JP2004104650A - 画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置、画像処理用プログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】JPEG2000は、その処理単位がタイル単位のような大きさのブロックであり、合成位置に該当する画像に対応する符号データを識別可能であり、かつ、その符号データがウェーブレット変換/逆変換に影響を及ぼさないように他のブロックの情報を使用しておらず、独立して処理可能なブロック単位であれば、独立して復号可能である、という特徴を有するので、合成位置をタイル単位により検索し(S8,S9)、検索結果として特定された合成位置に対応するタイル単位における符号データを対象として復号・合成・再符号化等の合成処理を施す(S10〜S13)ことで、少なくとも画像全ての復元は必要はなく、極力少ない符号データを扱う合成処理で済み、極力少ない作業メモリの使用で極力高速処理が可能となる。
【選択図】 図18
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像合成機能を有する画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置、画像処理用プログラム及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像入出力技術の進歩により、画像に対する高精細化の要求が高まっている。画像入力装置の一例として、デジタルカメラを例に挙げると、300万以上の画素数を持つ高性能な電化結合素子の低価格化が進み、普及価格帯の製品においても広く用いられるようになっている。また、画像出力装置や画像表示装置の技術分野に関しても、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ等のハードコピー分野における高精細化や低価格化は目を見張るものがあり、このような現象は、複写機や複合機(MFP)等の画像形成装置の分野においても例外ではない。
【0003】
こうした高性能で低価格な画像入出力製品の市場投入効果によって、高精細画像の大衆化が始まっており、今後は、あらゆる場面で高精細画像の需要が高まると予想されている。
【0004】
以上のようなことを背景として、高精細画像を容易に取扱うことのできる圧縮伸長技術に対する要求も、今後ますます高まっていくことは必至と思われる。そこで、そのような要求を満たす画像圧縮技術の一つとして、従来、高精細画像を小さい単位に分割して処理することが可能であり、高圧縮率でも高画質な画像を復号可能なJPEG2000という技術がある。
【0005】
従って、複写機や複合機等の画像形成装置においても、メモリの節約等を図るため、JPEG2000等の高精細画像圧縮伸長技術が搭載され、読取った原稿画像を一旦圧縮符号化して符号データとしてメモリに格納した後、逆の手順で符号データを伸長させて画像データとしてプリンタ側に出力させることでコピー印刷動作が実行されるように構成される傾向にある。
【0006】
ところで、複写機や複合機等にあっては、その機能の多機能・高級化に目覚しいものがあり、その一つの機能として、例えば、図24に示すように、合成元画像aに対して“丸秘”、“至急”、“CONFIDENTIAL”、さらには、会社ロゴマーク等の合成対象画像bを指定された合成位置に合成して印刷出力できるようにした画像合成機能がある。なお、本明細書において、「画像合成」とは、原稿画像同士の合成(重ね合わせ、重なり部分のみ、或いは重なり部分のみを反転させる抜き等)に限らず、予めメモリに用意又は記憶されている印字パターン画像に対して合成元画像となる原稿画像を読込み重ね合わせて印字出力させるような各種形態を含む。これにより、例えば罫線等のフォーマットが記述された原稿を予め複合機等により読取らせてメモリに格納しておき、文書原稿をコピーする際に、フォーマット画像を合成対象画像として指定して合成コピーを行わせることにより、フォーマットが併せて印刷された定型文書をコピーとして得ることができるような各種の利用形態を採れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、一般に、符号化された画像同士の合成を行う際には、一旦、復号処理を行って元の画像データの状態に復元した後、画像データ同士で必要な合成処理(例えば、ビットマップ展開)を行い、合成済みの画像データを再度符号化することにより、合成結果としての符号データを作成するようにしている。
【0008】
しかしながら、このような合成処理では、符号データ同士を復号→画像合成→再符号化というプロセスを経て合成結果としての符号データが得られることとなるため、処理時間がかかるという問題がある。また、符号データから画像の復元を行うので、復元された画像データを扱うための作業メモリが必要になる。特に、ページ全体に亘る符号データを画像データに戻す場合には、ページメモリが必要となる如く、作業領域用に余分なメモリを必要とする。
【0009】
本発明の目的は、JPEG2000フォーマットにより圧縮符号化されたデータを対象として画像合成を行う上で、極力少ない作業メモリの使用で極力高速処理を可能にすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、合成元画像の指定された合成位置に合成対象画像を合成する画像処理装置において、前記合成元画像及び前記合成対象画像のデータをJPEG2000フォーマットにより圧縮符号化された符号データを対象とし、前記合成元画像の符号データ上で、前記合成対象画像の指定された合成位置を独立して処理可能な特定のブロック単位により検索する検索手段と、この検索手段により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを対象に合成処理を施す該当ブロック単位合成処理手段と、を備える。
【0011】
従って、JPEG2000によれば、その処理単位が任意の大きさの“ブロック”(一般には、矩形)であるため、合成しようとする位置に該当する画像に対応する符号データを識別することは可能であり、かつ、その符号データがウェーブレット変換/逆変換においてその係数の値に影響を及ぼさないように他のブロックの情報と関連付けられていなければ、即ち、独立して処理可能なブロック単位であれば、独立して復号可能である、という特徴を有するので、合成位置をこのような特定のブロック単位により検索し、検索結果として特定された合成位置に対応するブロック単位における符号データを対象として合成処理を施すことより、少なくとも画像全てを復元させる必要はなく、極力少ない符号データを扱う合成処理で済み、極力少ない作業メモリの使用で極力高速処理が可能となる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記該当ブロック単位合成手段として、前記検索手段により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データを当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データに入替える符号入替え手段を備える。
【0013】
従って、合成処理の態様として、例えば合成元画像の白下地上に合成対象画像を合成するような例であれば、該当するブロック単位における符号データを入替えるだけで合成処理が済み、結果として、符号データのままでの合成処理が可能となり、復号化・符号化処理を一切要しないため、より一層高速処理化を図れる上に、復号処理用の余分な作業メモリも要しないものとなる。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、画像データを2次元ウェーブレット変換、量子化及び符号化という手順で符号データに圧縮符号化するJPEG2000フォーマットの符号化手段と、圧縮符号化された符号データを復号化、逆量子化及び2次元ウェーブレット逆変換という逆の手順で伸長するJPEG2000フォーマットの復号化手段と、を備え、前記該当ブロック単位合成手段として、前記検索手段により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを前記復号化手段により画像データに伸長して画像を復元する該当画像抽出復元手段と、この該当画像抽出復元手段より復元された画像同士を合成する該当画像合成手段と、この該当画像合成手段により合成された画像の画像データを前記符号化手段により符号データに再符号化して当該合成位置の元の符号データと置換える該当画像再符号化手段と、を備える。
【0015】
従って、合成処理の態様として、例えば画像同士を重ね合わせる合成処理のような例であれば、該当するブロック単位における符号データの入替えだけでは合成処理を行えないが、該当するブロック単位における符号データの画像データへの復号処理、合成処理で済み、画像全てを復元させる場合に比べ、極力少ない作業メモリの使用で極力高速処理が可能となる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、画像データを2次元ウェーブレット変換、量子化及び符号化という手順で符号データに圧縮符号化するJPEG2000フォーマットの符号化手段と、圧縮符号化された符号データを復号化、逆量子化及び2次元ウェーブレット逆変換という逆の手順で伸長するJPEG2000フォーマットの復号化手段と、を備え、前記該当ブロック単位合成手段として、前記検索手段により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを前記復号化手段によりウェーブレット係数まで伸長する該当ウェーブレット係数抽出復元手段と、この該当ウェーブレット係数抽出復元手段より復元されたウェーブレット係数同士を合成する該当ウェーブレット係数合成手段と、この該当ウェーブレット係数合成手段により合成されたウェーブレット係数を前記符号化手段により符号データに再符号化して当該合成位置の元の符号データと置換える該当ウェーブレット係数再符号化手段と、を備える。
