JP2004224715A

JP2004224715A - Method for producing formic acid from carbon dioxide and hydrogen and method for fixing carbon dioxide and method for accelerating the reactions by irradiation of light

Info

Publication number: JP2004224715A
Application number: JP2003012839A
Authority: JP
Inventors: Yuichiro Himeda; 雄一郎姫田; Nobuko Onozawa; 伸子小野澤; Hideki Sugihara; 秀樹杉原; Hironori Arakawa; 裕則荒川; Kazuyuki Kasuga; 和行春日
Original assignee: National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Current assignee: National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date: 2003-01-21
Filing date: 2003-01-21
Publication date: 2004-08-12
Anticipated expiration: 2023-01-21
Also published as: JP3968431B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for producing formic acid, comprising reacting carbon dioxide with hydrogen in the presence of a compound useful as a catalyst for reacting the carbon dioxide with hydrogen, and to provide a method for fixing the carbon dioxide. <P>SOLUTION: This method for producing the formic acid comprises reacting carbon dioxide with hydrogen in the presence of one of compounds represented by general formulas (I) to (IV) [R<SB>1</SB>groups are each identically or differently H, an alkyl, an aromatic group, OH, COOR, CONRR', halogen (X), OR, SR, NRR', or PRR'R"; M<SB>1</SB>groups are each identically or differently Ir, Rh or Ru; R is H, an alkyl, an aromatic group, OH, COOR, CONRR', X, OR, SR, or the like; Y is a halogen or H; X is a counter anion for forming a metal complex], and the method for fixing the carbon dioxide comprises utilizing the above-described reaction. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【本発明の属する技術分野】
本発明は、二酸化炭素と水素を反応させる蟻酸の製造方法、及び二酸化炭素の固定化方法及び光を照射させることによってそれらを促進させる方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、二酸化炭素と水素を反応させることは自体は知られていた。例えば、従来反応としては、Ｃｈｅｍ．Ｌｅｔｔ．ｐ．８６３（１９７６）Ｃｈｅｍ．Ｃｏｍｍｕｎ．ｐ．１４６５（１９９３）、特開昭５１−１３８６１４号、特開昭５６−１６６１４６号などが挙げられるが、これらの反応にはいずれも有機溶媒を用いたり、アミン等の添加物が必要である。（特許文献１、特許文献２及び非特許文献１参照）
また、超臨界中で反応させることは、特開平７−１７３０９８号、特開２００１−２８８１３７号、
有機化合化学協会誌、第５２巻第１２号ｐｐ．１０３２−１０４３（１９９４）、ＮａｔｕｒｅＶｏｌ３６８，ｐ．２３１（１９９４）、Ｃｈｅｍ．Ｌｅｔｔ．ｐ．１０１６（２００１）、Ｊ．Ａｍ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．ｐ．７９６３（２００２）、Ｊ．Ａｍ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．ｐ．３４４（１９９６）、Ｉｎｏｒｇ．Ｃｈｅｍ．ｐ．１６０６（２００２）などに記載されている。（特許文献３〜４及び非特許文献２〜７参照）
さらに、水溶液中で反応させることは、特開昭５６−１４０９４８、Ｃｈｅｍ．Ｃｏｍｍｕｎ．ｐ．９７１（１９９９）、Ａｐｐｌ．Ｏｒｇａｎｏｍｅａｌ．Ｃｈｅｍ．ｐ８５７（２０００）、Ｉｎｏｒｇ．Ｃｈｅｍ．ｐ．５０８３（２０００）に記載されている。（特許文献５及び非特許文献８〜１０参照）
さらにまた、常温常圧下水溶液中で固体触媒を用いた反応は、Ｊ．Ａｍ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．ｐ．６３１９（１９８３）その他固体触媒を用いた二酸化炭素の接触水素化反応は数多く知られている。（非特許文献１１参照）
また、これまでに知られている二酸化炭素の接触水素化反応の均一系金属錯体触媒は、ほとんどがリン配位子を用いられており、窒素配位子を用いたものはこれまで少なかった。（非特許文献１２及び非特許文献１３参照）
