【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器等のシャーシに電子部品やケーブル等を実装するために用いる固定具に関し、特にシャーシの表面側からの取り外しを容易に行うことが可能な固定具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
電子機器を組み立てる場合には、パネル、シャーシ、基板等の組立基板（以下、これらをシャーシと称する）に電子部品を取り付けたり、ケーブル等の配線部品を延設配置する必要があり、そのために実装用部品としての固定具が用いられる。例えば、シャーシの表面に沿って複数本のケーブルを並列状態に延設配置する場合には、複数本のケーブルを一括した状態でシャーシに保持するためのワイヤーサドルと称される固定具が用いられる。従来のワイヤサドルの一例を図７に示す。このワイヤサドル１Ｂはミニサドルとも称されており、上向き「コ」字状をしたサドル部１０と、当該サドル部１０の下面から下方に突出された嵌合部３０とを備えて樹脂成形により形成されている。サドル部１０は、上方に向けて開放された上向き「コ」字状のサドル本体１１の両端部にそれぞれ内方に向けて突出され、かつそれぞれの先端部が上下に重なる一対の係止片１２，１３を一体に有している。そして、保持するケーブルＣをサドル部１０の開口内に向けて押し込むことにより、両係止片１２，１３は弾性変形されてケーブルＣの挿通を許し、その後に弾性復帰して開口を閉塞することでケーブルＣがサドル部１０から脱落しないようになっている。
【０００３】
また、嵌合部３０はサドル部１０の底面から下方に突出したポスト３２の先端部に基端に向けて矢尻状をした一対の嵌合片３３，３３が連結されており、これら嵌合片３３，３３の先端部には厚さの薄い突片３６，３６が形成され、この突片３６，３６の外側に径方向の段部３３ａ，３３ａが形成されている。そして、嵌合部３０をシャーシ２に設けた透孔３内に表面側から挿入すると、一対の嵌合片３３，３３は弾性により縮径されて透孔３を通り、通過後は弾性復帰して拡径することで嵌合片３３，３３の先端部に設けた段部３３ａ，３３ａが透孔３の内縁部に嵌合する。また、このときサドル本体１１の下面の両側に設けられた突部１１ａ，１１ａがシャーシ２の表面側に当接され、この当接力によって段部３３ａ，３３ａと透孔３との嵌合状態が保持される。これによりミニサドル１Ｂはシャーシ２に固定される。なお、このような構成の嵌合部を備えた固定具としては、例えば特許文献１に電線束クランプとして記載されているものがある。
【０００４】
【特許文献１】特開平９−２４２９３６号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年における家電製品、ＯＡ機器、自動車、電子機器全般において環境問題の解決策として環境配慮型製品の販売が義務付けられている中で、例えば、電子機器に内装したプリント基板や配線を電子機器のシャーシやパネル等から解体可能にすることが要求されている。特に、配線を解体する際には、配線や、これを保持しているワイヤサドルをシャーシの表面側から取り外すことが望まれる。しかしながら、図７に示した従来のミニサドル１Ｂでは、嵌合部３０がサドル部１０の下面とシャーシ２との間に隠れた状態で配置されているため、ミニサドル１Ｂをシャーシ２から取り外す際にはシャーシ２の表面側から嵌合部３０を操作することができず、シャーシ２の裏面側から操作して一対の嵌合片３３，３３を縮径させ、透孔３を挿通させる必要がある。そのため、シャーシ２の表面側からの取り外しを行うことができず、前記したような取り外しフリーの要望を満たすことができず、これに加えて、嵌合片３３，３３が小さくて指で掴み難いためにその操作が極めて行い難いものになるという問題がある。
【０００６】
本発明の目的は、シャーシの表面側からの取り外しを容易に行うことを可能にした固定具を提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シャーシに対して部品を保持させるための保持部と、前記保持部と一体に設けられ、前記シャーシに設けられた透孔に嵌合して前記保持部を前記シャーシに固定するための嵌合部とを備える固定具において、前記嵌合部は前記保持部の直下位置から外れた一側部に配置され、前記嵌合部は、前記保持部の一側から下方に向けて突出されたポストと、前記ポストの先端部に設けられ、外径方向に弾性変形して前記透孔に嵌合される矢尻型をした一対の嵌合片と、前記嵌合片の先端部からそれぞれ外方に突出され、手操作されたときに前記一対の嵌合片を内径方向に弾性変形して前記透孔との嵌合から離脱させるための一対の解除片とを備えている。
【０００８】
本発明によれば、嵌合部に設けた一体の解除片を両外側から指で摘んで嵌合片を内径方向に弾性変形させることでシャーシの透孔から固定具を容易に取り外すことができる。特に、嵌合部は保持部の直下には存在せず、その一側に存在しているので解除片の操作は容易であり、取り外しを容易に行うことができる。また、保持部を含めた固定具の高さ寸法が大きくなることもない。
【０００９】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図１は本発明の固定具としてワイヤサドル、特にミニサドルに適用した実施形態の斜視図、図２（ａ），（ｂ），（ｃ）はその正面図、平面図、右側面図である。これらの図において、ミニサドル１は、図外のケーブルを保持する保持部として、ここではサドル部１０と、このサドル部１０をシャーシに固定するための嵌合部２０とで構成されており、樹脂成形により一体に形成されている。そして、前記嵌合部２０がシャーシ２に設けられた透孔３に嵌入されることでシャーシ２に取着されるようになっている。
