JP2003534006A - ヒト循環樹状細胞組成物および方法 - Google Patents

ヒト循環樹状細胞組成物および方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明に従って、ヒト血中白血球組成物の、B細胞、T細胞および単球を枯渇させることより、治療用途のためのヒト循環樹状細胞(cirDC)を産生する方法が提供される。本発明に従って、治療用途のためのcirDCを含む組成物もまた提供される。この方法は、それが、閉じた流路系における実施に受け入れられ、そしてそのように生成されたcirDCが、種々の治療適用における使用のために十分な数および質である点で、有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、一般に、造血細胞に関し、そしてより詳細には、治療的使用のため
のヒト循環樹状細胞を生成する方法に関する。
【0002】 樹状細胞(DC)は、自己分子および外来分子(抗原)の両方を免疫系に提示
することに特化された白血球である。樹状細胞による抗原の取り込み、プロセシ
ングおよび提示は、Tリンパ球を、その抗原を発現する細胞を認識し、そしてそ
の細胞に対する効果的な免疫学的攻撃をマウントするよう活性化し得る。
【0003】 樹状細胞に固有に関連する単一の表面マーカーは存在しないが、DCは、主要
組織適合性抗原の高発現と組み合わせて、B細胞、T細胞、単球、NK細胞に関
連する表面マーカープロフィールの発現のその欠失によって、他の造血細胞から
区別され得る。樹状細胞はまた、他の造血細胞型の効力の約100倍の効力でイ
ンビトロにて混合リンパ球反応を刺激するその能力によって、他の造血細胞から
区別され得る。
【0004】 免疫応答を調節する樹状細胞の能力は、DCが感染性疾患および癌の処置にお
いて治療的に使用されるのを可能にする。免疫療法の現在の1つの形態において
、DCは、感染性因子または腫瘍細胞に関連する抗原を用いてエキソビボでパル
スされ、抗原をパルスされた樹状細胞を作製する。この抗原をパルスされたDC
は、体内に再導入され、病原性の細胞を認識しそして攻撃するようインビボにて
Tリンパ球を刺激し得る。抗原をパルスされた樹状細胞はまた、共存培養におい
て多くのTリンパ球をエキソビボでプライムするために使用され得、そして抗原
特異的活性化T細胞は、患者に再導入され、疾患と闘い得る。
【0005】 免疫療法手順における使用のためのヒト樹状細胞は、樹状細胞への樹状前駆細
胞の増殖および分化を促進するために、造血増殖因子または他の添加剤の存在下
で、エキソビボにて末梢血単核細胞(PBMC)を培養することによって生成さ
れている(例えば、WO98/06823およびWO98/06826を参照の
こと)。このような手順は、臨床的に関連する多くの樹状細胞を生成するが、骨
の折れる、時間のかかるものである。なぜなら、樹状細胞のエキソビボ成熟は、
何日間も細胞を培養することを必要とするからである。また、培養手順によって
得られるDCが、インビボで成熟された樹状細胞と同一の機能的、形態学的およ
び表現型的特徴を有するか否かは、明らかではない。
【0006】 樹状細胞は、リンパ系器官、皮膚、および循環中の血液を含む、種々の組織に
おいて少数で存在する。血液は、樹状細胞の最も簡便な供給源であるが、DCは
、血液中のリンパ球の約1%しか構成せず、このことが、治療目的のための十分
な数の良質の血液樹状細胞(cirDC)を得ることを困難にしている。
【0007】 研究適用のためにcirDCを富化するいくつかの方法が、記載されている。
例えば、Robinsonら、Eur.J.Immunol.29:2769−
2778(1999)は、バフィコートを、段階的なFICOLL勾配またはP
RECOLL勾配を通す連続的な密度勾配遠心分離に供し、その後、CD3抗体
、CD14抗体、CD20抗体およびCD16抗体を使用する、B細胞、T細胞
、単球およびNK細胞の集団の免疫磁気的枯渇を行うことを記載する。Kohr
gruberら、J.Immunol.163:3250−3259(1999
)は、アフェレーシス生成物のFICOLL分離、その後の細片および小さいリ
ンパ球を除去するための向流溶離(counterflow elutriat
ion)を記載する。プールされた溶離画分は、抗CD3抗体、抗CD11b抗
体、抗CD16抗体、抗CD19抗体、抗CD34抗体および抗CD56抗体の
混液を使用して、T細胞、B細胞、NK細胞、造血幹細胞および単球を免疫磁気
的に枯渇される。
【0008】 Miltenyi Biotec(Gladbach、Germany)は、
研究適用のためのcirDCを生成するために適切な、血液樹状細胞単離キット
を販売する。この方法は、枯渇カラム上での保持によるT細胞、単球およびNK
細胞の磁気的枯渇、その後のCD4マイクロビーズを使用するCD4+血液樹状
細胞の陽性選択を含む。CD4抗体を用いる最後の陽性選択工程は、IFN−α
産生を減少し、そして細胞のアポトーシスまたはアネルギーを引き起こし得る(
th International Workshop on Langer
hans Cells,New York(1999)で提示された、Izag
uireら、Abstract 106)。
【0009】 複数の密度勾配遠心分離工程を含む細胞分離手順は、労働集約的であり、時間
消費的であり、十分に効果的でなく、そして十分に再現可能でないものであり得
る。密度勾配手順はまた、操作中の物理的外傷に起因するか、または勾配溶液自
体への長期の曝露に起因する、DCの機能的変化をもたらし得る。さらに、治療
目的のためのcirDCを生成するために使用される密度勾配手順は、自動化す
るのが困難であり得、そしてまた、閉じた流路系において実行することも困難で
あり得る。閉じた流路系におけるcirDCの調製は、細胞が環境中の混入物に
曝されず、そして操作者が細胞組成物に存在するいかなる感染性因子にも曝され
ない点で、臨床的適用に最適である。
【0010】 陽性選択工程を必要とする樹状細胞単離のための手順はまた、DCを選択また
は選別するために使用される抗体または結合因子が、それらの細胞を活性化し得
るか、またはさもなければ、それらの細胞の機能的特性を変更し得るという点で
、不利である。さらに、結合因子の不完全な除去は、ヒトへの細胞の投与の際に
有害な免疫学的反応を生じ得る。
【0011】 さらに、陽性選択方法は、その選択手順において使用される特定の細胞表面マ
ーカーを発現するDCのみの単離を生じる。しかし、現在、血液中にはcirD
Cの少なくとも2つの異なる集団が存在し、これらが、細胞表面マーカーの発現
において量的および質的に異なることが理解されている。従って、現在の陽性選
択方法によって得られたcirDCは、インビボでのcirDC集団を完全に表
さないかもしれない。
【0012】 陰性選択によってcirDCを生成するために現在使用される手順は、抗体の
混液を必要とし、混液は、通常、T細胞、B細胞、単球、NK細胞、および他の
前駆細胞と反応性の抗体を含む。より少ない抗体を使用して治療目的に十分な収
率、純度および質のcirDCを生成するための効果的な手順は、記載されてい
ない。より簡単な手順が、試薬、時間および労働力の節約に有利である。
【0013】 従って、治療適用における使用ために血液から良質の樹状細胞を生成するため
の、迅速で、簡単で、そして再現可能な方法の必要性が存在する。好ましくは、
この方法は、密度勾配精製および陽性選択工程を回避する。理想的には、その方
法全体が、完全に自動化された、閉じた流路系において実施され得る。本発明は
、この必要性を満足し、そして関連する利点もまた提供する。
【0014】 (発明の要旨) 本発明に従って、治療的使用のためのヒト循環樹状細胞(cirDC)を生成
するための方法が提供され、この方法は、B細胞、T細胞および単球のヒト血液
リンパ球組成物を枯渇することによる。この方法は、それが、閉じた流路系にお
ける実施に受け入れられ、そしてそのように生成されたcirDCが、種々の治
療適用における使用のために十分な数および質である点で、有利である。
【0015】 治療的使用のためのcirDCを含む組成物もまた、提供される。これらの組
成物は、有利な免疫応答を誘導または増強するため、または病原性の免疫応答を
抑制するために、患者に有利に投与され得る。
【0016】 (発明の詳細な説明) 本発明は、治療的使用のためのヒト循環樹状細胞(cirDC)を生成するた
めの方法を提供し、この方法は、B細胞、T細胞および単球の血中白血球組成物
を枯渇する工程を包含する。この方法は、それが、血液中の樹状細胞を表す多く
の良質のcirDCを簡単かつ迅速に生成するために使用され得るという点で、
有利である。この方法はまた、密度勾配遠心分離および陽性選択工程(これらは
、cirDCの機能的特性を変更し得るかまたはヒトへの投与の際に有害な影響
を生じ得る)が回避され得るという点で有利である。さらに、この方法は、完全
に自動化され得、そして閉じた流路系において実施され得、その結果、操作者は