一方、光を照射させながら二酸化炭素の水素化反応は、これまで知られていなかった。光による二酸化炭素の還元反応は、たとえば、Ｈｅｌｖ．Ｃｈｉｍ．Ａｃｔａｐ．１０６５（１９８６）の様に、古くから知られていたが、有機溶媒中の反応で、アミン等の犠牲試薬が必須であり、反応速度が極めて遅く、また生成物の単離精製の煩雑さなど実用化には向かなかった。（非特許文献１４参照）
【特許文献１】特開昭５１−１３８６１４号公報
【特許文献２】特開昭５６−１６６１４６号公報
【特許文献３】特開平７−１７３０９８号公報
【特許文献４】特開２００１−２８８１３７号公報
【特許文献５】特開昭５６−１４０９４８公報
【非特許文献１】Ｃｈｅｍ．Ｌｅｔｔ．ｐ．８６３（１９７６）Ｃｈｅｍ．Ｃｏｍｍｕｎ．ｐ．１４６５（１９９３）
【非特許文献２】有機化合化学協会誌、第５２巻第１２号ｐｐ．１０３２−１０４３（１９９４）
【非特許文献３】ＮａｔｕｒｅＶｏｌ３６８，ｐ．２３１（１９９４）
【非特許文献４】Ｃｈｅｍ．Ｌｅｔｔ．ｐ．１０１６（２００１）
【非特許文献５】Ｊ．Ａｍ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．ｐ．７９６３（２００２）
【非特許文献６】Ｊ．Ａｍ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．ｐ．３４４（１９９６）
【非特許文献７】Ｉｎｏｒｇ．Ｃｈｅｍ．ｐ．１６０６（２００２）
【非特許文献８】Ｃｈｅｍ．Ｃｏｍｍｕｎ．ｐ．９７１（１９９９）
【非特許文献９】Ａｐｐｌ．Ｏｒｇａｎｏｍｅａｌ．Ｃｈｅｍ．ｐ８５７（２０００）
【非特許文献１０】Ｉｎｏｒｇ．Ｃｈｅｍ．ｐ．５０８３（２０００）
【非特許文献１１】Ｊ．Ａｍ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．ｐ．６３１９（１９８３）
【非特許文献１２】Ｊ．Ｍｏｌ．Ｃａｔａ．Ａ１９９５，ｖ．１０１，ｐ．３３
【非特許文献１３】Ｊ．Ｍｏｌ．Ｃａｔａ．１９８９，ｖ．５７，ｐ．４７
【非特許文献１４】Ｈｅｌｖ．Ｃｈｉｍ．Ａｃｔａ１９８６，ｖ．６９，ｐ．１０６５
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
二酸化炭素の大気中における濃度は年々増大しており、その固定法の開発は急務の課題である。当面は海中ないしは地中へ廃棄されると思うが、将来的にはできるだけ多くの部分を炭素資源として再利用でき、かつ貯蔵が容易な液体又は固体の有機化合物への化学変換が望まれている。また、その工程で新たな二酸化炭素の発生が抑えられるようなエネルギー消費量少ない変換法の開発が不可欠である。
近年、水素化反応による二酸化炭素の化学的固定化に有効な高活性な遷移金属錯体触媒の開発が望まれている。
これまで、遷移金属錯体を用いる二酸化炭素の水素化反応によって、主にギ酸もしくはその誘導体を生成することが知られている。代表的な例を挙げると、（１）Ｃｈｅｍ．Ｌｅｔｔ．ｐ．８６３（１９７６）などのように、有機溶媒もしくは水との混合溶媒中、トリエチルアミン等の有機アミンの存在下、ギ酸を製造する方法。（２）特開平７−１７３０９８号では、超臨界状態にある二酸化炭素と水素をアミン等の塩基性物質存在下反応させる方法。（３）特開昭５６−１４０９４８、Ｃｈｅｍ．Ｃｏｍｍｕｎ．ｐ．９７１（１９９９）に記載された炭酸塩の水溶液中二酸化炭素と水素からギ酸を製造する方法。（４）Ｊ．Ａｍ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．ｐ．６３１９（１９８３）に記載された担持パラジウムを用いた炭酸塩の水溶液中常温常圧で水素を通じさせることよってギ酸を製造する方法等が知られている。（１）−（３）については、Ｊ．Ａｍ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．ｐ．７９６３（２００１）にまとめられている。
前記（１）（２）の方法では、アミンやアルコール等の有機物を添加する必要があること、また生成するギ酸の量はアミン等の添加量の最大２倍程度に限られていること、さらに生成物であるギ酸と添加した有機物の分離等の問題がある。（３），（４）の方法は、水媒体中での反応であり、有機物を用いないという特徴を有しており、特に（４）は、常圧反応又は低圧での反応であるが、何れも触媒回転数もしくは触媒回転効率が十分とは言えず、実用には適さない。（２）は他の方法に比べ触媒効率が高いが、超臨界状態を発生させる必要があり、高圧反応システムと煩雑な操作が必要となる。
一方、これまでの二酸化炭素の水素化反応において、ギ酸生成の駆動力は圧力もしくは熱によるものであった。圧力や熱の代わりに光エネルギーの利用できることは、極めて意義深いものである。従来知られている二酸化炭素の光還元反応は、有機溶媒中の反応で、アミン等の犠牲試薬が必須であり、反応速度が極めて遅く、また生成物の単離生成の煩雑さなど実用化には向かなかった。
本発明が解決しようとする課題は、遷移金属錯体触媒存在下、有機物を全く用いない水媒体中、温和な条件または光を照射することで二酸化炭素の水素化によってギ酸へと導く二酸化炭素の固定化法を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は、イリジウム、ロジウム、ルテニウム等の金属錯体の化合物の触媒存在下、有機物を全く用いない水溶液中温和な条件下、場合によっては可視光を照射しながら二酸化炭素の水素化することを特徴とする。
本発明は、二酸化炭素と水素の反応を行わせるために触媒の探索及び反応系の検討を行った結果、特定の有機窒素化合物配位子を有する新規の金属錯体が、水および無機塩の水溶液中、場合によっては可視光を照射しながら、二酸化炭素の水素化反応が起こることが確認でき、蟻酸の製造方法、及びこの反応を利用して二酸化炭素の固定化法を提供することである。
すなわち、
二酸化炭素と水素を反応させるに際して、水と一般式（Ｉ）〜（ＩＶ）
【化３】

