JP2004101794A - 半導体装置用平坦化組成物 - Google Patents

半導体装置用平坦化組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】ドライエッチで容易に除去可能な半導体装置用平坦化膜を得る。
【解決手段】ドライエッチレートがポリメチルメタクリレートより大きいことを特徴とする半導体装置用平坦化組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体集積回路の製造時に行われるリソグラフィの際などに、下地を平坦化するために用いられる平坦化材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の高性能化、微細化に伴い、多層配線技術は重要な技術となっている。従来、配線用導電材料としてアルミニウム合金やタングステン合金が用いられてきた(たとえば非特許文献1参照)。ところが、配線の微細化によって配線抵抗の増大などに伴う信号遅延の問題などが無視できなくなってきたため、より低抵抗の銅が配線材料として使用されるようになってきた。しかし、リアクティブイオンエッチングなどのドライエッチングで容易に配線加工が可能なアルミニウムやタングステンとは異なり、銅はドライエッチングでは配線加工ができない。そこで、層間絶縁膜にあらかじめ溝を形成し、そこに銅を埋め込んで配線を形成するダマシン法が検討されている。特に上下の配線層を接続するために層間絶縁膜にあけられるビア(接続孔)と上層の配線溝を加工した後、孔と溝に同時に銅を埋め込むデュアルダマシン法は工程が簡便でコストが低い。(たとえば非特許文献2参照)。デュアルダマシン法の中でも、単層の層間絶縁膜(ストッパなし)にビアと配線溝を形成する先孔方式は工程が少なく、コスト面で有利である。(たとえば非特許文献3参照)。先孔方式の場合、層間絶縁膜にまずビアを設け、この上にレジストを塗布、パターニングしてこれをマスクとして配線溝を形成する。レジスト塗布の際、均一に塗布できるように下地を平坦化し、配線溝の加工が終わった後に除去される平坦化材料が使用される。通例、反射防止膜やレジストが平坦化材料として用いられるが、微細なビアに埋まった平坦化材料を容易に除くことができない場合が多い(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
また、反射防止膜の中には比較的ドライエッチングレートが大きいものが知られている(たとえば特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−349150号公報(第7−8頁)
【0005】
【特許文献2】
特開2001−27810号公報(第2頁)
【0006】
【非特許文献1】
丹呉浩侑編,「半導体工学シリーズ(第9巻)半導体プロセス技術」,初版,株式会社培風館,1998年11月30日,p52−55
【0007】
【非特許文献2】
藤澤雅彦,「0.13μm時代の電極・配線形成技術」,2000最新半導体プロセス技術−テクノロジー・アンド・イクイップメント(Technology & Equipment)−,株式会社プレスジャーナル,平成11年11月26日,第18巻,第13号,p201
【0008】
【非特許文献3】
筑根敦弘,「Cuダマシン形成プロセス」,2000最新半導体プロセス技術−テクノロジー・アンド・イクイップメント(Technology & Equipment)−,株式会社プレスジャーナル,平成11年11月26日,第18巻,第13号,p71−72
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような反射防止膜を平坦化材料として用いた場合でも、層間絶縁膜に配線溝を形成するエッチング工程で同時に平坦化材料を除去するにはドライエッチレートが十分ではない。その結果、ドライエッチング工程で平坦化材料が完全に除去しきれず、ビアによる上下配線層の接続が不十分になる問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明はドライエッチレートがポリメチルメタクリレートより大きいことを特徴とする半導体装置用平坦化組成物である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らはエッチレートがポリメチルメタクリレートより大きい材料で平坦化を行うことによって、ドライエッチング工程で容易に平坦化材料が除去できることを見出し、本発明に至った。
【0012】
本発明におけるドライエッチレートはリアクティブイオンエッチング装置を用いてシリコン基板上に塗布した組成物薄膜をドライエッチングした時の膜厚減少量によって定義される。
ドライエッチングの条件は以下の通りである。
【0013】
電極間距離:25mm
設定圧:0.10Torr
基板温度:35℃
RF投入電力:50W
エッチングガス:CF
流量:37.5sccm
エッチング時間:60秒
エッチング装置:(株)サムコインターナショナル研究所製
本発明の半導体製造用平坦化組成物はドライエッチレートがポリメチルメタクリレートが大きいことが特徴である。より好ましくはドライエッチレートがポリメチルメタクリレートの1.2倍以上であり、さらに好ましくは1.5倍以上である。
【0014】