、細胞組成物中に存在する感染性因子に曝されず、そして細胞は、環境中の混入
物に曝されない。
【0017】 本明細書中で使用される場合、用語「循環樹状細胞」または「cirDC」と
は、CD14−およびHLA−DR+として表現型的に特徴付けられる血液から
得られる白血球をいう。cirDCは、陰性系統(lineage negat
ive)(lin−)としてさらに特徴付けられ得、これは、cirDCが、T
細胞、B細胞、単球、NK細胞および造血前駆細胞の特徴であると当該分野で考
えられている表面抗原を発現しないことを示す。従って、lin−であるcir
DCは、例えば、CD3−、CD19−、CD14−、CD16−およびCD3
4−として特徴付けられ得る。本開示を通して使用される表面抗原の名称は、W
orld Wide Web上で入手可能なProtein Reviews
on the Web(PROW)データベースに示される専門用語と一致する
【0018】 本開示を通じてであるが、細胞表面マーカー(例えば、CD14抗原など)に
関して言及する場合、用語「+」とは、免疫学的分野において用いた標準的表現
型決定手順(例えば、FACS分析、免疫蛍光、または免疫組織化学)によって
評価した場合、この細胞が、陽性コントロール細胞と同様のレベルで、挙げられ
たマーカーを発現することを示すことを意図する。用語「−」は、同じ条件下で
、この細胞が、陰性コントロール細胞と同様のレベルで、挙げられたマーカーを
発現することを示す。CD3、CD20、CD14、CD11c、またはHLA
−DRについて、細胞が、「+」であるか、「−」であるかを決定する代表的な
方法は、以下の実施例1に示している。本明細書に挙げた血球表面マーカー(表
現型決定法(phenotyping)に適切である)に対する抗体は、市販さ
れている。
【0019】 血液中には、β2インテグリンCD11cの異なる発現によって特徴づけられ
るように、表現型が異なりかつ機能的に異なる2つの樹状細胞集団が存在すると
現在考えられている。これらの2つのサブセットは、血中の樹状細胞の成熟の異
なる段階を反映し得るか、あるいは異なる細胞系列を反映し得る。
【0020】 CD11c+cirDCおよびCD11c−cirDCは、特定の機能的、表
現型的、および形態学的差異を示すことが報告されている。例えば、CD11c
+cirDCは、同種異型のT細胞増殖に対して、CD11c−cirDCより
も強力な刺激因子であり得、そしてCD1c−細胞よりも効率的に粒子または可
溶性抗原をエンドサイトーシスし得る(例えば、Robinsonら、Eur.
J.Immunol.29:2769〜2778(1999);Kohrgru
berら.,J.Immunol.163:3250〜3259(1999);
Pulendranら、Blood 94:213a(1999)を参照のこと
)。さらに、CD11c+DCは、Th1サイトカインを優先的に誘発し得るが
、CD11c−DCは、Th2サイトカインを優先的に誘発し得る(Pulen
dranら、前出、(1999))。
【0021】 表現型的に、Cd11c+cirDCは、特定の骨髄マーカー(例えば、CD
13、CD33、CD32、CLA、またはCD11b)の発現によって特徴付
けられ得る。これらの骨髄マーカーは、CD11c−cirDCによっては、発
現されないか、または低レベルでのみ発現される。さらに、HLA−DR、CD
40、CD80、またはCD86は、CD11c−cirDCによりもCD11
c+cirDCによってより高レベルで発現され得る。CD11c+cirDC
およびCD11c−cirDCは両方とも、CD123(インターロイキン3レ
セプター)、およびCD62L(Lセレクチンのリガンド)およびCD4を発現
し得るが、CD11c−は、これらの分子をさらに高レベルで発現し得る。CD
11c−cirDC集団はまた、CD11c+cirDC集団よりもかなり高レ
ベルでCD45RAを発現し得る(たとえば、Robinsonら、前出(19
99);Pulendranら、前出(1999)を参照のこと)。
【0022】 形態学的に、CD11c+cirDCは、光学顕微鏡で、不規則な外観および
高度に分葉した核を示すことで、そして電子顕微鏡によって、突出した細胞質突
起および突出した小胞体(ER)の欠失を示すことによって、特徴付けられ得る
。対照的に、CD11c−cirDCは、丸い形状を有し、これは光学顕微鏡に
よって、長円またはギザギザの核および核周囲の薄いゾーンを伴い、そして電子
顕微鏡によって、わずかな細胞質突起および突出した小胞体(ER)を有した(
例えば、Robinsonら、前出、(1999)を参照のこと)。これらの2
つの細胞型のさらなる形態学的特徴は、Kohrgruberら(前出)(19
99)に記載されている。
【0023】 本発明の方法は、治療用途のためのヒト循環樹状細胞を生成する。本明細書に
おいて用いる場合、句「治療用途のため(for therapeutic u
se)」とは、cirDCが、ヒトへの投与に適した形態かつ量であることをい
う。従って、治療用途のためのcirDCは、cirDCを投与されたヒトにお
いて可能性として有害な免疫学的反応を生じ得る物質とは接触されない。治療用
途のためのcirDCはまた、所望の治療目的についてその有効性を可能性とし
て減弱し得る物質または操作に対してエキソビボで曝露されていない。
【0024】 1つの実施形態において、治療用途のためのcirDCは、ポジティブ選択ま
たはソーティング(分別)工程を包含する当該分野で公知の富化方法によって得
られたcirDC上に存在し得る結合因子(例えば、抗体)と接触されていない
。ポジティブ選択法によって生成したcirDCは、一般に結合因子と接触して
おり、ビーズもしくはカラムのような固体支持体上に捕獲され、次にこの固体支
持体から遊離されるか、または蛍光標示式細胞分取器(FACS)のような手順
によって、所望されない細胞と分離されるかのいずれかである。結合因子それ自
体、または細胞からのこの結合因子の除去の方法によって、cirDCの機能を
変更するか、または生存度を減少させ得る。この結合因子が、効果的に除去され
ない場合、この残りの因子は、可能性としては、ヒトへの投与の際に、有害な免
疫学的応答を生じ得る。結合因子と接触されていない、治療用途のためのcir
DCは、これらの不利な点を被らない。
【0025】 別の実施形態において、治療用途のためのcirDCは、この細胞の洗浄後で
さえ、エキソビボで培養された樹状細胞に存在し得る培養試薬(例えば、血清、
非ヒト動物タンパク質、増殖因子、または他の添加物)と接触していない。培養
試薬と接触していないcirDCは、可能性として血清(特に複数のドナーから
プールしたヒト血清)中に存在する感染性因子(例えば、プリオンまたはウイル
ス)に曝露されていないという点において、有利である。さらに、このようなc
irDCは、cirDCを刺激し得るか、またはヒトへの投与の際、有害な免疫
学的応答を引き起こし得る、動物タンパク質または他の物質と接触されていない
という点で有利である。さらに、培養試薬と接触していないcirDCは、エキ
ソビボ(cirDCが血中に存在する場合のcirDCの特性と比べて、cir
DCの機能的特性を可能性として変更し得る)で増殖されても分化されてもいな
いという点で、培養されたcirDCとは異なり得る。
【0026】 さらなる実施形態において、治療用途のためのcirDCは、閉鎖式の流体通
過システムで生成される。このようなシステムにおいて、cirDCは、細胞の
容器の頻繁な開口を包含する方法において生じる、可能性のある環境的汚染物質
(例えば、ウイルスまたは微生物)にも、可能性のある有害な環境条件(例えば
、環境ガスの変化)にも曝露されていない。本明細書において用いる場合、用語
「閉鎖式流体通路システム(closed fluid path syste
m)」とは、環境に対して閉鎖されている成分のアセンブリをいう。好ましくは
、閉鎖式流体通路システムは、いくつかの細胞容器を備える。これらの各々は、
無菌接続配管を介して、この容器間、ならびにこの容器内およびこの容器外への
細胞の無菌的移動を達成するために1つ以上の無菌接続ポートを備えている。
【0027】 治療用途のためのcirDCを生成するための代表的な閉鎖式流体通路システ
ムは、ISOLEX 300i Magnetic Cell Selecti
on System(Nexell Therapeutics Inc.,I
rvine,CA)であり、これを用いて、以下にさらに記載するように、白血
球である、B細胞、T細胞および単球を枯渇させ得る。
【0028】 好ましくは、この個体から血液を得る工程から、個体に治療用組成物を注入す
る工程までの全ての工程は、閉鎖式流体通路システムで実行する。例えば、個体
からの末梢血を回収して、CS3000セルセパレーター(Fenwal Di
vision,Baxter Healthcare、Deerfield,I
ll.)のような自動血球分離器を用いて分離し得る。この装置は、ISOLE
