JP2004252947A - 評価装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 分析・評価装置は、組織の各成員に対してアンケート調査を実行し、このアンケート調査に対する回答から、組織・個人ごとの共通単語など(属性)を抽出する。分析・評価装置は、評価対象となる属性と、組織・個人の共通単語・概念などとを比較し、調査対象となる属性が組織へ影響を与える範囲およびその度合いなどを分析し、組織・個人の評価を行う。さらに、分析・評価装置は、評価対象に対する評価結果に対して統計分析および時系列的な分析を行い、評価結果および分析結果を記憶・出力する。
【選択図】 図35
Description
これら組織コミュニケーション手段において伝達されるメッセージは、メッセージログとして蓄積されるので、必要に応じて、蓄積されたメッセージを解析したり、その解析結果を利用することができる。
また、例えば、特許文献2は、ヘッダに含まれる情報を、ネットワーク管理(経路遅延分析・ログ蓄積)に応用する方法を開示する。
また、例えば、特許文献3〜5は、ヘッダに含まれる情報を、受信側におけるエージェントの処理(電子メールの分類など)に応用する方法を開示する。
従って、これらのシステム・方法のいずれによっても、ある組織が、その他の組織に対して、どのような影響を及ぼしているか、どのような情報をもたらしているか、および、どのような価値を有するかなどの評価(価値評価)を、客観的に行うことはできない。
しかしながら、これら非特許文献1,2は、メッセージログを分析し、その結果をある組織の、ある組織の集合体、例えば企業の中での価値として評価する方法ではない。 また、分析に関しても組織コミュニケーションを取得から分析までを自動的に行う方法も開示していない。
また、非特許文献3は、組織コミュニケーションの結果として得られたメッセージログを分析して、発言者間の関係情報を可視化する方法を開示する。
また、特許文献6は、メッセージログを分析して、関係情報を共有する方法を開示する。
また、非特許文献4は、関係情報を用いて可視化を始め、様々な指標を計算する方法を開示している。
しかしながら、これらの文献に開示された方法は、組織コミュニケーションを可視化するだけであって、組織の価値評価を行わない、
従って、これらの文献に開示された方法のいずれによっても、上述した組織の価値評価を、客観的に行うことはできない。
上記目的を達成するために、本発明にかかる評価装置は、評価の対象となる複数の単位における活動を評価する評価装置であって、前記活動それぞれは1つ以上の属性を含み、前記複数の単位に対して、前記複数の単位においてされている活動を問い合わせる問い合わせ手段と、前記問い合わせに応じて前記複数の単位から返された応答に含まれ、前記活動を示す活動データから、前記複数の単位それぞれにおいて用いられている活動の属性を分析し、前記分析の結果として得られた属性を示す属性データを生成する属性分析手段と、前記活動データおよび前記属性データに基づいて、前記活動、前記属性および前記単位またはこれらの内の1つ以上の任意の組み合わせの価値を評価する評価手段とを有する。
また、本発明にかかる評価方法は、評価の対象となる複数の単位における活動を評価する評価方法であって、前記活動それぞれは1つ以上の属性を含み、前記複数の単位に対して、前記複数の単位においてされている活動を問い合わせ、前記問い合わせに応じて前記複数の単位から返された応答に含まれ、前記活動を示す活動データから、前記複数の単位それぞれにおいて用いられている活動の属性を分析し、前記分析の結果として得られた属性を示す属性データを生成し、前記活動データおよび前記属性データに基づいて、前記活動、前記属性および前記単位またはこれらの内の1つ以上の任意の組み合わせの価値を評価する。
また、本発明に係るプログラムは、評価の対象となる複数の単位における活動を評価するプログラムであって、前記活動それぞれは1つ以上の属性を含み、前記複数の単位に対して、前記複数の単位においてされている活動を問い合わせるステップと、前記問い合わせに応じて前記複数の単位から返された応答に含まれ、前記活動を示す活動データから、前記複数の単位それぞれにおいて用いられている活動の属性を分析し、前記分析の結果として得られた属性を示す属性データを生成するステップと、前記活動データおよび前記属性データに基づいて、前記活動、前記属性および前記単位またはこれらの内の1つ以上の任意の組み合わせの価値を評価するステップとをコンピュータに実行させる。
本発明の理解を容易にするため、その実施形態の説明に先立ち、まず、本発明がなされるに至った背景を説明する。
これまでは、組織(会社の部署など実体を伴う組織であるか、メーリングリストなど、仮想的な組織であるかを問わない)の価値は、ある組織の外部との公式な取引およびサービス提供、あるいは、外部に対する売上などにより評価されてきた。
例えば企業は、階層的に整理された解決すべき問題に対して機能分化された組織が階層的に配置されており、このような組織に対する命令を伝達することにより問題を解決する。
しかしながら、組織の価値は、インプットとアウトプットの差分および比率という観点からだけでは評価しきれないことが、学術的側面からも、実際のビジネスの側面からも指摘されている。
このような問題の指摘に対して、IT(Information Technology)を導入し、企業内の組織をフラットな構造とし、各組織に自律分散的な活動を推奨し、問題解決のために、リソースの配分を柔軟に変更して最適化する解決策が提案されている。
なぜならば、上述のように、フラットな構成の組織においては、その構造が柔軟に変化するので、何らかの問題解決を最初から目指して組織が設けられることはなく、また、組織の成員が常に変化していたり、1人の成員が、複数の組織に公式あるいは非公式に所属することがあり、さらに、問題解決の後には、組織自体が解散してしまうなどの理由から、組織に対してどのようなインプットがなされ、どのようなアウトプットがあったかを評価することが難しいからである。
具体的には、本発明は、ある組織内で発生する(伝達される)コミュニケーションのいかなる内容が、他の組織において、どのような範囲・規模で使われているかということに着目して、組織の価値を評価する。