【００１０】
前記サドル部１０は、幅寸法に比較して左右長さ寸法及び上下長さ寸法が大きく、概ね上部に開口を有する上向き「コ」字状をしたサドル本体１１を有しており、このサドル本体１１の上方に向けて開放された両端部にそれぞれ内方に向けて突出する一対の係止片１２，１３を有している。これら一対の係止片１２，１３は、それぞれの先端部が幾分下方に傾斜するように突出された上で、両先端部が互いに上下方向に近接した状態で重ねられている。この構成のサドル部１０では、保持しようとするケーブルをサドル本体１１の開口から内部に向けて押し込むことにより、両係止片１２，１３は弾性変形されてケーブルの挿通を許し、その後に弾性復帰して開口を閉塞することでケーブルがサドル部１０から脱落しないようになっている。
【００１１】
また、嵌合部２０は前記サドル本体１１の下辺の一側部から幅方向に突出した基部２１を有しており、この基部２１によって嵌合部２０は前記サドル部１０の直下位置から側方に外れた位置に形成されている。前記嵌合部２０は前記基部２１の下面から所要の長さで下方に突出した細長い板状のポスト２２を備えている。前記ポスト２２の下側の先端部にはそれぞれ基部方向に向けて徐々に板厚が増加され、径方向に弾性変形可能な一対の嵌合片２３，２３が連結されており、嵌合部全体として矢尻型に形成されている。前記一対の嵌合片２３，２３の外側面は、図２（ｄ）にＡ−Ａ線断面図を示すように、前記ポスト２２を中心とした円弧状とされ、円形の輪郭の一部を構成するようになっている。また、前記一対の嵌合片２３，２３の先端部にはそれぞれ板厚の小さい連結片２４，２４が一体に連結形成されており、当該先端部の外側面には前記連結片２４，２４と嵌合片２３，２３との板厚の差に相当する径方向の段部２３ａ，２３ａが形成されている。前記一対の連結片２４，２４の他端は前記基部２１に近接する位置に配置されており、この他端には前記基部２１よりも上方に向けてしかも互いに離反するように外側に向けて翼状に広げられた一対の解除片２５，２５が一体に形成されている。なお、これら一対の解除片２５，２５の先端部は後述するように指で摘んだときに指先が痛くならないように断面が円形に形成されている。また、摘む際に解除片２５，２５自身が変形されることがないように所要の厚さに形成されている。
【００１２】
以上の構成のミニサドル１によれば、ミニサドル１をシャーシ２の透孔３に取着する際には、図３及び図５（ａ）に示すように、作業者はミニサドル１の嵌合部２０をシャーシ２の上面側から透孔３に挿入する。このようにして挿入することにより、嵌合部２０の一対の嵌合片２３，２３は内径方向に弾性変形されて縮径され、透孔３内の挿入を可能にする。そして、図５（ｂ）に示すように、嵌合片２３，２３が透孔３を貫通すると、嵌合片２３，２３は弾性力によって復元して外径方向に拡径し、段部２３ａ，２３ａがシャーシ２の下面において透孔３の内縁部に係合する。これにより、ミニサドル１を上方に引っ張った場合でも、段部２３ａ，２３ａと透孔３との係合によって嵌合部２０が透孔３から挿脱されることがなく、ミニサドル１をシャーシ２に固定することができる。
【００１３】
しかる上で、図４に示すように、シャーシ２の上面に延設しようとするケーブルＣをサドル部１０のサドル本体１１の開口から内部に内に押し込むことにより、両係止片１２，１３は弾性変形されてケーブルＣの挿通を許し、その後に弾性復帰して開口を閉塞することでケーブルＣはサドル部１０から脱落することがなく、シャーシ２に保持される。なお、以上の作業は、先にケーブルＣをサドル部１０に挿通保持させた上で、ミニサドル１の嵌合部２０をシャーシ２の透孔３に嵌合させるようにしてもよい。
【００１４】
一方、シャーシ２に対して取着状態にあるミニサドル１をシャーシ２から取り外す際には、図３及び図５（ｃ）にそれぞれ鎖線で示すように、２本の指Ｆで解除片２５，２５を両外側から摘み、かつ両側から力を加えて解除片２５，２５を内側に変形させる。この変形により、図５（ｃ）に示すように、解除片２５，２５と一体の連結片２４，２４も内側に向けて変形される。したがって、連結片２４，２４と一体の嵌合片２３，２３も内側に変形されて縮径され、段部２３ａ，２３ａが透孔３の内縁部から外れることになる。したがって、そのままミニサドル１をシャーシ２の上方に引き上げることで嵌合部２０を透孔３から引き抜くことができ、ミニサドル１の取り外しが実現できる。
【００１５】
また、このミニサドル１では、解除片２５，２５がサドル部１０の直下ではなく一側部に配置されているので、前述したミニサドル１の取り外し時に、指Ｆで解除片２５，２５を摘む際にサドル部１０が邪魔になることはなく、操作を容易なものとする。さらに、仮に嵌合部２０をサドル部１０の直下に配置した場合には、サドル部１０と解除片２５，２５との干渉を避けるためにサドル部１０を高い位置に形成する必要が生じてミニサドル全体の上下方向の寸法が長くなってしまうが、嵌合部２０をサドル部１０の直下ではなくの一側に配置したことでサドル部１０の高さを高く必要はなく、ミニサドル全体の上下方向の寸法を小さくすることが可能になる。
【００１６】
