JP2004094756A - 資材融通支援システムおよび資材融通支援方法 - Google Patents

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大谷 拓男
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海老澤 雅紀
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Abstract

【課題】複数の設備間における資材の融通取引を支援する。
【解決手段】資材融通支援装置100は、ネットワークを介して複数のプラント端末と接続され、複数のプラント間における資材の融通取引を支援する。提供依頼受付部102は、一のプラント端末から、そのプラントに含まれる第一の資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を受け付ける。要請送信処理部108は、他のプラント端末に、当該他のプラントに含まれる第二の資材のスペアパーツを交換用資材として提供するよう求める提供要請を送信する。申出通知部114は、他のプラント端末からスペアパーツの提供申出があった場合に、スペアパーツの提供を受けるための提供条件を受け付け、提供条件を提供申出とともに一のプラント端末に通知する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークで接続された複数の設備間における資材の融通取引を支援するシステムおよびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場やプラント等の設備では、バルブ、ポンプ、モーター、計装品等の資材の劣化によるトラブル発生等に備えて、これらの資材のスペアパーツを保有している。
【0003】
しかし、設備に含まれる資材は多数あるため、すべての資材に対してスペアパーツを準備しようとすると、それだけでもかなりのコストが嵩む。また、各資材の寿命は使用状況や設備の環境等によっても異なる。そのため、スペアパーツを全く使用することなくそのスペアパーツの使用可能期間が切れてしまうこともあれば、スペアパーツを準備していても足りず、追加注文しなければならなくなることもある。
【0004】
また、設備に含まれる資材の数が多いため、資材のスペアパーツの在庫管理を行うのも煩雑で、多くの設備では充分な在庫管理が行われていない。そのため、トラブル発生時に、スペアパーツの在庫数、スペアパーツの発注先、スペアパーツ発注の担当者等の必要な情報を迅速に把握することができず、早急な対処が行えないことがある。近年、工場やプラントでも、各種業務のコンピュータ化およびシステム化が進められている。たとえば、操作室と可搬型処理装置との間で、無線を用いて現場業務に必要なデータを送受信できるようにした現場作業支援システムが提案されている(特許文献1参照)。また、たとえば、3次元表示した原子力発電所の機器や系統などの各々に、図書や設備情報を関連づけることで、原子力発電所の点検や図書の管理業務を効率化する情報管理システムが提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−149578号公報 (第6項、第1図)
【特許文献2】
特開平10−207900号公報 (第15項、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上のシステムは資材の在庫管理を想定したものではなく、上述したようなトラブル発生時の問題は依然として残されたままである。
【0007】
ところで、異なる企業の設備であっても、同様の製品を生産する設備では同じような資材が利用される。特に、同じプロセスライセンサーまたは設計業者(EPCコントラクタ:Engineering Procurement andConstruction)を利用して設備建設を行った場合、全体の設計は異なっても、各資材は同じものが用いられることもある。したがって、これらの設備間で資材のスペアパーツを共有して保有すれば、全体的なコストを低減することができる。しかし、プラントの設計情報は各企業にとって機密事項であるため、複数の設備間でスペアパーツを共有するのは困難である。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、工場やプラント等の設備に含まれる資材のスペアパーツの在庫数を低減するとともに、これらのスペアパーツを効率よく調達することのできる技術を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、設備に含まれる資材のスペアパーツの在庫管理をシステム的に行うことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ネットワークを介して複数の設備と接続され、複数の設備間における資材の融通取引を支援するシステムであって、一の設備から、当該設備に含まれる第一の資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を受け付ける提供依頼受付部と、他の設備に、当該他の設備に含まれる第二の資材のスペアパーツを交換用資材として提供するよう求める提供要請を送信する要請送信部と、他の設備からスペアパーツの提供申出があった場合に、スペアパーツの提供を受けるための提供条件を受け付け、当該提供条件を提供申出とともに一の設備に通知する申出通知部と、提供条件に基づき、一の設備からスペアパーツの発注があったときに、他の設備からの提供申出を確定させる発注受付部と、を含むことを特徴とする資材融通支援システムが提供される。
【0010】
また、本発明によれば、ネットワークで接続された複数の設備間における資材の融通取引を支援する資材融通支援システムを用いて資材の融通取引を支援する方法であって、資材融通支援システムが;一の設備から、当該設備に含まれる第一の資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を受け付けると、他の設備に、当該他の設備に含まれる第二の資材のスペアパーツを交換用資材として提供するよう求める提供要請を送信するステップと、他の設備からスペアパーツの提供申出があった場合に、スペアパーツの提供を受けるための提供条件を受け付け、提供条件を提供申出とともに一の設備に通知するステップと、提供条件に基づき、一の設備からスペアパーツの発注があったときに、他の設備からの提供申出を確定させるステップと、を含むことを特徴とする資材融通支援方法が提供される。
【0011】
このようにすれば、複数の設備で資材をあたかも共有しているかのように保有することができるので、複数の設備全体において準備しなければならない資材のスペアパーツの数を減らすことができる。また、一の設備においては、他の設備からスペアパーツの提供を受けることができるので、自己の設備内でスペアパーツを準備する必要がなく、資材調達費用を低減することができる。一方、他の設備においては、たとえば遊休品状態のスペアパーツを一の設備に提供することができるので、資産を有効活用することができる。
【0012】
本発明によれば、ネットワークを介して複数の設備と接続され、複数の設備間における資材の融通取引を支援するシステムであって、一の設備に含まれる第一の資材と交換可能な交換用資材として、他の設備に含まれる第二の資材のスペアパーツの提供申出を当該他の設備から受け付ける申出受付部と、提供申出を一の設備に通知する申出通知部と、を含むことを特徴とする資材融通支援システムが提供される。
【0013】
本発明の資材融通支援システムは、第一の資材の設計情報と第二の資材の設計情報に基づき、スペアパーツが第一の資材と同一か否かを判定し、スペアパーツが第一の資材と同一でないと判定された場合、スペアパーツが第一の資材と交換可能か否かを判断するための参考材料を提示する適用判定部をさらに含むことができる。
【0014】
このようにすれば、設計情報が同一でない資材であっても、参考材料を参照して、交換可能か否かの判断を容易に行うことができる。ここで、同一とは設計情報が完全に一致する場合だけでなく、たとえば設計情報における所定の設計項目が一致している場合も含むことができる。
【0015】
第一の資材の設計情報および第二の資材の設計情報は、それぞれ複数の項目を含むことができ、適用判定部は、設計情報の複数の項目のうち、一致する項目の割合を算出し、割合を参考材料として提示することができる。また、適用判定部は、設計情報の複数の項目のうち、一致しない項目を抽出し、一致しない項目を精査して参考材料として提示することができる。
【0016】
本発明の資材融通支援システムは、複数の設備で用いられ得る複数の資材のうち、それぞれ交換可能な複数の資材の組合せを記憶する技術情報記憶部をさらに含むことができ、適用判定部は、第一の資材と第二の資材とが、交換可能な資材の組合せとして技術情報記憶部に記憶されているか否かを検出し、当該検出結果を参考材料として提示することができる。また、技術情報記憶部は、複数の資材の設計情報の複数の項目について、項目毎に交換可能な条件を記憶することができる。適用判定部は、設計情報の複数の項目のうち、一致しない項目について技術情報記憶部を参照して精査することができる。
【0017】
本発明の資材融通支援システムは、複数の設備で用いられ得る複数の資材と、当該複数の資材の技術的知識をそれぞれ有する複数の担当者とを対応付けて記憶する担当者情報記憶部をさらに含むことができ、適用判定部は、複数の担当者とネットワークを介して接続され、担当者情報記憶部を参照して、第一の資材または第二の資材に対応づけられた担当者に第二の資材が第一の資材と交換可能か否かの問い合わせ票を送信し、当該担当者から問い合わせ票に対する回答を受信して、当該回答を参考材料として提示することができる。この際、適用判定部は、設計情報の複数の項目のうち、一致しない項目についての問い合わせ票を担当者に送信することもできる。
【0018】
複数の設備は、それぞれ異なる機関により運営されてよく、本発明の資材融通支援システムは、一の設備および他の設備について、それぞれ互いに秘匿にした状態で、他の設備からスペアパーツを一の設備に配送する処理を行う配送処理部をさらに含むことができる。
【0019】
ここで、異なる機関とは、経済的に独立した機関とすることができる。このような場合、取引相手が秘匿にされた状態でスペアパーツの配送が行われるので、たとえば競合他社のような関係にある設備間でもスペアパーツの融通取引を行うことができる。