本発明の半導体装置用平坦化組成物には重合体が含有されていても良い。組成物のドライエッチレートがポリメチルメタクリレートより大きければ、含有されている重合体の主鎖構造は特に限定されない。重合体の主鎖構造の例としてはポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、ポリアルキレンスルホン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミドなどが挙げられる。これらの主鎖構造が1つ以上含まれる重合体であっても良い。
【0015】
特に好ましい重合体として、ポリブテンスルホンや下記一般式(1)または(2)で示される構造単位を含む重合体が挙げられる。
【0016】
【化2】
Figure 2004101794
【0017】
(ここで、Rは水素原子、炭素数1から4のアルキル基、塩素原子、臭素原子、シアノ基から選ばれる少なくとも1種を表し、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子から選ばれる少なくとも1種を表す。)
一般式(1)または(2)で示される構造単位の具体的な例としては構造式(A)〜(V)に示される化合物が挙げられるが、これらのみに限定されるわけではない。
【0018】
【化3】
Figure 2004101794
【0019】
【化4】
Figure 2004101794
【0020】
本発明の組成物は皮膜形成後にその上層に配線パターン加工用のレジスト層を形成するため、レジスト溶剤に冒されない耐溶剤性が付与されていることが好ましい。耐溶剤性の付与には架橋構造を導入したり、レジスト溶剤に不溶な重合体を用いるなどの方法を用いることができる。好ましくは本発明の組成物に含有されている重合体が架橋可能な基を含有していることである。
【0021】
架橋可能な基としては水酸基、エポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、カルボキシ基、N−メチロールアミド基、エチレン性不飽和基などが挙げられる。重合体にこれらの基を含有させる方法は特に限定されないが、これらの基を含有するモノマーを共重合する方法や重合体との反応を利用して導入する方法などを用いることができる。
【0022】
架橋可能な基として水酸基を持つモノマーの好ましい例としてはヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、1−ヒドロキシエチルメタクリレート、1−ヒドロキシエチルアクリレート、1−ヒドロキシエチルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシプロピルメタクリレート、1−ヒドロキシプロピルアクリレート、1−ヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルエチルメタクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルエチルアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルエチルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシブチルメタクリレート、1−ヒドロキシブチルアクリレート、1−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルプロピルメタクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルプロピルアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピルメタクリレート、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアクリレート、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルα−クロロアクリレート、1,2−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、1,2−ジヒドロキシプロピルアクリレート、1,2−ジヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、2,3−ジヒドロキシブチルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシブチルアクリレート、2,3−ジヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、フェネチルメタクリレート、フェネチルアクリレート、フェネチルα−クロロアクリレートなどが挙げられる。エポキシ基を含むモノマーの好ましい例としてはグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルα−クロロアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルα−クロロアクリレートなどが挙げられる。イソシアネート基を含むモノマーの好ましい例としては2−(メタクリロイロキシ)エチルイソシアネート、2−(アクリロイロキシ)エチルイソシアネート、2−(α−クロロアクリロイロキシ)エチルイソシアネートなどが挙げられる。