より具体的には、ある組織が問題を解決しているときに、この組織におけるコミュニケーションの内容を分析することにより、ある組織内の情報が、他の組織およびその成員に対して伝達されたり、他の組織およびその成員の活動に利用されたるすることに着目すると、客観的に、その組織の価値評価と組織コミュニケーションの価値評価は何が違うのかを評価することができる。
例えば、企業において、実際の収益をあげている部署の価値だけでなく、一見、収益を上げていないので価値が低そうに見えるが、実際には、会社の多くの部署にとって有益であり、間接的に大きな収益に結びついている部署の価値を正確かつ客観的に評価できるので、このような観点からの組織の価値の把握は、投資や予算の適切な配分など行うために有益であり、企業業績に貢献しうる。
出願1にかかる発明は、メーリングリスト・電子掲示板などの組織コミュニケーションに対して定量的な分析を行い、その分析結果と定性的な情報とを関連付けることにより、組織コミュニケーションを活性化あるいは不活性化させる要因を探索的に分析し、その分析結果を踏まえた組織コミュニケーションの運用を実現する。
本発明は、この出願1にかかる発明を、これまでに述べた観点から、さらに発展させたものであって、組織コミュニケーションに対する分析を行うことにより、組織の客観的な価値評価を実現する。
本発明の実現のためには、これらのメディアを介して行われたコミュニケーションを調査し、集計することが前提となる。
このような調査のためには、全組織にアンケート用紙を配布し、これに記入された回答を、手作業あるいはOCRにより分析・評価用装置に入力する方法、あるいは、ウェブページを利用して分析・評価用装置が、各成員にオンラインで質問を出し、これに対する回答を集める方法などがある。
説明の具体化・簡略化のために、以下の説明においては、企業内で、後者、つまり、ウェブページを利用したアンケート調査が行われる場合を例示する。
この際、ウェブサーバなどが、応答の分析・評価に必要とされる成員の識別情報および応答日時などを、自動的に応答に付すことができ、あるいは、各成員が、ブラウザに対する明示的な操作を行って、これらの情報を応答に付すことができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明にかかる評価方法が適応されるネットワークシステム1の構成を例示する図である。
ネットワークシステム1は、例えば、同一企業内の複数の事業所にまたがって構築された広域ネットワーク(WAN)であって、図1に示すように、評価の対象となりうる複数の組織1〜nそれぞれの組織別システム2−1〜2−n(n≧2)と、分析装置3とが、ネットワーク100を介して接続された構成をとる。
組織別システム2それぞれは、例えば、各組織のm人の成員がそれぞれ用いるクライアントコンピュータ20−1〜20−m(m≧1)と、サーバ24とが、組織別LAN200を介して接続された構成をとる。
図2は、図1に示したクライアントコンピュータ20、サーバ24および分析・評価装置3のハードウェア構成を示す図である。
クライアントコンピュータ20、サーバ24および分析装置3は、図2に示すように、CPU202およびメモリ204などを含む本体200、LCDディスプレイ、キーボードおよびマウス(図示せず)を含む表示・入力装置206、HDD・CD装置などの記録装置208、および、ネットワーク100および組織別LAN200との間で通信を行う通信装置212から構成される。
つまり、クライアントコンピュータ20、サーバ24および分析装置3は、ネットワークを介した通信が可能な一般的なコンピュータとしての構成部分を含んでいる。
図3は、図1,図2に示したクライアントコンピュータ20上で動作するクライアントプログラム22の構成を示す図である。
図3に示すように、クライアントプログラム22は、ユーザインターフェース部(UI部)220、メールプログラム222、ウェブブラウザ224およびLAN通信制御部226から構成される。
クライアントプログラム22は、例えば、記録媒体210を介してクライアントコンピュータ20の記録装置208に供給され、メモリ204にロードされて実行される。
クライアントプログラム22は、これらの構成要素により、クライアントコンピュータ20を利用する組織の成員(ユーザ)に対して、メール送受信機能と、WWW閲覧機能とを提供する。
また、UI部220は、メールプログラム222が受けた電子メール、および、ウェブブラウザ224が受けたWWWからのデータを、ユーザに対して表示する。
LAN通信制御部226は、組織別LAN200(図1)およびネットワーク100を介した、同一組織内の他のクライアントコンピュータ20あるいはサーバ24(通信の主体となる構成部分を総称して通信ノードとも記す)との間の通信、および、他の組織の通信ノードとの間の通信を制御する。
組織コミュニケーションのアンケート調査が行われる場合、ウェブブラウザ224は、サーバ24のウェブサーバ266(図4を参照して後述)からから受けた組織コミュニケーションのアンケート調査に必要な質問事項を、表示・入力装置206に表示し、ユーザ(成員1〜m)それぞれに示す。
ブラウザ上に表示された質問事項に対して、成員1〜mそれぞれが、表示・入力装置206を用いて回答を入力すると、ウェブブラウザ224は、回答を受け入れ、分析・評価装置3に対して送信する。
図4は、図1,図2に示したサーバ24上で動作するサーバプログラム26の構成を示す図である。
図4に示すように、サーバプログラム26は、LAN通信制御260、ネットワーク通信制御262、メールサーバプログラム264、ウェブサーバ266から構成される。
また、図4中に点線で示すように、サーバプログラム26には、必要に応じて、ログ管理部268およびログデータベース(ログDB)270がさらに付加される。
サーバプログラム26は、クライアントプログラム22(図3)と同様に、記録媒体210(図1)を介してサーバ24の記録装置208(図2)に供給され、メモリ204にロードされて実行される。
ネットワーク通信制御262は、ネットワーク100との間の通信制御を行う。
メールサーバプログラム264は、メールサーバ機能を実現する。
組織コミュニケーションのアンケート調査が行われる場合、ウェブサーバ266は、クライアントコンピュータ20上で動作するウェブブラウザ224(図3)を介して、表示・入力装置206(図2)に、分析・評価装置3(図1)から受けた組織コミュニケーションのアンケート調査に必要な質問事項を表示する。