（式中、Ｒ_１は水素原子、アルキル基、芳香族基、水酸基（−ＯＨ）、エステル基（−ＣＯＯＲ）、アミド基（−ＣＯＮＲＲ’）、ハロゲン（−Ｘ）、酸素官能基（−ＯＲ）、硫黄官能基（−ＳＲ）、窒素官能基（−ＮＲＲ’）、リン官能基（−ＰＲＲ’Ｒ’’）であり同一でも異なってもよい。Ｍ_１はＩｒ、Ｒｈ若しくはＲｕであり、Ｒは、水素原子、アルキル基、芳香族基、水酸基（−ＯＨ）、エステル基（−ＣＯＯＲ）、アミド基（−ＣＯＮＲＲ’）、ハロゲン（−Ｘ）、酸素官能基（−ＯＲ）、硫黄官能基（−ＳＲ）、窒素官能基（−ＮＲＲ’）、リン官能基（−ＰＲＲ’Ｒ’’）であり同一でも異なってもよい。Ｙはハロゲン又は水素であり、Ｘは金属錯体を形成するカウンターアニオンを表わす。）で表されるいずれかの化合物の存在下で、二酸化炭素と水素を反応させる蟻酸の製造方法、および、この反応を利用して二酸化炭素の固定化法を提供することができた。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明において用いている「錯体」とは、一般式（Ｉ）〜（ＩＶ）で示されるイリジウム、ロジウム、ルテニウム金属錯体触媒を用いる。
本発明で用いる金属錯体のシクロペンタジエニル配位子及びアレーン配位子は、脂肪族（アルキル基）基、脂環族基、芳香族基、エステル基（−ＣＯ_２Ｒ）、アミド基（−ＣＯＮＲＲ’）、ハロゲン（−Ｘ）、酸素官能基（−ＯＲ）、硫黄官能基（−ＳＲ）、窒素官能基（−ＮＲＲ’）、リン官能基（−ＰＲＲ’Ｒ’’）などが、１個又は複数置換していてもよい。複数置換する場合、同じであっても異なっていてもかまわない。なかでも、ロジウム、イリジウムにはペンタメチルシクロペンタジエニル配位子、ルテニウムにはヘキサメチルベンゼン配位子の活性が高い。
本発明で用いる金属錯体には、有機窒素化合物配位子を用いる。特にビピリジンまたはフェナントロリン誘導体が好ましい。式中のＲは、水素原子、アルキル基、芳香族基、水酸基（−ＯＨ）、エステル基（−ＣＯＯＲ）、アミド基（−ＣＯＮＲＲ’）、ハロゲン（−Ｘ）、酸素官能基（−ＯＲ）、硫黄官能基（−ＳＲ）、窒素官能基（−ＮＲＲ’）、リン官能基（−ＰＲＲ’Ｒ’’）などの置換基を示す。またＲは同一又は異なった置換基でもよい。本発明で用いる金属錯体の金属原子と結合する配位子は、水素分子存在下ヒドリド錯体（Ｙ＝Ｈ）を形成し得るものであればどんなものでも構わない。例えば、ハロゲンイオン、アクア配位子（Ｈ_２Ｏ）などが挙げられる。ここで、ヒドリド錯体（Ｙ＝Ｈ）は、本反応の触媒として機能する。
本発明で用いる金属錯体のカウンターアニオンは特にその種類を限定しない。例えば、ハロゲンアニオンや過塩素酸アニオンなど、反応液に溶解すればどんなものでも構わない。
【０００６】
本発明で用いる金属錯体で用いたポリピリジン配位子の一例として次のようなものがある。
【化４】