【0017】
従って、請求項3記載の発明と同様であるが、該当するブロック単位の合成処理に関して、画像データまで完全に戻さず、その途中であるウェーブレット係数までの復元に留め、このウェーブレット係数の状態で合成処理を行い、その結果を再度圧縮符号化することにより、画像データまで完全に戻す場合に比べて、より一層少ない作業メモリの使用でより一層の高速処理が可能となる。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の画像処理装置において、前記ブロック単位を、ヘッダ情報を含むタイル単位とする。
【0019】
従って、画像を矩形に分割した領域を示すタイルをブロック単位として合成処理を行わせることで、JPEG2000の特徴を活かした判りやすい合成処理が可能となる。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の画像処理装置において、前記ブロック単位を、プレシンクト単位とする。
【0021】
従って、タイル単位よりも細かいプレシンクト単位での処理も可能となる。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の画像処理装置において、前記ブロック単位を、コードブロック単位とする。
【0023】
従って、プレシンクト単位よりも細かいコードブロック単位での処理も可能となる。
【0024】
請求項8記載の発明は、請求項3ないし7の何れか一記載の画像処理装置において、前記合成元画像及び前記合成対象画像がカラー画像の場合、前記該当ブロック単位合成手段は、合成後の輝度信号が色差信号よりも量子化ステップが小さくなるように、輝度信号成分と色差信号成分とで前記合成元画像に対して合成時に重み付けを行うカラー画像処理手段を備える。
【0025】
従って、請求項3ないし8の何れか一記載の画像処理装置において、カラー画像の場合には、輝度成分が合成後の画質に影響するが、輝度成分と色差成分とで、合成元画像に対して合成時に適正な重み付けを行うことで、高画質化を図ることが可能となる。
【0026】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一記載の画像処理装置において、合成後符号データを外部に出力する出力手段を備える。
【0027】
従って、合成後符号データを外部に出力させることで、例えば、外部コンピュータ等において合成画像を活用できる。
【0028】
請求項10記載の発明の画像読取装置は、原稿の画像を読取る光電変換素子と、合成元画像又は合成対象画像の少なくとも一方が前記光電変換素子により読取られた画像データとして符号化手段に供給されてJPEG2000フォーマットにより圧縮符号化された符号データとして保有する記憶装置と、請求項1ないし9の何れか一記載の画像処理装置と、を備える。
【0029】
従って、合成元画像又は合成対象画像となる原稿画像に関してJPEG2000フォーマットによる圧縮符号化を伴う符号データを扱う場合の画像合成を、極力少ない作業メモリの使用で極力高速で処理可能な画像読取装置を提供できる。
【0030】
請求項11記載の発明の画像形成装置は、請求項10記載の画像読取装置と、この画像読取装置により読取られその画像処理装置により画像処理された符号データから復号化手段により伸長された画像データに基づき用紙上に画像を形成するプリンタエンジンと、を備える。
【0031】
従って、合成元画像又は合成対象画像となる原稿画像に関してJPEG2000フォーマットによる圧縮符号化を伴う符号データを扱う場合の画像合成・印刷処理を、極力少ない作業メモリの使用で極力高速で処理可能が画像形成装置を提供できる。
【0032】
請求項12記載の発明の画像処理用プログラムは、合成元画像の指定された合成位置に合成対象画像を合成する画像処理装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、前記合成元画像及び前記合成対象画像のデータをJPEG2000フォーマットにより圧縮符号化された符号データを対象とし、前記合成元画像の符号データ上で、前記合成対象画像の指定された合成位置を独立して処理可能な特定のブロック単位により検索する検索機能と、この検索機能により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを対象に合成処理を施す該当ブロック単位合成処理機能と、を実行させる。
【0033】
従って、JPEG2000によれば、その処理単位が任意の大きさの矩形ブロックであるため、合成しようとする位置に該当する画像に対応する符号データを識別することは可能であり、かつ、その符号データがウェーブレット変換/逆変換においてその係数の値に影響を及ぼさないように他のブロックの情報と関連付けられていなければ、即ち、独立して処理可能なブロック単位であれば、独立して復号可能である、という特徴を有するので、合成位置をこのような特定のブロック単位により検索し、検索結果として特定された合成位置に対応するブロック単位における符号データを対象として合成処理を施すことより、少なくとも画像全てを復元させる必要はなく、極力少ない符号データを扱う合成処理で済み、極力少ない作業メモリの使用で極力高速処理が可能となる。
【0034】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の画像処理用プログラムにおいて、前記該当ブロック単位合成機能として、前記検索機能により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データを当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データに入替える符号入替え機能を前記コンピュータに実行させる。
【0035】
従って、合成処理の態様として、例えば合成元画像の白下地上に合成対象画像を合成するような例であれば、該当するブロック単位における符号データを入替えるだけで合成処理が済み、結果として、符号データのままでの合成処理が可能となり、復号化・符号化処理を一切要しないため、より一層高速処理化を図れる上に、復号処理用の余分な作業メモリも要しないものとなる。
【0036】
請求項14記載の発明は、請求項12記載の画像処理用プログラムにおいて、画像データを2次元ウェーブレット変換、量子化及び符号化という手順で符号データに圧縮符号化するJPEG2000フォーマットの符号化手段と、圧縮符号化された符号データを復号化、逆量子化及び2次元ウェーブレット逆変換という逆の手順で伸長するJPEG2000フォーマットの復号化手段とを有する前記画像処理装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、前記該当ブロック単位合成機能として、前記検索機能により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを前記復号化機能により画像データに伸長して画像を復元する該当画像抽出復元機能と、この該当画像抽出復元機能より復元された画像同士を合成する該当画像合成機能と、この該当画像合成機能により合成された画像の画像データを前記符号化機能により符号データに圧縮符号化して当該合成位置の元の符号データと置換える該当画像再符号化機能と、を実行させる。
【0037】
従って、合成処理の態様として、例えば画像同士を重ね合わせる合成処理のような例であれば、該当するブロック単位における符号データの入替えだけでは合成処理を行えないが、該当するブロック単位における符号データの画像データへの復号処理、合成処理で済み、画像全てを復元させる場合に比べ、極力少ない作業メモリの使用で極力高速処理が可能となる。
【0038】
請求項15記載の発明は、請求項12記載の画像処理用プログラムにおいて、画像データを2次元ウェーブレット変換、量子化及び符号化という手順で符号データに圧縮符号化するJPEG2000フォーマットの符号化手段と、圧縮符号化された符号データを復号化、逆量子化及び2次元ウェーブレット逆変換という逆の手順で伸長するJPEG2000フォーマットの復号化手段とを有する前記画像処理装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、前記該当ブロック単位合成手段として、前記検索機能により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを前記復号化機能の前記2次元ウェーブレット逆変換によりウェーブレット係数まで伸長する該当ウェーブレット係数抽出復元機能と、この該当ウェーブレット係数抽出復元機能より復元されたウェーブレット係数同士を合成する該当ウェーブレット係数合成機能と、この該当ウェーブレット係数合成機能により合成されたウェーブレット係数を前記符号化手段により符号データに再符号化して当該合成位置の元の符号データと置換える該当ウェーブレット係数再符号化機能と、を実行させる。
【0039】
従って、請求項14記載の発明と同様であるが、該当するブロック単位の合成処理に関して、画像データまで完全に戻さず、その途中であるウェーブレット係数までの復元に留め、このウェーブレット係数の状態で合成処理を行い、その結果を再度圧縮符号化することにより、画像データまで完全に戻す場合に比べて、より一層少ない作業メモリの使用でより一層の高速処理が可能となる。
【0040】
請求項16記載の発明は、請求項12ないし15の何れか一記載の画像処理用プログラムにおいて、前記ブロック単位を、ヘッダ情報を含むタイル単位とする。
【0041】
従って、画像を矩形に分割した領域を示すタイルをブロック単位として合成処理を行わせることで、JPEG2000の特徴を活かした判りやすい合成処理が可能となる。
【0042】
請求項17記載の発明は、請求項12ないし15の何れか一記載の画像処理用プログラムにおいて、前記ブロック単位を、プレシンクト単位とする。