さらに、ブラウザ上に表示された質問事項に対して、成員1〜mが、表示・入力装置206を用いて回答を入力すると、ウェブサーバ266は、回答の内容を示す応答を(後述)、分析・評価装置3に対して送信する。
また、ログ管理部268は、必要に応じて、分析・ログDB270に記録したメッセージログを、分析・評価装置3などに対して送信する。
図5は、図1,図2に示した分析・評価装置3上で動作する分析・評価プログラム34の構成を示す図である。
図5に示すように、分析・評価プログラム34は、ネットワーク通信制御340、調査部342、調査結果DB344、分析・評価部346、分析・評価結果DB348、組織・個人DB350およびUI部352から構成される。
分析・評価プログラム34は、クライアントプログラム22(図3)およびサーバプログラム26(図4)と同様に、記録媒体210などを介して分析・評価装置3の記録装置208に供給され、メモリ204にロードされて実行される。
さらに、分析・評価プログラム34は、応答を分析・評価して、ある組織や個人が、他の組織や個人にどのような影響を与えているかを分析し、その価値を評価する。
また、分析・評価プログラム34は、同様に、応答の分析・評価により、ある言葉やその概念(概念として、単語、文章、意味ネットワークおよびオントロジがあり、単語はその中の一例)が、組織やその成員に、どのような影響を与えるかを分析し、その価値を評価する。
なお、電子メールなどを用いても、本発明にかかる評価方法を実現することができるが、上述のように、実施形態の説明においては、ウェブページを利用したアンケート調査に基づいて、組織の価値評価を行う場合を具体例とする。
UI部352は、表示・入力装置206に対するユーザの操作を受け入れ、分析・評価プログラム34の各構成部分の処理を制御する。
また、UI部352は、ユーザの操作に応じて、調査結果DB344に記憶されたログ、および、分析・評価結果DB348に記憶された分析結果・評価結果を、表示・入力装置206に表示する。
図7は、図6に示した組織情報の具体例を示す図である。
図8は、図5に示した組織・個人DB350が記憶する個人情報を示す図である。
図9は、図8に示した個人情報の具体例を示す図である。
組織・個人DB350は、組織別システム2−1〜2−nを用いている組織1〜n(図1)それぞれの組織情報(図6,図7)、および、組織1〜組織nの成員1〜mそれぞれの個人情報(図8,図9)を記憶する。
また、図8,図9に示すように、組織・個人DB350は、組織1〜nの成員1〜mそれぞれの個人情報として、成員1〜mの識別子(個人ID・社員ID)、名前、メールアドレス、および、成員1〜mが所属する組織の組織ID(図6,図7)を記憶する。
また、組織図に現れない井戸端会議やメーリングリスト等による情報交換等を組織横断的に行うために結成された組織はセミフォーマルと表される。
また、横断的な活動を時間を切って遂行する組織は、プロジェクトと表されている。
組織名は、組織上あるいは、インフォーマルやプロジェクト組織の名称である。
組織の存続期間としては、いつから、いつまで存続しているのかが代入されている。
なお、図7,図8に示した組織形態の部分には、企業の組織図に記載しているような公式組織、ある目的を達成するために複数の公式組織が横断的に結集するプロジェクト組織、自発的な参加に基づくコミュニティのような組織、興味関心を同じくする情報共有等のグループなどの組織の属性(通常組織・プロジェクト・コミュニティなど)が格納される。
また、図6,図7に示した組織情報には、組織が担当する顧客に関する情報や、ミッション、および、売り上げ実績・目標などが含まれてもよい。
また、図8,図9に示した個人情報には、社員(個人)それぞれの担当顧客に関する情報、および、キャリアプランなどがさらに含まれてもよい。
図10は、調査部342が、調査結果DB344に記憶する活動に関する調査結果情報を例示する図である。
図11は、調査部342が、調査結果DB344に記憶する情報伝達に関する調査結果情報を例示する図である。
図12は、調査部342が、調査結果DB344に記憶する心理活動に関する調査結果情報を例示する図である。
組織別システム2の成員が、クライアントコンピュータ20上で動作するウェブブラウザ224に表示された質問に答え、応答を送信すると、調査部342(図5)は、応答を受けて集計し、図10〜図12に示す調査結果情報を、応答内容および質問内容に応じて作成し、調査結果DB344に記憶する。
この質問への成員の応答と、組織・個人DB350に記憶された個人情報および組織情報(図6〜図9)とを対応づけて、調査部342は、回答者を識別するために用いられる識別子(回答者ID;個人ID)、この回答を識別するための識別子(回答ID、後述する)、活動主体の組織を示す識別子(組織ID)、活動内容、活動の関係者の識別子(個人ID)、活動の時期および頻度などを含む調査結果情報を、図10に示すような形式で作成し、調査結果DB344に記憶する。
この質問への成員の応答と、組織・個人DB350に記憶された個人情報および組織情報(図6〜図9)とを対応づけて、調査部342は、上記回答者ID(個人ID)、上記回答ID、情報の伝達相手を示す伝達相手(個人ID)、伝達した情報の内容(伝達内容)、情報伝達の時期および頻度などを含む調査結果情報を、図11に示すような形式で作成し、調査結果DB344に記憶する。
この質問への成員の応答と、組織・個人DB350に記憶された個人情報および組織情報(図6〜図9)とを対応づけて、調査部342は、上記回答者ID(個人ID)、上記回答ID、回答者に心理的な影響を与えた成員の識別子(個人ID)、心理的影響の内容、心理的影響が与えられた時期および頻度などを含む調査結果情報を、図12に示すような形式で作成し、調査結果DB344に記憶する。
なお、例えば、回答者に心理的影響を与えた人を示す情報などについては、回答者自身が直接、回答する他に、例えば、回答者の回答に含まれる文章に対して、テキスト解析を行うことにより、調査部342が、自動的に求めることも可能である。
従って、例えば、ある個人が他の個人に対してどのような影響を与えているかを求めるために集められた調査結果を、ある組織が、他の個人および組織に対してどのような影響を与えているかを示す調査結果に変換することもできる。