また、本発明で用いる金属錯体で用いたシクロペンタジエニル配位子およびアレーン配位子の一例として次のようなものがある。（下記式中で、Ｒは水素又はアルキル基であり、同一でも異なってもよい。）
【化５】

本発明で用いる媒体としては、水を用いる。純水もしくは無機塩の水溶液で反応は進行する。好ましくは、水溶液中アルカリ性を呈する無機塩が望ましい。特に、第Ｉ族または第ＩＩ族の炭酸塩又は炭酸水素塩が好ましく、その例としては、Ｌｉ_２ＣＯ_３、ＬｉＨＣＯ_３、Ｎａ_２ＣＯ_３、ＮａＨＣＯ_３、Ｋ_２ＣＯ_３、ＫＨＣＯ_３、ＣａＣＯ_３、ＢａＣＯ_３、ＳｒＣＯ_３などが挙げられる。又は二酸化炭素を圧入もしくはバブリングすることによって炭酸塩又は炭酸水素塩を生成する第Ｉ族または第ＩＩ族の水酸化物も好ましく、その例としては、ＬｉＯＨ，ＮａＯＨ，ＫＯＨ，Ｃａ（ＯＨ）_２，Ｂａ（ＯＨ）_２，Ｓｒ（ＯＨ）_２などが適当である。また、アルコールやアミン等の有機物を混合させてもなんら反応を妨げることはないため、水ー有機物の混合溶媒を用いてもよい。
本発明における上記の金属錯体の使用量については、上限及び下限はなく、反応液への溶解性及び経済性などに依存する。適切な触媒濃度は１ｘ１０^−８〜１ｘ１０^−３Ｍで、好ましくは１ｘ１０^−７〜１ｘ１０^−４Ｍとする。
本発明における反応に用いられる圧力は、特に上限及び下限はないが、一般に常圧以上が用いられる。圧力は高いほうが好ましいが、装置及び運転コスト等の経済的な理由に依存する。
本発明における反応温度は、充分な反応速度で反応が進行する方が有利である。好ましくは４０度以上２００度以下が好ましい。
本発明における光源は５００Ｗのキセノンランプ（４００ｎｍ以下および７５０ｎｍ以上の波長はカットした可視光）を用いたが、太陽光でもよい。
【０００７】
本発明の蟻酸の製造方法および二酸化炭素と水素を反応させる二酸化炭素の固定化方法は、光を照射しつつ行うと反応が促進される。
また、興味深いことには、紫外線、赤外線を除いた可視光線でも効果があることが確認されている。
【０００８】
実施例１〜１４
内容積２０ｍｌオートクレーブに所定の金属錯体と充分に脱気した無機塩の水溶液（１０ｍｌ）を仕込み、二酸化炭素と水素ガスの１対１の混合ガスを所定の圧力で圧入又はバブリングし、所定の温度、時間で反応を行った。生成したギ酸の分析は液体クロマトグラフィーにより行なった。すなわち、反応生成物の一部を採取し、これを２ｍＭリン酸水溶液を展開液とするカラム（ＴＳＫｇｅｌＳＣＸ（Ｈ^＋）：ＴＯＳＯＨ）に通し、流出する液について波長２１０ｎｍにおける吸光度を測定し、得られた測定値と検量線から算出した。その結果を表１に示した。
【０００９】
【表１】

実施例１５〜２０
内容積２０ｍｌのステンレスオートクレーブおよび硝子製オートクレーブにそれぞれ所定の金属錯体（１０μｍｏｌ）と充分に脱気したｐｈ６．８６のリン酸緩衝溶液（１０ｍｌ）を仕込み、二酸化炭素と水素ガスの１対１の混合ガスを４ＭＰａで圧入した。硝子製オートクレーブに５００Ｗのキセノンランプ（４００ｎｍ以下および７５０ｎｍ以上の波長はカットした可視光）で照射した。これらの装置を室温で２０時間撹拌を行った。生成したギ酸の分析は液体クロマトグラフィーにより行い、その結果を表２に示した。
【表２】