その一方で、図４に示したようにワイヤＣをシャーシ２上に保持したときには、ワイヤＣは一対の解除片２５，２５の間に延設されるため、ワイヤＣを延設する上での障害になることもない。また、これにより外力が解除片２５，２５に加えられた場合でも、解除片２５，２５はワイヤＣとの当接によって内方への変形が抑制されるため、解除片２５，２５によって嵌合片２３，２３が内径方向に変形されることもなく、嵌合部２０が透孔３から離脱されてしまうことはない。
【００１７】
さらに、一対の解除片２５，２５の弾性力が大きくなるように設計すれば、連結片２４，２４を介して嵌合片２３，２３の弾性力も大きくなり、透孔３に対する嵌合力を大きくして嵌合部２０での嵌合力を高め、ミニサドル１の固定強度を高めることが可能になる。特に、シャーシ２の厚さにばらつきがあるような場合でも固定状態を安定なものにできる。また、このように解除片２５，２５の弾性力を大きくしても、解除片２５，２５を長めにしてモーメント長が長くなるように設計することにより、ミニサドル１を取り外す際の解除片２５，２５に対する操作力を低減でき、取り外しが困難になるようなこともない。
【００１８】
以上のように、本実施形態のミニサドル１は、シャーシ２の透孔３にミニサドル１を取着する作業及び離脱作業を容易に行うことができ、環境問題の解決策として電気製品のプリント基板や配線をシャーシやパネル等から解体する際の作業を容易にする一方で、シャーシ２に取着したミニサドル１がシャーシ２から容易に離脱することがなく、ミニサドル１によるケーブル保持の信頼性を向上することが可能になる。
【００１９】
ここで、前記実施形態では本発明をケーブルタイに適用した実施形態を示してたが、ミニサドル以外のケーブルサドル、特に図６に示すようにサドル本体１１の開口を開閉可能な係止片１４の先端部にロック片１５を有し、このロック片１５をサドル本体１１に設けたロック部１６に対してロック可能なサドル部１０Ａを有して、ケーブルをより離脱し難くしたロッキングワイヤサドル１Ａの嵌合部２０としても本発明を適用することが可能である。なお、嵌合部２０は前記ミニサドル１の構成と同じであるので、同一符号を付してその説明は省略する。
【００２０】
さらに、本発明の固定具は、保持部の構造が前記ミニサドルに限定されるものではなく、個々の図示は省略するが、嵌合部をシャーシに設けた透孔に嵌合して取着し、保持部において各種部品をシャーシに保持させる各種の固定具についても同様に適用できることは言うまでもない。
【００２１】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の固定具は、嵌合部は保持部の直下位置から外れた一側部に配置されるとともに、手操作されたときに嵌合部における嵌合状態を解消して固定具をシャーシから離脱させるための一対の解除片を備えているので、解除片を両外側から指で摘んで嵌合片を内径方向に弾性変形させることでシャーシの透孔から固定具を容易に取り外すことができ、取り外しフリーの要求に応えることが可能になる。特に、嵌合部は保持部の直下には存在せず、その一側に存在しているので解除片の操作は容易であり、取り外しを容易に行うことができる。また、嵌合部は保持部の直下に存在していないため、保持部の高さ寸法が大きくなることはなく、小型の固定具が構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明をミニサドルに適用した実施形態の斜視図である。
【図２】ミニサドルの平面図、正面図、右側面図、Ａ−Ａ線断面図である。
【図３】ミニサドルの装着状態を説明するための斜視図である。
【図４】ミニサドルでケーブルを保持した状態を示す斜視図である。
【図５】ミニサドルの装着及び離脱の各動作を説明するための正面図である。
【図６】ロッキングワイヤサドルの正面図である。
【図７】従来のワイヤサドルの正面図である。
【符号の説明】
１ ミニサドル（固定具）
２ シャーシ
３ 透孔
１０ サドル部
１１ サドル本体
１２，１３ 係止片
１４ 係止片
１５ ロック片
１６ ロック部
２０ 嵌合部
２１ 基部
２２ ポスト
２３ 嵌合片
２４ 連結片
２５ 解除片
Ｃ ケーブル
Ｆ 指[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a fixture used to mount electronic components, cables, and the like on a chassis of an electronic device or the like, and more particularly to a fixture that can be easily removed from the front side of the chassis.
[0002]
[Prior art]