これらのアンケート調査の内、回答者を取り巻く外部環境のアンケート調査を行う場合には、調査部342は、組織別システム2の成員それぞれに対して、「あなたのオフィスには、非公式に集まって雑談するスペースがどの程度ありますか?」、「あなたのオフィスには、関連する他組織との情報交換がしやすい場所にあると思いますか?」などの質問をする。
例えば、あるアンケート調査において、質問に対して3つまで回答を許した場合には、一人の回答者(回答者ID)それぞれについて、1〜3つの調査結果情報が作成される。
このように、1人の回答者につき複数の調査結果情報が作成されうる場合には、調査部342は、同じ回答者IDを含む複数の調査結果情報(図10〜図12)に、ユニークな回答IDを付して、これら複数の調査結果情報を区別して管理する。
さらに、調査部342は、図13に示すように、組織コミュニケーションIDを、ここまでに述べた回答者IDと回答IDの組み合わせそれぞれについてユニークに定義し、この組織コミュニケーションIDを用いて、図10〜図12に示した調査結果情報それぞれを管理する。
さらに、調査部342は、同じ回答者が複数の質問に回答したために、一人の回答者に対して複数の調査結果情報(図10〜図12)が作成された場合には、図14に示すように、回答者IDと、各質問を示す識別子(例えば、回答ID)とを対応付け、回答者それぞれが複数の質問に対して、どのような回答をしたかを管理する。
以下、分析・評価部346において行われる分析処理および評価処理を説明する。
分析・評価部346は、組織・個人DB310を参照し、調査結果DB344に記憶された調査結果情報(図10〜図12)の回答者IDを、この回答者が属する組織ごとに分類する。
さらに、分析・評価部346は、分類の結果として得られた組織ごとの調査結果情報に含まれる活動内容、伝達内容あるいは影響内容など、活動、情報伝達あるいは心理的影響の具体的・実体的な内容(内容情報)に含まれる共通単語を抽出する。
図16は、(A)〜(C)は、図15に示した共通単語情報の具体例を示す図である。
例えば、分析・評価部346は、組織pの成員が回答者となった調査結果情報に含まれる内容情報に含まれている頻度が高い単語、例えば、使用頻度が多い方から3個の単語x、y、zを選択し、図15に示すように、単語x、y、zそれぞれに組織pの組織ID(図6,図7)を付加して組織内共通単語情報(属性)を作成し、分析・評価結果DB348に記憶する。
なお、図16(A)〜(C)に示すように、共通単語情報は、組織IDと対応づけられて、リスト化されて保存されている。
図18は、図17に示した共通概念の具体例を示す図である。
前述したように、例えば、分析・評価部346は、組織内通信情報の通信内容に含まれる文章、共通単語の同義語、共通単語および同義語による意味ネットワーク、および、オントロジ(組織p内で使用されている共通概念セット)など、共通単語のその他の概念を示す情報をさらに抽出する。
あるいは、分析・評価部346は、例えば、図18に示すように、抽出した単語を、その他の概念、例えば共通単語情報(図15,図16(A)〜(C))と関連づけて記録してもよい。
なお、図18には、共通概念として、共通同義語を単独で記録した具体例が示されており、この共通同義語は、市販されている一般的な類義語辞典等を用いて、同じ意味を持つ単語をひとかたまりとして、分析・評価部346が、共通単語の抽出と同様の処理を、組織通信情報に対して行うことにより、抽出・集計することができる。
また、分析・評価結果DB348は、組織・個人DB350を参照して、調査結果情報(図10〜図12)それぞれについて、回答者と、その相手(活動主体、活動関係者、伝達相手、影響を与えた人など)とがそれぞれ属する組織を識別する。
さらに、分析・評価結果DB348は、回答者と、回答者に影響などを与えた相手とが異なる組織p、q(ここではp≠q)に属している調査結果情報の内容情報から、共通単語および概念を抽出する。
分析・評価部346は、図19または図20に示すように、抽出した共通単語およびその概念に、回答者または回答者が属する組織の識別子(個人ID,組織ID)と、影響を与えた人が属する組織の識別子(組織ID)を付して、組織間共通単語情報を作成し、分析・評価結果DB348に記憶する。
以下、2つの異なる組織の間で送受信された電子メールから、共通概念として単語を得る場合を具体例として、分析・評価部346が、調査結果情報(図10〜図12)の共通概念を抽出する処理を説明する。
ステップ500(S500)において、分析・評価部346は、例えば、調査結果情報(図10〜図12)を、最初から順に1行ずつ処理対象とし、それまでの処理において、まだ、処理の対象とされていない調査結果情報の行の内、最初の行を処理対象として読み込む。
分析・評価部346は、回答者が属する組織のID(発信側組織ID)と、影響を受けた組織のID(受信側組織ID)とが異なるときにはS504の処理に進み、これ以外のときにはS512の処理に進む。
つまり、回答者が属する組織(発信側組織ID)と、影響を受けた組織のID(受信側組織ID)とが異なり、かつ、受信側組織と送信側組織との間で送信側組織の単語(共通概念)が含まれていることをもって回答者が属する組織(発信側組織)が、影響を受けた組織(受信者側組織)に通信を行った(影響を与えた)とみなされる。
ステップ506(S506)において、分析・評価部346は、処理対象とされた共通単語iが、処理対象とされている調査結果情報の行に含まれる通信内容に含まれるか否かを判断する。
分析・評価部346は、処理対象とされた共通単語iが、処理対象とされている調査結果情報の行に含まれるときにはS508の処理に進み、これ以外のときにはS510の処理に進む。
ステップ510(S510)において、分析・評価部346は、単語リストに含まれる共通単語の内、まだ処理の対象となっていない共通単語i+1を、次の処理対象の共通単語iに設定する。
ステップ512(S512)において、分析・評価部346は、調査結果情報の全行について処理を終了したか否かを判断する。
分析・評価部346は、全行について処理を終了したときには処理を終了し、これ以外のときにはS500の処理に戻る。
このマッチング処理は、調査結果情報の処理対象とされた行に含まれる回答者が属する組織のID(発信側組織ID)と、影響を受けた組織のID(受信側組織ID)とが異なる場合に実行される。
マッチング処理は、処理対象とされている調査結果情報の行に含まれる回答者が属する組織のID(発信側組織ID)に対応づけられた共通単語リストに含まれる共通単語、全てについて実行される。