【００１０】
表１に示すように、一般式（Ｉ）〜（ＩＶ）で示される金属錯体触媒について二酸化炭素の水素化を水媒体で行ったところ、ギ酸が生成することを見いだした。このポリピリジン系配位子を用いた反応では、塩基性条件下だけではなく、従来法では知られていなかった中性、酸性条件下でも、反応は進行する（実施例２，３，５，７，８、１０）。また、ルテニウム、イリジウム錯体も同様に触媒活性を有することがわかった（実施例１２−１４）。特に、ピリジン環上にヒドロキシ基を有する配位子をもつ錯体の触媒活性は飛躍的に向上することがわかった（実施例１１，１４）。
表２では、可視光による二酸化炭素の水素化反応の促進効果を示した。実施例１５−２０で明らかなように、室温では暗反応はほとんど進行しないが、可視光を照射することで反応が促進される。
【００１１】
【発明の効果】
以上述べた通り本発明によれば、二酸化炭素と水素を反応させる触媒を用いて、二酸化炭素と水素を反応させる蟻酸の製造方法、及び二酸化炭素の固定化方法を提供することができた。本発明の特徴は、これまでの二酸化炭素の水素化法に比べ、比較的低圧条件で、アミン等の有機物を必要とせず、塩基性条件以外にも、中性又は酸性条件下でも反応が進行する特徴を有する。
また、本反応では触媒の光活性化効果が示され、二酸化炭素の水素化反応では初めての例になる。水素化反応の駆動力として、圧力や熱以外に光エネルギーを利用できることは、二酸化炭素削減に極めて有効な手法となりうる。[0001]
[Technical field to which the present invention pertains]
The present invention relates to a method for producing formic acid by reacting carbon dioxide and hydrogen, a method for immobilizing carbon dioxide, and a method for promoting them by irradiating light.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, the reaction of carbon dioxide and hydrogen has been known per se. For example, as a conventional reaction, Chem. Lett. p. 863 (1976) Chem. Commun. p. 1465 (1993), JP-A-51-138614, JP-A-56-166146, and the like. These reactions all require the use of an organic solvent or an additive such as an amine. (See Patent Literature 1, Patent Literature 2, and Non-Patent Literature 1)
Further, the reaction in supercritical state is described in JP-A-7-173098, JP-A-2001-288137,
Journal of Organic Chemistry, Vol. 52, No. 12, pp. 1032-1043 (1994), Nature Vol 368, p. 231 (1994), Chem. Lett. p. 1016 (2001); Am. Chem. Soc. p. 7963 (2002); Am. Chem. Soc. p. 344 (1996), Inorg. Chem. p. 1606 (2002). (See Patent Documents 3 and 4 and Non-Patent Documents 2 to 7)
Further, the reaction in an aqueous solution is described in JP-A-56-140948, Chem. Commun. p. 971 (1999), Appl. Organomeal. Chem. p857 (2000), Inorg. Chem. p. 5083 (2000). (See Patent Document 5 and Non-Patent Documents 8 to 10)
Furthermore, a reaction using a solid catalyst in an aqueous solution under normal temperature and normal pressure is described in J. Am. Am. Chem. Soc. p. 6319 (1983) Many other catalytic hydrogenation reactions of carbon dioxide using solid catalysts are known. (See Non-Patent Document 11)
Further, most of the known homogeneous metal complex catalysts for the catalytic hydrogenation reaction of carbon dioxide use a phosphorus ligand, and few use a nitrogen ligand. (See Non-Patent Documents 12 and 13)
On the other hand, the hydrogenation reaction of carbon dioxide while irradiating light has not been known so far. The reduction reaction of carbon dioxide by light is described, for example, in Helv. Chim. Acta p. 1065 (1986), which has been known for a long time, the reaction in an organic solvent requires a sacrificial reagent such as an amine, and the reaction rate is extremely slow. Further, the isolation and purification of the product are complicated. It was not suitable for practical use. (See Non-Patent Document 14)
[Patent Document 1] JP-A-51-138614 [Patent Document 2] JP-A-56-166146 [Patent Document 3] JP-A-7-173098 [Patent Document 4] JP-A-2001-288137 [Patent Document 5] JP-A-56-140948 [Non-Patent Document 1] Chem. Lett. p. 863 (1976) Chem. Commun. p. 1465 (1993)
[Non-Patent Document 2] Journal of Organic Chemistry, Vol. 52, No. 12, pp. 1032-1043 (1994)
[Non-Patent Document 3] Nature Vol 368, p. 231 (1994)
[Non-Patent Document 4] Chem. Lett. p. 1016 (2001)
[Non-Patent Document 5] Am. Chem. Soc. p. 7963 (2002)
[Non-Patent Document 6] Am. Chem. Soc. p. 344 (1996)
[Non-Patent Document 7] Inorg. Chem. p. 1606 (2002)
[Non-Patent Document 8] Chem. Commun. p. 971 (1999)
[Non-Patent Document 9] Appl. Organomeal. Chem. p857 (2000)
[Non-Patent Document 10] Inorg. Chem. p. 5083 (2000)
[Non-Patent Document 11] Am. Chem. Soc. p. 6319 (1983)
[Non-Patent Document 12] Mol. Cat. A 1995, v. 101, p. 33
[Non-Patent Document 13] Mol. Cat. 1989, v. 57, p. 47
[Non-Patent Document 14] Helv. Chim. Acta 1986, v. 69, p. 1065