アミノ基を含有するモノマーの好ましい例としては2−アミノエチルメタクリレート、2−アミノエチルアクリレート、N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)メタクリルアミド、N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)アクリルアミド、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート、2−(N−メチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(N−メチルアミノ)エチルアクリレートなどを挙げることができる。カルボキシ基を含むモノマーの好ましい例としてはアクリル酸、メタクリル酸、α−クロロアクリル酸、クロトン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノナン酸、9−デカン酸、10−ウンデシレン酸、ブラシジン酸、リシノール酸などが挙げられる。N−メチロールアミド基を含むモノマーの例としてはN−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。
【0023】
エチレン性不飽和基はアミノ基、水酸基を持つ重合体へのグリシジルメタクリレート、2−(メタクリロイロキシ)エチルイソシアネートの付加やエポキシ基、イソシアネート基を持つ重合体への2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−アミノエチルメタクリレートの付加などによって重合体に導入することができる。
【0024】
重合体中の架橋可能基を含有するモノマー単位の割合としては、重合体がレジスト溶媒に冒されない程度に架橋できればどのような割合であっても良いが、1から60モル%が好ましく用いられ、より好ましくは5〜50モル%、さらに好ましくは10〜40モル%である。
【0025】
本発明で用いられる重合体には前述のモノマー単位の他に、ドライエッチレートがポリメチルメタクリレートを下回らない範囲で他のモノマー単位が含有されていても良い。このようなモノマー単位を与えるモノマーの例としてはメチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、メチルα−クロロアクリレート、エチルα−クロロアクリレート、n−ブチルα−クロロアクリレート、メチルα−シアノクリレート、エチルα−シアノアクリレート、イソプロピルα−シアノアクリレート、n−ブチルα−シアノアクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メタコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、ビニルアニリン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾールなどが挙げられる。
【0026】
本発明の組成物に含有され手も良い重合体の好ましい重量平均分子量としてはGPCによるポリスチレン換算で1000〜100000、より好ましくは2000〜50000、さらに好ましくは3000〜10000である。
【0027】
本発明の組成物には重合体が含有する架橋可能な基と反応して架橋を形成する架橋剤を添加することができる。架橋剤は通例、重合体に含まれる架橋可能な基と反応して結合を形成する基を2個以上含有する化合物である。架橋可能な基と反応して結合を形成する基の具体例としてはそれぞれの架橋可能な基に対して次のような基が挙げられるがこれらに限定されない。
【0028】
水酸基を含有する重合体に対する架橋剤としては多価イソシアネート、多価エポキシ、メチロール化メラミン、メチロール化尿素などが挙げられる。
【0029】
多価イソシアネートの具体的な例としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、4−クロロ−1,3−フェニレンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタンまたはこれらの多価イソシアネートをメタノールなどの低脂肪族アルコール、メチルエチルオキシムなどのオキシム、カプロラクタムなどのラクタムでブロックしたブロック化イソシアネートなどが挙げられる。
【0030】
多価エポキシの具体的な例としてはエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエステル、グリセロールジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、3,4−エポキシシクロヘキサンジカルボン酸ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)、ビスフェノール型エポキシ樹脂(ビスフェノールAとエピクロロヒドリンの反応物)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラックとエピクロロヒドリンの反応物)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(クレゾールノボラックとエピクロロヒドリンの反応物)などが挙げられる。
【0031】
メチロール化メラミンの具体的な例としてはメラミンとホルムアルデヒドとの付加反応によって得られる化合物などが挙げられ、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、またはこれらの化合物の縮合によって得られる高分子化合物などを挙げることができる。