【0043】
従って、タイル単位よりも細かいプレシンクト単位での処理も可能となる。
【0044】
請求項18記載の発明は、請求項12ないし15の何れか一記載の画像処理用プログラムにおいて、前記ブロック単位を、コードブロック単位とする。
【0045】
従って、プレシンクト単位よりも細かいコードブロック単位での処理も可能となる。
【0046】
請求項19記載の発明は、請求項14ないし18の何れか一記載の画像処理用プログラムにおいて、前記合成元画像及び前記合成対象画像がカラー画像の場合、前記該当ブロック単位合成機能は、合成後の輝度信号が色差信号よりも量子化ステップが小さくなるように、輝度信号成分と色差信号成分とで前記合成元画像に対して合成時に重み付けを行うカラー画像処理手段を備える。
【0047】
従って、請求項14ないし18の何れか一記載の画像処理用プログラムにおいて、カラー画像の場合には、輝度成分が合成後の画質に影響するが、輝度成分と色差成分とで、合成元画像に対して合成時に適正な重み付けを行うことで、高画質化を図ることが可能となる。
【0048】
請求項20記載の発明のコンピュータ読取り可能な記憶媒体は、請求項12ないし19の何れか一記載の画像処理用プログラムを記憶している。
【0049】
従って、請求項12ないし19の何れか一記載の発明の場合と同様の作用を奏する。
【0050】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1ないし図22に基づいて説明する。
【0051】
[JPEG2000について概略説明]
まず、JPEG2000について概略説明する。
【0052】
図1は、JPEG2000アルゴリズムの基本を説明するための機能ブロック図である。図1に示すように、JPEG2000アルゴリズムは、色空間変換・逆変換部101、2次元ウェーブレット変換・逆変換部102、量子化・逆量子化部103、エントロピー符号化・復号化部104、タグ処理部105によって構成されている。以下、各部について説明する。
【0053】
色空間変換・逆変換部101及び2次元ウェーブレット変換・逆変換部102について図2及び図3を参照しながら説明する。
【0054】
図2は、カラー画像である原画像の分割された各コンポーネントの一例を示す模式図である。カラー画像は、一般に、図2に示すように、原画像の各コンポーネントR、G、B(111)が、例えばRGB原色系によって分離されている。そして、原画像の各コンポーネントR、G、Bは、さらに、矩形をした領域であるタイル112によって分割される。個々のタイル112、例えば、R00,R01,…,R15/G00,G01,…,G15/B00,B01,…,B15は、圧縮伸長プロセスを実行する際の基本単位を構成する。従って、圧縮伸長動作は、コンポーネントR、G、B(111)毎、そしてタイル112毎に、独立して行なわれる。
【0055】
ここで、画像データの符号化時、各タイル112のデータは、図1に示す色空間変換・逆変換部101に入力され、色空間変換を施された後、2次元ウェーブレット変換・逆変換部102で2次元ウェーブレット変換(順変換)が適用されて周波数帯に空間分割される。
【0056】
図3は、デコンポジションレベル数が3であるの場合の各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示す模式図である。2次元ウェーブレット変換・逆変換部102は、原画像のタイル分割によって得られたタイル原画像(0LL)(デコンポジションレベル0)に対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル1に示すサブバンド(1LL,1HL,1LH,1HH)を分離する。そして、2次元ウェーブレット変換・逆変換部102は、引き続き、この階層における低周波成分1LLに対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル2に示すサブバンド(2LL,2HL,2LH,2HH)を分離する。2次元ウェーブレット変換・逆変換部102は、順次同様に、低周波成分2LLに対しても、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル3に示すサブバンド(3LL,3HL,3LH,3HH)を分離する。図3中、各デコンポジションレベルにおいて符号化の対象となるサブバンドはグレーで示されている。例えば、デコンポジションレベル数を3とした場合、グレーで示したサブバンド(3HL,3LH,3HH,2HL,2LH,2HH,1HL,1LH,1HH)が符号化対象となり、3LLサブバンドは符号化されない。
【0057】
次いで、量子化・逆量子化部103では、指定した符号化の順番で符号化の対象となるビットが定められた後、対象ビット周辺のビットからコンテキストが生成される。
【0058】
図4は、プレシンクトを例示する模式図である。量子化の処理が終わったウェーブレット係数は、個々のサブバンド毎に、「プレシンクト」と呼ばれる重複しない矩形に分割される。これは、インプリメンテーションでメモリを効率的に使うために導入されたものである。図4に示すように、一つのプレシンクトは、空間的に一致した3つの矩形領域からなっている。さらに、個々のプレシンクトは、重複しない矩形の「コードブロック」に分けられる。これは、エントロピーコーディングを行う際の基本単位となる。
【0059】
図5は、2次元ウェーブレット変換後の2次元ウェーブレット係数の値を「ビットプレーン」単位に分解し、画素或いはコードブロック毎に「ビットプレーン」に順位付けを行う処理の概要を示す模式図である。ウェーブレット変換後の係数値は、そのまま量子化し符号化することも可能であるが、JPEG2000では符号化効率を上げるために、係数値を「ビットプレーン」単位に分解し、画素或いはコードブロック毎に「ビットプレーン」に順位付けを行うことができる。図5には、その手順を簡単に示した。この例は、原画像(32×32画素)を16×16画素のタイル4つで分割した場合の例であり、デコンポジションレベル1のプレシンクトとコードブロックとの大きさは、各々8×8画素と4×4画素としている。プレシンクトとコードブロックの番号とは、ラスター順に付けられる。タイル境界外に対する画素拡張にはミラーリング法を使い、可逆(5,3)フィルタでウェーブレット変換を行い、デコンポジションレベル1のウェーブレット係数値を求めている。
【0060】
また、図5には、タイル0/プレシンクト3/コードブロック3について、代表的な「レイヤ」についての概念的な模式図も併せて示している。レイヤの構造は、ウェーブレット係数値を横方向(ビットプレーン方向)から見ると理解し易い。1つのレイヤは任意の数のビットプレーンから構成される。この例では、レイヤ0、1、2、3は、各々、1、3、1という3つのビットプレーンからなっている。そして、LSBに近いビットプレーンを含むレイヤ程、先に量子化の対象となり、逆に、MSBに近いレイヤは最後まで量子化されずに残ることになる。LSBに近いレイヤから破棄する方法はトランケーションと呼ばれ、量子化率を細かく制御することが可能である。
【0061】
次いで、エントロピー符号化・復号化部104について図6を参照しながら説明する。図6は、符号化された画像データのコードストリームを例示する模式図である。エントロピー符号化・復号化部104(図1参照)では、コンテキストと対象ビットとから、確率推定によって各コンポーネントRGBのタイル112に対する符号化を行う。こうして、原画像の全てのコンポーネントRGBについて、タイル112単位で符号化処理が行われる。
【0062】
次いで、タグ処理部105について説明する。タグ処理部105は、エントロピー符号化・復号化部104からの全符号化データを1本のコードストリームに結合するとともに、それにタグを付加する処理を行う。図6に、コードストリームの構造を簡単に示している。このようなコードストリームの先頭と各タイル112を構成する部分タイルの先頭には、ヘッダと呼ばれるタグ情報が付加され、その後に、各タイル112の符号化データが続く。そして、コードストリームの終端には、再びタグが置かれる。
【0063】
一方、復号化時には、符号化時とは逆に、各コンポーネントRGBの各タイル112のコードストリームから画像データを生成する。このような処理について、図1を用いて簡単に説明する。タグ処理部105は、外部より入力したコードストリームに付加されたタグ情報を解釈し、コードストリームを各コンポーネントRGBの各タイル112のコードストリームに分解し、その各コンポーネントRGBの各タイル112のコードストリーム毎に復号化処理を行う。この際、コードストリーム内のタグ情報に基づく順番で復号化の対象となるビットの位置が定められるとともに、量子化・逆量子化部103において、その対象ビット位置の周辺ビット(既に復号化を終えている)の並びからコンテキストを生成する。そして、エントロピー符号化・復号化部104では、そのコンテキストとコードストリームとから確率推定によって復号化を行なって対象ビットを生成し、それを対象ビットの位置に書き込む。このようにして復号化されたデータは、周波数帯域毎に空間分割されているため、これを2次元ウェーブレット変換・逆変換部102で2次元ウェーブレット逆変換を行うことにより、画像データ中の各コンポーネントRGBにおける各タイル112が復元される。復元されたデータは、色空間変換・逆変換部101によって元の表色系のデータに変換される。
【0064】
次に、JPEG2000の符号フォーマット例を説明する。図7はJPEG2000の符号フォーマットを示す概略図である。当該符号フォーマットは、符号データの始まりを示すSOC(Start of Codestream)マーカで始まり、その後に、符号化のパラメータや量子化のパラメータを記述したメインヘッダが続き、さらに、実際の符号データが続く構成である。実際の符号データは、SOT(Start of Tile−part)マーカで始まり、タイルヘッダ、SOD(Start of Data)マーカ、タイルデータ(符号)で構成される。これら画像全体に相当する符号データの後に、符号の終了を示すEOC(End of Codestream)マーカが付加される。