When assembling an electronic device, it is necessary to attach electronic components to an assembly board such as a panel, a chassis, and a board (hereinafter, these are referred to as a chassis) or to extend and arrange wiring components such as a cable. Fixtures are used as parts for use. For example, when a plurality of cables are extended and arranged in parallel along the surface of the chassis, a fixture called a wire saddle for holding the plurality of cables together in the chassis is used. . FIG. 7 shows an example of a conventional wire saddle. The wire saddle 1B is also called a mini saddle, and is formed by resin molding including an upward “U” shaped saddle portion 10 and a fitting portion 30 protruding downward from the lower surface of the saddle portion 10. ing. The saddle portion 10 is protruded inward at both ends of a saddle body 11 having an upwardly open "U" shape and opened upward, and a pair of locking pieces 12 each having a top end vertically overlapping. , 13 are integrally provided. Then, by pushing the held cable C into the opening of the saddle portion 10, the locking pieces 12, 13 are elastically deformed to allow the cable C to pass therethrough, and thereafter elastically return to close the opening. This prevents the cable C from dropping from the saddle portion 10.
[0003]
The fitting portion 30 is connected to a pair of fitting pieces 33, 33 each having an arrowhead shape toward the base end, to a tip end of a post 32 projecting downward from the bottom surface of the saddle portion 10. Projections 36, 36 having a small thickness are formed at the distal ends of the projections 33, 33, and radial steps 33a, 33a are formed outside the projections 36, 36. When the fitting portion 30 is inserted into the through hole 3 provided in the chassis 2 from the front side, the pair of fitting pieces 33, 33 are reduced in diameter by elasticity, pass through the through hole 3, and return to elastic after passing. When the diameter is increased, the steps 33a, 33a provided at the tips of the fitting pieces 33, 33 are fitted to the inner edge of the through hole 3. At this time, the projections 11a, 11a provided on both sides of the lower surface of the saddle main body 11 are brought into contact with the front surface side of the chassis 2, and the fitting force between the steps 33a, 33a and the through hole 3 is caused by this contact force. Will be retained. Thereby, the mini saddle 1B is fixed to the chassis 2. In addition, as a fixture provided with the fitting portion having such a configuration, for example, there is a fixture described as a wire bundle clamp in Patent Document 1.