【0032】
メチロール化尿素の具体的な例としては尿素とホルムアルデヒドとの付加反応によって得られる化合物などが挙げられ、モノメチロール尿素、ジメチロール尿素またはこれらの化合物の縮合によって得られる高分子化合物などを挙げることができる。
【0033】
エポキシ基を含有する重合体に対する架橋剤としては多価アルコール、多価フェノール、多価アミン、酸無水物などが挙げられる。
【0034】
多価アルコールの具体的な例としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、ジブロモネオペンチルグリコール、グリセリンなどが挙げられる。
【0035】
多価フェノールの具体的な例としてはヒドロキノン、カテコール、ビスフェノールA、ビス(p−ヒドロキシ)メタン、トリス(p−ヒドロキシ)メタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンおよび次の構造式で表される化合物などが挙げられる。
【0036】
【化5】
Figure 2004101794
【0037】
多価アミンの具体的な例としてはエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレントリアミン)、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルジエチレントリアミン、3,3’−メチルイミノビスプロピルアミン、メタキシレンジアミン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジシアンジアミド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
【0038】
酸無水物の具体的な例としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物などが挙げられる。
【0039】
イソシアネート基を含有する重合体に対する架橋剤としては多価アルコール、多価アミン、多価カルボン酸などが挙げられる。
【0040】
多価アルコール、多価アミンの具体的な例としては、エポキシ基を含有する重合体に対する架橋剤として用いる多価アルコール、多価アミンと同様のものが挙げられる。
【0041】
多価カルボン酸の具体的な例としてはマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ナフタリン−1,8−ジカルボン酸、クエン酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸などが挙げられる。
【0042】
アミノ基を含有する重合体に対する架橋剤としては多価エポキシ、多価イソシアネートなどが挙げられる。
【0043】
多価エポキシ、多価イソシアネートの具体的な例としては、水酸基を含有する重合体に対する架橋剤として用いる多価エポキシ、多価イソシアネートと同様のモノが挙げられる。
【0044】
カルボキシ基を含有する重合体に対する架橋剤としては多価エポキシ、多価イソシアネートなどが挙げられる。
【0045】
多価エポキシ、多価イソシアネートの具体的な例としては、水酸基を含有する重合体に対する架橋剤として用いる多価エポキシ、多価イソシアネートと同様のものが挙げられる。
【0046】
N−メチロールアミド基を含有する重合体はそれ自体で架橋が可能であるが、多価アルコール、多価フェノール、メチロール化メラミン、メチロール化尿素などを架橋剤として加えても良い。多価アルコール、多価フェノールの具体的な例としてはエポキシ基を含有する重合体に対する架橋剤として用いられる多価アルコール、多価フェノールと同様のものが挙げられる。メチロール化メラミン、メチロール化尿素の具体的な例としては水酸基を含有する重合体に対する架橋剤として用いられるメチロール化メラミン、メチロール化尿素と同様のものが挙げられる。
【0047】
エチレン性不飽和基を含有する重合体はそれ自体で架橋が可能であるが、エチレン性不飽和基を含有する化合物を架橋剤として加えても良い。エチレン性不飽和基を含有する化合物としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、グリシジルメタクリレートとビスフェノールAとの付加物、グリシジルメタクリレートエチレングリコールとの付加物などが挙げられる。
【0048】
架橋剤が必要な場合の添加量は組成物に耐溶剤性を付与できる程度に架橋できる量であれば、特に限定されないが、重合体の架橋可能な基と反応して結合を形成する基が架橋可能な基に対して好ましくは30モル%〜300モル%、より好ましくは40モル%〜200モル%、さらに好ましくは50モル%〜150モル%の範囲で添加できる。
【0049】
本発明の半導体装置用平坦化組成物は重合体を溶媒に溶解した溶液の状態であるのが好ましい。溶媒としては重合体やその他の成分を十分溶解するものであれば特に限定されない。具体的な例としては酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、安息香酸メチル、乳酸メチル、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、β−イソブチル酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールエステル類、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、アニソールなどのエーテル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホランなどの非プロトン性極性溶媒から選ばれる溶媒、またはこれらの複合溶媒が挙げられる。