なお、共通単語ではなく、概念(文章、共通単語の同義語、共通単語および同義語による意味ネットワーク、および、オントロジ)について、図21に示した処理と同様な処理が行われると、2つの組織のいずれからいずれへ、どのような影響が与えられるのかを示す共通単語情報(図20)が作成される。
例えば、回答者が属する組織p(発信側組織p)から、影響を受けた組織q、r(受信側組織q,r)に情報が発信された場合は、回答者が属する組織のID(発信側組織ID)を組織pの組織IDとし、影響を受けた組織のID(受信側組織ID)を組織qの組織IDとするものと、受信側の組織IDを組織rの組織IDとして、それぞれ別個に、共通単語の抽出処理と、図21に示したマッチング処理とを行うと、共通単語情報を得ることができる。
また、分析・評価部346は、図22または図23に示すように、抽出した共通単語およびその概念に、回答者または回答者が属する組織の識別子(個人ID,組織ID)と、影響を与えた人の識別子(個人ID)を付して、個人共通単語情報を作成し、分析・評価結果DB348に記憶する。
分析・評価部346は、上述のように生成された組織内共通単語情報(図15など)、個人共通単語情報(図22.図23)の内、評価対象となる組織pの組織内通信情報、または、個人iが影響を与えた人とされている個人共通情報と、組織q(q=1〜n;q≠p)それぞれの組織内共通情報(図15など)、および、組織間共通単語(図19,図20)とを比較する。
さらに、分析・評価部346は、評価対象の組織・個人の共通単語・概念(図15など)を、その組織・個人の内共通単語情報に共通単語・概念として含み、評価対象の組織・個人を、その組織・個人に対して影響を与えた人・組織として含む組織を、評価対象の組織・個人が影響を与えた組織であると判定する。
例えば、組織Aから組織B、組織Bから組織D、さらに、組織Dから組織Eへの共通単語xを含む通信(コミュニケーション)が連鎖的に行われているときに、調査部342は、組織Aの影響度を評価するために、組織Bに対する影響度として組織数に1を加え、組織Bを経由する組織Dへの影響度として組織数に1/2を加え、組織Bを経由し更に組織Dを経由する組織Eへの影響度として組織数に1/4を加えるなどして評価すればよい。
つまり、質問票を調査対象となる組織αの成員だけでなく、「組織β」の成員に対して、連鎖的に質問票を調査することも可能であり、このような調査方法は、社会調査の専門用語でスノウボウル・サンプリングとも呼ばれる。
この場合は、連鎖をどこまで調査するかという閾値を決めることができる。
また、連鎖が循環しないように、適切な制約条件を設ける必要がある。
また、連鎖的に配布する質問票の質問内容は、組織αの回答者Aが回答した「情報xを、あなたはどこに伝えましたか?」というようにカスタマイズし、これだけを連鎖的に質問する必要がある。
なお、影響範囲の評価値としては、このように概念IDごとに集計してもよいし、組織Aの影響範囲としては、全ての概念IDの影響範囲を合計してもよい。
ここで、影響範囲については、組織Aの情報が組織Aおよび組織A以外の活動で活用された場合には、その情報が活用された組織の数を影響範囲とする。
心理的な変化をもたらした情報についてのこの集計・評価は実施されない。
図25は、図24に示した影響範囲の具体例を示す図である。
図26は、影響度の具体例を示す図である。
なお、単純な影響を与えた組織の数ではなく、例えば5段階評価のアンケートの結果であれば、各選択肢に4,3,2,1,0という重みを付けて足し合わせた結果を、評価対象の組織・個人の影響度を示す評価指標としてもよい。
図27は、図24などに示した影響範囲を計算する処理(S52)を示すフローチャートである。
図27に示すように、ステップ520(S520)において、分析・評価部346は、例えば、共通単語情報(図22,図23)を、最初から順に1行ずつ処理対象とし、それまでの処理において、まだ、処理の対象とされていない共通単語情報の行の内、最初の行を処理対象として読み込む。
分析・評価部346は、影響を受けた組織のID(受信側組織ID)にフラグが付されているときにはS528の処理に進み、これ以外のときにはS524の処理に進む。
ステップ526(S526)において、分析・評価部346は、影響を受けた組織のID(受信側組織ID)にフラグを付ける。
分析・評価部346は、共通単語情報の全ての行について処理を終了したときには処理を終了し、これ以外のときにはS520の処理に戻る。
まず、分析・評価部346は、共通単語情報(図22,図23)を1行ずつ読み込む。
次に、分析・評価部346は、この共通単語情報より、影響を受けた組織(受信側組織)の数を重複なしに数える。
重複なしに影響を受けた組織(受信側組織)の数を数えるために、分析・評価部346は、一度数えた受信側組織IDそれぞれにフラグを付し、フラグが付された影響を受けた組織(受信側組織)を数えない。
分析・評価部346は、このような計数を、共通単語情報の全ての行それぞれについて行い、集計値を、ある組織(影響を受けた組織;発信側組織)の全ての組織に対する影響範囲とする。
図28に示すように、ステップ540(S540)において、分析・評価部346は、例えば、共通単語情報(図22,図23)を、最初から順に1行ずつ処理対象とし、それまでの処理において、まだ、処理の対象とされていない共通単語情報の行の内、最初の行を処理対象として読み込む。
ステップ544(S544)において、分析・評価部346は、共通単語情報の全ての行について処理を終了したか否かを判断する。
分析・評価部346は、共通単語情報の全ての行について処理を終了したときには処理を終了し、これ以外のときにはS540の処理に戻る。
分析・評価部346は、共通単語情報(図22,図23)を1行ずつ読み込み、発信側組織それぞれについて、ある共通単語が影響を受けた組織(受信側組織)で何回使われたかを累積集計する。
分析・評価部346は、このような計数を、共通単語情報の全ての行それぞれについて行い、集計値を、ある組織(影響を受けた組織;発信側組織)の全ての組織に対する影響度とする。
なお、分析・評価部346は、影響を受けた組織(発信側組織)内での共通単語の頻出度合いの累積値を集計することにより、ある組織でより多く共通に使われた単語が、他の組織で使われたときに、その影響度を高く見積もって、影響度を算出してもよい。