【0020】
本発明の資材融通支援システムは、複数の設備間でのスペアパーツの融通取引における対価の収支を設備毎に記憶する収支記憶部と、所定の期間毎に収支記憶部に記憶された収支を相殺し、差額を精算する精算処理部と、をさらに含むことができる。
【0021】
本発明によれば、複数の設備と、ネットワークを介して複数の設備と接続され、複数の設備間における資材の融通取引を仲介する仲介サーバとを含み、融通取引を支援するシステムであって、一の設備に含まれる複数の資材が表された当該一の設備の系統図を記憶する系統図記憶部と、複数の資材に関する情報を、それぞれ、系統図に表された複数の資材に対応付けて記憶する資材情報記憶部と、系統図を表示するとともに、系統図に表された一の資材が選択されると、当該一の資材に関する情報を表示する表示部と、一の資材の資材に関する情報を用いて、当該一の資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を作成する提供依頼作成部と、他の設備に含まれる資材のスペアパーツを交換用資材として提供する旨の提供申出をスペアパーツの提供を受けるための提供条件とともに受け付ける申出受付部と、提供申出に対して、他の設備へのスペアパーツの発注を送信する発注送信部と、を含むことを特徴とする資材融通支援システムが提供される。
【0022】
ここで、系統図は、配管計装図(P&ID:Piping and Instrument Diagram)や配置図を含むことができる。このように、系統図に表された複数の資材と各資材に関する情報とを対応付けて記憶することにより、系統図をもとに、複数の資材に関する情報を表示することができるので、複数の資材に関する情報を迅速に把握することができる。また、このようにして読み出した資材に関する情報を用いて、その資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を作成することもできるので、交換用資材の発注をスムーズに行うことができる。
【0023】
資材に関する情報は、一の設備における各資材の設計情報を含むことができ、提供依頼は、一の資材の設計情報を含むことができる。
【0024】
資材に関する情報は、一の設備における各資材のスペアパーツの在庫情報を含むことができ、資材融通支援システムは、他の設備に含まれる資材と交換可能な交換用資材の提供要請を受け付ける要請受付部と、提供要請に基づき、資材情報記憶部を参照して、一の設備が交換用資材として用いられ得る資材のスペアパーツを保有しているか否かを検出する資材検索部と、一の設備がスペアパーツを保有している場合に、他の設備へのスペアパーツの提供申出を送信する申出送信部と、をさらに含むことができる。
【0025】
本発明の資材融通支援システムは、一の設備において、資材のスペアパーツの融通取引があったときに、資材情報記憶部を更新して資材のスペアパーツの在庫情報を書き換える情報更新部をさらに含むことができる。こうすることにより、資材のスペアパーツの在庫情報を常に最新の状態にすることができるので、交換用資材の提供依頼やスペアパーツの提供申出をスムーズに行うことができる。
【0026】
資材に関する情報は、一の設備における各資材の保全記録を含むことができる。
【0027】
本発明によれば、ネットワークを介して複数の設備に接続され、複数の設備間における資材の融通取引を支援するシステムであって、一の設備から、当該設備に含まれる資材のスペアパーツの提供申出を受け付ける申出受付部と、他の設備に提供申出を提示する申出提示部と、他の設備から、提供申出に対する入札を受け付ける入札受付部と、入札を行った一の設備と提供申出を行った一の設備とに両者間の交渉の開始を要請するとともに、提供申出を保留状態にし、これらの設備間の交渉が成立しなかった場合に、提供申出の保留を解除する交渉処理部と、を含み、入札受付部は、提供申出の保留が解除されると、新たな入札を受け付けることを特徴とする資材融通支援システムが提供される。ここで、たとえば、保留状態にするとは、データに保留状態である旨を示すフラグをたて、保留を解除するとは、フラグを消すことをいう。
【0028】
本発明によれば、ネットワークを介して複数の設備と接続され、複数の設備間における資材の融通取引を仲介する仲介サーバを用いて融通取引を支援する方法であって、一の設備は、記憶部と、表示部と、仲介サーバと通信可能な送受信部と、を含み、当該一の設備が;記憶部に、一の設備に含まれる複数の資材が表された当該一の設備の系統図を記憶するステップと、記憶部に、複数の資材に関する情報を、それぞれ、系統図に表された複数の資材に対応付けて記憶するステップと、記憶部から系統図を読み出して表示部に当該系統図を表示するステップと、系統図に表された一の資材の選択により、記憶部から当該一の資材に関する情報を読み出すステップと、一の資材に関する情報を用いて、送受信部から、仲介サーバに、一の資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を送信するステップと、を含むことを特徴とする資材融通支援方法が提供される。
【0029】
本発明によれば、ネットワークを介して複数の設備と接続され、複数の設備間における資材の融通取引を仲介する仲介サーバを用いて融通取引を支援する方法であって、仲介サーバが;一の設備に含まれる第一の資材と交換可能な交換用資材として、他の設備に含まれる第二の資材のスペアパーツの提供申出を当該他の設備から受け付けるステップと、提供申出を一の設備に通知するステップと、を含むことを特徴とする資材融通支援方法が提供される。
【0030】
本発明によれば、ネットワークを介して複数の設備に接続され、複数の設備にそれぞれ含まれる資材の融通取引を仲介する仲介サーバを用いて融通取引を支援する方法であって、仲介サーバが;一の設備から、当該一の設備に含まれる資材のスペアパーツの提供申出を受け付けるステップと、他の設備に、提供申出を提示するステップと、他の設備から、提供申出に対する入札を受け付けるステップと、入札を行った一の設備と提供申出を行った一の設備とに両者間の交渉の開始を要請するとともに、提供申出を保留状態にするステップと、入札を行った一の設備と提供申出を行った一の設備との間の交渉が成立しなかった場合に、提供申出の保留を解除するステップと、提供申出の保留が解除された後に、新たな入札を受け付けるステップと、を含むことを特徴とする資材融通支援方法が提供される。
【0031】
以上、本発明の構成について説明したが、これらの構成要素の任意の組合せや、上記表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0032】
【発明の実施の形態】
<第一の実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態に係る資材融通支援システムを実現するネットワーク構成を示す図である。資材融通支援装置100は、複数のプラントA、B、C、およびDの間の資材の融通取引を支援する。ここで、プラントA〜プラントDは、予め資材融通支援装置100の利用申し込みをしているプラントである。これらのプラントA〜プラントDは、資材融通支援装置100を利用して、自己のプラントに含まれる資材と交換可能な交換用資材を他のプラントから提供してもらったり、自己のプラントに含まれる資材のスペアパーツを他のプラントに提供したりする。これにより、資材融通支援装置100を利用する複数のプラントA〜プラントD全体で、あたかも資材のスペアパーツを共有しているかのようにできるので、各プラントは、保有すべき資材のスペアパーツ数を低減することができる。
【0033】
プラントA端末12、プラントB端末14、プラントC端末16、およびプラントD端末18は、それぞれ、プラントA、プラントB、プラントC、プラントDに設置された端末である。プラントA端末12〜プラントD端末18は、それぞれ、ネットワーク10を介して資材融通支援装置100と通信可能である。ここで、プラントA端末12〜プラントD端末18は、それぞれ、プラントA〜プラントD内に設置されるとは限らず、プラントA〜プラントDから離れた遠隔地に設置されたものであってもよい。本実施の形態において、プラントA〜プラントDは、それぞれ異なる企業により運営される。
【0034】
図2は、本実施の形態における資材融通支援装置100の構成を示すブロック図である。資材融通支援装置100は、提供依頼受付部102と、依頼情報記憶部106と、要請送信処理部108と、プラント情報記憶部110と、申出受付部112と、申出通知部114と、発注受付部116と、スペアパーツ配送処理部118と、精算処理部120と、収支記憶部122と、適用判定部130と、技術情報記憶部132とを有する。なお、図示していないが、資材融通支援装置100は、資材融通支援装置100のオペレータからの指示を入力するための入力手段およびオペレータに必要な情報を提示または表示する表示手段を有する。ここで、オペレータとは、各装置を操作する担当者のことである。
【0035】
提供依頼受付部102は、プラントA端末12〜プラントD端末18のいずれかから、そのプラントに含まれる資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を受け付ける。提供依頼受付部102は、交換用資材の提供依頼とともに目的の資材の設計情報を受け付ける。資材の設計情報とは、その資材の構成を特定する情報であって、たとえば、各資材の仕様書、設計図、分解図、組立図、パーツ図等である。本実施の形態において、資材の設計情報は、図7に示すような仕様書である。仕様書は、たとえば、資材番号欄および名称欄を有し、仕様項目として、製造元、型式、個数、最高使用圧力(内圧)、最高使用圧力(外圧)、最高使用温度、肉厚、本体材料等を有する。また、仕様書は資材の主要寸法を含むこともできる。提供依頼受付部102は、資材の設計情報を依頼主に対応付けて依頼情報記憶部106に保存する。なお、図7においては、配管の仕様書を示しているため前述のような仕様項目を例示するが、仕様項目は資材の種類に応じて適宜変更される。
【0036】
図2に戻り、プラント情報記憶部110は、プラント毎に付与したプラント識別情報に対応付けて、各プラントに関する情報を記憶する。プラントに関する情報とは、そのプラントの規模(生産量)、製造する製品、所在地等、プラントを特定する情報であって、各プラントが資材融通支援装置100の利用申し込み時に申請した内容である。
【0037】