【0050】
本発明の半導体装置用平坦化組成物が溶液状態である場合の固形分濃度は特に限定されないが0.5〜60重量%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜40重量%、さらに好ましくは3〜30重量%である。
【0051】
本発明の半導体装置用平坦化組成物には必要に応じて界面活性剤、着色剤、安定剤などを添加することができる。
【0052】
次に、本発明の組成物の使用方法について説明する。本発明の組成物を、まず、基板表面に塗布し、塗膜を形成する。その方法としては、基板表面に塗布後、加熱により溶媒を除去と同時に不溶化させる方法、基板表面に塗布後、加熱により溶媒を除去し、その後、光を照射または、前記よりも高温でさらに加熱し不溶化させる方法が挙げられる。
【0053】
基板表面への基板表面への塗布方法は特に限定されず、例えば、スピンナを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法が用いられる。また、塗膜の膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが通常、乾燥後の膜厚が、0.1から100μmになるように塗布される。
【0054】
次に、該不溶化した塗膜を、前記よりもさらに高い温度で加熱または光照射後、エッチングガスで、ドライエッチング処理して除去する。
【0055】
本発明でいう光照射で用いられる光としては、紫外線、可視光線、電子線、X線などの化学線があげられるが、本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるのが好ましい。
【0056】
また、ここで用いられるエッチングガスとしては、例えば、酸素、フッ素、CF、CHF、アルゴン、C等が挙げられる。これらエッチングガスを1種以上を混合して、ドライエッチング処理し、組成物を基板から除去する。ドライエッチング処理は、たとえば、本発明のドライエッチング条件や圧力を750mTorr、エッチングガスとして、CHF、CF、アルゴン混合ガスを使用し、その流量を、各々10、90、950sccm、RF投入電力を900W、基板温度を40℃、エッチング時間120秒の条件、圧力を60mTorr、エッチングガスとして、アルゴン、CF、酸素混合ガスを使用し、その流量を、各々48.84、0.67、0.49sccm、RF投入電力を50W、基板温度を25℃、エッチング時間60秒の条件等で行う。また、ここで言う加熱条件は、各成分の種類、配合割合、などによっても異なるが、通常60℃〜250℃で10秒〜10分程度である。
【0057】
組成物除去に関して、ドライエッチング処理以外に、発明の組成物であれば、ドライエッチング処理に替えて、剥離液により溶解除去しても良い。
【0058】
ここでいう剥離液としては、有機溶剤が用いられる。
【0059】
本発明で用いられる剥離液としてはたとえば、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどを単独あるいはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、トルエン、キシレン、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、酢酸エチルなどの有機溶剤などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像後は水にてリンス処理をする。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしても良い。
【0060】
上記剥離液による剥離時間は通常、5秒〜3時間であり、剥離は、液盛り法、ディッピング法などのいずれでも良い。剥離後、流水洗浄を30〜180秒間行い、圧縮空気や圧縮窒素で風乾させる。
【0061】
また、本発明の組成物を用いて、多層配線構造を有する半導体装置を製造するための多層配線構造形成は、例えば、以下のようにして行われる。
【0062】
下層配線上に形成された層間絶縁膜上に、孔パターンにパターニングされたフォトレジスト膜を形成し、これをマスクとして、ドライエッチング法により層間絶縁膜をエッチングし、下層配線に到達する深い孔をまず形成する。次に、本発明の組成物を塗布、光および/または熱処理により不溶化し、この孔の埋め込みを行う。穴埋めされた層間絶縁膜上に、反射防止材料を形成し、さらにその上に、溝パターンにパターニングされたフォトレジスト膜を形成、その後、光および/または熱処理し、このフォトレジスト膜をマスクとして、反射防止膜、層間絶縁膜および、孔内の該組成物を同じにエッチングする。孔内の該組成物の除去と同じに溝を形成し、溝と孔に銅を埋め込み配線を形成する。さらに、配線上に、層間絶縁膜を形成し、上記のように、孔、溝形成、銅埋め込み、層間絶縁膜を形成等の工程を繰り返すことによって多層配線構造が形成される。
【0063】