X 300iに無菌的に接続できる。所望の場合、分析用無菌接続ポートを通じ
て、この容器システムから、任意の段階の細胞サンプルを無菌的に吸引すること
ができる。cirDCの抗原パルスを包含する方法において、滅菌接続ポートを
通じて閉鎖式流体通路システムに、抗原を無菌的に添加し得る。抗原パルスした
cirDCとT細胞との同時培養を包含する方法において、PCT US95/
13943に記載のPL2417培養バッグ(Baxter Immunoth
erapy,Round Lake,IL)のような閉鎖式培養容器を、この閉
鎖式流体通路システムに無菌的に接続し得る。最終的に、PLASMA−LYT
E A(Baxter IV Systems,Round Lake,IL)
のような注入可能培地へのcirDCまたは抗原特異的T細胞の濃縮は、閉鎖式
流体通路システムで実行することができ、そしてこの濃縮細胞を、この細胞を環
境に曝すことなく、患者の静脈ラインを通じて直接注入し得る。
【0029】 本発明の方法は、まず、ヒト由来の白血球組成物を得る工程を包含する。本明
細書において用いる場合、用語「白血球組成物(blood leukocyt
e composition)」とは、全血と比べて、実質的に白血球(leu
kocyte)(white blood cell)が富化されている血液か
ら(例えば、末梢血、または臍帯血から)得た細胞を含む組成物をいう。正常な
成体ヒト血液の細胞組成物は、約0.1%白血球、約5%血小板、および約95
%赤血球である。好ましくは、白血球組成物は、赤血球を実質的に含まない。よ
り好ましくは、白血球組成物はまた、血小板を実質的に含まない。従って、1つ
の実施形態において、本発明の方法において用いる白血球組成物は、細胞性組成
物であり、その細胞の少なくとも約70%(例えば、少なくとも約80%、85
%、90%、95%、98%またはそれ以上)が白血球である。
【0030】 血中白血球は、単核細胞(リンパ球、単球、幹細胞および前駆細胞、ならびに
cirDCを含む)および顆粒球(好中球、好酸球、および好塩基球を含む)か
らなる。顆粒球は通常、約60〜70%の白血球を含む。好ましくは、出発白血
球組成物は、実質的に顆粒球細胞を含まない。従って、1つの実施形態において
、本発明の方法において用いる白血球組成物は、細胞性組成物であり、その細胞
の少なくとも約70%(例えば、少なくとも約80%、85%、90%、95%
、98%またはそれ以上)が単核細胞である。
【0031】 好ましくは、実質的に顆粒球を含まない多数の白血球を得るために、この白血
球組成物は、白血球搬出(leukapheresis)産物である。白血球搬
出法(leukapheresis)によって、Ficoll分離のような密度
勾配手順による細胞の潜在的な傷害および汚染を回避する。代表的な白血球搬出
手順においては、市販の血球セパレーターおよび単核細胞収集のための製造業者
の推奨する設定を用いて、数時間の経過にわたって、少なくとも1×10(例
えば、少なくとも5×10、または1×1010)の単核細胞(MNC)を個
体から得ることができる。白血球搬出手順に適切な細胞セパレーターは当該分野
で周知であり、そしてこれには、例えば、Fenwal CS 3000セルセ
パレーター(Baxter International Inc,Deerf
ield,Ill.)、Haemonetics MCSシステム(Harmo
netics Corp.,Braintree,Mass.)、またはCOB
E Spectra Apheresis System(Gambro BC
T)が挙げられる。
【0032】 血中白血球組成物を調製する血液は、最終的な治療組成物の意図されるレシピ
エントから入手され得る。あるいは、血液は、HLAが一致したドナーから入手
され得る。特定の治療用途については、血液は、同種異系ドナーから入手され得
る。用語「HLAが一致した」ドナーとは、意図されるレシピエントと共通の、
7つの異なる主要組織適合遺伝子複合体(MHC)タンパク質のうちのいくつか
または全てを、細胞表面上に発現する個体をいう。対照的に、用語「同種異系」
は、ドナーが、意図されるレシピエントと共通のMHCタンパク質をほとんどま
たは全く発現しないことを示す。2つの個体がHLAが一致しているか否かは、
抗体を用いる標準的な組織タイピング技術によって、または混合リンパ球反応(
MLR)によって、決定され得る。
【0033】 血液中の白血球の総数を増加させる手順、または血中白血球のうちのcirD
Cの数を選択的に増加させる手順は、本発明の方法によって得られる治療的用途
のためにcirDCの数を増加させるために有利に用いられ得る。血液中の白血
球の数を増加させる方法は、例えば、骨髄の造血幹細胞または造血前駆細胞から
の増殖、分化および/または動員を誘導する因子の投与を包含する。これらの機
構のうちのいずれかによる、血液中の白血球の数を増加させる因子は、本明細書
中で、「動員因子」と呼ばれる。動因因子としては、化学療法剤、照射およびサ
イトカインまたはこれらの因子の任意の組合せが挙げられる。動員因子は、正常
血液と比較して、血液中の白血球の数を少なくとも2倍(例えば、少なくとも5
倍(少なくとも10倍を含む))増加させ得る。
【0034】 血中白血球中で提示されるcirDCの数をさらに増加させる因子は、本明細
書中で「cirDC動員因子(cirDC mobilizing agent
)」と呼ばれる。cirDC動員因子は、正常な血中白血球と比較して、血中白
血球中のcirDCの数を少なくとも2倍(例えば、少なくとも5倍、10倍、
20倍、30倍以上)増加させ得る。
【0035】 血液中の白血球の数を増加させる際に有用な動員因子としては、単独または任
意の組合せの以下が挙げられる:Flt3レセプターについてのリガンド(FL
T3L)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球マクロファージコロ
ニー刺激因子(GM−CSF)、幹細胞因子(SCF)、マクロファージコロニ
ー刺激因子(M−CSF)、インターロイキン(IL−1、IL−2、IL−3
、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10
、IL−11、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15)、白血病阻
害因子(LIF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PD
GF)、上皮増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子β(TGFβ
)、腫瘍壊死因子(TNF)、インターフェロン(IFN−α、IFNβおよび
IFN−γ)、ならびにこれらの分子のいずれかについてのレセプターのアゴニ
スト(例えば、ダニプレスティム(daniplestim)、プロゲニポエチ
ン(progenipoietin)(ProGP)およびミエロポエチン(m
yelopoietin)(MPO))。
【0036】 本発明の方法において使用するために好ましい動員因子は、cirDC動員因
子である。cirDC動員因子としては例えば、FLT3L、G−CSF、GM
−CSF、およびこれらのサイトカインについてのレセプターのアゴニスト(例
えば、G−CSFレセプターおよびflt3レセプターの両方の二重レセプター
アゴニストである、プロゲニポイエチン)(ProGP))(Flemingら
,Blood 94:49a(1999))が挙げられる。特に好ましい動員因
子はFLT3Lであり、これは、米国特許第5,554,512号および同第5
,843,423号の主題である。前臨床研究では、FLT3Lの投与は、10
0μg/kg/日までの用量で14日間にわたって安全であり、充分耐えられ、
そしてcirDCのレベルを30倍まで上昇させることが示された(Lebsa
ckら,Blood 90:170a(1997))。
【0037】 10μg/kg/日のFLT3Lの連続10日間にわたる投与は、血液中の、
表現型的にCD11c+IL3R−であるcirDCを48倍、そして表現型的
にCD11c−IL3R+であるcirDCを13倍増加させることが示された
(Pulendranら,前出(1999)を参照のこと)。別の好ましい動員
因子はG−CSFである。10μg/kg/日のG−CSFの連続5日間にわた
る投与は、表現型的にCDllc−IL3R+であるcirDCを7倍増加させ
ることが示された(Pulendranら,前出(1999)を参照のこと)。
【0038】 本明細書中に記載される動員因子は、商業的供給源から組換え形態で入手され
得、そしてヒトでの投与のために充分な純度である。あるいは、動員因子は、そ
れらの核酸配列が公のデータベースから入手可能であり、そしてさらに全長配列
を含むプラスミドが市販されることを考慮して、当該分野で公知の方法によって
組換え的に調製され得る。サイトカインレセプターのアゴニストとして作用する
動員因子は、商業的に入手され得るか、既知のレセプター構造に基づいて合理的