以下、プラントA端末12が提供依頼を行った例を説明する。要請送信処理部108は、プラントA端末12以外の他のプラント端末に、プラントA端末12から受け付けた目的の資材の設計情報およびスペアパーツの提供要請を送信する。ここで、スペアパーツとは、他のプラントに含まれる可能性のある資材であって、目的の資材と交換可能な資材のスペアパーツである。要請送信処理部108は、プラント情報記憶部110を参照して所望のスペアパーツを保有している可能性のあるプラントを選出し、それらのプラントにのみ提供要請を送信することができる。これにより、要請送信処理部108は、複数のプラント端末へのスペアパーツの提供要請を効率よく行うことができる。
【0038】
たとえば、同種の製品を製造しているプラントであれば同様の資材を用いている可能性が高いため、要請送信処理部108は、プラント情報記憶部110を参照して、プラントA端末12と同種の製品を製造しているプラントを選出することができる。さらに、同種の製品を製造しているプラントの中でも、そのプラントの規模や生産量が同じであれば、同サイズの資材が用いられている可能性が高いため、要請送信処理部108は、プラント情報記憶部110を参照して、規模や生産量がプラントA端末12と同程度のプラントを選出することもできる。また、資材融通支援装置100は、複数のプラントを、それぞれ製造する製品の種類等に応じて、予めグループ分けしておき、グループ毎に対応付けてプラント情報記憶部110に記憶しておくこともできる。この場合、要請送信処理部108は、プラント情報記憶部110を参照して、プラントA端末12と同一グループに分類されたプラントを選出することができる。
【0039】
申出受付部112は、他のプラント端末からのスペアパーツの提供申出を、そのスペアパーツの提供を受けるための提供条件とともに受け付ける。提供条件は、たとえばそのスペアパーツの対価、納期、生産日(またはその設備に納入された日)、保存状態、品質等を含む。また、申出受付部112は、他のプラント端末から、そのプラントが提供しようとするスペアパーツの設計情報を受け付ける。
【0040】
図9は、依頼情報記憶部106のデータ構造を示す図である。依頼情報記憶部106は、依頼番号欄と、依頼内容欄と、取引番号欄と、提供申出内容欄とを有する。たとえばプラントA端末12から交換用資材の提供依頼があると、提供依頼受付部102は提供依頼毎に依頼番号を付し、依頼内容を依頼情報記憶部106に保存する。依頼内容には依頼者情報および設計情報が含まれる。ここで、たとえば依頼番号「01」には、依頼者情報としてプラントAに関する情報が、また設計情報として仕様書Aが対応づけられている。次に、依頼番号「01」の提供依頼に対し、複数のプラントB端末14、プラントC端末16、およびプラントD端末18からそれぞれ提供申出があると、申出受付部112は、提供申出毎に取引番号を付し、依頼情報記憶部106に保存する。提供申出内容には提供申出者情報、設計情報、および提供条件が含まれる。ここで、たとえば取引番号「1234」には、提供申出者情報としてプラントBに関する情報が、設計情報として仕様書Bが、提供条件として提供条件B0が対応づけられている。
【0041】
図2に戻り、技術情報記憶部132は、複数のプラントA〜プラントDで用いられ得る複数の資材に関する技術情報を記憶する。たとえば、技術情報記憶部132は、複数の資材のうち、それぞれ交換可能な複数の資材の組合せを記憶することができる。また、たとえば、図示していないが、技術情報記憶部132は担当者情報記憶部を含むことができ、複数の資材と、これらの資材の技術的知識をそれぞれ有する複数の担当者情報とを対応付けて記憶することができる。ここで、担当者情報は、資材融通支援装置100内のネットワークやネットワーク10などを介して担当者と連絡可能な担当者の連絡先を含むことができる。
【0042】
適用判定部130は、他のプラント端末から提供申出のあったスペアパーツの設計情報を、プラントA端末12から提供依頼のあった資材の設計情報と比較し、このスペアパーツが提供依頼のあった資材と交換可能か否かを判定する。たとえばこれらの設計情報が一致する場合、適用判定部130は、このスペアパーツが目的の資材と交換可能であると判定する。
【0043】
これらの設計情報が異なる場合、適用判定部130は、提供申出のあったスペアパーツが目的の資材と交換可能か否かを判断するための参考材料をオペレータに提示する。ここで、適用判定部130は、たとえば設計情報がそれぞれの資材の仕様書である場合、仕様書の複数の項目のうち、一致する項目の割合を算出し、その割合を参考材料として提示することができる。さらに、適用判定部130は、技術情報記憶部132を参照して、提供申出のあったスペアパーツと目的の資材との組合せが、交換可能な資材の組合せとして記憶されていないかどうかを検出し、その検出結果をオペレータに提示することができる。また、適用判定部130は、技術情報記憶部132を参照して、提供申出のあったスペアパーツまたは目的の資材に対応づけられた担当者に、ネットワークを介してこれらが交換可能か否かの問い合わせ票を送信し、その担当者からの回答をオペレータに提示することもできる。また、適用判定部130は、複数の項目のうち、一致しない項目について精査して互換性の有無を判断材料として提示することもできる。精査の方法としては、上述したように技術情報記憶部132を参照する方法や担当者に問い合わせ票を送信する方法等がある。資材融通支援装置100のオペレータは、提示された情報を参考にして、提供申出のあったスペアパーツが目的の資材と交換可能か否かを判断することができる。適用判定部130は、オペレータからの判定を受け付ける。
【0044】
適用判定部130において、交換可能だと判定された場合、申出通知部114は、他のプラント端末からのスペアパーツの提供申出を提供条件とともにプラントA端末12に通知する。また、申出通知部114は、その結果をスペアパーツの提供申出を行った他のプラント端末に通知することもできる。複数のプラントからスペアパーツの提供申出があった場合、申出通知部114は複数のプラント端末からの提供申出をそれぞれ提供条件とともにプラントA端末12に通知する。なお、複数のプラント端末から提供申出があった場合、申出通知部114は、それらの複数の提供申出を提供条件が有利な順に順位付けし、上位の提供申出および提供条件のみをプラントA端末12に通知することができる。提供条件が有利な順とは、たとえば対価が安い順や納期が早い順である。
【0045】
いずれのプラント端末からも提供申出がなかった場合、申出通知部114は、その旨をプラントA端末12に通知する。
【0046】
プラントA端末12から、通知された提供条件での発注があると、発注受付部116は、提供申出を行った他のプラント端末にその条件でスペアパーツを提供するか否かの確認を行う。他のプラント端末からの確認があると、提供申出を確定させ、プラントA端末12にその旨を通知する。これにより融通取引が成立したことになり、スペアパーツ配送処理部118は、提供申出を行った他のプラントからプラントAへのスペアパーツの配送処理を行う。ここで、スペアパーツ配送処理部118は、他のプラント端末およびプラントA端末12にそれぞれ互いに関する情報を通知することができる。これにより、他のプラントはプラントAにスペアパーツを配送することができる。
【0047】
スペアパーツの配送処理は、これらのプラント間で、取引相手が認識されないように行うことも可能である。この場合、まず、資材融通支援装置100を運営する機関の配送担当者またはこの機関から依頼を受けた配送業者は、他のプラントからスペアパーツを受け取る。配送担当者等は、他の機関からスペアパーツを受け取った後に、たとえば図9に示した取引毎の取引番号をキーとして、資材融通支援装置100に照会し、配送先であるプラントAの情報を得ることができる。ついで、配送担当者等は、配送先のプラントAにスペアパーツを配送し、プラントAの担当者から受取確認のサインをもらう。これにより、配送処理が終了する。なお、配送先のプラントAでは、受け取ったスペアパーツの点検を行い、点検の結果、スペアパーツに異常がないことを確認すると、資材融通支援装置100のスペアパーツ配送処理部118に点検済通知を送信する。
【0048】
精算処理部120は、スペアパーツ配送処理部118が処理を終えた時点、または配送先のプラントAから点検済通知を受け取った後に、収支記憶部122に、この融通取引における対価の収支を各プラント毎に記憶する。融通取引の精算については後述する。
【0049】
図3は、本実施の形態におけるプラントA端末12の構成を示すブロック図である。なお、プラントB端末14〜プラントD端末18についても同様の構成を有するものとすることができるが、ここでは説明を省略する。
【0050】
プラントA端末12は、資材情報表示部180と、提供依頼作成部182と、提供依頼送信部184と、申出通知受付部186と、発注決定部188と、発注送信部190と、スペアパーツ受付処理部192と、情報更新部194と、系統図保持部212と、対応表保持部214と、資材情報保持部216とを有する。これらの構成要素は、プラントA端末12が資材融通支援装置100に対して資材の交換用資材の提供依頼を行うための役割を果たす。
【0051】
また、プラントA端末12は、要請受付部200と、資材検索部202と、条件設定部204と、申出送信部206と、提供確定部208と、スペアパーツ発送処理部210とを有する。これらの構成要素は、資材情報保持部216および情報更新部194とあわせて、プラントA端末12が資材融通支援装置100からスペアパーツの提供依頼を受けた場合にスペアパーツを提供するための役割を果たす。なお、図示していないが、プラントA端末12は、プラントA端末12のオペレータからの指示を入力するための入力手段およびオペレータに必要な情報を提示または表示する表示手段を有する。
【0052】
系統図保持部212は、プラントAの系統図を保持する。系統図はたとえばCADデータとすることができる。資材情報保持部216は、プラントAに含まれる各資材の明細・仕様、スペアパーツの在庫情報、製造元、管理者、取り扱い説明書、保修・故障履歴、検査記録、計器設定値等の種々の情報を、電子データ形式で保持する。本実施の形態において、資材情報保持部216は、図4に示すように、資材仕様書保持部218と、スペアパーツ在庫情報保持部220と、保全記録保持部222と、管理者情報保持部224とを有する。資材仕様書保持部218は、プラントAに含まれる各資材の仕様書を保持する。スペアパーツ在庫情報保持部220は、各資材のスペアパーツの在庫情報を保持する。保全記録保持部222は、各資材の保全記録を保持する。管理者情報保持部224は、各資材の発注責任者、またはメーカーやベンダーの管理者等の情報を保持する。