【0065】
図8に、メインヘッダの構成例を示す。メインヘッダは、COD,QCDなる必須マーカセグメントと、COC,QCC,RGN,POC,PPM,TLM,PLM,CRG,COMなるオプションマーカセグメントとにより構成されている。
【0066】
また、図9にタイルヘッダの構成例を示す。図9(a)は、タイルヘッダの先頭に付加されるマーカセグメント列を示し、COD,COC,QCD,QCC,RGN,POC,PPT,PLT,COMのマーカセグメント(全てオプション)が使用可能である。一方、図9(b)は、タイル内が複数に分割されている場合における分割されたタイル部分列の先頭に付加されるマーカセグメント列であり、POC,PPT,PLT,COMのマーカセグメント(全てオプション)が使用可能である。
【0067】
ここで、JPEG2000で使用されるマーカ及びマーカセグメントについて説明する。マーカは2バイト(先頭バイトが0xffで、続くバイトが0x01〜0xfe)で構成される。マーカ及びマーカセグメントは、以下に示す6種類に分類できる。
【0068】
▲1▼ フレーム区切り(delimiting)
▲2▼ 画像の位置、サイズ関係の情報(fixed information)
▲3▼ 符号化機能の情報(functional)
▲4▼ エラー耐性用(in bit stream)
▲5▼ ビットストリームのポインタ(pointer)
▲6▼ 補助的な情報(informational)
このうち、本発明に関係するマーカは▲1▼▲2▼である。その詳細について、以下に説明する。
【0069】
まず、Delimitingマーカ及びマーカセグメントについて説明する。Delimitingマーカ及びマーカセグメントは必須であり、SOC,SOT,SOD,EOCがある。符号開始マーカ(SOC)は符号列の先頭に付加される。タイル開始マーカ(SOT)は、タイル符号列の先頭に付加される。このSOTマーカセグメントの構成を図10に示す。当該マーカセグメントの大きさが記述されるLsot、タイル番号(0から始まるラスター順につけられた番号)が記述されるIsot、タイル長さが記述されるPsot、タイル部分番号が記述されるTPsot、タイル部分数が記述されるTNsotなる内容からなる。
【0070】
次に、Fixed informationマーカセグメントについて説明する。これは、画像についての情報を記述するマーカで、SIZマーカが該当する。SIZマーカセグメントはSOCマーカの直後に付加される。マーカセグメント長はコンポーネント数に依存する。このSIZマーカセグメントの構成を図11に示す。当該マーカセグメントの大きさが記述されるLsiz、符号列の互換性(0固定、0以外は予約)が記述されるRsiz、reference gridの水平方向サイズが記述されるXsiz、reference gridの垂直方向サイズが記述されるYsiz、reference grid原点からの画像の水平方向オフセット位置が記述されるXOsiz、reference grid原点からの画像の垂直方向オフセット位置が記述されるYOsiz、タイルの水平方向サイズが記述されるXTsiz、タイルの垂直方向サイズが記述されるYTsiz、reference grid原点からのタイルの水平方向オフセット位置が記述されるXTOsiz、reference grid原点からのタイルの垂直方向オフセット位置が記述されるYTOsiz、コンポーネント数が記述されるCsiz、(i)番目のコンポーネントにおけるビット数と符号ビット数が記述されるSsiz(i)、(i)番目のコンポーネントにおける水平方向サンプル数が記述されるXRsiz(i)、(i)番目のコンポーネントにおける垂直方向サンプル数が記述されるYRsiz(i)なる内容により構成される。
【0071】
ここで、JPEG2000における画像エリア、タイルの位置関係について説明する。JPEG2000では、画像やタイルの位置は、図11に示したセグメント構成からも判るように、reference gridと称する座標軸を用いて表現される。画像は図12に示すように、reference grid上に、reference gridの左上を原点(0,0)として、原点と画像の左上との相対位置(XOsiz,YOsiz)で指定される。実際の画像エリアの大きさは、(Xsiz−XOsiz)×(Ysiz−YOsiz)で求められる。
【0072】
また、reference grid上に配置された画像は、符号化の際に、前述したように「タイル」と称する矩形領域に分割されて処理される。reference gridとタイルとの位置関係を図13に示す。タイルは単独で符号化、復号化できる必要があるため、タイル境界を越えての画素参照はできない。タイルの位置は、reference gridの原点と最初のタイルの左上との相対位置(XTOsiz,YTOsiz)で指定される。画像オフセット位置とタイルオフセット位置、タイルサイズは
0≦XTOsiz≦XOsiz
0≦YTOsiz≦YOsiz
XTsiz+XTOsiz>XOsiz
YTsiz+YTOsiz>YOsiz
なる関係がある。
【0073】
また、全体のタイル数は、
水平方向のタイル数=(Xsiz−XTOsiz)/XTsiz
垂直方向のタイル数=(Ysiz−YTOsiz)/YTsiz
なる関係式で示される。
【0074】
また、「画像」「タイル」「サブバンド」「プリシンクト」「コードブロック」の関係と、「パケット」と「レイヤ」の関係について図14を参照して整理する。
【0075】
まず、物理的な大きさの序列は、
画像 ≧ タイル > サブバンド ≧ プリシンクト ≧ コードブロック
である。
【0076】
「タイル」とは、画像を矩形に分割したものであり、分割数=1の場合、画像=タイルとなる。「プリシンクト」とは、サブバンドを矩形に分割したもの(をHL,LH,HHの3つのサブバンドについて集めたもの、プリシンクトは3つで1まとまりとなるが、ただし、LLサブバンドを分割したプリシンクトは1つで1まとまり)で、大まかには画像中の場所(Position)を表すものである。プリシンクトはサブバンドと同じサイズにできる。プリシンクトをさらに矩形に分割したものが「コードブロック」である。
【0077】
また、プリシンクトに含まれる全てのコードブロックから、符号の一部を取り出して集めたもの(例えば、全てのコードブロックの最上位ビットMSBから3枚目までのビットプレーンの符号を集めたもの)が「パケット」である。ここに、上述の“一部”は“空(から)”でもいいので、パケットの中身が符号的には“空(から)”ということもある。全てのプリシンクト(=全てコードブロック=全てのサブバンド)のパケットを集めると、画像全域の符号の一部(例えば、画像全域のウェーブレット係数の、MSBから3枚目までのビットプレーンの符号)ができるが、これが「レイヤ」である。レイヤは、大まかには画像全体のビットプレーンの符号の一部であるから、復号されるレイヤ数が増えれば画質は上がる。レイヤはいわば画質の単位である。
【0078】
従って、全てのレイヤを集めると、画像全域の全てのビットプレーンの符号になる。
【0079】
[画像処理装置、画像読取装置を含む画像形成装置の構成例]
本実施の形態は、前述のJPEG2000の機能を画像処理装置中に備える画像形成装置としてのデジタルフルカラー複写機への適用例を示すもので、図15にその概略構成例を示す。
【0080】
このデジタルカラー複写機1は、後述するように複合機としての機能を持つもので、プリンタエンジンとして機能するカラープリンタであるプリンタ部2と、プリンタ部2の上部に設置された画像読取装置としてのカラーイメージスキャナであるスキャナ部3とから構成されている。
【0081】
プリンタ部2は、スキャナ部3で光学的に読取られた原稿の画像データや外部装置から送信された画像データ等に基づいて作像ユニット4で電子写真方式による画像形成を行い、この画像を給紙部5から用紙搬送部6で用紙搬送路7を経て搬送される記録媒体である用紙Pに転写し、画像が転写された用紙Pを搬送ベルト8で定着部9に搬送し、用紙Pの転写画像を定着部9で加熱加圧することにより定着して排紙トレイ10に排紙する構造である。
【0082】
作像ユニット4は、回転するドラム状の感光体11の周囲に、感光体11の表面を一様に帯電させる帯電部12、一様帯電した感光体11の表面に対する露光走査によって色毎の画像データに基づく静電潜像を感光体11上に形成する露光部13、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)のトナーを有して色毎の静電潜像に対応するトナーを付着させて可視像であるトナー像を形成するリボルバー方式のカラー現像部14、順次色毎のトナー像を複数のローラに支持された中間転写ベルト15上に転写させる中間転写部16、中間転写ベルト15上に転写されず感光体11上に残留するトナーを掻き落す感光体クリーニング部17、感光体11上の電荷を除電する除電部18等を配置することにより形成されており、さらに、中間転写ベルト15上のトナー像を用紙P上に一括転写させる転写部19、用紙P上に一括転写されず中間転写ベルト15上に残留するトナーを掻き落すベルトクリーニング部20を配置することにより形成されている。
【0083】
次に、スキャナ部3について説明する。スキャナ部3は、スキャナ本体21と、スキャナ本体21の上部に設けられた原稿搬送部であるADF(自動原稿搬送装置)22とから構成されている。スキャナ本体21の筐体23の上面には、原稿固定モードでの原稿画像の読取時に原稿が載置される載置原稿用ガラス24と、原稿搬送モードでの原稿画像の読取時に使用される搬送原稿用ガラス25とが設けられている。ここで、原稿固定モードとは、載置原稿用ガラス24上に載置された状態の原稿の画像を読取る動作モードであり、原稿搬送モードとは、ADF22により原稿を自動給紙し、自動給紙された原稿が搬送原稿用ガラス25上を通過する際にその原稿の画像を読取る動作モードである。