に設計され得るか、または化合物ライブラリーをスクリーニングすることによっ
て入手され得る。
【0039】 動員因子およびcirDC動員因子の個体への適切な投薬量、投与スケジュー
ルおよび投与経路は、臨床医によって決定され得、そして特定の因子の生物活性
、ならびに個体の健康および体重のような因子に依存する。
【0040】 cirDCは、動員因子で処置されていない正常個体の血液中に約1%の単核
細胞を含み得る。従って、代表的に、白血球搬出手順において得られる1×10 個のMNCのうち、約1×10個がcirDCである。本発明の方法は、未
処置個体から得られる白血球搬出産物中に存在する少なくとも10%(例えば、
少なくとも20%、40%、60%、80%、90%以上)のcirDCの回収
をもたらし得る。従って、未処置個体において本発明の方法を用いて、少なくと
も1×10個のcirDC(例えば、少なくとも1×10個、2×10
、4×10個、6×10個、8×10個、9×10個以上のcirDC
)を産生し得る。
【0041】 動員因子が投与された個体から得たアフェレーシス産物は、少なくとも1×1
10個のMNC(例えば、少なくとも5×1010個のMNC)を含み得る。
従って、動員因子を投与した個体から得たアフェレーシス産物から出発して、約
1%のMNCがcirDCであるとし、そして少なくとも10%のcirDCの
回収率として、本発明の方法を用いて、治療的用途のために、少なくとも1×1
個のcirDC(例えば、少なくとも5×10個のcirDC、1×10 個のcirDCまたは5×10個のcirDC)を入手し得る。
【0042】 cirDC動員因子を投与した個体から得られたアフェレーシス産物中のMN
Cは、少なくとも2%(例えば、少なくとも5%、10%、20%、30%以上
)のcirDCを含み得る。5×1010個のMNCから出発して、そのうちの
5%がcirDCであり、40%のcirDCの回収率で、本発明の方法によっ
て少なくとも1×10個のcirDCが容易に入手され得ることが明らかであ
る。アフェレーシス産物中のMNCの出発数、cirDCである百分率およびc
irDCの回収効率に依存して、治療的使用のための少なくとも2×10個(
例えば、5×10個、好ましくは1×1010個)のcirDCが本明細書中
に開示される方法によって入手され得る。
【0043】 本発明の方法は、血中白血球組成物からB細胞、T細胞および単球を枯渇させ
ることによって実施される。本明細書中で使用される場合、用語「枯渇させる」
とは、cirDCをまた血中白血球組成物から実質的に除去することなく、示さ
れる細胞型をこの組成物から実質的に除去する任意の手順をいう。
【0044】 各細胞型の枯渇に関して用語「実質的に除去する」は、特定の細胞型の少なく
とも50%以上(例えば、特定の細胞型の少なくとも75%、80%、90%、
95%または97%(少なくとも99%、99.5%、99.9%以上を含む)
)の除去を意味することが意図される。従って、B細胞、T細胞および単球を血
中白血球組成物から枯渇させることによって、残りの細胞は、cirDCについ
て実質的に富化される。本明細書中で使用される場合、用語「実質的に富化され
る」は、この方法によって得られた細胞組成物が、治療的使用のための少なくと
も50%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、9
5%、97%、99%以上のcirDCを含むことを意味することが意図される
【0045】 B細胞(Bリンパ球とも呼ばれる)、T細胞(Tリンパ球とも呼ばれる)、単
球および他の造血細胞の機能的特徴、形態学的特徴および表現型的特徴は、当該
分野で周知であり、そして標準的な免疫学の教科書(例えば、Kuby,Imm
unology第3版,W.H.Freeman,New York(1997
))において概説される。本明細書中で使用する場合、用語「T細胞」とは、C
D3+である白血球をいい、用語「B細胞」とは、CD20+である白血球をい
い、そして用語「単球」とは、CD14+である白血球をいう。これらの細胞は
また、特定の細胞型の機能的特徴および形態学的特徴を保有する。
【0046】 特定の細胞型を枯渇させる好ましい方法は、所望の細胞を、細胞選択的結合因
子に結合し、その結果、複合体を形成し、そしてこの結合複合体を組成物から除
去する工程を含む。しかし、B細胞、T細胞または単球を枯渇させる他の方法は
、当該分野で公知であるか、または容易に決定され得る。このよな方法としては
例えば、以下が挙げられる:T細胞を枯渇するために用いられ得る、赤血球ロゼ
ット形成(好ましくは、ヒト赤血球を用いる);T細胞、B細胞または単球を枯
渇するために用いられ得る、細胞のサイズ分離または密度分離(例えば、向流溶
出);T細胞またはB細胞を枯渇するために用いられ得る、補体媒介細胞溶解(
例えば、CAMPATH抗体を用いる);単球を枯渇するために用いられ得るプ
ラスチックへの付着;およびこれらの方法の組合せ。
【0047】 本明細書中に記載される方法では、B細胞、T細胞および単球、ならびに必要
に応じて顆粒球は、任意の順番で、または任意の組合せで個々に枯渇され得る。
従って、B細胞、T細胞および単球、ならびに必要に応じて顆粒球は、順次また
は同時に枯渇され得る。
【0048】 本明細書中で使用される場合、用語「細胞選択的結合因子」は、記載された造
血細胞の表面に存在し、かつcirDCの表面には実質的に存在しない分子に高
親和性で結合する分子である。細胞選択的結合因子は、示した細胞型に、cir
DC上よりも少なくとも10倍高い(例えば、少なくとも100倍高い(少なく
とも1000倍高いを含む))レベルで存在する分子に結合する。表面分子が所
定の細胞によって発現されるか否かを決定する方法(これは、結合因子の選択を
導く)は、当該分野で周知であり、そして例えば、免疫蛍光、FACS、放射免
疫アッセイ、免疫沈降、mRNA発現分析などを含む。
【0049】 細胞選択的結合因子は、cirDCにもかなりの程度まで結合するというので
はないならば、示された細胞型にのみ結合する必要はない。従って、細胞選択的
結合因子は、B細胞上およびT細胞上の両方にて見出される分子にも、または3
つすべての細胞型にて見出される分子にも、結合し得る。細胞選択的結合因子は
また、他の血球上にて見出される分子にも結合し得る。
【0050】 好ましい細胞選択的結合因子は、血中白血球を活性化しない。白血球を活性化
する結合因子は、cirDCの機能的特性を変更し得るサイトカインの産生を誘
導し得る。さらに、cirDCとともに得られる活性化された残りの白血球は、
個体に投与された場合に有害な効果を引き起こし得る(例えば、Hsuら、Tr
ansplantation 68:545〜554(1999);およびRi
chardsら、Cancer Res.59:2096〜2101(1999
)を参照のこと)。
【0051】 B細胞の表面上に存在する分子の例示的一覧は、以下である:CD19、CD
20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD37、CD40、CDw
75、CD76、Ig軽鎖κおよびλ、ならびにIg重鎖γ、α、μ、δ、およ
びε。従って、B細胞選択的結合因子は、これらの分子のうちのいずれかに結合
する結合因子(例えば、これらの分子のうちのいずれかに特異的な抗体)であり
得る。好ましいB細胞選択的結合因子は、CD19、CD20、CD21、CD
22、またはCD37に結合する。特に好ましいB細胞選択的結合因子は、CD
19またはCD20に結合する。
【0052】 T細胞の表面上に存在する分子の例示的一覧は、以下である:CD2、CD3
、CD4、CD5、CD6、CD7、CD8、CD27、CD28、CD32、
CD43、およびT細胞レセプターα鎖、β鎖、γ鎖またはδ鎖。従って、T細
胞選択的結合因子は、これらの分子のうちのいずれかに結合する結合因子(例え
ば、これらの分子のうちのいずれかに特異的な抗体)であり得る。好ましいT細
胞選択的結合因子は、CD2、CD3、CD4、CD5、CD7、CD8、また
はTCR α鎖もしくはβ鎖に結合する。特に好ましいT細胞選択的結合因子は
、CD2またはCD3に結合する。
【0053】 単球の表面上に存在する分子の例示的一覧は、以下である:CDw12、CD
13、CD14、CD15、CDw17、CD31、CD32、CD33、CD
64、CD98。従って、単球選択的結合因子は、これらの分子のうちのいずれ
かに結合する結合因子(例えば、これらの分子のいずれかに特異的な抗体)であ
り得る。好ましい単球選択的結合因子は、CD14に結合する。
【0054】 この血中白血球組成物は、少なくとも1つの顆粒球選択的結合因子を使用して
、必要に応じてさらに顆粒球を枯渇され得る。顆粒球の表面上に存在する分子の
例示的一覧は、以下である:CD66b、CD15、CD24など。従って、顆
粒球選択的結合因子は、これらの分子のうちのいずれかに結合する結合因子(例