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The concentration of carbon dioxide in the atmosphere is increasing year by year, and the development of a fixation method is an urgent issue. For the time being, it will be disposed of in the sea or underground, but in the future, chemical conversion to liquid or solid organic compounds that can be reused as much as possible as carbon resources and are easy to store is desired. . In addition, it is essential to develop a conversion method with low energy consumption such that the generation of new carbon dioxide can be suppressed in the process.
In recent years, development of a highly active transition metal complex catalyst effective for chemical immobilization of carbon dioxide by a hydrogenation reaction has been desired.
Heretofore, it has been known that formic acid or a derivative thereof is mainly produced by a hydrogenation reaction of carbon dioxide using a transition metal complex. Representative examples include (1) Chem. Lett. p. 863 (1976) and a method for producing formic acid in the presence of an organic amine such as triethylamine in an organic solvent or a mixed solvent with water. (2) JP-A-7-173098 discloses a method in which carbon dioxide and hydrogen in a supercritical state are reacted in the presence of a basic substance such as an amine. (3) JP-A-56-140948, Chem. Commun. p. 971 (1999). A method for producing formic acid from carbon dioxide and hydrogen in an aqueous solution of carbonate described in 971 (1999). (4) J.I. Am. Chem. Soc. p. 6319 (1983), a method for producing formic acid by passing hydrogen in an aqueous solution of a carbonate at room temperature and normal pressure using a supported palladium is known. Regarding (1)-(3), J.I. Am. Chem. Soc. p. 7963 (2001).
In the above methods (1) and (2), it is necessary to add an organic substance such as an amine or an alcohol, and the amount of formic acid generated is limited to a maximum of about twice the addition amount of the amine or the like. There are problems such as separation of formic acid, a product, and added organic substances. The methods (3) and (4) are characterized in that they are reactions in an aqueous medium and do not use an organic substance. In particular, (4) is a reaction under normal pressure or a low pressure. In any case, the catalyst rotation speed or the catalyst rotation efficiency cannot be said to be sufficient, and is not suitable for practical use. The method (2) has a higher catalytic efficiency than other methods, but needs to generate a supercritical state, and requires a high-pressure reaction system and complicated operations.
On the other hand, in the conventional hydrogenation reaction of carbon dioxide, the driving force for formic acid generation is based on pressure or heat. The availability of light energy instead of pressure or heat is extremely significant. The conventionally known photoreduction reaction of carbon dioxide is a reaction in an organic solvent and requires a sacrificial reagent such as an amine, and the reaction speed is extremely slow. Did not go.
The problem to be solved by the present invention is to fix carbon dioxide that leads to formic acid by hydrogenation of carbon dioxide by irradiating mild conditions or light in an aqueous medium containing no organic substances in the presence of a transition metal complex catalyst. Is to provide a chemical method.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is characterized in that in the presence of a catalyst of a compound of a metal complex such as iridium, rhodium, ruthenium, or the like, hydrogenation of carbon dioxide is performed under mild conditions in an aqueous solution containing no organic matter, and in some cases, while irradiating visible light. And
The present invention has conducted a search for a catalyst and a study of a reaction system in order to carry out a reaction between carbon dioxide and hydrogen.As a result, a novel metal complex having a specific organic nitrogen compound ligand is obtained by using an aqueous solution of water and an inorganic salt. It is possible to confirm that a hydrogenation reaction of carbon dioxide occurs while irradiating visible light in some cases, and to provide a method for producing formic acid and a method for immobilizing carbon dioxide using this reaction.
That is,
When reacting carbon dioxide and hydrogen, water is mixed with the general formulas (I) to (IV)
Embedded image