図31は、概念ごとに求められた影響度の具体例を示す図である。
分析・評価部346は、図24〜図29に示すように、影響を受けた組織数・範囲に、評価対象の組織・個人の識別子(組織ID,個人ID)に、共通単語および概念を付加し、分析・評価結果DB348に記憶する。
なお、分析・評価部346の処理を、組織ごとの影響範囲および影響度の代わりに、図30および図31に示す概念ごとの影響範囲および影響度を求めるように変更することも可能である。
同じ単語が、単なる偶然で、組織p以外の組織qで使われていただけという場合に、組織qを、組織pから影響を受けいていると判断することは誤りであるが、このような手当により、ある組織が他の影響に与える影響から、このような誤りの影響を取り除くことができる。
例えば、組織A〜Dそれぞれが、組織内外のコミュニケーションで単語xを使っており、組織A,B,Dは、共通単語xを含む組織通信(コミュニケーション)でつながっていているが、組織Cはどの組織とも単語xを含む通信を行っていない場合には、組織Cでの共通単語xの出現は、組織Aが組織Cに与える影響度から取り除かれる。
図24〜図29に示したように、分析・評価部346は、評価対象の個人・組織が、他の個人・組織に与えた影響を評価することと同様に、評価対象の個人・組織について、図15などに示したように抽出された共通単語およびその概念(概念として、単語、文章、意味ネットワークおよびオントロジなどがあり、単語はこれらの中の一例)が、個人・組織に与えた影響を評価する。
つまり、評価対象の個人・組織について抽出された共通単語・概念を含む共通単語情報(組織内共通単語情報・組織間共通単語情報・個人共通単語情報;図15など)に対応する組織・個人を抽出することにより、分析・評価部346は、評価対象の個人・組織について抽出された共通単語・概念自体が、組織・個人に与える影響を評価することができる。
つまり、例えば、分析・評価部346は、評価対象の個人・組織について抽出された共通単語情報と、評価対象の概念(図17,図20,図23)を比較することにより、評価対象の個人・組織について抽出された概念を含む共通単語情報(図15など)を抽出し、抽出された共通単語情報に対応する組織・個人を、評価対象の概念の影響を受けた組織・個人であると判定する。
分析・評価部346は、概念それぞれに識別子(概念ID)と、この概念に対応する組織・個人の識別子(組織ID/個人ID)を付し、さらに、影響を受けたと判定された組織・個人の数を影響度として付して、図32に示すような形式で、分析・評価結果DB348に記憶する。
また、分析・評価部346は、組織・個人と関係なく、概念自体を評価の対象として、図34に示すように、評価対象の概念を含む共通単語情報に対応する組織・個人を、評価対象の概念が影響を与えた組織・個人の範囲であると判定し、分析・評価結果DB348に記憶してもよい。
また、分析・評価部346は、図32〜図34に例示した共通単語・概念の影響度の総和を、各組織・個人について求め、各組織・個人の影響度の判定に用いてもよい。
分析・評価部346は、さらに、分析・評価結果DB348に記録された情報(図15など)を、単純な相関関係、回帰分析、主成分分析および因子分など一般的な方法により統計処理し、情報間の相関関係などを分析し、その結果を分析・評価結果DB348に記憶する。
この統計処理により、回答者が属する組織と、回答者が属する組織が影響を与える他の組織や個人と、これらの組織や個人の属性と、これら組織や個人が影響を受けた情報との間の関係などが明らかにされる。
この統計分析は、組織・個人の価値を評価するものではないが、いずれの組織・個人が、情報を活用した回答者群、情報を伝達した回答者群および情報から心理的変化を受けた回答者群のいずれかに対して影響を与え、その価値を高めたかを理解するために役に立つ。
このような関係の理解は、例えば、高い価値を生み出しうる組織を創り出すための指針として用いられたり、低い価値しか生み出さなかった組織・個人を、高い価値を生み出す組織・個人に改善するためのマネージメントの重要な参考資料となる。
調査結果情報(図10〜図11)には、活動、情報伝達および心理的な影響が与えられた時期を示す情報が含まれているので、分析・評価部346は、必要に応じて、図32〜図34に点線で示すように、評価結果情報に、評価の対象とされた調査結果情報の時期的情報を付加することができる。
このように、評価結果情報に時期的情報を含めた場合には、分析・評価部346は、評価結果情報を、時系列的に分析し、分析結果を分析・評価結果DB348に記憶する。
また、分析・評価部346は、ある1つの組織Aに着目し、組織A自体、および、組織Aの中で用いられていた概念の価値が、どのように変化したかを分析し、分析結果を分析・評価結果DB348に記憶する。
なお、分析・評価部346による各組織・個人の評価結果は、UI部352を介して、様々な形式で表示されうる。
例えば、経時的な分析により得られた分析結果は、例えば折れ線グラフの形式で、表示・入力装置206(図2)に表示される。
例えば、分析・評価部346は、ユーザの操作に応じて、ある組織が他の組織に影響を与えた度合いを、ランキングの形式で表示したり、あるいは、組織間の距離の情報の入力を受けて、影響度と組織間の距離との相関関係を表示したりする。
例えば、分析・評価部346は、組織A〜Fそれぞれを単独に評価し、評価結果を表示・出力する他に、例えば、組織A〜Dの評価を合算し、また、組織E,Fの評価を合算して、組織A〜Dの総合評価と、組織E,Fの総合評価とを、分析・評価結果DB348に記憶し、あるいは、UI部352を介してユーザに表示する。
さらに、分析・評価部346は、例えば、2つの組織A,Bの評価情報の比較を行うことにより、これら組織A,Bそれぞれの中で行われているコミュニケーションの違い、影響範囲の違い、および、それぞれの価値の経時的変化の相違などを組織横断的に分析し、分析・評価結果DB348に記憶する。
以下、ネットワークシステム1の全体的な動作を説明する。
図35は、ネットワークシステム1における分析・評価シーケンス(S30)を示す図である。
図35に示すように、ユーザが、分析・評価装置3の表示・入力装置206(図1,図2)を操作し、組織1〜n(組織別システム2−1〜2−n)および個人1〜mのうち、いずれを評価対象の組織p(組織別システム2−p)または個人iとするか、WWWおよび電子メールの内、いずれのメディアを用いてアンケート調査を行うか、および、アンケート調査のための質問の内容などを指定する(S300,S302)。