えば、CD66b、CD15、またはCD24に特異的な抗体)であり得る。顆
粒球選択的結合因子を使用して顆粒球を血中白血球組成物から枯渇させることは
、出発血中白血球組成物がかなりの数の成熟顆粒球または未成熟顆粒球を含む場
合に、特に有利である。例えば、動員因子(mobilizing agent
)(例えば、G−CSF、GM−CSF、またはプロゲニポエチン(proge
nipoietin)(ProGP)を投与された個体から血液が得られた場合
、血中白血球組成物は、多数の成熟顆粒球および未成熟顆粒球を含み得る。未成
熟顆粒球は、細胞分離装置を使用して単核細胞から分離することが困難であり得
るが、顆粒球選択的結合因子を使用して有利に枯渇され得る。当業者は、顆粒球
選択的結合因子を使用して、顆粒球を血中白血球組成物から枯渇させることの望
ましさを容易に決定し得る。
【0055】 本発明の方法において有用な結合因子は、標的細胞と、高親和性結合複合体を
形成する。本明細書中で使用される場合、用語「複合体」は、解離定数(Kd)
が約10−5M未満(例えば、約10−7M未満(約10−9M未満を含む))
である、その結合因子と標的細胞との間の相互作用をいう。好ましい結合因子は
、標的分子と高親和性複合体を形成する、抗体(例えば、モノクローナル抗体、
組換え抗体、または単鎖抗体)またはその抗体由来の抗原結合フラグメントであ
る。本発明の方法における使用に適切な抗体は、市販されているか、または所望
の表面分子についての高親和性を伴って当該分野で公知の方法によって生成され
得る。このような抗体は、単一種(ヒト、齧歯類、ヒツジおよびヤギを含む)由
来であっても、またはキメラであってもよい。
【0056】 好ましい細胞選択的結合因子は、示された細胞型のすべてまたは大多数に結合
する。しかし、細胞選択的結合因子の組み合わせは、特定の細胞型をより完全に
枯渇させるために使用され得る。例として、CD4は、T細胞のうちの約65%
にて発現され、残りのT細胞はCD8を発現する。従って、CD4に結合する因
子とCD8に結合する結合因子との組み合わせは、T細胞を枯渇させるために使
用され得る。
【0057】 抗体以外の細胞選択的結合因子もまた、本発明の方法において使用され得る。
このような結合因子としては、レクチン(例えば、ダイズ凝集素)が挙げられ、
このレクチンは、T細胞およびB細胞に結合する。市販の低分子化合物ライブラ
リーまたは高分子化合物ライブラリーもまた、B細胞全体、T細胞全体、もしく
は単球全体、またはそれら由来の膜もしくは単離された表面分子を使用して、他
の結合因子を同定するためにスクリーニングされ得る。結合化合物についてのス
クリーニング方法および選択方法(自動化スクリーニング方法および自動化選択
方法を含む)が、当該分野において周知である。使用される特定の方法は、スク
リーニングされる化合物の性質に依存する。従って、細胞選択的結合因子は、所
望の細胞についての適切な選択性および親和性を有する、本質的にすべての化学
的化合物または生物学的化合物(例えば、核酸、ペプチド、ペプチド模倣物、有
機低分子など)であり得る。
【0058】 1つの実施形態において、標的細胞は、結合因子と、その結合因子と標的細胞
との間に複合体が形成される条件下で接触させられる。このような条件は、実施
者により決定され得、そしてその結合因子の性質および親和性、その血中白血球
組成物の体積、ならびにその組成物中の標的細胞および混入細胞の数のような、
要因に依存する。例として、結合因子と標的細胞との間で複合体を形成するのに
適切な条件は、1ml体積中1×10個の単核細胞を、1.5μgのモノクロ
ーナル抗体と室温で30分間接触させることと等価である条件である。
【0059】 1つの実施形態において、本発明の枯渇方法は、血中白血球を、T細胞につい
て選択的な結合因子、B細胞について選択的な結合因子、および単球について選
択的な結合因子と接触させる工程からなり、他の枯渇工程を含まない。代替の実
施形態において、本発明の枯渇方法は、T細胞、B細胞、および単球からなる群
より選択される2つの細胞型について選択的な結合因子と、血中白血球を接触さ
せる工程を包含するか、またはその工程からなる。例えば、血中白血球は、必要
に応じて、ナチュラルキラー(NK)細胞選択的結合因子(例えば、CD16に
ついて特異的な抗体、CD56について特異的な抗体、またはNK細胞上に豊富
に存在するがcirDC上に有意なレベルでは存在しない他の分子について選択
的な抗体)とも接触させられる。さらなる例として、血中白血球は、必要に応じ
て、幹細胞選択的結合因子(例えば、CD34について特異的な抗体、または幹
細胞上に豊富に存在するがcirDC上に有意なレベルでは存在しない他の分子
について選択的な抗体)とも接触させられる。可能な最小数の試薬および工程を
用いて本発明の方法を実施することは、時間の節約、金の節約、および細胞の取
り扱いにおいて、有利である。
【0060】 代替の実施形態において、本発明の枯渇方法は、血中白血球を、T細胞につい
て選択的な結合因子、B細胞について選択的な結合因子、単球について選択的な
結合因子、および顆粒球について選択的な1つ以上の結合因子と接触させる工程
からなり、他の枯渇工程を含まない。別の代替の実施形態において、枯渇工程は
、T細胞、B細胞、および単球からなる群より選択される2つの細胞型について
選択的な結合因子と、血中白血球を接触させること、そしてさらに血中白血球を
、顆粒球について選択的な結合因子と接触させることからなり、他の枯渇工程を
含まない。従って、治療用途のためにヒト循環樹状細胞を産生するための方法は
、T細胞について選択的な結合因子、単球について選択的な結合因子、および顆
粒球について選択的な結合因子と、血中白血球を接触させる工程を包含し得るか
、またはその工程からなり得る。上記したように、顆粒球を枯渇させるために顆
粒球選択的結合因子を使用することは、出発血中白血球組成物がかなりの数の成
熟顆粒球または未成熟顆粒球を含む場合、例えば、顆粒球数を増加させる動員因
子を投与された個体からその血液が得られた場合に、特に有利である。
【0061】 その標的細胞を、細胞選択的結合因子と接触させた後、その結合因子と細胞と
の複合体が除去され、それにより、その組成物からその標的細胞が枯渇させられ
る。組成物から結合因子−細胞複合体を除去するための種々の方法が、当該分野
で公知である。
【0062】 例えば、その結合因子は、検出可能部分(例えば、蛍光色素)を用いて標識さ
れ得、そしてその複合体は、その検出可能部分を有さない細胞からその検出可能
部分を有する細胞を分離する選別装置(例えば、蛍光細胞分析分離装置(FAC
S))を使用するフローサイトメトリーによって分離され得る。あるいは、その
複合体の除去は、その結合因子を、直接かまたは二次結合因子を介してかのいず
れかで、固体支持体に連結する工程を包含し得、この固体支持体は、結合親和性
、密度、磁性または他の物理的特性によって、その懸濁物中の未結合細胞からそ
の複合体を分離することを可能にする。
【0063】 本明細書中で使用される場合、用語「二次結合因子」は、その固体支持体に結
合因子を連結する手段を提供する、任意の分子または分子の組み合わせをいう。
例示的二次結合因子としては、抗体(事実上すべての細胞選択的結合因子につい
ての親和性を有するように公知の方法により調製され得、そして固体支持体に直
接連結され得る);ビオチンおよびアビジン(一方は結合因子に連結され得、そ
してもう一方は、固体支持体に連結され得る);プロテインAまたはプロテイン
G(抗体についての親和性を有しそして固体支持体に連結され得る)などが、挙
げられる。
【0064】 例示的な固体支持体としては、常磁性ビーズ(これらは、磁石を用いて複合体
を取り出すことを可能にする);クロマトグラフィーカラムおよび中空ファイバ
ー(これらは、複合体を、サイズ、密度またはマトリクスに対する親和性によっ
て取り出すことを可能にする);およびポリスチレン表面(これらは、複合体を
パニング法により取り出すことを可能にする)が挙げられる。種々の二次的結合
薬剤および適合性の固体支持体が市販されているか、または特定の適用のために
容易に調製され得る。
【0065】 1つの実施形態において、この固体支持体は、結合薬剤に直接結合される。例
えば、細胞選択的結合薬剤は、常磁性ビーズに結合体化され得て、複合体が、磁
石を用いて組成物から取り出され得る。別の実施形態において、この固体支持体
は、二次的結合薬剤に結合される。例えば、標的細胞−結合薬剤複合体は、常磁
性ビーズに結合体化した二次的結合薬剤(例えば、抗体)とさらに接触され得、
そしてこの細胞−結合薬剤−二次的結合薬剤複合体は、磁石を用いて組成物から
取り出され得る。
【0066】 磁石を用いた細胞分離のための常磁性ビーズ、抗体結合常磁性ビーズ、磁石お
よび自動化システムが市販されており、それらの使用のための詳細なプロトコル
は、供給業者から入手可能である。
【0067】 好ましい実施形態において、全ての枯渇工程は、上記(例えば、米国特許第5
,536,475号)の磁石を用いた細胞分離装置において行われる。例示的な