【0084】
また、筐体23の内部であって載置原稿用ガラス24に下方から対向する位置には、原稿に光を照射する光源である照明ランプ(高輝度Xeランプ)26及びミラー27を備える第一走行体28が、載置原稿用ガラス24に沿って副走査方向に移動自在に配置されている。第一走行体28の反射光路には、2個のミラー29,30を備える第二走行体31が、載置原稿用ガラス24に沿って副走査方向に移動自在に配置されており、この第二走行体31の反射光路には、レンズ32を介してカラーラインセンサであるCCD(Charge Coupled Device)33を搭載したSBU(Sensor Board Unit)34が位置している。なお、CCD33が光電変換素子として機能する。
【0085】
第一走行体28と第二走行体31とには、ステッピングモータ35がプーリやワイヤなど(いずれも図示せず)により連結されており、第一走行体28と第二走行体31とは、図15中左側から右側へ2:1の速度比で同一の副走査方向に移動自在とされている。
【0086】
次に、このようなデジタルカラー複写機1の電気的な接続を示すブロック図である。原稿画像を光学的に読取るスキャナ部3中の読取りユニット(CCD)33は前述のようにSBU34に搭載され、読取りユニット(CCD)33において電気信号に変換された画像信号はデジタル画像信号に変換された後、SBU34から出力される。SBU34から出力される画像信号はCDIC(圧縮/伸長及びデータインターフェイス制御部)41に入力される。機能デバイス及びデータバス間における画像データの伝送はCDIC41が全て制御する。CDIC41は画像データに関し、SBU34、パラレルバス42、IPP(画像処理プロッセッサ)43間のデータ転送、本システムの全体制御を司るシステムコントローラ(CPU)44と画像データに対するプロセスコントローラ45との間の通信を行う。符号44a,44bは、システムコントローラ44が使用するROM、RAMである。各々SBU34からの画像信号は、CDIC41を経由してIPP43に転送され、光学系及びデジタル画像信号への量子化に伴う信号劣化(スキャナ系の信号劣化とする)が補正されて、再度CDIC41へ出力される。
【0087】
即ち、システムコントローラ44は、CPUを有し、ROM44aに書き込まれた制御プログラムに従って、RAM44bを作業領域として使用しながら、装置各部を制御するマイクロコンピュータである。ROM44aは、システムコントローラ44が上記装置各部を制御するための画像処理用プログラム、その他の制御プログラムが記憶されているメモリである。即ち、本実施の形態では、ROM44aに後述するような各種機能を実現するための画像処理用プログラムが格納されており、このROM44aがプログラムを記憶した記憶媒体として機能している。このため、本実施の形態では、ROM44aが例えばEEPROMやフラッシュメモリにより構成され、ROM44a記憶されているプログラムが書換え自在とされている。なお、特に図示しないが、ネットワーク経由でプログラムをダウンロードさせる場合であれば、ネットワークインタフェースを付加すればよい。
【0088】
このデジタルカラー複写機1では、読取りユニット33による読取り画像をメモリに蓄積して再利用するジョブと、メモリに蓄積しないジョブとがあり、以下では各々の場合について説明する。メモリに蓄積する例としては、1枚の同一原稿を複数枚複写する場合、読取りユニット33で1回だけ原稿の読取動作を行い、メモリに蓄積し、蓄積データを複数回読み出す使い方がある。メモリを使わない例としては、1枚の原稿を1枚だけ複写する場合、読取り画像をそのまま印刷すればよいので、メモリアクセスを行う必要はない。
【0089】
まず、メモリを使わない場合、IPP43からCDIC41へ転送された画像データは、再度CDIC41からIPP43へ戻される。IPP43においてCCD33による輝度データを面積階調に変換するための画質処理を行う。この画質処理後の画像データはIPP43からVDC(ビデオ・データ制御)46に転送する。そして、面積階調に変化された信号に対し、ドット配置に関する後処理及びドットを再現するためのパルス制御を行い、電子写真方式で画像形成するプリンタエンジンである作像ユニット4により、転写紙P上に再生画像を形成する。
【0090】
メモリに画像データを蓄積し、画像データの読み出し時に付加的な処理、例えば、画像方向の回転、画像の合成等を行う場合の画像データの流れを説明する。IPP43からCDIC41へ転送された画像データは、CDIC41からパラレルバス42由してIMAC19(画像メモリアクセス制御)47に送られる。IMAC47では、システムコントローラ44の制御に基づき画像データの、記憶装置であるMEM(メモリモジュール)48へのアクセス制御、外部のPC(パソコン)49へのプリント用データの展開、MEM48のメモリ有効活用のための画像データの圧縮/伸長を行う。IMAC47へ送られた画像データはデータ圧縮後MEM48へ蓄積され、この蓄積データは必要に応じて読み出される。読み出した画像データは伸長されて本来の画像データに戻され、IMAC47からパラレルバス経由でCDIC41へ戻される。
【0091】
CDIC41からIPP43への転送後は画像データに対して画質処理及びVDC46でのパルス制御を行い、その画像データにより作像ユニット4において転写紙P上に画像形成する。
【0092】
このデジタルカラー複写機1は、いわゆる複合機であり、FAX送信機能を備えている。このFAX送信機能は、読取り画像データにIPP43にて画像処理を実施し、CDIC41及びパラレルバス42を経由してFCU(FAX制御ユニット)50へ転送する。FCU50にて通信網へのデータ変換を行い、PN(公衆回線)51へFAXデータとして送信する。FAX受信は、PN51からの回線データをFCU50で画像データへ変換し、パラレルバス42及びCDIC41を経由してIPP43へ転送する。この場合、特別な画質処理は行わず、VDC46においてドット再配置及びパルス制御を行い、作像ユニット4において転写紙P上に再生画像を形成する。
【0093】
複数のジョブ、例えば、コピー機能、FAX送受信機能、プリンタ出力機能が並行に動作する状況において、読取りユニット33、作像ユニット4及びパラレルバス42の使用権のジョブへの割り振りをシステムコントローラ44及びプロセスコントローラ45で制御する。
【0094】
プロセスコントローラ(CPU)45は画像データの流れを制御し、システムコントローラ44はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。符号45a,45bは、プロセスコントローラ45が使用するROM、RAMである。
【0095】
ユーザは、操作パネル52を選択入力することで各種の機能の選択を行い、コピー機能、FAX機能等の処理内容を設定する。
【0096】
システムコントローラ44とプロセスコントローラ45はパラレルバス42、CDIC41及びシリアルバス53を介して相互に通信を行う。この際、CDIC41内においては、パラレルバス42とシリアルバス53とのデータインターフェイスのためのデータフォーマット変換を行う。
【0097】
図17は、IMAC47の構成を示すブロック図である。図17に示すように、IMAC47は、パラレルデータI/F61において、パラレルバス42との間で画像データのインターフェイスを管理する。IMAC47は、構成的にはMEM48への画像データの格納/読み出しと、主に外部のPC49から入力されるコードデータの画像データへの展開を制御する。ここでいうMEM48の例としては、半導体メモリ、ハードディスク、若しくはその両方がある。PC49から入力されたコードデータは、ラインバッファ62において、ローカル領域でのデータの格納を行う。ラインバッファ62に格納されたコードデータは、システムコントローラI/F63を介して入力されたシステムコントローラ44からの展開処理命令に基づき、ビデオ制御部64において画像データに展開される。展開された画像データ若しくはパラレルデータI/F61を介してパラレルバス42から入力された画像データは、MEM48に格納される。この場合、データ変換部65において格納対象となる画像データを選択し、データ圧縮部66においてメモリ使用効率を上げるために、必要に応じてデータ圧縮を行ない、メモリアクセス制御部67にてMEM48のアドレスを管理しながらMEM48に画像データを格納する。MEM48に格納された画像データの読み出しは、メモリアクセス制御部67において読み出し先アドレスを制御し、読み出されたデータは、必要に応じてデータ伸長部68で伸長される。データ圧縮部66、データ伸長部68ででの圧縮伸長に使われる符号化方式の一例としては、MEM48のメモリ領域の節約に適した高能率な符号化方式が挙げられる。これは前述したCDIC41に要求される機能重視の符号化方式と異なり、効率重視の符号化方式であり、本実施の形態では前述したようなJPEG2000フォーマットが利用されている。即ち、データ圧縮部66が画像データを2次元ウェーブレット変換、量子化及び符号化という手順で符号データに圧縮符号化するJPEG2000フォーマットの符号化手段として構成され、データ伸長部68は圧縮符号化された符号データを復号化、逆量子化及び2次元ウェーブレット逆変換という逆の手順で伸長するJPEG2000フォーマットの復号化手段として構成されている。伸長された画像データをパラレルバス42へ転送する場合、パラレルデータI/F61を介してデータ転送を行う。
【0098】
[合成処理]
本実施の形態のデジタルカラー複写機1は画像編集機能の一つとして画像合成モードを有しており、この画像処理モードの処理例について説明する。ここに、本実施の形態では、JPEG2000の特徴を最大限利用することにより、符号化された符号データを復号して画像に復元する処理を極力行わずに画像の合成を行わせるようにされている。その一例として、ここでは、独立して処理可能なブロック単位として、フォーマット構成等について前述した「ヘッダ情報を含むタイル単位」で合成処理を行わせるものとする。