(Wherein R ₁ is a hydrogen atom, an alkyl group, an aromatic group, a hydroxyl group (—OH), an ester group (—COOR), an amide group (—CONRR ′), a halogen (—X), an oxygen functional group (—OR ), A sulfur function (—SR), a nitrogen function (—NRR ′), a phosphorus function (—PRR′R ″), which may be the same or different. M ₁ is Ir, Rh or Ru; R represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aromatic group, a hydroxyl group (-OH), an ester group (-COOR), an amide group (-CONRR '), a halogen (-X), an oxygen functional group (-OR), and a sulfur functional group. Groups (-SR), a nitrogen function (-NRR '), and a phosphorus function (-PRR'R "), which may be the same or different. Y is a halogen or hydrogen, and X forms a metal complex. In the presence of any compound represented by the formula: , A method for producing formic acid by reacting carbon dioxide and hydrogen, and a method for immobilizing carbon dioxide by utilizing this reaction.
[0005]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As the “complex” used in the present invention, an iridium, rhodium, or ruthenium metal complex catalyst represented by the general formulas (I) to (IV) is used.
The cyclopentadienyl ligand and the arene ligand of the metal complex used in the present invention include an aliphatic (alkyl) group, an alicyclic group, an aromatic group, an ester group (—CO ₂ R), and an amide group ( -CONRR '), a halogen (-X), an oxygen functional group (-OR), a sulfur functional group (-SR), a nitrogen functional group (-NRR'), a phosphorus functional group (-PRR'R "), and the like. One or more may be substituted. When multiple substitutions are made, they may be the same or different. In particular, rhodium and iridium have high activity of pentamethylcyclopentadienyl ligand, and ruthenium has high activity of hexamethylbenzene ligand.
As the metal complex used in the present invention, an organic nitrogen compound ligand is used. Particularly, a bipyridine or phenanthroline derivative is preferable. R in the formula is a hydrogen atom, an alkyl group, an aromatic group, a hydroxyl group (-OH), an ester group (-COOR), an amide group (-CONRR '), a halogen (-X), an oxygen functional group (-OR). , A sulfur functional group (-SR), a nitrogen functional group (-NRR '), and a phosphorus functional group (-PRR'R "). R may be the same or different substituents. The ligand that binds to the metal atom of the metal complex used in the present invention may be any ligand that can form a hydride complex (Y = H) in the presence of a hydrogen molecule. For example, a halogen ion, an aqua ligand (H ₂ O), and the like can be given. Here, the hydride complex (Y = H) functions as a catalyst for this reaction.
The kind of the counter anion of the metal complex used in the present invention is not particularly limited. For example, any substance such as a halogen anion or a perchlorate anion may be used as long as it is dissolved in the reaction solution.
[0006]
Examples of the polypyridine ligand used in the metal complex used in the present invention are as follows.
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The following are examples of the cyclopentadienyl ligand and the arene ligand used in the metal complex used in the present invention. (In the following formula, R is hydrogen or an alkyl group, and may be the same or different.)
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Water is used as the medium used in the present invention. The reaction proceeds with pure water or an aqueous solution of an inorganic salt. Preferably, an inorganic salt exhibiting alkalinity in an aqueous solution is desirable. In particular, Group I or carbonate or bicarbonate of Group II are preferable, and examples _{_{_{_{thereof, Li 2 CO 3, LiHCO 3}}}} , Na 2 CO 3, NaHCO 3, K 2 CO 3, KHCO 3, CaCO 3 , BaCO ₃ , SrCO _{3 and the} like. Alternatively, Group I or Group II hydroxides that generate carbonate or bicarbonate by injecting or bubbling carbon dioxide are also preferable, such as LiOH, NaOH, KOH, Ca (OH) ₂ , Ba (OH) ₂ , Sr (OH) _{2 and the} like are suitable. Further, even if an organic substance such as an alcohol or an amine is mixed, the reaction is not hindered at all. Therefore, a mixed solvent of water and an organic substance may be used.
The amount of the metal complex used in the present invention does not have an upper limit or a lower limit, and depends on solubility in a reaction solution, economy, and the like. Suitable catalyst concentrations are between 1 × 10 ^{−8 and} 1 × 10 ⁻³ M, preferably between 1 × 10 ^{−7 and} 1 × 10 ⁻⁴ M.
The pressure used for the reaction in the present invention has no particular upper limit or lower limit, but is generally normal pressure or higher. Higher pressures are preferred, but will depend on economic reasons such as equipment and operating costs.
The reaction temperature in the present invention is more advantageously such that the reaction proceeds at a sufficient reaction rate. Preferably it is 40 degrees or more and 200 degrees or less.
In the present invention, a 500 W xenon lamp (visible light having a wavelength of 400 nm or less and a wavelength of 750 nm or more cut off) is used as the light source, but sunlight may be used.
[0007]
The method of the present invention for producing formic acid and the method for immobilizing carbon dioxide by reacting carbon dioxide and hydrogen promote the reaction when the method is performed while irradiating light.
Interestingly, it has been confirmed that visible light excluding ultraviolet rays and infrared rays is also effective.
[0008]
Examples 1 to 14
An autoclave is charged with an aqueous solution (10 ml) of a predetermined metal complex and a sufficiently degassed inorganic salt, and a mixed gas of carbon dioxide and hydrogen gas at a pressure of 1 to 1 is injected or bubbled at a predetermined pressure. The reaction was carried out at the following temperature and time. Analysis of the formed formic acid was performed by liquid chromatography. That is, a part of the reaction product was collected, passed through a column (TSKgel SCX (H ⁺ ): TOSOH) using a 2 mM aqueous phosphoric acid solution as a developing solution, and the absorbance of the effluent at 210 nm was measured. Calculated from the obtained measured values and the calibration curve. The results are shown in Table 1.
[0009]
[Table 1]