【0053】
図3に戻り、対応表保持部214は、系統図保持部212に保持された系統図上の各資材と、資材情報保持部216に保持された各資材の情報とを対応付ける対応表を保持する。系統図保持部212に保持された系統図がCADデータである場合、対応表保持部214は、系統図上の機器、計装等の資材にX、Y位置の属性の他に種々の資材情報を対応づけて保持することができる。また、対応表保持部214は、系統図上のアイテム番号やタグ番号をインデックス化して種々の資材情報を対応づけて保持することもできる。これにより、系統図上の各資材とその資材情報とがリンクづけされる。
【0054】
資材情報表示部180は、オペレータからの指示に基づき、系統図保持部212から系統図を読み出し、表示手段に表示する。また、オペレータが、表示手段に表示された系統図上の一の資材をクリックすると、資材情報表示部180は、対応表保持部214を参照して、その資材に関する情報を資材情報保持部216から読み出し、表示手段に表示する。図8は、このようにして表示手段に表示された系統図を示す図である。図中、「冷却水クーラA」と記載された資材をクリックすると、ボックスが表示される。ボックスには、仕様書、スペアパーツ在庫情報、保全記録、管理者、全表示等の項目が含まれる。たとえばオペレータが「仕様書」を選択すると、「冷却水クーラA」の仕様書が表示される。同様に、「スペアパーツ在庫情報」を選択すると、「冷却水クーラA」のスペアパーツの在庫情報が表示される。
【0055】
また、系統図は3次元表示することもできる。系統図がCADデータである場合、系統図上の各資材の相対位置が認識されるため、系統図に新たな資材を追加した場合であっても、系統図と種々の資材情報とのリンクづけをやりなおす必要がない。そのため、系統図の変更を容易に行うことができる。このように、CADデータを用いた場合、更新を行いやすいので、最新の情報を記憶しておくことができる。また、系統図保持部212において、系統図のCADデータを用いることにより、カスタマイズが容易となり、種々のプラントへの適用が容易に行える。なお、系統図はTifデータやその他種々の形式で保存することもできる。
【0056】
以上のように、本実施の形態においては、たとえばプラントAの資材にトラブルが発生した際に、系統図を表示させて、その系統図上の該当する資材をクリックするだけで、その資材の仕様書、スペアの在庫情報、保全記録、管理者情報等を把握することができ、迅速な対応をとることができる。
【0057】
図3に戻り、提供依頼作成部182は、オペレータの指示に基づき、資材情報表示部180で読み出された資材情報を用いて資材の提供依頼を作成する。提供依頼作成部182は、所定のフォーマットで予め作成された提供依頼書に、資材仕様書保持部218から読み出した資材の仕様書を添付することにより、提供依頼を作成することができる。また、提供依頼作成部182は、資材仕様書保持部218から読み出した資材の仕様書から、発注したい資材を特定する必要最小限の情報を抽出した簡略化情報を作成し、その簡略化情報を上記の提供依頼書に添付することにより提供依頼を作成することもできる。提供依頼送信部184は、提供依頼作成部182が作成した提供依頼を資材融通支援装置100に送信する処理を行う。
【0058】
申出通知受付部186は、資材融通支援装置100から、他のプラント端末からのスペアパーツの提供申出および提供条件を受け付ける。申出通知受付部186は、受け付けた提供申出および提供条件をオペレータに提示する。発注決定部188は、オペレータに、提示された提供条件に基づく発注を行うか否かの決定を促す。発注送信部190は、資材融通支援装置100に発注を送信する。スペアパーツ受付処理部192は他のプラントから配送されたスペアパーツの受領処理を行う。具体的には、発注したスペアパーツが配送されると、担当者がスペアパーツの点検を行う。点検の結果、スペアパーツに異常がないことを確認すると、担当者はスペアパーツ受付処理部192から資材融通支援装置100のスペアパーツ配送処理部118に点検済通知を送信する。このとき、スペアパーツ受付処理部192から情報更新部194にも通知が行われ、情報更新部194は、資材情報保持部216の該当する資材情報を更新する。
【0059】
次に、プラントA端末12が資材融通支援装置100から資材のスペアパーツの提供依頼を受け付けた場合の機能を説明する。要請受付部200は、資材融通支援装置100から資材のスペアパーツの提供依頼を受け付ける。ここで、要請受付部200は、その資材の仕様書等の設計情報を受け付ける。
【0060】
資材検索部202は、受け付けた資材の設計情報をもとに、資材情報保持部216を参照して自己のプラントにその資材と交換可能な資材が含まれるか否かを検出する。該当する資材が含まれる場合、資材検索部202は、資材情報保持部216からその資材のスペアパーツの在庫情報や保全記録を読み出し、オペレータに提示する。オペレータは、スペアパーツの在庫情報や保全記録に基づき、そのスペアパーツを提供するか否かを判断する。なお、資材検索部202は、資材情報保持部216からその資材の管理者情報を読み出し、管理者にスペアパーツを提供するか否かの指示を仰ぎ、管理者からの回答をオペレータに提示することもできる。
【0061】
オペレータがスペアパーツを提供すると判断した場合、条件設定部204は、そのスペアパーツを提供する条件を設定する。条件設定部204は、たとえばそのスペアパーツの納入日に基づき、減価償却分を考慮して提供条件を算出し、オペレータに提示することができる。オペレータは、これらの提示をもとに、仕切り(受渡)条件をも考慮して、希望の提供条件を入力することができる。オペレータからの確認または修正が行われた後、申出送信部206は、資材融通支援装置100に、スペアパーツの提供の申出および提供条件を送信する。
【0062】
申出送信部206が送信した提供の申出に対して、資材融通支援装置100からその申出を確定させてよいか否かの確認があると、提供確定部208はその旨をオペレータに提示する。提供確定部208は、オペレータの指示に基づき、資材融通支援装置100に申出の確定の良否を通知する。スペアパーツ発送処理部210は、資材融通支援装置100のスペアパーツ配送処理部118からスペアパーツの配送依頼を受け付け、そのスペアパーツの発送処理を行う。また、スペアパーツ発送処理部210は、スペアパーツ在庫情報記憶部220(図4参照)において、発送処理を行ったスペアパーツに関する在庫情報を更新する。
【0063】
以上、図2〜図4で示した構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSI等により実現でき、ソフトウエア的にはメモリのロードされた資材融通支援機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には容易に理解されるところである。
【0064】
図5および図6は、資材融通支援装置100を用いて資材のスペアパーツの融通取引を支援する処理を示すフローチャートである。まず、プラントA端末12において、資材情報表示部180は、提供依頼を行う資材の資材情報を読み出す(S6)。提供依頼作成部182は、読み出された資材情報を用いて、その資材と交換するための交換用資材の提供依頼を作成する(S8)。
【0065】
資材融通支援装置100において(図2参照)、プラントA端末12から資材の設計情報等とともに資材の提供依頼が送信されると(S10)、提供依頼受付部102は、その依頼に関する情報および資材の設計情報を依頼情報記憶部106に保存する(S12)。つづいて、要請送信処理部108は、提供依頼のあった資材の設計情報に基づき、プラント情報記憶部110を参照して、その資材と交換可能な資材を保有している可能性のあるプラントB〜プラントDを選出する(S14)。要請送信処理部108は、選出したプラントB〜プラントDのプラントB端末14〜プラントD端末18に、資材の設計情報とともに提供要請を送信する(S16)。
【0066】
以下、提供要請を受け取ったプラント端末の処理として、プラントB端末14を例として説明する(図3参照)。プラントB端末14において、提供要請を受け取ると、資材検索部202は、目的の資材の設計情報に基づき、資材情報保持部216を検索して、プラントBが目的の資材と交換可能な資材を所有しているか否かを検出する。対応する資材を所有している場合、その資材のスペアパーツを所有しているか否かを検出する(S18)。その資材のスペアパーツを所有している場合(S18のYes)、資材検索部202は、該当する資材のスペアパーツの在庫情報、および当該資材の保全記録をオペレータに提示し、これらの情報に基づき、オペレータにそのスペアパーツを提供するか否かの判断を促す(S20)。そのスペアパーツを提供する場合(S20のYes)、条件設定部204は、そのスペアパーツの在庫情報等に基づき、オペレータに提供条件を設定させる(S24)。ついで、申出送信部206は、資材のスペアパーツの提供申出をそのスペアパーツの設計情報および提供条件とともに資材融通支援装置100に送信する(S26)。一方、プラントBに対応する資材がない場合、または資材のスペアパーツがない場合(S18のNo)あるいはプラントBがスペアパーツを保有していてもスペアパーツを提供しない場合(S20のNo)、プラントB端末14は、その旨を資材融通支援装置100に通知する(S22)。
【0067】
次に、図6に進み、資材融通支援装置100(図2参照)において、適用判定部130は、プラントB端末14から送信されたスペアパーツの設計情報と、プラントA端末12から提供依頼のあった資材の設計情報とを比較する。ついで、適用判定部130は、プラントB端末14から提供申出があったスペアパーツがプラントAに適用できるか否かを判定する(S30)。この結果、適用可能と判定された場合(S30のYes)、申出通知部114は、プラントA端末12に提供申出および提供条件を通知する(S36)。一方、ステップ30において、プラントB端末14から提供申出のあったスペアパーツがプラントAに適用不可能と判定された場合(S30のNo)、その旨をプラントB端末14に通知する(S34)。なお、複数のプラント端末から提供の申出があった場合は、以上のステップ30からステップ36までの処理を繰り返す。また、いずれのプラントからも提供の申出がなかった場合も、その旨をプラントA端末12に通知する。