【0099】
[合成処理例1]
合成元画像と合成対象画像とは合成処理時に原稿から読取ってMEM48に一旦保有させる態様であってもよいが、この処理例では、例えば、原稿の一部に形成された所定パターン等による合成対象画像は予めスキャナ部3により読込まれ、データ圧縮部66によるJPEG2000フォーマットによる圧縮符号化処理を経た符号データとしてMEM48に保有されている一方、合成元画像は合成処理時にスキャナ部3により読込み、データ圧縮部66によるJPEG2000フォーマットによる圧縮符号化処理を経た符号データとしてMEM48に保有させるものとする。また、合成の態様が、合成対象画像を合成元画像上の対応する画像と合成する(重ね合わせる)態様であるとする。
【0100】
このような前提の下、システムコントローラ44により実行される合成処理時の動作制御例について図18を参照して説明する。まず、操作パネル52を通じて合成モードが指定されたか否かを判断する(ステップS1)。合成モードが指定された場合には(S1のY)、引き続き、合成モード条件の入力を受付ける(S2)。この合成モード条件の入力としては、合成対象画像の指定や、その合成位置の指定等がある。その後、OKキーの操作(S3のY)、合成元画像を有する原稿のスキャナ部3へのセット(S4のY)、スタートキーの押下(S5のY)を待つ。
【0101】
スタートキーが押下されると(S5のY)、原稿の読取り動作を実行させる(S6)。即ち、スキャナ部3に原稿画像を合成元画像として読取らせ、その画像データをデータ圧縮部66でのJPEG2000フォーマットによる圧縮符号化処理を経て符号データとしてMEM48に保有させる。このようなMEM48への格納処理が終了すると、既にMEM48に保有されている合成対象画像のタイル及びそのヘッダ情報に基づき合成対象画像を構成する各々のタイルの合成位置を認識する(S7)。このような合成位置の認識を受け、今度は、MEM48に保有されている合成元画像の符号データ上で、各タイルにランダムアクセスして合成位置のタイルであるか否かの検索動作を行わせる(S8)。このステップS8の処理が検索手段又は検索機能として実行される。
【0102】
合成位置に該当するタイルが検索されると(S9のY)、該当合成位置の合成元画像、合成対象画像の双方のタイルの符号データをデータ伸長部68により復号して画像データに復元しRAM44bに展開する(S10)。このステップS10の処理が該当画像抽出復元手段又は該当画像抽出復元機能として実行される。そして、復元されたタイル単位の画像データ同士をRAM44b上で合成する(S11)。このステップS11の処理が該当画像合成手段又は該当画像合成機能として実行される。このように合成された画像データに関しては、データ圧縮部66によるJPEG2000フォーマットによる圧縮符号化処理を経ることにより、再度、符号データに符号化し(S12)、MEM48内に格納されている合成元画像データにおける該当位置のタイルの符号データを新たな符号データに置換える(S13)。このステップS12,S13の処理が該当画像再符号化手段又は該当画像再符号化機能として実行される。また、この新たな符号データの置換え処理により、新たな符号データはMEM48に保有されることとなる。これらの処理は、合成対象画像に含まれる全てのタイルについて同様に繰返される。
【0103】
これらのステップS9のY〜S13の処理は、タイル単位による該当ブロック単位合成処理手段又は該当ブロック単位合成処理機能として実行される。
【0104】
その後、MEM48に保有されている合成元画像をベースとする合成後の符号データは、データ伸長部68により伸長されて本来の画像データに戻され、IMAC47からパラレルバス経由でCDIC41へ戻され、さらに、CDIC41からIPP43への転送後は画像データに対して画質処理及びVDC46でのパルス制御を行い、その画像データにより作像ユニット4において転写紙P上に合成コピー画像として画像形成する。
【0105】
図19はこのような合成処理例の一例を模式的に示す説明図である。即ち、タイルTA01〜TA21に分割された符号データ状態の合成元画像の一部に対して、タイルTB08,TB09,TB13,TB14で示す所定位置の符号データ状態の合成対象画像を合成する例である。ステップS9で説明したようにタイルTB08,TB09に該当する合成位置のタイルとして例えばタイルTA08,TA09が検索されると、ステップS10の処理に従い、これらのタイルTA08,TA09の符号データ(Code)が各々画像データ(Image)に復元される。同時に、合成対象画像側のタイルTB08,TB09に関しても同様に、各々の符号データ(Code)が画像データ(Image)に復元される。特に図示しないが、タイルTA13,TA14,TB13,TB14に関しても同様である。
【0106】
その後、ステップS11に従い、タイルTA08,TB08の復元された画像データ(Image)同士の合成処理、タイルTA09,TB098の復元された画像データ(Image)同士の合成処理がRAM44b上で実行される。合成処理後には、ステップS12,S13に従い、合成処理後の画像データ(Image)は復号処理を受け、当該タイルのデータが合成前のタイルTA08,TA09から合成後の新たなタイルTC08,TC09の符号データに置換えられる。
【0107】
つまり、JPEG2000によれば、その処理単位が例えばタイル単位のような任意の大きさの矩形ブロックであるため、合成しようとする位置に該当する画像に対応する符号データを識別することは可能であり、かつ、その符号データがウェーブレット変換/逆変換においてその係数の値に影響を及ぼさないように他のブロックの情報と関連付けられていなければ、即ち、独立して処理可能なブロック単位、例えばヘッダ情報を含むタイル単位で扱えば、独立して復号可能である、という特徴を有するので、合成処理に際してその合成位置をこのようなヘッダ情報等を参照しながらタイル単位により検索し、検索結果として特定された合成位置に対応するタイル単位における符号データを対象として合成処理を施すことより、少なくとも画像全てを復元させる必要はなく、極力少ない符号データを扱う合成処理で済み、極力少ない作業メモリ(RAM44b)の使用で極力高速処理が可能となる。特に、本実施の形態のように、合成処理の態様として、例えば画像同士を重ね合わせる合成処理のような例であれば、該当するタイル単位における符号データの画像データへの復号処理、合成処理で済み、画像全てを復元させる場合に比べ、極力少ない作業メモリ(RAM44b)の使用で極力高速処理が可能となる。
【0108】
[合成処理例2]
合成処理例1に類似の処理例を合成処理例2として、図20及び図21を参照して説明する。本実施の形態では、図20に部分的なフローチャートを示すが、画像データに復元させるステップS10〜S12の処理に代えて、ウェーブレット係数まで復元させウェーブレット係数を利用する処理としたものである。
【0109】
即ち、合成位置に該当するタイルが検索されると(S9のY)、該当合成位置の合成元画像、合成対象画像の双方のタイルの符号データをデータ伸長部68により途中まで復号してウェーブレット係数を復元しRAM44bに展開する(S21)。このステップS21の処理が該当ウェーブレット係数抽出復元手段又は該当ウェーブレット係数抽出復元機能として実行される。そして、復元されたタイル単位のウェーブレット係数同士をRAM44b上で合成する(S22)。このステップS22の処理が該当ウェーブレット係数合成手段又は該当ウェーブレット係数合成機能として実行される。このように合成されたウェーブレット係数に関しては、データ圧縮部66によるJPEG2000フォーマットによる圧縮符号化処理を経ることにより、再度、符号データに符号化し(S23)、MEM48内に格納されている合成元画像データにおける該当位置のタイルの符号データを新たな符号データに置換える(S13)。このステップS23,S13の処理が該当ウェーブレット係数再符号化手段又は該当ウェーブレット係数再符号化機能として実行される。また、この新たな符号データの置換え処理により、新たな符号データはMEM48に保有されることとなる。これらの処理は、合成対象画像に含まれる全てのタイルについて同様に繰返される。
【0110】
これらのステップS9のY,S21,S22,S23,S13の処理は、タイル単位による該当ブロック単位合成処理手段又は該当ブロック単位合成処理機能として実行される。
【0111】
図21はこのような合成処理例の一例を模式的に示す説明図である。即ち、図19に示した場合と同じく、タイルTA01〜TA21に分割された符号データ状態の合成元画像の一部に対して、タイルTB08,TB09,TB13,TB14で示す所定位置の符号データ状態の合成対象画像を合成する例である。ステップS9で説明したように合成位置のタイルとして例えばタイルTA08,TA09が検索されると、ステップS21の処理に従い、これらのタイルTA08,TA09の符号データ(Code)が各々ウェーブレット(Wavelet)係数に復元される。同時に、合成対象画像側のタイルTB08,TB09に関しても同様に、各々の符号データ(Code)がウェーブレット(Wavelet)係数に復元される。特に図示しないが、タイルTA13,TA14,TB13,TB14に関しても同様である。
【0112】
その後、ステップS22に従い、タイルTA08,TB08の復元されたウェーブレット(Wavelet)係数同士の合成処理、タイルTA09,TB098の復元されたウェーブレット(Wavelet)係数同士の合成処理が実行される。合成処理後には、ステップS23,S13に従い、合成処理後の画像データ(Image)は復号処理を受け、当該タイルのデータが合成前のタイルTA08,TA09から合成後の新たなタイルTC08,TC09の符号データに置換えられる。
【0113】