Examples 15 to 20
A predetermined metal complex (10 μmol) and a sufficiently degassed phosphate buffer solution (10 ml) of ph 6.86 were charged into a stainless steel autoclave and a glass autoclave having an inner volume of 20 ml, respectively. The mixed gas of No. 1 was injected at 4 MPa. The glass autoclave was irradiated with a 500 W xenon lamp (visible light having a wavelength of 400 nm or less and a wavelength of 750 nm or more cut off). These devices were stirred at room temperature for 20 hours. Analysis of the formed formic acid was performed by liquid chromatography, and the results are shown in Table 2.
[Table 2]

[0010]
As shown in Table 1, when hydrogenation of carbon dioxide was performed in an aqueous medium with respect to the metal complex catalysts represented by the general formulas (I) to (IV), it was found that formic acid was generated. In the reaction using this polypyridine-based ligand, the reaction proceeds not only under basic conditions but also under neutral or acidic conditions which were not known by the conventional method (Examples 2, 3, 5, 7). , 8, 10). It was also found that ruthenium and iridium complexes also have catalytic activity (Examples 12 to 14). In particular, it was found that the catalytic activity of the complex having a ligand having a hydroxy group on the pyridine ring was dramatically improved (Examples 11 and 14).
Table 2 shows the effect of accelerating the hydrogenation reaction of carbon dioxide by visible light. As is clear from Examples 15 to 20, the dark reaction hardly proceeds at room temperature, but the reaction is accelerated by irradiation with visible light.
[0011]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a method for producing formic acid by reacting carbon dioxide and hydrogen using a catalyst for reacting carbon dioxide and hydrogen, and a method for immobilizing carbon dioxide can be provided. The feature of the present invention is that, compared with the conventional carbon dioxide hydrogenation method, under relatively low pressure conditions, no organic substance such as amine is required, and in addition to basic conditions, the reaction proceeds even under neutral or acidic conditions. It has the following characteristics.
In addition, this reaction shows a photoactivation effect of the catalyst, which is the first example of a hydrogenation reaction of carbon dioxide. The ability to use light energy other than pressure and heat as a driving force for the hydrogenation reaction can be a very effective method for reducing carbon dioxide.

Claims

When reacting carbon dioxide and hydrogen, water is mixed with the general formulas (I) to (IV)

(Wherein R ₁ is a hydrogen atom, an alkyl group, an aromatic group, a hydroxyl group (—OH), an ester group (—COOR), an amide group (—CONRR ′), a halogen (—X), an oxygen functional group (—OR ), A sulfur function (—SR), a nitrogen function (—NRR ′), a phosphorus function (—PRR′R ″), which may be the same or different. M ₁ is Ir, Rh or Ru; R represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aromatic group, a hydroxyl group (-OH), an ester group (-COOR), an amide group (-CONRR '), a halogen (-X), an oxygen functional group (-OR), and a sulfur functional group. Groups (-SR), a nitrogen function (-NRR '), and a phosphorus function (-PRR'R "), which may be the same or different. Y is a halogen or hydrogen, and X forms a metal complex. In the presence of any compound represented by the formula: , A method for producing formic acid by reacting carbon dioxide and hydrogen.

The method for producing formic acid according to claim 1, wherein carbon dioxide and hydrogen are reacted while irradiating light.

(Wherein R ₁ is a hydrogen atom, an alkyl group, an aromatic group, a hydroxyl group (—OH), an ester group (—COOR), an amide group (—CONRR ′), a halogen (—X), an oxygen functional group (—OR ), A sulfur function (—SR), a nitrogen function (—NRR ′), a phosphorus function (—PRR′R ″), which may be the same or different. M ₁ is Ir, Rh or Ru; R represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aromatic group, a hydroxyl group (-OH), an ester group (-COOR), an amide group (-CONRR '), a halogen (-X), an oxygen functional group (-OR), and a sulfur functional group. Groups (-SR), a nitrogen function (-NRR '), and a phosphorus function (-PRR'R "), which may be the same or different. Y is a halogen or hydrogen, and X forms a metal complex. In the presence of any compound represented by the formula: , A method of immobilizing carbon dioxide by reacting carbon dioxide and hydrogen.

The method for immobilizing carbon dioxide according to claim 3, wherein carbon dioxide and hydrogen are reacted while irradiating light.