【0068】
プラントA端末12からいずれかの申出(ここではプラントB端末14の申出)に対して発注があった場合(S38)、発注受付部116は、その申出を確定してよいか否かについてプラントB端末14に確認する(S40)。プラントB端末14がその申出を確定させてよいと判断した場合(S41のYes)、資材融通支援装置100にその旨が通知される(S42)。これにより、発注受付部116は、この申出を確定し(S43)、プラントA端末12にその旨を通知する(S44)。スペアパーツ配送処理部118は、プラントBからプラントAへ資材を配送する処理を行う(S45)。
【0069】
一方、ステップ41において、プラントB端末14がその申出を確定させないと判断した場合(S41のNo)、資材融通支援装置100にその旨が通知される(S46)。発注受付部116は、プラントA端末12にプラントB端末14からの提供申出がキャンセルされた旨を通知する(S47)。
【0070】
なお、以上で説明した資材融通支援装置100は、資材融通支援装置100を利用する複数のプラントから利用料金を徴収することにより運営することができる。利用料金は、申込時に一括して納付させる形態とすることもできるが、利用頻度に応じて利用料金を徴収する仕組みとすることもできる。
【0071】
図13は、収支記憶部122のデータ構造の一部を示す図である。ここでは、プラントAの収支を示す。収支記憶部122は、プラント毎に、取引のあった日付欄、貸出し相手欄、借入れ相手欄、品目欄、個数欄、対価欄、ポイント欄を有する。精算処理部120は、所定の期間毎に対価を相殺し、対価の合計がマイナスとなったプラントからはその対価を徴収し、対価の合計がプラスとなったプラントにはその対価を支払う処理を行う。また、資材の融通による対価の支払いの他に、他のプラントへの資材の提供申出を積極的に行ったプラントに対してポイントを付与し、獲得ポイントに応じて、何らかの報酬を与えることができる。たとえば、プラントAがB社からの提供依頼に対して、提供申出を行ったが、最終的に資材の融通取引が成立しなかった場合、取引の対価は発生しないが、プラントAにポイントを付与することができる。このようにすることにより、資材のスペアパーツを積極的に保有し、他社に提供してくれるプラントにもメリットを与えることができる。一方、資材のスペアパーツを保有しないプラントは、従来のようにすべての資材について自己の責任の範囲内でスペアパーツを保有するのに比べれば、資材調達費を低減することができる。この場合、資材の提供を受けたプラントが、資材融通支援装置100の運営者に一定の手数料(たとえば対価に対して数%等)を支払う仕組みとすることもできる。また、資材を提供したプラント、提供を受けたプラントの双方が手数料を資材融通支援装置100の運営者に支払う仕組みとすることもできる。
【0072】
<第二の実施の形態>
図10は、本発明の第二の実施の形態における資材融通支援装置100の構成を示すブロック図である。本実施の形態において、資材融通支援装置100が交渉処理部134を有する点で第一の実施の形態と異なる。本実施の形態において、図2に示した第一の実施の形態と同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0073】
本実施の形態において、提供依頼を行ったプラント端末およびスペアパーツの提供申出を行った他のプラント端末とは、資材融通支援装置100を介して交渉することができる。以下、プラントA端末12が提供依頼を行い、プラントB端末14がスペアパーツの提供申出を行った例を説明する。
【0074】
交渉処理部134は、スペアパーツの提供条件について、プラントA端末12とプラントB端末14との間の交渉を仲介する処理を行う。申出通知部114が、プラントB端末14からのスペアパーツの提供申出および提供条件をプラントA端末12に通知した後、プラントA端末12からその提供申出に対する交渉依頼および交渉内容が送信されると、交渉処理部134は、その交渉内容をプラントB端末14に送信する。交渉内容は、スペアパーツの提供条件に関するものであってもよいが、たとえばスペアパーツに関する技術的な質問やスペアパーツの品質に関する質問等、この融通取引に関することであれば、どのような内容であってもよい。交渉処理部134は、プラントB端末14から交渉内容に対する返信を受け取ると、それをプラントA端末12に送信する。なお、交渉内容がスペアパーツの提供条件に関するものであって、プラントA端末12からの交渉内容に応じて、プラントB端末14から新たな条件設定がなされた場合、交渉処理部134は、新たな条件を依頼情報記憶部106に保存する。以下、第一の実施の形態において説明した図9を参照して説明する。ここで、図示したように、取引番号「1234」において、もともとはプラントB端末14から条件B0が提供条件として提示されている。プラントA端末12とプラントB端末14との交渉により、プラントB端末14から新たな条件B1が提示された場合、交渉処理部134は、依頼情報記憶部106の提供条件B0を提供条件B1に書き換える。
【0075】
プラントB端末14からの新たな提供条件に対して、プラントA端末12からその提供条件での発注があると、発注受付部116は、上述したのと同様の処理により、申出を確定する処理を行う。本実施の形態においては、複数のプラント間での融通取引に関する交渉を資材融通支援装置100を介して行うことができるので、取引相手を互いに秘匿にした状態で、交渉を行うことができる。
【0076】
図11は、スペアパーツの提供条件に関してプラントA端末12とプラントB端末14との間での交渉が行われる場合の交渉処理部134の処理を示すフローチャートである。
【0077】
まず、第一の実施の形態において図6(S36)を参照して説明したのと同様、申出通知部114がプラントA端末12に、プラントB端末14からの提供申出および条件を通知する(S50)。プラントA端末12において、その条件でのスペアパーツの購入を申し込むか否かを判断する(S52)。その条件での資材のスペアパーツの購入を申し込む場合(S52のYes)、プラントA端末12は、資材融通支援装置100にそのスペアパーツの発注を行う(S54)。これ以降、図6に示したステップ40〜ステップ47と同様の処理が行われる。一方、プラントA端末12において、その条件でのスペアパーツの発注を行わない場合(S52のNo)、プラントA端末12は、提供条件について交渉を行うか否かを判断する(S58)。プラントA端末12が提供条件について交渉を行う場合(S58のYes)、希望条件を設定し(S60)、その希望条件を資材融通支援装置100に送信する(S62)。
【0078】
資材融通支援装置100において、交渉処理部134は、プラントA端末12から受け取った希望条件をプラントB端末14に通知する(S64)。プラントB端末14において、提供条件の交渉をさらに行うか否かを決定し(S66)、交渉を行う場合(S66のYes)、その旨を資材融通支援装置100に送信する(S68)。なおこのとき、プラントB端末14は、(i)プラントA端末12が提示した新条件を許容する、(ii)代替条件を提示する、または(iii)もとの条件でしか交渉に応じない、等の応答を行う。交渉処理部134は、プラントB端末14からの応答に新条件が含まれるか否かを判断する(S70)。新条件が含まれる場合とは、前述の(i)または(ii)の応答が送られてきた場合である。この場合(S70のYes)、交渉処理部134は、新条件を依頼情報記憶部106に保存し(S72)、ステップ50に戻り、プラントA端末12に通知を行う。ステップ70において、新条件が含まれない場合(S70のNo)も、ステップ50に戻り、プラントA端末12に通知を行う。プラントA端末12は、再度その条件での申込を行うか否かを判断し(S52)、以下、同様の処理が行われる。
【0079】
なお、ステップ58において、プラントA端末12が交渉を断念した場合(S58のNo)、プラントA端末12はその旨を資材融通支援装置100に通知する(S74)。同様に、ステップ66において、プラントB端末14が交渉を断念した場合(S66のNo)、プラントB端末14はその旨を資材融通支援装置100に通知する(S76)。プラントA端末12またはプラントB端末14から交渉を断念する旨の通知があった場合(S74またはS76)、資材融通支援装置100は、相手方にその旨を通知し(S78)、この処理は終了する。
【0080】
なお、本実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、資材の提供を受けたプラントおよび/または資材を提供したプラントは、資材融通支援装置100の運営者に手数料を支払うようにすることができる。
【0081】
<第三の実施の形態>
図12は、本発明の第三の実施の形態における資材融通支援装置100の構成を示すブロック図である。
【0082】
本実施の形態において、プラント情報記憶部110が、各プラントA〜プラントDの系統図や系統図に対応づけられた資材情報をも記憶する点で第一の実施の形態と異なる。本実施の形態において、たとえばプラントA〜プラントDの設計を請け負った設計業者やプラントA〜プラントDの保全管理業者が、資材融通支援装置100の運営を行うことができる。設計業者や保全管理業者は、通常、自己が設計したり保全管理したりするプラントの系統図や系統図に対応づけられた資材情報を把握しているものである。したがって、これらの設計業者や保全管理業者が資材融通支援装置100を運営する場合、プラントA〜プラントDは、系統図や系統図に対応づけられた資材情報を抵抗なく資材融通支援装置100に記憶させることができる。
【0083】
また、系統図や系統図に対応づけられた資材情報は、そのプラント設備の設計業者や保全管理業者により作成されるものである。したがって、これらの設計業者や保全管理業者が資材融通支援装置100を運営する場合、設計業者や保全管理業者は、複数のプラントに共通のフォーマットで作成した系統図や資材情報を提供することができる。こうすることにより、資材融通支援装置100は、複数のプラント設備の設計情報およびメンテナンス情報を統一されたフォーマットでプラント情報記憶部110に保存することができ、これらの情報を効率よく活用することができる。
【0084】