装置は、ISOLEX 300i完全自動化磁気的細胞分離システム(Nexe
ll Therapeutics,Inc.,Irvine CA)である。こ
のような装置において使用するための適切な結合薬剤としては、細胞特異的GM
P抗体(市販されている)が挙げられる。磁石を用いた細胞分離装置における枯
渇は、例えば、ヒツジ抗マウスポリクローナル抗体およびDynal A/S(
Oslo,Norway)により製造された常磁性ビーズを用いて行われ得る。
【0068】 上記の方法は、CD11c+ cirDCおよびCD11c− cirDCの
両方を含む、治療的使用のためのcirDC集団を生成する。特定の適用につい
て所望される場合、CD11c+ cirDCまたはCD11c− cirDC
のいずれかが、所望でない細胞集団により優先的に発現される細胞表面マーカー
に対して選択的な結合薬剤および上記に類似の枯渇方法を用いて、さらに富化さ
れ得る。
【0069】 1つの実施形態において、cirDCが、治療的使用のためのCD11c−
cirDCを生成するために、CD11c+ cirDCがさらに枯渇される。
例として、CD11c+ cirDCは、cirDCとCD11c特異的抗体と
を接触させて複合体を形成し、この複合体と常磁性ビーズに結合した二次抗体と
接触させ、そして磁石を用いてこの複合体を取り出すことにより、枯渇され得る
。代替的実施形態において、cirDCは、治療的使用のためのCD11c+
cirDCを生成するためにCD11c− cirDCがさらに枯渇され得る。
例として、CD11c− cirCDは、cirDCとCD45RA特異的抗体
とを接触させて複合体を形成し、常磁性ビーズに結合した二次抗体とこの複合体
とを接触させ、そして磁石を用いてこの複合体を取り出すことにより枯渇され得
る。
【0070】 必要に応じて、本発明の方法により生成されるcirDCは、滅菌緩衝液で洗
浄され、濃縮され、そして使用前に非溶解性培地中に懸濁される。cirDCは
、種々の経路により(例えば、血液へ、リンパ節へ、または皮内投与もしくは皮
下投与により)レシピエントに注入され得る(例えば、Morseら、Canc
er Res.59:56−58(1999)を参照のこと)。
【0071】 cirDCは、種々の治療的適用において用いられ得、これらの適用としては
、他の方法により生成された樹上細胞が有用である治療的適用が挙げられる。例
えば、cirDCは、まず、樹上細胞をパルスするために当該分野で公知の方法
を用いて、エキソビボで所望の抗原でパルスされ得、病理学的状態を予防または
改善するように、その抗原に対する免疫応答を誘導または増強するために用いら
れ得る(例えば、Morseら、Clin.Cancer Res.5:133
1−1338(1999);Nestleら,Nature Med.4:32
8−332(1998)を参照のこと)。抗原でパルスしたcirDCを調製す
る例示的方法において、cirDC(数百万/mlの濃度)は、抗原(約10〜
200μg/mlの濃度)とともに、数時間から数日間の期間にわたり、同時イ
ンキュベートされ得る。
【0072】 cirDCをパルスするための例示的な抗原としては、癌遺伝子の産物、ウイ
ルスタンパク質、細胞溶解物、および病理状態において改変されるか、または異
常に発現されるかのいずれかである正常な細胞成分が挙げられる。癌治療におい
て使用するための意図される抗原としては、例えば、癌胎児性抗原(CEA)(
例えば、乳癌または結腸癌に関して)由来の完全抗原、ペプチドもしくはmRN
A;Her2/neu(例えば、乳癌または卵巣癌に関して)由来の完全抗原、
ペプチドもしくはmRNA;前立腺特異的抗原(PSA)および前立腺癌特異的
膜抗原(PMSA)(例えば、前立腺癌に関して)由来の完全抗原、ペプチドも
しくはmRNA;MUC(例えば、乳癌に関して)由来の完全抗原、ペプチドも
しくはmRNA;MAGE、GP100、チロシナーゼまたはMART1(例え
ば、黒色腫に関して)由来の完全抗原、ペプチドもしくはmRNA;ならびに腫
瘍細胞溶解物(例えば、腎臓癌または肝臓癌に関して)あるいはアポトーシス性
腫瘍細胞由来の完全抗原、ペプチドもしくはmRNAが挙げられる。
【0073】 感染状態の予防または処置における使用のために意図される抗原としては、ヒ
ト免疫不全ウイルス(例えば、HIV−1およびHIV−2)、B型肝炎ウイル
ス、C型肝炎ウイルス、パピローマウイルス、サイトメガロウイルス、エプスタ
イン−バーウイルス、およびクラミジア、ならびにこれらからの抗原性調製物が
挙げられる。
【0074】 本発明の方法により生成された、抗原でパルスしたcirDCは、外因性抗原
を獲得し、この抗原をペプチドへとプロセシングし、患者へ注入すると、MHC
分子の状況でT細胞にこのペプチドを提示して、腫瘍または感染細胞に対する免
疫応答を誘導する。このような適用のために、少なくとも10個、好ましくは
少なくとも約10個、より好ましくは少なくとも約10個の抗原でパルスし
たcirDCが用いられ得る。
【0075】 あるいは、抗原でパルスしたcirDCは、適切な期間にわたり(例えば、数
時間から数日間)、Tリンパ球とともに培養されて、抗原特異的T細胞を生成し
得る。このようなT細胞は、個体に注入された場合、抗原でパルスしたT細胞と
の接触により活性化され、標的抗原を表面に発現する細胞に対する免疫応答を誘
導する。このT細胞は、当該分野で公知の方法により、血液のリンパ球がDCを
生じたのと同じドナーから、または上記のように、HLAが適合した個体から、
得られ得る。抗原をパルスするためのT細胞集団は、細胞傷害性T細胞(CD8
+T細胞)およびヘルパーT細胞(CD4+T細胞)の両方を含み得るか、また
は当該分野で公知の予備選択方法を用いて主に細胞傷害性T細胞を含み得る。
【0076】 cirDCがエキソビボでT細胞の刺激因子として用いられることが意図され
る場合、抗原でパルスした、必要とされるcirDCの数は、約50万から約1
億の範囲にあり得る。この範囲は、1:5〜1:10のDC:T細胞の比がT細
胞の効率的な活性化に必要とされるという想定に基づいている。約1000万か
ら約10億の抗原特異的T細胞が、インビボで所望の細胞殺傷活性を達成するた
めに必要とされること、そして活性化T細胞が同時培養において総T細胞の約1
0%を含むことが、予測される。従って、約1億個から約100億個のT細胞が
、最終的な同時培養に必要とされる。培養中のT細胞について増殖指数(PI)
10を想定すると(10〜50であるPIが予測されるが)、約500万〜約1
0億個のT細胞が、初めの同時培養において播種される。従って、1:10のD
C:T細胞の比において、抗原でパルスされた約50万から約1億個のDCが同
時培養において必要とされる。
【0077】 本発明のcirDCはまた、抗原でパルスすることなく治療的に用いられ得る
。例えば、cirDCは、免疫系の増強が所望される適用において、例えば、骨
髄移植後の免疫系を再構成するために投与され得る。さらに、cirDCは、腫
瘍のアポトーシスを誘導する薬剤を用いた腫瘍処置(例えば、化学療法剤または
照射)とともにか、この処置の前にか、またはこの処置の後に、投与され得る。
このような適用において、投与されたcirDCは、免疫系を活性化して、残り
の腫瘍細胞を殺傷し、そして/または腫瘍転移を予防するように、アポトーシス
した腫瘍細胞からの腫瘍抗原を取り込み得、提示し得る。
【0078】 さらに、cirDCは、種々の免疫抑制適用において用いられ得る。これらの
適用としては、自己免疫疾患の治療における適用、および移植した組織の寛容性
を促進する際の適用が挙げられる(例えば、Thomsonら、Transpl
antation 68:1−8(1999);米国特許第5,871,728
号を参照のこと)。例えば、同種異系の組織ドナーから得られたcirDCは、
同種移植片の拒絶の可能性が減少するように、組織レシピエントに投与され得る
。免疫寛容を生じる適用のために、最初にcirDCを薬剤(例えば、TGFβ
、IL−10またはシクロスポリンA)で処置することは有利であり得る。これ
らの薬剤は、cirDCによる副刺激分子および免疫刺激性サイトカインの発現
を減少させる。
【0079】 本発明の種々の実施形態の活性に実質的に影響を及ぼさない改変もまた、本明
細書中に提供された本発明の定義内に含まれることが理解される。従って、以下
の実施例は、本発明の例示であって、限定するものではないことが意図される。
【0080】 (実施例I:cirDCの小規模調製) 本実施例は、T細胞、B細胞および単球の血中白血球を枯渇させることによる
cirDCの調製を示す。
【0081】 血小板を洗い流した末梢血単核細胞(PBMC)(1ml中に1×10細胞
)を、1%ヒト血清アルブミン(HSA)および12%クエン酸ナトリウムを含
有するリン酸緩衝化生理食塩水(PBS;Biowhittaker)中に再懸
濁した。細胞を、室温(RT)にて30分間にわたって連続的に、マウスCD2
抗体(Nexell Therapeutics)、マウスCD19抗体(Ne
