテーブルとして記憶手段17に記憶させておくことができる。
【0043】
続いて、制御手段16では、ステップ(B−1)で求めた、超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値に基づいて、また記憶手段17に予め記憶してある液面レベルと、超伝導配線13の端部cと端部dとの間の抵抗値との対応のテーブルを参照して、液面レベルを演算する(B−2)。これはテーブルによるものではなく、予め求めた関係式によって抵抗値から液面レベルを算出するものであってもよい。
【0044】
制御手段16では、ステップ(B−2)で求めた液面レベルを出力手段18によって出力し、オペレータに通知する(B−3)。
【0045】
以上説明したように、この実施の形態によれば、電気抵抗を測定をするのみで液面レベルを測定することができ、簡易に測定を行うことができる。
【0046】
また、この実施の形態によれば、上述のように信頼性を向上することができるとともに簡単で安価な構成で実現できるため、システムの初期費用のコストダウンを計ることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、可動部分を有さずに貯槽内の液体の液面レベルを測定することができる液面計を提供することができる。
【0048】
すなわち本発明によれば、可動部がないため信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液面計の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した液面計1による液面レベル測定処理のフローチャートを示す図である。
【図3】本発明による液面計の図1とは別の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した液面計10による液面レベル測定処理のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1、10 液面計
2、12 貯槽
3 光ファイバ
4 発光手段
5 受光手段
6、16 制御手段
7、17 記憶手段
8、18 出力手段
13 超伝導配線
14 抵抗値検出手段
Claims (5)
- 貯槽内の液面レベルを測定したい位置に設けた光ファイバと、前記光ファイバの一方の端部から該光ファイバに対してレーザ光を照射する発光手段と、前記発光手段から前記端部に照射したレーザ光の後方散乱光を前記端部にて受光する受光手段と、前記受光手段によって受光した後方散乱光の強度に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求める制御手段とを備えたことを特徴とする液面計。
- 前記制御手段が、前記受光手段によって受光した後方散乱光の強度に基づいて前記光ファイバの温度分布を求め、該温度分布に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求めることを特徴とする請求項1に記載の液面計。
- 前記受光手段が受光する後方散乱光がラマン散乱光であることを特徴とする請求項2に記載の液面計。
- 超伝導材料の臨界温度以下の低温液体が貯蔵された貯槽内の液面レベルを求める液面計であって、貯槽内の液面レベルを測定したい位置に設けた前記超伝導材料から成る超伝導配線と、前記超伝導配線の一方の端部である第1の端部と他方の端部である第2の端部との間の電気的抵抗値を測定する抵抗値検出手段と、前記抵抗値検出手段によって検出した抵抗値に基づいて前記貯槽内の液面レベルを求める制御手段とを備えたことを特徴とする液面計。
- 貯槽内の液面レベルを測定する液面計において、前記貯槽内の気相の温度と液相の温度との差に基づいて前記液面レベルを求めることを特徴とする液面計。
Priority Applications (1)
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JP2003090171A JP2004294375A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 液面計 |
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Cited By (2)
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WO2009115422A1 (de) * | 2008-03-18 | 2009-09-24 | Siemens Aktiengesellschaft | Vorrichtung zur tanküberwachung auf einem schiff |
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2003
- 2003-03-28 JP JP2003090171A patent/JP2004294375A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006126468A1 (ja) | 2005-05-26 | 2006-11-30 | Mitsubishi Electric Corporation | 光ファイバセンサ |
US7672544B2 (en) | 2005-05-26 | 2010-03-02 | Mitsubishi Electric Corporation | Optical fiber sensor |
WO2009115422A1 (de) * | 2008-03-18 | 2009-09-24 | Siemens Aktiengesellschaft | Vorrichtung zur tanküberwachung auf einem schiff |
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