資材融通支援装置100自体が各プラントA〜プラントDの設計情報やメンテナンス情報を記憶していれば、資材融通支援装置100は、たとえばプラントA端末12から資材の交換用資材の提供依頼があったときに、プラントB端末14〜プラントD端末18にスペアパーツの提供要請を送信する前に、各プラントB〜プラントDが保有する資材を検出することができる。適用判定部130は、プラントB〜プラントDが保有する資材のスペアパーツがプラントA端末12から提供依頼のあった目的の資材と交換可能か否かを判定することができるので、交換可能な資材を有するプラントのプラント端末にのみ提供要請を送信することができる。これにより、交換可能な資材を有する可能性のないプラントのプラント端末には提供要請が送信されないので、各プラントにおいて、該当するスペアパーツを保有しないにも関わらず、スペアパーツの検索処理を行う必要がなくなる。これにより、各プラントにおける処理の負担を少なくすることができる。
【0085】
なお、プラント情報記憶部110が、各プラントにおける資材のスペアパーツの在庫情報をも記憶する場合、要請送信処理部108は、必要な資材のスペアパーツの在庫があるプラントのプラント端末にのみ提供要請を送信することができる。
【0086】
なお、本実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、資材の提供を受けたプラントおよび/または資材を提供したプラントは、資材融通支援装置100の運営者に手数料を支払うようにすることができる。
【0087】
以上、本発明の第一〜第三の実施の形態に係る資材融通支援装置100によれば、複数のプラントにおいて、資材のスペアパーツをあたかも共有しているかのように保有することができるので、複数のプラント全体において準備しなければならないスペアパーツの数を減らすことができる。これにより、資材融通支援装置100を利用する複数のプラントは、それぞれ、資材調達に要する費用を低減することができる。また、複数のプラント間での資材のスペアパーツの融通取引は、資材融通支援装置100を介して行われるので、同業他社のようなライバル関係にあるプラント間でも資材のスペアパーツを共有することができる。さらに、資材融通支援装置100によれば、資材のスペアパーツの在庫を多数かかえるプラントにおいては、遊休品状態のスペアパーツを他のプラントに提供することができ、資産を有効活用することができる。
【0088】
<第四の実施の形態>
図14は、第四の実施の形態における資材融通支援装置300の構成を示すブロック図である。本実施の形態においても、資材融通支援装置300は、図1に示した資材融通支援装置100と同様に、ネットワーク10を介してプラントA端末12〜プラントD端末18と通信可能である。本実施の形態において、資材融通支援装置300は、プラントA端末12〜プラントD端末18のいずれかから、そのプラントに含まれる資材のスペアパーツの提供申出を受け付け、その提供申出に応じた他の端末からの入札を受け付ける処理を行う。これにより、資材融通支援装置300を利用するプラントA〜プラントDは、オークション形式で、遊休品状態のスペアパーツを融通しあうことができ、資産の有効活用をはかることができる。
【0089】
資材融通支援装置300は、申出受付部302と、申出提示部304と、入札受付部306と、入札結果通知部308と、交渉処理部310と、申出情報記憶部312とを有する。また、第一の実施の形態において、資材融通支援装置100に関して説明したのと同様に、資材融通支援装置300は、プラント情報記憶部110と、発注受付部116と、スペアパーツ配送処理部118と、精算処理部120と、収支記憶部122と、適用判定部130と、技術情報記憶部132とを有する。なお、図示していないが、資材融通支援装置300は、資材融通支援装置300のオペレータからの指示を入力するための入力手段およびオペレータに必要な情報を提示または表示する表示手段を有する。
【0090】
申出受付部302は、プラントA端末12〜プラントD端末18のいずれかから、そのプラントに含まれる資材のスペアパーツの提供申出を、そのスペアパーツの提供条件とともに受け付ける。提供条件は、たとえばそのスペアパーツの希望対価、納期、生産日(またはその設備に納入された日)、保存状態、品質仕様、検査記録等を含む。また、申出受付部302は、提供申出とともにそのスペアパーツの設計仕様等の設計情報を受け付ける。以下、プラントA端末12からスペアパーツの提供申出があった場合を例として説明する。
【0091】
申出提示部304は、プラントA端末12からの提供申出を、そのスペアパーツの提供条件および設計情報とともに他のプラントB端末14〜プラントD端末18に提示する。ここで、申出提示部304は、この提供申出等を各プラントB端末14〜プラントD端末18に電子メール等で通知することもでき、また各プラントB端末14〜プラントD端末18からアクセス可能な状態でウェブページ上に表示することもできる。さらに、本実施の形態において、申出提示部304は、予め資材融通支援装置300の利用申し込みをしているプラントB端末14〜プラントD端末18だけでなく、ネットワーク10を介して資材融通支援装置300に接続可能な他の端末のユーザにも提供申出等を提示することができる。この場合、他の端末のユーザも、以下に説明するプラントA端末12からの提供申出に対する入札等を行うことができる。これにより、より多くの人がプラントA端末12からの提供申出にアクセス可能となり、より効果的にスペアパーツの融通を行うことができる。
【0092】
入札受付部306は、申出提示部304により提示された提供申出に対する他のプラントB端末14〜プラントD端末18からの入札を、たとえば希望対価など、提供申出がされたスペアパーツを入手するための入札条件とともに受け付ける。入札受付部306は、他のプラントB端末14〜プラントD端末18からの入札結果をそれぞれ入札条件とともにプラントA端末12に通知する。
【0093】
交渉処理部310は、プラントA端末12と入札を行ったプラント端末のいずれかとの間の交渉を支援する。まず、交渉処理部310は、プラントA端末12から交渉相手の指定を受け付ける。ついで、交渉処理部310は、プラントA端末12および指定された交渉相手のプラント端末に互いの連絡先を通知し、交渉開始の要請を行う。これにより、プラントAおよび指定された交渉相手は互いに直接交渉を行うことができる。この交渉では、たとえばプラントAが提供しようとするスペアパーツの現物の確認や、細かい提供条件等の折衝が行われる。
【0094】
交渉処理部310は、プラントA端末12からの交渉相手の指定があると、プラントA端末12からのスペアパーツの提供の申出について「交渉中」であるとして保留する処理を行う。交渉処理部310は、たとえば、申出提示部304がプラントA端末12からの提供申出をウェブページ上に表示して提示していた場合、該当箇所に「交渉中」である旨の表示をさせることができる。通常のオークションでは、ある提供申出に対して落札者が決定されると、その申出は終了することになるが、本実施の形態においては、交渉相手が指定された後も申出を終了させるのではなく、保留状態としておくことができる。また、後述するように、交渉が成立しなかった場合は保留状態を解除して再度の入札を可能とすることができる。
【0095】
プラントAと、指定された交渉相手との間で交渉がまとまり、交渉相手の端末から最終的な購入条件とともに発注があると、発注受付部116は、その旨をプラントA端末12に通知する。プラントA端末12からもその購入条件でスペアパーツを提供する旨の確認があると、発注受付部116はプラントA端末12からの提供申出を確定させ、プラントA端末12および交渉相手の端末にその旨を通知する。スペアパーツ配送処理部118はプラントA端末12にスペアパーツを配送させる処理を行う。
【0096】
一方、所定期間内に交渉相手の端末からの発注がないか、プラントA端末12または交渉相手の端末から、交渉が成立しなかった旨の通知を受け取ると、交渉処理部310は、提供申出の保留を解除する処理を行う。これにより、申出提示部304は、プラントA端末12からのスペアパーツの提供申出を再度他のプラントB端末14〜プラントD端末18等に提示することができ、入札受付部306は新たな入札を受け付けることができる。
【0097】
図15は、資材融通支援装置300を用いて資材のスペアパーツの融通取引を支援する処理を示すフローチャートである。以下、図14をも参照して説明する。申出受付部302は、プラントA端末12からの資材のスペアパーツの提供申出、提供条件、技術情報等を受け付ける(S80)。申出提示部304は、プラントA端末12から受け付けた提供申出等を他の端末に提示する(S82)。ここで、他の端末とは、プラントB端末14〜プラントD端末18だけでなく、ネットワーク10に接続された他の端末も含むことができる。入札受付部306は、この提供申出に基づく他の端末からの入札を受け付ける(S84)。入札受付部306は、所定期間が終了するまで(S86のNo)、他の端末からの入札を受け付ける。所定期間の終了後(S86のYes)、入札受付部306は、入札結果があったか否かを判断する(S88)。入札があった場合(S88のYes)、入札結果通知部308は、入札結果をプラントA端末12に通知する(S90)。交渉処理部310は、プラントA端末12から、交渉相手の端末の指定を受け付ける(S92)。ここでは、交渉相手としてプラントBが指定された場合を例として説明する。交渉処理部310は、プラントA端末12およびプラントB端末14に、互いの連絡先を通知し、プラントA端末12およびプラントB端末14に両者間での交渉の開始を要請する(S94)。このとき、交渉処理部310は、このプラントA端末12からの提供申出を「保留」とする処理を行う(S96)。この間、必要に応じて、プラントAとプラントBとの間で現物の確認や提供条件の折衝などの交渉が行われる。
【0098】
交渉処理部310は、発注受付部116がプラントB端末14からの発注を受け付けたか否かを検出する(S98)。発注があった場合(S98のYes)、発注受付部116は、プラントA端末12にプラントB端末14からの発注があった旨を通知し、プラントA端末12に発注を確定させるか否かを判断させる(S100)。プラントA端末12から発注を確定させる旨の通知があった場合(S100のYes)、発注受付部116はプラントA端末12からの提供申出を確定させる(S102)。これによりプラントA端末12からの提供申出は完了する。次いで、交渉処理部310は、プラントA端末12からの提供申出を削除する処理を行う(S104)。