また、上記のフォトレジスト膜をマスクとして、反射防止膜、層間絶縁膜および、孔内の該組成物を同じにエッチングしても、孔内の組成物が除去できず残存した場合、その直後に、有機溶剤または、アルカリ水溶液で除去する工程を入れることもできる。
【0064】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
重量平均分子量、分子量分散の測定
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定した。
溶媒:テトラヒドロフラン
カラム:Shodex KF−804L、KF−803、KF−802を直列に連結
流速:0.8ml/min
スタンダード:ポリスチレン
分子量分散はGPCで測定した重量平均分子量と数平均分子量から次の式で算出した。分子量分散=重量平均分子量/数平均分子量。
【0065】
耐溶剤性テスト
シリコン基板上にスピンコーターを用いて組成物を塗布し、ホットプレートで100℃、2分間加熱して乾燥した。さらに200℃、1分間加熱して耐溶剤性を発現させ、厚さ250nm程度の薄膜サンプルを得た。得られたサンプルをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに1分間浸漬した。浸漬前の膜厚から浸漬後の膜厚を差し引いて膜減り量を算出し、耐溶剤性の評価値とした。
【0066】
エッチレート比の測定
リアクティブイオンエッチング装置を用いて次の条件でドライエッチングを行い、平坦化組成物とポリメチルメタクリレート(東京化成工業(株)製、重合度13500〜14000)の膜厚減少量の比をエッチレート比とした。
電極間距離:25mm
設定圧:0.10Torr
基板温度:35℃
RF投入電力:50W
エッチングガス:CF
流量:37.5sccm
エッチング時間:60秒
エッチング装置:(株)サムコインターナショナル研究所製。
【0067】
合成例1
2,2,2−トリフルオロエチルα−クロロアクリレート2g(10.6mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.61g(4.7mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.11(0.67mmol)g、t−ドデカンチオール3.11g(15.4mmol)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8gに溶解し、50℃で6.5時間重合して、下記構造式で表される重合体(P1)を得た。この重合体のGPCで求めた重量平均分子量はポリスチレン換算で13200、分子量分散は2.04であった。
【0068】
【化6】
Figure 2004101794
【0069】
合成例2
2,2,2−トリクロロエチルα−クロロアクリレート2.55g(10.6mmol)、N−メチロールアクリルアミド0.46g(4.6mol)、アゾビスイソブチロニトリル0.11(0.67mmol)g、t−ドデカンチオール3.11g(15.4mmol)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8gに溶解し、50℃で6.5時間重合して、下記構造式で表される重合体(P2)を得た。この重合体のGPCで求めた重量平均分子量はポリスチレン換算で16800、分子量分散は1.59であった。
【0070】
【化7】
Figure 2004101794
【0071】
合成例3
2,2,2−トリクロロエチルα−シアノアクリレート2.27g(10.0mmol)、α−クロロアクリル酸0.57g(5.4mol)、アゾビスイソブチロニトリル0.11(0.67mmol)g、t−ドデカンチオール3.11g(15.4mmol)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8gに溶解し、50℃で6.5時間重合して、下記構造式で表される重合体(P3)を得た。この重合体のGPCで求めた重量平均分子量はポリスチレン換算で19300、分子量分散は1.62であった。
【0072】
【化8】
Figure 2004101794
【0073】
合成例4
2,2,2−トリクロロエチルビニルスルフォネート2.57g(10.7mmol)、グリシジルメタクリレート0.65g(4.6mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.11(0.67mmol)g、t−ドデカンチオール3.11g(15.4mmol)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8gに溶解し、50℃で6.5時間重合して、下記構造式で表される重合体(P4)を得た。この重合体のGPCで求めた重量平均分子量はポリスチレン換算で11000、分子量分散は2.30であった。
【0074】
【化9】
Figure 2004101794
【0075】
合成例5
2,2,2−トリブロモエチルビニルスルフォネート5.71g(15.3mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.11(0.67mmol)g、t−ドデカンチオール3.11g(15.4mmol)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8gに溶解し、50℃で6.5時間重合して、下記構造式で表される重合体(P5)を得た。この重合体のGPCで求めた重量平均分子量はポリスチレン換算で8000、分子量分散は1.90であった。