また、例えば、ユーザは、このプロジェクトXの企画組織Zの組織コミュニケーションを、全社的な組織コミュニケーションに対する影響だけではなく、社内の複数の組織や社員の集合に対する影響として分析するための範囲も指定することができる。
なお、ここまでも述べているとおり、この実施形態においては、ユーザがメディアとして、WWWを指定する場合を具体例とする。
つまり、例えば、ユーザは、S300において評価の対象とした組織pが、組織1〜nの一部の範囲に与えた影響等を分析・評価するのか、組織1〜nのすべての範囲に与える影響等を分析・評価するのか、分析・評価の対象を、評価対象が他の組織に影響を与える組織だけを分析するのか、あるいは、影響および活用を分析するのかなどを、表示・入力装置206(図2)に指定する。
分析・評価部346は、この指定に従って、図36に示すように、分析・評価を行い、その結果を分析・評価結果DB348に記憶する。
UI部352は、S40の処理により得られた分析・評価結果を、表示・入力装置206の表示装置に表示し、あるいは、記録装置208を介して記録媒体210(CD,DVD,FD,可搬HDなど)に記録する。
分析・評価部346は、さらに、生成した調査結果情報を分析し、図15などを参照して説明したように、組織・個人ごとの共通単語・概念(属性)を抽出する。
また、例えば、本発明によれば、自社製品の案件情報を共有する自発的なコミュニティとして、メーリングリストの形式で形成された組織の影響を、その製品を開発している組織の電子メールのやりとり、会議等における音声の記録、座席での雑談を含めた全てのコミュニケーションを分析対象として、その影響度を評価することができる。
また、本発明によれば、全社的なミッションに関する自由討論をするためのメーリングリストでの議論内容が、全社員の全てのコミュニケーションにどのような影響を与えているのかについて、情報の伝達、情報の活動への活用および心理的な変化への寄与という3つの観点から把握できる。
このように、本発明によると、従来、その価値の評価が困難であった企業内メーリングリストなどの仮想的な組織の価値を評価することができる。
さらに、本発明によると、この企業内のメーリングリストが、参加者に与えている心理的な影響など、従来の方法では評価不可能であった価値を分析・評価することもできる。
製品xの開発者および組織横断的な営業系社員が参加し、製品xについて何でも議論できるメーリングリストを具体例とする。
このような共通単語・概念の価値評価は、活動に関する調査結果情報(図10)に対してだけでなく、情報伝達および意識変化に関する調査結果情報(図11,図12)に対しても行うことができる。
100・・・ネットワーク、
2・・・部門別システム、
102・・・部門別LAN、
20・・・クライアントコンピュータ、
200・・・本体、
202・・・CPU、
204・・・メモリ、
206・・・表示・入力装置、
208・・・記録装置、
210・・・記録媒体、
212・・・通信装置、
22・・・クライアントプログラム、
220・・・UI部、
222・・・メールプログラム、
224・・・ウェブブラウザ、
226・・・LAN通信制御部、
24・・・サーバ、
26・・・サーバプログラム、
260・・・LAN通信制御、
262・・・ネットワーク通信制御、
264・・・メールサーバプログラム、
266・・・ウェブサーバ、
268・・・ログ管理部、
3・・・分析・評価装置、
34・・・分析・評価プログラム、
340・・・ネットワーク通信制御、
342・・・調査部、
344・・・調査結果DB、
346・・・分析・評価部、
348・・・分析・評価結果DB、
350・・・組織・個人DB、
352・・・UI部、
Claims (15)
- 評価の対象となる複数の単位における活動を評価する評価装置であって、前記活動それぞれは1つ以上の属性を含み、
前記複数の単位に対して、前記複数の単位においてされている活動を問い合わせる問い合わせ手段と、
前記問い合わせに応じて前記複数の単位から返された応答に含まれ、前記活動を示す活動データから、前記複数の単位それぞれにおいて用いられている活動の属性を分析し、前記分析の結果として得られた属性を示す属性データを生成する属性分析手段と、
前記活動データおよび前記属性データに基づいて、前記活動、前記属性および前記単位またはこれらの内の1つ以上の任意の組み合わせの価値を評価する評価手段と
を有する評価装置。 - 前記活動データは、
前記活動の相手となった単位を示す相手単位データと、
前記活動の内容を示す活動内容データと
を少なくとも含み、
前記属性分析手段は、前記活動データに含まれる活動内容データを分析して、前記活動の属性を示す属性データを生成し、
前記評価手段は、前記活動内容データおよび前記属性データまたはこれらのいずれかと、前記相手単位データとに基づいて、前記活動および前記属性またはこれらのいずれかが影響を与えている前記単位の数、影響の強さおよび範囲またはこれらの内の任意の1つ以上の組み合わせの価値を評価する
請求項1に記載の評価装置。 - 前記活動は、情報の伝達であって、
前記活動データは、
前記情報を伝達した相手の前記単位を示す伝達相手データと、
前記伝達された情報の内容を示す情報内容データと
を少なくとも含み、
前記属性分析手段は、前記活動データに含まれる情報内容データを分析して、前記伝達された情報の属性を示す属性データを生成し、
前記評価手段は、前記情報内容データおよび前記属性データまたはこれらのいずれかと、前記相手単位データとに基づいて、前記情報および前記属性またはこれらいずれかが影響を与えている前記単位の数、影響の強さおよび範囲またはこれらの内の任意の1つ以上の組み合わせの価値を評価する
請求項1に記載の評価装置。 - 前記活動は、心理的な活動であって、
前記活動データは、
前記心理的な活動の客体となった前記単位を示す客体単位データと、
前記心理的な活動の内容を示す心理活動内容データと
を少なくとも含み、
前記属性分析手段は、前記活動データに含まれる心理活動内容データを分析して、前記心理的な活動の属性を示す属性データを生成し、
前記評価手段は、前記心理活動内容データおよび前記属性データまたはこれらのいずれかと、前記客体単位データとに基づいて、前記心理活動および前記属性またはこれらのいずれかが影響を与えている前記単位の数、影響の強さおよび範囲またはこれらの内の任意の1つ以上の組み合わせの価値を評価する