xell Therapeutics)またはマウスCD14抗体(Diacl
one)と接触させた。各一次抗体を、1.5μg/10細胞/mlの濃度で
使用した。各一次抗体とのインキュベーション後に、細胞を、1%HSAおよび
12%クエン酸ナトリウムを含有するPBSで洗浄して一次抗体を取り除き、そ
してRTにて30分間にわたり、2:1のビーズ:PBMC比でヒツジ抗マウス
常磁性ビーズ(SAM beads;Dynal)と共にインキュベートした。
ビーズ/細胞ロゼットを洗浄し、そしてMPC−1 Dynal Magne
tic Particle Concentratorを使用して取り出した。
【0082】 結合していない細胞を収集し、洗浄し、再懸濁し、そしてBecton Di
ckinsonから入手される以下の標識化抗体を、製造業者の推奨する手順に
従って使用して、表面マーカーの発現についてFACS分析により分析した:抗
IgG1 FITC/抗IgG1 PE(コントロール);抗CD2 FITC
;抗CD3 FITC;抗CD14 FITC;抗CD19−FITC;抗CD
20 FITC;抗CD11c FITC/抗DR PE/抗CD14 PCP
。FACSデータを、FACScanTMflow cytometer(Be
cton Dickinson)を使用して得た。単一の実験において、種々の
枯渇工程後にCD3+(すなわち、T細胞)、CD20+(すなわち、B細胞)
、CD14+(すなわち、単球)、CD16+56+(すなわち、NK細胞)、
またはCD11c+/HLA−DR/CD14−(すなわち、cirDCの部分
集団)であった細胞のパーセンテージを表1に示す。そして、各細胞型の絶対数
を表2に示す。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】 これらの結果は、処置されていない個体由来の末梢血単核細胞を、B細胞、T
細胞および単球に対して選択的な結合剤と接触させ、そして組成物からこれらの
複合体を取り除くことによって、CD11c+/HLA−DR+/CD14−c
irDCを少なくとも約8倍富化した細胞集団が生成され得ることを示す。これ
らの結果はさらに、開始集団中の少なくとも45%のCD11c+/HLA−D
R+/CD14−cirDCが、これらの方法によって回収され得ることを示す
【0085】 上記の実験から得られた結果およびT細胞を枯渇させるためにCD2抗体また
はCD3抗体のいずれかを使用した4つのさらなる実験から得られた結果を、以
下の表3および4に示す。表4に提示されるデータは、CD2抗体、CD19抗
体およびCD14抗体を使用してB細胞、T細胞および単球をヒト血中白血球組
成物から枯渇させることにより、約52%のcirDCの平均回収率が得られ、
そしてCD3抗体、CD19抗体およびCD14抗体を使用すると、約58%の
cirDCの平均回収率が得られることを示す。
【0086】
【表3】
【0087】
【表4】 (実施例II) (cirDCの大規模調製) 本実施例は、治療的用途のためのcirDCの調製を示す。
【0088】 10日間にわたり10μg/kg/mlのFLT3L(Immunex)を投
与された個体由来のアフェレーシスサンプルを、Fenwal CS−3000
Cell Separatorを使用して収集した。末梢血単核細胞(PBM
C)(1×1010細胞)を、1%HSAおよび12%クエン酸ナトリウムを含
有するPBS中に再懸濁した。細胞を、ISOLEX 300i細胞選別デバイ
ス内において、室温(RT)にて30分間にわたって連続的に1mgのCD2抗
体(Nexell Therapeutics)、1mgのCD19抗体(Ne
xell Therapeutics)または1mgのCD14抗体(Diac
lone)で感作するか、または3つすべての抗体で一緒に感作した。結合して
いない抗体を、洗浄によって取り除き、そして抗体で感作された細胞を、RTに
て30分間にわたり、2:1のビーズ:PBMC比でヒツジ抗マウス常磁性ビー
ズ(Dynal)と共にインキュベートした。ビーズ/細胞ロゼットを洗浄し、
そして結合していない細胞を収集し、洗浄し、そして再懸濁した。
【0089】 FLT3L動員ドナー由来では、少なくとも10%(例えば、約60%)のP
BMCがcirDCである。従って、開始cirDCの回収率が少なくとも50
%であることを考慮すると、治療的用途のために、少なくとも5×10cir
DC(例えば、約3×10cirDC)が、1010細胞を含むFLT3L動
員ドナー由来の単一アフェレーシス生成物から得られる。これらのcirDCは
、ピノサイトーシスアッセイ、同種異系混合リンパ球アッセイにおける活性およ
び抗原誘導性T細胞増殖アッセイによって評価されるように、効率的に抗原をプ
ロセスし、そして提示する。
【0090】 本願全体を通して、種々の特許および刊行物が参照されている。これらの特許
および刊行物の開示は、それらの全体において、本発明が属する分野の状態をよ
り完全に記載するために、本願において本明細書中で参考として援用される。
【0091】 本発明を、開示された実施形態を参照して記載したが、当業者は、詳述された
特定の実験が、本発明の単なる例示に過ぎないことを容易に理解する。種々の改
変が、本発明の意図から逸脱することなくなされ得ることが理解されるべきであ
る。従って、本発明は、以下の特許請求の範囲によってのみ制限される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 37/02 C12N 5/00 E (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ベンダー, ジェイムズ ジー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 92688, ランチョ サンタ マルガリータ, ク ローバーデイル 3 Fターム(参考) 4B065 AA94X BB19 BD14 CA44 4C087 AA01 AA04 BB37 BB63 DA19 NA05 NA06 ZA51 ZB05 ZB26 ZB32

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 治療用途のためのヒト循環樹状細胞(cirDC)を産生す
    る方法であって、ヒト血中白血球組成物の、B細胞、T細胞および単球を枯渇さ
    せる工程を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記血中白血球組成
    物が、実質的に顆粒球を含まない、方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記血中白血球組成
    物が、少なくとも1つの動員因子を投与された個体から得られる、方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法であって、ここで前記動員因子が、以
    下:FLT3L、G−CSF、GM−CSF、SCF、M−CSF、IL−1、
    IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、I
    L−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−14、IL
    −15、LIF、FGF、TNF、ProGP、FGF、PDGF、EGF、T
    GF,インターフェロン、ダニプレスティム、プロゲニポエチン(ProGP)
    およびミエロポエチン(MPO)、 からなる群から選択される、方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法であって、ここで前記動員因子が、c
    irDC動員因子である、方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の方法であって、ここで前記cirDC動員
    因子がFLT3Lである、方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記血中白血球組成
    物が、少なくとも1×10個の単核球細胞を含む、方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の方法であって、ここで治療用途のための前
    記cirDCが、結合因子と接触していない、方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の方法であって、ここで治療用途のための前
    記cirDCが、血清および非ヒト動物タンパク質と接触していない、方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記枯渇が、閉鎖
    された流体通路系において起きる、方法。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の方法であって、ここで治療用途のための