【0076】
【化10】
Figure 2004101794
【0077】
合成例6
メチルα−クロロアクリレート1.48g(12.2mmol)、α−クロロアクリル酸0.33g(3.1mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.11(0.67mmol)g、t−ドデカンチオール3.11g(15.4mmol)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8gに溶解し、50℃で6.5時間重合して、下記構造式で表される重合体(P6)を得た。この重合体のGPCで求めた重量平均分子量はポリスチレン換で14300、分子量分散は1.80であった。
【0078】
【化11】
Figure 2004101794
【0079】
合成例7
アントラセン−9−イルメチルメタクリレート20g(72mmol)、ヒドロキシエチルメタクリレート9.4g(72mmol)、N−メチロールアクリルアミド2g(20mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.6g(3.7mmol)をプロピレングリコールモノメチルエーテル500gに溶解し、80℃、8時間重合して、下記構造式で示される重合体(P7)を得た。この重合体のGPCで求めた重量平均分子量は10000で、分子量分散は2.8であった。
【0080】
【化12】
Figure 2004101794
【0081】
合成例8
2,2,2−トリブロモエチルビニルスルフォネート3.42g(9.2mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.8g(6.1mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.11(0.67mmol)g、t−ドデカンチオール3.11g(15.4mmol)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8gに溶解し、50℃で6.5時間重合して、下記構造式で表される重合体(P8)を得た。この重合体のGPCで求めた重量平均分子量はポリスチレン換算で12500、分子量分散は2.10であった。
【0082】
【化13】
Figure 2004101794
【0083】
実施例1
シリコン基板上に厚さ500nmのシリコン酸化膜をプラズマCVD法で形成した。リソグラフィ技術を用いて該シリコン酸化膜に直径150nmのホールを形成し、テスト基板とした。合成例1で得られた重合体P1、200mg、ニカラックMX−290(メチロール化尿素:(株)三和ケミカル製)、65mgを乳酸エチル3gに溶解し、平坦化組成物を得た。この組成物のエッチレート比は1.79であった。また、耐溶剤性テストで得られた膜減り量は5nmであった。得られた平坦化組成物を前記テスト基板上にスピンコートして、100℃、1分間の乾燥の後、200℃で1分間加熱した。組成物がシリコン酸化膜のホールを埋めて平坦化した評価サンプルを得た。この評価サンプルをエッチレート比の測定と同様の条件で4分間ドライエッチを行ったところ、ホール内部まで組成物が完全に除去されていた。
【0084】
実施例2
合成例1で得られた重合体P1、200mg、ニカラックMW−30HM(メチロール化メラミン:(株)三和ケミカル製)、30mgをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.5gに溶解し、平坦化組成物を得た。この組成物のエッチレート比は1.40であった。また、耐溶剤性テストで得られた膜減り量は35nmであった。得られた平坦化組成物を実施例1と同様のテスト基板上にスピンコートして、100℃、1分間の乾燥の後、200℃で1分間加熱した。組成物がシリコン酸化膜のホールを埋めて平坦化した評価サンプルを得た。この評価サンプルをエッチレート比の測定と同様の条件で4分間ドライエッチを行ったところ、ホール内部まで組成物が完全に除去されていた。
【0085】
実施例3
合成例2で得られた重合体P2、200mgをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2gに溶解し、平坦化組成物を得た。この組成物のエッチレート比は2.30であった。また、耐溶剤性テストで得られた膜減り量は24nmであった。得られた平坦化組成物を実施例1と同様のテスト基板上にスピンコートして、100℃、1分間の乾燥の後、200℃で3分間加熱した。組成物がシリコン酸化膜のホールを埋めて平坦化した評価サンプルを得た。この評価サンプルをエッチレート比の測定と同様の条件で4分間ドライエッチを行ったところ、ホール内部まで組成物が完全に除去されていた。
【0086】
実施例4
合成例3で得られた重合体P3、200mg、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエステル80mgをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.5gに溶解し、平坦化組成物を得た。この組成物のエッチレート比は1.31であった。また、耐溶剤性テストで得られた膜減り量は40nmであった。得られた平坦化組成物を実施例1と同様のテスト基板上にスピンコートして、100℃、1分間の乾燥の後、200℃で3分間加熱した。組成物がシリコン酸化膜のホールを埋めて平坦化した評価サンプルを得た。この評価サンプルをエッチレート比の測定と同様の条件で4分間ドライエッチを行ったところ、ホール内部まで組成物が完全に除去されていた。