従って、合成処理例1の場合と同様であるが、該当するブロック単位としてタイル単位の合成処理に関して、画像データまで完全に戻さず、その途中であるウェーブレット係数までの復元に留め、このウェーブレット係数の状態で合成処理を行い、その結果を再度圧縮符号化することにより、画像データまで完全に戻す場合に比べて、より一層少ない作業メモリ(RAM44b)の使用でより一層の高速処理が可能となる。
【0114】
ところで、JPEG2000の概要においては、原画像の各コンポーネントR,G,Bが例えばRGB原色系により分離された例で説明したが、色空間変換・逆変換部101では圧縮率を向上させ、結果的に再生画質を良くするために、例えば、RGB画像をYCbCr画像に変換(色空間変換)させて圧縮に供する。そのうち、可逆変換(RCT)として、変換式の係数が
G=Yr−|(Ur+Vr)/4|
R=Ur+G
B=Vr+G
Yr=|(R+2G+B)/4|
Ur=R−G
Vr=B−G
の如く整数で示される方式がある。ここに、Yrは輝度成分、Ur,Vrは色差成分を表す。上述した合成処理において、カラー画像の場合を考えると、輝度成分Yrが合成後の画質に影響する。ここに、前述の圧縮伸長動作は、コンポーネントYr,Ur,Vr、タイル毎に独立して行われることを考慮し、輝度成分Yrと色差成分Ur,Vrとで、合成元画像に対してその合成時に重み付けを行うようにすれば、高画質化を図ることができる。即ち、圧縮符号化処理において、合成後の輝度成分Yを、色差成分Ur又はVrよりもその量子化ステップが小さくなるように重み付けを行って、符号データを生成するようにすればよい(カラー画像処理手段又はカラー画像処理機能として実行される)。
【0115】
[合成処理例3]
この処理例は、例えば、合成の態様が、合成元画像上の対応する画像を合成対象画像で入替えことにより両画像を合成する態様であるとする。即ち、本実施の形態では、図22に部分的なフローチャートを示すが、ステップS9以降の処理を合成処理例1,2等と異ならせたものである。
【0116】
即ち、合成位置に該当するタイルが検索されると(S9のY)、MEM48上に保有されている該当合成位置の合成元画像のタイルの符号データを合成対象画像のタイルの符号データに入替える(S31)。このステップS31の処理が符号入替え手段又は符号入替え機能として実行され、かつ、該当ブロック単位合成処理手段又は該当ブロック単位合成処理機能として実行される。また、この符号データの入替え処理により、新たな符号データはそのままMEM48に保有されることとなる。これらの処理は、合成対象画像に含まれる全てのタイルについて同様に繰返される。
【0117】
図23はこのような合成処理例の一例を模式的に示す説明図である。即ち、タイルTA01〜TA21に分割された符号データ状態の合成元画像の一部に対して、タイルTB08,TB09,TB13,TB14で示す所定位置の符号データ状態の合成対象画像で入替え合成する例である。ステップS9で説明したように合成位置のタイルとして例えばタイルTA08,TA09が検索されると、ステップS31の処理に従い、これらのタイルTA08,TA09の符号データ(Code)が、合成対象画像側の対応するタイルTB08,TB09の符号データ(Code)に入替えられ、MEM48上で合成処理が終了する。特に図示しないが、タイルTA13,TA14,TB13,TB14側の符号データ(Code)に関しても同様である。
【0118】
従って、合成処理の態様として、例えば合成元画像の白下地上に合成対象画像を入替え合成するような例であれば、該当するタイル単位における符号データを入替えるだけで合成処理が済み、結果として、符号データのままでの合成処理が可能となり、復号化・符号化処理を一切要しないため、より一層高速処理化を図れる上に、復号処理用の余分な作業メモリ(RAM44b)も要しないものとなる。
【0119】
[変形例]
前述の各合成処理例では、処理可能なブロック単位を、ヘッダ情報を有するタイル単位の例で説明したが、JPEG2000によれば、独立して処理可能なブロック単位として、前述したようなコードブロック(Code Block)、コードブロックの集合(プレシンクト)が存在するものであり、タイル単位の処理に代えて、プレシンクト単位やコードブロック単位で上述した合成処理を行わせるようにしてもよい。
【0120】
また、本実施の形態は、画像形成装置であるデジタルカラー複写機1への適用例として説明したが、例えば、図16等に示した構成において作像ユニット4及びVDC46、さらには、FCU50を省略した単体のスキャナ(画像読取装置)として構成し、MEM48に符号状態で格納された合成処理後の画像データをPC49等に出力させる形態であっても同様に適用することができる。
【0121】
【発明の効果】
請求項1,12記載の発明によれば、処理単位が任意の大きさの矩形ブロックであるため、合成しようとする位置に該当する画像に対応する符号データを識別することが可能であり、かつ、その符号データがウェーブレット変換/逆変換においてその係数の値に影響を及ぼさないように他のブロックの情報と関連付けられていなければ、即ち、独立して処理可能なブロック単位であれば、独立して復号可能である、というJPEG2000の特徴を最大限利用することで、合成位置をこのような特定のブロック単位により検索し、検索結果として特定された合成位置に対応するブロック単位における符号データを対象として合成処理を施すようにしたので、少なくとも画像全てを復元させる必要はなく、極力少ない符号データを扱う合成処理で済ませることができ、極力少ない作業メモリの使用で極力高速に処理することができる。
【0122】
請求項2,13記載の発明によれば、請求項1,12記載の発明において、合成処理の態様として、例えば合成元画像の白下地上に合成対象画像を合成するような例であれば、該当するブロック単位における符号データを入替えるだけで合成処理が済み、結果として、符号データのままでの合成処理が可能となり、復号化・符号化処理を一切要しないため、より一層高速処理化を図れる上に、復号処理用の余分な作業メモリを不要にすることができる。
【0123】
請求項3,14記載の発明によれば、請求項1,2記載の発明において、合成処理の態様として、例えば画像同士を重ね合わせる合成処理のような例であれば、該当するブロック単位における符号データの入替えだけでは合成処理を行えないが、該当するブロック単位における符号データの画像データへの復号処理、合成処理で済み、画像全てを復元させる場合に比べ、極力少ない作業メモリの使用で極力高速に処理することができる。
【0124】
請求項4,15記載の発明によれば、請求項1,2記載の発明において、請求項3,14記載の発明と同様であるが、該当するブロック単位の合成処理に関して、画像データまで完全に戻さず、その途中であるウェーブレット係数までの復元に留め、このウェーブレット係数の状態で合成処理を行い、その結果を再度圧縮符号化することにより、画像データまで完全に戻す場合に比べて、より一層少ない作業メモリの使用でより一層高速に処理することができる。
【0125】
請求項5,16記載の発明によれば、請求項1ないし4,12ないし15の何れか一記載の発明において、画像を矩形に分割した領域を示すタイルをブロック単位として合成処理を行わせることで、JPEG2000の特徴を活かした判りやすい合成処理が可能となる。
【0126】
請求項6,17記載の発明によれば、請求項1ないし4,12ないし15の何れか一記載の発明において、タイル単位よりも細かいプレシンクト単位での処理も可能にすることができる。
【0127】
請求項7,18記載の発明によれば、請求項1ないし4,12ないし15の何れか一記載の発明において、プレシンクト単位よりも細かいコードブロック単位での処理も可能にすることができる。
【0128】
請求項8,19記載の発明によれば、請求項3ないし7,14ないし18の何れか一記載の発明において、カラー画像の場合には、輝度成分が合成後の画質に影響するが、輝度成分と色差成分とで、合成元画像に対して合成時に適正な重み付けを行うことで、高画質化を図ることが可能となる。
【0129】
請求項9記載の発明によれば、請求項1ないし8の何れか一記載の画像処理装置において、合成後符号データを外部に出力させることで、例えば、外部コンピュータ等において合成画像を活用できる。
【0130】
請求項10記載の発明によれば、合成元画像又は合成対象画像となる原稿画像に関してJPEG2000フォーマットによる圧縮符号化を伴う符号データを扱う場合の画像合成を、極力少ない作業メモリの使用で極力高速で処理可能が画像読取装置を提供することができる。
【0131】
請求項11記載の発明によれば、合成元画像又は合成対象画像となる原稿画像に関してJPEG2000フォーマットによる圧縮符号化を伴う符号データを扱う場合の画像合成・印刷処理を、極力少ない作業メモリの使用で極力高速で処理可能が画像形成装置を提供することができる。
【0132】
請求項20記載の発明のコンピュータ読取り可能な記憶媒体によれば、請求項12いし19の何れか一記載の発明の場合と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の前提となるJPEG2000方式の基本となるアルゴリズムを実現するシステムの機能ブロック図である。
【図2】原画像の各コンポーネントの分割された矩形領域を示す説明図である。
【図3】デコンポジションレベル数が3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示す説明図である。
【図4】プレシンクトを示す説明図である。
【図5】ビットプレーンに順位付けする手順の一例を示す説明図である。である。
【図6】符号化された画像データのコードストリームを例示する模式図である。
【図7】JPEG2000の符号フォーマットを示す概略図である。
【図8】そのメインヘッダの構成図である。
【図9】タイルヘッダの構成図である。
【図10】SOTマーカセグメントの構成図である。
【図11】SIZマーカセグメントの構成図である。