請求項1に記載の評価装置。 - 前記複数の単位は、それぞれ1つ以上の構成部分を含む組織、および、個人、またはこれらのいずれかである
請求項1〜4のいずれかに記載の評価装置。 - 評価の対象となる複数の単位における活動を評価する評価方法であって、前記活動それぞれは1つ以上の属性を含み、
前記複数の単位に対して、前記複数の単位においてされている活動を問い合わせ、
前記問い合わせに応じて前記複数の単位から返された応答に含まれ、前記活動を示す活動データから、前記複数の単位それぞれにおいて用いられている活動の属性を分析し、前記分析の結果として得られた属性を示す属性データを生成し、
前記活動データおよび前記属性データに基づいて、前記活動、前記属性および前記単位またはこれらの内の1つ以上の任意の組み合わせの価値を評価する
評価方法。 - 前記活動データは、
前記活動の相手となった単位を示す相手単位データと、
前記活動の内容を示す活動内容データと
を少なくとも含み、
前記活動データに含まれる活動内容データを分析して、前記活動の属性を示す属性データを生成し、
前記活動内容データおよび前記属性データまたはこれらのいずれかと、前記相手単位データとに基づいて、前記活動および前記属性またはこれらのいずれかが影響を与えている前記単位の数、影響の強さおよび範囲またはこれらの内の任意の1つ以上の組み合わせの価値を評価する
請求項6に記載の評価方法。 - 前記活動は、情報の伝達であって、
前記活動データは、
前記情報を伝達した相手の前記単位を示す伝達相手データと、
前記伝達された情報の内容を示す情報内容データと
を少なくとも含み、
前記活動データに含まれる情報内容データを分析して、前記伝達された情報の属性を示す属性データを生成し、
前記情報内容データおよび前記属性データまたはこれらのいずれかと、前記相手単位データとに基づいて、前記情報および前記属性またはこれらのいずれかが影響を与えている前記単位の数、影響の強さおよび範囲またはこれらの内の任意の1つ以上の組み合わせの価値を評価する
請求項6に記載の評価方法。 - 前記活動は、心理的な活動であって、
前記活動データは、
前記心理的な活動の客体となった前記単位を示す客体単位データと、
前記心理的な活動の内容を示す心理活動内容データと
を少なくとも含み、
前記活動データに含まれる心理活動内容データを分析して、前記心理的な活動の属性を示す属性データを生成し、
前記心理活動内容データおよび前記属性データまたはこれらのいずれかと、前記客体単位データとに基づいて、前記心理活動および前記属性またはこれらのいずれかが影響を与えている前記単位の数、影響の強さおよび範囲またはこれらの内の任意の1つ以上の組み合わせの価値を評価する
請求項6に記載の評価方法。 - 前記複数の単位は、それぞれ1つ以上の構成部分を含む組織、および、個人、またはこれらのいずれかである
請求項6〜9のいずれかに記載の評価方法。 - 評価の対象となる複数の単位における活動を評価するプログラムであって、前記活動それぞれは1つ以上の属性を含み、
前記複数の単位に対して、前記複数の単位においてされている活動を問い合わせるステップと、
前記問い合わせに応じて前記複数の単位から返された応答に含まれ、前記活動を示す活動データから、前記複数の単位それぞれにおいて用いられている活動の属性を分析し、前記分析の結果として得られた属性を示す属性データを生成するステップと、
前記活動データおよび前記属性データに基づいて、前記活動、前記属性および前記単位またはこれらの内の1つ以上の任意の組み合わせの価値を評価するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。 - 前記活動データは、
前記活動の相手となった単位を示す相手単位データと、
前記活動の内容を示す活動内容データと
を少なくとも含み、
前記属性データを生成するステップにおいて、前記活動データに含まれる活動内容データを分析して、前記活動の属性を示す属性データを生成する処理と、
前記評価するステップにおいて、前記活動内容データおよび前記属性データまたはこれらのいずれかと、前記相手単位データとに基づいて、前記活動および前記属性またはこれらのいずれかが影響を与えている前記単位の数、影響の強さおよび範囲またはこれらの内の任意の1つ以上の組み合わせの価値を評価する処理と
をコンピュータに実行させる請求項11に記載のプログラム。 - 前記活動は、情報の伝達であって、
前記活動データは、
前記情報を伝達した相手の前記単位を示す伝達相手データと、
前記伝達された情報の内容を示す情報内容データと
を少なくとも含み、
前記属性データを生成するステップにおいて、前記活動データに含まれる情報内容データを分析して、前記伝達された情報の属性を示す属性データを生成する処理と、
前記評価するステップにおいて、前記情報内容データおよび前記属性データまたはこれらのいずれかと、前記相手単位データとに基づいて、前記活動および前記属性またはこれらのいずれかが影響を与えている前記単位の数、影響の強さおよび範囲またはこれらの内の任意の1つ以上の組み合わせの価値を評価する処理と
をコンピュータに実行させる請求項11に記載のプログラム。 - 前記活動は、心理的な活動であって、
前記活動データは、
前記心理的な活動の客体となった前記単位を示す客体単位データと、
前記心理的な活動の内容を示す心理活動内容データと
を少なくとも含み、
前記属性データを生成するステップにおいて、前記活動データに含まれる心理活動内容データを分析して、前記心理的な活動の属性を示す属性データを生成する処理と、
前記評価するステップにおいて、前記心理活動内容データおよび前記属性データまたはこれらのいずれかと、前記客体単位データとに基づいて、前記心理活動および前記属性またはこれらのいずれかが影響を与えている前記単位の数、影響の強さおよび範囲またはこれらの内の任意の1つ以上の組み合わせの価値を評価する処理と
をコンピュータに実行させる請求項11に記載のプログラム。 - 前記複数の単位は、それぞれ1つ以上の構成部分を含む組織、および、個人、またはこれらのいずれかである
請求項11〜14のいずれかに記載のプログラム。
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