【0087】
実施例5
合成例4で得られた重合体P4、200mg、ヘキサメチレンジアミン20mgをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.5gに溶解し、平坦化組成物を得た。この組成物のエッチレート比は2.05であった。また、耐溶剤性テストで得られた膜減り量は20nmであった。得られた平坦化組成物を実施例1と同様のテスト基板上にスピンコートして、100℃、1分間の乾燥の後、200℃で3分間加熱した。組成物がシリコン酸化膜のホールを埋めて平坦化した評価サンプルを得た。この評価サンプルをエッチレート比の測定と同様の条件で4分間ドライエッチを行ったところ、ホール内部まで組成物が完全に除去されていた。
【0088】
実施例6
合成例5で得られた重合体P5、200mgをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2gに溶解し、平坦化組成物を得た。この組成物のエッチレート比は2.05であった。また、耐溶剤性テストで得られた膜減り量は200nmであった。得られた平坦化組成物を実施例1と同様のテスト基板上にスピンコートして、100℃、1分間の乾燥の後、200℃で3分間加熱した。組成物がシリコン酸化膜のホールを埋めて平坦化した評価サンプルを得た。この評価サンプルをエッチレート比の測定と同様の条件で4分間ドライエッチを行ったところ、ホール内部まで組成物が完全に除去されていた。
【0089】
実施例7
合成例6で得られた重合体P6、200mg、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエステル80mgをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.5gに溶解し、平坦化組成物を得た。この組成物のエッチレート比は1.22であった。また、耐溶剤性テストで得られた膜減り量は45nmであった。得られた平坦化組成物を実施例1と同様のテスト基板上にスピンコートして、100℃、1分間の乾燥の後、200℃で3分間加熱した。組成物がシリコン酸化膜のホールを埋めて平坦化した評価サンプルを得た。この評価サンプルをエッチレート比の測定と同様の条件で4分間ドライエッチを行ったところ、ホール内部まで組成物が完全に除去されていた。
【0090】
実施例8
合成例8で得られた重合体P8、200mg、ニカラックMW−30HM(メチロール化メラミン:(株)三和ケミカル製)、30mgをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.5gに溶解し、平坦化組成物を得た。この組成物のエッチレート比は1.86であった。また、耐溶剤性テストで得られた膜減り量は10nmであった。得られた平坦化組成物を実施例1と同様のテスト基板上にスピンコートして、100℃、1分間の乾燥の後、200℃で1分間加熱した。組成物がシリコン酸化膜のホールを埋めて平坦化した評価サンプルを得た。この評価サンプルをエッチレート比の測定と同様の条件で4分間ドライエッチを行ったところ、ホール内部まで組成物が完全に除去されていた。
【0091】
比較例1
合成例7で得られた重合体P7、200mgをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2gに溶解し、平坦化組成物を得た。この組成物のエッチレート比は0.85であった。また、耐溶剤性テストで得られた膜減り量は55nmであった。得られた平坦化組成物を実施例1と同様のテスト基板上にスピンコートして、100℃、1分間の乾燥の後、200℃で3分間加熱した。組成物がシリコン酸化膜のホールを埋めて平坦化した評価サンプルを得た。この評価サンプルをエッチレート比の測定と同様の条件で4分間ドライエッチを行ったところ、ホール内部まで組成物が完全に除去されていなかった。
【0092】
【発明の効果】
本発明の半導体装置用平坦化組成物は、上述のように多層配線構造を有する半導体装置を製造する際に、膜減りが少なく、ビアに埋まった後でも容易に除去することができる。

Claims (4)

  1. ドライエッチレートがポリメチルメタクリレートより大きいことを特徴とする半導体装置用平坦化組成物。
  2. ドライエッチレートがポリメチルメタクリレートの1.2倍以上であることを特徴とする半導体装置用平坦化組成物
  3. 架橋可能な基を含有する重合体を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体装置用平坦化組成物。
  4. 重合体が下記一般式(1)または一般式(2)で表される単位を含有する請求項3記載の半導体装置用平坦化組成物。
    Figure 2004101794
    (ここで、Rは水素原子、炭素数1から4のアルキル基、塩素原子、臭素原子、シアノ基から選ばれる少なくとも1種を表し、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子から選ばれる少なくとも1種を表す。)
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