[0004]
[Patent Document 1] Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-242936
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in recent years, sales of environmentally conscious products have been obliged as a solution to environmental problems in home electric appliances, OA equipment, automobiles, and electronic equipment in general. It is required to be able to be dismantled from a chassis or panel. In particular, when disassembling the wiring, it is desired to remove the wiring and the wire saddle holding the wiring from the front side of the chassis. However, in the conventional mini-saddle 1B shown in FIG. 7, since the fitting portion 30 is disposed in a state of being hidden between the lower surface of the saddle portion 10 and the chassis 2, when the mini-saddle 1B is removed from the chassis 2, The fitting portion 30 cannot be operated from the front surface side of the chassis 2, and it is necessary to operate the fitting portion 33 from the rear surface side of the chassis 2 to reduce the diameter of the pair of fitting pieces 33, 33 so that the through hole 3 is inserted. For this reason, the chassis 2 cannot be removed from the front surface side, and the above-described demand for the removal-free operation cannot be satisfied. In addition, the fitting pieces 33, 33 are so small that it is difficult to grip them with fingers. Therefore, there is a problem that the operation becomes extremely difficult.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a fixing device that can be easily removed from the front side of a chassis.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides a holding portion for holding a component with respect to a chassis, and a holding portion provided integrally with the holding portion, the fitting portion being fitted into a through hole provided in the chassis to fix the holding portion to the chassis. And a fitting having a fitting portion, wherein the fitting portion is disposed on one side portion deviated from a position immediately below the holding portion, and the fitting portion protrudes downward from one side of the holding portion. A pair of arrow-shaped fitting pieces provided at the tip of the post and elastically deformed in the outer diameter direction and fitted into the through-holes, respectively, from the tip of the fitting piece. A pair of release pieces projecting outward and elastically deforming the pair of fitting pieces in the inner diameter direction when manually operated to separate from the fitting with the through holes.
[0008]
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, a fixing tool can be easily removed from the through-hole of a chassis by pinching an integrated release piece provided in the fitting part with fingers from both outer sides and elastically deforming the fitting piece in the inner diameter direction. . In particular, since the fitting portion does not exist immediately below the holding portion but exists on one side thereof, the operation of the release piece is easy, and the detachment can be easily performed. In addition, the height of the fixture including the holding portion does not increase.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a perspective view of an embodiment in which the present invention is applied to a wire saddle, in particular, a mini saddle as a fixture of the present invention, and FIGS. 2 (a), 2 (b) and 2 (c) are a front view, a plan view and a right side view thereof. In these figures, the mini saddle 1 is constituted by a saddle portion 10 and a fitting portion 20 for fixing the saddle portion 10 to a chassis as a holding portion for holding a cable (not shown). It is formed integrally by molding. The fitting portion 20 is attached to the chassis 2 by being fitted into a through hole 3 provided in the chassis 2.
[0010]
The saddle portion 10 has a saddle main body 11 having an upward U-shape having an opening at an upper portion, having a left-right length dimension and an up-down length dimension larger than the width dimension. The pair of locking pieces 12 and 13 projecting inward are provided at both end portions opened upward from the top 11. The pair of locking pieces 12 and 13 are protruded such that their respective tips are inclined slightly downward, and are overlapped in a state where both tips are vertically close to each other. In the saddle portion 10 having this configuration, the cable to be held is pushed in from the opening of the saddle body 11 so that the locking pieces 12 and 13 are elastically deformed to allow insertion of the cable, and thereafter elastically return. By closing the opening, the cable is prevented from dropping from the saddle portion 10.