【図12】画像の位置関係を示す説明図である。
【図13】Reference gridとタイルとの位置関係を示す説明図である。
【図14】画像、タイル、サブバンド、プリシンクト、コードブロックの関係を示す説明図である。
【図15】本実施の形態が適用されるデジタルフルカラー複写機の概略構成図である。
【図16】その電気的な接続を示すブロック図である。
【図17】そのうちのIMACの構成例を示すブロック図である。
【図18】合成処理例1を示す概略フローチャートである。
【図19】その処理の一例を示す模式図である。
【図20】合成処理例2を示す概略フローチャートである。
【図21】その処理の一例を示す模式図である。
【図22】合成処理例3を示す概略フローチャートである。
【図23】その処理の一例を示す模式図である。
【図24】従来の画像合成例の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
3 画像読取装置
4 プリンタエンジン
33 光電変換素子
44 コンピュータ
44a 記憶媒体
48 記憶装置
66 符号化手段
68 復号化手段
Claims (20)
- 合成元画像の指定された合成位置に合成対象画像を合成する画像処理装置において、
前記合成元画像及び前記合成対象画像のデータをJPEG2000フォーマットにより圧縮符号化された符号データを対象とし、前記合成元画像の符号データ上で、前記合成対象画像の指定された合成位置を独立して処理可能な特定のブロック単位により検索する検索手段と、
この検索手段により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを対象に合成処理を施す該当ブロック単位合成処理手段と、
を備える画像処理装置。 - 前記該当ブロック単位合成手段として、前記検索手段により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データを当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データに入替える符号入替え手段を備える請求項1記載の画像処理装置。
- 画像データを2次元ウェーブレット変換、量子化及び符号化という手順で符号データに圧縮符号化するJPEG2000フォーマットの符号化手段と、
圧縮符号化された符号データを復号化、逆量子化及び2次元ウェーブレット逆変換という逆の手順で伸長するJPEG2000フォーマットの復号化手段と、
を備え、
前記該当ブロック単位合成手段として、
前記検索手段により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを前記復号化手段により画像データに伸長して画像を復元する該当画像抽出復元手段と、
この該当画像抽出復元手段より復元された画像同士を合成する該当画像合成手段と、
この該当画像合成手段により合成された画像の画像データを前記符号化手段により符号データに再符号化して当該合成位置の元の符号データと置換える該当画像再符号化手段と、
を備える請求項1記載の画像処理装置。 - 画像データを2次元ウェーブレット変換、量子化及び符号化という手順で符号データに圧縮符号化するJPEG2000フォーマットの符号化手段と、
圧縮符号化された符号データを復号化、逆量子化及び2次元ウェーブレット逆変換という逆の手順で伸長するJPEG2000フォーマットの復号化手段と、
を備え、
前記該当ブロック単位合成手段として、
前記検索手段により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを前記復号化手段によりウェーブレット係数まで伸長する該当ウェーブレット係数抽出復元手段と、
この該当ウェーブレット係数抽出復元手段より復元されたウェーブレット係数同士を合成する該当ウェーブレット係数合成手段と、
この該当ウェーブレット係数合成手段により合成されたウェーブレット係数を前記符号化手段により符号データに再符号化して当該合成位置の元の符号データと置換える該当ウェーブレット係数再符号化手段と、
を備える請求項1記載の画像処理装置。 - 前記ブロック単位を、ヘッダ情報を含むタイル単位とする請求項1ないし4の何れか一記載の画像処理装置。
- 前記ブロック単位を、プレシンクト単位とする請求項1ないし4の何れか一記載の画像処理装置。
- 前記ブロック単位を、コードブロック単位とする請求項1ないし4の何れか一記載の画像処理装置。
- 前記合成元画像及び前記合成対象画像がカラー画像の場合、前記該当ブロック単位合成手段は、合成後の輝度信号が色差信号よりも量子化ステップが小さくなるように、輝度信号成分と色差信号成分とで前記合成元画像に対して合成時に重み付けを行うカラー画像処理手段を備える請求項3ないし7の何れか一記載の画像処理装置。
- 合成後符号データを外部に出力する出力手段を備える請求項1ないし8の何れか一記載の画像処理装置。
- 原稿の画像を読取る光電変換素子と、
合成元画像又は合成対象画像の少なくとも一方が前記光電変換素子により読取られた画像データとして符号化手段に供給されてJPEG2000フォーマットにより圧縮符号化された符号データとして保有する記憶装置と、
請求項1ないし9の何れか一記載の画像処理装置と、
を備える画像読取装置。 - 請求項10記載の画像読取装置と、
この画像読取装置により読取られその画像処理装置により画像処理された符号データから復号化手段により伸長された画像データに基づき用紙上に画像を形成するプリンタエンジンと、
を備える画像形成装置。 - 合成元画像の指定された合成位置に合成対象画像を合成する画像処理装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、
前記合成元画像及び前記合成対象画像のデータをJPEG2000フォーマットにより圧縮符号化された符号データを対象とし、前記合成元画像の符号データ上で、前記合成対象画像の指定された合成位置を独立して処理可能な特定のブロック単位により検索する検索機能と、
この検索機能により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを対象に合成処理を施す該当ブロック単位合成処理機能と、
を実行させる画像処理用プログラム。 - 前記該当ブロック単位合成機能として、前記検索機能により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データを当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データに入替える符号入替え機能を前記コンピュータに実行させる請求項12記載の画像処理用プログラム。
- 画像データを2次元ウェーブレット変換、量子化及び符号化という手順で符号データに圧縮符号化するJPEG2000フォーマットの符号化手段と、圧縮符号化された符号データを復号化、逆量子化及び2次元ウェーブレット逆変換という逆の手順で伸長するJPEG2000フォーマットの復号化手段とを有する前記画像処理装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、
前記該当ブロック単位合成機能として、
前記検索機能により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを前記復号化機能により画像データに伸長して画像を復元する該当画像抽出復元機能と、
この該当画像抽出復元機能より復元された画像同士を合成する該当画像合成機能と、
この該当画像合成機能により合成された画像の画像データを前記符号化機能により符号データに圧縮符号化して当該合成位置の元の符号データと置換える該当画像再符号化機能と、
を実行させる請求項12記載の画像処理用プログラム。 - 画像データを2次元ウェーブレット変換、量子化及び符号化という手順で符号データに圧縮符号化するJPEG2000フォーマットの符号化手段と、圧縮符号化された符号データを復号化、逆量子化及び2次元ウェーブレット逆変換という逆の手順で伸長するJPEG2000フォーマットの復号化手段とを有する前記画像処理装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、
前記該当ブロック単位合成手段として、
前記検索機能により検索され特定された合成位置に該当する前記合成元画像の前記ブロック単位における符号データと当該合成位置に該当する前記合成対象画像の前記ブロック単位における符号データとを前記復号化機能の前記2次元ウェーブレット逆変換によりウェーブレット係数まで伸長する該当ウェーブレット係数抽出復元機能と、
この該当ウェーブレット係数抽出復元機能より復元されたウェーブレット係数同士を合成する該当ウェーブレット係数合成機能と、
この該当ウェーブレット係数合成機能により合成されたウェーブレット係数を前記符号化手段により符号データに再符号化して当該合成位置の元の符号データと置換える該当ウェーブレット係数再符号化機能と、
を実行させる請求項12記載の画像処理用プログラム。 - 前記ブロック単位を、ヘッダ情報を含むタイル単位とする請求項12ないし15の何れか一記載の画像処理用プログラム。
- 前記ブロック単位を、プレシンクト単位とする請求項12ないし15の何れか一記載の画像処理用プログラム。
- 前記ブロック単位を、コードブロック単位とする請求項12ないし15の何れか一記載の画像処理用プログラム。
- 前記合成元画像及び前記合成対象画像がカラー画像の場合、前記該当ブロック単位合成機能は、合成後の輝度信号が色差信号よりも量子化ステップが小さくなるように、輝度信号成分と色差信号成分とで前記合成元画像に対して合成時に重み付けを行うカラー画像処理手段を備える請求項14ないし18の何れか一記載の画像処理用プログラム。
- 請求項12ないし19の何れか一記載の画像処理用プログラムを記憶しているコンピュータ読取り可能な記憶媒体。
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