    前記cirDCが、少なくとも1×10個のcirDCを含む、方法。
  12. 【請求項12】 請求項3に記載の方法であって、ここで前記血中白血球組
    成物が、少なくとも1×1010個の単核球細胞を含む、方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の方法であって、ここで治療用途のため
    に前記cirDCが、少なくとも1×10個のcirDCを含む、方法。
  14. 【請求項14】 請求項5に記載の方法であって、ここで治療用途のための
    前記cirDCが、少なくとも1×10個のcirDCを含む、方法。
  15. 【請求項15】 請求項6に記載の方法であって、ここで治療用途のための
    前記cirDCが、少なくとも1×10個のcirDCを含む、方法。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記枯渇が、以下
    : (a)前記B細胞とB細胞選択的結合因子との間、前記T細胞とT細胞選択的
    結合因子との間、および前記単球と単球選択的結合因子との間に複合体が形成さ
    れる条件下で、該B細胞を少なくとも1つの該B細胞選択的結合因子と接触させ
    る工程;該T細胞を少なくとも1つの該T細胞選択的結合因子と接触させる工程
    ;および該単球を少なくとも1つの該単球選択的結合因子と接触させる工程;な
    らびに (b)該複合体を前記血中白血球組成物から取り出す工程 を包含する、方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の方法であって、前記顆粒球と顆粒球選
    択的結合因子との間に複合体が形成される条件下で、該顆粒球を該顆粒球選択的
    結合因子と接触させる工程、および該複合体を前記白血球組成物から取り出す工
    程をさらに包含する、方法。
  18. 【請求項18】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記枯渇が、以
    下: (a)前記B細胞とB細胞選択的結合因子との間、前記T細胞とT細胞選択的
    結合因子との間、および前記単球と単球選択的結合因子との間に複合体が形成さ
    れる条件下で、該B細胞を少なくとも1つの該B細胞選択的結合因子と接触させ
    る工程、該T細胞を少なくとも1つの該T細胞選択的結合因子と接触させる工程
    、および該単球を少なくとも1つの該単球選択的結合因子と接触させる工程、な
    らびに (b)該複合体を前記血中白血球組成物から取り出す工程 からなる、方法。
  19. 【請求項19】 請求項16に記載の方法であって、ここで前記B細胞選択
    的結合因子が、以下:CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、C
    D24、CD37、CD40、CDw75、CD76およびIg鎖からなる群か
    ら選択される分子に結合する、方法。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の方法であって、ここで前記B細胞選択
    的結合因子が、CD19またはCD20に結合する、方法。
  21. 【請求項21】 請求項16に記載の方法であって、ここで前記T細胞選択
    的結合因子が、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD7、CD8、C
    D27、CD28、CD32、CD43およびT細胞レセプターα鎖またはT細
    胞レセプターβ鎖からなる群から選択される分子に結合する、方法。
  22. 【請求項22】 請求項17に記載の方法であって、ここで前記顆粒球選択
    的結合因子が、CD66b、CD15およびCD24からなる群から選択される
    分子に結合する、方法。
  23. 【請求項23】 請求項21に記載の方法であって、ここで前記T細胞選択
    的結合因子が、CD2またはCD3に結合する、方法。
  24. 【請求項24】 請求項16に記載の方法であって、ここで前記単球選択的
    結合因子が、CDwl2、CD13、CD14,CD15、CDwl7、CD3
    1、CD32、CD33、CD64、CD98からなる群から選択される分子に
    結合する、方法。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の方法であって、ここで前記単球選択的
    結合因子が、CD14に結合する、方法。
  26. 【請求項26】 請求項16に記載の方法であって、ここで (a)前記B細胞選択的結合因子が、CD19またはCD20に結合し、 (b)前記T細胞選択的結合因子が、CD2またはCD3に結合し、そして (c)前記単球選択的結合因子が、CD14に結合する、 方法。
  27. 【請求項27】 請求項16に記載の方法であって、ここで前記B細胞選択
    的結合因子、前記T細胞選択的結合因子または前記単球選択的結合因子が、抗体
    である、方法。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載の方法であって、ここで前記B細胞選択
    的結合因子、前記T細胞選択的結合因子および前記単球選択的結合因子が、抗体
    である、方法。
  29. 【請求項29】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記血中白血球が
    、NK細胞に選択的な結合因子と接触されていない、方法。
  30. 【請求項30】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記血中白血球が
    、密度勾配遠心分離に供されていない、方法。
  31. 【請求項31】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記B細胞、前記
    T細胞、および前記単球の前記枯渇が、連続して実施される、方法。
  32. 【請求項32】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記B細胞、前記
    T細胞、および前記単球の枯渇が、同時に実施される、方法。
  33. 【請求項33】 請求項16に記載の方法であって、ここで前記B細胞選択
    的結合因子、または前記T細胞選択的結合因子、または前記単球選択的結合因子
    が、固体支持体に付着される、方法。
  34. 【請求項34】 請求項33に記載の方法であって、ここで前記固体支持体
    が、常磁性ビーズである、方法。
  35. 【請求項35】 請求項16に記載の方法であって、前記B細胞結合因子複
    合体、前記T細胞結合因子複合体、または前記単球結合因子を、固体支持体に付
    着した第2の結合因子と接触させる工程を包含する、方法。
  36. 【請求項36】 請求項35に記載の方法であって、ここで前記第2の結合
    因子が、抗体である、方法。
  37. 【請求項37】 請求項35に記載の方法であって、ここで前記固体支持体
    が、常磁性ビーズである、方法。
  38. 【請求項38】 請求項1に記載の方法であって、CD11c−cirDC
    のcirDCを枯渇させる工程をさらに包含する、方法。
  39. 【請求項39】 請求項1に記載の方法であって、CD11c+cirDC
    のcirDCを枯渇させる工程をさらに包含する、方法。
  40. 【請求項40】 治療用途のためのヒト循環樹状細胞(cirDC)を産生
    する方法であって、ヒト血中白血球組成物の、T細胞、単球および顆粒球を枯渇
    させる工程を包含する、方法。
  41. 【請求項41】 請求項40に記載の方法であって、ここで前記枯渇させる
    工程が、以下: (a)前記T細胞とT細胞選択的結合因子との間、前記単球と単球選択的結合
    因子との間、および前記顆粒球と顆粒球選択的結合因子との間に複合体が形成さ
    れる条件下で、該T細胞を少なくとも1つの該T細胞選択的結合因子と接触させ
    る工程;該単球を少なくとも1つの該単球選択的結合因子と接触させる工程;お
    よび該顆粒球を少なくとも1つの該顆粒球選択的結合因子と接触させる工程;な
    らびに (b)該複合体を前記血中白血球組成物から取り出す工程 を包含する、方法。
  42. 【請求項42】 請求項1に記載される方法によって産生される、治療用途
    のための少なくとも1×10個のcirDCを含む細胞組成物。
  43. 【請求項43】 請求項6に記載される方法によって産生される、治療用途
    のための少なくとも1×10個のcirDCを含む細胞組成物。
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