[0011]
The fitting portion 20 has a base 21 projecting in the width direction from one side of the lower side of the saddle main body 11, and the fitting portion 20 is laterally moved from a position directly below the saddle portion 10 by the base 21. It is formed in a position deviated from. The fitting portion 20 includes an elongated plate-like post 22 projecting downward from the lower surface of the base portion 21 by a required length. A pair of fitting pieces 23, 23, each of which is gradually increased in thickness in the base direction and elastically deformable in the radial direction, are connected to the lower end portions of the posts 22 respectively. It is formed in the shape of an arrowhead. The outer surfaces of the pair of fitting pieces 23, 23 are formed in an arc shape centering on the post 22, as shown in a cross-sectional view along the line AA in FIG. Configuration. In addition, connecting pieces 24, 24 having a small thickness are integrally formed at the tips of the pair of fitting pieces 23, 23, respectively, and the connecting pieces 24, 24 are formed on the outer surfaces of the tips. Steps 23a, 23a in the radial direction corresponding to the difference in plate thickness from the fitting pieces 23, 23 are formed. The other end of the pair of connecting pieces 24, 24 is disposed at a position close to the base 21, and this other end has a wing-like shape facing upward from the base 21 and outwardly away from each other. Are formed integrally with each other. The distal ends of the pair of release pieces 25, 25 are formed in a circular cross section so that the fingertips do not hurt when picked up with a finger as described later. Further, the release pieces 25, 25 themselves are formed to have a required thickness so as not to be deformed when being picked.
[0012]
According to the mini-saddle 1 having the above-described configuration, when attaching the mini-saddle 1 to the through hole 3 of the chassis 2, as shown in FIGS. Into the through hole 3 from the upper surface side of the chassis 2. By inserting in this manner, the pair of fitting pieces 23 of the fitting portion 20 are elastically deformed in the inner diameter direction and reduced in diameter, so that insertion into the through hole 3 is enabled. Then, as shown in FIG. 5 (b), when the fitting pieces 23, 23 penetrate through the through hole 3, the fitting pieces 23, 23 are restored by the elastic force and expanded in the outer diameter direction, so that the step 23a is formed. , 23 a engage with the inner edge of the through hole 3 on the lower surface of the chassis 2. Thus, even when the mini saddle 1 is pulled upward, the fitting portion 20 is not inserted into or removed from the through hole 3 by the engagement between the steps 23a, 23a and the through hole 3, and the mini saddle 1 is attached to the chassis 2. Can be fixed.
[0013]
Then, as shown in FIG. 4, the cable C to be extended on the upper surface of the chassis 2 is pushed into the saddle body 11 through the opening of the saddle main body 11 of the saddle portion 10 so that the locking pieces 12 and 13 are fixed. The cable C is elastically deformed to allow insertion of the cable C, and then elastically restored to close the opening, whereby the cable C does not fall off the saddle portion 10 and is held by the chassis 2. In the above operation, the fitting portion 20 of the mini saddle 1 may be fitted into the through hole 3 of the chassis 2 after the cable C is first inserted into and held by the saddle portion 10.
[0014]
On the other hand, when removing the mini saddle 1 attached to the chassis 2 from the chassis 2, as shown by the chain lines in FIGS. Is gripped from both outer sides, and a force is applied from both sides to deform the release pieces 25, 25 inward. By this deformation, as shown in FIG. 5C, the connection pieces 24, 24 integrated with the release pieces 25, 25 are also deformed inward. Therefore, the fitting pieces 23, 23 integral with the connecting pieces 24, 24 are also deformed inward and reduced in diameter, so that the step portions 23 a, 23 a come off the inner edge of the through hole 3. Therefore, the fitting portion 20 can be pulled out from the through-hole 3 by directly pulling the mini saddle 1 above the chassis 2, and the removal of the mini saddle 1 can be realized.
[0015]
Further, in the mini saddle 1, the release pieces 25, 25 are disposed not on the side of the saddle portion 10 but on one side thereof, so that when the mini saddle 1 is detached, the release pieces 25, 25 are picked up with the finger F. The saddle portion 10 does not become an obstacle, making the operation easy. Furthermore, if the fitting portion 20 is disposed immediately below the saddle portion 10, it is necessary to form the saddle portion 10 at a high position in order to avoid interference between the saddle portion 10 and the release pieces 25, 25. Although the overall vertical dimension becomes longer, the height of the saddle portion 10 does not need to be high by arranging the fitting portion 20 on one side instead of directly below the saddle portion 10, and the vertical direction of the entire mini saddle is reduced. Can be reduced in size.