【0099】
ステップ100において、プラントA端末12から発注を確定させない旨の通知があった場合(S100のNo)、ステップ98に戻り、交渉処理部310は、発注受付部116がプラントB端末14からの新たな発注があったか否かを検出する。
【0100】
ステップ98において、プラントB端末14からの発注がない場合(S98のNo)、交渉処理部310は、プラントA端末12またはプラントB端末14からの不成立通知があったか否かを検出する(S106)。不成立通知があった場合(S106のYes)、交渉処理部310は、プラントA端末12にこの提供申出についての処理を続行するか否かを問い合わせる(S108)。ステップ106において不成立通知がなかった場合(S106のNo)、交渉処理部310は所定の期限内か否かを判断する(S114)。期限内であった場合(S114のYes)、ステップ98に戻り、同様の処理を繰り返す。期限を過ぎている場合(S114のNo)、ステップ108に進む。
【0101】
ステップ108において、プラントA端末12からこの提供申出についての処理を続行する旨の通知があった場合(S108のYes)、交渉処理部310は、プラントA端末12に、ステップ84で入札を行ったプラントB端末14以外の次の候補となる他の端末との交渉を行うか否かを問い合わせる(S110)。プラントA端末12が入札を行った他の端末との交渉を希望した場合(S110のYes)、ステップ92に戻り、次の交渉相手の端末の指定を受け付ける。
【0102】
ステップ110において、他の端末との交渉を希望しない場合(S110のNo)、交渉処理部310は、プラントA端末12からの提供申出の保留を解除する処理を行い(S112)、ステップ84に戻り、新たな入札を受け付ける。
【0103】
ステップ108において、プラントA端末12からこの提供申出についての処理を続行しない旨の通知があった場合(S108のNo)、ステップ104に進み、交渉処理部310は、プラントA端末12からの提供申出を削除する処理を行う(S104)。
【0104】
以上のように、本実施の形態に係る資材融通支援装置300によれば、遊休品状態のスペアパーツを保有するプラントは、積極的にスペアパーツを他のプラントに提供することができ、資産を有効活用することができる。また、本実施の形態に係る資材融通支援装置300によれば、あるプラントからの提供申出に対してオークション形式で入札が行われるが、まず、落札候補者を決定して交渉を行うことができる。また、提供者とこの落札候補者との間で交渉が成立しなくても、当初の入札の次点者を次の落札候補者として交渉を行うことができる。さらに、落札候補者が決定した後も、交渉が成立するまでは提供申出を保留状態にしておき、必要に応じて保留を解除することができる。これにより、提供者と落札候補者との間で交渉が成立しなくても、再度の入札を容易に行うことができる。
【0105】
そのため提供者は安心して落札候補者との交渉を行うことができる。さらに、本実施の形態における資材融通支援装置300では、落札候補者が決定された後に、提供者と交渉をさせ、最終的な発注およびその確認を行わせることを想定している。そのため、落札候補者も現物の確認や品質保証上の確認等してから発注を行うことができ、安心して交渉を行うことができる。このように、本実施の形態に係る資材融通支援装置300によれば、通常のインターネット上のオークション等とは異なり、入札終了後直ちに落札者が決定されるのではなく、落札候補者が決定され、落札候補者は、提供者と交渉した後に交渉をキャンセルすることも可能とされている。したがって、提供を受ける側は、交渉をキャンセルすることにより、入札停止者としてブラックリスト等に載せられることもなく、安心して入札を行うことができる。以上のように、本実施の形態における資材融通支援装置300では、各プラントはスペアパーツの提供申出およびその提供申出に対する入札を行いやすいため、プラント間でのスペアパーツのやりとりをスムーズに行うことができる。
【0106】
なお、本実施の形態における資材融通支援装置300も、第一の実施の形態で資材融通支援装置100に関して説明したのと同様に、収支記憶部122は、各プラントの収支を記憶することとしてもよい。この場合、資材融通支援装置300の運営者は、スペアパーツの提供の交渉が成立した場合は、スペアパーツの提供者およびスペアパーツの購入者の双方から一定の手数料(たとえば成立した交渉額の数%等)を受け取る仕組みとすることができる。また、入札受付部306は、他のプラントB端末14〜プラントD端末18から入札を受け付けるときに、入札対象のスペアパーツと交換しようとする資材の技術情報を受け付けることもできる。この場合、適用判定部130は、申出情報記憶部312に記憶された入札対象のスペアパーツの技術情報と、各プラントの資材の技術情報とを比較して、入札対象のスペアパーツが各プラントの資材と交換可能か否かを判定することができる。
【0107】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、そのような変形例を説明する。
【0108】
たとえば、企業や建設業者は、新しいプラント設備を建設する際に資材融通支援装置100のシステムを利用することができる。このシステムを利用することにより、ある資材と交換可能なスペアパーツを保有している他のプラントの数を知ることができる。企業や建設業者は、スペアパーツを保有しているプラントの数が多い資材を自己のプラント設備に用いるようにすることができる。こうすることにより、他のプラントから資材のスペアパーツを提供してもらえる可能性が高くなり、資材のスペアパーツを自己で準備する必要性が低減する。
【0109】
また、すぐに資材が必要ではないが、資材のスペアパーツの購入を行うか否かを判断するために資材融通支援装置100のシステムを利用することもできる。これにより、資材融通支援装置100を利用している他のプラントからの提供が見込めない資材については、早めにスペアパーツを準備することができる。このようにすれば、資材融通支援装置100を利用する一連の企業間で、資材のスペアパーツを共有する利点が一段と高まる。
【0110】
また、以上の実施の形態では、資材融通支援装置100において、要請送信処理部108が、提供依頼受付部102が提供依頼を受け付けた資材の設計情報をそのまま他のプラント端末に送信する例を説明したが、資材融通支援装置100は、資材の設計情報から、提供依頼のあった資材をある程度特定できる情報を抽出した簡略化情報を作成する処理を行うことができる。この場合、要請送信処理部108は、この簡略化情報をスペアパーツの提供要請とともに、他のプラント端末に送信することができる。また、資材融通支援装置100は、申出受付部112が、他のプラント端末から受け付けたスペアパーツの設計情報についても同様に簡略化情報を作成する処理を行うことができる。この場合申出通知部114は、この簡略化情報を提供申出および提供条件とともに、提供依頼を行ったプラント端末に通知することができる。このようにすれば、たとえば融通しあう資材が特注品など、特別な設計情報に基づいて製造されている場合に、他のプラントに、設計情報の詳細な内容を知られることなく、資材のスペアパーツの融通取引を行うことができる。
【0111】
また、以上の実施の形態では、他のプラント端末から提供申出のあったスペアパーツが提供依頼のあった資材と交換可能か否かの判定は、資材融通支援装置100が行うとして説明したが、この判定は、交換用資材の提供依頼を行ったプラント端末が行うようにすることもできる。
【0112】
実施の形態で説明したプラントA〜プラントDの位置関係は特に限定されないが、たとえば地理的に近い位置に設置されたものとすることができる。地理的に近い位置とは、たとえば日本国内程度の範囲であってもよいが、同一工業団地、同じ市町村内、同じ都道府県内など、スペアパーツを短期間で配送できる程度の範囲とするのが好ましい。
【0113】
なお、第二の実施の形態において、資材の交換用資材の提供依頼を行ったプラント端末とスペアパーツの提供申出を行ったプラント端末とは、資材融通支援装置100を介して提供申出に関する交渉を行うことができるとしたが、この交渉は、たとえば第四の実施の形態で説明したのと同様に、これらのプラント端末間で直接行うようにすることもできる。このようにすれば、各プラント端末は、資材融通支援装置100のシステムを用いて、スペアパーツの融通取引が成立する見込みの高い他のプラント端末を検出することができ、その後の直接交渉で、詳細な提供条件を交渉することができる。
【0114】
なお、第四の実施の形態において、スペアパーツの提供申出をしたプラントと交渉相手として指定されたプラントとが直接交渉を行う例を説明したが、このやりとりは、たとえば第二の実施の形態において資材融通支援装置100に関して説明したのと同様に、資材融通支援装置300を介して行ってもよい。さらに、第四の実施の形態においても、スペアパーツの提供申出をしたプラントと交渉相手として指定されたプラントとは、互いに秘匿にした状態で交渉を行う形態とすることができる。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように発明によれば、プラント等の設備に含まれる資材のスペアパーツの在庫数を低減するとともに、これらのスペアパーツを効率よく調達することのできるシステムが提供される。また、設備に含まれる資材のスペアパーツの在庫管理をシステム的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る資材融通支援システムを実現するネットワーク構成を示す図である。
【図2】第一の実施の形態における資材融通支援装置の構成を示すブロック図である。
【図3】第一の形態におけるプラント端末の構成を示すブロック図である。
【図4】資材情報保持部の構成を示すブロック図である。
【図5】資材融通支援装置を用いて資材を調達する処理を示すフローチャートである。
【図6】資材融通支援装置を用いて資材を調達する処理を示すフローチャートである。
【図7】資材の仕様書の一例を示す図である。
【図8】表示手段に表示された系統図の一部を示す図である。
【図9】依頼情報記憶部のデータ構造を示す図である。
【図10】本発明の第二の実施の形態における資材融通支援装置の構成を示すブロック図である。
【図11】交渉処理部の処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第三の実施の形態における資材融通支援装置の構成を示すブロック図である。