[0016]
On the other hand, when the wire C is held on the chassis 2 as shown in FIG. 4, the wire C is extended between the pair of release pieces 25, 25, so that the wire C is not extended. There is no obstacle. In addition, even when an external force is applied to the release pieces 25, 25, the release pieces 25, 25 are prevented from deforming inward by contact with the wire C. The pieces 23, 23 are not deformed in the inner diameter direction, and the fitting portion 20 is not detached from the through hole 3.
[0017]
Further, if the elastic force of the pair of release pieces 25, 25 is designed to increase, the elastic force of the fitting pieces 23, 23 via the connecting pieces 24, 24 also increases, and the fitting force to the through hole 3 increases. Thus, the fitting force at the fitting portion 20 can be increased, and the fixing strength of the mini saddle 1 can be increased. In particular, even when the thickness of the chassis 2 varies, the fixed state can be stabilized. Even when the elastic force of the release pieces 25, 25 is increased in this way, the release pieces 25, 25 are designed to be longer so that the moment length becomes longer, so that the release pieces 25, 25 when removing the mini saddle 1 are removed. 25 can be reduced, and there is no difficulty in removing it.
[0018]
As described above, the mini-saddle 1 of the present embodiment can easily perform the work of attaching and detaching the mini-saddle 1 to the through hole 3 of the chassis 2, and a printed circuit board of an electric product as a solution to environmental problems. While minimizing the work of disassembling the wiring from the chassis, panel, etc., the mini saddle 1 attached to the chassis 2 is not easily detached from the chassis 2 and the reliability of holding the cable by the mini saddle 1 is improved. It becomes possible.
[0019]
Here, in the above-described embodiment, an embodiment in which the present invention is applied to a cable tie is shown. However, a cable saddle other than a mini saddle, in particular, as shown in FIG. A locking wire saddle 1A having a locking piece 15 at a tip end and a locking piece 15A lockable to a locking section 16 provided on the saddle main body 11 to make the cable more difficult to detach. The present invention can be applied to the fitting portion 20. Since the fitting portion 20 has the same configuration as that of the mini saddle 1, the same reference numerals are given and the description is omitted.
[0020]
Further, in the fixing device of the present invention, the structure of the holding portion is not limited to the mini saddle, and individual components are not shown, but the fitting portion is fitted and attached to a through hole provided in the chassis. Needless to say, the present invention can be similarly applied to various fixtures that hold various components to the chassis in the holding unit.
[0021]
【The invention's effect】
As described above, in the fixing device of the present invention, the fitting portion is disposed on one side deviated from the position immediately below the holding portion, and the fitting state in the fitting portion is eliminated when manually operated. Equipped with a pair of release pieces for detaching the fixing tool from the chassis, the fixing piece can be easily removed from the through hole of the chassis by pinching the releasing piece with fingers from both outer sides and elastically deforming the fitting piece in the inner diameter direction. It is possible to meet the demand for free removal. In particular, since the fitting portion does not exist immediately below the holding portion but exists on one side thereof, the operation of the release piece is easy, and the detachment can be easily performed. In addition, since the fitting portion does not exist immediately below the holding portion, the height of the holding portion does not increase, and a small fixture can be configured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of an embodiment in which the present invention is applied to a mini saddle.
FIG. 2 is a plan view, a front view, a right side view, and a sectional view taken along line AA of the mini saddle.
FIG. 3 is a perspective view for explaining a mounted state of the mini saddle.
FIG. 4 is a perspective view showing a state where a cable is held by a mini saddle.
FIG. 5 is a front view for explaining each operation of attaching and detaching the mini saddle.
FIG. 6 is a front view of a locking wire saddle.
FIG. 7 is a front view of a conventional wire saddle.
[Explanation of symbols]
1 mini saddle (fixture)
2 Chassis 3 Through-hole 10 Saddle part 11 Saddle body 12, 13 Locking piece 14 Locking piece 15 Locking piece 16 Locking part 20 Fitting part 21 Base 22 Post 23 Fitting piece 24 Connecting piece 25 Release piece C Cable F Finger