【図13】収支記憶部のデータ構造の一部を示す図である。
【図14】本発明の第四の実施の形態における資材融通支援装置の構成を示すブロック図である。
【図15】資材融通支援装置の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ネットワーク
12 プラントA端末
14 プラントB端末
16 プラントC端末
18 プラントD端末
100 資材融通支援装置
102 提供依頼受付部
106 依頼情報記憶部
108 要請送信処理部
110 プラント情報記憶部
112 申出受付部
114 申出通知部
116 発注受付部
118 スペアパーツ配送処理部
120 精算処理部
122 収支記憶部
130 適用判定部
132 技術情報記憶部
134 交渉処理部
180 資材情報表示部
182 提供依頼作成部
184 提供依頼送信部
186 申出通知受付部
188 発注決定部
190 発注送信部
192 スペアパーツ受付処理部
194 情報更新部
200 要請受付部
202 資材検索部
204 条件設定部
206 申出送信部
208 提供確定部
210 スペアパーツ発送処理部
212 系統図保持部
214 対応表保持部
216 資材情報保持部
218 資材仕様書保持部
220 スペアパーツ在庫情報保持部
222 保全記録保持部
224 管理者情報保持部
300 資材融通支援装置
302 申出受付部
304 申出提示部
306 入札受付部
308 入札結果通知部
310 交渉処理部
312 申出情報記憶部

Claims (13)

  1. ネットワークを介して複数の設備と接続され、前記複数の設備間における資材の融通取引を支援するシステムであって、
    一の前記設備から、当該設備に含まれる第一の資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を受け付ける提供依頼受付部と、
    他の前記設備に、当該他の設備に含まれる第二の資材のスペアパーツを前記交換用資材として提供するよう求める提供要請を送信する要請送信部と、
    前記他の設備から前記スペアパーツの提供申出があった場合に、前記スペアパーツの提供を受けるための提供条件を受け付け、当該提供条件を前記提供申出とともに前記一の設備に通知する申出通知部と、
    前記提供条件に基づき、前記一の設備から前記スペアパーツの発注があったときに、前記他の設備からの前記提供申出を確定させる発注受付部と、
    を含むことを特徴とする資材融通支援システム。
  2. ネットワークを介して複数の設備と接続され、前記複数の設備間における資材の融通取引を支援するシステムであって、
    一の前記設備に含まれる第一の資材と交換可能な交換用資材として、他の前記設備に含まれる第二の資材のスペアパーツの提供申出を当該他の設備から受け付ける申出受付部と、
    前記提供申出を前記一の設備に通知する申出通知部と、
    を含むことを特徴とする資材融通支援システム。
  3. 前記第一の資材の設計情報と前記第二の資材の設計情報に基づき、前記スペアパーツが前記第一の資材と同一か否かを判定し、前記スペアパーツが前記第一の資材と同一でないと判定された場合、前記スペアパーツが前記第一の資材と交換可能か否かを判断するための参考材料を提示する適用判定部をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の資材融通支援システム。
  4. 前記複数の設備で用いられ得る複数の資材と、当該複数の資材の技術的知識をそれぞれ有する複数の担当者とを対応付けて記憶する担当者情報記憶部をさらに含み、
    前記適用判定部は、前記複数の担当者とネットワークを介して接続され、前記担当者情報記憶部を参照して、前記第一の資材または前記第二の資材に対応づけられた担当者に前記第二の資材が前記第一の資材と交換可能か否かの問い合わせ票を送信し、当該担当者から前記問い合わせ票に対する回答を受信して、当該回答を前記参考材料として提示することを特徴とする請求項3に記載の資材融通支援システム。
  5. 前記複数の設備間でのスペアパーツの融通取引における対価の収支を前記設備毎に記憶する収支記憶部と、
    所定の期間毎に前記収支記憶部に記憶された収支を相殺し、差額を精算する精算処理部と、
    をさらに含む特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の資材融通支援システム。
  6. 複数の設備と、ネットワークを介して前記複数の設備と接続され、前記複数の設備間における資材の融通取引を仲介する仲介サーバとを含み、前記融通取引を支援するシステムであって、
    一の前記設備に含まれる複数の資材が表された当該一の設備の系統図を記憶する系統図記憶部と、
    前記複数の資材に関する情報を、それぞれ、前記系統図に表された前記複数の資材に対応付けて記憶する資材情報記憶部と、
    前記系統図を表示するとともに、前記系統図に表された一の前記資材が選択されると、当該一の資材に関する情報を表示する表示部と、
    前記一の資材の前記資材に関する情報を用いて、当該一の資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を作成する提供依頼作成部と、
    他の設備に含まれる資材のスペアパーツを前記交換用資材として提供する旨の提供申出を前記スペアパーツの提供を受けるための提供条件とともに受け付ける申出受付部と、
    前記提供申出に対して、前記他の設備への前記スペアパーツの発注を送信する発注送信部と、
    を含むことを特徴とする資材融通支援システム。
  7. 前記資材に関する情報は、前記一の設備における各前記資材の設計情報を含み、
    前記提供依頼は、前記一の資材の前記設計情報を含むことを特徴とする請求項6に記載の資材融通支援システム。
  8. 前記資材に関する情報は、前記一の設備における各前記資材のスペアパーツの在庫情報を含み、
    資材融通支援システムは、
    他の前記設備に含まれる資材と交換可能な交換用資材の提供要請を受け付ける要請受付部と、
    前記提供要請に基づき、前記資材情報記憶部を参照して、前記一の設備が前記交換用資材として用いられ得る資材のスペアパーツを保有しているか否かを検出する資材検索部と、
    前記一の設備が前記スペアパーツを保有している場合に、前記他の設備への前記スペアパーツの提供申出を送信する申出送信部と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項6または7に記載の資材融通支援システム。
  9. 前記一の設備において、資材のスペアパーツの融通取引があったときに、前記資材情報記憶部を更新して前記資材のスペアパーツの在庫情報を書き換える情報更新部をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の資材融通支援システム。
  10. ネットワークを介して複数の設備に接続され、前記複数の設備間における資材の融通取引を支援するシステムであって、
    一の前記設備から、当該設備に含まれる資材のスペアパーツの提供申出を受け付ける申出受付部と、
    他の前記設備に前記提供申出を提示する申出提示部と、
    前記他の設備から、前記提供申出に対する入札を受け付ける入札受付部と、
    入札を行った一の前記設備と前記提供申出を行った前記一の設備とに両者間の交渉の開始を要請するとともに、前記提供申出を保留状態にし、これらの設備間の交渉が成立しなかった場合に、前記提供申出の保留を解除する交渉処理部と、
    を含み、
    前記入札受付部は、前記提供申出の保留が解除されると、新たな入札を受け付けることを特徴とする資材融通支援システム。
  11. ネットワークを介して複数の設備と接続され、前記複数の設備間における資材の融通取引を仲介する仲介サーバを用いて前記融通取引を支援する方法であって、
    一の前記設備は、記憶部と、表示部と、前記仲介サーバと通信可能な送受信部と、を含み、
    当該一の設備が;
    前記記憶部に、前記一の設備に含まれる複数の資材が表された当該一の設備の系統図を記憶するステップと、
    前記記憶部に、前記複数の資材に関する情報を、それぞれ、前記系統図に表された前記複数の資材に対応付けて記憶するステップと、
    前記記憶部から前記系統図を読み出して前記表示部に当該系統図を表示するステップと、
    前記系統図に表された一の前記資材の選択により、前記記憶部から当該一の資材に関する情報を読み出すステップと、
    前記一の資材に関する情報を用いて、前記送受信部から、前記仲介サーバに、前記一の資材と交換可能な交換用資材の提供依頼を送信するステップと、
    を含むことを特徴とする資材融通支援方法。
  12. ネットワークを介して複数の設備と接続され、前記複数の設備間における資材の融通取引を仲介する仲介サーバを用いて前記融通取引を支援する方法であって、
    前記仲介サーバが;
    一の前記設備に含まれる第一の資材と交換可能な交換用資材として、他の前記設備に含まれる第二の資材のスペアパーツの提供申出を当該他の設備から受け付けるステップと、
    前記提供申出を前記一の設備に通知するステップと、
    を含むことを特徴とする資材融通支援方法。
  13. ネットワークを介して複数の設備に接続され、前記複数の設備にそれぞれ含まれる資材の融通取引を仲介する仲介サーバを用いて前記融通取引を支援する方法であって、
    前記仲介サーバが;
    一の前記設備から、当該一の設備に含まれる資材のスペアパーツの提供申出を受け付けるステップと、
    他の前記設備に、前記提供申出を提示するステップと、
    前記他の設備から、前記提供申出に対する入札を受け付けるステップと、
    入札を行った一の前記設備と前記提供申出を行った前記一の設備とに両者間の交渉の開始を要請するとともに、前記提供申出を保留状態にするステップと、
    前記入札を行った一の設備と前記提供申出を行った一の設備との間の交渉が成立しなかった場合に、前記提供申出の保留を解除するステップと、
    前記提供申出の保留が解除された後に、新たな入札を受け付けるステップと、
    を含むことを特徴とする資材融通支援方法。
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